JP5099440B2 - ねじ締め機 - Google Patents

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Description

本発明はねじ締め機に関する。
従来、天井や壁に石膏ボード等の板材をネジ止めにより施工しているが、このネジ止めを行う工具としてねじ締め機がある。このねじ締め機は、特許文献1に示されるように、モータとモータにより駆動されてネジを締める先端工具との間に駆動系(モータ側)と従動系(先端工具側)との間の摩擦による伝達を行うクラッチ機構を備えている。この特許文献1に示されるねじ締め機は、クラッチ機構が切られた状態では摩擦が発生せずに先端工具に動力が伝達されない。またクラッチ機構が動作した状態では、摩擦が発生して先端工具に動力が伝達される。
特開平5−318331号公報
特許文献1の電動工具では、一般にクラッチ機構での摩擦の発生は先端工具を被加工材に押しつけることにより発生するが、クラッチ機構が切られた状態においても、わずかに摩擦が発生する場合があった。この場合に先端工具に僅かに動力が伝達されて共回りし、先端工具をねじに沿わす際に不都合が生じていた。これを防止するために、先端工具を保持する先端工具装着部とハウジングとの間にOリングが噛ませてあるが、このOリングは使用により劣化するため、長期に渡って工具を使用すると共回り防止の効果が得られなくなっていた。
特に被加工材に施工したねじを外す際には、先端工具を被加工材に押しつけない状態で逆転させる場合があるが、この場合に先端工具が共回りすると先端工具を外すねじに合わせ難い場合があった。よって本発明は、より確実に共回りを防止したねじ締め機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、ハウジングと、正転方向・反転方向に回転駆動される出力軸部を備える駆動部と、回転駆動されてネジを締め付ける先端工具を装着可能であり、前方位置と後方位置との間で移動可能な先端工具装着部と、該駆動部と該先端工具装着部との間に介在し少なくとも該後方位置において該駆動部から該先端工具装着部へ駆動力を伝達するクラッチ機構と、該ハウジングに装着され、該前方位置において該先端工具装着部と係合して該先端工具装着部の正転を抑制すると共に反転を許容し、該後方位置において該先端工具装着部の正転・反転を許容する共回防止機構と、を有したねじ締め機を提供する。
このような構成によると、先端工具装着部が前方位置にある状態で、先端工具装着部と共回り防止機構とが係合する。共回り防止機構は反転のみ許容するため、先端工具装着部の正転方向への回転は抑制される。よって先端工具装着部が前方位置にある状態で先端工具の正転方向への共回りを確実に防止することができる。
上記構成のねじ締め機において、該共回防止機構は、該ハウジングに固定される装着部と、該先端工具装着部と係合可能な係合部とを含んで構成され、該係合部は該装着部に対して反転のみ可能に構成されていることが好ましい。
また該係合部は、該先端工具装着部と係合する座部と、該座部と該装着部との間に介在し該装着部に対する反転のみを該座部に許容する正転防止部と、を含んで構成されていることが好ましい。
また該先端工具装着部には該座部と係合する掛止部が設けられ、該座部には該掛止部に係合される被掛止部が設けられていることが好ましい。
これらの様な構成によると、ハウジングに対して係合部が反転のみ可能になる。よって係合部と係合した状態の先端工具装着部も反転のみ可能になる。
また該正転防止部はスプリングであり、該共回防止機構はスプリングクラッチ機構であることが好ましい。
また該共回防止機構は、ワンウェイクラッチを含んで構成されていてもよい。
これらのようにスプリングクラッチ機構やワンウェイクラッチを用いることにより、好適に共回防止機構を構成することができる。
本発明のねじ締め機によれば、先端工具の共回りを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図1乃至図13に基づき説明する。図1に示されるねじ締め機1は、ハウジング2と、モータ3と、クラッチ部4と、先端工具装着部5とスプリングクラッチ機構6とから主に構成され、先端工具装着部5に先端工具であるビット10が装着されている。このねじ締め機1において、ビット10が取り付けられる位置を、前側とし、後述のハンドル21を後側として前後方向を規定する。
