JP2008229157A - 眼底画像処理装置及び眼底撮影装置 - Google Patents

眼底画像処理装置及び眼底撮影装置 Download PDF

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洋一 三宅
Ichiro Shimoyama
一郎 下山
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将吾 川崎
Yoshiro Okazaki
芳郎 岡崎
Hidemitsu Tokoro
秀光 野老
Hiroyuki Otsuka
浩之 大塚
Takashi Shioiri
隆 塩入
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Abstract

【課題】蛍光剤の投与による危険性を無くしつつ眼底血管の状態を詳細に観察できる技術を提供する。
【解決手段】眼底撮影装置(眼底画像処理装置)は、制御部10、記憶部20、表示部30及び画像処理部50を有する。記憶部20には、眼底血管の局所的形態を表す複数のフィルタ画像F(i、j)が記憶されている。フィルタ画像F(i、j)は、各血管径毎に二つ以上ずつ設けられている。画像処理部50の血管抽出部51は、各血管径に対応するフィルタ画像F(i、1)〜F(i、J)を用いて、G画像から血管領域を抽出する。表示画像形成部54は、血管抽出部51による血管領域の抽出結果を反映した眼底画像を形成する。この眼底画像は、血管領域を鮮明に描写したものである。制御部10は、この眼底画像を表示部30に表示させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、眼底を撮影した画像を処理する眼底画像処理装置、及び、眼底を撮影する眼底撮影装置に関する。
眼底を撮影する技術には、カラー撮影や蛍光撮影などがある。カラー撮影は、眼底のカラー写真を撮影する手法である。このカラー眼底画像は、一般に、眼底全体の状態を観察したり眼底の色を観察したりするのには適しているが、血管の状態を観察するのにはあまり適していない。
一方、蛍光撮影は、被検者に蛍光剤を注射し、眼底血管に流入した蛍光剤が発する蛍光を撮影する手法である。この蛍光眼底画像は、眼底血管を浮き出させたコントラストの高い白黒画像であり、血管の状態を観察するのに適している。
しかしながら、蛍光撮影は、被検者に蛍光剤を投与する必要があるため、実施にあたって注意が必要である。たとえば、蛍光剤が被検者の体調に悪影響を与えることがあり、特にアレルギーを持つ被検者についてはショック症状に陥ることもある。
そこで、画像の明暗やコントラストを調整する画像処理をカラー眼底画像に施して血管の輪郭を強調する技術が提案されている(たとえば特許文献1参照)。このような技術を用いることにより、蛍光撮影を行わずに眼底血管の状態を観察することができる。
特開2004−298488号公報
しかし、特許文献1に記載の技術によれば、カラー眼底画像の明暗やコントラストを調整するだけであるため、眼底血管を鮮明に描写することができず、眼底血管の状態を詳細に観察することは困難であった。
また、眼底には様々な血管径の眼底血管が存在するが、従来の技術では、このような様々な太さの血管の画像を精度良く抽出することが難しかった。そのため、従来の技術では、眼底血管の状態を詳細に観察することは困難であった。
この発明は、このような問題を解決するためになされたもので、蛍光剤の投与による危険性が無く、かつ血管の状態を詳細に観察することが可能な眼底画像処理装置及び眼底撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、R画像、G画像及びB画像の三つの原色画像からなるカラー眼底画像を処理する眼底画像処理装置であって、互いに異なる二つ以上の血管径のそれぞれについて、眼底血管の局所的形態を表す参照画像を記憶する記憶手段と、一つ以上の血管径についての前記参照画像を用いて、前記G画像を含む一つ以上の原色画像のそれぞれから血管領域を抽出する抽出手段と、表示手段と、前記血管領域の抽出結果を反映した眼底画像を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の眼底画像処理装置であって、前記記憶手段は、前記二つ以上の血管径のそれぞれについて、血管方向が異なる複数の前記参照画像を記憶し、前記抽出手段は、前記一つ以上の血管径のそれぞれの前記複数の参照画像を用いて血管領域を抽出する、ことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、R画像、G画像及びB画像の三つの原色画像からなるカラー眼底画像を処理する眼底画像処理装置であって、眼底血管の局所的形態を表す参照画像を記憶する記憶手段と、前記参照画像を用いて、前記三つの原色画像のうちの二つ以上のそれぞれから血管領域を抽出する抽出手段と、表示手段と、前記血管領域の抽出結果を反映した眼底画像を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の眼底画像処理装置であって、前記記憶手段は、血管方向が異なる複数の前記参照画像を記憶し、前記抽出手段は、前記複数の参照画像を用いて血管領域を抽出する、ことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の眼底画像処理装置であって、前記制御手段は、前記二つ以上の原色画像のうちの二つ以上の合成画像を前記眼底画像として表示させる、ことを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の眼底画像処理装置であって、前記制御手段は、前記二つ以上の原色画像のうちの二つの差分画像を前記眼底画像として表示させる、ことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項2又は請求項4に記載の眼底画像処理装置であって、前記抽出手段は、前記血管領域の抽出に供される各原色画像について、当該原色画像の部分領域と前記複数の参照画像のそれぞれとの相関値を演算し、前記演算された複数の相関値のうちの最大値を選択し、前記選択された最大値に基づいて当該部分領域内の画素の画素値を決定することにより前記血管領域の抽出を行う、ことを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の眼底画像処理装置であって、前記参照画像は、各画素毎に所定の画素値が付与された2次元画像であり、前記部分領域は、該2次元画像と同じサイズの画像領域であり、前記抽出手段は、前記相関値の演算として、前記参照画像の画素値と前記部分領域の画素値との畳み込み演算を行う、ことを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1又は請求項3に記載の眼底画像処理装置であって、前記参照画像は、血管径及び血管方向のそれぞれを一定とした前記局所的形態を表す2次元画像である、ことを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1又は請求項3に記載の眼底画像処理装置であって、操作手段を更に備え、前記表示手段は、前記カラー眼底画像又は前記原色画像を表示し、前記抽出手段は、該表示された画像に対して前記操作手段を用いて指定された画像領域のみから前記血管領域の抽出を行う、ことを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、R画像、G画像及びB画像の三つの原色画像からなるカラー眼底画像を撮影する撮影手段と、互いに異なる二つ以上の血管径のそれぞれについて、眼底血管の局所的形態を表す参照画像を記憶する記憶手段と、一つ以上の血管径についての前記参照画像を用いて、前記G画像を含む一つ以上の原色画像のそれぞれから血管領域を抽出する抽出手段と、表示手段と、前記血管領域の抽出結果を反映した眼底画像を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする眼底撮影装置である。
また、請求項12に記載の発明は、R画像、G画像及びB画像の三つの原色画像からなるカラー眼底画像を撮影する撮影手段と、眼底血管の局所的形態を表す参照画像を記憶する記憶手段と、前記参照画像を用いて、前記三つの原色画像のうちの二つ以上のそれぞれから血管領域を抽出する抽出手段と、表示手段と、前記血管領域の抽出結果を反映した眼底画像を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする眼底撮影装置である。
この発明によれば、眼底血管の局所的形態を表す参照画像を用いて、カラー眼底画像を構成する原色画像(特にG画像)から血管領域を抽出し、この抽出結果を反映した眼底画像を表示することができる。ここで、原色画像は、眼底の或る深さの血管を高い精度で描写する者である。特に、G画像は、網膜の血管を高コントラストで描写するものである。
したがって、この発明によれば、カラー眼底画像の明暗やコントラストを調整するだけの従来の技術と比較して、眼底血管の状態を詳細に観察することが可能である。また、カラー眼底画像を構成する原色画像に基づいて眼底画像を表示するので、蛍光剤の投与による患者への危険性が無い。
また、この発明によれば、眼底血管の局所的形態を表す参照画像を用いて、カラー眼底画像を構成する二つ以上の原色画像からそれぞれ血管領域を抽出し、この抽出結果を反映した眼底画像を表示することができる。表示される眼底画像は、当該原色画像、合成画像、差分画像などである。
このように原色画像から血管領域を抽出することにより、カラー眼底画像の明暗やコントラストを調整するだけの従来の技術と比較して、眼底血管の状態を詳細に観察することが可能である。また、カラー眼底画像を構成する原色画像に基づいて眼底画像を表示するので、蛍光剤の投与による患者への危険性が無い。更に、二つ以上の原色画像から合成画像や差分画像を形成できるので、診断部位や診断方法などに応じた眼底画像を観察できるという利点もある。
この発明に係る眼底画像処理装置及び眼底撮影装置の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
以下に説明する実施形態は、いわゆるテンプレートマッチングの技術を用いて、眼底画像から血管領域を抽出するものである。テンプレートマッチングは、抽出対象(血管領域)の形態をモデル化したフィルタ画像(参照画像)を用意し、このフィルタ画像と眼底画像との一致の度合いを判定することにより眼底画像における血管領域の位置を特定するものである。ここで、血管領域とは、眼底画像中において血管に相当する画像領域を意味する。
なお、眼底画像とは、眼底の形態を表す任意の画像を意味する。この眼底画像の具体例としては、カラー画像や、カラー画像を構成する原色画像や、原色画像を合成した画像などがある。
