JP5094179B2 - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気的に書き込み、読み出し及び消去が可能な不揮発性半導体記憶装置及びその作製方法に関する。
近年、データを電気的に書き換え可能であり、電源を切ってもデータを記憶しておくことのできる不揮発性メモリの市場が拡大している。不揮発性メモリは、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)と類似の構造を有し、電荷を長期間蓄積することのできる領域がチャネル形成領域上に設けられているところに特徴がある。この電荷蓄積領域は絶縁層上に形成され、周囲と絶縁分離されていることから浮遊ゲートとも呼ばれている。浮遊ゲート上には、さらに絶縁層を介して制御ゲートを備えている。
このような構造を有する所謂浮遊ゲート型の不揮発性メモリは、制御ゲートに印加する電圧により、浮遊ゲートに電荷を蓄積させ、また放出させる動作が行われる。すなわち浮遊ゲートに保持させる電荷の出し入れにより、データを記憶する仕組みになっている。具体的に、浮遊ゲートへの電荷の注入や引き抜きは、チャネル形成領域が形成される半導体層と、制御ゲートの間に高電圧を印加して行われている。このときチャネル形成領域上の絶縁層には、ファウラー−ノルドハイム(Fowler−Nordheim)型(F−N型)トンネル電流(NAND型)や、熱電子(NOR型)が流れると言われている。このことより当該絶縁層は、トンネル絶縁層とも呼ばれている。
浮遊ゲート型の不揮発性メモリは、信頼性を保証するために、浮遊ゲートに貯えた電荷を10年以上保持できる特性が要求されている。そのためトンネル絶縁層には、トンネル電流が流れる厚さで形成しつつ、電荷が漏れてしまわないように、高い絶縁性が求められている。
また、不揮発性メモリの書き込み電圧の低電圧化や電荷保持特性の改善または低コスト化を図るために、様々な不揮発性メモリの構造が考えられおり、例えば、ガラス基板やプラスチック基板上にメモリトランジスタを設けた構造がある(例えば、特許文献1)。
特開2006−13534号公報
一般的に、ガラス等の耐熱性が低い基板上に薄膜トランジスタ等の素子を用いて不揮発性半導体記録装置を形成する場合には、絶縁層の形成に熱酸化法を用いることが困難である。そのため、絶縁層を薄く形成する場合には、CVD法やスパッタリング法により数nmの膜厚で形成する必要があった。しかし、CVD法やスパッタリング法により数nmの膜厚で形成した絶縁層は、膜の内部に欠陥を有し膜質が十分でないため、リーク電流の発生や半導体層と電荷蓄積層とのショート等が発生し、不揮発性半導体記録装置の信頼性が低下(書き込み又は読み込み不良)するといった問題がある。
また、半導体層を島状に設けた場合には当該半導体層の端部に段差が生じるため、絶縁層による半導体層の端部の被覆が十分に行えない問題が生じる。特に、近年、メモリの低消費電力を向上させるため、トンネル絶縁層として機能する絶縁層の薄膜化が望まれており、半導体層の端部の被覆不良がより顕著に問題となる。例えば、半導体層のチャネル形成領域の端部における絶縁層の薄膜化によって、ゲート電極と半導体層のチャネル形成領域の端部において電流がリークすることにより電荷保持特性が劣化する等の問題が発生する。また、半導体層を覆っている絶縁層の破壊や作製プロセスの処理に起因して半導体層の端部に電荷がトラップされた場合、半導体層の中央部と比較して端部におけるチャネル形成領域の電気的な特性が変化し、不揮発性半導体記憶装置の信頼性が低下するおそれがある。
本発明は上記問題を鑑み、低電圧で高効率な書き込みをすることが出来、電荷保持特性に優れた不揮発性半導体記憶装置及びその作製方法を提供することを目的とする。
本発明の不揮発性半導体記憶装置は、基板上に形成された半導体層と、半導体層の上方に第1の絶縁層を介して設けられた電荷蓄積層と、電荷蓄積層の上方に設けられたゲート電極とを有し、半導体層は、ゲート電極と重なる領域に設けられたチャネル形成領域と、チャネル形成領域と隣接して設けられたソース領域又はドレイン領域を形成する第1の不純物領域と、チャネル形成領域及び第1の不純物領域と隣接して設けられた第2の不純物領域とを有し、第1の不純物領域と第2の不純物領域は導電型が異なる構成を有している。
また、本発明の不揮発性半導体記憶装置は、基板上に形成された半導体層と、半導体層の上方に第1の絶縁層を介して設けられた電荷蓄積層と、電荷蓄積層の上方に設けられたゲート電極とを有し、半導体層は、ゲート電極と重なる領域に設けられたチャネル形成領域と、チャネル形成領域と隣接して設けられたソース領域又はドレイン領域を形成する第1の不純物領域と、チャネル形成領域及び第1の不純物領域と隣接して設けられた第2の不純物領域とを有し、第2の不純物領域は少なくとも半導体層の端部であってゲート電極と重なる領域に設けられており、第1の不純物領域と第2の不純物領域は導電型が異なる構成を有している。
本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法は、基板上に半導体層を形成し、高密度プラズマ処理により、半導体層上に酸素と窒素の一方又は両方を含む第1の絶縁層を形成し、半導体層に第1の不純物元素を導入して、第1の不純物領域を選択的に形成し、第1の絶縁層上に電荷蓄積層を形成し、電荷蓄積層上に第2の絶縁層を形成し、第2の絶縁層上に導電層を選択的に形成し、半導体層に設けられた第1の不純物領域を覆うようにレジストを選択的に形成し、導電層及びレジストをマスクとして第1の不純物元素と導電型が異なる第2の不純物元素を半導体層に導入して、半導体層に第2の不純物領域を形成する。また、第1の絶縁層は、半導体層に酸素を含む雰囲気下で高密度プラズマ処理を行った後に、窒素を含む雰囲気下で高密度プラズマ処理を行うことにより形成することができる。
本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法は、基板上に半導体層を形成し、半導体層の端部を覆うように第1の絶縁層を形成し、高密度プラズマ処理により、半導体層上に酸素と窒素の一方又は両方を含む第2の絶縁層を形成し、第2の絶縁層上に電荷蓄積層を形成し、電荷蓄積層上に第3の絶縁層を形成し、第3の絶縁層上に導電層を選択的に形成し、半導体層に設けられた第1の不純物領域を覆うようにレジストを選択的に形成し、導電層及びレジストをマスクとして第1の不純物元素と導電型が異なる第2の不純物元素を半導体層に導入して、半導体層に第2の不純物領域を形成する。また、第2の絶縁層は、半導体層に酸素を含む雰囲気下で高密度プラズマ処理を行った後に、窒素を含む雰囲気下で高密度プラズマ処理を行うことにより形成することができる。
不揮発性半導体記憶装置において、トンネル絶縁膜として機能しうる第1の絶縁層を高密度プラズマ処理を用いて形成することによって、膜の内部の欠陥を低減させ信頼性を向上(書き込み又は読み込み不良を低減)することができる。また、不揮発性半導体記憶装置において、半導体層の端部であって制御ゲート電極と重なる領域にソース領域又はドレイン領域と異なる導電型の不純物領域を設けることによって、半導体層のチャネル形成領域端部に起因する影響を低減することができる。
本発明の実施の形態について、図面を用いて以下に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いる場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の一例に関して図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の主要な構成の一例を説明するための図である。図1は、不揮発性半導体記憶装置において、メモリ部に設けられる不揮発性メモリ素子の主要部を示している。なお、図1(A)は上面図を示しており、図1(B)、(C)、(D)はそれぞれ図1(A)におけるA−B間、A−B間、A−B間の断面の模式図を示している。
図1に示す不揮発性メモリ素子は、絶縁表面を有する基板10を用いて作製されている。絶縁表面を有する基板10としては、ガラス基板、石英基板、サファイア基板、セラミック基板、表面に絶縁層が形成された金属基板などを用いることができる。
この絶縁表面を有する基板10上に半導体層18が形成されている。基板10と半導体層18の間には、下地絶縁層12を設けても良い。この下地絶縁層12は、基板10から半導体層18へアルカリ金属などの不純物が拡散して汚染することを防ぐものであり、ブロッキング層として適宜設ければ良い。
下地絶縁層12としては、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNx)、酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y)等の絶縁材料を用いて形成する。例えば、下地絶縁層12を2構造とする場合、第1層目の絶縁層として窒化酸化シリコン膜を形成し、第2層目の絶縁層として酸化窒化シリコン膜を形成するとよい。また、第1層目の絶縁層として窒化シリコン膜を形成し、第2層目の絶縁層として酸化シリコン膜を形成してもよい。
半導体層18は、単結晶半導体又は多結晶半導体で形成されたものを用いることが好ましい。例えば、基板10上にスパッタリング法、プラズマCVD法若しくは減圧CVD法によって基板10の全面に形成された半導体層を結晶化させた後、選択的にエッチングして半導体層18を複数形成することができる。すなわち、素子分離の目的から、絶縁表面に島状の半導体層を複数形成し、該半導体層を用いて不揮発性メモリ素子を形成することが好ましい。半導体材料としては、シリコンが好ましく、その他にシリコンゲルマニウム半導体を用いることもできる。半導体層の結晶化法としては、レーザー結晶化法、瞬間熱アニール(RTA)又はファーネスアニール炉を用いた熱処理による結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる結晶化法又はこれら方法を組み合わせて行う方法を採用することができる。また、このような薄膜プロセスに換えて、絶縁表面に単結晶半導体層を形成した所謂SOI(Silicon on Insulator)基板を用いても良い。
半導体層18のチャネル形成領域14にはp型不純物が注入(チャネルドープ)されていても良い。p型不純物として、例えばホウ素が用いられ、5×1015atoms/cm〜1×1016atoms/cm程度の濃度で添加されていても良い。これは、トランジスタのしきい値電圧を制御するためのものであり、チャネル形成領域14に添加されることで有効に作用する。チャネル形成領域14は、後述する制御ゲート電極24と概略重なる領域に形成されるものであり、半導体層18の第1の不純物領域18a、18bの間に位置するものである。
第1の不純物領域18a、18bは不揮発性メモリ素子においてソース領域及びドレイン領域として機能する領域である。第1の不純物領域18a、18bはn型不純物であるリン若しくはヒ素をピーク濃度で約1021atoms/cm以上で添加することで形成される。
半導体層18の上方には、第1の絶縁層16、電荷蓄積層20、第2の絶縁層22、制御ゲート電極24が積層して形成される。第1の絶縁層16は、不揮発性メモリ素子においてトンネル絶縁層として機能しうる。第2の絶縁層22は、不揮発性メモリ素子においてコントロール絶縁層として機能しうる。
第1の絶縁層16は、酸化シリコンの単層構造、酸化シリコン及び窒化シリコン又は酸窒化シリコンを含んだ膜で形成する。第1の絶縁層16は、プラズマCVD法や減圧CVD法により絶縁層を堆積することで形成しても良いが、好ましくはプラズマ処理による固相酸化若しくは固相窒化で形成すると良い。半導体層(代表的にはシリコン層)を、プラズマ処理により酸化又は窒化することにより形成した絶縁層は、緻密で絶縁耐圧が高く信頼性に優れているためである。第1の絶縁層16は、電荷蓄積層20に電荷を注入するための絶縁層として用いるので、このように丈夫であるものが好ましい。この第1の絶縁層16は1nm〜10nm、好ましくは1nm〜5nmの厚さに形成することが好ましい。例えば、ゲート長を600nmとする場合、第1の絶縁層16は1nm〜3nmの厚さに形成することができる。
プラズマ処理による固相酸化処理若しくは固相窒化処理として、マイクロ波(代表的には2.45GHz)で励起され、電子密度が1×1011cm−3以上1×1013cm−3以下、且つ電子温度が0.5eV以上1.5eV以下のプラズマを利用することが好ましい。固相酸化処理若しくは固相窒化処理において、500℃以下の温度において、緻密な絶縁層を形成すると共に実用的な反応速度を得るためである。
このプラズマ処理により半導体層18の表面を酸化する場合には、酸素雰囲気下(例えば、酸素(O)又は一酸化二窒素(NO)と希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)雰囲気下、若しくは酸素又は一酸化二窒素と水素(H)と希ガス雰囲気下)で行う。また、プラズマ処理により窒化をする場合には、窒素雰囲気下(例えば、窒素(N)と希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)雰囲気下、窒素と水素と希ガス雰囲気下、若しくはNHと希ガス雰囲気下)でプラズマ処理を行う。希ガスとしては、例えばArを用いることができる。また、ArとKrを混合したガスを用いてもよい。
