JP5084690B2 - 無線中継システム、無線中継方法、中継局、及び送受信局 - Google Patents

無線中継システム、無線中継方法、中継局、及び送受信局 Download PDF

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Description

本発明は、マルチホップ無線通信を行う際の無線中継システムと、該無線中継システムにおける無線中継方法と、前記無線中継システムを構成する中継局と、送受信局に関する。
アドホックネットワークなどのマルチホップ通信では、使用可能チャネルが1つしかなく、かつ複数の通信フローが一つの中継局を共有する時、中継局がそれぞれの通信を交互に中継するため、中継局がシステムスループットのボトルネックとなる。それを解決する手段として、中継局が各通信フローを一度復調してビット信号まで戻し、ビット毎の線形符号化(排他的論理和演算)を行うことで各通信フロー(パケット)を重ね合わせ、宛先局に一括送信をするネットワークコーディング(デジタル信号多重化)が提案されている(非特許文献1、2を参照)。
宛先局は、受信した中継信号と、予め取得しておいた信号と、多重化された信号との線形符号化の逆演算(排他的論理和演算)を行うことによりネットワークコーディングの復号を行い、所望の信号を取得する。このように中継局が複数の通信を一括送信して中継することにより、中継局の送信回数を減らすことができ、システムの通信が終了するまでの時間が短くなる。これによりシステムスループットを向上させることが可能となる。
また、ネットワークコーディングを用いたマルチホップ通信の伝送品質を向上させる手法として、信号を送信する生起局から宛先局へ微弱ながらオーバーリーチした信号を合成してダイバーシチ効果を得る手法が提案されている(例えば、非特許文献3を参照)。なお、オーバーリーチした自分宛てではない信号を受信し記憶しておくことを適時聴取(opportunistic listening)と呼ぶ。
図9は、従来の無線中継システムにおける中継局30の内部構成を示す概略ブロック図である。図9に示す中継局30は、中継局30が各通信フローを一度復調してビット信号まで戻し、ビット毎の線形符号化として排他的論理和演算を行うことで各通信フロー(パケット)重ね合わせ、宛先局に一括送信をするネットワークコーディング(デジタル信号多重化)を行う中継局の例である。
この図に示すように、中継局30は、無線部301、信号検出回路302、チャネル推定回路303、復調回路304、誤り訂正復号回路305、ネットワーク符号化回路306、誤り訂正符号化回路307、変調回路308を備えている。
無線部301は、送受信する信号を所望の周波数にアップコンバート、またダウンコンバートする回路であり、信号同期回路、A/D(Analog to Digital)変換器、D/A(Digital to Analog)変換器を有している。この無線部301は、変調回路308から入力される信号を送信すると共に、受信信号から所望の信号を検出して信号検出回路302とチャネル推定回路303とに出力する。
信号検出回路302は、無線部301から入力された受信信号から変調シンボルを検出し出力する。チャネル推定回路303は、無線部301から入力された受信信号から送受信局と自局との間の伝送路の状態(アンテナ間の伝搬路係数)を推定する。ここで、チャネル推定回路303は、例えば、既知のパイロット信号を受信することにより、伝送路の状態を推定する。復調回路304は、信号検出回路302から出力される変調シンボルを復調する。この復調回路304により復調を行う際には、チャネル推定回路303により推定された伝搬路係数を重み係数として用いて復調が行われる。誤り訂正復号回路305は、復調回路304においては復調された信号に対して誤り訂正復号を行い、受信したパケットのビット信号を得る。
ネットワーク符号化回路306は、各送受信局から受信し復調したパケットを記憶しておき、記憶した複数のパケットを用いてネットワークコーディングを行う。このネットワークコーディングは、記憶した各パケットのビット毎の線形符号化として排他的論理和演算を行うことでデジタル信号多重化する。誤り訂正符号化回路307は、ネットワーク符号化回路306から入力されるネットワークコーディングされた信号に対して誤り訂正符号化処理を行い、誤り訂正符号化した信号を変調回路308に出力する。変調回路308は、誤り訂正符号化回路307から入力される信号を予め定められた方式を用いて変調して、無線部301に出力する。
また、図10は、従来の無線中継システムにおける送受信局40の内部構成を示す概略ブロック図である。図10に示す送受信局40は、ネットワーク符号化された中継信号と、予め取得しておいた所望信号以外の多重化された信号との排他的論理和をとることによりネットワークコーディングの復号を行い、所望の信号を取得すると共に、生起局から宛先局へ微弱ながらオーバーリーチした信号を合成してダイバーシチ効果を得る送受信局40の例である。
この図に示すように、送受信局40は、無線部401、信号検出回路402、LLR(Log likelihood ratio:対数尤度比)算出回路403、出力切替回路404、加算回路405、誤り訂正復号回路406、出力切替回路407、重み係数算出回路408、LLRネットワーク復号回路409、信号記憶回路410、誤り訂正符号化回路411、出力切替回路412、変調回路413を備えている。
無線部401は、送受信する信号を所望の周波数にアップコンバート、またダウンコンバートする回路であり、信号同期回路、A/D変換器、D/A変換器を有している。この無線部401は、変調回路413から入力される信号を送信すると共に、受信信号から所望の信号を検出し信号検出回路402と重み係数算出回路408とに出力する。
信号検出回路402は、受信信号から変調シンボルを検出しLLR算出回路403に出力する。LLR算出回路403は、信号検出回路402から出力される適時聴取したパケットの変調シンボル、及び中継信号により受信したパケットの変調シンボルに対し、ビット単位のLLRを算出して出力切替回路404に出力する。また、LLR算出回路403は、パケットのLLRの算出を行う際に使用する重み係数を重み係数算出回路408から取得する。なお、ビット単位のLLRは、ビット毎の1か0の確からしさを表す指標であり、正負の符号により1と0を表し、絶対値によって確からしさを表現する。絶対値が大きいほどそのビットは高い確からしさを持つ。LLRが0の時は確からしさは低く、最も曖昧な状態を表す。
重み係数算出回路408では、送受信局40と中継局30との間の伝送路の状態(アンテナ間の伝搬路係数)を推定すると共に、LLRを算出する際に使用する重み係数を算出する。出力切替回路404は、入力されたLLRの信号を信号条件に応じて出力先を切り替えて出力する。例えば、オーバーリーチした信号のLLRの場合は、加算回路405に向けて出力し、中継信号のLLRの場合は、LLRネットワーク復号回路409に向けて出力する。LLRネットワーク復号回路409は、ネットワークコーディングの復号を行う。
加算回路405は、適時聴取した直接受信信号のLLRと、中継信号から復号した所望信号のLLRとを加算し、加算結果を誤り訂正復号回路406に出力する。誤り訂正復号回路406は、加算回路405から入力したLLRの信号に対して誤り訂正復号を行い、ビット信号を出力する。出力切替回路407は、誤り訂正復号回路406により復号した信号を所望波以外の信号として記憶する場合、入力信号を信号記憶回路410に出力し、自局の処理で用いる場合、入力信号を出力信号として出力する。信号記憶回路410には、予め取得した所望波以外の信号(例えば、適時聴取した信号など)、及び自局が送信する送信データが、ビット信号として記憶されている。
誤り訂正符号化回路411は、信号記憶回路410に記憶しているビット信号を選択して読み出し、予め定めた方式を用いて読み出したビット信号を誤り訂正符号化する。出力切替回路412は、自局が記憶するビット信号を送信する場合、誤り訂正符号化回路411から入力された信号を変調回路413に出力し、ネットワーク符号化された信号を復号する場合、誤り訂正符号化回路411から入力された信号をLLRネットワーク復号回路409に出力する。変調回路413は、出力切替回路412から入力される信号を変調シンボルに変調し、無線部401に出力する。
上述したような従来の無線中継システムにおいては、中継局30が複数の送受信局40から受信した信号をデジタル信号多重化して、複数の送受信局に対して一括送信して中継することにより、中継局30の送信回数を減らすことができ、システムスループットを向上させることが可能となり、また、複数の送受信局40は、中継信号とオーバーリーチした信号とを合成してダイバーシチ効果を得ることができる。
Sachin Katti, Hariharan Rahul, et al, "XORs in The Air:Practical Wireless Network Coding", Proc.ACM SIGCOMM 2006, Pisa Italy, Sep.2006, p.243−254 R.Ahlswede, SLi, and R.Yeung, "Network information flow", IEEE Trans. Inf. Theory, vol.46, no.4, p.1204−1216. Jul. 2000. "ネットワーク符号化を適用したマルチホップ無線システムの一検討",2008年電子情報通信学会総合大会 B−5−19.