原色画像としては、一般に、R(Red;赤)画像、G(Green;緑)画像及びB(Blue;青)画像が用いられる。青色の光は網膜表面でほとんど反射されるので、B画像は網膜表面の血管像を含んでいる。緑色の光は青色の光よりも網膜の深部に到達する。G画像は、コントラストの高い網膜の血管像を含んでいる。赤色の光は、網膜の深部にまで到達するので、R画像は網膜の後方の脈絡膜の血管像を含んでいる。
また、印刷用の原色画像、すなわち、C(Cyan;シアン)画像、M(Magenta;マゼンタ)画像、Y(Yellow;黄)画像、K(Key plate;黒)画像を用いてもよい。原色画像としては、任意の表色系に基づく原色画像を適用することができる。
[構成]
この実施形態では、眼底画像処理装置を具備した眼底撮影装置について説明する。図2は、この実施形態に係る眼底撮影装置の外観の一例を表している。この眼底撮影装置は、コンピュータ100と眼底カメラ200を備えている。コンピュータ100と眼底カメラ200は、ケーブル300で接続されている。
なお、眼底撮影装置は、眼底カメラのみから構成されていてもよい。つまり、眼底画像処理装置を眼底カメラに搭載してもよい。
眼底カメラ200は、被検眼の眼底を撮影する装置である。眼底カメラ200は、散瞳剤を用いない無散瞳タイプであってもよいし、散瞳剤を用いる散瞳タイプであってもよい。眼底カメラ200としては、デジタルデータとしての撮影画像を取得可能な従来の眼底カメラを用いることができる(たとえば特開2000−232961号公報を参照)。眼底カメラ200は、撮影画像のデジタルデータをケーブル300を通じてコンピュータ100に送信する。
コンピュータ100は、眼底カメラ200から送信されたデジタルデータを受信し、その撮影画像を表示する。また、コンピュータ100は、このデジタルデータに対して後述の処理を適用することにより、撮影画像を構成する原色画像から血管領域を抽出する。更に、コンピュータ100は、血管領域の抽出結果を反映した眼底画像を表示する。コンピュータ100は、この発明の「眼底画像処理装置」の一例である。
コンピュータ100は、従来のコンピュータと同様に、マイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、表示デバイス、操作デバイス等を含んで構成される。ハードディスクドライブには、コンピュータプログラムが予め格納されている。マイクロプロセッサは、このコンピュータプログラムをRAMに展開することにより、後述の処理をコンピュータ100に実行させる。
なお、通信回線上のサーバにコンピュータプログラムを格納し、コンピュータ100をクライアントとすることによって、後述の処理をコンピュータ100に実行させることもできる。
〔制御系の構成〕
この実施形態に係る眼底撮影装置の制御系の構成の例を図1に示す。この眼底観察装置は、制御部10、記憶部20、表示部30、操作部40、画像処理部50及び眼底撮影部60を含んで構成される。
図1の構成において、コンピュータ100は、制御部10、記憶部20、表示部30、操作部40及び画像処理部50を含む。また、眼底カメラ200は、眼底撮影部60の一例として機能する。眼底撮影部60は、眼底カメラには限定されず、眼底の形態を表す画像のデジタルデータを取得可能な任意の構成を有する。
(制御部)
制御部10は、眼底撮影装置の各部を制御する。特に、制御部10は、各種の眼底画像を表示部30に表示させる。また、制御部10は、操作部40を用いて操作がなされたときに、その操作内容に応じた処理を眼底撮影装置に実行させる。また、制御部10は、記憶部20に記憶された情報を読み出す処理や、記憶部20に情報を記憶させる処理を行う。制御部10は、コンピュータ100のマイクロプロセッサを含んで構成される。
(記憶部)
記憶部20は、前述のコンピュータプログラムや眼底画像を含む各種の情報を記憶する。特に、記憶部20には、眼底血管の局所的形態を表すフィルタ画像が記憶されている。フィルタ画像は、この発明の「参照画像」の一例であり、原色画像から血管領域を抽出するために参照される。記憶部20は、ハードディスクドライブを含んで構成される。なお、RAMやROMを含んでいてもよい。
フィルタ画像の具体例を説明する。フィルタ画像は、事前に撮影された眼底画像に基づいて形成される。この眼底画像は、カラー画像であってもよいし、蛍光画像であってもよい。この眼底画像には、血管領域が含まれている。事前の処理により、この血管領域の形態を解析する。たとえば、血管領域の複数の部位について、血管の径方向における画素値の変化を計測する。ここで、血管の径方向とは、血管の走行方向に直交する方向、言い換えると、血管の幅方向を意味する。また、画素値としては輝度値等が用いられる。
このような解析の結果を用いて、血管の径方向における画素値の変化のパターンをモデル化する。モデル化にあたっては、たとえば次のようなガウス関数(Gaussian function)を用いることができる。
ここで、Aは、眼底画像のバックグラウンドの画素値(強度:輝度値等)を表す。kは、眼底血管における反射の測定結果により決定される定数である。dは、血管領域の中心線に対する径方向への距離を表す。σは、血管領域の中心線に対するガウス関数の広がりを表す。また、(x、y)は、眼底画像が定義される2次元座標系の座標値を表す。
次に、1次元信号s(t)を考慮する。1次元信号s(t)は、ガウシアンホワイトノイズ(Gaussian white noise)を有するものとする。伝達関数H(f)のフィルタ画像を1次元信号s(t)に適用すると、次式に示す出力信号s(t)が得られる。
