JP5099348B2 - 吸着剤 - Google Patents

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本発明は、溶液または固体中の有害イオンを吸着・不溶化する環境浄化用の組成物である。具体的には、フッ素イオン、ホウ素イオン及びリン酸イオン等を吸着するものであり、殊に、低濃度であっても効率よく、しかも、長期に亘って、吸着・不溶化できる吸着剤を提供する。
近年、水系および土壌中の有害イオンを吸着除去・不溶化する環境技術が数多く提案されているが、広い濃度範囲のフッ素イオン、ホウ素イオンなど有害アニオンを環境に負荷を与えずに、効率的・かつ安価に処理できる材料は現在のところ知られていない。
従来、水溶液中のフッ素イオン、ホウ素イオンを吸着・除去する方法として、キレート樹脂・キレート繊維又はイオン交換樹脂を用いることが知られている。
しかしながら、キレート樹脂・キレート繊維は、効率的にフッ素やホウ素イオンとキレートを形成して該イオンを吸着・除去できるが、高価であり環境中に放出してよい材料ではない。またイオン交換樹脂は、選択的にフッ素やホウ素イオンと交換できるが高価であるので、使用する場所が限定される。またイオン交換樹脂はホウフッ化イオンに関しては、除去・吸着能力が低く、有用とは言い難い。
また、ハイドロタルサイト型層状化合物やそれらを加熱脱水処理して得られるMgO型複合酸化物は、水系に添加すると多くの種類のアニオンを層間に取り込んで、水系のアニオンを吸着除去・不溶化できるが、取り込み易さには序列が存在するために、ホウ素イオンやフッ素イオンの不溶化・除去に対しては効率的ではない。そしてハイドロタルサイト型層状化合物などの化合物が水系で不溶化・除去能力を発揮できる時間は高々24時間程度であるので、これらの化合物を持続的な不溶化・除去能を要求される用途には使用できない。
また、逆浸透法、蒸発法などでは、多額の設備費が必要となり、実施場所が限定される。
そこで、無害・安価、広い濃度範囲に使用でき、簡便で、持続性のある吸着剤が要求されている。
従来、水中のリン酸イオン、アンモニウムイオンをマグネシア系吸着剤で除去する方法(特許文献1)、フッ化物イオン含有水又はホウ素含有水をカルシウムイオン及びアルミニウムイオンの存在下で吸着分離する技術(特許文献2乃至4)、カルシウムイオン又はマグネシウムイオンとアルミニウムイオン又は鉄イオンとを含有する複合酸化物を吸着剤として用いる技術(特許文献5及び6)等が知られている。
特開昭53−114791号公報 特開昭57−27191号公報 特開昭57−81881号公報 特開2001−239273号公報 特開2002−66548号公報 特開2002−136965号公報
環境に放出しても安全、安価、広い濃度範囲の吸着特性、簡便で、持続性のある吸着剤は、現在、最も要求されているところであるが、この要求を満たすような吸着剤は未だに提供されていない。
即ち、前出特許文献1による方法では、吸着剤のリン酸吸着容量は、吸着剤1gあたり0.02g程度であり、吸着容量として満足できるレベルではない。前出特許文献2には、フッ素イオンとして200mg/L程度の排水を1mg/L程度まで低減させることができることが記載されているが、排水のpH調整や多段工程が必要であるなど非常に煩雑な処理を必要とする。またこの方法では、フッ素以外に塩素イオン濃度を増加させてしまい、利用する形態が限定される。前出特許文献3には、ホウ素イオンとして10から500mg/L程度含有する模擬排水を3mg/L程度まで低減できることが記載されているが、現在求められている環境基準を満足させることができるレベルとは言い難い。またこの方法では、ホウ素以外に硫酸イオン濃度を増加させてしまい、利用する形態が限定される。前出特許文献4には、フッ素およびホウ素を高度処理できることが記載されているが、現在求められている環境基準を満足させることができるレベルとは言い難い。また実施形態が複雑なので、利用する場所が限定される。前出特許文献5及び6には、マグネシウムなどを含む岩塩型酸化物を排水処理に利用する方法が記載されているが、低濃度のフッ素イオン・ホウ素イオンの除去方法については、まったく言及していない。またこの方法では有害である硝酸イオンを吸着剤の製造に多量に用いており、必ずしも推奨されるべき製造方法とは言い難い。
