JP5084364B2 - 反射板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置に使用される反射板に関する。
従来から、携帯型情報機器などに使用される表示装置として、軽量で薄型という特徴を有する液晶表示装置が使用されている。液晶表示装置では、屋内での視認性と、屋外における太陽光などの高輝度照明下での視認性とが求められる。外光を利用して表示を行う反射型液晶表示装置では、高輝度照明下では高い視認性を得ることはできるものの、低輝度照明下では視認性が低下する。そこで、反射機能と透過機能の両方を備え、高輝度照明下と低輝度照明下でともに良好な視認性を発揮する半透過型液晶表示装置が実用化されている。
反射機能を有する反射型及び半透過型液晶表示装置においては、液晶を狭持する一対のガラス基板の間に配置された、パネル内蔵型の反射膜が多く使用されている。この反射膜において、画面の斜め上方から入射される外光が正反射される場合には、画面正面に位置する観察者にはほとんど反射光が供給されず、観察者にとっては十分な視認性が得られない。そこで、非特許文献1に記載の技術では、反射膜の表面に、断面形状が線対称の凸面を複数形成し、入射光を反射膜で散乱反射することによって、画面正面に位置する観察者に対して供給される反射光の強度を向上させている。
さらに、特許文献1では、反射膜の表面に、緩斜面と急斜面とを有する凸面を複数形成し、緩斜面の面積を急斜面の面積よりも大きく設定する技術が提案されている。面積の大きい緩斜面で外光を反射することによって、観察者に対してより強度の強い反射光を供給することができ、表示内容に対する視認性が向上する。
亀谷 雅之、外1名、「PDA用3.8インチ反射型カラーTFT−LCD」、SANYO TECHNICAL REVIEW VOL.34 NO.1、2002年6月、p.15−23 特開2003−43231号公報
上記特許文献1の技術では、感光性樹脂膜から成る複数の凸部を形成し、当該複数の凸部を覆って反射膜を形成することによって、反射膜の表面に複数の凸面を形成している。そして、反射膜の形成後、複数の凸部に対して熱処理を行うことによって、当該複数の凸部を硬化している。特許文献1の技術では、感光性樹脂膜から成る複数の凸部を形成した後に、当該複数の凸部に対して熱硬化処理を行っているため、熱硬化処理時に、凸部に熱リフローが生じて、凸部の形状が崩れてしまうことがある。その結果、凸部を覆って形成される反射膜表面の凸面の形状も崩れてしまい、反射膜において所望の反射特性が得られなくなることがある。
そこで、本発明は上記点に鑑みて成されたものであり、液晶表示装置に関して、反射膜の表面に所望の形状の凸面を形成することが可能な技術を提供することを目的とする。
この発明の反射板の製造方法は、液晶表示装置に使用される反射板の製造方法であって、(a)ポジ型の感光材料及びエポキシ樹脂を含む熱硬化型の感光性樹脂膜を形成する工程と、(b)前記感光性樹脂膜をパターンニングして、前記感光性樹脂膜から成る複数の凸部を形成する工程と、(c)前記工程(b)の後に、前記複数の凸部に対して紫外線を照射する工程と、(d)前記工程(c)の後に、前記複数の凸部に対して熱処理を行う工程と、(e)前記工程(d)の後に、前記工程(d)での処理温度よりも高温で前記複数の凸部に対して熱処理を行う工程と、)前記工程(c)の後に、前記複数の凸部を覆う反射膜を形成する工程とを備える。
この発明によれば、複数の凸部が熱リフローすることを抑制できる。そのため、複数の凸部の形状を維持することができ、当該複数の凸部を覆って形成される反射膜の表面に所望の形状の凸面を形成することができる。
図1は本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の構造を示す平面図である。本実施の形態に係る液晶表示装置は、例えば、アクティブマトリックス型の半透過型液晶表示装置であり、一対のガラス基板の間に配置された、パネル内蔵型の反射板を備えている。
図1に示されるように、本実施の形態に係る液晶表示装置は、液晶表示パネル100と、液晶表示パネル100に各種駆動電圧を出力して当該液晶表示パネル100を駆動する駆動部(図示せず)とを備えている。液晶表示パネル100は、平面視上で行列状に配列された複数の画素部110を備えている。
