JP5101804B2 - 錠剤賦形剤 - Google Patents

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Description

本発明は、固体剤形のための多機能性賦形剤として有用な、物理的に変性され、部分的に予備糊化された(pregelatinized)澱粉を含む組成物、そのような組成物の製造方法、並びにその組成物を使用して製剤された固体剤形に関するものである。
優れた圧縮プロフィール、良好な崩壊及び溶解特性、並びに優れた流動性を呈する多機能性の澱粉賦形剤に対するニーズがある。そのような澱粉賦形剤は、化学的に変性、或いは酵素的に処理されるべきではない。
本発明は、固体剤形のための多機能性賦形剤として有用な、物理的に変性され、部分的に予備糊化された澱粉組成物に関するものである。それは、大部分の粒子が、複屈折性部分(birefringent portions)と非複屈折性部分(non-birefringent portions)の両方を有しており、そこでは複屈折性部分が非複屈折性部分によって結合することが出来て、1.5〜9ml/gの沈降体積(sedimentation volume)、及び1〜8%の冷水溶解度を有することを特徴とするものである。このさらさらした澱粉は、通常30μmより大きい平均粒子サイズ、及び5〜12重量%の含水率を有する。1.1cmの標準凹型パンチを備えた手動の錠剤成形機を使用して13kNでそのような組成物から製造された500mgのプラシーボ錠剤は、少なくとも160Nの破砕強度、及び10分以下の崩壊時間を有する。
少なくとも部分的に糊化された(gelatinized)とは、ここで用いられるように、澱粉粒子が、非複屈折性とマルタクロス(Maltese cross)の十分な破壊で示される糊化された部分、及び複屈折性とマルタクロスの存在で示される糊化されていない部分を有することを意味するように意図されている。
複屈折性(birefringence)とは、ここで用いられるように、予備糊化されていない澱粉顆粒(granule)が偏光下で複屈折性を有することを意味するように意図されている。これは、全体的又は部分的にマルタクロスが存在することによって示される。
物理的に変性されたとは、ここで用いられるように、澱粉が機械的に変質されており、但し化学的又は酵素的に変性されてはいないことを意味するように意図されている。
沈降体積(sedimentation volume)(SV)とは、ここで用いられるように、実施例のセクションで特定される試験を使用して得られる、25℃で99gの水中における1gの澱粉の沈降の体積を意味するように意図されている。
冷水溶解度(cold water solubility)(CWS)とは、ここで用いられるように、実施例のセクションで特定される試験を使用して得られる、25℃において水中に溶解する澱粉の重量%を意味するように意図されている。
充填剤又は希釈剤とは、ここで用いられるように、最終の製剤中における活性成分の濃度を減少させるために用いられる不活性な成分を意味するように意図されている。
バインダーとは、ここで用いられるように、剤形の構造を結合させる、又は結合させるのを助けるために用いられる成分を意味するように意図されている。バインダーは、充分な圧縮力が適用されてしまった後に他の成分を結合させる性質を有する。
崩壊剤(disintegrant)とは、ここで用いられるように、液体環境中に置かれたときに、その剤形の崩壊を助ける成分を意味するように意図されている。
固体剤形(solid dosage form)とは、ここで用いられるように、非限定的に錠剤(tablets)、カプレット(caplet)、粉末及び乾燥投薬カプセルを含むように意図されている。
破砕強度(crushing strength)とは、ここで用いられるように、実施例のセクションで特定される試験を使用して得られる、剤形を小部分に分けるために必要な力を意味するように意図されている。
崩壊時間(disintegration time)とは、ここで用いられるように、実施例のセクションで特定される試験を使用して得られる、固体剤形が充分な構造的完全性を失うのに要する時間の長さを意味するように意図されている。
本発明による澱粉組成物は、多機能性賦形剤であって、優れた結合性、崩壊性、及び流動特性を有するものである。それはまた、固体剤形から薬剤溶解を促進することも可能である。
発明の詳細な説明
本発明は、固体剤形のための多機能性賦形剤として有用な、部分的に予備糊化された澱粉を含む組成物、そのような組成物の製造方法、並びにその組成物を使用して製造された固体剤形に関するものである。
