JP5007420B2 - 画像解析システム、及び画像解析プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像解析システム、及び画像解析プログラムに関するものであり、特に、緑内障等の眼科系疾患の診断に有用な情報を医師等に提供可能な画像解析システム、及び画像解析プログラムに関するものである。
従来から、眼球に対して外部から光を照射し、眼底の状態を観察することが行われている。また、その眼底の状態をカメラ等の光学機器を利用して撮像した眼底写真を医療記録として残すことも行われている。この眼底写真を詳細に検討することによって、種々の疾患の診断を医師は下すことができる。ここで、眼底の観察は、被験者(患者)に対して肉体的な負担を強いることがなく、また、比較的簡易な構成の装置によって得ることができるため、医療機関においてごく一般的に行われている検査手法の一つである。
さらに、眼底写真によって撮影される血管は、眼球の奥に位置する脳の脳血管の一部が直接分岐したものであり、身体の外部から脳内の状態を直接観察することができる唯一の手法であり、非常に有益な情報を医師等に対して提供することができる。加えて、この眼底写真は、緑内障等の眼科系の疾患の診断以外にも糖尿病等の生活習慣病の診断にも利用することが行われている。
ここで、健康な被験者の眼底写真では、眼底全体が黄赤褐色を呈し、被験者の視線の約15度内側方向(鼻側方向)の位置に、1.2mm〜1.7mmの円形または卵円形で視神経乳頭部(Optic nerve head)が観察される。この視神経乳頭部は、解剖学的には、視神経円板(Optic disc)と呼ばれることもある。そして、視神経乳頭部の中央付近には、円形状を呈する視神経乳頭陥凹部または生理的陥凹部(Physiologic cup)と呼ばれる領域が観察される。
眼底写真を利用して緑内障の診断をする場合、診断のための判断基準の一つとして、前述した視神経乳頭部及び視神経乳頭陥凹部(陥凹部)の直径または半径のそれぞれの比が求められる。すなわち、略円形状の視神経乳頭部(D:Disc)に対する視神経乳頭陥凹部(C:Cup)の径比(以下、「C/D比」と称す)の値が、正常時に比べて大きい場合は、一般的に緑内障の症状が疑われる。さらに、左右の眼底におけるそれぞれのC/D比の差が0.2以上ある場合は、同様に緑内障が疑われる。なお、緑内障の診断は、該C/D比の値のみでなされるものではなく、その他の検査や医師の所見等によって複合的に行われるものであり、その他疑わしい症状、1)眼圧値が25mmHgを常に越えている、2)”眼が重い感じがする”など高眼圧による症状がある、3)経過とともに視神経乳頭所見が変化する、4)網膜神経線維層欠損が存在する、等の場合も治療の対象となっている。すなわち、C/D比の値はその診断のための有益な情報の一つであり、この値のみで緑内障が直裁されるわけではない。
ここで、眼底の構造について、さらに詳細に説明すると、眼球の一部である眼底は、三次元の曲面(球面)で立体的に構成されている。しかしながら、上述の眼底写真は、実際には三次元の構造であっても、それを二次元的(平面的)に変換して構成されるものである。そのため、眼底写真を利用して、種々の疾患等の診断を行う場合には、二次元化された眼底写真を頭の中で三次元的なものにイメージし、それに基づいて視神経乳頭陥凹の拡大等を判断することがあった。したがって、診断経験に乏しい眼科医等は正確な診断を下せない可能性があった。そこで、三次元的な情報を付加し、C/D比の精度を高くして、正確な診断を可能とするための試みが行われている。
例えば、ステレオ眼底カメラにより撮影した一対のステレオ画像データを演算・解析することによって三次元データを得る。そして、得られた三次元データに基づいて、ディスク領域を指定する眼底立体画像の解析方法及びその装置が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。さらに具体的に説明すると、三次元データからディスクラインを指定する第一段階と、指定されたディスクラインから定められるディスク領域における最低点を求める第二段階と、最低点を中心として所定の検出角度毎のディスク断面を求める第三段階と、各ディスク断面毎のその経線の両端の各々の最高点を定める第四段階と、両最高点から所定深さ(例えば、150マイクロメートル)下がったレベルをカップ点とする第五段階と、得られたカップ点を順次連結することにより、カップ縁を構成する第六段階とを備えるものである。また、視神経乳頭陥凹部が一般的に白色の高い輝度値を持つことに着目し、色情報を利用して視神経乳頭陥凹部を決定する眼神経乳頭診断装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特許第3585331号公報 特許第3594468号公報 特開平06−125876号公報
