JP5103764B2 - 圧電アクチュエータの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液体移送装置の圧電アクチュエータの製造方法に関する。
記録用紙などの被記録媒体にインクを吐出するインクジェットヘッドとして、電界が作用したときの圧電材料の変形を利用してインクに吐出圧力を付与する圧電アクチュエータを備えたものがある。例えば、特許文献1(特開平8−142324号公報)に記載のインクジェットヘッドは、複数のノズルに夫々連通した複数の圧力室(加圧液室)を有する液室ユニットと、複数の加圧液室に対向するように設けられた圧電アクチュエータ(アクチュエータユニット)を備えている。ここで、圧電アクチュエータは、振動板の複数の圧力室に対向する領域にそれぞれ配置された複数の圧電素子を有する。各圧電素子は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等からなる積層状の複数の圧電層からなり、これら複数の圧電層の間には内部電極がそれぞれ介在している。そして、これら内部電極に駆動電圧が印加されると、内部電極に挟まれた複数の圧電層がそれぞれ変形し、さらに、その圧電層の変形に伴って振動板が変形して圧力室内の容積が変化することから、圧力室の内部のインクに圧力が付与される。
この圧電アクチュエータは以下のような方法で製造される。まず、複数の圧電層及び内部電極を交互に積層させることにより圧電素子プレートを形成してから、配線パターンが形成された基板にこの圧電素子プレートを接着する。そして、ダイヤモンド砥石を備えたダイサー等により圧電素子プレートを所定のピッチで分割して、複数の圧力室に夫々対応する複数の圧電素子を形成する。
特開平8−142324号公報
ところで、近年、印字品質の向上とインクジェットヘッドの小型化の両方を実現するために、複数のノズルをより高密度に配置する試みがなされているが、複数のノズルを高密度に配置するには、これら複数のノズルに夫々対応する複数の圧電素子も高密度に配置する必要がある。しかし、特許文献1に記載された、圧電素子プレートをダイサー等で分割する従来の方法では、さらに細かく分割形成することについて、技術的な限度がある。よって、高密度に配置される複数の圧電素子を形成することが困難になってきている。さらに、圧電素子プレートをダイサー等で分割する従来の方法では、ジグザグの形状には分割することができない。従って、ノズルを高密度に配置するために、対応する複数の圧電素子を千鳥格子状に配置することができなかった。
本発明の目的は、より高密度に配置される複数の圧電素子を容易に形成することが可能な圧電アクチュエータの製造方法を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の第1の態様に従えば、複数の圧力室を含む液体流路が形成された流路ユニットの一表面に設けられ、前記複数の圧力室を覆う振動板、前記複数の圧力室に対応して前記振動板の前記圧力室と反対側に配置された複数の圧電素子、及び、これら圧電素子を前記振動板と反対側から支持する支持部とを有する、液体移送装置の圧電アクチュエータの製造方法であって、前記支持部を形成する支持板であって、一表面に前記複数の圧電素子が配置されるべき素子配置領域を有する支持板を提供する工程と、前記支持板の前記素子配置領域の周りに、前記素子配置領域よりも前記圧電材料が堆積しにくい堆積度低下領域を形成する低下領域形成工程と、前記支持板の前記素子配置領域に、前記堆積度低下領域よりも多くの前記圧電材料の粒子を堆積させて、前記圧電素子を形成する圧電素子形成工程と、前記圧電素子を前記振動板に接合する接合工程とを含み、前記低下領域形成工程において、前記支持板の前記素子配置領域の周りに溝又は孔を形成する圧電アクチュエータの製造方法が提供される。
本発明の第1の態様によれば、平面状の素子配置領域の周りに、この素子配置領域よりも圧電材料が堆積しにくい堆積度低下領域を形成した後に、支持部を形成する支持板に圧電素子の粒子を堆積させる。素子配置領域には、堆積度低下領域よりも多くの圧電素子の粒子が堆積する。従って、素子配置領域に、支持板の振動板側に突出した圧電素子が形成される。つまり、素子配置領域に、堆積度低下領域よりも支持板の振動板側に突出する複数の圧電素子を容易に形成することができる。これらの圧電素子は振動板に接合される。また、ダイサー等により圧電素子を分割形成する場合に比べて、高密度に配置される複数の圧電素子を低コストで形成することが可能になる。また、ダイサー等を用いて圧電素子を分割形成する場合には、ジグザグ状に分割することができなかったため、千鳥格子状に配置された圧電素子を分割形成することはできなかった。本発明の方法では、千鳥格子状の配置を含め、任意の位置に配置された圧電素子を分割形成することができる。
