JP5105451B2 - ダイヤフラムバルブ - Google Patents
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Description
その一例として、図8〜図9に示すダイヤフラムバルブ10は、所謂フルボディタイプのダイヤフラムバルブで、内部を圧力空気室15aとした本体15と、内部を弁室16aとした蓋部材16とからなり、本体15と蓋部材16との接合部に配設したダイヤフラム13を介して弁体24を取り付けるようにしている。
本体15には、インテークポート21とアウターポート22とを開口し、インテークポート21を気体供給源(図示省略)に接続するようにしている。
そして、常時は、弁体24は、ばね14による付勢力と、排気弁18が閉鎖されていることによる弁室16aの圧力(ダイヤフラム13にかかる背圧)との作用によって、弁座23に押圧され、インテークポート21とアウターポート22との連通は遮断され、気体供給源の圧力気体(以下、「圧力空気」という。)を遮断するようにしている(図8参照)。
また、ダイヤフラムバルブ10を閉動作する場合は、排気弁18を閉じることによって排気ポート17を閉鎖するとともに、ダイヤフラム13に形成したブリードホールBを介して圧力空気室15a側の圧力空気を弁室16aに導入することにより、弁室16aを圧力空気室15aと等圧にし、ばね14の付勢力でダイヤフラム13を押し下げるようにしている。
そして、区画壁3には、多数の有底筒状のフィルタ7を垂下して取り付け、各フィルタ7には、上方に洗浄空気供給用の洗浄空気供給管8を配備し、この洗浄空気供給管8に圧力空気噴出ノズル6をフィルタ7の開口部に臨ませて取り付けるようにしている。
この洗浄空気供給管8は、ダイヤフラムバルブ10のアウターポート22と接続されており、常時は、ダイヤフラムバルブ10のインテークポート21と連なる圧力空気供給管9とは遮断された状態で接続されている。
そして、フィルタ7の外表面にダストが付着し、通気抵抗が所定値に到達したとき、又は一定時間経過後に定期的に、排気弁18を開放することによって排気ポート17を介して弁室16aの圧力を抜くことにより、ダイヤフラムバルブ10を短時間に開動作させ、圧力空気供給管9内の圧力空気を瞬時に洗浄空気供給管8に流出させ、洗浄空気供給管8に配設した圧力空気噴出ノズル6から洗浄空気をフィルタ7内に噴出させ、フィルタ7の外表面に付着したダストを払い落とすようにしている。
このように、ブリードホールBをなくすか、できるだけ小さくしたダイヤフラムの場合、圧力空気室15a側の圧力空気がブリードホールBを介して弁室16aに導入されない(導入されにくくなる)ため、排気弁18を開いた際の圧力空気室15aと弁室16aとの圧力差の発生速度が最も速くなり、かつ、圧力空気室15aと弁室16aとの圧力差が維持され、ダイヤフラムバルブ10の開動作を速くするためには最良の状態となる。
しかし、逆にダイヤフラムバルブ10の閉動作のときには、排気弁18を閉じても、ダイヤフラム13にかかる背圧(弁室16aの圧力)が所定の手段を講じるまでは上昇しない(上昇しにくい)ため、圧力空気室15aと弁室16aの圧力が均衡して弁体24が閉じるまでに時間を要し、この間、吐出される圧力空気が無駄に使われることになる。
また、圧力空気源の空気が消費されてしまって、次のダストの払い落としの動作を継続して行うことができなくなるおそれもある。
逆に、ブリードホールを大きくすれば、閉動作が速くなる反面、圧力空気室15a側の圧力空気がブリードホールを介して弁室16aに入りやすくなるため、排気弁18を開いた際の圧力空気室15aと弁室16aの圧力差が維持されにくくなる分、ダイヤフラムバルブ10の開動作の速度が低下する。
このため、このようなダイヤフラムバルブ10を用いた集塵機S’では、ダストの払い落とし効果が低下するという問題があった。
しかしながら、両方が最適な寸法とはならず、やむを得ずどちらかに偏ることになるという問題を有している。
また、本発明は、フィルタの外表面に付着したダストを払い落とすために設けられる圧力空気供給用のバルブに前記ダイヤフラムバルブを用いてダストの払い落としの際の衝撃力をより強くし、払い落とし効率を向上させ、圧力空気の削減を図ることができる集塵機のフィルタの外表面に付着したダストを払い落とすために設けられる圧力空気供給用のバルブを提供することを第2の目的とする。
さらに、副ブリードホールを設けることによって、ダイヤフラムバルブが閉弁状態において、ブリードホールが完全に閉鎖状態にされた状態で排気弁からのリークによってダイヤフラムにかかる背圧が低下して生じるダイヤフラムバルブの誤動作を防止することができる。