上述したように、従来の無線中継システムにおいては、中継局が複数の通信を一括送信して中継することにより、中継局の送信回数を減らすことができ、システムスループットを向上させることができ、また、送受信局は、中継信号とオーバーリーチした信号とを合成してダイバーシチ効果を得ることができる。
しかしながら、上記従来の無線中継システムでは、中継局において、生起局からの受信信号の復調に1つでも失敗した場合、その後の中継信号は誤りを含んだ信号となってしまうため、オーバーリーチ信号によるダイバーシチ効果を得られないという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、中継局における一括送信を用いた多重化を行う際に、中継局から送信される中継信号に誤りを含む場合であっても、送受信局において、オーバーリーチ信号を利用したダイバーシチ効果を実現することができ、中継信号の伝送品質の改善を図ることができる無線中継システム、無線中継方法、中継局、及び送受信局を提供することにある。
(1)本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、複数の送受信局と中継局から構成され、前記中継局が前記複数の送受信局それぞれから受信した信号を復調し、前記復調した信号それぞれをビット毎に線形符号化を行いデジタル信号多重化したうえで中継信号として前記複数の送受信局に一括送信し、前記複数の送受信局それぞれが、自局宛以外の信号を受信して予め取得し、前記中継局から受信した前記中継信号と前記予め取得した信号とをビット毎に線形符号化の逆演算を行うことで復号信号を得て、所望信号を送信した前記複数の送受信局から直接受信したそれぞれの直接受信信号と前記復号信号とを合成して誤り訂正復号を行う無線中継システムにおいて、前記中継局は、前記送受信局から受信した信号を復調する復調手段と、前記復調手段により復調した信号の誤り検出を行う誤り検出手段と、前記誤り検出手段により誤りが検出された場合に、前記デジタル信号多重化された信号に尤度情報を加算して中継信号を再生成する尤度情報加算手段と、を備え、前記送受信局は、前記中継信号から前記所望信号の対数尤度比を算出すると共に、前記直接受信した直接受信信号の対数尤度比を算出する対数尤度比算出手段と、前記所望信号の対数尤度比と、前記直接受信信号の対数尤度比とを加算する対数尤度比加算手段と、前記対数尤度比加算手段により加算された対数尤度比を基に、誤り訂正復号を行う誤り訂正復号手段と、を備えることを特徴とする無線中継システムである。
(2)また、本発明の無線中継システムは、前記中継局は、前記送受信局から受信した受信信号に誤りがある場合に、前記受信信号を再変調してレプリカ信号を生成するレプリカ生成手段と、復調前の受信信号を等化処理する等化処理手段と、前記等化処理した受信信号から前記レプリカ信号を減算してエラーベクトルを算出するエラーベクトル算出手段と、前記エラーベクトルを前記デジタル信号多重化された信号に加算することで中継信号を再生成するエラーベクトル加算手段と、を備えることを特徴とする。
(3)また、本発明の無線中継システムは、前記送受信局は、前記中継信号を等化処理し、ビット単位の軟判定値に変換し、2地点間の伝搬路係数と前記中継局における中継信号の生成方法とに基づいて重み付けすることで前記中継信号の対数尤度比を算出し、算出した該中継信号の対数尤度比に対して前記線形符号化の逆演算を行うことで前記所望信号を抽出し、前記直接受信信号を等化処理し、ビット単位の軟判定値に変換し、2地点間の伝搬路係数に基づいて重み付けすることで前記直接受信信号の対数尤度比を算出することを特徴とする。
(4)また、本発明の無線中継方法は、複数の送受信局と中継局から構成され、前記中継局が前記複数の送受信局それぞれから受信した信号を復調し、前記復調した信号それぞれをビット毎に線形符号化を行いデジタル信号多重化したうえで中継信号として前記複数の送受信局に一括送信し、前記複数の送受信局それぞれが、自局宛以外の信号を受信して予め取得し、前記中継局から受信した前記中継信号と前記予め取得した信号とをビット毎に線形符号化の逆演算を行うことで復号信号を得て、所望信号を送信した前記複数の送受信局から直接受信したそれぞれの直接受信信号と前記復号信号とを合成して誤り訂正復号を行う無線中継システムにおける無線中継方法であって、前記中継局により、前記送受信局から受信した信号を復調する復調手順と、前記復調手順により復調した信号の誤り検出を行う誤り検出手順と、前記誤り検出手順により誤りが検出された場合に、前記デジタル信号多重化された信号に尤度情報を加算して中継信号を再生成する尤度情報加算手順と、が行われ、前記送受信局により、前記中継信号から前記所望信号の対数尤度比を算出すると共に、前記直接受信した直接受信信号の対数尤度比を算出する対数尤度比算出手順と、前記所望信号の対数尤度比と、前記直接受信信号の対数尤度比とを加算する対数尤度比加算手順と、前記対数尤度比加算手順により加算された対数尤度比を基に、誤り訂正復号を行う誤り訂正復号手順と、が行われることを特徴とする。
(5)また、本発明の無線中継方法は、前記中継局により、前記送受信局から受信した受信信号に誤りがある場合に、前記受信信号を再変調してレプリカ信号を生成するレプリカ生成手順と、復調前の受信信号を等化処理する等化処理手順と、前記等化処理した受信信号から前記レプリカ信号を減算してエラーベクトルを算出するエラーベクトル算出手順と、前記エラーベクトルを前記デジタル信号多重化された信号に加算することで中継信号を再生成するエラーベクトル加算手順と、が行われることを特徴とする。
(6)また、本発明の無線中継方法は、前記送受信局により、前記中継信号を等化処理し、ビット単位の軟判定値に変換し、2地点間の伝搬路係数と前記中継局における中継信号の生成方法とに基づいて重み付けすることで前記所望信号の対数尤度比を算出し、算出した該中継信号の対数尤度比に対して前記線形符号化の逆演算を行うことで前記所望信号を抽出する手順と、前記直接受信信号を等化処理し、ビット単位の軟判定値に変換し、2地点間の伝搬路係数に基づいて重み付けすることで前記直接受信信号の対数尤度比を算出する手順と、が行われることを特徴とする。
(7)また、本発明の中継局は、複数の送受信局と中継局から構成され、前記中継局が前記複数の送受信局それぞれから受信した信号を復調し、前記復調した信号それぞれをビット毎に線形符号化を行いデジタル信号多重化したうえで中継信号として前記複数の送受信局に一括送信し、前記複数の送受信局それぞれが、自局宛以外の信号を受信して予め取得し、前記中継局から受信した前記中継信号と前記予め取得した信号とをビット毎に線形符号化の逆演算を行うことで復号信号を得て、所望信号を送信した前記複数の送受信局から直接受信したそれぞれの直接受信信号と前記復号信号とを合成して誤り訂正復号を行う無線中継システムにおける前記中継局であって、前記送受信局から受信した信号を復調する復調手段と、前記復調手段により復調した信号の誤り検出を行う誤り検出手段と、前記誤り検出手段により誤りが検出された場合に、前記デジタル信号多重化された信号に尤度情報を加算して中継信号を再生成する尤度情報加算手段と、を備えることを特徴とする。
(8)また、本発明の送受信局は、複数の送受信局と中継局から構成され、前記中継局が前記複数の送受信局それぞれから受信した信号を復調し、前記復調した信号それぞれをビット毎に線形符号化を行いデジタル信号多重化したうえで中継信号として前記複数の送受信局に一括送信し、前記複数の送受信局それぞれが、自局宛以外の信号を受信して予め取得し、前記中継局から受信した前記中継信号と前記予め取得した信号とをビット毎に線形符号化の逆演算を行うことで復号信号を得て、所望信号を送信した前記複数の送受信局から直接受信したそれぞれの直接受信信号と前記復号信号とを合成して誤り訂正復号を行う無線中継システムにおける前記送受信局であって、前記中継信号から抽出した前記所望信号の対数尤度比を算出すると共に、前記直接受信した直接受信信号の対数尤度比を算出する対数尤度比算出手段と、前記所望信号の対数尤度比と、前記直接受信信号の対数尤度比とを加算する対数尤度比加算手段と、前記対数尤度比加算手段により加算された対数尤度比を基に、誤り訂正復号を行う誤り訂正復号手段と、を備え、前記中継信号は、前記中継局が、前記復調した信号に誤りがある場合、前記デジタル信号多重化された信号に尤度情報を加算して生成された信号であることを特徴とする。
