JP5093675B2 - 連続鋳造方法 - Google Patents

連続鋳造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5093675B2
JP5093675B2 JP2008121621A JP2008121621A JP5093675B2 JP 5093675 B2 JP5093675 B2 JP 5093675B2 JP 2008121621 A JP2008121621 A JP 2008121621A JP 2008121621 A JP2008121621 A JP 2008121621A JP 5093675 B2 JP5093675 B2 JP 5093675B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
continuous casting
displacement
dam
gap
block
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008121621A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009269053A (ja
Inventor
清高 宇都宮
達也 柴田
和弘 南条
稔 中本
啓之 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2008121621A priority Critical patent/JP5093675B2/ja
Publication of JP2009269053A publication Critical patent/JP2009269053A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5093675B2 publication Critical patent/JP5093675B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Description

本発明は、鋳造材を連続的に製造する連続鋳造方法、及び連続鋳造装置、並びにこの鋳造に引き続いて圧延を行って圧延材を連続的に製造する連続鋳造圧延方法及び連続鋳造圧延装置に関するものである。特に、高品質の鋳造材や圧延材の生産に適した連続鋳造方法に関する。
電線の導体に利用される銅線や銅合金線といった線材は、一般に、圧延材を伸線して製造される。この圧延材は、例えば、溶解金属(溶湯)を連続的に鋳造し、得られた鋳造材を引き続いて圧延する連続鋳造圧延により製造される。連続鋳造圧延には、例えば、図7に示すツインベルト式の連続鋳造装置100(特許文献1)と、この鋳造装置100の下流に配置された多段圧延装置200とが利用される。
連続鋳造装置100は、上ベルト100u及び下ベルト100dと、上ベルト100uと下ベルト100dとの間に配置された一対のブロック連110とがつくる空間を鋳型とする装置である。この装置100は、注湯具120から鋳型空間の注湯口130に溶湯Mを供給し、上記空間内で溶湯Mを移動させると共に凝固させることで、連続的に鋳造材Cを製造する。
各ベルト100u,100dは、複数のプーリー140間に張架される無端ベルトであり、プーリー140の回転により走行し(回転し)、この走行に伴ってベルト100u,100dに挟まれるブロック連110も同期して回転する。両ベルト100u,100dは、注湯口130が鋳造材Cの排出口よりも高くなるように配置される。各ブロック連110は、複数のダムブロック111をストラップ(図示せず)で連結した環状の無限軌道である。各ブロック連110の一部は下ベルト100dに支持され、残部は下ベルト100dに支持されずに垂れ下がっている(以下、この垂れ下がり部分を下垂領域と呼ぶ)。つまり、各ブロック連110は、全体として楕円状に配置される。ベルト100u,100dやダムブロック111は、冷却機構(図示せず)により適宜冷却され、これらベルト100u,100d及びブロック連110に接触することで溶湯Mも冷却されて凝固する。
各ブロック連110のストラップは、当該ブロック連110に属する複数のダムブロック111の合計長よりも若干長い。そのため、各ブロック連110における隣り合うダムブロック間には、隙間が設けられる。この隙間により、ブロック連110は、回転し易い。
特開2007-330993号公報
銅線や銅合金線といった線材の素材となる鋳造材に疵や割れなどの表面欠陥が存在すると、後工程の圧延や伸線で割れなどが増大、拡大する。そのため、高品質の線材を得るには、鋳造材自体に表面欠陥が少ないことが望まれる。しかし、従来の連続鋳造方法や連続鋳造圧延方法では、品質の低い鋳造材が製造される恐れがある。
ダムブロックとストラップとは、構成素材が異なるため、熱膨張度合いも異なる。通常、銅や銅合金製のダムブロックは、ステンレス鋼製のストラップよりも熱膨張し易い。ダムブロックが熱膨張すると、隣り合うダムブロック間の隙間が少なくなっていき、最終的には、下垂領域において大きく熱膨張したダムブロックが熱膨張の小さいストラップを引っ張ることで、ブロック連が真円に近づくように変形する。この変形により、図6(II)に示すように上ベルト100uがプーリーと共にブロック連に押し上げられて、ダムブロック111と下ベルト100dとの間に隙間が生じる。この隙間に溶湯が流れ込むと、フィン状のバリBが鋳造材Cの側面に形成される。このバリは、鋳造材の品質低下の一要因である。
そこで、本発明の目的の一つは、高品質の鋳造材を生産性よく製造することができる連続鋳造方法、及び連続鋳造装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、高品質の圧延材を製造することができる連続鋳造圧延方法、及び連続鋳造圧延装置を提供することにある。
