JP5104674B2 - 繊維強化材料製品とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも上型と下型によって成形キャビティが形成される成形型を用いて製造される繊維強化材料製品に関する。本発明はまた、その繊維強化材料製品の製造方法にも関する。
特許文献1に、繊維強化材料製品の製造方法が開示されている。特許文献1に開示されている製造方法では、成形型の成形キャビティ内に繊維基材を配置する工程と、成形キャビティ内に流動性の樹脂を注入する工程と、樹脂を硬化させる工程を備えている。配置工程では、成形キャビティの内面と繊維基材の間に、樹脂拡散媒体を配置する。樹脂拡散媒体は、繊維基材よりも樹脂の流動抵抗が低いものを用いる。そのため、成形キャビティ内に注入された樹脂は、樹脂拡散媒体の内部を移動し、繊維基材の全体に行き渡る。樹脂拡散媒体により、繊維基材内に樹脂の未含浸部分が生じることを防止している。
特開2002−307463号公報
特許文献1では、成形キャビティ内に注入した樹脂を繊維基材の全体に行き渡らせるために、樹脂拡散媒体を使用する。樹脂拡散媒体は、その内部を樹脂が移動できるように、例えばメッシュで形成されている。そのため、完成した繊維強化材料製品の表面に、樹脂拡散媒体の跡が残る。繊維強化材料製品の表面の意匠が悪くなってしまう。
本発明は、上記の課題を解決するものであり、繊維基材の全体にマトリクス材料が含浸しているとともに、表面の意匠性が改善された繊維強化材料製品を製造するための技術を提供する。
本発明の技術では、成形型の上型と下型の間に、少なくとも一部が熱可塑性材料によって構成されているスペーサを配置する。そのスペーサによって、上型と下型の間の距離を第1距離に調整する。第1距離を適値に設定することにより、成形キャビティ内において、樹脂等のマトリクス材料が自由に移動することができる。別言すると、成形キャビティ内に注入されたマトリクス材料が、繊維基材の内部を低抵抗で移動することができる。そのため、メッシュ等の拡散媒体を使用することなく、繊維基材の全体にマトリクス材料を含浸させることができる。
繊維基材の全体にマトリクス材料を含浸させた後は、スペーサを構成する熱可塑性材料を加熱することによって軟化させ、スペーサを変形させながら上型と下型の間の距離を第2距離に調整する。それにより、完成した繊維強化材料製品における繊維の含有率を所望する値に調整する。そして、上型と下型の間の距離を第2距離に調整したまま、マトリクス材料を硬化させる。本発明では、成形キャビティの内面と繊維基材の間に拡散媒体を配置しないので、製造した繊維強化材料製品の表面に拡散媒体の跡が残らない。表面の意匠性が改善された繊維強化材料製品を製造することができる。
本発明の技術は、繊維強化材料製品の製造方法に具現化される。その製造方法では、少なくとも上型と下型によって成形キャビティが形成される成形型を用いて繊維強化材料製品を製造する。その製造方法は、繊維基材配置工程、第1距離調整工程、マトリクス材料注入工程、第2距離調整工程及びマトリクス材料硬化工程を備えている。繊維基材配置工程では、成形型の成形キャビティ内に繊維基材を配置する。第1距離調整工程では、少なくとも一部が熱可塑性材料によって構成されているスペーサを上型と下型の間に配置し、上型と下型との間の距離を第1距離に調整する。マトリクス材料注入工程では、上型と下型との間の距離を第1距離に調整した状態で、成形キャビティ内に流動性のマトリクス材料を注入する。第2距離調整工程では、上型と下型の間に配置したスペーサを加熱し、スペーサを変形させながら上型と下型との間の距離を第1距離よりも短い第2距離に調整する。マトリクス材料硬化工程では、上型と下型との間の距離を第2距離に調整した状態で、マトリクス材料を硬化させる。
本明細書でいう「スペーサを加熱する」とは、スペーサを直接的に加熱することだけでなく、成形型を加熱して間接的にスペーサを加熱することや、成形キャビティ内に注入したマトリクス材料の熱による加熱も含む。
なお、繊維基材配置工程と第1距離調整工程は、個別に実施してもよいし、同時に実施してもよい。また、スペーサは、熱可塑性材料のみで構成されていてもよいし、スペーサの一部分だけが熱可塑性材料であり、他の部分が熱可塑性材料以外の材料で構成されていてもよい。スペーサの少なくとも一部を構成する材料は、加熱すると軟化するものであればよく、例えば熱可塑性樹脂を選択することができる。その材料は、スペーサを形成する際の加工性、軟化する温度、注入するマトリクス材料の特性等を考慮し、適宜選択することができる。