図15にプラズマ処理を行うための装置の構成例を示す。このプラズマ処理装置は、基板10を配置するための支持台88と、ガスを導入するためのガス供給部84、ガスを排気するために真空ポンプに接続する排気口86、アンテナ80、誘電体板82、プラズマ発生用のマイクロ波を供給するマイクロ波供給部92を有している。また、支持台88に温度制御部90を設けることによって、基板10の温度を制御することも可能である。
以下に、プラズマ処理について説明する。なお、プラズマ処理とは、半導体層、絶縁層、導電層に対する酸化処理、窒化処理、酸窒化処理、水素化処理、表面改質処理を含んでいる。これらの処理は、その目的に応じて、ガス供給部84から供給するガスを選択すれば良い。
酸化処理若しくは窒化処理を行うには以下のようにすれば良い。まず、処理室内を真空にし、ガス供給部84から酸素又は窒素を含むプラズマ処理用ガスを導入する。基板10は室温若しくは温度制御部90により100℃〜550℃に加熱する。なお、基板10と誘電体板82との間隔は、20nm〜80mm(好ましくは20nm〜60mm)程度である。次に、マイクロ波供給部92からアンテナ80にマイクロ波を供給する。そしてマイクロ波をアンテナ80から誘電体板82を通して処理室内に導入することによって、プラズマ94を生成する。マイクロ波の導入によりプラズマの励起を行うと、低電子温度(3eV以下、好ましくは1.5eV以下)で高電子密度(1×1011cm−3以上)のプラズマを生成することができる。この高密度プラズマで生成された酸素ラジカル(OHラジカルを含む場合もある)及び/又は窒素ラジカル(NHラジカルを含む場合もある)によって、半導体層の表面を酸化又は窒化することができる。プラズマ処理用ガスにアルゴンなどの希ガスを混合させると、希ガスの励起種により酸素ラジカルや窒素ラジカルを効率良く生成することができる。この方法により、プラズマで励起した活性なラジカルを有効に使うことができ、500℃以下の低温で固相反応による酸化、窒化若しくは酸化窒化を行うことができる。
図1において、プラズマ処理により形成される好適な第1の絶縁層16の一例は、酸化雰囲気下のプラズマ処理により半導体層18の表面に3nm〜6nmの厚さで酸化シリコン層16aを形成し、その後窒素雰囲気下でその酸化シリコン層の表面を窒化プラズマで処理した窒素プラズマ処理層16bを形成する。具体的には、まず、酸素雰囲気下でのプラズマ処理により半導体層18上に3nm〜6nmの厚さで酸化シリコン層16aを形成する。その後、続けて窒素雰囲気下でプラズマ処理を行うことにより酸化シリコン層の表面又は表面近傍に窒素濃度の高い窒素プラズマ処理層16bを設ける。なお、表面近傍とは、酸化シリコン層の表面から概略0.25nm〜1.5nmの深さをいう。例えば、酸化シリコン層16aを形成した後に、窒素雰囲気下でプラズマ処理を行うことによって、酸化シリコン層16aの表面から概略1nmの深さに窒素を20〜50原子%の割合で含有させた構造とすることができる。窒素プラズマ処理層16bは、プラズマ処理の条件によって、窒化シリコン又は酸素と窒素を含んだシリコン(酸窒化シリコン)で形成されている。
半導体層18の代表例としてのシリコン層の表面をプラズマ処理で酸化することで、界面に歪みのない緻密な酸化膜を形成することができる。また、当該酸化膜をプラズマ処理で窒化することで、表層部の酸素を窒素に置換して窒化層を形成すると、さらに緻密化することができる。それにより絶縁耐圧が高い絶縁層を形成することができ、絶縁層をより薄く形成することが可能となる。また、プラズマ処理により窒化をすることにより、不揮発性メモリ素子においてホール伝導性が高まり消去しやすくなる利点がある。
いずれにしても、上記のようなプラズマ処理による固相酸化処理若しくは固相窒化処理を用いることで、耐熱温度が700℃以下のガラス基板を用いても、950℃〜1050℃で形成される熱酸化膜と同等な絶縁層を得ることができる。すなわち、不揮発性メモリ素子のトンネル絶縁層として信頼性の高いトンネル絶縁層を形成することができる。
電荷蓄積層20は、膜中に電荷をトラップする欠陥を有している絶縁層、又は導電性粒子又はシリコン等の半導体粒子を含む絶縁層で形成することができる。例えば、電荷蓄積層20として、窒素元素を含む絶縁層、例えば、窒化シリコン(SiNx)膜、窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y)膜、酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y)膜又はこれらの絶縁膜中に導電性粒子や半導体粒子が含まれた膜で形成する。
第2の絶縁層22は、酸化シリコン、酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y)、窒化シリコン(SiNx)又は窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y)、酸化アルミニウム(AlxOy)などの一層若しくは複数層を、減圧CVD法やプラズマCVD法などで形成する。第2の絶縁層22は、膜厚が1nm〜20nm、好ましくは5〜10nmで形成する。例えば、第2の絶縁層22として、3nmの膜厚の窒化シリコン層と5nmの膜厚の酸化シリコン層を積層した構造を用いることができる。
制御ゲート電極24はタンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)等から選択された金属、又はこれらの金属を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成することが好ましい。また、リン等の不純物元素を添加した多結晶シリコンを用いることができる。また、一層又は複数層の金属窒化物層24aと金属層24bの積層構造で制御ゲート電極24を形成しても良い。金属窒化物としては、窒化タングステン、窒化モリブデン、窒化チタンを用いることができる。金属窒化物層24aを設けることにより、金属層24bの密着性を向上させることができ、剥離を防止することができる。また、窒化タンタルなどの金属窒化物は仕事関数が高いので、第1の絶縁層16の厚さを厚くすることができる。
また、図1に示す構造において、島状に設けられた半導体層18は、制御ゲート電極24と重なる領域に設けられたチャネル形成領域14と、制御ゲート電極と重ならない領域であって当該チャネル形成領域14と隣接して設けられた第1の不純物領域18a、18bと、半導体層18の端部であって制御ゲート電極24と重なる領域及びその近傍の領域に設けられた第2の不純物領域18cとを有している。第1の不純物領域18a、18bは、不揮発性メモリ素子においてソース領域又はドレイン領域として機能しうる。第2の不純物領域18cは、チャネル形成領域14と第1の不純物領域18a、18bと隣接して設けられている。
第1の不純物領域18a、18bと第2の不純物領域18cは、導電型が異なるように設ける。例えば、第1の不純物領域18a、18bをn型の導電型で設けた場合には第2の不純物領域18cをp型の導電型で設け、第1の不純物領域18a、18bをp型の導電型で設けた場合には第2の不純物領域18cをn型の導電型で設ける。ここでは、ソース領域又はドレイン領域として機能しうる第1の不純物領域18a、18bをn型の導電型で設け、第2の不純物領域18cをp型の導電型で設ける場合を示している。また、前述したように半導体層18のチャネル形成領域14にあらかじめチャネルドープを行う場合には、第2の不純物領域18cをチャネル形成領域14と概略同じ濃度のp型の不純物領域としてもよい。
もちろん、第1の不純物領域18a、18bをp型の導電型で設け、第2の不純物領域18cをn型の導電型で設けてもよい。
このように、半導体層18の端部であって制御ゲート電極24と重なる領域とその近傍の領域に、第1の不純物領域18a、18bと導電型が異なる第2の不純物領域18cを設けることにより、第1の不純物領域18a、18bと第2の不純物領域18cの隣接する部分がpn接合により抵抗が高くなる。その結果、半導体層18の端部における第1の絶縁層16の被覆不良や作製プロセスに伴う電荷の蓄積等による不揮発性メモリ素子の電気特性へ及ぼす影響を抑制することが可能となる。
また、図1に示す構造において、制御ゲート電極24の側面に接するように絶縁層26(サイドウォールともいう)を形成し、当該絶縁層の下方に第3の不純物領域18dを設けてもよい(図2参照)。第3の不純物領域18dは、チャネル形成領域14と第1の不純物領域18a、18bとの間に設けられる。また、第3の不純物領域18dに含まれる不純物元素の濃度は、第1の不純物領域18aに含まれる不純物元素の濃度より小さく、不揮発性メモリ素子においてLDD(Light doped drain)領域として機能しうる。なお、図2(A)は上面図を示しており、図2(B)、(C)、(D)はそれぞれ図2(A)におけるA−B間、A−B間、A−B間の断面の模式図を示している。
なお、図1(B)に示す断面図では、制御ゲート電極24の端面と第1の絶縁層16、電荷蓄積層20及び第2の絶縁層22の端面が概略一致するように設けた例を示したが、これに限られない。図3に示すように半導体層18の第1の不純物領域18a、18bを覆うように第1の絶縁層16、電荷蓄積層20及び第2の絶縁層22を設けた構造としてもよい。この場合、作製プロセスにおいて、エッチングにより半導体層18を露出させなくてよいため、半導体層18へ与えるダメージを軽減することが可能となる。
また、図3に示すように、第2の不純物領域18cは、制御ゲート電極24の下方には設けずに、半導体層18の端部であって制御ゲート電極24と重なる領域の近傍に設けた構造としてもよい。このように設けた場合であっても、第1の不純物領域18aと第2の不純物領域18cが隣接する部分においてpn接合により抵抗が高くなっているため、制御ゲート電極24と重なる半導体層18の端部にキャリアの移動による影響を低減することができる。なお、図3(A)は上面図を示しており、図3(B)、(C)、(D)はそれぞれ図3(A)におけるA−B間、A−B間、A−B間の断面の模式図を示している。
また、電荷蓄積層20が半導体層18の端部において当該半導体層18と接触することを防止するために、半導体層18の端部を乗り越えない構造とすることが考えられるが、このように設けた場合、電荷蓄積層20の端部が作製プロセスにおけるエッチング等により不均一な形状で形成されることにより、不揮発性メモリ素子の特性に影響が生じるおそれがある。従って、電荷蓄積層20の一対の端部(ここでは、キャリアがチャネル形成領域を流れる方向(ソース領域とドレイン領域を結ぶ方向)に対して概略垂直な方向における電荷蓄積層20の端部)と重なる半導体層18及びその近傍の領域に選択的に不純物領域18cを設けた構成としてもよい(図4参照)。なお、図4(A)は上面図を示しており、図4(B)、(C)、(D)はそれぞれ図4(A)におけるA−B間、A−B間、A−B間の断面の模式図を示している。
また、図4に示した構造では、図4(B)におけるA−B間の断面図において制御ゲート電極24の幅より電荷蓄積層20の幅が大きく設けた例を示したが、図5に示すように電荷蓄積層20の幅を制御ゲート電極24の幅より小さくなるように設けてもよい。なお、図5(A)は上面図を示しており、図5(B)、(C)、(D)はそれぞれ図5(A)におけるA−B間、A−B間、A−B間の断面の模式図を示している。
次に、不揮発性メモリ素子の動作に関して図面を参照して説明する。
電荷蓄積層20に電子を注入するには、熱電子を利用する方法と、F−N型トンネル電流を利用する方法がある。熱電子を利用する場合には、正の電圧を制御ゲート電極24に印加して、ドレインに高電圧を印加して熱電子を発生させる。それにより、熱電子を電荷蓄積層20に注入することができる。F−N型トンネル電流を利用する場合には、正の電圧を制御ゲート電極24に印加して半導体層18のチャネル形成領域14からF−N型トンネル電流により電荷蓄積層20に注入する。
図6(A)はF−N型トンネル電流により電荷蓄積層20に注入するときの印加電圧を示している。制御ゲート電極24に正の高電圧(10V〜20V)を印加すると共に、ソース領域又はドレイン領域として機能する不純物領域18a、18bは0Vとしておく。高電界により半導体層18のチャネル形成領域14の電子は第1の絶縁層16に注入され、F−N型トンネル電流が流れることにより、電荷蓄積層20に形成された欠陥に電子が注入されトラップされる。
電荷蓄積層20に電子が保持されている間は、不揮発性メモリ素子のしきい値電圧は正の方向にシフトする。この状態を、データ”0”が書き込まれた状態とすることができる。
