JP5107123B2 - 壁面用部品の板取り装置と壁面用部品の板取りプログラムと記録媒体とプレカット装置 - Google Patents
壁面用部品の板取り装置と壁面用部品の板取りプログラムと記録媒体とプレカット装置 Download PDFInfo
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上記の課題を解決するために、本発明は、以下のような、壁面用部品の板取り装置と壁面用部品の板取りプログラムと記録媒体を提供する。
〈構成1〉
建物の対象壁面に、板状の複数の部品を隙間無く配列するために、該当する対象壁面を分割線で複数の領域に分割する壁面分割手段と、上記複数の領域が、いずれも一定の寸法の原板から切り出すことができる形状である場合には、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定し、それ以外の場合には、上記いずれかの分割線を無効にし、もしくは、いずれかの上記領域をさらに分割して、上記全ての領域が上記原板から切り出すことができる形状にし、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定する部品形状設定手段と、一枚の原板から切り出すことができる部品または部品の組を、上記部品の中から順番に選択して、各原板上に選択した部品を板取りする板取手段と、N枚の部品を切り出すために必要な原板数をM枚としたとき、(施工コストK=原板数M×原板の単価+部品数N×施工単価)とする演算処理を実行して、上記施工コストKを求めるコスト計算手段と、上記分割線の位置と、上記板取りの組み合わせを変更して、その結果得られた上記部品数Nと上記原板数Mを、上記コスト計算手段に渡して、求められた施工コストKが最小値を示すときの上記部品の形状と最適板取りを求める試行演算手段と、1枚または複数枚の上記原板から、上記最適板取りに基づいて、全ての上記部品をプレカットするためのプレカットデータを生成するプレカットデータ生成手段とを備えたことを特徴とする壁面用部品の板取り装置。
構成1に記載の壁面用部品の板取り装置において、上記試行演算手段は、上記原板上に板取りしたいずれかの部品を分割して、別の原板上に別の部品を板取りした結果生じた残材から、該当する分割した部品を切り出して、部品数Nを増加させる代わりに、必要な原板数Mを減少させることを特徴とする壁面用部品の板取り装置。
構成1または2に記載の壁面用部品の板取り装置において、上記建物の対象壁面は、1個又は複数個の開口部を有することを特徴とする壁面用部品の板取り装置。
構成1乃至3のいずれかに記載の壁面用部品の板取り装置において、上記建物の対象壁面は直交XY平面上に描かれており、上記対象壁面は、X軸に平行な任意の数の線分とY軸に平行な任意の数の線分で囲まれた多角形をしており、上記壁面分割手段は、上記壁面の輪郭線にX軸にもY軸にも平行でない線分が含まれているとき、その輪郭線に内接または外接する多角形であって、X軸またはY軸に平行な線分のみに囲まれた多角形を対象壁面に設定し、上記対象壁面は、1個又は複数個の開口部を有し、上記1個または複数個の開口部は、X軸に平行な任意の数の線分とY軸に平行な任意の数の線分で囲まれ、上記部品は、X軸に平行な任意の長さの辺とY軸に平行な任意の長さの辺を有する方形をしており、上記原板は、X軸に平行な辺の長さがLxでY軸に平行な辺の長さがLyの方形をしていることを特徴とする壁面用部品の板取り装置。
構成1乃至4のいずれかに記載の壁面用部品の板取り装置において、上記壁面分割手段は、始めに、開口部の、対象壁面の辺上に無い全ての頂点について、その頂点を通り、かつ、いずれの開口部も横切らないY軸に平行な線分で、対象壁面を複数の方形の領域に分割し、部品形状設定手段は、分割された領域のうち、Y軸方向の長さが原板のY軸方向の長さLyを越える領域を検出し、検出した領域を、Y軸方向の長さが原板のY軸方向の長さLyの領域と、残りのLy以下の領域とに分割し、X軸に平行な二辺が同一直線上に存在する、相互に隣接した二以上の領域を検出し、検出した二以上の領域を分割する線分を全て無効にし、該当する領域の、X軸方向の長さの総和Wxを算出し、X軸方向の長さの総和Wxが原板のX軸方向の長さLxを越えるときは、長さLxの領域と残りの長さLx以下の領域とに再分割し、無効な線分を除外した残りの有効な線分で、対象壁面を分割したとき、4本の線分に囲まれた方形領域を、必要な部品の形状に設定することを特徴とする壁面用部品の板取り装置。
構成1乃至5のいずれかに記載の壁面用部品の板取り装置において、上記板取手段は、全ての部品について、Y軸に平行な辺の長さを比較して、最も長い物が上位になるように順位付けし、Y軸に平行な辺の長さが同一の部品は、X軸に平行な辺の長さが長いものを上位に順位付けし、Y軸に平行な辺の長さがLyに満たない部品群を、Y軸に平行な辺の長さがLyの原板から切り出すときに、Y軸に平行な辺の長さのみに着目して、原板から切り落とされて無駄になる残材を最小にするための、割り付け演算処理を実行し、この演算処理により、Y軸に平行な辺の長さがLyの1枚の原板から切り出す部品の組を得て、各部品の組をY軸に平行な辺とX軸に平行な辺を備えた一つの部品とみなし、各部品の組のY軸に平行な辺の長さは、部品の組に含まれる部品のY軸に平行な辺の長さの総和とし、各部品の組のX軸に平行な辺の長さは、部品の組に含まれる部品のうちの、X軸に平行な辺の長さが最大の部品の辺の長さとし、上記全ての部品と部品の組のX軸に平行な辺の長さを比較して、最も長い物が上位になるように順位付けし、X軸に平行な辺の長さが同一の部品は、Y軸に平行な辺の長さが長いものを上位に順位付けし、X軸に平行な辺の長さがLxに満たない部品群を、X軸に平行な辺の長さがLxの原板から切り出すときに、X軸に平行な辺の長さのみに着目して、原板から切り落とされて無駄になる残材を最小にするための、割り付け演算処理を実行し、この演算処理により、1枚の原板から切り出す部品の組を得て、板取りを決定し、かつ、N枚の全ての部品を切り出すために必要な原板数M枚を得ることを特徴とする壁面用部品の板取り装置。