本発明の無線中継システムにおいては、中継局は複数の送受信局(生起局)からの信号を独立して受信し、それらの受信信号に対して一度復調を行った後に誤り検出を行う。その結果、誤っているパケットがあれば、デジタル信号多重化後の中継信号に対して尤度情報を加算して中継する。送受信局(宛先局)では、適時聴取した信号のLLR(対数尤度比)と、中継信号に含まれる所望信号のLLRとを算出し、これらのLLRを加算し、この加算されたLLRを基に誤り訂正復号を行う。
これにより、中継局において一括送信を用いた多重化を行う際に、中継局から送信される中継信号に誤りを含む場合であっても、送受信局において、オーバーリーチ信号を利用したダイバーシチ効果を実現することができ、中継信号の伝送品質の改善を図ることができる。
また、本発明の無線中継システムにおいては、中継局では、送受信局(生起局)から受信したパケットに誤りがある場合は、そのパケットを再変調してレプリカ信号(レプリカシンボル)を生成する。そして、このレプリカ信号を、生起局から受信した復調前の中継信号(中継シンボル)の等化信号から減算して、そのパケットの尤度情報を表すエラーベクトルを算出する。このエラーベクトルをデジタル多重化後の中継信号に加算して中継する。
これにより、ネットワークコーディングによりデジタル多重化された中継信号においても曖昧さを表現することができる。すなわち、中継信号に曖昧さを残すことができるようになるため、中継局において中継したパケットに誤りがあった場合においても、中継局の判定誤りの伝搬を防止することができるため、宛先局においてオーバーリーチ信号とのダイバーシチ効果を実現することが可能となる。
また、本発明の無線中継システムにおいては、送受信局は、適時聴取した信号のLLR(対数尤度比)と、中継信号に含まれる所望信号のLLRとを加算してパケット合成を行う。このLLRを算出する際には、等化後の変調シンボルをビット単位の軟判定値に変換した後、重みを係数を乗算することにより求める。
これにより、LLRの合成によるダイバーシチ効果により、誤り訂正復号の誤り訂正機能が向上し、伝送品質の改善を図ることができる。
また、本発明の無線中継方法においては、中継局は複数の送受信局(生起局)からの信号を独立して受信し、それらの受信信号に対して一度復調を行った後に誤り検出を行う。その結果、誤っているパケットがあれば、デジタル信号多重化後の中継信号に対して尤度情報を加算して中継する。送受信局(宛先局)では、適時聴取した信号のLLR(対数尤度比)と、中継信号に含まれる所望信号のLLRとを算出し、これらのLLRを加算し、この加算されたLLRを基に誤り訂正復号を行う。
これにより、中継局において一括送信を用いた多重化を行う際に、中継局から送信される中継信号に誤りを含む場合であっても、送受信局において、オーバーリーチ信号を利用したダイバーシチ効果を実現することができ、中継信号の伝送品質の改善を図ることができる。
また、本発明の無線中継方法においては、中継局では、送受信局(生起局)から受信したパケットに誤りがある場合は、そのパケットを再変調してレプリカ信号(レプリカシンボル)を生成する。そして、このレプリカ信号を、生起局から受信した復調前の中継信号の等化信号から減算して、そのパケットの尤度情報を表すエラーベクトルを算出する。このエラーベクトルをデジタル多重化後の中継信号に加算して中継する。
これにより、ネットワークコーディングによりデジタル多重化された中継信号においても曖昧さを表現することができる。すなわち、中継信号に曖昧さを残すことができるようになるため、中継局において中継したパケットに誤りがあった場合においても、宛先局におけるダイバーシチ効果を実現することが可能となる。
また、本発明の無線中継方法においては、送受信局は、適時聴取した信号のLLR(対数尤度比)と、中継信号に含まれる所望信号のLLRとを加算してパケット合成を行う。このLLRを算出する際には、等化後の変調シンボルをビット単位の軟判定値に変換した後、重みを係数を乗算することにより求める。
これにより、LLRを用いて復調を行うことができ、LLRの合成によるダイバーシチ効果により、誤り訂正復号の誤り訂正機能が向上し、伝送品質の改善を図ることができる。
また、本発明の中継局においては、中継局は複数の送受信局(生起局)からの信号を独立して受信し、それらの受信信号に対して一度復調を行った後に誤り検出を行う。その結果、誤っているパケットがあれば、デジタル信号多重化後の中継信号に対して尤度情報を加算して中継する。
これにより、中継局において一括送信を用いた多重化を行う際に、中継局から送信される中継信号に誤りを含む場合であっても、中継信号に尤度情報を加算して送信することができる。このため、送受信局において、オーバーリーチ信号を利用したダイバーシチ効果を実現することができ、中継信号の伝送品質の改善を図ることができる。
また、本発明の送受信局においては、適時聴取した信号のLLR(対数尤度比)と、中継信号に含まれる所望信号のLLRとを算出し、これらのLLRを加算し、この加算されたLLRを基に誤り訂正復号を行う。
これにより、中継局における一括送信を用いた多重化を行う際に、中継局から送信される中継信号に誤りを含む場合であっても、LLRの合成によるダイバーシチ効果により、誤り訂正復号の誤り訂正機能が向上し、伝送品質の改善を図ることができる。
[本発明の無線中継システムにおける基本概念の説明]
最初に、本発明の無線中継システムにおける基本概念について説明しておく。本発明では、中継局は複数の生起局からの信号を独立して受信し、それらの受信信号に対して一度復調を行った後に誤り検出を行う。その結果、誤っているパケットがなければ、ネットワークコーディングにより多重化した符号化パケットを変調し中継信号を生成する。誤っているパケットがあれば、ネットワークコーディング後の符号化パケットに対して尤度情報を加算して中継する。なお、ネットワークコーディングによる信号の多重化方法として、線形符号が用いられ、例えば、排他的論理和が使用される。
中継局においては、送受信局から受信した信号を一度復調し、ビット信号にまで戻す。そして、ネットワークコーディングにより、複数のパケットを一つにまとめ符号化パケットを生成する。そして、その符号化されたビット信号を変調し、中継信号を生成する。ここで、それぞれの生起局から受信したパケットの復調ビット信号に対しCRC(Cyclic Redundancy Check)等により正誤判定を行う。もし誤っているパケットがあれば、そのパケットを再変調し、レプリカシンボルを生成する。
そして、そのレプリカシンボルを、生起局から受信した変調シンボルの等化信号より減算し、そのパケットの尤度情報を表すエラーベクトルを算出する。エラーベクトルは中継信号に加算され中継される。
これにより、ネットワークコーディングにより符号化された中継信号でもシンボルの曖昧さを表現することができる。すなわち、中継信号に曖昧さを残すことができるようになるため中継局において誤りがあった場合においても、中継局の判定誤りの伝播を防止することができるため、宛先局において、オーバーリーチにより適時聴取した所望信号と、中継信号から抽出した所望信号とを合成することにより、ダイバーシチ効果を得ることができ、誤り訂正復号の誤り訂正機能が向上及び伝送品質の改善を図ることが可能となる。
宛先局となる送受信局では、生起局となる各送受信局からの信号を中継局が受信するのと同じタイミングで、宛先局までオーバーリーチする信号を適時聴取する。さらに送受信局は、中継局から送信される中継信号を受信する。
宛先局における、適時聴取した信号と中継信号との合成法として、ビット単位のLLRを算出した段階でネットワークコーディングの復号を行い、LLRの加算によるパケット合成を用いる。ビット単位のLLRは、ビット毎の1か0の確からしさを表す指標である。正負の符号により1と0を表し、絶対値によって確からしさを表現する。絶対値が大きいほどそのビットは確からしさを持つ。LLRが0の時が最も曖昧な状態を表す。誤り訂正復号の入力に硬判定信号ではなくLLRを用いることで、誤り訂正能力が向上することが知られている。LLRは、等化後の変調シンボルをビット単位の軟判定値に変換した後、SNR(Signal to Noise ratio)を反映した重みを乗算することにより求められる。
