JP5102160B2 - 画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、および画像処理プログラム Download PDF

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この発明は、電子透かしなどの情報埋め込み処理や情報抽出処理などを実行する画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、および画像処理プログラムに関する。
近年、オフィスにおける情報が資産であるとの認識が高まり、その管理に注目が集まっている。教育・規則などの人的な管理に加え、仕組みとしての管理方法がいくつも提案されている。たとえば、情報のアクセスやコピーに制限を加える管理方法や、ログなどの履歴を残す管理方法などさまざまなものがある。また、複写機においても、その複写履歴を複製文書に埋め込む方法が考えられている(たとえば、特許文献1〜5を参照。)。
特開2000−350012号公報 特開2006−229670号公報 特開平9−200513号公報 特開2007−19841号公報 特許第3269015号公報
特許文献1および2には、複写元画像に履歴情報が付加されているか否かを最初に判定し、その結果を反映した新たな履歴情報を複写先画像に付加する手法が開示されている。この手法は、履歴情報を画像と一体化させているので、画像からその履歴を遡及したい場合は、履歴情報をサーバなどの外部に問い合わせる方法に比べ処理が容易であり、優れた管理方法といえる。
ところで、古い情報が付加された元画像に、新たな情報を付加する際、新旧2つの情報の付加によって両方の情報が検出できなくなる事態は避けなければならない。これを実現するには、古い情報を消去してから新しい情報を付加する(オーバーライト)か、古い情報は残るようにして新しい情報を付加する(アペンド)かの2通りの付加方法がある。しかしアペンドの方法は、付加の繰り返し数に限界がある。
たとえば、特許文献2の図5に示された例であれば、複写1世代で1つのバーコード領域を占有していくので、画像面積の限界から、せいぜい数回しか繰り返し付加できないという問題がある。一般に、複写機では、少なくとも10世代の複写履歴を残すことが求められているので、アペンドは好ましい方法とはいえない。
一方、オーバーライトの方法であれば、このような問題は生じない。たとえば、特許文献2の図4に示された例であれば、1つのバーコードで埋め込める情報量は、数キロバイトもあるので、複写1世代の履歴が数十バイトだとすれば、100世代もの履歴を残せることになる。このような繰り返し数の特性は、バーコードだけでなく電子透かしのような情報付加方法においても見られるものである。よって、以降、アペンドでなくオーバーライトについて説明する。
オーバーライトで最も重要となるのは、古い情報の消去方法である。バーコードなら、古いものと同じ位置に同じ大きさの新しいバーコードを上書き(transparencyではなくopaque)合成するだけでよいが、電子透かしでは、そうはいかない。そもそも電子透かしとは、埋め込み情報に応じて元画像に微小な改変を加えるものであるからである。
この改変部分だけを完全に元に戻すことが理想的な消去方法であるが、通常の電子透かしでは、このようなことはできない。よって、一般的な電子透かしの消去方法は、この改変部分と非改変部分の両方に、さらなる改変を加える手法がとられる。ここで問題となるのは、このさらなる改変の度合いである。度合いが高すぎると画質低下を招き、度合いが低すぎると古い情報が消去しきれず、新しい情報と干渉して両方の情報が検出できなくなる。適切な度合いが予めわかっていれば、それを適用するだけでよいが、履歴を埋め込む複写機などでは、適切な度合いが不定であるため問題である。
たとえば、特許文献3に開示されているようなドット合成による情報付加の場合、原稿に載っているドットの大きさは一定ではない。当該原稿が、濃い目の印刷機で作成されたものなら大きなドットであるし、薄めの印刷機で作成されたものなら小さなドットとなる。大きなドットであれば、ローパスフィルタの度合いを強くする必要があるし、小さなドットであれば、度合いを弱くすべきである。特許文献3に開示された技術では、どのような原稿に対しても常に同じ強さの消去処理(図1のフィルタ回路6参照)を行っているので、画質低下が生じるかまたは情報検出が不可となるという問題があった。
一方、特許文献4に開示された技術では、原稿に電子透かしが存在するか否かを判定し(図5のS32)、存在する場合のみ消去処理(図5のS38)を行っている。しかし、ここに開示された技術では、消去処理を行うか行わないかの2通りの制御しか行っていないので、画質低下が生じるかまたは情報検出が不可となるという問題は依然解決されないままである。