従って、これまで知られている有害アニオンの吸着剤・不溶化剤は、現在求められているレベルを満足しているとは言い難い。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
即ち、本発明は、溶液または固体中のフッ素イオン、ホウ素イオン及びリン酸イオンを吸着・不溶化する吸着剤であって、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及びカリウムイオンを含み下記組成式を有するとともに、原料混合物を400〜550℃の加熱処理温度で30分〜120分間加熱処理したものであり、該吸着材の結晶相がMgO型である複合酸化物粒子粉末であることを特徴とする吸着剤である(本発明1)。
<組成>
Mga・Alb・KcO(2a+3b+c)/2
a+b+c=1、2.03≦a/b≦3.95
a>0、b>0、0.01≦c≦0.03
本発明に係る吸着剤は、広い濃度範囲の有害アニオンを吸着・捕捉できるので、排水処理剤・有害アニオン不溶化剤として好適である。また、本発明に係る吸着剤は、複雑な処理工程を必要としないので、簡便な処理方法に用いる吸着剤として好適である。更に、ホウ素とフッ素が共存した排水の吸着・不溶化に対しても、本発明に係る吸着剤は有効である。
さらに、本発明に係る吸着剤は無害な元素または化合物から構成されているので、該吸着剤を埋め立て処分した場合も、環境への負荷は小さい。
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
先ず、本発明に係る複合酸化物粒子粉末からなる吸着剤(以下、「複合酸化物粒子粉末A」という。)について述べる。
本発明における複合酸化物粒子粉末Aは、マグネシウムイオン、アルミニウムイオンおよびカリウムイオンを含有する複合酸化物粒子からなる。
本発明における複合酸化物粒子粉末Aの粒子形状は板状ないし粒状である。
本発明における複合酸化物粒子粉末Aの平均粒子径は0.1〜50.0μmが好ましい。平均粒子径が0.1μm未満の場合には、有害アニオンの吸着力持続性が不十分である。50μmを超える場合には、有害アニオンと吸着剤の固液接触面積が小さくなるので好ましくない。好ましくは0.2〜25.0μmである。
本発明における複合酸化物粒子粉末AのBET比表面積値は0.1〜30m/gが好ましく、より好ましくは0.2〜25m/gである。
本発明における複合酸化物粒子粉末Aの組成は下記の通りである。
Mg・Al・K(2a+3b+c)/2
a+b+c=1、4.0≧a/b≧0.5
a>0、b>0、0.10≧c≧0.005
前記組成におけるa/b比は1.0〜4.0がより好ましい。
前記組成範囲外の場合には、所望の吸着能を有する複合酸化物粒子粉末が得られない。カリウムを含まない場合には、ホウ素イオンとフッ素イオンが共存する場合に吸着能が低下する。
また、複合酸化物粒子粉末Aの結晶相は、MgO型である。
なお、本発明においては、本発明に係る複合酸化物粒子粉末Aとともに、カルシウムイオン、アルミニウムイオン及び鉄イオンを含有する複合酸化物粒子粉末(以下、「複合酸化物粒子粉末B」という。)を併用してもよい。
本発明における複合酸化物粒子粉末Bは、カルシウムイオン、アルミニウムイオン及び鉄イオンを含有する複合酸化物粒子からなる。
本発明における複合酸化物粒子粉末Bの粒子形状は板状ないし粒状である。
本発明における複合酸化物粒子粉末Bの平均粒子径は0.2〜100μmが好ましい。平均粒子径が0.2μm未満の場合には、有害アニオンの吸着力持続性が不十分である。100μmを超える場合には、有害アニオンと吸着剤の固液接触面積が小さくなるので好ましくない。好ましくは0.5〜50.0μmである。
本発明における複合酸化物粒子粉末BのBET比表面積値は0.05〜30m/gが好ましく、より好ましくは0.07〜20m/gである。
本発明における複合酸化物粒子粉末Bを構成する酸化物粒子粉末の組成は下記の通りである。
