JP2006039181A - 光情報記録装置及び光情報再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ホログラフィック記録及び再生において、より正確に情報を記録及び再生できる光情報記録装置、再生装置を提供すること。
【解決手段】 光源3と、光源から射出された光を空間的に変調する空間光変調器9と、空間光変調器9によって変調された光を記録媒体51に照射する対物レンズ21とを有し、変調された光は、空間光変調器9から発生した0次以外の回折光であり、空間光変調器9の波長分散特性と同じ波長分散特性を有し、空間光変調器の波長分散方向とは逆方向に波長分散する波長分散手段7を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ホログラフィを利用して情報が記録される記録媒体に対する情報の記録を行う光情報記録装置ならびに情報が記録されている記録媒体における情報の再生を行う光情報再生装置に関する。
従来、ホログラフィを利用して記録媒体に情報を記録するホログラフィック記録は、一般的に、記録用光を構成するイメージ情報を担持した情報光と記録用参照光とを記録媒体の内部で重ね合わせ、そのときにできる干渉パターンを記録媒体に書き込むことによって行われる。記録された情報の再生時には、その記録媒体に再生用参照光を照射することにより、干渉パターンによる回折によりイメージ情報が再生される(特許文献1参照)。
近年では、超高密度光記録のために、ボリュームホログラフィ、特にデジタルボリュームホログラフィが実用域で開発され注目を集めている。ボリュームホログラフィとは、記録媒体の厚み方向も積極的に活用して、3次元的に干渉パターンを書き込む方式であり、厚みを増すことで回折効率を高め、多重記録を用いて記録容量の増大を図ることができるという特徴がある。そして、デジタルボリュームホログラフィとは、ボリュームホログラフィと同様の記録媒体と記録方式を用いつつも、記録するイメージ情報は2値化したデジタルパターンに限定した、コンピュータ指向のホログラフィック記録方式である。このデジタルボリュームホログラフィでは、例えばアナログ的な絵のような画像情報も、一旦デジタイズして、2次元デジタルパターン情報に展開し、これをイメージ情報として記録する。再生時は、このデジタルパターン情報を読み出してデコードすることで、元の画像情報に戻して表示する。これにより、再生時にSN比(信号対雑音比)が多少悪くても、微分検出を行ったり、2値化データをコード化しエラー訂正を行ったりすることで、極めて忠実に元の情報を再現することが可能になる。
ここで、2次元デジタルパターン情報を表示する空間光変調器(情報表現手段)として、特許文献1においては、複数の画素を有する液晶表示素子が用いられている。
特開平11−311938号公報(段落番号0024)
出願人は、特願2003−29968号及び特願2003−193965号において、上述したようなホログラフィック記録及び再生に用いられる空間光変調器として、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を使用することを提案した。このDMDは、微少なミラーをマトリクス状に配列して画素とし、各画素ごとにミラーを駆動して、入射した光の反射方向を変えて、2次元デジタルパターン情報を表現することができる。
図7は、DMDを使用したホログラフィック記録及び再生装置101の概略構成図である。記録及び再生装置101は、記録及び再生用光源103、コリメータレンズ105、ミラー107、空間光変調器(情報表現手段)であるDMD109、偏光ビームスプリッタ111、一対のリレーレンズ113及び115、ミラー117、4分の1波長板119、対物レンズ121、リングマスク123、光検出器125を備えている。