このデータ”0”の検出は、電荷蓄積層20に電荷が保持されていない状態で不揮発性メモリ素子がオンとなるゲート電圧を印加したとき、トランジスタ型の不揮発性メモリがオンしないことをセンス回路によって検出することで可能である。又は、図6(B)に示すように不純物領域18a(ソース領域)と不純物領域18b(ドレイン領域)間にバイアスを印加して、制御ゲート電極24を0Vとしたときに不揮発性メモリ素子が導通するか否かで判断することができる。
図7(A)は電荷蓄積層20から電荷を放出させ、不揮発性メモリ素子からデータを消去する状態を示している。この場合、制御ゲート電極24に負のバイアスを印加して、半導体層18のチャネル形成領域14と電荷蓄積層20の間にF−N型トンネル電流を流すことにより行う。或いは、図7(B)に示すように、制御ゲート電極24に負のバイアスを印加し、不純物領域18aに正の高電圧を印加することにより、F−N型トンネル電流を発生させ、不純物領域18a側に電子を引き抜いても良い。
また、このような不揮発性メモリ素子を用いて、様々な態様の不揮発性半導体記憶装置を得ることができる。図8に不揮発性メモリセルアレイの等価回路の一例を示す。1ビットの情報を記憶するメモリセルMS01は、選択トランジスタS01と不揮発性メモリ素子M01で構成されている。選択トランジスタS01は、ビット線BL0と不揮発性メモリ素子M01の間に直列に挿入され、ゲートがワード線WL1に接続されている。不揮発性メモリ素子M01のゲートはワード線WL11に接続されている。不揮発性メモリ素子M01にデータの書き込むときは、ワード線WL1とビット線BL0をHレベル、BL1をLレベルとして、ワード線WL11に高電圧を印加すると、前述のように電荷蓄積層に電荷が蓄積される。データを消去する場合には、ワード線WL1とビット線BL0をHレベルとし、ワード線WL11に負の高電圧を印加すれば良い。
このメモリセルMS01において、選択トランジスタS01と不揮発性メモリ素子M01をそれぞれ、絶縁表面に島状に分離して形成された半導体層30、32で形成することにより、素子分離領域を特段設けなくても、他の選択トランジスタ若しくは不揮発性メモリ素子との干渉を防ぐことができる。また、メモリセルMS01内の選択トランジスタS01と不揮発性メモリ素子M01は共にnチャネル型なので、この両者を一つの島状の半導体層で形成することにより、この二つの素子を接続する配線を省略することができる。
図9は、ビット線に不揮発性メモリ素子を直接接続したNOR型の等価回路を示している。このメモリセルアレイは、ワード線WLとビット線BLが互いに交差して配設し、各交差部に不揮発性メモリ素子を配置している。NOR型は、個々の不揮発性メモリ素子のドレインをビット線BLに接続する。ソース線SLには不揮発性メモリ素子のソースが共通接続される。
この場合もこのメモリセルMS01において、不揮発性メモリ素子M01を絶縁表面に島状に分離して形成された半導体層32で形成することにより、素子分離領域を特段設けなくても、他の不揮発性メモリ素子との干渉を防ぐことができる。また、複数の不揮発性メモリ素子(例えば、図9に示すM01〜M23)を一つのブロックとして扱い、これらの不揮発性メモリ素子を一つの島状の半導体層で形成することにより、ブロック単位で消去動作を行うことができる。
NOR型の動作は、例えば、次の通りである。データ書き込みは、ソース線SLを0Vとし、データを書込むために選択されたワード線WLに高電圧を与え、ビット線BLにはデータ”0”と”1”に応じた電位を与える。例えば、”0”と”1”に対してそれぞれHレベル、Lレベルの電位をビット線BLに付与する。”0”データを書き込むべく、Hレベルが与えられた不揮発性メモリ素子ではドレイン近傍でホットエレクトロンが発生し、これが電荷蓄積層に注入される。”1”データの場合この様な電子注入は生じない。
”0”データが与えられたメモリセルでは、ドレインとソースとの間の強い横方向電界により、ドレインの近傍でホットエレクトロンが生成され、これが電荷蓄積層に注入される。これにより、電荷蓄積層に電子が注入されてしきい値電圧が高くなった状態が”0”である。”1”データの場合はホットエレクトロンが生成されず、電荷蓄積層に電子が注入されずしきい値電圧の低い状態、すなわち消去状態が保持される。
データを消去するときは、ソース線SLに10V程度の正の電圧を印加し、ビット線BLは浮遊状態としておく。そしてワード線に負の高電圧を印加して(制御ゲートに負の高電圧を印加して)、電荷蓄積層から電子を引き抜く。これにより、データ”1”の消去状態になる。
データ読み出しは、ソース線SLを0Vにすると共にビット線BLを0.8V程度とし、選択されたワード線WLに、データ”0”と”1”のしきい値電圧の中間値に設定された読み出し電圧を与え、不揮発性メモリ素子の電流引き込みの有無を、ビット線BLに接続されるセンスアンプで判定することにより行う。
図10は、NAND型メモリセルアレイの等価回路を示す。ビット線BLには、複数の不揮発性メモリ素子を直列に接続したNANDセルNS1が接続されている。複数のNANDセルが集まってブロックBLKを構成している。図10で示すブロックBLK1のワード線は32本である(ワード線WL0〜WL31)。ブロックBLK1の同一行に位置する不揮発性メモリ素子には、この行に対応するワード線が共通接続されている。
この場合、選択トランジスタS1、S2と不揮発性メモリ素子M0〜M31が直列に接続されているので、これらを一つのまとまりとして一つの半導体層34で形成しても良い。それにより不揮発性メモリ素子を繋ぐ配線を省略することが出来るので、集積化を図ることができる。また、隣接するNANDセルとの分離を容易に行うことができる。また、選択トランジスタS1、S2の半導体層36とNANDセルの半導体層38を分離して形成しても良い。不揮発性メモリ素子M0〜M31の電荷蓄積層から電荷を引き抜く消去動作を行うときに、そのNANDセルの単位で消去動作を行うことができる。また、一つのワード線に共通接続する不揮発性メモリ素子(例えばM30の行)を一つの半導体層40で形成しても良い。
書込み動作では、NANDセルNS1が消去状態、つまりNANDセルNS1の各不揮発性メモリ素子のしきい値電圧が負電圧の状態にしてから実行される。書込みは、ソース線SL側のメモリ素子M0から順に行う。メモリ素子M0への書込みを例として説明すると概略以下のようになる。
図11(A)に示すように、”0”書込みをする場合、選択ゲート線SG2に例えばVcc(電源電圧)を印加して選択トランジスタS2をオンにすると共にビット線BL0を0V(接地電圧)にする。選択ゲート線SG1は0Vとして、選択トランジスタS1はオフとする。次に、メモリセルM0のワード線WL0を高電圧Vpgm(20V程度)とし、これ以外のワード線を中間電圧Vpass(10V程度)にする。ビット線BLの電圧は0Vなので、選択されたメモリセルM0のチャネル形成領域の電位は0Vとなる。ワード線WL0とチャネル形成領域との間の電位差が大きいため、メモリセルM0の電荷蓄積層には前述のようにF−Nトンネル電流により電子が注入される。これにより、メモリセルM0のしきい値電圧が正の状態(”0”が書込まれた状態)となる。
一方”1”書込みをする場合は、図11(B)に示すように、ビット線BLを例えばVcc(電源電圧)にする。選択ゲート線SG2の電圧がVccであるため、選択トランジスタS2のしきい値電圧Vthに対して、VccマイナスVth(Vcc−Vth)になると、選択トランジスタS2がカットオフする。従って、メモリセルM0のチャネル形成領域はフローティング状態となる。次に、ワード線WL0に高電圧Vpgm(20V)、それ以外のワード線に中間電圧Vpass(10V)の電圧を印加すると、各ワード線とチャネル形成領域との容量カップリングにより、チャネル形成領域の電圧がVcc−Vthから上昇し例えば8V程度となる。チャネル形成領域の電圧が高電圧に昇圧されるため、”0”の書込みの場合と異なり、ワード線WL0とチャネル形成領域の間の電位差が小さい。したがって、メモリセルM0の電荷蓄積層には、F−Nトンネル電流による電子注入が起こらない状態となる。よって、メモリセルM0のしきい値電圧は、負の状態(”1”が書込まれた状態)に保たれる。
消去動作をする場合は、図12(A)に示すように、選択されたブロック内の全てのワード線に負の高電圧(Vers)を印加する。ビット線BL、ソース線SLをフローティング状態とする。これにより、ブロックの全てのメモリセルにおいて電荷蓄積層中の電子がトンネル電流により半導体層に放出される。この結果、これらのメモリセルのしきい値電圧が負方向にシフトする。
図12(B)に示す読み出し動作では、読出しの選択がされたメモリセルM0のワード線WL0の電圧Vr(例えば0V)とし、非選択のメモリセルのワード線WL1〜31及び選択ゲート線SG1、SG2を電源電圧より少し高い読出し用中間電圧Vreadとする。すなわち、図13に示すように、選択メモリ素子以外のメモリ素子はトランスファートランジスタとして働く。これにより、読出しの選択がされたメモリセルM0に電流が流れるか否かを検出する。つまり、メモリセルMC0に記憶されたデータが”0”の場合、メモリセルM0はオフなので、ビット線BLは放電しない。一方、”1”の場合、メモリセルM0はオンするので、ビット線BLが放電する。
図14は、不揮発性半導体記憶装置の回路ブロック図の一例を示している。不揮発性半導体記憶装置は、メモリセルアレイ52と周辺回路54が同一の基板上に形成されている。メモリセルアレイ52は、図8、図9、図10で示すような構成を有している。周辺回路54の構成は以下の通りである。
ワード線選択のためにロウデコーダ62と、ビット線選択のためにカラムデコーダ64が、メモリセルアレイ52の周囲に設けられている。アドレスは、アドレスバッファ56を介してコントロール回路58に送られ、内部ロウアドレス信号及び内部カラムアドレス信号がそれぞれロウデコーダ62及びカラムデコーダ64に転送される。
データ書き込み及び消去には、電源電位を昇圧した電位が用いられる。このため、コントロール回路58により動作モードに応じて制御される昇圧回路60が設けられている。昇圧回路60の出力はロウデコーダ62やカラムデコーダ64を介して、ワード線WLやビット線BLに供給される。センスアンプ66はカラムデコーダ64から出力されたデータが入力される。センスアンプ66により読み出されたデータは、データバッファ68に保持され、コントロール回路58からの制御により、データがランダムアクセスされ、データ入出力バッファ70を介して出力されるようになっている。書き込みデータは、データ入出力バッファ70を介してデータバッファ68に一旦保持され、コントロール回路58の制御によりカラムデコーダ64に転送される。
このように、不揮発性半導体記憶装置では、メモリセルアレイ52において、電源電位とは異なる電位を用いる必要がある。そのため、少なくともメモリセルアレイ52と周辺回路54の間は、電気的に絶縁分離されていることが望ましい。この場合、以下で説明する実施例のように、不揮発性メモリ素子及び周辺回路のトランジスタを絶縁表面に形成した半導体層で形成することにより、容易に絶縁分離をすることができる。また、半導体層の端部であってチャネル形成領域と隣接するようにソース領域又はドレイン領域と異なる導電型を示す不純物領域を設けることによって、半導体層の端部における絶縁膜の被覆不良により生じる問題を防止することができる。それにより、誤動作を無くし、消費電力の低い不揮発性半導体記憶装置を得ることができる。
以下、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置について、実施例により詳細に説明する。以下に説明する本発明の構成において、同じ要素を指す符号は異なる図面で共通して用い、その場合における繰り返しの説明は省略する場合がある。
本実施例では、不揮発性半導体記憶装置の一例に関して図面を参照して説明する。なお、ここでは、不揮発性半導体記憶装置において、メモリ部を構成する不揮発性メモリ素子と、当該メモリ部と同一の基板上に設けられメモリ部の制御等を行うロジック部を構成するトランジスタを同時に形成する場合を示す。
まず、不揮発性半導体記憶装置におけるメモリ部の模式図を図8に示す。
本実施例で示すメモリ部は、制御用トランジスタSと不揮発性メモリ素子Mを有するメモリセルが複数設けられている。図8では、制御用トランジスタS01と不揮発性メモリ素子M01により一つのメモリセルが形成されている。また、同様に、制御用トランジスタS02と不揮発性メモリ素子M02、制御用トランジスタS03と不揮発性メモリ素子M03、制御用トランジスタS11と不揮発性メモリ素子M11、制御用トランジスタS12と不揮発性メモリ素子M12、制御用トランジスタS13と不揮発性メモリ素子M13とによりメモリセルが形成されている。
制御用トランジスタS01のゲート電極はワード線WL1に接続され、ソース又はドレインの一方はビット線BL0に接続され、他方は不揮発性メモリ素子M01のソース又はドレインに接続されている。また、不揮発性メモリ素子M01のゲート電極はワード線WL11に接続され、ソース又はドレインの一方は制御用トランジスタS01のソース又はドレインに接続され、他方はソース線SLに接続されている。
