JP5086579B2 - 防曇、融雪窓用発熱性樹脂基板 - Google Patents

防曇、融雪窓用発熱性樹脂基板 Download PDF

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Description

本発明は、発熱性樹脂基板に係り、特に車両用、建築用、産業用機械設備等の防曇、融雪窓などとして好適に使用される発熱性樹脂基板に関する。
透明樹脂材料は、ガラスに比べて衝撃に対する耐久性に優れているため、車両用や建築用の採光材として使用されている。一般的に、透明樹脂材料は熱伝導性が低く、透明樹脂材料で形成された窓に雨滴や雪などが付着した場合には、車両や建築物が発する熱により自然に除去することが容易ではない。このため、窓の表面に付着した雨滴や雪などによって視界が悪くなりやすいという不都合があった。
従来、ポリカーボネート製の樹脂窓の表面全体に、ITO(Indium−Tin−Oxide)を材料とする透明導電膜を形成し、この透明導電膜にヒータ線から電力を供給して発熱させることで、表面に付着した雨滴等を除去する車両用樹脂窓が知られている(例えば、特許文献1)。
以下、この特許文献1に記載された従来の樹脂窓について詳細に説明する。
図7は、従来の樹脂窓の横断面図である。この樹脂窓101は、樹脂製の窓本体102と、窓本体102の表面に設けられた透明導電膜103と、透明導電膜103に設けられたヒータ線104と、透明導電膜103及びヒータ線104を被覆する車内用ハードコート層105と、窓本体102のうち車外側に設けられた車外用ハードコート層106と、を主要な構成要素として備えている。
窓本体102の表面全体に形成された透明導電膜103に、ヒータ線104から電力を供給して発熱させることで、樹脂窓101全体を加熱することが可能となる。これにより、樹脂窓101の表面の曇りや凍結などを迅速に除去し、結露や着雪を効率的に防止することができる。
特開2004−306025号公報(段落0010−0019、0041、図2)
一般に、ポリカーボネートなどの樹脂材料は熱伸縮しやすい性質を有しているため、従来の樹脂窓101は透明導電膜103を昇温する過程で窓本体102が熱伸縮により長さ方向に変形する。窓本体102の表面には透明導電膜103が形成されているが、この透明導電膜103は樹脂材料で形成された窓本体102と比較して線膨張係数が小さいため、窓本体102の熱伸縮による長さ方向の変形に追従できず、窓本体102の表面から容易に剥離したり破断したりするという不都合があった。
特に、特許文献1に記載された従来の樹脂窓101のように、窓本体102の一方の面にのみ透明導電膜103が形成されている場合は、透明導電膜103が形成された面(発熱面)と形成されていない面(非発熱面)との間で温度差が生じる。この温度差により、発熱面側と非発熱面側で熱伸縮率に差が生じ、窓本体102に反り(湾曲)が発生する。この湾曲による窓本体102の形状変化に透明導電膜103が追従できず、窓本体102の表面の透明導電膜103がより一層破断しやすくなる。
このように、従来の樹脂窓101では、透明導電膜103が亀裂によって破断しやすいため、樹脂窓101の透明導電膜103を急速に昇温させることが困難であった。このため、高い温度で表面の曇りや凍結などを迅速に除去して結露や着雪を効率的に防止することが困難であった。
本発明の目的は、樹脂基板の表面に透明導電膜が形成された防曇、融雪窓用発熱性樹脂基板であって、樹脂基板の熱伸縮による透明導電膜の樹脂基板表面からの剥離や破断が生じにくい防曇、融雪窓用発熱性樹脂基板を提供することにある。
前記課題は、本発明によれば、透明又は半透明の樹脂基板と、該樹脂基板の表面に形成され電力の供給を受けて発熱する透明導電膜と、該透明導電膜と接触する位置に配置された一対の電極と、該電極を介して前記透明導電膜に電力を供給する電源と、を備えた防曇、融雪窓用発熱性樹脂基板であって、前記樹脂基板は、透明又は半透明の樹脂材料から形成された樹脂基板本体と、該樹脂基板本体の表面を被覆する0.05〜20μmの厚さのプライマー層と、該プライマー層の表面を被覆するシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂及びメラミン樹脂からなる群より選択される1又は2種類以上の材料からなるコート層により構成され、前記透明導電膜は、5〜500nmの厚さで、スズ、ゲルマニウム、亜鉛及びガリウムのうち少なくとも1種を含む酸化インジウム(In )並びにアルミニウム、ガリウム、ホウ素及びマグネシウムのうち少なくとも1種を含む酸化亜鉛(ZnO)並びにアンチモン及びフッ素のうち少なくとも1種類を含む酸化スズ(SnO )からなる群より選択される1又は2以上の金属酸化物で形成され、前記樹脂基板と前記透明導電膜の間に、両者の熱伸縮差を吸収する緩衝層を備え、該緩衝層は、10〜50nmの厚さで、五酸化ニオブ(Nb )を含む化合物で形成され前記樹脂基板は、透過光の波長が450〜600nmの領域であるとき、平均光線透過率が40〜100%であることにより解決される。
このように本発明では、樹脂基板と透明導電膜の間に両者の熱伸縮差を吸収する緩衝層が設けられているため、樹脂基板や透明導電膜が熱伸縮により変形しても、緩衝層が樹脂基板と透明導電膜の熱伸縮差を吸収して、透明導電膜が樹脂基板の変形に追従することが可能となる。このため、樹脂基板の変形による透明導電膜の破断を防止することができる。
また、樹脂基板は、樹脂基板本体と、0.05〜20μmの厚さのプライマー層と、コート層により構成され、樹脂基板本体の表面を被覆する0.05〜20μmの厚さのプライマー層は、樹脂基板本体とコート層の間に設けられることになり、両者の耐衝撃性、接着性及び樹脂基板の耐候性を向上させるものである。
さらに、緩衝層は、10〜50nmの厚さで、五酸化ニオブ(Nb )を含む化合物で樹脂基板の表面に対する密着性が良好で、かつ、樹脂基板と透明導電膜との間の熱伸縮差を吸収することが可能な金属材料で形成されている。このため、透明導電膜と樹脂基板との間の密着性を損なうことなく、樹脂基板の熱伸縮による変形に対する透明導電膜の追従性を更に向上させることができる。したがって、樹脂基板の変形による透明導電膜の剥離や破断を防止することができる。
