JP5087033B2 - 多段伸縮シリンダの座屈防止機構 - Google Patents

多段伸縮シリンダの座屈防止機構 Download PDF

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Description

本発明は、クレーン等の入れ子式伸縮ブームに用いられる多段伸縮シリンダの座屈防止機構に関するものである。
作業車両もしくはクレーン等の多段に伸縮可能な入れ子式伸縮ブームの伸縮方法には、従来より様々な方法が採用されている。その中で、シリンダチューブ内にロッドを格納し、油圧によりロッドを伸張する伸縮シリンダを用いたものが一般的である。この方法を用いた伸縮シリンダでは、伸縮する内外一対のブームの一方にロッド先端を固定し、他方にチューブ先端を固定する構造、あるいは、伸縮シリンダが夫々1本のチューブとロッドだけでなく多段に繰り出される多段伸縮構造についても知られている。
そこで先ず、従来例に係る最も単純な入れ子式伸縮箱型ブームの2段伸縮シリンダについて、添付図5を参照しながら説明する。図5は、従来例に係る最も単純な入れ子式伸縮箱型ブームの伸縮機構を説明するための模式的説明図であり、同図(a)はシリンダ収縮時、同図(b)はシリンダ伸長時を示す。
この入れ子式伸縮箱型ブームでは、根元側の基本ブーム20の基端部に伸縮シリンダ22のロッド23先端の連結ピン23aが固定されると共に、先端側ブーム21の基端部にシリンダチューブ24のロッド側先端の連結ピン24aが固定されている。この様な伸縮箱型ブームにおいて、先端ブーム21の先端で図示しないワイヤを介して重量物を吊り上げると、ブームの対地起伏角度に応じてブーム軸線方向に作用する吊り荷重量成分は、先端ブーム21と伸縮シリンダ22のロッド23に作用する。
この軸線方向圧縮力により、ロッド23は座屈を起こす可能性がある。特に近年、伸縮ブームはより長く、より重量物を吊れる様に性能向上が図られているため、ロッド23の座屈は重要な強度要件である。図5に示した伸縮方式ではロッド23にのみ圧縮力が作用するが、伸縮シリンダ22とブーム20,21の連結方式が変われば、シリンダチューブ24にも圧縮力が作用する。
この様な伸縮シリンダ22の従来例に係る座屈防止技術は、種々な方法が開示されている。例えば、伸縮シリンダからブーム内面へ支えを出す方法や、初期状態でブームに予めたわみを与える方法(特許文献1参照)、上下2段に配設された伸縮シリンダの一方に他方の伸縮シリンダのたわみを規制する装置を付与することで座屈を防止する方法(特許文献2参照)、或いはブームとの連結ピンに突出部を設けて連結ピンの回転防止をすることで座屈を防止する方法(特許文献3参照)等が提案されている。
上記の通り、伸縮シリンダの座屈を防止する基本技術は大きく分けて2種類存在すると考えられる。一つは伸縮シリンダのロッド端部の回動を抑制する方法、他のひとつは、シリンダ軸線方向中央に同じくブームに向かって、もしくは隣接する伸縮シリンダに向かって支えを出し、ブーム中央部でのたわみを抑制する方法である。尚、初期状態でブームに予めたわみを与える方法は実用的ではないので省略した。
この2つの基本技術のうち、後者による方法は伸縮するロッドに支えを当てることになり、液圧シール面に損傷が及ぶ可能性があること、装置として複雑でコストがかかる上、ブームを組み上げた段階で目視できなくなるため効果が確認できない等の諸問題があり、なかなか実用できないのが現状である。
一方、前者による方法は、次に述べる根拠による。
一般に、座屈荷重Pcrは次式で表される。
Pcr=(n・π・E・I)/L (1)
ここで、
n:端末係数
I:断面二次モーメント
E:縦弾性係数
L:支点間長さ