また、前記低下領域形成工程において、前記支持板の、前記素子配置領域の周りに溝又は孔を形成する。溝が形成された支持板に圧電材料を堆積させたときには、平面状の素子配置領域に比べてその周りの溝の部分には圧電材料が堆積しにくい。また、孔が形成された支持板に圧電材料を堆積させたときには、孔の部分には圧電材料が全く堆積しない。いずれの場合であっても、素子配置領域には、溝又は孔が形成された領域である堆積度低下領域よりも、多くの圧電材料が堆積する。従って、素子配置領域の周りに溝又は孔を形成した後に圧電素子の粒子を支持板に堆積させるという簡単な工程で、素子配置領域に、支持板の圧電素子が配置される面側に突出する圧電素子を容易に形成することができる。
本発明の圧電アクチュエータの製造方法では、前記圧電素子形成工程において、エアロゾルデポジション法、スパッタ法、又は、化学蒸着法により、前記圧電材料を前記支持板に堆積させてもよい。この場合には、所望の厚さの圧電素子を容易に形成することができる。
本発明の圧電アクチュエータの製造方法では、前記圧電素子形成工程において、前記圧電材料の粒子を堆積させることにより1層の圧電層を形成する工程と、所定の駆動電圧が印加される第1電極、又は、共通の基準電位に保持される第2電極を形成する工程とを交互に繰り返すことにより、前記圧電層を複数備える積層された圧電層と、前記積層された圧電層の間に交互に配置された複数の前記第1電極及び複数の前記第2電極とを有する前記圧電素子を前記支持板に形成してもよい。積層された複数の圧電層を有する圧電素子は、1枚の圧電層を有する圧電素子よりも、低い電圧で圧力室内の液体に所望の圧力を付与することが可能であるが、本発明によれば、このような積層型の複数の圧電素子を容易に形成することができる。
本発明の圧電アクチュエータの製造方法において、前記圧電素子形成工程は、前記支持板に前記圧電材料の粒子を堆積させることにより一枚の圧電層を形成する工程と、所定の駆動電圧が印加される第1電極、又は、共通の基準電位に保持される第2電極を形成する工程とを含み、前記一枚の圧電層と第1電極及び第2電極とを備える前記圧電素子を、前記支持板に形成してもよい。本発明によれば、単層型の圧電素子を容易に形成することができる。
本発明の圧電アクチュエータの製造方法では、前記圧電素子形成工程において、前記圧電素子配置領域に、前記堆積度低下領域よりも前記支持板の前記一表面側に突出した前記圧電素子を形成してもよい。この場合、圧電素子配置領域の方が堆積度低下領域よりも圧電材料の粒子が厚く堆積しているので、形成された圧電素子を振動板に接着する際に堆積度低下領域に堆積した圧電材料は振動板に接触しない。
本発明の実施の形態について説明する。本実施形態は、液体移送装置として、ノズルから記録用紙に対してインクを吐出するインクジェットヘッドに本発明を適用した一例である。まず、インクジェットヘッド1を備えたインクジェットプリンタ100について簡単に説明する。図1に示すように、インクジェットプリンタ100は、図1の走査方向に移動可能なキャリッジ101と、このキャリッジ101に設けられて記録用紙Pに対してインクを噴射するシリアル式のインクジェットヘッド1と、記録用紙Pを図1の紙送り方向へ搬送する搬送ローラ102とを備えている。インクジェットヘッド1は、キャリッジ101と一体的に走査方向へ移動して、その下面のインク吐出面に形成されたノズル20(図2〜図6参照)の出射口から記録用紙Pに対してインクを噴射する。そして、インクジェットヘッド1により記録された記録用紙Pは、搬送ローラ102により前方(紙送り方向)へ排出される。
次に、インクジェットヘッド1について図2〜図6を参照して詳細に説明する。図2〜図6に示すように、インクジェットヘッド1は、その内部にインク流路が形成された流路ユニット2と、この流路ユニット2の上側に配置された圧電アクチュエータ3とを備えている。
まず、流路ユニット2について説明する。図4〜図6に示すように、流路ユニット2はキャビティプレート10、ベースプレート11、マニホールドプレート12、及びノズルプレート13を備えており、これら4枚のプレート10〜13が積層状態で接合されている。このうち、キャビティプレート10、ベースプレート11及びマニホールドプレート12はステンレス鋼製の板である。エッチングによって、これら3枚のプレート10〜12に、後述するマニホールド17や圧力室14等のインク流路を容易に形成することができる。また、ノズルプレート13は、例えば、ポリイミド等の高分子合成樹脂材料により形成され、マニホールドプレート12の下面に接着される。あるいは、このノズルプレート13も、3枚のプレート10〜12と同様にステンレス鋼等の金属材料で形成されていてもよい。
図2〜図6に示すように、キャビティプレート10には、平面に沿って配置された複数の圧力室14が形成されることによって、隔壁部10aが画成されている。換言すれば、複数の圧力室14は隔壁部10aにより互いに隔てられている。また、複数の圧力室14は上方へ開口しており、さらに、複数の圧力室14は、紙送り方向(図2の上下方向)に2列に配列されている。各圧力室14は、平面視で走査方向(図2の左右方向)に長い、略楕円形状に形成されている。
