JP5305363B2 - 送信方法、受信方法及び通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、送信方法、受信方法及び通信方法に関し、特に、複数の符号化ビット系列を多重化することで生成した信号を送信し、送信された信号を受信し、元の複数の符号化ビット系列を抽出する通信方法に関する。
現在、無線通信ネットワークにマルチノードが遍在する環境において、各ノードが通信宛先ノードに対して、直接かつ独立に通信を行う形態ではなく、複数ノードが協力し合うことで、ネットワーク全体で見たスループットを改善する手法の検討が盛んに行われている。
情報生起ノードと通信宛先ノードとの間の距離が遠く、十分な受信信号電力レベルが確保できない場合、それらの間に存在するノードを中継器として活用することで、協力関係を築き、距離減衰に起因する受信信号電力レベルの低下を抑えるマルチホップ伝送が注目を集めている。しかし、このマルチホップ伝送によれば、受信信号電力レベルの改善は図れるものの、ネットワーク内で同一情報を含むパケットを複数送信する必要があるというペナルティーを背負う。
ネットワーク内における送信回数の削減を目的として、複数パケットを同一無線リソースに多重をするネットワーク符号化の適用が考えられる(非特許文献1及び2)。また、ネットワーク符号化と通信路符号化とを連接符号化とみなし、ターボ原理に基づき繰り返し検出処理を施すことで、送信情報の検出確率の軟判定値である対数尤度比(LLR:Log Likelihood Ratio)の合成を行い、高いダイバーシチ利得を得る手法も提案されている(非特許文献3)。
R. Ahlswede, N. Cai, S.-Y. R. Li, and R. W. Yeung, "Networkinformation flow", IEEE Trans. Inform. Theory, vol. 46, no. 4, pp. 1024-1216, July 2000. Y. D. Chen, S. Kishore, and J. Li, "Wireless diversity through network coding", in Proc. WCNC '06, vol. 3, Las Vegas, NV, USA, Apr. 2006, pp. 1681-1686. S. L. Zhang, Y. Zhu, S. C. Liew, and K. B. Letaief, "Joint design of network coding and channel decoding for wireless networks", in Proc. WCNC '07, Hong Kong, Mar. 2007, pp. 779-784.
しかしながら、上記従来技術には、以下のような課題がある。
例えば、非特許文献1に記載された符号化を適用する場合、効果的な協力関係を築くためには、バタフライネットワーク構成であることが必要となる。また、非特許文献2に記載された符号化を適用する場合、宛先ノードに届く受信電力が等しい関係にあることが必要となる。
このように、上記従来技術では、それらアルゴリズムにおける前提条件となるネットワークトポロジーに柔軟性の乏しい制約条件が必要となる。そのため、ノードがランダムに配置されている現実的環境での適用性に乏しいという問題がある。ノードがランダムに散在する環境では、そのような制約を満たす確率は高くはない。
そこで、本発明は、上述した複雑なネットワークトポロジーの制約を設けることなく、2つの情報生起ノードが1つの通信宛先ノードに対して通信する環境を想定し、このような簡易なトポロジーにおいても適用可能であり、2ルートを経て宛先ノードに到達した信号の受信電力レベル差が存在する環境においても、十分な効果が得られる協力関係が構築された送信方法、受信方法及び通信方法を提供することを目的とする。
上記従来技術の課題を解決するため、本発明の送信方法は、信号点に含まれるビットの対数尤度比を繰り返し検出する受信装置に向けて、第1送信装置と、当該第1送信装置より前記受信装置に近い位置に位置する第2送信装置とから信号を送信する送信方法であって、前記第1送信装置が、第1ビット系列を変調することで第1信号を生成し、生成した第1信号を、前記第2送信装置と前記受信装置とに向けて送信する第1送信ステップと、前記第2送信装置が、前記第1信号を受信し、受信した第1信号に含まれる前記第1ビット系列を抽出する受信ステップと、前記第2送信装置が、前記受信ステップで抽出された第1ビット系列と、第2ビット系列との論理演算をビット毎に行うことで、第3ビット系列を生成する論理演算ステップと、前記第2送信装置が、前記第3ビット系列を変調することで第2信号を生成し、生成した第2信号を、前記受信装置に向けて送信する第2送信ステップとを含む。
これにより、第1送信装置が送信すべき第1情報(第1ビット系列)を、第2送信装置を介して受信装置に送信することができる。このとき、第2送信装置は、自装置が送信すべき第2情報(第2ビット系列)と第1情報とを論理演算するので、第2送信装置は、時間スロットを増加させることなく、2つの情報を多重送信することができる。また、第1送信装置が単独で受信装置に第1情報を送信する場合に比べて消費電力を抑制することができる。
また、前記論理演算ステップでは、前記第2送信装置が、前記第1ビット系列と前記第2ビット系列との排他的論理和をビット毎に算出することで、前記第3ビット系列を生成してもよい。
