JP5094180B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
定着装置に流す電流を制限すると、消費電流が足りなくなるため定着温度が保てなくなり、温度は自然に低下する。
本実施例の画像形成装置は、180mm/secのプロセススピードでA4サイズ紙を30ppmで出力する能力をもつ。また、本実施例の画像形成装置は定格電圧100V〜127Vで使用されるものである。
202は低圧電源回路であり、1次AC電流を平滑後に降圧し、各DCブラシレスモータ451,452,453や、DCコントローラ201などに電力を供給する。
701は画像形成装置401から排出された記録紙をオプション排紙ユニット801に搬送するオプション搬送ユニットであり、搬送ローラ対703、704を駆動するモータ702を有する。
まず、外部装置441からビデオコントローラ440に画像データが送信される。ビデオコントローラ440は、DCコントローラ201に画像形成の開始を指示するPRINT信号を送信するとともに、受信した画像データをビットマップデータに変換する。PRINT信号を受信したDCコントローラ201は、所定のタイミングでスキャナモータ423、およびメインモータ451,ETBモータ452,定着モータ453の駆動を開始するとともに、ピックアップローラ404、給紙ローラ405、リタードローラ406を駆動して給紙カセット402から記録紙32を繰り出す。記録紙は、レジストローラ対407まで搬送して一旦停止する。次に、ビットマップデータに依存した画像信号に応じてレーザユニット421をON/OFF制御し、ポリゴンミラー422、結像レンズ群424を介して帯電ローラ303により所定電位に帯電した感光ドラム305上に静電画像を形成する。その後、現像ローラ302でトナー像に現像する。前述のトナー像形成動作は所定のタイミングでイエローY、マゼンタM、シアンC,ブラックKに対し行う。一方、レジストローラ対407で一旦停止していた記録紙32を、前記トナー像形成動作に応じた所定のタイミングでETB409に再給紙し、転写ローラ430で感光ドラム305上のトナー像を順次記録紙32上に転写してカラー像を形成する(トナー画像生成手段)。記録紙32上に形成されたカラートナー像は定着器431に搬送され、所定温度に加熱されたヒーター432と、定着フィルム433を介して加圧ローラ434とによって形成された定着ニップ部において加熱、加圧(圧力)される。この工程でカラートナー像が記録紙32に定着されたのち、定着排紙ローラ対435により画像形成装置401外に排出される。
排出された記録紙32は、オプション搬送ユニット701を経由してオプション排紙ユニット801に搬送される。オプション排紙ユニット801では、所定枚数毎に記録紙32が排紙トレイ806に排出される。
コピーモードを選択した場合、駆動モータ902により所定のタイミングで原稿932を原稿読み込み部931に搬送する。そして、駆動モータ903により露光ユニット904を水平移動させ露光装置905の光を原稿932に照射する。原稿からの反射光はミラー906、および反射装置907内のミラー908、909を経由して受光装置910で受光され、受光信号はイメージスキャナコントローラユニット940に送信される。イメージスキャナコントローラユニット940は受信した信号を画像データ化し、ビデオコンローラ440に送信する。その後は、外部装置441から画像形成と同様の動作で画像形成を行う。
なお、通常、オプションイメージスキャナの動作は、画像形成装置401の画像形成動作とは独立に動作する。
202は低圧電源、501はインレット、502は商用電源からのノイズおよび低圧電源からのノイズを除去するACフィルタ、503はメインスイッチ、504はダイオードブリッジ、505は24Vを生成するコンバータ、506はコンバータ制御回路である。507はダイオード、508はコンデンサ、509は定電圧制御回路、510はフォトカプラ、511は24Vから3Vを生成するDC/DCコンバータ、512はカレントトランス、513は抵抗、514は電流検知回路、515はゼロクロス検知回路である。
