JP5108079B2 - チューブポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、人工透析装置等に搭載されるチューブポンプに関する。
従来より、押圧ローラを有するロータ部を駆動モータによって回転させ、液体が流通するチューブを押圧ローラでしごくことによって、チューブ内の液体を送出するチューブポンプが提供されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなロータ部は、駆動モータの駆動軸に係合するロータ本体部と、このロータ本体部の対称的な位置にそれぞれ揺動自在に軸支された一対の揺動アームと、一対の揺動アームの各先端部に回転自在に支持された押圧ローラと、揺動アームを外側に開く方向に付勢する圧縮ばねと、を備えて構成される。また、ロータ本体部及び揺動アームは、主としてアルミダイカスト等の金属材料により構成される。
特開平6−218042号公報
ところで、返血時や透析装置の仕様によっては、ロータ部を逆回転させて使用する場合がある。このような場合にも、駆動モータに大きなトルク変動が生じないようにすることが望まれている。
しかし、上記特許文献1に記載のチューブポンプの揺動アームは、ロータ部の正回転時において、押圧ローラがチューブに一定の角度で当接することで、所定の押圧力をチューブに付与できるように構成されている。そのため、ロータ部の逆回転時においては、押圧ローラがチューブに一定の角度で当接できず、押圧ローラによりチューブに付与される押圧力が増大していた。その結果、押圧ローラ(ロータ)がチューブから受ける押圧力の反力(負荷)も増大し、駆動モータ(駆動軸)に大きなトルク変動が生じていた。従って、ロータ部の回転方向によらずに駆動モータのトルク変動を抑制することができるチューブポンプの提供が望まれていた。
また、上記特許文献1に記載のチューブポンプのロータ本体部及び揺動アーム等は、主としてアルミダイカストにより成形されていた。そのため、成形後の穴あけ加工や仕上げ加工、ショットブラスト加工やメッキ加工、塗装等の後加工が必要であり、製造工程が増え、製品のコストアップを招いていた。従って、容易且つ低コストで製造することができるチューブポンプの提供が望まれていた。
本発明は、ロータ部の回転方向によらずに駆動モータのトルク変動を抑制することができると共に、容易且つ低コストで製造することができるチューブポンプを提供することを目的とする。
本発明は、円弧の形状の内周壁面を有し、液体が流通するチューブが該内周壁面に沿って配置されるケーシングと、正逆回転可能な駆動軸を有する駆動モータと、前記円弧の中心位置において前記駆動軸と共に回転するロータ本体部と、前記駆動軸と直交する平面において該駆動軸から離れる方向又は接近する方向に移動可能であって、前記ロータ本体部に対し揺動可能に支持されたローラ支持部と、前記ローラ支持部に回転自在に支持され、前記チューブを前記内周壁面に押圧する押圧ローラと、前記ロータ本体部及び前記ローラ支持部間に介在され、該ローラ支持部を前記駆動軸から離れる方向に付勢すると共に、揺動した該ローラ支持部を揺動前の位置に復帰させるように付勢する付勢手段と、を備え、前記ローラ支持部のロータ本体部に対する揺動方向が前記ロータ本体部の回転方向とは逆向きになるように構成されてなるチューブポンプに関する。
本発明によれば、駆動軸が回転することによりロータ本体部が回転すると、チューブを押圧している押圧ローラは、チューブから反力(負荷)を受ける。その負荷は、押圧ローラを支持するローラ支持部に作用する。ローラ支持部は、その負荷が一定以上になると、ロータ本体部に対しロータ本体部の回転方向とは逆向きに揺動する。そのため、ローラ支持部を介してロータ本体部に大きな負荷がかかることが抑制され、駆動軸に大きなトルク変動が生じることが抑制される。特に、ロータ本体部を逆回転させる場合であっても、正回転時と比較して、駆動モータに大きなトルク負担をかけることなく、駆動モータを駆動することができる。
また、ロータ本体部が更に回転することにより、チューブを押圧していた押圧ローラが、チューブから離れてチューブからの負荷を受けなくなると、ロータ本体部に対して揺動したローラ支持部は、付勢手段の付勢力によって揺動前の位置に復帰する。このように、ロータ本体部が回転することにより、チューブが押圧ローラによってしごかれ、チューブ内の液体が送出される。
また、本発明によれば、ロータ本体部及びローラ支持部、又はロータ本体部は、所定の樹脂により構成することができる。その場合、従来のアルミダイカストにより成形されたものに比べて、成形後の穴あけ加工や仕上げ加工が不要となる。また、ショットブラスト加工やメッキ加工等の後加工が不要となる。
また、前記ロータ本体部は、前記駆動軸が延びる方向に延び且つ該駆動軸が延びる方向及び前記付勢手段による付勢方向と交差する方向の両側にそれぞれ設けられ前記ローラ支持部と係合可能な係合凸部を有し、前記係合凸部は、前記ロータ本体部に固定される金属製の軸部と、該軸部に回転自在に支持された樹脂又は金属製のカラー部と、からなり、前記ローラ支持部は、前記駆動軸が延びる方向に延び且つ前記カラー部と係合する係合凹部を有することが好ましい。
本発明によれば、ロータ本体部とローラ支持部とが、係合凸部及び係合凹部によって係合する。また、金属製の軸部によって、係合凸部の強度が確保される。また、樹脂又は金属製のカラー部によって、係合凸部が係合凹部と滑らかに係合する。そのため、簡易な構成によって、係合凸部及び係合凹部の磨耗が抑制される。