なお、図1中のX軸及びY軸は、本液晶表示装置の画面を装置外側から見た際の画面左右方向及び画面上下方向をそれぞれを示している。X軸の正の方向は、本液晶表示装置の画面を装置外側から見た際の画面右方向を示しており、Y軸の正の方向は、本液晶表示装置の画面を装置外側から見た際の画面上方向を示している。
図2は図1に示される構造の矢視A−Aにおける断面構造を示す図であって、一つの画素部110の断面構造を示している。図2に示されるように、画素部110は、本液晶表示装置に入射される外光を前面方向に反射する反射領域Rfと、液晶表示パネル100の背面に配置されたバックライト(図示せず)からの光を透過して前面方向に取り出す透過領域Trとを備えている。本実施の形態では、図1に示されるように、平面視上では、反射領域Rfは透過領域Trを取り囲んでいる。
反射領域Rfでは、ガラス基板1上に、蓄積容量電極7とスイッチング素子10のゲート電極2とが形成されている。スイッチング素子10は、例えば、ボトムゲート型の薄膜トランジスタ(TFT)である。ガラス基板1上にはゲート電極2及び蓄積容量電極7を覆って絶縁膜3が形成されている。絶縁膜3のうちゲート電極2上の部分は、スイッチング素子10のゲート絶縁膜として機能する。ゲート電極2の上方では絶縁膜3上に半導体層4が形成されている。半導体層4内には、スイッチング素子10の2つのソース・ドレイン領域(図示せず)が形成されている。半導体層4上には、当該半導体層4内の2つのソース・ドレイン領域にそれぞれ接触して2つのソース・ドレイン電極5が形成されている。2つのソース・ドレイン電極5の一方は、蓄積容量電極7の上方まで延在している。絶縁膜3上には、半導体層4及び2つのソース・ドレイン電極5を覆って層間絶縁膜6が形成されている。層間絶縁膜6上には、すでに熱硬化している熱硬化型の感光性樹脂膜11が形成されている。
反射領域Rfでは、感光性樹脂膜11及び層間絶縁膜6内に、それらの膜厚方向に貫通して、蓄積容量電極7上方のソース・ドレイン電極5に達する接続孔14が形成されている。また透過領域Trでは、感光性樹脂膜11、層間絶縁膜6及び絶縁膜3内に、それらの膜厚方向に貫通して、ガラス基板1に達する貫通孔24が形成されている。
感光性樹脂膜11上と、接続孔14及び貫通孔24内には、透明導電膜から成る画素電極12が形成されている。反射領域Rfでは、画素電極12は蓄積容量電極7上方のソース・ドレイン電極5と接触しており、透過領域Trでは、画素電極12はガラス基板1と接触している。各画素部110における画素電極12は、他の画素部110の画素電極12と電気的に分離している。
反射領域Rfでは、金属薄膜から成る反射膜13が画素電極12上に形成されている。本実施の形態では、反射領域Rfに形成された感光性樹脂膜11、画素電極12及び反射膜13で反射板16が構成されており、この反射板16が、入射された外光を画面正面に位置する観察者に向けて反射する。感光性樹脂膜11上と、接続孔14及び貫通孔24内には、画素電極12及び反射膜13を覆って、後述の液晶20を配向させる配向膜15が形成されている。
対向側ガラス基板31上には、色材32及びブラックマトリックス33が形成されている。色材32及びブラックマトリックス33上にはオーバーコート膜34が形成されている。オーバーコート膜34上には、透明導電膜から成る共通電極35が形成されている。そして、共通電極35上には、液晶20を配向させる配向膜36が形成されている。
ガラス基板1と対向側ガラス基板31とは、ガラス基板1の画素電極12側の主面と、対向側ガラス基板31の共通電極35側の主面とが互いに向き合うように、所定距離を成して対向配置されている。ガラス基板1と対向側ガラス基板31とは、それらの間に張り合わせスペーサ(図示せず)を挟持しており、この張り合わせスペーサによって、ガラス基板1と対向側ガラス基板31との間が一定距離に維持されている。対向配置されたガラス基板1と対向側ガラス基板31との間には液晶20が注入されている。そして、液晶表示パネル100は、ガラス基板31が前面側となるように図示しない筺体内に配置されている。なお、ガラス基板1及び対向側ガラス基板31のそれぞれでは、液晶20側の主面とは反対側の主面に偏光板(図示せず)が張り合わされている。