上記フィン状のバリを低減するには、ダムブロックが熱膨張した際に、隣り合うダムブロック間の隙間を調整することが考えられる。この調整方法として、図5に示すように、ブロック連110の下垂領域の一部を局所的に支持する支持部150を配置することが考えられる。例えば、隣り合うダムブロック111間に十分な隙間が設けられるようにストラップ112の長さを調整すると、下垂領域は、一点鎖線で示すように自重により垂れ下がる。ブロック連110において注湯口近くのダムブロックは、鋳造材Cの排出口近くのダムブロックよりも高い位置にあるため、注湯口近くに位置する隣り合うダムブロック111間に大きな隙間が生じる。この大きな隙間に溶湯が流れてバリが形成されると、バリがダムブロック111間に挟まれることで鋳造材がブロック連110から外れず、鋳造できなくなる恐れがある。そこで、図5に示すように、下垂領域に存在するダムブロック111を支持部150で押し上げるように支持すると、隣り合う一対のダムブロック111は、ストラップ112で繋がった一端側が開き、ストラップ112に吊り下げられた他端側が近づくように(閉じるように)、支持部150に支持される。支持部150の押し上げ量を大きくしていくと、下垂領域において支持部150から注湯口までの領域(以下、上流側下垂領域と呼ぶ)に存在するストラップ112がつくる弧の径が小さくなることで、この上流側下垂領域に存在するダムブロック111間の隙間が詰まって小さくなる。逆に、支持部150の位置を下げると、上流側下垂領域のストラップ112がつくる弧の径が大きくなることで、この領域に存在するダムブロック111間の隙間が広がって大きくなる。
ダムブロック111が熱膨張することで、隣り合うダムブロック111間の隙間が詰まって無くなると、熱膨張したダムブロック111は、上ベルト100uを押し上げる。従って、支持部150の位置を下げて、ダムブロック111間の隙間が大きくなるようにすると、上ベルト100uの押し上げを緩和できる。
このようにダムブロック111間の隙間の詰まり具合(又はストラップ112の張り具合)を確認して、支持部150の位置(押し上げ量)を調整することで、ダムブロック111と下ベルト100dとの間に隙間が生じることを抑制することができる(図6(I))。しかし、この詰まり具合(或いは張り具合)を作業者が目視で確認する場合、作業者によって詰まり具合の評価がばらつくことで、高品質の鋳造材を安定して供給することが難しい。そこで、本発明連続鋳造方法は、作業者の目視によるばらつきを防止して、高品質な鋳造材を安定して供給するために、上ベルトの変位状態を物理量として測定することを提案する。
本発明の連続鋳造方法は、複数のダムブロックをストラップで連ねた一対のブロック連と、並列された上記ブロック連を挟む上ベルト及び下ベルトとがつくる鋳型空間に溶融金属を注湯して鋳造材を連続鋳造する方法である。この連続鋳造方法では、ダムブロックの熱膨張に伴って変位する上ベルトの変位量を測定し、この変位量に基づいて、隣り合うダムブロック間のギャップを調整して鋳造を行う。
上記構成によれば、測定した変位量に基づいて、隣り合うダムブロック間のギャップを調整するため、作業者が目視によりギャップを確認する場合と比較してダムブロックの詰まり具合の評価にばらつきが実質的に生じない。そのため、本発明連続鋳造方法は、ダムブロックとベルトとの間に隙間が生じることを効果的に低減することができる。従って、本発明連続鋳造方法は、上記隙間に溶湯が流れてバリが形成されることを低減することができ、高品質な鋳造材を提供することができる。
上記隣り合うダムブロック間のギャップの調整は、ダムブロックを冷却する冷却水の流量を調整することで行うことが挙げられる。
この構成によれば、例えば、冷却水の流量を増加して、ダムブロックの冷却能力を高めることで、溶湯に接触して温度が高められたダムブロックを十分に冷却することができる。その結果、ダムブロックの熱膨張が小さくなり、ダムブロック間のギャップを大きくすることができる。一方、冷却水の流量を減らして、ダムブロックの冷却能力を小さくすることで、ダムブロックをある程度熱膨張させた状態にすることができる。その結果、ダムブロック間のギャップを小さくすることができる。このように冷却水の流量を変化することで、ギャップの調整を簡単に行える。ダムブロックの冷却は、ブロック連において下ベルトに支持されない下垂領域の任意の位置で行うことが挙げられる。
上記隣り合うダムブロック間のギャップの調整は、ブロック連のうち、下ベルトで支持されない下垂領域の一部を支持し、この支持状態を変化させることで行うことが挙げられる。この構成では、上記支持箇所から溶融金属の注湯口までの間、即ち、上流側下垂領域に存在するダムブロック間のギャップを調整する。
この構成によれば、例えば、支持箇所の位置を低くする(下げる)ことで、低くする前に比べて上流側下垂領域のストラップがつくる弧が大きくなるため、この領域に存在するダムブロック間の隙間を広げられる。一方、支持箇所の位置を高くする(上げる)ことで、高くする前に比べて上流側下垂領域のストラップがつくる弧が小さくなるため、この領域に存在するダムブロック間の隙間を狭められる。このように支持箇所の位置を変化することで、ギャップの調整を簡単に行える。
上記隣り合うダムブロック間のギャップの調整は、ダムブロックの温度に応じて行うことが好ましい。例えば、上記下ベルトで支持されない下垂領域におけるダムブロックを冷却し、この冷却されて溶融金属に接触していないダムブロックの温度を測定する。そして、この測定した温度と、上ベルトの変位量とに基づいて上記ギャップの調整を行う。