ここで、S(f)は、s(t)をフーリエ変換した結果を表す。また、η(f)は、ノイズのスペクトルを表す。
出力信号s(t)のS/N比を最も大きくするフィルタ画像の伝達関数をHOPT(f)とすると、このHOPT(f)は次式で表される。
ここで、「*」は、複素共役を表す。この式(3)をフーリエ変換すると、次式が得られる。
これにより、出力信号s(t)のS/N比を最大にする伝達関数hOPT(d)は、次式のようになる。
式(5)の右辺は、式(1)の右辺と同様の式である。すなわち、出力信号s(t)のS/N比を最大にする伝達関数hOPT(d)は、血管の径方向における画素値の変化パターンのモデルと同様の式で表される。
式(5)に基づいて、テンプレートマッチング用のフィルタカーネル(filter kernel)を次のように設定する。
式(6)のフィルタカーネルK(u、v)は、u方向に沿った広がりのパラメータσ(分散σ)と、v方向に沿った広がりのパラメータvとによって定義される。フィルタカーネルK(u、v)は、u方向を径方向とし、走行方向をv方向とする血管の局所的形態を表している。なお、u方向の原点(u=0)は、フィルタカーネルK(u、v)の値が最小となる位置に設定されている。
図3、図4は、フィルタカーネルK(u、v)の形態を表している。図3は、|u|≦3σ、|v|≦L/2の範囲におけるフィルタカーネルK(u、v)の形態を表す。図4は、v座標軸に直交する断面におけるフィルタカーネルK(u、v)の形態を表している。なお、u座標軸とv座標軸はそれぞれ距離(画素数)を表し、これら二つの座標軸に直交する座標軸はK(u、v)の値(画素値)を表している。
フィルタカーネルK(u、v)を基に、次のようにしてフィルタ画像を作成できる。まず、フィルタ画像のサイズを決定する。そのために、局所的な血管径のパラメータσの値と、u座標値の定義域と、v座標値の定義域(つまり局所的な血管の長さのパラメータL)とをそれぞれ固定する。このときのフィルタカーネルK(u、v)のサイズを、u方向にm画素かつv方向にn画素とする。よって、フィルタカーネルK(u、v)を構成する画素数は、m×nとなる。
フィルタ画像のサイズをu方向にM画素かつv方向にN画素とする(よって、フィルタ画像を構成する画素数は、M×Nとなる)。ここで、M>mかつN>nに設定される。より具体的には、Mの値とNの値は、たとえば、フィルタカーネルK(u、v)が、その中心画素の周りに回転できるだけの大きさに設定される。なお、フィルタ画像は、この条件を満たす最小のサイズに設定できる。
次に、フィルタ画像の形態を決定する。フィルタカーネルK(u、v)の中心画素をフィルタ画像の画像領域の中心位置に一致させる。Mの値とNの値の決定方法を考慮すると、フィルタカーネルK(u、v)の全体は、フィルタ画像の画像領域に含まれる。
第1のフィルタ画像は、このようにしてフィルタカーネルK(u、v)を埋め込んで形成される。このとき、フィルタカーネルK(u、v)以外の領域(背景領域)の画素は、所定の画素値に設定される。背景領域の画素値としては、たとえば最大画素値(256階調では画素値=255)を用いることができる。また、血管領域以外の領域の平均画素値などを用いてもよい。
第jのフィルタ画像は、第1のフィルタ画像のフィルタカーネルK(u、v)を角度(j−1)×θだけ回転させたものとして定義する。それにより、一つの血管径に対して(つまり固定したパラメータσ)に対して、血管方向の異なる複数のフィルタ画像が得られる。
図5は、角度θ=15°に設定したときに得られるフィルタ画像の形態を表している。ここでは、反時計回り方向を角度の正方向としている。角度θ=15°に設定すると、360°÷15°=24個のフィルタ画像が得られるが、式(6)から分かるように、フィルタカーネルK(u、v)はu方向及びv方向においてそれぞれ対称であるから、回転角度が180°異なる二つのフィルタ画像は同一のものとなる。したがって、角度θ=15°の場合には、12個のフィルタ画像F1〜F12が得られる。
この実施形態では、血管径のパラメータσ=σ、σ、・・・、σ(k≧2)の各σ(i=1〜k)対し、上記の要領で複数のフィルタ画像を形成する。パラメータσ=σに関する第jのフィルタ画像を符号F(i、j)で表すことにする(j=1〜J;J≧2)。なお、各パラメータ各σについてのフィルタ画像の個数は、全て同数であってもよいし、異なる個数のものがあってもよい。
記憶部20には、予め作成されたフィルタ画像F(i、j)が記憶されている。なお、全てのフィルタ画像F(i、j)を予め記憶しておく代わりに、特定のフィルタ画像のみを予め記憶し、処理を実行するときに他のフィルタ画像を作成するようにしてもよい。
たとえば、フィルタ画像F(i、1)のみを予め記憶しておき、処理実行時にフィルタ画像F(i、2)、F(i、3)、・・・を作成することができる。この場合でも、全てのフィルタ画像が少なくともRAMに記憶されるので、「複数のフィルタ画像が記憶部20に記憶されている」と言える。
また、式(6)や、パラメータσ、Lや、角度θなど、フィルタ画像の作成に必要な情報を予め記憶しておき、処理実行時に全てのフィルタ画像を作成する場合についても、フィルタ画像を作成する時期が異なるだけであるから、「複数のフィルタ画像が記憶部20に記憶されている」と言える。
