[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。
<湯水噴出空調装置>
図1(A)は本発明の一実施形態に係る湯水噴出空調装置1の構成を示す図であり、図1(B)は湯水噴出空調装置1が設置された浴室101を上面から見た図である。
この湯水噴出空調装置1は、霧状にした温水または水である湯水(ミストM)を浴室101内に噴出するミスト発生装置2と、浴室101の暖房、換気等を行う空調モードを有する浴室空調装置3と、ミスト発生装置2、浴室101等に温水を給湯するヒートポンプ給湯装置(給湯源)4とを備えている。ミスト発生装置2および浴室空調装置3はそれぞれ浴室101の天井に配設され、またヒートポンプ給湯装置4は屋外に配置されている。
ミスト発生装置2は、湯水噴出手段の一例を構成し、このミスト発生装置2で使用する温水として給湯装置4より排出される温水が利用される。またミスト発生装置2は、電磁弁ユニット2Bと、この電磁弁ユニット2Bを駆動する電源部ユニット2Cと、ミストMを噴出するノズルを備えたノズルユニット2Aとから構成される。電磁弁ユニット2Bは、浴室101の天井裏に設置される。
電磁弁ユニット2Bには、給湯装置4から排出される温水の供給を受けるための給水配管15aと、ノズルユニット2Aに温水を供給するためのノズル配管15bと、温水を排水するためのドレン配管15cとが接続されている。
浴室空調装置3は、空調手段の一例を構成し、その熱源として当該浴室空調装置3に内蔵した電気ヒータが利用される。浴室空調装置3の側面部には排気ダクト9が連結され、屋外に貫通した排気ダクト9の先端部には排気グリル9aが連結される。
ミスト発生装置2および浴室空調装置3は、ミスト操作部5あるいは主操作部6の操作により選択された運転モードに応じて、浴室空調装置3単独あるいはミスト発生装置2と浴室空調装置3を連動させた制御を行う。
主操作部6は、浴室空調装置3に内蔵された制御部8に電気ケーブル6aで接続されたリモートコントロール装置である。この主操作部6は、洗面脱衣所105の壁に取り付けられている。ミスト操作部5は、電源部ユニット2Cに内蔵された制御部(図1には図示せず)に電気ケーブル5aで接続されたリモートコントロール装置である。このミスト操作部5は、浴室101の壁に取り付けられている。湯水噴出空調装置1は、空調手段と湯水噴出手段が別体のもののみならず、一体または隣接して設けられている一体的なものも含むものである。
また湯水噴出空調装置1は、運転モードとして例えば、入浴ミストモード、銀イオンミストモード、マイナスイオンモードおよび浴室洗浄モードを有している。入浴ミストモードでは、ミスト発生装置2によるミストMの噴出と、浴室空調装置3による温風HAの吹き出しを連動させて、浴室101内を中温高湿のミストサウナ状態とする。
銀イオンミストモードでは、銀イオンユニット68を作動させることで、銀イオンが溶出されたミストMを浴室101内に噴出し、浴室101内の抗菌を図る。このとき、ミスト操作部5のノズル回動ボタン162、ノズルスイングボタン163や主操作部6のノズル回動ボタン162を操作することにより、ミストノズル11を回動、揺動させてミストMを浴室101全体に噴出させたり、ミストノズル11を所定位置で固定させてミストMを局所的に噴出させることもできる。ミストノズル11の所定位置は一度設定することにより記憶させておくこともできる。
マイナスイオンモードでは、ミストノズル11から噴出されるミストMを壁面101cに衝突させてミストMを粉砕することで、浴室101内にマイナスイオンを発生させる。これにより、入浴者のリラックス効果を向上させる。このとき、ミスト操作部5や主操作部6を操作することにより、マイナスイオンを浴室101全体で発生させたり、局所的な位置で発生させたりすることができる。
浴室洗浄モードでは、ミストノズル11を回動させながら銀イオンを含むミストMを浴室101内に噴出させることにより、浴室101の壁面101cに銀または銀化合物を壁面101cに付着させて、浴室101内の洗浄を行う。これにより、浴室101内の抗菌を図ることができる。
また、湯水噴出空調装置1は、その他の運転モードとして暖房モード、換気モード、乾燥モードおよび涼風モードを有している。
上述した各モードには、ミスト操作部5や主操作部6に設けられた各モードに対応したボタンを選択、押下することにより切り換えることができる。
<浴室空調装置>
図2は、浴室空調装置3の構成を示す断面図である。図3は、浴室空調装置3の構成を示す分解斜視図である。
浴室空調装置3は、ファン部32と、熱源としてのヒータ部33とを備える。ファン部32は、本体ケース34に取り付けられている。ファン部32は、回転駆動される多翼のファン35と、このファン35を回転駆動するファンモータ36と、このファンモータ36が取り付けられると共に、風路を形成するファンケース37とを備えている。
ファン35は縦向きに配置されている。ファンケース37のファン35の軸方向に沿った下面が開口し、吸込口38とされている。また、ファンケース37のファン35の軸方向とは直交する方向に沿った一の側面が開口し、この開口部に風路切換部39が備えられている。
風路切換部39は風路を切り換えるダンパ40を備える。ダンパ40は後述するダンパモータの駆動力がカム40aを介して伝達され、軸40bを支点に回転して開閉動作を行う。ファンケース37は、風路切換部39と連通して下面に吹出口41を備えると共に、風路切換部39と連通して一の側面に排気口42を備えている。この場合、ダンパ40の位置によって、吸込口38から吹出口41へ連通した風路、あるいは吸込口38から排気口42へ連通した風路が形成される。なお、吹出口41に、風向を切り替える電動の図示しないルーバを備える構成としても良い。
ここで、図2において、ダンパ40を全閉にしたときのダンパ40の位置を循環位置Aとする。ダンパ40を全閉にすると、排気口42への風路が遮断され、吸込口38から吹出口41へ連通した循環風路43aが形成される。
また、図2において、ダンパ40を全開にしたときのダンパ40の位置を換気位置Bとする。ダンパ40を全開にすると、吹出口41への風路が遮断され、吸込口38から排気口42へ連通した換気風路43bが形成される。
さらに、図2においてダンパ40を循環位置と換気位置の中間位置にしたときのダンパ40の位置を循環換気位置Cとする。ダンパ40を循環位置と換気位置の中間位置にすると、吸込口38から吹出口41へ連通した循環風路43aと、吸込口38から排気口42へ連通した換気風路43bの双方が形成される。
ファンケース37は、ヒータ部33の上流側にイオン発生器44を備える。イオン発生器44は、ダンパ40を循環位置あるいは循環換気位置とすることで形成される循環風路43aにイオン放出面が露出する。
イオン発生器44は、正イオンと負イオンの両方あるいは負イオンを発生する。これにより、ファン部32の運転と連動させて略同数の正イオンと負イオンを発生させ、略同数の正イオンと負イオンを含む空気を送風することで、循環する空気に含まれる浮遊細菌と、図1に示す浴室101の空気中の浮遊細菌の双方を除去して、カビの発生等を抑えることができる。
ヒータ部33は、例えば電気ヒータで構成され、上述した吹出口41近傍に設置される。図2に示すように、ダンパ40の位置を循環位置にし、ファンモータ36によりファン35を回転駆動すると、空気が吸込口38から吸い込まれ、循環風路43aを通り吹出口41から吹き出す。ヒータ部33に通電すると、ヒータ部33が加熱することで吹出口41を通る空気が温められ、温風HAが吹出口41から吹き出す。ここで、ヒータ部33としては例えばPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータを使用できる。
ファンケース37の吸込口38に対応した部分に、温度検出センサ69が取り付けられている。この温度検出センサ69は、浴室101の温度を検出するためのものである。
本体ケース34は、図3に示すように、下面が開口し、ファン部32の吸込口38と吹出口41が露出するようにされている。この本体ケース34の下面開口部に、フロントパネル26が取り付けられる。
フロントパネル26は、本体ケース34に着脱できるように構成されている。このフロントパネル26は、ファン部32の吸込口38と対向して吸込グリル45を備えると共に、ファン部32の吹出口41と対向して吹出グリル46を備える。また、フロントパネル26の吸込グリル45の裏側に、フィルタ47が交換可能に取り付けられる。