この構成によれば、ダムブロックを冷却することで、ダムブロックの熱膨張を低減することができる。従って、上ベルトの変位量が所定の範囲を超える場合に、この冷却したダムブロックが溶融金属と接触する前において所定の温度であるとき、上ベルトの押し上げは、ダムブロックの熱膨張によるものよりも、下垂領域におけるストラップの張り具合によるものと考えられる。そこで、この場合、上述のように支持箇所の位置を変化することで、ギャップの調整を行うことが好ましい。一方、上ベルトの変位量が所定の範囲を超える場合に、この冷却したダムブロックが溶融金属と接触する前において所定の温度を超えるとき、上ベルトの押し上げは、ダムブロックの熱膨張によるものと考えられる。そこで、この場合、上述のようにダムブロックを冷却する冷却水の流量を変化することで、ギャップの調整を行うことが好ましい。このように溶融金属に接触する前のダムブロックの温度に応じて、ギャップの調整方法を適宜選択することで、高品質な鋳造材を製造することができる。また、この構成では、下ベルトに支持されない下垂領域のダムブロックを冷却するため、ダムブロックを容易に冷却することができる。
上記隣り合うダムブロック間のギャップの調整は、測定した上ベルトの変位量が0.5mm以上のときに行うことが好ましい。
本発明者らが調べたところ、上ベルトが予め設定した適正値から0.5mm以上変位すると、大きなバリが生じるとの知見を得た。この構成によれば、測定した上ベルトの変位が0.5mm以上のときにギャップの調整を行うため、上ベルトの変位量を0.5mm未満にすることができ、大きなバリの発生を効果的に低減できる。特に、上ベルトの変位量が0.2m以上のときにギャップの調整を行うと、上ベルトの変位量を0.2mm未満に維持することができ、バリの無い高品位な鋳造材を安定して製造することができて好ましい。
上述の本発明連続鋳造方法により得られた鋳造材に連続して圧延を行うことができる。特に、本発明連続鋳造圧延方法は、本発明連続鋳造方法に引き続いて圧延を行う方法であって、上述した隣り合うダムブロック間のギャップの調整に加えて、圧延装置の回転状態の調整を行うことを提案する。この連続鋳造圧延方法では、上ベルトにおいて溶融金属の注湯口近くの注湯側部分(上流側部分)、及び鋳造材の排出口近くの排出側部分(下流側部分)の変位量をそれぞれ測定する。そして、この方法では、上記注湯側部分の変位量に基づくギャップの調整、及び、上記排出側部分の変位量に基づく圧延装置の回転状態の調整の少なくとも一方を行う。
溶融金属の注湯口から鋳造材の排出口に向かって高さが低くなるように上下ベルトを水平方向に対して傾斜させて配置して連続鋳造を行い、排出された鋳造材が水平方向に延びるように鋳造材を滑らかに曲げてから圧延を施すと、圧延材に過度な曲げが加わり難く、過度な曲げによる割れなどの発生を低減できる。従って、直進性の高い圧延材が得られる。このとき、鋳造材は、圧延装置(圧延ローラ)に引っ張られるようにして圧延が施される。この圧延装置の引っ張り具合が強過ぎると、鋳造材は、上ベルトに近い位置で曲がり、上ベルト(特に、鋳造材の排出口付近)を押し上げることがある。従って、上ベルトの排出側部分の変位量を測定し、この変位量に基づいて、圧延装置の回転状態を調整することで、上ベルトの排出側部分の押し上げを抑制できる。また、上ベルトの注湯側部分の変位量を測定し、上述のようにこの変位量に基づいて隣り合うダムブロックのギャップを調整することで、上ベルトの注湯側部分の押し上げを抑制できる。このようにこの構成によれば、上ベルトの複数の部分について変位量を測定し、この変位量に基づいて、ギャップの調整や圧延装置の回転状態の調整を行うことで、上ベルトを確実に適正な位置にすることができる。従って、バリが形成されたりして、低品質の圧延材が製造されることを防止できる。
上記本発明連続鋳造方法を実現するには、複数のダムブロックをストラップで連ねた一対のブロック連と、並列された上記ブロック連を挟む上ベルト及び下ベルトとを具え、これらダムブロック連と上下ベルトとがつくる鋳型空間に溶融金属を注湯して鋳造材を連続鋳造する本発明連続鋳造装置を利用するとよい。特に、本発明連続鋳造装置は、上記ダムブロックの熱膨張に伴って変位する上ベルトの変位量を測定する変位測定手段を少なくとも一つ具える。
上記冷却水の流量の調整やブロック連の支持状態を調整することで隣り合うダムブロック間のギャップを調整する場合、本発明連続鋳造装置は、上記変位測定手段に加えて、ダムブロックを冷却する冷却水が供給される冷却槽と、この冷却槽内に供給する冷却水の流量を調整するためのポンプと、下垂領域の一部を支持する支持部と、この支持部の支持箇所から溶融金属の注湯口までの間に存在するダムブロック間のギャップを調整するために支持部の位置を移動可能な移動手段とを具えることが好ましい。更に、本発明連続鋳造装置は、ダムブロックの温度を測定する温度測定手段を具える構成とすることができる。
その他、本発明連続鋳造装置は、予め設定した閾値を記憶する記憶手段と、この記憶手段から閾値を呼び出し、上記変位測定手段が取得した変位量と閾値とを比較する比較手段と、得られた比較結果に基づき、上記ポンプの動作を制御する又は上記移動手段を制御する鋳造条件制御手段とを具える構成とすることができる。また、これら記憶手段、比較手段、及び鋳造条件制御手段、後述の圧延条件制御手段を具えるコンピュータを利用することができる。
上記本発明連続鋳造圧延方法を実現するには、上記本発明連続鋳造装置と、この連続鋳造装置が製造した鋳造材に圧延を施して圧延材を製造する圧延装置とを具える本発明連続鋳造圧延装置が好適に利用できる。この本発明連続鋳造圧延装置は、上記上ベルトにおける鋳造材の排出側部分に配置された変位測定手段により測定された変位量に基づき、上記圧延装置の回転状態を制御する圧延条件制御手段を具える。
本発明の連続鋳造方法、及び連続鋳造装置によれば、高品質な鋳造材を提供することができる。本発明の連続鋳造圧延方法、及び連続鋳造圧延装置によれば、高品質な圧延材を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(実施形態1)
