JP5095277B2 - 同期電動機の駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、同期電動機のロータの初期磁極位置が一義的に決まっていることを利用し、かかる磁極位置を表わすデータ(磁極位置プリセットデータ)を用いてかかる同期電動機を駆動する同期電動機の駆動装置に関する。
同期電動機には、永久磁石を有する回転子が負荷を駆動する駆動軸に連結して設けられ、この回転子を回転させることにより、負荷を駆動する。この永久磁石が磁極であって、同期電動機を動機駆動するためには、この回転する磁極の位置(磁極位置)を検出することが必要である。
この磁極位置の検出方法としては、従来、種々の方法が提案されているが、その一例として、省線タイプのアブソリュート位置検出器を用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の省線タイプのアブソリュート位置検出器は、磁極の絶対位置を認識するアブソリュートエンコーダと相対位置を認識するインクリメントエンコーダとで構成され、出力線数を削減したものであって、磁極の初期位置をアブソリュートエンコーダからのこの磁極の絶対位置を表わす絶対位置シリアルフォーマットデータから求め、通常は、これにインクリメントエンコーダから得られる磁極の回転移動量を表わすA相B相パルスデータを加算することにより、順次の磁極位置の管理をして同期電動機を駆動するものであり、定期的にアブソリュートエンコーダからの絶対位置シリアルフォーマットデータを用いてA相B相パルスデータの加算によって推定される磁極位置の修正を行ない、磁極位置の検出誤差の補正が行なわれる。
一方、このような特殊な位置検出器を利用せず、一般的なA相B相パルスデータが得られる位置検出器を利用する技術も提案されている。この場合の磁極位置の検出誤差を補正する方法としては、一義的に決まった磁極位置で位置検出器が出力する信号(Z相信号など)を利用する方法や、この方法と同様に一義的に決まった磁極位置で位置検出器を用い、この位置検出器の出力信号のトリガ位置を利用する方法が一般的である。
これらの方法が共通する点は、「一義的に決まった磁極位置」を表わすデータ(磁極位置プリセットデータ)を利用するものであるが、かかる方法を利用した一従来例を説明する(例えば、特許文献2参照)。
図12はかかる従来例を示すブロック構成図であって、1は減算器、2は速度制御器、3は電流制御器、4は3相変換部、5は電力変換器、6は電流検出器、7は同期電動機、8は磁極位置検出器、9は電気角演算部、10は初期磁極位置プリセット部、11はdq変換部、12は速度検出器である。
同図において、入力された速度指令値Nm*が減算器1に供給されて速度検出器12からの速度検出値Nmとの偏差が演算され、速度制御器2において、この偏差をなくすようなq軸電流指令値iq*が生成される。このq軸電流指令値iq*が、d軸電流指令値id*とともに、電流制御器3に供給される。ここで、d軸は、静止座標系に対して、磁極位置の方向を示す回転座標軸であり、q軸は電気角でd座標軸に垂直な方向の回転座標軸である。d,q座標軸は、同期電動機7の回転子の回転とともに、相互に90度の角間隔を保ちながら回転する。なお、電気制御器3に供給されるd軸電流指令値id*は0に設定されている。
電流制御器3は、また、dq変換手段からq軸電流検出値iqとd軸電流検出値idとが供給され、q軸電流指令値iq*にq軸電流検出値iqを一致させるように、これらの差分(iq*−iq)について比例積分演算を行なってq軸指令電圧vq*を生成し、また、同様に、d軸電流指令値id*にd軸電流検出値idを一致させるように、これらの差分(id*−id)について比例積分演算を行なってd軸指令電圧vd*を生成する。
これらq軸指令電圧vq*とd軸指令電圧vd*とは3相変換部4に供給され、初期磁極位置プリセット部10からの現在の磁極位置の電気角補正値θpを用いて、これらq軸指令電圧vq*,d軸指令電圧vd*が3相指令値vl*に変換される。この3相指令値vl*は電力変換部5に供給され、3相指令値vl*に応じた周波数,位相の3相電流Ilが生成される。この電力変換部5はインバータであって、直流電流から3相電流が生成されるものである。この3相電流Ilが同期電動機7に印加され、これにより、同期電動機7が速度指令値Nm*に応じた速度で駆動される。
一方、同期電動機7に供給される3相電流Ilは電流検出器6によって検出され、その3相電流検出値ilがdq変換手段に供給される。このdq変換手段は、初期磁極位置プリセット部10からの現在の磁極位置の電気角補正値θpをもとに、3相電流検出値ilからq軸電流検出値iqとd軸電流検出値idとを生成し、上記のように、電流制御器3に供給する。これにより、同期電動機7に供給される3相交流電流Ilの電流値がq軸電流指令値iq*やd軸電流指令値id*に応じた電流値になるように、制御が行なわれる。
このようにして、速度制御系によるサーボ制御が行なわれることになる。
また、位置検出器8により、同期電動機7の磁極(回転子)の回転量(回転角)θmが検出され、この検出された磁極回転量θmが電気角演算部9と速度検出部12とに供給される。速度検出部12では、この磁極回転量θmを演算処理して回転子の速度検出値Nmが生成され、上記のように、減算器1に供給される。
電気角演算部9では、供給される磁極回転量θmが演算処理されて磁極の移動量が電気角(以下、磁極移動量電気角という)θeとして求められる。この磁極移動量電気角θeが上記のA相B相パルスデータに相当するものであり、その初期値(同期電動機7の起動時の磁極移動量電気角)θerは0である。この磁極移動量電気角θeは初期磁極位置プリセット部10に供給され、同期電動機7の磁極の初期位置(初期磁極位置)を表わすものとして設定された初期磁極位置プリセットデータθsetと加算されて、現時点での磁極位置を表わす値(現磁極位置)θpが生成される。この現在磁極位置θpが3相変換部4とdq変換手段とに供給され、上記の処理がなされるものである。
ここで、位置検出器8では、磁極の回転とともに、初期位置からの磁極の回転角が検出されるものであり、これに初期磁極位置プリセットデータθsetが加算されることにより、現在磁極位置θpが得られるものである。
特開2003ー299380号公報 特開2006ー187065号公報
ところで、上記特許文献2に記載の技術では、初期磁極位置プリセットデータθsetを設定して同期電動機7の起動時での磁極の初期位置として用い、この初期磁極位置プリセットデータθsetと磁極移動量電気角θeとから現在磁極位置θpを求めるものであるから、この初期磁極位置プリセットデータθsetが誤って設定された場合には、精度の良い現在磁極位置θpを得ることができず、同期電動機7は正常に駆動されない。特に、磁極位置の検出誤差が±90゜以上となると、同期電動機7が暴走する可能性がある。
この初期磁極位置プリセットデータθsetは、再設定が可能であり、これによって磁極位置の検出誤差を調整できるものであるが、必ずしも初期磁極位置を精度良く表わしているとは限るものでなく、同期電動機7の暴走の可能性があるものである。