しかしながら、上記に示した眼底画像の解析方法及び解析装置等は、下記に掲げるような問題を生じることがあった。すなわち、ステレオ画像データによって得られた視神経乳頭部の三次元データを用いた眼底画像の解析方法等によれば、この三次元化された画像と、平面的な二次元化した画像とを操作者(オペレータ)がマニュアルで操作し、視神経乳頭部の輪郭(ディスクライン)を指示し、さらにこのディスクラインよりも内側で、かつ所定の高さ(例えば、150マイクロメートル)分だけ下がった点を画一的に視神経乳頭陥凹部の輪郭(カップライン)として決定を行っていた。すなわち、この所定高さ分だけ下げた位置を画一的にカップラインとして決定するものは、解剖学的な根拠に乏しく、経験則に基づくものであった。そのため、血管の走行状態や視神経乳頭部及び視神経乳頭陥凹部の色情報(画素値の違い)等のその他情報を何ら考慮するものではなく、種々の条件ではカップラインの決定精度が著しく低下する場合があった。なお、一般の眼科医は、眼底画像を肉眼で確認し、カップラインを決定する際には、上記した血管の走行状態や眼底写真の色情報等の種々の情報を総合的に判断し、最終的な決定を行っている。
一方、特許文献3に示されるように、色情報のみをカップラインを決定するための要素として用いた場合、緑内障の進行に伴って拡大する視神経乳頭陥凹部の白っぽい画素で示される蒼白部は、視神経乳頭陥凹部が蒼白部に対して先行して拡大する傾向が強かった。すなわち、視神経乳頭陥凹部と蒼白部との輪郭が必ずしも一致することはなく、色情報のみに頼った場合もカップラインの決定のための精度が十分にあるとはいえなかった。つまり、上記に示したような既存のカップラインの決定は、いずれも一つの情報にのみ基づいて画一的に決定するものであり、複数の情報(特徴量)から総合的に判断したものではなかった。そのため、実際の医療現場において、眼科医等が経験的に行っている総合的な判断に基づいてカップラインを決定することができるものが求められていた。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、種々の情報を総合的に勘案することによって、精度良くカップラインを決定することが可能な画像解析システム、及び画像解析プログラムの提供を課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明の画像解析システムは、「画像解析コンピュータを利用し、眼底から得られる画像を解析処理する画像解析システムであって、前記画像を立体化して表示可能な三次元眼底画像データから、視神経乳頭部を画素値の違いを利用して抽出し、乳頭領域情報を取得する乳頭領域情報取得手段と、前記三次元眼底画像データから、血管領域を画素値の違いを利用して抽出する血管領域抽出手段と、抽出された前記血管領域の血管データに基づいて、前記眼底を走行する複数の血管のそれぞれの屈曲度を算出する屈曲度算出手段と、前記三次元眼底画像データ、取得された前記乳頭領域情報、及び前記屈曲度に係る屈曲度情報に基づいて、前記視神経乳頭領域内に存在する視神経乳頭陥凹部の存在確率を表す確率地図を作成する確率地図作成手段と、作成された前記確率地図の地図データに基づいて、前記視神経乳頭陥凹部を特定し、前記視神経乳頭陥凹部の輪郭に相当するカップラインを決定するカップライン決定手段と」を主に具備して構成されている。
ここで、三次元眼底画像データとは、略球形状の眼球の一部である曲面状に湾曲した眼底を三次元的に、換言すれば、立体的に示すことが可能なものであり、視神経乳頭部及び視神経乳頭陥凹部の深さに関する情報を含んだものである。なお、三次元眼底画像データは、上記の深さに関する情報(深さ情報)を含むものとするために、立体撮影可能なステレオ眼底カメラ等の撮影機器を利用して撮影し、直接電子データとして取得したものや、或いは眼底を撮影した二枚の二次元の眼底画像から視差を求め、これにより眼球の立体構造を取得し、三次元眼底画像データに変換するなど、周知の技術を用いて作成することができる。
また、乳頭領域情報取得手段とは、後述する視神経乳頭陥凹部の輪郭(カップライン)を特定するために、該カップラインよりも必然的に大きな輪郭(ディスクライン)で存在する視神経乳頭部の領域を画素値の違いを利用して特定するためのものである。ここで、視神経乳頭部は、一般にその周囲の眼底領域に対し、明度が高くなった状態で眼底画像が得られることが経験的に知られている。そのため、三次元眼底画像データを構成する各画素の画素値をそれぞれ測定し、互いに隣合う画素の画素値が大きく異なるような差が認識されるような箇所を視神経乳頭領域と周囲の眼底領域との境界と判断し、視神経乳頭部のディスクラインが決定される。ここで、視神経乳頭部はその生理的特徴から略円形状を呈することが知られている。