本体ケース34は、ファン部32の排気口42と連通する排気ダクト接続部48を一の側面に備える。この排気ダクト接続部48に、図1に示すように、排気ダクト9が接続される。
浴室空調装置3の動作を説明する。ファンモータ36が回転駆動されると、ファン部32のファン35が回転する。ファン35が回転すると、フロントパネル26の吸込グリル45を介して、ファン部32の吸込口38から浴室101の空気が吸い込まれる。
ダンパ40の位置が図2に示す循環位置Aにあると、ファン部32において吸込口38から吹出口41への循環風路43aが形成されるので、吸込口38から吸い込まれた空気は、循環風路43aを通り吹出口41からフロントパネル26の吹出グリル46を介して浴室101内に吹き出される。
ヒータ部33は循環風路43aの吹出口41に配置されるので、ヒータ部33が駆動されることで、循環風路43aを通る空気は、このヒータ部33で温められて吹出グリル46から吹き出す。これにより、ダンパ40を循環位置Aとして、ファンモータ36が回転駆動されると、ヒータ部33を駆動した場合は、浴室101内の空気を循環させながら、浴室101内に温風HAを吹き出させることができる。
ダンパ40の位置が図2に示す換気位置Bにあると、ファン部32において吸込口38から排気口42への換気風路43bが形成されるので、吸込口38から吸い込まれた空気は、換気風路43bおよび排気口42を通り、さらに、図1に示す排気ダクト9を通って排気グリル9aから屋外へ排気される。これにより、ダンパ40を換気位置として、ファンモータ36が回転駆動されると、浴室101内の湯気や湿気が排気される。
ダンパ40の位置が図2に示す循環換気位置Cにあると、ファン部32において吸込口38から吹出口41への循環風路43aおよび吸込口38から排気口42への換気風路43bの双方が形成されるので、吸込口38から吸い込まれた空気は、一部は循環風路43aを通り吹出口41からフロントパネル26の吹出グリル46を介して浴室101内に吹き出され、その他は換気風路43bおよび排気口42を通り、さらに、図1に示す排気ダクト9を通って排気グリル9aから屋外へ排気される。
これにより、ダンパ40を循環換気位置として、ファンモータ36が回転駆動されると、ヒータ部33が非駆動の場合は、浴室101内の空気を循環させながら、浴室101内の湯気や湿気が排気される。また、ヒータ部33を駆動した場合は、浴室101内の空気を循環させてこの浴室101内に温風HAを吹き出しながら、浴室101内の湯気や湿気が排気される。
<ミスト発生装置>
次に、ミスト発生装置2の構成について説明する。図4(A)はノズルユニット2Aの正面の構成を示す断面図であり、図4(B)はノズルユニット2Aの下面の構成を示す図であり、図4(C)は、ノズルユニット2Aの動作を示す図である。なお、図4(C)では便宜上、筐体170およびカバー部材174を省略して示している。ミスト発生装置2は、上述したように、ノズルユニット2Aと、電磁弁ユニット2Bと、電源部ユニット2Cとから構成される。
(ノズルユニット)
ノズルユニット2Aは、図1に示すように、浴室101の天井裏面の浴室空調装置3と電磁弁ユニット2Bとの間に配設され、電磁弁ユニット2Bから延びるノズル配管15bに接続されている。このノズルユニット2Aは、図4(A)〜図4(C)に示すように、ミストMを噴出するミストノズル11と、ミストノズル11に湯水を供給する供給配管12と、ミストノズル11を保護するカバー部材174と、ミストノズル11を収容する筐体170と、ミストノズル11の下面を被覆するフロントパネル172とを有する。
筐体170は、下端側が開口された略直方体状をなす箱体であって、筐体170の下端部には外方向に延びるフランジ部170aが設けられる。
供給配管12は、筐体170の上面の略中央部に取り付けられた管継ぎ手182の筐体170内部側の一端部に連結される。管継ぎ手182の他端側にはノズル配管15bが連結され、管継ぎ手182を介してノズル配管15bからの湯水が供給配管12に供給される。
ミストノズル11は、ノズル本体11aと、ノズル本体11aの先端部に着脱自在に取り付けられたノズル吹出部11bとを有する。ノズル本体11aは、供給配管12の先端部に設けられた図示しない軸受け部に連結され、ノズル配管15bからの湯水が供給配管12を介して供給される。ノズル吹出部11bは、その略中間部で折り曲げられており、その先端部に形成されたミストMを噴出する吹出孔11cが浴室101の壁面101cに向くように構成される。これにより、吹出孔11cから吹き出されるミストMを浴室101の壁面101cに付着させることができる。なお、本例ではノズル吹出部11bを折り曲げることで浴室101の壁面101cにミストMを噴出するようにしたが、吹出孔11cをノズル吹出部11bの側面に設けることで、吹出孔11cが浴室101の壁面101c方向に向くようにし、ミストMを浴室101の壁面101cに噴出させるようにしても良い。
カバー部材174は、碗状をなす平板部材であって、ミストノズル11と対向した位置に穿設された開口部186にノズル吹出部11bを嵌め込むようにして取り付けられる。このとき、ミストノズル11のノズル吹出部11bはカバー部材174の開口部186から浴室101側に露出している。
フロントパネル172は、筐体170の下端側の開口部を覆うような大きさを有し、筐体170のフランジ部170a(または天井面)に着脱可能に取り付けられる。このフロントパネル172には開口部188が穿設され、フロントパネル172を筐体170に装着したときに、開口部188からミストノズル11およびカバー部材174が浴室101側に露出するような構成とされる。
また、ノズルユニット2Aは、ミストノズル11を所定方向に回動させるためのノズル駆動モータ176を有する。ノズル駆動モータ176の軸の一端部には平面視円形状をなす第2のギア180が固定して取り付けられる。ミストノズル11と供給配管12との連結部には、平面視円形状をなす第1のギア178が設けられ、この第1のギア178は第2のギア180と噛み合うようにしてミストノズル11に固定して取り付けられる。これにより、ノズル駆動モータ176を駆動させることで第1および第2のギア178,180を介してミストノズル11が所定方向に回動する(図4(C)矢印方向)。本例では、ミストノズル11は、ミストノズル11の鉛直方向に延びる軸(軸心)O周りに回動可能となっている。これにより、図1(b)に示すように、ミストノズル11の吹出孔11cが浴室101の壁面101c(101c1,101c2,101c3.101c4)に沿うようにして回動し、浴室101の四方のぞれぞれの壁面や隣り合う壁面にも噴出可能となっている。
(電磁弁ユニット)
次に、電磁弁ユニット2Bについて説明する。図5は、電磁弁ユニット2Bの
構成を示す図である。
電磁弁ユニット2Bは、図5に示すように、給湯装置4(図1参照)から延びる給水配管15aが接続される給湯配管接続部16aと、ノズルユニット2Aに延びるノズル配管15bが接続される供給配管接続部16bと、ドレン配管15cが接続されるドレン配管接続部16cを備える。
電磁弁ユニット2Bは、給湯配管接続部16aと供給配管接続部16bとの間が供給配管17で接続され、給湯装置4とノズルユニット2Aとの間を接続している。また、電磁弁ユニット2Bは、供給配管17から分岐した排水配管18がドレン配管接続部16cと接続され、給湯装置4とドレン配管15cとの間を接続している。
電磁弁ユニット2Bは、排水配管18との分岐部17aより上流側の供給配管17に、給湯の有無を切り替える電磁弁19aを備えると共に、分岐部17aより下流側の供給配管17に、温水または水の供給先をノズルユニット2Aに切り替える電磁弁19bを備える。また、供給配管17の電流弁19bよりもさらに下流側には銀イオンユニット68が設けられる。銀イオンユニット68は金属イオン発生手段の一例を構成する。
さらに、電磁弁ユニット2Bは、温水または水の供給先をドレン配管15cに切り替える電磁弁19cを、排水配管18に備える。
また、電磁弁ユニット2Bは、電磁弁19aと分岐部17aとの間の供給配管17に、供給配管17を流れる温水または水の温度を検出する温度検出センサ20を備える。この温度検出センサ20の検出結果に基づき、電磁弁19a,19b,19cの開閉を制御している。