図7に示す記録及び再生装置101の動作を簡単に説明すると、光源103から射出した光は、コリメータレンズ105によって平行光となり、その平行光をミラー107でDMD109に向けて反射する。ミラー107からの光は、DMD109に対して入射角θ0を有して入射し、DMD109の2次元デジタルパターン情報を表現した各画素のミラーによって反射されることで、情報光及び記録用参照光若しくは再生用参照光が生成される。DMD109から射出した情報光等は、偏光ビームスプリッタ111を透過し、一対のリレーレンズ113及び115によって、対物レンズ121の入射瞳面にDMD109で表現された2次元デジタルパターン情報を結像するように伝搬される。その後、4分の1波長板119を経て対物レンズ121によって記録媒体151に照射されるのである。
再生時において、記録媒体151から発生した再生光は、情報光等に比べて4分の1波長板119を2回通過するため、偏光方向が90°変化しているので偏光ビームスプリッタ111によって反射され、光検出器125によって検出される。なお、再生光は、対物レンズ121によって、射出瞳面に再生光の2次元デジタルパターン情報が再生され、一対のリレーレンズ113及び115によって、光検出器125に結像するように伝搬される。
ところで、DMDは、周期構造を持った微小なミラーの集合体であるため、一種の回折格子を形成する。回折格子は、回折格子の周期をa、回折光の角度をθ、入射光の角度をθ0、回折次数をm(m=0、±1、±2)、光の波長をλとすると、式1:a(sinθ−sinθ0)=mλの関係を満たす。式1を変形し、回折光の角度θと光の波長λとの関係を見ると、式2:sinθ=mλ/a+sinθ0となる。式2から、0次の回折光(m=0)を除けば、回折光の角度θは、入射する光の波長λによって変化してしまうことが判る。
波長λの変化dλと回折光の角度θの変化dθの関係は、式2を微分して得られた式3:dθcosθ=mdλ/aを式1に代入してmを消すと、下式4が得られる。式4は、DMDの波長分散特性を示している。
図7に示すDMDを使用したホログラフィック記録及び再生装置101は、光がDMD109に対してミラー107から斜めに入射し、偏光ビームスプリッタ111に向かって垂直に射出するため、0次以外の回折光を利用している。このため、DMD109から射出する射出光は、波長分散性を有しており、入射光の波長によって進行方向が異なってしまう。図7において、第一の波長の光の光路131を実線で、第二の波長の光の光路133を点線で示す。
進行方向の異なる光は、対物レンズ121によって記録媒体151に照射されたときの照射位置がずれてしまう。照射位置のずれΔは、対物レンズ121の焦点距離をf、光路131と光路133の角度の差をdθとすると、式3:Δ=fdθで求められる。
従って、図7に示す記録及び再生装置101ような、空間光変調器の0次以外の回折光を情報光等として利用するホログラフィック記録再生においては、波長分散性を有しているため、記録時と再生時で同じ波長を使用しないと、記録を再生することができないのである。
しかしながら、レーザ光源は、温度、電流の変動などによって射出光の波長が変動してしまう。更に、レーザ光源の素子間のばらつきも存在するため、複数の記録及び再生装置間において、常に同じ波長を使用することは困難であった。このため、ホログラフィック記録及び再生は汎用性がなく、実用化及び量産化の妨げとなっていた。
また、波長分散性によって照射位置がずれることから、正確に情報を記録及び再生することができず、信頼性を低下していた。更に、記録時と再生時で同じ波長を得ることが困難であることからも、正確に情報の再生ができず、信頼性を低下していた。
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ホログラフィック記録及び再生において、空間光変調器による波長分散の問題を解決し、信頼性を高めることを目的とする。
前述した目的を達成するため、本発明の光情報記録装置は、光源と、前記光源から射出された光を空間的に変調する空間光変調器と、前記空間光変調器によって変調された光を記録媒体に照射する対物レンズとを有するホログラフィを用いた光情報記録装置であって、前記変調された光は、前記空間光変調器から発生した0次以外の回折光であり、前記空間光変調器の波長分散特性と同じ波長分散特性を有し、前記空間光変調器の波長分散方向とは逆方向に波長分散する波長分散手段を有することを特徴とする。