一方、屈曲度算出手段は、画素値の違いを利用して抽出された血管領域から、眼底に沿って走行する個々の血管の屈曲度に関する情報(屈曲度情報)を算出するものである。ここで、血管は視神経乳頭部及び該視神経乳頭陥凹部に沿って走行している。視神経乳頭部及び視神経乳頭陥凹部の境界であるカップライン、すなわち、視神経乳頭陥凹部の輪郭の位置では、眼球の奥方向への沈む込みが激しいため、血管の走行方向が深さ方向に急激に変化する、換言すれば、二次元的な観察では血管の走行方向が、深さ方向への急激な変化が屈曲の程度によって表される。そこで、それぞれの血管の屈曲度を、各血管領域の各画素に対して求め、屈曲度が大きく変化する点をプロットする。そして、屈曲度が大きく変化する各点を結ぶことにより、視神経乳頭陥凹部のカップラインにほぼ近似するラインが形成され、係るラインの内側が視神経乳頭陥凹部とする屈曲度情報を取得する。
さらに、確率地図作成手段とは、三次元化された三次元眼底画像データの深さに関する情報と、上述した乳頭領域情報及び屈曲度情報を利用し、視神経乳頭陥凹部のカップラインを決定するものである。すなわち、個々の情報(特徴量)によって、それぞれカップラインを決定することは可能であるものの、これらの各情報を総合的に判断することにより、視神経乳頭陥凹部の存在確率の高さを示すことができる。例えば、三つの情報(深さ情報、乳頭領域情報、屈曲度情報)のいずれにおいても、視神経乳頭陥凹部であると判断される場合には”存在確率=100%”、二つの情報で視神経乳頭陥凹部であると判断される場合には”存在確率=66%”、一つの情報で視神経乳頭陥凹部であると判断される場合には”存在確率=33%”、いずれの情報でも視神経乳頭陥凹部でないと判断される場合には”存在確率=0%”とするように予め定義し、これにより確率地図を作成する等、個々の特徴量にそれぞれ独立してポイントを与え、そのポイントを集計することによって存在確率を算出するものなどが想定される。また、確率地図の作成の具体的な手法は、特に限定されるものではないが、例えば、複数のドットを視神経乳頭領域部を抽出した画像の上に描画し、このドットの濃淡で表現するものや、或いは存在確率の違いによって描画する色を塗り分けるものであってもよい。
一方、カップライン決定手段とは、作成された確率地図にしたがって、例えば、90%以上の存在確率があると判断される各画素をプロットすることにより、カップラインを決定する処理を行うものである。
したがって、本発明の画像解析システムによれば、乳頭領域情報及び屈曲度情報と、三次元眼底画像データの深さ情報を利用することにより、緑内障の診断等に特に有用な視神経乳頭陥凹部の輪郭であるカップラインを正確に決定することができる。各手段の完了後において、本システム(画像解析コンピュータ)の操作者に対し、処理状況を逐次表示する手段を有するものであってもよい、すなわち、決定されたカップラインを表示したり、作成された確率地図を表示したり、算出された屈曲度及び屈曲点の位置を表示する機能を備えるものであっても構わない。これらには、一般の表示手段(ディスプレイ)等が用いられる。
さらに、本発明の画像解析システムは、上記構成に加え、「予め決定された複数の前記画像の前記視神経乳頭陥凹部の前記カップラインに係る陥凹部輪郭データをデータベース化して蓄積し、記憶する陥凹部輪郭データ記憶手段をさらに具備し、前記確率地図作成手段は、前記陥凹部輪郭データを利用して前記確率地図をさらに作成する」ものであっても構わない。
したがって、本発明の画像解析システムによれば、これまでに眼科医等が肉眼で行い、経験に基づいて蓄積された眼底画像の診断に関する情報をデータベース化し、これを確率地図の作成の際に参酌することにより、実際の眼科医等の診断に沿ったカップラインを決定することが可能となる。すなわち、肉眼で眼底画像を確認すれば、明らかに視神経乳頭陥凹部のカップラインとはならない箇所にある画素に対しても、屈曲度情報や乳頭領域情報などに基づく画一的な処理によってはカップラインとして判断される可能性が高くなる。そのため、実際の眼科医等の診断基準を適用することにより、得られるカップラインの精度がより高くなる。
さらに、本発明の画像解析システムは、上記構成に加え、「前記確率地図作成手段は、前記乳頭領域情報、及び前記屈曲度情報に対し、予め規定された重み係数をそれぞれ乗じ、前記地図データを作成する重み係数処理手段を」具備するものであっても構わない。
したがって、本発明の画像解析システムによれば、各画素に対して算出される視神経乳頭陥凹部の存在確率を算出するための各情報について、それぞれ重み係数が予め決定されている。すなわち、各特徴量を均等に取扱うことも可能ではあるが、例えば、三次元眼底画像データの深さ情報に対して”0.5”、乳頭領域情報に対して”0.3”、及び屈曲度情報に対して”0.2”のように、重み係数を各特徴量に乗じることにより(式(1)参照)、深さ情報を最も重要度を高いものとした存在確率を求めることが可能となる。

