JP5098787B2 - 人工腱索再建術用補助器 - Google Patents

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Description

本発明は、心臓にある弁の弁尖と乳頭筋とを人工腱索によって繋ぐ人工腱索再建術に用いられる人工腱索再建術用補助器に関する。
心臓には、左心室、右心室、左心房、右心房の4つの部屋と、これら4つの部屋を開閉する大動脈弁、肺動脈弁、三尖弁、僧帽弁の4つの弁とがある。4つの弁のうち、僧帽弁は、肺静脈から酸素を含んだ血液が流入する左心房と、その左心房に流入した酸素化された血液を全身に送る左心室との間に位置している。僧帽弁は、弁輪と、弁輪から延びる弁尖とを有している。僧帽弁の弁輪は、大動脈弁と同一膜上に形成されており、その形状は、大略楕円形をなしている。僧帽弁の弁尖は、前尖と、後尖とで構成されている。前尖は、弁輪の前側、即ち大動脈弁側から延びており、後尖よりも大きい半円形状をなしている。後尖は、弁輪の左室後壁側で弁輪の周囲に沿って細長く形成されている。これら前尖及び後尖の遊離縁部近傍には、その裏側にあたる左心室の壁にある乳頭筋と呼ばれる肉柱から延びる複数の腱索が繋がっている。これら腱索によって弁尖の動きがコントロールされて遊離縁部の裏返りや逸脱が防止されるようになっている。
上記のような僧帽弁は、心臓が拡張期にあるときに、左心室内の負圧力によって前尖及び後尖が開いて開弁状態となる。これにより、左心房の血液が左心室に流入する。一方、心臓が収縮期にあるときには、左心室内が陽圧になることで、前尖及び後尖の遊離縁部が互いに密着して閉弁状態となり、左心室から左心房へ向けての血液の逆流が防止される。
ところで、僧帽弁には、様々な要因によって疾患が発生する。例えば、リウマチ性の心臓病の場合には、弁尖が厚く変化したり、腱索が短縮して、弁尖の遊離縁部同士が密着しなくなって、僧帽弁閉鎖不全症(mitral regurgitation;MR)となり、収縮期において左心室の血液が左心房へ逆流してしまう。また、リウマチ性以外の退行性病変による僧帽弁疾患では、弁尖の拡大が起こったり、腱索の延びや断裂が起こって同様に僧帽弁閉鎖不全症となる。また、感染性心内膜炎による僧帽弁疾患においても、腱索の断裂等が起こり、僧帽弁閉鎖不全症となる。さらに、急性心筋梗塞等の虚血性心臓病によっても、僧帽弁閉鎖不全症となる場合がある。
各僧帽弁疾患に対しては、その症状や患者の状態に応じた外科治療による僧帽弁形成術が必要となる(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、逸脱した弁尖に所定形状の構造物を接着することによって僧帽弁を形成するようにしている。また、他にも、腱索が断裂した場合には、一般的に、人工腱索を用いて腱索を再建する人工腱索再建術が行われている。人工腱索再建術は、GoreTex糸等を用いて、弁尖と乳頭筋とを繋ぐ手術である。この人工腱索再建術の一般的な手技について図10〜図14に基づいて説明すると、まず、両端に針61、61の付いたGoreTex糸からなる人工腱索60を用意し、その人工腱索60にフェルト62を付けた後、図10に示すように、両方の針61、61を乳頭筋54の先端部に刺して人工腱索60を乳頭筋54に通し、その乳頭筋54から出てきた人工腱索60に別のフェルト63を付ける。そして、図11に示すように、2枚のフェルト62、63で乳頭筋54の先端部の組織を挟むようにして人工腱索60を結ぶ。このとき、人工腱索60は滑りやすいものなので、外科結紮を3回から4回繰り返してほどけないような結び目60aを形成する。これにより、人工腱索60が乳頭筋54に縫い付けられた状態となる。
その後、同図に示すように、両方の針61、61を、前尖51の裏側である左心室の壁側(乳頭筋54側)から表側(左心房側)へ向けて刺して人工腱索60を前尖51に通す。図12に示すように、前尖51に通した人工腱索60を前尖51の表側でゴム製の滑り止めが付いた鉗子Sによって滑らないように掴んで持っておく。この状態で、図13に示すように、鉗子Sの掴む部分から出ている人工腱索60に外科結紮を繰り返して結び目60bを形成する。これにより、図14に示すように、1本の人工腱索60を輪状にして、2本の腱索が再建されることになる。
特表2007−518492号公報
ところで、上記のようにして再建した人工腱索の長さが狙いとする長さよりも短いと、僧帽弁が閉状態にあるときに、弁尖の遊離縁部が密着し難くなり、また、人工腱索の長さが狙いとする長さよりも長いと、僧帽弁が閉状態にあるときに、弁尖の裏返りや逸脱が起こることになる。つまり、人工腱索再建術において最も重要となる点は、再建した腱索の長さである。従って、術者は、人工腱索の長さをmm単位で細かく決定し、再建後の人工腱索の長さが狙いとする長さとなるように慎重に手技を進めることが要求される。
