JP5084915B2 - 通信管理装置および通信システムならびにデータ通信方法 - Google Patents

通信管理装置および通信システムならびにデータ通信方法 Download PDF

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Description

この発明は、イーサネット(登録商標)で接続された通信ノード間でトークンフレームを用いて通信を行う通信管理装置、通信ノードおよび通信システムならびにデータ通信方法に関するものである。
従来、ケーブルで接続された通信ノード間でデータの送受信を行う方式にイーサネット(登録商標、以下同じ)が知られている。イーサネットにおける通信ノードの接続形態には、バストポロジやスタートポロジ、ライントポロジなどが知られている(たとえば、非特許文献1参照)。
バストポロジは、幹線となる1本のケーブルを中心として、そこから適当な間隔をあけてブランチケーブルを延ばし、複数の通信ノードを配置することによって構成される。このバストポロジにおいては、複数の通信ノードが同時にデータを送信すると、データの衝突が起きてしまうために、衝突を回避しながら送信権を確保し、すべての接続通信ノードへデータを伝搬するCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access/Collision Detection)方式を採用して、データの送信を行っている。
しかし、近年の通信ノードの接続形態は、スタートポロジが主流になっている。このスタートポロジでは、複数のポートを有するスイッチングハブと呼ばれる通信ノードを中心にして、他の通信ノードがスイッチングハブの各ポートとUTPケーブル(Unshielded Twisted Pair Cable)などのケーブルを介して接続される構成となっている。また、スイッチングハブは、バッファメモリを有しており、複数の通信ノードが同時にデータを送信した場合でも、データをバッファメモリに蓄積してから、転送先のポートまたは到着ポート以外のすべてのポートにデータを送信するので、バストポロジのようなデータ同士の衝突を考慮する必要がない。
石田修、瀬戸康一郎監修、「インプレス標準教科書シリーズ 改訂版 10ギガビットEthernet教科書」、株式会社インプレス ネットビジネスカンパニー、2005年4月11日
ところで、近年では、リアルタイム性が要求されるFA(Factory Automation)機器間を結ぶネットワーク(以下、FAネットワークという)においても、各機器間をイーサネットで接続し、制御を行うことが一般的になっている。たとえば、制御対象を制御するプログラマブルコントローラの通信ユニット(以下、マスタ局という)間や、プログラマブルコントローラの通信ユニット(マスタ局)と入出力機器の通信ユニット(以下、スレーブ局という)との間をイーサネットで接続した制御システムが構築されている。
制御システムでは、リアルタイム性が要求されるために、スレーブ局からマスタ局へとデータを送信し、マスタ局ではスレーブ局から受信したデータを用いて所定の演算処理を行って制御データを算出し、各スレーブ局へと制御データを送信する一連の処理を予め決められた時間内に行い、それを繰り返し行っている。
一般的に、制御システムには多数のスレーブ局が接続されており、スレーブ局からマスタ局へと短時間の間に多数のデータが送信されることになる。このとき、制御システムがスタートポロジの場合には、スレーブ局が同時にデータを送信しても、スイッチングハブのバッファメモリに蓄積され、順にマスタ局へと送信される。しかし、制御システムにスレーブ局が多数接続されると、バッファメモリに蓄積されるデータの数が多くなり、マスタ局へと中継されるデータに遅延が生じてしまう。そして、最悪の場合には、予め決められた時間内にマスタ局へのデータ送信が終了せず、制御システムのリアルタイム性が損なわれてしまうという問題点があった。また、スイッチングハブのバッファメモリの枯渇によるフレームの廃棄が発生したり、スレーブ局からのデータが一時的にマスタ局に集中してしまい、マスタ局の処理速度によっては、マスタ局内でもフレームのロスが発生したりする可能性があった。
この発明は上記に鑑みてなされたもので、リアルタイム性が要求されるネットワークで、イーサネットを用いてフレームの送受信を行う場合に、データ遅延を発生させないでフレームの送受信を行うことができる通信管理装置、通信ノードおよび通信システムならびにデータ通信方法を得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる通信管理装置は、複数の通信ノードがイーサネット(登録商標)ケーブルでスター状またはライン状に接続された同一セグメントのネットワーク内におけるデータの送信を管理する通信管理装置であって、前記ネットワーク内に存在する前記通信ノードと、前記通信ノード間の接続関係と、を前記通信ノードから取得し、ネットワーク存在情報を生成するネットワーク存在確認処理を行うネットワーク存在確認手段と、データの送信権であるトークンフレームが隣接する2つの前記通信ノード間の伝送路を通過する回数が最小となるように、前記ネットワーク存在情報を用いてトークン巡回順序を決定するトークン巡回順序決定手段と、前記トークン巡回順序に基づいて、前記ネットワーク内の前記各通信ノードに対して、該通信ノードのつぎに前記送信権を与える通信ノードであるトークン巡回先情報を通知するセットアップ処理手段と、受信した前記トークンフレーム内の送信権獲得装置情報と、自装置のMACアドレスと、を比較して送信権を得たかを判定し、送信権を得た場合に、データフレーム通信処理手段によるデータフレームを送信後、前記送信権獲得装置情報に前記トークン巡回順序に基づいてつぎの通信ノードを設定したトークンフレームを送信するトークンフレーム処理手段と、前記送信権を獲得した場合にデータフレームを送信し、他の前記通信ノードからのデータフレームを受信するデータフレーム通信処理手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、通信ノード間の伝送路を通過する回数が最小となる順序で各通信ノードにトークンフレームを巡回させるようにしたので、リアルタイム性が要求されるネットワークで、イーサネットを用いてフレームの送受信を行う場合に、ネットワークの接続状態に合わせた最適なリアルタイム性能を実現でき、かつフレームの衝突を防止することによってデータ遅延を発生させないでフレームの送受信を行うことができるという効果を有する。
図1は、この実施の形態1によるトークンを用いて通信が行われる通信システムの一例を模式的に示す図である。 図2−1は、リング管理局の機能構成を模式的に示すブロック図である。 図2−2は、スレーブ局の機能構成を模式的に示すブロック図である。 図3−1は、ネットワーク存在確認フレームのフォーマットの一例を示す図である。 図3−2は、ネットワーク存在確認応答フレームのフォーマットの一例を示す図である。 図3−3は、セットアップフレームのフォーマットの一例を示す図である。 図3−4は、セットアップ応答フレームのフォーマットの一例を示す図である。 図3−5は、トークンフレームのフォーマットの一例を示す図である。 図4−1は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その1)。 図4−2は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その2)。 図4−3は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その3)。 図4−4は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その4)。 図4−5は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その5)。 図4−6は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その6)。 図4−7は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その7)。 図4−8は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その8)。 図4−9は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その9)。 図4−10は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その10)。 図4−11は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その11)。 図4−12は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その12)。 図4−13は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その13)。 図4−14は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その14)。 図4−15は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である(その15)。 図5−1は、リング管理局Xから送信されるネットワーク存在確認フレームの一例を模式的に示す図である。 図5−2は、スレーブ局A,Bから送信されるネットワーク存在確認応答フレームの一例を模式的に示す図である。 図5−3は、スレーブ局Bによって送信されるネットワーク存在確認フレームの一例を模式的に示す図である。 図5−4は、スレーブ局C,Dから送信されるネットワーク存在確認応答フレームの一例を模式的に示す図である。 図5−5は、スレーブ局Dによって送信されるネットワーク存在確認フレームの一例を模式的に示す図である。 図5−6は、スレーブ局Eから送信されるネットワーク存在確認応答フレームの一例を模式的に示す図である。 図5−7は、リング管理局Xから各スレーブ局に送信されるセットアップフレームの一例を模式的に示す図である。 図5−8は、各スレーブ局から送信されるセットアップ応答フレームの一例を模式的に示す図である。 図5−9は、各通信ノードによって生成されるトークンフレームの一例を模式的に示す図である。 図6は、リング管理局Xが生成したネットワーク存在情報の一例を示す図である。 図7は、トークンの巡回順序を決定する処理手順の一例を示すフローチャートである。 図8−1は、トークン巡回テーブルの作成過程の一例を模式的に示す図である(その1)。 図8−2は、トークン巡回テーブルの作成過程の一例を模式的に示す図である(その2)。 図8−3は、トークン巡回テーブルの作成過程の一例を模式的に示す図である(その3)。 図8−4は、トークン巡回テーブルの作成過程の一例を模式的に示す図である(その4)。 図8−5は、トークン巡回テーブルの作成過程の一例を模式的に示す図である(その5)。 図8−6は、トークン巡回テーブルの作成過程の一例を模式的に示す図である(その6)。 図8−7は、トークン巡回テーブルの作成過程の一例を模式的に示す図である(その7)。 図8−8は、トークン巡回テーブルの作成過程の一例を模式的に示す図である(その8)。 図8−9は、トークン巡回テーブルの作成過程の一例を模式的に示す図である(その9)。 図9−1は、通信システムに新たにスレーブ局が追加された場合の論理リングの確立方法の処理手順の一例を示す図である(その1)。 図9−2は、通信システムに新たにスレーブ局が追加された場合の論理リングの確立方法の処理手順の一例を示す図である(その2)。 図9−3は、通信システムに新たにスレーブ局が追加された場合の論理リングの確立方法の処理手順の一例を示す図である(その3)。 図9−4は、通信システムに新たにスレーブ局が追加された場合の論理リングの確立方法の処理手順の一例を示す図である(その4)。 図9−5は、通信システムに新たにスレーブ局が追加された場合の論理リングの確立方法の処理手順の一例を示す図である(その5)。 図9−6は、通信システムに新たにスレーブ局が追加された場合の論理リングの確立方法の処理手順の一例を示す図である(その6)。 図9−7は、通信システムに新たにスレーブ局が追加された場合の論理リングの確立方法の処理手順の一例を示す図である(その7)。 図9−8は、通信システムに新たにスレーブ局が追加された場合の論理リングの確立方法の処理手順の一例を示す図である(その8)。 図9−9は、通信システムに新たにスレーブ局が追加された場合の論理リングの確立方法の処理手順の一例を示す図である(その9)。 図9−10は、通信システムに新たにスレーブ局が追加された場合の論理リングの確立方法の処理手順の一例を示す図である(その10)。 図9−11は、通信システムに新たにスレーブ局が追加された場合の論理リングの確立方法の処理手順の一例を示す図である(その11)。 図10は、スレーブ局Fから送信されるネットワーク存在確認応答フレームの一例を模式的に示す図である。 図11は、スレーブ局Fからネットワーク存在確認応答フレームを受信した後のネットワーク存在情報の一例を示す図である。 図12は、リング管理局Xからスレーブ局C,Fに送信されるセットアップフレームの一例を模式的に示す図である。 図13は、この実施の形態2によるネットワーク存在情報の構成の一例を示す図である。 図14は、リング管理局による論理リングの再構成処理の一例を示すフローチャートである。 図15は、この実施の形態4によるリング管理局の機能構成の一例を模式的に示すブロック図である。 図16−1は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の一例を模式的に示す図である(その1)。 図16−2は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の一例を模式的に示す図である(その2)。 図16−3は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の一例を模式的に示す図である(その3)。 図16−4は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の一例を模式的に示す図である(その4)。 図16−5は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の一例を模式的に示す図である(その5)。 図16−6は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の一例を模式的に示す図である(その6)。 図16−7は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の一例を模式的に示す図である(その7)。 図16−8は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の一例を模式的に示す図である(その8)。 図17−1は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の他の例を模式的に示す図である(その1)。 図17−2は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の他の例を模式的に示す図である(その2)。 図17−3は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の他の例を模式的に示す図である(その3)。 図17−4は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の他の例を模式的に示す図である(その4)。 図17−5は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の他の例を模式的に示す図である(その5)。 図18は、この実施の形態5によるスレーブ局の機能構成の一例を模式的に示すブロック図である。 図19−1は、この実施の形態5によるスレーブ局の解列の判定処理および論理リングの再構成処理の手順の一例を模式的に示す図である(その1)。 図19−2は、この実施の形態5によるスレーブ局の解列の判定処理および論理リングの再構成処理の手順の一例を模式的に示す図である(その2)。 図19−3は、この実施の形態5によるスレーブ局の解列の判定処理および論理リングの再構成処理の手順の一例を模式的に示す図である(その3)。 図19−4は、この実施の形態5によるスレーブ局の解列の判定処理および論理リングの再構成処理の手順の一例を模式的に示す図である(その4)。 図19−5は、この実施の形態5によるスレーブ局の解列の判定処理および論理リングの再構成処理の手順の一例を模式的に示す図である(その5)。 図19−6は、この実施の形態5によるスレーブ局の解列の判定処理および論理リングの再構成処理の手順の一例を模式的に示す図である(その6)。 図19−7は、この実施の形態5によるスレーブ局の解列の判定処理および論理リングの再構成処理の手順の一例を模式的に示す図である(その7)。 図19−8は、この実施の形態5によるスレーブ局の解列の判定処理および論理リングの再構成処理の手順の一例を模式的に示す図である(その8)。 図19−9は、この実施の形態5によるスレーブ局の解列の判定処理および論理リングの再構成処理の手順の一例を模式的に示す図である(その9)。 図19−10は、この実施の形態5によるスレーブ局の解列の判定処理および論理リングの再構成処理の手順の一例を模式的に示す図である(その10)。
符号の説明
A〜F スレーブ局
X リング管理局
11−1,11−2,51−1,51−2 ポート
20,20A,60,60A 通信処理部
21,65 タイマ
22 ネットワーク存在確認処理部
23 ネットワーク存在情報記憶部
24 トークン巡回順序決定部
25 トークン巡回順序情報記憶部
26 セットアップ処理部
27,63 トークンフレーム処理部
28,64 データフレーム通信処理部
29 ネットワーク監視部
30 フレーム記憶部
51 ポート
61 制御フレーム応答部
62 トークン巡回先情報記憶部
66 リセット処理部
101 スイッチングハブ
102 ケーブル
111,112 伝送路
200 ネットワーク存在確認フレーム
220 ネットワーク存在確認応答フレーム
240 セットアップフレーム
260 セットアップ応答フレーム
280 トークンフレーム
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる通信管理装置、通信ノードおよび通信システムならびにデータ通信方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、これらの実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、この実施の形態1によるトークンを用いて通信が行われる通信システムの一例を模式的に示す図である。この通信システムは、複数の通信ノードがイーサネット(登録商標、以下同じ)によってライン状またはスター状に接続された同一セグメントのネットワークによって構成される。また、通信ノードは、それぞれ2つのポートを有し、各通信ノードのポート間は、ツイストペアケーブルや光ファイバなどの全二重通信が可能なケーブル102を介して接続される。この例では、通信ノードとして、同一セグメントのネットワーク内におけるデータ(フレーム)の送受信を管理する通信管理装置としての1台のリング管理局Xと、リング管理局Xによる設定に基づいてデータ(フレーム)の送信を行う5台のスレーブ局A〜Eとが設けられる場合を示している。