ハウジング2は、ねじ締め機1の外殻を成しており、その後端部分に把持部となるハンドル21を有している。ハンドル21にはトリガ21Aとスイッチ21Dが設けられており、トリガ21Aによりモータ3の駆動制御を行い、スイッチ21Dによりモータ3の回転方向(正転・反転)の制御を行っている。またハンドル21には図示せぬ外部電源に接続される電源コード21Bが設けられている。
モータ3はハウジング2内においてハンドル21の前側に設けられており、前後方向を軸方向とする出力軸部である回転軸部31を有している。回転軸部31は、ベアリング31Aでハウジング2に支持されており、その先端にピニオン32を有している。また回転軸部31の基端部分には同軸回転するファン33が固定されている。回転軸部31及び回転軸部31により回転駆動される部材において、ネジを締め込む方向の回転を正転と定義し、ネジを外す方向の回転を反転と定義する。
クラッチ部4は、図2に示されるように、クラッチドラム41とスプラインシャフト42と、駆動部材である10枚の第一クラッチプレート43と、従動部材である10枚の第二クラッチプレート44とワンウェイクラッチ45とから主に構成されている。クラッチドラム41は、前側に略筒状に構成されて第一クラッチプレート43及び第二クラッチプレート44を収容する空間が形成された収容部41Dを備えており、この筒状の収容部41Dの軸方向を回転軸方向として、第一軸受となるベアリング47Aと軸受47Bとを介してハウジング2に回転可能に支承されている。図1及び図3に示されるように、クラッチドラム41において、収容部41Dの後端に位置する部分の外周にはピニオン32と噛合するギア41Aが設けられており、収容部41Dの内部には、図2及び図3に示されるように、軸方向に延びる複数の凸部41Bが周方向に渡って均等配置されている。収容部41Dの内部において、図1に示されるように凸部41Bの後端部分となる位置には、壁部41Cが規定されており、壁部41Cにワンウェイクラッチ45が装着されている。またクラッチドラム41において、ベアリング47Aにより支持され、ワンウェイクラッチ45の後側になる箇所には、図3に示されるように孔41aが形成され、孔41a内にはバネ46(図1、図2)が配置されている。
スプラインシャフト42は、先端工具装着部5に同軸回転可能に固定されており、図1に示されるようにクラッチドラム41の筒部分の内部においてワンウェイクラッチ45により支持され、その端部がバネ46と当接して前側へと付勢されている。またスプラインシャフト42の表面において、クラッチドラム41内に曝される箇所には、図2および図4に示されるように、軸方向に延びる複数の凸部42Aが周方向に渡って均等配置されている。
第一クラッチプレート43は、図5に示されるように、外周にクラッチドラム41の凸部41Bと噛合する凹部43aが形成され内部にスプラインシャフト42が貫通する孔43bが形成され、第二クラッチプレート44と接触する駆動部側接触面を備えて板状に構成されている。図1に示されるように、凹部43aと凸部41Bとが噛合するように第一クラッチプレート43がクラッチドラム41の内部に整列して装着された状態で、第一クラッチプレート43はクラッチドラム41に対して軸方向への移動は許容されるが周方向への回転は制限される。また10枚の第一クラッチプレート43のうち、最後端に位置する第一クラッチプレート43は壁部41Cに当接可能である。
第二クラッチプレート44は、図6に示されるように、直径が凸部41Bと干渉しない程度の円板状で、第一クラッチプレート43と接触する従動部側接触面を備えて構成され、中央部分にスプラインシャフト42が貫通し凸部42Aと噛合する凹部44aが形成された孔44bが穿孔されている。凹部44aと凸部42Aとが噛合するように第二クラッチプレート44がスプラインシャフト42に装着された状態で、スプラインシャフト42に対して第二クラッチプレート44は、軸方向への移動は許容されるが周方向への回転は制限される。また10枚の第二クラッチプレート44のうち、最前端に位置する第二クラッチプレート44は、先端工具装着部5の後端部である後述の当接部51Aに当接可能である。