また、本発明の受信方法は、第1ビット系列を変調することで生成された信号が伝播する間に減衰した信号である第1信号を受信し、受信した第1信号を復調する第1受信ステップと、前記第1ビット系列と第2ビット系列との論理演算をビット毎に行うことで生成された第3ビット系列を変調することで生成された第2信号を受信し、受信した第2信号を復調する第2受信ステップと、前記第1受信ステップで復調された第1信号と前記第2受信ステップで復調された第2信号とを用いて、ビット毎に、当該ビットの信頼度を示す信頼度情報を繰り返し算出することで、前記第1ビット系列と前記第2ビット系列とを抽出する繰り返し演算ステップとを含む。
これにより、第1ビット系列と第2ビット系列とを復元不可能な状態で含む第2信号と、第1ビット系列を不完全な情報として含む第1信号とを受信することで、第1ビット系列と第2ビット系列とを復元することができる。なお、これは、繰り返し演算を行う度に算出される信頼度情報であるLLRが高まるためである。
また、前記繰り返し演算ステップでは、前記第1信号と前記第2信号とを、前記第1信号の実数成分を実数成分、前記第2信号の実数成分を虚数成分とする長方形配置されたQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)信号とみなして、当該QPSK信号のビット毎に、当該ビットの対数尤度比を繰り返し算出することで、前記第1ビット系列と前記第2ビット系列とを抽出してもよい。
これにより、2ビットで形成される信号点を複素平面空間に長方形配置することで、2ビットのうち2ビット目が正しく復号できたときに、1ビット目に対する信号点間のユークリッド距離が増加する。このために、繰り返し演算を行うことで各ビットを正確に復元することができる。ただし、1ビット目が正しく復号できたときに、2ビット目に対する信号点間のユークリッド距離は変化しないことに注意されたい。
また、本発明の通信方法は、複数の通信装置間で信号を送受信する通信方法であって、前記複数の通信装置の1つである第1送信装置が、第1ビット系列を変調することで第1信号を生成し、生成した第1信号を送信する第1送信ステップと、前記複数の通信装置の1つである第2送信装置が、前記第1信号を受信し、受信した第1信号に含まれる前記第1ビット系列を抽出する第1受信ステップと、前記第2送信装置が、前記受信ステップで抽出された第1ビット系列と、第2ビット系列との論理演算をビット毎に行うことで、第3ビット系列を生成する論理演算ステップと、前記第2送信装置が、前記第3ビット系列を変調することで第2信号を生成し、生成した第2信号を送信する第2送信ステップと、前記複数の通信装置の1つである受信装置が、前記第1信号が伝播する間に減衰した信号である第3信号を受信し、受信した第3信号を復調する第2受信ステップと、前記受信装置が、前記第2信号を受信し、受信した第2信号を復調する第3受信ステップと、前記受信装置が、前記第2受信ステップで復調された第3信号と前記第3受信ステップで復調された第2信号とを用いて、ビット毎に、当該ビットの信頼度を示す信頼度情報を繰り返し算出することで、前記第1ビット系列と前記第2ビット系列とを抽出する繰り返し演算ステップとを含み、前記第2送信装置は、前記第1送信装置より前記受信装置に近い位置に位置する。
これにより、第1送信装置が送信すべき第1情報(第1ビット系列)を、第2送信装置を介して受信装置に送信することができる。このとき、第2送信装置は、自装置が送信すべき第2情報(第2ビット系列)と第1情報とを論理演算するので、第2送信装置は、時間スロットを増加させることなく、2つの情報を送信することができる。第2信号は、第1ビット系列と第2ビット系列とを復元不可能な状態で含んでいるが、受信装置は、この第2信号と、第1ビット系列を不完全な情報として含む第1信号とを受信することで、第1ビット系列と第2ビット系列とを復元することができる。なお、これは、繰り返し演算を行う度に算出される信頼度情報が高まるためである。また、第1送信装置が単独で受信装置に第1情報を送信する場合に比べて消費電力を抑制することができる。
また、前記第1送信装置と前記受信装置との間の距離より短く、所定の距離より長くなる位置に位置する通信装置が、前記第2送信装置として決定され、前記所定の距離は、前記受信装置における受信SNR(Signal to Noise power Ratio)が大きいほど短くてもよい。
これにより、複数の通信装置の中から適切な通信装置を第2送信装置として選択することができるので、ネットワーク内で、時間スロットを増加させることなく、かつ、無駄な電力を利用しなくて済む。
また、前記第2送信装置と前記受信装置との間の距離より長く、所定の距離より短くなる位置に位置する通信装置が、前記第1送信装置として決定され、前記所定の距離は、前記受信装置における受信SNRが大きいほど長くてもよい。
これにより、複数の通信装置の中から適切な通信装置を第1送信装置として選択することができるので、ネットワーク内で、時間スロットを増加させることなく、かつ、無駄な電力を利用しなくて済む。
本発明によれば、複雑なネットワークトポロジーの制約を設けることなく、2つの情報生起ノードが1つの通信宛先ノードに対して通信する環境を想定すると、このような簡易なトポロジーにおいても適用可能である。さらに、2ルートを経て宛先ノードに到達した信号の受信電力レベル差が存在する環境においても、十分な効果が得られる協力関係を構築することができる。