上式(1)において、支持点が両端ともピン支持の場合端末係数n=1となり、片端固定で片端ピン支持の場合n=2となる。従って、ピストンロッドの回動を止める構成として、片端固定で片端ピン支持とすれば、端末係数nが両端ピン支持の場合と比べて大きくなり、座屈荷重Pcrを大きくすることができるためである。この様な方法は比較的コンパクトに装置を構成することができ、ブームを収縮した際に後方から装置にアクセスできるため、負荷の計測をすることで効果を確認することが出来る等のメリットがあり、実用化されている。
この様な従来例に係る伸縮シリンダの座屈防止構造について、以下添付図6を参照しながら説明する。図6は従来例に係る伸縮装置の一実施例を示す断面図であり、同図(a)は垂直断面図、同図(b)はその水平断面図を示す。この従来例に係る伸縮装置によれば、油圧シリンダ33のピストンロッド35の先端部両側にボス37が形成される一方、外箱31のこれらのボス37に向かい合う位置にピン32が固着されている。
そして、前記ピン32は、その軸線32aをピストンロッド軸線35aから、荷重によってたわむ側へ距離bだけずらせて配設されると共に、前記ピストンロッド35先端部に形成されたボス37の一方には係合具38が取り付けられ、その動きが固定具39によって拘束される回動固定装置36が提示されている(特許文献4参照)。しかしながら、この様なオフセット構造を採用せずとも、前記油圧シリンダ33のピストンロッド35先端側に配置した回動固定装置36のみで座屈荷重向上の期待はできるのであり、現在この方法が実用化されている。
ところが、上記従来例に係る回動固定装置36は、ピストンロッド35先端側のボス37に、ピストンロッド軸線35a方向に伸びる係合具38を取り付け、それを外箱31に固定された固定具39によって挟着するものであり、例えば、当該回動固定装置36を取り付けたいブームの更に基端(後端)側にブームが存在する場合は、その基端側ブームのスペースを大きく侵害し、結果として、強度を負担する構造物に不利益を与えることになる。
上記の如く、回動固定装置36を取り付けたいブームの更に基端側にブームが存在する伸縮機構は、例えば図7,8に示す様な構成の場合である。即ち、図7は多段伸縮式のシリンダ43を用いた場合で、この場合シリンダチューブ46の内部には中間ロッド45が収められており、更に、中間ロッド45の中には先端ロッド44が格納されている。この方式では、シリンダチューブ46内の中間ロッド45の伸張と、中間ロッド45内の先端ロッド44の伸張の2段階の伸長によって、第2ブーム41と第3ブーム42の伸縮を行うことが出来る。
この場合、一見中間ロッド45には吊荷による軸力は発生しないように考えられるが、何らかの要因によりシリンダチューブ46と中間ロッド45間に摩擦力やこじれなどが発生した場合、やはり中間ロッド45は座屈しようとする。従って、先端ロッド44先端の連結ピン44aと中間ロッド45先端の連結ピン45aにおいて座屈防止機構が必要となるが、シリンダチューブ46のロッド側の先端の連結ピン46aにおいては不要である。
しかしながら、伸縮ブームの基端側には更に第1ブーム(基本ブーム)40が存在しており、前記従来例に係る回動固定装置36を前記連結ピン44a,45aに適用するには、ブーム内に無駄なスペースを取らざるを得ず、強度上の不利益を被る構造を取ることになってしまう。
また、図8では、3本のブーム40,41及び42を、上下2段に配置した2本の伸縮シリンダ43−1,43−2によって伸縮する方式を示した。この方式では、ブーム根元側に配置した伸縮シリンダ43−2は、図中の基本ブーム40から中間ブーム41を伸縮するために用いられる一方、ブーム先端側に配置した伸縮シリンダ43−1は、中間ブーム41から先端ブーム42を伸縮するために用いられている。そして、座屈防止機構としては、伸縮シリンダ43−2における先端ロッド44−2先端の連結ピン44−2aはもとより、伸縮シリンダ43−1における中間ロッド44−1先端の連結ピン44−1aにも必要とされる。