更に、パラメータσ、Lなどを処理実行前に指定する場合も考えられる。この場合であっても、その指定結果に基づいて作成されるフィルタ画像は少なくともRAMに記憶されるので、「複数のフィルタ画像が記憶部20に記憶されている」と言える。
いずれにしても、複数のフィルタ画像を実際に適用するときまでに、これらフィルタ画像を準備可能な形態であれば、複数のフィルタ画像が予め記憶部20に記憶されている形態と同等である。したがって、たとえば、外部装置や外部メディアにフィルタ画像を記憶し、フィルタ画像の適用時に眼底撮影装置にフィルタ画像を入力するように構成することも可能である。
(表示部)
表示部30は、制御部10により制御されて情報を表示する表示デバイスである。表示部30は、たとえば液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイや、CRTディスプレイなどにより構成される。
(操作部)
操作部40は、眼底撮影装置を操作するときや、眼底撮影装置に情報を入力するときなどにオペレータにより操作される。操作部40は、オペレータによる操作に応じた信号を制御部10に入力する。制御部10は、この信号に基づいて眼底撮影装置を動作させる。操作部40は、たとえばキーボード、マウス、トラックボール、ジョイスティック、専用のコントロールパネルなどを含んで構成される。
なお、表示部30と操作部40は、それぞれ個別のデバイスから構成されている必要はない。たとえば、タッチパネル式の液晶ディスプレイのように、表示デバイスと操作デバイスとを一体化した装置を用いることも適宜に可能である。
(画像処理部)
画像処理部50は、眼底画像に対して各種の画像処理を施す。画像処理部50は、マイクロプロセッサを含んで構成される。
画像処理部50には、血管抽出部51が設けられている。血管抽出部51は、フィルタ画像を用いることにより、原色画像から血管領域を抽出する。血管抽出部51は、少なくともG画像から血管領域を抽出する。G画像は、前述のように、他の原色画像と比較して、コントラストの高い網膜の血管像を含んでいる。
血管抽出部51には、相関値演算部52と画素値決定部53が設けられている。
相関値演算部52は、原色画像の部分領域に対してフィルタ画像を適用し、この部分領域とフィルタ画像との相関値を演算する。この演算は、たとえば、フィルタ画像の画素値と部分領域の画素値との畳み込み演算(コンボリューション)により行われる。相関値演算部52は、一つの部分領域に対して、パラメータσの各フィルタ画像を適用することにより、このパラメータσに関する複数の相関値を演算する。
画素値決定部53は、一つの部分領域について得られた複数の相関値のうちの最大値を選択し、この選択結果に基づいて当該部分領域中の画素の画素値を決定する。画素値の決定処理は、たとえば、相関値の最大値の大きさと画素値とを予め関連付けておくことによって行うことができる。
血管抽出部51の動作の例を説明する。この例では、パラメータσ=σに関する12個のフィルタ画像F(i、1)〜F(i、12)を用いる(J=12)。まず、相関値演算部52は、G画像の一つの画素(注目画素)について、その注目画素を含む部分領域を設定する。部分領域は、たとえば注目画素が中心に位置するように設定される。また、部分領域のサイズは、たとえばフィルタ画像F(i、j)と同じサイズ(画素数M×N)に設定される。
ここで、フィルタ画像F(i、j)を構成する画素をPij(k、l)で表す(1≦k≦M、1≦l≦N)。画素Pij(k、l)の画素値をpij(k、l)で表す。また、部分領域に含まれる画素をQ(k、l)で表す(1≦k≦M、1≦l≦N)。画素Q(k、l)の画素値をq(k、l)で表す。
相関値演算部52は、パラメータσ=σに関する各フィルタF(i、j)について、その画素値pij(k、l)と、部分領域の画素値qij(k、l)との畳み込み演算を行う。この畳み込み演算は、たとえば、次式に示すように、対応する画素値同士の積を算出し、それらの総和Cijを算出することにより行うことができる。
血管径のパラメータσ=σについて、12個の総和Ci1、Ci2、・・・、Ci,12が得られる。一般に画素値は正値であるので、各総和Cijは正値である。画素値決定部53は、12個の総和Ci1、Ci2、・・・、Ci,12の大きさを比較して最大値を選択する。このようにして得られる最大値をCと表す。この最大値Cに対応するフィルタ画像F(i)は、パラメータσ=σのフィルタ画像F(i、j)のうち、当該部分領域に対して最も相関が高いフィルタ画像である。
画素値決定部53は、この最大値Cを有するフィルタ画像F(i)に基づいて、当該注目画素の画素値を決定する。注目画素の画素値としては、フィルタF(i)における当該注目画素に対応する画素の画素値を用いることができる。それにより、一つの注目画素の画素値が決定する。
血管抽出部51は、G画像中の複数の注目画素に対して上記の処理を実行し、各注目画素の画素値を決定する。たとえば、血管抽出部51は、G画像における注目画素を一つずつずらしていきながら各注目画素の画素値を決定することにより、G画像の全ての画素の画素値を決定する。なお、G画像の縁端位置の画素のように部分画像を設定できない画素等については、画素値を決定しなくてもよい。また、画素値を決定しない画素を適宜に間引きしてもよい。
このようにしてG画像中の画素の画素値が決定されることにより、G画像中の血管領域が抽出される。このとき、パラメータσ=σに対応する血管径を有する血管領域が特に高い精度で抽出されることになる。