また、特許文献5に開示された技術は、消去処理を行い(図15の520)、消去が終了したか否かを判定し(図15の540)、終了していなければ再び消去処理を繰り返すものである。ここに開示された技術では、「徐々に可視マークを消去してゆく」ので(段落番号[0020]の記述を参照)、上記問題を解決することはできる。しかし、消去処理と判定をループで繰り返すので、処理時間が長くなるという別の問題が発生する。
いずれにしても、特許文献1〜5に開示されている技術をはじめとする従来技術では、情報埋め込み処理や情報抽出処理に先立つ、画像データに元から付加されていた情報を消去する処理を迅速かつ正確に行うことができないという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、画像データに新たな情報付加を行っても、それが正しく検出できるように、画像データに元から付加されていた情報を最小限の画質劣化でかつ高速に消去することができる画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、および画像処理プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる画像処理装置は、画像データを入力する入力手段と、前記入力手段により入力された画像データに付加されている付加情報の抽出処理を実行する抽出手段と、前記抽出手段による処理過程で付加情報の抽出度合いを計測する計測手段と、前記画像データから前記付加情報を抽出できないように、前記計測手段が計測した前記付加情報の抽出度合いに関するページ単位の平均相関値に基づいて、前記画像データに対して加工を行う加工手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明にかかる画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、および画像処理プログラムによれば、画像データに付加されていた付加情報の抽出度合いに関するページ単位の平均相関値に基づいて、その画像データに対して加工を行うので、埋め込み情報を最小限の画質劣化でかつ高速に消去することができるという効果を奏する。

以下、添付図面を参照して、この発明にかかる画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、および画像処理プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(画像処理装置の構成)
図1は、この発明の実施の形態にかかる画像処理装置の構成を示すブロック図である。この画像処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、画像処理部102と、記憶部103と、RAM(Random Access Memory)104と、操作・表示部105と、外部I/F(インターフェース)部106と、画像入力部107と、画像出力部108と、を備えている。
CPU101は画像処理装置100の各部を制御する。画像処理部102は、ASICやDSPのような回路で構成され、画像データを高速に処理する。記憶部103は、ROM(Read Only Memory)やハードディスクから構成されており、CPU101を起動するためのプログラムや、種々のプログラム、情報などを記憶する。RAM104は、CPU101が処理するデータやプログラムなどを展開するワークエリアとして機能する。操作・表示部105は、スイッチ、ボタンなどからなる操作機能とLED、LCDなどからなる表示機能を備えており、これらを通じて画像処理装置100と操作者との間の操作や状態に関する情報の授受を行う。外部I/F部106は、外部装置や記憶メディア(ICカード、CD、DVDなど)とのインターフェースを司る(たとえば、バス、イーサネット(登録商標)、電話回線、無線など)。画像入力部107は、原稿を読み取り、電子画像を作成するスキャナ機能を備えている。画像出力部108は、電子画像を用紙に印刷するプロッタ機能を備えている。
次に、画像処理部102の構成を詳細に説明する。図2は、この画像処理部102の構成を示すブロック図である。この画像処理部102は、情報抽出部201と、画像加工部202と、エンコード部203と、情報埋込部204と、を備えている。また、情報抽出部201は、パターンマッチング部211と、計測部212と、デコード部213と、を備えている。