また、前記ロータ本体部は、前記駆動軸が延びる方向に延び且つ該駆動軸が延びる方向及び前記付勢手段による付勢方向と交差する方向の両側にそれぞれ位置し前記ロータ本体部に一体に設けられ前記ローラ支持部と摺動可能に係合する係合凸部を有し、前記ローラ支持部は、前記駆動軸が延びる方向に延び且つ前記係合凸部と摺動可能に係合する係合凹部を有することが好ましい。
本発明によれば、係合凸部をロータ本体部に一体成形することにより、部品点数及び組立工数が削減される。
また、前記付勢手段は、その付勢方向に互いにほぼ平行に延びる一対の縦板部と、該一対の縦板部と直交する方向に延び且つ該一対の縦板部の両端部をそれぞれ連結する一対の横板部とから実質的に筒状に構成される板ばねであり、前記一対の縦板部は、前記ロータ本体部と固定され、前記一対の横板部は、前記ローラ支持部と固定されることが好ましい。
本発明によれば、ロータ本体部が回転すると、板ばね(主として横板部)により付勢された押圧ローラがチューブを押圧する。このとき押圧ローラは、チューブから反力(負荷)を受ける。その負荷は、押圧ローラを支持するローラ支持部に作用する。ローラ支持部は、その負荷を逃がすように、板ばね(主として縦板部)を撓ませながら、駆動軸を中心としたロータ本体部の回転方向とは逆の方向にロータ本体部に対して揺動する。そのため、ローラ支持部が受ける負荷は、低減される。従って、ローラ支持部を介してロータ本体部が受ける負荷も低減される。その結果、駆動軸に負荷がかかることが抑制される。
また、ロータ本体部が更に回転することにより、チューブを押圧していた押圧ローラが、チューブから離れてチューブからの負荷を受けなくなると、揺動していたローラ支持部は、板ばね(主として縦板部)の付勢力(復元力)によって揺動前の位置に復帰する。
また、前記付勢手段は、所定の弾性を有する樹脂の板により付勢方向に伸縮する蛇腹状に構成され、前記ロータ本体部は、前記樹脂からなり、前記付勢手段の基部において該付勢手段と一体に固定され、前記ローラ支持部は、前記樹脂からなり、前記付勢方向における前記付勢手段の端部において該付勢手段と一体に固定されることが好ましい。
本発明によれば、ロータ本体部が回転すると、付勢手段により付勢された押圧ローラが、チューブを押圧する。このとき押圧ローラは、チューブから反力(負荷)を受ける。その負荷は、押圧ローラを支持するローラ支持部に作用する。ローラ支持部は、その負荷を逃がすように、付勢手段を撓ませながら、ロータ本体部に対してロータ本体部の回転方向とは逆の方向に揺動する。そのため、ローラ支持部が受ける負荷が低減される。従って、ローラ支持部及び付勢手段を介してロータ本体部に大きな負荷がかかることが抑制される。その結果、駆動軸に大きなトルク変動が生じることが抑制される。
また、ロータ本体部が更に回転することにより、チューブを押圧していた押圧ローラが、チューブから離れてチューブからの負荷を受けなくなると、揺動したローラ支持部は、付勢手段の付勢力(復元力)によって揺動前の位置に復帰する。
また、本発明によれば、ロータ本体部、付勢手段及びローラ支持部を一体成形することにより、部品点数及び組立工数が削減される。
本発明によれば、ロータ部の回転方向によらずに駆動モータのトルク変動を抑制することができると共に、容易且つ低コストで製造することができるチューブポンプを提供することができる。
本発明の第1実施形態のチューブポンプ1の全体構成を示す斜視図である。 チューブポンプ1のロータ部5を示す斜視図である。 図2に示すA−A線で切断した断面図である。 図2に示すB−B線で切断した断面図である。 反時計回り回転時におけるロータ部5の動作状態を示す部分断面図である。 時計回り回転時におけるロータ部5の動作状態を示す部分断面図である。 本発明の第2実施形態のチューブポンプ1Aのロータ部5Aを示す斜視図である。 図7に示すC−C線で切断した断面図である。 図7に示すD−D線で切断した断面図である。 本発明の第3実施形態のチューブポンプ1Bのロータ部5Bを示す斜視図である。 図10に示すE−E線で切断した断面図である。 図10に示すF−F線で切断した断面図である。 チューブポンプ1Bのロータ部5Bの動作状態を示す平面図である。 本発明の第4実施形態のチューブポンプ1Cのロータ部5Cを示す斜視図である。 図14に示すG−G線で切断した断面図である。 図14に示すH−H線で切断した断面図である。 ロータ部5Cの動作状態を説明する平面図である。
〔第1実施形態〕
以下に、本発明の第1実施形態のチューブポンプ1の構成について図1から図4を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態のチューブポンプ1の全体構成を示す斜視図である。図2は、チューブポンプ1のロータ部5を示す斜視図である。図3は、図2に示すA−A線で切断した断面図である。図4は、図2に示すB−B線で切断した断面図である。
先ず、本発明の第1実施形態のチューブポンプ1の全体構成について図1を参照しながら説明する。図1に示すように、本発明の第1実施形態のチューブポンプ1は、図示しない液体が流通するチューブ3(図5参照)が配置されるケーシング2と、駆動軸4aを有する駆動モータ4と、ケーシング2の内部に配置され、駆動軸4aの回転によって回転しチューブ3をしごくロータ部5と、カバー部6と、を主体として備える。