メインスイッチ503がONされると、インレット501およびACフィルタ502を介して商用電流が流れ、ダイオードブリッジ504で全波整流される。そして、コンバータ制御回路506によりコンバータ505がスイッチングされ、コンバータ505の2次側に脈流電流が励起される。前記脈流電流はダイオード507およびコンデンサ508により整流される。整流後の電圧を定電圧制御部509が検知し、一定電圧(本実施例では24V)になるようにフォトカプラ510を介してコンバータ制御回路506を制御する。整流された24V電圧は、DCブラシレスモータ451等に供給されるとともに、DC/DCコンバータ511に供給され3Vが生成される。生成された3VはDCコントローラ201に供給され、画像形成装置401の制御に使用される。
まず、カレントトランス512および抵抗513で画像形成装置401に流れる1次総電流を電流−電圧変換する。次に、電流−電圧変換した結果を電流検知回路514で実効値演算し、結果をDCコントローラ201のA/Dポート2に出力する。DCコントローラ201はA/Dポート2の電圧値に基づいて、1次総電流を検出する。
図16は定着器に流れる定着電流波形を説明する図である。
DCコントローラ201はサーミスタ530と抵抗531の分圧電圧をA/D1ポートを介して検知する。サーミスタ530は温度の上昇とともに抵抗値が低下する特性をもっており、DCコントローラ201はA/Dポート1の分圧電圧よりヒーター432の温度を検出する。定着器431内のヒーター432には、リレー522、トライアック523およびサーモスイッチ529を介して商用電源が供給される。DCコントローラ201は、ゼロクロス検知回路515を介して、商用電源の正負が切り替わるタイミング、いわゆるゼロクロスを検知し、内部ゼロクロス信号を生成する。そして、ゼロクロスを検知してから所定時間後(以降TOFF)にON/OFF1ポートよりトライアックON信号を出力し、トランジスタ528をONする。トランジスタ528がONすると、抵抗527を介してフォトトライアックカプラ526に電流が流れフォトトライアックカプラ526がONする。フォトトライアックカプラ526がONすると抵抗524、525を介してトライアック523にゲート電流が流れ、トライアック523がONし、ヒーター432に電流が流れ発熱する。そして、トライアック523はゲート電流がゼロ、すなわち次のゼロクロスのタイミングでOFFする。DCコントローラ201はTOFFを制御することで、ヒーター432を所定温度に制御する。
以下に図1を用いて、画像形成中の動作について説明する。
まず、DCコントローラ201はPRINT信号を受信すると、S101で前述の方法によりヒーター432の加熱を開始し、S102でメインモータ451、ETBモータ452、定着モータ453等のモータの駆動を行う。この時、まずヒーターの目標温度は所定温度Taに設定される。
次にS103でヒーター432が所定温度Taに到達したことを検知したらS104で給紙カセット402から記録紙32を給紙し、画像形成を開始する。そしてS105で1次総電流(Ia)を検出する。次にS106で検出した1次総電流(Ia)と閾値電流(Itha、所定値)とを比較し、1次総電流(Ia)の閾値電流(Itha)に対するオーバー量ΔI=Ia−Ithaを検出する。閾値電流(Itha)は、式1の関係を満たす電流値である。
Itha≦商用電源の定格電流−(Ix−Iy) ・・・ 式1
Ix=記録紙を通常速度で画像形成した場合の定着電流
Iy=非通紙状態でヒーター温度がTaになったときの定着電流
1次総電流は記録紙が定着器に通紙されている時に最大になるのに対して、本実施例では1次総電流が定格電流を超えるかどうかの判断を記録紙が定着器に通紙される前のヒーター温度がTaの時点で行っている。このため、ヒーター温度Taの時点でこの後定着器に通紙された時の1次総電流の増加分を予測し、ここから閾値電流を決めている。この1次総電流の増加予測分が式1での(Ix−Iy)に該当する。すなわち式1の意味は、ヒーター温度Ta時点での1次総電流にこの後の電流増加予測分を加えても、1次総電流が商用電源の定格電流を超えない値にIthaを設定しているということである。
S107では、表1に示す1次総電流(Ia)の閾値電流Ithaに対するオーバー量(ΔI)と定着目標温度Tfの制御テーブルを参照し、これに基づいて定着目標温度Tfを設定する。
画像形成中は定着温度をTfに一定となるように制御する。
