JP5167393B2 - 無線通信システムにおいて受信信号を復号化するための受信機及び方法 - Google Patents

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Description

本発明による実施の形態は無線通信システムに関し、具体的には無線通信システムにおいて受信信号を復号化するための受信機及び方法に関する。
将来の無線通信システムのための主要な目標の1つは、ユーザーの使用感を均一なものにすることである。すなわち、セルラーシステムでは、セル端にいるユーザーは経路の損失及び近隣セルからの干渉を被り、セルの中心にいるユーザーよりもはるかにデータレートが低い。この問題に対処するために、追加的な中継ノードを用いて通信をサポートすることができる。これまでに、主に2つの中継方法、すなわち増幅転送(Amplify-Forward, AF)及び復号転送(Decode-Forward, DF)が検討されてきている。DFは、中継におけるチャネル復号化、又は受信信号に対する直接の硬判定のいずれかを意味し、混乱を避けるためにここでは後者をDetFと呼ぶことにする。後者の場合には、計算が複雑なチャネル復号を回避することによって、電力消費が小さくかつ非常に単純で小規模な中継が可能になるので興味深い。しかし、AF及びDetFの双方がある欠点を有しているため、より洗練された解決策を求めるという着想に至った。AFは雑音の増幅を被るのに対し、DetFでは、硬判定に起因して有用な情報が失われる。このため、AF及びDFの利点を組み合わせた、平均二乗誤差を最小にする推定転送(Estimate-Forward, EF)と呼ばれる中継方法が文献において提案されている。EFの関数は送信シンボルの期待値であり、したがって、離散アルファベットを利用するという着想を、第1のホップに関する信頼性情報を保持する目的と組み合わせている。いずれにしても、ユーザースループットを増大させることが求められている。
本発明の目的は、無線通信システムにおいて受信信号を復号するための改善された概念を提供することにあり、これによってビット誤り率の減少及び/又は相互情報量の増加が可能となる。
上記目的は、請求項1に記載の受信機又は請求項14に記載の方法によって達成される。
本発明の一実施の形態によれば、無線通信システムにおいて受信信号を復号するための、信号決定部と軟情報決定部と軟情報復号部とを備えた受信機が提供される。信号決定部は、受信信号の複素受信値を求める。さらに、軟情報決定部は、第1の確率値及び第2の確率値の組み合わせによって表される軟情報を取得する。第1の確率値は、シンボルの同じビット位置において同じ第1のビット値を含む変調アルファベットの各シンボルの全体的な確率密度関数に応じた値を加算(あるいは合計)することによって導き出すことができ、変調アルファベットの各シンボルは少なくとも2ビットを表す。全体的な確率密度関数は、加算の対象となるそれぞれのシンボルを表す信号が送信機から中継局に送信された場合に複素受信値を受信する確率を示すものであり、各シンボルを表す信号によって中継局から受信する受信信号が生まれる。第2の確率値は、シンボルの同じビット位置において同じ第2のビット値を含む変調アルファベットの各シンボルの全体的な確率密度関数に応じた値を加算することによって導き出すことができる。第1のビット値は第2のビット値とは異なる。さらに、軟情報復号部は、得られた軟情報に基づいて受信信号に含まれるペイロードデータを復号する。
本発明による実施の形態は、データが中継局を介して送信される場合に、少なくとも4つの異なるシンボル(各シンボルは少なくとも2ビットを表す)を有する変調アルファベットを用いる無線通信システムについて、受信信号に含まれるペイロードデータを、復号されるべきビットが論理0であるか又は論理1であるかの確率を示す軟情報に基づいて復号することができるという中心的な着想に基づいている。このために、加算の対象となるそれぞれのシンボルを表す信号が中継局に送信される場合に、軟情報は複素受信値を受信する確率を示す全体的な確率密度関数に依存するため、中継局の動作は軟情報によって説明することができる。各シンボルを表す信号により、中継局から受信する受信信号が生まれる。このようにして、中継局の動作は複雑な変調アルファベットの場合により正確であると考えることができる。したがって、ビット誤り率を低減することができ、及び/又はスループット若しくは相互情報量を増大させることができる。
本発明によるいくつかの実施の形態によれば、軟情報決定部は第1の確率値及び第2の確率値を計算し、これら第1の確率値及び第2の確率値を組み合わせて軟情報を得る。このようにして、軟情報決定部は求められた複素受信値に応じて軟情報を計算する。
本発明のいくつかの別の実施の形態によれば、複数の所定の複素受信値に関する複数の軟情報を含む参照テーブルを記憶する記憶装置が含まれる。さらに、軟情報決定部は、求められた複素受信値に応じて、参照テーブルに含まれる複数の軟情報に基づいて、復号のための軟情報を求める。この場合、複数の所定の複素受信値に関して複数の軟情報が予め求められ、軟情報決定部はそれらのうちの1つを選択することもできるし、参照テーブルに含まれる軟情報間で補間を行って、復号のために軟情報復号部が用いる軟情報を得ることもできる。
本発明によるいくつかの実施の形態によれば、軟情報は対数尤度比を表す。
本発明のいくつかの実施の形態は、受信機によって知られている中継関数に応じた全体的な確率密度関数に関する。中継関数は、送信機から受信した無線信号に基づいて受信機へと送信される無線信号を求めるために中継局にて用いられる。中継関数は、最小平均二乗誤差の手法に基づくことができる。
本発明による実施形態を添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
受信機のブロック図である。 受信機のブロック図である。 標準的な3端末システムのシステムモデルの概略図である。 アップリンクにおける、対象となる構成の概略図である。 中継関数の概略図である。 確率密度関数の概略図である。 確率密度関数の比較の概略図である。 対数尤度比の区分的線形近似(piecewise linear approximation)の概略図である。 対数尤度比の区分的線形近似の別の概略図である。 最大尤度又は最大比の合成の後の16−QAMの受信機における符号化されていない場合のビット誤り率と、ソースと中継局の距離との関係を示す図である。 様々な値のSNRSR及びSNRRDについて、最大尤度を組み合わせた後の16−QAMの受信機における相互情報量を示す図である。 受信機における相互情報量を示す図である。 16−QAMの異なる数の並列した中継における符号化されていない場合のビット誤り率と、ソースと中継局の距離との関係を示す図である。 16−QAMの畳み込み符号なしの誤り率と、ソースと中継局の距離との関係を示す図である。 16−QAMの畳み込み符号を伴う誤り率と、ソースと中継局の距離との関係を示す図である。 無線通信システムにおける受信信号を復号する方法のフローチャートである。
以下、同じか又は同様の機能を有する物及び機能ユニットに対して同じ参照符号を部分的に用い、図面に関する説明は、実施形態の説明における冗長性を減らすために他の図面にも適用される。
中継ネットワークにおいて信頼性情報を転送することは、増幅転送(Amplify-Forward, AF)のような単純な線形中継の利点と、復号転送(Decode-Forward, DF)又は検出転送(Detect-Forward, DetF)といった硬判定中継の利点とを組み合わせるために、近年多くの注目を集めてきた。以下において、チャネル復号を行わない単純な中継を伴う、符号化されていない送信または符号化された送信を説明する。チャネル符号化はほぼ全ての通信システムで行われるが、場合によっては中継を可能な限り単純にすべきであるので、後者の場合が興味深い。特に、バッテリー制約のある移動中継局が将来の通信システムのための有望な手法である。ソース中継チャネルが良好である場合はDetFが良好な性能を示し、そうでない場合にはAFが妥当であるが、場合によっては双方が大幅な損失を示す。1つの可能性は、特定のシナリオ又はチャネル条件に応じて、中継方法を切り換えることである。提示される手法は、例えば、DetFのように離散シンボルを考慮に入れるが、AFのように受信機において利用される信頼性情報を依然として保持することにより、AF及びDetFの利点を組み合わせる。BPSK(二位相偏移変調)又はQPSK(四位相偏移変調)の場合の対数尤度比(LLR)の転送が、例えば、X. Bao及びJ. Li、「Efficient Message Relaying for Wireless User Cooperation: Decode-Amplify-Forward (DAF) and Hybrid DAF and Coded-Cooperation」(IEEE Transaction on Wireless Communications, vol. 6, no. 11, pp. 3975-3984, Nov. 2007)と、S. Yang及びR. Kotter、「Network Coding over a Noisy Relay : a Belief Propagation Approach」(IEEE International Symposium on Information Theory, Nice, France, Jun. 2007)とに示されている。また、信頼性に基づくBPSKシンボルの位相の変調が、W. Pu、C. Luo、S. Li、及びC. W. Chen、「Continuous Network Coding in Wireless Relay Networks」(IEEE Conference on Computer Communications, Apr. 2008, pp. 1526-1534)に記載されている。より系統的な手法は、ある意味において最適な中継関数を探すことである。