ここで、供給配管17に設ける電磁弁19aおよび電磁弁19bの設置高さより、排水配管18に設ける電磁弁19cの設置高さが低くなるように、供給配管17と排水配管18の流路を構成することで、流路中に残水が滞留しないようにしている。
図6および図7は、電磁弁ユニット2Bの動作を示す図である。
入浴ミストモード時は、図6(A)に示すように、電磁弁19aと電磁弁19bは開き、電磁弁19cは閉じ、銀イオンユニット68をオフにする。これにより、図1に示す給湯装置4から供給された温水HWが、供給配管17を流れてノズルユニット2Aに供給され、ノズルユニット2AからミストMが噴出される。
銀イオンミストモード時は、図6(B)に示すように、電磁弁19aと電磁弁19bは開き、電磁弁19cは閉じ、銀イオンユニット68をオンにする。これにより、給湯装置4から供給された温水HWが、供給配管17および銀イオンユニット68を経由してノズルユニット2Aに供給され、ノズルユニット2Aから銀イオンを含むミストMが浴室101内に噴出される。
浴室洗浄モード時は、図7(A)に示すように、電磁弁19aと電磁弁19bは開き、電磁弁19cは閉じ、銀イオンユニット68をオンにする。これにより、給湯装置4から供給された温水HWが、供給配管17および銀イオンユニット68を経由してノズルユニット2Aに供給され、ノズルユニット2Aから銀イオンを含むミストMが浴室101内に噴出される。
排水時は、図7(B)に示すように、電磁弁19aと電磁弁19cを開き、電磁弁19bを閉じ、銀イオンユニット68をオフにする。これにより、給湯装置4から供給された温水HWが、供給配管17および排水配管18を経由してドレン配管15cに排水される。
(ミスト操作部)
図8(A)は入浴ミストモードから浴室洗浄モードに自動的に切り換わる場合のミスト操作部5の一例を示す構成図である。
ミスト操作部5は、図8(A)に示すように、入浴ミストモードの運転および運転停止を選択するためのミストボタン160と、銀イオンミストモードの運転および運転停止を選択するための銀イオンミストボタン164とを備えている。これらのボタン160,164の近傍には、これらのボタン160,164の選択時に発光(点灯)制御されるLED(Light Emitting Diode)のランプ160a,164aが設けられる。
また、ミスト操作部5は、入浴ミストモードまたは銀イオンミストモード時に、ミストMの噴出方向をミストノズル11を回動させて調節するためのノズル回動ボタン162を備えている。ノズル回動ボタン162の近傍にはこのノズル回動ボタン162の選択時に発光するランプ162aが設けられる。ノズル回動ボタン162は、このノズル回動ボタン162が押されている間だけ回動するように制御しても良いし、ノズル回動ボタン162が押される毎に回動の開始および回動の停止が切り換わるように制御しても良い。なお、後述するノズルスイングボタン、ルーバボタンについても同様の動作により制御することができる。
また、本例では、後述するように入浴ミストモードを選択した場合には、入浴ミストモードが終了した後に自動的に浴室洗浄モードに移行するように制御されるため、浴室洗浄モードに移行したことを入浴者に報知するためのLED等のランプ166aが設けられる。浴室洗浄モードに切り換わると、ランプ166aが点灯または点滅する。
図8(B)は入浴ミストモードから浴室洗浄モードに手動で切り換える場合のミスト操作部5の一例を示す構成図である。上述した図8(A)に示すミスト操作部5の構成と異なる点についてのみ説明する。
ミスト操作部5は、図8(B)に示すように、浴室洗浄モードの運転および運転停止を選択するための浴室洗浄ボタン166を備えている。この浴室洗浄ボタン166の近傍には、このボタン166の選択時に発光(点灯)制御されるLED(Light Emitting Diode)のランプ166aが設けられる。なお、以下の説明では、図8(A)に示すミスト操作部5を用いた場合の例について説明する。
(主操作部)
図9は主操作部6の一例を示す構成図である。主操作部6は、運転モードを選択する操作ボタンとして、浴室空調装置3単体での暖房モードの開始および運転停止と、ミスト発生装置2を連動させた入浴ミストモードの運転および運転停止を選択する暖房運転選択ボタン81を備える。また、換気モードの開始および運転停止を選択する換気運転選択ボタン82と、乾燥モードの開始および運転停止を選択する乾燥運転選択ボタン83と、涼風モードの開始および運転停止を選択する涼風運転選択ボタン84を備える。さらに、所定の換気風量で常時換気を行う24時間換気モードを選択する24時間換気運転選択ボタン85と、全ての制御を停止させる停止ボタン86を備える。そして、入浴ミストモードや銀イオンミストモード時にミストMの噴出方向を調整するためのノズル回動ボタン87を備える。
また、主操作部6は、各操作ボタンで選択された運転モードおよび各運転モードで設定される風量、さらに、浴室101内の状態等を入浴者等に報知する報知手段として、暖房運転選択ボタン81と対応させたミスト運転ランプ81aと、選択できる暖房の強弱の度合に応じて、例えば強暖房運転ランプ81bと弱暖房運転ランプ81cを備える。
また、換気運転選択ボタン82と対応させた換気運転ランプ82aと、乾燥運転選択ボタン83と対応させた乾燥運転ランプ83aと、涼風運転選択ボタン84と対応させた涼風運転ランプ84aと、24時間換気運転選択ボタン85と対応させた24時間換気運転ランプ85aと、イオン運転ランプ88を備える。
なお、各運転モードで風量等が選択できる場合は、選択できる風量の強弱等に応じて、各操作ボタンに対応させて複数の運転ランプを備える。さらに、主操作部6は、現在時刻等が表示される表示部89を備える。
なお、主操作部6の暖房運転選択ボタン81で選択できる暖房の強弱も、「強」、「中」、「弱」といった3段階でも良く、それ以上の段階であっても良い。また、選択できる暖房の強弱に応じて、暖房運転ランプとして、例えば中暖房運転ランプを備えても良い。
また、暖房運転の強弱の切り替えは、例えばファン風量を切り替えることで行っているが、ファン風量の切り替えだけでなく、ヒータ部33におけるヒータの発熱量およびヒータの通電時間や、ヒータ通電を入切する温度を変更するようにしたものであっても良い。
<浴室空調装置およびミスト発生装置の制御系>
図10は、浴室空調装置3およびミスト発生装置2の制御系の構成を示している。
浴室空調装置3は、CPU(Central Processing Unit)を有する制御部8を備えている。上述した主操作部6は、電気ケーブル6aを介して、この浴室空調装置3の制御部8に接続されている。この制御部8には、上述したように、吸込口38に対応して取り付けられた、浴室101内の温度を検出するための温度検出センサ69が接続される。また、制御部8には、ファンモータ36、ダンパモータ40c、ヒータ部33およびイオン発生器44のそれぞれが接続され、制御部8からファンモータ36、ダンパモータ40c、ヒータ部33およびイオン発生器44のそれぞれに動作を制御するための制御信号が供給される。
また、浴室空調装置3は人感検出センサ49を備えている。人感検出センサ49は制御部8に接続され、浴室101内に入浴者が存在するか否かを検出し、検出に基づく信号を制御部8に供給する。人感検出センサ49には、例えば赤外線センサが用いられ(特開平10−142351号公報参照)、浴室101内、例えば浴室空調装置3のフロントパネル26に取り付けられる。
また、浴室照明スイッチ69Bは制御部8に接続され、入浴者によって浴室照明スイッチ69Bがオンまたはオフされたか否かを示す信号を制御部8に供給する。
また、電源部ユニット2Cは、電源部2Baと、電磁弁駆動部2Bbと、CPUを有する制御部(制御手段)2Bcとを備えている。電源部2Baは、家庭用交流電源、例えばAC100Vから、電磁弁を駆動するために使用する24Vの直流電圧、さらにはノズル駆動モータ176を駆動するための直流電圧等を生成する。
電磁弁駆動部2Bbは、制御部2Bcによる制御の下、電源部2Baで生成される24Vの直流電圧を用いて、電磁弁ユニット2Bを構成する電磁弁19a,19b,19cを駆動する。この場合、電磁弁19a,19b,19cは、それぞれ、24Vの直流電圧が印加されることで開状態とされる。