そしてS109で画像形成が継続するか否かを判断し、最後の画像形成である場合はそのまま画像形成を終了する。一方、画像形成が継続する場合は、S108で画像形成を継続する。
図4は定着温度と定着器の消費電流の関係を示す図である。
図4から、定着温度を低く制御するほど定着器の消費電流は低下することがわかる。
定着温度を低く制御するほど、温度を維持するのに必要なエネルギーが少なくて済むのであるからこれは当然である。
画像形成装置全体としての消費電流(1次総電流)は、低圧電源の1次側の消費電流の電流波形に定着器の消費電流の電流波形を合成した電流波形から求められる。
図4からわかるように定着器での消費電流は定着温度によって決まるため、したがって画像形成装置全体としては定着温度を下げるほど1次総電流を減らすことができる。
定着温度を何℃に下げれば消費電流を何A下げられるかは定着温度と消費電流の関係から導き出せる。
このため、本実施例では1次総電流が増大し、商用電源の定格電流を超える恐れがある場合に、定着温度を下げて定着器の消費電流を低下させることで、画像形成装置として商用電源の定格電流を超えないように制御する。
なお、表1の値自体は定着器の仕様(例えばヒーター抵抗、定格電圧等)によって異なるものであることはいうまでもない。
しかし、元々設定されている定着温度は、定着性に厳しい低温・高湿環境において用紙の坪量がある程度大きいものまで十分満足するように決められており、マージンをもっている。したがって少々温度を下げても実用上は問題はおこりづらい。また、たとえ定着性が劣化しても商用電源の定格電流を超える状態で装置が動作する方がはるかに危険であり、電流過多によってブレーカーが落ちる等の状況を防止することの方が確実に優先度が高い。
また、従来の装置のように定着器に投入する電流に電流制限をかけて1次総電流を制御した場合と比較して、使用可能な消費電流で定着温度を一定に保てるようにしているため、1枚の記録紙内で定着温度が低下することがなく、画像むら、特にグロスむらが生じづらい。定着性が若干劣化した場合、グロスの絶対値自体は低下するが、記録紙1枚内でグロスが安定している方が出力画像の印象としては良い。
以下に図5を用いて、画像形成中の動作について説明する。
まず、DCコントローラ201はPRINT信号を受信すると、S201でヒーター432の加熱を開始し、S202でメインモータ451、ETBモータ452、定着モータ453等のモータの駆動を行う。この時、まずヒーターの目標温度は所定温度Taに設定される。
次にS203でヒーター432が所定温度Taに到達したことを検知したらS104で給紙カセット402から記録紙32を給紙し、画像形成を開始する。そしてS205で1次総電流(Ia)を検出する。次にS206で検出した1次総電流(Ia)と閾値電流(Itha)とを比較し、1次総電流(Ia)の閾値電流(Itha)に対するオーバー量ΔI=Ia−Ithaを検出する。ここまでは実施例1と同様である。
そしてS207で、表2に示す1次総電流(Ia)の閾値電流(Itha)に対するオーバー量(ΔI)と定着目標温度Tfおよび給紙間隔(スループット)の制御テーブルを参照し、これに基づいて定着目標温度Tfと給紙間隔を設定する。
画像形成中は定着温度をTfに一定となるように制御する。
そしてS209で画像形成が継続するか否かを判断し、最後の画像形成である場合はそのまま画像形成を終了する。一方、画像形成が継続する場合は、S208で画像形成を継続し、次の記録紙を給紙する。先行する記録紙を給紙してから次の記録紙の給紙までの時間が給紙間隔であり、本実施例ではS207において決定された給紙間隔の値を用いている。
このように給紙間隔を広げることで紙間時に定着器への蓄熱を行うことができ、定着温度が低くても高い定着性能を得ることができるようになる。
本実施例では画像形成装置の消費電流を定格電流内に抑えるため、1次総電流検知結果によって決まった定着温度Tfに対して、その温度で十分定着可能となる給紙間隔が選択されるようになっている。したがって、1次総電流が大きいほど定着温度が下がるとともに、給紙間隔も広くなり紙間での蓄熱量が多くなる構成としている。
本実施例では、1次総電流(Ia)の閾値電流(Itha)に対するオーバー量(ΔI)に応じて定着温度を下げて消費電流を抑えるとともに、記録紙を定着器に2回通すことにより定着性能を維持する。