符号化されていないシステムの場合、ビット誤り率(BER)は最適化すべき基準の適切な尺度とすることができる。BPSKについて得られたBER最小化関数が、I. Abou-Faycal及びM. Medard、「Optimal uncoded regeneration for binary antipodal signaling」(IEEE International Conference on Communications, Paris, France, Jun. 2004)において導かれており、T. Cui, T. Ho及びJ. Kliewer、「Memoryless relay strategies for two-way relay channels」(IEEE Transactions on Communications, vol. 57, no. 10, pp. 3132-3143, 2009)において二方向中継に拡張されている。この手法は符号化されていない2ホップシステムにおいて良好に機能するが、ほとんど全ての通信システムがチャネル符号化されている。この場合、符号化されていないBERは意味のある基準ではないが、その代わり、平均二乗誤差(MSE)を最小にする中継方法が、K. Gomadam及びS. A. Jafar、「Optimal Relay Functionality for SNR Maximization in Memoryless Relay Networks」(IEEE Journal on Selected Areas in Communications, vol. 25, no. 2, pp. 390-401, Feb. 2007)において導かれている。この関数は、軟シンボルとも呼ばれる送信シンボルの期待値をもたらす。この手法は、全ての変調アルファベットについて機能し、「On the Capacity of Memoryless Relay Networks」(IEEE International Conference on Communications, Istanbul, Turkey, Jun. 2006)において、記憶機能がないという制約下で少なくともBPSKのための容量を最大にすることさえ示し、これは例えば中継局におけるチャネル復号なしでのシンボルごとの処理を意味する。
推定転送(EF)と呼ばれる無記憶中継のためのこのMSE最小化手法は、符号化されていない2ホップ中継システムのための有力な手法である。しかし、中継局の目的が範囲の拡張のみではなく、ダイバーシティ及び容量利得である場合、ソースと宛先との間の直接的なリンク又はさらには他の中継局からの信号も考慮に入れることができる。ソース及び中継局の直交媒体アクセスの実際に興味深い事例では、2つの信号を適切に組み合わせることができる。BPSKの場合のLLRの計算に必要とされる分布が、R. Thobaben及びE. G. Larsson、「Sensor-network aided cognitive radio: On the optimal receiver for estimate-and-forward protocols applied to the relay channel」(Asilomar Conference on Signals, Systems and Computers, Pacific Grove, USA, Nov. 2007)と、P. Weitkemper、 D. Wubben、 V. Kuhn、及び K.-D. Kammeyer、「Soft Information Relaying for Wireless Networks with Error-Prone Source-Relay Link」(7th International ITG Conference on Source and Channel Coding, Jan. 2008)とにおいて既知であるが、任意の信号アルファベットのための一般的な方法が依然として欠けている。多くの場合に用いられる準最適解は、中継局によって送信された信号のガウス近似であり、これらの2つの受信信号の単純な重み付けがなされた組み合わせがもたらされる。この手法は、EF手法の非線形関数に起因して最適ではない。例えば、以下において、EFの最尤検出が一般的な方法で導かれ、pdf(確率密度関数)を適切に組み合わせてLLRを計算することにより最適な受信が可能になる。EFの利得、特にそのようなシステムにおける提案される受信機の利得をシミュレーションによって示す。この方式は、単純な非復号中継を用いる符号化されたシステムに直接適用することができる。
例えば図3に示すような対象のシステム300において、情報ビットdが場合によってはチャネル符号化及びインターリーブされ、次に変調シンボルs∈Aにマッピングされ、送信電力Pで送信される。提示された方式はアップリンク及びダウンリンクに適用することができるため、メッセージを送信しようとする端末はソースと呼ばれ、UE(ユーザー機器)又はeNB(evolved node B, 発展型ノードB)のいずれかとすることができる。メッセージを受信しようとする端末は宛先と呼ばれる。ソースSから送信される信号は、
Figure 0005167393
であり、中継局R及び宛先D(受信機)における受信信号は
Figure 0005167393
となる。
中継局R及び宛先Dにおける雑音は、それぞれ分散σ 及びσ を有する。チャネル係数がhSR、hSD、及びhRDによって表されており、経路損失も含む。ここでは、定周波数のチャネルのみを説明するが、周波数選択性フェージングを有するOFDMシステムのサブキャリアごとの全ての導出結果も有効である。宛先は受信信号ySDをさらなる使用のために記憶しておき、次に中継局は関数f(ySR)を用いて、宛先に転送する信号を計算する。
Figure 0005167393
ここで、
Figure 0005167393
である。
増幅転送を適用する場合、関数fは、
Figure 0005167393
に等しい。ただし、βAFは、中継局の平均送信電力を正規化するスケーリング係数であり、以下のとおりである。
Figure 0005167393
DetFの場合には、単に送信シンボルに対して硬判定が適用される。
Figure 0005167393
上述したように、双方の手法が準最適であり、したがってMSEを最小にする関数を考慮することができる。任意の中継関数の平均二乗誤差(Mean Squared Error, MSE)及びシンボルsを含む離散変調アルファベットAによって
Figure 0005167393
がもたらされ(例えば、K. Gomadam及びS. A. Jafar、「Optimal Relay Functionality for SNR Maximization in Memoryless Relay Networks」(IEEE Journal on Selected Areas in Communications, vol. 25, no. 2, pp. 390-401, Feb. 2007)を参照されたい)、
Figure 0005167393
によって最小化される。
式(10)を電力制約へと正規化してもMSEの最小化の特性は変化しない。結果は非常に一般的であり、BPSK、QPSK、M−QAM(マルチレベル直交振幅変調)といった任意の変調方式について有効である。K. Gomadam及びS. A. Jafar、「Optimal Relay Functionality for SNR Maximization in Memoryless Relay Networks」(IEEE Journal on Selected Areas in Communications, vol. 25, no. 2, pp. 390-401, Feb. 2007)にあるように、2つ以上の中継局について、マルチホップネットワークが形成されるか、又はいくつかの中継局が同時に送信を行う。
以下、ソース(送信機)と中継局との間でFDD又はTDDを介した直交媒体アクセスを想定する。なぜならば、これは実際のシステムに重要な事例であるためである。中継局によって送信される無線信号は、送信機によって送信される無線信号とは独立していることが望ましい(例えば周波数領域分割FDD又は時間領域分割TDD)が、互いに独立していない信号も提案される概念を用いて処理することができる。
さらに、受信機の概念を説明する。この概念によれば、高度な変調アルファベットのために中継局が用いる非常に多岐にわたる中継方法を取り扱うことができる。
図1は、本発明の一実施形態による、無線通信システムにおいて受信信号102を復号するための受信機100のブロック図である。受信機100は、信号決定部110と、軟情報決定部120と、軟情報復号部130とを備えている。信号決定部110は軟情報決定部120に接続されており、軟情報決定部120は軟情報復号部130に接続されている。信号決定部110は、中継局から受信した受信信号102の複素受信値112を求める。さらに、軟情報決定部120は、第1の確率値及び第2の確率値の組み合わせによって表される軟情報122を得る。第1の確率値は、変調アルファベットAの各シンボルsがシンボルの同じビット位置において同じ第1のビット値(0又は1)を含む各シンボルsの全体的な確率密度関数に応じた値を加算(あるいは合計)することによって導くことができ、変調アルファベットAの各シンボルsは少なくとも2ビット(例えば16−QAMの場合、4ビット)を表す。さらに、全体的な確率密度関数は、加算の対象となるそれぞれのシンボルsを表す信号が送信機から中継局へと送信された場合に複素受信値112を受信する確率を示すものであり、それぞれのシンボルを表す信号によって、中継局から受信する受信信号102が生まれる。第2の確率値は、変調アルファベットAの各シンボルsがシンボルの同じビット位置において同じ第2のビット値(1又は0)を含む各シンボルsの全体的な確率密度関数に応じた値を加算することによって導くことができる。第1のビット値は第2のビット値とは異なる。さらに、軟情報復号部130は、得られた軟情報122に基づいて、受信信号102に含まれるペイロードデータ132を復号する。