図2において、まず情報抽出部201は、図1に示された画像入力部107で作成された電子画像を取得する。すると、パターンマッチング部211は、当該電子画像に埋め込まれている所定のデータを取り出す。続いて、計測部212がパターンマッチング部211で取り出されたデータに含まれるパターンのマッチング度合いを画像のページ単位に計算する。また、デコード部213がパターンマッチング部211で取り出されたデータを所定の意味をもつ情報に変換する。画像加工部202は、図1に示された画像入力部107で作成された電子画像に埋め込まれている所定のデータを取り出せなくする消去処理を行う。この消去処理は、計測部212の出力値に応じて、その消去度合いを変えることができるようになっている。エンコード部203は、デコード部213が出力する情報と画像処理装置100が独自に追加する情報とを合体させ符号化するなどの変換を行う。画像処理装置100が独自に追加する情報とは、たとえば記憶部103に記憶されている情報や、画像処理装置100で新たに生成された情報などである。情報埋込部204は、画像加工部202で消去処理を施された電子画像に対して、エンコード部203が出力したデータを埋め込む処理を行う。
一般に、この実施の形態で示すような情報付加方法は、情報除去が困難である方が望ましい。なぜなら、権限をもたない者が不正な画像の複写や加工を行う場合に、追求を逃れるため、故意に情報除去を行うことが考えられるからである。よって、不正防止目的のためには、切取りや差替えが容易なバーコードより、電子透かしのような情報付加方法が適している。そこで、以下では電子透かしと同類の地紋による情報付加を行うことを前提として説明する。
地紋による情報付加方法は、バーコードがページの局所領域を占有する方式であるのに対し、地紋はページの全領域を利用して情報埋め込みを行う方式である。これを図3に基づき説明する。
図3は、地紋による情報埋め込み方法のページ分割を説明する図である。ここでは、ページをブロックに分割し、各ブロックに情報を埋め込む例を示したものである。具体的には、解像度600dpiの8画素四方を1ブロックとした場合に、A4サイズの1ページが、600×800=480,000ブロックに分割される例を示している。また、図4は、地紋による情報埋め込み方法の埋込パターンを説明する図である。元画像の各ブロックに、図4に示すようなパターンを合成すれば、1ブロックに1ビットの情報を埋め込むことができる。埋込情報0の場合、同図左上のパターンを、埋込情報1の場合、同図右上のパターンを用いる。ここでは元画像も合成パターンも2値画像とし、OR処理(黒+黒=黒、黒+白=黒、白+白=白)による合成を行うこととする。単純なOR合成なので、たとえば元画像のブロック内が全て黒画素であれば、合成しても正しい情報を抽出できない。しかし、元画像のブロックが埋込パターンと似た画素構成であれば、誤った情報を抽出する可能性がある。ただ、文字画像であれば、このようなブロックは、そう多くはない。そこで、たとえばペイロード(実際に利用できる埋込情報量)が4,800ビットだとして、これを繰り返したり、誤り訂正符号化したりするなどして、480,000ビットの埋込情報を生成し、これを480,000ブロックにそれぞれ割り当てる。元画像のブロックが正しく情報抽出できない画素構成であっても、埋込情報の割り当てを別のブロックに移動させたりしない。埋込情報の冗長性を利用して、正しい4,800ビットを抽出する。また、ページの4隅のブロックだけは、図4の左下や右下のような基準パターンを合成する。情報抽出の際、ページが上下反転したり、傾きや倍率の変動が生じたりしても、この基準パターンの位置関係から画像を補正し、正しいパターンを正しい並びで抽出することができる。
次に、画像処理部102の主要部であるパターンマッチング部211と画像加工部202について詳細に説明する。パターンマッチング部211は、既知のパターン画像と、それと同じ大きさに切り出した入力画像との相関を計算し、その相関値が所定値を超えた場合、その切り出し部分に既知パターンが存在すると判定する機能を備えている。たとえば、パターン画像と同じ8×8画素に切り出した8bitグレースケールの入力画像の画素値を128シフトした画素値(白=−128〜黒=127)A0〜A63と、パターン画素値(白=−1〜黒=1)P0〜P63との積の総和S=P0×A0+P1×A2+・・・+P63×A63が、しきい値(たとえば7900)より大きければ、そのパターンが存在すると判定する。
まず、ページの4隅領域から、図4に示した基準パターンを総当りで探す。発見された基準パターンの座標から画像の歪みを計算し、これに基づき、480,000ブロックを順に切り出す。図4の情報パターン両方について相関を計算し、「情報0があった」「情報1があった」「何もなかった」のいずれかの判定を下す。「情報0があった」「情報1があった」の判定の場合は、その相関値も出力する。
計測部212は、その相関値の平均を計算する。つまりパターンマッチング部が出力する相関値のページ単位の累積を、「情報0があった」または「情報1があった」ブロック数のページ単位の累積で割る計算を行う。この平均相関値φが「多段階の計測値」である。
画像加工部202は、上述の相関値が低くなるような画像処理を行う。ここでは情報パターンとして、図4のような孤立したドットのパターンを使っているので、このドットが消えるような画像処理を行えばよい。これは画像を「ぼかす」平滑化処理で実現できる。画像を平滑化する処理として、「ローパスフィルタ処理」と、「非可逆圧縮・伸張処理」がある。