実施例1の図2に記載済のものは同じ符号を付すとともに説明を省略する。
651は両面搬送ユニットであり両面印刷時に使用される。両面搬送ユニット651は、搬送路切り替えガイド653、両面搬送ローラ654、両面再給紙ローラ655、両面搬送ガイド656により構成される。
両面印刷の時、まず1面目が実施例1で記載したように記録紙上への画像形成動作が行われ、最後に定着排紙ローラ対435を通って画像形成装置401外に排出される。そして記録紙32の後端が排紙ローラ対435を抜けると、オプション搬送ユニット701の搬送ローラ703、704が逆回転を行い、記録紙32をスイッチバックするとともに、搬送路切り替えガイド653が、定着器431への経路を塞ぐとともに記録紙32を両面搬送ガイド656の方に導くように動作する。
両面ユニットに導かれた記録紙32は両面搬送ローラ654によって両面搬送ガイド656上を搬送される。やがて記録紙32の先端が両面再給紙ローラ655に到達すると再給紙されて再びレジストローラ対407によって搬送される。この時、記録紙32は1面目プリント時の裏面、すなわち1面目の非印字面側が印字面になっており、したがってここで画像形成動作を行えば、両面印刷となる。
本実施例では1次総電流(Ia)が閾値電流(Itha)をオーバーして定着温度を下げた場合に、この両面搬送ユニットを用いて記録紙を2回定着器に通すことで定着性能を維持する。
以下に図7を用いて、画像形成中の動作について説明する。
まず、DCコントローラ201はPRINT信号を受信すると、S301でヒーター432の加熱を開始し、S302でメインモータ451、ETBモータ452、定着モータ453等のモータの駆動を行う。この時、まずヒーターの目標温度は所定温度Taに設定される。
次にS303でヒーター432が所定温度Taに到達したことを検知したらS304で給紙カセット402から記録紙32を給紙し、画像形成を開始する。そしてS305で1次総電流(Ia)を検出する。次にS306で検出した1次総電流(Ia)と閾値電流(Itha)とを比較し、1次総電流(Ia)の閾値電流(Itha)に対するオーバー量ΔI=Ia−Ithaを検出する。ここまでは実施例1と同様である。
そしてS307で、表3に示す1次総電流(Ia)の閾値電流(Itha)に対するオーバー量(ΔI)と定着目標温度Tfの制御テーブルを参照し、これに基づいて定着目標温度Tfを設定するとともに、強制両面通紙の有無を選択する。
画像形成中は定着温度をTfに一定となるように制御する。
この時、画像形成動作は行わず、したがって記録紙には何も印刷されない。すなわち、両面ユニットを経由してきているが、プリントジョブ自体は片面プリントである。
そして次に、S310で画像形成が継続するか否かを判断し、最後の画像形成である場合はそのまま画像形成を終了する。一方、画像形成が継続する場合は、S308で画像形成を継続する。
この動作の目的は記録紙32を2回定着器に通すことによって定着性を向上させることである。
前述の実施例1に記載済のものは同じ符号を付すとともに説明を省略する。
323は記録紙32に光を照射し、記録紙32の反射光量および透過光量から記録紙32の表面性と厚みを判別する記録紙種判別装置である。給紙、搬送されてきた記録紙32が、記録紙種判別装置323の位置に来たときに、記録紙32の表面性と厚み(坪量)を判別し、この判別結果に応じて記録紙32に応じた画像形成速度および画像形成条件を選択することが可能である。
323は記録紙種判別装置であり、光照射素子561と反射光量検出素子562、透過光量検出素子563を有する。DCコントローラ201は記録紙32が記録紙種判別装置323に到達する所定のタイミングで光照射素子561をONさせる。反射光量検出素子562および透過光量検出素子563は、受光光量に応じた出力をそれぞれDCコントローラ201のA/Dポート3および4に出力する。DCコントローラ201はA/Dポート3および4の電圧値に基づいて記録紙の表面性および厚み(坪量)を検出する。
以下に図10を用いて、画像形成中の動作について説明する。
まず、DCコントローラ201はPRINT信号を受信すると、S401でヒーター432の加熱を開始し、S402でメインモータ451、ETBモータ452、定着モータ453等のモータの駆動を行う。この時、まずヒーターの目標温度は所定温度Taに設定される。