しかしながら、人工腱索再建術に用いる人工腱索は滑り易い糸からなるものなので、図12及び図13に示すように、弁尖に通した人工腱索を鉗子によって滑らないように掴んだ状態で結ぶ必要がある。このようにすると、再建後の腱索が、鉗子による掴み代に相当する長さだけ、狙いとする長さよりも長くなってしまう。このため、術者は、鉗子による掴み代を考慮して、人工腱索のどのあたりを鉗子で掴むかを決定しなければならず、手技が煩雑になるとともに、時間がかかり、その上、再建後の人工腱索の長さが狙い通りになりにくいという問題がある。
また、弁尖に通した人工腱索を結ぶ際には、人工腱索が滑りやすいものであることから、図14に示すように、結び目の位置が人工腱索の輪の真ん中とならずにずれやすい。結び目の位置が輪の真ん中からずれてしまうと、再建した2本の人工腱索のうち、一方の人工腱索が長く、他方の人工腱索が短くなってしまい、両方の人工腱索が狙いとする長さとならない。
また、弁尖に通した人工腱索の結び目がほどけないように強く結ぼうとすると、人工腱索が滑って不安定になり、結び目がずれてしまう虞れがあるので、強く結ぶことができずに緩い結び目となってしまうことが考えられる。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、人工腱索再建術において、再建する人工腱索の長さを狙い通りにできるようにしながら、人工腱索がほどけないように固い結び目を形成できるようにし、しかも、その手技を短時間で、かつ、容易に行えるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、乳頭筋接触部と人工腱索の引っ掛け部とを本体部に所定寸法離して設け、乳頭筋接触部を乳頭筋に接触させた状態で、引っ掛け部に人工腱索を引っ掛けて結び目を形成できるようにした。
具体的には、第1の発明では、心臓にある弁の弁尖と乳頭筋とに人工腱索を縫い付けて該人工腱索によって弁尖と乳頭筋とを繋ぐ人工腱索再建術において、人工腱索の弁尖に縫い付けられる側に結び目を形成する際に用いられる人工腱索再建術用補助器であって、所定方向に延びるように形成された本体部と、上記本体部の一端側に設けられ、乳頭筋における人工腱索の縫い付け部分に接触するように形成された乳頭筋接触部と、上記本体部における上記乳頭筋接触部から他端側へ向けて所定寸法離れた部位に設けられ、上記人工腱索の弁尖に縫い付けられる側を引っ掛けるように形成された引っ掛け部とを備えている構成とする。
この構成によれば、乳頭筋接触部を乳頭筋に接触させると、引っ掛け部が乳頭筋から所定寸法離れて位置する。乳頭筋に縫い付けた人工腱索を弁尖に通した後、引っ掛け部に引っ掛けることで、人工腱索に結び目を形成する際に、人工腱索を鉗子で掴まなくても、外科結紮を容易に安定した状態で行え、結び目を形成することが可能になる。これにより、結び目が所期の位置からずれにくくなる。また、人工腱索を引っ掛け部に引っ掛けた状態として、強く結ぶことが可能になる。さらに、乳頭筋接触部から引っ掛け部までの所定寸法を、再建する人工腱索の長さに対応する寸法としておくことで、人工腱索を引っ掛け部に引っ掛けて結ぶだけで、狙い通りの長さの人工腱索を再建することが可能になる。また、人工腱索を鉗子等で掴まなくても結び目を形成できるので、鉗子による掴み代に相当する長さを考慮せずに人工腱索を再建することが可能になる。
第2の発明では、第1の発明において、本体部は、引っ掛け部から延長するように形成された把持部を有している構成とする。
この構成によれば、術者が把持部を持つことで、乳頭筋接触部を乳頭筋に接触させた状態で保持することが可能になる。
第3の発明では、第2の発明において、把持部は屈曲する構成とする。
この構成によれば、把持部を屈曲させることで、把持部や把持部を持つ術者の手が手技の邪魔にならないように術野から外すことが可能になる。
第4の発明では、第1から3のいずれか1つの発明において、本体部には、乳頭筋接触部と引っ掛け部との離間寸法を変化させる寸法調整機構が設けられている構成とする。
この構成によれば、患者に必要な人工腱索の長さに対応するように、乳頭筋接触部と引っ掛け部との離間寸法を変化させることが可能になる。
第5の発明では、第4の発明において、本体部には、乳頭筋接触部と引っ掛け部との離間寸法を示す目盛部が設けられている構成とする。
この構成によれば、術者が乳頭筋接触部と引っ掛け部との離間寸法を容易に把握することが可能になる。