この実施形態では、画像抽出部51は、以上の処理を各パラメータσ=σ、σ、・・・、σについて実行する。それにより、各パラメータσ=σに対応する血管径を有する血管画像がそれぞれ高い精度で抽出される。
また、画像抽出部51は、予め指定されたG画像以外の原色画像についても同様の処理を実行して血管画像を抽出する。
画像処理部50には、更に、表示画像形成部54が設けられている。表示画像形成部54は、画像抽出部51による血管領域の抽出結果に基づいて、表示用の眼底画像を形成する。この処理は、たとえば以下の例に説明するように、血管領域の抽出結果を反映させることによって行う。
第1の例として、表示画像形成部54は、原色画像の各画素の画素値を、画素値決定部53により決定された画素値に置き換える。それにより、血管領域が鮮明に表現された表示用の眼底画像が得られる。
なお、この実施形態では、一つの原色画像に対して二つ以上のパラメータσ=σ、σ、・・・、σを適用して、様々な血管径の血管領域を高精度で抽出するようになっている。表示画像形成部54は、各パラメータσが適用された原色画像に対し、上記第1の例の処理を実行することができる。それにより、各パラメータσに対応する血管径の血管領域が特に鮮明に表現された表示用の眼底画像が得られる。眼底撮影装置は、これら眼底画像を個別に表示させてもよいし、これら眼底画像のうちの二つ以上を合成して表示するようにしてもよい。
第2の例として、表示画像形成部54は、血管領域を強調した原色画像を形成する。より具体的には、たとえば、表示画像形成部54は、画像抽出部51により抽出された血管領域の各画素の画素値を、他の画像領域の画素値に対して十分に大きく(又は十分に小さく)設定することにより、原色画像中の血管領域を強調する。
ここで、上記第1の例と同様に、各パラメータσが適用された原色画像に対し、上記第2の例の処理を実行することができる。それにより、各パラメータσに対応する血管径の血管領域が特に強調された表示用の眼底画像が得られる。眼底撮影装置は、これら眼底画像を個別に表示させてもよいし、これら眼底画像のうちの二つ以上を合成して表示するようにしてもよい。
第3の例として、二つ以上の原色画像から血管領域が抽出された場合における処理の例を説明する。まず、表示画像形成部54は、上記第1の例の処理又は第2の例の処理を各原色画像に対して適用する。続いて、表示画像形成部54は、これらの原色画像を合成して眼底画像を形成する。この合成処理は、通常の原色画像の合成処理と同様に、対応する各画素に対して各色の画素値を割り当てることによって行うことができる。
なお、二つ以上の原色画像から血管領域が抽出された場合、上記第1の例の処理又は第2の例の処理が各々適用された原色画像を個別に表示させることもできる。この場合には、第3の例における合成処理は行わない。
表示画像形成部54により形成された表示用の眼底画像は、制御部10に送られる。制御部10は、表示部30を制御して、この眼底画像を表示させる。このとき、この眼底画像とともに、眼底撮影部60により撮影されたカラー画像等を同時に表示させてもよい。医師等のオペレータは、表示された眼底画像を観察することができる。
[作用・効果]
この実施形態に係る眼底撮影装置の作用及び効果について説明する。なお、この眼底撮影装置は、眼底画像処理装置を含んで構成されている。特に、眼底画像処理装置は、眼底撮影装置から眼底撮影部60を除いた構成となっている。
この実施形態に係る眼底撮影装置(眼底画像処理装置;以下同様)は、制御部10、記憶部20、表示部30及び画像処理部50を含んで構成されている。
記憶部20には、複数のフィルタ画像F(i、j)が記憶されている。各フィルタ画像F(i、j)は、眼底血管の局所的形態を表す画像であり、より具体的には、血管径及び血管方向のそれぞれを一定とした局所的形態を表す2次元画像である。なお、各フィルタ画像における血管の長さ(パラメータL)を十分に小さく設定することにより、血管径と血管方向を一定と仮定することができる。
複数のフィルタ画像F(i、j)は、各血管径毎に(つまり各パラメータσ=σ〜σ毎に)、F(1、j)、F(2、j)、・・・、F(k、j)に分類される(j=1〜J)。
画像処理部50の血管抽出部51は、各血管径(σ)に対応する二つ以上のフィルタ画像F(i、1)〜F(i、J)を用いて、G画像(及びその他の原色画像)から血管領域を抽出する。なお、フィルタ画像F(i、1)〜F(i、J)は、図5に示すように、血管径が同じで、血管方向が異なるように設定されている。
制御部10は、血管抽出部51による血管領域の抽出結果を反映した眼底画像(上記の表示用の眼底画像)を表示部30に表示させる。
このような眼底撮影装置によれば、従来のようにカラー眼底画像の明暗やコントラストを調整する代わりに、G画像等の原色画像から血管領域を抽出し、その抽出結果を反映した眼底画像を表示するようになっているので、従来と比べて眼底血管が鮮明に描写された眼底画像を観察できる。また、カラー眼底画像を構成する原色画像に基づいて眼底血管を観察できるので、蛍光剤の投与による患者へのリスクが無い。
なお、G画像の波長帯の光は眼底表面における反射率が低いため、G画像は眼底の状態を高いコントラストで描写できる。したがって、特にG画像から血管領域を抽出することにより、血管領域を高い精度で抽出することができる。
また、この実施形態では、複数の血管径のパラメータのフィルタ画像F(i、j)を用いて様々な太さの血管領域をそれぞれ抽出することができるので、様々な太さの血管の画像を精度良く抽出することが可能となる。