Caのモル数をd、Alのモル数をe、Feのモル数をfとすると、以下のような組成になる。
d+e+f=1、4≧d/(e+f)≧0.6
d>0、e≧0.02、f≧0.02
前記組成におけるd/(e+f)比は0.8〜4.0がより好ましい。
前記組成範囲外の場合には、所望の吸着能を有する複合酸化物粒子粉末が得られない。
なお、複合酸化物粒子粉末Bを構成する結晶相は、カルシウムダイフェライト(2CaO・Fe)、酸化カルシウム(CaO)、CaAl、CaAl等からなり、各化合物において、アルミニウムの一部が鉄で置換されて固溶している場合、鉄の一部がアルミニウムで置換されて固溶している場合がある。
次に、本発明における複合酸化物粒子粉末Aの製造法について述べる。
本発明における複合酸化物粒子粉末Aは、マグネシウム化合物、アルミニウム化合物及びカリウム化合物を乾式混合機又は湿式混合機を用いて、十分混合した後、乾燥・成型して、300〜700℃の温度で酸化性また非酸化性雰囲気で加熱処理して得ることができる。また、必要に応じて粉砕処理・乾式有機物表面処理を行うことができる。
前記製造法における混合機して、らいかい機、ハンマーミル、自由式粉砕機、ローラー式混合機、振動ミル、ビーズミル、ディスク型湿式攪拌混合槽などが使用できる。
マグネシウム化合物としては、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、硝酸マグネシウム等を使用することができ、好ましくは水酸化マグネシウム、塩基性マグネシウムである。マグネシウム化合物の粒子径としては、0.1〜20μmのものが好ましい。
アルミニウム化合物としては、ベーマイト、バイヤライト、ノルトストランダイト、擬ベーマイト、ηアルミナ、θアルミナ、αアルミナ、硝酸アルミニウム等を使用することができ、好ましくはベーマイト、バイヤライト、ノルトストランダイトである。アルミニウム化合物の粒子径としては、0.1〜20μmのものが好ましい。
カリウム化合物としては、水酸化カリウム、炭酸カリウム及び炭酸水素カリウム等を使用することができ、好ましくは水酸化カリウム、炭酸カリウムである。
本発明における複合酸化物粒子粉末Aの前駆体である混合物の混合状態は、その後の固相反応を均一に速やかに起させるために重要であるので、混合機および混合条件の選定が重要である。
次に、本発明における複合酸化物粒子粉末Aの前駆体(混合物)の加熱処理について説明する。加熱温度は固相反応が進行する300〜700℃の温度範囲が好ましい。加熱温度が300℃未満の場合には、混合粉末の脱水反応および固相反応の進行速度が極めて遅いため好ましくない。また、加熱温度が700℃を超える場合には、生成複合酸化物粒子の結晶子サイズが増大して、水系での有害アニオンとの反応性が低下するので好ましくない。加熱処理温度は400〜600℃がより好ましい。加熱時間は、工業的生産性を考慮すれば、15分〜300分が好ましい。加熱雰囲気は、酸化性または非酸化性雰囲気であればよい。加熱生成物粒子中に炭酸イオンが多く含まれると水系における有害アニオンとの反応性が低下するので、炭酸ガス中での加熱処理は好ましくない。
また本発明において加熱処理後の粉末を乾式粉砕・乾式表面処理してもよい。
乾式粉砕処理は、加熱処理後の粉末の平均粒子径を小さくすることができるため、本発明の粉末の水系における有害アニオンとの反応性を向上させることができる。乾式粉砕処理に使用できる装置として、自由式粉砕機、ハンマーミルなどを使用することができる。
また、加熱処理後の粉末を有機物などで乾式表面処理することによって、水系における有害アニオンとの反応性をコントロールすることができる。表面処理剤としては、ロジン化合物、シランカップリング剤、高級脂肪酸等を挙げることができる。上記の表面処理剤による吸着剤粉末に対する被覆量は、複合酸化物粒子粉末に対してC換算で各々0.1〜5重量%が好ましい。乾式表面処理機としては、らいかい機・振動ミル、ローラー型混合機などを使用することができる。
次に、本発明における複合酸化物粒子粉末Bの製造法について述べる。