第1の確率値及び第2の確率値を組み合わせることによって、受信機100は、ペイロードデータのビットが論理0であるか又は論理1であるかの比率を考慮する。このために、シンボルの同じビット位置において同じ第1のビット値を有するシンボルが第1の確率値として考慮され、同じビット位置において同じ第2のビット値を有するシンボルが第2の確率値として考慮される。双方の確率値について、各シンボルは同じ全体的な確率密度関数を評価することによって考慮される。この軟情報122を用いて、ペイロードデータ132を復号することができる。このようにして、データを転送する中継局の動作を、高度な変調方式(例えば16−QAM)の場合に受信機100においてより正確であるとみなすことができる。したがって、ビット誤り率を低減することができ、及び/又は相互情報量を増大させることができる。
受信信号102は、例えば、中継局から受信した無線信号、又は中継局から受信した無線信号をダウンミックス及びデジタル化することによって得られる信号とすることができる。複素受信値112は、実数成分及び虚数成分を含む複素平面内の点を示すこともできるし、シンボルの送信に用いられる時間間隔のための受信信号102の振幅及び位相を示すこともできる。外乱又は誤りの原因のない理想的なシステムでは、複素受信値112は、変調アルファベットAのまさにシンボルsを示すことができる。雑音又は干渉のような外乱に起因して、求められた複素受信値112は、変調アルファベットAのシンボル間のどこかの点を表すこととなる。
変調アルファベットAの各シンボルsは、例えば1シンボルあたり4ビットの16−QAM(直交振幅変調)又は1シンボルあたり6ビットの64−QAM等、少なくとも2ビットを表す。1シンボルあたり2ビット以上存在するため、観測されるビット位置において同じビット値を含む各シンボルに対して全体的な確率密度関数が考慮される。観測されたビット(例えば、シンボルの最初のビット又はシンボルの別の特定のビット)について得られた軟情報122を用いて、軟情報復号部130は、観測されたビットが論理0であるか又は論理1であるかを判定することができる。上述した概念は、2ビットを表すシンボルに既に用いることができるが、好ましい実施形態では、変調アルファベットのシンボルは3ビット以上を含むものである。
例えば、各シンボルが4ビットを含んでいて、最終ビット位置が観測された場合、シンボルの同じビット位置は各シンボルの最終ビットであり、最終ビット位置において0(又は1)を含むシンボルが第1の確率値として考慮され、最終ビット位置において1(又は0)を含むシンボルが第2の確率値として考慮される。シンボルの各ビットは、ペイロードデータ132のビットに対応するため、シンボルの各ビットについて軟情報122を計算することができる。
第1の確率値及び第2の確率値は、全体的な確率密度関数に応じた値を加算(あるいは合計)することによって導くことができる。例えば、受信機100は、中継局から受信信号を受信するものの、送信機から直接的に信号(または不十分な信号品質の信号)を受信しない。この場合、第1の確率値及び第2の確率値は、全体的な確率密度関数の値を加算することによって導くことができる。あるいは、受信機100は、中継局から受信信号を受信することができ、かつ送信機から直接的に受信信号を受信することができる。この場合、第1の確率値及び第2の確率値は、全体的な確率密度関数と送信機から受信した受信信号に依存する確率密度関数との積の値を加算することによって導くことができる。
全体的な確率密度関数は、特定のシンボルが送信機から中継局に送信され、かつ中継局による処理後、受信機へと送信された場合に、求められることになる複素受信値を受信する確率を考慮する。換言すれば、それぞれのシンボルを表す信号によって受信信号102が生じる。このようにして、全体的な確率密度関数は中継局の動作を考慮する。例えば、全体的な確率密度関数は、中継局が、増幅転送法を用いるか、復号転送法を用いるか、推定転送法を用いるか、又は別の中継法を用いるかを考慮する。これは、例えば、全体的な確率密度関数によって、送信機から受信した信号を受信機へと中継する中継局が用いる中継関数(中継方式)を考慮することによって行うことができる。
全体的な確率密度関数は、もともと送信機から送信された特定のシンボルに依存する。したがって、観測されたビット位置において第1のビット値を第1の確率値で含む各シンボルについて、全体的な確率密度関数が考慮される。さらに、観測されたビット位置において第2のビット値を第2の確率値で含む各シンボルについて、全体的な確率密度関数が考慮される。
軟情報復号部130は、様々な形で受信信号に含まれるペイロードデータ132を復号することができる。それらペイロードデータ132のうちのいくつかについては後に言及する。1つの例では、ペイロードデータ132のビットごとに軟情報122を求め、それぞれの軟情報122に基づいて、ビットが論理1であるか又は論理0であるかを判定することができる。さらに、軟情報復号部130は、受信信号102のチャネル符号化又はインターリーブを考慮することができる。
受信機100は、例えば移動電話又はラップトップといったユーザー機器の一部とすることもできるし、例えば発展型ノードB(eNB)のような基地局の一部とすることもできる。
本発明のいくつかの実施形態では、軟情報決定部120は軟情報を自ら求めることができる。このため、軟情報決定部120は、変調アルファベットAの各シンボルsが該シンボルの同じビット位置において同じ第1のビット値を含む各シンボルsの全体的な確率密度関数に応じた値を加算することによって第1の確率値を計算することができる。さらに、軟情報決定部130は、変調アルファベットAの各シンボルsが該シンボルの同じビット位置において同じ第2のビット値を含む各シンボルsの全体的な確率密度関数に応じた値を加算することによって第2の確率値を計算することができる。次に、軟情報決定部130は、第1の確率値と第2の確率値を組み合わせて軟情報122を得ることができる。
例えば、軟情報決定部120は、第1の確率値を第2の確率値で割ることによって、第1の確率値及び第2の確率値を組み合わせることができる。
いくつかの他の実施形態によれば、受信機100は、複数の所定の複素受信値のための複数の軟情報を含む参照テーブルを記憶する記憶装置を備えている。図2は、本発明の一実施形態によるそのような受信機200の例を示している。受信機200は、図1に示す受信機に類似しているが、軟情報決定部120に接続された記憶装置240をさらに備えている。この例では、軟情報決定部120は、求められた複素受信値112に応じて、参照テーブルに含まれる複数の軟情報に基づいて復号のための軟情報122を求めることができる。換言すれば、受信信号のビットごとに軟情報を計算する代わりに、複数の軟情報を予め求めて、参照テーブルに記憶することができる。例えば、軟情報決定部120は、記憶された軟情報のうちの1つ(例えば求められた複素受信値に最も近い所定の複素受信値に対応する軟情報)を選択することもできるし、求められた複素受信値が近隣の2つの所定の複素受信値の間に位置する場合には、(例えば線形補間により)近隣の2つの所定の複素受信値の軟情報の間を補間することもできる。
参照テーブルは、1つ又は複数の異なる変調アルファベットAについて複数の軟情報を含むことができる。このようにして、受信機を特定の用途に適合させることができ、それによって記憶装置240に必要な記憶空間を低減することもできるし、いくつかの異なる変調アルファベットAのために受信機をより柔軟に用いることもできる。
予め求められた複数の軟情報を含む参照テーブルを用いることにより、軟情報を自ら計算する受信機と比較して、復号のためのハードウェアによる処理量及び/又は処理時間を大幅に低減することができる。他方で、軟情報決定部120が軟情報を自ら計算する場合、軟情報をより正確に計算することができるので、参照テーブルを用いる受信機と比較して、ビット誤り率をさらに減少させることができ、及び/又は相互情報量をさらに増大させることができる。
信号決定部110と、軟情報決定部120と、軟情報復号部130と、記憶装置240とは、例えば、独立したハードウェアユニットとすることもできるし、デジタルシグナルプロセッサ、マイクロコントローラー、又はコンピューターの一部、及びデジタルシグナルプロセッサ、マイクロコントローラー、又はコンピューター上で実行するためのコンピュータープログラム又はソフトウェア製品とすることもできる。
本発明によるいくつかの実施形態では、全体的な確率密度関数は受信機が認識している中継関数に基づいたものとすることができる。中継局がこの既知の中継関数を用いて、送信機から受信した無線信号に基づいて受信機へと送信する無線信号を求める。換言すれば、送信機から受信した信号の受信機への中継は、中継関数に基づく。
いくつかの中継関数を既に述べた(例えば、チャネル符号化を用いない増幅転送(amplify forward)、検出転送(detect forward)、最小平均二乗誤差による中継)。さらに、中継局は、例えば、P. Weitkemper、D. Wubben、及びK.-D. Kammeyer、「Minimum MSE Relaying for Arbitrary Signal Constellations in Coded Relay Networks」(IEEE Vehicular Technology Conference, Barcelona, Spain, April 2009)にあるように、信号のチャネル符号化を考慮することができ、軟出力チャネル復号を行うことができる。
符号化されていないAWGN(additive white Gaussian noise, 加法性ホワイトガウスノイズ)のような無記憶チャネル(memoryless channel)の場合、1つの要素
Figure 0005167393
は、1つの受信シンボルにのみ依存する。
Figure 0005167393
しかし、符号化されたシステムでは、中継局はチャネル符号を用いることができ、結果として、チャネルは無記憶ではなく、全体の受信ベクトル及び符号化制約を考慮することができる。この場合、以下のように、中継関数はより一般的に表現することができる。