構成1乃至6のいずれかに記載の壁面用部品の板取り装置において、上記試行演算手段は、全ての原板について、一枚ずつ、その原板に割り付けられた部品の組を切り出した後の残材面積を求め、各残材に内接する方形を求め、面積が最大の残材が発生する原板から切り出す部品を検出して、検出した部品のうちのいずれかが、別の部材の残材に内接する方形に含まれる寸法ならば、該当する原板から切り出す部品の組に、検出した部品を加え、いずれの原板の残材にも、各部品を割り付けることができなくなるまで、演算処理を実行し、上記コスト計算手段は、得られた部材枚数Mを使用して施工コストKの初期解を求めることを特徴とする壁面用部品の板取り装置。
構成1乃至7のいずれかに記載の壁面用部品の板取り装置において、上記試行演算手段は、全ての原板について、その原板から部品の組を切り出した後の残材面積を求め、各残材に内接する方形を求めて、面積が最大の残材が発生する原板から切り出す部品を検出し、検出した部品のうちのいずれかを、別の部材の残材に内接する方形以下の寸法に分割して、該当する原板から切り出す部品の組に、分割した部品を加え、この演算処理を、使用する原板を1枚減少させることができるまで実行し、上記コスト計算手段は、得られた部材枚数Mと部品枚数Nを使用して、施工コストKを求め、上記試行演算手段と上記コスト計算手段が同様の処理を繰り返して得られた施工コストKが、最小値を示すときの上記部品の形状と板取りを求めて、上記試行演算手段が上記プレカットデータ生成手段に渡すことを特徴とする壁面用部品の板取り装置。
コンピュータを、建物の対象壁面に、板状の複数の部品を隙間無く配列するために、該当する対象壁面を分割線で複数の領域に分割する壁面分割手段と、上記複数の領域が、いずれも一定の寸法の原板から切り出すことができる形状である場合には、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定し、それ以外の場合には、上記いずれかの分割線を無効にし、もしくは、いずれかの上記領域をさらに分割して、上記全ての領域が上記原板から切り出すことができる形状にし、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定する部品形状設定手段と、一枚の原板から切り出すことができる部品または部品の組を、上記部品の中から順番に選択して、各原板上に選択した部品を板取りする板取手段と、N枚の部品を切り出すために必要な原板数をM枚としたとき、(施工コストK=原板数M×原板の単価+部品数N×施工単価)とする演算処理を実行して、上記施工コストKを求めるコスト計算手段と、上記分割線の位置と、上記板取りの組み合わせを変更して、その結果得られた上記部品数Nと上記原板数Mを、上記コスト計算手段に渡して、求められた施工コストKが最小値を示すときの上記部品の形状と最適板取りを求める試行演算手段と、1枚または複数枚の上記原板から、上記最適板取りに基づいて、全ての上記部品をプレカットするためのプレカットデータを生成するプレカットデータ生成手段として機能させる壁面用部品の板取りプログラム。
コンピュータを、建物の対象壁面に、板状の複数の部品を隙間無く配列するために、該当する対象壁面を分割線で複数の領域に分割する壁面分割手段と、上記複数の領域が、いずれも一定の寸法の原板から切り出すことができる形状である場合には、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定し、それ以外の場合には、上記いずれかの分割線を無効にし、もしくは、いずれかの上記領域をさらに分割して、上記全ての領域が上記原板から切り出すことができる形状にし、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定する部品形状設定手段と、一枚の原板から切り出すことができる部品または部品の組を、上記部品の中から順番に選択して、各原板上に選択した部品を板取りする板取手段と、N枚の部品を切り出すために必要な原板数をM枚としたとき、(施工コストK=原板数M×原板の単価+部品数N×施工単価)とする演算処理を実行して、上記施工コストKを求めるコスト計算手段と、上記分割線の位置と、上記板取りの組み合わせを変更して、その結果得られた上記部品数Nと上記原板数Mを、上記コスト計算手段に渡して、求められた施工コストKが最小値を示すときの上記部品の形状と最適板取りを求める試行演算手段と、1枚または複数枚の上記原板から、上記最適板取りに基づいて、全ての上記部品をプレカットするためのプレカットデータを生成するプレカットデータ生成手段として機能させる壁面用部品の板取りプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
