JP5108320B2 - 樹脂材料計量方法及び樹脂材料計量装置 - Google Patents

樹脂材料計量方法及び樹脂材料計量装置 Download PDF

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Description

本発明は、液体状の樹脂材料を計量し、所定の一定量の材料を得るための樹脂材料計量方法及び樹脂材料計量装置に関する。
例えば、携帯電話端末などに用いられる小型の撮影用レンズについては、コストの低減や小型化などのために、プラスチック製のレンズを用いる場合が多い。また、この種のプラスチック製の部品は、一般に射出成形装置を用いて製造されている。しかし、レンズのような小型の部品を射出成形で製造する場合、金型には製品となるキャビティ以外にも、ランナ等の他の樹脂充填部分があるため、樹脂充填部分の容積が製品の容積に対して相対的に多くなる。その結果、廃材が樹脂材料のかなりの割合を占めてしまうので無駄が多くなる。このような製造時に生じる廃材の生成を防止できる成形方法は従来より知られている。例えば、予め製品(製造する部品)の重量と同じ量の樹脂のプリフォーム(塊)を形成し、このプリフォームを、金型を用いて圧縮することにより製品を成形する。これによれば、最終製品と同じ重量の樹脂だけを金型に注入することになるので、廃材の生成を防止できる。
このような圧縮成形用のプリフォームを得るためには、製品の重量と同じ量の樹脂を正確に計量して取り出す必要がある。このような計量方法に関する従来技術として、例えば特許文献1が知られている。
特許文献1にはペレット状の油脂類を計量するための技術が開示されている。具体的には、下部がくびれたタンクの内部に貯蔵された原料(油脂類)を攪拌スクリューでタンク下方に押し出し、タンク下方の排出口から棒状に垂れ下がった原料の長さを、タンクの下方に設置された光学センサを用いて検出し、垂れ下がった原料の長さをコンピュータ(CPU)などを用いて重量に換算し、一定重量の原料が得られる状態を把握する。そして、一定の長さの原料を排出口付近に設置されたカッターを用いて切断する。
特開平7−280633号公報
しかしながら、特許文献1の技術を採用した場合には、必ずしも高精度で原料を計量できるとは限らない。すなわち、タンク下方の排出口から棒状に垂れ下がった原料については、それ自身の重量によって形状に変形が生じ、タンク外に出ることによって温度や圧力の変化も生じるので、垂れ下がった原料の長さと、その部分の原料の重量との対応関係は複雑に変化する。従って、コンピュータを用いて検出長さから重量への換算の際に様々な補正計算を実施したとしても、精度の高い計測結果を得るのは実際上困難である。
一方、例えば携帯電話端末などに用いられる小型の撮影用レンズを製造する場合には、プリフォームの重量について、0.1mg程度の計量精度が要求されるのが実情である。従って、より高精度な計量方法の開発が望まれていた。
本発明は、小型部品にも適用できる高精度の計量が可能な樹脂材料計量方法及び樹脂材料計量装置を提供することを目的とする。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 液体状の樹脂材料を計量して所定の一定量の材料を得るための樹脂材料計量方法であって、
上端側に吐出口を有して鉛直方向に向かって形成され内部空間の断面積が一定のシリンダと、該シリンダの内部空間に挿入されるピストンとによって構成されるシリンダピストン機構を用い、前記シリンダの内部空間に流動性を有する樹脂材料を充填した後、
前記シリンダの内部空間の断面積と前記ピストンの移動ストロークとに基づいて決定される前記樹脂材料の容積の関係から、予め規定した容積の樹脂材料に相当する前記ピストンの移動ストローク長を求め、
前記シリンダ内の樹脂材料を、前記ピストンを前記鉛直方向に前記移動ストローク長分移動させて前記吐出口から上方に向けて吐出させ、
前記吐出された樹脂材料を前記シリンダ内の樹脂材料から切断することを特徴とする樹脂材料計量方法。 この樹脂材料計量方法によれば、シリンダの吐出口から吐出される樹脂の容積が、ピストンのストロークとシリンダの断面積とに基づいて正確に把握される。すなわち、吐出口から吐出される樹脂材料の実際の量は、それをシリンダの内部空間から押し出したピストンの移動距離(ストローク)に相当するシリンダ内の容積に等しくなる。つまり、シリンダの断面積が一定であるためにピストンの移動距離に比例する値として、吐出される樹脂材料の容積を容易にかつ正確に把握できる。これにより、吐出口から吐出された樹脂材料は、所定の樹脂量として切断により分離された量が、規定の一定量と高い精度で一致するようになる。
また、この樹脂材料計量方法によれば、吐出口から上方に向けて樹脂を吐出するので、重力により樹脂材料の密度が変化する等の計量精度の影響を軽減することができる。例えば、特許文献1に開示されているように、下方に向けて原料を吐出する場合には、吐出された原料に加わる重力の影響によって、吐出された原料の太さや形状が変化したり、吐出前の原料に加わる張力により密度にばらつきが生じる可能性がある。また、下向き吐出の場合は樹脂材料が棒状となってハンドリングが面倒になる。しかし、吐出口から上方に向けて樹脂を吐出する場合には、吐出された樹脂が自重で吐出口の周囲に溜まるため、吐出された樹脂の重量によってシリンダ内の樹脂に加わる力はほとんど変化しない。従って、より高精度の計量が可能になる。また、上向きに吐出すると樹脂材料が丸くなる傾向が強くなり、切り出した樹脂材料を圧縮する等の後工程で、ハンドリング性が高められ、樹脂材料の圧縮も容易となる。