Figure 0005167393
送信ビットの条件付き期待値は、宛先におけるMSUE(平均二乗誤差)を最小にする。
Figure 0005167393
次に、得られた推定シンボル
Figure 0005167393
が、中継局の電力制約に対して正規化される。DEF中継関数をより高次の変調方式に拡張するために、対応するシンボル確率によって重み付けされた全てのシンボルの和によって与えられる期待値の一般的な定義を考慮する。
Figure 0005167393
チャネル復号部によってもたらされたAPP(a posteriori, 事後)確率の積に基づくシンボル確率は、1つのシンボルに対応するビットが独立していないため、準最適である。条件付き確率p(s|ySR,C)を正しく計算するために、これを内因部と外因部とに分けることができる。
Figure 0005167393
確率p(s|ySR/y,C)は、チャネル復号部によりsに関してもたらされる外因性確率を表す。対応する外因性符号ビット確率は互いに独立していると仮定することができるので、これらの外因性符号ビット確率の積として計算することができる。
Figure 0005167393
ここで、p(d(s)|ySR/y,C)は、受信ベクトル及び符号化制約を条件としたシンボルsの第i番目のビットの外因性確率を表す。式(10d)の内因性確率p(ySR|s)は、チャネル観測に基づく確率である。
要約すると、中継関数は、例えば、
Figure 0005167393
又は
Figure 0005167393
又は
Figure 0005167393
又は
Figure 0005167393
に基づくことができる。
見て取ることができるように、いくつかの例では、中継関数は、スケーリング係数(例えばβ又はβAF)及び中継確率密度関数(例えば、
Figure 0005167393
又はySR)に基づくことができる。
本発明によるいくつかの実施形態によれば、受信機は、中継関数f(ySR)のスケーリング係数を記憶し、軟情報を求める軟情報決定部130にスケーリング係数βを提供する記憶装置を備えている。この例では、軟情報決定部120は、受信信号に含まれる雑音情報が所定の閾値より変化している場合に、新たなスケーリング係数を求めて、記憶されているスケーリング係数をその新たなスケーリング係数へと更新することができる。受信信号に含まれる雑音情報は、送信機と中継局との間のチャネルの雑音レベルを示している。換言すれば、中継局が受信機に送信する信号を求めるのに用いられるスケーリング係数は、送信機と中継局との間のチャネルの雑音レベルに依存したものとすることができる。送信機と中継局との間のチャネルの雑音レベルを示す雑音情報が受信信号に含まれているため、受信機は軟情報を求めるのに用いられるスケーリング係数を更新することができる。所定の閾値を選択することによって、スケーリング係数の変動を考慮する精度を適切なものにすることができる。大きな所定の閾値によって計算量を低減できる一方で、小さな所定の閾値によって精度を上げることができる。
スケーリング係数を記憶するための記憶装置を、図2に示した参照テーブルを記憶するための記憶装置と同様に実装することができる。
本発明によるいくつかの実施形態では、軟情報122は、第1の確率値を第2の確率値で割ったものの対数を表し、それにより軟情報122は対数尤度比を表すものとなる。第1の確率値は、あるビットが第1のビット値に等しい確率を示し、第2の確率値は、あるビットが第2のビット値に等しい確率を示すため、第1の確率値を第2の確率値で割ったものの対数を計算すると、対数尤度比(LLR)が得られる。
本発明によるいくつかの実施形態では、全体的な確率密度関数は送信機から中継局へのチャネル及び中継局から受信機へのチャネルの雑音レベルに依存したものとすることができる。送信機と中継局との間のチャネルの雑音レベルに関する情報は、中継局から受信機へと送信することができ、それにより受信信号がこの情報を含むことができる。さらに、中継局は、中継局と受信機との間のチャネルの雑音レベルに関する情報を受信機へ送信することもできる。あるいは、受信機が中継局と受信機との間のチャネルの雑音レベルを自ら測定するか又は求めることもできる。換言すれば、信号決定部110は、中継局と受信機との間のチャネルの雑音レベルを示す第1の雑音情報を受信信号から求めるか又は抽出することができる。さらに、信号決定部110は、送信機と中継局との間のチャネルの雑音レベルを示す、受信信号102に含まれる第2の雑音情報を抽出することができる。この例では、全体的な確率密度関数は第1の雑音情報及び第2の雑音情報に依存する。例えば、第1の雑音情報は、中継局と受信機との間のチャネルの雑音の分散σ とすることができ、第2の雑音情報は送信機と中継局との間のチャネルの雑音の分散σ とすることができる。
図2に示すように、受信機が、複数の軟情報を有する参照テーブルを含む記憶装置を有するものとして実装される場合には、参照テーブルは、複数の所定の複素受信値の軟情報、さらには複数の所定の第1の雑音情報値及び複数の所定の第2の雑音情報値の軟情報を含むことができる。換言すれば、参照テーブルに含まれる軟情報のそれぞれは、所定の複素受信値に依存し、さらには所定の第1の雑音情報値及び第2の雑音情報値に依存する。このようにして、軟情報決定部130は、求められた複素受信値と、求められた第1の雑音情報と、求められた第2の雑音情報とに応じて復号のための軟情報を求めることができる。
本発明によるいくつかの実施形態では、送信機からも直接信号を受信する。したがって、送信機から受信した受信信号を、中継局から受信した受信信号に加えて考慮することができる。このため、軟情報決定部120は第1の確率値を得ることができ、第2の確率値は、全体的な確率密度関数と送信機から受信する受信信号に依存した確率密度関数との積に依存する。送信機から受信する受信信号は、中継局から受信する受信信号と同じペイロードデータ132を含みうるが、2つの信号は異なる時点で受信する可能性が高いので、時間合わせが必要となる場合がある。
以下において、例として最小平均二乗誤差による中継の最尤検出を用いて本発明の概念をより詳細に説明する。この概念は、中継局及び送信機から信号を受信する受信機について説明するが、中継局(又は複数の中継局)からのみ信号を受信する受信機の場合にもあてはまることは明らかである。
最尤検出(軟情報に基づくペイロードデータの復号)は、他のpdfと組み合わせるか又は軟入力チャネル復号部(軟情報復号部)に直接供給することができる受信信号のpdfに基づいて、対数尤度比(LLR)を計算することにより行うことができる。ビットのLLRは以下のように定義される。
Figure 0005167393
シンボルsに関する2つの受信信号ySD及びyRDの独立性に起因して、この項は以下のように分割することができる。
Figure 0005167393
Figure 0005167393
Figure 0005167393
観測値が情報ビットdに関しても独立である場合には、これは以下のようにさらに単純化することができる。
Figure 0005167393
ただし、LSDとして表す第1の部分は、ガウスチャネルに属するため、非常に明確である。第2の部分LSRDは、非線形な中継関数が関与するためガウスチャネルに基づかず、したがって以下に説明する、より複雑な確率密度関数(pdf)の知識が必要になる。
式(13)による単純化は、例えば送信機によって用いられる変調アルファベットが中継局によって用いられる変調アルファベットと異なるとき(例えば同じ変調アルファベットの異なるコンステレーション、又は異なる変調アルファベット)に用いることができる。あるいは、単純化によって生じる誤りは計算量の低減と比較して無視することができるか又は許容可能とすることができるので、送信機によって用いられるシンボルのビットと中継局によって用いられるシンボルのビットとが互いに独立していないにもかかわらず、式(13)を用いることもできる。
式(12)が用いられるか、式(13)が用いられるかに関わらず、主な課題はp(yRD|c)を計算することである。以下の導出結果を読みやすくするために、一般性を損なうことなくP=P=1かつhSR=hRD=1とする。さらに、独立した観測値の事例が(13)に記載されている。このとき、(12)の適用が容易である。送信されるビットは可能性が等しいと仮定できるため、LSRDは以下のように表すことができる。
Figure 0005167393
式(13)における確率は以下のようになる。
Figure 0005167393
ただし、A は第v番目の位置におけるビットの組(tuple)にマッピングされた変調シンボルの集合を表し、d∈{0,1}である(シンボルが同じビット位置において同じビット値を有する)。pdfであるp(yRD|s)は、密度の変換
Figure 0005167393
及び
Figure 0005167393
であることを用いて計算することができる。
これにより、密度に関する極めて単純な式が導かれる。
Figure 0005167393
式(18)は、全体的な確率密度関数の1つの例である。より一般的には、中継局が中継関数f(ySR)によって求めた複素送信値を含む無線信号を送信する場合、全体的な確率密度関数は、複素受信値yRDを受信する確率を示す第1の確率密度関数p(yRD|f(ySR))に基づくことができる。さらに、加算の対象となるそれぞれのシンボルsが送信機から中継局に送信された場合、全体的な確率密度関数は、中継局が送信機から複素受信値ySRを有する受信信号を受信する確率を示す第2の確率密度関数p(ySR|s)に基づくことができる。第1の確率密度関数及び第2の確率密度関数は、例えば正規分布である。
図6は、平均値がf(ySR)であるガウス分布を示す第1の確率密度関数p(yRD|f(ySR))の例を示している。f(ySR)は、中継局が送信機から受信する受信信号の複素受信値ySRに依存する。受信機が軟情報を得ることができるように、中継局は分散σ (第2の雑音情報)を送信することができる。