宛先局は、受信した中継信号の符号化パケットと適時聴取により取得したパケットAのLLRを算出する。中継信号の符号化パケットは、ネットワークコーディングにより符号化されているため、予め取得しておいた所望パケット(所望信号)以外のパケットを利用して中継信号の符号化パケットの復号を行うことにより、中継信号の符号化パケットのLLRからパケットAのLLRを算出する。所望パケット以外のパケットは、生起局が最初に中継局に対して送信する際に適時聴取により取得するか、自分の送信パケットを記憶しておくことで取得する。もしくはその両方を使い取得する。
自送信パケットを用いて符号化パケットの復号を行う場合、LLRの符号のみを用いてネットワークコーディングの復号を行い、符号化パケットのLLRの絶対値を複合したパケットのLLRとして用いる。一方、適時聴取したパケットを用いて符号化パケットの復号を行う場合、LLRの符号のみを用いてネットワークコーディングの復号を行い、適時聴取したパケットの絶対値と符号化パケットの絶対値とを比較し、小さい方を復号したパケットのLLRの絶対値とする。
そして、宛先局は、中継されてきた符号化パケットから算出されたパケットAのLLRに対して適時聴取したパケットAのLLRを加算し、その加算されたLLRを入力メトリックとして誤り訂正復号を行う。LLRの合成によるダイバーシチ効果により、誤り訂正復号の誤り訂正機能が向上し、伝送品質が改善される。この場合に、中継されてきた符号化パケットからパケットAのLLRを算出するために乗算される重み係数は、中継局における正誤判定状況によって使い分ける。中継局においてネットワークコーディングにより多重化したパケットの内、誤りがあったパケットのエラーベクトルの電力を考慮して重み係数を決める。
まず、図4は、本実施形態における無線中継システムの構成を示す図である。無線中継システムは、送受信局20−1(NodeA)、送受信局20−2(NodeB)、及び中継局(NodeR)を含み構成される。なお、送受信局20−1、20−2のいずれか一方、あるいは、両方を代表して示す場合に送受信局20という。
以下、中継局10と送受信局20との構成について説明する。
[本発明の無線中継システムにおける中継局10の構成の説明]
図1は、本発明の無線中継システムにおける中継局10の内部構成を示す概略ブロック図である。この図に示すように、中継局10は、無線部101、信号検出回路102、チャネル推定回路103、復調回路104、誤り訂正復号回路105、ネットワーク符号化回路106、誤り検出回路107、等化回路108、エラーベクトル算出回路109、誤り訂正符号化回路110、変調回路111、エラーベクトル加算回路112を備えている。
無線部101は、送受信する信号を所望の周波数にアップコンバート、またダウンコンバートする回路であり、信号同期回路、A/D変換器、D/A変換器を有している。この無線部101は、エラーベクトル加算回路112から入力される信号を送信すると共に、受信信号から所望の信号を検出し信号検出回路102とチャネル推定回路103とに出力する。
信号検出回路102は、受信信号から変調シンボルを検出し復調回路104と等化回路108とに出力する。チャネル推定回路103は、送受信局20又は中継局10と自局との間の伝送路の状態(通信路の伝搬路係数)を推定して、復調回路104と等化回路108とに出力する。復調回路104は、信号検出回路102から出力される変調シンボルを復調する。この復調回路104において、チャネル推定回路103により推定される伝搬路係数から生成される重み係数を用いて復調を行う。
誤り訂正復号回路105は、復調回路104においては復調された信号に対して誤り訂正復号を行い、ビット信号を得る。ネットワーク符号化回路106は、誤り訂正復号回路105から入力される復調されたパケット(ビット信号)を記憶しておき、記憶した複数のパケットを一つにまとめてネットワークコーディングを行い、誤り訂正符号化回路110に出力する。このネットワークコーディングにおいては、記憶した各パケットのビット毎の線形符号化として排他的論理和を行ったうえでデジタル信号多重化する。
誤り検出回路107は、誤り訂正復号回路105から入力されるパケット内の誤りビットがあるか否かを検出し、誤りが検出された場合に、誤り検出結果をエラーベクトル算出回路109に出力する。等化回路108は、信号検出回路102から入力される変調シンボルに対して、チャネル推定回路103から入力される通信路の伝搬路係数を用いて等価処理を行う。エラーベクトル算出回路109は、等化回路108から入力される等価処理された変調シンボルから、誤り検出回路107から入力される誤り訂正後の変調シンボル(レプリカシンボル)を減算し、エラーベクトルを算出する。
誤り訂正符号化回路110は、ネットワーク符号化回路106から出力されるネットワークコーディングされた信号に対して、誤り訂正符号化処理を行う。変調回路111は、誤り訂正符号化回路110から入力される送信データの信号を予め定められた方式を用いて変調する。エラーベクトル加算回路112は、変調回路111から出力される変調シンボルに対し、エラーベクトル算出回路109から出力されるエラーベクトルを加算する。エラーベクトル加算回路112から出力される変調シンボルは無線部101により送信される。
なお、誤り検出回路107により検出されたパケットの誤り情報は、中継局10における誤り状況の情報として、例えば、中継信号のプリアンブル信号に含ませて送受信局20に送信される。
このような構成により、中継局10では、受信パケットの正誤判定結果によって、中継手法を切り換える。すなわち、誤りがない場合(パケットが正しく復調できている場合)は、ネットワークコーディングにより多重化したパケットを変調し中継信号を生成して中継を行う。また、中継局10は、誤りがある場合はそのシンボルの尤度情報をエラーベクトルの形で表現し、符号化パケットの変調シンボルに加算して中継を行う。これにより、送受信局20は、誤りがある場合においても、オーバーリーチ信号によるLLRとネットワークコーディングされた中継信号を復号したLLRとを加算により合成して、ダイバーシチ効果を得ることができる。
なお、前述の復調手段は、信号検出回路102及び復調回路104が相当し、前述の誤り検出手段は誤り検出回路107が相当し、前述の尤度情報加算手段はエラーベクトル加算回路112が相当する。また、レプリカ生成手段はレプリカ生成部107Aが相当し、前述の等化処理手段は等化回路108が相当し、前述のエラーベクトル算出手段はエラーベクトル算出回路109が相当し、前述のエラーベクトル加算手段はエラーベクトル加算回路112が相当する。
このような構成により、中継局10は、復調回路104により送受信局20から受信した信号を復調し、誤り検出回路107により復調した信号の誤り検出を行う。誤り検出回路107により誤りが検出された場合は、エラーベクトル算出回路109によりエラーベクトル(尤度情報)を算出し、エラーベクトル加算回路112により、デジタル信号多重化された信号にエラーベクトルを加算して中継信号を再生成したうえで一括送信する。
このエラーベクトルを生成する場合は、レプリカ生成部107Aにより、受信信号を再変調してレプリカ信号を生成し、等化回路108により、復調前の受信信号を等化処理する。そして、エラーベクトル算出回路109により、等化処理した受信信号からレプリカ信号を減算することによりエラーベクトルを算出する。このエラーベクトルは、エラーベクトル加算回路112により、デジタル信号多重化された信号に加算される。
これにより、中継するパケットに誤りがある場合はそのシンボルの尤度をエラーベクトルの形で表現し、符号化パケットのシンボルに加算して中継を行うことができる。これによりオーバーリーチ信号を利用したダイバーシチ効果を、中継信号に誤りがある場合も実現することができる。
なお、図2は、図1に示す中継局10の構成を、中継信号の流れに沿って並べて示した中継局10の概略の構成図である。
図2に示すように、送受信局20から送信されたパケットの信号は、受信無線部101Aにより受信され、信号検出回路102に出力される。信号検出回路102は、受信信号からパケットの変調シンボルを検出し復調回路104に出力する。また、信号検出回路102から出力される変調シンボルは等化回路108により等化処理が行われる。