第6の発明では、第4または5の発明において、本体部は、引っ掛け部が設けられた筒状部と、該筒状部に挿通するとともに、乳頭筋接触部が設けられた棒状部とを有し、寸法調整機構は、上記棒状部の長手方向の所定領域に形成された第1螺合部と、上記筒状部の長手方向の所定領域に形成され、上記第1螺合部に螺合する第2螺合部とを有している構成とする。
この構成によれば、第1螺合部と第2螺合部とを螺合させた状態で、例えば、棒状部を筒状部に対し回転させることで、棒状部が長手方向に移動する。これにより、乳頭筋接触部と引っ掛け部との離間寸法を変化させることが可能になる。
第1の発明によれば、乳頭筋接触部を本体部の一端側に設け、本体部の乳頭筋接触部から所定寸法離れた部位に人工腱索を引っ掛ける引っ掛け部を設けたので、乳頭筋接触部を乳頭筋に接触させた状態で、人工腱索を引っ掛け部に引っ掛けることにより、人工腱索を鉗子で掴むことなく、容易に、かつ、安定した状態で結び目を形成できる。これにより、人工腱索の結び目を固くすることができるとともに、狙い通りの長さの人工腱索を短時間で容易に再建できる。
第2の発明によれば、本体部が把持部を有しているので、術者が、乳頭筋接触部を乳頭筋に接触させた状態で動かないように容易に保持することができる。
第3の発明によれば、把持部が屈曲するので、把持部や把持部を持つ術者の手を手技の邪魔にならないように位置付けることができ、手技をスムーズにすることができる。
第4の発明によれば、乳頭筋接触部と引っ掛け部との離間寸法を変化させることができるので、1種類の人工腱索再建術用補助器を複数の患者の人工腱索の長さに対応させることができ、汎用性を高めることができる。
第5の発明によれば、乳頭筋接触部と引っ掛け部との離間寸法を示す目盛部を本体部に設けたので、その離間寸法を容易に把握することができ、手技をスムーズにすることができる。
第6の発明によれば、引っ掛け部が設けられた筒状部に第1螺合部を形成し、乳頭筋接触部が設けられた棒状部に第2螺合部を形成し、第2螺合部を第1螺合部に螺合させるようにしたので、筒状部や棒状部を回転させるという簡単な操作で乳頭筋接触部と引っ掛け部との離間寸法を確実に変化させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態1》
図1及び図2は、本発明の実施形態1に係る人工腱索再建術用補助器1を示すものである。この人工腱索再建術用補助器1は、心臓H(図3に示す)の僧帽弁MVの弁尖51、52と乳頭筋54とに人工腱索60(図5〜図7に示す)を縫い付けて該人工腱索60によって弁尖51、52と乳頭筋54とを繋ぐ人工腱索再建術において、人工腱索60の弁尖51、52に縫い付けられる側に結び目60b(図7に示す)を形成する際に用いられるものである。
人工腱索再建術用補助器1は、図1に示すように、棒状の本体部2と、本体部2の一端側(図1の下側)に設けられた乳頭筋接触部3と、本体部2における乳頭筋接触部3から他端側(図1の上側)へ向けて所定寸法離れた部位に設けられた引っ掛け部4とを備えている。本体部2は、屈曲変形する線材で構成されている。この線材としては、例えば軟質ステンレス鋼線(SUS304−W1)等の金属線材や、樹脂線材等が挙げられる。本体部2の外径は、1.0mm以上3.0mm以上に設定されている。本体部2の外径が太いと手技の邪魔になるので、この実施形態では、3.0mm以下としている。また、本体部2の長さは、150mm以上300mm以下に設定されている。
乳頭筋接触部3は、図5にも示すように、乳頭筋54における人工腱索60の縫い付け部分(乳頭筋54の先端部)に接触するように形成されている。乳頭筋接触部3は、金属製の板材を成形してなるものであり、図2にも示すように、本体部2の一端に固定される固定部3aと、固定部3aから2つに分岐して突出する一対の突出部3b、3bとを有し、同図(b)に示すように、平面視で大略U字状に形成されている。固定部3aと突出部3b、3bが乳頭筋に接触するようになっている。
引っ掛け部4は、金属製の丸棒材からなるものである。この引っ掛け部4は、本体部2を径方向に真っ直ぐに貫通するように形成され、本体部2の径方向の貫通孔に挿入された状態で本体部2に固定されている。図2(a)に示すように、引っ掛け部4の延びる方向は、本体部2を軸線方向に見たときに、乳頭筋接触部3の2つの突出部3b、3bの間に位置するように設定されている。また、引っ掛け部4の外径は、本体部2の外径よりも小さく設定されている。尚、引っ掛け部4は、丸棒以外にも角棒や、板状であってもよい。
本体部2の引っ掛け部4よりも他端側は、術者が把持する把持部5とされている。この把持部5は、図1に仮想線で示すように、術者が手で力を加えることで容易に屈曲変形するようになっている。この把持部5の先端部には、樹脂製のグリップ6が設けられている。このグリップ6は、把持部5よりも大径な円柱状とされている。