(2) (1)記載の樹脂材料計量方法であって、
前記シリンダ内の樹脂材料の圧力を検出し、該検出される圧力値が、前記樹脂材料の吐出時における高い圧力値から、吐出終了後に所定の低い圧力値に戻ったときに前記樹脂材料の切断を行うことを特徴とする樹脂材料計量方法。
この樹脂材料計量方法によれば、吐出口の近傍で実際に樹脂材料に加わっている圧力を検出し、この圧力が所定圧力に戻ったときに切断機構を用いて樹脂を切断するので、樹脂材料の粘度や樹脂材料とシリンダ内壁との摩擦などの影響を受けることなく、切断により取り出される樹脂材料、すなわちプリフォームの量を常に一定に維持できる。一般に、ピストンでシリンダ内の樹脂材料を吐出口から吐出させる際には、ピストンの押圧によって樹脂材料に圧力が加わり、樹脂材料が圧縮された状態で前記吐出口から吐出される。従って、ピストンの移動が停止した直後のタイミングでは、まだ規定量の樹脂材料が吐出口から吐出されていない可能性があり、圧力の低下を待って、樹脂材料の圧縮が解除された後に切断することで、このような問題を解消することができる。
(3) (1)又は(2)記載の樹脂材料計量方法であって、
前記シリンダの内径が、0.5mm〜5mmであることを特徴とする樹脂材料計量方法。 この樹脂材料計量方法によれば、内径の小さいシリンダを用いるので、シリンダ内における樹脂の密度などのばらつきの影響による吐出量の変化が生じにくくなる。従って、より高精度の計量が可能になる。
(4) (1)〜(3)のいずれか1項記載の樹脂材料計量方法であって、
前記樹脂材料は熱可塑性ポリマーであり、前記樹脂材料をガラス転移点以上の温度に加熱した状態で吐出することを特徴とする樹脂材料計量方法。
この樹脂材料計量方法によれば、ガラス転移点以上の温度に加熱された樹脂材料を取り出すので、樹脂材料が流路途中で硬化して詰まりや滞留を引き起こすことがなく、円滑な流動性を示し、圧縮成形工程にかかる所要時間を短縮できる。また、樹脂の溶融及び固化の繰り返しによって生じる特性の劣化も防止できる。
(5) (1)〜(4)のいずれか1項記載の樹脂材料計量方法であって、
前記ピストン移動による吐出−樹脂切断毎に、前記シリンダへ樹脂材料を供給することを特徴とする樹脂材料計量方法。 この樹脂材料計量方法によれば、樹脂材料の吐出毎に樹脂材料をシリンダ内に供給するので、安定した計量が行え、測定精度が向上する。
(6) (1)〜(4)のいずれか1項記載の樹脂材料計量方法であって、
前記ピストン移動による吐出−樹脂切断動作を2回以上行った後に、前記シリンダへの樹脂材料供給を一度行うことを特徴とする樹脂材料計量方法。
この樹脂材料計量方法によれば、複数回、計量を行いつつ樹脂材料を吐出した後、シリンダへの樹脂材料の供給を纏めて1回行うので、シリンダ内の樹脂材料を複数回分の吐出量とすることができ、樹脂材料の計量サイクルを短縮できる。
(7) (1)〜(6)のいずれか1項記載の樹脂材料計量方法であって、
前記切断されて取り出される樹脂材料がプラスチックレンズ形成用のプリフォームであることを特徴とする樹脂材料計量方法。 この樹脂材料計量方法によれば、プラスチックレンズ形成用のプリフォームを取り出す場合を想定している。従って、プリフォームの容積及び重量は非常に小さく、高い計量精度が要求され、廃材を減らすことが重要となるが、これらを満足する仕様にできる。
8) 液体状の樹脂材料を計量して所定の一定量の材料を得るための樹脂材料計量装置であって、
上端側に吐出口を有して鉛直方向に向かって形成され内部空間の断面積が一定のシリンダと、
前記シリンダの内部空間に挿入されるピストンと、
前記シリンダの内部空間に流動性を有する樹脂材料を充填する樹脂材料充填手段と、
前記シリンダの内部空間の断面積と前記ピストンの移動ストロークとに基づいて決定される前記樹脂材料の容積の関係から、予め規定した容積の樹脂材料に相当する前記ピストンの移動ストローク長を求め、前記シリンダ内の樹脂材料を、前記ピストンを前記鉛直方向に前記移動ストローク長分移動させて前記吐出口から上方に向けて吐出させる制御部と、
前記吐出された樹脂材料を前記シリンダ内の樹脂材料から切断する樹脂材料切断手段と、
を備えたことを特徴とする樹脂材料計量装置。 この樹脂材料計量装置によれば、吐出口から吐出される樹脂材料の容積が、ピストンのストロークとシリンダの横断面積とに基づいて把握される。すなわち、吐出口から吐出される樹脂材料の実際の量は、それをシリンダの内空間から押し出したピストンの移動距離(ストローク)に相当するシリンダ内の容積に等しく、シリンダの内部空間の横断面積が一定であるため、実際にはピストンの移動距離に比例する値として、吐出される樹脂材料の量を容易に把握できる。その結果、高精度の計量が実現する。
また、吐出口から上方に向けて樹脂を吐出するので、重力により樹脂材料の密度が変化する等の計量精度の影響を軽減することができる。
(9) (8)記載の樹脂材料計量装置であって、
前記シリンダ内の樹脂材料の圧力を検出する圧力センサを備え、