ケーシング2は、例えば合成樹脂からなり、内周壁面2aと、収容凹部7と、カバー8と、案内凹部9と、チューブクランプ10と、を有する。内周壁面2aは、ケーシング2を駆動軸4aの延びる方向から視た場合に、円弧の形状となっている(図5参照)。収容凹部7は、上方に開放しており、チューブ3及びロータ部5を収容する。内周壁面2aは、収容凹部7の一部を形成する。カバー8は、透明樹脂からなり、収容凹部7を開閉する。案内凹部9は、水平方向に開放しており、チューブ3を収容凹部7の外部に案内する。チューブクランプ10は、案内凹部9に配置されたチューブ3を押圧し、着脱自在に係止する。なお、ケーシング2は樹脂に限らず、金属により構成することもできる。
チューブ3は、所定の弾性を有する透明の樹脂からなる。チューブ3は、収容凹部7において内周壁面2aに沿って配置される。駆動モータ4の駆動軸4aは、正逆回転可能に構成される。駆動軸4aは、内周壁面2aを形成する円弧の中心位置に配置される。
カバー部6は、ロータ部5に連結され、ロータ部5の外面を覆うロータカバー部6aと、このロータカバー部6aに収納自在に設けられ且つ把持可能に構成されたハンドル部6bと、を備える。このハンドル部6bは駆動モータ4が故障等で駆動しない場合等にロータ部5を手動で回転するためのものである。なお、以下の説明においては、説明の便宜上、カバー部6をロータ部5から取り外して説明する。
次に、ロータ部5の詳細について図2から図4を参照しながら説明する。図2に示すように、ロータ部5は、ロータ本体部20と、このロータ本体部20と係合する一対のローラ支持部40と、ローラ支持部40に回転自在に支持される一対の押圧ローラ50と、所定の弾性力を有する圧縮コイルばね(付勢手段)60と、から構成される。
ロータ本体部20は、ケーシング2の内周壁面2aを形成する円弧の中心位置において、駆動軸4aと共に回転する部材である(図1参照)。図2に示すように、ロータ本体部20は、天板部21と、底板部22と、連結部23と、軸穴部24と、駆動軸4aを中心に対称位置に設けられる4つの係合凸部25と、ばね収容凹部28と、を備える。
図2に示すように、天板部21は、平面視でほぼ矩形状であり、ロータ本体部20の上部を構成する。図2及び図3に示すように、底板部22は、平面視でほぼ矩形状であり、ロータ本体部20の下部を構成する。天板部21と底板部22とは、平行に配置される。天板部21及び底板部22は、駆動軸4aと直交する。
連結部23は、天板部21と底板部22との間に配置され、天板部21と底板部22とを連結する。連結部23は、図3及び図4に示すように、中央に位置する角柱部23aと、区画壁部23bと、を有する。角柱部23aは、駆動軸4aの延びる方向P1に沿って延び、ほぼ四角柱状に構成される。区画壁部23bは、図3に示すように、角柱部23aの両側部における中央から、駆動軸4aより離れる方向にそれぞれ延びる。
軸穴部24は、図2から図4に示すように、天板部21、連結部23及び底板部22を貫通するように設けられ、連結部23の上部で小径段差部を有する。軸穴部24には、ロータ本体部20の下部から駆動軸4aが小径段差部まで挿入され、ロータ本体部20の上方よりねじが締結されて駆動軸4aにロータ本体部20が固着される。実際には、ロータ本体部20上にカバー部6がねじにより共締めされて固定される。天板部21、連結部23及び底板部22は、例えば、ガラスフィラーを充填したGF強化グレードのエンジニアリングプラスチックにより一体成形される。このように構成されるロータ本体部20は、駆動軸4aに連結される。
図2及び図3に示すように、ロータ本体部20において、係合凸部25は、駆動軸4aを中心とするほぼ正方形の4つの角部の位置に設けられる。係合凸部25は、駆動軸4aが延びる方向P1に延びる。また、係合凸部25は、駆動軸4aが延びる方向P1及び後述の圧縮コイルばね60が付勢する方向(以下、「付勢力方向」という)P2(又はP3)と交差する方向P4(又はP5)に突出した状態で位置する。具体的には、係合凸部25は、図3に示すように、ロータ本体部20(天板部21及び底板部22)に固定される軸部26と、この軸部26を覆うカラー部27と、から構成される。
軸部26は、金属により円柱状に構成される。カラー部27は、樹脂により円筒状に構成される。カラー部27は、例えば、摺動性が良好なポリアセタールからなることが好ましい。このように構成される係合凸部25は、ローラ支持部40と係合する。ばね収容凹部28は、図3及び図4に示すように、連結部23において駆動軸4aの側に凹むように設けられ、圧縮コイルばね60(後述)を収容する。
一対のローラ支持部40はそれぞれ、押圧ローラ50を回転自在に支持する部材である。ローラ支持部40は、図3に示すように、断面形状が、ロータ本体部20側に向かって開放するほぼC字状となるように構成される。このローラ支持部40の開放側の両先端部はそれぞれ、係合凸部25における付勢方向P3(又はP2)側の面に対向する位置まで回り込むように延び、係合凹部42を形成している。ローラ支持部40は、ロータ本体部20との反対側に、ローラ用凹部43と、チューブガイドローラ47と、を有する。
係合凹部42は、図3に示すように、駆動軸4aが延びる方向P1に延びている。また、係合凹部42は、ロータ本体部20(係合凸部25)のカラー部27と係合する。具体的には、係合凹部42の付勢方向P2(又はP3)における大きさは、カラー部27の大きさ(直径)よりも大きくなっている。また、係合凹部42において、カラー部27と係合(接触)する箇所は、円弧の形状に形成される。