第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44とは、壁部41C位置から前側に向かって交互に並んで配置され第一クラッチを構成している。第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44とはそれぞれ軸方向への移動が許容されているため、最も前側に位置する第二クラッチプレート44が先端工具装着部5の後端部に当接して後方へと付勢されることにより第一クラッチプレート43及び第二クラッチプレート44も後方側(伝達位置)へと移動し、隣り合う第一クラッチプレート43の駆動部側接触面と第二クラッチプレート44の従動部側接触面との間に摩擦が発生する。この発生した摩擦により、クラッチドラム41とスプラインシャフト42とが第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44とを介して共回りして同軸に一体回転する。最も前側に位置する第二クラッチプレート44が後方へと付勢されない状態(遮断位置)では、隣り合う第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間の摩擦は発生しないか発生しても僅かである為、クラッチドラム41とスプラインシャフト42との第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44とを介しての一体回転は抑制される。またそれぞれ10枚の第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間の摩擦力により動力の伝達を行っている為、それぞれ一枚当たりに掛かる摩擦力等の応力が低減され、クラッチ部4の高寿命化を図っている。尚、最も後端の第一クラッチプレート43は第一クラッチプレート43と共回りする壁部41Cに当接し、最も前端の第二クラッチプレート44は第二クラッチプレート44と共回りする当接部51Aと当接する為、最も後端の第一クラッチプレート43と壁部41Cとの間、及び最も前端の第二クラッチプレート44と先端工具装着部5との間に摩擦が発生することは無い。これにより、壁部41Cを備えるクラッチドラム41及び先端工具装着部5の耐久性を増している。
尚、スプラインシャフト42は、第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44とが第一軸受であるベアリング47Aと後述のスプリングクラッチ機構6との間に位置するようにベアリング47Aと後述のスプリングクラッチ機構6とに間接的に支持されている。よって摩擦が発生した際にスプラインシャフト42に負担がかかったとしても、スプラインシャフト42の両端が支持されている為、ひびりやぶれの発生は抑制される。
ワンウェイクラッチ45は、壁部41Cに装着されてスプラインシャフト42の後端部を支持しており、クラッチドラム41が反転した際に第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44とは別系統でスプラインシャフト42に動力を伝達し、クラッチドラム41が正転した際にはスプラインシャフト42に動力伝達不能に構成されている。第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44とにおいては、摩擦力が発生しない限り、クラッチドラム41からスプラインシャフト42に正転方向、反転方向の駆動力は伝達されない。しかしワンウェイクラッチ45は、反転方向においては常にクラッチドラム41からスプラインシャフト42へと駆動力を伝達している為、第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間に摩擦が発生しない場合においても先端工具装着部5を反転させることが可能になる。
クラッチドラム41と先端工具装着部5とを比較すると、回転軸と直交する方向の径がスプラインシャフト42に駆動力を伝達する駆動側であるクラッチドラム41が大径に構成されている。よってハウジング2において、先端工具装着部5側を細くすることができ、より狭い箇所における図示せぬネジの施工を可能にしている。また第一クラッチプレート43と一体回転するクラッチドラム41の慣性質量を大きくすることができる為、伝達位置において第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間に摩擦力が発生した際に、クラッチドラム41及びクラッチドラム41に接続されるモータ3の回転数の低下を抑制することができる。
また図1に示されるように、クラッチドラム41の第一クラッチプレート43及び第二クラッチプレート44を収容する収容部41Dの開口部分には、第一シール部材48が配置されている。第一シール部材48は、収容部41Dと後述のソケット51との間の隙間を埋め、収容部41D内部を密閉した状態に保っている。ソケット51は後述のスプリングクラッチ機構6で回転可能に支持されている為、ソケット51周辺には回転抵抗を減らす為のグリスが充填されている。このグリスが収容部41D内に侵入して第一クラッチプレート43及び第二クラッチプレート44に付着すると摩擦係数が変化し、第一クラッチプレート43及び第二クラッチプレート44を介してクラッチドラム41からスプラインシャフト42に好適に駆動力を伝達することができなくなる。よって第一シール部材48を配して収容部41D内にグリスが入ることを防止することにより、第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間の摩擦係数の変化を防止し、安定した作業を行うことが可能になる。