しかしながら、前記連結ピン44−1aに従来例に係る回動固定装置36を設けた場合、上記同様、伸縮ブームの基端側には更に第1ブーム40が存在しており、前記従来例に係る回動固定装置36では、ブーム内に無駄なスペースを取らざるを得ず、強度上の不利益を被る構造を取ることになってしまう。ここで、符号45−1は伸縮シリンダ43−1のシリンダチューブ、符号45−1aはこのシリンダチューブ45−1のロッド側先端の連結ピン、同じく符号45−2は伸縮シリンダ43−2のシリンダチューブ、符号45−2aはこのシリンダチューブ45−2のロッド側先端の連結ピンを示す。
特開昭58−172192号公報 特開平3−158392号公報 実開平5−26990号公報 実開平1−39390号公報
従って、本発明の目的は、入れ子式伸縮ブームの吊り荷に対する強度的な観点から無駄なスペースを生じることなく、軽量かつ製造容易で、連結ピンを確実に回動抑止可能な多段伸縮シリンダの座屈防止機構を提供することにある。
即ち、上記目的を達成するため、本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構における第1の特徴は、入れ子式伸縮ブームを伸縮する多段伸縮シリンダの座屈防止機構であって、前記多段伸縮シリンダの中間ロッドの端部中間ブームに連結すると共に、その軸線が前記多段伸縮シリンダの軸線に直交する連結ピンに、この連結ピンの軸線に直交する方向でかつ多段伸縮シリンダの軸線に直交する方向に張出した張出し部材が接合されると共に、前記中間ブーム側に当該張出し部材の回動を規制するストッパが設けられてなることである。
また、本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構における第2の特徴、前記張出し部材が、前記連結ピンのピン円周上に接合固定され、この連結ピンの軸線に直交すると共に、前記多段伸縮シリンダの軸線を跨いで両側に張出した張出し部を有する少なくとも1枚の板で構成されてなることである。
また、本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構における第3の特徴、前記ストッパが、前記連結ピンの正転、逆転の両方向の回動を規制する様、前記夫々の張出し部に対向して配設されてなることである。
また、本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構における第4の特徴、前記張出し部材のストッパとの当り面と前記ストッパの受け面と が略平行な対向面で構成されると共に、前記張出し部材が、前記両当り面を結ぶ直線の中央を通過する垂線に対し略対称形状に形成されてなることである。
また、本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構における第5の特徴、前記ストッパが、前記中間ブーム側に固定されたブラケットの雌ネジに螺合された調整ボルトと、これら調整ボルトに螺合されたロックナットとからなり、前記調整ボルトを昇降させてこれら調整ボルトの先端を受け面とし、前記張出し部材の張出し部下端を当り面として押し当てて、前記連結ピンの正転、逆転の両方向の回動を規制してなることである。
また、本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構における第6の特徴、前記連結ピンに接合された張出し部材と、前記中間ブーム側に設けられたストッパ及びブラケットとを、多段伸縮シリンダ軸線に平行な光線により多段伸縮シリンダ軸線に直交する共通平面上に夫々投影面を形成したとき、少なくとも前記両者の投影面が重なる部分の張出し部材は、前記ストッパ及びブラケットより先端ブーム側に配設されてなることである。
また、本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構における第7の特徴、前多段伸縮シリンダが、シリンダチューブから中間ロッドを伸縮させると共に、この中間ロッドから先端ロッドを伸縮させる2段伸縮シリンダであることである。