制御部2Bcには、上述したように、電磁弁ユニット2Bに取り付けられた温度検出センサ20および銀イオンユニット68が接続される。上述したミスト操作部5は、電気ケーブル5aを介して、この電源部ユニット2Cの制御部2Bcに接続される。また、制御部2Bcにはミストノズル11を回動駆動するためのノズル駆動モータ176が接続される。制御部2Bcから供給される制御信号に基づいてノズル駆動モータ176が駆動され、ミストノズル11が回動可能に制御される。
また、浴室空調装置3の制御部8と電源部ユニット2Cの制御部2Bcとは互いに接続され、浴室空調装置3とミスト発生装置2との連係動作が可能となされている。
<湯水噴出空調装置の動作(その1)>
次に、湯水噴出空調装置1の動作について説明する。図11および図12は、人感検出センサ49により、浴室101内の人の有無を検出し、この情報に基づいて浴室洗浄モードに自動的に切り替える場合の湯水噴出空調装置1の動作を示すフローチャートである。浴室洗浄モードに自動的に切り替える設定方法としては、例えば入浴ミストボタン160を押した後、ランプ160aが点滅している所定時間内に銀イオンミストボタン164を押すことで設定できるようにしても良いし、その逆の手順であっても良い。また、両方の入浴ミストボタン160および銀イオンミストボタン164を同時に押すことにより設定できるようにしても良い。
ステップS10で、ユーザによってミスト操作部5の入浴ミストボタン160が押されると、入浴ミストモードが開始される。入浴ミストモードの温風発生処理では、浴室空調装置3のヒータ部33に通電され、このヒータ部33が加熱されると共に、ファンモータ36に通電され、ファン35が回転される。ファン35の回転により、吸込口38から吸い込まれた空気は、循環風路43aを通り、ヒータ部33で暖められて、吹出口41からフロントパネル26の吹出グリル46を介して浴室101内に吹き出される。また、ミスト発生処理では、給湯装置4から電磁弁ユニット2Bの給水配管15aに温水が供給され、さらに電磁弁ユニット2Bを介して供給配管12に供給される。供給配管12に供給された温水は、ミストノズル11に配給され、浴室101内にミストMとして噴出される。
ステップS20でミスト発生装置2の制御部2Bcは、ユーザによってミスト操作部5の入浴ミストボタン160が押されると、浴室空調装置3の暖房運転を停止すると共に、ミスト発生装置2のミスト噴出運転を停止する。
ステップS30でミスト発生装置2の制御部2Bcは、人感検出センサ49により、浴室101内に入浴者が存在するか否かを判断する。つまり、入浴者が浴室101から退出したか否かを判断する。浴室101内に入浴者が存在しないと判断したときにはステップS40に進み、浴室101内に入浴者が存在すると判断したときには継続して入浴者の有無を検出する。
ステップS40でミスト発生装置2の制御部2Bcは、浴室101内に入浴者がいないと判断したときには、浴室洗浄モードを開始させる。本例の湯水噴出空調装置では、入浴ミストモードが終了した後に、浴室101内に入浴者が存在しないときには、ミスト操作部5の操作の有無に関らず、自動的に浴室洗浄モードに移行するようにプログラムされている。浴室洗浄モードは、銀イオンミストGMを浴室101内に噴出する洗浄工程と、噴出した銀イオンミストGMを乾燥させる乾燥工程とに分かれており、まず洗浄工程が行われる。洗浄工程では、ミストノズル11を供給配管12の軸O周りに回動させながら、ノズル吹出部11bから銀イオンミストGMを噴出させて、浴室101の壁面101cに銀イオンミストGMを付着させる。このとき、ミスト操作部5のランプ166aが点灯する(図8参照)。
ステップS50でミスト発生装置2の制御部2Bcは、洗浄工程中において、浴室101内に入浴者が存在するか否かを人感検出センサ49により判断する。これは、浴室洗浄モード中であっても、浴室101内に人が侵入する場合があるからである。浴室101内に入浴者が存在すると判断したときにはステップS60に進み、浴室101内に入浴者が存在しないと判断したときにはステップS70に進む。
ステップS60では、浴室101内に人の存在を検出すると、ミストノズル11からのミストMの噴出を停止するノズル噴出停止モード、またはミストノズル11から噴出されるミストMの噴出方向を変更するノズル噴出方向変更モードに移行させる。各モードの詳細については後述する。
ステップS70でミスト発生装置2の制御部2Bcは、浴室101内に人が存在しないと判断したときには、浴室洗浄モードの洗浄工程の運転時間が所定時間、例えば5分経過したか否かを判断する。所定時間が経過したと判断したときにはステップS80に進み、所定時間経過していないと判断したときにはステップS50に戻り、再度浴室101内の人の有無を検出する。
ステップS80でミスト発生装置2の制御部2Bcは、浴室洗浄モードの洗浄工程を停止させる。具体的には、ミストノズル11の回動を停止させると共に、ノズル吹出部11bからの銀イオンミストGMの噴出を停止する。さらに、ミスト操作部5のランプ164aを消灯する(図8参照)。
ステップS90でミスト発生装置2の制御部2Bcは、浴室洗浄モードが終了すると、続けて乾燥工程を開始させる。乾燥工程では、浴室空調装置3の制御部8は、ミスト発生装置2からの乾燥工程開始に基づく制御信号が供給されると、ファンモータ36を駆動させてファン35を回転させると共に、ダンパモータを駆動させてダンパ40を循環換気位置C(図2参照)に回動させる。また、ファン35の駆動により浴室空調装置3内の循環風路43aに前述のイオン発生器44によりイオンを発生させる。これにより、正負イオンを含む温風HAが浴室101内の全体に吹き出されると共に、浴室101内の空気が排気ダクト9(図1参照)を介して外部に排出される。
ステップS100でミスト発生装置2の制御部2Bcは、乾燥工程の運転時間が所定時間、例えば5分経過したか否かを判断する。所定時間が経過したと判断したときにはステップS110に進み、所定時間経過していないと判断したときには乾燥工程の運転を継続する。
ステップS110でミスト発生装置2の制御部2Bcは、乾燥工程の運転を停止させる。ミスト発生装置2からの乾燥工程停止に基づく制御信号が供給されると、浴室空調装置3の制御部8は、ファンモータ36の駆動を停止させると共に、イオン発生器44の作動を停止する。
(ノズル噴出停止モード)
次に、ノズル噴出停止モードについて説明する。
図12(A)に示すように、洗浄工程中に浴室101内で人の存在が検出された場合、ノズル噴出停止モードでは、まず、ステップS61でミスト発生装置2の制御部2Bcは、ミストノズル11からのミストMの浴室101内への噴出を停止すると共にミストノズル11の回動も停止させる。
ステップS62でミスト発生装置2の制御部2Bcは、人感検出センサ49により浴室101内に人が存在するか否かを判断する。浴室101内に入浴者が存在しないと判断したときには図11のステップ40に進み、浴室101内に人が存在すると判断したときにはステップS63に進む。
ステップS63でミスト発生装置2の制御部2Bcは、洗浄工程の運転時間が所定時間、例えば5分経過したか否かを判断する。浴室洗浄モードの運転時間が所定時間経過したと判断したときには図11のステップ80に進み、所定時間経過していないと判断したときにはステップS62に戻り、再度浴室101内の人の有無を検出する。
(ノズル噴出方向変更モード)
次に、ノズル噴出方向変更モードについて説明する。
図12(B)に示すように、洗浄工程中に浴室101内で人の存在が検出された場合、ノズル噴出方向変更モードでは、まず、ステップS64でミスト発生装置2の制御部2Bcは、回動しているミストノズル11を所定方向で停止させ、ミストノズル11から噴出されるミストMの噴出方向を変更する。例えば、図1に示すように、入浴者が洗面脱衣所105から浴室101内に入室してくる場合には、ミストMが洗面脱衣所105側の洗い場101b方向に噴出されないように、ミストノズル11の向きを例えば洗い場101bとは反対側の浴槽101a方向に変更し、ミストMを浴槽101a側に噴出させる。
ステップS65でミスト発生装置2の制御部2Bcは、人感検出センサ49により浴室101内に人が存在するか否かを判断する。浴室101内に人が存在しないと判断したときには図11のステップS40に進み、浴室101内に入浴者が存在すると判断したときにはステップS66に進む。