先端工具装着部5は、主にソケット51と掛止部52とから構成されている。ソケット51は、最前端にビット10が装着される装着孔51aが形成され、最後端でスプラインシャフト42に嵌合して接続されており、ハウジング2に設けられて第二軸受の役割を果たすスプリングクラッチ機構6で周方向に回転可能であると共に及び軸方向(前後方向)に移動可能に支持されている。ソケット51がスプラインシャフト42に勘合して装着されていることにより、先端工具装着部5およびスプラインシャフト42に係る全長を短くすることができ、これによりねじ締め機1の全長を短くすることが可能になる。
掛止部52は、図1、図7に示されるようにソケット51の最後端であってスプラインシャフト42(図1)との接続箇所近傍位置に配置され、掛止部52の後端面部分には最前側の第二クラッチプレート44(図1)と当接可能な当接部51Aが規定されている。先端工具装着部5が後方位置に移動することにより当接部51Aが第二クラッチプレート44に当接して第二クラッチプレート44を第一クラッチプレート43に押し付ける。掛止部52の前面部分には、図7及び図8に示されるように、周方向で等間隔に配列された三対の掛止爪52Aが設けられており、掛止爪52Aはスプリングクラッチ機構6が掛止可能に構成されている。
また図1に示されるようにソケット51のスプリングクラッチ機構6前側位置にはソケット51周辺に充填されている図示せぬグリスの外部への流出を防止する第二シール部材53が設けられており、ソケット51及び第二シール部材53の周囲にはカバー54が設けられている。カバー54は着脱容易に構成されており、その先端部分からビット10の先端が僅かに露出するように構成されている。この状態において先端工具装着部5は前方位置に配置されている。
先端工具装着部5は、先端に装着されたビット10が図示せぬネジに当接する反力によって前方位置から後方位置へと後退することにより、第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間に摩擦を発生させている。しかし図示せぬネジが締め込まれて図示せぬ被加工部材に埋没した状態ではそれ以上ネジを締める必要がない為、カバー54の先端部分が図示せぬ被加工部材と当接してビット10へのネジからの反力を打ち消し、第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間の摩擦を低減してビット10への動力の伝達を遮断している。
スプリングクラッチ機構6は、図9に示されるように、第一部である装着部61と、係合部を構成する座部62(第二部)及びスプリング部63(正転防止部)とから構成されている。装着部61は軸受け等に用いられるメタル素材から略筒状に構成されてソケット51を摺動可能に支持しており、図10に示されるように胴部61Aと、第一スプリング装着部61Bと、当接部61Cと、から主に構成されている。胴部61Aは、ハウジング2に圧入により固定されており、よって装着部61はハウジング2に対して回転不能に構成される。第一スプリング装着部61Bは、胴部61Aの後端側に配置されており、外形がスプリング部63を構成するスプリングの内径と略同じか僅かに大径に構成されている。また第一スプリング装着部61Bの胴部61Aとの境界位置には、周方向に一連の第一溝部61aが穿設されている。裁頭円錐部である当接部61Cは装着部61の最後端に位置しており、装着部61の最後端部分を裁頭円錐状に構成した際に画成されるテーパー面から構成されている。
座部62は、図11(a)、図11(b)に示されるように略筒状に構成され、第二スプリング装着部62Aと被掛止部62Bとを主に備えている。図11(a)に示されるように、第二スプリング装着部62Aは座部62の最前端に配置されており、第一スプリング装着部61Bと同様に、外形がスプリング部63を構成するスプリングの内径と略同じか僅かに大径に構成されている。また第二スプリング装着部62Aの最前端部において、略筒状の内周部分には、斜面62Cにより凹形状部分が画成されており、この凹形状部分にテーパー面である当接部61Cが挿入されて当接部61Cと斜面62Cとが当接可能になる。図11(a)、(b)に示されるように、被掛止部62Bは第二スプリング装着部62Aの後端に設けられたつば部の後面から突出して構成されており、図11(b)に示されるように座部62の周方向等間隔に三対配置されている。また第二スプリング装着部62Aと被掛止部62Bが設けられるつば部との境界位置には、周方向に一連の第二溝部62aが穿設されている。