前記制御部が、前記圧力センサで検出される圧力値が前記樹脂材料の吐出時における高い圧力値から吐出終了後に所定の低い圧力値に戻ったときに前記樹脂材料切断手段により前記樹脂材料の切断を行うことを特徴とする樹脂材料計量装置。
この樹脂材料計量装置によれば、吐出口の近傍で実際に樹脂材料に加わっている圧力を検出し、この圧力が所定圧力に戻ったときに切断機構を用いて樹脂を切断するので、樹脂材料の圧縮が解除されずに圧縮状態のまま切断されることがなくなり、樹脂材料の粘度や樹脂材料とシリンダ内壁との摩擦などの影響を受けることなく、切断により取り出される樹脂材料の量を常に一定に維持できる。
(10) (8)又は(9)記載の樹脂材料計量装置であって、
前記シリンダの内径が、0.5mm〜5mmであることを特徴とする樹脂材料計量装置。
この樹脂材料計量装置によれば、内径の小さいシリンダを用いるので、シリンダ内における樹脂の密度などのばらつきの影響による吐出量の変化が生じにくくなる。従って、より高精度の計量が可能になる。
(11) (8)〜(10)のいずれか1項記載の樹脂材料計量装置であって、
前記シリンダ内の樹脂材料をガラス転移点以上の温度に加熱する加熱手段を備えたことを特徴とする樹脂材料計量装置。 この樹脂材料計量装置によれば、ガラス転移点以上の温度に加熱された樹脂材料を取り出すので、樹脂材料が流路途中で硬化して詰まりや滞留を引き起こすことがなく、円滑な流動性を示し、圧縮成形工程にかかる所要時間を短縮できる。また、樹脂の溶融及び固化の繰り返しによって生じる特性の劣化も防止できる。
本発明によれば、取り出される樹脂材料の量は、シリンダ内におけるピストンのストロークとシリンダの断面積とに基づいて正確に決定されるので、高精度な樹脂材料の計量が行える。また、シリンダ内で樹脂材料の膨張や収縮が生じる場合であっても、吐出口の樹脂材料の圧力を検出することで、取り出される樹脂材料の量(切断により分離される量)を、高精度に設定することができる。
以下に、本発明の樹脂材料計量方法及び樹脂材料計量装置に関する好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は圧縮成形用プリフォーム計量装置の一構成例を示す正面図である。
圧縮成形用プリフォーム計量装置100は、プリプラ式射出成形機と共通する構成を有しており、本発明に係る樹脂材料計量装置が搭載されている。本実施形態においては、特に圧縮成形用のプリフォーム(一定量の樹脂の塊)を成形することを例に説明する。本実施形態においてはカメラ付き携帯電話端末等に用いられる撮影用のプラスチックレンズを製造することを想定しており、このプラスチックレンズは、例えば直径が2mm程度の非常に小型なもので、図1に示す圧縮成形用プリフォーム計量装置100は、極めて少量材料からなるプリフォームの生成に適するように構成されている。
まず、本実施形態の圧縮成形用プリフォーム計量装置100の構成について説明する。装置フレーム25上には、ピストン上下動機構3、さらにその上に前記ピストンが縦向きに挿入され、樹脂を一定量、上方に向けて吐出させる樹脂吐出機構5が配置されている。樹脂吐出機構5のシリンダ10は、下端部10bから上端部10cまでを上下方向(鉛直方向であって図中矢印A1の方向と平行)に向かって穿設された貫通孔10aを有し、この貫通孔10aによって細長く延びる内空間が形成されている。この貫通孔(内空間)10aの横断面形状は円形であり、その横断面の直径及び断面積が貫通孔10aの全体に渡って均一になるように形成されている。ここで、貫通孔10aの横断面の直径は、10mm以下が望ましく、現実的には0.5mm〜5mm程度の大きさがよい。貫通孔10aの横断面の直径が小さい方がより高精度の計量が可能になるが、小さすぎると1回の吐出容積が減少して計量時間が余分にかかることになる。また、貫通孔10aの断面積が小さすぎると、シリンダは長くなってシリンダの加工が困難となるばかりか、吐出時の樹脂圧力が高くなりすぎ、ピストンの挫屈や吐出時の樹脂圧低下に時間がかかるといった問題を生じることになる。
シリンダ10の貫通孔10aには、下端部10bからピストン11の一部分が挿入される。ピストン11は、貫通孔10aの内側形状と同様に、断面形状が円形の細長い形状である。シリンダ10の横断面の直径及び断面積は、ピストン11の直径と同等であり、ピストン11はシリンダ10の貫通孔10aを上下方向に摺動可能になっている。ピストン11のストロークは、樹脂製品の形状精度が0.2〜0.5%、好ましくは±0.1%程度であり、ピストンの位置精度がサーボモータの精度を考慮すると約1μm程度となる点から、1mm以上必要とされる。
ピストン11の基端側は、ピストン上下動機構3の支持板16に固定され、支持板16の上下動によってピストン11をシリンダ10内に摺動可能にしている。上下動機構3は、上下方向(矢印A1方向)に沿って延びるガイド17,18を備え、支持板16にはこれらガイド17,18と嵌合するガイド孔が形成されている。これらの貫通孔にガイド17,18が挿入された状態で支持板16が上下動することで、ピストン11の上下移動が実現されている。なお、支持板16とガイド17,18との間には、傾きやぶれ防止のためボールベアリング等が介装される。