換言すれば、第1の確率密度関数は、中継局がf(ySR)を送信する場合に、特定の値yRDを(受信機が)受信する確率を示す。受信機は、中継局から送信される正確な送信値を知らない。したがって、f(ySR)の全ての取り得る値が観測され、値の発生確率p(ySR|s)で重み付けがなされ、最終的には全ての値にわたって積分(又は加算)される。
説明した概念の重要な側面は、(軟情報の)計算全体がガウス分布に基づいており、例えば、(受信機において)知られなくてはならないのが、用いられる変調(変調アルファベット)と、中継関数と、2つのチャネルの雑音分散とに限られるということである。したがって、最大尤度を正確かつ効率的に計算することができる。
式(18)及び式(15)を式(14)に挿入することによって、この手順でのLLRを計算するための閉形式の解を得ることができる。
Figure 0005167393
ただし、関数f(・)は、例えば式(10)によって求められ、したがって受信機が知っている。式(19)における全ての密度は、異なる平均値及び分散を有する単純な正規分布である。
Figure 0005167393
ここで、係数βは中継局の電力制約を保証するものである。
Figure 0005167393
この式は、以下に示すように2つのガウス密度及び数値積分を主に計算することによって非常に効率的に評価することができる。十分にサンプリングされた単純なガウス分布から始めて、必要とされる全ての値及び密度を非常に単純に得ることができる。式は実際の受信信号に依存するのではなく、第1のホップ(送信機から中継局への送信)のSNR(信号対雑音比)にのみ依存するので、以下の実施態様の例の最初の4つのステップは、1フレームあたり1回以下のみ行えばよいことに留意すべきである。後半のステップのみを受信値ごとに(シンボルのビットごとに)実行すればよい。
第1に、考えられる全ての送信シンボルs∈Aについて、
Figure 0005167393
が計算される(例えばガウス分布を表す)。
第2に、可能性が等しいシンボルp(s)=1/ld(M)について、p(ySR|s)の結果を用いてp(ySR)が計算される。
Figure 0005167393
ただし、Mはシンボルの数(例えば16−QAMであれば16)である。
第3に、p(ySR)及びp(ySR|s)の結果を用いて、E{s|ySR}が計算される。
Figure 0005167393
第4に、p(ySR)及びE{s|ySR}の結果を用いて、正規化係数βが求められる。
Figure 0005167393
第5に、上記の結果を用いてs∈Aごとにp(yRD|s)が計算される。
Figure 0005167393
最後に、LLRが計算される。
Figure 0005167393
例えば、双方のホップの信号対雑音比(SNR)が受信機において知られている限り、全ての密度を知ることができる。この情報は、AF及びDetFにおいても何らかの形で必要とされる場合があり、推定されるか又は宛先に信号で送られなくてはならない。最終的に、中継局からの信号について得られたpdfであるp(yRD|c)を直接的なリンクのpdfと組み合わせてLLRを計算するか、又は独立している場合には、異なるLLRを単に合算することができる。得られた出力をチャネル復号部に直接提供することができる。
公正な比較のために、ML検出をDetF中継の場合にも用いることができる。DetFの場合、特に高次の変調方式に関して多くの場合に等価なガウスチャネルに基づく準最適検出が用いられる。DetFについて提案されるML検出は、単純な中継関数に起因して実施するのが容易である。式(12)に類似して規定されたDetF中継の場合の対数尤度比(LLR)を、以下の異なる計算により表すことができる。
Figure 0005167393
ただし、
Figure 0005167393
は中継局から送信されるシンボルを表し、s∈A 0/1であり、シンボルsは第v番目のビットが0又は1に等しいビットの組(tuple)に対応する。
Figure 0005167393
は第2のホップを示し、
Figure 0005167393
が中継局から送信されることを条件として、yRDを受信する確率を示す。これは単に平均
Figure 0005167393
を有するガウス分布に相当する。
Figure 0005167393
この条件付きpdfは、確率
Figure 0005167393
により重み付けがなされ、
Figure 0005167393
のとりうる全ての値にわたって合算される。確率
Figure 0005167393
は、ソースと中継局の出力との間の等価チャネルの遷移確率を示し、ソースが送信したシンボルがsであることを条件として、中継局が
Figure 0005167393
を送信したことを意味するものであり、シンボル誤り確率に相当する。これらの導出結果は、全てのとりうる送信シンボルについてyRDの分布をもたらし、ビットごとのLLRの計算を可能にする。
本発明のいくつかの実施形態では、軟情報は、第1の確率値及び第2の確率値の近似的な組み合わせを表す。これは例えば、適合アルゴリズム又は区分的線形近似(piecewise linear approximation)によって行うことができる。
軟情報が対数尤度比である場合について、区分的線形近似のための例を図8に示している。図8は、送信機と中継局との間のチャネルの17dBの信号対雑音比及び中継局と受信機との間のチャネルの3dBの信号対雑音比の例を示している。16−QAMの(シンボルの)第2のビットについて対数尤度比の値を示している。真の対数尤度比(LLR)を、複素受信値の実数成分Re(yRD)の観測範囲内の3つの線によって区分的に近似している。図9にさらなる例を示している。この場合、送信機と中継局との間のチャネルの信号対雑音比及び中継局と受信機との間のチャネルの信号対雑音比は10dBに等しく、16−QAMの(シンボルの)第1ビットの対数尤度比の値が示されている。真の対数尤度比を、観測領域内の4つの線によって近似している。
例えば、対数尤度比(又はより一般的には第1の確率値及び第2の確率値の組み合わせ)の区分的対数近似を用いると、近似した線ごとに2つの異なる軟情報(例えば近似線の交差点)を記憶すれば十分なため、軟情報の参照テーブルを用いる受信機の実装において記憶装置に必要な記憶空間を低減することができる。
以下において、いくつかのシミュレーション結果を示す。このML検出を用いたシミュレーション結果を2つの異なる形で示す。図10において、地理的モデルを有するシステムが用いられ、このシステムにおいて、中継局はソースと宛先との間の直線上にある。図10は、最大尤度又は最大比の合成の後の16−QAMの受信機における符号化されていない場合のビット誤り率と、ソース(送信機)と中継局との間の距離との関係を示している。中継局は、信号対雑音比SNRSD=10dBでソースS(送信機)と宛先D(受信機)との間のラインに加わっている。増幅転送(AF)と、最大比合成を用いた推定転送(EF MRC)と、最大尤度を用いた推定転送(EF ML)と、最大比合成を用いた検出転送(DetF MRC)と、最大尤度を用いた検出転送(DetF ML)とについて、ビット誤り率(BER)を示している。ここでの全ての結果はフェージングのないAWGNチャネルに関するものであり、経路損失指数は2に等しい。この図では、符号化されていない場合のビット誤り率(BER)と、中継局のロケーションとを比較している。加えて、線形結合の手法の結果を示している。EFの場合、P. Weitkemper、D. Wubben、及びK.-D. Kammeyer、「Minimum MSE Relaying for Arbitrary Signal Constellations in Coded Relay Networks」(IEEE Vehicular Technology Conference, Barcelona, Spain, April 2009)にあるように、効果的なチャネルが想定される。DetFの場合、第1のホップに誤りがないと仮定し、第2のホップのSNRのみを考慮に入れた。第1の見解は、双方の場合において、ML検出が大きな利得を示すということである。
さらに、中継局が間にあるときにAFが示す結果が悪いのに対し、DetF及びEFは良好な結果を示すことがわかる。最も興味深い事例は、中継局が宛先の近くにある事例である。ここで、既知でありかつ多くの場合に見られるように、AFはDetFよりも良好である。しかし、ML検出を用いたEFは明らかにDetFよりも性能が優れており、AFとほぼ同じ程度に良好である。これは、EFが中継局のあらゆるロケーションに適していることを意味する。スペースが限られているためここでは示さないが、中継局が直線上にない場合又は直線上のSNRが異なる場合にもこれは有効である。
チャネル復号を適用する場合には、合成部(combiner)の出力における相互情報量(MI)によって結果が決まるので、別の重要な基準は、この合成部の出力における相互情報量(MI)である。完全なチャネル符号化を仮定する場合、誤りなしで依然として復号することができる最大符号率は、復号部の入力における相互情報量に等しい。これは、MIが大きくなるほど、正確な受信を依然として保証しながら、選択することができる符号化率が高くなることを意味する。多くの通信システムにおいて、適用されるチャネル符号は、例えばLTEシステムにおけるターボ符号のようなこれらの完全な符号に近い。