図1は、連続鋳造方法に利用する連続鋳造装置の概略を示す正面図である。図において同一符号は同一物を示す。
連続鋳造装置1は、いわゆるツインベルト式と呼ばれる装置であり、基本的構成は、図5に示す支持部150を具える連続鋳造装置と同様である。具体的には、この装置1は、上下に対向配置した上ベルト100u及び下ベルト100dと、これらベルト100u,100d間に左右に対向配置した一対のブロック連110とがつくる空間を鋳型とする装置である。また、この装置1は、タンディッシュといった注湯具120から注湯口130(図7参照)に溶湯Mを供給し、上記空間内で溶湯を移動させると共に、両ベルト100u,100d及びブロック連110(ダムブロック111)により冷却して凝固させることで、連続的に鋳造材Cを製造する。
ベルト100u,100dは、環状のスチール製無端ベルトであり、複数のプーリー140間に張架される。各ベルトに配されるプーリーの一つは、回転可能であり、この回転によりベルトが走行する(回転する)。また、両ベルト100u,100dは、対向面が平行するように配置されると共に、注湯口130が鋳造材Cの排出口よりも高くなるように水平方向に対して傾斜して配置される。ここでは、両ベルト100u,100dの対向面が水平方向に対して約15°傾いて配置されている。これらベルト100u,100dは、冷却機構(図示せず)により適宜冷却される。
各ブロック連110は、銅や銅合金からなる複数のダムブロック111をステンレス鋼製のストラップ112で連結した環状の無限軌道である。また、各ブロック連110は、一部が下ベルト100dに支持され、残部が下ベルト100dに支持されずに垂れ下がった下垂領域を有する。これらブロック連110は、左右に離隔して並列された状態で一部が両ベルト100u,100dに挟まれ、ベルト100u,100dの回転と同期して回転する。各ブロック連110を構成する複数のダムブロック111の合計長(熱膨張していない状態)は、当該ブロック連のストラップよりも若干短い。
また、この装置1は、下垂領域におけるダムブロック111を冷却するために冷却機構を具える。冷却機構は、ブロック連110(ダムブロック111)を冷却する冷却水が供給される冷却槽160と、冷却水を貯留するタンク(図示せず)と、このタンクから冷却槽内に冷却水を注水すると共に冷却水の流量を調整するためのポンプ(図示せず)と、このポンプを制御するポンプ制御手段(図示せず)とを具える。冷却槽160は、下垂領域において鋳造材Cの排出口近くに配置され、ブロック連110の一部が連続的に導入される。この冷却機構により、溶湯Mや鋳造材Cに接触して熱せられたダムブロック111を効果的に冷却することができる。また、冷却槽160から出たダムブロック111は、溶湯Mに接触するまでの間に十分に空冷されることで、冷却された温度が維持される。冷却槽160から注湯口までに存在するダムブロック、即ち、冷却槽160にて冷却されてから溶湯Mに接触していないダムブロックはいずれも、概ね同じ温度である。
更に、この装置1は、下垂領域において、冷却槽160から出たブロック連110を支持する支持部150を具える。支持部150は棒状のローラであり、支持台4に支持されている。支持台4は、冷却槽160に固定されている。この冷却槽160は、上下方向に移動可能な移動手段(図示せず)に載置されており、この移動により支持部150の上下方向の位置を調整することができる。また、この移動により、冷却槽160に概ね一定量のダムブロック111を導入させることができる。移動手段は、図示しない移動制御手段により制御される。
加えて、この装置1は、上ベルト100uにおいて注湯口近くの上方に、上ベルト100uの変位量を測定する変位測定手段2uを具える。また、下垂領域において注湯口近くに、ダムブロックの温度を測定する温度測定手段3を具える。測定手段2u,3の測定結果は、表示器(図示しない)に表示され、作業者が容易に目視確認できる。
変位測定手段2uは、任意の測定器を利用することができる。ダイヤルゲージ型変位計といった接触式測定器、レーザ、LED、超音波などを用いた非接触式測定器などが挙げられる。上ベルトの変位量は、上ベルト100uの表面に対して垂直方向の高さとする。この高さを測定できるように変位測定手段2uを配置する。なお、上ベルトと下ベルトと間の間隔を測定器により測定することで、上ベルトの変位量を測定することもできる。これら変位に関する事項は、後述する変位測定手段2dについても同様である。図1に示す連続鋳造装置1では、注湯口近くの注湯側部分(上流側部分)に変位測定手段2uを配置している。
温度測定手段3も任意の測定器を利用することができる。例えば、赤外線放射温度計といった非接触式測定器が利用できる。
上記構成を具える連続鋳造装置1を用いて、下垂領域に存在する隣り合うダムブロック111間のギャップを調整する手順を説明する。図2は、ダムブロック間のギャップを調整する手順を示すフローチャートである。
連続鋳造の前工程として、以下を行う。上流側下垂領域に位置するダムブロック111間のギャップが、予め設定した適正値(所定値)となるように、冷却槽の移動手段を動かして支持部150の位置を調整する。また、変位測定手段2uで上ベルト100uの変位量を測定し、上ベルト100u及び下ベルト100dが予め設定した適正な位置であるかを確認する。更に、予め設定した所定の流量の冷却水を冷却槽160に給水するようにポンプを調整する。
溶湯Mを注湯具120から鋳型空間に注湯して連続鋳造を開始したら、変位測定手段2uで上ベルト100uの変位量を測定し、温度測定手段3で上流側下垂領域のダムブロック111の温度を測定する。これらの測定は、常時行ってもよいし、所定の間隔で間歇的に行ってもよい。
変位測定手段2uにより上ベルト100uの変位Xuを測定する(ステップS1)。変位Xuは、適正な位置からのずれを示す。