壁面分割手段が、建物の対象壁面に、板状の複数の部品を隙間無く配列するために、該当する対象壁面を分割線で複数の領域に分割するステップと、部品形状設定手段が、上記複数の領域が、いずれも一定の寸法の原板から切り出すことができる形状である場合には、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定し、それ以外の場合には、上記いずれかの分割線を無効にし、もしくは、いずれかの上記領域をさらに分割して、上記全ての領域が上記原板から切り出すことができる形状にし、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定するステップと、板取手段が、一枚の原板から切り出すことができる部品または部品の組を、上記部品の中から順番に選択して、各原板上に選択した部品を板取りするステップと、コスト計算手段が、N枚の部品を切り出すために必要な原板数をM枚としたとき、(施工コストK=原板数M×原板の単価+部品数N×施工単価)とする演算処理を実行して、上記施工コストKを求めるステップと、試行演算手段が、上記分割線の位置と、上記板取りの組み合わせを変更して、その結果得られた上記部品数Nと上記原板数Mを、上記コスト計算手段に渡して、求められた施工コストKが最小値を示すときの上記部品の形状と最適板取りを求めるステップと、プレカットデータ生成手段が、1枚または複数枚の上記原板から、上記最適板取りに基づいて、全ての上記部品をプレカットするためのプレカットデータを生成するステップとを含む壁面用部品の板取り方法。
建物の対象壁面に、板状の複数の部品を隙間無く配列するために、該当する対象壁面を分割線で複数の領域に分割する壁面分割手段と、上記複数の領域が、いずれも一定の寸法の原板から切り出すことができる形状である場合には、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定し、それ以外の場合には、上記いずれかの分割線を無効にし、もしくは、いずれかの上記領域をさらに分割して、上記全ての領域が上記原板から切り出すことができる形状にし、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定する部品形状設定手段と、一枚の原板から切り出すことができる部品または部品の組を、上記部品の中から順番に選択して、各原板上に選択した部品を板取りする板取手段と、N枚の部品を切り出すために必要な原板数をM枚としたとき、(施工コストK=原板数M×原板の単価+部品数N×施工単価)とする演算処理を実行して、上記施工コストKを求めるコスト計算手段と、上記分割線の位置と、上記板取りの組み合わせを変更して、その結果得られた上記部品数Nと上記原板数Mを、上記コスト計算手段に渡して、求められた施工コストKが最小値を示すときの上記部品の形状と最適板取りを求める試行演算手段と、1枚または複数枚の上記原板から、上記最適板取りに基づいて、全ての上記部品をプレカットするためのプレカットデータを生成するプレカットデータ生成手段と、上記プレカットデータを使用して、上記原板をプレカットするプレカット機構とを備えたことを特徴とするプレカット装置。
図1は実施例1の壁面用部品の板取り装置を示すブロック図である。
壁面用部品の板取り装置10は、図1に示したコンピュータ12により実現する。コンピュータ12は、[記憶データ]の項で説明するデータを処理して、[演算処理]の項で説明する演算処理を実行する。コンピュータ12は、ネットワーク14に接続されている。コンピュータ12は、ネットワーク14を通じて、端末装置16と接続されている。端末装置16にはプレカット装置17が接続されている。コンピュータ12からプレカットデータが端末装置16に送信される。端末装置16は、このプレカットデータでプレカット装置17を制御する。ネットワーク14は、インターネット、イントラネット、その他任意の通信ネットワークにより構成することができる。
コンピュータ12の本体制御部3(図1)に収容された内部バス110には、CPU(中央処理装置)111と、ROM(リードオンリメモリ)112と、RAM(ランダムアクセスメモリ)113と、HDD(ハードディスク)114と、入出力インタフェース115と、ネットワークインタフェース116とが接続されている。入出力インタフェース115には、ディスプレイ2とキーボード4とマウス5とが接続されている。ネットワークインタフェース116は、ネットワーク15に接続されている。以上のハードウェアは一般的によく知られたパーソナルコンピュータ等に設けられているものと変わらない。端末装置16のハードウェアも同様であるから、説明を省略する。
壁面用部品の板取り装置10の記憶装置40には、対象壁面データ41と部品データ42と分割線データ43と領域データ44と原板データ45と部品の組データ46とプレカットデータ47と残材データ48等のデータが記憶されている。図1を参照しながら、各データの内容と役割と具体例とを説明する。対象壁面データ41は、部品を貼り付ける対象壁面の構造を表すデータである。例えば、建物を設計するCADデータから取得したものである。対象壁面は多角形であって、対象壁面データ41は、例えば、その頂点の座標を示すデータにより構成される。
図1に示したように、壁面用部品の板取り装置10は、壁面分割手段21と部品形状設定手段22と板取手段23とコスト計算手段24と試行演算手段25とプレカットデータ生成手段26とデータ入出力手段27とイメージ変換出力手段28とを備えている。具体的に、壁面構成を例示した図3を参照しながら、演算処理装置20における各手段の各機能を説明する。なお、これらの手段は、いずれも、上記の記憶装置40に記憶されたデータを利用して演算処理を実行するためのコンピュータプログラムである。従って、例えば、壁面の分割等の演算処理は、座標値を使用した交点の数値計算が主になる。しかし、それでは演算処理の内容が理解し難いので、以下、図形処理的な表現を用いて説明をする。