P =F1×C1+F2×C2+F3×C3+・・・+Fn×Cn (1)

ここで、P:視神経乳頭陥凹部の存在確率、Fn:各情報の特徴量、Cn:重み係数
さらに、本発明の画像解析システムは、上記構成に加え、「前記屈曲度算出手段は、前記血管領域抽出手段によって抽出された前記血管領域を構成する複数の画素からの一の注目画素を選択する注目画素選択手段と、選択された前記注目画素の画素中心から仮想線分を前記血管領域の境界部まで伸ばしたときの、前記仮想線分の長さを、前記画素中心の全方位角度に対して算出する線分長さ算出手段と、前記全方位角度に対する前記線分長さの変化から極大値となるときの二本の前記仮想線分の角度を求め、求めた二つの角度の差から前記屈曲度を決定する屈曲度決定手段と」を具備するものであっても構わない。
したがって、本発明の画像解析システムによれば、屈曲度を示す屈曲度情報が注目画素選択手段、線分長さ算出手段、及び屈曲度決定手段に基づいて求められる。具体的に説明すると、血管領域の中の一の画素を注目画素として選択し、該注目画素の画素中心から血管領域の境界部まで仮想線分を伸ばし、仮想線分の長さを、画素中心の全方位角度に対して算出する。そして、全方位角度に対する仮想線分の長さの変化から極大値となるときの二本の仮想線分の角度を求める。そして、求めた二つの角度の差から屈曲度の決定が行われる。
ここで、求められた二つの角度の差が180°に近い場合、該血管はほぼ真っ直ぐに走行していると判定され、一方、二つの角度の差が180°から小または大に大きく外れる場合には、血管の一部が屈曲していると判定される。そして、この処理を血管領域を構成する全ての画素に対して実施することにより、個々の結果の屈曲度が決定される。
一方、本発明の画像解析プログラムは、「眼底から得られる画像を立体化して表示可能な三次元眼底画像データから、視神経乳頭部を画素値の違いを利用して抽出し、乳頭領域情報を取得する乳頭領域情報取得手段、前記三次元眼底画像データから、血管領域を画素値の違いを利用して抽出する血管領域抽出手段、抽出された前記血管領域の血管データに基づいて、前記眼底を走行する複数の血管のそれぞれの屈曲度を算出する屈曲度算出手段、前記三次元眼底画像データ、取得された前記乳頭領域情報、及び前記屈曲度に係る屈曲度情報に基づいて、前記視神経乳頭領域内に存在する視神経乳頭陥凹部の存在確率を表す確率地図を作成する確率地図作成手段、及び作成された前記確率地図の地図データに基づいて、前記視神経乳頭陥凹部を特定し、前記視神経乳頭陥凹部の輪郭に相当するカップラインを決定するカップライン決定手段として、画像解析コンピュータを機能させる」ものから主に構成されている。
したがって、本発明の画像解析プログラムによれば、プログラムを実行させることにより、画像解析コンピュータに上述した優れた作用を奏させることが可能となる。
本発明の効果として、深さ情報を含む三次元眼底画像データ、乳頭領域情報、屈曲度情報、陥凹部輪郭データ等の各種特徴量を利用し、カップラインを高い精度で決定することができる。各情報の特徴量に対し、重み係数を乗じることにより、深さ情報等の最も重要な特徴量を重視した存在確率を算出することができる。また、確率地図を作成することにより、視覚を通じて視神経乳頭陥凹部の位置を容易に確認することができるようになる。その結果、緑内障等の眼科系疾患の診断を行う眼科医等に有益な情報を提供することができる。また、一つの偏ったデータまたは情報に基づいてカップラインが決定されることがないため、眼底写真に基づく誤った診断の可能性を回避することができる。
以下、本発明の一実施形態である画像解析システム1、及び画像解析プログラムについて、図1乃至図9に基づいて説明する。ここで、図1は本実施形態の画像解析システム1における画像解析コンピュータ2の機能的構成を示すブロック図であり、図2は(a)眼底画像データ、(b)抽出された視神経乳頭部3を含むように切り出された画像、(c)乳頭領域16のそれぞれの一例を示す説明図であり、図3は三次元眼底画像データ10の深さ情報13を視覚化して示す説明図であり、図4は屈曲度の算出を模式的に示す説明図であり、図5は(a)抽出された血管領域19、(b)屈曲点5のプロットの一例を示す説明図であり、図6は作成された確率地図の一例を示す説明図であり、図7は決定されたカップライン7を示す説明図であり、図8及び図9は画像解析コンピュータ2の処理の流れを示すフローチャートである。