更に、上記光情報記録装置において、前記波長分散手段は、前記空間光変調器の画素の周期と同じ周期を有する回折格子であってもよいし、前記空間光変調器と同じ波長分散特性を有するプリズムであってもよいし、前記光源からの光の波長に応じて光の進行方向を制御する自動制御システムであってもよい。そして、前記自動制御システムは、前記光源からの光の波長を検出する波長センサーと、前記空間光変調器を移動させる駆動手段を有し、前記光源からの光の波長に応じて前記空間光変調器を移動させることが好ましい。
また、本発明の光情報再生装置は、光源と、前記光源から射出された光を空間的に変調する空間光変調器と、前記空間光変調器によって変調された光を記録媒体に照射する対物レンズとを有するホログラフィを用いた光情報再生装置であって、前記変調された光は、前記空間光変調器から発生した0次以外の回折光であり、前記空間光変調器の波長分散特性と同じ波長分散特性を有し、前記空間光変調器の波長分散方向とは逆方向に波長分散する波長分散手段を有することを特徴とする。
更に、上記光情報再生装置において、前記波長分散手段は、前記空間光変調器の画素の周期と同じ周期を有する回折格子であってもよいし、前記空間光変調器と同じ波長分散特性を有するプリズムであってもよいし、前記光源からの光の波長に応じて光の進行方向を制御する自動制御システムであってもよい。そして、前記自動制御システムは、前記光源からの光の波長を検出する波長センサーと、前記空間光変調器を移動させる駆動手段を有し、前記光源からの光の波長に応じて前記空間光変調器を移動させることが好ましい。
以上説明したように本発明によれば、空間光変調器の波長分散方向とは逆方向に波長分散するように配置された波長分散手段によって、空間光変調器による波長分散性を相殺することができる。この結果、入射光の波長が異なっていても、光の進行方向を同じにすることができ、記録媒体における照射位置を同じにすることができ、情報の記録又は再生の信頼性を高めることができる。更には、使用環境の範囲を拡大でき、レーザ光源素子間のばらつきの問題も解決できるので、ホログラフィック記録又は再生の汎用性を高め、実用化及び量産化を可能とするものである。
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
図1は、本発明の光情報記録及び再生装置1の一実施形態を示す概略構成図である。記録及び再生装置1は、記録及び再生用光源3、コリメータレンズ5、波長分散手段7、空間光変調器(情報表現手段)9、偏光ビームスプリッタ11、一対のリレーレンズ13及び15、ミラー17、4分の1波長板19、対物レンズ21、リングマスク23、光検出器25を備えている。
記録及び再生用光源3は、情報を記録するための情報光及び記録用参照光を形成するための光及び情報を再生するための再生用参照光を形成するための光を射出する。光源3としては、コヒーレントな直線偏光の光線束を発生する例えば半導体レーザを用いることができる。この記録再生用光源3としては、高密度記録を行うために波長が短い方が有利であり、青色レーザやグリーンレーザを採用することが好ましい。
コリメータレンズ5は記録再生用光源3からの発散光線束をほぼ平行光線とするものである。
波長分散手段7は、空間光変調器9の波長分散特性と同じ波長分散特性を光学的又は機械的に有し、空間光変調器9の波長分散方向とは逆方向に波長分散する機能を有している。光学的な波長分散特性を有する波長分散手段7としては、回折格子やプリズムを使用することができ、機械的な波長分散特性を有する波長分散手段7としては、光源からの光の波長に応じて光の進行方向を制御する自動制御システムを使用することができる。光学的な波長分散特性を有する素子を使用すると、光源からの射出光中に複数の波長の異なる光が混在する場合であっても空間光変調器9の波長分散性を相殺することができるので好ましい。