図12に示されるように、スプリング部63は、鋼線を密に巻回して構成されており、その巻回方向が正転方向となるように構成されている。ここで正転方向とは、スプリング部63を第一スプリング装着部61B及び第二スプリング装着部62Aに嵌合した状態で第一スプリング装着部61Bから第二スプリング装着部62Aに向かう方向で正転する方向である。よって装着部61に対して座部62が正転した際に、第一スプリング装着部61B及び第二スプリング装着部62Aに嵌合したスプリング部63が正転方向に回転しその内径が小さくなる。内径が小さくなることにより第一スプリング装着部61B及び第二スプリング装着部62Aとスプリング部63との摩擦が増大し、座部62がスプリング部63を介して装着部61に対して正転することが不能になる。また逆に装着部61に対して座部62が反転方向に回転した場合は、スプリング部63の内径が拡開するため、座部62はスプリング部63で回転を妨げられることなく装着部61に対して反転することができる。
装着部61と座部62とにおいては、斜面62Cにより画成される凹形状部分に当接部61Cが挿入されることにより、相対的な軸ずれが生じ難くなる。装着部61と座部62とはスプリング部63のみで接続されているため軸ずれが生じやすいが、斜面62Cにより画成される凹形状部分に当接部61Cが挿入されることにより、斜面62Cと当接部61Cとの当接による調芯が行われ、装着部61と座部62とが同軸上で回転可能になる。よって従来のスプリングクラッチ機構に比べて、本件のスプリングクラッチ機構6は軸ずれが抑制されるため、より高速回転に対応することができる。尚、装着部61と座部62とはそれぞれメタル素材で構成されているため、斜面62Cと当接部61Cとが当接した際にも互いに好適に摺動することができ、それぞれ互いを支持する軸受けとして作用することができる。
また第一スプリング装着部61Bと第二スプリング装着部62Aとのそれぞれには第一溝部61aと第二溝部62aとがそれぞれ形成されているため、第一スプリング装着部61Bと第二スプリング装着部62Aとに嵌合するスプリング部63の一端と他端とはそれぞれ第一溝部61aと第二溝部62aとの内部に配置される。このような構成によってスプリング部63が第一スプリング装着部61B及び第二スプリング装着部62Aから外れ難くなり、特に装着部61に対して座部62が反転してスプリング部63の内径が拡開した際に装着部61に対して座部62が高速回転したとしても、スプリング部63が第一スプリング装着部61B及び第二スプリング装着部62Aから外れることが抑制される。
上記構成のねじ締め機1を使用してネジを施工する際には、ビット10を図示せぬネジの頭に合わせた状態で、ビット10を図示せぬネジに押し付け、トリガ21Aを引く。ビット10を押しつけることにより、図7に示されるように、スプリングクラッチ機構6に対してソケット51が後方位置へと移動するため、被掛止部62Bが掛止爪52Aに掛止されることはない。よってスプリングクラッチ機構6によりソケット51の回転が規制されることはなく、ソケット51は正転・反転することができる。またビット10を押し付けた反力により、ソケット51がクラッチドラム41側へと移動し、当接部51Aが第二クラッチプレート44に当接し、第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間に摩擦を発生させる。これによりクラッチドラム41とスプラインシャフト42とを共回り可能にし、モータ3からの正転方向の出力をソケット51及びビット10に伝達することができる。この時に、第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間の摩擦が徐々に大きくなる為、クラッチドラム41とスプラインシャフト42とが共回りし始める際に発生する衝撃を大幅に抑制し、騒音を低減することが可能となっている。またビット10への押し付け強さに応じて摩擦力が変化する為、使用者が押し付ける力を加減することにより、ビット10の回転を容易に制御することができる。