人工腱索再建術用補助器1の乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lは、患者に再建する人工腱索の長さに相当する寸法である。再建する人工腱索の長さは患者によって異なるとともに、症状や再建位置によっても異なるものなので、手術現場においては、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lが異なっている複数種の人工腱索再建術用補助器1を用意しておくことになる。乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lは、短いもので14mm、長いもので26mmくらいのものが必要である。よって、手術現場では、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lが14mmの補助器、16mmの補助器、18mmの補助器、20mmの補助器、22mmの補助器、24mmの補助器及び26mmの補助器を用意しておく。これら2mmおきの複数種の人工腱索再建術用補助器1をセットにしておくのが好ましい。
次に、上記のように構成された人工腱索再建術用補助器1を使用する要領について説明する。その前に、心臓Hの解剖について図3及び図4に基づいて説明しておく。左心房LAには、肺静脈PVeが繋がっている。左心房LAと左心室LVとの間には、僧帽弁MVがある。僧帽弁MVの前側には大動脈弁AVがあり、左心室LVは大動脈弁AVを介して上行大動脈AAoと繋がっている。一方、右心房RAには、上大静脈SVC及び下大静脈IVCとが繋がっており、右心房RAと右心室RVとの間には、三尖弁TVがある。三尖弁TVの前方には、肺動脈弁PVaがあり、右心室RVは肺動脈弁PVaを介して肺動脈PAに繋がっている。上記僧帽弁MVと大動脈弁AVとは、心臓Hの同一膜(aoro-ventricular membrane)上に位置している。また、乳頭筋54は、左心室LVの壁にある。
図4に示すように、僧帽弁MVの弁輪50は、平面視で、前側である大動脈弁AV側が直線状に延び、後側が後方へ向けて湾曲して延びる大略楕円形をなしている。僧帽弁MVの弁尖は前尖51と後尖52とで構成されており、前尖51は、後尖52よりも大きく、弁輪50の前部から延びる略半円形状をなしている。後尖52は、弁輪50の後側から該弁輪50の周囲に沿って細長く形成されている。
人工腱索再建術では、GoreTex糸等からなる人工腱索60を用意する。図5に示すように、この人工腱索60の両端には、針61、61を付けておく。また、針61にフェルト62を通し、フェルト62を人工腱索60の中間部に位置付けておく。尚、フェルト62の代わりに、自己心膜や、e-PTFE(expanded polytetrafluoroethylene)膜を用いてもよい。
また、この人工腱索再建術では、例えば、右側左房切開法等によって、患者の心臓Hを開き、弁輪50、弁尖51、52及び乳頭筋54を直視できる視野を確保する。特に、乳頭筋54に人工腱索60を通して結ぶ手技があるため、スポンジガーゼ等を用いて、左心房LA及び左心室LVの無血化を行う。この状態で、術前の心エコー図等を参考にしながら、人工腱索60の長さや、再建位置を慎重に検討し、決定する。
そして、まず、乳頭筋54の先端部に人工腱索60を縫い付ける。すなわち、図10に示すように、人工腱索60の両端の針61、61を乳頭筋54の先端部に刺して人工腱索60を通していく。乳頭筋54から出てきた人工腱索60に別のフェルト63を付ける。図11に示すように、2枚のフェルト62、63で乳頭筋54の先端部の組織を挟むようにして人工腱索60を結ぶ。このとき、人工腱索60は、滑りやすいものなので、外科結紮を3回から4回繰り返してほどけないような結び目60aを形成する。
上記のようにして人工腱索60を乳頭筋54の先端部に縫い付けた後、今度は前尖51に縫い付ける。すなわち、人工腱索60の両端の針61、61を前尖51の遊離端近傍の人工腱索再建位置に刺して人工腱索60を前尖51に通していく。前尖51から出てきた人工腱索60を結ぶ際に、図6に示すように、人工腱索再建術用補助器1を用いる。人工腱索再建術用補助器1は上記のように複数種がセットで用意されているので、術者は、これら人工腱索再建術用補助器1のうち、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lが、これから再建する人工腱索60の長さに対応したものを選択する。