まず、ローパスフィルタ処理について説明する。図5は、ローパスフィルタの係数を示す図である。これは、2次元のガウス関数exp{−(X2+Y2)/(2*σ2)}を3×3のマスクで表現したものである。入力画像の注目画素とその周囲画素の画素値について、図5の重み付け係数で加重平均をとった値を、出力画像の注目画素値とする処理を行う。また、平滑化の度合いは係数σで変えることができる。係数σを大きくするほど、強く平滑化されるので、ドットは消去されやすくなるが、元画像はぼやけたものになってしまう。ここでは、情報を消去することが第一に求められているので、ドットが消去できるぎりぎりの大きさに係数σを抑えることで、画質劣化を最小限にすることとする。しかし前述のように、印刷機の具合によってドットの大きさは異なる。すなわち、ドットが消去できるぎりぎりの係数σもページによって変える必要がある。
そこで、さまざまなドットの大きさの印刷サンプルについて、情報抽出できなくなる係数σの最小値σminを試行錯誤で探す実験を行った。同時に各印刷サンプルについて、図2に示した画像処理部102で画像処理を行い、計測部212が出力する平均相関値φも測定した。このときの各印刷サンプルについて、φとσminをプロットしたグラフを図6に示す。図6は、平均相関値と係数の最小値の実験結果を示すグラフである。この図6から、プロットが線形状に集中しているので、両者には一定の関係があるといえる。この関係を利用すれば、そのページの平均相関値φから、最適なσを即座に(試行錯誤でなく)求めることができる。実際には、図7に示すようなグラフの階段状太線を使って、φから最適なσを求める。なお、図7は、平均相関値と設定する係数の関係を示すグラフである。この変換は画像加工部内にあるテーブルで行う。係数σを変えることで、ローパスフィルタの係数も図5のように変わってくる。この違いが、「多段階の画像加工」である。
次に、非可逆圧縮・伸張処理について説明する。ここでは、JPEGやJPEG2000のような画像圧縮方式を想定している。画像にDCTやDWTを施し、その変換係数を量子化し、これをエントロピー符号化することで圧縮を行い、その逆を行うことで伸張を行う方式である。非可逆性は、主にこの量子化の過程で生じるが、一般に人間が感知しにくい高周波側の変換係数を大きく量子化する。これにより圧縮、伸張後の画像に平滑化の効果が生まれる。たとえば、JPEGの場合、8×8画素を8×8のDCT係数に変換し、8×8の量子化係数Q’(x,y)で割ることによって求められる。ここで、図8は、
JPEGの量子化テーブルを示す図である。図8に示す量子化テーブル値をQ(x,y)
としたとき、Q’(x,y)は次式で表される。
(1) Q’(x,y)=50/q*Q(x,y) ただし、q<50の場合
(2) Q’(x,y)=(100−q)/50*Q(x,y) ただし、50≦q≦1
00の場合
平滑化の度合いは係数qで変えることができる。係数qを小さくするほど、強く平滑化されるので、ドットは消去されやすくなるが、元画像はぼやけたものになってしまう。係数qと係数σの極性が逆にはなるが、以降の処理はローパスフィルタ処理と同様であるので説明は省略する。計測部212が出力する平均相関値φに応じ最適なqをテーブルで求め、量子化係数Q’(x,y)で量子化を行う。
(画像処理の手順)
次に、この画像処理装置100が実行する各種処理のうち、この実施の形態において特長的な画像処理の手順について説明する。
図9は、画像処理部102における画像処理の手順を示すフローチャートである。図9のフローチャートにおいて、まず、電子画像に埋め込まれたデータを取り出すパターン抽出処理を行う(ステップS901)。この処理は、前述のように図2のパターンマッチング部211が図1に示された画像入力部107で作成された電子画像に埋め込まれた所定のデータを取り出すことである。次に、累計処理を行う(ステップS902)。ここでは、計測部212がパターンマッチング部211で取り出されたデータに含まれるパターンのマッチング度合いを1ページ単位に計算する。そして、1ページの処理が終了したか否かを判定する(ステップS903)。この判定は、たとえば、パターンマッチング部211が取得した1ページの電子画像に対してすべてのパターン抽出処理が終了したか否かを判別することで行うことができる。ここで、1ページの処理が終了した場合(ステップS903:Yes)は、ステップS904へ進む。一方、1ページの処理が終了していない場合(ステップS903:No)は、再度ステップS901の処理を行う。
次に、デコード処理を行う(ステップS904)。具体的には、デコード部213がパターンマッチング部211で取り出されたデータを所定の意味をもつ情報に変換する。続いて、情報追加処理を行う(ステップS905)。ここでは、ステップS904で処理された情報に対して画像処理装置100独自の情報が追加される。そして、エンコード処理を行う(ステップS906)。具体的には、エンコード部203が、ステップS904で処理された情報とステップS905の処理で追加された画像処理装置100独自の情報とを合体させ符号化するなどの変換を行う。