本実施形態の画像解析システム1は、図1乃至図9に示されるように、ステレオ眼底カメラ8によって撮影された眼底画像9に基づいて、眼底の一部が窪んだ位置にある視神経乳頭陥凹部4の輪郭であるカップライン7を精度良く決定し、視神経乳頭陥凹部/視神経乳頭部の比(C/D比)の正確な値を眼科医等に提供し、緑内障等の眼科系疾患の診断を支援することが可能な画像解析コンピュータ2によって主に構成されている。なお、画像解析コンピュータ2は、汎用のパーソナルコンピュータを利用することが可能であり、眼底画像9を三次元化して表示可能な三次元眼底画像データ10を取得するステレオ眼底カメラ8と、取得した三次元眼底画像データ10による各種処理の結果及び解析結果を表示するための液晶ディスプレイ11と、画像解析コンピュータ2に対して各種指令及びデータ等の入力を受付けるキーボード及びマウス等(図示しない)からなる操作入力機器12とによって主に構成されている。なお、取得及び作成した各種データ等を記憶するために外部記憶装置等の一般的な周辺機器(図示しない)を備えるものであってもよい。
ここで、画像解析コンピュータ2の機能的構成について説明すると、図1に主として示すように、ステレオ眼底カメラ8によって撮像され、電子データ化された深さ情報13を含む三次元眼底画像データ10が記憶されたデータ記憶手段14と、記憶された三次元眼底画像データ10の眼底画像9を構成する各画素の画素値の違いを利用して周囲の眼底領域15から略円形状の視神経乳頭部3の乳頭領域16を抽出し、乳頭領域情報17として取得する乳頭領域情報取得手段18と、三次元眼底画像データ10から、血管領域19を画素値の違いを利用して抽出する血管領域抽出手段20と、抽出された血管領域19の血管データ22に基づいて、眼底を走行する複数の血管の屈曲度を算出し、屈曲度情報25を得る屈曲度算出手段21と、予め決定された複数の眼底画像9の視神経乳頭陥凹部4のカップライン7に係る陥凹部輪郭データ23をデータベース化して蓄積し、記憶する陥凹部輪郭データ記憶手段24と、三次元眼底画像データ10の深さ情報13、乳頭領域情報17、屈曲度情報25、及び陥凹部輪郭データ23に基づいて、視神経乳頭領域内に存在する視神経乳頭陥凹部4の存在確率を表す確率地図6を作成する確率地図作成手段27と、作成された確率地図6の地図データ28に基づいて、視神経乳頭陥凹部4を特定し、輪郭に相当するカップライン7を決定するカップライン決定手段29とを主に具備して構成されている。
さらに、詳細に説明すると、屈曲度算出手段21は、注目画素選択手段31と、線分長さ算出手段36と、屈曲度決定手段37とを具備して構成されている。ここで、注目画素選択手段31は、抽出された血管領域19を構成する複数の画素の中から一の注目画素30を選択するものである。すなわち、後述する線分長さL、極大線分長さL1,L2、及び線分角度θ等を求めるための基準位置を決定するものである。
また、線分長さ算出手段36とは、選択された注目画素30の画素中心32から血管領域19の境界部35まで伸ばした仮想線分33の長さ(線分長さL:図4(a)参照)を全方位角度(0°以上360°未満)に対し、所定の角度毎に算出するものである。
ここで、画素中心32から右水平方向に伸ばした線を基準線(0°)とし、線分長さLが極大値となるときの二本のそれぞれの仮想線分33の極大線分長さL1,L2を求める(図4(a),(b)参照、詳細については後述)。そして、屈曲度決定手段37によって、二本の極大線分長さL1,L2のそれぞれの基準線からの角度θ1,θ2を求め、さらに求められた二つの角度の角度差(Δθ=θ1−θ2)を求める。このとき、角度差Δθが180°の近傍にある場合は、該血管はほぼ真っ直ぐに走行していると判定され、角度差Δθが180°よりも大きく離れている場合は、血管は屈曲して走行していると判定される。そして、血管領域の全ての画素に対して、上述の処理を実行することにより、血管の屈曲位置及び屈曲度に関する屈曲度情報25が求められる。前述したように、視神経乳頭陥凹部4は、眼底に対し窪んだ状態で形成されるため、視神経乳頭陥凹部4のカップライン7付近では、これに沿って走行する血管が大きく曲がった状態で観察されることがある。すなわち、屈曲度情報25は、この血管の曲がり方に基づいてカップライン7を決定するための一要素となる。
さらに、画像解析コンピュータ2の確率地図作成手段27は、予め規定された重み係数Cnを乳頭領域情報17、屈曲度情報25、深さ情報13、及び陥凹部輪郭データ23にそれぞれ乗じることによって、当該画素における存在確率を算出する重み係数処理手段38を有している。なお、この重み係数Cnは、予めデータ記憶手段14に重み係数データ39として記憶されている。
なお、画像解析コンピュータ2のデータ記憶手段14は、上述した三次元眼底画像データ10以外に、各処理によって算出または求められた種々のデータ等を記憶する機能を有している。また、その他構成として、各種データを信号制御して表示するために液晶ディスプレイ11と接続した表示制御手段40を備えている。