復調回路104では、信号検出回路102から出力される変調シンボルを復調し、ビット信号まで戻す。ネットワーク符号化回路106は、送受信局20から受信した複数のパケットを一つにまとめてネットワークコーディングを行い符号化パケット(多重化信号)を生成する。誤り検出回路107は、パケット内の誤りビットの存在を検出し、誤りが検出された場合に、誤り検出結果をエラーベクトル算出回路109に出力する。エラーベクトル算出回路109は、等価処理された変調シンボルから、誤り訂正後の変調シンボル(レプリカシンボル)を減算し、エラーベクトルを算出する。
エラーベクトル加算回路112は、変調回路111から出力される変調シンボルに、エラーベクトル算出回路109から出力されるエラーベクトルを加算する。エラーベクトル加算回路112から出力される変調シンボルは送信無線部101Bから送信される。
このように、本発明においては、レイヤ2(OSI参照モデル)に属する場所においてネットワークコーディングにより多重化しているため、レイヤ2における信号多重化による一括伝送といえる。
[本発明の無線中継システムにおける送受信局20の構成の説明]
図3は、本発明の無線中継システムにおける送受信局20の内部構成を示す概略ブロック図である。この図に示すように、送受信局20は、無線部201、信号検出回路202、LLR算出回路203、出力切替回路204、加算回路205、誤り訂正復号回路206、出力切替回路207、重み係数算出回路208、中継状況判定回路209、LLRネットワーク復号回路210、信号記憶回路211、誤り訂正符号化回路212、出力切替回路213、変調回路214を備えている。
無線部201は、送受信する信号を所望の周波数にアップコンバート、またダウンコンバートする回路であり、信号同期回路、A/D変換器、D/A変換器を有している。この無線部101は、入力される信号を送信すると共に、受信信号から所望の信号を検出し出力する。信号検出回路202は、無線部201から入力された受信信号から変調シンボルを検出し出力する。
LLR算出回路203は、信号検出回路202から出力される適時聴取したパケットの変調シンボル、及び中継信号により受信した中継局パケットの変調シンボルに対し、ビット単位のLLRを算出し記憶する。また、LLR算出回路203は、パケットのLLRの算出を行う際に使用する重み係数を重み係数算出回路208から取得する。このLLR算出回路203においてLLRを算出する際には、軟判定値演算部203Aにより、等化処理した変調シンボルをビット単位の軟判定値に変換した後、SNRを反映した重みを乗算することにより求める。
重み係数算出回路208では、無線部201から入力される信号の受信電力から自局と中継局10との間の伝送路の状態(通信路の伝搬路係数)を推定すると共に、中継状況判定回路209により判定される中継局におけるパケットの正誤判定状況に応じてLLRの重み係数を算出する。この重み係数の算出方法の詳細については後述する。
中継状況判定回路209は、中継局10で受信したパケットの誤り状況を判定する。この中継局10における誤り状況の情報は、例えば、中継局10から送信される中継信号のプリアンブル信号に含まれている。
出力切替回路204は、LLR算出回路203から入力されたLLRの信号を信号条件に応じて出力先を切り替えて出力する。例えば、入力されるLLRの信号が、適時聴取した信号のLLRの場合、加算回路205に向けて出力し、ネットワークコーディングされた中継信号のLLRの場合、LLRネットワーク復号回路210に向けて出力する。
LLRネットワーク復号回路210は、出力切替回路204から入力されるネットワークコーディングされた中継信号を、誤り訂正符号化回路212と出力切替回路213とを介して入力される信号記憶回路211に記憶されているビット信号を用いて、ネットワーク復号して、所望信号のLLRの復号を行う。このLLRの復号の際には、LLRの符号のみを用いてネットワークコーディングの復号を行い、LLRの絶対値はそのまま用いる。なお、本実施形態では、LLRネットワーク復号回路210が行うネットワークコーディングの復号は、線形符号化(排他的論理和演算)の逆演算である排他的論理和演算により行う。
加算回路205は、適時聴取した直接受信信号のLLRと、中継信号から復号した所望信号のLLRとを加算し、加算結果を誤り訂正復号回路206に出力する。誤り訂正復号回路206は、加算回路205から入力したLLRの信号から、誤り訂正復号を行い、ビット信号を得る。
出力切替回路207は、誤り訂正復号回路206により復号した信号を所望波以外の(適時聴取した)ビット信号として記憶する場合、入力信号を信号記憶回路211に出力し、自局の処理で用いる場合、入力信号を出力信号として出力する。信号記憶回路211には、予め取得した所望波以外の信号(例えば、適時聴取した信号など)、及び自局が送信する送信データが、ビット信号として記憶されている。
誤り訂正符号化回路212は、信号記憶回路211に記憶しているビット信号を選択して読み出し、予め定めた方式を用いて、読み出すビット信号を誤り訂正符号化して出力切替回路213に出力する。出力切替回路213は、自局が記憶するビット信号を送信する場合、入力された信号を変調回路214に出力し、ネットワーク符号化された信号を復号する場合、入力された信号をLLRネットワーク復号回路210に出力する。変調回路214は、出力切替回路213から入力される信号をシンボル信号に変調し、無線部201に出力する。
なお、前述の対数尤度比算出手段はLLR算出回路203及びLLRネットワーク復号回路210が相当し、対数尤度比加算手段は加算回路205が相当し、前述の誤り訂正復号手段は誤り訂正復号回路206が相当する。
上記構成により、送受信局20では、信号検出回路202により、無線部201で受信した受信信号から変調シンボルを検出する。LLR算出回路203は、中継局10から受信した中継信号のLLRを算出すると共に、適時聴取した直接受信信号のLLRを算出する。LLRネットワーク復号回路210は、中継信号のLLRから所望信号のLLRを抽出する。また、加算回路205により、所望信号のLLRと、前記直接受信信号のLLRとを加算し、この加算されたLLRから、誤り訂正復号回路206により誤り訂正復号を行う。
また、LLR算出回路203によりLLRを算出する際には、信号検出回路202から出力される受信信号を等化処理し、軟判定値演算部203Aにより、ビット単位の軟判定値に変換する。そして、中継信号の生成方法(中継状況)の情報と、2地点間の伝搬路係数とに基づいて重み付けすることで所望信号のLLRを算出する。この中継信号の生成方法(中継状況)は中継状況判定回路209により判定され、重み係数は重み係数算出回路208により算出される。
このように、中継されてきた符号化パケットから算出されたパケットAのLLRに対して適時聴取したパケットAのLLRを加算し、その加算されたLLRを入力メトリックとして誤り訂正復号を行う。これにより、LLRの合成によるダイバーシチ効果により、誤り訂正復号の誤り訂正機能が向上し、伝送品質が改善される。
[Alice&Bobトポロジにおける動作]
図4はAlice&Bobトポロジと呼ばれる双方向の2ホップ伝送システムである。送受信局(NodeA)20−1と送受信局(NodeB)20−2は、互いに中継局(NodeR)10を介して双方向通信を行う。すなわち、NodeAとNodeBは双方とも生起局であり宛先局となる。なお、送受信局20−1の信号記憶回路211には、ビット信号Aが記憶されている。また、送受信局20−2の信号記憶回路211には、ビット信号Bが記憶されている。
この時、ネットワークコーディングによるデジタル信号多重化を用いた実施例を説明する。ネットワークコーディングによる多重化を行うために、各リンクには誤り訂正符号化/復号が適用されている。
タイムスロットT1において、NodeAがNodeRに対してパケットAを送信し、NodeBはそれを適時聴取する(ステップS11)。タイムスロットT2において、NodeBがNodeRに対してパケットBを送信し、NodeAはそれを適時聴取する(ステップS12)。