次に、画像加工処理を行う(ステップS907)。ここでは、画像加工部202が、図1に示された画像入力部107で作成された電子画像に埋め込まれている所定のデータを取り出せなくする消去処理を行う。この消去処理は、前述のように、計測部212の出力値に応じて、その消去度合いを変えることができるようになっている。最後に、情報埋込処理を行う(ステップS908)。情報埋込部204が、ステップS907で消去処理を施された電子画像に対して、ステップS906の処理で変換されたデータを埋め込む処理を行う。
以上の画像処理により画像内容がどのように変化するかを図10に示す。図10は、画像処理による画像の変化を説明する図である。ここでは、地紋を使った情報付加の例を示している。図示のように、画像加工処理によって一旦、地紋が消去され、情報埋込処理により再び、地紋が合成されている様子がわかる。ただし、埋込情報が変化しているので、同図の左と右の地紋は同じではない。
以上説明したように、この実施の形態によれば、画像データに付加されていた付加情報の抽出度合いに応じて、その埋め込み情報を消去する加工の度合いを変化させ、当該埋め込み情報を最小限の画質劣化でかつ高速に消去することができるので、画像データに新たな情報付加を行っても、それを正しく検出することが可能になる。
また、この実施の形態では、電子画像に対する埋め込み情報の消去や新たな情報の付加を図2に示したようなハードウェアで行う例を示したが、所定のプログラムを実行することにより当該画像処理が行われるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、地紋による情報の付加の例を示したが、この発明ではその方法に限定されない。たとえば、情報付加を一般的な電子透かし(画像を周波数空間に変換し、その変換係数に情報を埋める方法)によって行ってもよい。また、1ページ単位でなく、ページをいくつかに分割した領域単位で平均相関値を出し、その分割領域ごとに異なった画像加工を行ってもよい。さらに平均相関値が所定値以下だった場合、画像加工処理を行わない判断を加えてもよい。このようにすることで、情報が埋まっていない領域の画質劣化をなくすことができ、とくにソフトウェアにより画像処理を行う場合の処理時間を短くできる。
(画像処理システムの構成)
次に、上記画像処理装置100を用いた画像処理システムの構成例を説明する。図11は、この発明の実施の形態にかかる画像処理システムの概略構成を示す図である。この画像処理システム1100は、プリンタ1101と複数の画像処理装置とにより構成することができる。この画像処理システム1100では、前述した画像処理装置100を複数用いてもよいし、1台の画像処理装置100の他に異なる画像処理装置(複写機)を用いてもよい。ただし、どれも複写履歴を複写紙に埋め込む機能を有していることが好ましい。図11では、プリンタ1101で作成した原本の文書を、3世代まで複写している様子を示しているが、この実施の形態では最大14世代まで複写可能なように構成することができる。
次に、複写紙に埋め込む情報について説明する。図12は、埋め込む情報のフォーマットの一例を示す図である。図12に示すように、埋込情報フォーマット1200は、ヘッダとレコード♯1〜♯14とで形成される。ヘッダには、各文書を識別するための文書IDなどが格納される。また、各レコードは、複写実施者、複写日時、複写機番号が格納される。ひとつの埋込情報フォーマットには最大14のレコードが格納できるようになっている。
図13は、埋込情報の変化の様子を説明するための図である。図13では、1世代目の複写紙と、2世代目の複写紙に埋め込まれた情報の例を示している。ここに示すように、画像処理システム1100では、前世代までの複写情報は残しつつ、新しい複写情報を追加していくので、最大14世代の複写履歴を埋め込むことができる。
図14は、検出結果の表示例を示す図である。図14に示す表示例は、画像処理装置100に設けられた操作・表示部105に表示される検出結果を示したものである。ここでは、3世代目の複写紙から取り出した埋め込み情報が表示されている例を示している。表示される検出結果には、当該文書に関して、複写処理を実行した者の氏名、複写日時、複写機番号(使用した画像処理装置を特定するための情報)が含まれている。このようにすることによって、仮に、当該文書が機密情報を含んでおり、複写禁止のルールがあったにも関わらず複写されてしまったとしても、複写紙から複写履歴を取り出すことで、ルール違反を犯した人物に是正を促すことができる。