ネジの施工が終わり、ビット10をネジから放した状態では、バネ46の付勢力により、スプラインシャフト42及びソケット51は前方位置へと移動する。これにより当接部51Aと第二クラッチプレート44との当接が解消し、第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間の摩擦が小さくなり、モータ3からの出力がソケット51に伝達されることが抑制される。
ネジを打ち間違えた際に図示せぬ被加工部材から図示せぬネジを外すときは、スイッチ21Dを反転側にして、モータ3を反転させる。この時に、図示せぬネジの頭が図示せぬ被加工部材から突出していれば、ビット10が図示せぬネジに当接した反力により先端工具装着部5が後方位置へと移動し、当接部51Aが第二クラッチプレート44に当接して第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間の摩擦が発生し、ビット10に反転方向の駆動力が伝達されて好適に図示せぬネジを外すことができる。
図示せぬネジの頭が図示せぬ被加工部材から突出していない場合(ネジが被加工部材に埋没している場合)はカバー54が邪魔になり、ビット10が図示せぬネジに当接したとしても充分な反力が得られず先端工具装着部5は前方位置に留まり、第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間に充分な摩擦が発生しない場合がある。この場合においては、第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44とを介してクラッチドラム41からスプラインシャフト42へと動力を伝達することができないが、反転方向の駆動力であるためワンウェイクラッチ45を介してクラッチドラム41からスプラインシャフト42へと動力を伝達することは可能になっている。
ビット10に充分な反力が得られない場合は、図13に示されるように、ソケット51が後方位置へと移動しないため、被掛止部62Bが掛止爪52Aに掛止し、ソケット51と座部62とが一体回転する構成を採る。この場合に、座部62は、装着部61に対して反転可能なため、スプリングクラッチ機構6がソケット51の反転を妨げることはない。よってモータ3を反転させた際にビット10にネジによる反力が得られない場合であっても、好適に図示せぬネジを外すことができる。
またビット10に反力が得られない状態、たとえばビット10に何も当接していない状態でトリガ21Aを引いた場合では、先端工具装着部5が前方位置にあるため第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間に付勢力が働かず、第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間に過度の摩擦は発生しない。しかしこの状態においても第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44とが僅かに当接する場合があるため、この場合に第一クラッチプレート43と第二クラッチプレート44との間に摩擦力が発生してスプラインシャフト42や先端工具装着部5に回転力が伝達される。しかし上述のようにビット10に反力が得られない場合には被掛止部62Bが掛止爪52Aに掛止して先端工具装着部5と座部62とが一体回転する構成を採り、かつ座部62は装着部61に対して正転できないため、ソケット51がクラッチ部4と共回りすることが抑制される。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変形や改良が可能である。たとえば図14及び図15に示されるように、スプリング部163の後端を折り曲げて被係止爪52Aに掛止可能な被掛止部163Aとしてもよい。また図16に示されるように、スプリングクラッチ機構に変えて公知のワンウェイベアリング206を用いてもよい。ワンウェイベアリング206においては、外輪部261と内輪部262とスリーブ263とを備えている。外輪部261はハウジング2に固定され、内輪部262を正転のみ可能にしている。スリーブ263は内輪部262に固定されるとともに筒状に構成され、筒状内にソケット51を摺動可能に支持している。またスリーブ263の後端部分には、掛止爪52Aと掛止可能な被掛止部263Aが設けられており、ソケット51が後側へと移動した際には被掛止部263Aの掛止部52Aへの掛止が解かれる様に構成されている。これらのような構成によっても無負荷時においてソケット51の共回りを防止することができる。