次に、測定した変位Xuと予め設定した閾値x1とを比較する(ステップS2)。ここでは、x1=0.5(mm)に設定している。
変位Xuが閾値x1以下である場合(Xu≦x1)、ダムブロック111間に適正なギャップが維持されており、ブロック連110が上ベルト100uを過度に押し上げ難いと考えられる。そのため、この場合、上下ベルト100u,100d及びダムブロック111が適正な位置に配置されていることから、バリが少ない、或いは実質的に形成されていない鋳造材が製造されていると考えられる。従って、変位Xuが閾値x1以下のとき、ギャップの調整を行わず、ステップS1に戻る。
一方、変位Xuが閾値x1を超える場合(Xu>x1)、ダムブロック111間のギャップが小さくなって、熱膨張したダムブロック111が上ベルト100uを過度に押し上げていると考えられる。この上ベルト100uの押し上げにより、ダムブロック111と下ベルト100dとの間に隙間が生じ、この隙間に溶湯Mが流れてバリが形成される恐れがある。そこで、変位Xuが閾値x1を超えるとき、ダムブロック間のギャップの調整を行う。
ダムブロック111間のギャップが小さくなった原因の一つとして、ダムブロック111が十分に冷却されておらず、大きく熱膨張していることが挙げられる。そこで、温度測定手段3で、冷却槽160を通過した上流側下垂領域のダムブロック111の温度Tbを測定する(ステップS3)。そして、測定した温度Tbが所定の範囲(t1≦Tb≦t2)を満たすかを調べる(ステップS4)。ダムブロックの適正な温度範囲は予め設定しておく。
ダムブロック111の温度が所定の範囲である(適正な温度である)ときに、上ベルトの変位量が大きくなった原因として、上流側下垂領域におけるストラップ112がつくる弧が小さいために、ダムブロック111間のギャップが小さくなったことが考えられる。そこで、ダムブロック111の温度が所定の範囲を満たすとき、冷却槽の移動手段を動かして、支持部150の高さを調整する(ステップS5)。具体的には、支持部150の位置を下げて、上流側下垂領域におけるストラップ112の弧が大きくなるようにして、ダムブロック111間のギャップを広げて適正なギャップが設けられるようにする。
ダムブロック111の温度が所定の範囲でない(適正な温度でない)ときに、上ベルトの変位量が大きくなった原因として、ダムブロックが十分に冷却されず、大きく熱膨張した状態であるために、ダムブロック111間のギャップが小さくなったことが考えられる。そこで、ダムブロック111の温度が所定の範囲外であるとき(具体的にはTb>t2)、冷却水の流量を調整する(ステップS6)。具体的には、ポンプ制御手段によりポンプを調整して、冷却水の流量を多くし、冷却槽160でダムブロック111が十分に冷却されるようにする。冷却水の流量の調整量は適宜設定しておく。なお、ダムブロック111の温度が低過ぎる場合(具体的にはTb<t1)、上ベルトの変位は無いものの、ダムブロック111が収縮してダムブロック111間のギャップが大きくなっている恐れがある。従って、この場合も冷却水の流量を調整する。具体的には、ポンプ制御手段によりポンプを調整して、冷却水の流量を少なくして、冷却槽160でダムブロック111が過度に冷却されないようにする。以下、ステップS1〜S6までの手順を繰り返し行う。
上述した変位Xuの測定、及び温度Tbの測定以外の工程は、作業者が直接行ってもよいし、コンピュータを利用して行ってもよい。コンピュータを用いる場合、例えば、予め設定した値x1,t1,t2を記憶する記憶手段と、この記憶手段から設定値を呼び出し、変位測定手段2uや温度測定手段3が取得した変位Xuや温度Tbと設定値とを比較する比較手段と、この比較結果に基づき、ポンプや移動手段を制御する鋳造条件制御手段(ポンプ制御手段,移動制御手段)とを具えるコンピュータを用いるとよい。このようなコンピュータを用いることで、ギャップの調整を自動的に行える。
上述のように上ベルトの変位量を測定し、その測定結果に基づいて、隣り合うダムブロック間のギャップを調整することで、上ベルトの変位状態の評価が作業者によってばらつくことが無い。従って、この連続鋳造方法及び連続鋳造装置によれば、熱膨張したダムブロックによって上ベルトが押し上げられることでバリが形成されることを低減できる。そのため、この連続鋳造方法及び連続鋳造装置によれば、バリの発生が少なく、或いは実質的にバリが無い高品質の鋳造材を安定して製造することができる。
(試験例)
バリの発生状態と、そのときの上ベルトの変位量とを調べた。その結果を表1に示す。
Figure 0005093675
表1に示すように、上ベルトの変位量が0.5mmを超えると大きなバリが生じ、最悪の場合、鋳造を停止しなければならない恐れがある。従って、変位量の閾値x1を0.5mm、好ましくは0.2mmに設定することで、上ベルトの変位量を0.5mm以下に制御することができ、高品質の鋳造材を製造することができると期待される。
(実施形態2)
図3は、連続鋳造圧延方法に利用する連続鋳造圧延装置の概略を示す正面図である。この連続鋳造圧延装置は、連続鋳造装置10と、この連続鋳造装置10が製造した鋳造材Cに圧延を施して圧延材Rを製造する多段の圧延装置20とを具える。
連続鋳造装置10の基本的構成は、実施形態1で説明したツインベルト式の連続鋳造装置1と同様であり、異なる点は、複数の変位測定手段2u,2dを具える点にある。以下、この異なる点を中心に説明し、その他の点は説明を省略する。
連続鋳造装置10は、図3に示すように、上ベルト100uにおいて注湯口近くの注湯側部分(上流側部分)に変位測定手段2uを配置していると共に、鋳造材Cの排出口近くの排出側部分(下流側部分)に変位測定手段2dを配置している。即ち、この連続鋳造装置10は、上ベルト100uの二箇所の変位量が測定可能な構成である。変位測定手段2dの測定結果も表示器(図示しない)に表示される。