本発明の製造方法は、第1距離調整工程では、スペーサを成形型の成形キャビティ内に配置することが好ましい。
この製造方法によると、繊維基材と同じ空間内にスペーサが配置されることから、成形キャビティ内における上型と下型の間の距離を、所望する距離に調整し易い。
本発明の製造方法は、第2距離調整工程では、スペーサを加熱した状態で、上型と下型に型締力を付与することが好ましい。
この製造方法によると、繊維基材を圧縮することもできる。完成した繊維強化材料製品における繊維の含有率を所望する値に調整し易い。
本発明の製造方法で使用するマトリクス材料は、熱硬化性材料であってもよいし、熱可塑性材料であってもよいし、常温硬化型の材料であってもよい。使用するマトリクス材料は、特定のものに限定されない。マトリクス材料は、上型と下型との間の距離が第2距離に調整されるまで、その流動性を維持できるものであればよい。
マトリクス材料が熱硬化性材料の場合、スペーサの少なくとも一部を構成している熱可塑性材料の軟化点は、マトリクス材料の硬化温度よりも低いことが好ましい。そして、マトリクス材料硬化工程では、成形型をマトリクス材料の硬化温度以上に加熱する。それにより、スペーサの少なくとも一部を構成している熱可塑性材料を、確実に軟化させることができる。熱硬化性のマトリクス材料の例として、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
マトリクス材料が熱可塑性材料の場合、スペーサの少なくとも一部を構成している熱可塑性材料の軟化点は、マトリクス材料の融点よりも低いことが好ましい。そして、マトリクス材料硬化工程では、成形型をマトリクス材料の融点未満に維持する。それにより、硬化したマトリクス材料が再度溶融することを防止することができる。熱可塑性のマトリクス材料として2液硬化型の熱可塑性材料を使用すれば、マトリクス材料注入工程において、マトリクス材料は流動性を有する。2液混合型の熱可塑性材料の例として、熱可塑エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
本発明の製造方法によると、繊維基材の全体にマトリクス材料が含浸しているとともに、表面の意匠性が改善された繊維強化材料製品を製造することができる。
以下に、各実施例の特徴を列記する。
(第1実施形態)第1実施例では、上型と下型を当接させることにより、繊維強化材料製品における繊維の含有率を調整する。
(第2実施形態)第2実施例では、スペーサを上型と下型の双方に当接させることにより、繊維強化材料製品における繊維の含有率を調整する。
(第1実施例)
図1は、成形型2の成形キャビティ8内に繊維基材12とスペーサ4が配置されている状態を示している。繊維基材12の詳細については後述する。成形型2は、上型2aと下型2bを有している。上型2aには、マトリクス材料注入孔6とマトリクス材料排出孔10が形成されている。マトリクス材料注入孔6から流動性のマトリクス材料を注入し、そのマトリクス材料を繊維基材12に含浸させ、マトリクス材料を硬化させることにより、繊維強化材料製品を製造することができる。なお、本実施例では、座標軸のY方向における上型2aの内面と下型2bの内面の間の距離のことを、上型2aと下型2bの距離と呼ぶ。また、上型2aと下型2bは座標軸のY方向に分割することができる。上型2aと下型2bが分割されている状態については、図示を省略する。以下に、本実施例における繊維強化材料製品の製造工程を説明する。
図3は、繊維強化材料製品を製造するときのフローチャートを示している。
まず、上型2aと下型2bを分割した状態で、成形型2の成形キャビティ8内に、繊維基材12を配置する(繊維基材配置工程)。その後、上型2aと下型2bの間にスペーサ4を配置した状態で、上型2aと下型2bを閉じる。スペーサ4は、成形キャビティ8内に配置する。スペーサ4を上型2aと下型2bの双方に当接させることにより、上型2aと下型2bの間の距離を第1距離16aに調整する(第1距離調整工程:S2)。なお、成形キャビティ8内に、繊維基材12とスペーサ4を同時に配置してもよい。そのため、第1距離調整工程が完了するまでの工程を、1つの工程とみなすこともできる。
