JP5102110B2 - 撮像レンズおよびこの撮像レンズを用いた撮像装置 - Google Patents

撮像レンズおよびこの撮像レンズを用いた撮像装置 Download PDF

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本発明は、被写体の像を結像させる撮像レンズおよびこの撮像レンズを用いた撮像装置に関するものである。
従来より、車載用、携帯電話用、監視用等の撮像装置に用いられる小型化、軽量化された広角の撮像レンズが知られている。このような撮像レンズは、CCD素子やCMOS素子等の撮像素子の受光面上に被写体となる物体の像を結像させるものである。
また、小型化、軽量化を狙った広角の撮像レンズとして、6枚のレンズからなり第3レンズをガラス材料で形成した撮像レンズ(特許文献1参照)や、プラスチック接合レンズを含む5〜6枚のレンズで構成した撮像レンズ(特許文献2参照)が知られている。また、出願人は特許文献3に記載の撮像レンズの発明を出願している。
特開2007−249073号公報 特開2006−284620号公報 特願2007−261626号
しかしながら特許文献1、3のように、第3レンズをガラス材料により形成すると、コストが高くなってしまう。また、第3レンズに非球面レンズを用いることで、像面湾曲をさらに良好に補正することが可能となる。
特許文献2に記載のものはプラスチック非球面レンズ同士の接合レンズを用いている。接合レンズに非球面を用いると、製造コストが高くなってしまう。
ところで、近年、CCD素子やCMOS素子等の撮像素子の小型化、高画素化が急速に進んでいる。これにともない、車載用、携帯電話用、監視用等の撮像装置に用いられる撮像レンズをさらに広角化、小型化するとともに収差を小さくしたいという要請がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、広角化および小型化するとともに光学性能を高めることができる撮像レンズおよびこの撮像レンズを用いた撮像装置を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の撮像レンズは、物体側から順に、負のパワーを持つ第1レンズ、負のパワーを持つ第2レンズ、第3レンズ、正のパワーを持つ第4レンズ、正のパワーを持つ第5レンズ、負のパワーを持つ第6レンズからなり、第2レンズから第6レンズが、各レンズにおける少なくとも1つのレンズ面が非球面をなすものであり、第3レンズおよび第6レンズが、d線に対するアッベ数が45以下の材料で形成されたものであり、条件式(2A):3.18≦(D4+D5)/f<5.5を満足するものであることを特徴とするものである。
ただし、f:撮像レンズ全系の焦点距離、D4:第2レンズと第3レンズとの間の空気間隔、D5:第3レンズの中心肉厚。
前記第1レンズは、像側に凹面を向けたメニスカスレンズであり、前記第2レンズは、少なくとも像側のレンズ面が非球面をなし、このレンズ面の中心部は凹面をなし有効径周縁部は中心部よりも負のパワーが弱いものであることが望ましい。
記撮像レンズは、第3レンズと第4レンズの間に絞りを配置することが望ましい。
前記第3レンズは、正のパワーを持ち、物体側のレンズ面の中心部が凸面をなすものとすることが望ましい。
前記第1レンズはガラスレンズとし、第2レンズから第6レンズの各レンズはプラスチックレンズとすることが望ましい。
記撮像レンズは、条件式(1):2.0<f56/f<5.5を満足するものとすることが望ましい。
ただし、f:前記撮像レンズ全系の焦点距離、f56:前記第5レンズと第6レンズの合成焦点距離。
記撮像レンズは、条件式(3):4.0<f3/f<9.0を満足するものとすることが望ましい。
ただし、f:前記撮像レンズ全系の焦点距離、f3:前記第3レンズの焦点距離。
前記第2レンズの像側のレンズ面は、レンズ面の中心部は凹面をなし有効径周縁部は前記中心部よりも負のパワーが弱いものとすることが望ましい。
前記第2レンズの物体側のレンズ面は、レンズ面の中心部は凸面をなし有効径周縁部はこの中心部よりも正のパワーが弱いまたは、そのレンズ面の中心部は凸面をなし有効径周縁部は負のパワーを持つものとすることが望ましい。
前記第3レンズの物体側のレンズ面は、レンズ面の中心部は凸面をなし有効径内に前記中心部よりも正のパワーが強い領域を持つものとすることが望ましい。
前記第5レンズの像側のレンズ面は、レンズ面の中心部は凸面をなし有効径周縁部はこの中心部よりも正のパワーが弱いものとすることが望ましい。
前記第6レンズの物体側のレンズ面は、レンズ面の中心部は凹面をなし有効径周縁部はこの中心部よりも負のパワーが弱いものとすることが望ましい。
前記第6レンズの像側のレンズ面は、レンズ面の中心部が凸面をなし有効径周縁部は中心部よりも正のパワーが弱いものとすることが望ましい。
記撮像レンズは、条件式(4):11<L/f<18を満足するものとすることが望ましい。
ただし、f:前記撮像レンズ全系の焦点距離、L:前記第1レンズの物体側のレンズ面から結像面までの距離。
本発明の撮像装置は、前記撮像レンズと、その撮像レンズにより形成される光学像を電気信号に変換する撮像素子とを備えたことを特徴とするものである。
「レンズ面の有効光線径」は、レンズ面を通る有効な光線のうちの最も外側(光軸から最も離れた位置)を通る光線とそのレンズ面との交点が描く円の直径を意味する。なお、上記レンズ面を通る有効な光線は、被写体の像の結像に用いられる光線である。
ここでは、レンズ面の有効光線径とレンズ面の有効径とは一致する。
なお、「レンズ面の有効径周縁部」は、レンズ面の有効径内を通過する全光線のうち最も外側(レンズの光軸から最も離れた位置)を通る光線とレンズ面とが交わるこのレンズ面上の部位を意味する。
なお、「正のパワーを持つレンズ」は、そのレンズが近軸量域での正のパワーを有するレンズであることを意味する。
また、「負のパワーを持つレンズ」は、そのレンズが近軸量域での負のパワーを有するレンズであることを意味する。
また、「レンズ面の中心部は凸面をなし有効径周縁部は前記中心部よりも正のパワーが弱い」とは、有効径周縁部と中心部とが共に凸面をなし、この中心部の曲率半径の値の絶対値よりも有効径周縁部の曲率半径の値の絶対値の方が大きい場合を意味する。
また、「レンズ面の中心部は凸面をなし有効径周縁部は前記中心部よりも正のパワーが強い」とは、有効径周縁部と中心部とが共に凸面をなし、この中心部の曲率半径の値の絶対値よりも有効径周縁部の曲率半径の値の絶対値の方が小さい場合を意味する。
また、「レンズ面の中心部は凸面をなし有効径周縁部では負のパワーを持つ」とは、レンズ面の中心部が凸面をなし有効径周縁部は凹面をなす場合を意味する。
さらに、「レンズ面の中心部は凹面をなし有効径周縁部は前記中心部よりも負のパワーが弱い」とは、有効径周縁部と中心部とが共に凹面をなし、この中心部の曲率半径の値の絶対値よりも有効径周縁部の曲率半径の値の絶対値の方が大きい場合を意味する。
また、「レンズ面の中心部は凹面をなし有効径周縁部では正のパワーを持つ」とは、レンズ面の中心部が凹面をなし有効径周縁部は凸面をなす場合を意味する。
「レンズ面の中心部のパワーよりも有効径周縁部のパワーの方が弱い」とは、有効径周縁部と中心部とが共に凸面をなし、有効径周縁部は中心部よりも正のパワーが弱い場合、または、有効径周縁部と中心部とが共に凹面をなし、有効径周縁部は中心部よりも負のパワーが弱い場合を意味するものである。
「レンズ面の中心部は凹面をなし有効径周縁部は前記中心部よりも負のパワーが強い」とは、有効径周縁部と中心部とが共に凹面をなし、この中心部の曲率半径の絶対値よりも有効径周縁部の曲率半径の絶対値の方が小さい場合を意味する。