本発明における複合酸化物粒子粉末Bは、カルシウム化合物、アルミニウム化合物及び鉄化合物を乾式混合機又は湿式混合機を用いて、十分混合した後、乾燥・成型して、700〜1100℃の温度で酸化性また非酸化性雰囲気で加熱処理して得ることができる。また必要に応じて粉砕処理・乾式表面処理を行うことができる。
カルシウム化合物としては、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、硝酸カルシウム等を使用することができ、好ましくは水酸化カルシウム、炭酸カルシウムである。カルシウム化合物の粒子径としては、0.2〜20μmのものが好ましい。
アルミニウム化合物としては、前記複合酸化物粒子粉末Aの製造で用いるアルミニウム化合物と同様である。
鉄化合物としては、ヘマタイト、マグネタイト、ゲータイト(αFeOOH)、硝酸鉄等を使用することができ、好ましくはヘマタイト、ゲータイトである。鉄化合物の粒子径としては、0.1〜20μmのものが好ましい。
本発明における複合酸化物粒子粉末Bの前駆体である混合物の混合状態は、その後の固相反応を均一に速やかに起させるために重要であるので、混合機および混合条件の選定も重要である。また加熱処理時に複合酸化粉末Bの粒子成長を促進させるために、カリウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩を混合粉末に対して5wt%以下であれば加熱処理前の混合粉末に添加してもよい。
次に、本発明における複合酸化物粒子粉末Bの前駆体(混合物)の加熱処理について説明する。加熱温度は固相反応が進行する700〜1100℃の温度が好ましい。加熱温度が700℃未満の場合には、混合粉末の脱水反応および固相反応の進行速度が極めて遅いため好ましくない。また加熱温度が1100℃を超える場合には、生成複合酸化物粒子の結晶子サイズが増大して、水系での有害アニオンとの反応性が低下するので好ましくない。特に好ましい加熱処理温度は800〜1000℃である。加熱時間は、工業的生産性を考慮すれば、15分〜300分が好ましい。加熱雰囲気は、酸化性または非酸化性雰囲気であればよい。加熱生成物粒子中に炭酸イオンが多く含まれると水系における有害アニオンとの反応性が低下するので、炭酸ガス中での加熱処理は好ましくない。
また、本発明においては、加熱処理後の粒子粉末を乾式粉砕・乾式有機物表面処理することができ、処理方法、表面処理剤及び被覆量は前記複合酸化物粒子粉末Aと同様にして行うことができる。
本発明においては、前記複合酸化物粒子粉末Aと前記複合酸化物粒子粉末Bとを混合して用いてもよい。
複合酸化物粒子粉末Aと複合酸化物粒子粉末Bとの混合割合は、混合後の吸着剤に対して吸着剤Aを10〜90重量%含有することが好ましい。
複合酸化物粒子粉末A、Bの混合方法は、被処理液・被処理物に吸着剤A,Bを添加した後に混合してもよいし、被処理液・被処理物に添加する前にあらかじめ吸着剤A、Bを混合機で乾式混合してもよい。乾式混合機としては、ヘンシェルミキサー、らいかい機等が使用できる。
次に、本発明に係る吸着剤を用いた溶存有害アニオンの処理方法について述べる。
本発明における有害アニオン処理工程は、溶存している有害アニオンの固定化・分離処理の場合と、有害アニオンを放出させる可能性のある物に吸着剤を共存させて有害アニオンの水系への放出を抑制させる場合に区別される。以下、本発明における溶存有害アニオン(フッ素イオン、ホウ素イオン共存)の処理工程について説明する。
本発明において、被処理水と吸着剤を接触させる方法は、特に制限はない。吸着剤及び/または吸着剤の顆粒物が充填されたカラムや濾過槽に被処理水を流通させる方法、攪拌槽と沈殿槽を組み合わせた方法などが利用できる。
吸着剤を接触させる時の液温については、特に制限はないが、低温の場合には吸着剤の水和反応速度が小さくなるために、有害アニオンの捕捉速度が小さくなる。通常使用される温度範囲は、5〜90℃で、好ましくは10〜50℃である。また吸着剤と被処理液の接触時間は5分以上、さらに好ましくは30分以上が好ましい。接触時間の上限は特にないが、高濃度の炭酸ガスと被処理液の接触はできる限り避けることが好ましい。