図1は、実施の形態1のBICM−IDの送信機及び受信機の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、QPSKの信号点の配置規則を示す図である。 図3Aは、情報ビット系列dのPER特性を示す図である。 図3Bは、情報ビット系列dのPER特性を示す図である。 図4は、実施の形態2のマルチユーザ環境の伝送シナリオの一例を示す図である。 図5は、実施の形態2の協力型符号化中継方式を用いた送信機及び受信機の構成の一例を示すブロック図である。 図6Aは、従来のシナリオ1における情報ビット系列dのPER特性を示す図である。 図6Bは、従来のシナリオ1における情報ビット系列dのPER特性を示す図である。 図7Aは、従来のシナリオ2における情報ビット系列dのPER特性を示す図である。 図7Bは、従来のシナリオ2における情報ビット系列dのPER特性を示す図である。 図8Aは、実施の形態2のシナリオ3における情報ビット系列dのPER特性を示す図である。 図8Bは、実施の形態2のシナリオ3における情報ビット系列dのPER特性を示す図である。 図9は、本実施の形態の中継ノードを決定する方法を説明するための模式図である。 図10は、本実施の形態の送信ノードを決定する方法を説明するための模式図である。
(実施の形態1)
実施の形態1では、本発明に係る送信方法、受信方法及び通信方法に用いられる通信方式について説明する。
本実施の形態の通信方式は、受信されたときに信号点に含まれるビットの対数尤度比が繰り返し検出される信号であって、信号点が複素平面空間に自然二進符号化を用いて長方形配置される信号を用いた通信方式である。具体的には、送信側では、2つのビット系列の排他的論理和を算出することで自然二進符号化を用いたQPSK信号を生成する。そして、受信側では、受信したQPSK信号を用いて、ビット毎に対数尤度比を繰り返し算出することで、元の2つのビット系列を抽出する。
上記通信方式の原理により、従来のような複雑なネットワークトポロジーの制約を設けることなく、2つの情報生起ノードが1つの通信宛先ノードに対して通信する環境を想定し、このような簡易なトポロジーにおいても適用可能であり、2ルートを経て宛先ノードに到達した信号の受信電力レベル差が存在する環境においても、十分な効果が得られる協力関係を構築することができる。
なお、この協力関係構築において着目すべき点は、受信電力レベル差のある2ルートを経た受信信号が有するLLRの関係が、信号点を長方形配置した際のQPSK受信信号が有するLLRの関係と等価な点である。この事実は、以下で説明する主題が長方形配置のQPSK信号の信号検出問題と等価であることを示唆している。
一般的には、正方形配置のグレイ符号化を用いたQPSK信号が、信号点の最小ユークリッド距離の観点から最も伝送効率が優れていると考えられている。これは、通信路符号化の利用と繰り返し信号検出の適用を前提としたビットインターリーブ符号化変調(BICM−ID:Bit Interleaved Coded Modulation−Iterative Detection)を適用しない場合は正しいが、BICM−IDを適用する場合は必ずとも成り立たない。本実施の形態では、まず長方形配置により、繰り返し処理での信号検出の収束性が改善し、信号検出精度が増すことを説明する。
まず、BICM−IDにおけるQPSKの信号点配置が伝送に与える影響について説明する。図1は、その等価低域系表現の送信機10及び受信機20の構成を示す図である。
図1に示すように、送信機10は、通信路符号化器11及び12と、インターリーバ13及び14と、シンボルマッピング部15と、送信アンテナ16とを備える。受信機20は、通信路復号器21及び22と、デインターリーバ23及び24と、シンボルデマッピング部25と、受信アンテナ26と、インターリーバ27及び28とを備える。
以下では、まず、送信機10が備える処理部の動作について説明する。
まず、通信路符号化器11及び12が、情報ビット系列d(i=1,2)に対して、独立に通信路符号化を施す。通信路符号化された情報ビット系列は、インターリーバ13及び14にそれぞれ入力され、インターリーバ13及び14はそれぞれ、符号化ビット系列c(k)を生成する。生成された符号化ビット系列c(k)は、変調器であるシンボルマッピング部15へと入力される。図2にQPSKの信号点配置規則を示す。ここで、kは離散時間インデックスを意味する。
本実施の形態では、シンボルマッピング部15は、自然二進符号化を用いる構成について説明する。ただし、以下では、比較のため、シンボルマッピング部15がグレイ符号化を用いた場合の構成についても説明する。
図2(a)は、グレイ符号化を用いたシンボルマッピング部15aの構成について示す図である。図2(a)に示すように、c(k)によってBPSK(Binary PSK)ベースバンド信号が生成された後、それぞれが係数ω(α)及びω(α)により重み付けされ、同相及び直交成分として送信シンボルが生成される。
一方、図2(b)は、自然二進符号化を用いたシンボルマッピング部15bの構成について示す図である。図2(b)に示すように、同相成分がシンボルマッピング部15a(図2(a))の場合と同様に、c(k)から生成されるのに対して、直交成分は、c(k)とc(k)との排他的論理和を演算することで生成される。
また、図2(b)に示すように自然二進符号化を用いた場合、隣接シンボルとのハミング距離の最大値が2である。これに対して、図2(a)に示すようにグレイ符号化を用いた場合、隣接シンボルとのハミング距離が常に1であることから、従来、グレイ符号化が多くのシステムに採用されてきた。
しかしながら、自然二進符号化に対する見方を変えると、同相成分には、グレイ符号化と同様の信号点が適用されているのに対し、直交成分には、グレイ符号化において同相成分と直交成分とに割り当てられていた両ビットの排他的論理和が割り当てられているとも考えられる。また、この排他的論理和は、2つのビット間で符号化がなされていると考えることができ、本来、適切に復号を行うことができれば、符号化利得の向上に寄与するものである。
また、図2(c)は、長方形の信号点配置の一例を示す複素平面図である。図2(c)に示すように、従来のグレイ符号化とは異なり、信号点角度α[rad]を基準とした長方形の信号点配置も許容する。この場合、同相及び直交成分の重み係数は(式1)で与えられる。