ステップS66でミスト発生装置2の制御部2Bcは、洗浄工程の運転時間が所定時間、例えば5分経過したか否かを判断する。洗浄工程の運転時間が所定時間経過したと判断したときには図11に示すステップS80に進み、所定時間経過していないと判断したときにはステップS65に戻り、再度浴室101内の人の有無を検出する。このようにして、浴室洗浄モードの一連の動作が終了する。
<湯水噴出空調装置の動作(その2)>
次に、浴室照明スイッチ69Bにより、浴室101内の人の有無を検出し、この情報に基づいて浴室洗浄モードに自動的に切り替える場合の湯水噴出空調装置1の動作について説明する。図13および図14は、浴室照明スイッチ69Bを用いた場合の湯水噴出空調装置1の動作を示すフローチャートである。なお、上述した人感検出センサ49を用いた場合の動作と共通する動作については省略して説明する。
ステップS200で、ユーザによってミスト操作部5の入浴ミストボタン160が押されると、入浴ミストモードが開始される。入浴ミストモードでは、浴室空調装置3の吹出口41から温風HAを吹き出させると共に、ミスト発生装置2のミストノズルから浴室101内にミストMを噴出させる。
ステップS210でミスト発生装置2の制御部2Bcは、ユーザによってミスト操作部5の入浴ミストボタン160が押されると、浴室空調装置3の暖房運転を停止すると共に、ミスト発生装置2のミスト噴出運転を停止する。
ステップS220でミスト発生装置2の制御部2Bcは、浴室照明スイッチ69Bがオフになったか否かを判断する。つまり、入浴者が照明装置を消灯させて、浴室101から退出したか否かを判断する。浴室照明スイッチ69Bがオフになったと判断したときにはステップS230に進み、浴室照明スイッチ69Bがオフになっていないと判断したときには継続して浴室照明スイッチ69Bがオフされたか否かを検出する。
ステップS230でミスト発生装置2の制御部2Bcは、浴室照明スイッチ69Bのオフにされてから所定時間、例えば5分経過したか否かを判断する。これは、遅延モードとして機能し、入浴者が浴室101内の浴室照明スイッチ69Bをオフにしてから浴室101外に退出するまでに、ある程度時間を要する場合を考慮している。所定時間経過したと判断したときにはステップS240に進み、所定時間経過していないと判断したときには所定時間経過するまで時間をカウントする。
ステップS240でミスト発生装置2の制御部2Bcは、浴室照明スイッチ69Bがオフになった、つまり浴室101内に入浴者がいないと判断したときには、浴室洗浄モードを開始させる。本例の場合も自動的に入浴ミストモードから浴室洗浄モードに移行するように制御される。浴室洗浄モードの洗浄工程では、ミストノズル11が供給配管12の軸O周りに回動させながら、ノズル吹出部11bから銀イオンミストGMを噴出させて、浴室101の壁面101cに銀イオンミストGMを付着させる。
ステップS250でミスト発生装置2の制御部2Bcは、洗浄工程中において、浴室照明スイッチ69Bのオンにされたか否かを判断する。浴室照明スイッチ69Bのオンにされたと判断したときにはステップS260に進み、浴室照明スイッチ69Bのオンにされていないと判断したときにはステップS270に進む。
ステップS260では、ミストノズル11からのミストMの噴出を停止するノズル噴出停止モード、またはミストノズル11から噴出されるミストMの噴出方向を変更するノズル噴出方向変更モードに移行させる。各モードの詳細については後述する。
ステップS270でミスト発生装置2の制御部2Bcは、浴室照明スイッチ69Bのオンにされていないと判断したときには、浴室洗浄モードの洗浄工程の運転時間が所定時間、例えば5分経過したか否かを判断する。所定時間が経過したと判断したときにはステップS280に進み、所定時間経過していないと判断したときにはステップS250に戻り、再度浴室照明スイッチ69Bがオンになったか否かを検出する。
ステップS280でミスト発生装置2の制御部2Bcは、浴室洗浄モードの洗浄工程を停止させる。具体的には、ミストノズル11の回動を停止させると共に、ノズル吹出部11bからの銀イオンミストGMの噴出を停止する。
ステップS290でミスト発生装置2の制御部2Bcは、浴室洗浄モードが終了すると、続けて乾燥工程を開始させる。乾燥工程では、浴室空調装置3の制御部8は、ミスト発生装置2からの乾燥工程開始に基づく制御信号が供給されると、ファンモータ36を駆動させてファン35を回転させると共に、ダンパモータを駆動させてダンパ40を循環換気位置C(図2参照)に回動させる。また、ファン35の駆動により浴室空調装置3内の循環風路43aにイオン発生器44を作動させて正イオンおよび負イオンを発生させる。これにより、正負イオンを含む温風HAが浴室101内の全体に吹き出されると共に、浴室101内の空気が排気ダクト9(図1参照)を介して外部に排出される。
ステップS300でミスト発生装置2の制御部2Bcは、乾燥工程の運転時間が所定時間、例えば5分経過したか否かを判断する。所定時間が経過したと判断したときにはステップS310に進み、所定時間経過していないと判断したときには乾燥工程の運転を継続する。
ステップS310でミスト発生装置2の制御部2Bcは、乾燥工程の運転を停止させる。浴室空調装置3の制御部8は、ミスト発生装置2からの乾燥工程停止に基づく制御信号が供給されると、ファンモータ36の駆動を停止させると共に、イオン発生器44の作動を停止する。
(ノズル噴出停止モード)
次に、ノズル噴出停止モードについて説明する。
図14(A)に示すように、洗浄工程中に浴室照明スイッチ69Bがオンになった場合、ノズル噴出停止モードでは、まず、ステップS261でミスト発生装置2の制御部2Bcは、ミストノズル11からのミストMの浴室101内への噴出を停止すると共にミストノズル11の回動も停止させる。
ステップS262でミスト発生装置2の制御部2Bcは、浴室照明スイッチ69Bがオフになったか否かを判断する。浴室照明スイッチ69Bがオフになったと判断したときには図13のステップ240に進み、浴室照明スイッチ69Bがオフになっていないと判断したときにはステップS263に進む。
ステップS263でミスト発生装置2の制御部2Bcは、洗浄工程の運転時間が所定時間、例えば5分経過したか否かを判断する。浴室洗浄モードの運転時間が所定時間経過したと判断したときには図13のステップ280に進み、所定時間経過していないと判断したときにはステップS262に戻り、再度浴室照明スイッチ69Bがオフになったか否かを検出する。
(ノズル噴出方向変更モード)
次に、ノズル噴出方向変更モードについて説明する。
図14(B)に示すように、洗浄工程中に浴室照明スイッチ69Bがオンになった場合、ノズル噴出方向変更モードでは、まず、ステップS264でミスト発生装置2の制御部2Bcは、回動しているミストノズル11を所定方向で停止させ、ミストノズル11から噴出されるミストMの噴出方向を変更する。
ステップS265でミスト発生装置2の制御部2Bcは、浴室照明スイッチ69Bがオフになったか否かを判断する。浴室照明スイッチ69Bがオフになったと判断したときには図13のステップ240に進み、浴室照明スイッチ69Bがオフになっていないと判断したときにはステップS266に進む。
ステップS266でミスト発生装置2の制御部2Bcは、洗浄工程の運転時間が所定時間、例えば5分経過したか否かを判断する。洗浄工程の運転時間が所定時間経過したと判断したときには図13に示すステップS280に進み、所定時間経過していないと判断したときにはステップS265に戻り、再度浴室照明スイッチ69Bがオフになったか否かを検出する。このようにして、浴室洗浄モードの一連の動作が終了する。
以上説明したように、本実施の形態では、吹出孔11cが浴室101の壁面101c方向に傾けられたミストノズル11を回動させながら銀イオンミストGMを浴室101内に噴出する。そのため、噴出される銀イオンミストGMは、浴室101の壁面101cの四方に噴出、付着し、銀イオンミストGMが浴室101内の壁面101c全体に万遍なくかけられることになる。従って、本実施の形態によれば、浴室101の壁面101全体に銀イオンミストGMを噴出、付着させた後に乾燥させることで、浴室101内を殺菌、抗菌することができ、カビ菌等の発生を防止することができる。
また、浴室洗浄モードにおいて、浴室101内に人がいるときには、浴室101内に銀イオンミストGMが噴出されないため、人に銀イオンミストGMがかかることがない。また、浴室洗浄モード中に浴室に人が誤って入ったとしても、銀イオンミストGMの噴出が停止または噴出方向が停止されるため、人に銀イオンミストGMがかかることがない。