これについて、より具体的に説明する。太い血管をモデル化したフィルタ画像を用いると、太い血管に相当する血管領域は高精度で抽出されるが、細い血管に相当する血管領域が実際よりも太く抽出されることがある。逆に、細い血管をモデル化したフィルタ画像を用いると、細い血管に相当する血管領域は高精度で抽出されるが、太い血管に相当する血管領域が不鮮明になることがある。
このようなジレンマを解決するために、この実施形態では、複数の血管径に対応するフィルタ画像を用いて様々な太さの血管領域を抽出することにより、太い血管に相当する血管領域も細い血管に相当する血管領域も高い精度で抽出することができる。
したがって、医師等のオペレータは、診断対象や診断部位などに応じて、所望の太さの血管が高精度で抽出された眼底画像を選択的に表示させて観察することができる。また、これらの眼底画像の合成画像により、様々な太さの血管に相当する血管領域が高精度で描写された眼底画像を観察することも可能である。
なお、制御部10は、この発明の「制御手段」の一例である。記憶部20は、この発明の「記憶手段」の一例である。表示部30は、この発明の「表示手段」の一例である。画像処理部50(血管抽出部51)は、この発明の「抽出手段」の一例である。
[変形例]
以上で詳述した実施形態は、この発明を実施するための一具体例に過ぎない。したがって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形を適宜に施すことが可能である。以下、このような変形の例を説明する。
上記の実施形態では、複数のフィルタ画像を用いて血管領域を抽出しているが、これらのフィルタ画像を選択的に用いることが可能である。たとえば、観察対象の血管の血管径をオペレータが指定したときに、その血管径に対応するフィルタ画像を選択的に使用することにより、観察対象の血管が特に鮮明に描写された眼底画像を形成して表示させることができる。それにより、オペレータは、所望の血管を詳細に観察することができる。なお、血管径の指定は、操作部40を操作して行う。
なお、血管径の代わりに観察対象部位を指定するようにしてもよい。この場合、眼底の部位と血管径(パラメータσ)とを関連付ける情報を記憶部20に予め記憶しておく。たとえば視神経乳頭の近傍には、太い血管が多く存在している。そこで、観察対象部位として視神経乳頭が指定された場合、太い血管に対応するフィルタ画像を用いて血管領域の抽出を行う。また、視神経乳頭から離れた部位(たとえば黄斑や眼底周辺部)が指定された場合や、新生血管を探索する場合には、細い血管に対応するフィルタ画像を用いて血管領域の抽出を行う。
また、原色画像における血管の太さを自動的に検出し、その検出結果に対応するフィルタ画像を用いて血管領域を抽出するように構成してもよい。このとき、オペレータが指定した画像領域における血管の太さを検出するように構成できる。この画像領域の指定は、たとえばマウスのドラッグ操作により行う。また、血管の太さの自動検出は、血管領域と他の領域との境界を抽出する公知の画像解析技術などを用いて行うことができる。
二つ以上の原色画像から血管領域を抽出する眼底撮影装置(眼底画像処理装置)について説明する。
前述のように、R画像は、特に網膜の後方の脈絡膜の血管像を提供し、G画像は、特にコントラストの高い網膜の血管像を提供し、B画像は、特に網膜表面の血管を好適に描写する。
このとき、表示画像形成部54は、前述のように二つ以上の原色画像を合成して合成画像を形成することができる。この合成画像は、眼底の異なる深さの血管をそれぞれ高精度で描写した画像である。たとえば、R画像とG画像の合成画像は、脈絡膜の血管と網膜の血管とを高精度で描写した画像である。また、G画像とB画像の合成画像は、網膜表面の血管と網膜の深い位置の血管とを高精度で描写した画像である。
このような合成画像を形成して表示させることにより、オペレータは、眼底の様々な深さの血管の状態を一つの眼底画像により詳細に把握することができる。
また、表示画像形成部54は、二つの原色画像の差分画像を形成することができる。差分画像は、対応する画素について、一方の原色画像の画素値から他方の原色画像の画素値を減算することによって得られる。このような差分画像は、画像のノイズを減少させるなどの利点がある。
また、オペレータは、血管領域を抽出する画像領域を指定することができる。そのために、制御部10は、カラー画像又は原色画像(合成画像であってもよい)を表示部30に表示させる。オペレータは、操作部40を操作することにより(たとえばマウスのドラッグ操作により)、この表示画像内の画像領域を指定する。血管抽出部51は、指定された画像領域のみから血管領域を抽出する。この抽出処理は、上記の実施形態と同様にして行う。このように指定された画像領域のみに対して処理を実行することにより、処理時間を短縮することができる。なお、操作部40は、この発明の「操作手段」の一例として使用される。
この発明に係る眼底撮影装置の実施形態の構成の一例を表す概略ブロック図である。 この発明に係る眼底撮影装置の実施形態の外観の一例を表す概略図である。 この発明に係る眼底撮影装置の実施形態におけるフィルタカーネルの形態を表す概略斜視図である。 この発明に係る眼底撮影装置の実施形態におけるフィルタカーネルの形態を表す概略断面図である。 この発明に係る眼底撮影装置の実施形態におけるフィルタ画像の形態を表す概略図である。
符号の説明
10 制御部
20 記憶部
30 表示部
40 操作部
50 画像処理部