図1においては、波長分散手段7は、空間光変調器9の入射側の光路上に配置しているが、射出側の光路上に配置してもよいし、自動制御システムにより空間光変調器9自体を移動させる構成でもよい。空間光変調器9の入射側の光路上に配置した場合、波長分散手段7は、空間光変調器9に入射する光の入射角を波長に応じて変えるように機能する。また、空間光変調器9の射出側の光路上に配置した場合、波長分散手段7は、空間光変調器9から射出した波長分散性を有する光の進行方向を同じにするように機能する。空間光変調器9の射出側の光路上に配置すると、空間光変調器9の表示情報を対物レンズ21の射出面に結像させるため、空間光変調器9から対物レンズ21までの距離には制限があるので、波長分散手段7を配設するスペースを取ることが難しいこと及び空間的に変調された光を加工するのは、画像の位置の変化や大きさの変化を引き起こすのでエラーを発生する原因となることから、波長分散手段7は、空間光変調器9の入射側の光路上に配置することが好ましい。図1においては、光源3からの光を波長分散手段7が反射する構成であるが、特に反射型に限定されるものではなく、透過型のものでもよい。
図2は、波長分散手段7として、回折格子7aを使用した場合の波長分散手段7と空間光変調器9との間の光路を示す概略図である。回折格子7aは、空間光変調器9の画素の周期と同じ周期であり、回折格子7aからの射出光が空間光変調器9に入射するように対面させて配置している。回折格子7aとして、空間光変調器9と同じ空間光変調器を使用すれば、空間光変調器9の画素の周期と同じ周期のものを容易に得ることができる。この場合、波長分散手段7として使用する空間光変調器の全画素は、同じ表示にしておく。
図2に示すように、第一の波長の光31(図2においては実線で示す)が波長分散手段である回折格子7aに入射すると、第一の波長に応じた回折角θの反射回折光が回折格子7aから発生し、光31の回折光は、入射角θで空間光変調器9に入射する。光31の回折光が空間光変調器9に入射すると、空間光変調器9と回折格子7aの波長分散特性は同じであるから、再び回折角θの反射回折光(空間的に変調されている)が発生する。
第二の波長の光33(図2においては点線で示す)が回折格子7aに入射すると、光31の回折角θとは波長の違いに応じた角度の差dθだけ異なる第二の波長に応じた回折角θ+dθの反射回折光が回折格子7aから発生し、光33の回折光は、入射角θ+dθで空間光変調器9に入射する。光33の回折光が入射角θ+dθで空間光変調器9に入射すると、空間光変調器9と回折格子7aの波長分散特性は同じであるから、再び回折角θ+dθの反射回折光(空間的に変調されている)が発生する。
このように、回折格子7aによって逆方向に波長分散されるので、空間光変調器9の波長分散が相殺され、波長の異なる光を使用しても空間光変調器9からの射出光を同じ進行方向とすることができるのである。なお、先に空間光変調器9に入射して、その後回折格子7aに入射する場合も、光線31及び33の進行方向が逆向きになるだけで、最終的に得られる光の進行方向は同じになる。
図3は、波長分散手段7として、プリズム7bを使用した場合の波長分散手段7と空間光変調器9との間の光路を示す概略図である。プリズム7bは、屈折率nが光の波長によって変化するため、波長分散性を有している。図3に示すような、三角柱からなるプリズム7bの場合、プリズムの頂角をα、プリズムの屈折率をn、光の入射角をφ、入射光線と射出光線との間の角度(偏角)をδとすると、プリズム7bの波長分散特性は、下式5のようになる。なお、図3において、入射光線の延長線を一点鎖線で、プリズム7bの入射面における垂線を二点差線で示す。
そして、プリズム60の波長分散特性が空間光変調器9の波長分散特性と同じになるためには、下式6を満たせばよいのである。
図3に示すように、第一の波長の光31(図3においては実線で示す)及び第二の波長の光33(図3においては点線で示す)がプリズム7bに入射すると、波長に応じて異なる偏角で射出される。すなわち、光31は、偏角δで射出し、光33は波長分散特性によって決定される波長の違いに応じた角度の差dδだけ異なる偏角δ+dδで射出する。
その後、光31は、空間光変調器9に入射角δで入射し、光33は空間光変調器9に入射角δ+dδで入射する。空間光変調器9は、プリズム7bと同じ波長分散特性であるから、光31は回折角θで反射し、光33は回折角θ+dδで反射するため、光31と光33は同じ進行方向となる。