「レンズ面の中心部は凸面をなし、レンズ面の中心部と有効径周縁部との間に前記中心部よりも正のパワーが強い領域を持つ」とは、そのレンズ面の中心部から有効径周縁部まで面全体が凸面をなし、中心部と有効径周縁部との間に中心部の曲率半径の値の絶対値よりも曲率半径の値の絶対値が小さくなるような領域を持つ構成を意味する。
なお、中心部の曲率半径は、レンズ面が光軸と交わる位置におけるレンズ面の曲率半径を意味する。
また、曲率半径の値を絶対値で示す理由は、曲率半径の大小関係を明確にするためである。
本発明の第1の撮像レンズおよびこの撮像レンズを用いた撮像装置によれば、物体側から順に、負のパワーを持つ第1レンズ、負のパワーを持つ第2レンズ、第3レンズ、正のパワーを持つ第4レンズ、正のパワーを持つ第5レンズ、負のパワーを持つ第6レンズからなり、第2レンズから第6レンズを、各レンズにおける少なくとも1つのレンズ面が非球面をなすものとし、第3レンズおよび第6レンズを、d線に対するアッベ数が45以下の材料で形成されたものとし、条件式(2A):3.18≦(D4+D5)/f<5.5を満足するものとしたので、収差の補正を容易に行えるようにした明るい撮像レンズおよび撮像装置を得ることができる。
最も物体側に負の第1レンズ、第2レンズを配置することで、大きな画角で入射してきた光線をとらえることができ、光学系を広角化することが可能となる。第2レンズの少なくとも片側の面を非球面とすることで、諸収差を良好に補正することが可能であると共に、レンズ系を小型化することが可能となる。第2レンズでは、軸上光線と軸外光線が分離されているため、このレンズを非球面とすると収差の補正上有利であり、ディストーションの補正も比較的容易である。
なお、第1レンズも軸上光線と軸外光線とが分離されているが、レンズ系の最も物体側に配置される第1レンズL1の材質としては後述のようにガラス材料を用いることが好ましい。また、第1レンズはレンズ系の中で最も大口径のレンズとなっている。これらの事情から、プラスチック材質を適用しやすい第2レンズを非球面レンズとすることとがレンズの製作上および収差補正上好ましい。
また、前記第2レンズから第6レンズが、各レンズにおける少なくとも1つのレンズ面が非球面をなすものとすることで、球面収差、像面湾曲、コマ収差を良好に補正すると共にレンズ系を小型化することが可能となる。
第3レンズおよび第6レンズを、d線に対するアッベ数が45以下の材料で形成されるようにすることで、軸上の色収差と倍率の色収差を良好に補正することが可能となる。
最も物体側から順に負の第1レンズ、第2レンズを配置することで、大きな画角で入射してきた光線をとらえることができ、光学系を広角化することが可能となる。第1レンズを、像側に凹面を向けたメニスカスレンズとすることで、像面湾曲を良好に補正することが可能となる。
第2レンズにおいて、少なくとも像側の面を非球面とすることで、諸収差を良好に補正することが可能であると共に、レンズ系を小型化することが可能となる。第2レンズでは、軸上光線と軸外光線が分離されているため、このレンズを非球面とすると収差の補正上有利であり、ディストーションの補正も比較的容易である。
なお、第1レンズも軸上光線と軸外光線とが分離されているが、レンズ系の最も物体側に配置される第1レンズの材質としては後述のようにガラス材料を用いることが好ましい。また、第1レンズはレンズ系の中で最も大口径のレンズとなっている。これらの事情から、プラスチック材質を適用しやすい第2レンズを非球面レンズとすることとがレンズの製作上および収差補正上好ましい。
第2レンズを、像側の面を非球面とし、このレンズ面の中心部は凹面をなし有効径周縁部はその中心部よりも負のパワーが弱い形状とすることで、第2レンズの周辺を通る光線を急激に曲げることなく集光させることができるため、ディストーションを良好に補正することが可能となる。
また第3レンズを、少なくとも1つのレンズ面が非球面をなすレンズとすることで、像面湾曲を良好に補正することが可能となる。
第4レンズ、第5レンズを共に少なくとも片側の面が非球面である正のパワーを持つレンズとし、第6レンズを少なくとも片側の面が非球面である負のパワーを持つレンズとし、第3レンズと第4レンズの間に絞りを配置することで、球面収差、像面湾曲、コマ収差を良好に補正すると共にレンズ系を小型化することが可能となる。
以下、本発明の撮像レンズおよびこの撮像レンズを用いた撮像装置の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の撮像レンズを用いた撮像装置の概略構成を示す断面図、図2は、図1に対して説明のための補助線等を加えた図である。
図示の撮像レンズ20は、主に自動車の前方、側方、後方などの状況を撮影するための車載用の撮像装置に用いられる広角の撮像レンズであり、CCDやCMOS等からなる撮像素子10の受光面Jk上に被写体の像を結像させるものである。この撮像素子10は、撮像レンズ20により形成される光学像を電気信号に変換して、この光学像を示す画像信号を得るものである。
<撮像レンズの基本構成およびその作用、効果について>
はじめに、撮像レンズ20の基本構成について説明する。撮像レンズ20は、光軸Z1に沿って物体側から、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、開口絞りSt、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、光学部材Cg1をこの順に備えている。
なお、ここでは、第1レンズL1〜第6レンズL6の各レンズが単レンズである場合について説明するが、これらのレンズは単レンズに限るものではなく接合レンズ等であってもよい。
この撮像レンズ20を通して被写体である物体を表す像が結像される結像面R16には、上記のように撮像素子10の受光面Jkが配置されている。
また、撮像レンズを撮像装置に適用する際には、レンズを装着するカメラ側の構成に応じて、カバーガラスや、ローパスフィルタまたは赤外線カットフィルタ等を配置することが好ましく、図1ではこれらを想定した平行平板状の光学部材Cg1をレンズ系と撮像素子10との間に配置した例を示している。
なお、レンズ系と撮像素子との間にローパスフィルタや特定の波長域をカットするような各種フィルタ等を配置する代わりに、第1レンズL1〜第6レンズL6のうちの隣り合うレンズの間にこれらの各種フィルタを配置してもよい。あるいは、第1レンズL1〜第6レンズL6のいずれかのレンズ面に、各種フィルタと同様の作用を奏するコーティングを施してもよい。
なお、図1中の符号R1〜R16は以下の構成要素を指している。すなわち、R1とR2は第1レンズL1の物体側のレンズ面と像側のレンズ面、R3とR4は第2レンズL2の物体側のレンズ面と像側のレンズ面、R5とR6は第3レンズL3の物体側のレンズ面と像側のレンズ面、R7は開口絞りStの開口部、R8とR9は第4レンズL4の物体側のレンズ面と像側のレンズ面、R10とR11は第5レンズL5の物体側のレンズ面と像側のレンズ面、R12とR13は第6レンズL6の物体側のレンズ面と像側のレンズ面、R14とR15は光学部材Cg1の物体側の表面と像側の表面、R16は上記のように撮像レンズ20の受光面Jkと一致する結像面を示している。
また、レンズ面R1〜R6、レンズ面R8〜R13それぞれは、光軸と交わる中心部から有効径周縁部に亘って滑らかにつながる曲面で形成されたものであり、段差等の不連続な領域を有するものではない。