圧延装置20は、複数の圧延ローラを多段に具えており、連続鋳造装置10の下流に配置されて、連続的に製造された鋳造材Cに引き続いて圧延を施す。上記圧延ローラの回転を圧延条件制御手段(図示せず)により調整することで、圧延材Rの製造速度を調整できる。連続鋳造装置10と圧延装置20との間には、連続鋳造装置10から傾いた状態で排出された鋳造材Cを水平方向に進行させるために、鋳造材Cを水平方向に引っ張るピンチローラ30が配置されている。ピンチローラ30で鋳造材Cを引っ張ることで圧延材Rは、自重により水平方向に進行する。なお、ピンチローラに代えて複数のベンディングローラを配置させることもある。
上記構成を具える連続鋳造圧延装置を用いて、隣り合うダムブロック111間のギャップを調整する手順を説明する。図4は、隣り合うダムブロック間のギャップや圧延装置の回転状態を調整する手順を示すフローチャートである。
連続鋳造圧延の前工程として、実施形態1と同様に、支持部150の位置の調整、冷却水の流量の調整を行う。また、変位測定手段2u,2dを用いて上ベルト100uの変位量を測定し、上下ベルト100u,100dが設定位置であるかを確認する。更に、圧延材が所定の速度で製造されるように、圧延装置20の回転数を調整する。
溶湯Mを注湯具120から鋳型空間に注湯して連続鋳造を開始したら、変位測定手段2u,2dによる上ベルト100uの変位量の測定、温度測定手段3によるダムブロックの温度の測定を行う。これらの測定は、常時行ってもよいし、所定の間隔で間歇的に行ってもよい。
変位測定手段2u,2dにより上ベルト100uの変位Xu,Xdを測定する(ステップS11)。変位Xu,Xdは、適正な位置からのずれを示す。
次に、実施形態1と同様に、測定した変位Xuと予め設定した閾値x1とを比較する(ステップS2)。変位Xuが閾値x1を超える場合、ダムブロック111間のギャップが小さくなって、ブロック連110が上ベルト100uの注湯側部分を過度に押し上げていると考えられる。そこで、ダムブロック111間のギャップの調整を行い、上ベルト100uの押し上げられた状態を緩和する。具体的には、実施形態1と同様に、温度測定手段3で冷却槽160を出た上流側下垂領域のダムブロック111の温度Tbを測定し(ステップS3)、t1≦Tb≦t2を満たすか否かを調べ(ステップS4)、t1≦Tb≦t2であるとき、支持部150の高さを調整し(ステップS5)、t1≦Tb≦t2でないとき、冷却水の流量を調整する(ステップS6)。
一方、変位Xuが閾値x1以下である場合、ダムブロック111間に適正なギャップが維持されており、ブロック連110が上ベルト100uの注湯口近傍を過度に押し上げていないと考えられる。但し、図3に示すような連続鋳造圧延装置を用いて連続鋳造圧延を行う場合、鋳造材Cの供給速度に対して圧延速度が速いと、鋳造材Cが圧延装置20に引っ張られることで、連続鋳造装置10の排出口近くの鋳造材Cが持ち上げられ、上ベルト100uの排出側部分が押し上げられることがある。そこで、上ベルト100uの排出側部分が過度に押し上げられていないかを調べる。具体的には、測定した排出側部分の変位Xdと予め設定した閾値x1とを比較する(ステップS12)。閾値x1は、変位Xuに対する閾値と同じでもよいし、異ならせてもよい。ここでは、同じとした(x1=0.5)。
他方、上記ステップS3〜S6までを行うことで、上ベルト100uの注湯側部分の押し上げ状態を緩和しても、上述のように圧延装置によって排出側部分が押し上げられた状態にある恐れがある。そこで、上記ステップS3〜S6を行った後も、変位Xdと閾値x1とを比較する(ステップS12)。
排出側部分の変位Xdが閾値x1以下である場合、上ベルト100uの注湯側部分及び排出側部分の双方が適正な位置にあると考えられる。従って、圧延装置の回転状態を変更せず、ステップS11に戻り、ステップS11以降の手順を繰り返す。
排出側部分の変位Xdが閾値x1を超える場合、上ベルト100uの排出側部分が過度に押し上げられていると考えられる。そこで、圧延装置(圧延ローラ)の回転数を変化させて、回転状態を調整する(ステップS13)。回転数の調整量は適宜設定しておく。以下、ステップS2〜S6を含むステップS11〜S13までの手順を繰り返し行う。なお、この例では、ギャップの調整を行った後に圧延装置の回転数の調整を行う構成を説明したが、圧延装置の回転数の調整を行った後にギャップの調整を行う構成としてもよい。
この実施形態2においても、上述した変位Xu,Xdの測定、及び温度Tbの測定以外の工程を作業者が直接行ってもよいし、コンピュータを用いて行ってもよい。コンピュータを用いる場合、例えば、予め設定した値x1,t1,t2を記憶する記憶手段と、この記憶手段から設定値を呼び出し、変位測定手段2u,2dや温度測定手段3が取得した変位Xu,Xdや温度Tbの測定結果と設定値とを比較する比較手段と、比較結果に基づき、ポンプや移動手段を制御する鋳造条件制御手段(ポンプ制御手段,移動制御手段)及び圧延ローラを制御する圧延条件制御手段とを具えるコンピュータを用いるとよい。このようなコンピュータを用いることで、ギャップの調整や回転状態の調整を自動的に行える。
上述のように上ベルトの複数箇所の変位量を測定し、その測定結果に基づいて、隣り合うダムブロック間のギャップの調整や圧延装置の回転状態の調整を行うことで、上ベルトの変位状態の評価が作業者によってばらつくことが無い。従って、この連続鋳造圧延方法及び連続鋳造圧延装置によれば、熱膨張したダムブロックや圧延速度の上昇によって上ベルトが押し上げられることでバリが形成されることを低減できる。従って、この連続鋳造圧延方法及び連続鋳造圧延装置によれば、バリの発生が少なく、或いは実質的にバリが無い高品質の圧延材を安定して製造することができる。