図1に示すように、上型2aと下型2bの間の距離を第1距離16aに調整すると、上型2aと繊維基材12の間に隙間が形成される。本実施例では、スペーサ4は、熱可塑性材料のみで形成されている。
第1距離調整工程の後にマトリクス材料注入孔6から成形キャビティ8内に流動性のマトリクス材料を注入する(マトリクス材料注入工程:S4)。成形キャビティ8内に注入されたマトリクス材料は、上型2aと繊維基材12の隙間を流動し、繊維基材12の基材上層12aを被覆し、基材上層12aから基材下層12cに向けて移動し、繊維基材12の全体に含浸する。
マトリクス材料の注入圧力が所定圧力に達すると(S6:YES)、マトリクス材料の注入を停止する(S8)。マトリクス材料の注入量が所定量に達する前にマトリクス材料の注入圧力が所定圧力を超える場合は、マトリクス材料排出孔10からマトリクス材料を排出して所定圧力未満にする。マトリクス材料の注入圧力が所定圧力に達していなければ(S6:NO)、S4に戻ってマトリクス材料の注入を継続する。
マトリクス材料の注入量が所定量を超え、しかもマトリクス材料の注入圧力が所定圧力に至るまで注入を続けると、マトリクス材料が繊維基材12の全体に行き渡り、繊維基材12にマトリクス材料の未含浸部が存在しない。なお、マトリクス材料注入工程に先立って、成形キャビティ8内を減圧してもよい。
なお、図1に示すように、成形キャビティ8内にマトリクス材料を注入するときに、上型2aと下型2bは接していない。しかしながら、上型2aと下型2bの間にガスケット14が配置されているので、マトリクス材料が成形キャビティ8内から成形キャビティ8外に漏れることはない。
次に、成形型2を加熱して、スペーサ4を変形させる。スペーサ4は熱可塑性材料なので、成形型2を加熱することにより、スペーサ4が加熱されて変形する。このときに、上型2aと下型2bの間に型締力を付与することにより、上型2aと下型2bの間の距離を、第2距離に調整する(第2距離調整工程:S10)。第2距離は、完成した繊維強化材料製品における繊維の体積含有率Vf(繊維強化材料製品の繊維密度)が所望する値になるように調整する。
図2に、スペーサ4が変形し、上型2aと下型2bの間の距離が第2距離16bに調整された状態を示す。図2に示すように、成形キャビティ8の内面8aと繊維基材12が接触する。本実施例では、上型2aと下型2bを当接させることにより、第2距離16bを調整する。
次に、上型2aと下型2bの間の距離を第2距離16bに維持したまま、マトリクス材料を硬化させる(マトリクス材料硬化工程:S12)。その後、成形型2を冷却する(S14)ことにより、繊維強化材料製品7が完成する。
本実施例の製造方法では、成形キャビティ8と繊維基材12の間に、マトリクス材料の流動性を向上させる拡散媒体を配置しない。そして、マトリクス材料を硬化させるときに、成形キャビティ8の内面8aと繊維基材12を当接させる。そのため、完成した繊維強化材料製品7の表面に、その繊維強化材料製品7の意匠性を悪化させる跡が存在しない。すなわち、本実施例の製造方法によると、表面の意匠性が向上した繊維強化材料製品7を製造することができる。
図4を参照し、繊維強化材料製品7における繊維基材12の体積含有率Vfと、注入するマトリクス材料の流動性について説明する。グラフの横軸は繊維基材12の体積含有率Vf(単位:%)を示しており、グラフの右方向に向かうに従って体積含有率が高い。縦軸は繊維基材12内におけるマトリクス材料の流動抵抗を示しており、グラフの上方向に向かうに従って流動抵抗が低い(流動性が高い)。
破線30は、上型2aと下型2bの間の距離が第1距離16aのとき(マトリクス材料注入工程S4終了時)の繊維基材12の体積含有率Vfを示している。破線32は、上型2aと下型2bの間距離が第2距離16bのとき(第2距離調整工程S10終了時)の繊維基材12の体積含有率Vfを示している。破線34は、第2距離調整工程S10終了時のマトリクス材料の流動性を示している。破線36は、繊維基材12の全体にマトリクス材料が行き渡るために必要な流動性を示している。