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点を解消し、初期磁極位置プリセットデータθsetが大幅に誤って設定されても、同期電動機の暴走を防止し、継続して運転することを可能とする同期電動機の駆動装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、同期電動機の磁極回転量を検出する位置検出手段と、該磁極回転量から該同期電動機の速度を検出し、速度検出値として出力する速度検出手段と、速度指令値と該速度検出値との偏差に応じたq軸電流指令値を生成する速度制御手段と、d軸電流指令値と該速度制御手段で生成された該q軸電流指令値が供給され、q軸指令電圧とd軸指令電圧とを生成する電流制御手段と、該q軸指令電圧と該d軸指令電圧との2相指令電圧を3相指令電圧に変換する3相変換手段と、該3相指令値に応じた3相電圧を生成し、該3相電流で同期電動機を駆動して回転運動させる電力変換手段と、該3相電流を検出する電流検出手段と、該同期電動機の磁極の現在位置を表わす現在磁極位置情報を生成する位置情報生成手段と、該現在磁極位置情報をもとに、該電流検出手段7で検出された3相電流検出値をq軸電流検出値とd軸電流検出値との2相の電流検出値に変換するdq変換手段とを、速度制御系として、備え、該電流制御手段が、該q軸電流検出値を該q軸電流指令値に一致させ、かつ該d軸電流検出値を該d軸電流指令値に一致させる該q軸指令電圧と該d軸指令電圧とを生成する比例積分演算を行ない、 該3相変換手段が、該位置情報生成手段で生成された該現在磁極位置情報を用いて、該2相指令電圧を該3相指令電圧に変換する同期電動機の駆動装置であって、該位置情報生成手段は、該同期電動機の磁極回転量を検出する該位置検出手段で検出された該磁極回転量を0゜から360゜までを繰り返す磁極移動量電気角に変換する電気角演算手段と、該同期電動機の磁極位置を検出し、磁極位置検出値を出力する磁極位置検出手段と、設定された磁極位置プリセットデータを所定の範囲内にリミットし、磁極位置プリセット量として出力する磁極位置プリセット量リミット手段と、該同期電動機の起動直前に該磁極位置検出値を選択し、該同期電動機の起動後のタイミングで該磁極位置プリセット量を選択して、夫々磁極位置オフセット量として出力する磁極位置オフセット量生成手段と、該磁極位置オフセット量生成手段からの該磁極位置オフセット量と該電気角演算手段からの該磁極移動量電気角とを加算し、現在磁極位置情報を生成する電気角加算手段とを備えたものである。
また、本発明は、同期電動機の磁極回転量を検出する位置検出手段と、位置指令値と該磁極回転量との偏差に応じた速度指令値を生成する位置制御手段と、該磁極回転量から該同期電動機の速度を検出し、速度検出値として出力する速度検出手段と、速度指令値と該速度検出値との偏差に応じたq軸電流指令値を生成する速度制御手段と、d軸電流指令値と該速度制御手段で生成された該q軸電流指令値が供給され、q軸指令電圧とd軸指令電圧とを生成する電流制御手段と、該q軸指令電圧と該d軸指令電圧との2相指令電圧を3相指令電圧に変換する3相変換手段と、該3相指令値に応じた3相電圧を生成し、該3相電流で同期電動機を駆動して回転運動させる電力変換手段と、該3相電流を検出する電流検出手段と、該同期電動機の磁極の現在位置を表わす現在磁極位置情報を生成する位置情報生成手段と、該現在磁極位置情報をもとに、該電流検出手段7で検出された3相電流検出値をq軸電流検出値とd軸電流検出値との2相の電流検出値に変換するdq変換手段とを、速度制御系として、備え、該電流制御手段が、該q軸電流検出値を該q軸電流指令値に一致させ、かつ該d軸電流検出値を該d軸電流指令値に一致させる該q軸指令電圧と該d軸指令電圧とを生成する比例積分演算を行ない、該3相変換手段が、該位置情報生成手段で生成された該現在磁極位置情報を用いて、該2相指令電圧を該3相指令電圧に変換する同期電動機の駆動装置であって、該位置情報生成手段は、該同期電動機の磁極回転量を検出する該位置検出手段で検出された該磁極回転量を0゜から360゜までを繰り返す磁極移動量電気角に変換する電気角演算手段と、該同期電動機の磁極位置を検出し、磁極位置検出値を出力する磁極位置検出手段と、設定された磁極位置プリセットデータを所定の範囲内にリミットし、磁極位置プリセット量として出力する磁極位置プリセット量リミット手段と、該同期電動機の起動直前に該磁極位置検出値を選択し、該同期電動機の起動後のタイミングで該磁極位置プリセット量を選択して、夫々磁極位置オフセット量として出力する磁極位置オフセット量生成手段と、該磁極位置オフセット量生成手段からの該磁極位置オフセット量と該電気角演算手段からの該磁極移動量電気角とを加算し、現在磁極位置情報を生成する電気角加算手段とを備えたものである。
また、本発明は、磁極位置プリセット量リミット手段は、前記磁極位置プリセットデータと前記現在磁極位置情報との偏差を、予め設定された上限リミット値と下限リミット値とでリミット処理するリミット手段と、該リミット処理された偏差に前記磁極位置オフセット量生成手段からの前記磁極位置オフセット量を加算する加算手段と、該加算手段の加算結果を、磁極位置プリセット量として、磁極位置プリセット信号がオンとなるタイミングで出力するサンプル手段とを備えたものである。
また、本発明は、速度制御系が機能しているサーボオン状態にあるときも、磁極位置プリセットデータを任意の値に再設定可能とするものである。
また、本発明は、同期電動機の磁極回転量を検出する位置検出手段と、該磁極回転量から該同期電動機の速度を検出し、速度検出値を出力する速度検出手段と、速度指令値と該速度検出値との偏差に応じたq軸電流指令値を生成する速度制御手段と、d軸電流指令値と該速度制御手段で生成された該q軸電流指令値が供給され、q軸指令電圧とd軸指令電圧とを生成する電流制御手段と、該q軸指令電圧と該d軸指令電圧との2相指令電圧を3相指令電圧に変換する3相変換手段と、該3相指令値に応じた3相電圧を生成し、該3相電流で同期電動機を駆動して直線運動させる電力変換手段と、該3相電流を検出する電流検出手段と、該同期電動機の磁極の現在位置を表わす現在磁極位置情報を生成する位置情報生成手段と、該現在磁極位置情報をもとに、該電流検出手段7で検出された3相電流検出値をq軸電流検出値とd軸電流検出値との2相の電流検出値に変換するdq変換手段とを、速度制御系として、備え、該電流制御手段が、該q軸電流検出値を該q軸電流指令値に一致させ、かつ該d軸電流検出値を該d軸電流指令値に一致させる該q軸指令電圧と該d軸指令電圧とを生成する比例積分演算を行ない、該3相変換手段が、該位置情報生成手段で生成された該現在磁極位置情報を用いて、該2相指令電圧を該3相指令電圧に変換する同期電動機の駆動装置であって、該位置情報生成手段は、該同期電動機の磁極回転量を検出する該位置検出手段で検出された該磁極回転量を0゜から360゜までを繰り返す磁極移動量電気角に変換する電気角演算手段と、該同期電動機の磁極位置を検出し、磁極位置検出値を出力する磁極位置検出手段と、設定された磁極位置プリセットデータを所定の範囲内にリミットし、磁極位置プリセット量として出力する磁極位置プリセット量リミット手段と、該同期電動機の起動直前に該磁極位置検出値を選択し、該同期電動機の起動後のタイミングで該磁極位置プリセット量を選択して、夫々磁極位置オフセット量として出力する磁極位置オフセット量生成手段と、該磁極位置オフセット量生成手段からの該磁極位置オフセット量と該電気角演算手段からの該磁極移動量電気角とを加算し、現在磁極位置情報を生成する電気角加算手段とを備えたものである。