そして、選択した人工腱索再建術用補助器1の乳頭筋接触部3における本体部2と反対側の面を乳頭筋54の先端に接触させる。このとき、乳頭筋54に縫い付けた人工腱索60の結び目60aが、乳頭筋接触部3の2つの突出部3b、3bの間で、かつ、それら突出部3bの基端近傍に位置するようにする。さらに、本体部2の延びる方向を、前尖51に引っ張られたときの人工腱索60の延びる方向と同じ方向にする。この状態で、術者は、本体部2の把持部5を持って人工腱索再建術用補助器1を保持する。人工腱索再建術用補助器1を保持した状態で、把持部5を術野の外に位置するように曲げる。これにより、把持部5が術者の邪魔になり難くなる。
次いで、本体部2の引っ掛け部4近傍を前尖51の遊離縁部に押し付けて、前尖51に通した人工腱索60を引っ掛け部4側へ向けて引っ張って、人工腱索60を引っ掛け部4に引っ掛ける。このとき、前尖51の遊離縁部は、本体部4に沿うように変形する。そして、図7に示すように、人工腱索60を引っ掛け部4に引っ掛けた状態で結び目60bを形成し、輪にする。これにより、2本の人工腱索60が再建されることになる。
このように、引っ掛け部4に人工腱索60を引っ掛けることで、人工腱索60に結び目60bを形成する際に、鉗子で掴まなくても、外科結紮を容易に、かつ、安定した状態で行うことが可能になる。その結果、結び目60bが所期の位置からずれにくくなる。また、人工腱索60を引っ掛け部4に引っ掛けることで、強く結ぶことが可能になる。また、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lが、再建する人工腱索60の長さに対応しているので、人工腱索60を引っ掛け部4に引っ掛けた状態で結ぶだけで、狙いとする長さの人工腱索60を再建することが可能になる。また、人工腱索60に結び目60bを形成する際、鉗子S等で掴まなくても形成することが可能になるので、鉗子による掴み代に相当する長さを考慮せずに済み、手技が短時間で行えるようになる。
以上説明したように、この実施形態1に係る人工腱索再建術用補助器1によれば、乳頭筋接触部3を乳頭筋54に接触させた状態で、人工腱索60を引っ掛け部4に引っ掛けて結ぶようにしたので、人工腱索60を鉗子Sで掴むことなく、容易に、かつ、安定した状態で結び目60bを形成できる。これにより、人工腱索60の結び目60bを固くすることができるとともに、狙い通りの長さの人工腱索60を短時間で容易に再建できる。
また、本体部2が把持部5を有しているので、術者は、乳頭筋接触部3を乳頭筋54に接触させた状態で動かないように容易に保持することができる。
また、把持部5が屈曲するので、把持部5や把持部5を持つ術者の手を手技の邪魔にならないように位置付けることができ、手技をスムーズにすることができる。
尚、上記実施形態では、乳頭筋接触部3の突出部3bを2つ設けているが、これに限らず、図8及び図9に示す変形例のように、4つ設けてもよい。これら突出部3b、3b、…は、2つで1組となっており、各組の突出部3bの形状は同じに設定されている。突出部3bの数は、1つや3つであってもよいし、5つ以上であってもよい。また、突出部3bの形状は、図示した形状に限られるものではなく、任意に設定することができるものである。
《発明の実施形態2》
図15は、本発明の実施形態2に係る人工腱索再建術用補助器1を示すものである。この実施形態2の人工腱索再建術用補助器1は、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lを変化させることができるようになっている点で、実施形態1のものと異なっており、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
すなわち、実施形態2の人工腱索再建術用補助器1の本体部2は、筒状部30と、筒状部30に挿通される棒状部40とを備えており、筒状部30に引っ掛け部4が設けられ、棒状部40に乳頭筋接触部3が設けられている。筒状部30は、その軸線方向に並ぶように配置されて一体化された大径部31と小径部32とで構成されている。大径部31は、真っ直ぐに延びる円筒形状とされ、その小径部32側の端部には、円板33が取り付けられている。円板33の中心部には、貫通孔33aが形成されている。大径部31の円板33と反対側の端部は、開放され、その内周面には、雌ねじ部(第2螺合部)31aが形成されている。雌ねじ部31aは、大径部31の円板33と反対側の端部から円板33側へ向けて所定領域に連続して形成されている。
小径部32は、屈曲変形する材料で構成され、円板33の貫通孔33aと同軸上に位置付けられている。小径部32と大径部31とは、円板33の貫通孔33aを介して連通している。引っ掛け部4は、この小径部32における大径部31と反対側の端部から径方向に突出するように設けられている。