図4の曲線から明らかなように、繊維基材12の体積含有率Vfが高くなるほど、繊維基材12内におけるマトリクス材料の流動性が低くなる。そして、破線34と破線36に示すように、完成した繊維強化材料製品における繊維基材12の体積含有率Vfでは、繊維基材12の全体にマトリクス材料が行き渡るのに必要な流動性が得られない。本実施例では、マトリクス材料注入工程S4において、マトリクス材料の流動性が、破線36よりも高い。そのため、繊維基材12の全体にマトリクス材料を含浸させることができる。また、マトリクス材料を繊維基材12内に低圧で注入することができる。
ここで、マトリクス材料が熱硬化性樹脂の場合について、上記製造方法の説明を補足する。マトリクス材料が熱硬化性樹脂の場合、スペーサ4を構成している材料の軟化点が、マトリクス材料の硬化温度よりも低くなるように各材料の選択をおこなう。そのため、マトリクス材料硬化工程S12では、成形型2を、第2距離調整工程S10のときの温度よりも高く加熱する。すなわち、マトリクス材料硬化工程S12では、マトリクス材料が硬化温度に達するまで成形型2を加熱する。マトリクス材料がエポキシ樹脂やポリエステル樹脂等の場合、スペーサを構成している材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド等が挙げられる。
次に、マトリクス材料が熱可塑性樹脂の場合について、上記製造方法の説明を補足する。マトリクス材料が熱可塑性樹脂の場合、スペーサ4を構成している材料の軟化点が、マトリクス材料の融点よりも低くなるように各材料の選択を行う。すなわち、スペーサ4が軟化する温度でマトリクス材料が溶融しないように各材料の選択をおこなう。スペーサ4を構成している材料が上記した材料の場合、マトリクス材料として、2液硬化型の熱可塑性エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。このマトリクス材料は、第2距離調整工程S10が終了した時点では流動性を有する。第2距離調整工程S10が終了して所定時間を経過すると、マトリクス材料が硬化する。そのため、マトリクス材料硬化工程S12では、成形型2をマトリクス材料の融点未満に維持する。より具体的にいうと、マトリクス材料硬化工程S12では、成形型2を加熱しない。
上記実施例では、上型2aと下型2bの間に型締力を加えて、上型2aと下型2bの間の距離を第2距離16bに調整している。スペーサ4が軟化したときに、上型2aの自重で上型2aと下型2bの間の距離が第2距離16bになるように、上型2aの重量を調整してもよい。
また、上記実施例では、スペーサ4を成形型2の成形キャビティ8内に配置している。成形型2の外面と成形キャビティ8の間にスペーサ4を配置する空間を設け、その空間内にスペーサ4を配置してもよい。スペーサ4を構成している材料が、繊維強化材料製品7に混入することを防止することができる。
繊維基材12について説明する。
繊維基材12は、基材下層12cと基材中層12bと基材上層12aが順に積層されている。基材下層12cと基材上層12aは、炭素繊維が座標Z方向に並んで形成されている。基材中層12bは、炭素繊維が座標X方向に並んで形成されている。すなわち、並ぶ方向が異なる炭素繊維が交互に積層されている。炭素繊維は、軽量であるとともに強度が強い。そのため、軽量で高強度の繊維強化材料製品7を得ることができる。なお、図1では並ぶ方向が異なる炭素繊維が3層積層されているが、積層する数は任意である。また、炭素繊維が一方向に並んでいてもよい。炭素繊維に代えて、ガラス繊維、アラミド繊維を使用することもできる。
(第2実施例)
スペーサは、熱可塑性材料以外の構成を備えていてもよい。すなわち、スペーサの一部だけが熱可塑性材料で構成されていてもよい。図5に、成形型2の成形キャビティ8内に、繊維基材12とスペーサ54を配置した状態を示している。スペーサ54は、金属部54bと熱可塑性材料部54aを備えている。スペーサ54によって、上型2aと下型2bの間の距離が第1距離16aに調整されている。
図6に、スペーサ54を加熱し、熱可塑性材料部54aを軟化させた状態を示している。なお、図6では、軟化した熱可塑性材料部54aの図示を省略している。金属部54bが、上型2aと下型2bの双方に接している。すなわち、金属部54bによって、上型2aと下型2bの間の距離が第2距離16bに調整される。なお、金属部54bの長さは、繊維強化材料製品7における繊維基材12の含有率Vfが所望する値になるように調整されている。また、上型2aと下型2bは直接接していない。