ローラ用凹部43は、図3に示すように、押圧ローラ50の外周面との間に所定の隙間が形成されるように、ローラ支持部40におけるロータ本体部20との反対側の中央部に凹んで構成される。チューブガイドローラ47は、押圧ローラ50に隣接する位置に設けられる。チューブガイドローラ47は、駆動軸4aが延びる方向P1におけるチューブ3の位置を規制する。
このように構成されるローラ支持部40は、図2及び図3に示すように、駆動軸4aと直交する平面において、駆動軸4aから離れる方向又は接近する方向に移動可能にロータ本体部20に係合される。また、ローラ支持部40の係合凹部42は、ロータ本体部20の係合凸部25に対して回動(揺動)可能に係合される。前述したように、ローラ支持部40の開放側の先端部は、係合する係合凸部25における付勢方向P3(又はP2)側の面に回り込むように延びている。そのため、ローラ支持部40は、上記のように回動しても、ロータ本体部20の係合凸部25から脱落しないようになっている。
ここで、ローラ支持部40は2つの係合凸部25の何れかと係合してその係合凸部25を中心として回動することから、ロータ本体部20に対して揺動する形で支持されることになる。
押圧ローラ50は、一対のローラ支持部40にそれぞれ回転自在に支持され、チューブ3をケーシング2の内周壁面2aに押圧する(図5参照)。押圧ローラ50は、図4に示すように、支持軸51と、ベアリング52と、ローラ部53と、を有する。支持軸51は、駆動軸4aが延びる方向P1と平行に延び、ローラ支持部40に固定される。ベアリング52は、ローラ部53に固定され、ベアリング52を支持軸51に摺接させることによりローラ部53を回転自在に支持する。ローラ部53は、チューブ3(図5参照)に当接し、チューブ3を押圧する部分である。
圧縮コイルばね60は、図3及び図4に示すように、ロータ本体部20のばね収容凹部28に収容され、ロータ本体部20とローラ支持部40との間に配設される。圧縮コイルばね60の一端は、ばね収容凹部28から導出してローラ支持部40を押圧している。これにより、圧縮コイルばね60は、ローラ支持部40(押圧ローラ50)を駆動軸4aから離れる方向に付勢する。また、圧縮コイルばね60は、係合凸部25を中心として揺動したローラ支持部40を、揺動前の位置に復帰させるように付勢する。
次に、第1実施形態のチューブポンプ1の動作について図5及び図6を参照しながら説明する。図5は、反時計回り回転時におけるロータ部5の動作状態を示す部分断面図である。図6は、時計回り回転時におけるロータ部5の動作状態を示す部分断面図である。
圧縮コイルばね60により付勢されている押圧ローラ50のうち、チューブ3に接している押圧ローラ50(図5において上方に位置する押圧ローラ50)は、チューブ3から駆動軸4aに向かう中心方向の反力(負荷)を受けている。そして、図5に示すように、駆動軸4aの駆動によりロータ本体部20が、平面視で反時計回りに回転すると、チューブ3に接している押圧ローラ50は、チューブ3からの反力(負荷)に加えてロータ本体部20の回転方向とは逆向き方向の反力(負荷)を受ける。このため、押圧ローラ50には、この2つの力が合成した負荷が作用する。
ローラ支持部40は、その負荷を逃がすように、このローラ支持部40に係合している係合凸部25のうち回転方向側の係合凸部を支点にして回動(傾斜)する。そのため、ローラ支持部40が受ける負荷が低減される。従って、ローラ支持部40を介してロータ本体部20に負荷がかかることが抑制される。その結果、駆動軸4aに負荷がかかることが抑制される。
また、ロータ本体部20が更に回転することにより、チューブ3を押圧していた押圧ローラ50が、チューブ3から離れてチューブ3からの負荷を受けなくなると、係合凸部25を中心に揺動したローラ支持部40は、圧縮コイルばね60の付勢力(復元力)によって揺動前の位置に復帰する。
また、チューブ3に接していなかった他方の押圧ローラ50(図5において下方に位置する押圧ローラ50)は、ロータ本体部20の回転により、やがてチューブ3に接するようになり、上記押圧ローラ50(図5において上方に位置する押圧ローラ50)と同様に動作する。このように、ロータ本体部20が回転することにより、チューブ3が押圧ローラ50によって連続的にしごかれ、チューブ3内の液体が移送される。
また、図6に示すように、ロータ本体部20を時計回りに回転させる場合は、ローラ支持部40の回動方向が上記の場合と逆向きになるだけであり、上記と同様の作用となる。従って、ロータ本体部20を時計回りに回転させる場合であっても、反時計回りの回転時と比較して、駆動モータ4に大きなトルク負担をかけることなく、駆動モータ4を駆動することができる。
以上に説明した第1実施形態のチューブポンプ1によれば、以下に示す各効果が奏される。第1実施形態のチューブポンプ1は、駆動軸4aと直交する平面において駆動軸4aから離れる方向又は接近する方向に移動可能であって、ロータ本体部20に対し揺動可能に支持された一対のローラ支持部40と、押圧ローラ50と、ローラ支持部40を駆動軸4aから離れる方向に付勢すると共に、揺動したローラ支持部40を揺動前の位置に復帰させるように付勢する圧縮コイルばね60と、を備え、ローラ支持部40のロータ本体部20に対する揺動方向がロータ本体部20の回転方向とは逆向きになるように構成されてなる。