なお、複合酸化物粒子粉末A及びBを同時に用いる場合、あらかじめ複合酸化物粒子粉末A及びBを混合する方法、添加時に複合酸化物粒子粉末A及びBを添加する方法のいずれでもよい。
<作用>
本発明において重要な点は、本発明における複合酸化物粒子粉末が水溶液と接触すると水和反応する能力を有し、低濃度から高濃度の有害アニオンを捕捉できるということである。
本発明においては、有害アニオン処理工程では、被処理液中で複合酸化物粒子粉末Aの構成相であるカリウムイオン含有岩塩型粒子と複合酸化物粒子粉末Bの構成相であるカルシウム−鉄−アルミニウム固溶体粒子(Fe固溶CaAl6、Al固溶カルシウムダイフェライト等)及びCaO粒子とが有害アニオン(フッ素イオン、ホウ素イオン共存)の存在下で、下記に示される反応が一部で生じると考えている。
複合酸化物粒子粉末Aの水和反応
Mg・Al・K(2a+3b+c)/2 +αH
+(a+b)NaF+(a+b)Na
→〔MgAl(OH)2(a+b)〕〔b(OH)・βHO〕
+(a+b)KBF +3(a+b)NaOH ・・・(1)
α、βは0以上の数。
複合酸化物粒子粉末Bの水和反応
Ca・Al・Fe(2d+3e+3f)/2 +γH
+1/2(e+f)Na
→〔CaAlFe(OH)2(d+e+f)〕〔1/2(e+f)(B)・δHO〕+ 1/2(e+f)NaOH・・・(2)
γ、δは0以上の数。
上記の反応(1),(2)は水和反応と呼ばれる反応で、酸化物が被処理液と水和する際に、溶存アニオンを生成粒子の層間に取り込み、被処理液中の溶存アニオンを減少させる。本発明の場合には、(1)の水和反応は速やかに進行するが、(2)の水和反応は(1)の反応に比較して緩やかに進行する。したがって本発明の吸着剤は長時間に亘って、水和反応が進行するために、吸着能力が長期間継続する。また(1)の反応の第2項で示した難溶性化合物が生成するので、フッ素イオンとホウ素イオンが共存する液の吸着・不溶化処理に対しては特に有効である。
本発明に係る複合酸化物粒子粉末Aはアルミニウムイオンが固溶したMgO型酸化物で、水溶液と接触すると速やかに水和反応する能力を有しているが、吸着剤Bはカルシウムイオン、アルミニウムイオン、鉄イオンが水溶液中でゆるやかに水和反応する能力を持っているので、有害アニオンと吸着剤の接触する機会が多くなるので、低濃度から高濃度の有害アニオンを捕捉できるものと本発明者は推定している。
従って、カルシウム化合物、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物をそれぞれ単独で用いた場合に比較して、溶存アニオンをより吸着することができる。
また、本発明において重要な点は、本発明に係る吸着剤A,Bに含まれているカチオンは、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン及び鉄イオンなので、安価でかつ環境中に放出しても問題が極めて小さいということである。
また、本発明において重要な点は、有害アニオンを捕捉した吸着剤を炭酸イオン含有溶液などと接触させることにより、吸着剤のリサイクルが可能ということである。
また、本発明においては、本発明に係る吸着剤の粒子サイズや形状が汎用樹脂および生分解性樹脂との混練性に優れているために、樹脂と吸着剤の複合体を作製できるということである。吸着剤と樹脂の複合体を形成できることで、吸着剤の寿命の制御や吸着剤の形状やサイズのコントロールが任意に行えるということである。すなわち樹脂と吸着剤の複合体を水溶液と接触させた場合には、極めて長期間にわたり、水溶液中の有害アニオンを捕捉、不溶化できるということである。
本発明の代表的な実施の形態は次の通りである。
複合酸化物粒子粉末の平均粒子径は電子顕微鏡写真から測定した数値の平均値で示したものである。
複合酸化物粒子粉末の結晶相の同定は、「X線回折装置RAD−2A(理学電機(株)製)」(管球:Fe、管電圧:40kV、管電流:20mA、ゴニオメーター:広角ゴニオメーター、サンプリング幅:0.010°、走査速度:0.500°/min、発散スリット:1°、散乱スリット:1°、受光スリット:0.30mm)を使用して行った。