図3〜図5は、壁面用部品の板取り装置10の具体的な動作を説明するためのもので、後の実施例で再度詳細に説明をするが、ここでは、簡単に、図1に示した各手段の機能説明に使用する。図3の対象壁面52は、この例では2個の開口部54を備えている。例えば、建物の外壁に窓が2個設けられたものである。この窓以外の部分に断熱材を貼り付ける。その断熱材を所定数の原板から切り出す。この断熱材が、板状の部品に相当する。この壁面用部品の板取り装置10を用いて、全ての部品の形状を計算で求める。その結果を使用して原板をプレカットし、建物の建設現場に搬送する。
上記の壁面分割手段21により、図4の(a)に示すように、分割領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定した。板取手段23は、これらの部品を順番に選択して、原板上に選択した部品を板取りする機能を持つ。例えば、この対象壁面52の右端の上下2個の領域は、いずれも原板62と同一寸法である。だから、そのまま1枚の原板62を割り当てる。一方、開口部54の周辺の領域は、いくつかまとめて1枚の原板から一緒に切り出すことができる。このため、原板62と同一寸法の部品以外は、後で説明する要領で割り付け計算をする。この例では、原板62と同一の長さの部品56等と、短い部品、68,67,69が存在する。短い部品、67,68,69をいくつかずつ組み合わせて部品の組64として一体に取り扱い、効率よく割り付け演算処理を実行する。
図の(a)の例では、部品67と68とが部品の組64を構成し、部品69は単独で残されている。後で説明する所定の割り付け演算処理を画一的に自動的に実行すると、このような結果が得られる。そこで、その後の試行演算により、必要な原板数を減らす処理をする。(b)は原板62の形状を示す。(c)では、部品56、67、68を、1枚の原板から切り出すように板取りをした。残りの大きな部品は別の一枚の原板から板取りできる。部品69だけが残った。このとき、残材66が、部品69を切り出すことができる寸法をしていることを検出する。
図9は、演算処理開始時の条件入力と演算処理結果表示のための画面である。
図のように、始めに、テキストボックス71で、対象壁面のデータファイルを指定する。データファイル名は、参照ボタン72により呼び出すこともできる。これにより、記憶装置40(図1)上に、対象壁面データ41をセットする。建物の対象壁面の設計データは、CADデータ等により構成される。ここから、次のような内容の対象壁面データ41を抽出するとよい。図3に示すように、建物の対象壁面52が、直交XY平面上に描かれている。対象壁面52は、X軸に平行な任意の数の線分とY軸に平行な任意の数の線分で囲まれた多角形をしている。例えば、線Aで一部を切り取られたL字形や凸形の壁面を含めても構わない。
対象壁面52の開口部54を除く部分に、板状の複数の部品を隙間無く配列する。このために、該当する対象壁面52を分割線58で分割して、配列する部品の形状を求める。このとき、部品を切り出す原板を、図9の画面で指定する。ドロップダウンリスト73で、必要な部品に応じた原板コードを指定する。原板コードを指定すると、確認のために原板の縦寸法と横寸法がテキストボックス74、75に表示される。ボタン76をクリックすると、演算処理が実行される。終了時はボタン79をクリックする。この演算処理結果を使用して、プレカット工場で、1枚または複数枚の原板を使用して、全ての部品をプレカットする。このとき、最小のコストで原板から部品を切り出すことができる部品の組を選択して、各原板上に選択した部品を板取りする。
N枚の部品を割り付けることができる最小数の原板数がM枚である。最小数とは、実用計算で求めることができる最小値に十分近いと判断できる解のことで、真の最小値と相違して構わない。最小限必要な原板数は、下式の計算結果よりも小さくない整数の最小値である。これは、下式で計算する。理論的には、原板数をこれ以下にすることはできないので、試行演算処理の際に、繰り返し演算ループから抜けるための目標値に設定できる。
原板数≧(対象壁面の面積−開口部の面積の総和)/原板の面積
[施工コストK=原板数M×原板の単価+部品数N×施工単価]
図10〜図11は、対象壁面を分割して必要な部品の形状と数を求めるためのコンピュータプログラムのフローチャートである。
以下、図3〜図9とフローチャートを参照しながら、コンピュータプログラムの動作を説明する。始めに、図3(a)において、開口部54の、対象壁面52の辺上に無い全ての頂点について、その頂点を通り、かつ、いずれの開口部54も横切らないY軸に平行な線分(分割線58)で、対象壁面52を複数の方形の領域に分割する。次に、分割された領域のうち、Y軸方向の長さが原板のY軸方向の長さLyを越える領域を検出する。そして、図3(b)に示すように、検出した領域を、X軸に平行な線分(分割線58)で、Y軸方向の長さが原板のY軸方向の長さLyの領域と、残りのLy以下の領域とに分割する。この処理を壁面分割手段21(図1)が実行する。この例では、上半分も下半分も長さLyである。
これは、同じ対象壁面について、X軸とY軸を入れ替えた場合の演算処理を示す。この場合、切り出される部品形状が異なってくる。しかし、この例では最終的に、図10の処理と同様の結果が得られる。もっと複雑なケースでは、双方の結果が相違することもある。そのときは、良い結果が得られたほうを採用するとよい。図6の(a)に示すように、この例では、予め、いずれの開口部54も横切らないX軸に平行な線分(分割線58)で、対象壁面52を複数の方形の領域に分割している。次に、各領域の、X軸方向の長さの総和Wxを算出する。X軸方向の長さの総和Wxが原板のx軸方向の長さLxを越えるときは、長さLxの領域と残りの長さLx以下の領域とに再分割する。図6(b)はその結果を示す。