プライマー層の厚さは、通常0.05〜20μm程度であり、0.05μm未満では、プライマー層が薄すぎるため、耐衝撃性、樹脂基板本体とコート層と間の接着性及び樹脂基板の耐候性が劣るため好ましくない。反対に、20μmを超えると、プライマー層が平滑になりにくく、また、コート層との組み合わせることによりコート層が破断しやすくなる虞があるため好ましくない。
明導電膜が、スズ、ゲルマニウム、亜鉛及びガリウムのうち少なくとも1種を含む酸化インジウム(In2O3)並びにアルミニウム、ガリウム、ホウ素及びマグネシウムのうち少なくとも1種を含む酸化亜鉛(ZnO)並びにアンチモン及びフッ素のうち少なくとも1種類を含む酸化スズ(SnO2)からなる群より選択される1又は2以上の金属酸化物で形成されているため、視界を確保するために十分な高い光線透過率を有するとともに、融雪、防曇等に必要な熱量を発生させることが可能となる。
また、樹脂基板の表面にシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂及びメラミン樹脂からなる群より選択される1又は2種類以上の材料からなるコート層が形成されているため、外部からの損傷などから樹脂基板の表面を保護することが可能となる。
このようにコート層と、透明導電膜との間に、両材料に対する親和力の高い五酸化ニオブ(Nb )を含む化合物で形成された緩衝層が形成されているため、樹脂基板の表面と透明導電膜との間の密着性が良好で、かつ、樹脂基板と透明導電膜との間の熱伸縮差を吸収することが可能となる。したがって、樹脂基板の変形による透明導電膜の剥離や破断を防止することができる。
本発明の防曇、融雪窓用発熱性樹脂基板によれば、樹脂基板は、樹脂基板本体と、0.05〜20μmの厚さのプライマー層と、コート層により構成され、樹脂基板本体の表面を被覆する0.05〜20μmの厚さのプライマー層は、樹脂基板本体とコート層の間に設けられることになり、両者の耐衝撃性、接着性及び樹脂基板の耐候性を向上させると共に、透明導電膜は樹脂基板の表面を被覆する緩衝層を介して樹脂基板の表面に形成されているため、樹脂基板や透明導電膜が熱伸縮により変形しても、緩衝層が樹脂基板と透明導電膜の熱伸縮差を吸収する。このため、透明導電膜を高い昇温レートで加熱しても、透明導電膜の樹脂基板表面からの剥離や破断が生じにくい。
したがって、本発明の防曇、融雪窓用発熱性樹脂基板を車両用の窓などに使用した場合には、透明導電膜を急速に加熱して、表面の曇りや着雪を迅速に除去することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置、手順等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1は本発明の一実施形態に係る発熱性樹脂基板の上面図、図2は図1の矢視A−A'方向での発熱性樹脂基板の断面図、図3は本発明の一実施形態に係る発熱性樹脂基板の全体構成及び温度制御手段の機能的構成を示す説明図、図4は透明導電膜の温度制御方法について説明するグラフ、図5は実施例1、2及び比較例の発熱性樹脂基板1を用いて昇温試験を行った結果を示すグラフである。なお、図2では、発明の理解を容易にするために、各層の膜厚を実際の厚さよりも厚く描くことで、発熱性樹脂基板の構造を模式的に表している。
図1に示すように、本例の発熱性樹脂基板1は、透明又は半透明の樹脂基板10と、この樹脂基板10の表面に形成された透明導電膜23と、透明導電膜23と接触するよう透明導電膜23の両側に配置された一対の電極25と、これらの電極25と配線を介して接続された電源31と、を主要な構成要素として備えている。
図2に示すように、樹脂基板10は、透明又は半透明の樹脂材料から形成された樹脂基板本体11と、樹脂基板本体11の表面を被覆するプライマー層13と、プライマー層13の表面を被覆するコート層15と、により構成されている。
樹脂基板本体11は、透明又は半透明の樹脂材料で形成され、外部からの衝撃に耐えうる適度な耐衝撃性を有するものである。樹脂基板本体11は、樹脂窓として使用されるのに適した適度な厚みを有している。
樹脂基板本体11を形成する材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、オレフィン系樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル変性高衝撃塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂、透明ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、スチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。
樹脂基板本体11は、射出成形、押出し成形、キャスト成形、カレンダー成形など、公知の成形技術を用いて製造することができる。また、樹脂基板本体11の形状は、平板状、フィルム状、曲面形状など、窓としての用途に用いられるいずれの形状であってもよい。樹脂基板本体11を曲面形状とする場合には、上記の成形方法により平板状に成形した後で、熱成形により曲面状に加工してもよい。
プライマー層13は、樹脂基板本体11とコート層15の間に設けられ、両者の接着性及び樹脂基板の耐候性を向上させる機能を有するものである。プライマー層13は、樹脂基板本体11とコート層15の両方に対して接着性の高い材料で形成されるとともに、白化、失透等が生じにくい材料で形成されている。
プライマー層13の材料としては、オレフィン系オリゴマーを主成分とするものが挙げられる。ここで、オレフィン系オリゴマーとは、オレフィン、オレフィンアルコール、オレフィンアルデヒド及びオレフィンケトンからなる群から選択された1種以上のオレフィン系化合物をモノマーとする単独重合体又は共重合体を示す。
また、プライマー層13の材料としては、各種ブロックイソシアネート成分及びポリオールからなるウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂及びポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ホスファゼンアクリレート、メラミンアクリレート、アミノアクリレートなどの各種多官能アクリレートアクリル樹脂を挙げることができる。
オレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等が挙げられる。
オレフィンアルコールとしては、アリルアルコール、クロチルアルコール、アリルカルビノール、シトロネロール、フィトール、シンナミルアルコール等が挙げられる。
オレフィンアルデヒドの具体例としては、アクロレイン、クロトンアルデヒド、チグリンアルデヒド、シトロネラール、シンナムアルデヒド等が挙げられる。
オレフィンケトンの具体例としては、メチルビニルケトン、エチリデンアセトン、メシチルオキシド、アリルメチルケトン、アリルアセトン、メチルヘプテノン、ベンジリデンアセトン、カルコン等が挙げられる。
アクリル酸、メタクリル酸又はそれらの誘導体の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
プライマー層13を形成する材料の樹脂基板本体11への塗布方法としては、特に制限はなく、例えばディップコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング、スピンコーティングなど、公知の塗布方法から任意の方法を採用することができる。
プライマー層13の厚さは、通常0.05〜20μm程度であり、特に2〜8μm程度が好ましい。0.05μm未満では、プライマー層13が薄すぎるため、耐衝撃性、樹脂基板本体11とコート層15と間の接着性及び樹脂基板10の耐候性が劣るため好ましくない。反対に、20μmを超えると、プライマー層13が平滑になりにくく、また、コート層15との組み合わせることによりコート層15が破断しやすくなる虞があるため好ましくない。
コート層15は、樹脂基板本体11を保護する材料で形成され、耐擦傷性、耐候性、耐溶剤性、耐薬品性などの機能を有している。コート層15は、これらの機能を有する材料で形成されているため、樹脂基板本体11の表面を保護する役割を備えている。さらに、コート層15は、樹脂基板本体11から発生するアウトガスを抑制する役割も果たしている。コート層15の材料としては、一般的に使用される公知の材料、例えばシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂など、公知の材料が挙げられる。これらの材料の中から、プライマー層13との密着性が良好なものを適宜選択する。コート層15は、加熱、風乾、紫外線照射などによって硬化して、適度な硬度を有するものが好ましい。
特に、コート層15の材料としては、硬度、耐候性、耐擦傷性等の観点から、オルガノポリシロキサン樹脂を主成分とするシリコーン樹脂が好ましい。また、オルガノポリシロキサン樹脂を主成分とするシリコーン樹脂に無機酸化物微粒子を添加して使用することもできる。無機酸化物微粒子としては、コロイダルシリカ、コロイダル酸化アンチモン、コロイダル酸化セリウム、コロイダル酸化ジルコニウム、コロイダル酸化チタン、コロイダル酸化タングステン等が挙げられる。上記無機酸化物微粒子は、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコールや水などの溶媒に分散させてコロイド溶液として用いることが好ましい。
シリコーン樹脂としては、アルキル基、アルケニル基、アリル基、ハロゲン、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、メタクリルオキシ基あるいはシアミノ基のような置換基を有するシラン化合物及びその加水分解物から選ばれる1種以上のシラン化合物が挙げられる。シラン化合物の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
無機酸化物微粒子とシリコーン樹脂は、全体重量中の無機酸化物微粒子の割合が0.1〜5.0%程度となるよう配合することが好ましい。
コート層15を形成する材料の樹脂基板本体11への塗布方法としては、特に制限はなく、上記したプライマー層13の場合と同様に、ディップコーティングなどの公知の塗布方法から任意の方法を採用することができる。また、コート層15の厚さは、通常0.05〜10μm程度である。
プライマー層13やコート層15には、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤等を混合してもよい。
酸化防止剤としては、ブチル化ヒドロキシアニソールや2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール等のモノフェノール系化合物、2,2'−メチレンビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)等のビスフェノール系化合物、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン等の高分子フェノール系化合物、ジラウリルチオジプロピオネート等の硫黄系化合物などが挙げられる。
また、紫外線吸収剤としては、フェニルサリシレート等のサリチル酸系化合物、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3'−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系化合物などが挙げられる。
樹脂基板本体11、プライマー層13、コート層15は、いずれも透明又は半透明性であり、これらにより構成される樹脂基板10は、全体として透明又は半透明となっている。このため、樹脂基板10を窓として使用した場合、樹脂基板10を通して外界を視認可能となっている。
ここで、透明又は半透明とは、可視光領域の波長(450〜600nm)の平均光線透過率が40〜100%程度を示すものとする。
コート層15の表面には、緩衝層21が形成されている。緩衝層21は、透明導電膜23とコート層15との間の熱伸縮差を吸収するためのものである。
緩衝層21の材料としては、コート層15と透明導電膜23の両方に対する密着性に優れ、かつ、両者の熱伸縮率の中間の熱伸縮率を有するものが好ましい。このような材料としては、例えば、酸化チタン(TiO:ここで、0<x≦2)、酸化ケイ素(SiO:ここで、0<x≦2)、酸化ニオブ(NbO:ここで、0<x≦2.5)及び窒化ケイ素(SiN)からなる群より選択される1又は2以上の化合物が挙げられる。