図11において、非常に多岐にわたる条件についてEFの利得を示すために、SNRSRの様々な値について得られた相互情報量とSNRRDとの関係を示している。図11は、符号化されていない送信において送信機と受信機との間のチャネルの信号対雑音比SNRSD=5dBである場合の、送信機と中継局との間のチャネルの信号対雑音比SNRSR、及び中継局と受信機との間のチャネルの信号対雑音比SNRRDの様々な値について、最大尤度の合成の後の16−QAMの受信機における相互情報量MIを示している。この図は、全てML検出を用いた、推定転送(EF)と、検出転送(DetF)と、増幅転送(AF)との場合の相互情報量を示している。同様の例を図12に示しており、ここでx軸は中継局(RN、中継ノード)と送信機(eNB、発展型ノードB)との間の信号対雑音比であり、示している別の特性は、受信機(UE、ユーザー機器)と中継局RNとの間の異なる信号対雑音比に関連している。相互情報量MIによって最大の可能送信レートが決まる。より高い相互情報量によって、より高いスループットが可能となる。図12は、チャネル復号前の受信機における相互情報量を示している。直接的な接続におけるSNRは5dBに固定しているが、異なる値についても同様の結果が得られる。ここでは以前と同じ結論を導き出すことができる。第1のホップにおけるSNRが大きいとき、AFにおけるMIはEFよりも大幅に低いのに対し、DetFは、第1のホップのSNRが中程度であるが第2のホップのSNRが大きい場合に重大な損失を示す。ターボ符号等の強力な符号を用いた符号化システムでは、適切なレート適合化に伴い、DetFと比較して、レートがほぼ追加のコストなしで増加するため、この差異は非常に重大である。宛先が唯一知らなくてはならないのは、変調方式及び双方のホップのSNRである。さらに、検出の複雑度はML検出を用いたDetFの複雑度と同程度であり、このため、利得はほぼコストなく生まれる。
図13には、異なるシステム設定が用いて、いくつかの中継局を用いるが直接的な送信を用いない場合の性能を示している。図13は、16−QAMの異なる数の並列した中継局についての符号化されていない場合のビット誤り率と、ソース(送信機)と中継局の距離との関係を示している。中継局は、SNRSD=3dBでソース(送信機)と宛先(受信機)との間のラインに加わっている。この図は、増幅転送(AF)と、最大比合成を用いた推定転送(EF MRC)と、最大尤度を用いた推定転送(EF ML)と、最大尤度を用いた検出転送(DetF ML)とについて、符号化されていない場合のビット誤り率(BER)を示している。ここで経路損失指数3を仮定して、直交したリソースにおいて送信する2個、4個、及び8個の中継局についてBERを示している。ここでもDetFの損失が明らかとなるが、これらの結果から、AFの損失が図10よりも小さいということも導くことができる。ここでもまた、宛先における信頼性情報の利用可能性の重要度が主な理由である。畳み込み符号化のシステムにおいて符号化した場合の性能と符号化しない場合の性能との直接的な比較を図14及び図15に示している。図14は、16−QAMの畳み込み符号を用いない(符号化されていない場合の)ビット誤り率(BER)と、ソース(送信機)と中継局の距離との関係を示している。中継局は、SNRSD=3dBで送信機と受信機との間のラインに加わっている。それに合わせて、図15は16−QAMの畳み込み符号を用いた場合のビット誤り率と、ソースと中継局の距離との関係を示している。中継局は、SNRSD=3dBでソースと宛先との間のラインに加わっている。それぞれの線の説明は図14における説明と同じである。図14において、宛先においてチャネル復号を用いない符号ビットのBERを示しているのに対し、図15は、適用した[5 7]畳み込み符号の復号後の情報ビットのBERを示している。特に、ML検出を用いたDetFと比較すると、チャネル符号化を用いたEFの利点がさらに一層大きくなることがわかる。これは、チャネル符号化を用いると、信頼性情報がさらに一層重要になることに起因する。中継局における硬判定に起因してDetFがこの情報の一部を浪費するため、符号化されたシステムにおいて、EFと比較した損失がさらに悪くなる。さらに、EFの場合のML検出の利得は、チャネル符号化と共に大きくなる。この理由は、1つの特定のL値が対応する符号ビットの判定に影響するのみならず、符号によってもたらされた相関に起因して、多くの情報ビットに影響することである。これによって、各L値の正確性により大きな影響がもたらされるが、これはML検出によってのみ保証される。
本発明によるいくつかの実施形態は、本発明の概念による受信機を備えた無線通信システムに関する。さらに、この無線通信システムは中継局を備えており、該中継局によって用いられる中継は、全体的な確率密度関数の観点で受信機によって考慮され、この全体的な確率密度関数は中継関数に基づく。そのような無線通信システムの例を図4に示している。
この例は、アップリンク用に対象となる構成を示しているが、ダウンリンクへの適用は容易である。ユーザー機器(UE)は、送信データdについてチャネル符号化C及び変調Aを実行する。得られた信号xが中継局と、オプショナルに(eNBが受信距離内にある場合に)発展型ノードB(eNB)とに送信される。中継局又は中継ノード(RN)はオプショナルにチャネル復号を実行し、中継関数f(ySR)を受信信号に適用して、発展型ノードBに送信する信号を得る。発展型ノードBは、中継局から受信した信号、及びオプショナルにユーザー機器から受信した信号の対数尤度比を計算する(又は参照テーブルから対数尤度比を求める)。この情報を用いてチャネル復号C−1が実行され、ペイロードデータdが得られる。
図4に示した構成は、1つのソースと、1つの宛先と、1つの中継局とを有する標準的な3端末システムである。例えば、時分割複信(TDD)又は周波数分割複信(FDD)によって分離された直接的な経路も宛先によっては受信することができる。チャネル復号は中継局において必要とされない場合があり、それにより単純な(コストの低い)中継局を実現することができる。例えば、増幅転送(AF)、検出転送(DETF)、推定転送(EF)といった異なる中継プロトコル(中継関数)も用いることができる。それらのうち、推定転送は、受信機における平均二乗誤差を最小にするので、最適な関数とすることができる。説明した概念は、例えばリリース10(Rel. 10)以降の標準化用として考慮することもできる。
図4は、宛先(この例では発展型ノードB)における最大尤度(ML)受信機の構造の例も示している。図示した例では、双方の受信信号が有用な情報を含み、それによって信号は適切に組み合わされるはずである。情報ビットdに関する観測値が独立している場合には、LLRの合算が最適である。依存した観測値の場合には、全体的なpdf及び送信機からの受信信号に依存したpdfは、LLRを計算する前に組み合わせることができるが、代替的には計算量を低減するための近似としてLLRの合算を用いることもできる。本発明の概念は、例えばLTE(ロングタームエボリューション)において用いられているような高次の変調方式を用いて推定転送の最適解を提供することができる。
本発明は、例えば、高次の変調方式を用いた推定転送を適用する中継局を用いてシステムの最大尤度の性能を可能にする、単純であるものの閉形式の受信機の機能を提供する。さらに、受信機において軟入力チャネル復号部(軟情報復号部)を用いる場合には、正確な対数尤度比を計算することができる。このようにして、いかなる変調方式の場合であっても推定転送による可能な利得を保持することができる。提案された受信機は正確な確率密度関数を計算することができる。
提案された受信機を用いて得られる正確な確率密度関数(pdf)は、例えばガウス近似と大きく異なる。これは例えば図7に示されている。最大尤度の受信機を可能にするには、正確な確率密度関数が必要となる場合がある。
例えば上述した図10に示したように、本発明を用いる受信機は、示された全ての事例において最良となりうる。本発明の手法を用いて、より低いビット誤り率、並びにより高いユーザースループット及び/又はより良好なユーザー性能を達成することができる。したがって、説明した概念に基づく受信機は、LTEリリース10以降の良好な候補とすることもできる。
中継局は様々な形で実施することができる。実施態様は主に中継関数に依存する。図5は、増幅転送AFと、検出転送DETFと、推定転送EFとについて中継関数f(ySR)を比較している。増幅転送は単に受信信号を正規化する線形関数である。検出転送は硬判定を行い、それによっていくらかの情報が失われる。推定転送は双方を組み合わせたものであり、信頼性が低い場合においてほぼ線形であり、信頼性が高い場合においてほぼ硬判定である。
本発明によるいくつかの実施形態は、最小平均二乗誤差による中継のための最大尤度の受信機に関する。平均二乗誤差を最小にする推定転送による中継のための最大尤度(ML)受信機を任意の変調アルファベットについて説明した。これによって、宛先が2つ以上の信号経路を受信する場合であってもMLの性能が可能になる。それに対して、既知の解決法はガウス近似を用い、符号化された場合のビット誤り率及び符号化されていない場合のビット誤り率並びに相互情報量の観点で重大な損失をもたらす。さらに、必要とされる対数尤度比を計算する単純なアルゴリズムを提示し、適用される推定転送のための一般的なML条件の効率的な実現を示している。提示された概念は、複雑な復号化又は符号化なく遅延の小さい単純で安価な中継局を用いて無線通信システムに適用できる。提示された受信機によれば、EFは、AF及びDetFと比較して大きな性能利得を示すため、将来の移動通信システムの非常に有望な手法である。
2つ以上の中継局を考慮するか、又はソースから直接受信した信号が有用な情報を含む場合には、これらの信号は適切に組み合わされることになる。DF又はEFの場合のように中継局における非線形関数の事例では、中継局から受信する信号の外乱はもはやガウスではなく、最大比合成のような単純に重み付けがなされた線形結合が準最適である。説明してきたように、高次の変調方式を用いたEFのための最大尤度検出が導かれる。この受信機は、結果としてビット誤り率及び相互情報量の観点から大きな利得をもたらすため、既知の技法と比較してより高いユーザースループットをもたらす。さらに、これらの利得は、端末による計算の複雑度を大幅に増加させることなく得られる。