Figure 0005305363
ただし、Esは1シンボルあたりのエネルギーを意味している。
図2(d)及び図2(e)はそれぞれ、グレイ符号化及び自然二進符号化を用いたときの信号点の配置規則を示す図である。これらの図に示すような配置規則に従って、4個の信号点S(q=0,…,3)は配置される。
図2(d)に示すように、グレイ符号化では、c(k)及びc(k)が、それぞれCq,1 gray及びCq,2 grayに一致する場合にSを送信シンボルとする。一方、図2(e)に示すように、自然二進符号化では、c(k)及びc(k)が、それぞれCq,1 nat及びCq,2 natに一致する場合にSを送信シンボルとする。
図2(b)に示すように、自然二進符号化では、排他的論理和演算が含まれているため、以上のようにして生成された送信シンボルs(k)を含む送信信号が、送信アンテナ16から無線通信路30を介して、受信機20に送信され、受信アンテナ26によって受信される。
続いて、受信機20が備える処理部の動作について説明する。
ここで、無線通信路30は、AWGN(Additive White Gaussian Noise)通信路であることを仮定すると、受信シンボルr(k)は(式2)で与えられる。
Figure 0005305363
ただし、ν(k)は平均0、複素分散Nのガウス雑音成分である。
受信機20では、繰り返し検出が実行される。具体的には、繰り返し検出では、軟入力/軟出力(SfiSfo:Soft−input Soft−output)機能を有する復調器(シンボルデマッピング部25)と復号器(通信路復号器21及び22)との間で、外部対数尤度比(LLR)の交換を行い、ビット検出の精度を向上させる。なお、対数尤度比は、ビットの信頼度を示す情報の1つである。
復調器(シンボルデマッピング部25)は、通信路復号器21及び22のそれぞれの出力からフィードバックされている、(式3)で示される外部LLRに基づき、シンボルの事前確率Pr[s(k)=S]を(式4)で算出する。
Figure 0005305363
Figure 0005305363
ただし、Cq,i∈{0,1}は、グレイ符号化ではCq,i gray、自然二進符号化ではCq,i natであり、符号化ビットの事前確率Pr[c(k)=Cq,i]は(式5)で与えられる。
Figure 0005305363
繰り返し検出では、(式4)で与えられるシンボルの事前確率を活用して、(式6)に示す周辺化により、符号化ビットの事後確率Pr[c(k)|r(k)]が与えられる。
Figure 0005305363
ただし、AWGN通信路を仮定しているので、条件付き確率密度関数p(r(k)|S)は(式7)で与えられる。なお、本発明はAWGN通信路に限定するものではなく、適切な確率密度関数を与えることで、他の通信路に対しても適用可能であることに注意されたい。
Figure 0005305363
復調器(シンボルデマッピング部25)が出力する外部LLR:λdem[c(k)]は、(式6)に基づき(式8)で定義する。
Figure 0005305363
ここで、図2(d)に示したグレイ符号化QPSKにおける複素シンボルSを、(式3)〜(式6)に代入すると、(式8)は(式9)及び(式10)のような簡単な形で求まる。
Figure 0005305363
Figure 0005305363
ただし、Re[x]及びIm[x]は複素数xの実部と虚部を意味する。
(式9)及び(式10)に着目をすると、通信路復号器21及び22のそれぞれからフィードバックされている外部LLR:λdec[c(k)]から独立になっていることが分かる。これは、繰り返し処理を活用したとしても、通信路復号器21及び22のそれぞれからフィードバックされている外部LLR:λdec[c(k)]が(式6)のシンボル確率Pr[s(k)=S]に対して事前情報として機能しないことを示唆している。
一方、自然二進符号化では、(式6)に基づき事前情報を積極的に活用できるため、繰り返し処理の恩恵が得ることができる。
次に、復調器(シンボルデマッピング部25)が算出する外部LLR:λdem[c(k)]はそれぞれ、デインターリーバ23及び24を介して、通信路復号器21及び22にチャネル情報として入力される。通信路復号器21及び22では、デインターリーバされた符号化ビットの事後確率が算出され、インターリーバ27及び28によってインターリーバされた後、(式3)で与えられる外部LLR:λdec[c(k)]が生成される。なお、外部LLR(対数尤度比)は、ビットの信頼度を示す信頼度情報の一例である。
Figure 0005305363
これら一連の処理を繰り返すことで、各外部LLRが示す信頼性が単調増加する。最後に、通信路復号器21及び22がそれぞれ、情報ビットの事後確率を算出し、送信ビットを判定する。
ここまでに述べたBICM−IDの特性を評価するために、計算機シミュレーションを行った。そのシミュレーション諸元を表1に示す。
Figure 0005305363
表1に示すように、通信路符号化器11及び12は、符号化率1/2、拘束長4の非組織畳み込み符号により、1パケット1024ビットの符号語を生成し、通信路復号器21及び22は、修正項つきのMax−Log−MAPを用いて復号を行う。また、受信機20内で行われる繰り返し数は、グレイ符号化の場合に1回、自然二進符号化の場合に8回としている。図3A及び図3Bに、情報ビット系列d及びdに対するパケット誤り率(PER:Packet Error Rate)特性を示す。図3Aは、情報ビット系列dのPER特性を示す図である。図3Bは、情報ビット系列dのPER特性を示す図である。なお、各図において、横軸の角度は、図2(c)に示す角度α、すなわち、原点を中心とする2つのシンボル間の角度である。ここでの2つのシンボルは、長方形配置された4つのシンボルのうち、長方形の短辺を形成する2つのシンボルである。