次にS403でヒーター432が所定温度Taに到達したことを検知したらS404で給紙カセット402から記録紙32を給紙し、画像形成を開始する。そしてS405で1次総電流(Ia)を検出する。次にS406で検出した1次総電流(Ia)と閾値電流(Itha)とを比較し、1次総電流(Ia)の閾値電流(Itha)に対するオーバー量ΔI=Ia−Ithaを検出する。DCコントローラ201はこのオーバー量(ΔI)を検出するとこれをDCコントローラ201内のメモリに記憶する。
そしてS407で画像形成を継続する。
その後、S408において記録紙種判別装置323で記録紙の表面性および厚みを判別し、S409で記憶しておいたオーバー量(ΔI)と照合して、表4に示す制御テーブルに基づいて定着目標温度Tfが設定される(目標温度を修正する)。
また一方、記録紙が厚いほど定着器での定着温度維持により多くの消費電流必要になる。これは厚い記録紙ほど熱容量が大きく、より多くの熱を定着器から奪っていくことから自明である。
このことから、記録紙の表面性が平滑であるほど、また記録紙が厚いほど、画像形成装置の消費電流が商用電源の定格電流を超える危険が高くなる。
前述の実施例1、4に記載のものは同じ符号を付すとともに説明を省略する。
324は画像形成装置の周囲温度を検知する温度検知センサである。この温度検知センサ324で画像形成装置の周囲温度を検知し、検知結果に応じて選択した画像形成条件の補正を行うことが可能である。
画像形成装置の周囲温度を検知する温度検知センサ324は、検知温度に応じた出力をDCコントローラ201のA/Dポート5に出力する。DCコントローラ201はA/Dポート5の電圧値に基づいて画像形成装置の周囲温度を検出する。
以下に図13を用いて、画像形成中の動作について説明する。
まず、DCコントローラ201はPRINT信号を受信すると、S501で画像形成装置の周囲温度を検出する。次いで、S502でヒーター432の加熱を開始し、S503でメインモータ451、ETBモータ452、定着モータ453等のモータの駆動を行う。この時、まずヒーターの目標温度は所定温度Taに設定される。
次にS504でヒーター432が所定温度Taに到達したことを検知したらS505で給紙カセット402から記録紙32を給紙し、画像形成を開始する。そしてS506で1次総電流(Ia)を検出する。そしてS507で検出した1次総電流(Ia)と閾値電流(Itha)とを比較し、1次総電流(Ia)の閾値電流(Itha)に対するオーバー量ΔI=Ia−Ithaを検出する。
そしてS508で、表7に示す1次総電流(Ia)の閾値電流(Itha)に対するオーバー量(ΔI)と周囲温度と定着目標温度Tfの制御テーブルを参照し、これに基づいて定着目標温度Tfを設定する。
画像形成中は定着温度をTfに一定となるように制御する。
次にS510で画像形成が継続するか否かを判断し、最後の画像形成である場合はそのまま画像形成を終了する。一方、画像形成が継続する場合は、S509で画像形成を継続する。
周囲温度が低いほど定着温度を低くすることは、定着性の観点では好ましいことではないが、装置の消費電流が商用電源の定格電流を超えることを防止することの方が製品安全上は重要である。
また、実施例4のような記録紙の表面性や厚みに合わせた制御と組み合わせることもできる。
例えばその場合の制御としての画像形成動作を説明するフローチャートを図14に示す。
まず、DCコントローラ201はPRINT信号を受信すると、S601で画像形成装置の周囲温度を検出する。この周囲温度を検出値はDCコントローラ201内のメモリに記憶される。
次いでS602でヒーター432の加熱を開始し、S603でメインモータ451、ETBモータ452、定着モータ453等のモータの駆動を行う。この時、まずヒーターの目標温度は所定温度Taに設定される。
次にS604でヒーター432が所定温度Taに到達したことを検知したらS605で給紙カセット402から記録紙32を給紙し、画像形成を開始する。そしてS606で1次総電流(Ia)を検出する。次にS607で検出した1次総電流(Ia)と閾値電流(Itha)とを比較し、1次総電流(Ia)の閾値電流(Itha)に対するオーバー量ΔI=Ia−Ithaを検出する。DCコントローラ201はこのオーバー量(ΔI)を検出するとこれをDCコントローラ内のメモリに記憶する。