図16は、本発明の一実施形態による無線通信システムにおいて受信信号を復号する方法1600のフローチャートである。この方法1600は、受信信号について複素受信値を求めるステップ(1610)と、軟情報を得るステップ(1620)と、得られた軟情報に基づいて受信信号に含まれるペイロードデータを復号するステップ(1630)とを含む。軟情報は、第1の確率値及び第2の確率値の組み合わせを表す。第1の確率値は、シンボルの同じビット位置において同じ第1のビット値を含む変調アルファベットの各シンボルの全体的な確率密度関数に応じた値を加算(あるいは合計)することにより導くことができ、変調アルファベットの各シンボルは少なくとも2ビットを表す。さらに、全体的な確率密度関数は、加算の対象となるそれぞれのシンボルを表す信号が送信機から中継局へと送信された場合に、複素受信値を受信する確率を示し、それぞれのシンボルを表す信号によって、中継局から受信することになる受信信号が生まれる。第2の確率値は、シンボルの同じビット位置において同じ第2のビット値を含む変調アルファベットの各シンボルの全体的な確率密度関数に応じた値を加算することによって導くことができる。第1のビット値は、第2のビット値とは異なる。
方法1600は、上述した本発明の概念のさらなる特徴を表す追加的でオプショナルなステップを含むことができる。
本発明によるいくつかの実施形態は、ソースが任意の高次の変調方式(例えば16−QAM)で送信し、少なくとも1つのノードが推定転送と呼ばれる平均二乗誤差を最小にする関数を適用する中継ノードであり、最大尤度受信機を適用するために正確な確率密度関数が用いるシステムの場合にソースからの信号と少なくとも1つの中継ノードからの信号とを合成する方法に関する。さらに、2つ以上の中継ノードから信号を受信することができ、ここで少なくとも1つに推定転送が適用される。任意ではるが、少なくとも1つの中継局が軟出力復号部を用いて受信メッセージを復号し、チャネル観測及びチャネル復号部の出力に基づいて協調して平均二乗誤差を最小にする関数を計算することもできる。さらに、最大尤度受信機の区分的線形近似を適用することができる。
装置との関係で、説明した概念のいくつかの態様を説明したが、これらの態様は対応する方法の説明も表しており、ここでブロック又はデバイスは、方法ステップ又は方法ステップの特徴に相当することは明らかである。これに類似して、方法ステップに関連して説明した態様も、対応する装置の対応するブロック又はアイテム又は特徴の説明を表している。
特定の実施要件に応じて、本発明の実施形態はハードウェア又はソフトウェアにより実施することができる。実施態様は、電子的に読取り可能な制御信号が記憶されたデジタルストレージ媒体、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、DVD、Blue−Ray、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、又はフラッシュメモリを用いて実施することができ、それらは、それぞれの方法が実行されるようにプログラム可能なコンピューターシステムと連携する(又は連携可能である)。したがって、デジタル記憶媒体はコンピューター可読なものである。
本発明によるいくつかの実施形態は、本明細書に記載された方法のうちの1つが実行されるようにプログラム可能なコンピューターシステムと連携することができる電子的に読取り可能な制御信号を有するデータキャリアを含む。
概して、本発明の実施形態は、プログラムコードを有するコンピュータープログラム製品として実施することができる。このプログラムコードは、コンピュータープログラム製品がコンピューター上で実行されると、方法のうちの1つを実行させるように動作する。プログラムコードは、例えば機械可読キャリア上に記憶することができる。
他の実施形態は、機械可読キャリア上に記憶された、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するコンピュータープログラムを含む。
したがって、換言すれば、本発明の方法の一実施形態は、コンピュータープログラムがコンピューター上で実行されると、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行させるプログラムコードを有するコンピュータープログラムである。
したがって、本発明の方法のさらなる実施形態は、データキャリア(又はデジタルストレージ媒体若しくはコンピューター可読媒体)であって、該データキャリア上に記録された、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行させるコンピュータープログラムを含むデータキャリアである。
したがって、本発明の方法のさらなる実施形態は、本明細書に記載された方法のうちの1つを実行させるコンピュータープログラムを表すデータストリーム又は信号シーケンスである。データストリーム又は信号シーケンスは、例えば、データ通信接続を介して、例えばインターネットを介して転送することができる。
さらなる実施形態は、本明細書に記載された方法のうちの1つを実行するように構成又は適合した処理手段、例えばコンピューター又はプログラム可能な論理デバイスを含む。
さらなる実施形態は、本明細書に記載された方法のうちの1つを実行するコンピュータープログラムがインストールされたコンピューターを含む。
いくつかの実施形態では、プログラム可能な論理デバイス(例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ)を用いて、本明細書に記載された方法の機能のうちのいくつか又は全てを実行することができる。いくつかの実施形態では、フィールドプログラマブルゲートアレイは、本明細書に記載された方法のうちの1つを実行するためにマイクロプロセッサと連携することができる。概して、本方法は好ましくは任意のハードウェア装置によって実行される。
上述した実施形態は、単に本発明の原理を説明するものである。本明細書に記載されている構成及び詳細の変更及び変形は当業者には明らかであることを理解されたい。したがって、特許請求の範囲の記載によってのみ限定され、本明細書における実施形態の記述及び説明のために提示した特定の詳細によって限定されるものではない。

Claims (15)

  1. 受信信号(102)の複素受信値(112、yRD)を求める信号決定部(110)と、
    第1の確率値及び第2の確率値の組み合わせにより表される軟情報(122、LSRD、L(d))を取得する軟情報決定部(120)と
    を備えており、
    前記第1の確率値は、シンボルの同じビット位置に同じ第1のビット値を含む変調アルファベット(A)の各シンボル(s)の全体的な確率密度関数(p(yRD|s))に応じた値を加算することにより得られるものであって、ここで、前記変調アルファベット(A)の各シンボル(s)は少なくとも2ビットを表し、そして、前記全体的な確率密度関数(p(yRD|s))は、加算の対象となる各シンボル(s)を表す信号が送信機から中継局へと送信された場合に前記複素受信値(112、yRD)を受信する確率を示すものであり、各シンボル(s)を表す信号により前記中継局から受信することになる前記受信信号(102)が生じ、
    前記第2の確率値は、シンボルの同じビット位置に同じ第2のビット値を含む前記変調アルファベット(A)の各シンボル(s)の前記全体的な確率密度関数(p(yRD|s))に応じた値を加算することにより得られるものであって、ここで、前記第1のビット値は前記第2のビット値とは異なり、
    前記全体的な確率密度関数(p(y RD |s))は中継関数(f(y SR ))に基づくものであり、該中継関数(f(y SR ))は、前記送信機から受信した無線信号に基づいて前記受信機へと送信される無線信号を求めるために前記中継局が用いるものであり、
    前記中継関数(f(y SR ))は、
    Figure 0005167393
    又は
    Figure 0005167393
    に基づくものであり、sは前記変調アルファベットAのシンボルを示し、y SR は前記中継局が前記送信機から受信する複素受信値を示し、f(y SR )は前記中継関数を示し、Cはチャネル符号を示し、βはスケーリング係数を示すものであり、
    さらに、得られた軟情報(122、LSRD、L(d))に基づいて、前記受信信号(102)に含まれるペイロードデータ(132)を復号する軟情報復号部(130)を備えた、無線通信システムにおいて受信信号(102)を復号する受信機(100、200)。
  2. 複数の所定の複素受信値に対する複数の軟情報を含む参照テーブルを記憶する記憶装置(240)を備えており、
    ここで、前記軟情報決定部(120)は、求められた複素受信値(112、yRD)に応じて、前記参照テーブルに含まれる前記複数の軟情報に基づいて、復号のための前記軟情報(122、LSRD、L(d))を求めるものである、請求項1に記載の受信機。
  3. 前記軟情報決定部(120)は、シンボルの同じビット位置に同じ前記第1のビット値を含む前記変調アルファベット(A)の各シンボル(s)の前記全体的な確率密度関数(p(yRD|s))に応じた値を加算することにより前記第1の確率値を計算するものであり、
    前記軟情報決定部(120)は、シンボルの同じビット位置に同じ前記第2のビット値を含む前記変調アルファベット(A)の各シンボル(s)の前記全体的な確率密度関数(p(yRD|s))に応じた値を加算することにより前記第2の確率値を計算するものであり、
    前記軟情報決定部(120)は、前記第1の確率値及び前記第2の確率値を組み合わせて前記軟情報(122、LSRD、L(d))を取得するものである、請求項1に記載の受信機。
  4. 前記軟情報は、前記第1の確率値を前記第2の確率値で割った値の対数を表し、それにより前記軟情報(122、LSRD、L(d))は対数尤度比を表すものとなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の受信機。
  5. 前記変調アルファベット(A)の各シンボル(s)が3ビット以上を表す、請求項1〜4のいずれか1項に記載の受信機。
  6. 前記スケーリング係数を記憶し、前記軟情報(122、LSRD、L(d))を求める前記軟情報決定部(120)に該スケーリング係数を提供する記憶装置(240)を備えており、