このダイヤフラムバルブ1は、ブリードホールBを形成したダイヤフラム13にかかる背圧を抜くことによって弁体24を弁座23から離間させるように構成するとともに、ダイヤフラム13の変位によって、弁体24が弁座23に着座しているときはブリードホールBを閉鎖状態にし、弁体24が弁座23から離間しているときはブリードホールBを開放状態にする、ブリードホール開閉手段を備えるようにしている。
また、当接面25aの傾斜角度βを、図3(c)に示すように、ダイヤフラム13の配設角度α1より小さくする(ただし、α2よりは大きくする)ことによって、弁体24が弁座23から離間を開始してもすぐにブリードホールBが閉鎖状態にされることなく、傾斜角度βによってブリードホールBを開放状態にするタイミングを調整することができる。
なお、開動作の速度に重点をおく場合やダイヤフラムバルブ1が閉弁状態において、ブリードホールが完全に閉鎖状態にされた状態で排気弁からのリークによってダイヤフラム13にかかる背圧が低下することがない場合等には、形成する必要はない。
このとき、ブリードホールBは開放状態にされているから、弁室16aの圧力(ダイヤフラム13にかかる背圧)が圧力空気室15aの圧力と瞬時に均衡し、ばね14の付勢力で弁体24を押し下げ、ダイヤフラムバルブ1を閉鎖状態にすることができる。
図5(a)に示すとおり、本例のダイヤフラムバルブ1では、排気弁を開放してからアウターポート22側の圧力が最大圧力Pになる開弁時間T1及び排気弁を閉鎖してからアウターポート22側の圧力が大気圧となる閉弁時間T2が共に、図5(b)に示す従来のダイヤフラムバルブ10の排気弁を開放してからアウターポート側の圧力が最大圧力P’になる開弁時間T1’及び排気弁を閉鎖してからアウターポート22側の圧力が大気圧となる閉弁時間T2’の約1/3となった。
また、開弁時間T1が短縮されることによって、最大圧力Pは、従来のダイヤフラムバルブ10の最大圧力P’に比べて上昇し、特に、集塵機のフィルタの外表面に付着したダストを払い落とすために設けられる圧力空気供給用のバルブとして利用する際の払い落とし効果が向上することとなる。
次いで、フィルタ7の外表面にダストが付着し、通気抵抗が所定値に到達したとき、又は一定時間経過後に定期的に、排気弁18を開放することによって排気ポート17を介して弁室16aの圧力を抜き、ダイヤフラムバルブ1を開放する。
そして、洗浄空気供給管8に配設した圧力空気噴出ノズル6から洗浄空気をフィルタ7内に噴出させ、フィルタ7の外表面に付着したダストを払い落とす。
このとき、ダイヤフラムバルブ1のブリードホールBは閉鎖状態にされているから、弁室16aの圧力(ダイヤフラム13にかかる背圧)が圧力空気室15aの圧力と瞬時に均衡し、ばね14の作用で弁体24を押し下げ、ダイヤフラムバルブ1を閉鎖状態にすることができ、供給する圧力空気を大幅に低減することができる。
1a ダイヤフラムバルブ
13 ダイヤフラム
23 弁座
24 弁体
25 弁押さえ
30 ダイヤフラムバルブ
31 ダイヤフラム
32 弁体
33 弁座
B ブリードホール
B’ 副ブリードホール
S 集塵機
Claims (3)
- 集塵機のフィルタの外表面に付着したダストを払い落とすために設けられる圧力空気供給用のバルブに用いられる、ブリードホールを形成したダイヤフラムにかかる背圧を抜くための排気弁を配設し、該ダイヤフラムにかかる背圧を抜くことによって弁体を弁座から離間させるようにしたダイヤフラムバルブであって、前記ダイヤフラムの変位によって、弁体が弁座に着座しているときはブリードホールを閉鎖状態にし、弁体が弁座から離間しているときはブリードホールを開放状態にする、ブリードホール開閉手段を備え、かつ、前記排気弁に、ブリードホールを形成したダイヤフラムにかかる背圧を抜くことによって弁体を弁座から離間させるようにするとともに、ダイヤフラムの変位によって、弁体が弁座に着座しているときはブリードホールを閉鎖状態にし、弁体が弁座から離間しているときはブリードホールを開放状態にする、ブリードホール開閉手段を備えたダイヤフラムバルブを用いたことを特徴とするダイヤフラムバルブ。
- 前記圧力空気供給用のバルブに用いられるダイヤフラムバルブ及び前記排気弁に用いたダイヤフラムバルブのそれぞれのダイヤフラムの背面に配設した弁押さえの表面にダイヤフラムが当接することによってブリードホールを閉鎖状態にし、弁押さえの表面からダイヤフラムが離間することによってブリードホールを開放状態にするようにしたことを特徴とする請求項1記載のダイヤフラムバルブ。
- 前記圧力空気供給用のバルブに用いられるダイヤフラムバルブ及び前記排気弁に用いたダイヤフラムバルブのそれぞれのダイヤフラムに常時開放状態の副ブリードホールを形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のダイヤフラムバルブ。
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