そのため、ロータ本体部20の回転により、押圧ローラ50(ローラ支持部40)が、チューブ3から過大な反力(負荷)を受けた場合、ローラ支持部40は、その負荷を逃がすように、ロータ本体部20における係合凸部25を中心に回動させることができる。従って、ローラ支持部40を介してロータ本体部20に過大な負荷がかかることを抑制することができ、その結果、駆動軸4aのトルク変動を抑制することができる。特に、ロータ本体部20を逆回転させる場合であっても、正回転時と比較して、駆動モータ4に大きなトルク変動を生じさせることなく、駆動モータ4を駆動することができる。
また、第1実施形態のチューブポンプ1においては、ロータ本体部20及びローラ支持部40は、所定のエンジニアリングプラスチックにより一体成形される。そのため、従来のアルミダイカストにより成形されたものに比べて、成形後の穴あけ加工や仕上げ加工を不要にすることができる。また、ショットブラスト加工やメッキ加工等の後加工を不要にすることができる。また、エンジニアリングプラスチックは、金属に対し比重が小さく、比強度が通常のプラスチックに対して優れているため、装置の軽量化を実現することができる。
また、第1実施形態のチューブポンプ1においては、ロータ本体部20は、前記所定方向に突出し且つローラ支持部40と係合する係合凸部25を有し、この係合凸部25は、ロータ本体部20に固定される金属製の軸部26と、軸部26を覆う樹脂製のカラー部27と、からなる。また、ローラ支持部40は、駆動軸4aが延びる方向に延び且つカラー部27と係合する係合凹部42を有する。
そのため、ロータ本体部20とローラ支持部40とが、係合凸部25及び係合凹部42によって係合することができる。また、金属製の軸部26によって、係合凸部25の強度を確保することができる。更に、樹脂製のカラー部27によって、係合凸部25が係合凹部42と滑らかに係合することができる。そのため、簡易な構成によって、ローラ支持部40が、ロータ本体部20に対して滑らかに回動(揺動)することができる。従って、係合凸部25及び係合凹部42の磨耗を抑制することができる。なお、上記実施形態では、係合凸部25のカラー部27を軸部26に対してすべり支持される円筒体で構成した場合を説明したが、これに限らず、例えば軸部に支持された転がり軸受の外輪(金属製)でカラー部を構成するようにしてもよい。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。他の実施形態については、主として、第1実施形態とは異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。他の実施形態において特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用又は援用される。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態のチューブポンプ1Aについて図7から図9を参照しながら説明する。図7は、本発明の第2実施形態のチューブポンプ1Aのロータ部5Aを示す斜視図である。図8は、図7に示すC−C線で切断した断面図である。図9は、図7に示すD−D線で切断した断面図である。
図7から図9に示すように、第2実施形態のチューブポンプ1Aは、第1実施形態のチューブポンプ1(図2から図4参照)と比べて、ロータ部5Aにおけるロータ本体部20Aの構成が異なる。具体的には、ロータ本体部20Aが天板部21(図2参照)を有していない点、及び係合凸部25Aが連結部23と一体に設けられる点が主として異なる。
図7及び図8に示すように、係合凸部25Aは、第1実施形態のチューブポンプ1の係合凸部25と前記延びる方向及び前記突出方向が同様である。係合凸部25Aは、ロータ本体部20A(連結部23)と一体に設けられる。つまり、係合凸部25Aは、連結部23及び底板部22と一体成形される。従って、係合凸部25Aに対して係合凹部42は摺動自在に係合することになる。第2実施形態のチューブポンプ1Aのその他の構成及び基本動作は、第1実施形態のチューブポンプ1の場合と同様であるので、重複説明を省略する。
以上に説明した第2実施形態のチューブポンプ1Aによれば、前記第1実施形態のチューブポンプ1と同様の効果が奏されると共に、以下に示す効果が奏される。第2実施形態のチューブポンプ1Aにおいては、ロータ本体部20Aは、ロータ本体部20Aに一体に設けられる係合凸部25Aを有する。そのため、係合凸部25Aをロータ本体部20に一体成形することにより、部品点数及び組立工数を削減することができる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態のチューブポンプ1Bの構成について図10から図12を参照しながら説明する。図10は、本発明の第3実施形態のチューブポンプ1Bのロータ部5Bを示す斜視図である。図11は、図10に示すE−E線で切断した断面図である。図12は、図10に示すF−F線で切断した断面図である。
前記第1実施形態のチューブポンプ1におけるローラ支持部の付勢手段が、圧縮コイルばね60(図3参照)からなるのに対して、第3実施形態のチューブポンプ1Bにおけるローラ支持部の付勢手段は、板ばね70(図10から図12参照)からなる。この点において、前記第1実施形態のチューブポンプ1と第3実施形態のチューブポンプ1Bとは、主として異なる。