ベースプレート11の平面視で圧力室14の長手方向両端部に重なる位置には、夫々連通孔15,16が形成されている。また、マニホールドプレート12には、圧力室14の配列方向である紙送り方向(図2の上下方向)に延び、平面視で圧力室14の連通孔15側の端部と重なるマニホールド17が形成されている。このマニホールド17には、インクタンク(図示省略)から、後述の振動板30に形成されたインク供給口18を介してインクが供給される。また、平面視で圧力室14のマニホールド17と反対側の端部と重なる位置には、連通孔19も形成されている。さらに、ノズルプレート13には、平面視で複数の連通孔19と重なる位置に、複数のノズル20が形成されている。ノズル20は、例えば、ポリイミド等の高分子合成樹脂の基板にエキシマレーザー加工を施すことにより形成される。
そして、図5に示すように、マニホールド17は連通孔15を介して圧力室14に連通し、さらに、圧力室14は、連通孔16,19を介してノズル20に連通している。このように、流路ユニット2内には、マニホールド17から各圧力室14を経て各ノズル20に至る複数の個別インク流路21が形成されている。
次に、圧電アクチュエータ3について説明する。図2〜図6に示すように、圧電アクチュエータ3は、複数の圧力室14を覆う振動板30と、この振動板30の上面(圧力室と反対側の面)に、各圧力室14に対応して配置された圧電素子31と、これら複数の圧電素子31を上側(振動板30と反対側)から支持する支持板35(支持部)とを有する。
振動板30は、平面視矩形状の板であり、例えば、ステンレス鋼等の鉄系合金、銅系合金、ニッケル系合金、あるいは、チタン系合金などの金属材料、シリコン、ガラス材料、アルミナやジルコニア等のセラミックス材料、あるいは、ポリイミド等の合成樹脂材料などからなる。この振動板30は、複数の圧力室14を覆うようにキャビティプレート10の上面に接合されている。
圧電素子31は、圧力室14よりも一回り小さいほぼ楕円の平面形状を有し、振動板30の上面の、対応する圧力室14の中央部と、平面視で重なる領域に配置されている。そして、図2に示すように、圧電素子31は、圧力室14と同様に紙送り方向(図2の上下方向)に平行に2列に配列されている。各圧電素子31は、厚み方向に上下に積層された複数の圧電層33と、複数の個別電極32(第1電極)と、複数の共通電極34(第2電極)とを含んでいる。圧電層33は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電性の圧電材料で形成され、圧電層33の各層は、夫々厚み方向に分極処理されている。個別電極32及び共通電極34は、圧電層33の各層の間及び圧電層33の最外層の上下面に交互に配置されている。
図5に示すように、各圧電素子31の複数の個別電極32は、圧電素子31の長手方向一方側(図5の左側)に引き出されており、個別電極32は、圧電層33の図5における左側の側面部に形成された第1側面電極41と接続されている。一方、各圧電素子31の複数の共通電極34は、圧電素子31の長手方向他方側(図5の右方)に引き出されており、共通電極34は、圧電層33の図5における右側の側面部に形成された第2側面電極42と接続されている。さらに、特に図示しないが、第1側面電極41及び第2側面電極42は、フレキシブルプリント配線板(Flexible Printed Circuit:FPC)等の可撓性を有する配線部材(図示省略)を介してドライバIC(図示省略)に接続されている。そして、個別電極32には、第1側面電極41及び配線部材を介してドライバICから駆動電圧が印加される。また、共通電極34は、第2側面電極42及びドライバICを介してグランド電位(所定の基準電位)に保持されている。
圧電素子31の上面には、平板状の支持板35が配置されている。この支持板35は、ステンレス鋼などの金属材料、あるいは、アルミナ、ジルコニア等のセラミックス材料などからなる。図7は、支持板35を下面側から見た概略平面図を示し、図8は図7のVIII−VIII線断面図を示す。従って、図8における上側が支持板35の下面側に対応している。図7、図8に示すように、この支持板35の下面の、複数の圧電素子31と接する平面状の領域(素子配置領域36)の周りには、溝37が形成されている。図5、図6、図8に示すように、この溝37は、圧電素子31に隣接する部分の内面がほぼ鉛直面に形成され、溝37の先端側(上面側)へいくほど内面の傾斜が緩くなり、溝37の先端部(上面側端部)はほぼ平坦になっている。また、図5、図6に示すように、この溝37の内側には、圧電層33と同じくPZT等の圧電材料からなる、圧電材料の層39が積層した状態で形成されている。