まず、両図におけるグレイ符号化のPER特性に着目をすると、角度が小さい場合、信号点の長方形配置による直交成分及び同相成分のユークリッド距離差に起因して、d及びdから成るパケットのPERに差異が生じている。特に、角度が0[rad]の場合、dのパケットの成分は0となり、全シンボルエネルギーがdのパケットに割り当てられたBPSK信号となっている。角度αを大きくしていくと、dのパケットに割り当てられていたエネルギーがdのパケットに分配されるため、dの検出精度が劣化する一方で、dのPERは改善する。特に、角度αが0.5π[rad]の場合、信号点がグレイ符号化された正方形配置となるため、dとdのPERは同一の値となり、全体で見ると最も良好な特性を示す。
一方、自然二進符号化の場合、角度αが小さいとき、dの検出精度が悪いために、排他的論理和で多重された直交成分の信号の分離に不確定性(Ambiguity)が残り、どちらのPER特性も劣悪なものとなっている。しかしながら、角度αを0.25π[rad]程度に設定すると、繰り返し検出の力を借りて不確定性問題を解消できることが確認できる。さらに、角度αを大きくしていくとdのPERにエラーフロアが生じる一方で、dの特性は直交成分のエネルギーの減少に起因してPERは劣化していく。
このように、自然二進符号化によるBICM−IDでは、長方形配置の信号点を利用することで、直交成分の排他的論理和と繰り返し処理とにより、新たに得られる符号化利得を最大限に引き出すことが可能であることを明確に示しており、グレイ符号化QPSKに勝る伝送特性を得ることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態の通信システムでは、送信装置(第1送信装置)から受信装置に向けて送信された第1信号を中継装置(第2送信装置)が受信し、中継装置は、受信した信号に含まれる第1情報(第1ビット系列)と、自装置が送信すべき第2情報(第2ビット系列)とを論理演算する。そして、中継装置は、論理演算により生成された第3情報(第3ビット系列)を第2信号として受信装置に向けて送信する。受信装置は、電力レベルの差がある2つの信号(第1信号と第2信号)を受信し、受信した信号を信号点が長方形配置されたQPSK信号であるとみなすことで、実施の形態1で示した通信方式を利用して、2つの信号から第1情報と第2情報とを復元する。
具体的には、2ユーザの送信ノードU及びUが通信宛先である通信宛先ノードDに、情報ビット系列d、dの情報伝達を行う環境について説明する。ただし、[UとD間の距離]≧[UとD間の距離]の関係を満たす(Uは、UよりDに近い位置に位置する)ものとし、その距離差に応じた受信電力レベル差は免れないものとする。また、簡略化のために、UとU間の通信は完全に行えるものとする。
このような環境下での、代表的な伝送シナリオとして、図4に示す3つのシナリオが考えられ、それらの伝送方法及び問題点は下記の通りである。
<シナリオ1>
方法:UとUが異なる時間スロットを使い、時分割でdとdを伝送する。
問題点:距離差の条件のために、dの伝送品質がdに比べて悪い。
<シナリオ2>
方法:Uの伝送品質の改善のために、UがUの情報ビット系列dを中継伝送する。
問題点:2ユーザの伝送に要求される時間スロット数が3スロットに増加する。
<シナリオ3>
方法:時間スロット数の増加を避けるため、Uが情報ビット系列dとdを多重した信号を送信する。
問題点:データの多重伝送に起因して、正確な信号検出に要求される受信SNRが高くなる。
シナリオ1及び2では、距離減衰の影響を受けた受信SNRの低下を考慮すれば、それらの伝送品質は容易に把握できる。
例えば、シナリオ1での伝送を実現するためには、Uからの送信電力を大きくする必要がある。具体的には、同じ伝送品質を保つためには、伝送すべき距離が2倍になった場合、送信電力は2の2〜3乗倍の電力が必要となる。このように、シナリオ1での伝送を実現するためには、電力効率が悪く、省エネルギー化が求められる現在において好ましくはない。
また、シナリオ2での伝送を実現するためには、上述のように送信に必要な時間スロット数が3つに増加している。つまり、時間スロット1と時間スロット2とで、同じ情報をネットワーク内で2回送信する必要がある。このように、シナリオ2での伝送を実現するためには、送信回数が増えることによるネットワーク資源の無駄遣いが問題となる。
したがって、本実施の形態では、シナリオ3に着目し、実施の形態1で得られたBICM−IDに関する知見を活用することで、多重伝送に起因する信号検出精度の低下を克服する。
図5は、本実施の形態の通信システムの構成を示すブロック図である。同図に示す通信システムは、第1送信装置の一例であるUノード40と、第2送信装置の一例であるUノード50と、受信装置の一例であるDノード60とを備える。
離散時刻kにおいて、U、Uの送信シンボルをs(k)、s(k)とし、時間スロット1、2における受信シンボルをr(k)、r(k)とすると、シナリオ3における等価低域系の信号モデルは(式12)及び(式13)で与えられる。
Figure 0005305363
Figure 0005305363
ただし、ν(k)とν(k)は共に平均0、複素分散Nのガウス雑音成分である。また、gは距離差に起因する受信電力レベル差、つまり、UとD間の距離減衰で規格化されたUとD間の距離減衰を意味する。すなわち、信号r(k)は、Uノード40で生成された信号が伝播する間に減衰した信号に対して、Uノード50で生成された信号が伝播する間に減衰した信号電力レベルで規格化した信号に雑音が印加された信号である。