全ての澱粉及びフラワー(flours)(以降「澱粉」を言う)は、ここでのベース材料としての使用に適し、いかなる天然のソースからも入手されることが可能である。天然の澱粉(native starch)は、ここで用いられるように、天然に見られるようなものである。それらの変種を含めて、交雑種(crossbreeding)、転流(translocation)、逆位(inversion)、形質転換(transformation)、或いは遺伝子工学又は染色体工学のその他の方法を含む、標準的な育種(breeding)技術によって得られる植物に由来する澱粉も適している。加えて、突然変異育種の既知の標準的方法によって形成されても良い、人工的な突然変異から生長した植物に由来する澱粉、及び上記の一般的な組成物の変種も、ここでは適している。その澱粉の典型的なソースは、穀物(cereals)、塊茎(tubers)、根(roots)、豆果(legumes)及び果実(fruits)である。天然の原料は、コーン、えんどう(pea)、ポテト、さつまいも(sweet potato)、バナナ、大麦(barley)、小麦(wheat)、米、サゴ(sago)、オート(oat)、アマランス(amaranth)、タピオカ(tapioca)、葛うこん(arrowroot)、カンナ(canna)、モロコシ(sorghum)、そしてそれらのワキシー変種又は高アミロースの変種であり得る。ここで使用されるように、「ワキシー」(waxy)の語は、少なくとも約90重量%、詳細には少なくとも95重量%、より詳細には少なくとも98重量%、最も詳細には少なくとも99重量%のアミロペクチンを含有する澱粉を含むように意図されている。「高アミロース」(high amylose)の語は、少なくとも約40重量%、詳細には少なくとも50重量%、より詳細には少なくとも70重量%、最も詳細には少なくとも80重量%のアミロースを含有する澱粉を含むように意図されている。本発明の一つの側面において、コーンのような穀物(cereal grains)から抽出されたアミロース‐含有の澱粉が使用される。本発明のもう一つの側面において、澱粉のブレンド、例えばコーンスターチと高アミロースコーンスターチのブレンドが使用される。
その澱粉は、押出し(extrusion)、予備圧縮(pre-compaction)、澱粉スラリーのクッキング、噴霧乾燥、及び流動床凝集(fluidized bed agglomeration)を非限定的に含む物理的加工によって製造される。一つの態様において、そのような加工が押出しによって成される。澱粉は、その澱粉を部分的に予備糊化するように処理されて、糊化された部分と糊化されていない部分を有する澱粉粒子を形成する。一つの態様において、その糊化された澱粉は、糊化されていない粒子(即ち顆粒)を実質上結合させる。
押出しは、当分野において知られた好適ないかなる装置及びプロセスパラメータをも使用して実施され得る。プロセスパラメータの数多くの組合せが存在するために、例えば、生成物の水分、スクリューのデザイン及び速度、供給速度、バレル(barrel)温度、ダイ(die)のデザイン、配合及び長さ/直径の比(L/d)、機械的エネルギー(Specific Mechanical Energy)(SME)及び生成物の温度(PT)が、押出しのプロセスパラメータウインドウを記載するために当分野において使用されて来た。一つの態様において、澱粉が50〜110℃の生成物温度で押出しクッキングを行うことによって製造される。もう一つの態様において、澱粉が、85〜95℃の生成物温度で押出しクッキングを行うことによって製造される。一つの態様において、澱粉が210Wh/kg未満のSMEで押出しクッキングを行うことによって製造される。もう一つの態様において、そのSMEが120〜180Wh/kgである。SME及びPT以上に、水分範囲を記載することが重要であって、それは、スクリューチャンバーの長さ/直径の比(L/d)によって記載される押出しの状況において、澱粉の溶融特性と滞留時間に影響する。9以下の長さ/直径の比と共に、一つの態様において含水率が20〜35%であり、もう一つの態様では含水率が30〜35%である。そのようなデザインについて、一つの態様における滞留時間が20秒未満である。
結果として得られる組成物は、ペレット状澱粉である。次いで、それは乾燥され、そしてその他の錠剤化成分の粒子サイズに適合し得る粒子サイズに粉砕される。一つの態様において、その澱粉は、少なくとも99%が40メッシュのスクリーン(425ミクロンの開口)を通過するような粒子サイズに粉砕される。もう一つの態様において、直接圧縮を適用するためのメジアン粒子サイズの範囲が、40〜150μmの範囲にあり、別の態様では60〜100μmの範囲にある。
この多機能性澱粉組成物の大半の粒子は、複屈折性部分と非複屈折性部分の両方を含む。複屈折性部分は非複屈折性部分によって結合されて、強力な粒子を形成し得る。それ故、この澱粉組成物の大部分の粒子は、通常、乾燥状態にあるとき及び水中に分散された後の両方で、単一の澱粉顆粒よりもずっと大きい(図1及び図2参照)。