上記の演算処理で求めた形状の部品を、原板上に板取りする。このとき、例えば、特許3441420号の装置を利用すれば、原板への部品の割り付け方法と、必要な最小値に近い原板数が取得できる。一方、これとは異なる以下のような方法により演算処理をすることもできる。
図4の(a)に示すとおり、全ての部品は、X軸に平行な辺の長さが、原板のX軸に平行な辺の長さLx以下である。ここで、図4の(b)に示すように、全ての部品について、Y軸に平行な辺の長さを比較して、最も長い物が上位になるように順位付けする。
Y軸に平行な辺の長さが同一の部品は、X軸に平行な辺の長さが長いものを上位に順位付けする。この状態で、Y軸に平行な辺の長さがLyに満たない部品群を、Y軸に平行な辺の長さがLyの原板から切り出すときに、Y軸に平行な辺の長さのみに着目して、原板から切り落とされて無駄になる残材を最小にするための、割り付け演算処理を実行する。この演算処理により、Y軸に平行な辺の長さがLyの1枚の原板から切り出す部品の組が得られる。
続いて、全ての部品と部品の組のX軸に平行な辺の長さを比較して、最も長い物が上位になるように順位付けする。X軸に平行な辺の長さが同一の部品は、Y軸に平行な辺の長さが長いものを上位に順位付けする。その結果は、図4の(d)のとおりである。図5の(a)は、第2フェーズの演算処理開始直前の状態である。図5(b)に原板の形状を示した。ここで、X軸に平行な辺の長さがLxに満たない部品群を、X軸に平行な辺の長さがLxの原板から切り出すときに、X軸に平行な辺の長さのみに着目して、原板から切り落とされて無駄になる残材を最小にするための、割り付け演算処理を実行する。その結果、図5の(c)に示すように、部品69を除いて、2枚の原板に対して板取りを完了すことができる。この演算処理により、1枚の原板から切り出す部品の組が得られると同時に、N枚の全ての部品を切り出すために必要な原板数M枚が得られる。図5の(c)の状態では、3枚の原板が必要という結果になる。その後、さらに原板数の最小化を図る。
全ての原板について、一枚ずつ、その原板に割り付けられた部品の組を切り出した後の残材面積を求める。図5(c)の例では、残材66と63の面積が求められる。そして、残材の発生する原板が複数あるときは、面積が最大の残材が発生する原板から切り出す部品を検出する。この例では、部品69を切り出す原板の残材63が面積最大である。なお、残材66は長方形であるが、L形や凹凸を持った多角形になることが多い。そのときは、各残材に内接する方形を求めておく。内接する方形が複数存在するときは複数求める。検出した部品のうちのいずれかが、別の部材の残材に内接する方形に含まれる寸法ならば、該当する原板から切り出す部品の組に、検出した部品を加える。
図12において、ステップS41で、全ての部品について、Y軸に平行な辺の長さを比較する。ステップS42で、最も長い物が上位になるよう順位付けをする。ステップS43では、Y軸に平行な辺の長さが同一かどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS44の処理に移行し、ノーのときはステップS45の処理に移行する。ステップS44では、X軸に平行な辺の長さが長いものを上位に順位付けする。ステップS45では、Y軸方向に見て歩留まり最小の割り付け演算をする。この場合には、部品または部品の組のうち、最初に最も長いものを割り付けて、Y軸方向の残材長を計算し、その残材長以下の部品をさらに割り付けるといった、既知の割り付け方法を採用する。ステップS46では、長さがLyの1枚の原板から切り出す部品の組を取得する。ステップS47では、各部品の組のY軸に平行な辺の長さを設定する。ステップS48では、各部品の組のX軸に平行な辺の長さを設定する。これで、図4の(b)と(c)の処理が終了する。
ここでは、いずれかの部品を分割することにより,いずれかの原板の残材に割り付けをする。この処理で原板が減少すれば、原板数分のコストが削減できる。一方、そのつど、部品を分割するから、部品数が増えたことにより施工コストが増大する。従って、上記の演算式によりコスト計算をして、結果を比較して、最適値を求める。即ち、全ての原板について、その原板から部品の組を切り出した後の残材面積を求める。各残材に内接する方形を求める。内接する方形が複数存在するときは複数求める。面積が最大の残材が発生する原板から切り出す部品を検出する。検出した部品のうちのいずれかを、別の部材の残材に内接する方形以下の寸法に分割して、該当する原板から切り出す部品の組に、分割した部品を加える。図5(d)に示した部品67は、その中心を通る破線で2分割する。図8(d)に示した部品93は、2本の破線で3分割する。いずれも、別の部材の残材に全て割り付けできるようになる。この演算処理を、使用する原板を1枚減少させることができるまで実行する。M−1枚の原板を使用して、N枚+R(1)枚の部品を使用するという結果を得て、施工コストK(1)を求める。R(1)は任意の整数で、R(1)<R(2)<R(3)の関係にある。
原材の枚数 部品の枚数 施工コスト
M N K(0)
M−1 N+R(1) K(1)
M−2 N+R(2) K(2)
M−3 N+R(3) K(3)
・・・・ ・・・・ ・・・・
部品の辺の、長さの最小値を設定しておいて、最小値に達したときに演算処理を終了する。実用的に、それ以上小片化すると取り扱いが不便な値を最小値にするとよい。また、あるいは、使用原板数が、下記の演算により理論的な最小値に達したときに演算処理を終了する。
原板数≧(対象壁面の面積−開口部の面積の総和)/原板の面積