なお、メモリ部に設けられる制御用トランジスタは、ロジック部に設けられるトランジスタと比較して駆動電圧が高いため、メモリ部に設けるトランジスタとロジック部に設けるトランジスタのゲート絶縁層等を異なる厚さで形成することが好ましい。例えば、駆動電圧が小さくしきい値電圧のばらつきを小さくしたい場合にはゲート絶縁層が薄い薄膜トランジスタを設けることが好ましく、駆動電圧が大きくゲート絶縁層の耐圧性が求められる場合にはゲート絶縁層が厚い薄膜トランジスタを設けることが好ましい。
従って、本実施例では、駆動電圧が小さくしきい値電圧のばらつきを小さくしたいロジック部のトランジスタに対しては膜厚が小さい絶縁層を形成し、駆動電圧が大きくゲート絶縁層の耐圧性が求められるメモリ部のトランジスタに対しては膜厚が大きい絶縁層を形成する場合に関して、以下に図面を参照して説明する。なお、図16〜図18は上面図を示し、図19〜図22は図16〜図18におけるA−B間、C−D間、E−F間及びG−H間の断面図を示している。また、A−B間及びC−D間はロジック部に設けられる薄膜トランジスタを示し、E−F間はメモリ部に設けられる不揮発性メモリ素子を示し、G−H間はメモリ部に設けられる薄膜トランジスタを示している。また、本実施例では、A−B間に設ける薄膜トランジスタをpチャネル型、C−D間、G−H間に設ける薄膜トランジスタをnチャネル型、E−F間に設けられる不揮発性メモリ素子の電荷の蓄積を電子で行う場合に関して説明するが、本発明の不揮発性半導体記憶装置はこれに限られるものでない。
まず、基板100上に絶縁層102を介して島状の半導体層104、106、108、110を形成し、当該島状の半導体層104、106、108、110を覆うように第1の絶縁層112を形成する(図19(A)参照)。
島状の半導体層104、106、108、110は、基板100上にあらかじめ形成された絶縁層102上にスパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等を用いてシリコン(Si)を主成分とする材料等を用いて非晶質半導体層を形成し、当該非晶質半導体層を結晶化させた後に選択的にエッチングすることにより設けることができる。なお、非晶質半導体層の結晶化は、レーザー結晶化法、RTA又はファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法またはこれら方法を組み合わせた方法等により行うことができる。
また、レーザー光の照射によって半導体層の結晶化若しくは再結晶化を行う場合には、レーザー光の光源としてLD励起の連続発振(CW)レーザー(YVO、第2高調波(波長532nm))を用いることができる。特に第2高調波に限定する必要はないが、第2高調波はエネルギー効率の点で、さらに高次の高調波より優れている。CWレーザーを半導体層に照射すると、連続的に半導体層にエネルギーが与えられるため、一旦半導体層を溶融状態にすると、溶融状態を継続させることができる。さらに、CWレーザーを走査することによって半導体層の固液界面を移動させ、この移動の方向に沿って一方向に長い結晶粒を形成することができる。また、固体レーザーを用いるのは、気体レーザー等と比較して、出力の安定性が高く、安定した処理が見込まれるためである。なお、CWレーザーに限らず、繰り返し周波数が10MHz以上のパルスレーザを用いることも可能である。繰り返し周波数が高いパルスレーザを用いると、半導体層が溶融してから固化するまでの時間よりもレーザーのパルス間隔が短ければ、常に半導体層を溶融状態にとどめることができ、固液界面の移動により一方向に長い結晶粒で構成される半導体層を形成することができる。その他のCWレーザー及び繰り返し周波数が10MHz以上のパルスレーザを使用することもできる。例えば、気体レーザーとしては、Arレーザー、Krレーザー、COレーザー等がある。固体レーザーとして、YAGレーザー、YLFレーザー、YAlOレーザー、GdVOレーザー、KGWレーザー、KYWレーザー、アレキサンドライトレーザー、Ti:サファイアレーザー、Yレーザー、YVOレーザー等がある。また、YAGレーザー、Yレーザー、GdVOレーザー、YVOレーザーなどのセラミックスレーザがある。金属蒸気レーザーとしてはヘリウムカドミウムレーザ等が挙げられる。また、レーザー発振器において、レーザー光をTEM00(シングル横モード)で発振して射出すると、被照射面において得られる線状のビームスポットのエネルギー均一性を上げることができるので好ましい。その他にも、パルス発振のエキシマレーザーを用いても良い。
基板100は、ガラス基板、石英基板、金属基板(例えば、ステンレス基板等)、セラミック基板、Si基板等の半導体基板から選択されるものである。他にもプラスチック基板として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフィン(PES)、アクリルなどの基板を選択することもできる。
絶縁層102は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y)等の絶縁材料を用いて形成する。例えば、絶縁層102を2層構造とする場合、第1層目の絶縁層として窒化酸化シリコン膜を形成し、第2層目の絶縁層として酸化窒化シリコン膜を形成するとよい。また、第1層目の絶縁層として窒化シリコン膜を形成し、第2層目の絶縁層として酸化シリコン膜を形成してもよい。このように、ブロッキング層として機能する絶縁層102を形成することによって、基板100からNaなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属が、この上に形成する素子に悪影響を与えることを防ぐことができる。なお、基板100として石英を用いるような場合には絶縁層102を省略してもよい。
第1の絶縁層112は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y)等の絶縁材料を用いて単層又は積層して形成する。例えば、第1の絶縁層112を単層で設ける場合には、CVD法により酸化窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜を5〜50nmの膜厚で形成する。また、第1の絶縁層112を3層構造で設ける場合には、第1層目の絶縁層として酸化窒化シリコン膜を形成し、第2の絶縁層として窒化珪素膜を形成し、第3の絶縁層として酸化窒化シリコン膜を形成する。
なお、半導体層110の上方に形成された第1の絶縁層112は、後に完成する薄膜トランジスタにおいてゲート絶縁層として機能する。
次に、半導体層104、106、108上に形成された、第1の絶縁層112を選択的に除去し、半導体層104、106、108の表面を露出させる。ここでは、メモリ部に設けられた半導体層110を選択的にレジスト114で覆い、半導体層104、106、108上に形成された、第1の絶縁層112をエッチングすることによって選択的に除去する(図19(B)参照)。
次に、半導体層104、106、108上に第2の絶縁層116、118、120をそれぞれ形成した後、半導体層108に選択的に不純物元素を導入し不純物領域166を形成する(図19(C)、図16参照)。不純物元素としては、n型を付与する不純物元素又はp型を付与する不純物元素を用いることができる。n型を示す不純物元素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いることができる。p型を示す不純物元素としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリウム(Ga)等を用いることができる。ここでは、不純物元素として、ボロン(B)を選択的に半導体層108に導入する。なお、第2の絶縁層116、118、120を形成する前に半導体層108に選択的に不純物元素を導入し、不純物領域166を形成してもよい。
第2の絶縁層116、118、120は、半導体層104、106、108にプラズマ処理等を行うことによって形成することができる。例えば、高密度プラズマ処理により当該半導体層104、106、108に酸化処理、窒化処理又は酸窒化処理を行うことによって、当該半導体層104、106、108上にそれぞれ酸化膜、窒化膜又は酸窒化膜となる第2の絶縁層116、118、120を形成する。なお、第2の絶縁層116、118、120は、CVD法やスパッタ法により形成してもよいし、CVD法やスパッタ法で形成した膜に高密度プラズマ処理を行うことにより形成してもよい。
例えば、半導体層104、106、108としてSiを主成分とする半導体層を用いて高密度プラズマ処理により酸化処理又は窒化処理を行った場合、第2の絶縁層116、118、120として酸化シリコン(SiOx)膜又は窒化シリコン(SiNx)膜が形成される。また、高密度プラズマ処理により半導体層104、106、108に酸化処理を行った後に、再度高密度プラズマ処理を行うことによって窒化処理を行ってもよい。この場合、半導体層104、106、108に接して酸化シリコン膜が形成され、当該酸化シリコン膜の表面又は表面近傍に窒素濃度の高い窒素プラズマ処理層が設けられる。プラズマ処理により窒化をすることにより、不揮発性メモリ素子においてホール伝導性が高まり消去しやすくなる利点がある。
なお、本実施例では、第2の絶縁層116、118、120を1〜10nm、好ましくは1〜5nmで形成する。例えば、高密度プラズマ処理により半導体層104、106、108に酸化処理を行い当該半導体層104、106、108の表面に概略3nmの酸化シリコン膜を形成した後、高密度プラズマ処理により窒化処理を行い酸化シリコン膜の表面又は表面近傍に窒素プラズマ処理層を形成する。
また、高密度プラズマ処理により被処理物の酸化処理を行う場合、酸素(O)、水素(H)とアルゴン(Ar)との混合ガスを導入する。ここで用いる混合ガスは、酸素を0.1〜100sccm、水素を0.1〜100sccm、アルゴンを100〜5000sccmとして導入すればよい。なお、酸素:水素:アルゴン=1:1:100の比率で混合ガスを導入することが好ましい。例えば、酸素を5sccm、水素を5sccm、アルゴンを500sccmとして導入すればよい。
また、高密度プラズマ処理により窒化処理を行う場合、窒素(N)とアルゴン(Ar)との混合ガスを導入する。ここで用いる混合ガスは、窒素を20〜2000sccm、アルゴンを100〜10000sccmとして導入すればよい。例えば、窒素を200sccm、アルゴンを1000sccmとして導入すればよい。
また、高密度プラズマ処理は、上記ガスの雰囲気中において、電子密度が1×1011cm−3以上であり、プラズマの電子温度が1.5eV以下で行う。より詳しくは、電子密度が1×1011cm−3以上1×1013cm−3以下で、プラズマの電子温度が0.5eV以上1.5eV以下で行う。プラズマの電子密度が高密度であり、基板100上に形成された被処理物(ここでは、半導体層104、106、108、110)付近での電子温度が低いため、被処理物に対するプラズマによる損傷を防止することができる。また、プラズマの電子密度が1×1011cm−3以上と高密度であるため、プラズマ処理を用いて、被照射物を酸化または窒化することよって形成される酸化膜または窒化膜は、CVD法やスパッタ法等により形成された膜と比較して膜厚等が均一性に優れ、且つ緻密な膜を形成することができる。また、プラズマの電子温度が1.5eV以下と低いため、従来のプラズマ処理や熱酸化法と比較して低温度で酸化または窒化処理を行うことができる。例えば、ガラス基板の歪点よりも100度以上低い温度でプラズマ処理を行っても十分に酸化または窒化処理を行うことができる。プラズマを形成するための周波数としては、マイクロ波(例えば、2.45GHz)等の高周波を用いることができる。
また、このとき、高密度プラズマ処理による酸化処理と窒化処理は大気に一度も曝されることなく連続して行うことが好ましい。高密度プラズマ処理を連続して行うことによって、汚染物の混入の防止や生産効率の向上を実現することができる。また、この際に、半導体層110上に形成された第1の絶縁層120の表面も酸化又は窒化され、酸窒化シリコン膜が形成される場合がある。
ここで、Siを主成分とする半導体層に酸素雰囲気中で高密度プラズマ処理を行い酸化シリコンを形成した後に、窒素雰囲気中で高密度プラズマ処理を行うことによって得られた絶縁層に含まれる酸素原子と窒素原子の濃度を図42に示す。図42は、Si基板に、酸素雰囲気下(酸素(O):水素(H):アルゴン(Ar)=5sccm:5sccm:500sccm)、3800W、133.33Paの条件で高密度プラズマ処理を行うことにより酸化シリコン膜を5nm形成した後、当該酸化シリコン膜に窒素雰囲気下(窒素(N):アルゴン(Ar)=200sccm:1000sccm)、1200W、12Paの条件で高密度プラズマ処理を行った場合の結果である。なお、図42は、X線光電子分光分析法(ESCA:Electron Spectroscopy for Chemical Analysis、XPS:X−ray Photoelectron Spectroscopy)により測定を行い、絶縁層の深さ方向に対する酸素原子と窒素原子の定量比を求めた結果である。