例えば、コート層15がシリコーン樹脂、透明導電膜23がスズ含有酸化インジウム(ITO)で形成されている場合、緩衝層21の材料としては、酸化チタン(TiO)又は五酸化ニオブ(Nb)若しくは両者の混合物が適している。
緩衝層21は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等の公知の成膜技術を用いて形成することができる。スパッタリング法としては、DCマグネトロンスパッタリング、RFマグネトロンスパッタリング、ECRスパッタリング等の公知のスパッタリング法を用いることができる。また、真空蒸着法としては、電子ビーム蒸着、レーザービーム蒸着などを用いることができる。さらに、イオンプレーティング法としては、圧力勾配型アーク放電方式等を用いることができる。
スパッタリング法により緩衝層21を成膜する場合、上記材料(酸化チタン等)で形成されたターゲットを用い、真空チャンバー内でアルゴンガスなどの不活性ガスによりターゲットをスパッタリングして、樹脂基板10の表面に緩衝層21を形成する。
また、スパッタリング法として、反応性スパッタリング法を用いてもよい。この場合、ターゲットとしてチタン等の金属材料を用い、アルゴンガス等を用いたスパッタリングにより樹脂基板10の表面にこれらの金属材料を成膜した後、酸素ガス等の反応性ガスと反応させてチタン等の金属を酸化チタン等に変換する。あるいは、スパッタリング中に反応性ガスを添加して、酸化チタンを形成してもよい。
緩衝層21の厚さは、10〜50nmが好ましい。緩衝層21の厚さが10nm未満だと、緩衝層21が薄すぎるためコート層15と透明導電膜23の密着性や熱伸縮差の吸収能に乏しくなり好ましくない。一方、緩衝層21の厚さが50nmを越えると、緩衝層21の屈折率が高くなりすぎて緩衝層21による光線反射率が高くなり、視界が不良となるため好ましくない。
緩衝層21の表面には、透明導電膜23が形成されている。透明導電膜23は、電力の供給を受けて発熱する発熱体としての機能を有している。透明導電膜23は透明又は半透明の材料により形成され、透明導電膜23を通じて一方の面側から反対面側を視認可能となっている。
透明導電膜23の材料としては、スズ、ゲルマニウム、亜鉛及びガリウムのうち少なくとも1種を含む酸化インジウム(In)並びにアルミニウム、ガリウム、ホウ素及びマグネシウムのうち少なくとも1種を含む酸化亜鉛(ZnO)並びにアンチモン及びフッ素のうち少なくとも1種類を含む酸化スズ(SnO)からなる群より選択される1又は2以上の金属酸化物が好ましい。このうち、抵抗値の低く発熱量が大きいスズ含有酸化インジウム(ITO)が特に好ましい。
透明導電膜23は、上述した緩衝層21と同様に、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法など、公知の成膜技術を用いて形成することができる。また、RPD法(反応性プラズマ蒸着法)により透明導電膜23を形成してもよい。
透明導電膜23の厚さは、製造する発熱性樹脂基板1に要求されるシート抵抗値や光線透過率を勘案して最適な厚さとする。
融雪、防曇性能を効率的に発揮するためには、透明導電膜23の発熱量を上げる必要があり、透明導電膜23の発熱量向上のためには、透明導電膜23の抵抗値を小さくする必要がある。通常、透明導電膜23の厚さが厚くなるにつれて、シート抵抗値は小さくなるが、可視光領域の光線透過率が低くなり、透明導電膜23の透明性が得られ難い。
シート抵抗値及び光線透過率の観点から、透明導電膜23の厚さは通常5〜500nm程度が好ましい。透明導電膜23の厚さが5nm未満だと、シート抵抗値が高くなり過ぎて、融雪や防曇に必要な熱量が得られず好ましくない。一方、透明導電膜23の厚さが500nmを越えると、透明導電膜23の光線透過率が低くなり、視界が不良となるため好ましくない。また、透明導電膜23が厚くなりすぎるため、樹脂基板10の変形によって透明導電膜23が破断しやすくなり好ましくない。
透明導電膜23の表面には、一対の電極25が形成されている。電極25の材料は、導電性を有するものであれば特に限定されないが、透明導電膜23との密着性が良好なものがよい。このような材料として、銀(Ag)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)又は金(Au)若しくはこれらの金属から選ばれる2種以上の金属の合金等が挙げられる。電極25の形成の際には、これらの金属又は合金の粉末をエポキシ樹脂等に分散させて導電性ペースト状組成物を作成し、形成する電極パターンに沿って透明導電膜23の表面に塗布してこれを熱などにより硬化させる。
電極25の形成方法としては、熱硬化タイプの導電性ペースト状組成物を用いる方法のほかに、紫外線硬化タイプ、二液反応タイプ、乾燥硬化タイプといった他の硬化タイプの導電性ペースト状組成物を用いる方法であってもよい。
その他、電極25の形成方法としては、上述したような導電性ペースト状組成物を硬化させる方法に限定されず、スパッタリング等の成膜技術を用いて形成してもよい。
図1に示すように、電極25の一部の領域は、配線と接続されるための接続部25aとなる。本実施形態では、電極25の長手方向の中央部に接続部25aが形成されるが、接続部25aの位置としては中央部に限定されず、電極25の端部であってもよい。
図2に示すように、緩衝層21、透明導電膜23及び電極25が形成された樹脂基板10の表面には、表面保護層29が形成されている。
透明導電膜23、電極25及び透明導電膜23で被覆されていない樹脂基板10の表面には、表面保護層29が形成されている。表面保護層29は、緩衝層21、透明導電膜23及び電極25が形成された樹脂基板10の表面全体を被覆しており、外部の物体が透明導電膜23や電極25の表面へ接触した際の衝撃を低減することで、これらの表面の損傷を防止する機能を有している。
また、表面保護層29には、透明導電膜23の表面酸化を防止するとともに、薬液等の付着を防止する機能を有している。
例えば、透明導電膜23の材料の一種であるITO等は酸化膜であり、空気中に放置すると大気中の水分と反応して酸化が促進される。酸化が促進すると透明導電膜23の抵抗値が高くなり、融雪等に必要な発熱量が得られずに発熱性能に支障をきたすこととなる。