上記のK(0)〜K(3)・・・の中で最小値のK()のが得られたとき、例えば、次のデータを出力する。即ち、原板数M、各原板から切り出す部品の識別情報、サイズ(たて、よこ)、部品の数量、原板の切断線(板取図)、部品の識別情報、対象壁面上の各部品の配列位置、部品の識別情報、切断加工機に読み込ませる加工データ(部品の縦横寸法、部品の識別情報)、原板の費用、施工費用等を出力する。また、要求に応じて任意のK()のデータも出力する。なお、上記の演算処理において、原板を部品に分割するための刃物の厚みは考慮していないが、実際には、所定の幅を考慮する。
まず、ステップS71で、原板から部品の組を切り出した後の残材面積を求める。ステップS72では、全ての部品の残材に内接する方形を求める。ステップS73では、面積が最大の残材が発生する原板を検出する。ステップS74では、この原板から切り出す部品を検出する。ステップS75では、検出した部品を分割して別の部材の残材に割り付ける。ステップS76では、該当する原板から切り出す部品の組に分割した部品を加える。ステップS77では、使用する原板が1枚減少したかどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS78の処理に移行し、ノーのときはステップS74の処理に移行する。ステップS78では、原板数を取得する。ステップS79では、部品総数を得する。ステップS80では、施工コストKの演算処理をする。上記の説明では、建物の壁面に貼り付けられる断熱材を例にして説明したが、原板の寸法が決まっていて、ある程度分割をして使用して良いような部品の板取りに、本発明を広く利用できる。
上記の演算処理の出力は、図1に示したネットワーク14を通じてプレカット装置17を制御する端末装置16に送信する。また、必要に応じて、コンピュータ12の記憶装置40に記憶しておく。
3 本体制御部
4 キーボード
5 マウス
10 壁面用部品の板取り装置
12 コンピュータ
14 ネットワーク
16 端末装置
17 プレカット装置
20 演算処理装置
21 壁面分割手段
22 部品形状設定手段
23 板取手段
24 コスト計算手段
25 試行演算手段
26 プレカットデータ生成手段
27 データ入出力手段
28 イメージ変換出力手段
40 記憶装置
41 対象壁面データ
42 部品データ
43 分割線データ
44 領域データ
45 原板データ
46 部品の組データ
47 プレカットデータ
48 残材データ
52 対象壁面
54 開口部
56 部品
58 分割線
60 領域
62 原板
64、97〜99 部品の組
63,65,66 残材
71、73〜75、83〜87 テキストボックス
72、76〜79 ボタン
91〜96 部品
110 内部バス
111 CPU
112 ROM
113 RAM
114 HDD
115 入出力インタフェース
116 ネットワークインタフェース
120 原板供給装置
122 切断装置
124 部品搬送装置
Claims (12)
- 建物の対象壁面に、板状の複数の部品を隙間無く配列するために、該当する対象壁面を分割線で複数の領域に分割する壁面分割手段と、
前記複数の領域が、いずれも一定の寸法の原板から切り出すことができる形状である場合には、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定し、それ以外の場合には、前記いずれかの分割線を無効にし、もしくは、いずれかの前記領域をさらに分割して、前記全ての領域が前記原板から切り出すことができる形状にし、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定する部品形状設定手段と、
一枚の原板から切り出すことができる部品または部品の組を、前記部品の中から順番に選択して、各原板上に選択した部品を板取りする板取手段と、
N枚の部品を切り出すために必要な原板数をM枚としたとき、(施工コストK=原板数M×原板の単価+部品数N×施工単価)とする演算処理を実行して、前記施工コストKを求めるコスト計算手段と、
前記分割線の位置と、前記板取りの組み合わせを変更して、その結果得られた前記部品数Nと前記原板数Mを、前記コスト計算手段に渡して、求められた施工コストKが最小値を示すときの前記部品の形状と最適板取りを求める試行演算手段と、
1枚または複数枚の前記原板から、前記最適板取りに基づいて、全ての前記部品をプレカットするためのプレカットデータを生成するプレカットデータ生成手段とを備えたことを特徴とする壁面用部品の板取り装置。 - 請求項1に記載の壁面用部品の板取り装置において、
前記試行演算手段は、前記原板上に板取りしたいずれかの部品を分割して、別の原板上に別の部品を板取りした結果生じた残材から、該当する分割した部品を切り出して、部品数Nを増加させる代わりに、必要な原板数Mを減少させることを特徴とする壁面用部品の板取り装置。 - 請求項1または2に記載の壁面用部品の板取り装置において、
前記建物の対象壁面は、1個又は複数個の開口部を有することを特徴とする壁面用部品の板取り装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の壁面用部品の板取り装置において、
前記建物の対象壁面は直交XY平面上に描かれており、前記対象壁面は、X軸に平行な任意の数の線分とY軸に平行な任意の数の線分で囲まれた多角形をしており、
前記壁面分割手段は、前記壁面の輪郭線にX軸にもY軸にも平行でない線分が含まれているとき、その輪郭線に内接または外接する多角形であって、X軸またはY軸に平行な線分のみに囲まれた多角形を対象壁面に設定し、
前記対象壁面は、1個又は複数個の開口部を有し、前記1個または複数個の開口部は、X軸に平行な任意の数の線分とY軸に平行な任意の数の線分で囲まれ、