図1に示されるように、リング管理局Xとスレーブ局A,Bとはライン状に接続される。すなわち、リング管理局Xの第1のポートX1とスレーブ局Aの第2のポートA2が接続され、リング管理局Xの第2のポートX2とスレーブ局Bの第1のポートB1が接続される。
また、スレーブ局B,C,Dは、スイッチングハブ101によってスター状に接続される。すなわち、スイッチングハブ101を介して、スレーブ局Bの第2のポートB2と、スレーブ局Cの第1のポートC1と、スレーブ局Dの第1のポートD1とが接続される。
さらに、スレーブ局D,Eは、ライン状に接続される。すなわち、スレーブ局Dの第2のポートD2とスレーブ局Eの第1のポートE1が接続される。
また、ここで、各通信ノードのMAC(Media Access Control)アドレス(図中、MAC_ADと表記)は、以下のように設定されているものとする。
リング管理局X=100
スレーブ局A=1
スレーブ局B=2
スレーブ局C=3
スレーブ局D=4
スレーブ局E=5
この実施の形態1では、このような各通信ノード間がスター状またはライン状にイーサネットで接続された通信システムにおいて、各通信ノードが自由にデータの送信を行うのではなく、トークンと呼ばれるデータ送信権を得るためのフレーム(トークンフレーム)を通信システム内の各ノードに順番に送信し、そのトークンを獲得した通信ノードが他の通信ノードに対してデータの送信を行うことができるようにしている。ここで、トークンフレームの送信順序はたとえば以下の(A)に示されるものとする。
リング管理局X→スレーブ局B→スレーブ局C→スレーブ局D→スレーブ局E→スレーブ局A→リング管理局X ・・・(A)
このように、通信システムは、物理的なネットワーク構成ではリング構成を有していないが、データの送信権(トークンフレーム)を通信システム内の通信ノード間で順番に回すようにしてリング管理局Xに送信権が戻ってくるようにすることによって、送信権を論理的なリング構成とし繰り返す構成となっている。
図2−1は、リング管理局の機能構成を模式的に示すブロック図である。リング管理局Xは、隣接する通信ノード(スレーブ局A〜E)またはスイッチングハブ101との間でイーサネットケーブルを接続するための2つのポート11−1,11−2と、ポート11−1,11−2を介したフレームの送受信処理やトークンフレームの送信順序を確立する処理などを行う通信処理部20と、を備える。
ポート11−1,11−2は、第1のポート11−1と第2のポート11−2の2つのポートから構成される。これらの2つのポート11−1,11−2のうち少なくとも1つのポートが隣接するスレーブ局のポート(またはスイッチングハブを介したスレーブ局のポート)と接続されればよい。
通信処理部20は、タイマ21と、ネットワーク存在確認処理部22と、ネットワーク存在情報記憶部23と、トークン巡回順序決定部24と、トークン巡回順序情報記憶部25と、セットアップ処理部26と、トークンフレーム処理部27と、データフレーム通信処理部28と、を備える。
タイマ21は、通信処理部20内の処理部によって起動され、所定の時間を計測する機能を有する。この実施の形態1では、ネットワーク存在確認処理部22によってネットワーク存在確認フレームを送信してから、所定の時間が経過するまでの間計時する。
ネットワーク存在確認処理部22は、自装置(リング管理局X)の電源がオンされた後に、または予め定められた状態が発生した後に、通信システム(同一セグメントのネットワーク)を構成する通信ノードの接続状態を検出するためのネットワーク存在確認処理を行う。具体的には、ネットワーク存在確認フレームを作成してブロードキャストで送信し、通信システム内に存在する通信ノードからのネットワーク存在確認フレームに対する応答であるネットワーク存在確認応答フレームに含まれる情報から、ネットワーク存在情報を生成する。この処理は、ネットワーク存在確認フレームを送信したときにタイマ21を起動してから所定の時間経過するまでの間に行われる。
図3−1は、ネットワーク存在確認フレームのフォーマットの一例を示す図である。ネットワーク存在確認フレーム200は、イーサネットフレームであり、宛先MACアドレス(以下、DAという)201と、送信元MACアドレス(以下、SAという)202と、イーサネットタイプ(type)203と、上位層のデータを格納するデータ204と、自フレームのDA201からデータ204までに格納されている情報にエラーが存在するか否かのチェック結果を格納するFCS(Frame Check Sequence)208と、を有する。
この実施の形態1では、データ204の一部に、フレーム種別情報205と、リング管理局のMACアドレス情報206と、自局のネットワーク存在確認フレームの送信ポート情報207と、を格納している。
フレーム種別情報205は、自イーサネットフレームがどのような種類のフレームであるかを識別するための情報である。ここでは、このフレーム種別情報205には、ネットワーク存在確認フレームであることを示す情報が格納される。この例では、ネットワーク存在確認フレームを「TestData」と表記するものとする。
リング管理局のMACアドレス情報206には、リング管理局XのMACアドレスが格納される。また、自局のネットワーク存在確認フレームの送信ポート情報207には、通信ノードがネットワーク存在確認フレーム200をどのポートから送信するかを示すポート情報を格納する。
図3−2は、ネットワーク存在確認応答フレームのフォーマットの一例を示す図である。このネットワーク存在確認応答フレーム220も、イーサネットフレームであり、データ224に、この実施の形態1で使用される情報を定義している。すなわち、データ224の一部に、フレーム種別情報225と、受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報226と、ネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報227と、を格納している。
ここで、フレーム種別情報225には、ネットワーク存在確認応答フレーム220であることを示す情報が格納される。この明細書では、ネットワーク存在確認応答フレームを「TestDataACK」と表記するものとする。また、「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」226には、通信ノード(スレーブ局)が受信したネットワーク存在確認フレーム200のSA202エリアに格納されているMACアドレスが格納される。さらに、「ネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報」227には、通信ノード(スレーブ局)が受信したネットワーク存在確認フレーム200中のデータ204エリアの「自局のネットワーク存在確認フレームの送信ポート情報」207に格納されているポート情報が格納される。
ここで、ネットワーク存在確認処理部22は、ネットワーク存在確認応答フレーム220を受信すると、データ224内の「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」226と「ネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報」227とを、受信したネットワーク存在確認応答フレーム220の「SA」222に対応付けたネットワーク存在情報を生成し、ネットワーク存在情報記憶部23に記憶する。
ネットワーク存在情報記憶部23は、ネットワーク存在確認処理部22によって生成されたネットワーク存在情報を記憶する。このネットワーク存在情報は、上述したように、ネットワーク存在確認応答フレーム220を送信した通信ノード(スレーブ局)のMACアドレス(SA222)と、「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」226と、「ネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報」227とを含む。
トークン巡回順序決定部24は、ネットワーク存在確認処理部22によって起動されたタイマ21がタイムアウトした後、ネットワーク存在情報記憶部23に記憶されているネットワーク存在情報を用いて、通信システムを構成する通信ノード間の接続状態を把握し、論理リングを構成する処理、すなわちトークンフレームの巡回順序を決定する処理を行う。ここで、トークン巡回順序決定部24は、論理リングを構成する処理において、送信権であるトークンが一巡する間に通過する通信ノードの数が最小となるように(2つの通信ノード間を結ぶケーブル(スイッチングハブを含む)を伝送路と呼ぶものとすると、トークンが一巡する間に通過する伝送路の数が最小となるように)、論理リングを構築する。このような条件を満たすトークンの巡回順序を決定する方法として、同一セグメントに属するネットワーク内において、一筆書きで各通信ノードを結ぶようにすればよい。なお、この一筆書きの方法でトークンの巡回順序を決定する方法については後述する。決定されたトークンフレームの巡回順序は、トークン巡回順序情報としてトークン巡回順序情報記憶部25に記憶される。
セットアップ処理部26は、トークン巡回順序決定部24によってトークン巡回順序情報が決定されると、そのトークン巡回順序情報を用いて、通信システム内の各通信ノード(スレーブ局)に対して、その通信ノードのつぎに送信権が与えられる通信ノードの情報を含むセットアップフレームを生成し、各通信ノードに送信する。また、セットアップ処理部26は、セットアップフレームに対する応答であるセットアップ応答フレームがすべての通信ノードから受信されたかを判定し、すべての通信ノードからセットアップ応答フレームを受信した場合には、その旨をトークンフレーム処理部27に通知する。
図3−3は、セットアップフレームのフォーマットの一例を示す図である。このセットアップフレーム240も、イーサネットフレームであり、データ244エリアの一部に、フレーム種別情報245と、トークンフレーム宛先MACアドレス設定情報246と、を格納している。
このセットアップフレーム240は、各通信ノードに対して設定されるので、DA241には、リング管理局Xが設定しようとしているスレーブ局のMACアドレスが設定される。また、フレーム種別情報245には、セットアップフレーム240であることを示す情報が格納される。この明細書では、セットアップフレーム240を「Setup」と表記するものとする。さらに、トークンフレーム宛先MACアドレス設定情報246には、送信の権利をトークンフレームで制御する際に、このセットアップフレーム240の送信先の通信ノードのつぎに送信の権利を与えられるスレーブ局またはリング管理局XのMACアドレスが格納される。
図3−4は、セットアップ応答フレームのフォーマットの一例を示す図である。このセットアップ応答フレーム260も、イーサネットフレームであり、データ264エリアの一部に、自フレームがセットアップ応答フレーム260であることを示すフレーム種別情報265が格納される。ここでは、セットアップ応答フレーム260を「SetupACK」と表記するものとする。
セットアップ処理部26では、たとえばネットワーク存在情報記憶部23のネットワーク存在情報に、セットアップ応答フレーム260を受信したこと示すフラグを立てることによって、通信システム内のすべての通信ノードからセットアップ応答フレーム260を受信したか否かを確認することができる。
トークンフレーム処理部27は、セットアップ処理部26によって、通信システム内のすべての通信ノードからセットアップ応答フレーム260を受信した旨の通知を受けると、トークン巡回順序情報記憶部25のトークン巡回順序情報にしたがって、トークンフレームを生成し、自局のすべてのポート11−1,11−2からブロードキャストで送信する。
図3−5は、トークンフレームのフォーマットの一例を示す図である。このトークンフレーム280も、イーサネットフレームであり、データ284エリアの一部に、フレーム種別情報285と、自局宛トークン判定用MACアドレス情報286と、が格納される。
フレーム種別情報285には、トークンフレーム280であることを示す情報が格納される。この明細書では、トークンフレーム280を「Token」で表記するものとする。また、自局宛トークン判定用MACアドレス情報286には、送信権を有する通信ノードのMACアドレスが格納される。
また、トークンフレーム処理部27は、他の通信ノードから送信されたトークンフレーム280を受信すると、そのトークンフレーム280のデータ284内の自局宛トークン判定用MACアドレス情報286と、自局(リング管理局X)のMACアドレスとを比較し、一致した場合には、送信権を得たものと判定し、データフレーム通信処理部28によるデータフレームの送信処理が行われ、一致しない場合にはまだ送信権を得ないものと判定する。なお、いずれの場合にも受信したトークンフレーム280は、受信したポートでない他のポートから転送(リピート)する。
データフレーム通信処理部28は、データフレームの送受信処理を行う。たとえば、FAネットワークにおいては、各スレーブ局A〜Eに設定するデータを所定の周期で演算しており、そのデータをデータフレーム化して各スレーブ局A〜Eに送信する。また、スレーブ局A〜Eから送信されたデータフレームを受信したり、スレーブ局A〜Eが他のスレーブ局に宛てたデータフレームを転送(リピート)したりする機能も有する。
なお、上述した図3−1〜図3−5に示される各フレームのフレーム種別情報205,225,245,265,285には、それぞれのフレームを識別するために「TestData」や「TestDataACK」などを格納する場合を示したが、それぞれのフレームに対して、そのフレームを一意に識別する数値を設定し、フレーム種別情報205,225,245,265,285にはその数値を格納するようにしてもよい。
図2−2は、スレーブ局の機能構成を模式的に示すブロック図である。スレーブ局A〜Eは、隣接する通信ノード(リング管理局X、スレーブ局)またはスイッチングハブ101との間でイーサネットケーブルを接続するための2つのポート51−1,51−2と、ポート51−1,51−2を介したフレームの送受信処理を行う通信処理部60と、を備える。
ポート51−1,51−2は、リング管理局Xと同様に、第1のポート51−1と第2のポート51−2の2つのポートから構成される。これらの2つのポート51−1,51−2のうち少なくとも1つのポートが通信ノードと接続されればよい。
通信処理部60は、制御フレーム応答部61と、トークン巡回先情報記憶部62と、トークンフレーム処理部63と、データフレーム通信処理部64と、を備える。
制御フレーム応答部61は、リング管理局Xからのネットワーク存在確認フレーム200やセットアップフレーム240などの制御フレームに対する応答を行う。たとえば、ネットワーク存在確認フレーム200を受信すると、図3−2に示されるネットワーク存在確認応答フレーム220を生成して、リング管理局Xに返信する。また、セットアップフレーム240を受信すると、セットアップフレーム240のデータ244内のトークンフレーム宛先MACアドレス設定情報246を抽出し、トークン巡回先情報として、トークン巡回先情報記憶部62に記憶するとともに、図3−4に示されるセットアップ応答フレーム260を生成して、リング管理局Xに返信する。なお、この明細書では、ネットワーク存在確認処理や論理リング構成処理のときにリング管理局Xとスレーブ局A〜Eとの間でやり取りされるフレームのことを制御フレームといい、論理リングが構成された後に、トークンフレームを獲得することによって送信されるフレームのことをデータフレームというものとする。
また、制御フレーム応答部61は、リング管理局Xまたは他のスレーブ局から受信する制御フレームのフレーム種別に応じて、フレームを再構成して送信したり、単にリピートしたりする機能も有する。たとえば、リング管理局Xからネットワーク存在確認フレーム200を受信すると、該フレームを受信したポート以外のポートに伝送路が確立されている場合には、受信したネットワーク存在確認フレームの図3−1に示されるSA202と、データ204内の自局のネットワーク存在確認フレームの送信ポート情報207と、を書き換える処理を行って、ネットワーク存在確認フレームを再構成し、受信ポート以外のポートから出力する。
また、たとえば、リング管理局Xからのセットアップフレーム240や他のスレーブ局からのネットワーク存在確認応答フレーム220とセットアップ応答フレーム260を含む制御フレームを受信した場合には、そのフレームに対する処理を何も行わず、単にリピートする機能を有する。
トークン巡回先情報記憶部62は、自通信ノード(スレーブ局)のつぎに送信権を得る通信ノードのMACアドレスを記憶する。これは、上述したように、セットアップフレーム240のデータ244内のトークンフレーム宛先MACアドレス設定情報246の内容が記憶される。また、この実施の形態1では、つぎにトークンを送信すべき通信ノードのMACアドレスのみを記憶するので、リング管理局Xが保持するトークン巡回順序記憶情報に比してデータ量を少なく抑えることができる。
トークンフレーム処理部63は、他の通信ノードから送信されたトークンフレーム280を受信すると、そのトークンフレーム280のデータ284内の自局宛トークン判定用MACアドレス情報286と、自局(スレーブ局)のMACアドレスとを比較し、一致した場合には、送信権を得たものと判定し、データフレーム通信処理部64によるデータフレームの送信処理が行われる。その後、トークンフレーム280のデータ284内の自局宛トークン判定用MACアドレス情報286に、トークン巡回先情報記憶部62に記憶されているトークン巡回先情報を格納したトークンフレーム280を生成し、自局のすべてのポート51−1,51−2からブロードキャストで送信する。一方、受信したトークンフレーム280のデータ284内の自局宛トークン判定用MACアドレス情報286と、自局(スレーブ局)のMACアドレスとが一致しない場合にはまだ送信権を得ないものと判定する。なお、いずれの場合にも受信したトークンフレーム280は、受信したポートでない他のポートにリピートする。
データフレーム通信処理部64は、データフレームの送受信処理を行う。具体的には、リング管理局Xや他のスレーブ局との間のデータフレームの送受信処理を行う。
つぎに、このような通信システムにおける論理リングの確立方法と、トークンを用いた通信方法について説明する。図4−1〜図4−15は、この実施の形態1による論理リングの確立方法およびトークンを用いた通信方法の一例を模式的に示す図である。
まず、図4−1に示されるように、リング管理局Xに、スレーブ局A〜Eがイーサネットケーブルで接続された後、スレーブ局A〜Eの電源がオンされる。この状態で、スレーブ局A〜Eは、リング管理局Xからのネットワーク存在確認フレームの受信待ち状態となる。
その後、リング管理局Xの電源がオンにされると、リング管理局Xは、リング管理局Xを含む同一セグメントのネットワーク上に接続されているスレーブ局を認識し、論理リングを確立するために、以下の処理を行う。はじめに、リング管理局Xのネットワーク存在確認処理部22は、タイマ21を起動した後、図4−2に示されるように、ネットワーク存在確認フレーム(図中、TestDataFrameと表記)を生成し、すべてのポートX1,X2からブロードキャストで送信する。
図5−1は、リング管理局Xから送信されるネットワーク存在確認フレームの一例を模式的に示す図である。リング管理局Xの第1のポートX1から送信されるネットワーク存在確認フレームでは、「TestDataFrame(X1→all)」に示されるように、DAにブロードキャストアドレス(たとえば2バイト表記であれば「FFFF(オールF)」)が設定され、SAにリング管理局XのMACアドレス「100」が設定され、フレーム種別情報には「TestData」が格納され、リング管理局のMACアドレス情報には、自局のMACアドレス「100」が格納され、自局のネットワーク存在確認フレームの送信ポート情報には、第1のポートX1を示す「port_X1」が設定される。