撮像レンズ20は、第1レンズL1が負のパワーを持ち、第2レンズL2が負のパワーを持ち、第4レンズL4が正のパワーを持ち、第5レンズL5が正のパワーを持ち、第6レンズL6が負のパワーを持つものである。
さらに、この撮像レンズ20は、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、および第6レンズが、各レンズにおける少なくとも1つのレンズ面が非球面をなすものであり、第3レンズおよび第6レンズが、d線に対するアッベ数が45以下の材料で形成されたものである。
第3レンズL3を形成する材料のd線に対するアッベ数を45以下とすることで、倍率の色収差を良好に補正することが容易となる。しかしながら、第3レンズL3を形成する材料のd線に対するアッベ数が45を超えるようにすると、倍率の色収差の補正が困難となる。
第6レンズL6を形成する材料のd線に対するアッベ数を45以下とすることで、軸上の色収差を良好に補正することが容易となる。しかしながら、第6レンズL6を形成する材料のd線に対するアッベ数が45を超えるようにすると、軸上の色収差の補正が困難となる。
なお、第3レンズL3または第6レンズL6を形成する材料として帝人化成株式会社製ポリカーボネイト樹脂、パンライトSP−1516(同社製品名、「パンライト」は同社登録商標)を使用することができる。この材料は屈折率が1.6以上であり、アッベ数が25.5と小さく、さらに光学歪みが小さいという特徴がある。
第3レンズL3または第6レンズL6にこの材料を使用することで、倍率の色収差と軸上の色収差を良好に補正すると同時に成型時に生ずる歪みによる影響を最小限に抑えることができ、例えば100万画素を超えるような高画素の撮像素子用のレンズに用いても良好な像を得ることが可能となる。
また、第2レンズから第6レンズを、各レンズの少なくとも1つのレンズ面が非球面をなすものとすることで、広角でありながら球面収差、像面湾曲、コマ収差、およびディストーションを良好に補正することができる。
また、上記撮像レンズ20は以下のように構成されたものでもある。
すなわち、撮像レンズ20は、光軸Z1に沿って物体側から順に、負のパワーを持ち、像側に凹面を向けたメニスカスレンズである第1レンズL1、少なくとも像側のレンズ面が非球面をなし、像側のレンズ面の中心部は凹面をなし有効径周縁部は中心部よりも負のパワーが弱い第2レンズL2、少なくとも1つのレンズ面が非球面をなす第3レンズL3、正のパワーを持ち、少なくとも1つのレンズ面が非球面をなす第4レンズL4、正のパワーを持ち、少なくとも1つのレンズ面が非球面をなす第5レンズL5、負のパワーを持ち、少なくとも1つのレンズ面が非球面をなす第6レンズL6を配置したものである。
第2レンズL2の像側のレンズ面を上記のように構成することで、ディストーションを良好に補正することが可能となる。
また、第6レンズL6を負のパワーを持つものとしたので、軸上の色収差をより良好に補正することが可能となる。
なお、レンズを構成するレンズ面の中心部は、このレンズを通る光軸と交わるレンズ面上の部位(光軸とレンズ面との交点)である。
本発明の撮像レンズは、上記2種類の基本構成のいずれか1つを満足するものであってもよいし、上記2種類の基本構成の両方を満足するものであってもよい。
上記撮像レンズの備える基本構成によれば、撮像レンズを広角化および小型化するとともにこの撮像レンズの光学性能を高めることができる。
<撮像レンズの基本構成をさらに限定する構成およびその作用、効果について>
次に、この撮像レンズ20の備える上記基本構成をさらに限定する構成要素およびその作用、効果について説明する。なお、基本構成をさらに限定するこれらの構成要素は本発明の撮像レンズにとって必須の構成ではない。
《上記基本構成を条件式により限定する構成とその作用、効果について》
はじめに、撮像レンズの基本構成をさらに限定する、以下の条件式(1)〜(9)とその作用、効果について説明する。なお、本願発明の撮像レンズは、条件式(1)〜(9)のうちの1つのみを満足するものとしてもよいし、あるいは、条件式(1)〜(9)のうちの2つ以上の組合わせを満足するものとしてもよい。
なお、条件式(1)〜(9)中に記号で示す各パラメータの意味をまとめて以下に示す。
f:撮像レンズ全系の焦点距離、すなわち第1レンズL1〜第6レンズL6の合成焦点距離
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
f4:第4レンズの焦点距離
f5:第5レンズの焦点距離
f6:第6レンズの焦点距離
f12:第1レンズ、第2レンズの合成焦点距離
f56:第5レンズ、第6レンズの合成焦点距離
f123:第1レンズ、第2レンズ、第3レンズの合成焦点距離
f456:第4レンズ、第5レンズ、第6レンズの合成焦点距離
D1:第1レンズの中心肉厚
D4:第2レンズと第3レンズとの空気間隔
D5:第3レンズの中心肉厚
νd3:第3レンズのd線に対するアッベ数
νd5:第5レンズのd線に対するアッベ数
νd6:第6レンズのd線に対するアッベ数
L:第1レンズの物体側のレンズ面から結像面までの距離
ただし、上記距離Lの値は、バックフォーカス距離分を空気換算長で示す値と、上記距離Lの値のうちのバックフォーカス距離分以外を実長で示す値とを加算した値である。
なお、バックフォーカス距離Bfは、第6レンズL6の像側のレンズ面R13から結像面R16までの空気換算長である。
◇条件式(1):2.0<f56/f<5.5は、収差の補正に関連するものである。
条件式(1)を満足するようにレンズ系を構成すれば、色収差および像面湾曲の補正を容易に行なうことができる。
しかしながら、f56/fの値が条件式(1)の上限を上回るように、すなわち、f56/f≧5.5の条件式を満足するようにレンズ系を構成すると、色収差を良好に補正することが困難となる。
一方、f56/fの値が条件式(1)の下限を下回るように、すなわち、2.0≧f56/fの条件式を満足するようにレンズ系を構成すると、像面湾曲を良好に補正することが困難となる。◇条件式(2):2.5<(D4+D5)/f<5.5は、収差の補正やレンズ系のサイズに関連するものである。
条件式(2)を満足するようにレンズ系を構成すれば、球面収差、歪曲収差、コマ収差を良好に補正でき、さらにバックフォーカス距離が長くとれるので、画角を大きくすることができるとともに撮像レンズとして十分な光学性能が得られる。
しかしながら、(D4+D5)/fの値が条件式(2)の上限を上回るようにレンズ系を構成すると、第1レンズの物体側のレンズ面の径が大きくなり、かつレンズ全長も長くなって小型化が難しくなる。
一方、(D4+D5)/fの値が条件式(2)の下限を下回るようにレンズ系を構成すると、球面収差、コマ収差を良好に補正できなくなり、明るい(F値の小さい)レンズを構成することが困難になる。
◇条件式(3):4.0<f3/f<9.0は、倍率の色収差やバックフォーカス距離に関連するものである。
条件式(3)を満足するようにレンズ系を構成すれば、バックフォーカス距離を短くすることなく倍率の色収差を良好に補正することができる。
しかしながら、f3/fの値が条件式(3)の上限を上回るようにレンズ系を構成すると、倍率の色収差を良好に補正することが困難となる。
一方、f3/fの値が条件式(3)の下限を下回るようにレンズ系を構成すると、倍率の色収差は良好に補正可能だがバックフォーカス距離が短くなってしまい、撮像素子10と撮像レンズ20の間に各種のフィルターを挿入することが困難となる。
条件式(4):11<L/f<18は、画角と装置サイズに関連するものである。
条件式(4)を満足するようにレンズ系を構成すれば、小型で広画角のレンズ系を実現できる。