図42において、縦軸は酸化シリコンに含まれる酸素原子又は窒素原子の濃度を示しており、横軸は酸化シリコンの表面からの深さを示している。図42より、酸化シリコンの表面近傍に窒素濃度の高い窒化処理層が形成されている。酸化シリコンの表面から0.6〜0.7nmの深さに窒素原子が40〜45原子%の濃度で含まれている。また、酸化シリコンの表面から3nm以上深い部分には窒素原子の含有量が少なくなっていることがわかる。
このように本実施例において、半導体層104、106、108に酸素雰囲気下及び窒素雰囲気下で順に高密度プラズマ処理を行うことによって、第2の絶縁層116、118、120として、概略3nmの酸化シリコン層であって表面から概略0.5nmの深さに窒素を20〜50原子%の割合で含有させた構造とすることができる。なお、窒素プラズマ処理層には、酸素と窒素を含有したシリコン(酸窒化シリコン)が含まれている。
また、高密度プラズマ処理を希ガス雰囲気中で行った場合、第1の絶縁層112、第2の絶縁層116、118、120は、プラズマ処理に用いた希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)を含んでいる場合があり、Arを用いた場合には第1の絶縁層112、第2の絶縁層116、118、120にArが含まれている場合がある。
本実施例において、メモリ部に設けられる半導体層108上に形成される第2の絶縁層120は、後に完成する不揮発性メモリ素子において、トンネル酸化膜として機能する。従って、第2の絶縁層120の膜厚が薄いほど、トンネル電流が流れやすく、メモリとして高速動作が可能となる。また、第2の絶縁層120の膜厚が薄いほど、後に形成される電荷蓄積層に低電圧で電荷を蓄積させることが可能となるため、不揮発性半導体記憶装置の消費電力を低減することができる。そのため、第2の絶縁層116、118、120は、膜厚を薄く(例えば、10nm以下)形成することが好ましい。
一般的に、半導体層上に絶縁層を薄く形成する方法として熱酸化法があるが、基板100としてガラス基板等の融点が十分に高くない基板を用いる場合には、熱酸化法により第2の絶縁層116、118、120を形成することは非常に困難である。また、CVD法やスパッタ法により形成した絶縁層は、膜の内部に欠陥を含んでいるため膜質が十分でなく、膜厚を薄く形成した場合にはピンホール等の欠陥が生じる問題がある。また、CVD法やスパッタ法により絶縁層を形成した場合には、半導体層の端部の被覆が十分でなく、後に当該絶縁層上に形成される導電層等と半導体層とがリークする場合がある。従って、本実施例で示すように、高密度プラズマ処理により第2の絶縁層116、118、120を形成することによって、CVD法やスパッタ法等により形成した絶縁層より緻密な絶縁層を形成することができ、また、半導体層104、106、108の端部を第2の絶縁層116、118、120で十分に被覆することができる。その結果、半導体メモリ素子の信頼性を向上させることができる。なお、CVD法やスパッタ法により第2の絶縁層116、118、120を形成した場合には、絶縁層を形成した後に高密度プラズマ処理を行い当該絶縁層の表面に酸化処理、窒化処理又は酸窒化処理を行うことが好ましい。
次に、第1の絶縁層112、第2の絶縁層116、118、120を覆うように電荷蓄積層122を形成する(図20(A)参照)。電荷蓄積層122として、膜中に電荷をトラップする欠陥を有している絶縁層、又は導電性粒子又はシリコン等の半導体粒子を含む絶縁層で形成することができる。例えば、電荷蓄積層122として、窒素元素を含む絶縁層、例えば、窒化シリコン(SiNx)膜、窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y)膜、酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y)膜又はこれらの絶縁膜中に導電性粒子や半導体粒子が含まれた膜で形成する。ここでは、プラズマCVD法を用いて窒化珪素膜を1〜20nm、好ましくは1〜10nmの厚さで形成する。なお、メモリ部に設けられた電荷蓄積層122は、後に完成する不揮発性メモリ素子において電荷をトラップする膜として機能する。
次に、半導体層104、106上に形成された第2の絶縁層116、118、電荷蓄積層122と半導体層110上に形成された電荷蓄積層122を選択的に除去し、半導体層108上に形成された、第2の絶縁層120と電荷蓄積層122を残存させる。ここでは、メモリ部に設けられた半導体層108を選択的にレジスト124で覆い、レジスト124で覆われていない第2の絶縁層116、118と電荷蓄積層122をエッチングすることによって選択的に除去する(図20(B)参照)。なお、図20(B)では、電荷蓄積層122をエッチングして選択的に除去することによって、電荷蓄積層122の一部を残存させ、電荷蓄積層126を形成する例を示している。
次に、半導体層104、106、半導体層108の上方に形成された電荷蓄積層126、半導体層110の上方に形成された第1の絶縁層120を覆うように第3の絶縁層128を形成する(図20(C)参照)。
第3の絶縁層128は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化シリコン(SiNxOy)(x>y)等の絶縁材料を用いて単層又は積層して形成する。例えば、第3の絶縁層128を単層で設ける場合には、CVD法により酸化窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜を5〜50nmの膜厚で形成する。また、第3の絶縁層128を3層構造で設ける場合には、第1層目の絶縁層として酸化窒化シリコン膜を形成し、第2の絶縁層として窒化珪素膜を形成し、第3の絶縁層として酸化窒化シリコン膜を形成する。
なお、半導体層108の上方に形成された第3の絶縁層128は、後に完成する不揮発性メモリ素子においてコントロール絶縁層として機能し、半導体層104、106の上方に形成された第3の絶縁層128は、後に完成するトランジスタにおいてゲート絶縁層として機能する。
次に、半導体層104、106、108、110の上方に形成された第3の絶縁層128を覆うように導電層を形成する(図21(A)参照)。ここでは、導電層として、導電層130と導電層132を順に積層して形成した例を示している。もちろん、導電層は、単層又は3層以上の積層構造で形成してもよい。
導電層130、132としては、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)等から選択された元素またはこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成することができる。また、これらの元素を窒化した金属窒化膜で形成することもできる。他にも、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素に代表される半導体材料により形成することもできる。
ここでは、導電層130として窒化タンタルを用いて形成し、その上に導電層132としてタングステンを用いて積層構造で設ける。また、他にも、導電層130として、窒化タングステン、窒化モリブデン又は窒化チタンから選ばれた単層又は積層膜を用い、導電層132として、タンタル、モリブデン、チタンから選ばれた単層又は積層膜を用いることができる。
次に、積層して設けられた導電層130、132を選択的にエッチングして除去することによって、半導体層104、106、108、110の上方の一部に導電層130、132を残存させ、それぞれゲート電極として機能する導電層134、136、138、140を形成する(図21(B)参照)。なお、メモリ部に設けられた半導体層108の上方に形成される導電層138は、後に完成する不揮発性メモリ素子において制御ゲートとして機能する。また、導電層134、136、140は、後に完成するトランジスタにおいてゲート電極として機能する。
次に、半導体層104を覆うようにレジスト142を選択的に形成し、当該レジスト142、導電層136、138、140をマスクとして半導体層106、108、110に不純物元素を導入することによって不純物領域を形成する(図21(C)参照)。なお、レジスト142は、半導体層108に設けられた不純物領域166も覆うように設ける。不純物元素としては、n型を付与する不純物元素又はp型を付与する不純物元素を用いる。n型を示す不純物元素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いることができる。p型を示す不純物元素としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリウム(Ga)等を用いることができる。ここでは、不純物元素として、リン(P)を用いる。
図21(C)においては、不純物元素を導入することによって、半導体層106にソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域146とチャネル形成領域144が形成される。また、半導体層108には、ソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域150とチャネル形成領域148が形成される。また、半導体層110には、ソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域154とチャネル形成領域152が形成される。なお、ここでは不純物領域154をn型とする例を示しているが、p型とする場合には、不純物領域166をn型とする。
次に、半導体層106、108、110を覆うようにレジスト156を選択的に形成し、当該レジスト156、導電層134をマスクとして半導体層104に不純物元素を導入することによって不純物領域を形成する(図22(A)、図17参照)。不純物元素としては、n型を付与する不純物元素又はp型を付与する不純物元素を用いる。n型を示す不純物元素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いることができる。p型を示す不純物元素としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリウム(Ga)等を用いることができる。ここでは、図21(C)で半導体層106、108、110に導入した不純物元素と異なる導電型を有する不純物元素(例えば、ボロン(B))を導入する。その結果、半導体層104にソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域160とチャネル形成領域158が形成される。
次に、第3の絶縁層128、導電層134、136、138、140を覆うように絶縁層162を形成し、当該絶縁層162上に半導体層104、106、108、110にそれぞれ形成された不純物領域160、146、150、154と電気的に接続する導電層164を形成する(図22(B)、図18参照)。
絶縁層162は、CVD法やスパッタ法等により、酸化珪素(SiOx)膜、窒化珪素(SiNx)膜、酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)膜、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)膜等の酸素または窒素を有する絶縁層やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素を含む膜、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ベンゾシクロブテン、アクリル等の有機材料またはシロキサン樹脂等のシロキサン材料からなる単層または積層構造で設けることができる。なお、シロキサン材料とは、Si−O−Si結合を含む材料に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いることもできる。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。
導電層164は、CVD法やスパッタリング法等により、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、マンガン(Mn)、ネオジウム(Nd)、炭素(C)、シリコン(Si)から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層又は積層で形成する。アルミニウムを主成分とする合金材料とは、例えば、アルミニウムを主成分としニッケルを含む材料、又は、アルミニウムを主成分とし、ニッケルと、炭素と珪素の一方又は両方とを含む合金材料に相当する。導電層174は、例えば、バリア膜とアルミニウムシリコン(Al−Si)膜とバリア膜の積層構造、バリア膜とアルミニウムシリコン(Al−Si)膜と窒化チタン(TiN)膜とバリア膜の積層構造を採用するとよい。なお、バリア膜とは、チタン、チタンの窒化物、モリブデン、又はモリブデンの窒化物からなる薄膜に相当する。アルミニウムやアルミニウムシリコンは抵抗値が低く、安価であるため、導電層174を形成する材料として最適である。また、上層と下層のバリア層を設けると、アルミニウムやアルミニウムシリコンのヒロックの発生を防止することができる。また、還元性の高い元素であるチタンからなるバリア膜を形成すると、結晶質半導体層上に薄い自然酸化膜ができていたとしても、この自然酸化膜を還元し、結晶質半導体層と良好なコンタクトをとることができる。