また、ITOは、酸性を示す薬品、酸性雨、亜硫酸ガスなどに対して溶解しやすい性質を有している。
本発明では、表面保護層29が形成されているため、透明導電膜23の酸化や薬液との接触を防止することが可能となる。さらに、表面保護層29は、透明導電膜23が外部の物体と電気的に接触することがないよう、透明導電膜23の表面を絶縁保護する役割も果たしている。
表面保護層29の材料として、例えばアクリルシリコーン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂を主成分とする組成物であって、透明性を有するものが好ましい。また、その形態は、一液型であっても二液型であってもよい。二液型の場合、アクリル樹脂を主剤、シリコーン樹脂又はウレタン樹脂を硬化剤として使用する。
表面保護層29を形成する樹脂組成物の透明導電膜23が形成された樹脂基板10への塗布方法としては、特に制限はなく、例えばディップコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング、スピンコーティングなど、公知の塗布方法から任意の方法を採用することができる。
なお、表面保護層29としては、上述のように樹脂組成物をコーティングして形成したものに限定されず、透明導電膜23が形成された樹脂基板10の表面に透明又は半透明の絶縁性フィルムを貼着することにより形成してもよい。
表面保護層29と樹脂基板10との間には、表面プライマー層を設けてもよい。表面プライマー層は、緩衝層21、透明導電膜23及び電極25が形成された樹脂基板10の表面全体を覆うように形成される。表面プライマー層は、緩衝層21、透明導電膜23及び電極25が形成された樹脂基板10の表面と表面保護層29の間に設けられ、表面保護層29と樹脂基板10の表面、表面保護層29と透明導電膜23の表面、及び表面保護層29と電極25の表面との間の接着性を向上させる機能を有している。表面プライマー層の材料としては、コート層15、樹脂基板10の表面、透明導電膜23及び電極25と、表面保護層29との間の密着性が高い材料が好ましい。
表面保護層29には、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤等を混合してもよい。酸化防止剤や紫外線吸収剤の具体例としては、上記プライマー層13やコート層15で述べたような化合物が挙げられる。表面プライマー層を設ける場合には、上述した表面保護層29と同様に、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤等を混合してもよい。
このように、表面保護層29を設けることにより、透明導電膜23や電極25の表面を保護することが可能となる。これにより、発熱性樹脂基板1を車両用や建築用の窓として用いたとしても、飛来物などの接触による損傷、洗浄に使用する薬液、酸性雨、亜硫酸ガスなどから透明導電膜23や電極25を保護することが可能となる。
図1に示すように、電極25には、配線を接続するための接続部25aが形成されている。樹脂基板10の表面に表面保護層29を形成する際には、電極25のうち接続部25aが形成される領域にあらかじめシール部材等を貼着しておく。この状態で樹脂基板10の表面に表面保護層29を塗布し、これが硬化した後でシール部材を除去する。これにより、表面保護層29のうちシール部材でマスキングされた領域に開口が形成され、この開口を通じて接続部25aが外部に露出する。
発熱性樹脂基板1は、熱に弱い樹脂で基板が形成されているため、接続部25aに半田を使用した配線の取付けを行うことが困難である。このため、本実施形態では、配線の先端にあらかじめ銅板26をハンダ付けしておき、導電性接着剤を用いて電極25の接続部25aに銅板26を接続している。導電性接着剤としては、銀(Ag)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)又は金(Au)若しくはこれらの金属から選ばれる2種以上の金属の合金等を含有するエポキシなどの樹脂組成物が好ましい。特に、樹脂材料の融点よりも低い温度条件下で硬化するものや、紫外線、化学反応などにより硬化するものが好適である。
電極25には、銅板26と配線を介して電源31が接続されている。本実施形態では、電源31として交流電源を使用している。電源31と電極25の間には、温度制御手段33が設けられている。
温度制御手段33には、第一温度センサ35と第二温度センサ37がそれぞれ接続されている。第一温度センサ35と第二温度センサ37は、いずれも接触した物体の温度を測定する機能を備えた公知の温度センサから所望のものを適宜選択して採用することができる。本実施形態では、熱電対を用いた接触式の温度センサを採用しているが、これに限らず、例えば物体から放射される赤外線を検知して温度を測定する非接触式の温度センサであってもよい。
第一温度センサ35は、樹脂基板10のうち透明導電膜23が形成された面(発熱面)に当接した状態に配置されている。一方、第二温度センサ37は、樹脂基板10のうち透明導電膜23が形成された発熱面とは反対側の面(非発熱面)に当接した状態に配置されている。
このように、樹脂基板10の両面に温度センサを配置することで、樹脂基板10の両面での温度差を測定することができる。
樹脂基板10は、上述したように樹脂製の樹脂基板本体11を基材として用いているが、樹脂基板10はガラス等と比較して一般に熱伝導性が低い性質を有している。透明導電膜23は樹脂基板10のうち一方の面に形成されているため、透明導電膜23の発熱により透明導電膜23が形成された発熱面の温度上昇が早く、透明導電膜23が形成されていない非発熱面の温度上昇が遅い。樹脂基板10は熱により変形しやすい性質を有しているため、非発熱面側よりも発熱面側のほうが熱による変形の度合いが大きく、このため、非発熱面側に向けて樹脂基板10が湾曲する。樹脂基板10の湾曲の度合いが大きくなるにつれて、表面に形成された透明導電膜23が樹脂基板10の変形に追随できずに剥離したり、透明導電膜23が破断しやすくなる。