このように、プリズム7bによって逆方向に波長分散されるので、空間光変調器9の波長分散は相殺されるのである。なお、先に空間光変調器9に入射して、その後プリズム7bに入射する場合も、光線31及び33の進行方向が逆向きになるだけで、最終的に得られる光の進行方向は同じになる。
図4は、波長分散手段7として、自動制御システムを使用して、光源3からの光を空間光変調器9に向けて反射する反射ミラー7cの角度を変化させた場合の波長分散手段7と空間光変調器9との間の光路を示す概略図である。図4において、自動制御システムは、光源3から射出された光の波長を検出する波長センサー(図示せず)と駆動手段(図示せず)を有しており、光源3から射出された光の波長に応じて、反射ミラー7cの反射光が空間光変調器9の波長分散特性と同じ波長分散特性を有するように反射ミラー7cを移動させる。従って、反射ミラー7cは、波長により反射角を変えて射出光の方向を変化するため、機械的な波長分散特性を有する。
入射光の波長の変化dλに対して反射ミラー7cの角度をdθ/2だけ変化させると、反射光或いは空間光変調器9への入射光の角度変化はdθになる。この場合、波長変化dλと角度変化dθが空間光変調器9の波長分散特性と同じになるためには、式4を満たせばよいのである。
図4に示すように、第一の波長の光31の場合、自動制御システムは、自動制御システムの波長センサーによって第一の波長を検出し、空間光変調器9の波長分散特性と照合して第一の波長における回折角θを算出し、駆動手段によって反射ミラー7cの位置を反射光が空間光変調器9に対して入射角θで入射するように図4の実線の位置に制御する。このため、第一の波長の光31は、反射ミラー7cによって反射され、空間光変調器9に入射角θで入射し、回折角θの回折光を発生させる。
第二の波長の光33の場合、自動制御システムは、自動制御システムの波長センサーによって第二の波長を検出し、空間光変調器9の波長分散特性と照合して第二の波長における回折角θ+dθを算出し、駆動手段によって反射ミラー7cの位置を反射光が空間光変調器9に対して入射角θ+dθで入射するようにdθ/2だけ回転させる(図4の点線の位置)。このため、第二の波長の光33は、反射ミラー7cによって反射され、空間光変調器9に入射角θ+dθで入射し、回折角θ+dθの回折光を発生させる。
このように、自動制御システムによって逆方向に波長分散されるので、空間光変調器9の波長分散が相殺され、波長の異なる光を使用しても空間光変調器9からの射出光を同じ進行方向とすることができるのである。
図5は、波長分散手段7として、自動制御システムを使用して、空間光変調器9の角度を変化させた場合の波長分散手段7と空間光変調器9との間の光路を示す概略図である。図5において、自動制御システムは、光源3から射出された光の波長を検出する波長センサー(図示せず)と駆動手段(図示せず)を有しており、光源3から射出された光の波長に応じて、空間光変調器9の波長分散特性を相殺するように空間光変調器9を移動させる。従って、空間光変調器9は、波長により角度を変えて射出光の方向を変化するため、本来持っていた光学的な波長分散特性に加えて機械的な波長分散特性を有することになる。
入射光の波長の変化dλに対して空間光変調器9を角度dθだけ変化させると、空間光変調器9への入射光の角度変化は−dθになる。そして、空間光変調器9の光学的な波長分散特性により射出光の回折角がdθだけ変化するので、空間光変調器9の射出光はθ−dθ+dθ=θ(近似計算により)になって補正される。この場合、波長変化dλと角度変化dθが空間光変調器9の波長分散特性と同じになるためには、式4を満たせばよいのである。
図5に示すように、第一の波長の光31の場合、自動制御システムは、自動制御システムの波長センサーによって第一の波長を検出し、空間光変調器9の波長分散特性と照合して第一の波長における回折角θを算出し、駆動手段によって入射角θで入射するように空間光変調器9の位置を図5の実線の位置に制御する。このため、第一の波長の光31は、空間光変調器9に入射角θで入射し、回折角θの回折光を発生させる。