また、リング管理局Xの第2のポートX2から送信されるネットワーク存在確認フレームでは、「TestDataFrame(X2→all)」に示されるように、自局のネットワーク存在確認フレームの送信ポート情報以外の項目は、第1のポートX1から送信されるネットワーク存在確認フレーム「TestDataFrame(X1→all)」と同じであり、自局のネットワーク存在確認フレームの送信ポート情報には、第2のポートX2を示す「port_X2」が設定される。
このように、リング管理局Xの第1のポートX1から送信されたネットワーク存在確認フレームは、スレーブ局Aの第2のポートA2で受信され、リング管理局Xの第2のポートX2から送信されたネットワーク存在確認フレームは、スレーブ局Bの第1のポートB1で受信される。
ついで、図4−3に示されるように、リング管理局Xからネットワーク存在確認フレームを受信したスレーブ局A,Bの制御フレーム応答部61は、ネットワーク存在確認応答フレーム(図中、TestDataACKFrameと表記)を生成し、リング管理局Xに対して返信する。
図5−2は、スレーブ局A,Bから送信されるネットワーク存在確認応答フレームの一例を模式的に示す図である。スレーブ局Aの第2のポートA2から送信されるネットワーク存在確認応答フレームでは、「TestDataACKFrame(A2→X)」に示されるように、DAにリング管理局XのMACアドレス「100」が設定され、SAに自局のMACアドレス「1」が設定され、フレーム種別情報には「TestDataACK」が格納され、受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報と、ネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報には、受信した図5−1のネットワーク存在確認フレーム「TestDataFrame(X1→all)」のSAと自局のネットワーク存在確認フレームの送信ポート情報を参照して、それぞれ「100」と「port_X1」が設定される。
また、スレーブ局Bの第1のポートB1から送信されるネットワーク存在確認応答フレームでは、「TestDataACKFrame(B1→X)」に示されるように、SAに自局のMACアドレス「2」が設定され、ネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報には、受信した図5−1のネットワーク存在確認フレーム「TestDataFrame(X2→all)」の自局のネットワーク存在確認フレームの送信ポート情報を参照して「port_X2」が設定される。それ以外は、上記の「TestDataACKFrame(A2→X)」と同じである。
ここで、リング管理局Xからネットワーク存在確認フレームを受信したスレーブ局Aは、リング管理局Xにネットワーク存在確認応答フレームを返送すると、リング管理局Xからの設定待ちの状態となる。
また、図4−4に示されるように、リング管理局Xからネットワーク存在確認フレームを受信したスレーブ局Bの制御フレーム応答部61は、第1のポートB1から受信したネットワーク存在確認フレームを書き換えたネットワーク存在確認フレーム(図中、TestDataFrame(B2→all)と表記)を生成し、第1のポートB1以外の自局の第2のポートB2にもネットワーク存在確認フレームの送信を試みる。その結果、第2のポートB2に伝送路が確立されている場合には、ネットワーク存在確認フレームを送信し、伝送路が確立されていない場合には、ネットワーク存在確認フレームは送信されない。ここでは、第2のポートB2に伝送路が確立されているので、ネットワーク存在確認フレームを第2のポートB2から送信する処理を行う。
図5−3は、スレーブ局Bによって送信されるネットワーク存在確認フレームの一例を模式的に示す図である。この図に示されるように、ネットワーク存在確認フレーム「TestDataFrame(B2→all)」は、受信したネットワーク存在確認フレーム「TestDataFrame(X2→all)」のSAを自局のMACアドレス「2」に書き換え、自局のネットワーク存在確認フレームの送信ポート情報を「port_B2」に書き換えたものである。
スレーブ局Cは、第1のポートC1からネットワーク存在確認フレームを受信すると、図4−5に示されるように、その応答であるネットワーク存在確認応答フレームを第1のポートC1から返す。また、スレーブ局Dについても、スレーブ局Cと同様に、第1のポートD1からネットワーク存在確認フレームを受信すると、その応答であるネットワーク存在確認応答フレームを第1のポートD1から返す。
図5−4は、スレーブ局C,Dから送信されるネットワーク存在確認応答フレームの一例を模式的に示す図である。スレーブ局Cの第1のポートC1から送信されるネットワーク存在確認応答フレームでは、「TestDataACKFrame(C1→X)」に示されるように、SAに自局のMACアドレス「3」が設定され、フレーム種別情報には「TestDataACK」が格納され、DAと受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報とネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報には、受信した図5−3のネットワーク存在確認フレーム「TestDataFrame(B2→all)」のリング管理局のMACアドレスとSAと自局のネットワーク存在確認フレームの送信ポート情報を参照して、それぞれ「100」と「2」と「port_B2」が設定される。
また、スレーブ局Dの第1のポートD1からも、ネットワーク存在確認応答フレームが送信される。このネットワーク存在確認応答フレームは、「TestDataACKFrame(D1→X)」に示されるように、SAが自局のMACアドレス「4」が設定されるほかは、スレーブ局Cから送出されるネットワーク存在確認応答フレーム「TestDataACKFrame(C1→X)」と同じ内容となる。
その後、スレーブ局Bの制御フレーム応答部61は、スレーブ局C,Dから受信したネットワーク存在確認応答フレームのフレーム種別情報を判定し、ネットワーク存在確認応答フレームであるので、そのままリング管理局Xへとリピートする。
ここで、スレーブ局Bからネットワーク存在確認フレームを受信したスレーブ局Cは、リング管理局Xにネットワーク存在確認応答フレームを返送すると、リング管理局Xからの設定待ちの状態となる。
また、図4−6に示されるように、スレーブ局Bからネットワーク存在確認フレームを受信したスレーブ局Dの制御フレーム応答部61は、第1のポートD1から受信したネットワーク存在確認フレームを書き換えたネットワーク存在確認フレーム(図中、TestDataFrame(D2→all)と表記)を生成し、第1のポートD1以外の自局の第2のポートD2にもネットワーク存在確認フレームの送信を試みる。その結果、第2のポートD2に伝送路が確立されている場合には、ネットワーク存在確認フレームを送信し、伝送路が確立されていない場合には、ネットワーク存在確認フレームは送信されない。ここでは、第2のポートD2に伝送路が確立されているので、ネットワーク存在確認フレームを第2のポートD2から出力する処理を行う。
図5−5は、スレーブ局Dによって送信されるネットワーク存在確認フレームの一例を模式的に示す図である。この図に示されるように、ネットワーク存在確認フレーム「TestDataFrame(D2→all)」は、受信したネットワーク存在確認フレーム「TestDataFrame(B2→all)」のSAを自局のMACアドレス「4」に書き換え、自局のネットワーク存在確認フレームの送信ポート情報を「port_D2」に書き換えたものである。
スレーブ局Eは、第1のポートE1からネットワーク存在確認フレームを受信すると、図4−7に示されるように、その応答であるネットワーク存在確認応答フレーム(図中、TestDataACKFrame(E1→X)と表記)を第1のポートE1から返す。
図5−6は、スレーブ局Eから送信されるネットワーク存在確認応答フレームの一例を模式的に示す図である。スレーブ局Eの第1のポートE1から送信されるネットワーク存在確認応答フレームでは、SAに自局のMACアドレス「5」が設定され、フレーム種別情報には「TestDataACK」が格納され、DA、受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報、およびネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報には、受信した図5−5のネットワーク存在確認フレーム「TestDataFrame(D2→all)」のリング管理局のMACアドレス、SA、および自局のネットワーク存在確認フレームの送信ポート情報を参照して、それぞれ「100」、「4」および「port_D2」が設定される。
そして、スレーブ局D,Bの制御フレーム応答部61は、スレーブ局Eから送信されたネットワーク存在確認応答フレームのフレーム種別情報を判定し、ネットワーク存在確認応答フレームであるので、そのままリング管理局Xへとリピートする処理を行う。
また、スレーブ局Dからネットワーク存在確認フレームを受信したスレーブ局Eは、リング管理局Xにネットワーク存在確認応答フレームを返送すると、リング管理局Xからの設定待ちの状態となる。
ここで、リング管理局Xのネットワーク存在確認処理部22は、図4−1で設定したネットワーク存在確認応答フレーム待ちのタイマ21の起動中に、同一セグメントのネットワーク内の通信ノードであるスレーブ局A〜Eからのネットワーク存在確認応答フレームを受信したものとする。
また、リング管理局Xのネットワーク存在確認処理部22は、スレーブ局A〜Eからネットワーク存在確認応答フレームをタイマ21の起動中に受信すると、そのフレームから、ネットワーク存在情報を生成し、ネットワーク存在情報記憶部23に記憶する。
図6は、リング管理局Xが生成したネットワーク存在情報の一例を示す図である。このネットワーク存在情報は、SA、受信したネットワーク存在確認フレーム内のネットワーク存在確認フレーム内のSA情報、およびネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報の各項目を含む。リング管理局Xのネットワーク存在確認処理部22は、受信したネットワーク存在確認応答フレームから、上記の各項目が定義されたエリアからそれぞれの情報を取得して、ネットワーク存在情報に格納する。
その後、リング管理局Xのトークン巡回順序決定部24は、タイマ21がネットワーク存在確認応答フレームを待つ所定の時間が経過したことを検出すると、ネットワーク存在情報記憶部23にタイムアウトするまでに蓄積されたネットワーク存在情報を用いて論理リングを構成する処理を行う。ここで、リング管理局Xは、送信権であるトークンが一巡する間に通過する通信ノードの数がたとえば最小となるように(2つの通信ノード間を結ぶケーブル102(ケーブル102間にスイッチングハブ101が含まれるものを含む)を伝送路と呼ぶものとすると、トークンフレームが一巡する間に通過する伝送路の数がたとえば最小となるように)、論理リングを構築する。このような条件を満たすトークンフレームの巡回順序を決定する方法として、同一セグメントに属するネットワーク内において、一筆書きで(ツリーのまわりを周回する要領で)各通信ノードを結ぶようにすればよい。この一筆書きの方法でトークンの巡回順序を決定する方法について、以下に説明する。
図7は、トークンの巡回順序を決定する処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、リング管理局Xのトークン巡回順序決定部24は、自局のMACアドレスを選択し(ステップS11)、さらに自局の有するポートのうち1つのポートを選択する(ステップS12)。また、トークン巡回順序決定部24は、トークン巡回順序情報記憶部25のトークン巡回順序情報としてのトークン巡回テーブルに選択した自局のMACアドレスとポートの組み合わせを登録する(ステップS13)。
ついで、トークン巡回順序決定部24は、選択したMACアドレスとポートの組み合わせと同じ「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」と「ネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報」の組み合わせのレコードが、ネットワーク存在情報記憶部23のネットワーク存在情報中に存在するか順に検索を行う(ステップS14)。検索の結果、同じ組み合わせのレコードが存在する場合(ステップS14でYesの場合)には、対応するすべてのレコードのSAをトークン巡回順序情報記憶部25のトークン巡回順序情報としてのトークン巡回テーブルに、ステップS13で登録したリング管理局XのMACアドレスと接続するように登録する(ステップS15)。
その後、トークン巡回テーブルに登録した通信ノードのSA(MACアドレス)のうち1つのSAを選択する(ステップS16)。ついで、選択したSAと同じ「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」を有するレコードが存在するか、すなわち選択したSAの下位の通信ノードが存在するかについて、ネットワーク存在情報を順に検索する(ステップS17)。
そして、選択したSAに対応する通信ノードの下位に通信ノードが存在するかを判定し(ステップS18)、選択したSAの下位に通信ノードが存在する場合(ステップS18でYesの場合)には、下位の通信ノードに対応するレコードのSAをトークン巡回テーブルに、ステップS16で選択した通信ノード(スレーブ局)のSAと接続するように登録する(ステップS19)。
ついで、ステップS19で登録したSAのうち1つのSAを選択し(ステップS20)、選択したSAと同じ「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」を有するレコードが存在するか、すなわち選択したSAに対応する通信ノードの下位の通信ノードが存在するかについて、ネットワーク存在情報を順に検索する(ステップS21)。その後、ステップS18に戻り、ツリー状のネットワーク構成において、リング管理局Xから順に枝分かれして選択された1つの枝において、最下位の通信ノードに到達するまで、ステップS18〜S21の処理が繰り返し行われる。
ツリー状のネットワーク構成におけるある枝の最下位の通信ノードに到達した場合には、ステップS21の選択したSAの下位の通信ノードの検索処理において、下位の通信ノードは存在しない。そこで、ステップS18において、選択したSAの下位に通信ノードが存在しない場合(ステップS18でNoの場合)に、処理が遷移する。
この場合には、ステップS16またはS20で最後に選択したSAと同じレベルの他の未検索のSAが存在するか否かを判定する(ステップS22)。ここで、レベルとは、リング管理局Xからツリー状にSAを接続した場合において、リング管理局XからあるSAに到達する経路における通信ノードの数のことをいう。
最後に選択したSAと同じレベルの他の未検索のSAが存在する場合(ステップS22でYesの場合)には、最後に選択したSAと同じレベルのトークン巡回テーブルに登録された他のSAを選択する(ステップS23)。ついで、ここで選択したSAと同じ「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」を有するレコードが存在するか、すなわち選択したSAの下位の通信ノードが存在するかについて、ネットワーク存在情報を順に検索する(ステップS24)。その後、ステップS18に戻る。
一方、最後に選択したSAと同じレベルの他の未検索のSAが存在しない場合(ステップS22でNoの場合)には、最後に選択したSAの直近の上位のレベルのSAに戻る(ステップS25)。その後、戻ったSAは最上位のレベルのSAか否か、すなわちリング管理局XのMACアドレスか否かについて判定する(ステップS26)。戻ったSAが最上位のレベルのSAではない場合(ステップS26でNoの場合)には、戻ったSAと同じレベルのトークン巡回テーブルに登録された未検索のSAが存在するか否かを判定する(ステップS27)。
戻ったSAと同じレベルのトークン巡回テーブルに登録された未検索のSAが存在する場合(ステップS27でYesの場合)には、戻ったSAと同じレベルのトークン巡回テーブルに登録された未検索の他のSAを選択する(ステップS28)。ついで、選択したSAと同じ「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」を有するレコードが存在するか、すなわち選択したSAの下位の通信ノードが存在するかについて、ネットワーク存在情報を順に検索する(ステップS29)。その後、ステップS18に戻る。
また、ステップS27で、戻ったSAと同じレベルのトークン巡回テーブルに登録された未検索のSAが存在しない場合(ステップS27でNoの場合)には、ステップS25に戻る。
以上の処理を実行することによって、ステップS11で選択されたMACアドレスを有するリング管理局のステップS12で選択されたポートに接続されるすべての通信ノードがツリー状に抽出される。
さらに、ステップS14で、選択したMACアドレスとポートの組み合わせと同じ「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」と「ネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報」の組み合わせのレコードが、ネットワーク存在情報中に存在しない場合(ステップS14でNoの場合)、またはステップS26で戻ったSAが最上位のレベルである場合(ステップS26でYesの場合)には、リング管理局Xの未検索のポートがあるかを判定する(ステップS30)。未検索のポートがある場合(ステップS30でYesの場合)には、ステップS12へと戻り、リング管理局Xの未検索のポートについて、上述した処理が行われる。また、未検索のポートがない場合(ステップS30でNoの場合)には、すべての通信ノードについて、トークン巡回テーブルへの登録処理が行われたことになるので、トークンの巡回順序を決定する処理が終了する。
以上の処理によって、リング管理局Xから枝分かれしながらツリー状に通信ノードが接続されるネットワーク構成において、リング管理局Xから1つの最下位の通信ノードへと至る経路を確立すると、最下位の通信ノードに最も近い位置で枝分かれする通信ノードに戻って、その位置から他の最下位の通信ノードに至る経路を確立する。このような処理を順に繰り返し、すべての最下位の通信ノードに至る経路を確立する。これによって、ツリー状に接続された通信ノードからなるネットワークにおいて、各通信ノード間を一筆書きの方法で接続することができる。そして、このようにして確立されたリング管理局Xを出発してリング管理局Xに戻るまでの経路において、通過する通信ノードの数は最小となる。
ここで、図7に示されるトークンの巡回順序を決定する具体的な処理ついて、図6のネットワーク存在情報を用いて決める場合を例に挙げて説明する。図8−1〜図8−9は、トークン巡回テーブルの作成過程の一例を模式的に示す図である。
まず、リング管理局Xは、自局のMACアドレス「100」と第2のポート「port_X2」を選択し(ステップS11〜S12)、図8−1に示されるように、トークン巡回テーブルに選択した自局のMACアドレスとポート「100(port_X2)」を登録する(ステップS13)。その後、図6のネットワーク存在情報中に、「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」が「100」であり、かつ「ネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報」が「port_X2」であるレコードが存在するかを検索する。その結果、レコード302を抽出する。