本発明の実施の形態に係るねじ締め機の断面図。 本発明の実施の形態に係るねじ締め機のクラッチドラムの分解斜視図。 本発明の実施の形態に係るねじ締め機のクラッチドラムの正面図。 本発明の実施の形態に係るねじ締め機のスプラインシャフトの断面図。 本発明の実施の形態に係るねじ締め機の第一クラッチプレートの正面図。 本発明の実施の形態に係るねじ締め機の第二クラッチプレートの正面図。 本発明の実施の形態に係るねじ締め機のスプリングクラッチ機構とソケット部分の断面図(負荷状態)。 図7のVIII−VIII線に沿った断面図。 本発明の実施の形態に係るねじ締め機のスプリングクラッチ機構の側面一部断面図。 本発明の実施の形態に係るねじ締め機のスプリングクラッチ機構の装着部の側面図。 本発明の実施の形態に係るねじ締め機のスプリングクラッチ機構の係合部の(a)側面一部断面図(b)底面図。 本発明の実施の形態に係るねじ締め機のスプリングクラッチ機構のスプリング部の側面図。 本発明の実施の形態に係るねじ締め機のスプリングクラッチ機構とソケット部分の断面図(無負荷状態)。 本発明の実施の形態の第一の変形例に係るねじ締め機のスプリング部の側面図。 本発明の実施の形態の第一の変形例に係るねじ締め機のスプリングクラッチ機構とソケット部分の断面図。 本発明の実施の形態の第二の変形例に係るねじ締め機のスプリングクラッチ機構とソケット部分の断面図。
符号の説明
1・・ねじ締め機 2・・ハウジング 3・・モータ 4・・クラッチ部
5・・先端工具装着部 6・・スプリングクラッチ機構 10・・ビット
21・・ハンドル 21A・・トリガ 21B・・電源コード 21D・・スイッチ
31・・回転軸部 31A・・ベアリング 32・・ピニオン 33・・ファン
41・・クラッチドラム 41A・・ギア 41B・・凸部 41C・・壁部
41D・・収容部 41a・・孔 42・・スプラインシャフト 42A・・凸部
43・・第一クラッチプレート 43a・・凹部 43b・・孔
44・・第二クラッチプレート 44a・・凹部 44b・・孔
45・・ワンウェイクラッチ 46・・バネ 47A・・ベアリング 47B・・軸受
48・・第一シール部材 51・・ソケット 51A・・当接部 51a・・装着孔
52・・掛止部 52A・・掛止爪 53・・第二シール部材 54・・カバー
61・・装着部 61A・・胴部 61B・・第一スプリング装着部 61C・・当接部
61a・・第一溝部 62・・座部 62A・・第二スプリング装着部
62B・・被掛止部 62C・・斜面 62a・・第二溝部 63・・スプリング部

Claims (6)

  1. ハウジングと、
    正転方向・反転方向に回転駆動される出力軸部を備える駆動部と、
    回転駆動されてネジを締め付ける先端工具を装着可能であり、前方位置と後方位置との間で移動可能な先端工具装着部と、
    該駆動部と該先端工具装着部との間に介在し少なくとも該後方位置において該駆動部から該先端工具装着部へ駆動力を伝達するクラッチ機構と、
    該ハウジングに装着され、該前方位置において該先端工具装着部と係合して該先端工具装着部の正転を抑制すると共に反転を許容し、該後方位置において該先端工具装着部の正転・反転を許容する共回防止機構と、を備えることを特徴とするねじ締め機。
  2. 該共回防止機構は、該ハウジングに固定される装着部と、該先端工具装着部と係合可能な係合部とを含んで構成され、該係合部は該装着部に対して反転のみ可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のねじ締め機。
  3. 該係合部は、該先端工具装着部と係合する座部と、該座部と該装着部との間に介在し該装着部に対する反転のみを該座部に許容する正転防止部と、を含んで構成されていることを特徴とする請求項2に記載のねじ締め機。
  4. 該先端工具装着部には該座部と係合する掛止部が設けられ、
    該座部には該掛止部に係合される被掛止部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のねじ締め機。
  5. 該正転防止部はスプリングであり、該共回防止機構はスプリングクラッチ機構であることを特徴とする請求項3または請求項4のいずれかに記載のねじ締め機。
  6. 該共回防止機構は、ワンウェイクラッチを含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のねじ締め機。
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