[第2の実施の形態]
以下、本発明の第2の実施の形態につき、図面を参照して説明する。本実施の形態では、ミストMを噴出するノズルユニットを2系統設ける点において上述した第1の実施の形態と異なる。なお、その他の湯水噴出空調装置1の構成等は、上述した第1の実施の形態と同一であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
<ミスト発生装置>
図15は、本発明の一実施形態に係る湯水噴出空調装置1の構成を示す図である。
ミスト発生装置2は、図15に示すように、回動しながらミストMを浴室101内に噴出するノズルユニット2Aとスイング(揺動)しながらミストMを浴室101内に噴出するノズルユニット2Dとを有する。これらのノズルユニット2A,2Dは、浴室101の天井裏面の浴室空調装置3と電磁弁ユニット2Bとの間に配設される。また、ノズルユニット2Aにはノズル配管15bが接続され、ノズルユニット2Dにはノズル配管15dが接続され、給湯装置4からの湯水がそれぞれに供給されるようになっている。
(ノズルユニット)
図16(A)はノズルユニット2Dの下面の構成を示す図であり、図16(B)はノズルユニット2Dの正面の構成を示す断面図であり、図16(C)は側面の構成を示す断面図である。
ノズルユニット2Dは、図16(A)〜(C)に示すように、ミストMを噴出するミストノズル11Dと、ミストノズル11Dに湯水を供給する供給配管12と、ミストノズル11Dを保護するカバー部材56と、ミストノズル11Dを収容する筐体50と、筐体50の下面を覆うフロントパネル54とを有する。
筐体50は、下端側が開口され、ミストノズル11Dおよび供給配管12を収容可能な程度の大きさを有する直方体状をなす箱体であって、開口端縁部には外方向に延びるフランジ部50aが設けられる。筐体50の両側壁の下端部には軸受け部118が設けられており、水平方向に延びる供給配管12の両端部がこれらの軸受け部118によって揺動可能に軸支されている。
ミストノズル11Dは、供給配管12の下部に固着されたノズル本体11aと、ノズル本体11aの先端部に着脱自在に設けられたノズル吹出部11bとを有する。本例ではノズル本体11aは、略直方体状をなし、供給配管12の長手方向に沿って3個のノズル本体11aが等間隔に取り付けられる。ミストノズル11Dは、供給配管12を軸として所定方向に所定の範囲内でスイング(揺動)可能なように構成される(図16(C)参照)。
カバー部材56は、3個のミストノズル11Dの配列方向に沿って延びる断面弓状をなす平板部材であって、ミストノズル11Dと対向した位置に穿設されたノズル孔58にノズル吹出部11bを嵌め込むようにしてミストノズル11Dに着脱自在に取り付けられる。このとき、ミストノズル11Dのノズル吹出部11bはカバー部材56のノズル孔58から浴室101側に露出している。
フロントパネル54は、筐体50の下面側の開口部を覆うような大きさを有し、筐体50のフランジ部50a(または天井面)に着脱可能に取り付けられる。このフロントパネル54には開口部66が穿設され、ミストノズル11Dおよびカバー部材56を筐体50に装着したときに、開口部66からミストノズル11Dおよびカバー部材56が浴室101側に露出するような構成とされる。
また、ノズルユニット2Dは、第1のギア102および第2のギア103を介してミストノズル11Dを所定方向にスイングさせるためのノズル駆動モータ100を有する。ノズル駆動モータ100は、筐体50の軸受け部118の上方の側壁部に設置される。第1のギア102は、図16(C)に示すように、略扇状をなし、ミストノズル11Dおよび供給配管12に固着されている。また、第2のギア103は、平面視円形状をなし、ノズル駆動モータ100の回動軸100aの先端部に第1のギア102と噛み合うようにして取り付けられる。これにより、ノズル駆動モータ100を駆動させることで第1および第2のギア102,103を介してミストノズル11Dが所定方向にスイングするようになっている。
(電磁弁ユニット)
次に、電磁弁ユニット2Bについて説明する。図17は電磁弁ユニット2Bの構成を示す図である。排水配管18は略L字状に形成され、その垂直部の分岐部18aからは供給配管17に対して平行に延びる供給配管23が取り付けられる。供給配管23の他端部は供給配管接続部16dに接続され、給水配管15aから供給される湯水がノズルユニット2Dに供給されるようになっている。また、供給配管23には給湯の有無を切り替える電磁弁19dが設けられ、さらに電磁弁19dよりも下流側には銀イオンユニット68Dが設けられる。
ここで、供給配管23に設ける電磁弁19dの設置高さが、排水配管18に設ける電磁弁19cの設置高さよりも高くなるように、供給配管23と排水配管18の流路を構成することで、流路中に残水が滞留しないようにしている。
図18は、電磁弁ユニット2Bの動作を示す図である。
浴室洗浄モード時でノズルユニット2Aから銀イオンミストGMを噴出させる場合には、図18(A)に示すように、電源部ユニット2Cにより、電磁弁19aと電磁弁19bを開き、電磁弁19cと電磁弁19dを閉じ、銀イオンユニット68Aをオンとする。これにより、給湯装置4から供給された温水HWが、供給配管17を経由してノズルユニット2Aに供給され、ミストノズル11Aが回動しながら銀イオンミストGMを浴室101に噴出する。
浴室洗浄モード時でノズルユニット2Dから銀イオンミストGMを噴出させる場合には、図18(B)に示すように、電源部ユニット2Cにより、電磁弁19aと電磁弁19dを開き、電磁弁19bと電磁弁19cを閉じ、銀イオンユニット68Dをオンとする。これにより、給湯装置4から供給された温水HWが、供給配管23を経由してノズルユニット2Dに供給され、ミストノズル11Dがスイングしながら銀イオンミストGMを浴室101に噴出する。
(ミスト操作部)
図19は、ミスト発生装置2のミスト操作部5の一例を示す構成図である。
ミスト操作部5は、入浴ミストモードの運転および運転停止を選択するためのミストボタン160と、マイナスイオンモードの運転および運転停止を選択するためのマイナスイオンボタン168と、浴室洗浄モードの運転および運転停止を選択するための浴室洗浄ボタン166とを備えている。これらのボタン160,166,168の近傍には、これらのボタン160,166,168の選択時に発光(点灯)制御されるLED等のランプ160a,166a,168aが設けられる。
また、ミスト操作部5は、入浴ミストモード、マイナスイオンモードまたは浴室洗浄モード時に、温風HAの方向を調節するためのルーバボタン161と、ミストノズル11Dをスイングさせるためのノズルスイングボタン163と、ミストノズル11Aを回動させるためのノズル回動ボタン162とを備えている。ルーバボタン161を押して浴室空調装置3の図示しない風向調整部材の温風HAの方向を調節することで、ミストノズル11A,Dから噴出されるミストMの噴出方向を調節することができる。
<浴室空調装置およびミスト発生装置の制御系>
図20は、浴室空調装置3およびミスト発生装置2の制御系の構成を示している。
制御部2Bcにはミストノズル11Aを回動駆動するためのノズル駆動モータ100Aが接続される。ノズル駆動モータ100Aは、制御部2Bcから供給される制御信号に基づいて駆動され、これによりミストノズル11Aが回動可能に制御される。
また、制御部2Bcにはミストノズル11Dをスイング駆動するためのノズル駆動モータ100Dが接続される。ノズル駆動モータ100Dは、制御部2Bcから供給される制御信号に基づいて駆動され、これによりミストノズル11Dがスイング可能に制御される。
以上説明したように、本実施の形態では、2系統のノズルユニット2A,2Dを有するため、用途に合わせてノズルユニット2A,2Dを使い分けることができる。例えば、浴室101の壁面101cを重点的に洗浄したい場合には回動型のノズルユニット2Aを用いれば良いし、浴槽101aや洗い場101bを重点的に洗浄したい場合にはスイング型のノズルユニット2Dを用いれば良い。もちろん、スイング型のノズルユニット2Dによっても、スイングの可動範囲を調節することにより、浴室101の壁面101cに銀イオンミストGMを噴出、付着させることができるので、ノズルユニット2Dを壁面101cの洗浄に用いても良い。また、ノズルユニット2Aを浴室洗浄モード用とし、ノズルユニット2Dを入浴ミストモード用としても良い。さらには、スイング型のノズルユニット2Dのみの構成としても良い。