NodeRはパケットAとパケットBとそれぞれに対して復調処理を行う。その後ネットワークコーディングにより多重化を行う。さらに、ネットワークコーディングを行う前のパケットAとパケットBに対して、CRC等の誤り検出符号を使って、正誤判定を行う。その結果、双方のパケットとも正しく復調できている場合は、ネットワークコーディングにより多重化したパケットを変調し中継信号を生成する。
正しく復調できなかった場合は、例えばパケットAが誤っている場合は、誤っているパケットAを再変調して、パケットAのレプリカシンボルを生成する。そして、タイムスロットT1において受信した変調シンボルに対して等化処理を行い、伝搬路のフェージングの影響を打ち消したパケットAのシンボルからレプリカシンボルを減算する。これにより雑音成分を表すエラーベクトルAを算出する。
パケットBが誤っている場合もパケットBに対する同様の処理を行いエラーベクトルBを算出する。双方とも誤っている場合は、双方のパケットに対してエラーベクトルAとエラーベクトルBを算出する。中継信号に対してこれらのエラーベクトルを加算して多重化された中継信号とする。受信したパケットの復調結果が正しい場合、エラーベクトルは、0(ゼロ)となり、生成した中継信号が多重化された中継信号となる。
タイムスロットT3において、NodeRは、中継信号をNodeAとNodeBとに対してブロードキャストする(ステップS13)。NodeBは、受信した中継信号と適時聴取により取得したパケットAの受信信号とをLLRまで復調する。中継信号は、ネットワークコーディングされているため、自身の送信信号でパケットBを利用してネットワークコーディングされた中継信号の符号化パケットを復号することでパケットAのLLRを算出する。算出されたLLRに対して適時聴取したパケットAのLLRを加算することによりダイバーシチ効果を得ることができる。
LLRは、等化後の変調シンボルをビット単位の軟判定値に変換した後、SNRを反映した重みを乗算することにより求めることができる。そのため、中継されてきた信号からパケットAのLLRを算出するために乗算される重み係数wは、中継局10における正誤判定状況によって使い分ける。各無線局において付加される雑音の電力が同一で、かつAGC(Automatic Gain Control)が理想的に動作しているものとし、NodeAからNodeBへの伝搬路係数をHABのように表わすとすると重み係数wは以下のように表わされる。
パケットAもパケットBも正しく復調できた場合は、重み係数wは、
=|HRB、とする。
パケットAは正しく、パケットBは誤って復調した場合は、
=|HBR・|HRB/(|HBR+|HRB)、とする。
パケットAは誤り、パケットBは正しく復調した場合は、
=|HAR・|HRB/(|HAR+|HRB)、とする。
パケットAもパケットBも誤って復調した場合は、
=|HAR・|HBR・|HRB/(|HAR・|HBR+|HBR・|HRB+|HRB・|HAR)、とする。
適時聴取した信号のLLRに対する重み係数wは、中継局10の正誤状況(中継状況)に依らず、常に、
=|HAB、である。
LLRの加算により2つのパケットAを合成した後は、合成LLRを入力信号としてパケットAに対する誤り訂正復号を行う。ダイバーシナ効果により誤り訂正機能が向上し、伝送品質を向上させることができる。
NodeAにおいては、パケットBに対して上記で説明したLLRによる合成を行い、パケットBの伝送品質を改善する。その際の重み係数wは、以下のように表わされる。
パケットAもパケットBも正しく復調できた場合は、重み係数wは、
=|HRA、とする。
パケットAは正しく、パケットBは誤って復調した場合は、
=|HBR・|HRA/(|HBR+|HRB)、とする。
パケットAは誤り、パケットBは正しく復調した場合は、
=|HAR・|HRA/(|HAR+|HRB)、とする。
パケットAもパケットBも誤って復調した場合は、
=|HAR・|HBR・|HRA/(|HAR・|HBR+|HBR・|HRA+|HRA・|HAR)、とする。
適時聴取した信号のLLRに対する重み係数wは、中継局10の正誤状況(中継状況)に依らず、常に、
=|HBA、である。
これにより、中継局10で誤り発生した場合においてもオーバーリーチ信号を利用したダイバーシチ効果を得ることができ、伝送品質が改善する。
[中継局の動作の説明]
図5は、中継局10の動作を説明するためのフローチャート図である。このフローチャートは、図4のAlice&Bobトポロジにおける中継局10の動作を示すものである。以下、図5を参照して、その動作について説明する。
中継局(NodeR)10では、無線部101が、送受信局(NodeA)20−1から送信されるパケットAを受信して、パケットAの受信信号を信号検出回路102とチャネル推定回路103とに出力する(ステップS101)。また、無線部101が、送受信局(NodeB)20−2から送信されるパケットBを受信して、パケットBの受信信号を信号検出回路102とチャネル推定回路103とに出力する(ステップS102)。
続いて、復調回路104が、受信したパケットA及びパケットBのそれぞれに対して復調処理を行い、誤り訂正復号回路105に出力する(ステップS103、S104)。
次に、ネットワーク符号化回路106が、復調したパケットAとパケットBのビット信号に対してネットワークコーディングを行い1つの信号にまとめて符号化パケットを生成する(ステップS105)。そして、誤り訂正符号化回路110は、ネットワーク符号化回路106により生成された符号化パケットを誤り訂正符号化して、変調回路111に出力する。変調回路111は、誤り訂正符号化回路110から入力された誤り訂正符号化された符号化パケットを変調し、変調シンボルを生成する(ステップS106)。
ここで、誤り検出回路107は、パケットAから復調したビット信号に対して正誤判定を行う(ステップS107)。
パケットAに誤りがあれば(ステップS107:誤)、誤り検出回路107は、誤り訂正復号回路105において誤り訂正されたパケットAのビット信号を再変調し、パケットAのレプリカシンボルAを作成する(ステップS108)。
また、等化回路108は、信号検出回路102から入力されたパケットAの受信信号に対して等化処理を行う(ステップS109)。
そして、エラーベクトル算出回路109は、等化回路108において等化処理されたパケットAの変調シンボルから、パケットAのレプリカシンボルを減算し、エラーベクトルを算出する(ステップS110)。
続いて、エラーベクトル加算回路112は、エラーベクトル算出回路109の算出したエラーベクトルをネットワークコーディングされたパケットの変調シンボルに加算する(ステップS111)。
一方、パケットAに誤りがない場合は(ステップS107:正)、変調シンボルに対するパケットAのエラーベクトルの加算は行われない。
続いて、誤り検出回路107は、パケットBから復調したビット信号についても正誤判定を行う(ステップS112)。
パケットBの誤りがあれば(ステップS112:誤)、誤り検出回路107は、誤り訂正復号回路105において誤り訂正されたパケットBのビット信号を再変調し、パケットBのレプリカシンボルBを作成する(ステップS113)。
また、等化回路108は、信号検出回路102から入力されたパケットBの受信信号に対して等化処理を行う(ステップS114)。
そして、エラーベクトル算出回路109は、等化回路108において等化処理されたパケットAの変調シンボルから、パケットBのレプリカシンボルを減算し、エラーベクトルを算出する(ステップS115)。
続いて、エラーベクトル加算回路112は、エラーベクトル算出回路109の算出したエラーベクトルをネットワークコーディングされたパケットの変調シンボルに加算する(ステップS116)。
一方、パケットBに誤りがない場合は(ステップS112:正)、変調シンボルに対するパケットBのエラーベクトルの加算は行われない。
上記手順により、エラーベクトル加算回路112から出力される中継信号は、送受信局(NodeA、およびNodeB)20−1、20−2に向けて中継される(ステップS117)。
LLRを用いたことにより、ネットワークコーディングにより符号化された中継信号でもシンボルの曖昧さを表現することができる。また、中継信号に曖昧さを残すことができるようになるため、中継局10において中継信号に誤りがあった場合においても、宛先局における中継信号と適時聴取した受信信号とを用いたダイバーシチ効果を得ることが可能となる。