第3実施形態のチューブポンプ1Bは、ケーシング2と、チューブ3と、駆動軸4aの回転によって回転しチューブ3をしごくロータ部5Bと、を主体として備える(図13参照)。ロータ部5Bは、ロータ本体部20Bと、このロータ本体部20Bと係合する一対のローラ支持部40Bと、ローラ支持部40Bに回転自在に支持される一対の押圧ローラ50と、所定の弾性力を有する板ばね(付勢手段)70と、第1のねじ73、第1の当て板74及び第1のナット75と、収容溝部77と、第2のねじ78、第2の当て板79及び第2のナット80と、ストッパ部82と、を備える。
ロータ本体部20Bは、所定の樹脂(例えば、エンジニアリングプラスチック)からなる。ロータ本体部20Bは、図10から図12に示すように、ほぼ角柱状に構成される。ロータ本体部20Bの所定箇所には、駆動軸4aが延びる方向P1と直交する方向に複数の貫通穴(図示せず)が設けられる。これらの貫通穴には、後述の第1のねじ73が挿通される。また、ロータ本体部20Bには、収容溝部77及びストッパ部82が設けられる。収容溝部77及びストッパ部82については、後述する。
ローラ支持部40Bは、図12に示すように、支持軸51の軸方向において切断した断面形状が、ほぼコ字状となっている。このローラ支持部40Bにおいて、ロータ本体部20Bと隣接する箇所には、後述の第2のねじ78を挿通する貫通穴(図示せず)が複数設けられる。
板ばね70は、図10から図12に示すように、互いにほぼ平行に延びる一対の縦板部71と、一対の縦板部71と直交する方向に延び且つ一対の縦板部71の両端部をそれぞれ連結する一対の横板部72とから実質的に角筒状に構成される。具体的には、板ばね70は、図11に示すように、駆動軸4aと直交する方向において切断した断面形状がほぼコ字状の板ばねを2つ設けることにより、実質的に角筒状に構成される。すなわち、板ばね70の一対の横板部72は、ローラ支持部40Bの中央位置で端縁が向き合うように分割され、縦板部71の両側に分割された横板部72がそれぞれ連結されるようなコ字状に形成されている。板ばね70の所定箇所には、後述の第1のねじ73及び第2のねじ78を挿通する複数の貫通穴(図示せず)が設けられる。このように構成される板ばね70は、図10及び図11に示すように、ロータ本体部20Bの側面を覆うように配置される。
第1のねじ73、第1の当て板74及び第1のナット75は、図10及び図11に示すように、板ばね70の縦板部71をロータ本体部20Bに固定する部材である。第1の当て板74は、例えば、断面がほぼコ字状の金属板からなり、第1のねじ73を挿通するための貫通穴(図示せず)を有する。第1のねじ73は、第1の当て板74の前記貫通穴及びロータ本体部20Bの前記貫通穴に挿通され、第1のナット75と螺合する。
第1のナット75は、例えば、矩形の金属板からなり、第1のねじ73が螺合する雌ねじが設けられる。第1のナット75は、後述の収容溝部77に収容される。第1のねじ73、第1の当て板74及び第1のナット75によれば、第1の当て板74と第1のナット75との面圧力によって、ロータ本体部20Bと縦板部71とを強固に固定することができる。
第2のねじ78、第2の当て板79及び第2のナット80は、図10から図12に示すように、板ばね70の横板部72とローラ支持部40Bとを固定する部材であり、2つのコ字状の板ばねのそれぞれの横板部72の継ぎ目を固定する部材でもある。第2の当て板79は、断面がほぼコ字状の金属板からなり、第2のねじ78を挿通するための貫通穴(図示せず)を有する。第2のねじ78は、第2の当て板79の前記貫通穴及びローラ支持部40Bの前記貫通穴に挿通され、第2のナット80と螺合する。
第2のナット80は、例えば、インサートナットからなり、第2のねじ78が螺合する雌ねじが設けられる。第2のねじ78、第2の当て板79及び第2のナット80によれば、第2の当て板79と第2のナット80との面圧力によって、ローラ支持部40Bと横板部72とを強固に固定することができる。
収容溝部77は、図10及び図11に示すように、ロータ本体部20Bにおいて、駆動軸4aが延びる方向P1に延び、ほぼT字状に開口する溝である。収容溝部77は、前記貫通穴と連通する。図11に示すように、収容溝部77には、第1のナット75が配置される。この収容溝部77によれば、第1のナット75及び第1のねじ73の先端部をロータ本体部20Bの内部に収容することができる。そのため、第1のねじ73の挿通方向におけるロータ本体部20Bの寸法を小さくすることができる。
ストッパ部82は、ロータ本体部20Bにおいて、駆動軸4aが延びる方向P1に延び、且つ、ローラ支持部40Bの側に突出する。このストッパ部82によれば、横板部72のロータ本体部20B側への撓み量を規制することにより、横板部72が過剰に撓むことを抑制し、板ばね70の金属疲労の発生を抑制することができる。
次に、第3実施形態のチューブポンプ1Bの動作について図13を参照しながら説明する。図13は、チューブポンプ1Bのロータ部5Bの動作状態を示す平面図である。図13に示すように、駆動軸4aの駆動によりロータ本体部20Bが、例えば反時計回りに回転すると、板ばね70(主として横板部72)により付勢された押圧ローラ50(図13において上方に位置する押圧ローラ50)が、チューブ3を押圧する。このとき押圧ローラ50は、チューブ3から反力(負荷)を受ける。その負荷は、押圧ローラ50を支持するローラ支持部40B(図13において上方に位置するローラ支持部40B)に作用する。
ローラ支持部40Bは、その負荷を逃がすように、板ばね70(主として縦板部71)を撓ませながら、ロータ本体部20Bに対して時計回り揺動(傾斜)する。そのため、ローラ支持部40Bが受ける負荷は、低減される。従って、ローラ支持部40Bを介してロータ本体部20Bに負荷がかかることが抑制される。その結果、駆動軸4aに大きなトルク変動が生じることが抑制される。