また、本発明は、同期電動機の磁極回転量を検出する位置検出手段と、位置指令値と該磁極回転量との偏差に応じた速度指令値を生成する位置制御手段と、該磁極回転量から該同期電動機の速度を検出し、速度検出値として出力する速度検出手段と、速度指令値と該速度検出値との偏差に応じたq軸電流指令値を生成する速度制御手段と、d軸電流指令値と該速度制御手段で生成された該q軸電流指令値が供給され、q軸指令電圧とd軸指令電圧とを生成する電流制御手段と、該q軸指令電圧と該d軸指令電圧との2相指令電圧を3相指令電圧に変換する3相変換手段と、該3相指令値に応じた3相電圧を生成し、該3相電流で同期電動機を駆動して直線運動させる電力変換手段と、該3相電流を検出する電流検出手段と、該同期電動機の磁極の現在位置を表わす現在磁極位置情報を生成する位置情報生成手段と、該現在磁極位置情報をもとに、該電流検出手段7で検出された3相電流検出値をq軸電流検出値とd軸電流検出値との2相の電流検出値に変換するdq変換手段とを、速度制御系として、備え、該電流制御手段が、該q軸電流検出値を該q軸電流指令値に一致させ、かつ該d軸電流検出値を該d軸電流指令値に一致させる該q軸指令電圧と該d軸指令電圧とを生成する比例積分演算を行ない、該3相変換手段が、該位置情報生成手段で生成された該現在磁極位置情報を用いて、該2相指令電圧を該3相指令電圧に変換する同期電動機の駆動装置であって、該位置情報生成手段は、該同期電動機の磁極回転量を検出する該位置検出手段で検出された該磁極回転量を0゜から360゜までを繰り返す磁極移動量電気角に変換する電気角演算手段と、該同期電動機の磁極位置を検出し、磁極位置検出値を出力する磁極位置検出手段と、設定された磁極位置プリセットデータを所定の範囲内にリミットし、磁極位置プリセット量として出力する磁極位置プリセット量リミット手段と、該同期電動機の起動直前に該磁極位置検出値を選択し、該同期電動機の起動後のタイミングで該磁極位置プリセット量を選択して、夫々磁極位置オフセット量として出力する磁 極位置オフセット量生成手段と該磁極位置オフセット量生成手段からの該磁極位置オフセット量と該電気角演算手段からの該磁極移動量電気角とを加算し、現在磁極位置情報を生成する電気角加算手段とを備えたものである。
また、本発明は、前記磁極位置プリセット量リミット手段が、前記磁極位置プリセットデータと前記現在磁極位置情報との偏差を、予め設定された上限リミット値と下限リミット値とでリミット処理するリミット手段と、該リミット処理された偏差に前記磁極位置オフセット量生成手段からの前記磁極位置オフセット量を加算する加算手段と、該加算手段の加算結果を、磁極位置プリセット量として、磁極位置プリセット信号がオンとなるタイミングで出力するサンプル手段とを備えたものである。
また、本発明は、磁極位置プリセットデータは、速度制御系が機能しているサーボオン状態にあるときも、任意の値に再設定可能とするものである。
また、本発明は、磁極位置プリセット量リミット手段が、リミット手段での偏差のリミット処理の状態の情報をモニタに供給し、状態に常にモニタ可能としたものである。
本発明によれば、同期電動機のサーボに用いる「磁極位置プリセットデータ」が大幅に誤って設定されても、これが所定の範囲内に自動的に補正されるものであるから、同期電動機が暴走することなく、継続運転を行なうことが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明による同期電動機の駆動装置の第1の実施形態の要部を示すブロック構成図であって、13は磁極位置検出器、14は磁極位置変換部、15は磁極位置オフセット値生成部、16は電気角加算部、17は磁極位置プリセット量リミット部であり、図12に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、図12に示す従来技術と同様、位置検出器8で検出された磁極回転量θmが電気角演算部9で演算処理して得られる磁極移動量電気角θeは、電気角加算部16に供給される。
また、この第1の実施形態では、同期電動機7は回転運動する同期電動機であって、同期電動機7での磁極の絶対位置(磁極位置)が磁極検出器13で検出される。磁極検出器13で検出される3相信号θu,θv,θwは、磁極位置変換部14に供給されて0゜〜360゜単位の角度データに変換され、磁極位置検出値θsとして磁極位置オフセット値生成部15に供給される。
ここで、同期電動機7の起動操作がなされると、その回転子(磁極)が回転を開始する起動の直前に磁極位置取込信号TSpwが発生し、また、回転子(磁極)が起動して回転を開始すると、後述する所定のタイミングで磁極位置プリセット信号TSset信号が発生する。
磁極位置オフセット値生成部15では、磁極位置検出値θsとともに、磁極位置プリセットリミット部17から後述の磁極位置プリセット量θofstnも供給され、これらのいずれか一方が磁極位置オフセット量θofstとして選択されて上記の電気角加算部16に供給されるものであるが、まず、同期電動機7の起動(回転開始)直前に発生される磁極位置取込信号TSpwのタイミングで磁極位置検出値θsが選択され、また、起動後では、所定のタイミングで供給される磁極位置プリセット信号TSset信号のタイミングで磁極位置プリセット量θofstnが選択され、夫々磁極位置オフセット量θofstとして電気角加算部16に供給される。また、この磁極位置オフセット量θofstは、磁極位置プリセット量リミット部17にも供給される。
電気角加算部16では、磁極位置オフセット値生成部15からの磁極位置オフセット量θofstに電気角演算部9からの磁極移動量電気角θeが加算されて、現在の磁極の位置を表わす現在磁極位置θpが生成される。現在磁極位置θpは、図12に示す従来技術と同様、3相変換部4とdq変換部11とに供給されるが、さらに、磁極位置プリセット量リミット部17にも供給される。
磁極位置プリセット量リミット部17は、上記のように、電気角演算部9からの現在磁極位置θpと磁極位置オフセット値生成部15からの磁極位置オフセット量θofstとが供給されるが、さらに、磁極位置プリセットデータθsetと、磁極位置プリセット信号TSsetのタイミングでの現在磁極位置θpの実際の磁極位置からのずれ量を制限するための磁極位置プリセットデータ上限リミット値θdlt_max,磁極位置プリセットデータ下限リミット値θdlt_minとが供給され、上記の磁極位置プリセット信号TSsetのタイミングで、これら磁極位置プリセットデータ上限リミット値θdlt_maxと磁極位置プリセットデータ下限リミット値θdlt_minとを用いて、電気角加算部16で得られる現在磁極位置θpが実際の磁極位置から大きくずれないようにして、同期電動機7の暴走を防止するものである。