第二の波長の光33の場合、自動制御システムは、自動制御システムの波長センサーによって第二の波長を検出し、空間光変調器9の波長分散特性と照合して第二の波長における回折角θ+dθを算出し、駆動手段によって空間光変調器9の位置を入射角θ−dθで入射するようにdθだけ回転させる(図5の点線の位置)。このため、第二の波長の光33は、空間光変調器9に入射角θ−dθ(図5の一点鎖線は点線の空間光変調器7の底面に対する垂線である)で入射し、回折角θ+dθの回折光を発生させるので、結局、第一の波長の光31と同じ進行方向の射出光が発生する。
このように、自動制御システムによって逆方向に波長分散されるので、空間光変調器9の波長分散が相殺され、波長の異なる光を使用しても空間光変調器9からの射出光を同じ進行方向とすることができるのである。
空間光変調器9は、格子状に配列された多数の画素を有し、各画素ごとに、入射光の強度、位相、偏光方向等を制御して、光を空間的に変調することができるように構成されている。本発明の記録及び再生装置において、空間光変調器9は、0次以外の回折光を発生させて記録及び再生に使用する。すなわち、空間光変調器9に対する光の入射角と射出角が異なるように構成されている。空間光変調器9としては、DMDを使用することができる。
空間光変調器9は、光を空間的に変調して2次元デジタルパターン情報を光に担持させる。ホログラフィック記録は、情報光及び記録用参照光を記録媒体に照射して、情報光及び記録用参照光の干渉パターンを記録し、再生用参照光を照射して情報を再生するが、空間光変調器9は、少なくとも情報光を生成するために使用される。
図6は、空間光変調器9の表示面を示す概略図である。図6に示すように、空間光変調器9の一部を情報光を生成するための領域9aとして使用し、他の一部を記録用参照光を生成するための領域9bとして使用し、空間光変調器9によって情報光及び記録用参照光を形成することもできる。この場合、記録用参照光が空間光変調器9によって空間的に変調されているため、再生時における再生用参照光も空間光変調器9の領域9bによって空間的に変調される。
なお、空間光変調器9によって情報光のみを生成する場合は、コリメータレンズ5を通過した平行光を分割して、一方の光を波長分散手段7及び空間光変調器9を経て情報光とし、他方の光を記録用参照光とすればよい。
偏光ビームスプリッタ11は、光の偏光方向(例えばP偏光)を反射または透過し、当該偏光に垂直な直線偏光(例えばS偏光)を透過または反射するような半反射面を有している。記録及び再生装置1において、偏光ビームスプリッタ11は、情報光、記録用参照光及び再生用参照光は透過し、再生光を反射する。
一対のリレーレンズ13及び15は、対物レンズ21の入射瞳面に空間光変調器9で表現された2次元デジタルパターン情報を結像し、対物レンズ21の射出瞳面に再生した再生光の2次元デジタルパターン情報を光検出器25に結像するように配置されている。具体的には、一対のリレーレンズ13及び15は同じ焦点距離fのものを使用し、リレーレンズ13と空間光変調器9との距離及びリレーレンズ15と対物レンズ21の入射瞳面(再生光にとっては射出瞳面)との距離が焦点距離fとなり、一対のリレーレンズ13及び15間の距離が焦点距離fの2倍となるように配置する。
場合によっては、偏光ビームスプリッタ11と一対のリレーレンズ13及び15の順序が変わることもある。例えば、偏光ビームスプリッタ11は一対のリレーレンズ13及び15の間に置くこともできる。この場合、偏光ビームスプリッタ11で反射される再生光についてもリレーレンズが一対となるように、偏光ビームスプリッタ11とリングマスク23の間にもリレーレンズが必要になる。
ミラー17は、情報光、記録用参照光及び再生用参照光を対物レンズ21の方向に向けるためのものである。
なお、一対のリレーレンズ13,15の配置は、他の光学素子を適宜配置することで変化する。例えば、第一のリレーレンズ13から検出手段25までの間に拡大レンズを配置すれば、第一のリレーレンズ13と拡大レンズの入射瞳面までの距離が焦点距離fとなるように配置される。