このレコード302のSAは、「2(スレーブ局B)」であるので、このSA「2」をトークン巡回テーブルに登録する(ステップS15)。ここでは、図8−2に示されるように、MACアドレス「100(port_X2)」の右側にSA「2」が登録され、MACアドレス「100(port_X2)」からSA「2」に向かう矢印で接続された状態が示されている。ここで、矢印の方向が下位のレベルであることを示すものとする。
その後、トークン巡回テーブル中のこのSA「2」を選択し(ステップS16)、図6のネットワーク存在情報中に、「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」が「2」であるレコードが存在するかを検索する(ステップS17)。その結果、レコード303,304を抽出する。これらのレコード303,304のSAは、それぞれ「3(スレーブ局C)」、「4(スレーブ局D)」であるので、図8−3に示されるように、トークン巡回テーブルのSA「2」の下位に、SA「3」とSA「4」を並列して配置して登録する(ステップS19)。
ついで、登録されたSAのうち、SA「3」を選択し(ステップS20)、図6のネットワーク存在情報中に、「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」が「3」であるレコードが存在するかを検索する(ステップS21)。しかし、該当するレコードは、図6のネットワーク存在情報中には存在しないので、抽出されない(ステップS18でNoの場合)。つまり、SA「3」の下位には通信ノードは存在しないことになる。ここでは、図8−4に示されるように、トークン巡回テーブルのSA「3」の下位に「なし」と便宜上記載している。
ついで、SA「3」と同じレベルの他の未検索のSAとして、SA「4」を選択する(ステップS22〜S23)。そして、図6のネットワーク存在情報中に、「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」が「4」であるレコードが存在するかを検索する(ステップS24)。その結果、レコード305を抽出する。このレコード305のSAは、「5(スレーブ局E)」であるので、このSA「5」が、図8−5に示されるように、SA「4」の下位に登録される(ステップS19)。
その後、登録されたSA「5」を選択し(ステップS20)、図6のネットワーク存在情報中に、「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」が「5」であるレコードが存在するかを検索する(ステップS21)。しかし、該当するレコードは、図6のネットワーク存在情報中には存在しないので、抽出されない(ステップS18でNoの場合)。つまり、SA「5」の下位にはノードは存在しないことになる。ここでは、図8−6に示されるように、トークン巡回テーブルのSA「5」の下位に「なし」と便宜上記載している。
また、SA「5」と同じレベルの他の未検索のSAもないので(ステップS22でNoの場合)、直近の上位のレベルのSAであるSA「4」に戻る(ステップS25)。このSA「4」は最上位のレベルではなく(ステップS26でNoの場合)、またSA「4」と同じレベルでトークン巡回テーブルに登録されている他の未検索SAも存在しない(ステップS27でNoの場合)ので、SA「4」の直近の上位のレベルであるSA「2」に戻る(ステップS25)。
しかし、ここでも、SA「2」は最上位のレベルではなく(ステップS26でNoの場合)、またSA「2」と同じレベルでトークン巡回テーブルに登録されている他の未検索SAも存在しない(ステップS27でNoの場合)ので、SA「2」の直近の上位のレベルであるMACアドレス「100」に戻る(ステップS25)。
MACアドレス「100」は、最上位のレベルである(ステップS26でYesの場合)ので、リング管理局Xのうち未検索のポートが存在するかを確認し(ステップS30)、第1のポート「port_X1」が未検索であるので、第1のポート「port_X1」を選択する(ステップS12)。そして、図8−7に示されるように、トークン巡回テーブルに自局のMACアドレスとポート「100(port_X1)」を登録する(ステップS13)。ここで、リング管理局XのMACアドレスと第1のポート「100(port_X1)」は、MACアドレスと第2のポート「100(port_X2)」と並列して配置される。その後、図6のネットワーク存在情報中に、「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」が「100」であり、かつ「ネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報」が「port_X1」であるレコードが存在するかを検索する。その結果、レコード301を抽出する。
このレコード301のSAは、「1(スレーブ局A)」であるので、このSA「1」をトークン巡回テーブルに登録する(ステップS15)。ここでは、図8−8に示されるように、MACアドレス「100(port_X1)」の下位にSA「1」が登録される。
その後、このSA「1」を選択し(ステップS16)、図6のネットワーク存在情報中に、「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」が「1」であるレコードが存在するかを検索する(ステップS17)。しかし、該当するレコードは、図6のネットワーク存在情報中には存在しないので、抽出されない(ステップS18でNoの場合)。つまり、SA「1」の下位にはノードは存在しないことになる。ここでは、図8−9に示されるように、トークン巡回テーブルのSA「1」の下位に「なし」と便宜上記載している。
また、SA「1」と同じレベルの他の未検索のSAもない(ステップS22でNoの場合)ので、直近の上位のレベルのSAであるMACアドレス「100」に戻る(ステップS25)。MACアドレス「100」は、最上位のレベルである(ステップS26でYesの場合)ので、リング管理局Xのうち未検索のポートが存在するかを確認し(ステップS30)、上述したように既にすべてのポートについて検索を行っている(ステップS30でNoの場合)ので、以上で、トークンの巡回順序を決定する処理が終了する。その結果、図8−9に示されるトークン巡回テーブルが得られる。この図8−9から、たとえばつぎの(A)に示されるトークン巡回順序が得られる。
リング管理局X→スレーブ局B→スレーブ局C→スレーブ局D→スレーブ局E→スレーブ局A→リング管理局X ・・・(A)
また、この図8−9において、リング管理局Xの第1のポートX1と第2のポートX2のどちらからトークンフレームを回してもよい。そのため、つぎの(B)に示されるトークン巡回順序を採用してもよい。
リング管理局X→スレーブ局A→スレーブ局B→スレーブ局C→スレーブ局D→スレーブ局E→リング管理局X ・・・(B)
さらに、リング管理局Xの第1のポートX1につながるツリー構造において、枝分かれする部分はどちらを先に持ってきてもよい。そのため、つぎの(C)や(D)に示されるトークン巡回順序を採用してもよい。
リング管理局X→スレーブ局B→スレーブ局D→スレーブ局E→スレーブ局C→スレーブ局A→リング管理局X ・・・(C)
リング管理局X→スレーブ局A→スレーブ局B→スレーブ局D→スレーブ局E→スレーブ局C→リング管理局X ・・・(D)
以上の(A)〜(D)のトークン巡回順序はどれも一筆書きで描ける順番であり、リング管理局Xを出発してリング管理局Xに戻るまでの経路において、通過する通信ノードの数(各通信ノード間の伝送路をトークンフレームが伝播する回数)は、9回となり、最小となる。このように、トークンフレームが一巡する間に伝播する伝送路の数を最小とすることによって、トークンフレームの巡回効率が上がり、無駄な通信を抑えることができ、省エネルギに資することができる。
以上のようにして作成されたトークン巡回テーブルは、トークン巡回順序情報としてトークン巡回順序情報記憶部25に格納される。そして、この決定されたトークンの巡回順序に基づいて、通信システムにおける論理リングの確立処理が行われる。
その後、リング管理局Xのセットアップ処理部26は、トークン巡回順序情報記憶部25に記憶されているトークン巡回テーブルを用いて、各通信ノードの送信権の巡回情報を通知するためのセットアップフレームを生成する。
図5−7は、リング管理局Xから各スレーブ局に送信されるセットアップフレームの一例を模式的に示す図である。たとえば、スレーブ局Bに対して送信されるセットアップフレームでは、「SetupFrame(X→B)」に示されるように、DAには設定対象であるスレーブ局BのMACアドレス「2」が設定され、SAに自局のMACアドレス「100」が設定され、フレーム種別情報には「Setup」が格納され、トークンフレーム宛先MACアドレス設定情報には、スレーブ局Bのつぎにトークンフレームが送信される通信ノードであるスレーブ局CのMACアドレス「3」が設定される。他のスレーブ局A,C〜Eに送信されるセットアップフレームも同様にして生成される。
そして、図4−8に示されるように、リング管理局Xのセットアップ処理部26は、作成したセットアップフレームを第1と第2のポートX1,X2を介して各スレーブ局A〜Eに送信する。なお、スレーブ局Bは、スレーブ局C,D,E宛てのセットアップフレームをリピートし、スレーブ局Dは、スレーブ局E宛てのセットアップフレームをリピートする。
各スレーブ局A〜Eでは、リング管理局Xからのセットアップフレームを受信すると、各スレーブ局A〜Eの制御フレーム応答部61は、セットアップフレーム中の「トークンフレーム宛先MACアドレス設定情報」に格納されているMACアドレスを読み出し、トークン巡回先情報としてトークン巡回先情報記憶部62に格納する。このように、この実施の形態1では、各スレーブ局A〜Eは、つぎに送信すべき通信ノードのMACアドレスのみをトークン巡回先情報として保持することで、各スレーブ局A〜Eがすべてのトークンフレームの巡回順序に関する情報であるトークン巡回テーブルを共通して保持する場合に比して、トークンフレームを巡回させるための情報を最小限にしている。
各スレーブ局A〜Eの制御フレーム応答部61は、トークン巡回先情報記憶部62にトークン巡回先情報を記憶した後、セットアップフレームに対する応答であるセットアップ応答フレーム(図中、SetupACKと表記)を生成し、図4−9に示されるように、リング管理局Xに対して送信する。なお、スレーブ局Dは、スレーブ局Eからのセットアップ応答フレームをリピートし、スレーブ局Bは、スレーブ局C,D,Eからのセットアップ応答フレームをリピートする。
図5−8は、各スレーブ局から送信されるセットアップ応答フレームの一例を模式的に示す図である。たとえば、スレーブ局Aからリング管理局Xに対して送信されるセットアップ応答フレームでは、「SetupACKFrame(A→X)」に示されるように、DAにはリング管理局XのMACアドレス「100」が設定され、SAには自局のMACアドレス「1」が設定され、フレーム種別情報には「SetupACK」が格納される。他のスレーブ局B〜Eから送信されるセットアップ応答フレームも同様に生成される。
各スレーブ局A〜Eの制御フレーム応答部61が、生成したセットアップ応答フレームをリング管理局Xに対して送信した後、トークンフレーム処理部63は、伝送路上に流れるトークンフレームの観測を開始する。
その後、リング管理局Xは、各スレーブ局A〜Eからのセットアップ応答フレームを受信し、リング管理局Xが発行したセットアップフレームがスレーブ局A〜Eに正常に届いたことを認識する。なお、すべてのスレーブ局A〜Eからのセットアップ応答フレームが所定の時間内にリング管理局Xに届かない場合には、リング管理局Xのセットアップ処理部26は、セットアップ応答フレームを受信しなかったスレーブ局に対してもしくはすべてのスレーブ局に対してもう一度セットアップフレームを送信するか、またはセットアップ時にスレーブ局の電源がオフしてしまったと判断して図4−1の最初から処理を行う。さらに、このように動作させる場合には、セットアップ処理部26は、セットアップフレームの送信時にタイマ21を起動させ、所定の時間計時する。ここでは、すべてのスレーブ局A〜Eからセットアップ応答フレームを受信したものとする。
ついで、リング管理局Xのトークンフレーム処理部27は、通信システム内のすべてのスレーブ局A〜Eからセットアップ応答フレームを受信したことを認識すると、トークン巡回順序情報から自局に送信権があることを認識し、データフレーム通信処理部28はスレーブ局A〜Eに対してデータフレームを送信する。
その後、リング管理局Xのトークンフレーム処理部27は、トークン巡回順序情報記憶部25のトークン巡回テーブルにしたがって、トークンフレーム280を生成する。ここでは、トークンフレーム処理部27は、図8−9にしたがって、スレーブ局Bに対して送信権を与えるトークンフレームを生成する。
図5−9は、各通信ノードによって生成されるトークンフレームの一例を模式的に示す図である。この図の「TokenFrame(X→B)」に示されるように、DAにはブロードキャストアドレスが設定され、SAには自局のMACアドレス「100」が設定され、フレーム種別情報には「token」が設定され、自局宛トークン判定用MACアドレス情報には、つぎの送信権を獲得すべき通信ノードであるスレーブ局BのMACアドレス「2」が格納される。
その後、図4−10に示されるように、リング管理局Xのトークンフレーム処理部27は、生成されたトークンフレームを第1および第2のポートX1,X2から送信する。トークンフレームは、ブロードキャストで送信されるため、通信システム内のすべてのスレーブ局A〜Eに対して送信される。なお、各スレーブ局A〜Eは、トークンフレームを受信するとリピートする機能を有している。また、この図では、説明の便宜上、すべてのスレーブ局に同時にトークンフレームが送信されるように描いているが、実際には、トークンフレームが、スレーブ局Bでスレーブ局C,Dにリピートされ、スレーブ局Dでスレーブ局Eにリピートされている。
各スレーブ局A〜Eのトークンフレーム処理部63は、トークンフレームを受信すると、トークンフレームのデータエリア内の「自局宛トークン判定用MACアドレス情報」に格納されているMACアドレスと、自局のMACアドレスとを比較する。ここでは、スレーブ局A,C〜Eのトークンフレーム処理部63は、「自局宛トークン判定用MACアドレス情報」に格納されているMACアドレス(2)と、自局のMACアドレス(それぞれ、1,3〜5)とが一致しないため、送信権を獲得することができないと判断する。一方、スレーブ局Bのトークンフレーム処理部63は、「自局宛トークン判定用MACアドレス情報」に格納されているMACアドレス(2)と、自局のMACアドレス(2)とが一致するので、送信権を獲得したと判断する。そして、スレーブ局Bのデータフレーム通信処理部64は、データを所定の宛先(たとえば、リング管理局X)に送信し、その後、トークンフレーム処理部63は、つぎの通信ノードに送信権を渡すためにトークンフレームを送信する準備を行う。
スレーブ局Bのトークンフレーム処理部63は、トークン巡回先情報記憶部62からトークン巡回先情報、すなわち自局のつぎに送信権を得るスレーブ局CのMACアドレス「3」を取得する。そして、図5−7の「TokenFrame(B→C)」に示されるように、トークンフレームのデータエリアの「自局宛トークン判定用MACアドレス」に取得した「3」を設定し、SAに自局のMACアドレス「2」を設定する。
その後、図4−11に示されるように、スレーブ局Bのトークンフレーム処理部63は、すべての出力ポート(第1と第2のポートB1,B2)からトークンフレームを発行する。トークンフレームは、ブロードキャストで送信されるため、通信システム内のすべての通信ノードに対して送信される。なお、リング管理局Xとスレーブ局A,C〜Eのトークンフレーム処理部27,63は、トークンフレームを受信するとリピートする機能を有している。
このとき、リング管理局Xとスレーブ局A,D,Eでは、受信したトークンフレームのデータエリア内の「自局宛トークン判定用MACアドレス情報」に格納されているMACアドレス(3)と、自局のMACアドレス(それぞれ100,1,4,5)とを比較するが、両者が一致しないため、送信権を獲得することができないと判断する。一方、スレーブ局Cは、両者が一致するので、送信権を獲得したと判断する。そして、スレーブ局Cは、データを所定の宛先に送信した後、つぎの通信ノードに送信権を渡すためにトークンフレームを送信する準備を行う。
その後、図8−9で示されるトークン巡回テーブルにしたがって、上述した処理と同様にしてトークンフレームが順に通信ノードに送信される。つまり、スレーブ局Cは、図5−9の「TokenFrame(C→D)」に示されるトークンフレームを生成し、図4−12に示されるように、通信システム内にブロードキャストで送信する。これによって、スレーブ局Dが送信権を獲得する。また、スレーブ局Dは、図5−9の「TokenFrame(D→E)」に示されるトークンフレームを生成し、図4−13に示されるように、通信システム内にブロードキャストで送信して、スレーブ局Eが送信権を獲得する。さらに、スレーブ局Eは、図5−9の「TokenFrame(E→A)」に示されるトークンフレームを生成し、図4−14に示されるように、通信システム内にブロードキャストで送信して、スレーブ局Aが送信権を獲得する。そして、スレーブ局Aは、図5−9の「TokenFrame(A→X)」に示されるトークンフレームを生成し、図4−15に示されるように、通信システム内にブロードキャストで送信して、リング管理局Xが送信権を獲得する。
なお、スレーブ局Aのトークンフレーム処理部63は、第1のポートA1には伝送路を介して通信ノードが接続されていないことを認識しているので、第2のポートA2からトークンフレームを発行する。また、スレーブ局C,Eのトークンフレーム処理部63は、第2のポートC2,E2には伝送路を介して通信ノードが接続されていないことを認識しているので、第1のポートC1,E1からトークンフレームを発行する。
そして、このような処理が繰り返し行われ、同一セグメントのネットワーク内の通信ノード間で、トークン巡回順序にしたがってトークンフレームが回され、トークンフレームを受信した通信ノードがデータの送信権を得て、所望の宛先へとデータを送信する。以上のようにして、論理リングの確立方法とトークンを用いた通信方法が行われる。
この実施の形態1によれば、通信ノード間がイーサネットでスター状またはライン状に接続された通信システムにおいて、一筆書きの方法によって送信権を得るためのトークンフレームを回す順番を決定するようにしたので、トークンフレームが通過する通信ノード数(または伝送路の数)を最小限にすることができる。その結果、トークンフレームを効率よく巡回することができるという効果を有する。
また、論理リングを確立した後、リング管理局Xが通信システム内の通信ノード(スレーブ局A〜E)に対して、その通信ノードのつぎに送信権を獲得する通信ノードのMACアドレスのみを通知するようにしたので、各通信ノードはトークンフレームを巡回させるのに必要な最低限の情報しか有さない。その結果、通信システム内のトークンフレームのすべての巡回順序をスレーブ局A〜Eが記憶した場合に比して、トークンフレームを巡回させるための処理を高速化することができるとともに、トークン巡回先情報を記憶させるためのメモリの容量を減らすことができるので、装置の製造コストを低減させることができる。
さらに、論理リングを確立した後に、リング管理局Xが、通信システム内の通信ノード(スレーブ局A〜E)に対して送信したセットアップフレームに対する応答がすべての通信ノードから戻ってきた場合に、トークンフレームを発行するようにしたので、論理リングを確立した後でトークンフレームの発行前に、通信ノード(スレーブ局A〜E)の電源オフなどの理由によって論理リングが欠落してしまったことを、認識することができるという効果も有する。
実施の形態2.