また、図2、図4、図7に示すように、振動板30の圧力室と反対側の面(上面)の、支持板35の走査方向両端側(図7の左右両端側)の複数の領域38と対向する領域には、支持柱40が配置されている。支持板35の複数の領域38は、紙送り方向(図7の上下方向)に適当な間隔を空けて設けられている。支持柱40は、圧電素子31と同様に、PZT等の圧電材料からなる積層状の複数の圧電層33を有する。但し、圧電素子31とは異なり、支持柱40には電極は設けられていない。また、支持柱40の高さは圧電素子31の高さとほぼ同じである。これら複数の支持柱40は、インクの吐出動作時に圧電素子31が変形して振動板30を圧力室14側へ押圧する際に、その反力を受け止める役割を果たすものである。そして、複数の圧電素子31と複数の支持柱40は支持板35により互いに連結された状態で、振動板30の上面にエポキシ系の接着剤などで接着されている。
次に、インク吐出動作時における圧電アクチュエータ3の作用について説明する。圧電素子31の複数の個別電極32に対して、第1側面電極41及び配線部材を介してドライバICから駆動電圧が印加されると、個別電極32とグランド電位に保持された共通電極34との間に電位差が生じる。このとき、個別電極32と共通電極34との間に挟まれた部分の圧電層33に、その分極方向である厚み方向と平行な方向の電界が生じ、圧電縦効果により個別電極32と共通電極34との間に挟まれた部分の圧電層33がそれぞれ厚み方向に伸びる。圧電層33の変形により振動板30が圧力室14側へ押圧されて、圧力室14の容積が減少する。このとき、圧力室14内のインクに圧力が付与されて、圧力室14に連通するノズル20からインクの液滴が吐出される。
圧電素子31は複数の圧電層33を有し、その駆動時にはこれら複数の圧電層33がそれぞれ厚み方向に伸びる。そのため、圧電素子31全体の変形量は大きくなり、1枚の圧電層からなる圧電素子と比べて、低い駆動電圧でより大きな圧力を圧力室14内のインクに付与することが可能である。また、支持板35の下面の、圧電素子31が配置された領域の周りには溝37が形成されているため、この溝37により、各圧電素子31の変形が容易となる。
次に、前述した圧電アクチュエータ3の製造方法について説明する。まず、図7〜図9に示すように、支持板35の一表面の、素子配置領域36と支持柱40(図2、図4参照)が配置される領域38の周りに、溝37を形成する(低下領域形成工程)。素子配置領域36は、平面視で略楕円形状であって、圧電素子31が配置される平坦な領域である。ここで、支持板35がステンレス鋼などの金属材料からなる場合には、エッチングにより溝37を容易に形成することができる。尚、この場合には、図9に示すように、溝37は、支持板35の表面からの深さが深くなるほど内面の傾斜が緩くなる形状に形成される。あるいは、マイクロブラスト加工や放電加工により溝37を形成してもよい。一方、支持板35がアルミナやジルコニア等のセラミックス材料からなる場合には、マイクロブラスト加工により溝37を形成することができる。
次に、支持板35の素子配置領域36に圧電素子31を形成する(圧電素子形成工程)。まず、図10に示すように、素子配置領域36の長手方向一端部(図10における左端部)近傍から、他端部(図10における右端部)まで延びる共通電極34を形成する(共通電極形成工程)。この共通電極34は、例えば、スクリーン印刷により形成することができる。あるいは、物理蒸着法(PVD)や化学蒸着法(CVD)により素子配置領域36の全面に導電膜を形成してから、その長手方向一端部の導電膜をレーザー加工等により部分的に除去することにより、共通電極34を形成してもよい。
次に、図11に示すように、PZT等の圧電材料の粒子を支持板35に全面的に吹き付けて、素子配置領域36に圧電層33を形成する(圧電層形成工程)。ここでは、例えば、微粒子をキャリアガスとともに基材(支持板35)に高速で衝突させるエアロゾルデポジション法(AD法)を用いて、圧電材料の粒子を支持板35に堆積させることができる。ここで、素子配置領域36の周りには溝37が形成されている。そして、支持板35の溝37の大きな傾斜を有する内面では、成膜に寄与しない微粒子の跳ね返りの割合が大きくなるために、圧電材料はほとんど堆積しない。圧電材料の微粒子は、溝37の奥端の平坦部に少し堆積するだけであり、溝37は、支持板35の素子配置領域36と比較して粒子が堆積しにくい。つまり、溝37の内面における粒子の堆積のしやすさ(堆積度)は平面状の素子配置領域36よりも低く、素子配置領域36には溝37よりも多くの圧電材料が堆積する。尚、溝37が形成された領域が、本願の堆積度低下領域となる。従って、素子配置領域36には、溝37内に堆積した圧電材料の層39よりも厚く、一定の厚さを有する圧電層33が1層形成される。尚、特に図示しないが、このとき、支持柱40が配置される領域38にも、支持柱40の一部をなす1層の圧電層33が同時に形成される。