次に、本実施形態の画像解析システム1における画像解析コンピュータ2の処理の流れについて、図2乃至図9、特に、図8及び図9のフローチャートに基づいて説明する。ここで、図8及び図9におけるステップS1からステップS15が本発明の画像解析プログラムに相当する。なお、本実施形態の画像解析システム1における画像解析コンピュータ2は、被験者の眼底をデジタルカメラ機能を有するステレオ眼底カメラ8を利用して撮影され、深さ情報13を含む三次元眼底画像データ10が予め取得され、データ記憶手段14に記憶されているものとする。
まず、画像解析処理を行う三次元眼底画像データ10をデータ記憶手段14から読出し(ステップS1、図2(a)参照)、読出した三次元眼底画像データ10の眼底画像9を構成する各画素の画素値の違いを利用して周囲の眼底領域15から視神経乳頭部3に相当する乳頭領域を抽出し、乳頭領域情報17として取得する(ステップS2)。なお、図2(a)は説明を簡略化するために、三次元眼底画像データ10を二次元の眼底画像データに置き換えたものを示している。
ここで、三次元眼底画像データ10は、眼底(眼球)の状態を実物と略同一のように表示可能なものであり、眼底方向(奥行方向)に向かって突出するように眼底画像9が湾曲して形成されたものである。そのため、湾曲に応じて変化する眼底方向の距離に関する情報、すなわち、深さ情報13を有している。ここで、深さ情報13は、図3に示すように、眼底の奥行き方向(深さ方向)に応じて、色やドットの濃淡等で表示することができる。
さらに、一般に周囲の眼底領域15に対し、視神経乳頭部3の乳頭領域16は、一般的に明度が高く(明るく)表示される。すなわち、眼底領域に対して相対的に白っぽい画素で表示される。そこで、主にこの明度の画素値の違いを参酌し、乳頭領域16を抽出することができ、これを乳頭領域情報17として取得する。ここで、図2(b)は抽出された乳頭領域16を含むように切り出された画像であり、図2(c)は該乳頭領域16を二値化したものである。ここで、白で表示された領域が乳頭領域16に相当する。
その後、抽出された視神経乳頭部3(図2(b))の中から血管に相当する血管領域19を画素値の違いを利用して抽出する(ステップS3)。ここで、血管領域19は、その周囲の視神経乳頭陥凹部4を包含した視神経乳頭部3に対し、黒っぽい画素で一般的に表示される。また、個々の血管は、前述したように眼底方向に突出して湾曲した視神経乳頭部3の内表面に沿って、すなわち、眼球の膨らみに沿うようにして走行している。血管領域19の抽出は、周囲の乳頭領域16との画素値の違いを利用することにより、容易に行うことができる。これにより、血管領域19に係る情報(血管データ22)が取得される(図5(a)参照)。
そして、抽出された血管領域19を構成する各画素に対し、屈曲度の算出を実行する。具体的に説明すると、血管領域19の中の一の画素を注目画素30として選択し(ステップS4)、その画素中心32から血管領域19の境界部35までの距離に相当する仮想線分33の線分長さLをそれぞれ求める(ステップS5)。そして、この線分長さLを画素中心32の周囲の全方位角度、換言すれば、0°以上360°未満の範囲で所定の角度毎(例えば、5°間隔など)で実施する(ステップS6)。
このとき、血管領域19における血管は、眼底或いは視神経乳頭部3等に沿って真っ直ぐ走行する場合(屈曲度小:図4(a)参照)、或いは曲がりくねった状態で走行している場合(屈曲度大:図4(b)参照)がある。例えば、図4(a)に模式的に示すように、血管が真っ直ぐ走行している場合、全方位角度に対して線分長さLを求めると、血管の走行方向に相当するほぼ180°の間の角度差Δθで二つの極大値をとる極大線分長さL1,L2が存在することになる。一方、図4(b)に模式的に示すように、血管が屈曲している場合、180°よりも狭い角度差Δθで二つの極大値をとる極大線分長さL1,L2が存在することになる。そこで、算出した線分長さLの中から二つの極大線分長さL1,L2を決定し(ステップS7)、基準線O(θ=0°)からのそれぞれの角度θ1,θ2を算出する(ステップS8)。そして、求めた角度の角度差Δθを計算する(ステップS9)。これにより、角度差Δθが180°に近い基準範囲(例えば、Δθ=180°±10°)にあるものは、真っ直ぐに血管が走行しているものと判断し、一方、上記角度範囲以外の値である場合には、血管が屈曲しているものと判断することができる。
そして、上記のステップS4からステップS9の処理を全ての血管領域19の画素に対して行うことにより、個々の画素における血管の屈曲度が決定され、これを屈曲度情報25として取得する(ステップS10)。なお、取得された屈曲度情報25を乳頭領域情報17に重ね合わせると、図5(b)のようになる。ここで、血管が屈曲している点(屈曲点5)は、“■”で表し、複数の血管に分岐している箇所、或いは交叉している箇所など、血管の屈曲が実際に起こっていない点については“●”で表示を行っている。