樹脂基板10の湾曲は、発熱面と非発熱面の温度差が大きいほど、その度合いが大きくなる。上述したように、本発明では、緩衝層21を設けることにより、樹脂基板10の変形による透明導電膜23の剥離や破断を防止しているが、加えて、樹脂基板10の発熱面と非発熱面で温度差が大きくなりすぎないように温度制御することで、樹脂基板10の湾曲による透明導電膜23の剥離や破断をより確実に防止している。
具体的には、発熱面側に取り付けられた第一温度センサ35と、非発熱面側に取り付けられた第二温度センサ37とにより、発熱面と非発熱面の温度をそれぞれ測定し、両者の温度差が所定温度以下となるように温度制御手段33で温度制御を行っている。
温度制御手段33による温度制御は、電源31から透明導電膜23に供給される電力の量を調整することにより行われる。
温度制御手段33は、第一温度センサ35、第二温度センサ37のそれぞれと接続する入力ポート(入力手段)と、電源31からの配線と透明導電膜23からの配線に両端が接続されるスイッチング素子(電力変更手段)と、第一温度センサ35と第二温度センサ37で測定された温度情報などを記憶するメモリ(記憶手段)と、第一温度センサ35と第二温度センサ37とで測定した温度の差を演算し、その結果に応じてスイッチング素子を制御することで電源31から透明導電膜23に供給される電力量を調整するコントローラ(電力調整手段)と、を主要な構成要素として備えている。
コントローラは、第一温度センサ35及び第二温度センサ37の測定温度に基づいて、スイッチング素子のオン/オフ時間の比(デューティー比)を決定し、このデューティー比に応じた制御信号(パルス信号)をスイッチング素子に出力する。スイッチング素子は、このデューティー比に応じたオン/オフ周期でオン/オフ切換を行うことで、電源31と透明導電膜23の導通・非導通状態をそれぞれ所定の時間単位で交互に切り替える。これにより、電源31から透明導電膜23に供給される電力量を調整している。
そして、第一温度センサ35と第二温度センサ37のそれぞれで測定した温度をメモリに一旦記憶し、マイコンで両者の差を演算して所定温度以下か否かを判定する。その結果、所定温度以下であれば変圧器の出力電圧を変更せず、所定温度を超えていれば変圧器の出力電圧を上げる。これにより、所定温度を超えていた場合には、電源31から透明導電膜23に印加される電圧が低下して供給される電力量が減少し、透明導電膜23の発熱量が低下する。この結果、樹脂基板10の発熱面側と非発熱面側との間の温度差が小さくなる。これにより、樹脂基板10の湾曲による透明導電膜23の剥離や破断をより確実に防止することが可能となる。
なお、温度制御手段としては、上記のようにスイッチング素子を用いたものに限定されず、電圧が可変の変圧器や抵抗値が可変の可変抵抗を用いたものなどであってもよい。
また、本実施形態では、第一温度センサ35及び第二温度センサ37の2つの温度センサを用いて温度制御を行っているが、第二温度センサ37を用いずに第一温度センサ35のみを用いて温度制御を行ってもよい。
本実施形態では、温度センサにより樹脂基板10の温度を測定して透明導電膜23の温度をフィードバック制御しているが、このような温度センサを用いた温度制御を行わずに、あらかじめ定めた温度上昇レートで透明導電膜23の昇温を行うようにしてもよい。以下、図3及び図4に基づいて具体的に説明する。
図3に示すように、温度制御手段33は、透明導電膜23に供給される電力量を増加させて透明導電膜23の温度を所定温度上昇させる昇温部33aと、この昇温部33aによる温度上昇の後に透明導電膜23に供給される電力量を所定時間一定に維持して透明導電膜23の温度を一定に維持する温度維持部33bと、あらかじめ設定した温度条件となるまで昇温部33aによる温度上昇と、温度維持部33bによる温度維持を交互に繰り返す昇温制御部33cと、を備えている。
昇温部33aは、電源31からの配線と透明導電膜23からの配線に両端が接続される変圧器等で構成される。昇温部33aは、透明導電膜23に印加される電圧を増加させることで、透明導電膜23に供給される電力量を増加させて、透明導電膜23を所定温度上昇させる。
温度維持部33bは、タイマ等の計時手段を備え、昇温部33aによる温度上昇の後、所定時間を計時するまで昇温部33aの電力を一定に維持することで、透明導電膜23の温度を一定に維持する機能を備えている。
この温度維持の間、透明導電膜23により発生した熱が、樹脂基板10を通過して透明導電膜23が設けられていない面(非発熱面)側に伝達され、発熱面と非発熱面との間の温度差が減少する。
昇温制御部33cは、マイコン等の演算手段を備え、所定の温度条件となるまで昇温部33aによる温度上昇と温度維持部33bによる温度維持を交互に繰り返す機能を備えている。
所定の温度条件となったか否かは、発熱性樹脂基板1の温度を測定する温度センサを設けて直接的に温度を測定することによって判断してもよい。また、昇温部33aによる温度上昇と温度維持部33bによる温度維持のサイクル数と透明導電膜23の温度との間の相関関係をあらかじめ調べておき、温度上昇と温度維持をサイクル数が所定回数となった時点で所定の温度条件となったと判断してもよい。
図4に示すように、この温度制御手段33による温度制御によって透明導電膜23の温度は、所定の温度幅ずつ段階的に上昇する。具体的には、電源31から透明導電膜23に供給される電力量を昇温部33aにより増加させて透明導電膜23の温度を5℃昇温させ、その後温度維持部33bにより10分程度その温度を維持する。10分経過後に昇温部33aにより透明導電膜23の温度を更に5℃上昇させて、その後再び温度維持部33bにより10分間維持する。昇温制御部33cが所定の温度条件(この場合は、Tm)になったと判断するまで、この昇温と維持を繰り返して、最終的に透明導電膜23を所望の温度(Tm)とする。
このように、昇温後にその温度を所定時間維持することで、樹脂基板10の非発熱面側の温度を発熱面側の温度に追従させ、両者の温度差が大きくならないようにしている。このため、発熱面側と非発熱面側の温度差を原因とする樹脂基板10の湾曲を小さくすることができ、透明導電膜23の剥離や破断を防止することが可能となる。このような温度制御を行うことにより、具体的には70℃を超えても透明導電膜23の剥離や破断がほとんど生じない。したがって、透明導電膜23の温度を単に一次関数的に上昇させる場合と比較して、透明導電膜23の剥離や破断の発生を防止することが可能となり、結果として、より高い温度にまで透明導電膜23を昇温させることが可能となる。この結果、表面の曇りや凍結などを迅速に除去することが可能となる。