本発明において開示される多機能性澱粉組成物の粒子の強度は高い。粒子の強度は、凝離(segregation)、流動性(flow)及び密度のような粉末の基本的性質を決定する観点から重要である。強力な粒子は、弱い粒子よりも機械的応力に耐え抜きやすい。粒子強度は、実施例のセクションで特定される超音波技術を使用して試験された。簡単に言うと、その組成物を水中に分散させ、全体で6分間超音波の振動を与えた後に、粒子の多くが、依然として単一の澱粉粒子よりも大きい。一つの態様において、その粒子の少なくとも90%が、20μm(水中での個々の澱粉顆粒のサイズ)よりも大きい粒子サイズを有する。組成物のその粒子サイズの減少速度は、実施例のセクションで記載される試験を使用して得られる天然の澱粉顆粒についての減少速度(1μm/分)に近く、本発明の一つの側面では約2μm/分である。
多機能性澱粉組成物は、1.5〜9ml/gの沈降体積を有する。一つの態様において、その沈降体積が3〜6ml/gである。
その澱粉組成物は、1〜8%の冷水溶解度をも有している。一つの態様において、その冷水溶解度が2〜5%である。このさらさらした澱粉は、30μmよりも多きな平均粒子サイズを有し得る。一つの態様において、その澱粉は、40〜150μmの平均粒子サイズを有し、もう一つの態様では60〜100μmの平均粒子サイズを有する。その澱粉は、5〜12重量%の含水率を有し得る。一つの態様において、澱粉の含水率が8〜10重量%である。
そのような沈降体積を有する、部分的に予備糊化された澱粉から得られるプラシーボ錠剤は、いかなる圧縮力においても、この範囲外の沈降体積を有する澱粉よりも格段に高い硬度を示すと言う事実によって特徴付けられる。同時に、そのようなプラシーボ錠剤は、この範囲外の沈降体積を有する澱粉で製造されたプラシーボよりも格段に高い速度で、水性媒体中で崩壊する。加えて、そのような澱粉がハードゲルカプセル内で充填剤又は希釈剤として使用される場合、この範囲外の沈降体積を有する他の澱粉に比較して、向上された薬剤溶解速度が観察される。
1.11cmの標準凹型パンチを備えた手動式錠剤成形機を用いて、13kNの圧縮力でそのような多機能性澱粉組成物から製造された、少なくとも7%の含水率を有するプラシーボ錠剤500mgが、少なくとも160Nの破砕強度を有し得る。一つの態様において、破砕強度が少なくとも180Nであり、もう一つの態様において、少なくとも200Nである。そのような錠剤の崩壊時間は、10分以下であり得る。一つの態様において、崩壊時間が8分以下であり、もう一つの態様において、5分以下である。
多機能性澱粉組成物は、10秒以下のアバランシェ平均時間(mean time for avalanche)(MTA)で示されるような優れた流動性を呈する。一つの態様において、そのMTAは7秒以下である。
多機能性澱粉組成物の粒子サイズと含水率は、その粉末の流動性、密度、圧縮性、結合性及び崩壊特性に影響を及ぼす。その粒子サイズと含水率を制御することによって、粉末の流動性、密度、圧縮性、結合性及び崩壊特性が制御され、そして異なる用途の要求を満たすように調整され得る。
多機能性澱粉組成物は、カプセル、カプレット及び錠剤を非限定的に含む固体剤形中に、賦形剤として使用され得る。
多機能性澱粉組成物は、当分野において既知の方法を用いて、固体剤形中に導入され得る。一つの態様において、その澱粉組成物が活性薬剤と共に混合され、そしてカプセル中に充填される。
もう一つの態様において、多機能性澱粉組成物は、その澱粉組成物が活性薬剤及び他の成分と混合されて、ダイキャビティ中で均一に流動し得て、そして錠剤のような許容可能な剤形に直接圧縮される、直接圧縮を用いて導入される。直接圧縮の利点には、活性物質の水分及び/又は熱への曝露を抑えること、並びに長期間の物理的及び化学的安定性が含まれる。直接圧縮は、乾燥した配合剤類を混合する工程、並びにその混合物を錠剤に圧縮する工程の2工程のみを必要とし、それ故、錠剤化の経済的な方法であると同時に、現在製薬産業界において最も一般的使用されている方法である。
多機能性澱粉組成物は、バインダー、崩壊剤、充填剤として使用されることが可能であり、或いはこれらの機能性の組合せ(例えばバインダー‐崩壊剤)なる多目的に供し得る。その組成物は、製薬産業界において通常使用される他の澱粉バインダー類に匹敵する、或いはそれらよりも良好な錠剤破砕強度をもたらす、格別に優れた圧縮特性を有する。かくして、その組成物は、図3及び図4に示されるように、固体剤形におけるバインダー/充填剤の使用効果を有利に提供する。