また、AD法の他に、スパッタ法やCVD法を用いて圧電材料の粒子を支持板35に堆積させてもよい。この場合でも、溝37の内面における圧電材料の堆積度は、平面状の素子配置領域36に比べて低くなり、素子配置領域36には、溝37に堆積した圧電材料の層39よりも厚く、一定の厚さを有する圧電層33が1層形成される。尚、スパッタ法やCVD法では、前述のAD法と比較して、溝37の傾斜した内面においても多少は圧電材料が堆積するが、素子配置領域36よりも堆積しにくいことに変わりはない。
次に、図12に示すように、素子配置領域36の長手方向一端部(図12における左端部)から、他端部(図12における右端部)近傍まで延びる個別電極32を形成する(個別電極形成工程)。この個別電極32も、共通電極34と同様に、スクリーン印刷により形成することができる。あるいは、物理蒸着法(PVD)や化学蒸着法(CVD)により素子配置領域36の全面に導電膜を形成してから、その長手方向一端部の導電膜をレーザー加工等により部分的に除去することにより、個別電極32を形成してもよい。
共通電極形成工程又は個別電極形成工程と、1枚の圧電層33を形成する圧電層形成工程とを交互に繰り返すことにより、図13に示すように、支持板35の素子配置領域36に圧電素子31を形成する(圧電素子形成工程)。圧電素子31は、複数の圧電層33と、圧電層33の最外層の上下面及び圧電層33の各層の間に交互に配置された、複数の個別電極32及び複数の共通電極34とを有する。また、圧電素子31は、溝37が形成された領域よりも下方(支持板35と反対側)へ突出して形成されている。このとき、支持板35の走査方向両端部の領域38(図7、図8参照)には、支持柱40(図2、図4参照)も同時に形成される。
図14に示すように、圧電素子31の両側面(及び、溝37内に堆積した圧電材料の層39の下面)にメッキ等の方法により導電膜を付着させることにより、圧電素子31の側面に第1側面電極41と第2側面電極42を形成する。そして、図15に示すように、第1側面電極41と最下層の共通電極34の間の領域、複数の圧電素子31の間の領域の、不要な導電膜をレーザー加工等により除去することによって、共通電極と個別電極との間の導通を防止する。最後に、複数の圧電素子31と複数の支持柱40とを、接着剤等により振動板30に接合する(接合工程)。
以上説明した圧電アクチュエータ3の製造方法によれば、次のような効果が得られる。支持板35の溝37が形成された部分は、平面状の素子配置領域36に比べて、圧電材料の粒子が堆積しにくい。そのため、支持板35の素子配置領域36の周りに溝37を形成してから、支持板35に圧電材料の粒子を堆積させるという簡単な工程で、複数の素子配置領域36にそれぞれ圧電層33を形成することができ、下方へ突出する複数の圧電素子31を容易に形成することができる。また、ダイサー等により複数の圧電素子31を分割形成する場合に比べて、高密度に配置される複数の圧電素子31を低コストで形成することが可能になる。
エアロゾルデポジション法(AD法)、スパッタ法、又は、化学蒸着法(CVD法)により、圧電材料を支持板35に堆積させて圧電層33を形成すれば、所望の厚さの圧電層33を容易に形成することができる。また、上記方法で形成される圧電素子31は、複数の圧電層33を有しており、1枚の圧電層を有する圧電素子の場合よりも低い電圧で圧力室14内のインクに所望の圧力を付与することが可能である。上記方法によれば、低電圧で動作可能な積層型の圧電素子31を容易に形成することができる。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
〈第1変更形態〉
前記実施形態では、個別電極32及び共通電極34は、圧電素子31の両側面にそれぞれ引き出され、さらに、その両側面にそれぞれ形成された第1側面電極41及び第2側面電極42を介して、FPC等の配線部材に接続されている(図5参照)。しかし、図16に示すように、支持板35Aの素子配置領域36Aの周りの溝35において、圧電材料の堆積量が比較的多い場合には、圧電素子31Aの側面に側面電極を形成することが困難になりうる。そこで、図16に示すように、各圧電素子31Aについて、支持板35Aと圧電層33Aを、圧電層33Aの積層方向に貫通するスルーホール50,51が形成され、スルーホール50,51内に充填された導電性材料52,53を介して、個別電極32A及び共通電極34Aがそれぞれ接続されてもよい。
各圧電素子31Aに形成される2つのスルーホール50,51のうち、一方(図16の左側)のスルーホール50は、平面視で個別電極32Aのみが重なる領域に形成されている。スルーホール50は、複数の圧電層33Aを貫通し、スルーホール50内に充填された導電性材料52を介して、複数の個別電極32Aが互いに接続されている。また、他方(図16の右側)のスルーホール51は、平面視で共通電極34Aのみが重なる領域に形成されている。スルーホール51は複数の圧電層33Aを貫通し、スルーホール51内に充填された導電性材料53を介して複数の共通電極34Aが互いに接続されている。さらに、スルーホール50,51の内部に充填された導電性材料52,53は、支持板35Aの上面に形成された2つの端子部54,55にそれぞれ接続されている。そして、これら2つの端子部54,55は、FPC等の配線部材に電気的に接続される。