本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構における第1の特徴によれば、前記ストッパが、張出し部材を介して少なくとも中間ロッドの連結ピンの回動を正転・反転とも抑止して、前記ブームの強度上・重量上の不利益を与えることなく、座屈荷重を向上させることができる。
また、本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構における第2の特徴によれば、前記張出し部材のブーム基端側への張り出しが殆どなくなり、固定する側のブーム後端から突出せずに省スペースで配置することが出来る。
更に、本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構における第3の特徴によれば、前記ストッパが、張出し部材を介して前記連結ピンの回動を正転・反転とも確実に抑止できる。
また更に、本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構における第4の特徴によれば、前記ストッパが、張出し部材を介して前記連結ピンの回動を正転・反転ともにバランス良く抑止できる。
本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構における第5の特徴によれば、前記ストッパの張出し部を初期状態で確実に固定することができる。
また、本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構における第6の特徴によれば、ブーム組立伸縮時において前記張出し部材とストッパ及びブラケットとの干渉が回避される。
本発明の実施の形態に係る入れ子式伸縮箱型ブームにおける多段伸縮ブーム全体を示す模式的側断面図である。 図1のA部を拡大して示す部分拡大図である。 図1の多段式伸縮ブームの伸縮シリンダ部のみを収縮した状態で示す外形図である。 図3の矢視B−B示す矢視図である。 従来例に係る最も単純な入れ子式伸縮箱型ブームの伸縮機構を説明するための模式的説明図であり、同図(a)はシリンダ収縮時、同図(b)はシリンダ伸長時を示す。 従来例に係る伸縮装置の一実施例を示す断面図であり、同図(a)は垂直断面図、同図(b)はその水平断面図を示す。 従来例に係り、多段伸縮式シリンダを用いた入れ子式伸縮箱型ブームの伸縮機構を説明するための模式的説明図であり、同図(a)はシリンダ収縮時、同図(b)はシリンダ伸長時を示す。 従来例に係り、上下2段に配置した2本の伸縮シリンダを用いた入れ子式伸縮箱型ブームの伸縮機構を説明するための模式的説明図であり、同図(a)はシリンダ収縮時、同図(b)はシリンダ伸長時を示す。
次に、本発明の実施の形態に係る入れ子式伸縮箱型ブームにおける多段伸縮シリンダの座屈防止機構を、添付図1〜4を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態に係る入れ子式伸縮箱型ブームにおける多段伸縮ブーム全体を示す模式的側断面図、図2は図1のA部を拡大して示す部分拡大図、図3は図1の多段伸縮ブームの伸縮シリンダ部のみを収縮した状態で示す外形図、図4は図3の矢視B−B示す矢視図である。
先ず、本発明の実施の形態に係る入れ子式伸縮箱型ブームの構成を、図1を参照しながら、多段伸縮シリンダ(以下、単に伸縮シリンダとも言う)とロープ式伸縮機構を用いた4段伸縮ブームを例として説明する。この4段伸縮ブームは第1ブーム1〜第4ブーム4の各々からなり、前記第1ブーム1が基本ブームを、前記第4ブーム4が先端ブームを構成すると共に、前記第2及び第3ブーム2,3が中間ブームを構成している。そして、これら4段の伸縮ブームのうち、第1ブーム1〜第3ブーム3が1本の多段伸縮シリンダ5により伸縮され、第4ブーム4は第3ブーム3に対して図示しないロープ式伸縮機構により伸縮される様に構成されている。