多機能性澱粉組成物は、製薬産業界において通常使用される他の澱粉賦形剤に匹敵する、又はそれらよりも良好な、優れた崩壊特性をも有する。その組成物は、図5に示されるように、固体剤形における崩壊剤の使用効果を有利に提供する。
一つの態様において、本発明の組成物は、製剤特性及び錠剤特性を操作するために、少なくとも1種の他の賦形剤と共に使用される。追加の賦形剤の有効量は、その錠剤に所望の特性を付与するのに必要な賦形剤の量であると定義される。更に他の錠剤特性には、所望の程度の錠剤の破砕性、脆さ、崩壊性、溶解性及び/又は生物学的利用性が、非限定的に含まれる。
もう一つの態様において、任意の崩壊剤が使用され得る。その任意の崩壊剤には、天然の澱粉、変性澱粉、ガム、セルロース誘導体、微晶質セルロース、粘土、発泡性混合物(effervescent mixtures)及び酵素が、非限定的に含まれる。バインダー(又は賦形剤ブレンド)、活性成分、及び減摩剤、もしあれば崩壊剤及び/又は希釈剤の量は、所望の潜在性能のみならず、それらの成分の適合性、並びに錠剤の破砕性、脆さ、崩壊性、溶解性及び/又は最終的な錠剤の安定性にも依存する。抗接着剤、滑剤、芳香剤、着色剤なども使用されても良い。最終的な生成物における所望の最小限の特性から判断して、それらの成分の重量比率の許容限界は、当業者によって容易に決定され得る。
ここで使用され得る活性成分は、全ての活性成分を構成し、例えばアスコルビン酸及びイブプロフェンのような圧縮性の乏しい活性成分を含めて、薬理学上の活性成分を含む。その活性成分の特別の性質は重要ではないが、微粉砕洗剤、染料、農薬、並びに栄養補給剤を含む食品成分のような非‐医薬の活性成分をも含む。
本発明を更に例証し説明するために以下のような態様が提示されるが、いかなる点においても限定するものと取られるべきではない。
態様1‐
a)大部分が非複屈折性部分と複屈折性部分から成る、多数の粒子;
b)1.5〜9ml/gの沈降体積;及び
c)1〜8%の冷水溶解度
を特徴とする、部分的に予備糊化された澱粉を含む、組成物。
態様2‐ その沈降体積が3〜6ml/gである、態様1の組成物。
態様3‐ その冷水溶解度が2〜5%である、態様1の組成物。
態様4‐ その粒子が30μmより大きい平均粒子サイズを有する、態様1の組成物。
態様5‐ その平均粒子サイズが40〜150μmである、態様4の組成物。
態様6‐ その平均粒子サイズが60〜100μmである、態様5の組成物。
態様7‐ 5〜12重量%の含水率を有する、態様1の組成物。
態様8‐ 8〜10重量%の含水率を有する、態様7の組成物。
態様9‐ 10秒以下のアバランシェ平均時間を有する、態様1の組成物。
態様10‐ 7秒以下のアバランシェ平均時間を有する、態様1の組成物。
態様11‐ 約2μm/分の粒子強度を更に特徴とする、態様1の組成物。
態様12‐ 50〜110℃の生成物温度、及び210Wh/kg未満の機械的エネルギーで、澱粉を押出す工程を含む、態様1の組成物の製造方法。
態様13‐ その生成物温度が85〜95℃である、態様12の方法。
態様14‐ その機械的エネルギーが210Wh/kg未満である、態様12の方法。
態様15‐ その機械的エネルギーが120〜180Wh/kgである、態様13の方法。
態様16‐ その澱粉の含水率が20〜35%である、態様12の方法。
態様17‐ その澱粉の含水率が30〜35%である、態様16の方法。
態様18‐ その押出しが、9以下の長さの直径に対する比を有する押出し機において実施されるものである、態様12の方法。
態様19‐ その澱粉が20秒未満の押出し滞留時間を有するものである、態様18の方法。
態様20‐ 態様1の組成物を含む、固体剤形。
態様21‐ その剤形が、錠剤、カプレット、粉末及び乾燥投薬カプセルから成る群から選ばれるものである、態様20の固体剤形。
態様22‐ その剤形が、錠剤である、態様20の固体剤形。
態様23‐ 少なくとも7%の含水率を有する、態様22の錠剤。
態様24‐ 少なくとも160Nの破砕強度を有する、態様23の錠剤。
態様25‐ 少なくとも180Nの破砕強度を有する、態様23の錠剤。
態様26‐ 少なくとも200Nの破砕強度を有する、態様23の錠剤。
態様27‐ 10分以下の崩壊時間を有する、態様23の錠剤。
態様28‐ 8分以下の崩壊時間を有する、態様23の錠剤。
態様29‐ 5分以下の崩壊時間を有する、態様23の錠剤。
以下の実施例は、本発明を更に例証し説明するために提示されるが、いかなる点においても限定するものと取られるべきではない。用いられた全てのパーセントは、乾燥重量基準に基づくものである。用いられた全ての水は、脱イオンされたもの(DI)である。
それらの実施例において、先行技術に開示されている、部分的に予備糊化された以下の澱粉が、比較として使用された。