この実施の形態2では、トークンフレームを巡回させてデータ(フレーム)の送信を行っている通信システムにおいて、新たに通信ノードが加入した場合の論理リングの確立方法について説明する。
この実施の形態2におけるリング管理局Xは、基本的には、実施の形態1の図2−1で示したものと同じ構成を有するので、その説明を省略する。ただし、トークンフレーム処理部27は、自局がトークンフレームを獲得した回数を計数し、予め設定された所定の回数に到達すると、ネットワーク存在確認処理部22によるネットワーク存在確認処理を実行させる機能をさらに有する。
また、セットアップ処理部26は、ネットワーク存在確認処理の前後でトークン巡回順序情報記憶部25に記憶されているトークン巡回順序が変わってしまった通信ノード(スレーブ局)に対してのみ、セットアップフレームを作成して送信する機能をさらに有する。
さらに、この実施の形態2におけるスレーブ局は、基本的には、実施の形態1の図2−2で示したものと同じ構成を有するので、その説明を省略する。ただし、制御フレーム応答部61は、トークン巡回先情報記憶部62にトークン巡回先情報が記憶されている場合に、リング管理局Xからネットワーク存在確認フレームを受信したときには、ネットワーク存在確認応答フレームを返信しない機能をさらに有する。
つぎに、この実施の形態2による論理リングの確立方法について説明する。図9−1〜図9−11は、通信システムに新たにスレーブ局が追加された場合の論理リングの確立方法の処理手順の一例を示す図である。ここでは、実施の形態1の図1のネットワーク構成において、スレーブ局Cの第2のポートC2にスレーブ局Fが接続される場合を例に挙げて説明する。
まず、実施の形態1の図4−10でリング管理局Xがトークンフレームの発行を開始すると、トークンフレーム処理部27は、トークン(通信権)を獲得した回数の計数を開始する。そして、実施の形態1で説明したように、トークンフレームが通信システム内の通信ノード間を順に巡回され、図9−1でリング管理局Xがトークンを所定の回数(たとえば、10回)獲得したものとする。
リング管理局Xのトークンフレーム処理部27は、所定の回数トークンフレームを獲得したことをネットワーク存在確認処理部22に通知し、図9−2に示されるように、ネットワーク存在確認処理部22は、実施の形態1で説明したように、ネットワーク存在確認フレームを生成し、通信システム内の通信ノード(スレーブ局A〜E)に対してブロードキャストで送信する。同時にネットワーク存在確認処理部22は、ネットワーク存在確認応答フレームを待つために所定の時間に設定されたタイマ21を起動する。なお、実施の形態1で説明したように、スレーブ局B,Dは、ネットワーク存在確認フレームを受信すると、再構成して送信する。
通信システム内のスレーブ局A〜Eは、リング管理局Xからブロードキャストされたネットワーク存在確認フレームを受信する。しかし、このネットワーク存在確認フレームを受信した状態において、各スレーブ局A〜Eのトークン巡回先情報記憶部62にはトークン巡回先情報が記憶されているので、図9−3に示されるように、各スレーブ局A〜Eの制御フレーム応答部61は、ネットワーク存在確認フレームに対する応答を行わない。
また、リング管理局Xがネットワーク存在確認フレームを送信した時点では、通信システムに新たな通信ノードが接続されたわけではないので、リング管理局Xのネットワーク存在確認処理部22が設定したタイマ21が所定の時間を計時する間に、リング管理局Xは、ネットワーク存在確認応答フレームを受信しない。
リング管理局Xのトークン巡回順序決定部24は、タイマ21がタイムアウトすると、ネットワーク存在情報記憶部23に記憶されているネットワーク存在情報に変化がないので、トークン巡回順序を決定する処理を行わず、またトークン巡回順序にも変更がないのでセットアップ処理部26もセットアップフレームの送信処理を行わず、トークンフレーム処理部27は、自局に送信権が存在することをデータフレーム通信処理部28に通知する。データフレーム通信処理部28は、自局のデータを通信システム内の他の通信ノード(スレーブ局A〜E)に送信する処理を行う。また、このときトークンフレーム処理部27は、トークンフレームの獲得回数をリセットして再びトークンフレームの獲得回数の計数を開始する。
ついで、図9−4に示されるように、トークンフレーム処理部27は、トークン巡回順序情報にしたがって、スレーブ局Bに送信権を渡すようにトークンフレームを生成し、第1および第2のポートX1,X2からブロードキャストで送信する。その後、実施の形態1で説明したように、スレーブ局A〜Eはトークン巡回先情報にしたがって、リング管理局Xはトークン巡回順序情報にしたがって、通信システム内の通信ノードに送信権が順に与えられ、送信権を得た通信ノードからデータ(フレーム)の送信処理が行われる。
このとき、図9−5に示されるように、新たにスレーブ局Fが、スレーブ局Cの第2のポートC2とケーブル102を介して接続されたものとする。このスレーブ局FのMACアドレスは「6」であり、他のスレーブ局A〜Eと同様に第1と第2のポートF1,F2を有するものとする。
このスレーブ局Fは、電源がオンにされるとリング管理局Xからのネットワーク存在確認フレームの待ち状態となる。また、トークン巡回先情報記憶部62につぎのトークンフレームの送信先であるトークン巡回先情報が記憶されていない。そのため、この状態では、通信システム内でのデータの送受信を行う状態にはなく、通信システム内では、リング管理局Xとスレーブ局A〜Eの間でトークンフレームおよびデータ(フレーム)が送受信されている状態となる。
その後、トークンフレームが巡回し、図9−6に示されるように、リング管理局Xで所定回数(たとえば、10回)のトークンフレームが獲得されると、リング管理局Xのトークンフレーム処理部27は、所定の回数トークンフレームを獲得したことをネットワーク存在確認処理部22に通知する。そして、図9−7に示されるように、ネットワーク存在確認処理部22はネットワーク存在確認フレームを生成し、通信システム内の通信ノード(スレーブ局A〜F)に対してブロードキャストで送信する。同時にネットワーク存在確認処理部22は、ネットワーク存在確認応答フレームを待つために所定の時間に設定されたタイマ21を起動する。
図9−3で説明したのと同様に、通信システム内のスレーブ局A〜Eは、リング管理局Xからのネットワーク存在確認フレームを受信しても、このネットワーク存在確認フレームの受信時に、各スレーブ局A〜Eのトークン巡回先情報記憶部62にはトークン巡回先情報が記憶されているので、図9−8に示されるように、各スレーブ局A〜Eの制御フレーム応答部61は、ネットワーク存在確認フレームに対する応答を行わない。
一方、新たに接続されたスレーブ局Fのトークン巡回先情報記憶部62にはトークン巡回先情報が記憶されていないので、制御フレーム応答部61は、リング管理局Xからのネットワーク存在確認フレームを受信すると、その応答であるネットワーク存在確認応答フレームを生成する。そして、図9−8に示されるように、制御フレーム応答部61は、生成したネットワーク存在確認応答フレーム(図中、TestDataACKFrame(F1→X)と表記)を第1のポートF1からリング管理局Xに送信する。なお、図9−8において、スレーブ局C,Bは、スレーブ局Fが送信したネットワーク存在確認応答フレームを中継する。
図10は、スレーブ局Fから送信されるネットワーク存在確認応答フレームの一例を模式的に示す図である。スレーブ局Fの第1のポートF1から送信されるネットワーク存在確認応答フレームでは、DAにリング管理局XのMACアドレス「100」が設定され、SAに自局のMACアドレス「6」が設定され、フレーム種別情報には「TestDataACK」が格納され、受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報とネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報には、それぞれ「3」と「port_C2」が設定される。
スレーブ局Fから送信されたネットワーク存在確認応答フレームは、タイマ21起動期間内にリング管理局Xで受信され、リング管理局Xのネットワーク存在確認処理部22は、スレーブ局Fから受信したネットワーク存在確認応答フレームからSA、受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報、およびネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報を抽出し、ネットワーク存在情報としてネットワーク存在情報記憶部23に記憶する。図11は、スレーブ局Fからネットワーク存在確認応答フレームを受信した後のネットワーク存在情報の一例を示す図である。このネットワーク存在情報は、実施の形態1の図6のネットワーク存在情報に比して、スレーブ局Fに関するレコード306が追加されたものである。
リング管理局Xのトークン巡回順序決定部24は、タイマ21がタイムアウトすると、ネットワーク存在情報記憶部23に記憶されているネットワーク存在情報の変化を検出し、ネットワーク存在情報を用いてトークン巡回順序を実施の形態1で説明したのと同様の手順で決定する処理、すなわち論理リングの再構成処理を行う。その結果、新たなトークンの巡回順序は、以下の(E)ようになったものとする。
リング管理局X→スレーブ局B→スレーブ局C→スレーブ局F→スレーブ局D→スレーブ局E→スレーブ局A→リング管理局X ・・・(E)
その後、リング管理局Xのセットアップ処理部26は、変更前のトークン巡回順序と、新たなトークン巡回順序とを比較して、トークン巡回先情報が変更前と異なる通信ノードを抽出する。実施の形態1で示したトークン巡回順序(A)と新たなトークン巡回順序(E)とを比較すると、スレーブ局Fが新たに接続されたことによって、スレーブ局Fにトークン巡回先情報を新たに設定するとともに、スレーブ局Fの直前のスレーブ局Cのトークン巡回先情報が変更される。
そこで、セットアップ処理部26は、スレーブ局C,Fに対するセットアップフレームを作成する。図12は、リング管理局Xからスレーブ局C,Fに送信されるセットアップフレームの一例を模式的に示す図である。スレーブ局Cに対して送信されるセットアップフレームでは、「SetupFrame(X→C)」に示されるように、DAには設定対象であるスレーブ局CのMACアドレス「3」が設定され、SAに自局のMACアドレス「100」が設定され、フレーム種別情報には「Setup」が格納され、トークンフレーム宛先MACアドレス設定情報には、スレーブ局Cのつぎにトークンフレームが送信される通信ノードであるスレーブ局FのMACアドレス「6」が設定される。
また、スレーブ局Fに対して送信されるセットアップフレームでは、「SetupFrame(X→F)」に示されるように、DAには設定対象であるスレーブ局FのMACアドレス「6」が設定され、SAに自局のMACアドレス「100」が設定され、フレーム種別情報には「Setup」が格納され、トークンフレーム宛先MACアドレス設定情報には、スレーブ局Fのつぎにトークンフレームが送信される通信ノードであるスレーブ局DのMACアドレス「4」が設定される。
そして、図9−9に示されるように、リング管理局Xのセットアップ処理部26は、作成されたセットアップフレームをそれぞれスレーブ局C,Fに送信する。なお、スレーブ局Bは、スレーブ局C,F宛てのセットアップフレームをリピートし、スレーブ局Cは、スレーブ局F宛てのセットアップフレームをリピートする。
スレーブ局C,Fでは、リング管理局Xからのセットアップフレームを受信すると、スレーブ局C,Fの制御フレーム応答部61は、セットアップフレーム中の「トークンフレーム宛先MACアドレス設定情報」に格納されているMACアドレスを読み出し、トークン巡回先情報としてトークン巡回先情報記憶部62に格納する。
スレーブ局C,Fの制御フレーム応答部61は、トークン巡回先情報記憶部62にトークン巡回先情報を記憶した後、セットアップフレームに対する応答であるセットアップ応答フレーム(図中、SetupACKと表記)を生成する。スレーブ局Cで生成されるセットアップ応答フレームは、図5−8に示したように、SAに自局のMACアドレスを設定し、データエリア内のフレーム種別情報に「SetupACK」が格納されたものである。スレーブ局Fから送信されるセットアップ応答フレームも同様に生成される。
ついで、図9−10に示されるように、スレーブ局C,Fの制御フレーム応答部61は、セットアップ応答フレームをリング管理局Xに送信し、トークンフレーム処理部27は、伝送路上に流れるトークンフレームの観測を開始する。
リング管理局Xのトークンフレーム処理部27は、スレーブ局C,Fからのセットアップ応答フレームを受信すると、自局に送信権が存在することをデータフレーム通信処理部28に通知する。データフレーム通信処理部28は、自局のデータを通信システム内の他の通信ノード(スレーブ局A〜F)に送信する処理を行う。また、このときトークンフレーム処理部27は、トークンフレームの獲得回数をリセットして再びトークンフレームの獲得回数の計数を開始する。
ついで、図9−11に示されるように、リング管理局Xのトークンフレーム処理部27は、トークン巡回順序情報にしたがって、スレーブ局Bに送信権を渡すようにトークンフレームを生成し、第1および第2のポートX1,X2からブロードキャストで送信する。その後、実施の形態1で説明したように、スレーブ局A〜Fではトークン巡回先情報にしたがって、リング管理局Xではトークン巡回テーブル(トークン巡回順序情報)にしたがって、スレーブ局Fが加わった通信システム内の通信ノードに送信権が順に与えられ、送信権を得た通信ノードからデータ(フレーム)の送信処理が行われる。
この実施の形態2によれば、トークンフレームを巡回中に、新たに通信システムに通信ノード(スレーブ局)が接続された場合でも、リング管理局Xが所定の回数トークンフレームを獲得したときに論理リング再構成処理を行うようにした。その結果、新たな通信ノードを通信システムを構成する局として認識し、新たな通信ノードを含めたデータの送受信を行うことができる。
また、スレーブ局A〜Fは、リング管理局Xから定期的に送信されるネットワーク存在確認フレームに対して、トークン巡回先情報記憶部62に既にトークン巡回先情報が記憶されている場合には応答しないように構成したので、既にリング管理局に蓄積されたものと同じ情報を有するフレームを無駄に送信することがない。
さらに、リング管理局Xは、ネットワーク存在情報に変化がある場合にのみ論理リングの再構成処理を行って、トークン巡回順序情報を再決定し、再決定前のトークン巡回順序と比較して、新たに接続された通信ノードと、その前段に接続される通信ノードに対してのみ、つぎに送信するトークンフレームの宛先であるトークン巡回先情報を通知するようにした。その結果、通信システム内のすべての通信ノードにトークン巡回先情報を通知する場合に比して、伝送路の使用帯域を低く抑えることができ、効率のよい変更を行うことができる。
実施の形態3.