即ち、後述するが、磁極位置プリセット信号TSsetのタイミングで磁極位置プリセットデータθsetと現在磁極位置θpとの差分を求めることにより、磁極位置プリセットデータθsetと磁極位置検出値θsとのずれ量を検出し、このずれ量が大きい場合には、磁極位置プリセットデータθsetを磁極位置プリセットデータ上限リミット値θdlt_maxもしくは磁極位置プリセットデータ下限リミット値θdlt_minでリミット処理し、磁極位置オフセット量θofstとして、磁極位置取込信号TSpwのタイミングで磁極位置オフセット量θofstとして用いた磁極位置検出値θsに代えて、磁極位置プリセット信号TSsetのタイミングからこの制限された磁極位置プリセットデータθsetを、磁極位置プリセット量θofstnとして、磁極位置オフセット値生成部15に供給する。この磁極位置プリセット量θofstnが、この磁極位置プリセット信号TSsetのタイミングから、磁極位置オフセット量θofstとして、電気角加算部16に供給される。
磁極位置プリセット量リミット部17のかかる機能により、磁極位置プリセットデータθsetが大きく誤って設定されても、これが磁極位置プリセットデータ上限リミット値θdlt_maxと磁極位置プリセットデータ下限リミット値θdlt_minとで制限されて、同期電動機7の暴走が防止されるものである。
なお、磁極位置プリセット量リミット部17は、かかるリミット処理した状態をモニタするためのデータを、磁極位置リミット状態モニタデータSTSmとして、図示しないモニタに出力し、リミット状態をモニタできるようにしている。磁極位置プリセットデータθsetは、一旦設定されても、再設定が可能であり、自動的にあるいは手動でこのモニタの結果から磁極位置プリセットデータθsetを修正して再設定することができる。
次に、図1での各部について説明する。
図2は図1における磁極位置変換部14の動作及び特性についての説明図であって、同図(a)は磁極位置検出器13から出力される3相信号θu,θv,θwの波形を示す図であり、同図(b)はこの3相信号θu,θv,θwに対する磁極位置変換部14の磁極位置検出値θsを示す図である。
磁極位置検出器13から出力される3相信号θu,θv,θwは、図2(a)に示すように、磁極位置の変化(回転子の回転)とともに、レベルが2値でON,OFFと変化する。そして、磁極位置に応じて3相信号θu,θv,θwのレベルの組み合わせが異なる。以下では、ONを「1」とし、OFFを「0」と表現する。
磁極位置変換部14は、かかる3相信号θu,θv,θwのレベルの組み合わせを電気角0゜〜360゜単位で角度データ(即ち、磁極位置検出値θs)に変換するものであり、図2(a)に対する図2(b)に示すように、
(1)磁極位置が電気角0゜〜60゜であるとき、3相信号θu,θv,θwは「1,0,1」であり、磁極位置変換部14は、これを磁極位置検出値θs=30゜とする。
(2)磁極位置が電気角60゜〜120゜であるとき、3相信号θu,θv,θwは「1,0,0」であり、磁極位置変換部14は、これを磁極位置検出値θs=90゜とする。
(3)磁極位置が電気角120゜〜180゜であるとき、3相信号θu,θv,θwは「1,1,0」であり、磁極位置変換部14は、これを磁極位置検出値θs=150゜とする。
(4)磁極位置が電気角180゜〜240゜であるとき、3相信号θu,θv,θwは「0,1,0」であり、磁極位置変換部14は、これを磁極位置検出値θs=210゜とする。
(5)磁極位置が電気角240゜〜300゜であるとき、3相信号θu,θv,θwは「0,1,1」であり、磁極位置変換部14は、これを磁極位置検出値θs=270゜とする。
(6)磁極位置が電気角300゜〜360゜であるとき、3相信号θu,θv,θwは「0,0,1」であり、磁極位置変換部14は、これを磁極位置検出値θs=330゜とする。
3相信号θu,θv,θwのかかるレベルは磁極の電気角の0゜〜360゜の回転毎に繰り返すが、これによる磁極位置検出値θsは、3相信号θu,θv,θwのレベルは60゜の角度範囲(例えば、3相信号θu,θv,θwの「1,0,1」に対して、0゜〜60゜の範囲)の中心の角度(例えば、3相信号θu,θv,θwの「1,0,1」に対して、30゜)として設定されるものであるから、真の磁極位置に対して最大±30゜の誤差を持つことになる(例えば、真の磁極位置が0゜の場合、3相信号θu,θv,θwは「1,0,1」であり、磁極位置変換部14は30゜の磁極位置検出値θsを発生する。従って、30゜の誤差がある。)。このように、±30゜の誤差があると、同期電動機7の出力は約0.866倍(=cos30゜)に減衰する。このために、磁極位置の補正が必要となる。
図3は図1における電気角演算部9の一具体例を示すブロック図であって、9aは余り算回路、9bは乗算回路である。
同図において、位置検出器8(図1)からの磁極回転量θmは余り算回路9aに供給され、余り算係数θkで余り算の演算処理が行なわれる。この余り算係数θkは、電気角360゜に対する絶対空間での回転角であって、例えば、絶対座標系での90゜が電気角360゜に相当する場合には、余り算係数θkは90であり、余り算の乗算結果は、磁極回転量θmをこの余り算係数θkで割算した余りの角度である。
余り算回路9aの演算結果は乗算回路9bに供給されて、角度単位変換係数Kdが乗算され、これによって上記の磁極移動量電気角θeが得られる。ここで、角度単位変換係数Kdは、
Kd =360゜÷θk
で定義される。これは、絶対座標系での余り算係数θkの角度を電気角で360゜に相当させたときの変換係数であり、この角度単位変換係数Kdを余り算回路9aの演算結果に乗算することにより、電気角に変換されることになる。例えば、上記のように、絶対座標系での90゜が電気角360゜に相当するものとして、検出される磁極回転量θmを240゜とすると、余り算回路9aの演算結果は、240゜−90゜×2=60゜(これは、絶対座標系での角度)となるが、このとき、Kd =360゜÷60゜=4であるから、60゜×4=240゜が磁極移動量電気角θeとなる。
図4は図3における磁極回転量θmと磁極移動量電気角θeとの関係を示す図である。
同期電動機7が起動されて回転子(磁極)が回転開始すると、図4(b)に示すように、磁極回転量θmは0゜から増加していく(上記の磁極位置取込信号TSpwのタイミングは、θm=0゜の期間内にある)。これとともに、磁極移動量電気角θeも0゜から増加していくが、磁極回転量θmが角度θkとなると、磁極移動量電気角θeが360゜となり、磁極回転量θmのさらなる増加とともに、磁極移動量電気角θeは再び0゜から増加していく。即ち、磁極移動量電気角θeは、磁極回転量θmが角度θkの整数倍の角度となる毎に、0゜からの増加を繰り返すことになる。
このように、磁極移動量電気角θeは、0゜〜360゜の電気角の範囲で表わされる回転子(磁極)の回転移動量を表わすものであり、これが電気角加算部16(図1)で磁極位置オフセット値生成部15(図1)からの磁極位置オフセット値θofstと加算されることにより、回転子(磁極)の現在位置を表わす現在磁極位置θpが得られるものである。