即ち、前記多段伸縮シリンダ5の先端ロッド6の端部、中間ロッド7の端部及びシリンダチューブ8のロッド側の端部には、夫々連結ピン6a,7a,8aが取り付けられる一方、前記第1ブーム1〜第3ブーム3の夫々の基端部には、前記連結ピン6a,7a,8aを支承する図示しないボスが取り付けられている。従って、前記第1ブーム1〜第3ブーム3が、多段伸縮シリンダ5により伸縮されるのである。
この様な入れ子式伸縮箱型ブームの多段伸縮シリンダ5において、本発明の実施の形態に係る座屈防止機構につき、以下添付図1〜4を参照しながら説明する。前記座屈防止機構は、中間ロッド7に対する座屈防止機構10として設けられている。即ち、この座屈防止機構10は、多段伸縮シリンダ5の軸線C1に直交する方向に取り付けられた中間ロッド7の連結ピン7aに、この連結ピン7aの軸線C2に直交する方向に張出した張出し部材11が接合されると共に、前記第2ブーム2の内壁に当該張出し部材11の回動を規制するストッパ12が設けられて構成される。
前記張出し部材11は、中間ロッド7の連結ピン7aのピン円周上に接合固定され、この連結ピン7aの軸線C2に直交すると共に、多段伸縮シリンダ5の軸線C1を跨いで両側に張出した張出し部11aを有する少なくとも1枚の板で構成されている。また、前記ストッパ12は、連結ピン7aの正転、逆転の両方向の回動を規制可能な様、前記夫々の張出し部11aに対向して配設されるのが好ましい。
前記ストッパ12は、前記夫々の張出し部11aに対向して第2ブーム2の内壁に固定されたブラケット13に設けられている。即ち、前記ストッパ12は、このブラケット13に形成された雌ネジに螺合された調整ボルト12aと、これら調整ボルト12aに螺合されたロックナット12bとからなる。
そして、前記調整ボルト12aを昇降させてこれら調整ボルト12aの先端を受け面12cとし、前記張出し部材11の張出し部11a下端を当り面11bとして押し当てた後、前記ロックナット12bにより緩み止めされて、前記連結ピン7aの正転、逆転の両方向の回動を抑止する様に構成されている。その結果、多段伸縮シリンダ5における中間ロッド7の連結ピン7aを固定支持として、前式(1)における座屈荷重Pcrを増大することが可能となる。
更に、前記張出し部材11の張出し部11a下端の当り面11bと、前記調整ボルト12a先端の受け面12cとは、略平行な対向面で構成されると共に、前記張出し部材11が、前記両当り面11bを結ぶ直線の中央を通過する垂線VLに対し、略対称形状に形成されてなるのが好ましい。この様な構成によって、前記ストッパ12が、張出し部材11を介して前記連結ピン7aの回動を正転・反転ともにバランス良く抑止できるためである。
そして今、前記中間ロッド7端部の連結ピン7aに接合された張出し部材11と、前記第2ブーム2側に設けられたストッパ12及びブラケット13とを、伸縮シリンダ軸線C1に平行な光線により伸縮シリンダ軸線C1に直交する共通の仮想平面上に夫々投影面を形成したとき、少なくとも前記両者の投影面が重なる部分の張出し部材11は、前記ストッパ12及びブラケット13より先端ブーム(第3ブーム)3側に配設されてなることが肝要である。この様な配設構成をなすことによって、前記多段伸縮ブームの組立・伸縮時に、前記張出し部材11の当り面11b以外の如何なる部位も、前記ストッパ12及びブラケット13と干渉することがない。
この様な構成からなる本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構10は、多段伸縮ブームが4段であって、多段伸縮シリンダ5が、シリンダチューブ8から中間ロッド7を伸縮させると共に、この中間ロッド7から先端ロッド6を伸縮させる2段伸縮シリンダとして説明したが、前記多段伸縮ブームや多段伸縮シリンダ5は何段でも良い。また、全段に本発明に係る多段伸縮シリンダの座屈防止機構を適用しても良い。
一方、前記伸縮シリンダ5の先端ロッド6の端部には、連結ピン6aが取り付けられると共に、前記基本ブーム(第1ブーム)1の基端部には、図示しないボスが取り付けられ、前記連結ピン6aを支承している。この連結ピン6aには伸縮シリンダ5の座屈防止機構15、即ち、前記連結ピン6aに取り付けられた係合具16を、前記基本ブーム1の内壁に固定されたコ字型の固定具18に螺合するボルト17aとロックナット17bによって挟着させても良い。