さらに、予め陥凹部輪郭データ記憶手段24に記憶された複数の陥凹部輪郭データ23から、読出した三次元眼底画像データ10と近似するものを抽出する(ステップS11)。ここで、近似する陥凹部輪郭データ23の抽出は、例えば、周知の画像認識、画像比較の手法を用い、画素値の比較や全体形状の比較により、近似する陥凹部輪郭データ23が抽出される。さらに、三次元眼底画像データ10の深さ情報13に基づいて、類似する深さに関する情報を含む陥凹部輪郭データ23を用いるものであっても構わない。
その後、三次元眼底画像データ10の深さ情報13、取得された乳頭領域情報17、取得された屈曲度情報25、及び抽出された陥凹輪郭データ23に基づいて視神経乳頭陥凹部4の存在確率を示す確率地図を作成する。具体的には、得られた各情報(特徴量Fn)に対し、予め規定された重み係数Cnを乗じ、その和を計算することによって存在確率Pを求める(ステップS12:前述の式(1)参照))。そして、各画素における存在確率Pをプロットすることにより、確率地図6を作成する(ステップS13、図6参照)。なお、本実施形態では、存在確率を色の濃淡によって表現したものを示している。
ここで、三次元眼底画像データ10は眼底の湾曲を示す深さ情報13を有し、乳頭領域情報17は当該乳頭領域内に必ず視神経乳頭陥凹部4が存在することを示し、屈曲度情報25はカップライン7に近似するラインを示すことができる。さらに、陥凹部輪郭データ23は経験に基づいて算出されたデータである。すなわち、個々のデータ及び情報によって、一応のカップライン7をそれぞれ求めることは可能である。そこで、本実施形態のように、各データ及び情報からなる特徴量Fnをまとめることによって、存在確率をマップ状に示した確率地図6が作成される。
その後、作成された確率地図6に基づいて、視神経乳頭陥凹部4の存在確率Pが高い領域(例えば、存在確率Pが90%の以上の領域)の輪郭をカップライン7として決定する(ステップS14、図7参照)。これにより、複数の特徴量Fnに基づいて決定された精度の高いカップライン7が決定される。そして、決定されたカップライン7を液晶ディスプレイ11で表示する(ステップS15)。
以上、説明したように、本実施形態の画像解析システム1は、視神経乳頭陥凹部4を決定するための4つの特徴量Fnを用い、さらに該特徴量Fnに重み係数Cnを掛けることによって視神経乳頭陥凹部4の存在確率Pを求め、これによって確率地図6を作成することができる。そして、作成された確率地図6によって、カップライン7を決定することができる。すなわち、従来は1つの特徴量Fnによってカップライン7を決定していたものを、複数のカップライン7に係る特徴量Fnを利用することにより、カップライン7の決定精度を著しく向上させたものとすることができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、本実施形態の画像解析システム1によれば、血管の屈曲度に係る屈曲度情報25を画素中心32から極大値をとる線分長さL1,L2に基づいて算出するものを示したが、これに限定されるものではなく、その他の手法によって求めるものであっても構わない。さらに、三次元眼底画像データ10を、ステレオ眼底カメラ8によって直接電子データとして取得するものを示したが、これに限定されるものではなく、二枚の眼底写真から視差を求め、これにより三次元情報(深さ情報)を取得したものを使用するものであっても構わない。また、Heidelberg Retina Tomograph(HRT)や光干渉断層計(Optical Coherence Tomograph: OCT)等、三次元形状を測定可能な装置で得られた三次元データを使用するものであっても構わない。なお、本願の画像解析システム1において、三次元眼底画像データ10、乳頭領域情報17、抽出された血管領域19の血管データ22、血管領域19の屈曲度情報25、視神経乳頭陥凹乳頭部4の存在確立を表す確率地図6、カップライン7のうち、少なくとも1つを表示する表示手段を有していても構わない。
本実施形態の画像解析システムにおける画像解析コンピュータの機能的構成を示すブロック図である。 (a)眼底画像データ、(b)抽出された視神経乳頭部を含むように切り出された画像、(c)乳頭領域のそれぞれの一例を示す説明図である。 三次元眼底画像データの深さ情報を視覚して示す説明図である。 屈曲度の算出を模式的に示す説明図である。 (a)抽出された血管領域、(b)屈曲点のプロットの一例を示す説明図である。 作成された確率地図の一例を示す説明図である。 決定されたカップラインを示す説明図である。 画像解析コンピュータの処理の流れを示すフローチャートである。 画像解析コンピュータの処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 画像解析システム