図5は図1における磁極位置オフセット値生成部15の一具体例を示す回路ブロック図であって、15a,15bはサンプルスイッチ、15cはサンプルホールド回路である。
同図において、同期電動機7(図1)が起動されて回転子(磁極)が回転開始すると、その直後のタイミングで発生される磁極位置取込信号TSpwにより、サンプルスイッチ15aがONし、これにより、磁極位置検出値θsが磁極位置取込信号TSpwの期間サンプリングされてサンプルホールド回路9bにホールドされる。このサンプルホールド回路9bでホールドされた磁極位置検出値θsが、磁極位置オフセット量θofstとして、電気角加算部16(図1)と磁極位置プリセット量リミット部17に供給される。
また、同期電動機7の起動後に磁極位置プリセット信号TSsetが供給されると、その期間サンプルスイッチ15bがONし、これにより、この磁極位置プリセットリミット部17(図1)からの磁極位置プリセット量θofstnが磁極位置プリセット信号TSsetの期間サンプリングされてサンプルホールド回路15cにホールドされる。このサンプルホールド回路15cでホールドされた磁極位置プリセット量θofstnが、磁極位置オフセット量θofstとして、電気角加算部16(図1)と磁極位置プリセット量リミット部17に供給される。
即ち、磁極位置オフセット量θofstは、
(1)磁極位置プリセット信号TSsetが供給され始める前では、
θofst=同期電動機7の起動直前での磁極位置検出値θs
(2)磁極位置プリセット信号TSsetのタイミングからは、
θofst=磁極位置プリセット量θofstn
となる。
図6は図1における電気角加算部16の一具体例を示す回路ブロック図であって、16aは加算回路、16bは余り算回路である。
同図において、磁極位置オフセット値生成部15(図1)からの磁極位置オフセット量θofstと電気角演算部9(図1)からの磁極移動量電気角θeとが加算回路16aで加算される。この加算結果は余り算回路16bに供給され、リングカウンタ係数Kaを用いて余り算処理されて現在磁極位置θpが求められる。
ここで、リングカウンタ係数Kaは、
Ka=360
であり、これにより、加算回路16aで得られる磁極位置オフセット量θofstと磁極移動量電気角θeとの加算値が360゜になる毎に0゜に変換され(即ち、余り算回路16bでの余り算による余り値が0゜となる)、これにより、現在磁極位置θpは、値域が0゜〜360゜で値が繰り返すことになる。
図7は図1における磁極位置プリセット量リミット部17の一具体例を示す回路ブロック図であって、17aは減算器、17bはリミット回路、17cは加算回路、17dは余り算回路、17e,17fはサンプルスイッチ、17gはサンプルホールド回路である。
同図において、磁極位置プリセットデータθsetと電気角加算部16(図1)からの現在磁極位置θpとは減算回路17aに供給されて減算処理からなされ、その減算結果θdlt(=θset−θp)が導出される。この減算結果θdltは、現在磁極位置θpから磁極位置プリセットデータθsetまでの偏差であるが、特に、磁極移動量電気角θeが0゜となるときには、磁極位置オフセット量θofstと磁極位置プリセットデータθsetとの偏差、即ち、ずれ量を表わしている。
この減算結果θdltは、磁極位置プリセットデータ上限リミット値θdlt_maxと磁極位置プリセットデータ下限リミット値θdlt_minとが設定されているリミット回路17bでリミット処理され、このリミット処理結果θdltoは加算回路17cに供給されて、磁極位置オフセット値生成部15(図1)からの磁極位置オフセット値θofstと加算される。この加算回路17cの出力は余り算回路17dに供給され、上記のリングカウンタ係数Ka(=360)で余り算処理される。
ここで、最初の磁極位置プリセット信号TSsetのタイミングまでの電気角加算部16(図1)で得られた現在磁極位置θpは、磁極位置オフセット値生成部15(図1)からの磁極位置オフセット量θofstとしての磁極位置検出値θsと電気角演算部9(図1)からの磁極移動量電気角θeとの加算値であり、減算回路17aの減算結果θdltは、
θdlt =(磁極位置プリセットデータθset)−(現在磁極位置θp)
=(磁極位置プリセットデータθset)−{(磁極位置検出値θs)
+(磁極移動量電気角θe)}
である。
加算回路17cでは、この減算結果θdltに磁極位置オフセット値θofstが加算されるのであるが、このとき、この磁極位置オフセット値θofstは、
θofst =磁極位置検出値θs
であるから、加算回路17cからの加算出力θaddは、
θadd =(減算結果θdlt)+(磁極位置オフセット量θofst)
となる。この加算出力θaddは余り算回路17dで余り算処理され、その処理結果が、最初の磁極位置プリセット信号TSsetのタイミングでONするサンプルスイッチ17fを介し、磁極位置プリセット量θofstnとして磁極位置オフセット値生成部15(図1)に供給され、図5におけるサンプルホールド回路15cに供給される。
このようにして、最初の磁極位置プリセット信号TSsetのタイミングで磁極位置プリセットデータθsetが磁極位置プリセット量θofstnとして磁極位置オフセット値生成部15(図1)に供給され、これが磁極位置オフセット値θofstとして電気角加算部16(図1)に供給されて現在磁極位置θpが生成されることになる。
この現在磁極位置θpは図7での減算回路17aに供給され、以上の処理動作が繰り返される。
ところで、磁極位置検出値θsは、先に図2で説明したように、最大±30゜の誤差を有するものであるから、磁極位置プリセットデータθsetが同期電動機7(図1)の起動時での磁極の実際の位置に一致した正しい値に設定されているときには、減算回路17aから得られる減算結果θdltの絶対値abs(θdlt)は、
abs(θdlt)<30゜
となる。これに対し、磁極位置プリセットデータθsetが誤った値に設定されている場合には、減算結果θdltの絶対値abs(θdlt)は30゜を越えることになり、この絶対値abs(θdlt)が60゜以上となると、同期電動機7が暴走する可能性が出てくるし、120゜以上となると、同期電動機7は確実に暴走する。
そこで、リミット回路17bでは、減算結果θdltが大きくなると、磁極位置プリセットデータ上限リミット値θdlt_maxと磁極位置プリセットデータ下限リミット値θdlt_minとでこの減算結果θdltがリミット処理される。かかるリミット処理によると、上記式(1)〜(3)により、磁極位置プリセット信号TSsetのタイミングで加算回路17cからリミット処理された磁極位置プリセットデータθsetが得られることになり、これが、磁極位置プリセット量θofstnとして、磁極位置オフセット値生成部15(図1)に供給されることになる。
このようにして、磁極位置プリセットデータθsetが誤って磁極位置検出値θsから大きくずれて設定されても、これが修正されることになり、同期電動機7の暴走を確実に防止することが可能となる。
ここで、磁極位置プリセットデータ上限リミット値θdlt_maxと磁極位置プリセットデータ下限リミット値θdlt_minは夫々、例えば、
θdlt_max =+45゜