また、ピストン上下動機構3は、装置フレーム25上に支持板16及びピストン11を矢印A1方向に駆動させるためのリニアアクチュエータを備える。具体的には、駆動源として装置フレーム25上に固設した電動モータ19と、電動モータ19の駆動軸に連結された図示しないギアとを有し、支持板16に固定されたボールネジ20が前記ギアに螺号している。従って、電動モータ19を駆動すると、電動モータ19に連結されたギアが回動し、これによりボールネジ20が移動し、ボールネジ20に連結された支持板16も矢印A1方向に上下動する。なお、電動モータ19としては、サーボモータやステッピングモータ等が用いられる。
ピストン11のストローク方向(支持板16の矢印A1方向)の移動に関する位置情報を検出するために、支持板16の近傍に変位センサ21が設けてある。変位センサ21は、矢印A1方向の、支持板16と装置フレーム25の図中上側の板との間の相対的な位置関係を検出する。
一方、シリンダ10の外周面の一部には樹脂材料充填手段としての可塑化機構12が連結してある。可塑化機構12は、製品の原料である樹脂材料をスクリュー12aで撹拌しながら吐出前方へ押出し、加熱と樹脂間の摩擦熱により溶融して流動性を持った液体状の樹脂30を生成するとともに、シリンダ10の貫通孔10aへ樹脂を吐出する。貫通孔10aへの樹脂を吐出する際は、可塑化機構12の内空間とシリンダ10の貫通孔10aとを連通する流路12bを通じて行う。流路12bの途中には樹脂30の逆流を阻止する逆止弁26が設けてある。また、スクリュー12aは可塑化機構駆動部23により駆動される。
シリンダ10の内部には、ヒータ28が埋設されている。このヒータ28は、シリンダ10の貫通孔10aに注入された樹脂30を加熱し、樹脂30の温度がガラス転移点以上に維持されるようにしている。また、シリンダ10の外周には、断熱材7が適宜な配置場所に設けられている。また、図示は省略するが、装置フレーム25のシリンダ10の近傍にもヒーターが設けられるとともに、そのヒーターのシリンダ10から離れた側には冷却水等により冷やされる構成となっている。
シリンダ10の貫通孔10aと可塑化機構12の流路12bとの合流点からシリンダ10の上端部10cまでの間の吐出口15の近傍には、貫通孔10aと連通する開口部が形成され、この開口部に圧力センサ13が設置してある。圧力センサ13は、吐出口15の近傍における樹脂30に加わる圧力を検出する。
また、吐出口15の周囲には、吐出された樹脂を切断する樹脂材料切断手段としてのカッター14が設置してある。図1に示す構成例では、カッター14は吐出口15の左右に配置された一対刃14a、14bで構成されている。これらの刃14a、14bはカッター駆動部22により駆動される。カッター駆動部22により刃14a,14bを駆動すると、刃14a、14bは互いに接近する方向及び離間する方向に駆動され、刃14a、14bが往復することにより、吐出口15から吐出される樹脂30が切断される。図1に示す構成例では、カッター14はプレート27の上に設置されているが、吐出後の樹脂が切断できれば、何処に配置されていても構わない。なお、カッター14は、樹脂材料のガラス転移点Tgより若干高め(Tg+50℃程度)に加熱してある。これは、カッター14が常温であると、刃の部分から樹脂が固まり、切断時に樹脂材料が飛散するようになり、逆に高すぎると、カッター14の刃に樹脂材料が貼り付いてしまうためである。
制御部24は、図1に示す装置の各部の動作を制御する。つまり、制御部24には、圧力センサ13と、カッター駆動部22と、可塑化機構駆動部23と、変位センサ21と、電動モータ19とが、少なくとも接続されている。なお、制御部24についてはマイクロプロセッサなどを内蔵した専用の制御回路で構成することもでき、汎用性のあるプログラマブルコントローラやパーソナルコンピュータを用いて構成することもできる。
ここで、図1に示す圧縮成形用プリフォーム計量装置を用いてプリフォームを生成する制御動作の具体例を図2にフローチャートで示した。また、図2のフローチャートの各段階における圧縮成形用プリフォーム計量装置の状態を図3及び図4にそれぞれ示した。なお、図2に示す各処理は、制御部24の制御により実現される。以下に、プリフォームの生成す処理手順の各内容について説明する。
ステップS1では、変位センサ21によって検出される位置情報を参照しながら電動モータ19を駆動し、支持板16の位置を上下方向に移動することにより、ピストン11を初期状態として定めた所定の位置に位置決めする。
ステップS2では、可塑化機構12を駆動することにより、図3(a)に示すように、加熱により流動状態にされた樹脂30を可塑化機構12の内空間から矢印A3方向に押し出し、流路12bを通じてシリンダ10内の貫通孔10aに注入する。これと同時に、必要な体積の樹脂材料30を注入するため、変位センサ21によって検出される位置情報を参照しながら電動モータ19を駆動して、ピストン11を矢印A2方向に所定距離だけ下降させる。この動作により、図3(b)に示すようにシリンダ10の貫通孔10aのうちピストン11が存在しない空き領域に流動状態の樹脂材料30が充填される。なお、この樹脂材料注入の際は、カッター14により吐出口15を塞いでおくことが好ましい。