なお、本実施例では、メモリ部に形成される不揮発性メモリ素子のコントロール絶縁層として機能する絶縁層とロジック部に形成される薄膜トランジスタのゲート絶縁層を同時に形成する例(図20(C))を示したがこれに限られない。例えば、図23に示すように形成してもよい。以下に、具体的に説明する。
まず、図20(A)まで同様に形成した後、電荷蓄積層122上に第3の絶縁層128を形成する(図23(A))。次に、半導体層108を覆うようにレジスト124を選択的に形成した後、半導体層104、106、110の上方に形成された電荷蓄積層122と第3の絶縁層128を選択的に除去する(図23(B))。その後、露出した半導体層104、106の表面にゲート絶縁層として機能する絶縁層168、170を形成する(図23(C))。絶縁層168、170は、第2の絶縁層116、118、120の形成で説明したように高密度プラズマ処理を用いて設けてもよいし、CVD法やスパッタ法によって形成することができる。
図23に示すように形成することによって、ロジック部に形成される薄膜トランジスタのゲート絶縁層とメモリ部に形成される不揮発性メモリ素子のコントロール絶縁層とを異なる厚さや材料で設けることもできる。
また、本実施例で示した工程において、ゲート電極として機能する導電層134、136、138、140の側面に接するように絶縁層172(サイドウォールともいう)を設けてもよい(図24参照)。半導体層104、106、108、110に絶縁層172をマスクとして不純物元素を導入することによって、当該半導体層104、106、108、110にそれぞれLDDとして機能する低濃度不純物領域180、174、176、178を形成することができる。
なお、絶縁層172は、半導体層104と直接接するように設けてもよいし(図24(A)参照)、当該絶縁層172の下方に他の絶縁層や電荷蓄積層が設けられた構造としてもよい(図24(B)参照)。
また、本実施例では、メモリ部に設けられた半導体層108の上方全面に電荷蓄積層126を設けた構成を示したが、これに限られない。例えば、半導体層108と導電層138が交差する部分に選択的に電荷蓄積層126を設けた構造としてもよい(図25参照)。なお、不揮発性メモリ素子において、半導体層108において、チャネル長をL、チャネル幅をWとした場合、電荷蓄積層126はチャネル長L及びチャネル幅Wより大きくなるように設けてもよいし(図25参照)、チャネル長Lとチャネル幅Wの一方より大きくなるように設けてもよいし、チャネル長L及びチャネル幅Wより小さくなるように(常に半導体層108上に設けられた状態)設けてもよい。
また、本実施例では、不揮発性メモリ素子を構成する半導体層の端部に不純物領域166を設けた場合を示したが、メモリ部に設けられる制御用トランジスタを構成する半導体層110とロジック部に設けられるトランジスタを構成する半導体層104、106の端部に不純物領域166を設けた構成としてもよい(図26参照)。図26では、半導体層106、110を有するトランジスタはnチャネル型であるため、導電層136と重なる半導体層106の端部と、導電層140と重なる半導体層110の端部にp型の不純物領域166を形成する。また、半導体層104を有するトランジスタはpチャネル型であるため、導電層134と重なる半導体層104の端部にnチャネル型の不純物領域166を形成する。
なお、図25では、電荷蓄積層126が、導電層138と重なるように設けられ、半導体層108の端部を横断するように設けた例を示しているが、本実施例はこの構造に限られない。電荷蓄積層126を半導体層108の端部と重ならず、チャネル長Lより大きくなるように設けてもよい(図27参照)。また、電荷蓄積層126を半導体層108の端部と重ならず、チャネル長Lより小さく設け且つチャネル幅Wより大きくなるように設けてもよい(図28参照)。なお、本実施例において、不純物領域166は、半導体層108の端部であって導電層138と重なる領域及びその近傍に設けた場合を示したが、導電層138と重なる領域には設けず近傍領域にのみ設けた構造(図3参照)としてもよい。
このように、不純物領域166を設けることにより、不純物領域150と当該不純物領域166の隣接する部分はpn接合により抵抗が高くなるため、半導体層108の端部における第2の絶縁層120の被覆不良や作製プロセスに伴う何らかの電荷の蓄積等による不揮発性メモリ素子の特性へ及ぼす影響を抑制することが可能となる。
本実施例は、本明細書で示した他の実施の形態又は他の実施例と組み合わせて行うことができる。
本実施例では、上記実施例と異なる不揮発性半導体記憶装置の作製方法に関して図面を参照して説明する。なお、上記実施例と同じものを指す場合には同様の符号を用いて示し説明を省略する。なお、図29〜図31において、A−B間及びC−D間はロジック部に設けられる薄膜トランジスタを示し、E−F間はメモリ部に設けられる不揮発性メモリ素子を示し、G−H間はメモリ部に設けられる薄膜トランジスタを示している。
まず、上記実施例で示したように、図19(A)まで同様に形成後、半導体層104、106、108の端部と、半導体層110を覆うようにレジスト114を選択的に形成し、当該レジスト114に覆われていない第1の絶縁層112を選択的に除去する(図29(A)参照)。つまり、ここでは、半導体層110と半導体層104、106、108の端部が第1の絶縁層112に覆われた構造となる。
これは、半導体層104、106、108上に形成された第1の絶縁層112をエッチングにより全て除去した場合に、半導体層104、106、108の端部と絶縁層102とが接する部分において絶縁層102に凹部(ザグリ)が形成されるのを防止するために設ける。絶縁層102に凹部が形成された場合、その後に半導体層104、106、108を覆う絶縁層等を形成した場合に被覆不良等の問題が生じるため、このように、半導体層104、106、108の端部を第1の絶縁層112で覆うことが有効となる。
次に、半導体層104、106、108上に第2の絶縁層116、118、120をそれぞれ形成する(図29(B)参照)。第2の絶縁層116、118、120は、上記実施例で説明したいずれかの方法で形成することができる。ここでは、高密度プラズマ処理を用いて酸化処理と窒化処理を続けて行うことによって、第2の絶縁層116、118、120として酸化シリコン膜と酸窒化シリコン膜を有する絶縁層を形成する。なお、第2の絶縁層116、118、120を形成する前又は形成した後に上記実施例で示したように半導体層108に選択的に不純物元素を導入し不純物領域166を形成する。
次に、半導体層110の上方に形成された第1の絶縁層112と、第2の絶縁層116、118、120を覆うように電荷蓄積層122を形成する(図29(C)参照)。電荷蓄積層122は、上記実施例で説明したいずれかの材料で形成することができる。ここでは、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜又は酸化窒化シリコン膜中に導電性粒子又は半導体粒子を含有させた膜で設ける。
次に、半導体層104、106上に形成された第2の絶縁層116、118、電荷蓄積層122を選択的に除去し、半導体層108上に形成された第2の絶縁層120、電荷蓄積層122と、半導体層110の上方に形成された電荷蓄積層122を残存させる。ここでは、メモリ部に設けられた半導体層108、半導体層110を選択的にレジスト124で覆い、レジスト124で覆われていない第2の絶縁層116、118と電荷蓄積層122をエッチングすることによって選択的に除去する(図30(A)参照)。なお、図30(A)では、電荷蓄積層122をエッチングして選択的に除去することによって、電荷蓄積層122の一部を残存させ、電荷蓄積層126を形成する例を示している。なお、上記実施例で示したように、半導体層110の上方に形成された電荷蓄積層122を除去してもよい。
次に、半導体層104、106、半導体層108、110の上方に形成された電荷蓄積層126を覆うように第3の絶縁層128を形成する(図30(B)参照)。
第3の絶縁層128は、上記実施例で説明したいずれかの材料を用いて形成する。例えば、第3の絶縁層128を、CVD法により酸化窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜を5〜50nmの膜厚で形成する。
なお、半導体層108の上方に形成された第3の絶縁層128は、後に完成する不揮発性メモリ素子においてコントロール絶縁層として機能し、半導体層104、106の上方に形成された第3の絶縁層128は、後に完成するトランジスタにおいてゲート絶縁層として機能する。
次に、半導体層104、106、108、110の上方にそれぞれゲート電極として機能する導電層134、136、138、140を形成する(図30(C)参照)。なお、メモリ部に設けられた半導体層108の上方に形成される導電層138は、後に完成する不揮発性メモリ素子において制御ゲートとして機能する。また、導電層134、136、140は、後に完成するトランジスタにおいてゲート電極として機能する。
次に、半導体層104を覆うようにレジスト142を選択的に形成し、当該レジスト142、導電層136、138、140をマスクとして半導体層106、108、110に不純物元素を導入することによって不純物領域を形成する(図31(A)参照)。なお、レジスト142は、半導体層108に設けられた不純物領域166も覆うように設ける。不純物元素としては、n型を付与する不純物元素又はp型を付与する不純物元素を用いる。n型を示す不純物元素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いることができる。p型を示す不純物元素としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリウム(Ga)等を用いることができる。ここでは、不純物元素として、リン(P)を用いる。
図31(A)においては、不純物元素を導入することによって、半導体層106にソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域146とチャネル形成領域144が形成される。また、半導体層108には、ソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域150とチャネル形成領域148が形成される。また、半導体層110には、ソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域154とチャネル形成領域152が形成される。
次に、半導体層106、108、110を覆うようにレジスト156を選択的に形成し、当該レジスト156、導電層134をマスクとして半導体層104に不純物元素を導入することによって不純物領域を形成する(図31(B)参照)。不純物元素としては、n型を付与する不純物元素又はp型を付与する不純物元素を用いる。n型を示す不純物元素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いることができる。p型を示す不純物元素としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリウム(Ga)等を用いることができる。ここでは、図31(A)で半導体層106、108、110に導入した不純物元素と異なる導電型を有する不純物元素(例えば、ボロン(B))を導入する。その結果、半導体層104にソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域160とチャネル形成領域158が形成される。
次に、第3の絶縁層128、導電層134、136、138、140を覆うように絶縁層162を形成し、当該絶縁層162上に半導体層104、106、108、110にそれぞれ形成された不純物領域160、146、150154と電気的に接続する導電層164を形成する(図31(C)参照)。
絶縁層162、導電層164は、上記実施例で説明したいずれかの材料を用いて形成することができる。
なお、本実施例は、本明細書で示した他の実施の形態又は実施例と組み合わせて行うことができる。
本実施例では、上記実施例と異なる不揮発性半導体記憶装置の作製方法に関して図面を参照して説明する。なお、上記実施例と同じものを指す場合には同様の符号を用いて示し説明を省略する。なお、図32〜図34において、A−B間及びC−D間はロジック部に設けられる薄膜トランジスタを示し、E−F間はメモリ部に設けられる不揮発性メモリ素子を示し、G−H間はメモリ部に設けられる薄膜トランジスタを示している。
まず、基板100上に絶縁層102を介して半導体層103を形成し、当該半導体層103上に第1の絶縁層112を形成する(図32(A)参照)。