θdlt_min =−45゜
に設定される(但し、これに限るものではない)。これによると、磁極位置プリセットデータθsetが磁極位置検出値θsから最大±45゜ずれることを許容することになるのであるが、上記の絶対値abs(θdlt)が60゜の場合よりも小さく、また、dq変換部11(図1)でdq変換に用いる現在磁極位置θpと同期電動機7での真の磁極位置とのずれ量は±75゜以内であり、同期電動機7が暴走することはない。
また、リミット回路17bの処理状態を表わすリミット状態情報STSlmtが得られ、磁極位置プリセットデータθsetによってサンプルスイッチ17eがONすると、これでサンプルされてサンプルホールド回路17gにホールドされる。このリミット状態情報STSlmtは、
STSlmt =0 :リミット処理なし
=1 :下限リミット
=2 :上限リミット
を表わすものであり、このホールドされたリミット状態情報STSlmtが図示しないモニタに供給され、これを観測することを可能にする。従って、この観測から磁極位置プリセットデータθsetが可源リミットされたのか、上限リミットされたのかを認識することができ、従って、磁極位置プリセットデータθsetの設定が誤っているか否かを確認することができ、同期電動機7の次回の起動に備えて、磁極位置プリセットデータθsetを設定変更することができる。
図8は図7に示す磁極位置プリセット量リミット部17の以上の動作を示すタイミング図である。
同図(a)は磁極位置検出値θsから磁極位置プリセットデータθsetまでの偏差がプリセットデータ上限リミット値θdlt_maxと磁極位置プリセットデータ下限リミット値θdlt_minとによる範囲内にある場合、即ち、減算結果θdltが磁極位置プリセットデータ下限リミット値θdlt_min以上で、かつプリセットデータ上限リミット値θdlt_max以下であって、「リミット状態情報STSlmt=0:リミット処理なし」である場合の図7に示す磁極位置プリセット量リミット部17の動作を示す波形図であって、磁極位置プリセット信号TSsetのタイミングで、磁極位置プリセット量θofstnが磁極位置検出値θsから磁極位置プリセットデータθsetに変更されたとき、その変更量(上記の減算結果θdlt)が上記の上,下限リミット値の範囲内にある。
図8(b)は磁極位置検出値θsから磁極位置プリセットデータθsetまでの偏差がプリセットデータ上限リミット値θdlt_maxと磁極位置プリセットデータ下限リミット値θdlt_minとによる範囲からはずれている場合、即ち、減算結果θdltがプリセットデータ上限リミット値θdlt_max未満であって、「リミット状態情報STSlmt=1:下限リミット」である場合の図7に示す磁極位置プリセット量リミット部17の動作を示す波形図であって、磁極位置プリセット信号TSsetのタイミングで、磁極位置プリセット量θofstnが磁極位置検出値θsから磁極位置プリセットデータθsetに変更されたとき、θp(t)は本来磁極位置プリセットデータθsetになるのであるが、下限リミット処理により、磁極位置プリセットデータ下限リミット値θdlt_minとなる。これが、磁極位置プリセット量θofstnとして、磁極位置オフセット値生成部15に供給される。
このようにして、磁極位置プリセットデータθsetが磁極位置検出値θsから大きくずれて設定されても、磁極位置プリセット量リミット部17でのリミット処理により、このずれ量が軽減され、同期電動機7の暴走を防止することができて、継続運転が可能となる。
図9は本発明による同期電動機の駆動装置の第2の実施形態の要部を示すブロック構成図であって、18は減算器、19は位置制御器であり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、この第2の実施形態は、指令値として位置指令値θm*が入力され、減算器18において、位置検出器8からの磁極回転量θmとで減算処理される。この減算器18からの位置指令値θm*と磁極回転量θmとの偏差は位置制御器19に供給され、この偏差に応じて速度指令値Nm*が生成される。この速度指令値Nm*が減算器1に供給されるものであり、これ以降は図1に示す第1の実施形態と同様である。これにより、位置指令値θm*に応じた位置制御も行なわれる。
この第2の実施形態も、第1の実施形態と同様に、制御動作(サーボオン)中も、磁極位置プリセットデータθsetの再設定が可能であり、磁極位置プリセットデータθsetが大幅に誤って設定されても、磁極位置プリセット量リミット部17のリミット処理により、同期電動機7の暴走を防止して継続運転が可能となる。
図10は本発明による同期電動機の駆動装置の第3の実施形態の要部を示すブロック構成図であって、20はリニアモータ、20aは可動部、20bはリニアスケール、20cはリニア位置検出器、20c,20dはストッパ、20fはレールであり、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、この第3の実施形態は、同期電動機を直線運動するリニアモータ20とするものである。このリニアモータ20は、可動部20aが、電力変換部5からの3相信号が供給されることにより、レール20f上を移動可能に構成されており、安全のために、このレール20fの両終端部に夫々ストッパ20d,20eが設けられて、可動部20aの移動範囲を規定している。
かかるリニアモータ20には、可動部20cの絶対位置を検出するリニア位置検出器20cと可動部20aの起動後の移動量を検出するリニアスケール20bとが設けられている。リニア位置検出器20cは、図1での同期電動機7に対する磁極位置検出器13に対応するものであり、リニアスケール20bは、同じく位置検出器8に相当するものである。
リニア位置検出器20cは、可動部20aの磁極の絶対位置を検出し、その絶対位置に応じて3相信号θu,θv,θwを出力する。この3相信号θu,θv,θwは磁極位置変換部14に供給されて0゜〜360゜単位の角度データに変換され、磁極位置検出値θsとして磁極位置オフセット値生成部15に供給される。また、リニアスケール20bは、可動部20aの移動量を検出し、その検出結果に応じた磁極移動量θmが、速度検出器12に供給されるとともに、電気角演算部9で0゜から360゜までを繰り返す磁極移動量電気角θeに変換され、電気角加算部16に供給される。
これ以降の構成は、図1に示す第1の実施形態と同様である。
この第3の実施形態も、先の実施形態と同様の効果が得られるものであって、制御動作(サーボオン)中も、磁極位置プリセットデータθsetの再設定が可能であり、磁極位置プリセットデータθsetが大幅に誤って設定されても、磁極位置プリセット量リミット部17のリミット処理により、リニアモータ20の暴走を防止して継続運転が可能となる。
図11は本発明による同期電動機の駆動装置の第4の実施形態の要部を示すブロック構成図であって、図9及び図10に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、この第4の実施形態は、図10に示す第3の実施形態において、図9に示す第2の実施形態のように、減算器18と位置制御器19とを設けて、位置指令値θm*を入力するようにしたものである。