棒状部40は、実施形態1の本体部2と同様な線材で構成され、真っ直ぐに延びている。乳頭筋接触部3は、棒状部40の先端部に固定されている。棒状部40の先端側には、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lを示す目盛部41が設けられている。また、棒状部40の基端側は、軸線方向の所定領域に亘って大径となっており、この部分の外周面には、筒状部30の雌ねじ部31aに螺合する雄ねじ部(第1螺合部)40aが形成されている。棒状部40の基端部には、棒状部40を回転操作するための操作部42が設けられている。この操作部42は、筒状部30の大径部31よりも大径の円盤形状をなしている。雄ねじ部40aと、雌ねじ部31aと、操作部42とは、本発明の寸法調整機構45を構成している。
上記のように構成された人工腱索再建術用補助器1は、実施形態1のものと同様に使用可能であり、図16に仮想線で示すように、屈曲させることもできる。また、使用時には、始めに、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lを、これから再建する人工腱索の長さに対応するように調整することができる。すなわち、図16に矢印Yで示すように、棒状部40の操作部42を筒状部30に対し回転させると、雄ねじ部40aが雌ねじ部31aに対して回転し、これにより、矢印Xで示すように、棒状部40が筒状部30に対して軸線方向に移動することになる。棒状部40の乳頭筋接触部3が筒状部30の引っ掛け部4から離れる方向に移動するように操作部42を回転させると、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lが長くなり、操作部42をその反対に回転させると、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lが短くなる。このときの乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lは、目盛部41を見ることで把握することが可能となっている。また、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lは、12mm〜26mmの範囲で調整できるようにしておくのが好ましいが、12mmよりも短くすることや、26mmよりも長くすることも可能である。
以上説明したように、この実施形態2に係る人工腱索再建術用補助器1によれば、実施形態1のものと同様に、乳頭筋接触部3を乳頭筋54に接触させた状態で、人工腱索60を引っ掛け部4に引っ掛け結ぶことができるので、人工腱索60の結び目60bを固くすることができるとともに、狙い通りの長さの人工腱索60を短時間で容易に再建できる。
また、操作部42を回転させるという簡単な操作で、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lを確実に変化させることができるので、操作性は良好である。
尚、雄ねじ部40a及び雌ねじ部31aのピッチを、例えば1mmにしておけば、操作部42を1回転させると、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lが1mm変わることになるので、術者が、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lの調整をmm単位で簡単に行うことができる。
また、本体部2には、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lの調整時にのみ棒状部40を筒状部30に対して回転可能とし、離間寸法Lを調整した後に棒状部40の回転を阻止するようなストッパを設けてもよい。
《発明の実施形態3》
図18は、本発明の実施形態3に係る人工腱索再建術用補助器1を示すものである。この実施形態3の人工腱索再建術用補助器1は、実施形態2のものと同様に、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lを変化させることができるようになっている。
人工腱索再建術用補助器1の本体部2は、筒状部30と、筒状部30に挿通される棒状部40とを備えており、筒状部30に乳頭筋接触部3が設けられ、棒状部40に引っ掛け部4が設けられている。筒状部30の大径部31の外面には、目盛31bが設けられている。この目盛31bは、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法を示すものである。筒状部30の小径部32の周壁部には、軸線方向に延びる2本のスリット32a、32aが周方向に離れて形成されている。