しかしながら、L/fの値が条件式(4)の上限を上回るようにレンズ系を構成すると、広角化は容易に達成できるがレンズ系が大型化してしまう。
一方、L/fの値が条件式(4)の下限を下回るようにレンズ系を構成すると、レンズ系を小型化することはできるが広角化を達成することが困難となる。
◇条件式(5):−4.2<f6/f<−1.0は、倍率の色収差および軸上の色収差に関連するものである。
条件式(5)を満足するようにレンズ系を構成すれば、倍率の色収差および軸上の色収差を良好に補正することができる。
しかしながら、f6/fの値が条件式(5)の上限を上回るようにレンズ系を構成すると、倍率の色収差が大きくなってしまう。
一方、f6/fの値が条件式(5)の下限を下回るようにレンズ系を構成すると、第5レンズの持つ負のパワーが弱くなり、軸上の色収差を良好に補正できなくなる。
◇条件式(6):−2.0<f12/f<−1.0は、画角、装置サイズ、および収差に関連するものである。
条件式(6)を満足するようにレンズ系を構成すれば、像面湾曲を大きくすることなく小型で広画角のレンズ系を実現できる。
しかしながら、f12/fの値が条件式(6)の上限を上回るようにレンズ系を構成すると、広角化は容易に達成できるが像面湾曲が大きくなってしまう。
一方、f12/fの値が条件式(6)の下限を下回るようにレンズ系を構成すると、物体側に配置された負のパワーを持つ第1レンズおよび第2レンズについて、負のパワーが弱くなるため、これらのレンズを通る光線を大きく曲げることができず、広角化とレンズ系の小型化を両立させることが困難となる。
◇条件式(7):νd5/νd6>1.5は、軸上色収差と倍率の色収差に関連するものである。
条件式(7)を満足するようにレンズ系を構成すれば、軸上色収差と倍率の色収差を両方共に良好に補正することができる。
しかしながら、νd5/νd6の値が条件式(7)の下限を下回るようにレンズ系を構成すると、軸上色収差と倍率の色収差を両方共に良好に補正することが困難となる。
◇条件式(8):−2.5<f123/f456<−0.5は、画角、バックフォーカス距離、および収差に関連するものである。
条件式(8)を満足するようにレンズ系を構成すれば、像面湾曲を大きくすることなく、広角化と所定長のバックフォーカス距離の確保とを両立させることができる。
しかしながら、f123/f456の値が条件式(8)の上限を上回るようにレンズ系を構成すると、広角化は容易に達成できるが像面湾曲が大きくなってしまい、良好な像を結像させることが困難となる。
一方、f123/f456の値が条件式(8)の下限を下回るようにレンズ系を構成すると、広角化と所定長のバックフォーカス距離の確保とを両立させることが困難となる。バックフォーカス距離が短くなると、像側のレンズ面と撮像素子の受光面との間にカバーガラスや各種フィルタの挿入が困難となる。
◇条件式(9):0.8<D1/fは、第1レンズの耐衝撃性に関連するものである。
条件式(9)を満足するようにレンズ系を構成すれば、例えば車載などの用途で用いられる場合の第1レンズの各種衝撃に対する強度を高めることができる。
しかしながら、D1/fの値が条件式(9)の下限を下回るようにレンズ系を構成すると、第1レンズが薄くなり割れやすくなる。
《上記基本構成を限定するその他の構成要素とその作用、効果について》
以下、撮像レンズを限定する上記条件式以外の構成要素、およびその作用、効果について説明する。
◇レンズの形成材料に関するさらなる限定について
第1レンズをガラスレンズとすることで、耐候性が高く割れにくい撮像レンズを作製することができる。第2レンズから第6レンズの各レンズをプラスチック材料により作製することで、非球面形状を正確に再現することが可能となり、さらにレンズ系を安価、軽量にすることが可能となる。
倍率の色収差を良好に補正するためには第3レンズL3および第6レンズL6の材質のd線に対するアッベ数を30以下とすることが望ましい。
さらに、軸上の色収差を良好に補正するためには第3レンズL3および第6レンズL6の材質のd線に対するアッベ数を28以下とすることが望ましい。
第1レンズ、第2レンズ、第4レンズ、第5レンズの材質のd線に対するアッベ数を40以上とすることが望ましい。そのようにすることで、色収差の発生を抑え、良好な解像性能を得ることが可能となる。
◇開口絞りに関連する構成要素の限定について
開口絞りStは、第3レンズL3と第4レンズL4の間に配置されていることが望ましい。
開口絞りStを第3レンズL3と第4レンズL4の間に配置することでレンズ系全体を小型化することが可能となる。
◇第1レンズに関する構成要素の限定について
例えば車載カメラや監視カメラのような厳しい環境下で使用される撮像レンズは、第1レンズとして耐水性、耐酸性、耐薬品性等が良い材質を用いることが望ましい。
第1レンズを形成するための材料として、日本光学硝子工業会規格の粉末法耐水性が1級から4級の材料を用いることが望ましい。
また、第1レンズを形成するための材料として、日本光学硝子工業会規格の粉末法耐酸性が1級から4級の材料を用いることが望ましい。
また、第1レンズを形成する材料として、堅い材質を用いることが望ましい。例えば、第1レンズの形成材料としてガラス材料を用いることが望ましく、透明なセラミックス材料を用いてもよい。
第1レンズL1をガラスレンズとすることで、耐候性が高く割れにくい撮像レンズを作成することができる。
なお、第1レンズL1はガラス球面レンズとする場合に限らず、この第1レンズL1の片側のレンズ面もしくは両側のレンズ面を非球面で構成するようにしてもよい。第1レンズL1を非球面ガラスレンズとすることで、耐水性、耐酸性、耐薬品性等に優れ、かつ諸収差をさらに良好に補正することが可能な撮像レンズを形成することができる。
第1レンズより物体側にレンズを保護するカバーガラスを配置するか、もしくは第1レンズ物体側のレンズ面に耐候性を高めるハードコート、ガラス質の薄膜のようなものを配置してもよい。
第1レンズよりも物体側にカバーガラス等を配置し、第1レンズが外部環境の影響を受け難い構成とした場合には、第1レンズはプラスチック非球面レンズとすることができる。第1レンズをプラスチック非球面レンズとした場合には、像面湾曲、ディストーションをさらに良好に補正することが可能となる。
◇第2レンズに関連する構成要素の限定について
第2レンズL2の物体側のレンズ面R3は非球面とすることが望ましい。
さらに、第2レンズL2の物体側のレンズ面R3は、中心部が凸面をなし(正のパワーを持ち)、有効径周縁部は中心部よりも正のパワーが弱くなっているか、もしくは有効径周縁部は凹面をなす(負のパワーを持つ)ものであることが望ましい。
図2に示すように、上記「レンズ面R3の中心部が凸面をなし(正のパワーを持ち)、有効径周縁部は中心部よりも正のパワーが弱い構成(以後、レンズ面R3の構成例ともいう)」は以下のような構成である。
すなわち、中心部が凸面をなすレンズ面R3の有効径周縁部上の点X3における法線H3と光軸Z1とが交わる点を交点P3とし、点X3と交点P3とを結ぶ線分X3−P3の長さを、レンズ面R3の点X3における曲率半径の絶対値とする。また、レンズ面R3と光軸Z1との交点を中心部C3とする。このように定めたときに、上記レンズ面R3の構成例は、レンズ面R3が光軸Z1上(中心部C3)で凸面をなし(正のパワーを持ち)、レンズ面R3の中心部C3における曲率の中心E3および上記交点P3が両方共に、中心部C3より像側にあり、かつ、線分X3−P3の長さ(レンズ面R3の点X3での曲率半径R3xの絶対値)がレンズ面R3の中心部C3での曲率半径R3cの絶対値より大きくなるようにしたものである。