この第4の実施形態も、先の実施形態と同様の効果が得られるものであって、制御動作(サーボオン)中も、磁極位置プリセットデータθsetの再設定が可能であり、磁極位置プリセットデータθsetが大幅に誤って設定されても、磁極位置プリセット量リミット部17のリミット処理により、リニアモータ20の暴走を防止して継続運転が可能となる。
本発明による同期電動機の駆動装置の第1の実施形態の要部を示すブロック構成図である。 図1における磁極位置変換部の動作及び特性についての説明図である。 図1における電気角演算部の一具体例を示すブロック図である。 図3における磁極回転量θmと磁極移動量電気角θeとの関係を示す図である。 図1における磁極位置オフセット値生成部の一具体例を示す回路ブロック図である。 図1における電気角加算部の一具体例を示すブロック図である。 図1における磁極位置プリセット量リミット部の一具体例を示す回路ブロック図である。 図7に示す磁極位置プリセット量リミット部の動作を示すタイミング図である。 本発明による同期電動機の駆動装置の第2の実施形態の要部を示すブロック構成図である。 本発明による同期電動機の駆動装置の第3の実施形態の要部を示すブロック構成図である。 本発明による同期電動機の駆動装置の第4の実施形態の要部を示すブロック構成図である。 同期電動機の駆動装置の一従来例を示すブロック構成図である。
符号の説明
1 減算器
2 速度制御器
3 電流制御器
4 3相変換部
5 電力変換器
6 電流検出器
7 同期電動機
8 磁極位置検出器
9 電気角演算部
9a 余り算回路
9b 乗算回路
10 初期磁極位置プリセット部
11 dq変換部
12 速度検出器
13 磁極位置検出器
14 磁極位置変換部
15 磁極位置オフセット値生成部
15a,15b サンプルスイッチ
15c サンプルホールド回路
16 電気角加算部
16a 加算部
16b 余り算回路
17 磁極位置プリセット量リミット部
17a 減算器
17b リミット回路
17c 加算回路
17d 余り算回路
17e,17f スイッチ
17g サンプルホールド回路
18 減算器
19 位置制御器
20 リニアモータ
20a 可動部
20b リニアスケール
20c リニア位置検出器
20c,20d ストッパ
20f レール

Claims (9)

  1. 同期電動機の磁極回転量を検出する位置検出手段と、
    該磁極回転量から該同期電動機の速度を検出し、速度検出値として出力する速度検出手段と、
    速度指令値と該速度検出値との偏差に応じたq軸電流指令値を生成する速度制御手段と、
    d軸電流指令値と該速度制御手段で生成された該q軸電流指令値が供給され、q軸指令電圧とd軸指令電圧とを生成する電流制御手段と、
    該q軸指令電圧と該d軸指令電圧との2相指令電圧を3相指令電圧に変換する3相変換手段と、
    該3相指令値に応じた3相電圧を生成し、該3相電流で同期電動機を駆動して回転運動させる電力変換手段と、
    該3相電流を検出する電流検出手段と、
    該同期電動機の磁極の現在位置を表わす現在磁極位置情報を生成する位置情報生成手段と、
    該現在磁極位置情報をもとに、該電流検出手段7で検出された3相電流検出値をq軸電流検出値とd軸電流検出値との2相の電流検出値に変換するdq変換手段と
    を、速度制御系として、備え、
    該電流制御手段が、該q軸電流検出値を該q軸電流指令値に一致させ、かつ該d軸電流検出値を該d軸電流指令値に一致させる該q軸指令電圧と該d軸指令電圧とを生成する比例積分演算を行ない、
    該3相変換手段が、該位置情報生成手段で生成された該現在磁極位置情報を用いて、該2相指令電圧を該3相指令電圧に変換する
    同期電動機の駆動装置であって、
    該位置情報生成手段は、
    該同期電動機の磁極回転量を検出する該位置検出手段で検出された該磁極回転量を0゜から360゜までを繰り返す磁極移動量電気角に変換する電気角演算手段と、
    該同期電動機の磁極位置を検出し、磁極位置検出値を出力する磁極位置検出手段と、
    設定された磁極位置プリセットデータを所定の範囲内にリミットし、磁極位置プリセット量として出力する磁極位置プリセット量リミット手段と、
    該同期電動機の起動直前に該磁極位置検出値を選択し、該同期電動機の起動後のタイミングで該磁極位置プリセット量を選択して、夫々磁極位置オフセット量として出力する磁極位置オフセット量生成手段と、
    該磁極位置オフセット量生成手段からの該磁極位置オフセット量と該電気角演算手段からの該磁極移動量電気角とを加算し、現在磁極位置情報を生成する電気角加算手段と
    を備えることを特徴とする同期電動機の駆動装置。
  2. 同期電動機の磁極回転量を検出する位置検出手段と、
    位置指令値と該磁極回転量との偏差に応じた速度指令値を生成する位置制御手段と、
    該磁極回転量から該同期電動機の速度を検出し、速度検出値として出力する速度検出手段と、
    速度指令値と該速度検出値との偏差に応じたq軸電流指令値を生成する速度制御手段と、
    d軸電流指令値と該速度制御手段で生成された該q軸電流指令値が供給され、q軸指令電圧とd軸指令電圧とを生成する電流制御手段と、
    該q軸指令電圧と該d軸指令電圧との2相指令電圧を3相指令電圧に変換する3相変換手段と、
    該3相指令値に応じた3相電圧を生成し、該3相電流で同期電動機を駆動して回転運動させる電力変換手段と、
    該3相電流を検出する電流検出手段と、
    該同期電動機の磁極の現在位置を表わす現在磁極位置情報を生成する位置情報生成手段と、
    該現在磁極位置情報をもとに、該電流検出手段7で検出された3相電流検出値をq軸電流検出値とd軸電流検出値との2相の電流検出値に変換するdq変換手段と
    を、速度制御系として、備え、
    該電流制御手段が、該q軸電流検出値を該q軸電流指令値に一致させ、かつ該d軸電流検出値を該d軸電流指令値に一致させる該q軸指令電圧と該d軸指令電圧とを生成する比例積分演算を行ない、
    該3相変換手段が、該位置情報生成手段で生成された該現在磁極位置情報を用いて、該2相指令電圧を該3相指令電圧に変換する
    同期電動機の駆動装置であって、
    該位置情報生成手段は、
    該同期電動機の磁極回転量を検出する該位置検出手段で検出された該磁極回転量を0゜から360゜までを繰り返す磁極移動量電気角に変換する電気角演算手段と、
    該同期電動機の磁極位置を検出し、磁極位置検出値を出力する磁極位置検出手段と、
    設定された磁極位置プリセットデータを所定の範囲内にリミットし、磁極位置プリセット量として出力する磁極位置プリセット量リミット手段と、
    該同期電動機の起動直前に該磁極位置検出値を選択し、該同期電動機の起動後のタイミングで該磁極位置プリセット量を選択して、夫々磁極位置オフセット量として出力する磁極位置オフセット量生成手段と、
    該磁極位置オフセット量生成手段からの該磁極位置オフセット量と該電気角演算手段からの該磁極移動量電気角とを加算し、現在磁極位置情報を生成する電気角加算手段と