Starch 1500(登録商標)は、米国特許第4,072,535号明細書に開示されているように、可能な熱エネルギーの投入と共に鋼ローラー間で糊化されていない顆粒状澱粉を物理的圧縮に付すことによって得られた、予備圧縮された顆粒状澱粉粉末である。
C☆ Pharm DC93000は、米国特許第6,455,069号明細書及び第6,143,324号明細書に開示されているように、通常の非複屈折性澱粉顆粒及び複屈折性澱粉顆粒を含み、複屈折性顆粒の非複屈折性顆粒に対する比が1:5〜5:1の範囲にあるものである。澱粉粉末は、その澱粉の糊化温度よりも実質上高くない温度で澱粉スラリーをクッキングして、その澱粉顆粒を破壊させることなく、その澱粉粉末の部分的な膨潤を生じさせることによって得られたものである。次いで、その澱粉スラリーは冷却され、そして噴霧乾燥されて、澱粉粉末を生じる。
Lycatab(登録商標)Cは、米国特許第6,184,213号明細書に開示されているように、予備糊化された澱粉マトリックス中に封入されたアミロースに富んだ澱粉の有効比率のそのままの粒子を含む部分的に予備糊化された澱粉に関するものであり、希釈剤及び崩壊組成物として使用される。その組成物は、110℃未満の温度でアミロースに富んだ澱粉のスターチミルクをクッキングし、次いで乾燥及び粉砕することによって製造される。
以下の方法及び手順は、その澱粉類及びそれらのブレンド物を製造するために用いられたものであって、本発明の圧縮性澱粉組成物を含有する錠剤の製造及び評価を含んでいる。言及されるその方法及び手順は、ここに含まれる実施例全体に使用されている。
粒子形態
この部分的に予備糊化された澱粉組成物の形態は、顕微鏡及び走査型電子顕微鏡(SEM)の両方を使用することによって観察された。顕微鏡解析のために、およそ0.5%の澱粉粉末が、水中に均質に分散されて、光及び偏光の両方の下で顕微鏡を使用して観察された。SEM解析のために、サンプルが装着され、そして金で減圧コートされた。そのSEM解析は、2×10−10Aのビーム電流で、15kWで実施された。サンプルまでの距離は、画像の良好な質を達成するために15mmで設定された。
粒子サイズの測定
澱粉粉末の粒子サイズとその分布は、Malven Mastersizer 2000(英国 WorcestershireのMelvern Instruments Ltd.製)によって測定された。各測定について、およそ5mlの粉末が使用された。空気圧は2.0barに設定され、供給速度は50%に設定された。質量メジアン直径(粒子サイズについて、サンプルの50容量%がそれより小さく、50容量%がそれより大きい)及び粒子サイズ分布が記録された。
粒子強度の測定
粒子強度は、超音波振動の前及び後に、水中に分散された澱粉粉末のメジアン粒子サイズを比較することによって測定された。その詳細な方法は、以下に記載される。
およそ0.1gの澱粉粉末が、機械的に攪拌及び循環されている300mlの脱イオン水中に分散された。レーザービームが、その水中に浮遊した粒子に照射され、それらの粒子によって散乱された。この散乱光の強さが、電子信号に変換されて、次いでそれが粒子サイズと分布の計算に使用された。次に、超音波振動が粒子懸濁に適用されて、その凝集物を粉砕した。その超音波振動は、その都度2分間で5回適用された。各超音波振動の後に、その粒子サイズと分布がレーザー散乱の強度によって計算された。その粒子強度が、最初の2分間の超音波振動の間(最も早いサイズ減少期間)のそのサイズ減少速度によって比較され、以下の式を用いて計算された。
R=(D−D)/2
ここで、Rが粒子サイズ減少速度(μm/分)であり、Dが元のメジアン粒子サイズ(μm)であり、Dが2分間の超音波振動の後のメジアン粒子サイズ(μm)である。
沈降体積(SV)
1.000gの澱粉粉末が100mlのメスシリンダー中で正確に計量された。およそ60mlの脱イオン水が、水中での均質な分散を確保するために攪拌しながら、その澱粉粉末に添加された。次いで、脱イオン水が再度添加されて、全体で100mlの体積になった。その分散液は室温で24時間静置された。沈降物の全体積が、沈降体積として記録された。
冷水溶解度(CWS)の測定
正確に計量された6.0gの澱粉及び50.0gの脱イオン水が、電磁攪拌機付きの4オンスジャー中に導入された。ジャー蓋がそこにねじ止めされ、そしてその混合物が2分間の振とうによって混合された。次いで、その混合物が、きれいな屈折計(0〜25%、日本のフィッシャー(Fisher)社製)上で2番のWhatmen濾紙を通して濾過された。その読み取り値が、溶解度%のために9.33倍された。サンプル毎に2回のバッチが準備されて、各バッチでの3回の読み取り値が解析された。
粉末流動性の測定