前記部品は、X軸に平行な任意の長さの辺とY軸に平行な任意の長さの辺を有する方形をしており、前記原板は、X軸に平行な辺の長さがLxでY軸に平行な辺の長さがLyの方形をしていることを特徴とする壁面用部品の板取り装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の壁面用部品の板取り装置において、
前記壁面分割手段は、
始めに、開口部の、対象壁面の辺上に無い全ての頂点について、その頂点を通り、かつ、いずれの開口部も横切らないY軸に平行な線分で、対象壁面を複数の方形の領域に分割し、
部品形状設定手段は、
分割された領域のうち、Y軸方向の長さが原板のY軸方向の長さLyを越える領域を検出し、
検出した領域を、Y軸方向の長さが原板のY軸方向の長さLyの領域と、残りのLy以下の領域とに分割し、
X軸に平行な二辺が同一直線上に存在する、相互に隣接した二以上の領域を検出し、
検出した二以上の領域を分割する線分を全て無効にし、
該当する領域の、X軸方向の長さの総和Wxを算出し、
X軸方向の長さの総和Wxが原板のX軸方向の長さLxを越えるときは、長さLxの領域と残りの長さLx以下の領域とに再分割し、
無効な線分を除外した残りの有効な線分で、対象壁面を分割したとき、4本の線分に囲まれた方形領域を、必要な部品の形状に設定することを特徴とする壁面用部品の板取り装置。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の壁面用部品の板取り装置において、
前記板取手段は、
全ての部品について、Y軸に平行な辺の長さを比較して、最も長い物が上位になるように順位付けし、
Y軸に平行な辺の長さが同一の部品は、X軸に平行な辺の長さが長いものを上位に順位付けし、
Y軸に平行な辺の長さがLyに満たない部品群を、Y軸に平行な辺の長さがLyの原板から切り出すときに、Y軸に平行な辺の長さのみに着目して、原板から切り落とされて無駄になる残材を最小にするための、割り付け演算処理を実行し、
この演算処理により、Y軸に平行な辺の長さがLyの1枚の原板から切り出す部品の組を得て、
各部品の組をY軸に平行な辺とX軸に平行な辺を備えた一つの部品とみなし、
各部品の組のY軸に平行な辺の長さは、部品の組に含まれる部品のY軸に平行な辺の長さの総和とし、
各部品の組のX軸に平行な辺の長さは、部品の組に含まれる部品のうちの、X軸に平行な辺の長さが最大の部品の辺の長さとし、
前記全ての部品と部品の組のX軸に平行な辺の長さを比較して、最も長い物が上位になるように順位付けし、
X軸に平行な辺の長さが同一の部品は、Y軸に平行な辺の長さが長いものを上位に順位付けし、
X軸に平行な辺の長さがLxに満たない部品群を、X軸に平行な辺の長さがLxの原板から切り出すときに、X軸に平行な辺の長さのみに着目して、原板から切り落とされて無駄になる残材を最小にするための、割り付け演算処理を実行し、
この演算処理により、1枚の原板から切り出す部品の組を得て、板取りを決定し、かつ、N枚の全ての部品を切り出すために必要な原板数M枚を得ることを特徴とする壁面用部品の板取り装置。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載の壁面用部品の板取り装置において、
前記試行演算手段は、
全ての原板について、一枚ずつ、その原板に割り付けられた部品の組を切り出した後の残材面積を求め、各残材に内接する方形を求め、
面積が最大の残材が発生する原板から切り出す部品を検出して、検出した部品のうちのいずれかが、別の部材の残材に内接する方形に含まれる寸法ならば、該当する原板から切り出す部品の組に、検出した部品を加え、いずれの原板の残材にも、各部品を割り付けることができなくなるまで、演算処理を実行し、
前記コスト計算手段は、得られた部材枚数Mを使用して施工コストKの初期解を求めることを特徴とする壁面用部品の板取り装置。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載の壁面用部品の板取り装置において、
前記試行演算手段は、
全ての原板について、その原板から部品の組を切り出した後の残材面積を求め、
各残材に内接する方形を求めて、面積が最大の残材が発生する原板から切り出す部品を検出し、
検出した部品のうちのいずれかを、別の部材の残材に内接する方形以下の寸法に分割して、該当する原板から切り出す部品の組に、分割した部品を加え、
この演算処理を、使用する原板を1枚減少させることができるまで実行し、
前記コスト計算手段は、得られた部材枚数Mと部品枚数Nを使用して、施工コストKを求め、
前記試行演算手段と前記コスト計算手段が同様の処理を繰り返して得られた施工コストKが、最小値を示すときの前記部品の形状と板取りを求めて、前記試行演算手段が前記プレカットデータ生成手段に渡すことを特徴とする壁面用部品の板取り装置。 - コンピュータを、
建物の対象壁面に、板状の複数の部品を隙間無く配列するために、該当する対象壁面を分割線で複数の領域に分割する壁面分割手段と、
前記複数の領域が、いずれも一定の寸法の原板から切り出すことができる形状である場合には、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定し、それ以外の場合には、前記いずれかの分割線を無効にし、もしくは、いずれかの前記領域をさらに分割して、前記全ての領域が前記原板から切り出すことができる形状にし、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定する部品形状設定手段と、
一枚の原板から切り出すことができる部品または部品の組を、前記部品の中から順番に選択して、各原板上に選択した部品を板取りする板取手段と、