ここで、s(k)がBPSK信号であると考える。この場合、s(k)とs(k)は異なる時間に送信されるので、受信機においては、独立に受信された信号を、仮想的に同一タイミングで同相成分と直交成分として送信された1つのシンボル
Figure 0005305363
とみなすとともに、受信信号を
Figure 0005305363
により構成される信号とみなすことで、長方形配置のQPSK信号が送信された時の信号モデルとして考えることができる。つまり、Dノードでは、第1信号(r(k))と第2信号(r(k))とを、第1信号の実数成分を実数成分、第2信号の実数成分を虚数成分とする長方形配置されたQPSK信号とみなす。
ここで、Uノード40とDノード60との間の距離は、Uノード50とDノード60との間の距離より大きいので、信号の距離減衰により、第1信号の実数成分は、第2信号の実数成分よりも小さくなる。このため、Dノード60によって受信された第1信号及び第2信号は、(式15)により、長方形配置のQPSK信号とみなすことができる。
具体的には、Uノード40では、通信路符号化器41がdに通信路符号化を施し、インターリーバ43を介した符号化ビット系列b(k)を、BPSK変調器45がBPSK変調する。そして、送信アンテナ46が、BPSK変調器45によって変調されたものを送信シンボルs(k)として、Uノード50及びDノード60に向けて送信する。
また、Uノード50では、通信路符号化器51及び52がdとdに対して通信路符号化を施し、排他的論理和演算部57がインターリーバ53及び54を介した符号化ビットの排他的論理和をとったビット系列である符号化ビット系列b(k)を出力する。さらに、BPSK変調器55が、符号化ビット系列b(k)をBPSK変調する。そして、送信アンテナ56が、BPSK変調器45によって変調されたものを送信シンボルs(k)として、Dノード60に向けて送信する。
以上の構成により、実施の形態1で述べた送信機構成と等価なシステムを構成することができる。なお、Uノード50の入力の1つであるdは、Uノード40から受信したDノード60に送信すべき情報である。ただし、Uノード50は、Uノード40に十分近い距離にあり、Uノード50においてdが正しく受信されている前提であるものとする。
受信機であるDノード60の構成の特徴は、Uノード40及びUノード50が送信信号を1つの並列連接された協力型符号とみなし、その復号を行う点である。Dノード60では、まず、受信アンテナ66によって、受信電力差のある受信シンボルr(k)及びr(k)が受信され、SfiSfo機能を有するBPSK復調器69及び70にそれぞれ入力する。BPSK復調器69及び70は、(式16)に示す外部LLRを算出する。
Figure 0005305363
なお、BPSK変調されている場合には、外部LLRが(式17)及び(式18)のような簡単な式で与えられる。しかし、他の変調方式の場合には、(式16)がそのまま利用される。
Figure 0005305363
Figure 0005305363
ここで、(式15)が示すように、r(k)とr(k)は直交関係、つまりグレイ符号化の関係であることを考えると、(式6)中の送信シンボルに条件付けられたr(k)の確率密度関数p(r(k)|s(k)=S)は(式19)で与えられる。
Figure 0005305363
ただし、(式20)の関係を満たしている。
Figure 0005305363
一方、Uノード50において、協力型符号化が自然二進符号化と同じように構成されているため、すなわち、排他的論理和演算を施しているため、(式4)におけるPr[s(k)=S]の計算をする際には、Cq,iはCq,i natとなる。このシンボル確率Pr[s(k)=S]と(式19)で与えられる確率密度関数を用いて、(式6)による周辺化を行う。さらに実施の形態1で述べた繰り返し処理を行うことで、受信電力レベル差が存在する環境においても、高い伝送効率の達成を期待できる。
具体的には、図5に示す通信路復号器61及び62、デインターリーバ63及び64、インターリーバ67及び68、協力型復号器65はそれぞれ、図1に示す通信路復号器21及び22、デインターリーバ23及び24、インターリーバ27及び28、シンボルデマッピング部25の一部に相当する。
続いて、本実施の形態で説明した協力型符号化中継方式の有効性を確認するため、計算機シミュレーションを行った。各ノードにおける変調方式はBPSKとし、それ以外のシミュレーション諸元は表1と同一に設定している。図6A及び図6B、図7A及び図7B、並びに、図8A及び図8Bに各シナリオにおける受信電力レベル差(規格化距離減衰)gに対する情報ビット系列d及びdのPER特性を、凡例に示したSNR毎に示す。ただし、凡例のSNRの定義はUとD間の受信SNRとしている。
まず、図6A及び図6Bは、従来のシナリオ1のPER特性を示す図である。この場合、UがUよりDから遠方に位置しているため、図6Aに示すように、dの特性は、距離差に起因する電力差に応じて、検出精度の劣化が免れない。
一方、図7A及び図7Bは、従来のシナリオ2のPER特性を示す図である。この場合、UとD間の通信環境だけに依存するため、図7A及び図7Bに示すように、d及びdのPERは同一のものとなる。しかしながら、上述したように、所要時間スロットが増加するというペナルティーがある。
これらに対して、図8A及び図8Bは、本実施の形態のシナリオ3のPER特性を示す図である。所要時間スロットの増加を要求することのない、シナリオ3における提案方式の特性を見ると、UとD間における受信電力に比べて−6[dB]より高い受信電力がUとD間で得られる場合、図8Aに示すようにdのパケットの検出にほぼ誤りがなく、図8Bに示すようにdに関してはシナリオ2と同特性となる。したがって、本実施の形態の通信方式は適用可能である。