自動化された粉末流動性解析機(API Aero‐flow TM、ニューヨーク州のAmherst Process Instruments Inc.製)を使用して、澱粉粉末の流動性が測定された。50mlの澱粉が透明な回転ドラム中に導入され、そのドラムの回転速度が180rpmで一定に維持された。その結果得られたアバランシェが、そのドラムの後ろに設置された光学セルの暗黒化によって検知され、そして2次元のストレインジ アトラクタ プロット(strange attractor plot)が作製された。三つの試験についてアバランシェの平均時間(average mean time for avalanche)(MTA)が記録された。アバランシェの平均時間が小さいほど、粉末流動性が良くなる。
直接圧縮の製剤ブレンドの調製
活性成分を含有する製剤が直接圧縮のために調製された。簡単に言えば、活性成分、澱粉組成物及び他の成分(減摩剤を除く)が攪拌機Turbula(WAB、タイプT2F)中で15分間混合された。その混合物が40メッシュ(425μm)の篩にかけられて、その篩を通過した部分が使用される。次いで、減摩剤が添加され、そのブレンドが更に1〜2分間混合された。混合の後、その粉末が気密性の容器中で錠剤化まで保管される。
錠剤化の手順
手順1‐‐単一パンチ錠剤成形機(Globepharma Model MTCM‐1)
プラシーボ澱粉錠剤(100%澱粉含有)がこの方法によって作製された。
その単一パンチ錠剤成形機に、1.11cm(7/16インチ)の標準凹型パンチと対応するダイが取り付けられた。500mgの粉末が計量(精度1%)され、そのダイキャビティ中に供給され、そして13kNの圧縮力で圧縮された。その圧縮に、約2〜3秒を要した。
手順2‐‐錠剤成形機Piccola 10‐ステーション
錠剤剤形がこの方法で作製された。
機器装備された錠剤成形機Piccola 10‐ステーションを使用して、活性成分を含有する製剤ブレンドが圧縮された。その錠剤成形機上の三つのステーションに、1.11cm(7/16インチ)の標準凹型パンチと対応するダイが取り付けられた。錠剤の重量が500mgに調整され、そしてそれらの錠剤が4kN、9kN、13kN、18kN、及び22kNの圧縮力で圧縮された。
錠剤硬度の測定
錠剤の破砕強度として示された錠剤硬度が、手順1又は手順2のいずれかによって調製された10個の錠剤について、錠剤試験機Pharmatron(Model 6D)を使用して測定された。
錠剤崩壊時間の測定
手順1又は手順2のいずれかによって調製された錠剤の崩壊時間が、崩壊試験機Erweka(Model ZT71、ドイツのErweka社製)を使用して測定された。その試験は、脱イオン水の媒体中で37±0.5℃で実施された。バッチ毎に6個の錠剤が解析された。
剤形薬剤溶解の測定
各々のガイドラインUSP 24に従って、活性成分含有錠剤及びハードゲルのカプセルについて、溶解試験が実施された。溶解試験機Distek Dissolution Tester(Model Premiere 5100)が使用された。この装置は、8チャンネル蠕動型ポンプ(Model HP 89092A、ドイツのHewlett Packard社製)を介して、8個の0.1cmフローセルを備えた分光光度計UV/Vis(Model HP 8453、ドイツのHewlett Packard社製)に連結された。所定の時間間隔で放出される活性成分の百分率が計算され、サンプリング時間に対してプロットされて、放出プロフィールを得た。
実施例1澱粉賦形剤の調製
この実施例は、天然のコーンスターチからの多機能性澱粉組成物の調製を例証するものである。
実験室用の二軸スクリュー押出機Werner and Pfleiderer(タイプZSK‐30)で、コーンスターチを押出した。その押出し量は10kg/時であった。スクリュー速度は250rpmであった。スクリューのデザインは、輸送/圧縮エレメントと一つの混練ブロックから成るものであった。L/dの比が9であった。
25〜35%の範囲における異なる全含水率で、そして85〜100℃の範囲における異なる生成物温度で、コーンスターチのサンプルを押出した。上記の押出機を用いて、SMEを145〜210Wh/kgの範囲とした。組成物の押出し条件を表1に一覧表示する。得られた澱粉組成物を、沈降体積、冷水溶解度、平均粒子サイズ、流動性、錠剤硬度、崩壊時間、及び含水率について分析した。それらの結果も表1に示す。
表1は、押出された澱粉組成物が元のままのコーンスターチよりも格段に良好な流動性を有することを示しており、それは、押出された澱粉組成物に関する、元のままコーンスターチよりも格段に短いMTAによって示されている。従って、その澱粉組成物は、さらさらした優れた直接圧縮性賦形剤である。
表1に示されるように、その押出された澱粉組成物から得たプラシーボ錠剤の、その破砕強度によって直接示される硬度が、同様の圧縮力で元のままのコーンスターチの硬度よりも格段に高かった。
実施例2澱粉賦形剤の調製