そしてS608で画像形成を継続する。
その後、S609において記録紙種判別手段323で記録紙の表面性および厚みを判別し、S610で記憶しておいたオーバー量(ΔI)と照合して、実施例4の表4の制御テーブルに基づいて定着目標温度Tfが設定される。
次にS611で表8に示す制御テーブルを参照し、オーバー量(ΔI)と周囲温度に基づいて定着目標温度Tfに対する温度補正量を設定する。
画像形成中の定着温度は、S611において決定した定着目標温度Tfに一定となるように制御する。
次にS612で画像形成が継続するか否かを判断し、最後の画像形成である場合はそのまま画像形成を終了する。一方、画像形成が継続する場合は、S608で画像形成を継続し、次の記録紙を給紙する。次の記録紙に対してもS609で1枚目と同様に記録紙の表面性と厚みを判別し、S610でその都度定着温度を設定する。無論、S611で補正処理は継続して行う。
このように記録紙種判別装置も同時に用いた構成とすることで制御をより最適化することができる。
連続通紙時に定着器で最も消費電流が大きくなるのは、通紙開始直後であり、まだ定着器が冷えている時である場合が多い。これは、定着器が冷えている時、記録紙以外の例えば加圧ローラ等の部品を支持する支持フレーム等にも熱が奪われるため、定着器の温度を目標温度に維持するには余計に消費電流を必要とするからである。
これに対して連続通紙を続けると、定着器全体が温まってくるため、だんだん消費電流は低下していく。
これは逆に、同じ消費電流で維持可能な定着温度は連続通紙中に徐々に高くなっていくということである。
すなわち、画像形成装置の消費電流を商用電源の定格電流以下に抑えるために設定した定着温度は、連続通紙によって定着器が温まった状態では、より高い温度に切り替えてもよいということである。
この傾向は特に定着部の熱容量が少ないフィルム加熱方式において顕著であるが、他方式においても多々見受けられる現象である。
図15は本実施例における画像形成動作を説明するフローチャートである。
以下に図15を用いて、画像形成中の動作について説明する。
まず、DCコントローラ201はPRINT信号を受信すると、S701でヒーター432の加熱を開始し、S702でメインモータ451、ETBモータ452、定着モータ453等のモータの駆動を行う。この時、まずヒーターの目標温度は所定温度Taに設定される。
次にS703でヒーター432が所定温度Taに到達したことを検知したらS704で給紙カセット402から記録紙32を給紙し、画像形成を開始するとともに通紙枚数のカウントを行う。そしてS705で1次総電流(Ia)を検出する。次にS706で検出した1次総電流(Ia)と閾値電流(Itha)とを比較し、1次総電流(Ia)の閾値電流(Itha)に対するオーバー量ΔI=Ia−Ithaを検出する。
そしてS707で、実施例1の表1の1次総電流(Ia)の閾値電流(Itha)に対するオーバー量(ΔI)と定着目標温度Tfの制御テーブルを参照し、これに基づいて定着目標温度Tfを設定する。
そしてS708で画像形成を継続する。
画像形成中は定着温度をTfに一定となるように制御する。
S709では1枚目の記録紙32の通紙中の1次総電流(If1)を検出し、DCコントローラ201内のメモリに記憶する。
そしてS710で画像形成が継続するか否かを判断し、最後の画像形成である場合はそのまま画像形成を終了する。一方、画像形成が継続する場合はS711で再び記録紙32のn枚目の通紙中の1次総電流(Ifn)を検出し、S712で1枚目の1次総電流(If1)との差分ΔIf=If1−Ifnを検出する(連続画像形成中の電流変化を検知)。S713では表9に示す差分(ΔIf)と定着目標温度Tfの補正量のテーブルを参照し、定着目標温度の補正を行う。
次に、S714で補正によって定着目標温度Tfが変更されたかを判定し、変更されていない場合はそのままS710で画像形成が継続するか否かを判断する。変更されていた場合S715で通紙枚数のカウントをリセットする。これにより次に通紙されてくる記録紙があらためて1枚目とカウントされる。そしてS716で画像形成が継続するか否かを判断する。最後の画像形成である場合はそのまま画像形成を終了し、画像形成が継続する場合はS708で画像形成を継続し、変更された定着目標温度に対して再びS709〜S714で補正を行う。
