JP5099744B2 - ホログラム装置 - Google Patents
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Description
上記再生信号光や上記参照光は撮像素子の受光面において所定の位置に投影されなければならないが、ホログラム記録媒体の状態や読み取り環境によっては光学系にずれが生じる可能性がある。そこで、上記参照光の光路断面に所定パターンを形成することにより、上記調整手段が上記画像データにおける上記所定パターンの位置に基づいて光学系の調整を行う。
また請求項3にかかる発明によれば、再生信号光や参照光の撮像素子に対する投影位置のずれのうち、オフセットずれを補正可能となる。
そして請求項4にかかる発明によれば、オフセットずれの補正が容易である。また、光学系を構成する他の構成要素のアライメントに影響しにくい調整が可能となる。
さらに請求項5にかかる発明によれば、再生信号光や参照光の撮像素子に対する投影位置のずれのうち、回転ずれを補正可能となる。
また請求項6にかかる発明によれば、傾きずれの補正が容易である。また、光学系を構成する他の構成要素のアライメントに影響しにくい調整が可能となる。
そして請求項7にかかる発明によれば、ホログラム記録媒体の記録データの有無に関わらず参照光に所定パターンを形成可能となる。
さらに請求項8にかかる発明によれば、参照光のうち上記ホログラム記録媒体で回折されずに出射される成分中に所定パターンに基づいて光学系の調整をする場合に、撮像素子の受光に適した光量とすることができる。
(1)ホログラム装置の構成:
(2)記録再生処理
(2−1)記録処理
(2−2)再生処理
(3)参照光に形成される所定パターン:
(4)ずれ補正処理:
(5)まとめ:
以下、本発明の実施形態について図1〜図14を参照して説明する。本実施形態においては、ホログラムデータの記録と再生が可能なホログラム記録再生装置を例にとって説明するが、無論、再生装置と記録装置と記録再生装置の何れであっても良いし、他の機能を併せ持つ複合機であっても構わない。
(2−1)記録処理
図4は、記録時におけるホログラム記録再生装置100の主要部の様子を模式的に示している。記録時においては、例えば他の記録媒体から読み取ったり通信媒体を介して取得した電子データがエンコーダ30bに入力される。エンコーダ30bは、例えば2値の電子データを2値(オン/オフ、あるいは明/暗)の2次元画像データに画像変調(エンコード)する。例えば、図5に示すように、電子データの“0”を画像パターンの「オフ」と「オン」を順に組み合わせたものに、電子データの“1”を画像パターンの「オン」と「オフ」を順に組み合わせたものに、それぞれ対応させるように規定しておき、電子データにおけるビット配列に応じて当該画像パターンを配列させることにより画像データに変調することができる。
図7および図8は、再生時におけるホログラム記録再生装置100の主要部の様子を模式的に示している。再生時においては、上述した干渉パターンが多重記録されたホログラム記録媒体16がセットされており、ホログラム記録媒体16の読みとりが行われる。まず、エンコーダ30bは、すべてオフの実データ領域D1を作成する。エンコーダ30bは、この実データ領域D1を不変データ領域D2の中央部に合成する。ここにおける不変データ領域D2は記録時と同じ固定のランダムパターンの画像データである。この画像データは、DMD12に出力される。
以下、図4、図7〜図11を参照して、参照光に形成される所定パターンについて詳細に説明する。図9〜図11はDMDに表示されるパターンを示した図である。参照光に形成される所定パターンは、大別すると、(A)再生参照光RRにホログラムとして形成される場合と、(B)実体参照光SRに形成される場合と、がある。
なお、図11に示すように、記録参照光WRおよび照明参照光LRの両方に所定パターンを形成しても構わない。この場合、所定パターンは、再生参照光RRと実体参照光SRとが重ねあわされた像が検出されることになる。
以下、図12〜図14を参照して、光センサ26のずれ補正を行うマイコン30fの処理を説明する。本実施形態では、光センサ26を調整してずれ補正を行うが、無論、光センサ26の代わりにDMD12を調整してもずれ補正は可能である。図12はマイコン30fの処理を示すフローチャート、図13は傾きずれを有する場合の二値化画像データを模式的に示した図、図14はオフセットずれを有する場合の二値化画像データを模式的に示した図、である。図12の処理は、予め設定された所定のタイミングや、利用者の指示するタイミングで実行される。