[第3の実施の形態]
以下、本発明の第3の実施の形態につき、図面を参照して説明する。
上述したように、入浴ミストモード等においては、銀イオンユニット68から銀イオンを湯水に溶出させ、ミストノズル11から銀イオンミストGMを噴出させることで浴室101内の抗菌、殺菌等を行っている。銀イオンユニット68では、銀棒からなる電極を水に浸漬させると共にこの電極に電圧を印加することで銀イオンを溶出、発生させている。そのため、銀棒の電極は溶出とともに消耗する。また、通常の入浴ミストモードにおいて、銀棒からなる電極に電圧を印加しない場合であっても、銀棒を水に浸漬させた状態では銀イオンが徐々に水に溶け込んでしまい、消耗の原因となる。そこで、以下の第3の実施の形態では、銀イオンミストGMを発生させない通常の入浴ミストモード時において、銀イオンユニット68の銀棒の電極の消耗を抑えた電磁弁ユニット2Bの構成について説明する。
なお、その他の湯水噴出空調装置1の構成等は、上述した第1および第2の実施の形態と同一であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、ノズルユニットは、回動型(ノズルユニット2A)、スイング型(ノズルユニット2D)の何れかを採用しても良いし、双方を採用しても良い。本例ではスイング型のノズルユニット2Aを採用した例を説明する。
(電磁弁ユニット)
電磁弁ユニット2Bの構成について説明する。図21は、本発明の一実施形態に係る電磁弁ユニット2Bの構成を示す図である。
供給配管(第1の配管)17には上流側から電磁弁(第1の弁)19aおよび電磁弁(第2の弁)19bが設けられ、電磁弁19bの下流側には銀イオンユニット(銀イオン発生手段)68が設けられる。さらに銀イオンユニット68の下流側には、後述するバイパス配管22を通過した湯水が銀イオンユニット68側へ流れないようにするための逆止弁(第3の弁)21が設けられる。
排水配管(第2の配管)18は、供給配管17の分岐部17aから分岐して略L字状に形成され、その経路中には電磁弁(第4の弁)19cが設けられる。また、排水配管18の屈曲部18aからはさらに分岐したバイパス配管(第3の配管)22が取り付けられる。バイパス配管22は、略逆L字状に形成され、その垂直部22aの上端部が供給配管17に設けられた逆止弁21よりも下流側に接続される。また、バイパス配管22の水平部22bの経路中には給湯の有無を切り替える電磁弁(第5の弁)19eが設けられる。
図22は、電磁弁ユニット2Bの動作を示す図である。
入浴ミストモード時には、電源部ユニット2Cにより、電磁弁19aと電磁弁19eを開き、電磁弁19bと電磁弁19cを閉じ、銀イオンユニット68をオフとする。これにより、給湯装置4から供給された温水HWが、供給配管17およびバイパス配管22を経由してノズルユニット2Aに供給され、ノズルユニット2AからミストMが浴室101内に噴出される。このとき、バイパス配管22を経由して供給配管17に流れる温水HWは、逆止弁21によって銀イオンユニット68方向への流入が遮断され、ノズル配管15b方向にのみ流れる。
銀イオンミストモード時には、電源部ユニット2Cにより、電磁弁19aと電磁弁19bを開き、電磁弁19cと電磁弁19eを閉じ、銀イオンユニット68をオンとする。これにより、給湯装置4から供給された温水HWが、供給配管17、銀イオンユニット68および逆止弁21を経由してノズルユニット2Aに供給され、ノズルユニット2Aから銀イオンミストGMが浴室101内に噴出される。
排水時には、電源部ユニット2Cにより、電磁弁19aと電磁弁19cを開き、電磁弁19bと電磁弁19eを閉じ、銀イオンユニット68をオフとする。これにより、給湯装置4から供給された温水HWが、供給配管17および排水配管18を経由してドレン配管15cに排水される。
(ミスト操作部)
図23は、ミスト発生装置2のミスト操作部5の一例を示す構成図である。
ミスト操作部5は、入浴ミストモードの運転および運転停止を選択するためのミストボタン160と、銀イオンミストモードの運転および運転停止を選択するための銀イオンミストボタン164とを備えている。これらのボタン160,164の近傍には、これらのボタン160,164の選択時に発光(点灯)制御されるLED等のランプ160a,164aが設けられる。
また、ミスト操作部5は、入浴ミストモードまたは銀イオンミストモード時に、ミストMの噴出方向をミストノズル11をスイングさせて調節するためのノズルスイングボタン163を備えている。ノズルスイングボタン163の近傍にはこのノズルスイングボタン163の選択時に発光するランプ163aが設けられる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、銀イオンを噴出しない入浴ミストモード時には、銀イオンユニット68が設置されていないバイパス配管22を経由してノズルユニット2Dに湯水が供給される。そのため、銀イオンユニット68の銀棒が湯水に浸ることもないため、銀棒が無駄に消耗されるのを抑制、防止できる。これにより、消耗品である銀棒の経済性の向上を図ることができる。
[第4の実施の形態]
以下、本発明の第4の実施の形態につき、図面を参照して説明する。
上述したように、入浴ミストモード等においては、銀イオンユニット68から銀イオンを湯水に溶出させ、ミストノズル11から銀イオンミストGMを噴出させることで浴室101内の抗菌、殺菌等を行っている。銀イオンユニット200では、銀棒からなる電極を水に浸漬させると共にこの電極に電圧を印加することで銀イオンを溶出、発生させている。そのため、銀棒の電極は溶出とともに消耗してしまうため、適切な時期に交換する必要がある。
従来では、銀イオンユニット200は、例えば浴室101の天井裏面に敷設された配管や天井裏に配設された電磁弁ユニット2B内部に設置していた。そのため、銀イオンユニット200を交換する際には天井裏面で作業を行わなければならず、作業者に負担がかかってしまうと共に、取り付け時間を要してしまう。そこで、以下の第4の実施の形態では、銀イオンユニット200の交換を容易かつ迅速に行うことが可能な湯水噴出空調装置1の構成、動作について説明する。なお、その他の湯水噴出空調装置1の構成等は、上述した第1の実施の形態と同一であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
<湯水噴出空調装置>
図24は、本発明の一実施形態に係る湯水噴出空調装置1の構成を示す図である。
ミスト発生装置2は、給湯装置4から供給される湯水に銀イオンを溶出する銀イオンユニット200を有する。銀イオンユニット200は、浴室101の側壁面に形成されたユニット収容部210に交換可能に収容されている。このユニット収容部210は、例えば、入浴者の手が容易に届く範囲内の高さに設けられる。
(銀イオンユニット)
次に、銀イオンユニット200およびユニット収容部210の構成について説明する。図25は銀イオンユニット200およびユニット収容部210の構成を示す斜視図である。
ユニット収容部210は、浴室101の壁面101cに所定形状に切り欠かれた凹部であり、その開口部は銀イオンユニット200が装着可能なように銀イオンユニット200よりも大きな開口径を有する。ユニット収容部210内部の下端面210aには、給湯側接続部(第1の接続部)212aとノズル側接続部(第2の接続部)212bとが設けられる。給湯側接続部212aは一端部が給湯装置4に接続された給水配管15a1の他端部に接続され、給湯装置4から供給配管15a1を介して湯水がユニット収容部210に収容される銀イオンユニット200に供給される。一方、ノズル側接続部212bは一端部が電磁弁ユニット2B(ノズルユニット2A)に接続された給水配管15a2の他端部に接続され、上記銀イオンユニット200に供給された湯水が給水配管15a2を介して電磁弁ユニット2Bに供給される。これらの給湯側接続部212aおよびノズル側接続部212bには例えばワンタッチ継ぎ手が用いられる。ユニット収容部210の側面上部には、図示しない電源に接続された後述するコネクタの挿込口220が設けられる。