実施の形態2では、トークンフレームを巡回中に、通信システムに新たに接続された通信ノードを認識し、論理リングの再構成処理を行うが、定期的に行われる論理リングの再構成が必要か否かを判断するためのネットワーク存在確認処理において、一度に多数の通信ノードが認識されることも起こり得る。一般的に、FAネットワークにおいては通信のリアルタイム性が要求されるが、一度に多数の通信ノードが新たに接続されると、リング管理局での論理リングの再構成処理に多くの時間が割かれてしまい、その結果、リアルタイム性を損なってしまう可能性がある。そこで、この実施の形態3では、一度に多数の通信ノードがほぼ同時に通信システムに接続された場合でも、既にデータの送受信が行われている通信システムにおけるリアルタイム性を損なわずに、新たな通信ノードを含む論理リングの再構成処理を行う方法について説明する。
この実施の形態3のリング管理局の構成は、実施の形態1,2で説明したものと基本的に同じであるので、同じ部分についての説明を省略する。ただし、トークン巡回順序決定部24は、トークンフレームを用いた通信の合間に行われるネットワーク存在確認処理でネットワーク存在情報記憶部23のネットワーク存在情報に新たに記憶されたレコードのうち、時間的に先に(古く)記憶されたレコードから予め設定された通信ノード最大追加数のレコードを抽出して、トークン巡回順序の決定処理を行う点が、実施の形態1,2とは異なる。
ここで、トークン巡回順序決定部24に設定される通信ノード最大追加数は、トークンフレームを用いた通信の合間に行われる論理リングの再構成処理に要する時間が、通信システムにおけるデータ送受信のリアルタイム性を損なわない通信ノードの数を予め求めることによって決定される。以下の説明では、通信ノード最大追加数は、5に設定された場合を例に挙げる。
また、これに伴って、ネットワーク存在情報記憶部23には、ネットワーク存在確認応答フレームの受信順にネットワーク存在情報が記憶されるものとし、論理リングの再構成処理が行われた通信ノードであるか否かを示す情報がさらに記憶される。図13は、この実施の形態2によるネットワーク存在情報の構成の一例を示す図である。このネットワーク存在情報は、図6で説明したように、「SA」、「受信したネットワーク存在確認フレーム内のSA情報」、および「ネットワーク存在確認フレームを送信した局のポート情報」の項目のほかに、論理リングの構成処理時に使用されたレコードか否かを示す「論理リングの構成処理終了」という項目が追加されている。この「論理リングの再構成処理終了」の項目にフラグが立てられている(図13では、「○」が格納されている)場合には、既にこのレコードは論理リング再構成処理に使用されたことを示しているものとする。すなわち、フラグが立てられていないレコードは、論理リング再構成処理に使用されていないことを示している。
また、この図13において、SAが21〜30である通信ノードについてのレコードが、トークンフレームを用いた通信の合間に行われるネットワーク存在確認処理で新たに追加されたレコードであるとし、リング管理局Xにネットワーク存在確認応答フレームが到達した順にレコードが登録されるものとする。ここで、ネットワーク存在確認応答フレームは、リング管理局Xに近い通信ノードほどリング管理局Xに速く到達するものとする。
さらに、この実施の形態3のスレーブ局の構成は、実施の形態1,2で説明したものと同じであるので、その説明は省略する。
つぎに、この実施の形態3による論理リングの再構成処理について説明する。図14は、リング管理局による論理リングの再構成処理の一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、図9−11に示されるように、通信システムは、リング管理局Xとスレーブ局A〜Fで構成されているものとする。
まず、リング管理局Xは、自局宛トークン判定用MACアドレス情報が自局に設定されているトークンフレームを受信し、トークンを獲得する(ステップS51)。ついで、リング管理局Xのトークンフレーム処理部27は、トークンの獲得回数を計数し(ステップS52)、トークンの獲得回数が所定の回数に達したか否かを判定する(ステップS53)。トークン獲得回数が所定の回数に達していない場合(ステップS53でNoの場合)には、データフレームをスレーブ局A〜Fに送信した後、トークンフレーム処理部27は、つぎの巡回先の通信ノードを設定したトークンフレームを生成した後、ブロードキャストで通信システム内の通信ノードに送信し(ステップS62)、ステップS51へと戻る。
また、トークン獲得回数が所定の回数に達した場合(ステップS53でYesの場合)には、トークン巡回順序決定部24は、ネットワーク存在情報記憶部23のネットワーク存在情報から論理リング構成処理に既に使用されたレコードを取得する(ステップS54)。たとえば、図13の場合には、「論理リングの構成処理終了」フラグが立っているレコード301〜306を取得する。
その後、トークン巡回順序決定部24は、前回論理リングの(再)構成処理を行ってからネットワーク存在情報に新たに登録されたレコードの数が、設定された通信ノード最大追加数よりも大きいか否かを判定する(ステップS55)。ネットワーク存在情報に新たに登録されたレコードの数が設定された通信ノード最大追加数以下の場合(ステップS55でNoの場合)には、トークン巡回順序決定部24は、ネットワーク存在情報から新たに登録されたすべてのレコード、すなわち論理リング構成処理に使用されていないすべてのレコードを取得する(ステップS56)。
一方、ネットワーク存在情報に新たに登録されたレコードの数が設定された通信ノード最大追加数よりも大きい場合(ステップS55でYesの場合)には、ネットワーク存在情報から論理リング構成処理に使用されていないレコードのうち通信ノード最大追加数のレコードをネットワーク存在情報に登録された順に取得する。たとえば、図13の場合、「論理リングの構成処理終了」フラグが立っていないレコードのうち、5つのレコード307を取得する。その結果、残りのレコード308は、論理リング構成処理に使用されない。
その後、トークン巡回順序決定部24は、ネットワーク存在情報中のステップS56またはステップS57で取得したレコードに「論理リングの構成処理終了」フラグを立てる(ステップS58)。たとえば、図13のレコード307に「論理リングの構成処理終了」フラグを立てる。
ついで、トークン巡回順序決定部24は、取得したレコードを用いて、実施の形態1で説明したトークン巡回順序決定処理を行い(ステップS59)、セットアップ処理部26は、決定されたトークン巡回順序情報にしたがって、トークン巡回先の通知が必要なスレーブ局に対してトークン巡回先情報を通知するセットアップ処理を行う(ステップS60)。なお、このセットアップ処理では、ネットワーク存在情報には登録されたが、論理リングの再構成処理(トークン巡回順序の決定処理)に使用されなかった通信ノード(スレーブ局)に対しては、セットアップフレームは通知されない。その後、トークンフレーム処理部27は、トークン獲得回数をリセットし(ステップS61)、データフレーム通信処理部28はデータフレームをスレーブ局に対して送信する。ついで、トークンフレーム処理部63は、つぎの巡回先の通信ノードを設定したトークンフレームを生成し、通信システム内の通信ノードにブロードキャストで送信する(ステップS62)。そして、ステップS51へと戻り、上述した処理が繰り返し行われる。
その結果、たとえば、図13の例においては、トークン獲得回数がつぎに所定の回数に到達すると、リング管理局Xは、既に論理リング構成処理を行ったレコード301〜307と、ネットワーク存在情報に前回登録されながら論理リング構成処理に使用されなかったレコード308とを用いて、論理リングの再構成処理を行う。
この実施の形態3によれば、定期的に行われる論理リングの再構成が必要か否かを判断するためのネットワーク存在確認処理において、一度に多数の通信ノードが認識された場合でも、すでに論理リング構成処理が終了した通信ノードと、新たに追加された通信ノードのうち通信ノード最大追加数の範囲の通信ノードのネットワーク存在情報中のレコードを用いて論理リングの構成処理(トークン巡回順序決定処理とセットアップ処理)を行うようにした。これによって、論理リング構成処理に要する時間が、通信システムのデータの送受信におけるリアルタイム性を損なわないようにすることができるという効果を有する。
実施の形態4.
トークンフレームを用いたデータの送受信中に、トークンフレームやデータフレームが外来ノイズなどの影響によって消失してしまう場合がある。従来のトークンフレームを用いて通信を行うシステムにおいて、フレームの消失が発生すると、管理局がトークンフレームの再発行を行うが、このトークンフレームは管理局から始まるように設定されていた。そのため、消失したフレームを送信した通信ノード以降に送信権を有する通信ノードは、1回分の送信権を得られなかったことになり、管理局は各通信ノードから均等にデータを受信できなくなってしまう。そして、このようなフレームの消失が頻繁に起こるようなシステムにおいては、各通信ノードから管理局へのデータの送信に偏りが生じ、通信ノードからのデータを用いてフィードバック演算を行う場合などに、演算の精度に影響を与えてしまうという問題点があった。この実施の形態4では、フレームが消失した場合でも、各通信ノードから均等に管理局へのデータ送信を行うことができる通信システムについて説明する。
図15は、この実施の形態4によるリング管理局の機能構成の一例を模式的に示すブロック図である。リング管理局Xは、実施の形態1の図2−1の構成において、通信処理部20Aにネットワーク監視部29と、フレーム記憶部30と、をさらに備える。
ネットワーク監視部29は、ネットワーク内を流れるフレームが第1のポート11−1または第2のポート11−2に入力されると、そのフレームをフレーム記憶部30に記憶するとともにタイマ21を起動させ、ネットワーク内を流れるフレームを監視する。タイマ21を起動してから所定の時間が経過するまでの間に、第1のポート11−1または第2のポート11−2にフレームが入力された場合には、新たに入力されたフレームをフレーム記憶部30に記憶し、タイマ21をリセットして新たに計時し直す。また、タイマ21を起動してから所定の時間が経過するまでの間に、第1のポート11−1または第2のポート11−2にフレームが入力されない場合には、ネットワーク(通信システム)内でフレームが消失したものと判断し、つぎに送信権を与える通信ノードのMACアドレスであるトークンフレーム再発行情報を生成し、トークンフレーム処理部27に渡す。ここで、トークンフレーム再発行情報は、フレーム記憶部30に記憶されたフレームのSAのつぎに送信権を得る通信ノードのMACアドレスをトークン巡回順序情報から取得することによって得られる。
フレーム記憶部30は、ネットワーク内を流れ、リング管理局Xに入力されたフレームを記憶する。なお、トークンフレーム再発行情報を生成するためには、ネットワーク内を流れるフレームのうちリング管理局Xが取得したフレームのSAがあれば十分であるので、フレームそのものを記憶するのではなく、フレームのSAを記憶するようにしてもよい。このようにすることで、情報を記憶するための容量を抑えることができる。
トークンフレーム処理部27は、ネットワーク監視部29からトークンフレーム再発行情報を受けた場合には、トークンフレーム再発行情報、すなわち、つぎに送信権を与えるべき通信ノードのMACアドレスを、トークンフレームの自局宛トークン判定用MACアドレス情報に設定し、トークンフレームを生成して送信する。ここで、トークンフレーム再発行情報が、自局のMACアドレスである場合には、トークンフレーム処理部27は、トークンフレームの生成を行わず、自局が送信権を得たものとして処理する。なお、図2−1と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
また、スレーブ局の構成は、実施の形態1の図2−2で説明したものと基本的に同じであるが、スレーブ局は、出力するフレームを、すべてブロードキャストまたはマルチキャストで送信するものとする。なお、マルチキャストで送信する場合には、通信システムを構成するすべての通信ノードを予め1つのグループとして設定しておくものとする。また、すべてのフレームをブロードキャストまたはマルチキャストで送信する場合には、図3−5のトークンフレームのように、データエリア内に「自局宛フレーム判定用MACアドレス情報」を設けるなどして、ブロードキャストまたはマルチキャストされるフレームがどの通信ノード宛のものであるのかを判別できるようにしておくものとする。
つぎに、トークンフレームの再発行処理について説明する。図16−1〜図16−8は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の一例を模式的に示す図である。この通信システムは、図16−1に示されるように、リング管理局Xとスレーブ局A〜Cとを有する同一セグメントのネットワークによって構成される。より具体的には、この通信システムは、リング管理局Xの第1のポートX1にスレーブ局Aが接続され、リング管理局Xの第2のポートX2にスレーブ局B,Cがライン状に接続された構成を有する。また、この通信システムにおけるトークンの巡回順序は、つぎの(F)に示されるように設定されているものとする。
リング管理局X→スレーブ局A→スレーブ局B→スレーブ局C→リング管理局X ・・・(F)
まず、図16−1に示されるように、この通信システムにおいて、トークンフレームを獲得したリング管理局Xがスレーブ局A〜Cに対して必要なデータを送信した後、スレーブ局Aに送信権を与えるためにトークンフレームを発行する。このとき、リング管理局Xのネットワーク監視部29は、タイマ21を起動する。
ついで、スレーブ局Aがトークンフレームを受信し、自局が送信権を獲得したと認識する。そして、図16−2に示されるように、データフレーム(図中、DataFrame(A→X)と表記)をブロードキャストで送信すると、そのデータはリング管理局Xに到達する。リング管理局Xのネットワーク監視部29は、第1のポートX1から入力されたフレームをフレーム記憶部30に記憶するとともに、タイマ21をリセットする。その後、トークンフレームが巡回して、スレーブ局B,Cでも、同様に正常にデータの送信を終えたものとする。図16−3は、スレーブ局Cがデータを正常に送信した後の状態を示している。このとき、リング管理局Xのフレーム記憶部30には、スレーブ局Cが送出したデータフレームが記憶され、またネットワーク監視部29はタイマ21をリセットしている。
その後、図16−4に示されるように、データフレームを送信したスレーブ局Cは、リング管理局Xに送信権を与えるべくトークンフレームを送信するが、このトークンフレームがスレーブ局Cとスレーブ局Bの間の伝送路111で消失してしまったものとする。そのため、スレーブ局Bにトークンフレームは届かず、その結果リング管理局Xにもトークンフレームは届かない。そして、図16−5に示されるように、タイマ21を起動してから所定の時間が経過するまで、ネットワーク内にはフレームが流れない状態が続く。
ついで、図16−6に示されるように、リング管理局Xのネットワーク監視部29は、タイマ21がタイムオーバしたことを検出し、フレーム記憶部30に記憶されているフレームと、トークン巡回順序情報記憶部25に記憶されているトークン巡回順序情報と、を用いて、スレーブ局のデータがどこまで正常に送信できたかを判定する。つまり、リング管理局Xのネットワーク監視部29は、フレーム記憶部30に記憶されているフレームのSAを取得し、トークン巡回順序情報からこのSAのつぎに送信権を与える通信ノードのMACアドレスを取得する。そして、ネットワーク監視部29は、取得したMACアドレスをトークンフレーム再発行情報として生成し、トークンフレーム処理部27に渡す。
この例では、フレーム記憶部30にはスレーブ局Cが送信したデータフレームが記憶されているので、スレーブ局Cまで正常にデータ送信が終了したと判断する。また、上記のトークン巡回順序(F)に示されるように、スレーブ局Cのつぎに送信権を得るのは自局(リング管理局X)であることを認識し、自局のMACアドレス「100」を有するトークンフレーム再発行情報を生成し、トークンフレーム処理部27に渡す。
リング管理局Xのトークンフレーム処理部27では、トークンフレームの宛先が自局となっているので、自局が送信権を得たことを認識する。ついで、図16−7に示されるように、リング管理局Xは、データの送信処理を行う。その後、図16−8に示されるように、スレーブ局Aに送信権を引き渡すためのトークンフレームを生成して、送信する。
以上のようにして、トークンフレームがリング管理局Xに到達しないで消失した場合(データフレームがリング管理局Xに到達した後にフレームが消失した場合)には、リング管理局Xのネットワーク監視部29が正常にデータ送信を終了した通信ノードを特定し、そのつぎに送信権を得る通信ノードに対してトークンフレームが再発行される。
つぎに、トークンフレームを用いた通信中にトークンフレームが消失した場合のトークンフレームの再発行処理の他の例について説明する。図17−1〜図17−5は、この実施の形態4によるトークンフレームの再発行処理の手順の他の例を模式的に示す図である。なお、この例でも、通信システムは、図16−1〜図16−8と同じ構成を有し、トークン巡回順序も上記(F)に示されるものであるとする。
まず、図17−1に示されるように、送信権を獲得したスレーブ局Aが正常にデータを送信した後、スレーブ局Bに送信権を渡すべくトークンフレームを送信する。しかし、図17−1に示されるように、リング管理局Xとスレーブ局Bとの間の伝送路112上でトークンフレームが消失してしまったものとする。このとき、リング管理局Xのネットワーク監視部29は、スレーブ局Aが発行したトークンフレームをフレーム記憶部30に記憶し、タイマ21をリセットしている。
その後、図17−2に示されるように、フレームが流れない状態が所定の時間以上続くと、図17−3に示されるように、リング管理局Xのネットワーク監視部29はタイマ21がタイムオーバしたことを検出し、フレーム記憶部30に記憶されているフレームと、トークン巡回順序情報記憶部25に記憶されているトークン巡回順序情報と、を用いて、スレーブ局のデータがどこまで正常に送信できたかを判定する。つまり、リング管理局Xのネットワーク監視部29は、フレーム記憶部30に記憶されているフレームのSAを取得し、トークン巡回順序情報からこのSAのつぎに送信権を与える通信ノードのMACアドレスを取得する。そして、ネットワーク監視部29は、取得したMACアドレスをトークンフレーム再発行情報として生成し、トークンフレーム処理部27に渡す。
この例では、フレーム記憶部30にはスレーブ局Aが送信したトークンフレームが記憶されているので、スレーブ局Aまで正常にデータ送信が終了したと判断する。また、上記のトークン巡回順序(F)に示されるように、スレーブ局Aのつぎに送信権を得るのは、スレーブ局Bであることを認識し、スレーブ局BのMACアドレス「2」を有するトークンフレーム再発行情報を生成し、トークンフレーム処理部27に渡す。
その後、リング管理局Xのトークンフレーム処理部27は、トークンフレーム再発行情報に基づいて、自局宛トークン判定用MACアドレス情報に、トークンフレーム再発行情報に含まれるスレーブ局BのMACアドレス「2」を設定したトークンフレームを生成する。そして、図17−4に示されるように、トークンフレーム処理部27は、そのトークンフレームをブロードキャストで送信する。なお、このトークンフレームのSAは、リング管理局XのMACアドレスとなっている。
その後、図17−5に示されるように、スレーブ局Bは、リング管理局Xからのトークンフレームを受信すると、送信権を得て、自局のデータをネットワーク上に出力する。そして、つぎの通信ノードに送信権を与えるために、トークンフレームを送信する。
このようにして、トークンフレームがリング管理局Xに到達した後に消失した場合には、リング管理局Xが、正常にデータ送信が終了した通信ノード、すなわち最後に受信したトークンフレームのSAに対応する通信ノードを特定し、そのつぎに送信権を得る通信ノードに対してトークンフレームが再発行される。
以上のようにして、リング管理局Xが、通信システム内でフレームの消失を監視するとともに、最後に取得したフレームを記憶しておくことで、最後にデータを正常に送信した通信ノードのつぎのトークン巡回先の通信ノードに対して送信権を与えることができる。
この実施の形態4によれば、フレームが途中で消失してしまった場合に、リング管理局Xからトークンフレームを再発行するのではなく、フレーム消失前に最後に正常にデータ送信が行われた通信ノードを特定し、そのつぎに送信権が与えられる通信ノードにトークンフレームの再発行を行うようにした。その結果、フレーム消失の前後において、リング管理局Xは均等に各スレーブ局A〜Cからのデータを受信することができるという効果を有する。
実施の形態5.