連続プリントよって定着器が温まることにより定着温度を維持するのに必要な消費電流は徐々に下がっていく。したがって、ある程度消費電流が下がったところで定着温度を上げても、1次総電流は商用電源の定格電流を超えることはない。
このような手法を用いることで、定着温度による定着器での消費電流のコントロールを、よりきめ細かくすることが可能になる。すなわち、画像形成装置の消費電流を商用電源の定格電流以下に抑えながら、定着器での定着性能を可能な限り良好な状態に設定することができる。
そして、記録紙1枚中での定着温度の変化による画像むらをなくすことができる。
また、必要に応じて所望の定着性を確保し、画像形成能力の低下を最小限に止めることが可能となる。
512 カレントトランス
401 カラーレーザプリンタ
Claims (10)
- ヒータを有し記録材に形成された画像を定着ニップ部で挟持搬送しつつ記録材に加熱定着する定着部と、前記定着部の温度を検知する温度検知素子と、前記ヒータ以外の負荷を駆動するための低圧電源と、商用電源から前記ヒータと前記低圧電源に分岐する前の装置への入力電流を検知する電流検知回路と、を有する画像形成装置において、
プリント信号を受信して前記ヒータへの電力供給及び前記ヒータ以外の負荷の駆動を開始し、前記定着ニップ部に記録材が進入する前のタイミングであって前記定着部の温度が前記定着ニップ部で記録材上の画像を加熱定着する時の定着目標温度に達している時の前記電流検知回路の検知電流が、所定の閾値電流であって、前記定着ニップ部に記録材が進入する前と進入した後の前記ヒータに流れる電流の所定の予測増加分を商用電源の定格電流から差し引いた値以下である前記閾値電流を超えていた場合、前記定着ニップ部に記録材が進入する前に前記閾値電流と前記検知電流の差分に応じて前記定着目標温度を下げ、前記定着目標温度を下げた後に定着処理を開始することを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像形成装置は、前記検知電流が前記閾値電流を超えていた場合、前記定着目標温度を下げると共に給紙間隔を広げることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、前記検知電流が前記閾値電流を超えていた場合、前記定着目標温度を下げると共にプロセススピードを低下させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、前記検知電流が前記閾値電流を超えていた場合、前記定着目標温度を下げると共に一枚の記録材を前記定着部で二度加熱することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、前記閾値電流と前記検知電流の差分と記録材の表面性に応じて前記定着目標温度の下げ幅を変えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、前記閾値電流と前記検知電流の差分と記録材の厚みに応じて前記定着目標温度の下げ幅を変えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、前記閾値電流と前記検知電流の差分と記録材の表面性及び記録材の厚みに応じて前記定着目標温度の下げ幅を変えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、前記閾値電流と前記検知電流の差分と前記画像形成装置の設置環境温度に応じて前記定着目標温度の下げ幅を変えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置は、連続画像形成中の電流変化を検知し、前記電流変化に応じて前記定着目標温度を修正することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記定着部は、前記ヒータが内面に接触する筒状の定着フィルムと、前記定着フィルムを介して前記ヒータと共に画像が形成された記録材を定着処理する前記定着ニップ部を形成する加圧部材と、を有することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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