ユニット収容部210の開口端縁210bには、ヒンジ部218を介してユニット収容部210の開口部を閉塞するための蓋体214が取り付けられる。蓋体214は、ユニット収容部210の開口径よりも若干大きく形成されており、その内面側の周縁部にはその全周に亘って防水加工が施されたシール部材216が設けられる。
銀イオンユニット200は直方体の箱状をなす筐体202を有し、その筐体202の内部には湯水に浸漬するようにして図示しない銀棒からなる電極が設けられる。筐体202の下端面202aには、ユニット収容部210に設けられた給湯側接続部212aに着脱可能に装着される給湯側接続部(第3の接続部)204aと、ノズル側接続部212bに着脱可能に装着されるノズル側接続部(第4の接続部)204bとが取り付けられている。銀イオンユニット200の上端面には、筐体202内部の電極に接続されたリード線208が取り付けられ、このリード線208の先端部にはコネクタ206が取り付けられる。
<銀イオンユニットの交換方法>
次に、銀イオンユニット200の交換方法について説明する。
図26(A)は銀イオンユニット200をユニット収容部210に装着した状態を示す図であり、図26(B)は銀イオンユニット200をユニット収容部210に装着して蓋を閉めた状態を示す図であり、図26(C)は銀イオンユニット200をユニット収容部210から取り外した状態を示す図である。
図26(A)に示すように、銀イオンユニット200をユニット収容部210に装着するときには、銀イオンユニット200の給湯側接続部204aをユニット収容部210の給湯側接続部212aに装着し、銀イオンユニット200のノズル側接続部204bをユニット収容部210のノズル側接続部212bに装着する。さらに、コネクタ206をユニット収容部210の挿込口220に挿し込む。最後に、図26(B)に示すように、蓋体214を閉じてユニット収容部210の開口を閉塞する。蓋体214にはシール部材216が設けられるため、蓋体214と浴室101の側壁面との間に防水機能を有するシール部材216が介挿され、ユニット収容部210内部への水等の浸入が防止される。
銀イオンユニット200を交換するときには、図26(C)に示すように、蓋体214を開き、銀イオンユニット200の給湯側接続部204aをユニット収容部210の給湯側接続部212aから取り外し、銀イオンユニット200のノズル側接続部204bをユニット収容部210のノズル側接続部212bから取り外す。さらに、コネクタ206をユニット収容部210の挿込口220から取り外す。ユニット収容部210の給湯側接続部212aおよびノズル側接続部212bとして用いられるワンタッチ継ぎ手は止水構造を有するため、銀イオンユニット200を取り外したときでも、給水配管15a1,15a2からの水漏れすることはない。
本実施の形態によれば、ユニット収容部210は、浴室101の入浴者の手の届く低い位置に設けられると共に、銀イオンユニット200をワンタッチで取り外すことが可能な構成を有するため、銀イオンユニット200の交換を容易かつ迅速に行うことができる。
[第5の実施の形態]
以下、本発明の第5の実施の形態につき、図面を参照して説明する。
本実施の形態では、湯水噴出空調装置1のマイナスイオンモードについて説明する。なお、湯水噴出空調装置1の構成等は、上述した第1〜4の実施の形態と同一であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図27は、湯水噴出空調装置1のマイナスイオンモードにおける動作を示すフローチャートである。なお、本例では上記第2の実施の形態で説明した湯水噴出空調装置1を用いた場合について説明する。
ステップS400でミスト発生装置2の制御部2Bcは、ユーザによってミスト操作部5のマイナスイオンボタン168(図19参照)が押されたか否かを判断する。マイナスイオンボタン168が押されたと判断したときにはステップS410に進み、押されていないと判断したときにはマイナスイオンボタン168の押下の有無を再度検出する。
ステップS410でミスト発生装置2の制御部2Bcは、ミストノズル2Aを回動させながら、ミストノズル2AからミストMを浴室101の壁面101cに向かって噴出させる(図15参照)。ミストMの水勢は、ミストMが側壁101cに衝突したときにミストMが粉砕される程度に調節する。ミストMは、浴室101の側壁101cに衝突すると、その衝撃によって粉砕(微細化)されて電気二重層が形成される。このとき、粉砕された水滴の外側には空気のプラスイオンが帯電するため、その水滴に触れている空気がマイナスに帯電されて、浴室101内にマイナスイオンが発生する。
また、ミスト発生装置2の制御部2Bcは、浴室空調装置3の吹出口41からフロントパネル26の吹出グリル46を介して浴室101内に温風HAを吹き出させる。このとき、浴室空調装置3の図示しない風向調整部材であるルーバの傾きを調節して温風HAの風向を調節し、この温風HAにミストMを乗せることで、ミストMの噴出方向を調節し、ミストMが浴室101の側壁101cに衝突し易くなるようにしても良い。
ステップS420でミスト発生装置2の制御部2Bcは、ユーザによってノズル回動ボタン163が押されたか否かを判断する。ノズル回動ボタン163が押されたと判断したときにはステップS430に進み、押されていないと判断したときにはステップS440に進む。
ステップS430でミスト発生装置2の制御部2Bcは、ミストノズル11が回動しているときにはミストノズル11の回動を所定位置で停止させ、ミストノズル11の回動が停止しているときにはミストノズル11を回動させる。そして、ステップS420に戻り、再度、ノズル回動ボタン163の押下の有無を検出する。本例では、ミストノズル11は回動しているため(ステップS410)、ノズル回動ボタン163の押下により停止する。ミストノズル11を所定位置で停止させてミストMを噴出させることで、局所的(例えば浴槽101aや洗い場101b等)にマイナスイオンを発生させることができる。
ステップS440でミスト発生装置2の制御部2Bcは、マイナスイオンボタン168(図19参照)が押されたか否かを判断する。マイナスイオンボタン168が押されたと判断したときにはステップS450に進み、押されていないと判断したときにはステップS420に戻り、ノズル回動ボタン162の押下の有無を再度検出する。
ステップS450でミスト発生装置2の制御部2Bcは、ミストノズル11からのミストMの噴出およびミストノズル11の回動を停止させると共に、浴室空調装置3の吹出口41からの温風HAの吹き出しを停止させる。このようにして、マイナスイオンモードの一連の動作が終了する。なお、上述した例では、ノズルユニット2Aを用いた場合を説明したが、ノズルユニット2Dによりミストノズル11DをスイングさせながらミストMを壁面101cに衝突させることでマイナスイオンを発生させても良い。
従来では、マイナスイオンを発生させるために湯水噴出空調装置1内部で湯水を微細化させていた。そのため、湯水噴出空調装置1内部にはマイナスイオン発生時の水垂れを受けるドレンパンやドレン排水管を設置する必要があった。これに対し、本実施の形態では、ミストMを浴室Mの壁面101cに衝突させることによりマイナスイオンを発生させるため、マイナスイオン発生時に生じる水は側壁101cを伝って浴室101の床面に設けられた排水口から排出されることになる。従って、本実施の形態によれば、水垂れを受けるドレンパンやドレン排水管を湯水噴出空調装置1内部に設置する必要がなく、簡易な構成によりマイナスイオンを発生させることができる。また、浴室101の壁面101cに噴出されるミストMは銀イオンを含むため、側壁101cに沿って水垂れしたとしても、水垢等が壁面101cに付着することもない。
1…湯水噴出空調装置、 2…ミスト発生装置、 2A,2D…ノズルユニット、 2B…電磁弁ユニット、 3…浴室空調装置、 4…給湯装置、 8…制御部、 11,11D…ミストノズル、 15a…給水配管、 15b…ノズル配管、 15c…ドレン配管、 17,23…供給配管、 17a…分岐部、 18…排水配管、 19a,19b,19c,19d,19e…電磁弁、 21…逆止弁、 22…バイパス管、 68…銀イオンユニット、 101…浴室、 101c…壁面、 200…銀イオンユニット
204a…給湯側接続部、 204b…ノズル側接続部、 210…ユニット収容部、 212a…給湯側接続部、 212b…ノズル側接続部、 M…ミスト、 GM…銀イオンミスト、 HA…温風、 HW…温水、 RW…残水