実施の形態4では、フレームが消失した場合のトークンフレームの再発行処理について説明した。たとえば、通信システム中の通信ノードが電源オフなどによって通信システムから解列した場合には、実施の形態4で説明した方法を用いて対応することも可能である。つまり、解列した通信ノードに対して、リング管理局Xがトークンフレームを再発行するが、そのトークンフレームの発行後、所定の時間が経過しても応答がない場合には、その解列した通信ノードのつぎに送信権が与えられる通信ノードに対してトークンフレームを発行すればよい。
しかし、この方法では、解列した通信ノードが再び電源オンによって通信システムに復列するまで、トークンフレームの巡回順序がその通信ノードの位置に来るたびに同じトークンフレームの再発行処理が繰り返されてしまう。
また、イーサネットでは、ライン状に通信ノードが接続されることが多い。このようにライン状に接続された通信ノードのうち、リング管理局に近い上位の通信ノードで解列が起こった場合には、その通信ノードよりも下位の通信ノードも通信不能となる。このような場合に、上記したトークンの再発行処理を行っても、上位の通信ノードが解列している限り、フレームが通信システム上を流れないので、そのラインの最下位の通信ノードに到達するまで無駄な処理が繰り返されることになる。また、複数の通信ノードが解列した場合にも、トークンフレームが1週する間に複数回のトークンフレームの再発行処理が行われることになる。
このように、リング管理局がトークンフレームを再発行した後、所定の時間応答がない場合に、実施の形態4で説明した方法を用いて対応することは、通信システムにおけるリアルタイム性の要求が満たされなくなってしまう場合が生じてしまう。そこで、この実施の形態5では、通信システムを構成する通信ノードが電源オフによって解列した場合の処理について説明する。
この実施の形態5のリング管理局の構成は、基本的には実施の形態4で説明したものと同様である。ただし、ネットワーク監視部29は、トークンフレームを再発行した際にもタイマ21を起動し、再発行した通信ノードから所定の時間フレームの送信が行われない場合には、その通信ノードは電源オフの状態であると判断して、ネットワーク存在確認処理部22によるネットワーク存在確認処理の実行を指示する機能をさらに有する。
図18は、この実施の形態5によるスレーブ局の機能構成の一例を模式的に示すブロック図である。スレーブ局は、実施の形態1の図2−2の構成において、通信処理部60Aにタイマ65と、リセット処理部66と、をさらに備える。
タイマ65は、リセット処理部66によって起動され、所定の時間を計測する機能を有する。この実施の形態5では、データフレーム通信処理部28によってリング管理局Xからのデータを受信してから、所定の時間が経過するまでの間計時する。なお、リング管理局Xからのデータとしては、たとえば送信権の引渡しであってもよいし、リング管理局Xからスレーブ局に対して送信される更新データであってもよい。ここでは、リング管理局Xからスレーブ局に対して送信される更新データの周期を計測するものとする。
リセット処理部66は、たとえばリング管理局Xからスレーブ局に対して更新されるデータを受信するとタイマ65を起動し、所定の時間、リング管理局Xからの更新データが受信しない場合にリング管理局Xが不在状態であると判定し、トークン巡回先情報記憶部62に記憶されているトークン巡回先情報を消去するリセット処理を行う。なお、リセット処理部66が設定するタイマ65の時間は、トークンフレームが通信システム内を一巡する平均時間よりも長く、また、リング管理局Xのネットワーク監視部29によって起動されるタイマ21の時間の2倍程度とされる。
つぎに、論理リングの再構成処理について説明する。図19−1〜図19−9は、この実施の形態5によるスレーブ局の解列の判定処理および論理リングの再構成処理の手順の一例を模式的に示す図である。この例でも、通信システムは、図16−1〜図16−8と同じ構成を有し、トークン巡回順序も上記(F)に示されるものであるとする。
まず、図19−1に示されるように、トークンフレームを巡回させた通信が行われている状態で、リング管理局Xがトークンフレームを受信して送信権を獲得し、各スレーブ局A〜Cにデータを送信する。各スレーブ局A〜Cのリセット処理部66は、リング管理局Xからのデータを受信すると、タイマ65を起動させる。その後、図19−2に示されるように、スレーブ局Cの電源がオフになったものとする。
ついで、図19−3に示されるように、トークンフレームがスレーブ局Bに巡回し、スレーブ局Bが自局のデータを送信した後に、スレーブ局Cに送信権を渡すためにトークンフレームを送信する。このとき、リング管理局Xのネットワーク監視部29は、このトークンフレームをフレーム記憶部30に記憶するとともに、タイマ21をリセットする。また、スレーブ局Cは電源がオフにされているため、トークンフレームを受け取ることができず、その結果、図19−4に示されるように、通信システム内にはフレームが流れない状態が継続されることになる。
その後、図19−5に示されるように、フレームが流れない状態が所定時間以上続くと、リング管理局Xのネットワーク監視部29はタイマ21がタイムオーバしたことを検出し、フレーム記憶部30に記憶されているフレームの情報を基に、データがどこまで正常に送信できたかを判断する。ここでは、スレーブ局Bが送出したトークンフレームが格納されているので、スレーブ局Bのデータまで正常に送信できたことを判断し、トークン巡回順序情報記憶部25のトークン巡回順序情報を用いてスレーブ局Bのつぎのトークンフレームの巡回先がスレーブ局Cであることを認識する。そして、図19−6に示されるように、リング管理局Xは、スレーブ局Cに送信権を渡すためのトークンフレームを生成し、送信する。このとき、リング管理局Xのネットワーク監視部29は再びタイマ21を起動する。
上記したように、図19−7に示されるように、スレーブ局Cは電源がオフの状態になっているため、トークンフレームを受け取ることができず、リング管理局Xがスレーブ局Cに送信権を与えるためのトークンフレームを送信してから通信システム内にはフレームが流れない状態が続く。
その後、図19−8に示されるように、フレームが流れない状態が所定の時間以上続くと、リング管理局Xのネットワーク監視部29は、タイマ21がタイムオーバしたことを検出する。また、ネットワーク監視部29は、トークンフレームの発行先のスレーブ局Cからのフレームの送信がないことを検出して、スレーブ局Cが通信システムから解列したと判断し、ネットワーク存在確認処理部22にネットワーク存在確認処理の実行を指示する。
一方、図19−8に示されるように、他のスレーブ局A,Bのリセット処理部66は、リング管理局Xからの更新データを受信しない状態が所定の時間継続すると、タイマ65がタイムオーバしたことを検出し、トークン巡回先情報記憶部62に記憶されているトークン巡回先情報を消去するリセット処理を行う。
その後、図19−9に示されるように、リング管理局Xのネットワーク存在確認処理部22は、ネットワーク存在確認フレームを送信する。ここで、図19−10に示されるように、スレーブ局A、Bの制御フレーム応答部61は、トークン巡回先情報記憶部62のトークン巡回先情報を消去しているので、リング管理局Xから送信されるネットワーク存在確認フレームに対する応答処理を行う。そして、実施の形態1で説明したように、論理リングを構成する処理(ここでは、論理リングの再構成処理)を行う。
なお、上述した説明では、スレーブ局A〜Cにタイマ65を持たせ、リセット処理部66でリング管理局Xから更新データが所定の時間以上受信されない場合に、トークン巡回先情報記憶部62のトークン巡回先情報を消去するようにしているが、他の方法によってスレーブ局A〜Cのトークン巡回先情報を消去するようにしてもよい。たとえば、リング管理局Xのネットワーク監視部29が、スレーブ局の解列が生じたと判定した場合に、すべてのスレーブ局に対してトークン巡回先情報を強制的に忘れさせるリセットフレームを生成し、データフレーム通信処理部28がブロードキャストで通信システム内の通信ノードに送信するようにしてもよい。
この実施の形態5によれば、トークンフレームを用いたデータの送受信処理中に、フレームが通信システム中を流れなくなった場合に、正常にデータが送信された通信ノードのつぎの通信ノードに対してリング管理局Xがトークンフレームを送信し、その後所定の時間が経過しても通信システム中にフレームが流れない場合に、トークンフレームの再発行先である通信ノードは電源オフなどの理由によって解列したと判断し、論理リングを再構成するようにした。その結果、たとえば、解列したと判断された通信ノードのつぎの通信ノードに対してトークンフレームを再発行していく場合に比して、早く通信を再開することができるという効果を有する。
特に、イーサネットでは、スター状に通信ノードが接続されるのが一般的であるが、産業用ネットワークとしては、省配線が要求されライン状に通信ノードが接続されることも多い。このようにライン状に接続されている通信ノードのリング管理局側に近い通信ノードが解列してしまった場合には、その通信ノードよりも下位の通信ノードはすべて通信不能となってしまう。このような場合に、上記したように、実施の形態4の方法を用いて、解列した通信ノードにトークンフレームを再発行しても応答がない場合には、そのつぎに送信権がある通信ノードにトークンフレームを再発行しても応答がない。また、複数の通信ノードの電源がオフになってしまった場合には、電源がオフになった通信ノードのつぎの通信ノードにトークンフレームを再発行する処理が複数繰り返し行われることになり、通信のリアルタイム性が損なわれてしまう。このような場合に、この実施の形態5で説明したように、論理リングの再構成処理を行うことによって、遅延を最小限にとどめ、新たなネットワーク構成でリアルタイム性を有する通信を行うことが可能となる。
なお、上述した実施の形態は、FAシステムのような通信のリアルタイム性が要求される通信システムに対して適用することができる。
また、上述したリング管理局とスレーブ局におけるデータ通信方法は、それぞれの処理手順を書込んだプログラムを、CPU(中央演算処理装置)を有するプログラマブルコントローラやパーソナルコンピュータなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。この場合、コンピュータのCPU(制御手段)が、プログラムにしたがって、上述したデータ通信方法の各処理工程を実行することになる。これらのプログラムは、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、CD(Compact Disk)−ROM(Read Only Memory),MO(Magneto-Optical disk),DVD(Digital Versatile DiskまたはDigital Video Disk)などのコンピュータで読取可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、これらのプログラムは、インタネットなどのネットワーク(通信回線)を介して配布することもできる。
さらに、リング管理局は、上述した実施の形態に記載される各処理部を上記の処理手順で処理を実行する回路によって実現した通信管理回路とすることもできる。同様に、スレーブ局も、上述した実施の形態に記載される各処理部を上記の処理手順で処理を実行する回路によって実現した通信回路とすることもできる。
さらにまた、リング管理局は、上述した実施の形態に記載される各処理部を上記の処理手順で処理を実行するように作製したLSI(Large-Scale Integration)とすることもできる。同様に、スレーブ局も、上述した実施の形態に記載される各処理部を上記の処理手順で処理を実行するように作製したLSIとすることもできる。
以上のように、この発明にかかるデータ通信システムは、データ通信のリアルタイム性が要求されるイーサネットで接続されたネットワークシステムに有用である。

Claims (30)

  1. 複数の通信ノードがイーサネット(登録商標)ケーブルでスター状またはライン状に接続されたネットワーク内におけるデータの送信を管理する通信管理装置であって、
    前記ネットワーク内に存在する前記通信ノードと、前記通信ノード間の接続関係と、を前記通信ノードから取得し、ネットワーク存在情報を生成するネットワーク存在確認処理を行うネットワーク存在確認手段と、
    所定の通信ノードから送信されて当該通信ノードに戻るまでの間に、データの送信権であるトークンフレームが隣接する2つの前記通信ノード間の伝送路を通過する回数が最小となるように、前記ネットワーク存在情報を用いてトークン巡回順序を決定するトークン巡回順序決定手段と、
    前記トークン巡回順序に基づいて、前記ネットワーク内の前記各通信ノードに対して、該通信ノードのつぎに前記送信権を与える通信ノードであるトークン巡回先情報を通知するセットアップ処理手段と、
    受信した前記トークンフレーム内の送信権獲得装置情報と、自装置のアドレスと、を比較して送信権を得たかを判定し、送信権を得た場合に、データフレーム通信処理手段によるデータフレームを送信後、前記送信権獲得装置情報に前記トークン巡回順序に基づいてつぎの通信ノードを設定したトークンフレームを送信するトークンフレーム処理手段と、
    他の前記通信ノードからのデータフレームを受信し、前記送信権を獲得した場合にデータフレームを送信するデータフレーム通信処理手段と、
    を備えることを特徴とする通信管理装置。
  2. 前記トークン巡回順序決定手段は、当該通信管理装置を基準にして下位に接続される通信ノードをツリー状に展開した際に、前記ツリー状に接続される通信ノードを当該通信管理装置からツリーのまわりを周回する要領で順に選択して前記トークン巡回順序を決定することを特徴とする請求項1に記載の通信管理装置。
  3. 前記トークン巡回順序決定手段は、当該通信管理装置の下位に接続される1の通信ノードを前記ネットワーク存在情報から抽出する処理を、抽出した通信ノードごとに最下位の通信ノードに到達するまで繰り返し行い、前記最下位の通信ノードに到達すると、直近の上位の通信ノードに戻り、戻った前記通信ノードに抽出されていない他の通信ノードが存在する場合には最下位の通信ノードに到達するまで抽出した前記通信ノードに接続される1の通信ノードを抽出し、戻った前記通信ノードに抽出されていない他の通信ノードが存在しない場合にはさらに直近の上位の通信ノードに戻る処理を繰り返し行って、すべての通信ノードを抽出し、抽出したすべての前記通信ノードを抽出した順に並べることによって、前記トークン巡回順序を決定することを特徴とする請求項2に記載の通信管理装置。
  4. 前記セットアップ処理手段は、前記ネットワーク内の前記各通信ノードに対して、前記トークン巡回先情報を通知するセットアップフレームを通知し、該セットアップフレームに対する前記通信ノードによる応答であるセットアップ応答フレームを、前記セットアップフレームを送信したすべての前記通信ノードから受信したことを確認した後に、前記トークンフレーム処理手段に対して前記トークンフレームの生成を指示することを特徴とする請求項1に記載の通信管理装置。
  5. 前記セットアップ処理手段は、前記セットアップフレームを送信したすべての前記通信ノードから前記セットアップ応答フレームを受信しない場合には、前記セットアップ応答フレームを受信しなかった前記通信ノードに対して前記セットアップフレームを再送信することを特徴とする請求項4に記載の通信管理装置。
  6. 前記ネットワーク存在確認手段は、前記送信権獲得装置情報が自装置であるトークンフレームを所定の回数受信すると、前記ネットワーク存在確認処理を行う機能をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の通信管理装置。
  7. 前記トークン巡回順序決定手段は、前記ネットワーク存在確認手段による前記ネットワーク存在確認処理の前後で前記ネットワーク存在情報に変化があった場合に、新たな前記トークン巡回順序を決定する機能をさらに有し、
    前記セットアップ処理手段は、前記トークン巡回順序でつぎに送信すべき通信ノードに変更があった前記通信ノードにのみ前記トークン巡回先情報を通知するセットアップフレームを送信する機能を有することを特徴とする請求項6に記載の通信管理装置。
  8. 前記トークン巡回順序決定手段は、前記送信権獲得装置情報が自装置であるトークンフレームを所定の回数受信した時点における前回の前記トークン巡回順序の決定に用いられていない通信ノードの数が、予め定められた通信ノード最大追加数よりも多い場合に、前回の前記トークン巡回順序の決定に用いられた前記通信ノードに、前回の前記トークン巡回順序の決定に用いられていない前記通信ノードのうち前記通信ノード最大追加数の通信ノードを選択して、前記トークン巡回順序を決定することを特徴とする請求項6に記載の通信管理装置。
  9. 当該通信管理装置のポートにフレームが入力されると、計時を開始するとともに、前記フレームの送信元通信ノードを含む情報を記憶し、所定の時間以上当該通信管理装置のポートにフレームが入力されない場合には、記憶した前記フレームの前記送信元通信ノードのつぎに送信権を得る通信ノードを前記トークン巡回順序から取得するネットワーク監視手段をさらに備え、
    前記トークンフレーム処理手段は、前記ネットワーク監視手段によって取得された前記通信ノードに対してトークンフレームを再発行する機能をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の通信管理装置。
  10. 前記トークンフレーム処理手段は、前記ネットワーク監視手段によって取得された前記通信ノードが当該通信管理装置である場合には、トークンフレームを再発行せずに、送信権を獲得したことを前記データフレーム通信処理手段に伝えることを特徴とする請求項9に記載の通信管理装置。