ステップS3は、樹脂材料の注入が完了した状態を想定している。すなわち、図3(b)に示すように、シリンダ10の貫通孔10aの空き領域に流動状態の樹脂材料30が満たされたことを確認し、可塑化機構12からの樹脂材料30の押し出しを停止するとともに、ピストン11の移動を停止する。その後は逆止弁26が閉じられるので、可塑化機構12へ逆流することはない。
ステップS4では、電動モータ19を駆動して、図4(c)に示すように、ピストン11を矢印A4方向に移動し、シリンダ10の貫通孔10aに注入された樹脂材料30をピストン11で押し上げる。そして、貫通孔10a内に注入されている樹脂材料30の上端が吐出開始位置、すなわち吐出口15の位置まで押し上げて、ピストン11の移動を一旦停止する。このとき、カッター14は開状態としておく。また上記以外にも、樹脂材料30を吐出口15から少量はみ出させてからカッター14で切断し、樹脂断面を整えてもよい。この場合、より高精度に樹脂容量の制御が可能となる。
ステップS5では、シリンダ10からの樹脂材料30の吐出を開始する前の基準位置を記憶するために、ステップS4が終了した時点におけるピストン11の位置(高さ)を表す情報を変位センサ21から入力し、ピストン位置hとして記憶する。
ステップS6では、電動モータ19を駆動して、ピストン11を矢印A4方向に再び上昇させる。これにより、図4(d)に示すようにシリンダ10の内空間10aに注入された樹脂材料30がピストン11で上方に向かって押し上げられ、吐出口15から徐々に吐出される。
なお、吐出口15から吐出される樹脂材料30は、シリンダ10内部で加熱手段であるヒータ28により、予めガラス転移点以上の温度に加熱されている。
ステップS7では、現在のピストン11の位置(高さ)を表す情報を変位センサ21から逐次入力し、現在のピストン位置hを把握する。そして、基準位置に対するピストン11の移動ストロークをΔh(h−h)として検出する。更に、検出された移動ストロークの値を予め定めた閾値(予め定めたプリフォームの容積分に相当)と比較することにより、所定の移動ストロークに到達したか否かを識別する。検出された移動ストロークが閾値未満であれば、ステップS6に戻ってピストン11の上昇を継続し、移動ストロークが閾値に到達した場合には次のステップS8に進む。
ステップS8では、電動モータ19の駆動を停止することにより、ピストン11の移動を停止する。ステップS6、S7の動作によりで吐出口15から吐出された樹脂材料30は、その吐出口15の上方に溜まり、徐々に吐出口15の周囲に堆積する。これにより、図4(d)に示すように堆積した樹脂材料30Bが形成される。
ステップS9では、切断制御のタイミングを決定するために、圧力センサ13によって樹脂材料30にかかる圧力を繰り返し検出し、検出された圧力値を予め定めた閾値(略常圧)と比較する。そして、検出された圧力が所定値まで減圧されたことを認識すると、次のステップS10に進む。
ステップS10では、カッター駆動部22によるカッター14の駆動によって樹脂材料30を切断し、吐出口15の上方に堆積した樹脂材料30Bをシリンダ10内部の樹脂材料30から切り離す。切り離された樹脂材料30Bが圧縮成形用のプリフォーム30Cとして利用される。
ところで、圧力センサ13によって検出される樹脂材料の圧力は、例えば図5に示すように変化する。すなわち、図5に示す時刻t1でステップS6以降の処理が開示され、吐出口15から樹脂材料30が吐出される。そして、ピストン11の上方への移動に伴う押圧によって、樹脂材料の圧力は徐々に増加し、ある程度大きな圧力値で安定する。この状態で吐出口15からの樹脂材料30の吐出が行われる。
そして、ピストン11が所定ストロークだけ移動すると、ピストン11の移動が停止する。従って、樹脂材料30の吐出が終了する時刻t2以降は、樹脂材料30に加わる圧力が徐々に解放され、検出される圧力も時間の経過と共に低下する。
ピストン11の移動を停止した後で、樹脂材料30の圧力状態が安定すると、樹脂材料30に加わる圧力が常圧に戻るので、検出される圧力が所定値以下に低下する。そのため、圧力が低下して安定した時刻t3において、カッター14が駆動され、堆積した樹脂材料30Bが切断される。
次に、樹脂材料30Bの切断時における具体的な動作例を図6に示した。
すなわち、樹脂材料30を吐出口15から吐出する前は、図6(a)に示すように吐出口15付近には樹脂材料30が存在せず、図2のステップS6以降の制御により樹脂材料30を吐出口15から吐出することにより、図6(b)に示すように吐出口15の位置及びその周囲に堆積した樹脂材料30Bが生成される。そして、ステップS10でカッター14を駆動するときには、樹脂材料30Bはガラス転移点Tg以上の温度を保持された塊状となる。そして、刃14a及び刃14bの双方が吐出口15の左右からそれぞれ水平方向に移動して吐出口15に接近し、図6(c)に示すように樹脂材料30Bの下側に入り込んで刃14aと刃14bとが接触する。これにより樹脂材料30Bが切断される。