なお、交点P3を中心として半径の長さを線分X3−P3の長さとする円Sp1を図中に示す。また、曲率の中心E3を中心として半径の長さを曲率半径R3cの絶対値とする円Sp2を図中に示す。
なお、曲率半径の値を絶対値で示す理由は、曲率半径の大小関係を明確にするためである。
また、レンズ面R3以外の後述するレンズ面に関する同様の説明においては、その説明で使用する符号の図示は省略する。
以後の説明において曲率半径の大きさを絶対値で示す理由は上記と同様である。
また、「第2レンズの物体側のレンズ面は、中心部が正のパワーを持ち、有効径周縁部は負のパワーを持つ(凹面をなす)」とは、レンズ面R3の中心部C3の曲率中心を示す点E3がレンズ面R3と光軸Z1の交点である中心部C3よりも像側にあり、上記レンズ面R3上の有効径周縁部である点X3の曲率中心を示す点P3が中心部C3よりも物体側に位置する場合である。
上記のように、第2レンズL2の物体側のレンズ面R3の中心部が凸面をなし、その有効径周縁部は中心部よりも正のパワーを弱くする、もしくは有効径周縁部は凹面をなすようにすることにより、広角化を維持しつつ像面湾曲を良好に補正することが可能となる。
第2レンズL2の像側のレンズ面R4は非球面とすることが望ましい。
さらに、第2レンズL2の像側のレンズ面R4は、中心部が凹面をなし(負のパワーを持ち)、有効径周縁部では中心部よりも負のパワーが弱くなっていることが望ましい。
上記「レンズ面R4の中心部が凹面をなし、有効径周縁部は中心部よりも負のパワーが弱い構成(以後、レンズ面R4の構成例ともいう)」は、以下のような構成である。
すなわち、中心部が凹面をなす(負のパワーを持つ)レンズ面R4の有効径周縁部上の点X4における法線H4と光軸Z1とが交わる点を交点P4とし、点X4と交点P4とを結ぶ線分X4−P4の長さをレンズ面R4の点X4における曲率半径の絶対値とする。また、レンズ面R4と光軸Z1との交点を中心部C4とする。このように定めたときに、上記レンズ面R4の構成例は、レンズ面R4が光軸Z1上(中心部C4)で凹面をなし(負のパワーを持ち)、レンズ面R4の中心部C4における曲率の中心E4および上記交点P4が両方共に、中心部C4より像側にあり、かつ、線分X4−P4の長さ(レンズ面R4の点X4での曲率半径R4xの絶対値)がレンズ面R4の中心部C4での曲率半径R4cの絶対値より大きなるようにしたものである。
上記のように、第2レンズの像側のレンズ面R4の中心部が凹面をなし、その有効径周縁部では中心部と比較して負のパワーを弱くすることで、第2レンズの周辺を通る光線を急激に曲げることなく集光させることができるため、ディストーションを良好に補正することが可能となる。
なお、第2レンズL2の物体側のレンズ面R3の有効径周縁部X3での曲率半径をR3xとしたとき、この曲率半径R3xの絶対値(|X3−P3|)は中心部C3における曲率半径R3cの絶対値の1.5倍以上の値であることが望ましい。
曲率半径R3xの絶対値を曲率半径R3cの絶対値の1.5倍以上の値とすることで、広角化を容易とすると同時に像面湾曲を良好に補正することが可能となる。
また、第2レンズL2の像側のレンズ面R4の有効径周縁部X4での曲率半径をR4xとしたとき、この曲率半径R4xの絶対値(|X4−P4|)は中心部C4における曲率半径R4cの絶対値の1.5倍以上の値であることが望ましい。
曲率半径R4xの絶対値を曲率半径R3cの絶対値の1.5倍以上の値とすることで、ディストーションを良好に補正することが可能となる。
◇第3レンズに関連する構成要素の限定について
第3レンズL3が正のパワーを持ち、かつ物体側のレンズ面R5は中心部が凸面をなすものであることが望ましい。このようにすることにより、像面湾曲をさらに良好に補正することが可能となる。
第3レンズは負のパワーを持つものとしても良い。
第3レンズL3の物体側のレンズ面R5は非球面とすることが望ましい。
また、第3レンズL3の物体側のレンズ面R5は、中心部が凸面をなし(正のパワーを持ち)、中心部と有効径周縁部の間には中心部よりも正のパワーが強くなっている領域を持つような構成とすることが望ましい。
上記「レンズ面R5の中心部が凸面をなし、中心部と有効径周縁部の間には中心部よりも正のパワーが強くなっている領域を持つ構成(以後、レンズ面R5の構成例ともいう)」は、以下のような構成である。
すなわち、中心部が凸面をなす(正のパワーを持つ)レンズ面R5の有効径上のある点X5Aにおける法線H5Aと光軸Z1とが交わる点を交点P5Aとし、点X5Aと交点P5Aとを結ぶ線分X5A−P5Aの長さをレンズ面R5の点X5Aにおける曲率半径の絶対値とする。このように定めたとき、中心部と有効径周縁部との間に中心部よりも曲率半径の絶対値が小さくなる領域を持つ構成である。
さらに、第3レンズL3の物体側のレンズ面R5は、中心部が凸面をなし、有効径周縁部では中心部よりも正のパワーが強くなっていてもよい。
上記「レンズ面R5の中心部が凸面をなし、有効径周縁部は中心部よりも正のパワーが強い構成」は、以下のような構成である。
すなわち、中心部が凸面をなす(正のパワーを持つ)レンズ面R5の有効径周縁部上の点X5における法線H5と光軸Z1とが交わる点を交点P5とし、点X5と交点P5とを結ぶ線分X5−P5の長さをレンズ面R5の点X5における曲率半径の絶対値とする。また、レンズ面R5と光軸Z1との交点を中心部C5とする。このように定めたときに、上記レンズ面R5の構成例は、レンズ面R5が光軸Z1上(中心部C5)で凸面をなし(正のパワーを持ち)、レンズ面R5の中心部C5における曲率の中心E5および上記交点P5が両方共に、中心部C5よりも像側にあり、かつ、線分X5−P5の長さ(レンズ面R5の点X5での曲率半径R5xの絶対値)がレンズ面R5の中心部C5での曲率半径R5cの絶対値より小さくなるようにしたものである。
上記のように、第3レンズの物体側のレンズ面の中心部が凸面をなし、中心部と有効径周縁部の間には中心部よりも正のパワーが強くなっている領域を持つ構成、または、第3レンズの物体側のレンズ面の中心部が凸面をなし、その有効径周縁部では中心部よりも正のパワーを強くすることで、バックフォーカス距離を長く取りつつ像面湾曲を良好に補正することが可能となる。
また、第3レンズL3の物体側のレンズ面R5は、中心部が凸面をなし(正のパワーを持ち)、中心部と有効径周縁部の間には中心部よりも正のパワーが強くなっている領域を持ち、有効径周縁部では中心部よりも正のパワーが弱くなるように構成されたものとすることもできる。
第3レンズL3の像側のレンズ面R6は非球面とすることが望ましい。
さらに、第3レンズL3の像側のレンズ面R6は、中心部が凹面をなし、有効径周縁部では中心部と比較して負のパワーが強くなっていることが望ましい。
すなわち、レンズ面R6の中心部における曲率半径の絶対値よりもこのレンズ面R6の有効径周縁部における曲率半径の絶対値の方が小さくなっていることが望ましい。
このように、第3レンズL3の像側のレンズ面R6の中心部が凹面をなし、その有効径周縁部では中心部と比較して負のパワーを強くすることで、像面湾曲とコマ収差を良好に補正することが可能となる。
第3レンズL3の物体側のレンズ面R5の有効径周縁部X5での曲率半径をR5xとしたとき、この曲率半径R5xの絶対値(|X5−P5|)は中心部C5における曲率半径R5cの絶対値の0.4倍から1.5倍の間の値であることが望ましい。
曲率半径R5xの絶対値が曲率半径R5cの絶対値の0.4倍から1.5倍の間の値とすることで、倍率の色収差を良好に補正することが可能となる。
◇第4レンズに関連する構成要素の限定について