なお、透明導電膜23を昇温させる温度幅は、上記のように5℃に固定したものに限定されず、昇温の過程で温度幅を大きくしたり、逆に小さくしたりしてもよい。例えば、昇温開始から所定の温度差(例えば、Δt<20℃)までのように樹脂基板10の透明導電膜23と外気温との間の温度差が比較的低い場合には、熱伸縮による変形の度合いが小さいため、昇温する温度幅を5〜10℃程度と大きくする。逆に、温度差が比較的高い場合(例えば、Δt≧20℃)には、熱伸縮により樹脂基板10が変形しやすいため、昇温する温度幅を3〜5℃程度と小さくする。このような温度制御を行うことで、透明導電膜23の温度上昇速度を増加させることが可能となり、これにより、表面の曇りや凍結などを迅速に除去することが可能となる。
また、温度の維持時間も、同様の理由で可変とすることも可能である。例えば、昇温開始から所定の温度(例えば、20℃未満)までのように樹脂基板の温度が比較的低い場合は、熱伸縮による湾曲の度合いが小さいため、維持時間を1〜5分程度と短くする。逆に、樹脂基板10の温度が高い場合(例えば、20℃以上)には、熱伸縮により樹脂基板10が変形しやすいため、維持時間を5〜20分程度と長くする。
本発明の発熱性樹脂基板1は、特に車両用、建築用等の防曇、融雪窓などに好適に使用することができる。本発明の発熱性樹脂基板1はヒータ線を有していない構造であるため、車両用の窓として使用する場合、従来の防曇、融雪窓のようにヒータ線により視界を遮られることがない。このため、本発明の発熱性樹脂基板1は、乗用車のリアウィンドウのみならず、フロントウィンドウ、サイドウィンドウといった視界の確保が不可欠な窓に対しても特に好適に使用できる。
車両用としては、上述のように乗用車の窓に限定されず、農業機械や建設機械に使用される自動車、窓付きの二輪車や軽車両、電車等の鉄道車両などであってもよい。また、車両以外の他の乗り物、例えば航空機やヘリコプター等の窓やキャノピーなどであってもよい。また、窓のみならず、例えばヘッドライトカバー等の透明性が必要とされる部分にも使用することができる。
建築用としては、家屋、高層建築物、シェルター等に使用される窓であって、特に採光を必要とされる窓や、トップライトや渡り廊下等の屋根壁などとして好適に使用することができる。その他、落下防止カバーや衝撃保護カバーといった透光性を必要とする保護材などにも適用できる。
産業用機械設備としては、例えばコンビニエンスストア等に設置される業務用冷蔵庫や業務用冷凍庫の透明窓などとして好適に使用することができる。
発熱性樹脂基板1は、特に寒冷地や湿地等の着雪や結露が発生しやすい環境下で好適に使用される。
以下に、本発明の発熱性樹脂基板について、実施例を挙げて説明する。実施例として、緩衝層21に酸化チタン(TiO)を用いた例(実施例1)と、五酸化ニオブ(Nb)を用いた例(実施例2)とを行った。
(実施例1:酸化チタン(TiO))
樹脂基板本体11として、ポリカーボネート樹脂基板(筒中プラスチック工業株式会社製:ECK100)を用い、705×478×8tの平板状に切断された素材を、洗浄から塗装・加熱乾燥を自動的に処理する塗装設備(株式会社動研製:全自動シリコーンハードコート処理装置)を用いて、アクリル樹脂系プライマー塗料(株式会社動研製:サーコート99S−2)を塗装し、加熱乾燥を行ってプライマー層13を形成した。その後、シリコーン系ハードコート塗料(株式会社動研製:サーコートNP730)を塗布し、加熱乾燥を行ってハードコート層15を形成した。以上の工程により、樹脂基板10を作成した。
続いて、スパッタリング装置を用いて樹脂基板10の表面にTiOを材料とする緩衝層21を形成した。スパッタリングガスとしてアルゴンガスを用い、5〜50nmとなるよう成膜条件を設定して成膜を行った。
緩衝層21を形成した後、その表面にITOからなる透明導電膜23を同じくスパッタリング法により成膜した。
透明導電膜23を形成した後、スパッタリング装置から樹脂基板10を取り出して、熱硬化タイプの銀ペースト(太陽インキ製造製「ECM−100 AF4810」)を表面に塗布した。樹脂基板10のうち長辺に沿って約10mmの幅で、透明導電膜23と接触するように銀ペーストを塗布し、70℃で1時間乾燥させることで、一対の電極25を形成した。
電極25を形成した後、表面保護層29を形成した。表面保護層29として透明樹脂塗料(トウペ製熱硬化樹脂塗料「CX」)をスプレーで塗布した後、オーブンで80℃、30分間加熱し、透明樹脂塗料を硬化させた。この際、電極25のうち配線と接続される領域にはシール部材でマスキングをしておき、透明樹脂塗料の硬化後にシール部材を除去することで開口を形成し、配線との接続部25aが外部に露出するようにした。
続いて、電極25の接続部25aに配線を接続した。配線にあらかじめ銅板26をはんだ付けし、その銅板26を二液型エポキシ系の導電接着剤(スリーボンド製「Threebond 3380」)を使用して接続部25aに接着した。接着後の樹脂基板10をオーブンに入れ、70℃、2時間加熱して導電接着剤を硬化させた。
加熱後の樹脂基板10をオーブンから取り出し、外部に露出した接続部25aと銅板26に絶縁材料(電気化学工業製「ハードロック F−10」)を塗布し、室温で硬化させて絶縁被覆を形成した。配線の反対側の端部を、温度制御手段33を介して電源31に接続して発熱性樹脂基板1を完成させた。
上記手順で作成した発熱性樹脂基板1の各層の膜厚は以下のとおりである。
Figure 0005086579
(実施例2:五酸化ニオブ(Nb))
上記実施例1のうち、緩衝層21の材料を酸化チタン(TiO)に換えて五酸化ニオブ(Nb)にした点のみが相違する。膜厚などその他の構成については実施例1と同じである。
ターゲットとして五酸化ニオブ(Nb)を用い、実施例1と同じスパッタリング装置を用いて緩衝層21の成膜を行った。
(比較例:緩衝層なし)
比較例として、緩衝層21を形成しない例を行った。比較例では、上述した実施例1のうち、緩衝層21を成膜する工程を行わず、他の条件については実施例1と同じ条件で発熱性樹脂基板1を作成した。
以下、実施例1、2及び比較例について簡単にまとめる。
実施例1:コート層(シリコーン樹脂)、緩衝層(TiO)、透明導電膜(ITO)