[送受信局の動作の説明]
図6は、送受信局20−2の動作を説明するためのフローチャート図である。このフローチャートは、図4のAlice&Bobトポロジにおける送受信局20−2の動作を示すものである。以下、図6を参照して、その動作について説明する。
まず、宛先局となる送受信局(NodeB)20−2において、無線部201は、生起局となる送受信局(NodeA)からの信号を中継局10が受信するのと同じタイミングで、オーバーリーチする信号を直接受信し、パケットAの受信信号を信号検出回路202、重み係数算出回路208、及び中継状況判定回路209に出力して、適時聴取を行う(ステップS201)。
信号検出回路202は、無線部201から入力された受信信号から変調シンボルを検出して、LLR算出回路203に出力する。LLR算出回路203は、入力された変調シンボルに対し、ビット単位のLLRを算出して記憶する。このとき、LLR算出回路203は、重み係数算出回路208から入力された重み係数wを用いる。ここで、適時聴取された受信信号のLLRは、LLR算出回路203に記憶される(ステップS202)。
続いて、無線部201は、中継局(NodeR)10から中継される中継信号(符号化パケット)を受信し、信号検出回路202、重み係数算出回路208、及び中継状況判定回路209に出力する(ステップS203)。
また、中継状況判定回路209は、中継局10から送信されるプリアンブル信号に含まれる中継状況の情報(パケットA、Bについての中継局10における誤り状況の情報)を基に、中継状況を判定する(ステップS204)。
重み係数算出回路208は、中継状況判定回路209の判定した中継状況の情報を基に重み係数を算出する(ステップS205)。
続いて、誤り訂正符号化回路212は、信号記憶回路211から読み出したビット信号Bに対して誤り訂正符号化して、出力切替回路213を介してLLRネットワーク復号回路210に出力する。LLRネットワーク復号回路210は、入力された誤り訂正符号化されたビット信号Bを用いて、出力切替回路204を介して入力される符号化パケットのLLRをネットワーク復号することにより、中継信号の符号化パケットに含まれるパケットAのLLRを抽出する(ステップS206)。
次に、LLR算出回路203は、記憶している適時聴取されたパケットAのLLRを出力切替回路204を介して加算回路205に出力する。加算回路205は、入力された適時聴取されたパケットAのLLRと、LLRネットワーク復号回路210において抽出されたパケットAのLLRとを加算により合成する(ステップS207)。
誤り訂正復号回路206は、加算回路205により合成されたパケットAのLLRに対して誤り訂正復号を行い、出力切替回路207を介して出力信号として出力する(ステップS208)。
このように、本発明の送受信局20−2は、中継されてきた符号化パケットをネットワーク復号することで算出したパケットAのLLRに対して適時聴取したパケットAのLLRを加算し、その加算されたLLRを入力メトリックとして誤り訂正復号を行う。これにより、LLRの合成によるダイバーシチ効果を得ることができ、誤り訂正復号の誤り訂正機能が向上し、伝送品質が改善することができる。
また、送受信局20−1は、上述の送受信局20−2と同様に、パケットBを適時聴取して、パケットBのLLRを抽出・合成を行い、合成したパケットBのLLRの誤り訂正復号を行う。
[本発明の無線中継システムにおけるシミュレーション結果]
図4に示すAlice&Bobトポロジにおいて各リンクの物理層にIEEE802.11a規格に用いた場合のシミュレーション結果を図8に示す。シミュレーション条件は図7(A)の表に示し、図7(B)は、シミュレーションされる無線中継システムのAlice&Bobトポロジの構成を示している。
図7(A)の表に示すように、信号帯域は20MHzであり、二次変調方式にOFDMを用い、サブキャリア変調方式には64QAMを適用している。データサブキャリア数を52とし、パイロットサブキャリア数を4としている。パケット長は64byteであり、誤り訂正符号は、拘束長7及び符号化率3/4の畳み込み符号を用いている。誤り訂正復号法は、軟判定ビタビ復号を適用している。
また、ノードとしての端末間の伝搬路は、独立のレイリーフェージングとし、遅延分散を100nsとし、各伝搬路長に応じた自由空間伝搬損失を考慮している。チャネル推定については理想推定とする。各無線局において付加される白色雑音の電力は一定で同一であるとする。また、各無線局間の距離は同一であり、伝搬減衰定数αは「α=3.5」とした。そのため、NodeAからNodeBへのオーバーリーチ信号は、各無線局間の直接伝送と比べて距離が2倍になるため、伝搬路利得が各無線局間の伝送と比べて受信電力が2の3.5乗分の1、すなわち−10.5dBとなる。
例えば、図7(B)において、NodeAとNodeBの伝搬路利得をGAB、NodeAとNodeRの伝搬路利得をGAR、NodeRとNodeBの伝搬路利得をGRB、NodeRとNodeAの伝搬路利得をGRA、NodeBとNodeRの伝搬路利得をGBR、NodeBとNodeAの伝搬路利得をGBA、とすると、
AR=GRA=GBR=GRB
AB=GBA=GAR−10.5dB、となる。
図8において、特性データ曲線Aは、ネットワークコーディングのみの場合のパケットエラーレート(Packet error rate)を示し、特性データ曲線Bは、ネットワークコーディングとダイバーシチを行う場合のパケットエラーレートを示し、特性データ曲線Cは、本発明による中継方法の場合のパケットエラーレートを示している。
図8に示すように、中継局におけるエラーベクトルの加算を行わずネットワークコーディングによるデジタル信号多重化を行った場合に比べて、本発明はオーバーリーチ信号によるダイバーシチ効果をより得ることができ、パケット誤り率が約0.5dB改善していることがわかる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の無線中継システム、中継局、送受信局は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の無線中継システムにおける中継局の概略ブロック図である。 中継信号の流れに沿って並べて示した中継局の簡易構成図である。 本発明の無線中継システムにおける送受信局の内部構成を示す概略ブロック図である。 Alice&Bobトポロジの構成による無線中継システムを示す図である。 中継局の動作を説明するためのフローチャート図である。 送受信局の動作を説明するためのフローチャート図である。 図4に示すトポロジにおけるシミュレーション条件を示す図である。 図4に示すトポロジにおけるシミュレーション結果を示す図である。 従来の無線中継システムにおける中継局の内部構成を示す概略ブロック図である。 従来の無線中継システムにおける送受信局の内部構成を示す概略ブロック図である。
符号の説明
10…中継局
20、20−1、20−2…送受信局
101…無線部、101A…受信無線部、101B…送信無線部
102…信号検出回路、103…チャネル推定回路、104…復調回路
105…誤り訂正復号回路、106…ネットワーク符号化回路
107…誤り検出回路、107A…レプリカ生成部、108…等化回路
109…エラーベクトル算出回路、110…誤り訂正符号化回路
111…変調回路、112…エラーベクトル加算回路
201…無線部、202…信号検出回路、203…LLR算出回路
203A…軟判定値演算部、204…出力切替回路、205…加算回路
206…誤り訂正復号回路、207…出力切替回路、208…重み係数算出回路
209…中継状況判定回路、210…LLRネットワーク復号回路
211…信号記憶回路、212…誤り訂正符号化回路
213…出力切替回路、214…変調回路
30…中継局、40…送受信局
301…無線部、302…信号検出回路、303…チャネル推定回路
304…復調回路、305…誤り訂正復号回路、306…ネットワーク符号化回路
307…誤り訂正符号化回路、308…変調回路
401…無線部、402…信号検出回路、403…LLR算出回路、404…出力切替回路
405…加算回路、406…誤り訂正復号回路、407…出力切替回路