  11. 前記ネットワーク監視手段は、前記トークンフレームを再発行した前記通信ノードから所定の時間以上フレームを受信しない場合には、前記ネットワーク存在確認手段に前記ネットワーク存在確認処理を行うように指示する機能をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の通信管理装置。
  12. 複数の通信ノードがイーサネット(登録商標)ケーブルでスター状またはライン状に接続されたネットワーク内におけるデータの送信を管理し、前記通信ノードの1つである通信管理装置と、前記ネットワーク内におけるその他の通信ノードであるスレーブ局と、を備える通信システムにおいて、
    前記通信管理装置は、
    前記ネットワーク内に存在する前記通信ノードと、前記通信ノード間の接続関係と、を前記通信ノードから取得し、ネットワーク存在情報を生成するネットワーク存在確認処理を行うネットワーク存在確認手段と、
    所定の通信ノードから送信されて当該通信ノードに戻るまでの間に、データの送信権であるトークンフレームが隣接する2つの前記通信ノード間の伝送路を通過する回数が最小となるように、前記ネットワーク存在情報を用いてトークン巡回順序を決定するトークン巡回順序決定手段と、
    前記トークン巡回順序に基づいて、前記ネットワーク内の前記各通信ノードに対して、該通信ノードのつぎに前記送信権を与える通信ノードであるトークン巡回先情報を通知するセットアップ処理手段と、
    受信した前記トークンフレーム内の送信権獲得装置情報と、自装置のアドレスと、を比較して送信権を得たかを判定し、送信権を得た場合に、データフレーム通信処理手段によるデータフレームを送信後、前記送信権獲得装置情報に前記トークン巡回順序に基づいてつぎの通信ノードを設定したトークンフレームを送信するトークンフレーム処理手段と、
    他の前記通信ノードからのデータフレームを受信し、前記送信権を獲得した場合にデータフレームを送信するデータフレーム通信処理手段と、
    を備え、
    前記スレーブ局は、
    前記通信管理装置から通知された前記トークン巡回先情報を記憶するトークン巡回先情報記憶手段と、
    他の前記通信ノードから受信したトークンフレームに含まれる前記送信権獲得装置情報と、自局のアドレスと、を比較して、送信権を得たかを判定し、送信権を得てデータフレーム通信処理手段によるデータフレームの送信処理が終了すると、前記トークン巡回先情報記憶手段に記憶された前記トークン巡回先情報を、前記送信権獲得装置情報に設定したトークンフレームを送信するトークンフレーム処理手段と、
    前記送信権を獲得した場合にデータフレームを送信し、他の前記通信ノードからのデータフレームを受信するデータフレーム通信処理手段と、
    を備えることを特徴とする通信システム。
  13. 前記通信管理装置のネットワーク存在確認手段は、前記通信管理装置の電源オン後に、前記通信管理装置のアドレスを含むネットワーク存在確認フレームを、前記ネットワーク内の前記スレーブ局に対して送信し、前記スレーブ局によって返信されたネットワーク存在確認応答フレームから、前記スレーブ局が受信した前記ネットワーク存在確認フレームの送信元アドレスと、前記ネットワーク存在確認応答フレームの送信元アドレスと、を抽出してネットワーク存在情報を生成し、
    前記通信管理装置の前記トークン巡回順序決定手段は、前記ネットワーク存在情報中の前記ネットワーク存在確認フレームの送信元アドレスと前記ネットワーク存在確認応答フレームの送信元アドレスを用いて前記通信管理装置に接続される前記通信ノード間の接続関係をツリー状に展開し、ツリー状に接続される通信ノードを前記通信管理装置から一筆書きの方法によって順に選択して前記トークン巡回順序を決定し、
    前記スレーブ局は、前記通信管理装置から送信される前記ネットワーク存在確認フレームを受信すると、該ネットワーク存在確認フレームの送信元アドレスを含み、前記ネットワーク存在確認フレームに含まれる前記通信管理装置のアドレスを宛先とするネットワーク存在確認応答フレームを生成して送信するとともに、受信した前記ネットワーク存在確認フレームの送信元アドレスを自局のアドレスに書き換えて転送する制御フレーム応答手段をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の通信システム。
  14. 前記通信管理装置の前記トークン巡回順序決定手段は、自装置の下位に接続される1のスレーブ局を前記ネットワーク存在情報の前記ネットワーク存在確認フレームの送信元アドレスと前記ネットワーク存在確認応答フレームの送信元アドレスを用いて抽出する処理を、抽出したスレーブ局ごとに最下位のスレーブ局に到達するまで繰り返し行い、前記最下位のスレーブ局に到達すると、直近の上位の通信ノードに戻り、戻った前記通信ノードに抽出されていない他のスレーブ局が存在する場合には最下位のスレーブ局に到達するまで抽出した前記スレーブ局に接続される1のスレーブ局を抽出し、戻った前記通信ノードに抽出されていない他の通信ノードが存在しない場合にはさらに直近の上位の通信ノードに戻る処理を繰り返し行って、すべてのスレーブ局を抽出し、抽出したすべての前記スレーブ局を抽出した順に並べることによって、前記トークン巡回順序を決定することを特徴とする請求項13に記載の通信システム。
  15. 前記通信管理装置の前記セットアップ処理手段は、前記ネットワーク内の前記各スレーブ局に対して、前記トークン巡回先情報を通知するセットアップフレームを通知し、該セットアップフレームに対する前記スレーブ局による応答であるセットアップ応答フレームを、前記セットアップフレームを送信したすべての前記スレーブ局から受信したことを確認した後に、前記トークンフレーム処理手段に対して前記トークンフレームの生成を指示し、
    前記スレーブ局は、前記セットアップフレームを受信すると、受信したことを示すセットアップ応答フレームを前記通信管理装置に送信するとともに、前記通信管理装置から受信した前記セットアップフレームと他のスレーブ局からのセットアップ応答フレームをリピートする制御フレーム応答手段をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の通信システム。
  16. 前記通信管理装置の前記セットアップ処理手段は、前記セットアップフレームを送信したすべての前記スレーブ局から前記セットアップ応答フレームを受信しない場合には、前記セットアップ応答フレームを受信しなかった前記スレーブ局に対して前記セットアップフレームを再送信することを特徴とする請求項15に記載の通信システム。
  17. 前記通信管理装置の前記ネットワーク存在確認手段は、前記送信権獲得装置情報が自装置であるトークンフレームを所定の回数受信すると、前記ネットワーク存在確認処理を行う機能をさらに有し、
    前記スレーブ局の制御フレーム応答手段は、前記トークン巡回先情報記憶手段に前記トークン巡回先情報が記憶されている場合には、前記ネットワーク存在確認フレームを受信しても応答しない機能をさらに有することを特徴とする請求項13に記載の通信システム。
  18. 前記通信管理装置の前記トークン巡回順序決定手段は、前記ネットワーク存在情報に変化があった場合に、新たな前記トークン巡回順序を決定する機能をさらに有し、
    前記通信管理装置の前記セットアップ処理手段は、前記新たなトークン巡回順序においてつぎに送信すべき通信ノードに変更があった前記スレーブ局にのみ前記トークン巡回先情報を通知するセットアップフレームを送信する機能を有することを特徴とする請求項17に記載の通信システム。
  19. 前記通信管理装置の前記トークン巡回順序決定手段は、前記送信権獲得装置情報が自装置であるトークンフレームを所定の回数受信した時点における前回の前記トークン巡回順序決定手段によるトークン巡回順序の決定に用いられていないスレーブ局の数が、予め定められた通信ノード最大追加数よりも多い場合に、前回の前記トークン巡回順序の決定に用いられた前記通信ノードに、前回の前記トークン巡回順序の決定に用いられていない前記スレーブ局のうち前記通信ノード最大追加数のスレーブ局を選択して、前記トークン巡回順序を決定することを特徴とする請求項18に記載の通信システム。
  20. 前記通信管理装置は、自装置のポートにフレームが入力されると、計時を開始するとともに、前記フレームの送信元アドレスを含む情報を記憶し、所定の時間以上自装置のポートにフレームが入力されない場合には、記憶した前記フレームの前記送信元アドレスのつぎに送信権を得る通信ノードを前記トークン巡回順序から取得するネットワーク監視手段をさらに備え、
    前記通信管理装置の前記トークンフレーム処理手段は、前記ネットワーク監視手段によって取得された前記通信ノードに対してトークンフレームを再発行する機能をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の通信システム。
  21. 前記通信管理装置の前記トークンフレーム処理手段は、前記ネットワーク監視手段によって取得された前記通信ノードが自装置である場合には、トークンフレームを再発行せずに、送信権を獲得したことを前記データフレーム通信処理手段に伝えることを特徴とする請求項20に記載の通信システム。
  22. 前記通信管理装置の前記ネットワーク監視手段は、前記通信ノードに対して前記トークンフレームを再発行してから所定の時間以上フレームを受信しない場合には、前記ネットワーク存在確認手段に前記ネットワーク存在確認処理を行うように指示する機能をさらに備えることを特徴とする請求項21に記載の通信システム。
  23. 複数の通信ノードがイーサネット(登録商標)ケーブルでスター状またはライン状に接続されたネットワーク内におけるデータの送信を管理し、前記通信ノードの1つである通信管理装置と、前記ネットワーク内におけるその他の通信ノードであるスレーブ局と、を備える通信システムでの前記通信ノードのデータ通信方法において、
    前記通信管理装置は、電源がオンにされると、前記ネットワーク内に存在する前記スレーブ局に対して、自装置のアドレスを含むネットワーク存在確認フレームをブロードキャストで送信するネットワーク存在確認フレーム送信工程と、
    前記スレーブ局は、前記ネットワーク存在確認フレームを受信すると、該ネットワーク存在確認フレームの送信元アドレスを含み、前記ネットワーク存在確認フレームに含まれる前記通信管理装置のアドレスを宛先とするネットワーク存在確認応答フレームを生成して送信するとともに、受信した前記ネットワーク存在確認フレームの送信元アドレスを自局のアドレスに書き換えて転送するネットワーク存在確認フレーム処理工程と、
    前記通信管理装置は、前記ネットワーク存在確認応答フレームを受信すると、該ネットワーク存在確認応答フレームから、送信元アドレスと、前記スレーブ局が受信した前記ネットワーク存在確認フレームの送信元アドレスと、を含むネットワーク存在情報を生成するネットワーク存在情報生成工程と、
    前記通信管理装置は、前記ネットワーク存在確認フレームを送信してから所定の時間が経過した後に、前記ネットワーク存在情報中の前記ネットワーク存在確認フレームの送信元アドレスと前記ネットワーク存在確認応答フレームの送信元アドレスを用いて自装置に接続される前記スレーブ局間の接続関係をツリー状に展開し、ツリー状に接続されるスレーブ局を前記通信管理装置から一筆書きの方法によって順に選択してトークン巡回順序を決定するトークン巡回順序決定工程と、
    前記通信管理装置は、前記トークン巡回順序の決定後に、前記ネットワーク内の前記各スレーブ局に対して、該スレーブ局のつぎに前記送信権を与える通信ノードであるトークン巡回先情報を通知するセットアップフレームをブロードキャストで送信するセットアップフレーム送信工程と、
    前記スレーブ局は、前記セットアップフレームを受信すると、前記トークン巡回先情報を記憶するとともに、セットアップ応答フレームを前記通信管理装置に送信するセットアップ応答フレーム送信工程と、
    前記通信管理装置は、前記ネットワーク内のすべての前記通信管理装置から前記セットアップ応答フレームを受信すると、前記トークン巡回順序にしたがってトークンフレームを生成するトークンフレーム生成工程と、
    前記通信管理装置に接続される前記スレーブ局間の接続関係をツリー状に展開し、前記ツリー状に接続される通信ノードを前記通信管理装置からツリーのまわりを周回する要領で順に選択して前記通信管理装置によって決定されたトークン巡回順序にしたがって、自通信ノードのつぎに送信権を得る通信ノードである送信権獲得装置情報を格納したトークンフレームを、前記ネットワーク内にブロードキャストで送信するトークンフレーム送信工程と、
    前記トークンフレームを受信すると、前記トークンフレームに含まれる前記送信権獲得装置情報が自装置であるかを判定し、前記送信権獲得装置情報が自通信ノードである場合には自通信ノードが送信権を獲得したものと判断して、データフレームを送信し、前記送信権獲得装置情報が自装置でない場合には、前記トークンフレームをリピートするトークンフレーム受信処理工程と、
    を含み、
    前記トークンフレーム送信工程と前記トークンフレーム受信処理工程とを繰り返し行って、前記ネットワークに接続されるすべての前記通信ノードに前記トークン巡回順序の順に前記トークンフレームを巡回させ、
    前記トークンフレーム送信工程では、
    前記通信管理装置の場合には、前記トークン巡回順序から前記送信権獲得装置情報を取得し、
    前記スレーブ局の場合には、前記通信管理装置によって予め通知された自スレーブ局のつぎに送信権を与える通信ノードであるトークン巡回先情報から前記送信権獲得装置情報を取得することを特徴とするデータ通信方法。
  24. 前記トークン巡回順序決定工程で、前記通信管理装置は、自装置の下位に接続される1のスレーブ局を前記ネットワーク存在情報の前記ネットワーク存在確認フレームの送信元アドレスと前記ネットワーク存在確認応答フレームの送信元アドレスを用いて抽出する処理を、抽出したスレーブ局ごとに最下位のスレーブ局に到達するまで繰り返し行い、前記最下位のスレーブ局に到達すると、直近の上位の通信ノードに戻り、戻った前記通信ノードに抽出されていない他のスレーブ局が存在する場合には最下位のスレーブ局に到達するまで抽出した前記スレーブ局に接続される1のスレーブ局を抽出し、戻った前記通信ノードに抽出されていない他のスレーブ局が存在しない場合にはさらに直近の上位の通信ノードに戻る処理を繰り返し行って、すべてのスレーブ局を抽出し、抽出したすべての前記スレーブ局を抽出した順に並べることによって、前記トークン巡回順序を決定することを特徴とする請求項23に記載のデータ通信方法。
  25. 前記セットアップフレーム送信工程で、前記通信管理装置は、前記セットアップフレームを送信したすべての前記通信ノードから前記セットアップ応答フレームを受信しない場合に、前記セットアップ応答フレームを受信しなかった前記スレーブ局に対して前記セットアップフレームを再送信することを特徴とする請求項23に記載のデータ通信方法。
  26. 前記トークンフレーム受信処理工程で、前記通信管理装置は、自装置に送信権を与えるトークンフレームを所定の回数受信すると、前記ネットワーク存在確認フレーム送信工程を実行し、
    前記ネットワーク存在確認フレーム処理工程では、前記スレーブ局は、前記トークン巡回先情報を記憶している場合に、前記ネットワーク存在確認フレームを受信しても前記ネットワーク存在確認応答フレームを前記通信管理装置に送信せず、
    前記トークン巡回順序決定工程では、前記ネットワーク存在情報に変化があった場合に、新たな前記トークン巡回順序を決定し、
    前記セットアップフレーム送信工程では、前記新たなトークン巡回順序の決定後に、前記トークン巡回先情報が決定前とは異なる通信ノードに対してのみセットアップフレームを送信することを特徴とする請求項23に記載のデータ通信方法。
  27. 前記トークン巡回順序決定工程では、前記通信管理装置が自装置に送信権を与えるトークンフレームを所定の回数受信した時点における前回の前記トークン巡回順序決定工程での処理に用いられていないスレーブ局の数が予め定められた通信ノード最大追加数よりも多い場合に、前回の前記トークン巡回順序決定工程での処理に用いられた前記通信ノードに、前回の前記トークン巡回順序決定工程での処理に用いられていない前記スレーブ局のうち前記通信ノード最大追加数のスレーブ局を選択して、前記トークン巡回順序を決定することを特徴とする請求項26に記載のデータ通信方法。
  28. 前記通信管理装置は、
    自装置のポートに入力されたフレームの送信元アドレスを含む情報を記憶するフレーム監視工程と、
    前記フレームを受信後、所定の時間以上自装置のポートにフレームが入力されない場合に、記憶した前記フレームの前記送信元アドレスのつぎに送信権を得る通信ノードを前記トークン巡回順序から取得し、取得した前記通信ノードに対してトークンフレームを再発行するトークンフレーム再発行工程と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項23に記載のデータ通信方法。
  29. 前記トークンフレーム再発行工程で、前記通信管理装置は、つぎに送信権を得る通信ノードが自装置である場合には、トークンフレームを再発行せずに、送信権を獲得したものとして、データフレームを送信することを特徴とする請求項28に記載のデータ通信方法。
  30. 前記トークンフレーム再発行工程の後に、前記通信管理装置は、前記トークンフレームを再発行した前記通信ノードから所定の時間以上フレームを受信しない場合に、前記ネットワーク存在確認フレーム送信工程に処理を移すことを特徴とする請求項28に記載のデータ通信方法。
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