この様に、先端ロッド6の端部の連結ピン6aに対しては、これより下方に伸びる伸縮シリンダ5のロッドがないので、従来例に係るこの様な座屈防止機構15を用いてもブーム1内スペースの無駄とはならないが、勿論、上述した様な本発明に係る伸縮シリンダ5の座屈防止機構10を用いることもできる。
また、上述した様な本発明の実施の形態に係る伸縮シリンダ5の座屈防止機構10や従来例に係る座屈防止機構15は、夫々中間ロッド7の端部の連結ピン7aや先端ロッド6の端部の連結ピン6aにおいて、連結ピン軸線C2方向の片側端部に取り付けた例で説明したが、前記連結ピン7a,6aの軸線C2方向の両端部に取り付けても良い。
C1:伸縮シリンダ軸線, C2:連結ピン軸線,
VL:張出し部材の両当り面を結ぶ直線の中央を通過する垂線
1:第1ブーム, 2:第2ブーム, 3:第3ブーム, 4:第4ブーム,
5:(多段)伸縮シリンダ, 6:先端ロッド, 7:中間ロッド,
8:シリンダチューブ,
6a,7a,8a:連結ピン,
10:座屈防止機構,
11:張出し部材, 11a:張出し部, 11b:当り面,
12:ストッパ, 12a:調整ボルト, 12b:ロックナット, 12c:受け面,
13:ブラケット,
15:座屈防止機構, 16:係合具, 17a:ボルト, 17b:ロックナット,
18:固定具

Claims (6)

  1. 入れ子式伸縮ブームを伸縮する多段伸縮シリンダの座屈防止機構であって、
    前記多段伸縮シリンダの中間ロッドの端部中間ブームに連結すると共に、その軸線が前記多段伸縮シリンダの軸線に直交する連結ピンに、この連結ピンの軸線に直交する方向でかつ多段伸縮シリンダの軸線に直交する方向に張出した張出し部材が接合されると共に、前記中間ブーム側に当該張出し部材の回動を規制するストッパが設けられてなることを特徴とする多段伸縮シリンダの座屈防止機構。
  2. 前記張出し部材が、前記連結ピンのピン円周上に接合固定され、この連結ピンの軸線に直交すると共に、前記多段伸縮シリンダの軸線を跨いで両側に張出した張出し部を有する少なくとも1枚の板で構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の多段伸縮シリンダの座屈防止機構。
  3. 前記ストッパが、前記連結ピンの正転、逆転の両方向の回動を規制する様、前記夫々の張出し部に対向して配設されてなることを特徴とする請求項2に記載の多段伸縮シリンダの座屈防止機構。
  4. 前記張出し部材のストッパとの当り面と前記ストッパの受け面とが略平行な対向面で構成されると共に、前記張出し部材が、前記両当り面を結ぶ直線の中央を通過する垂線に対し略対称形状に形成されてなることを特徴とする請求項2または3に記載の多段伸縮シリンダの座屈防止機構。
  5. 前記ストッパが、前記中間ブーム側に固定されたブラケットの雌ネジに螺合された調整ボルトと、これら調整ボルトに螺合されたロックナットとからなり、前記調整ボルトを昇降させてこれら調整ボルトの先端を受け面とし、前記張出し部材の張出し部下端を当り面として押し当てて、前記連結ピンの正転、逆転の両方向の回動を規制してなることを特徴とする請求項3または4に記載の多段伸縮シリンダの座屈防止機構。
  6. 前記連結ピンに接合された張出し部材と、前記中間ブーム側に設けられたストッパ及びブラケットとを、多段伸縮シリンダ軸線に平行な光線により多段伸縮シリンダ軸線に直交する共通平面上に夫々投影面を形成したとき、少なくとも前記両者の投影面が重なる部分の張出し部材は、前記ストッパ及びブラケットより先端ブーム側に配設されてなることを特徴とする請求項2乃至5のうちの何れか一つの項に記載の多段伸縮シリンダの座屈防止機構。
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