第1変更形態の圧電アクチュエータ3Aは、各圧電素子31Aの個別電極32Aと共通電極34Aにそれぞれ接続された導電性材料52,53が、支持板35Aの上面まで引き出されているため、前記実施形態に比べて、FPC等の配線部材の接続が容易になり、また、電気的接続の信頼性も高くなるという効果が得られる。
〈第2変更形態〉
図17、図18に示すように、圧電アクチュエータ3Bにおいて、支持板35Bの溝37Bの内面を急な傾斜面(例えば、傾斜角度45度以上)に形成するとともに、その先端(奥端)形状をより鋭く形成してもよい。ここで、傾斜角度は、支持板35Bの下面(素子配置領域36Bが形成されている面)に平行な面と溝37Bを画成する面とのなす角度で定義される。尚、放電加工や超音波加工等の方法を用いれば、溝37Bの先端を鋭く形成することは容易である。このように、溝37Bの内面が急な傾斜面として形成されているために、圧電層33を形成する際に、溝37Bの内面には圧電材料の粒子がさらに堆積しにくくなる。また、溝37Bの先端が鋭く形成されているため、この先端部にも圧電材料の粒子はほとんど堆積しない。従って、溝37Bの内部に堆積する圧電材料がさらに少なくなるので、圧電素子31Bを素子配置領域36Bに形成する際に、隣接する別の圧電素子31Bと確実に分断することができる。
〈第3変更形態〉
素子配置領域の周りに、溝37(図5,図6参照)の代わりに貫通孔を形成してから、支持板に圧電材料の粒子を堆積させてもよい。図19(a)、(b)に示すように、支持板35Cには、複数の圧力室14にそれぞれ対応して、図19(a)の上下方向に2列に配列された複数の平面状の素子配置領域36Cが設けられている。各素子配置領域36Cの配列方向(上下方向)両側にそれぞれ平面視で略楕円形の孔37Cを形成する。尚、図19(a)に示すように、各素子配置領域36Cは、その長手方向両端部の連結部分57を介して隣接する素子配置領域36Cと連結されている。そして、素子配置領域36Cに共通電極34を形成してから、孔37Cが形成された支持板35CにAD法やスパッタ法、あるいは、CVD法等により、圧電材料の粒子を全面的に堆積させる。このとき、支持板35Cの孔37Cが形成された部分には圧電材料の粒子は全く堆積しない一方で、素子配置領域36Cには一定厚さの圧電層33Cが形成される。さらに、この圧電層33Cに個別電極32を形成する。
そして、前述の共通電極形成工程又は個別電極形成工程と、圧電層形成工程とを交互に繰り返すことにより、圧電素子31Cが支持板35Cの素子配置領域36Cに形成される。図20に示すように、圧電素子31Cは、複数の圧電層33Cと、積層された圧電層33Cの最外層の上下面及び圧電層33Cの各層の間に、交互に配置された個別電極32及び共通電極34とを有する。その後、前述の第1変更形態と同様に、各圧電素子31Cの圧電層33Cに、積層方向に延びる2本のスルーホールを形成し、これら2本のスルーホールに導電性材料を充填し、この導電性材料によって複数の個別電極32、及び、複数の共通電極34をそれぞれ導通させる。
このように、支持板35Cの素子配置領域36Cの周りに孔37Cを形成してから圧電材料の粒子を堆積させる場合には、孔37Cの部分には圧電材料が全く堆積しない。本変更形態のように支持板に孔が形成されている構造は、これまでにはない構造であり、支持板35Cの素子配置領域36Cに、孔37Cにより完全に区切られた圧電素子31Cを形成することができる。尚、孔37Cの形状は、図19のような楕円形状のものに限られるものではなく、種々の形状に形成することができる。ここで、孔37Cを素子配置領域36Cをほぼ取り囲むように形成すれば、素子配置領域36Cに形成される圧電素子31Cを隣接する圧電素子31Cから確実に分断することが可能であるが、その反面、支持板35Cの剛性がかなり低下してしまい、製造段階などにおいて支持板35Cの取り扱いが難しくなる。そのため、支持板35Cの剛性を確保するという観点から、素子配置領域36C同士を繋ぐ連結部分57がある程度の領域を有することが好ましい。なお、連結部分57にも素子配置領域36Cと同様に圧電材料の粒子が堆積しているが、連結部分57に対応する領域には電極は形成されていない。
〈第4変更形態〉
前記実施形態及び前記各変更形態では、溝37(図4、図5参照)又は孔37C(図19(a),(b)参照)を形成することにより、素子配置領域の周りに、圧電材料の粒子が素子配置領域よりも堆積しにくい領域(堆積度低下領域)を形成している。これらの溝又は孔を形成する代わりに、素子配置領域の周りに圧電素子の粒子が堆積するのを阻止するマスク層を設けてもよい。このマスク層を形成する場合の製造工程の一例を、図21を参照して説明する。