この実施例は、他のタイプのコーンスターチからの多機能性澱粉組成物の調製を例証するものである。
実験室用の二軸スクリュー押出機Werner and Pfleiderer(タイプZSK‐30)を、押出しに使用した。その押出し量は10kg/時であった。スクリュー速度は250rpmであった。スクリューのデザインは、輸送/圧縮エレメントと一つの混練ブロックから成るものであった。L/dの比が9であった。全含水率及び生成物温度を、それぞれ32%及び88℃に制御した。上記の押出機を用いて、SMEを128〜146Wh/kgの範囲とした。組成物の押出し条件を表2に一覧表示する。得られた澱粉組成物を、沈降体積、冷水溶解度、平均粒子サイズ、流動性、錠剤硬度、崩壊時間、及び含水率について分析した。それらの結果も表2に示す。
表2は、同様な押出し条件で、アミロース含有澱粉(例えばサンプル番号3)、並びにより高いアミロース含有量を有する澱粉組成物(例えばサンプル番号9)が、より高い錠剤硬度とより短い崩壊時間を呈することを示している。但し、ワキシーコーンスターチ(サンプル番号11)、並びに高アミロペクチン含有量の澱粉組成物(サンプル番号10)が、特定されたSV及びCWSのウインドウ内で、低い錠剤硬度と長い崩壊時間を示した。
実施例3澱粉賦形剤の粒子強度
この実施例は、本発明において開示される多機能性澱粉組成物の粒子強度を評価し、そしてそれを先行技術における他の組成物の粒子強度と比較するものである。
含水率を9.7%とする以外は、実施例1におけるサンプル番号2と同様な方法を使用して、番号8のサンプルを調製した。サンプル番号8の粒子強度を測定し、先行技術において使用された標準の澱粉賦形剤の粒子強度に比較した。それらの結果を表3に纏める。
表3において見られるように、番号8のサンプルは、C☆ Pharm DC 93000及びStarch 1500(登録商標)に比較した場合、非常に遅いメジアン粒子サイズの減少速度で示される、強い粒子強度を呈している。実際に、本発明による澱粉組成物の粒子サイズ減少速度が、元のままのコーンスターチのそれ(1μm/分)に非常に近かった。このことは、予備糊化された部分が予備糊化されていない部分に、それらが単一体として実質上存在している程に、強く結合していることを示している。但し、C☆ Pharm DC 93000及びStarch 1500(登録商標)のような部分的に予備糊化された澱粉の弱い凝集物は、最初の2分間の試験期間中に少なくとも20μm/分のメジアン粒子サイズ減少速度で、個々のコーン顆粒に破壊するであろう。粒子強度の検討は、本発明による多機能性澱粉組成物と、C☆ Pharm DC 93000及びStarch 1500(登録商標)の弱い凝集物の間における基本的な構造上の違いを付加的に支持するものである。
本発明において開示される多機能性澱粉組成物の強い粒子強度は、非複屈折性部分と複屈折性部分の間の強力な結合によるものである。図3は、それらが水中に懸濁された後の、上記の四つの部分的に予備糊化された澱粉賦形剤(表3参照)の構造を例証している。C☆ Pharm DC 93000及びStarch 1500(登録商標)の弱い凝集物のほとんどが、すでに個々のコーン顆粒に破壊されており、それらの顆粒のいくらかが予備糊化によるそれらの複屈折性を失っていた。多機能性澱粉組成物とLycatab(登録商標)Cが、個々のコーン顆粒に破壊されることなく、それらの乾燥した構造を維持していた。加えて、図3は、多機能性澱粉組成物とLycatab(登録商標)Cの間における予備糊化のレベルの違いも明白に示しており、それが大きな特性上の差異をもたらしている。
表3におけるそれらの結果は、本発明による多機能性澱粉組成物が、目立った結合と崩壊機能を同時に有し、そのことが多機能性澱粉組成物を良好な賦形剤にしていることを示している。
実施例4ハードゲルカプセルの調製
この実施例は、ハードゲルカプセルにおける、実施例1によって調製された多機能性澱粉組成物の利点を示すものである。
この検討では、ハードゲルカプセル製剤におけるモデル活性成分としてアセトアミノフェンを使用し、充填剤及び崩壊剤として澱粉を使用した。
アセトアミノフェン(5g)と澱粉(15g)を正確に計量して、混合機Turbular(ニュージャージー州のGlenmills Inc.製)中で15分間ブレンドした。使用した対照の澱粉類は、部分的に予備糊化された澱粉、元のままのコーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、高アミロースコーンスターチ、及び充分に予備糊化された澱粉であった。