4分の1波長板19は、互いに垂直な方向に振動する偏光の光路差を4分の1波長変化させる位相板である。この4分の1波長板19によってP偏光の光は円偏光に変化され、さらに、この円偏光の光が4分の1波長板19を通過するとS偏光に変化されることになる。従って、再生光は、情報光、記録用参照光及び再生用参照光の偏光方向と垂直な偏光となり、偏光ビームスプリッタ11によって反射されるのである。
対物レンズ21は、空間光変調器9によって変調された光を記録媒体51に照射するものである。図1においては、記録媒体51の図示しない反射膜に収束するように配置されている。
リングマスク23は、再生時に、再生光と一緒に記録媒体51で反射された再生用参照光を除去するためのものである。
光検出器25は、再生光を受光して記録された情報を再生するものであり、格子状に配列された多数の受光素子を有している。受光素子としてCCD(Charge Coupled Device)を採用したCCDアレイや、CMOS(Complementary Metal‐Oxide Semiconductor)を採用したCMOSセンサなどを使用することができる。
記録媒体51は、情報光及び記録用参照光の干渉パターンを記録することができる情報記録層(図示せず)を有している。図1においては、情報記録層の下方に反射層(図示せず)を有しており、記録媒体51に入射した光は、反射して入射した表面から反対方向に射出する。
次に、図1に示す記録及び再生装置1の記録時の動作を説明する。光源3から射出した光は、コリメータレンズ5によって平行光とされ、その平行光を波長分散手段7によって空間光変調器9に向けて反射する。空間光変調器9に表現された2次元デジタルパターン情報によって情報光及び記録用参照光が生成される。情報光及び記録用参照光は、一対のリレーレンズ13及び15によって、対物レンズ21の入射瞳面に空間光変調器9で表現された2次元デジタルパターン情報を結像するように伝搬される。その途中、ミラー17で対物レンズ21に向けて反射され、4分の1波長板19を通過し、対物レンズ21によって記録媒体51に照射され、記録媒体51の情報記録層に情報光及び記録用参照光の干渉パターンを記録する。
なお、図1においては、空間光変調器9によって情報光及び記録用参照光を生成したが、情報光のみを生成し、記録用参照光は別途の手段によって記録媒体51に照射する構成であってもよい。
更に、図1に示す記録及び再生装置1の再生時の動作を説明する。光源3から射出した光は、コリメータレンズ5によって平行光とされ、その平行光を波長分散手段7によって空間光変調器9に向けて反射する。空間光変調器9に表現された2次元デジタルパターン情報によって再生用参照光が生成される。再生用参照光は、偏光ビームスプリッタ11を透過して、一対のリレーレンズ13及び15によって、対物レンズ21の入射瞳面に空間光変調器9で表現された2次元デジタルパターン情報を結像するように伝搬される。その途中、ミラー17で対物レンズ21に向けて反射され、4分の1波長板19を通過し、対物レンズ21によって記録媒体51に照射され、記録媒体51の情報記録層に記録された干渉パターンと干渉して再生光を発生する。
再生光及び再生用参照光は、記録媒体51の反射層によって反射され、記録媒体51から対物レンズ21に向かって射出する。そして、再生光及び再生用参照光は、対物レンズ21によって、射出瞳面に再生光の2次元デジタルパターン情報が再生され、一対のリレーレンズ13及び15によって、光検出器25に結像するように伝搬される。その途中、4分の1波長板19を通過し、ミラー17で一対のリレーレンズ13及び15に向けて反射され、偏光ビームスプリッタ11で反射され、リングマスク23によって再生用参照光が除去される。