第4レンズL4の像側のレンズ面R9は非球面とすることが望ましい。
第4レンズL4の像側のレンズ面R9は、中心部が凸面をなし、有効径周縁部では中心部と比較して正のパワーが弱くなっていることが望ましい。
上記「レンズ面R9の中心部が凸面をなし、有効径周縁部は中心部よりも正のパワーが弱い構成(以後、レンズ面R9の構成例ともいう)」は以下のような構成である。
すなわち、中心部が凸面をなす(正のパワーを持つ)レンズ面R9の有効径周縁部上の点X9における法線H9と光軸Z1とが交わる点を交点P9とし、点X9と交点P9とを結ぶ線分X9−P9の長さをレンズ面R9の点X9における曲率半径の絶対値とする。また、レンズ面R9と光軸Z1との交点を中心部C9とする。このように定めたときに、上記レンズ面R9の構成例は、レンズ面R9が光軸Z1上(中心部C9)で凸面をなし(正のパワーを持ち)、レンズ面R9の中心部C9における曲率の中心E9および上記交点P9が両方共に、中心部C9より像側にあり、かつ、線分X9−P9の長さ(レンズ面R9の点X9での曲率半径R9xの絶対値)がレンズ面R9の中心部C9での曲率半径R9cの絶対値より大きくなるようにしたものである。
上記のように、レンズ面R9を、中心部C9が凸面をなし、有効径周縁部では中心部C9よりも正のパワーを弱くすることで、像面湾曲を良好に補正することが可能となる。
◇第5レンズに関連する構成要素の限定について
第5レンズL5の物体側のレンズ面R10は非球面とすることが望ましい。
さらに、第5レンズL5の物体側のレンズ面R10は、中心部が凹面をなし(負のパワーを持ち)、有効径端では中心と比較して負のパワーが強くなっていることが望ましい。
上記「レンズ面R10の中心部が凹面をなし、有効径周縁部は中心部よりも負のパワーが強い構成(以後、レンズ面R10の構成例ともいう)」は以下のような構成である。
すなわち、中心部が凹面をなす(負のパワーを持つ)レンズ面R10の有効径周縁部上の点X10の法線H10と光軸Z1とが交わる点を交点P10とし、点X10と交点P10とを結ぶ線分X10−P10の長さをレンズ面R10の点X10における曲率半径の絶対値とする。また、レンズ面R10と光軸Z1との交点を中心部C10とする。このように定めたときに、上記レンズ面R10の構成例は、レンズ面R10が光軸Z1上(中心部C10)で凹面をなし(負のパワーを持ち)、レンズ面R10の中心部C10における曲率の中心E10および上記交点P10が両方共に、中心部C10より物体側にあり、かつ、線分X10−P10の長さ(レンズ面R10の点X10での曲率半径R10xの絶対値)がレンズ面R10の中心部C10での曲率半径R10cの絶対値より小さくなるようにしたものである。
また、第5レンズL5の物体側のレンズ面R10は、中心部が凸面をなし(正のパワーを持ち)、有効径端では負のパワーを持つ構成としてもよい。
上記「レンズ面R10の中心部が凸面をなし、有効径周縁部は負のパワーを持つ構成」は以下のような構成である。
すなわち、中心部が凸面をなす(正のパワーを持つ)レンズ面R10の有効径周縁部上の点X10の法線H10と光軸Z1とが交わる点を交点P10とし、点X10と交点P10とを結ぶ線分X10−P10の長さをレンズ面R10の点X10における曲率半径の絶対値とする。また、レンズ面R10と光軸Z1との交点を中心部C10とする。このように定めたときに、「レンズ面R10の中心部が凸面をなし、有効径周縁部は負のパワーを持つ構成」とは、レンズ面R10が光軸Z1上(中心部C10)で凸面をなし(正のパワーを持ち)、レンズ面R10の中心部C10における曲率の中心E10が中心部C10より物体側にあり、上記交点P10が中心部C10よりも像側に位置するようにしたものである。
上記のように、第5レンズL5の物体側のレンズ面R10を、中心部が凹面をなし(負のパワーを持ち)、有効径周縁部は中心部よりも負のパワーを強くしたり、あるいは、中心部が凸面をなし有効径周縁部は凹面をなすようにすることで、像面湾曲を良好に補正することが可能となる。
第5レンズL5の像側のレンズ面R11は非球面とすることが望ましい。
さらに、第5レンズL5の像側のレンズ面R11は、中心部が凸面をなし(正のパワーを持ち)、有効径周縁部は中心部よりも正のパワーが弱くなっていることが望ましい。
上記「レンズ面R11の中心部が凸面をなし、有効径周縁部は中心部よりも正のパワーが弱い構成(以後、レンズ面R11の構成例ともいう)」は以下のような構成である。
すなわち、中心部が凸面をなす(正のパワーを持つ)レンズ面R11の有効径周縁部上の点X11における法線H11と光軸Z1とが交わる点を交点P11とし、点X11と交点P11とを結ぶ線分X11−P11の長さをレンズ面R11の点X11における曲率半径の絶対値とする。また、レンズ面R11と光軸Z1との交点を中心部C11とする。このように定めたときに、上記レンズ面R11の構成例は、レンズ面R11が光軸Z1上(中心部C11)で凸面をなし(正のパワーを持ち)、レンズ面R11の中心部C11における曲率の中心E11および上記交点P11が両方共に、中心部C11より物体側にあり、かつ、線分X11−P11の長さ(レンズ面R11の点X11での曲率半径R11xの絶対値)がレンズ面R11の中心部C11での曲率半径R11cの絶対値より大きくなるようにしたものである。
上記のように、第5レンズL5の像側のレンズ面R11の中心部が凸面をなし(正のパワーを持ち)、その有効径周縁部は中心部よりも正のパワーを弱くすることで、球面収差を良好に補正することが可能となる。
◇第6レンズに関連する構成要素の限定について
第6レンズL6の物体側のレンズ面R12は非球面とすることが望ましい。
さらに、第6レンズL6の物体側のレンズ面R12は中心部が凹面をなし(負のパワーを持ち)、有効径周縁部では中心部と比較して負のパワーが弱くなっていることが望ましい。
上記「レンズ面R12の中心部が凹面をなし、有効径周縁部は中心部よりも負のパワーが弱い構成(以後、レンズ面R12の構成例ともいう)」は、以下のような構成である。
すなわち、中心部が凹面をなす(負のパワーを持つ)レンズ面R12の有効径周縁部上の点X12における法線H12と光軸Z1とが交わる点を交点P12とし、点X12と交点P12とを結ぶ線分X12−P12の長さをレンズ面R12の点X12における曲率半径の絶対値とする。また、レンズ面R12と光軸Z1との交点を中心部C12とする。このように定めたときに、上記レンズ面R12の構成例は、レンズ面R12が光軸Z1上(中心部C12)で凹面をなし(負のパワーを持ち)、レンズ面R12の中心部C12における曲率の中心E12および上記交点P12が両方共に、中心部C12より物体側にあり、かつ、線分X12−P12の長さ(レンズ面R12の点X12での曲率半径R12xの絶対値)がレンズ面R12の中心部C12での曲率半径R12cの絶対値より大きなるようにしたものである。
さらに、このように第6レンズ物体側のレンズ面R12の中心部が凹面をなし(負のパワーを持ち)、有効径周縁部は中心部よりも負のパワーが弱くなる形状とすることで、色収差と共に像面湾曲を良好に補正することが可能となる。
第6レンズL6の像側のレンズ面R13は非球面とすることが望ましい。
さらに、第6レンズL6の像側のレンズ面R13は、中心部が凸面をなし(正のパワーを持ち)、有効径周縁部は中心部よりも正のパワーが弱くなることが望ましい。
上記「レンズ面R13の中心部が凸面をなし、有効径周縁部は中心部よりも正のパワーが弱い構成(以後、レンズ面R13の構成例ともいう)」は以下のような構成である。