半導体層103は、基板100上にあらかじめ形成された絶縁層102上にスパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等を用いてシリコン(Si)を主成分とする材料等を用いて非晶質半導体層を形成し、当該非晶質半導体層を結晶化させることにより設けることができる。なお、非晶質半導体層の結晶化は、レーザー結晶化法、RTA又はファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法またはこれら方法を組み合わせた方法等により行うことができる。
次に、第1の絶縁層112上に選択的にレジスト114を設け、当該レジスト114をマスクとしてエッチングすることによって、第1の絶縁層112を残存させて、第1の絶縁層113を形成する(図32(B)参照)。
次に、露出した半導体層103上に第2の絶縁層115を形成する(図32(C)参照)。
第2の絶縁層115は、露出した半導体層103に熱処理又はプラズマ処理等を行うことによって形成することができる。例えば、高密度プラズマ処理により当該半導体層103に酸化処理、窒化処理又は酸窒化処理を行うことによって、当該半導体層103上にそれぞれ酸化膜、窒化膜又は酸窒化膜となる第2の絶縁層115を形成する。なお、第2の絶縁層115は、CVD法やスパッタ法により形成してもよいし、CVD法やスパッタ法で形成した膜に高密度プラズマ処理を行うことにより形成してもよい。
例えば、半導体層103としてSiを主成分とする半導体層を用いて高密度プラズマ処理により酸化処理又は窒化処理を行った場合、第2の絶縁層115として酸化シリコン(SiOx)膜又は窒化シリコン(SiNx)膜が形成される。また、高密度プラズマ処理により半導体層103に酸化処理を行った後に、再度高密度プラズマ処理を行うことによって窒化処理を行ってもよい。この場合、半導体層103に接して酸化シリコン膜が形成され、当該酸化シリコン膜上に酸素と窒素を有する膜(以下、「酸窒化シリコン膜」と記す)が形成され、第2の絶縁層115は酸化シリコン膜と酸窒化シリコン膜とが積層された膜となる。
ここでは、第2の絶縁層115を1〜10nm、好ましくは1〜5nmで形成する。例えば、高密度プラズマ処理により半導体層103に酸化処理を行い当該半導体層103の表面に酸化シリコン膜を形成した後、高密度プラズマ処理により窒化処理を行い酸化シリコン膜の表面に酸窒化シリコン膜を形成する。また、このとき、高密度プラズマ処理による酸化処理と窒化処理は大気に一度も曝されることなく連続して行うことが好ましい。高密度プラズマ処理を連続して行うことによって、汚染物の混入の防止や生産効率の向上を実現することができる。また、この際に、第1の絶縁層113の表面も酸化又は窒化され、酸窒化シリコン膜が形成される場合がある。
次に、第2の絶縁層115と第1の絶縁層113上に電荷蓄積層122を形成する(図33(A)参照)。電荷蓄積層122は、上記実施例で説明したいずれかの材料で形成することができる。ここでは、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜又は酸化窒化シリコン膜で設ける。
次に、第1の絶縁層113と第2の絶縁層115上に選択的にレジスト123を形成し、当該レジスト123をマスクとして、第2の絶縁層115と電荷蓄積層122を選択的に除去することによって、第2の絶縁層115、電荷蓄積層122の積層構造を残存させて第2の絶縁層120、電荷蓄積層126を形成する。また、第1の絶縁層113上に形成された電荷蓄積層122を残存させて電荷蓄積層127を形成する。なお、電荷蓄積層127を除去してもよい(図33(B)参照)。メモリ部に形成された第2の絶縁層120は、後に完成する不揮発性記憶素子においてトンネル絶縁層として機能する。
次に、半導体層103を選択的にエッチングして島状の半導体層104、106、108、110を形成する(図33(C)参照)。電荷蓄積層126、127は、それぞれ島状の半導体層108、110を横断した構成としても良いし、半導体層108、110上に島状に設けられる構成としても良い。
次に、半導体層104、106、半導体層108の上方に形成された電荷蓄積層126、半導体層110の上方に形成された電荷蓄積層127を覆うように第3の絶縁層128を形成する(図34(A)参照)。第3の絶縁層128を形成する前又は形成した後に上記実施例で示したように半導体層108に選択的に不純物元素を導入し不純物領域166を形成する。
次に、半導体層104、106、108、110の上方にそれぞれゲート電極として機能する導電層134、136、138、140を形成する(図34(B)参照)。なお、メモリ部に設けられた半導体層108の上方に形成される導電層138は、後に完成する不揮発性メモリ素子において制御ゲートとして機能する。また、導電層134、136、140は、後に完成するトランジスタにおいてゲート電極として機能する。
次に、上記実施例で示したように、半導体層104、106、108、110にそれぞれチャネル形成領域及び不純物領域を形成した後、第3の絶縁層128、導電層134、136、138、140を覆うように絶縁層162を形成し、当該絶縁層162上に半導体層104、106、108、110にそれぞれ形成された不純物領域160、146、150、154と電気的に接続する導電層164を形成する(図34(C)参照)。
なお、本実施例は、本明細書で示した他の実施の形態又は実施例と組み合わせて行うことができる。
本実施例では、基板上に不揮発性メモリ素子を作製し、当該不揮発性メモリ素子の特性に関して検討を行った結果を図面を参照して説明する。
まず、図41に示すように不揮発性メモリ素子を作製した。
具体的には、ガラス基板700上に下地絶縁層701を介して半導体層702を形成し、当該半導体層702上に、第1の絶縁層703と、電荷蓄積層704と、第2の絶縁層705と、制御ゲート電極706とを順に積層して設けた。下地絶縁層701としては、プラズマCVD法を用いて、窒化酸化シリコン膜(膜厚50nm)と酸化窒化シリコン膜(膜厚100nm)とを順に積層させて設けた。また、半導体層702は、Siを主成分とする結晶性半導体層で形成し、チャネル形成領域702a、ソース領域又はドレイン領域702b、不純物領域702cを設けた。第1の絶縁層703は、半導体層702に高密度プラズマで酸化処理を行い酸化シリコン膜を概略3nmで形成した後に、窒化処理を行うことによって、酸化シリコン膜の表面又は表面近傍に窒化処理層を形成したものを用いた。電荷蓄積層704は、プラズマCVD法により窒化シリコンを概略10nmとなるように形成した。第2の絶縁層705は、プラズマCVD法により酸化窒化シリコンを概略10nmとなるように形成した。制御ゲート電極706は、窒化タンタル(膜厚30nm)とタングステン(膜厚370nm)を順に積層させて形成した。また、ソース領域又はドレイン領域702bをn型の導電型とし、半導体層の端部であってソース領域又はドレイン領域及びチャネル形成領域と接する不純物領域702cをp型の導電型として設けた。また、チャネル形成領域702aも不純物領域702cと同一の濃度のp型の導電型として設け、半導体層702の幅を8μm、ソース領域又はドレイン領域の幅を4μm、チャネル長を2μmで設けた。
図37に、当該不揮発性メモリ素子の電流電圧特性を示す。図37では、書き込みと消去を1回行った際の電流電圧特性と、書き込みと消去を15万回行った際の電流電圧特性を示している。図37より、本発明を適用した不揮発性メモリ素子は、繰り返し書き込みと消去を行った場合であっても、電流電圧特性の変化が小さく再現性を有していることが分かった。
図38では、不揮発性メモリ素子に書き込みと消去を繰り返し行った場合のしきい値電圧(Vth)を示している。なお、図38において縦軸はしきい値の電圧を示しており、横軸は書き込みと読み込みの回数を示している。図38より、本発明を適用した不揮発性メモリ素子は、書き込みを繰り返し行った場合であっても、しきい値がほとんど変化していない。また、消去を繰り返し行った場合であっても、しきい値がほとんど変化しておらず、メモリとして高い信頼性を有していることが分かった。
図39では、不揮発性メモリ素子に書き込みと消去を繰り返し行った場合のサブスレッショルド特性(S値、S−Value)を示している。なお、図39において縦軸はS値を示しており、横軸は書き込みと読み込みの回数を示している。図39より、本発明を適用した不揮発性メモリ素子は、書き込み/消去を繰り返し行った場合であっても、S値の変化は小さい結果が得られた。従って、書き込み/消去を繰り返し行った場合であっても、不揮発性メモリ素子の特性は変化せず、高い信頼性を有するメモリとして利用することができる。
図40では、不揮発性メモリ素子に書き込みと消去を繰り返し行った場合の移動度の特性を示している。なお、図40において縦軸は移動度の最大値の変化率を示しており、横軸は書き込みと消去の回数を示している。図40より、本発明を適用した不揮発性メモリ素子は、書き込み/消去を繰り返し行った場合であっても、移動度の変化が小さい結果が得られた。従って、書き込み/消去を繰り返し行った場合であっても、不揮発性メモリ素子の特性は変化せず、高い信頼性を有するメモリとして利用することができる。
本実施例では、上述した本発明の不揮発性半導体記憶装置を備えた非接触でデータの入出力が可能である半導体装置の適用例に関して図面を参照して以下に説明する。非接触でデータの入出力が可能である半導体装置は利用の形態によっては、RFIDタグ、IDタグ、ICタグ、ICチップ、RFタグ、無線タグ、電子タグまたは無線チップともよばれる。
半導体装置800は、非接触でデータを交信する機能を有し、高周波回路810、電源回路820、リセット回路830、クロック発生回路840、データ復調回路850、データ変調回路860、他の回路の制御を行う制御回路870、記憶回路880およびアンテナ890を有している(図35(A))。高周波回路810はアンテナ890より信号を受信して、データ変調回路860より受信した信号をアンテナ890から出力する回路であり、電源回路820は受信信号から電源電位を生成する回路であり、リセット回路830はリセット信号を生成する回路であり、クロック発生回路840はアンテナ890から入力された受信信号を基に各種クロック信号を生成する回路であり、データ復調回路850は受信信号を復調して制御回路870に出力する回路であり、データ変調回路860は制御回路870から受信した信号を変調する回路である。また、制御回路870としては、例えばコード抽出回路910、コード判定回路920、CRC判定回路930および出力ユニット回路940が設けられている。なお、コード抽出回路910は制御回路870に送られてきた命令に含まれる複数のコードをそれぞれ抽出する回路であり、コード判定回路920は抽出されたコードとリファレンスに相当するコードとを比較して命令の内容を判定する回路であり、CRC判定回路930は判定されたコードに基づいて送信エラー等の有無を検出する回路である。
次に、上述した半導体装置の動作の一例について説明する。まず、アンテナ890により無線信号が受信される。無線信号は高周波回路810を介して電源回路820に送られ、高電源電位(以下、VDDと記す)が生成される。VDDは半導体装置800が有する各回路に供給される。また、高周波回路810を介してデータ復調回路850に送られた信号は復調される(以下、復調信号)。さらに、高周波回路810を介してリセット回路830およびクロック発生回路840を通った信号及び復調信号は制御回路870に送られる。制御回路870に送られた信号は、コード抽出回路910、コード判定回路920およびCRC判定回路930等によって解析される。そして、解析された信号にしたがって、記憶回路880内に記憶されている半導体装置の情報が出力される。出力された半導体装置の情報は出力ユニット回路940を通って符号化される。さらに、符号化された半導体装置800の情報はデータ変調回路860を通って、アンテナ890により送信される。なお、半導体装置800を構成する複数の回路においては、低電源電位(以下、VSS)は共通であり、VSSはGNDとすることができる。また、本発明の不揮発性半導体記憶装置を記憶回路880に適用することができる。本発明の不揮発性半導体記憶装置は、駆動電圧を低くすることができるため、非接触でデータを交信できる距離をのばすことが可能となる。
このように、リーダ/ライタから半導体装置800に信号を送り、当該半導体装置800から送られてきた信号をリーダ/ライタで受信することによって、半導体装置のデータを読み取ることが可能となる。
また、半導体装置800は、各回路への電源電圧の供給を電源(バッテリー)を搭載せず電磁波により行うタイプとしてもよいし、電源(バッテリー)を搭載して電源又は電磁波と電源により各回路に電源電圧を供給するタイプとしてもよい。