51 血管抽出部
52 相関値演算部
53 画素値決定部
54 表示画像形成部
60 眼底撮影部
100 コンピュータ
200 眼底カメラ
F1〜F12 フィルタ画像

Claims (12)

  1. R画像、G画像及びB画像の三つの原色画像からなるカラー眼底画像を処理する眼底画像処理装置であって、
    互いに異なる二つ以上の血管径のそれぞれについて、眼底血管の局所的形態を表す参照画像を記憶する記憶手段と、
    一つ以上の血管径についての前記参照画像を用いて、前記G画像を含む一つ以上の原色画像のそれぞれから血管領域を抽出する抽出手段と、
    表示手段と、
    前記血管領域の抽出結果を反映した眼底画像を前記表示手段に表示させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする眼底画像処理装置。
  2. 前記記憶手段は、前記二つ以上の血管径のそれぞれについて、血管方向が異なる複数の前記参照画像を記憶し、
    前記抽出手段は、前記一つ以上の血管径のそれぞれの前記複数の参照画像を用いて血管領域を抽出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼底画像処理装置。
  3. R画像、G画像及びB画像の三つの原色画像からなるカラー眼底画像を処理する眼底画像処理装置であって、
    眼底血管の局所的形態を表す参照画像を記憶する記憶手段と、
    前記参照画像を用いて、前記三つの原色画像のうちの二つ以上のそれぞれから血管領域を抽出する抽出手段と、
    表示手段と、
    前記血管領域の抽出結果を反映した眼底画像を前記表示手段に表示させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする眼底画像処理装置。
  4. 前記記憶手段は、血管方向が異なる複数の前記参照画像を記憶し、
    前記抽出手段は、前記複数の参照画像を用いて血管領域を抽出する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の眼底画像処理装置。
  5. 前記制御手段は、前記二つ以上の原色画像のうちの二つ以上の合成画像を前記眼底画像として表示させる、
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の眼底画像処理装置。
  6. 前記制御手段は、前記二つ以上の原色画像のうちの二つの差分画像を前記眼底画像として表示させる、
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の眼底画像処理装置。
  7. 前記抽出手段は、前記血管領域の抽出に供される各原色画像について、当該原色画像の部分領域と前記複数の参照画像のそれぞれとの相関値を演算し、前記演算された複数の相関値のうちの最大値を選択し、前記選択された最大値に基づいて当該部分領域内の画素の画素値を決定することにより前記血管領域の抽出を行う、
    ことを特徴とする請求項2又は請求項4に記載の眼底画像処理装置。
  8. 前記参照画像は、各画素毎に所定の画素値が付与された2次元画像であり、
    前記部分領域は、該2次元画像と同じサイズの画像領域であり、
    前記抽出手段は、前記相関値の演算として、前記参照画像の画素値と前記部分領域の画素値との畳み込み演算を行う、
    ことを特徴とする請求項7に記載の眼底画像処理装置。
  9. 前記参照画像は、血管径及び血管方向のそれぞれを一定とした前記局所的形態を表す2次元画像である、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の眼底画像処理装置。
  10. 操作手段を更に備え、
    前記表示手段は、前記カラー眼底画像又は前記原色画像を表示し、
    前記抽出手段は、該表示された画像に対して前記操作手段を用いて指定された画像領域のみから前記血管領域の抽出を行う、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の眼底画像処理装置。
  11. R画像、G画像及びB画像の三つの原色画像からなるカラー眼底画像を撮影する撮影手段と、
    互いに異なる二つ以上の血管径のそれぞれについて、眼底血管の局所的形態を表す参照画像を記憶する記憶手段と、
    一つ以上の血管径についての前記参照画像を用いて、前記G画像を含む一つ以上の原色画像のそれぞれから血管領域を抽出する抽出手段と、
    表示手段と、
    前記血管領域の抽出結果を反映した眼底画像を前記表示手段に表示させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする眼底撮影装置。
  12. R画像、G画像及びB画像の三つの原色画像からなるカラー眼底画像を撮影する撮影手段と、
    眼底血管の局所的形態を表す参照画像を記憶する記憶手段と、
    前記参照画像を用いて、前記三つの原色画像のうちの二つ以上のそれぞれから血管領域を抽出する抽出手段と、
    表示手段と、
    前記血管領域の抽出結果を反映した眼底画像を前記表示手段に表示させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする眼底撮影装置。
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