すなわち、中心部が凸面をなす(正のパワーを持つ)レンズ面R13の有効径周縁部上の点X13における法線H13と光軸Z1とが交わる点を交点P13とし、点X13と交点P13とを結ぶ線分X13−P13の長さをレンズ面R13の点X13における曲率半径の絶対値とする。また、レンズ面R13と光軸Z1との交点を中心部C13とする。このように定めたときに、上記レンズ面R13の構成例は、レンズ面R13が光軸Z1上(中心部C13)で凸面をなし(正のパワーを持ち)、レンズ面R13の中心部C13における曲率の中心E13および上記交点P13が両方共に、中心部C13より物体側にあり、かつ、線分X13−P13の長さ(レンズ面R13の点X13での曲率半径R13xの絶対値)がレンズ面R13の中心部C13での曲率半径R13cの絶対値より大きくなるようにしたものである。
このように、第6レンズの像側のレンズ面R13の中心部が凸面をなし、有効径周縁部では中心部よりも正のパワーが弱くなる形状としたり、あるいは、レンズ面R13の中心部が凸面をなし、有効径周縁部が凹面をなす(負のパワーを有する)ものとすることで、球面収差とコマ収差を良好に補正することが可能となる。
さらに、第6レンズL6の物体側のレンズ面R12の有効径周縁部X12での曲率半径をR12xとしたとき、この曲率半径R12xの絶対値(|X12−P12|)は、中心部C12の曲率半径R12cの絶対値の1.5倍以上の値であることが望ましい。
このように、曲率半径R12xの絶対値を、曲率半径R12cの絶対値の1.5倍以上の値とすることで、色収差と共に像面湾曲を良好に補正することが可能となる。
また、第6レンズL6の像側のレンズ面R13の有効径周縁部X13での曲率半径をR13xとしたとき、この曲率半径RX13の絶対値(|X13−P13|)は、中心部C13の曲率半径R13cの絶対値の2倍以上の値であることが望ましい。
このように、曲率半径R13xの絶対値を、曲率半径R13cの絶対値の2倍以上の値とすることで、球面収差とコマ収差を良好に補正することが可能となる。
◇その他の構成要素の限定について
本発明の撮像レンズは、理想像高を2f×tan(θ/2)としたとき、ディストーションが±10%以内であることが望ましい。
第1レンズL1や第2レンズL2の有効径外を通過する光束は、迷光となって結像面に達するとゴーストが発生するため、第1レンズL1や第2レンズL2上の有効径外の領域に遮光手段である遮光板Sk1、Sk2を設けて迷光を遮断することが望ましい。
この遮光手段は、光を遮断する板材をレンズ上の有効径外の領域に配置したり、遮光塗料からなる被膜をレンズ上の有効径外の領域に塗布したりする構成を採用することができる。
また、遮光手段は、必要に応じて、第1レンズL1と第2レンズL2の間の空間に配置するようにしてもよい。さらに、遮光手段は、第2レンズL2〜第6レンズL6上の有効径外の領域、あるいはこれらのレンズ間に配置しても良い。
第2レンズから第6レンズまでの各レンズの材質はプラスチック(樹脂材料)とすることが望ましい。
第2レンズから第6レンズまでのレンズの材質として、光の波長よりサイズの小さな粒子を樹脂材料に混合したいわゆるナノコンポジット材料を用いてもよい。
第1レンズ〜第6レンズの各レンズは屈折率が一定の材料で形成する場合に限らず、6枚のレンズのうちのいずれか1つ以上に屈折率分布型のレンズを用いてもよい。
第2レンズ〜第6レンズの各レンズは、片面あるいは両面を非球面とする場合に限らず回折光学面としてもよい。すなわち第2レンズから第6レンズまでのいずれか1つ以上のレンズ面に回折光学素子を形成してもよい。
第2レンズから第6レンズを、各レンズの少なくとも1つのレンズ面を非球面とすることで、広角を維持しつつ、球面収差、像面湾曲、コマ収差、およびディストーションを良好に補正することができる。
第1レンズをガラスレンズとし、第2レンズから第6レンズをプラスチックレンズとすることが望ましい。
例えば車載カメラや監視カメラのような厳しい環境において使用される場合、第1レンズの材質には高い耐候性が要求されるため、耐水性、耐酸性、耐薬品性等が良い材質を用いることが望ましい。
また、第1レンズの材質として堅い材質を用いることが望ましい。
第1レンズとしてガラスレンズを用いることが望ましい。第1レンズとして透明なセラミックスからなるレンズを用いてもよい。
第1レンズの材質をガラスとすることで、耐候性が高く割れにくいレンズを作成することができる。
第1レンズにはガラス球面レンズを用いる場合に限らない。第1レンズには、片側のレンズ面もしくは両側のレンズ面を非球面としたガラス非球面レンズを用いてもよい。第1レンズのレンズ面を非球面にすることで、諸収差をさらに良好に補正することが可能となる。
第2レンズから第6レンズまでの材質をプラスチックとすることで、非球面の形状を正確に再現することができる。また、レンズ系を安価に作製することが可能となる。
第2レンズから第6レンズまでの各レンズは両面を非球面としても良い。
また、上記レンズ系には接合レンズを用いないことが望ましい。
接合レンズを使用することで色収差を容易に補正することが可能となるが、接合レンズを使用するとコストアップの要因となってしまう。本発明の構成を用いることで、接合レンズを用いることなく色収差も補正された良好な性能のレンズを作製することができる。
<具体的な実施例>
次に、図3〜15を参照し、本発明による実施例1〜実施例4の各撮像レンズに係る数値データ等についてまとめて説明する。図3〜6は、実施例1〜実施例4の撮像レンズそれぞれの概略構成を示す断面図であり、図1、2中の符号と一致する図3〜6中の符号は、互に対応する構成を示している。
図7〜図10は、実施例1〜実施例4の撮像レンズそれぞれの基本的なデータを示す図である。各図中の上左部(図中符号(a)で示す)にレンズデータを、上中央部(図中符号(b)で示す)に撮像レンズの概略仕様を示す。さらに、下左部(図中符号(d)で示す)にレンズ面の形状(非球面の形状)を表す非球面式の各係数を示す。下右部(図中符号(e)で示す)に、各レンズ面の有効形周縁部における曲率半径の絶対値を示す。
図7〜図10の各図中の上左部のレンズデータにおいて、レンズ等の光学部材の面番号を物体側から像側に向かうに従い順次増加するi番目(i=1、2、3、…)の面番号として示す。なお、これらのレンズデータには、開口絞りStの面番号(i=7)、および平行平面板である光学部材Cg1の物体側の面と像側の面の面番号(i=14、15)、結像面の面番号(i=16)等も含めて記載している。なお、レンズ面が非球面をなすものについては面番号に*印を付している。
Riはi番目(i=1、2、3、…)の面の近軸曲率半径を示し、Di(i=1、2、3、…)はi番目の面とi+1番目の面との光軸Z1上の面間隔を示す。なお、レンズデータの符号Riは、図1中のレンズ面を示す符号Ri(i=1、2、3、…)と対応している。
また、各レンズデータ中の、Ndjは物体側から像側に向かうに従い順次増加するj番目(j=1、2、3、…)の光学要素のd線(波長587.6nm)に対する屈折率を示し、νdjはj番目の光学要素のd線に対するアッベ数を示す。
また、近軸曲率半径および面間隔の単位はmmであり、近軸曲率半径は物体側に凸の場合を正、像側に凸の場合を負としている。
なお、各非球面は下記非球面式により定義される。
Figure 0005102110
図7〜10の各図中の上中央部の概略仕様において、以下の各値を示す。