N枚の部品を切り出すために必要な原板数をM枚としたとき、(施工コストK=原板数M×原板の単価+部品数N×施工単価)とする演算処理を実行して、前記施工コストKを求めるコスト計算手段と、
前記分割線の位置と、前記板取りの組み合わせを変更して、その結果得られた前記部品数Nと前記原板数Mを、前記コスト計算手段に渡して、求められた施工コストKが最小値を示すときの前記部品の形状と最適板取りを求める試行演算手段と、
1枚または複数枚の前記原板から、前記最適板取りに基づいて、全ての前記部品をプレカットするためのプレカットデータを生成するプレカットデータ生成手段として機能させる壁面用部品の板取りプログラム。 - コンピュータを、
建物の対象壁面に、板状の複数の部品を隙間無く配列するために、該当する対象壁面を分割線で複数の領域に分割する壁面分割手段と、
前記複数の領域が、いずれも一定の寸法の原板から切り出すことができる形状である場合には、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定し、それ以外の場合には、前記いずれかの分割線を無効にし、もしくは、いずれかの前記領域をさらに分割して、前記全ての領域が前記原板から切り出すことができる形状にし、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定する部品形状設定手段と、
一枚の原板から切り出すことができる部品または部品の組を、前記部品の中から順番に選択して、各原板上に選択した部品を板取りする板取手段と、
N枚の部品を切り出すために必要な原板数をM枚としたとき、(施工コストK=原板数M×原板の単価+部品数N×施工単価)とする演算処理を実行して、前記施工コストKを求めるコスト計算手段と、
前記分割線の位置と、前記板取りの組み合わせを変更して、その結果得られた前記部品数Nと前記原板数Mを、前記コスト計算手段に渡して、求められた施工コストKが最小値を示すときの前記部品の形状と最適板取りを求める試行演算手段と、
1枚または複数枚の前記原板から、前記最適板取りに基づいて、全ての前記部品をプレカットするためのプレカットデータを生成するプレカットデータ生成手段として機能させる壁面用部品の板取りプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。 - 壁面分割手段が、建物の対象壁面に、板状の複数の部品を隙間無く配列するために、該当する対象壁面を分割線で複数の領域に分割するステップと、
部品形状設定手段が、前記複数の領域が、いずれも一定の寸法の原板から切り出すことができる形状である場合には、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定し、それ以外の場合には、前記いずれかの分割線を無効にし、もしくは、いずれかの前記領域をさらに分割して、前記全ての領域が前記原板から切り出すことができる形状にし、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定するステップと、
板取手段が、一枚の原板から切り出すことができる部品または部品の組を、前記部品の中から順番に選択して、各原板上に選択した部品を板取りするステップと、
コスト計算手段が、N枚の部品を切り出すために必要な原板数をM枚としたとき、(施工コストK=原板数M×原板の単価+部品数N×施工単価)とする演算処理を実行して、前記施工コストKを求めるステップと、
試行演算手段が、前記分割線の位置と、前記板取りの組み合わせを変更して、その結果得られた前記部品数Nと前記原板数Mを、前記コスト計算手段に渡して、求められた施工コストKが最小値を示すときの前記部品の形状と最適板取りを求めるステップと、
プレカットデータ生成手段が、1枚または複数枚の前記原板から、前記最適板取りに基づいて、全ての前記部品をプレカットするためのプレカットデータを生成するステップとを含む壁面用部品の板取り方法。 - 建物の対象壁面に、板状の複数の部品を隙間無く配列するために、該当する対象壁面を分割線で複数の領域に分割する壁面分割手段と、
前記複数の領域が、いずれも一定の寸法の原板から切り出すことができる形状である場合には、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定し、それ以外の場合には、前記いずれかの分割線を無効にし、もしくは、いずれかの前記領域をさらに分割して、前記全ての領域が前記原板から切り出すことができる形状にし、それらの領域の形状をそれぞれ部品の形状に設定する部品形状設定手段と、
一枚の原板から切り出すことができる部品または部品の組を、前記部品の中から順番に選択して、各原板上に選択した部品を板取りする板取手段と、
N枚の部品を切り出すために必要な原板数をM枚としたとき、(施工コストK=原板数M×原板の単価+部品数N×施工単価)とする演算処理を実行して、前記施工コストKを求めるコスト計算手段と、
前記分割線の位置と、前記板取りの組み合わせを変更して、その結果得られた前記部品数Nと前記原板数Mを、前記コスト計算手段に渡して、求められた施工コストKが最小値を示すときの前記部品の形状と最適板取りを求める試行演算手段と、
1枚または複数枚の前記原板から、前記最適板取りに基づいて、全ての前記部品をプレカットするためのプレカットデータを生成するプレカットデータ生成手段と、
前記プレカットデータを使用して、前記原板をプレカットするプレカット機構とを備えたことを特徴とするプレカット装置。
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