    を備えることを特徴とする同期電動機の駆動装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記磁極位置プリセット量リミット手段は、
    前記磁極位置プリセットデータと前記現在磁極位置情報との偏差を、予め設定された上限リミット値と下限リミット値とでリミット処理するリミット手段と、
    該リミット処理された偏差に前記磁極位置オフセット量生成手段からの前記磁極位置オフセット量を加算する加算手段と、
    該加算手段の加算結果を、磁極位置プリセット量として、磁極位置プリセット信号がオンとなるタイミングで出力するサンプル手段と
    を備えたことを特徴とする同期電動機の駆動装置。
  4. 請求項1,2または3において、
    前記速度制御系が機能しているサーボオン状態にあるときも、前記磁極位置プリセットデータは、任意の値に再設定可能とすることを特徴とする同期電動機の駆動装置。
  5. 同期電動機の磁極回転量を検出する位置検出手段と、
    該磁極回転量から該同期電動機の速度を検出し、速度検出値を出力する速度検出手段と、
    速度指令値と該速度検出値との偏差に応じたq軸電流指令値を生成する速度制御手段と、
    d軸電流指令値と該速度制御手段で生成された該q軸電流指令値が供給され、q軸指令電圧とd軸指令電圧とを生成する電流制御手段と、
    該q軸指令電圧と該d軸指令電圧との2相指令電圧を3相指令電圧に変換する3相変換手段と、
    該3相指令値に応じた3相電圧を生成し、該3相電流で同期電動機を駆動して直線運動させる電力変換手段と、
    該3相電流を検出する電流検出手段と、
    該同期電動機の磁極の現在位置を表わす現在磁極位置情報を生成する位置情報生成手段と、
    該現在磁極位置情報をもとに、該電流検出手段7で検出された3相電流検出値をq軸電流検出値とd軸電流検出値との2相の電流検出値に変換するdq変換手段と
    を、速度制御系として、備え、
    該電流制御手段が、該q軸電流検出値を該q軸電流指令値に一致させ、かつ該d軸電流検出値を該d軸電流指令値に一致させる該q軸指令電圧と該d軸指令電圧とを生成する比例積分演算を行ない、
    該3相変換手段が、該位置情報生成手段で生成された該現在磁極位置情報を用いて、該2相指令電圧を該3相指令電圧に変換する
    同期電動機の駆動装置であって、
    該位置情報生成手段は、
    該同期電動機の磁極回転量を検出する該位置検出手段で検出された該磁極回転量を0゜から360゜までを繰り返す磁極移動量電気角に変換する電気角演算手段と、
    該同期電動機の磁極位置を検出し、磁極位置検出値を出力する磁極位置検出手段と、
    設定された磁極位置プリセットデータを所定の範囲内にリミットし、磁極位置プリセット量として出力する磁極位置プリセット量リミット手段と、
    該同期電動機の起動直前に該磁極位置検出値を選択し、該同期電動機の起動後のタイミングで該磁極位置プリセット量を選択して、夫々磁極位置オフセット量として出力する磁極位置オフセット量生成手段と、
    該磁極位置オフセット量生成手段からの該磁極位置オフセット量と該電気角演算手段からの該磁極移動量電気角とを加算し、現在磁極位置情報を生成する電気角加算手段と
    を備えることを特徴とする同期電動機の駆動装置。
  6. 同期電動機の磁極回転量を検出する位置検出手段と、
    位置指令値と該磁極回転量との偏差に応じた速度指令値を生成する位置制御手段と、
    該磁極回転量から該同期電動機の速度を検出し、速度検出値として出力する速度検出手段と、
    速度指令値と該速度検出値との偏差に応じたq軸電流指令値を生成する速度制御手段と、
    d軸電流指令値と該速度制御手段で生成された該q軸電流指令値が供給され、q軸指令電圧とd軸指令電圧とを生成する電流制御手段と、
    該q軸指令電圧と該d軸指令電圧との2相指令電圧を3相指令電圧に変換する3相変換手段と、
    該3相指令値に応じた3相電圧を生成し、該3相電流で同期電動機を駆動して直線運動させる電力変換手段と、
    該3相電流を検出する電流検出手段と、
    該同期電動機の磁極の現在位置を表わす現在磁極位置情報を生成する位置情報生成手段と、
    該現在磁極位置情報をもとに、該電流検出手段7で検出された3相電流検出値をq軸電流検出値とd軸電流検出値との2相の電流検出値に変換するdq変換手段と
    を、速度制御系として、備え、
    該電流制御手段が、該q軸電流検出値を該q軸電流指令値に一致させ、かつ該d軸電流検出値を該d軸電流指令値に一致させる該q軸指令電圧と該d軸指令電圧とを生成する比例積分演算を行ない、
    該3相変換手段が、該位置情報生成手段で生成された該現在磁極位置情報を用いて、該2相指令電圧を該3相指令電圧に変換する
    同期電動機の駆動装置であって、
    該位置情報生成手段は、
    該同期電動機の磁極回転量を検出する該位置検出手段で検出された該磁極回転量を0゜から360゜までを繰り返す磁極移動量電気角に変換する電気角演算手段と、
    該同期電動機の磁極位置を検出し、磁極位置検出値を出力する磁極位置検出手段と、
    設定された磁極位置プリセットデータを所定の範囲内にリミットし、磁極位置プリセット量として出力する磁極位置プリセット量リミット手段と、
    該同期電動機の起動直前に該磁極位置検出値を選択し、該同期電動機の起動後のタイミングで該磁極位置プリセット量を選択して、夫々磁極位置オフセット量として出力する磁 極位置オフセット量生成手段と
    該磁極位置オフセット量生成手段からの該磁極位置オフセット量と該電気角演算手段からの該磁極移動量電気角とを加算し、現在磁極位置情報を生成する電気角加算手段と
    を備えることを特徴とする同期電動機の駆動装置。
  7. 請求項5または6において、
    前記磁極位置プリセット量リミット手段は、
    前記磁極位置プリセットデータと前記現在磁極位置情報との偏差を、予め設定された上限リミット値と下限リミット値とでリミット処理するリミット手段と、
    該リミット処理された偏差に前記磁極位置オフセット量生成手段からの前記磁極位置オフセット量を加算する加算手段と、
    該加算手段の加算結果を、磁極位置プリセット量として、磁極位置プリセット信号がオンとなるタイミングで出力するサンプル手段と
    を備えたことを特徴とする同期電動機の駆動装置。
  8. 請求項5,6または7において、
    前記磁極位置プリセットデータは、前記速度制御系が機能しているサーボオン状態にあるときも、任意の値に再設定可能とすることを特徴とする同期電動機の駆動装置。
  9. 請求項3,4,7,8のいずれか1つにおいて、
    磁極位置プリセット量リミット手段は、前記リミット手段での前記偏差のリミット処理の状態の情報をモニタに供給し、該状態を常にモニタ可能としたことを特徴とする同期電動機の駆動装置。
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