上記のように、樹脂材料圧力が下がったタイミングでカッター14を駆動して樹脂材料30を切断することにより、抽出されるプリフォーム30Cの計量精度が高くなる。すなわち、吐出口15の近傍で樹脂材料30に圧力が加わっていると、樹脂材料30に圧縮力による収縮が生じて密度が変化するため、ピストン11の移動ストロークと樹脂材料30の吐出量(重量)との関係が一定にならない。しかし、図2に示す制御により樹脂材料30に加えられた圧力が十分に解放された後で切断を実施することにより、抽出されるプリフォーム30Cの重量とピストン11の移動ストロークとが比例関係に維持される。つまり、プリフォーム30Cの重量をピストン11の移動ストロークに比例する値として高精度で制御できる。実際には、樹脂材料30の密度や温度が一定であれば、貫通孔10aの内空間の横断面積とピストン11の移動ストロークとの積として求められる容積と、プリフォーム30Cの重量とが比例関係になる。なお、貫通孔10a内の横断面積は一定なので、横断面積として定数を用いて計算することができる。
なお、圧力センサ13を設置する位置は計量精度上重要である。すなわち、圧力センサ13を設置する位置は、計量精度に大きな影響を及ぼすことがわかっている。図7に圧力センサを設置する位置と計量ばらつきとの関係を表すグラフを示した。
図7に示すグラフの横軸は、シリンダ10の貫通孔10aの上端側に配置された圧力センサの吐出口15からの距離であり、縦軸は各位置における計量ばらつき量を表している。図7に示すような特性例の場合には、計量ばらつきが最小になる距離αに相当する位置に、圧力センサ13を設置すればよい。
なお、上記例では、装置をセットしてから1回目の計量動作について説明したが、二回目以降の計量動作については、ピストン11の先端から吐出口15まで溶融した樹脂材料30が充填されているので、二回目以降の計量動作については前述のS1とS4のステップは不要となる。ピストン11の移動ストロークの範囲は、図4(d)に示すように、貫通孔10a内における可塑化機構12からの流路12bとの合流点から吐出口15までの間を含ませないようにすることが好ましい。流路12bとの合流点より下側(吐出口側とは反対側)でピストン11を移動させる動作とすることで、吐出口15から流路12bとの合流点までの間で樹脂材料の非充填域を発生させることなく、常に正確な流量制御で樹脂材料の連続供給が可能となる。
上述の装置の構成及び動作については、様々な変形や改良が考えられる。いくつかの変形例について以下に説明する。
前述の動作は、ピストン11の移動による一度の吐出毎に、シリンダ10へ樹脂材料を供給するものであったが、本処理手順においては、ピストン11の移動により吐出動作を2回以上行った後、シリンダ10への材料供給を一度行うようにしている。
本処理手順を図8に示した。図8に示す処理手順を行うための制御対象の装置の構成については図1に示すものと同様である。
ステップS21では、電動モータ19を駆動してシリンダ10内でピストン11を下降させ、シリンダ10の貫通孔10a内に可塑化機構12から樹脂材料30を注入する。
ステップS22では、電動モータ19を駆動してシリンダ10内でピストン11を上昇させる。ピストン11の移動ストロークは、所望の吐出量となるだけの移動ストローク長とする。この動作により、貫通孔10aに注入されている樹脂材料30が、ピストン11の上昇ストロークによって計量されながら吐出口15から吐出される。
ステップS23では、吐出した樹脂材料をカッターにより切断する。これにより、1個のプリフォームが出来上がる。
ステップS24では、吐出した樹脂材料の個数が所望の個数に達したか否かを判断する。1回の樹脂材料のシリンダ注入で得られるプリフォームの総数は、シリンダ10の貫通孔10a内に注入された樹脂材料の容積とプリフォーム単体の容積に応じて最大個数が決まる。ここでは、樹脂材料からなるプリフォームが所望の個数となるまでステップ22を繰り返し行う。
この方式によれば、複数回、計量を行いつつ樹脂材料を吐出した後、シリンダ10への樹脂材料の供給を纏めて1回行うので、シリンダ10内の樹脂材料を複数回分の吐出量とすることができ、樹脂材料の吐出サイクルを短縮できる。また、複数回吐出を繰り返しても、ピストン11は一方向に移動するだけであり、計量精度を損なうことなく連続吐出が可能となる。
また、樹脂材料を吐出した後のカッターによる切断前に、図2のステップS8以降の処理と同様に、圧力が解放された後でカッターを駆動して樹脂材料の切断を実施し、プリフォームを抽出するようにしてもよい。この場合には、正確な量のプリフォームが簡単にして得られる。
次に、図1に示したカッター14に関する変形例について説明する。
図9は図1に示す装置に用いるカッターの変形例の構成を示す断面図で、図9(a)に示す変形例においては、支持板52とそれに固定された刃53とでカッターを構成している。また、支持板52はプレート27の上に、薄板状の断熱材51を介して配置してある。このため、プレート27の温度が上昇しても刃53の温度上昇は抑制される。刃53の温度は、シリンダの温度が樹脂材料のガラス転移点温度Tg+50℃以上であるのに対して、Tg〜Tg+50℃までと、相対的に低い温度に維持されることにより、樹脂材料30の切断が確実となる。
一方、図9(b)に示す変形例においては、吐出口15を塞ぐように複数枚(図示例では3枚)の刃53Aを可動に設け、所謂レンズシャッター型のカッターを構成している。このようなカッターの構成では、樹脂材料の切断が最後に点状となるので、切れ口が綺麗に仕上がる。