なお、上述した実施形態は、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であり、上述した構成に限定されるものではない。
本発明の連続鋳造方法及び連続鋳造装置は、銅や銅合金からなる鋳造材の製造に好適に利用することができる。本発明の連続鋳造圧延方法及び連続鋳造圧延装置は、銅や銅合金からなる圧延材の製造方法に好適に利用することができる。得られた鋳造材や圧延材は、高品質であることから、特に細径の線材用素材に好適に利用できる。得られた線材が銅や銅合金からなる場合は、例えば、電線用導体に好適に利用することができる。
実施形態1の連続鋳造方法に利用される連続鋳造装置であって、上ベルトの変位量を測定可能な装置の概略構成を示す正面図である。 実施形態1の連続鋳造方法において、上ベルトの変位量に基づき、隣り合うダムブロック間のギャップを調整する手順を示すフローチャートである。 実施形態2の連続鋳造圧延方法に利用される連続鋳造圧延装置であって、上ベルトの注湯側部分及び排出側部分の変位量を測定可能な装置の概略構成を示す正面図である。 実施形態2の連続鋳造圧延方法において、上ベルトの注湯側部分及び排出側部分の変位量に基づき、隣り合うダムブロック間のギャップや圧延装置の回転状態を調整する手順を示すフローチャートである。 支持部を具える連続鋳造装置の概略構成を示す正面図である。 連続鋳造装置の鋳造空間を示す説明図であり、(I)は、ダムブロックとベルトとの間に隙間が無い正常状態、(II)は、ダムブロックとベルト(下ベルト)との間に隙間がある状態を示す。 従来の連続鋳造圧延装置の概略構成を示す斜視図である。
符号の説明
1,10,100 連続鋳造装置 2u,2d 変位測定手段 3 温度測定手段
4 支持台 20,200 圧延装置 30 ピンチローラ
100u 上ベルト 100d 下ベルト 110 ブロック連 111 ダムブロック
112 ストラップ 120 注湯具 130 注湯口 140 プーリー 150 支持部
160 冷却槽 M 溶融金属(溶湯) C 鋳造材 B バリ R 圧延材

Claims (9)

  1. 複数のダムブロックをストラップで連ねた一対のブロック連と、並列された前記ブロック連を挟む上ベルト及び下ベルトとがつくる鋳型空間に溶融金属を注湯して鋳造材を連続鋳造する連続鋳造方法であって、
    前記ダムブロックの熱膨張に伴って変位する上ベルトの変位量を測定し、この変位量に基づいて、隣り合うダムブロック間のギャップを調整して鋳造することを特徴とする連続鋳造方法。
  2. 前記ギャップの調整は、ダムブロックを冷却する冷却水の流量を調整することで行うことを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造方法。
  3. 前記ギャップの調整は、ブロック連のうち、下ベルトで支持されない下垂領域の一部を支持し、この支持状態を変化させることで行い、この支持箇所から溶融金属の注湯口までの間に存在するダムブロック間のギャップを調整することを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造方法。
  4. 下ベルトで支持されない下垂領域におけるダムブロックを冷却し、この冷却されて溶融金属に接触していないダムブロックの温度を測定し、前記変位量とこの測定した温度とに基づいて、前記ギャップの調整を行うことを特徴とする請求項2又は3に記載の連続鋳造方法。
  5. 前記ギャップの調整は、測定した上ベルトの変位量が0.5mm以上のときに行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の連続鋳造方法。
  6. 求項1〜5のいずれか1項に記載の連続鋳造方法により得られた鋳造材に連続して圧延を行う連続鋳造圧延方法であって、
    上ベルトにおける溶融金属の注湯側部分、及び鋳造材の排出側部分の変位量をそれぞれ測定し、
    前記注湯側部分の変位量に基づくギャップの調整、及び、前記排出側部分の変位量に基づく圧延装置の回転状態の調整の少なくとも一方を行うことを特徴とする連続鋳造圧延方法。
  7. 複数のダムブロックをストラップで連ねた一対のブロック連と、並列された上記ブロック連を挟む上ベルト及び下ベルトとがつくる鋳型空間に溶融金属を注湯して鋳造材を連続鋳造する連続鋳造装置であって、
    前記ダムブロックの熱膨張に伴って変位する上ベルトの変位量を測定する変位測定手段と、
    ダムブロックを冷却する冷却水が供給される冷却槽と、
    前記冷却槽内に供給する冷却水の流量を調整するためのポンプと、
    前記ブロック連のうち、下ベルトで支持されない下垂領域の一部を支持する支持部と、
    前記支持部の支持箇所から溶融金属の注湯口までの間に存在するダムブロック間のギャップを調整するために支持部の位置を移動可能な移動手段とを具えることを特徴とする連続鋳造装置。
  8. 更に、予め設定した閾値を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から閾値を呼び出し、前記変位測定手段が取得した変位量と閾値とを比較する比較手段と、
    前記比較結果に基づき、ポンプの動作を制御する又は移動手段を制御する鋳造条件制御手段とを具えることを特徴とする請求項7に記載の連続鋳造装置。
  9. 請求項7又は8に記載の連続鋳造装置と、
    この連続鋳造装置が製造した鋳造材に圧延を施して圧延材を製造する圧延装置と、
    前記上ベルトにおける鋳造材の排出側部分に配置された変位測定手段により測定された変位量に基づき、前記圧延装置の回転状態を制御する圧延条件制御手段とを具えることを特徴とする連続鋳造圧延装置。