棒状部40は、筒状部30の雌ねじ部31aに螺合する雄ねじ部46aを有するねじ棒材46と、ねじ棒材46に連結された細径部材47とを備えている。ねじ棒材46の基端部には、操作部42が固定されている。操作部42は、大径部31の基端側の外面を覆う筒状に形成されている。操作部42には、ストッパー48が設けられている。このストッパー48は、操作部42の周壁部にねじ込まれて該周壁部を貫通している。ストッパー48をねじ込む方向に操作することで、該ストッパー48が大径部31の外面に圧接して操作部42が大径部31と一体化するようになっている。
細径部材47の基端部には、球状部47aが形成されている。一方、ねじ棒材46の先端部には、球状部47aが嵌る凹部46bが形成されている。凹部46bは、球状部47aが緩く嵌るように形成されており、球状部47aは、凹部46bに嵌った状態で、細径部材47の軸線周りに回転する一方、軸線方向には抜けにくくなっている。細径部材47の先端部に上記引っ掛け部4、4が設けられている。これら引っ掛け部4、4は、細径部材47の軸線に対し直交する方向に、互いに反対側に突出している。引っ掛け部4、4は、スリット32a、32aにそれぞれ挿入されて、小径部32の外方へ突出している。ねじ棒材46と、雌ねじ部31aと、操作部42とは、本発明の寸法調整機構45を構成している。
この人工腱索再建術用補助器1は、実施形態1のものと同様に使用可能であり、実施形態2のものと同様に乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lを調整することができる。すなわち、ストッパー48を解除して、操作部42を筒状部30に対し回転させると、ねじ棒材46が雌ねじ部31aに対して回転する。このとき、ねじ棒材46と細径部材47とが相対回転可能になっているので、細径部材47の引っ掛け部4、4が小径部32のスリット32a、32aに挿入されたまま、スリット32a、32aの長手方向に移動する。これにより、矢印Xで示すように、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lが変化する。このとき、目盛31bを設けているので、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lを容易に把握することができる。
この実施形態3に係る人工腱索再建術用補助器1によれば、実施形態1のものと同様に、人工腱索60の結び目60bを固くすることができるとともに、狙い通りの長さの人工腱索60を短時間で容易に再建できる。
尚、実施形態3において、図20に示す変形例のように、小径部32の内部には、細径部材47を基端側へ向けて付勢する付勢部材49を設けてもよい。この付勢部材49は、コイルスプリング等で構成することができる。付勢部材49を設けることで、引っ掛け部4が乳頭筋接触部3から離れる方向に常時付勢されることになるので、引っ掛け部4のがたつきを防止できる。
《発明の実施形態4》
図21は、本発明の実施形態4に係る人工腱索再建術用補助器1を示すものである。この実施形態4の人工腱索再建術用補助器1は、実施形態2や3のものと同様に、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lを変化させることができるようになっている。
筒状部30の小径部32の周壁部には、実施形態3の同様なスリット32a、32aが形成されている。各スリット32aの周縁部には、複数の切欠部32cがスリット32aの長手方向に間隔をあけて形成されている。切欠部32cには、引っ掛け部4が嵌るようになっている。また、小径部32の内部には、細径部材47を基端側へ向けて付勢する付勢部材71が設けられている。この付勢部材71は、コイルスプリング等で構成することができる。
棒状部40は、筒状部30の大径部31内に位置する大径部50と、小径部32内に位置する小径部70とを備えており、これら大径部50に小径部70が固定されている。
この人工腱索再建術用補助器1は、実施形態1のものと同様に使用可能であり、実施形態2や3のものと同様に乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lを調整することができる。すなわち、ストッパー48を解除して、操作部42を筒状部30に対し回転させて引っ掛け部4をスリット32aの切欠部32cから離脱させることにより、棒状部材40を軸線方向に移動させることが可能になる。乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lが所望の寸法になった状態で、操作部42を筒状部30に対し回転させて引っ掛け部4をスリット32aの切欠部32cに嵌めることで、棒状部材40が筒状部材30に対し固定される。