以上のように、上述した画像処理装置100を含み画像処理システムを構成することにより、電子画像に埋め込まれていた情報を最小限の画質劣化でかつ高速に消去することができるとともに、新たに最大14世代の複写履歴を埋め込むことができる。すなわち、図9に示した各工程に加え、画像データに複写履歴を埋め込む工程を実行することができる。
なお、この実施の形態で説明した画像処理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
以上のように、この発明にかかる画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、および画像処理プログラムは、電子透かしなどの情報埋め込み処理や情報抽出処理などに有用であり、特に、埋め込み情報を消去する処理を最小限の画質劣化でかつ高速に行うことが要求される場合に適している。
この発明の実施の形態にかかる画像処理装置の構成を示すブロック図である。 画像処理部の構成を示すブロック図である。 地紋による情報埋め込み方法のページ分割を説明する図である。 地紋による情報埋め込み方法の埋込パターンを説明する図である。 ローパスフィルタの係数を示す図である。 平均相関値と係数の最小値の実験結果を示すグラフである。 平均相関値と設定する係数の関係を示すグラフである。 JPEGの量子化テーブルを示す図である。 画像処理部における画像処理の手順を示すフローチャートである。 画像処理による画像の変化を説明する図である。 この発明の実施の形態にかかる画像処理システムの概略構成を示す図である。 埋込情報のフォーマットを示す図である。 埋込情報の変化を示す図である。 検出結果の表示例を示す図である。
符号の説明
100 画像処理装置
101 CPU
102 画像処理部
103 記憶部
104 RAM
105 操作・表示部
106 外部I/F部
107 画像入力部
108 画像出力部
201 情報抽出部
202 画像加工部
203 エンコード部
204 情報埋込部
211 パターンマッチング部
212 計測部
213 デコード部
1100 画像処理システム
1101 プリンタ
1200 埋込情報フォーマット

Claims (9)

  1. 画像データを入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力された画像データに付加されている付加情報の抽出処理を実行する抽出手段と、
    前記抽出手段による処理過程で付加情報の抽出度合いを計測する計測手段と、
    前記画像データから前記付加情報を抽出できないように、前記計測手段が計測した前記付加情報の抽出度合いに関するページ単位の平均相関値に基づいて、前記画像データに対して加工を行う加工手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記加工手段は、前記画像データに対してローパスフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記加工手段は、前記画像データに対して非可逆圧縮・伸張処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 画像データを出力する出力装置と、
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像処理装置と、
    を備えていることを特徴とする画像処理システム。
  5. 画像データを入力する入力工程と、
    前記入力工程により入力された画像データに付加されている情報の抽出処理を実行する抽出工程と、
    前記抽出工程の処理過程で情報の抽出度合いを計測する計測工程と、
    前記画像データから前記付加情報を抽出できないように、前記計測工程で計測された前記付加情報の抽出度合いに関するページ単位の平均相関値に基づいて、前記画像データに対して加工を行う加工工程と、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  6. 前記加工工程は、前記画像データに対してローパスフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の画像処理方法。
  7. 前記加工工程は、前記画像データに対して非可逆圧縮・伸張処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の画像処理方法。
  8. さらに、前記画像データに複写履歴を埋め込む複写履歴埋込工程を含むことを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載の画像処理方法。
  9. 請求項5〜8のいずれか一つに記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
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