次に、非接触でデータの入出力が可能な半導体装置の使用形態の一例について説明する。表示部3210を含む携帯端末の側面には、リーダ/ライタ3200が設けられ、品物3220の側面には半導体装置3230が設けられる(図35(B))。品物3220が含む半導体装置3230にリーダ/ライタ3200をかざすと、表示部3210に品物の原材料や原産地、生産工程ごとの検査結果や流通過程の履歴等、更に商品の説明等の商品に関する情報が表示される。また、商品3260をベルトコンベアにより搬送する際に、リーダ/ライタ3240と、商品3260に設けられた半導体装置3250を用いて、該商品3260の検品を行うことができる(図35(C))。このように、システムに半導体装置を活用することで、情報の取得を簡単に行うことができ、高機能化と高付加価値化を実現する。
また、本発明の不揮発性半導体記憶装置は、メモリを具備したあらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。例えば、本発明の不揮発性半導体記憶装置を適用した電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ等のカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDVD(digital versatile disc)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それら電子機器の具体例を図36に示す。
図36(A)、(B)は、デジタルカメラを示している。図36(B)は、図36(A)の裏側を示す図である。このデジタルカメラは、筐体2111、表示部2112、レンズ2113、操作キー2114、シャッター2115などを有する。また、取り出し可能な不揮発性のメモリ2116を備えており、当該デジタルカメラで撮影したデータをメモリ2116に記憶させておく構成となっている。本発明を用いて形成された不揮発性の半導体記憶装置は当該メモリ2116に適用することができる。
また、図36(C)は、携帯電話を示しており、携帯端末の1つの代表例である。この携帯電話は筐体2121、表示部2122、操作キー2123などを含む。また、携帯電話は、取り出し可能な不揮発性のメモリ2125を備えており、当該携帯電話の電話番号等のデータ、映像、音楽データ等をメモリ2125に記憶させ再生することができる。本発明を用いて形成された不揮発性の半導体記憶装置は当該メモリ2125に適用することができる。
また、図36(D)は、デジタルプレーヤーを示しており、オーディオ装置の1つの代表例である。図36(D)に示すデジタルプレーヤーは、本体2130、表示部2131、メモリ部2132、操作部2133、イヤホン2134等を含んでいる。なお、イヤホン2134の代わりにヘッドホンや無線式イヤホンを用いることができる。メモリ部2132は、本発明を用いて形成された不揮発性の半導体記憶装置を用いることができる。例えば、記録容量が20〜200ギガバイト(GB)のNAND型不揮発性メモリを用いることができる。また、操作部2133を操作することにより、映像や音声(音楽)を記録、再生することができる。なお、表示部2131は黒色の背景に白色の文字を表示することで消費電力を抑えられる。これは携帯型のオーディオ装置において特に有効である。なお、メモリ部2132に設けられた不揮発性の半導体記憶装置は、取り出し可能な構成としてもよい。
また、図36(E)は、電子ブック(電子ペーパーともいう)を示している。この電子ブックは、本体2141、表示部2142、操作キー2143、メモリ部2144を含んでいる。またモデムが本体2141に内蔵されていてもよいし、無線で情報を送受信できる構成としてもよい。メモリ部2144は、本発明を用いて形成された不揮発性の半導体記憶装置を用いることができる。例えば、記録容量が20〜200ギガバイト(GB)のNAND型不揮発性メモリを用いることができる。また、操作キー2143を操作することにより、映像や音声(音楽)を記録、再生することができる。なお、メモリ部2144に設けられた不揮発性の半導体記憶装置は、取り出し可能な構成としてもよい。
以上の様に、本発明の不揮発性半導体記憶装置の適用範囲は極めて広く、メモリを有するものであればあらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。
本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の主要な構成を示す図。 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の主要な構成を示す図。 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の主要な構成を示す図。 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の主要な構成を示す図。 本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の主要な構成を示す図。 不揮発性メモリの書き込み及び読み出し動作を説明する図。 不揮発性メモリの消去動作を説明する図。 不揮発性メモリセルアレイの等価回路の一例を示す図。 NOR型不揮発性メモリセルアレイの等価回路の一例を示す図。 NAND型不揮発性メモリセルアレイの等価回路の一例を示す図。 NAND型不揮発性メモリの書き込み動作を説明する図。 NAND型不揮発性メモリの消去及び読み出し動作を説明する図。 電荷が蓄積された”0”の場合と消去された”1”の場合における不揮発性メモリのしきい値電圧の変化を示す図。 不揮発性半導体記憶装置の回路ブロック図の一例を示す図。 プラズマ処理装置の構成を説明する図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の作製方法の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の使用形態の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の使用形態の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の特性を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の特性を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の特性を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の特性を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置の一例を示す図。 本発明の不揮発性半導体記憶装置におけるトンネル絶縁層の組成を示す図。
符号の説明
10 基板
11 ワード線WL
12 下地絶縁層
14 チャネル形成領域
16 絶縁層
18 半導体層
18a 不純物領域
18b 不純物領域
18c 不純物領域
18d 不純物領域
20 電荷蓄積層
22 絶縁層
24 制御ゲート電極
26 絶縁層
30 半導体層
32 半導体層
34 半導体層
36 半導体層
38 半導体層
40 半導体層
52 メモリセルアレイ
54 周辺回路
56 アドレスバッファ
58 コントロール回路
60 昇圧回路
62 ロウデコーダ
64 カラムデコーダ
66 センスアンプ
68 データバッファ
70 データ入出力バッファ
80 アンテナ
82 誘電体板
84 ガス供給部
86 排気口
88 支持台
90 温度制御部
92 マイクロ波供給部
94 プラズマ
100 基板
102 絶縁層
103 半導体層
104 半導体層
106 半導体層
108 半導体層
110 半導体層
112 絶縁層
113 絶縁層
114 レジスト
115 絶縁層
116 絶縁層
120 絶縁層
121 電荷蓄積層
122 電荷蓄積層
123 レジスト
124 レジスト
126 電荷蓄積層
127 電荷蓄積層
128 絶縁層
130 導電層
132 導電層
133 絶縁層
134 導電層
136 導電層
138 導電層
140 導電層
142 レジスト
144 チャネル形成領域
146 不純物領域
148 チャネル形成領域
150 不純物領域
152 チャネル形成領域
154 不純物領域
155 絶縁層
156 レジスト
158 チャネル形成領域
160 不純物領域
162 絶縁層
164 導電層
166 不純物領域
168 絶縁層
16a 酸化シリコン層
16b 窒素プラズマ処理層
172 絶縁層
174 導電層
180 低濃度不純物領域
234 絶縁層
24a 金属窒化物層
24b 金属層
700 ガラス基板
701 下地絶縁層
702 半導体層
703 絶縁層
704 電荷蓄積層
705 絶縁層
706 制御ゲート電極
800 半導体装置
801 絶縁層
802 電荷蓄積層
810 高周波回路
820 電源回路
830 リセット回路
840 クロック発生回路
850 データ復調回路
860 データ変調回路
870 制御回路
880 記憶回路
890 アンテナ
910 コード抽出回路
920 コード判定回路
930 CRC判定回路
940 出力ユニット回路
2111 筐体
2112 表示部
2113 レンズ
2114 操作キー
2115 シャッター
2116 メモリ
2121 筐体
2122 表示部
2123 操作キー
2125 メモリ
2130 本体
2131 表示部
2132 メモリ部
2133 操作部
2134 イヤホン
2141 本体
2142 表示部
2143 操作キー
2144 メモリ部
3200 リーダ/ライタ
3210 表示部
3220 品物
3230 半導体装置
3240 リーダ/ライタ
3250 半導体装置
3260 商品
702a チャネル形成領域
702b ドレイン領域
702c 不純物領域
1280a 導電層

Claims (9)

  1. 絶縁表面を有する基板と、
    前記基板上の島状の半導体層と、
    前記半導体層の上方に第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層の上方に電荷蓄積層と、
    前記電荷蓄積層の上方に第2の絶縁層と、
    前記第2の絶縁層の上方にゲート電極と、を有し、
    前記半導体層は、
    前記ゲート電極と重なる領域に設けられたチャネル形成領域と、
    前記チャネル形成領域を挟むように設けられたソース領域又はドレイン領域として機能しうる一対の第1の不純物領域と、
    前記チャネル形成領域及び前記一対の第1の不純物領域と隣接して設けられた第2の不純物領域と、を有し、
    前記一対の第1の不純物領域と前記第2の不純物領域は導電型が異なり、
    前記第2の不純物領域は少なくとも前記半導体層の端部にあり、
    前記ゲート電極は、前記半導体層と交差して、前記半導体層を乗り越え、
    前記ゲート電極は、前記第2の不純物領域において前記半導体層による段差に乗りあがることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 請求項1において、
    前記電荷蓄積層は、前記半導体層と交差して、前記半導体層を乗り越え、
    前記電荷蓄積層は、前記第2の不純物領域で前記半導体層による段差に乗りあがることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記電荷蓄積層は、前記半導体層上にあり、且つ前記半導体層より小さく、
    前記電荷蓄積層のチャネル長方向に平行な端部は、前記第2の不純物領域上に配置していることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、
    前記電荷蓄積層は、窒素を含む絶縁層であることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
    前記ゲート電極は、窒素を含む導電層であることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、
    前記第1の不純物領域はn型の導電型であり、前記第2の不純物領域はp型の導電型であることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
    前記電荷蓄積層のチャネル長方向の幅は、前記ゲート電極のチャネル長方向の幅と同じであることを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
    前記電荷蓄積層のチャネル長方向の幅は、前記ゲート電極のチャネル長方向の幅より大きいことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  9. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
    前記電荷蓄積層のチャネル長方向の幅は、前記ゲート電極のチャネル長方向の幅より小さいことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
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