一方、図10に示す変形例においては、カッターの刃の代わりにレーザ光63の照射による灰化によって樹脂材料30を切断する場合を想定している。すなわち、図10に示す装置においては、シリンダ10の吐出口15の近傍にレーザ光源(レーザ発振器)61が設置してあり、レーザ光源61から出射されたレーザ光63を、プリズム62を用いてシリンダ10の上端部10cの近傍の樹脂材料30の位置まで導くように構成してある。この場合のレーザ光源61としては、高出力半導体レーザ、YAGレーザ、COレーザ等、適宜のものが利用可能である。
一方、図11に示す変形例においては、刃の代わりに厚みのある板状部材14Bを水平移動可能に設けてある。すなわち、プレート27上で板状部材14Bを矢印A5の方向に水平に移動することにより、板状部材14Bの側面(先端面)で吐出口15上の堆積した樹脂材料30Bを吐出口15において引きちぎり、プリフォーム30Cを取り出すように構成してある。この構成によれば、簡単な構造でプリフォーム30Cを確実に取り出すことができる。
以上説明した各実施形態の圧縮成形用プリフォーム計量装置によって、1つずつ計量され抽出されるプリフォームは、図示しないハンドリング機構により把持されて次工程の圧縮成形工程に送られ、適宜な加工を経て製品になる。なお、プリフォームをガラス転移温度Tg以上(高くてもTg+30℃程度)の温度を維持しつつ搬送する場合には、次工程での加熱時間が短くて済む。
ここで、圧縮成形工程における動作例を図12に示した。この例では、3つの金型41、42、43を用いてプリフォーム30Cを圧縮成形する場合を想定している。
図12(a)に示すように、先ず3つの金型41、42、43を互いに離間させた状態で、図1の装置から抽出された1つのプリフォーム30Cを金型43内に配置された金型41の上に投入し、プリフォーム30Cを加熱する。次に、図12(b)に示すように、金型41,43を金型42に向けて移動して、プリフォーム30Cを金型43内で、金型41と金型42との間でプレスして、製品形状に整形する。そして、加圧状態のままプリフォーム30Cを冷却した後、金型41,42を開き、圧縮成形されたプリフォーム(製品30D)を取り出す。これにより、所望形状の製品30D、例えばプラスチックレンズが出来上がる。なお、プリフォーム30C投入時の金型温度はガラス転移点Tgより高くても低くても良いが、高くなっている方が、プリフォーム30Cの加熱が短時間で済むため好ましい。また、冷却時にプリフォーム30Cは収縮するので、この冷却に合わせてプレスを行う方が金型形状を高精度で転写できる。また、プリフォームがTgよりもかなり高い場合は、型温をTg程度で一定にすることもできる。
以上説明した各実施形態において、ピストン11のストロークとシリンダ10の内空間の横断面積とに基づいて、吐出口15から吐出される樹脂材料の体積を把握し、ピストン11の移動により予め規定した体積の樹脂材料を吐出口15から上向きに吐出した後、吐出口15の近傍に配置されたカッター14を用いて切断し、一定量の吐出樹脂を取り出すことで、高精度に計量された圧縮成形用のプリフォームを得ることができる。
なお、上述した樹脂材料計量方法は適宜な変更が可能である。例えば、シリンダ10内に樹脂材料を注入する際にピストン11を固定して樹脂を注入したり、1ショット目の始めに樹脂の注入後にピストン11を上方にストロークさせることでピストン上方を樹脂で満たすこと等が可能である。
以上のように、本発明の圧縮成形用プリフォームの計量方法及び計量装置によれば、吐出口から吐出される樹脂材料の体積又は重量を、ピストンのストロークとシリンダの断面積とに基づいて把握するので、吐出口から吐出された樹脂材料に膨張や収縮が生じたり、形状が変化したとしても、プリフォームとして取り出される樹脂材料の量(切断により分離される量)には影響がなく、高精度の計量を実施できる。また、吐出口から樹脂材料を上方に向かって吐出することにより、重力の影響により樹脂材料密度が変動して計量誤差が生じることを防止できる。
従って、例えばカメラ付き携帯電話端末などに用いられる撮影用のプラスチックレンズのように、体積や重量が非常に小さい部品を射出形成で製造する場合であっても、本発明を適用することにより、プリフォームの体積・重量を、設計通りに制御することができ、また、無駄な廃材の発生を大幅に削減できる。
圧縮成形用プリフォーム計量装置の一構成例を示す正面図である。 図1に示す圧縮成形用プリフォーム計量装置を用いてプリフォームを生成する制御動作の具体例を示すフローチャートである。 図2のフローチャートの各段階における圧縮成形用プリフォーム計量装置の状態(a),(b)を示す断面図である。 図2のフローチャートの各段階における圧縮成形用プリフォーム計量装置の状態(c),(d)を示す断面図である。 圧力センサによって検出される樹脂材料の圧力の時間変化を示すグラフである。 樹脂材料の切断時における具体的な動作を示す説明図(a),(b),(c)である。 圧力センサを設置する位置と計量精度との関係を示すグラフである。 プリフォームを成形するための制御動作の変形例を示すフローチャートである。 図1に示す装置に用いるカッターの変形例の構成を示す断面図で(a)は断熱材を用いた例、(b)はレンズシャッタ型のカッターの例を示す図である。 レーザ光の照射による灰化によって樹脂材料を切断する場合を示す説明図である。 板状部材を水平移動することで樹脂材料を引きちぎる切断方法を示す説明図(a),(b)である。 圧縮成形工程の動作に関するそれぞれの状態(a),(b),(c)を示す説明図である。