BET比表面積値はBET法により測定した値で示した。
本発明における複合酸化物粒子粉末の金属イオンの組成分析は、該粉末を塩酸酸で溶解し、「プラズマ発光分光分析装置 SPS4000(セイコー電子工業(株))」で測定して求めた。複合酸化物粒子粉末の炭素含有量(重量%)は、カーボン・サルファーアナライザー:EMIA−2200(HORIBA製)により測定した。
吸着剤の吸着テスト リン酸イオン
調製した吸着剤のリン酸イオン吸着能に関する測定方法について説明する。
吸着剤1.0gを、リン酸イオンの含有量がP元素として2000ppmに調製したNaHPO水溶液(約pH4.4)400mL中に添加し、2時間スターラーで攪拌して、その後該水溶液から懸濁粒子をろ紙で濾別して、濾液中のリン酸イオン濃度をICPにて定量することによって行った。
吸着剤の吸着テスト ホウ酸イオン
調製した吸着剤のホウ酸イオン吸着能に関する測定方法について説明する。
吸着剤0.5gを、ホウ素イオン含有量がB元素として100ppmに調製したNa水溶液(NaOHを添加してpHを約12.0に調製。)500mL中に添加し、2時間スターラーで攪拌して、その後該水溶液から懸濁粒子をろ紙で濾別して、濾液中のホウ酸イオン濃度をICPにて定量することによって行った。
吸着剤の吸着テスト ホウ酸イオン・フッ素イオン混合
調製した吸着剤のホウ酸イオンとフッ酸イオン混合吸着能に関する測定方法について説明する。
吸着剤0.5gを、ホウ素イオン含有量がB元素として5ppm(Na使用)、フッ素イオン含有量がF元素として30ppm(NaF使用)に調製したホウ酸イオン・フッ素イオン混合水溶液500mL(NaOHを用いてpHを約12.0に調製。)中に添加し、2時間スターラーで攪拌して、その後該水溶液から懸濁粒子をろ紙で濾別して、濾液中のホウ酸イオン濃度をICPにて、フッ素イオンをイオンクロマトグラフで定量することによって行った。
<実施例:吸着剤Aの製造>
内容量2.5lの円筒形ステンレス製容器に、8mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液1.0lを投入し、系内を攪拌しながら60℃に保持しておく。これに2.0mol/Lの硫酸マグネシウム水溶液1.5lを添加し、反応容器内を攪拌しながら、pH値が13.5、95℃で、5時間熟成して白色沈殿物を生成した。得られた白色沈殿物の一部を取り出し、濾過、水洗、乾燥した後にX線回折によって同定した結果、水酸化マグネシウムであることを確認した。次いで、前記白色沈殿物を含有する水懸濁液を室温まで冷却し、イオン交換水によるデカンテーションを行って、pH値を10.0に下げ、全量1.6lの懸濁液とする。該懸濁液に、住友化学製水酸化アルミニウム粉末C−301 78gを含むスラリー0.5Lを添加して、容器内で攪拌しながら、30℃で2時間保持する。保持終了後、濾過、水洗の後、60℃で乾燥することにより、水酸化物混合粒子粉末を得た。
得られた水酸化物混合粒子粉末30gと水酸化カリウム(米山薬品工業試薬特級)0.3gをアルミナ製らいかい機で混合した後、アルミナ製るつぼに入れ、500℃で2時間マッフル炉(空気中)で加熱した。加熱処理後、るつぼを取り出して、空気中で30分冷却した後、ただちに、気密性の高いポリエチレン製容器に収納した。得られた白色酸化物の一部を取り出して、X線回折によって同定した結果、結晶相は、酸化マグネシウム型構造であることを確認した。ICPによる組成分析の結果、金属イオンの含有割合は、マグネシウム74モル%、アルミニウム25モル%、カリウム1モル%でありことがわかった。したがって仕込み組成とほぼ同程度の割合であった。また得られた酸化物粒子粉末の平均板面径は1.2μmであり、BET比表面積値は13m/gであった。
リン酸イオン吸着処理
ここに得た吸着剤Aを用いて、前記方法に従ってリン酸イオン含有水の処理を行ったところ、被処理液中に含まれているリン2000ppmが950ppmに低減された。吸着量は吸着剤1g当たり0.42gであった。処理後のpHは12.3であった。
<参考例1(複合酸化物粒子粉末B)の製造>