以下では、本実施の形態の通信方式を適用する際に、送信ノード(Uノード40)から受信ノード(Dノード60)に信号を送信するときに、その信号を中継する中継ノード(Uノード50)を決定する方法について説明する。
図9は、本実施の形態の中継ノードを決定する方法を説明するための模式図である。同図において、UノードからDノードに向けて信号を送信するものとする。また、実線で描かれた円は、通信ノードである。
中継ノードが満たすべき条件は、まず、Uノードからの信号を正確に受信することができることである。したがって、Uノードを中心とする所定の半径の円81に含まれるノード(図9に示す例では、4つの通信ノード)が候補となる。このときの半径は、Uノードからの信号の電力などによって決定される。例えば、Uノードからの信号の電力が大きい程、半径は、大きい値になる。
次に中継ノードが満たすべき条件は、UノードからDノードまでの距離を1としたとき、Dノードを中心とする半径αの円82と半径1の円83との間に存在することである。すなわち、中継ノードと受信ノードとの間の距離は、送信ノードと受信ノードとの間の距離より短く、かつ、所定の距離より長いことが、中継ノードに求められる条件である。
ここで、所定の距離、すなわち、半径αは、図8A及び図8Bを用いて決定される。半径αは、図8A及び図8Bに示すような、規格化距離減衰とパケット誤り率(PER)との関係と、受信SNRとに基づいて決定される。具体的には、受信SNRが大きい程、規格化距離減衰gが小さくても(規格化距離減衰の真値が小さく)、PERを小さくすることができる。つまり、半径αは、受信SNRが大きい程、小さな値となるように決定される。
以上のことから、図9に示されるような右下方向の斜線で網掛けされた2つのノードの一方がUノードとして決定される。
例えば、受信SNRが2.0dBであるとき、図8A及び図8Bともに、規格化距離減衰が−6dBであっても、10−2程度のパケット誤り率が得られる。このとき、受信電力レベルの距離減衰が2乗則に従う場合、αはおよそ0.5となり、3乗則に従う場合、αはおよそ0.63となる。
続いて、本実施の形態の通信方式を適用する際に、中継ノード(Uノード50)が受信ノード(Dノード60)に他の送信ノードから送信された信号を中継するときに、送信ノード(Uノード40)を決定する方法について説明する。
図10は、本実施の形態の送信ノードを決定する方法を説明するための模式図である。同図において、UノードはDノードに、他のノードから受信した信号を中継するものとする。また、実線で描かれた円は、通信ノードである。
送信ノードが満たすべき条件は、まず、Uノードに信号を正確に送信することができることである。したがって、Uノードを中心とする所定の半径の円91に含まれるノード(図10に示す例では、4つの通信ノード)が候補となる。このときの半径は、Uノードからの信号の電力などによって決定される。例えば、Uノードからの信号の電力が大きい程、半径は、大きい値になる。
次に送信ノードが満たすべき条件は、UノードからDノードまでの距離を1としたとき、Dノードを中心とする半径βの円93と半径1の円92との間に存在することである。すなわち、送信ノードと受信ノードとの間の距離は、中継ノードと受信ノードとの間の距離より長く、かつ、所定の距離より短いことが、送信ノードに求められる条件である。
以上のことから、図10に示されるような右下方向の斜線で網掛けされた3つのノードの1つがUノードとして決定される。
ここで、所定の距離、すなわち、半径βは、図9と同様に図8A及び図8Bを用いて決定される。例えば、規格化距離減衰が−6dBで、受信電力レベルの距離減衰が2乗則に従う場合、βはおよそ2となり、3乗則に従う場合、βはおよそ1.59となる。
なお、以上の説明では、受信時の電力差が通信距離のみによって決定される簡単なモデルを例に説明したが、実際は、距離以外の様々な要因によっても決定される。この場合は、回線の受信電力レベル差を測定することで、α及びβを決定することができる。
以上のように、本発明では、マルチノードリレー環境下における協力中継伝送におけるネットワーク内での送信回数の削減を目的とし、BICM−IDの繰り返し検出の原理を活用した協力型符号化による中継伝送方式について説明した。さらに、計算機シミュレーションにより、簡易なネットワークトポロジーにおいても適応可能であり、また2ルートを経て宛先ノードに到着した信号に受信信号電力レベル差が存在する環境においても、高い符号化利得が得られる協力関係を構築可能であることを確認した。この特徴により、本発明は、マルチノードが偏在する環境においてネットワークトポロジーの観点で汎用性に優れているといえる。
以上、本発明について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を当該実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、各実施の形態において、送信装置(Uノード)と中継装置(Uノード)とでBPSK変調方式を用いたが、他の変調方式を用いてもよい。ただし、送信装置(Uノード)と中継装置(Uノード)とは同じ変調方式を用いていることが望ましい。
また、2つの送信装置(UノードとUノード)から1つの受信装置(Dノード)に向けて2つの情報を送信したが、3つ以上の送信装置から1つの受信装置に向けて3つの情報を送信してもよい。