また、ロータ本体部20Bが更に回転することにより、チューブ3を押圧していた押圧ローラ50が、チューブ3から離れてチューブ3からの負荷を受けなくなると、揺動したローラ支持部40Bは、板ばね70(主として縦板部71)の付勢力(復元力)によって揺動前の位置に復帰する。
また、チューブ3を押圧していなかった他方の押圧ローラ50(図13において下方に位置する押圧ローラ50)は、ロータ本体部20Bの回転により、上記押圧ローラ50(図13において上方に位置する押圧ローラ50)と同様に動作する。このように、ロータ本体部20Bが回転することにより、チューブ3が押圧ローラ50によって連続的にしごかれ、チューブ3内の液体が送出される。
また、ロータ本体部20Bを逆回転させる場合は、ローラ支持部40Bの回動方向が上記回転の場合と逆向き(時計回り)になるだけであり、上記反時計回りの回転の場合と同様の作用となる。従って、ロータ本体部20Bを正逆の何れに回転させる場合であっても、駆動モータ4に大きなトルク変動を生じさせることなく、駆動モータ4を駆動することができる。
以上に説明した第3実施形態のチューブポンプ1Bによれば、前記第1実施形態のチューブポンプ1と同様の効果が奏されると共に、以下に示す各効果が奏される。第3実施形態のチューブポンプ1Bにおいては、ロータ本体部20Bと固定される一対の縦板部71と、ローラ支持部40と固定される一対の横板部72とから実質的に角筒状に構成される板ばね70を備える。そのため、板ばね70によって付勢手段を簡易に構成することができる。また、板ばね70の縦板部71,71をロータ本体部20Bに固定することによって、板ばね70の撓み量を十分に確保することができると共に、板ばね70の板厚を薄くすることができる。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態のチューブポンプ1Cについて図14から図17を参照しながら説明する。図14は、本発明の第4実施形態のチューブポンプ1Cのロータ部5Cを示す斜視図である。図15は、図14に示すG−G線で切断した断面図である。図16は、図14に示すH−H線で切断した断面図である。図17は、ロータ部5Cの動作状態を説明する平面図である。
第4実施形態のチューブポンプ1Cは、ケーシング2と、チューブ3と、駆動軸4aの回転によって回転しチューブ3をしごくロータ部5Cと、を主体として備える(図17参照)。図14から図16に示すように、ロータ部5Cは、付勢部(付勢手段)90と、ロータ本体部20Cと、一対のローラ支持部40Cと、ローラ支持部40Cに回転自在に支持される一対の押圧ローラ50と、を備える。
図14及び図15に示すように、付勢部90は、所定の弾性を有する樹脂の板により蛇腹状に構成される。また、付勢部90は、付勢方向P2(図15参照)に伸縮するように構成される。
ロータ本体部20Cは、前記樹脂からなり、ほぼ楕円柱状に構成される。付勢部90は、その付勢方向(伸縮方向)P2(又はP3)がロータ本体部20Cの長軸と平行となるように、ロータ本体部20Cの両側に一対配置される。そして、ロータ本体部20Cは、付勢方向P2における付勢部90の基部90aにおいて付勢部90と一体に固定される。
ローラ支持部40Cは、前記樹脂からなり、ほぼ三角柱状に構成される。ローラ支持部40Cは、付勢方向P2における付勢部90の両端部90b,90bにおいて付勢部90と一体に固定される。付勢部90、ロータ本体部20C及びローラ支持部40Cは、一体成形により製造される。
次に、第4実施形態のチューブポンプ1Cの動作について図17を参照しながら説明する。図17は、チューブポンプ1Cのロータ部5Cの動作状態を示す平面図である。図17に示すように、駆動軸4aの駆動によりロータ本体部20Cが、例えば反時計回りに回転すると、付勢部90により付勢された押圧ローラ50(図17において上方に位置する押圧ローラ50)が、チューブ3を押圧する。このとき押圧ローラ50は、チューブ3から反力(負荷)を受ける。その負荷は、押圧ローラ50を支持するローラ支持部40C(図17において上方に位置するローラ支持部40C)に作用する。
ローラ支持部40Cは、その負荷を逃がすように、付勢部90を撓ませながら、ロータ本体部20Cに対して時計回りに揺動(傾斜)する。そのため、ローラ支持部40Cが受ける負荷が低減される。従って、ローラ支持部40C及び付勢部90を介してロータ本体部20Cに負荷がかかることが抑制される。その結果、駆動軸4aに大きなトルク変動が生じることが抑制される。
また、ロータ本体部20Cが更に回転することにより、チューブ3を押圧していた押圧ローラ50が、チューブ3から離れてチューブ3からの負荷を受けなくなると、揺動していたローラ支持部40Cは、付勢部90の付勢力(復元力)によって揺動前の位置に復帰する。
また、チューブ3を押圧していなかった他方の押圧ローラ50(図17において下方に位置する押圧ローラ50)は、ロータ本体部20Cの回転により、上記押圧ローラ50(図17において上方に位置する押圧ローラ50)と同様に動作する。このように、ロータ本体部20Cが回転することにより、チューブ3が押圧ローラ50によって連続的にしごかれ、チューブ3内の血液が送出される。