JP2008121621A 2008-05-07 2008-05-07 連続鋳造方法 Active JP5093675B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008121621A JP5093675B2 (ja) 2008-05-07 2008-05-07 連続鋳造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008121621A JP5093675B2 (ja) 2008-05-07 2008-05-07 連続鋳造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009269053A JP2009269053A (ja) 2009-11-19
JP5093675B2 true JP5093675B2 (ja) 2012-12-12

Family

ID=41436063

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008121621A Active JP5093675B2 (ja) 2008-05-07 2008-05-07 連続鋳造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5093675B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7207069B2 (ja) * 2019-03-27 2023-01-18 住友電気工業株式会社 鋳造材の製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3865176A (en) * 1973-09-28 1975-02-11 Hazelett Strip Casting Corp Casting method for twin-belt continuous metal casting machines
JPS60166148A (ja) * 1984-02-07 1985-08-29 Sumitomo Heavy Ind Ltd 無限軌道式連続鋳造機用鋳型
JP2001150107A (ja) * 1999-12-02 2001-06-05 Hitachi Cable Ltd ツインベルト式連続鋳造機のベルト・ダムブロック間の隙間制御法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009269053A (ja) 2009-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5096156B2 (ja) 薄い金属ストリップの連続生産のための工程及び装置
AU2005300847B2 (en) Method for producing a cast steel strip
TWI787597B (zh) 鋼之連續鑄造方法
KR101719514B1 (ko) 주편 결함방지유닛, 이를 구비하는 주조장치, 및 주조방법
US8893768B2 (en) Method of continuous casting thin steel strip
US11673184B2 (en) Melt feeding for strip casting systems
JP5093675B2 (ja) 連続鋳造方法
JP2004001079A (ja) 連続鋳造方法、連続鋳造装置および連続鋳造鋳片
JP2009066652A (ja) 鋼の連続鋳造方法及び連続鋳造機
JP6036659B2 (ja) 連続鋳造機におけるロール開度管理方法
TWI655979B (zh) Steel continuous casting method
KR20010042158A (ko) 얇은 스트립의 연속주조 설비 및 연소주조 방법
JP4998666B2 (ja) 連続鋳造機用クーリンググリッド設備及び連続鋳造鋳片の製造方法
CZ76093A3 (en) Process and apparatus for direct casting of a continuous metal strip
JP4922945B2 (ja) 金属をストリップ鋳造するための方法および装置
JPH0910897A (ja) 薄鋳片の連続鋳造方法
KR20120110585A (ko) 응고쉘의 경압하 제어 장치 및 그 방법
KR101159605B1 (ko) 조절형 탕면 프로파일 측정 장치
JP2008531281A5 (ja)
KR101435115B1 (ko) 슬라브 표면 결함 예측 방법
JP4723451B2 (ja) 復熱由来の内部割れに係る高炭素鋼の連続鋳造方法
JP4506691B2 (ja) 連続鋳造機用クーリンググリッド設備及び連続鋳造鋳片の製造方法
KR20110121026A (ko) 주편 벌징 측정 장치 및 이를 이용한 주편의 벌징 측정 방법
KR100990867B1 (ko) 응고 후에 필요에 따라 소정 길이로 절단되는 금속 빌렛,특히 강 빌렛의 주조에 의한 반 연연속 압연 또는 연연속압연 방법 및 그를 위한 연속 주조 압연 설비
KR101443588B1 (ko) 슬라브의 핀홀 결함 예측방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120711

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120824

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5093675

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150928

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250