実施例2:コート層(シリコーン樹脂)、緩衝層(Nb)、透明導電膜(ITO)
比較例:コート層(シリコーン樹脂)、透明導電膜(ITO)
上記条件で作成した実施例1、2及び比較例の発熱性樹脂基板1に対して昇温試験を行った。
上記の方法で製造した発熱性樹脂基板1を交流電源に接続し、温度制御手段33としてスライダック(東芝製)を用い、手動で昇温させた。透明導電膜23が形成された発熱面側の中心部に温度センサを取り付けて発熱性樹脂基板1の表面の温度(膜面温度)をモニターした。昇温は、固定された温度上昇レートでは行わず、一定温度上昇させた後に温度センサをモニターし、温度が安定したら手動で電圧を上げて再度温度上昇させる手順を繰り返し行う方法にて行った。
図5に、実施例1、2及び比較例の発熱性樹脂基板1を用いて昇温試験を行った結果を示す。この図の(a)は実施例1、(b)は実施例2、(c)が比較例の結果である。各図の横軸は昇温開始からの経過時間(h)、縦軸は膜面温度と外気温度との間の温度差(膜面温度−外気温度:Δt)(℃)である。
この図の(c)に示すように、緩衝層21が形成されていない比較例では、昇温開始から1時間40分程度で温度差38℃付近まで膜面温度が緩やかに上昇しているが、温度差38℃付近で膜面温度の上昇が停止し、その後は膜面温度が急速に低下した。これは、温度差38℃付近で透明導電膜23が破断して通電しなくなり、発熱しなくなったためである。
一方、図の(a)に示すように、緩衝層21として酸化チタン(TiO)が形成されている実施例1では、昇温開始から30分程度で温度差が54℃を超え、この付近で急激に温度上昇した。これは、温度差53℃付近で透明導電膜23が破断したためである。実施例1と比較例の結果から、樹脂基板10と透明導電膜23の間に緩衝層21を設けることで、緩衝層21を設けなかった場合と比較して、高い温度上昇レートでより高い温度にまで昇温できることがわかる。
また、図の(b)に示すように、緩衝層21として五酸化ニオブ(Nb)が形成されている実施例2では、昇温開始から50分程度で温度差50℃付近まで膜面温度が緩やかに上昇しているが、温度差50℃付近で膜面温度の上昇が停止し、その後は膜面温度が急速に低下した。これは、温度差50℃付近で透明導電膜23が破断して通電しなくなり、発熱しなくなったためである。このことから、上記実施例1と同様に、樹脂基板10と透明導電膜23の間に緩衝層21を設けることで、緩衝層21を設けなかった場合と比較して、高い温度上昇レートでより高い温度にまで昇温できることがわかる。
このように、樹脂基板10と透明導電膜23との間に緩衝層21を設けることで、高い温度上昇レートで昇温しても透明導電膜23の破断等が生じにくくなる。
この理由は明らかではないが、緩衝層21を形成する材料の線膨張係数が、樹脂基板本体11の線膨張係数よりも小さく、かつ、透明導電膜23の線膨張係数よりも大きいためと推測される。このため、樹脂基板本体11と透明導電膜23との間の熱伸縮による長さ方向の変化量の差を、両者の中間の変化量の緩衝層21により緩衝し、樹脂基板本体11の熱伸縮による変形に透明導電膜23が追従しやすくなったためと推測される。
次に、緩衝層21の材料と発熱性樹脂基板1の光学特性との関係について説明する。
図6は緩衝層21として酸化チタン(TiO)と五酸化ニオブ(Nb)を用いた場合における発熱性樹脂基板1の透過率及び反射率について示すグラフであって、横軸は波長、縦軸は透過率(反射率を示すグラフの場合は反射率)を示している。
本発明の一実施形態に係る発熱性樹脂基板の上面図である。 図1の矢視A−A'方向での発熱性樹脂基板の断面図である。 本発明の一実施形態に係る発熱性樹脂基板の全体構成及び温度制御手段の機能的構成を示す説明図である。 透明導電膜の温度制御方法について説明するグラフである。 実施例1、2及び比較例の発熱性樹脂基板1を用いて昇温試験を行った結果を示すグラフである。 緩衝層21として酸化チタン(TiO)と五酸化ニオブ(Nb)を用いた場合における発熱性樹脂基板1の透過率及び反射率について示すグラフである。 従来の樹脂窓の横断面図である。
符号の説明
1・・発熱性樹脂基板
10・・樹脂基板
11・・樹脂基板本体
13・・プライマー層
15・・コート層
21・・緩衝層
23・・透明導電膜
25・・電極
25a・・接続部
26・・銅板
29・・表面保護層
31・・電源
33・・温度制御手段
35・・第一温度センサ
37・・第二温度センサ
101・・樹脂窓
102・・窓本体
103・・透明導電膜
104・・ヒータ線
105・・車内用ハードコート層
106・・車外用ハードコート層

Claims (1)

  1. 透明又は半透明の樹脂基板と、該樹脂基板の表面に形成され電力の供給を受けて発熱する透明導電膜と、該透明導電膜と接触する位置に配置された一対の電極と、該電極を介して前記透明導電膜に電力を供給する電源と、を備えた防曇、融雪窓用発熱性樹脂基板であって、
    前記樹脂基板は、透明又は半透明の樹脂材料から形成された樹脂基板本体と、該樹脂基板本体の表面を被覆する0.05〜20μmの厚さのプライマー層と、該プライマー層の表面を被覆するシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂及びメラミン樹脂からなる群より選択される1又は2種類以上の材料からなるコート層により構成され、
    前記透明導電膜は、5〜500nmの厚さで、スズ、ゲルマニウム、亜鉛及びガリウムのうち少なくとも1種を含む酸化インジウム(In )並びにアルミニウム、ガリウム、ホウ素及びマグネシウムのうち少なくとも1種を含む酸化亜鉛(ZnO)並びにアンチモン及びフッ素のうち少なくとも1種類を含む酸化スズ(SnO )からなる群より選択される1又は2以上の金属酸化物で形成され、
    前記樹脂基板と前記透明導電膜の間に、両者の熱伸縮差を吸収する緩衝層を備え、
    該緩衝層は、10〜50nmの厚さで、五酸化ニオブ(Nb )を含む化合物で形成され
    前記樹脂基板は、透過光の波長が450〜600nmの領域であるとき、平均光線透過率が40〜100%であることを特徴とする防曇、融雪窓用発熱性樹脂基板。
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