F値:Fno、半画角:ω、像高:IH、バックフォーカス距離:Bf(in Air)、第1レンズの物体側のレンズ面から結像面までの距離:L、レンズ全系の焦点距離(第1レンズ〜第6レンズの合成焦点距離):f、第1レンズの焦点距離:f1、第2レンズの焦点距離:f2、第3レンズの焦点距離:f3、第4レンズの焦点距離:f4、第5レンズの焦点距離:f5、第6レンズの焦点距離:f6それぞれの値を示す。さらに、第1レンズ、第2レンズの合成焦点距離:f12、第5レンズ、第6レンズの合成焦点距離:f56、第1レンズ、第2レンズ、第3レンズの合成焦点距離:f123、第4レンズ、第5レンズ、第6レンズの合成焦点距離:f456それぞれの値を示す。
上記距離Lの値は、上述したようにバックフォーカス距離分を空気換算長で示す値と、上記距離Lの値のうちのバックフォーカス距離分以外を実長で示す値とを加算した値である。
さらに、図7〜10の各図中の下左部に、各非球面Ri(i=3,4・・・)を表す非球面式の各係数K、A3、A4、A5・・・の値を示す。
図11は、条件式(1)〜(9)の各パラメータの値を1〜4の各実施例毎に示す図である。
図12〜15は、実施例1〜実施例4の撮像レンズそれぞれの諸収差を示す図である。図12〜15それぞれは、各実施例の撮像レンズ毎の、d線(波長587.6nm)、F線(波長486.1nm)、C線(波長656.3nm)についての収差を示している。
なお、ディストーションの図は、レンズ全系の焦点距離f、画角θ(変数扱い、0≦θ≦ω)を用いて、理想像高を2f×tan(θ/2)とし、それからのずれ量を示す。
また、回転対象な形状をなすレンズを構成するレンズ面の有効径周縁部は、一般に、このレンズの光軸からの距離が一定な円形状をなす領域となる。この形状をなす領域はレンズ面上の有効領域の縁部となる。
実施例1〜4の基本的なデータおよび諸収差を示す図等から分かるように、本発明の広角の撮像レンズによれば、6枚のレンズそれぞれの形状や材質の最適化を図ることで、光学性能を高めるとともに小型化を実現することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態および各実施例に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔および屈折率の値などは、上記各図中に示した数値に限定されず、他の値を取り得る。
本発明の撮像レンズは、第2レンズ以降に非球面を多用することで、レンズ系を小型化できるとともに安価に製作でき、さらに像面湾曲、ディストーションなどの収差をより良好に補正することが可能となる。
本発明の撮像レンズの概略構成を示す図 図1に対して説明のための補助線等を加えた図 実施例1の撮像レンズの概略構成を示す断面図 実施例2の撮像レンズの概略構成を示す断面図 実施例3の撮像レンズの概略構成を示す断面図 実施例4の撮像レンズの概略構成を示す断面図 実施例1の撮像レンズの基本的なデータを示す図 実施例2の撮像レンズの基本的なデータを示す図 実施例3の撮像レンズの基本的なデータを示す図 実施例4の撮像レンズの基本的なデータを示す図 条件式(1)〜(9)中の各パラメータに対応する値を各実施例毎に示す図 実施例1の撮像レンズの諸収差を示す図 実施例2の撮像レンズの諸収差を示す図 実施例3の撮像レンズの諸収差を示す図 実施例4の撮像レンズの諸収差を示す図
符号の説明
10 撮像素子
20 撮像レンズ
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
L5 第5レンズ
L6 第6レンズ

Claims (14)

  1. 物体側から順に、負のパワーを持つ第1レンズ、負のパワーを持つ第2レンズ、第3レンズ、正のパワーを持つ第4レンズ、正のパワーを持つ第5レンズ、負のパワーを持つ第6レンズからなり
    前記第2レンズから第6レンズが、各レンズにおける少なくとも1つのレンズ面が非球面をなすものであり、
    前記第3レンズおよび第6レンズが、d線に対するアッベ数が45以下の材料で形成されたものであり、
    以下の条件式(2A)を満足するものであることを特徴とする撮像レンズ。
    3.18≦(D4+D5)/f<5.5 ・・・(2A)
    ただし、
    f:前記撮像レンズ全系の焦点距離
    D4:前記第2レンズと第3レンズとの間の空気間隔
    D5:前記第3レンズの中心肉厚
  2. 前記第1レンズが、像側に凹面を向けたメニスカスレンズであり、
    前記第2レンズが、少なくとも像側のレンズ面が非球面をなし、該レンズ面の中心部は凹面をなし有効径周縁部は前記中心部よりも負のパワーが弱いものであることを特徴とする請求項1記載の撮像レンズ。
  3. 前記第3レンズと第4レンズの間に絞りが配置されたものであることを特徴とする請求項1または2記載の撮像レンズ。
  4. 前記第3レンズが、正のパワーを持ち、物体側のレンズ面の中心部が凸面をなすものであることを特徴とする請求項1または3記載の撮像レンズ。
  5. 以下の条件式(1)を満足するものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の撮像レンズ。
    2.0<f56/f<5.5 ・・・(1)
    ただし、
    f:前記撮像レンズ全系の焦点距離
    f56:前記第5レンズと第6レンズの合成焦点距離
  6. 以下の条件式(3)を満足するものであることを特徴とする請求項1からのいずれか1項記載の撮像レンズ。
    4.0<f3/f<9.0 ・・・(3)
    ただし、
    f:前記撮像レンズ全系の焦点距離
    f3:前記第3レンズの焦点距離
  7. 前記第2レンズの像側のレンズ面が、該レンズ面の中心部は凹面をなし有効径周縁部は前記中心部よりも負のパワーが弱いものであることを特徴とする請求項1からのいずれか1項記載の撮像レンズ。
  8. 前記第2レンズの物体側のレンズ面が、該レンズ面の中心部は凸面をなし有効径周縁部は前記中心部よりも正のパワーが弱いまたは、該レンズ面の中心部は凸面をなし有効径周縁部は負のパワーを持つものであることを特徴とする請求項1からのいずれか1項記載の撮像レンズ。
  9. 前記第3レンズの物体側のレンズ面が、該レンズ面の中心部は凸面をなし、有効径内に前記中心部よりも正のパワーが強い領域を持つことを特徴とする請求項1からのいずれか1項記載の撮像レンズ。
  10. 前記第5レンズの像側のレンズ面が、該レンズ面の中心部は凸面をなし有効径周縁部は前記中心部よりも正のパワーが弱いものであることを特徴とする請求項1からのいずれか1項記載の撮像レンズ。
  11. 前記第6レンズの物体側のレンズ面が、該レンズ面の中心部は凹面をなし有効径周縁部は前記中心部よりも負のパワーが弱いものであることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項記載の撮像レンズ。
  12. 前記第6レンズの像側のレンズ面が、該レンズ面の中心部が凸面をなし有効径周縁部は前記中心部よりも正のパワーが弱いものであることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項記載の撮像レンズ。
  13. 以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項記載の撮像レンズ。
    11<L/f<18 ・・・(4)
    ただし、
    f:前記撮像レンズ全系の焦点距離
    L:前記第1レンズの物体側のレンズ面から結像面までの距離
  14. 前記請求項1から13のいずれか1項記載の撮像レンズと、該撮像レンズにより形成される光学像を電気信号に変換する撮像素子とを備えたことを特徴とする撮像装置。
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