    ここで、前記軟情報決定部(120)は、新たなスケーリング係数を求め、かつ、前記送信機と前記中継局との間のチャネルの雑音レベルを示す、前記受信信号に含まれる雑音情報が所定の閾値を超えて変化する場合には、記憶されているスケーリング係数を前記新たなスケーリング係数に更新するものである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の受信機。
  7. 前記信号決定部(110)は、前記中継局と前記受信機との間のチャネルの雑音レベルを示す第1の雑音情報(σ )を前記受信信号(102)から求めるか又は抽出し、かつ前記送信機と前記中継局との間のチャネルの雑音レベルを示す、前記受信信号(102)に含まれる第2の雑音情報(σ )を抽出するものであり、
    前記全体的な確率密度関数(p(yRD|s))は、前記第1の雑音情報及び前記第2の雑音情報に依存するものである、請求項1〜のいずれか1項に記載の受信機。
  8. 前記軟情報決定部(120)は、前記送信機から受信した受信信号(ySD)に基づいて対数尤度比を取得するものであり、前記軟情報(122、LSRD、L(d))は、前記第1の確率値を前記第2の確率値で割った値の対数を有する対数尤度比を表し、前記第1の確率値及び前記第2の確率値は、前記全体的な確率密度関数と、前記送信機から受信した受信信号に依存する確率密度関数との積に依存し、前記送信機からの受信信号は、前記中継局からの受信信号(102)と同じペイロードデータを含むものである、請求項1〜のいずれか1項に記載の受信機。
  9. 前記中継局から送信された無線信号を第1のチャネルを介して受信し、前記送信機から送信された無線信号を第2のチャネルを介して受信し、前記第1のチャネルは前記第2のチャネルとは独立している、請求項1〜のいずれか1項に記載の受信機。
  10. 前記全体的な確率密度関数(p(yRD|s))は、前記中継局が前記中継関数によって求められた複素送信値(ySR)を含む無線信号を送信する場合に前記複素受信値(112、yRD)を受信する確率を示す第1の確率密度関数(p(yRD|f(ySR)))に基づくものであり、
    前記全体的な確率密度関数(p(yRD|s))は、加算の対象となる各シンボル(s)が前記送信機から前記中継局に送信された場合に、前記中継局が前記送信機から複素受信値(ySR)を有する受信信号を受信する確率を示す第2の確率密度関数(p(ySR|s))に基づくものである、請求項のいずれか1項に記載の受信機。
  11. 前記軟情報決定部(120)は、
    Figure 0005167393
    又は
    Figure 0005167393
    に基づいて前記軟情報(122、LSRD、L(d))を求めるものであり、LSRDは、前記送信機からの信号によって生じる、前記中継局から受信する受信信号のビットの対数尤度比を示し、sは前記変調アルファベットAのシンボルを示し、A はシンボルの第v番目の位置におけるビットの組にマッピングされた変調シンボルの集合を表し、d∈{0,1}であり、yRDは求められた複素受信値を示し、ySRは前記送信機から受信した受信信号から前記中継局により求められた複素受信値を示し、f(ySR)は前記中継関数を示し、σ は前記中継局と前記受信機との間のチャネルの雑音分散を示し、σ は前記送信機と前記中継局との間のチャネルの分散を示し、βは前記中継関数のスケーリング係数を示し、L(d)は、前記送信機からの信号によって生じる前記中継局から受信する受信信号と、前記送信機から受信する受信信号とのビットの対数尤度比を示す、請求項1〜10のいずれか1項に記載の受信機。
  12. 受信信号の複素受信値を求めるステップ(1610)と、
    第1の確率値及び第2の確率値の組み合わせによって表される軟情報を得るステップ(1620)と
    を含み、
    ここで、前記第1の確率値は、シンボルの同じビット位置に同じ第1のビット値を含む変調アルファベットの各シンボルの全体的な確率密度関数に応じた値を加算することにより得られるものであり、前記変調アルファベットの各シンボルは少なくとも2ビットを表し、前記全体的な確率密度関数は、加算の対象となる各シンボルを表す信号が送信機から中継局へと送信された場合に前記複素受信値を受信する確率を示し、各シンボルを表す前記信号により前記中継局から受信することになる前記受信信号が生じ、
    そして、前記第2の確率値は、シンボルの同じビット位置に同じ第2のビット値を含む変調アルファベットの各シンボルの全体的な確率密度関数に応じた値を加算することにより得られるものであり、前記第1のビット値は前記第2のビット値とは異なり、
    前記全体的な確率密度関数(p(y RD |s))は中継関数(f(y SR ))に基づくものであり、該中継関数(f(y SR ))は、前記送信機から受信した無線信号に基づいて前記受信機へと送信される無線信号を求めるために前記中継局が用いるものであり、
    前記中継関数(f(y SR ))は、
    Figure 0005167393
    又は
    Figure 0005167393
    に基づくものであり、sは前記変調アルファベットAのシンボルを示し、y SR は前記中継局が前記送信機から受信する複素受信値を示し、f(y SR )は前記中継関数を示し、Cはチャネル符号を示し、βはスケーリング係数を示すものであり、
    さらに、得られた軟情報に基づいて前記受信信号に含まれるペイロードデータを復号するステップ(1630)を含む、無線通信システムにおいて受信信号を復号する方法(1600)。
  13. 受信信号(102)の複素受信値(112、y RD )を求める信号決定部(110)と、
    第1の確率値及び第2の確率値の組み合わせにより表される軟情報(122、L SRD 、L(d))を取得する軟情報決定部(120)と
    を備えており、
    前記第1の確率値は、シンボルの同じビット位置に同じ第1のビット値を含む変調アルファベット(A)の各シンボル(s)の全体的な確率密度関数(p(y RD |s))に応じた値を加算することにより得られるものであって、ここで、前記変調アルファベットの各シンボル(s)は少なくとも2ビットを表し、そして、前記全体的な確率密度関数(p(RD|s))は、加算の対象となる各シンボル(s)を表す信号が送信機から中継局へと送信された場合に前記複素受信値(112、y RD )を受信する確率を示すものであり、各シンボル(s)を表す信号により前記中継局から受信することになる前記受信信号(102)が生じ、
    前記第2の確率値は、シンボルの同じビット位置に同じ第2のビット値を含む前記変調アルファベット(A)の各シンボル(s)の前記全体的な確率密度関数(p(yRD|s))に応じた値を加算することにより得られるものであって、ここで、前記第1のビット値は前記第2のビット値とは異なり、
    前記軟情報決定部(120)は、前記全体的な確率密度関数(p(y RD |s))と、前記送信機から受信した受信信号に依存する確率密度関数との積に依存する前記第1の確率値及び前記第2の確率値を得るものであり、前記送信機からの受信信号は、前記中継局からの受信信号と同じペイロードデータ(132)を含むものであり、
    前記中継局から送信された無線信号を第1のチャネルを介して受信し、前記送信機から送信された無線信号を第2のチャネルを介して受信し、ここで、前記第1のチャネルは前記第2のチャネルとは独立しており、
    さらに、得られた軟情報(122、L SRD 、L(d))に基づいて、前記受信信号(102)に含まれるペイロードデータ(132)を復号する軟情報復号部(130)を備えた、無線通信システムにおいて受信信号(102)を復号する受信機(100、200)。
  14. 受信信号の複素受信値を求めるステップ(1610)と、
    第1の確率値及び第2の確率値の組み合わせによって表される軟情報を得るステップ(1620)と
    を含み、
    ここで、前記第1の確率値は、シンボルの同じビット位置に同じ第1のビット値を含む変調アルファベット(A)の各シンボル(s)の全体的な確率密度関数(p(y RD |s))に応じた値を加算することにより得られるものであり、前記変調アルファベットの各シンボル(s)は少なくとも2ビットを表し、前記全体的な確率密度関数(p(RD|s))は、加算の対象となる各シンボル(s)を表す信号が送信機から中継局へと送信された場合に前記複素受信値(112、y RD )を受信する確率を示し、各シンボル(s)を表す前記信号により前記中継局から受信することになる前記受信信号(102)が生じ、
    そして、前記第2の確率値は、シンボルの同じビット位置に同じ第2のビット値を含む変調アルファベット(A)の各シンボル(s)の全体的な確率密度関数(p(yRD|s))に応じた値を加算することにより得られるものであり、前記第1のビット値は前記第2のビット値とは異なり、
    前記軟情報決定部(120)は、前記全体的な確率密度関数(p(y RD |s))と、前記送信機から受信した受信信号に依存する確率密度関数との積に依存する前記第1の確率値及び前記第2の確率値を得るものであり、前記送信機からの受信信号は、前記中継局からの受信信号と同じペイロードデータ(132)を含むものであり、
    前記中継局から送信された無線信号を第1のチャネルを介して受信し、前記送信機から送信された無線信号を第2のチャネルを介して受信し、ここで、前記第1のチャネルは前記第2のチャネルとは独立しており、
    さらに、得られた軟情報に基づいて前記受信信号に含まれるペイロードデータを復号するステップ(1630)を含む、無線通信システムにおいて受信信号を復号する方法(1600)。
  15. コンピューター又はマイクロコントローラーに対して請求項12又は14に記載の方法を実行させるプログラムコードを有するコンピュータープログラム。
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