また、ロータ本体部20Cを逆方向に回転させる場合は、ローラ支持部40Cの回動方向が上記の場合と逆向き(時計回り)になるだけであり、上記の場合と同様の作用となる。従って、ロータ本体部20Cを正逆の何れに回転させる場合であっても、駆動モータ4に大きなトルク変動を生じさせることなく、駆動モータ4を駆動することができる。
以上に説明した第4実施形態のチューブポンプ1Cによれば、前記第1実施形態のチューブポンプ1と同様の効果が奏されると共に、以下に示す各効果が奏される。第4実施形態のチューブポンプ1Cにおいては、付勢部90は、所定の弾性を有する樹脂の板により蛇腹状に構成され、且つ、付勢方向P2に伸縮すると共に押圧ローラ50が上記付勢方向に直交する方向に首を振るように前後両側に撓むように構成され、ロータ本体部20は、前記樹脂からなり、付勢方向P2における付勢部90の基部90aにおいて付勢部90と一体に固定され、一対のローラ支持部40は、前記樹脂からなり、付勢方向P2における付勢部90の両端部90b,90bにおいて付勢部90と一体に固定される。そのため、ロータ本体部20C、付勢部90及びローラ支持部40Cを前記樹脂により一体成形することができ、部品点数及び組立工数を削減することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。前記第1実施形態から前記第3実施形態においては、ロータ本体部20及びローラ支持部40は、エンジニアリングプラスチックにより一体成形されるものとして説明したが、これに制限されない。例えば、ロータ本体部20のみをエンジニアリングプラスチックにより一体成形してもよい。また、所定の耐熱性、強度及び曲げ弾性率等の条件を満たすものであれば、エンジニアリングプラスチック以外の樹脂によって、ロータ本体部20及びローラ支持部40、又はロータ本体部20を、一体成形してもよい。
また、前記第1実施形態から前記第4実施形態においては、押圧ローラ50は、ロータ部5,5A,5B,5Cにおける付勢方向P2に沿って2つ設けられるものとして説明したが、これに制限されない。例えば、押圧ローラ50は、ロータ部5,5A,5B,5Cに3つ以上設けられてもよい。また、チューブガイドローラ47の数を必要に応じ増やしてもよい。
1,1A,1B,1C チューブポンプ
2 ケーシング
2a 内周壁面
3 チューブ
4 駆動モータ
4a 駆動軸
20,20A,20B,20C ロータ本体部
25,25A 係合凸部
26 軸部
27 カラー部
28 ばね収容凹部
40,40B,40C ローラ支持部
42 係合凹部
50 押圧ローラ
60 圧縮コイルばね(付勢手段)
70 板ばね
71 縦板部
72 横板部
90 付勢部(付勢手段)
90a 基部
90b 端部

Claims (5)

  1. 円弧の形状の内周壁面を有し、液体が流通するチューブが該内周壁面に沿って配置されるケーシングと、
    正逆回転可能な駆動軸を有する駆動モータと、
    前記円弧の中心位置において前記駆動軸と共に回転するロータ本体部と、
    前記駆動軸と直交する平面において該駆動軸から離れる方向又は接近する方向に移動可能であって、前記ロータ本体部に対し揺動可能に支持されたローラ支持部と、
    前記ローラ支持部に回転自在に支持され、前記チューブを前記内周壁面に押圧する押圧ローラと、
    前記ロータ本体部及び前記ローラ支持部間に介在され、該ローラ支持部を前記駆動軸から離れる方向に付勢すると共に、揺動した該ローラ支持部を揺動前の位置に復帰させるように付勢する付勢手段と、
    を備え、
    前記ローラ支持部の前記ロータ本体部に対する揺動方向が前記ロータ本体部の回転方向とは逆向きになるように構成されてなるチューブポンプ。
  2. 前記ロータ本体部は、前記駆動軸が延びる方向に延び且つ該駆動軸が延びる方向及び前記付勢手段による付勢方向と交差する方向の両側にそれぞれ設けられ前記ローラ支持部と係合可能な係合凸部を有し、
    前記係合凸部は、前記ロータ本体部に固定される金属製の軸部と、該軸部に回転自在に支持された樹脂又は金属製のカラー部と、からなり、
    前記ローラ支持部は、前記駆動軸が延びる方向に延び且つ前記カラー部と係合する係合凹部を有する請求項1に記載のチューブポンプ。
  3. 前記ロータ本体部は、前記駆動軸が延びる方向に延び且つ該駆動軸が延びる方向及び前記付勢手段による付勢方向と交差する方向の両側にそれぞれ位置し前記ロータ本体部に一体に設けられ前記ローラ支持部と摺動可能に係合する係合凸部を有し、
    前記ローラ支持部は、前記駆動軸が延びる方向に延び且つ前記係合凸部と摺動可能に係合する係合凹部を有する請求項1に記載のチューブポンプ。
  4. 前記付勢手段は、その付勢方向に互いにほぼ平行に延びる一対の縦板部と、該一対の縦板部と直交する方向に延び且つ該一対の縦板部の両端部をそれぞれ連結する一対の横板部とから実質的に筒状に構成される板ばねであり、
    前記一対の縦板部は、前記ロータ本体部と固定され、
    前記一対の横板部は、前記ローラ支持部と固定される請求項1に記載のチューブポンプ。
  5. 前記付勢手段は、所定の弾性を有する樹脂の板により付勢方向に伸縮する蛇腹状に構成され、
    前記ロータ本体部は、前記樹脂からなり、前記付勢手段の基部において該付勢手段と一体に固定され、
    前記ローラ支持部は、前記樹脂からなり、前記付勢方向における前記付勢手段の端部において該付勢手段と一体に固定される請求項1に記載のチューブポンプ。
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