内容量2.5Lの円筒形ステンレス製容器に純水1.5Lを入れ、さらに重質炭酸カルシウム粉末(丸尾カルシウム スーパーSSS)65g(平均粒子径2.0μm)と顔料用ヘマタイト(戸田工業製 120ED)20g(平均粒子径0.15μm)および住友化学製水酸化アルミニウム粉末C−301 7.8g(平均粒子径1.0μm)を入れ、反応容器内を攪拌しながら、5時間保持した。その後、濾過、水洗、乾燥した後に、60℃で乾燥することにより、混合粒子粉末を得た。
得られた混合粒子粉末30gをアルミナ製るつぼに入れ、1000℃で2時間マッフル炉(空気中)で加熱した。加熱処理後、るつぼを取り出して、空気中で30分冷却した後、ただちに、気密性の高いポリエチレン製容器に収納した。得られたうぐいす色酸化物の一部を取り出して、X線回折によって同定した結果、酸化カルシウム型構造粒子、カルシウムダイフェライト型粒子、およびCaAl型粒子の混合物であることを確認した。ICPによる組成分析の結果、金属イオンの含有割合は、カルシウム63.5モル%、鉄25.8モル%、アルミニウム10.7モル%であることがわかった。したがって仕込み組成とほぼ同程度の割合であることが確認された。また鉄イオンとアルミニウムイオンは、それぞれCaAl型粒子およびカルシウムダイフェライト型粒子に固溶していることが、X線回折によって示唆される。また得られた酸化物粒子粉末の平均板面径は1.2μmであり、BET比表面積値は2.1m/gであった。
ホウ酸イオン吸着処理
ここに得た吸着剤Bを用いて、前記方法に従ってホウ酸イオン含有水の処理を行ったところ、被処理液中に含まれているホウ素100ppmが53ppmに低減された。吸着量は吸着剤1g当たり0.047gであった。処理後のpHは12.4であった。
実施例1〜5、参考例1〜6
各種金属化合物の種類、量、混合方法、加熱温度、加熱時間などを種々変化させた以外は、前記<吸着剤の製造>と同様にして複合酸化物粒子粉末を得た。
得られた吸着剤の粉体特性および吸着特性を表1及び表2に示した。
なお、表2の結晶相は、それぞれ、A:MgO、B:CaAl(Fe固溶体含む)、C:CaAl(Fe固溶体含む)、D:ヘマタイト、E:CaCO、F:CaO、G:Mg(OH)、H:ノルトストランダイト、I:カルシウムダイフェライト(Al固溶体含む)、J:アルミナである。
比較例1〜6
比較のために、各種金属化合物の種類、量、混合方法、加熱温度、加熱時間などを種々変化させた以外は、前記<吸着剤の製造>と同様にして複合酸化物粒子粉末を得た。
なお、得られた複合酸化物粒子粉末の組成は、ICP分析の結果、仕込み組成とほぼ同程度であることがわかった。
Figure 0005099348
Figure 0005099348
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本発明に係る吸着剤は、広い濃度範囲の有害アニオンを吸着・捕捉できるので、排水処理剤・有害アニオン不溶化剤として好適である。また、本発明に係る吸着剤は、複雑な処理工程を必要としないので、簡便な処理方法に用いる吸着剤として好適である。更に、ホウ素とフッ素が共存した排水の吸着・不溶化に対しても、本発明に係る吸着剤は有効である。
さらに、本発明に係る吸着剤は無害な元素または化合物から構成されているので、該吸着剤を埋め立て処分した場合も、環境への負荷は小さい。

Claims (1)

  1. 溶液または固体中のフッ素イオン、ホウ素イオン及びリン酸イオンを吸着・不溶化する吸着剤であって、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及びカリウムイオンを含み下記組成式を有するとともに、原料混合物を400〜550℃の加熱処理温度で30分〜120分間加熱処理したものであり、該吸着材の結晶相がMgO型である複合酸化物粒子粉末であることを特徴とする吸着剤。
    <組成>
    Mga・Alb・KcO(2a+3b+c)/2
    a+b+c=1、2.03≦a/b≦3.95
    a>0、b>0、0.01≦c≦0.03
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