まず、図21(a)に示すように、支持板35Dの一表面に、スピンコートやディップコートなどにより、フェノール樹脂などからなるレジスト(フォトレジスト)60を全面的に塗布してから、圧電素子が配置される素子配置領域36Dのレジスト60を露光する。そして、図21(b)に示すように、露光された部分のレジスト60を、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド)現像液などのアルカリ溶液で洗い流す。このとき、レジスト60は、素子配置領域36Dの周りにのみ残存して、マスク層61を構成する。尚、支持板35Dのマスク層61が形成された領域は、本願の堆積度低下領域に対応する。
次に、図21(c)に示すように、レジスト60が除去された素子配置領域36Dに共通電極34を形成し、AD法、スパッタ法、あるいは、CVD法などにより圧電材料の粒子を支持板35Dに全面的に堆積させて、圧電層33Dを形成する。そして、図21(d)に示すように、アルキルベンゼンスルホン酸などのレジスト剥離液により、マスク層61及びその表面に堆積した圧電層33Dを除去する。これによって、素子配置領域36Dにのみ圧電層33Dが残存形成される。そして、図21(e)に示すように、この圧電層33Dの表面に個別電極32を形成する。
そして、共通電極34又は個別電極32を形成する工程と圧電層33Dを形成する工程とを交互に繰り返すことにより、複数の圧電層33D、複数の個別電極32及び複数の共通電極34を備えた圧電素子を、支持板35Dの素子配置領域36Dに形成する。この場合でも、前記実施形態と同様に、ダイサー等により圧電素子を分割形成する場合に比べて、高密度に配置される複数の圧電素子を低コストで形成することが可能になる。尚、本変更形態においては、複数の共通電極34、複数の個別電極32、及び、複数枚の圧電層33Dを全て形成した後に、最初に支持板35Dの一表面に形成したマスク層61を除去してもよい。
〈第5変更形態〉
前記実施形態及び前記各変更形態は、積層型の圧電層を有する複数の圧電素子を備えた圧電アクチュエータを製造する場合に本発明を適用した例であるが、単層型の圧電層を有する複数の圧電素子を備えた圧電アクチュエータを製造する場合にも本発明を適用することは可能である。以下、単層型の圧電層を有する圧電アクチュエータの製造方法について説明する。まず、ステンレス製の支持板35Eの下面に、ハーフエッチングにより、前記実施形態と同じ形状の溝37を形成する。このように、支持板35Eの下面に溝37を形成することによって、素子配置領域36及び領域38が画成される。図22に、このようにして形成された支持板35Eを下面側から見た概略平面図を示す。次に、前記実施形態と同様にして、AD法により、素子配置領域36に圧電層33を形成する(図23(a))。このとき、図示されてはいないが、領域38には、素子配置領域36と同程度の厚さの圧電材料の層(支持柱40)が形成される。また、溝37には圧電材料の粒子があまり堆積しない。次に、前記実施例と同様にして、スクリーン印刷により個別電極32を設け、圧電素子31Eを形成し(図23(b))、圧電素子31Eと支持柱40とを、接着剤等により絶縁性材料で形成された振動板30Eに接合する。
金属製の支持板35Eは共通電極として機能するので、共通電極を形成する工程を省略できる。また、支持板35Eは金属材料であるので、ハーフエッチングなどを利用して、容易に溝35を形成することができる。さらに、振動板30Eは絶縁性材料で形成されているので、振動板30Eを通じて、異なる圧電素子31Eの個別電極32が短絡する恐れはない。
なお、支持板35Eは絶縁性の材料で形成されていてもよい。この場合には、支持板35Eに圧電層を形成する前に、前記実施形態と同様にして、素子配置領域36に電極を形成する。このとき、振動板が導電性材料で形成されている場合には、支持板35Eに形成された電極を個別電極として、振動板を共通電極として機能させることもできる。また、支持板35Eに形成する溝37の断面形状は任意にし得る。あるいは、溝37を形成する代わりに、貫通孔又はマスク層を形成することによって、堆積度低下領域を設けてもよい。
前記実施形態及び変更形態において、支持板又は振動板が導電性材料で形成され、個別電極が支持板又は振動板と接触する恐れがある場合には、支持板又は振動板の、少なくとも個別電極が接する領域に絶縁膜を設けてもよい。
以上、本発明をインクジェットヘッドに適用した形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は、前記実施形態及び前記変更形態に限られるものではない。例えば、インク以外の他の液体を移送する液体移送装置の圧電アクチュエータに本発明を適用することも可能である。