ここで、光源3から第一の波長の光31(図1においては実線で示す)及び第二の波長の光33(図1においては点線で示す)が射出された場合、波長分散手段7によって、空間光変調器9の波長分散方向とは逆方向に波長分散されるため、その後、空間光変調器9によって発生する回折光は、波長分散性が相殺され、波長が違っていても同じ方向に射出される。このため、記録媒体51に照射される照射位置は、光31も光33も同じ位置に照射されるのである。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。例えば、情報の記録時と再生時との光路を前記実施形態においては共通させているが、これを分離させた場合にも同様に適用することができる。
本発明の光情報記録及び再生装置の実施形態を示す概略構成図 本発明の波長分散手段の一実施形態を示す概略構成図 本発明の波長分散手段の他の一実施形態を示す概略構成図 本発明の波長分散手段の他の一実施形態を示す概略構成図 本発明の波長分散手段の他の一実施形態を示す概略構成図 空間光変調器の表示面を示す概略図 従来の光情報記録及び再生装置の概略構成図
符号の説明
1 記録再生装置
3 光源
7 波長分散手段
9 空間光変調器
21 対物レンズ
51 記録媒体

Claims (10)

  1. 光源と、前記光源から射出された光を空間的に変調する空間光変調器と、前記空間光変調器によって変調された光を記録媒体に照射する対物レンズとを有するホログラフィを用いた光情報記録装置であって、
    前記変調された光は、前記空間光変調器から発生した0次以外の回折光であり、
    前記空間光変調器の波長分散特性と同じ波長分散特性を有し、前記空間光変調器の波長分散方向とは逆方向に波長分散する波長分散手段を有することを特徴とする光情報記録装置。
  2. 前記波長分散手段は、前記空間光変調器の画素の周期と同じ周期を有する回折格子であることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録装置。
  3. 前記波長分散手段は、前記空間光変調器と同じ波長分散特性を有するプリズムであることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録装置。
  4. 前記波長分散手段は、前記光源からの光の波長に応じて光の進行方向を制御する自動制御システムであることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録装置。
  5. 前記自動制御システムは、前記光源からの光の波長を検出する波長センサーと、前記空間光変調器を移動させる駆動手段を有し、前記光源からの光の波長に応じて前記空間光変調器を移動させることを特徴とする請求項4に記載の光情報記録装置。
  6. 光源と、前記光源から射出された光を空間的に変調する空間光変調器と、前記空間光変調器によって変調された光を記録媒体に照射する対物レンズとを有するホログラフィを用いた光情報再生装置であって、
    前記変調された光は、前記空間光変調器から発生した0次以外の回折光であり、
    前記空間光変調器の波長分散特性と同じ波長分散特性を有し、前記空間光変調器の波長分散方向とは逆方向に波長分散する波長分散手段を有することを特徴とする光情報再生装置。
  7. 前記波長分散手段は、前記空間光変調器の画素の周期と同じ周期を有する回折格子であることを特徴とする請求項6に記載の光情報再生装置。
  8. 前記波長分散手段は、前記空間光変調器と同じ波長分散特性を有するプリズムであることを特徴とする請求項6に記載の光情報再生装置。
  9. 前記波長分散手段は、前記光源からの光の波長に応じて光の進行方向を制御する自動制御システムであることを特徴とする請求項6に記載の光情報再生装置。
  10. 前記自動制御システムは、前記光源からの光の波長を検出する波長センサーと、前記空間光変調器を移動させる駆動手段を有し、前記光源からの光の波長に応じて前記空間光変調器を移動させることを特徴とする請求項9に記載の光情報再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008310258A (ja) * 2007-06-18 2008-12-25 Sony Corp 光学ユニット、ホログラム装置

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