500mgのアセトアミノフェン/澱粉混合物を正確に計量し、次いで手動でその粉末をサイズ1のゼラチンカプセル中に充填することによって、カプセルのサンプルを調製した。アセトアミノフェンの放出速度を上記のように測定した。規格書USP25によれば、速やかな放出型のアセトアミノフェンカプセルは、30分内に75%以上のアセトアミノフェンを放出すべきである。45分内に放出されたアセトアミノフェンの百分率と初期(10分以内)の放出速度を表4に纏める。
表4は、本発明に開示される多機能性澱粉組成物が最も早いアセトアミノフェンの放出を提供することを示している。本発明の澱粉を含有する製剤のバーストドラッグ放出力(初期の薬剤放出速度)は、対照の澱粉のものよりも大きかった。これは、速やかな放出カプセル型の剤形において充填剤/希釈剤として使用される場合に、他の既存の澱粉組成物を超えた大きな利点を示すものである。
実施例5HCTZ錠剤の調製
この実施例は、ヒドロクロロチアジド(HCTZ)錠剤における、実施例1によって調製された多機能性澱粉組成物の利点を示すものである。Starch 1500(登録商標)を比較として使用した。
直接圧縮の製剤ブレンド調製のセクションにおいて記載されるように製剤ブレンドを調製し、そして錠剤化手順2に従って錠剤化した。サンプル番号8又はStarch 1500(登録商標)のいずれかを、表5の製剤を用いる場合のその澱粉として使用した。
図4は、いかなる圧縮力でも、多機能性澱粉組成物を含有するHCTZ錠剤の硬度が、Starch 1500(登録商標)の場合よりも非常に高かったことを示している。図5に示されるように、より硬い錠剤に対応して、多機能性澱粉組成物を含有するHCTZ錠剤が、通常使用される圧縮力において、Starch 1500(登録商標)含有のものよりもずっと脆くなかった(図5参照)。多機能性澱粉組成物の高い結合能力によって、錠剤がより低い圧縮力で製造されることが可能であって、その場合にも同様な硬度が得られた。これは、錠剤化プロセスの過程で大きな利点である。
図6は、多機能性澱粉組成物を含有するHCTZ錠剤の優れた錠剤崩壊速度を示すものである。いかなる圧縮力においても、多機能性澱粉組成物が常にStarch 1500(登録商標)よりも非常に迅速に錠剤を崩壊する。図7に示されるように、迅速な崩壊の結果として、多機能性澱粉組成物を含有する錠剤からのHCTZ放出が、Starch 1500(登録商標)を含有する錠剤からよりもずっと早かった。異なる溶解速度に寄与するもう一つの要因は、崩壊パターンであった。多機能性澱粉組成物を含有する錠剤は細かい粉末に崩壊し、そしてその活性成分が迅速に放出されることが出来た。しかしながら、Starch 1500(登録商標)を含有する錠剤は粗い分裂片に崩壊し、それが活性成分の即座の放出を妨げた。
偏光下において200の倍率で撮られた、押出されたコーンスターチの顕微鏡写真を描写するものである。 本発明に合致して有用な押出されたコーンスターチの、500の倍率での走査型電子顕微鏡写真を描写するものである。 偏光下において200の倍率で撮られた、押出されたコーンスターチ、米国特許第6,455,069号明細書に記載されているようなC☆ Pharm DC 93000、米国特許第4,072,535号明細書に記載されているようなStarch 1500(登録商標)、及び米国特許第6,184,213号明細書に記載されているようなLycatab Cの顕微鏡写真を描写するものである。
実施例のセクションにおいて特定される試験を使用した、錠剤化手順2によって調製されたヒドロクロロチアジド(HCTZ)錠剤の圧縮プロフィールを描写するものである。 実施例のセクションにおいて特定される試験を使用した、錠剤化手順2によって調製されたHCTZ錠剤の脆さプロフィールを描写するものである。 実施例のセクションにおいて特定される試験を使用した、錠剤化手順2によって調製されたHCTZ錠剤の崩壊プロフィールを描写するものである。 実施例のセクションにおいて特定される試験を使用した、錠剤化手順2によって調製されたHCTZ錠剤の溶解プロフィールを描写するものである。

Claims (4)

  1. a)大部分が非複屈折性部分と複屈折性部分から成る、多数の粒子;
    b)1.5〜9ml/gの沈降体積;及び
    c)1〜8%の冷水溶解度
    を特徴とする、部分的に予備糊化された澱粉を含む組成物であって、1.1cmの標準凹型パンチを備えた手動の錠剤成形機を使用して13kNで前記組成物から製造された500mgのプラシーボ錠剤が、少なくとも160Nの破砕強度及び10分以下の崩壊時間を有する、組成物。
  2. 50〜110℃の生成物温度、及び210Wh/kg未満の機械的エネルギーで、澱粉を押出す工程を含む、請求項1に記載の組成物の製造方法。
  3. 請求項1に記載の組成物を含む、固体剤形。
  4. 前記剤形が錠剤である、請求項3に記載の固体剤形。
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