符号の説明
10,10B シリンダ
10a 内空間
10b 下端部
10c 上端部
11 ピストン
12 可塑化機構
12a スクリュー
12b 流路
13 圧力センサ
14 カッター
14a,14b 刃
15 吐出口
16 支持板
17,18 ガイド
19 電動モータ
20 ボールネジ
21 変位センサ
22 カッター駆動部
23 可塑化機構駆動部
24 制御部
25 装置フレーム
26 逆止弁
27 プレート
28 ヒータ
30 樹脂材料
30B 堆積した樹脂材料
30C プリフォーム
30D 製品
41,42,43 金型
51 断熱材
52,55 支持板
53 刃
56 冷却水路
61 レーザ光源
62 プリズム
63 レーザ光
A1,A2,A3,A4,A5 矢印

Claims (11)

  1. 液体状の樹脂材料を計量して所定の一定量の材料を得るための樹脂材料計量方法であって、
    上端側に吐出口を有して鉛直方向に向かって形成され内部空間の断面積が一定のシリンダと、該シリンダの内部空間に挿入されるピストンとによって構成されるシリンダピストン機構を用い、前記シリンダの内部空間に流動性を有する樹脂材料を充填した後、
    前記シリンダの内部空間の断面積と前記ピストンの移動ストロークとに基づいて決定される前記樹脂材料の容積の関係から、予め規定した容積の樹脂材料に相当する前記ピストンの移動ストローク長を求め、
    前記シリンダ内の樹脂材料を、前記ピストンを前記鉛直方向に前記移動ストローク長分移動させて前記吐出口から上方に向けて吐出させ、
    前記吐出された樹脂材料を前記シリンダ内の樹脂材料から切断することを特徴とする樹脂材料計量方法。
  2. 請求項1記載の樹脂材料計量方法であって、 前記シリンダ内の樹脂材料の圧力を検出し、該検出される圧力値が、前記樹脂材料の吐出時における高い圧力値から、吐出終了後に所定の低い圧力値に戻ったときに前記樹脂材料の切断を行うことを特徴とする樹脂材料計量方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載の樹脂材料計量方法であって、
    前記シリンダの内径が、0.5mm〜5mmであることを特徴とする樹脂材料計量方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の樹脂材料計量方法であって、
    前記樹脂材料は熱可塑性ポリマーであり、前記樹脂材料をガラス転移点以上の温度に加熱した状態で吐出することを特徴とする樹脂材料計量方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の樹脂材料計量方法であって、
    前記ピストン移動による吐出−樹脂切断毎に、前記シリンダへ樹脂材料を供給することを特徴とする樹脂材料計量方法。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の樹脂材料計量方法であって、
    前記ピストン移動による吐出−樹脂切断動作を2回以上行った後に、前記シリンダへの樹脂材料供給を一度行うことを特徴とする樹脂材料計量方法。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の樹脂材料計量方法であって、
    前記切断されて取り出される樹脂材料がプラスチックレンズ形成用のプリフォームであることを特徴とする樹脂材料計量方法。
  8. 液体状の樹脂材料を計量して所定の一定量の材料を得るための樹脂材料計量装置であって、
    上端側に吐出口を有して鉛直方向に向かって形成され内部空間の断面積が一定のシリンダと、
    前記シリンダの内部空間に挿入されるピストンと、
    前記シリンダの内部空間に流動性を有する樹脂材料を充填する樹脂材料充填手段と、
    前記シリンダの内部空間の断面積と前記ピストンの移動ストロークとに基づいて決定される前記樹脂材料の容積の関係から、予め規定した容積の樹脂材料に相当する前記ピストンの移動ストローク長を求め、前記シリンダ内の樹脂材料を、前記ピストンを前記鉛直方向に前記移動ストローク長分移動させて前記吐出口から上方に向けて吐出させる制御部と、
    前記吐出された樹脂材料を前記シリンダ内の樹脂材料から切断する樹脂材料切断手段と、
    を備えたことを特徴とする樹脂材料計量装置。
  9. 請求項8記載の樹脂材料計量装置であって、
    前記シリンダ内の樹脂材料の圧力を検出する圧力センサを備え、
    前記制御部が、前記圧力センサで検出される圧力値が前記樹脂材料の吐出時における高い圧力値から吐出終了後に所定の低い圧力値に戻ったときに前記樹脂材料切断手段により前記樹脂材料の切断を行うことを特徴とする樹脂材料計量装置。
  10. 請求項8又は請求項9記載の樹脂材料計量装置であって、
    前記シリンダの内径が、0.5mm〜5mmであることを特徴とする樹脂材料計量装置。
  11. 請求項8〜請求項10のいずれか1項記載の樹脂材料計量装置であって、
    前記シリンダ内の樹脂材料をガラス転移点以上の温度に加熱する加熱手段を備えたことを特徴とする樹脂材料計量装置。
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