図1は本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成図である。 図2はインクジェットヘッドの平面図である。 図3は図2の一部拡大図である。 図4は図2のIV-IV線断面図である。 図5は図3のV-V線断面図である。 図6は図3のVI-VI線断面図である。 図7は支持板の底面図である。 図8は図7のVIII-VIII線断面図である。 図9は支持板に溝を形成する工程を示す図である。 図10は共通電極を形成する工程を示す図である。 図11は圧電層を形成する工程を示す図である。 図12は個別電極を形成する工程を示す図である。 図13は複数の圧電層が積層された状態を示す図である。 図14は側面電極を形成する工程を示す図である。 図15は不要な導電膜を除去する工程を示す図である。 図16は第1変更形態に係る図5相当の断面図である。 図17は第2変更形態に係る図5相当の断面図である。 図18は第2変更形態に係る図6相当の断面図である。 図19は第3変更形態の支持板を示す図であり、図19(a)は支持板の底面図、図19(b)は図19(a)のB−B線断面図である。 図20は第3変更形態に係る図6相当の断面図である。 図21は第4変更形態に係る圧電アクチュエータの製造工程を示す図であり、図21(a)は支持板に塗布されたレジストを部分的に露光する工程、図21(b)は露光されたレジストを除去する工程、図21(c)は圧電層を形成する工程、図21(d)は残存するレジストを剥離する工程、図21(e)は個別電極を形成する工程をそれぞれ示す。 図22は、第5変更形態に係る図7相当の平面図である。 図23は、第5変更形態に係る圧電アクチュエータの製造工程を示す図であり、図23(a)は圧電層を形成する工程、図23(b)は個別電極を形成する工程を示す。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
2 流路ユニット
3,3A,3B 圧電アクチュエータ
14 圧力室30 振動板
31,31A,31B,31C 圧電素子
32,32A 個別電極
33,33A,33B,33C,33D 圧電層
34,34A 共通電極
35,35A,35B,35C,35D 支持板
36,36A,36B,36C,36D 素子配置領域
37,37B 溝
37C 孔
61 マスク層





Claims (5)

  1. 複数の圧力室を含む液体流路が形成された流路ユニットの一表面に設けられ、
    前記複数の圧力室を覆う振動板、前記複数の圧力室に対応して前記振動板の前記圧力室と反対側に配置された複数の圧電素子、及び、これら複数の圧電素子を前記振動板と反対側から支持する支持部とを有する、液体移送装置の圧電アクチュエータの製造方法であって、
    前記支持部を形成する支持板であって、一表面に前記複数の圧電素子が配置されるべき素子配置領域を有する支持板を提供する工程と、
    前記支持板の前記素子配置領域の周りに、前記素子配置領域よりも前記圧電材料が堆積しにくい堆積度低下領域を形成する低下領域形成工程と、
    前記支持板の前記素子配置領域に、前記堆積度低下領域よりも多くの前記圧電材料の粒子を堆積させて、前記圧電素子を形成する圧電素子形成工程と、
    前記圧電素子を前記振動板に接合する接合工程と、を含み、
    前記低下領域形成工程において、前記支持板の前記素子配置領域の周りに溝又は孔を形成することを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
  2. 前記圧電素子形成工程において、エアロゾルデポジション法、スパッタ法、又は、化学蒸着法により、前記圧電材料を前記支持板に堆積させることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  3. 前記圧電素子形成工程において、前記圧電材料の粒子を堆積させることにより1層の圧電層を形成する工程と、所定の駆動電圧が印加される第1電極、又は、共通の基準電位に保持される第2電極を形成する工程とを交互に繰り返すことにより、前記圧電層を複数備える積層された圧電層と、前記積層された圧電層の間に交互に配置された複数の前記第1電極及び複数の前記第2電極とを有する前記圧電素子を前記支持板に形成することを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  4. 前記圧電素子形成工程は、前記支持板に前記圧電材料の粒子を堆積させることにより一枚の圧電層を形成する工程と、所定の駆動電圧が印加される第1電極、又は、共通の基準電位に保持される第2電極を形成する工程とを含み、前記一枚の圧電層と第1電極及び第2電極とを備える前記圧電素子を前記支持板に形成することを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  5. 前記圧電素子形成工程において、前記素子配置領域に、前記堆積度低下領域よりも前記支持板の前記一表面側に突出した前記圧電素子を形成することを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
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