即ち、マイコン30fは、正しい角度で二値化画像データを受光した場合にパターンAとパターンBを結ぶ直線が成すべき傾きを予め記憶しており、算出された傾きと記憶された傾きとを比較して二値化画像データと光センサ26の受光面の間のずれ角dθを算出する。具体的には、正常位置におけるパターンAとパターンBの上下方向の位置を一致させておき(yA0=yB0)、パターンAとパターンBの検出位置の差分(dx=xA1−XB1、dy=yA1−yB1)を算出し、傾きずれdθ(dθ=Arctan(dx/dy))を求める。ステップS14が終了するとステップS16に進む。
即ち、マイコン30fは、パターンAとパターンBの正常位置を示す情報を記憶しており、表示位置と検出位置とを比較して、左右方向(x方向)のオフセットずれΔxと、上下方向(y方向)のオフセットずれΔyと、を算出する。このオフセットずれの算出においては、パターンAとパターンBのいずれか一方のみのずれを算出すればオフセットずれの検出としては十分である。特に予めステップS14の傾き調整がなされていれば、パターンAのオフセットずれとパターンBのオフセットずれは等しいはずである。ステップS16が終了するとステップS18に進む。
ホログラム記録媒体16の再生が開始されるなどの所定のタイミングでずれ補正処理が開始されると、照明参照光LRがホログラム記録媒体16に照射される。すると、ホログラム記録媒体16を通過して光センサ26に到達した再生光には所定パターンが形成されている。この再生光が光センサ26で受光されると二値化された輝度画像データが生成される。
つまり、再生光は、ホログラム記録媒体16の記録データに応じて変化する再生信号光と、光路断面において再生信号光の外側に存在してホログラム記録媒体16の記録データに応じて変化しない参照光とを含み、参照光にはパターンA,Bが形成され、画像データにおけるパターンA,Bの位置に基づいて光学系50の調整を行う。1つの空間光変調器で信号光と参照光とを同時に生成するため、参照光の位置合わせを行うことで、自動的に信号光側もアライメント調整される。これにより、コリニア方式のホログラム装置およびホログラム記録装置において、再生された信号光の領域に位置合わせ用の表示をすることなく、光学系50のアライメントを調整可能となる。
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
Claims (8)
- 空間光変調器を介してホログラム記録媒体に記録信号光と記録参照光を照射してデータの記録を行い、上記空間光変調器を介してホログラム記録媒体に照明参照光を照射して得られた再生光を検出レンズを介して撮像素子で撮像して画像データを取得するホログラム装置において、
上記再生光は、上記ホログラム記録媒体の記録データに応じて変化する再生信号光と、光路断面において該再生信号光の外側に存在して上記ホログラム記録媒体の記録データに応じて変化しない参照光とを含み、
上記照明参照光は、上記空間光変調器により、同照明参照光の所定領域にのみ形成されて上記記録参照光の所定領域には形成されない所定パターンを含み、
上記画像データにおける上記所定パターンの位置に基づいて光学系の調整を行う調整手段を備えることを特徴とするホログラム装置。 - 上記所定パターンは、上記照明参照光の外縁部分に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のホログラム装置。
- 上記調整手段は、上記画像データにおいて上記所定パターンの表示されるべき位置からのオフセットずれに基づいて上記光学系の調整を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のホログラム装置。
- 上記調整手段は、上記撮像素子を該撮像素子の受光面に沿ってオフセットさせて上記光学系の調整を行うことを特徴とする請求項3に記載のホログラム装置。
- 上記参照光は少なくとも2つの所定パターンを含み、上記調整手段は上記画像データにおける所定パターンの位置から上記画像データの傾きを算出し、該傾きに基づいて上記光学系の調整を行うことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載のホログラム装置。
- 上記調整手段は、上記撮像素子を該撮像素子の受光面に対して垂直な軸を中心として回転させて上記光学系の調整を行うことを特徴とする請求項5に記載のホログラム装置。
- 上記所定パターンは上記空間光変調器により上記照明参照光中に形成されており、上記照明参照光のうち上記ホログラム記録媒体で回折されずに出射される成分に含まれることを特徴とする請求項2から請求項6の何れか一項に記載のホログラム装置。
- 上記照明参照光の光量を減じて上記光学系の調整を行うことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のホログラム装置。
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