また、各実施の形態において、2つの情報から自然二進符号化されたQPSK信号を生成する際に排他的論理和演算を用いたが、他の論理演算を用いてもよい。具体的には、複素平面空間に配置される信号点に含まれる複数のビットのうち少なくとも1つのビットが、受信されたときの繰り返し演算により決定されたときに、他の信号点との間のユークリッド距離が短くなるように、信号点が配置されればよい。
本発明は、次世代無線通信システムの標準化におけるマルチユーザ中継通信環境、又は、無線LANをベースとした無線分散アドホックネットワークなどに適用することができる。
10 送信機
11、12、41、51、52 通信路符号化器
13、14、27、28、43、53、54、67、68 インターリーバ
15、15a、15b シンボルマッピング部
16、46、56 送信アンテナ
20 受信機
21、22、61、62 通信路復号器
23、24、63、64 デインターリーバ
25 シンボルデマッピング部
26、66 受信アンテナ
30 無線通信路
40 Uノード
45、55 BPSK変調器
50 Uノード
57 排他的論理和演算部
60 Dノード
65 協力型復号器
69、70 BPSK復調器
81、82、83、91、92、93 円

Claims (7)

  1. 信号点に含まれるビットの対数尤度比を繰り返し検出する受信装置に向けて、第1送信装置と、当該第1送信装置より前記受信装置に近い位置に位置する第2送信装置とから信号を送信する送信方法であって、
    前記第1送信装置が、第1ビット系列を変調することで第1信号を生成し、生成した第1信号を、前記第2送信装置と前記受信装置とに向けて送信する第1送信ステップと、
    前記第2送信装置が、前記第1信号を受信し、受信した第1信号に含まれる前記第1ビット系列を抽出する受信ステップと、
    前記第2送信装置が、前記受信ステップで抽出された第1ビット系列と、第2ビット系列との論理演算をビット毎に行うことで、第3ビット系列を生成する論理演算ステップと、
    前記第2送信装置が、前記第3ビット系列を変調することで第2信号を生成し、生成した第2信号を、前記受信装置に向けて送信する第2送信ステップとを含む
    送信方法。
  2. 前記論理演算ステップでは、前記第2送信装置が、前記第1ビット系列と前記第2ビット系列との排他的論理和をビット毎に算出することで、前記第3ビット系列を生成する
    請求項1記載の送信方法。
  3. 第1ビット系列を変調することで生成された信号が伝播する間に減衰した信号である第1信号を受信し、受信した第1信号を復調する第1受信ステップと、
    前記第1ビット系列と第2ビット系列との論理演算をビット毎に行うことで生成された第3ビット系列を変調することで生成された第2信号を受信し、受信した第2信号を復調する第2受信ステップと、
    前記第1受信ステップで復調された第1信号と前記第2受信ステップで復調された第2信号とを用いて、ビット毎に、当該ビットの信頼度を示す信頼度情報を繰り返し算出することで、前記第1ビット系列と前記第2ビット系列とを抽出する繰り返し演算ステップとを含む
    受信方法。
  4. 前記繰り返し演算ステップでは、
    前記第1信号と前記第2信号とを、前記第1信号の実数成分を実数成分、前記第2信号の実数成分を虚数成分とする長方形配置されたQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)信号とみなして、当該QPSK信号のビット毎に、当該ビットの対数尤度比を繰り返し算出することで、前記第1ビット系列と前記第2ビット系列とを抽出する
    請求項3記載の受信方法。
  5. 複数の通信装置間で信号を送受信する通信方法であって、
    前記複数の通信装置の1つである第1送信装置が、第1ビット系列を変調することで第1信号を生成し、生成した第1信号を送信する第1送信ステップと、
    前記複数の通信装置の1つである第2送信装置が、前記第1信号を受信し、受信した第1信号に含まれる前記第1ビット系列を抽出する第1受信ステップと、
    前記第2送信装置が、前記受信ステップで抽出された第1ビット系列と、第2ビット系列との論理演算をビット毎に行うことで、第3ビット系列を生成する論理演算ステップと、
    前記第2送信装置が、前記第3ビット系列を変調することで第2信号を生成し、生成した第2信号を送信する第2送信ステップと、
    前記複数の通信装置の1つである受信装置が、前記第1信号が伝播する間に減衰した信号である第3信号を受信し、受信した第3信号を復調する第2受信ステップと、
    前記受信装置が、前記第2信号を受信し、受信した第2信号を復調する第3受信ステップと、
    前記受信装置が、前記第2受信ステップで復調された第3信号と前記第3受信ステップで復調された第2信号とを用いて、ビット毎に、当該ビットの信頼度を示す信頼度情報を繰り返し算出することで、前記第1ビット系列と前記第2ビット系列とを抽出する繰り返し演算ステップとを含み、
    前記第2送信装置は、前記第1送信装置より前記受信装置に近い位置に位置する
    通信方法。
  6. 前記第1送信装置と前記受信装置との間の距離より短く、所定の距離より長くなる位置に位置する通信装置が、前記第2送信装置として決定され、
    前記所定の距離は、前記受信装置における受信SNR(Signal to Noise power Ratio)が大きいほど短い
    請求項5記載の通信方法。
  7. 前記第2送信装置と前記受信装置との間の距離より長く、所定の距離より短くなる位置に位置する通信装置が、前記第1送信装置として決定され、
    前記所定の距離は、前記受信装置における受信SNRが大きいほど長い
    請求項5記載の通信方法。
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