2 画像解析コンピュータ
3 視神経乳頭部
4 視神経乳頭陥凹部
5 屈曲点
6 確率地図
7 カップライン
9 眼底画像
10 三次元眼底画像データ
13 深さ情報
15 眼底領域
16 乳頭領域
17 乳頭領域情報
18 乳頭領域情報取得手段
19 血管領域
20 血管領域抽出手段
21 屈曲度算出手段
22 血管データ
23 陥凹部輪郭データ
24 陥凹部輪郭データ記憶手段
25 屈曲度情報
26 カップラインデータ
27 確率地図作成手段
28 地図データ
29 カップライン決定手段
30 注目画素
31 注目画素選択手段
32 画素中心
33 仮想線分
35 境界部
36 線分長さ算出手段
37 屈曲度決定手段
38 重み係数処理手段
Fn 特徴量
Cn 重み係数
P 存在確率
L 線分長さ
L1,L2 極大線分長さ
Δθ 角度差
θ1,θ2 線分角度

Claims (5)

  1. 画像解析コンピュータを利用し、眼底から得られる画像を解析処理する画像解析システムであって、
    前記画像解析コンピュータは、
    前記画像を立体化して表示可能な三次元眼底画像データから、視神経乳頭部を画素値の違いを利用して抽出し、乳頭領域情報を取得する乳頭領域情報取得手段と、
    前記三次元眼底画像データから、血管領域を画素値の違いを利用して抽出する血管領域抽出手段と、
    抽出された前記血管領域の血管データに基づいて、前記眼底を走行する複数の血管のそれぞれの屈曲度を算出する屈曲度算出手段と、
    前記三次元眼底画像データ、取得された前記乳頭領域情報、及び前記屈曲度に係る屈曲度情報に基づいて、前記視神経乳頭領域内に存在する視神経乳頭陥凹部の存在確率を表す確率地図を作成する確率地図作成手段と、
    作成された前記確率地図の地図データに基づいて、前記視神経乳頭陥凹部を特定し、前記視神経乳頭陥凹部の輪郭に相当するカップラインを決定するカップライン決定手段と
    を具備することを特徴とする画像解析システム。
  2. 予め決定された複数の前記画像の前記視神経乳頭陥凹部の前記カップラインに係る陥凹部輪郭データをデータベース化して蓄積し、記憶する陥凹部輪郭データ記憶手段をさらに具備し、
    前記確率地図作成手段は、
    前記陥凹部輪郭データを利用して前記確率地図をさらに作成することを特徴とする請求項1に記載の画像解析システム。
  3. 前記確率地図作成手段は、
    前記乳頭領域情報、及び前記屈曲度情報に対し、予め規定された重み係数をそれぞれ乗じ、前記地図データを作成する重み係数処理手段をさらに具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像解析システム。
  4. 前記屈曲度算出手段は、
    前記血管領域抽出手段によって抽出された前記血管領域を構成する複数の画素からの一の注目画素を選択する注目画素選択手段と、
    選択された前記注目画素の画素中心から仮想線分を前記血管領域の境界部まで伸ばしたときの、前記仮想線分の長さを、前記画素中心の全方位角度に対して算出する線分長さ算出手段と、
    前記全方位角度に対する前記線分長さの変化から極大値となるときの二本の前記仮想線分の角度を求め、求めた二つの角度の差から前記屈曲度を決定する屈曲度決定手段とをさらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の画像解析システム。
  5. 眼底から得られる画像を立体化して表示可能な三次元眼底画像データから、視神経乳頭部を画素値の違いを利用して抽出し、乳頭領域情報を取得する乳頭領域情報取得手段、前記三次元眼底画像データから、血管領域を画素値の違いを利用して抽出する血管領域抽出手段、抽出された前記血管領域の血管データに基づいて、前記眼底を走行する複数の血管のそれぞれの屈曲度を算出する屈曲度算出手段、前記三次元眼底画像データ、取得された前記乳頭領域情報、及び前記屈曲度に係る屈曲度情報に基づいて、前記視神経乳頭領域内に存在する視神経乳頭陥凹部の存在確率を表す確率地図を作成する確率地図作成手段、及び作成された前記確率地図の地図データに基づいて、前記視神経乳頭陥凹部を特定し、前記視神経乳頭陥凹部の輪郭に相当するカップラインを決定するカップライン決定手段として、画像解析コンピュータを機能させることを特徴とする画像解析プログラム。
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