この実施形態4に係る人工腱索再建術用補助器1によれば、実施形態1のものと同様に、人工腱索60の結び目60bを固くすることができるとともに、狙い通りの長さの人工腱索60を短時間で容易に再建できる。
また、上記実施形態2〜4において、乳頭筋接触部3と引っ掛け部4との離間寸法Lを調整する際、筒状部30を棒状部40に対し回転させるようにしてもよい。
また、上記実施形態1、2では、人工腱索再建術用補助器1によって前尖51に人工腱索を再建するようにしているが、これに限らず、本発明は、後尖52に人工腱索を再建する場合にも適用することが可能である。
以上説明したように、本発明に係る人工腱索再建術用補助器は、心臓にある弁の弁尖と乳頭筋とを人工腱索によって繋ぐ場合に用いることができる。
実施形態1に係る人工腱索再建術用補助器の側面図である。 (a)は図1におけるA−A線断面図であり、(b)は図1におけるB−B線断面図である。 心臓の解剖を説明する図である。 心臓の僧帽弁周辺の横断面図である。 人工腱索再建術用補助器の乳頭筋接触部を乳頭筋に接触させた状態を示す図である。 人工腱索再建術用補助器の引っ掛け部に人工腱索を引っ掛けた状態を示す図である。 人工腱索の弁尖側に結び目を形成した状態を示す図である。 実施形態1の変形例に係る図1相当図である。 実施形態1の変形例に係る図2相当図である。 乳頭筋に人工腱索を通した状態を示す図である。 人工腱索の乳頭筋側に結び目を形成した状態を示す図である。 弁尖に通した人工腱索を鉗子で掴んだ状態を示す図である。 人工腱索の弁尖側に結び目を形成した状態を示す図である。 長さの異なる2本の人工腱索が再建された状態を示す図である。 実施形態2に係る人工腱索再建術用補助器の側面図である。 実施形態2に係る人工腱索再建術用補助器の断面図である。 乳頭筋接触部と引っ掛け部との離間寸法を短くした状態の図11相当図である。 実施形態3に係る図15相当図である。 実施形態3に係る図16相当図である。 実施形態3の変形例に係る図16相当図である。 実施形態4に係る図15相当図である。 実施形態4に係る図16相当図である。
符号の説明
1 人工腱索再建術用補助器
2 本体部
3 乳頭筋接触部
4 引っ掛け部
5 把持部
30 筒状部
31a 雌ねじ部(第2螺合部)
40 棒状部
40a 雄ねじ部(第1螺合部)
41 目盛部
45 寸法調整機構
51 前尖
52 後尖
54 乳頭筋
60 人工腱索
H 心臓
MV 僧帽弁

Claims (6)

  1. 心臓にある弁の弁尖と乳頭筋とに人工腱索を縫い付けて該人工腱索によって弁尖と乳頭筋とを繋ぐ人工腱索再建術において、人工腱索の弁尖に縫い付けられる側に結び目を形成する際に用いられる人工腱索再建術用補助器であって、
    所定方向に延びるように形成された本体部と、
    上記本体部の一端側に設けられ、乳頭筋における人工腱索の縫い付け部分に接触するように形成された乳頭筋接触部と、
    上記本体部における上記乳頭筋接触部から他端側へ向けて所定寸法離れた部位に設けられ、上記人工腱索の弁尖に縫い付けられる側を引っ掛けるように形成された引っ掛け部とを備えていることを特徴とする人工腱索再建術用補助器。
  2. 請求項1に記載の人工腱索再建術用補助器において、
    本体部は、引っ掛け部から延長するように形成された把持部を有していることを特徴とする人工腱索再建術用補助器。
  3. 請求項2に記載の人工腱索再建術用補助器において、
    把持部は屈曲することを特徴とする人工腱索再建術用補助器。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の人工腱索再建術用補助器において、
    本体部には、乳頭筋接触部と引っ掛け部との離間寸法を変化させる寸法調整機構が設けられていることを特徴とする人工腱索再建術用補助器。
  5. 請求項4に記載の人工腱索再建術用補助器において、
    本体部には、乳頭筋接触部と引っ掛け部との離間寸法を示す目盛部が設けられていることを特徴とする人工腱索再建術用補助器。
  6. 請求項4または5に記載の人工腱索再建術用補助器において、
    本体部は、引っ掛け部が設けられた筒状部と、該筒状部に挿通するとともに、乳頭筋接触部が設けられた棒状部とを有し、
    寸法調整機構は、上記棒状部の長手方向の所定領域に形成された第1螺合部と、上記筒状部の長手方向の所定領域に形成され、上記第1螺合部に螺合する第2螺合部とを有していることを特徴とする人工腱索再建術用補助器。
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