408…重み係数算出回路、409…LLRネットワーク復号回路
410…信号記憶回路、411…誤り訂正符号化回路、412…出力切替回路
413…変調回路

Claims (8)

  1. 複数の送受信局と中継局から構成され、前記中継局が前記複数の送受信局それぞれから受信した信号を復調し、前記復調した信号それぞれをビット毎に線形符号化を行いデジタル信号多重化したうえで中継信号として前記複数の送受信局に一括送信し、前記複数の送受信局それぞれが、自局宛以外の信号を受信して予め取得し、前記中継局から受信した前記中継信号と前記予め取得した信号とをビット毎に線形符号化の逆演算を行うことで復号信号を得て、所望信号を送信した前記複数の送受信局から直接受信したそれぞれの直接受信信号と前記復号信号とを合成して誤り訂正復号を行う無線中継システムにおいて、
    前記中継局は、
    前記送受信局から受信した信号を復調する復調手段と、
    前記復調手段により復調した信号の誤り検出を行う誤り検出手段と、
    前記誤り検出手段により誤りが検出された場合に、前記デジタル信号多重化された信号に尤度情報を加算して中継信号を再生成する尤度情報加算手段と、
    を備え、
    前記送受信局は、
    前記中継信号から前記所望信号の対数尤度比を算出すると共に、前記直接受信した直接受信信号の対数尤度比を算出する対数尤度比算出手段と、
    前記所望信号の対数尤度比と、前記直接受信信号の対数尤度比とを加算する対数尤度比加算手段と、
    前記対数尤度比加算手段により加算された対数尤度比を基に、誤り訂正復号を行う誤り訂正復号手段と、
    を備えることを特徴とする無線中継システム。
  2. 前記中継局は、
    前記送受信局から受信した受信信号に誤りがある場合に、前記受信信号を再変調してレプリカ信号を生成するレプリカ生成手段と、
    復調前の受信信号を等化処理する等化処理手段と、
    前記等化処理した受信信号から前記レプリカ信号を減算してエラーベクトルを算出するエラーベクトル算出手段と、
    前記エラーベクトルを前記デジタル信号多重化された信号に加算することで中継信号を再生成するエラーベクトル加算手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の無線中継システム。
  3. 前記送受信局は、
    前記中継信号を等化処理し、ビット単位の軟判定値に変換し、2地点間の伝搬路係数と前記中継局における中継信号の生成方法とに基づいて重み付けすることで前記中継信号の対数尤度比を算出し、算出した該中継信号の対数尤度比に対して前記線形符号化の逆演算を行うことで前記所望信号を抽出し、
    前記直接受信信号を等化処理し、ビット単位の軟判定値に変換し、2地点間の伝搬路係数に基づいて重み付けすることで前記直接受信信号の対数尤度比を算出すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線中継システム。
  4. 複数の送受信局と中継局から構成され、前記中継局が前記複数の送受信局それぞれから受信した信号を復調し、前記復調した信号それぞれをビット毎に線形符号化を行いデジタル信号多重化したうえで中継信号として前記複数の送受信局に一括送信し、前記複数の送受信局それぞれが、自局宛以外の信号を受信して予め取得し、前記中継局から受信した前記中継信号と前記予め取得した信号とをビット毎に線形符号化の逆演算を行うことで復号信号を得て、所望信号を送信した前記複数の送受信局から直接受信したそれぞれの直接受信信号と前記復号信号とを合成して誤り訂正復号を行う無線中継システムにおける無線中継方法であって、
    前記中継局により、
    前記送受信局から受信した信号を復調する復調手順と、
    前記復調手順により復調した信号の誤り検出を行う誤り検出手順と、
    前記誤り検出手順により誤りが検出された場合に、前記デジタル信号多重化された信号に尤度情報を加算して中継信号を再生成する尤度情報加算手順と、
    が行われ、
    前記送受信局により、
    前記中継信号から前記所望信号の対数尤度比を算出すると共に、前記直接受信した直接受信信号の対数尤度比を算出する対数尤度比算出手順と、
    前記所望信号の対数尤度比と、前記直接受信信号の対数尤度比とを加算する対数尤度比加算手順と、
    前記対数尤度比加算手順により加算された対数尤度比を基に、誤り訂正復号を行う誤り訂正復号手順と、
    が行われることを特徴とする無線中継方法。
  5. 前記中継局により、
    前記送受信局から受信した受信信号に誤りがある場合に、前記受信信号を再変調してレプリカ信号を生成するレプリカ生成手順と、
    復調前の受信信号を等化処理する等化処理手順と、
    前記等化処理した受信信号から前記レプリカ信号を減算してエラーベクトルを算出するエラーベクトル算出手順と、
    前記エラーベクトルを前記デジタル信号多重化された信号に加算することで中継信号を再生成するエラーベクトル加算手順と、
    が行われることを特徴とする請求項4に記載の無線中継方法。
  6. 前記送受信局により、
    前記中継信号を等化処理し、ビット単位の軟判定値に変換し、2地点間の伝搬路係数と前記中継局における中継信号の生成方法とに基づいて重み付けすることで前記所望信号の対数尤度比を算出し、算出した該中継信号の対数尤度比に対して前記線形符号化の逆演算を行うことで前記所望信号を抽出する手順と、
    前記直接受信信号を等化処理し、ビット単位の軟判定値に変換し、2地点間の伝搬路係数に基づいて重み付けすることで前記直接受信信号の対数尤度比を算出する手順と、
    が行われることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の無線中継方法。
  7. 複数の送受信局と中継局から構成され、前記中継局が前記複数の送受信局それぞれから受信した信号を復調し、前記復調した信号それぞれをビット毎に線形符号化を行いデジタル信号多重化したうえで中継信号として前記複数の送受信局に一括送信し、前記複数の送受信局それぞれが、自局宛以外の信号を受信して予め取得し、前記中継局から受信した前記中継信号と前記予め取得した信号とをビット毎に線形符号化の逆演算を行うことで復号信号を得て、所望信号を送信した前記複数の送受信局から直接受信したそれぞれの直接受信信号と前記復号信号とを合成して誤り訂正復号を行う無線中継システムにおける前記中継局であって、
    前記送受信局から受信した信号を復調する復調手段と、
    前記復調手段により復調した信号の誤り検出を行う誤り検出手段と、
    前記誤り検出手段により誤りが検出された場合に、前記デジタル信号多重化された信号に尤度情報を加算して中継信号を再生成する尤度情報加算手段と、
    を備えることを特徴とする中継局。
  8. 複数の送受信局と中継局から構成され、前記中継局が前記複数の送受信局それぞれから受信した信号を復調し、前記復調した信号それぞれをビット毎に線形符号化を行いデジタル信号多重化したうえで中継信号として前記複数の送受信局に一括送信し、前記複数の送受信局それぞれが、自局宛以外の信号を受信して予め取得し、前記中継局から受信した前記中継信号と前記予め取得した信号とをビット毎に線形符号化の逆演算を行うことで復号信号を得て、所望信号を送信した前記複数の送受信局から直接受信したそれぞれの直接受信信号と前記復号信号とを合成して誤り訂正復号を行う無線中継システムにおける前記送受信局であって、
    前記中継信号から抽出した前記所望信号の対数尤度比を算出すると共に、前記直接受信した直接受信信号の対数尤度比を算出する対数尤度比算出手段と、
    前記所望信号の対数尤度比と、前記直接受信信号の対数尤度比とを加算する対数尤度比加算手段と、
    前記対数尤度比加算手段により加算された対数尤度比を基に、誤り訂正復号を行う誤り訂正復号手段と、
    を備え、
    前記中継信号は、
    前記中継局が、前記復調した信号に誤りがある場合、前記デジタル信号多重化された信号に尤度情報を加算して生成された信号である
    ことを特徴とする送受信局。
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