本実施例の製造方法によると、上型2aと下型2bの間の距離を厳密に制御することなく、金属部54bの長さを調整するだけで、上型2aと下型2bの間の距離を第2距離16bに調整することができる。また、第1距離16aと第2距離16bの差分だけ熱可塑性材料部54aを形成すればよい。熱可塑性材料部54aの使用量を少なくすることができる。また、金属部54bを繰り返し使用することができるので、経済的である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
上記実施例では、マトリクス材料の注入量が超え、さらにマトリクス材料の注入圧力が所定圧力に達したときに、マトリクス材料の注入を停止している。すなわち、成形キャビティ内に注入するマトリクス材料の量を、注入量と注入圧力の両方で管理している。成形キャビティ内に注入するマトリクス材料の量を、注入量と注入圧力のいずれか一方で管理してもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
第1実施例において、成形キャビティ内に繊維基材を配置した状態を示す。 第1実施例において、成形型の上型と下型の距離を第2距離に調整した状態を示す。 第1実施例の製造工程のフローチャートを示す。 繊維強化材料製品における繊維基材の体積含有率と、注入するマトリクス材料の流動性の関係を表すグラフを示す。 第2実施例において、成形キャビティ内に繊維基材を配置した状態を示す。 第2実施例において、成形型の上型と下型の距離を第2距離に調整した状態を示す。
符号の説明
2:成形型
2a:上型
2b:下型
4,54:スペーサ
8:成形キャビティ
12:繊維基材
16a:第1距離
16b:第2距離

Claims (6)

  1. 少なくとも上型と下型によって成形キャビティが形成される成形型を用いて繊維強化材料製品を製造する方法であって、
    成形型の成形キャビティ内に繊維基材を配置する繊維基材配置工程と、
    少なくとも一部が熱可塑性材料によって構成されているスペーサを上型と下型の間に配置し、上型と下型との間の距離を第1距離に調整する第1距離調整工程と、
    上型と下型との間の距離を第1距離に調整した状態で、成形キャビティ内に流動性のマトリクス材料を注入するマトリクス材料注入工程と、
    上型と下型の間に配置したスペーサを加熱し、スペーサを変形させながら上型と下型との間の距離を第1距離よりも短い第2距離に調整する第2距離調整工程と、
    上型と下型との間の距離を第2距離に調整した状態で、マトリクス材料を硬化させるマトリクス材料硬化工程と、
    を備えていることを特徴とする繊維強化材料製品の製造方法。
  2. 第1距離調整工程では、スペーサを成形型の成形キャビティ内に配置することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 第2距離調整工程では、スペーサを加熱した状態で、上型と下型に型締力を付与することを特徴とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. マトリクス材料が熱硬化性材料であり、
    スペーサの少なくとも一部を構成している熱可塑性材料の軟化点は、マトリクス材料の硬化温度よりも低く、
    マトリクス材料硬化工程では、成形型をマトリクス材料の硬化温度以上に加熱することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. マトリクス材料が熱可塑性材料であり、
    スペーサの少なくとも一部を構成している熱可塑性材料の軟化点は、マトリクス材料の融点よりも低く、
    マトリクス材料硬化工程では、成形型をマトリクス材料の融点未満に維持することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の製造方法によって製造された繊維強化材料製品。
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