以上のような構造を備える本液晶表示装置では、駆動部からゲート電極2に所定電位が印加されて、スイッチング素子10がオン状態となると、駆動部から一方のソース・ドレイン電極5に印加された駆動電位が他方のソース・ドレイン電極5を介して画素電極12に印加される。一方で、画素電極12と対向配置された共通電極35にも、駆動部から所定電位が印加される。その結果、画素電極12と共通電極35との間に電位差が生じて、それらの間の液晶20には電界が印加される。これにより、液晶表示パネル100での光の透過率が変化する。また、本液晶表示装置では、蓄積容量電極7と、その上方の画素電極12と、それらの間の絶縁膜3とで蓄積容量が形成され、画素電極12に印加された駆動電位は、当該蓄積容量で蓄積される。そのため、スイッチング素子10がオフ状態になった場合であっても画素電極12には駆動電位が印加される。
また、本液晶表示装置では、その表示面から入射された外光は、反射膜13で反射されて、前面方向に取り出される。一方で、低輝度照明下においては、液晶表示パネル100の背面に位置するバックライトが点灯し、当該バックライトからの光が透過領域Trを通って前面方向に取り出される。本実施の形態では、透過領域Trを通過する透過光が液晶20内を進行する距離22は、反射領域Rfでの反射光が液晶20内を進行する距離21よりも大きく設定されている。したがって、反射光と透過光との間には液晶20内で光路差23が発生している。この光路差23は例えば2.0μm程度に設定されている。
次に、本実施の形態に係る反射板16の構造について詳細に説明する。図2に示されるように、感光性樹脂膜11の対向側ガラス基板31側の主面111には、複数の凸部112が形成されている。そのため、感光性樹脂膜11上に形成された反射膜13の対向側ガラス基板31側の主面113には、複数の凸部112の表面形状に応じて複数の凸面114が形成されている。
図3は反射板16を拡大して示す断面図である。図4は反射膜13の主面113に形成された一つの凸面114の形状を示す平面図である。なお、感光性樹脂膜11の主面111に形成された凸部112の平面視上の形状も図4と同様の形状となる。感光性樹脂膜11の凸部112の形状は、平面視上で略方形状となっている。凸部112の表面は、緩斜面112aとそれと連続する急斜面112bとを含んでいる。緩斜面112a及び急斜面112bは、緩斜面112aが画面上方側に位置するようにY軸方向に沿って並んで配置されている。緩斜面112aは前面側の斜め上方に向いており、急斜面112bは前面側の斜め下方に向いている。そして、緩斜面112aの面積は急斜面112bの面積よりも大きく設定されている。凸部112では、その表面にこのような緩斜面112a及び急斜面112bを有しているため、そのY軸方向に沿った断面形状が非対称の山形となっている。
反射膜13の主面113に形成された凸面114も、感光性樹脂膜11の凸部112の表面と同様の形状を有している。凸面114の形状は、平面視上で略方形状となっている。凸面114は、緩斜面114aとそれと連続する急斜面114bとを含んでおり、緩斜面114a及び急斜面114bは、緩斜面114aが画面上方側に位置するようにY軸方向に沿って並んで配置されている。緩斜面114aは前面側の斜め上方に向いており、急斜面114bは前面側の斜め下方に向いている。そして、緩斜面114aの面積は急斜面114bの面積よりも大きく設定されている。凸面114は、このような緩斜面114a及び急斜面114bを有しているため、そのY軸方向に沿った断面形状が非対称の山形となっている。
本実施の形態では、ガラス基板1の主面を基準とした際の緩斜面114aの傾斜角αは、5°以上15°以下に設定されている。一方で、ガラス基板1の主面を基準とした際の急斜面114bの傾斜角βは、35°以上60°以下に設定されている。このように、本実施の形態では、急斜面114bの傾斜角βが、従来技術では実現できない、35°以上60°以下という非常に大きな値に設定されている。この角度は、後述する本願発明の製造方法を使用することによって実現することができる。緩斜面114aに外光が入射すると、当該外光は、画面正面に位置する観察者に向かって反射されるようになる。一方で、急斜面114bに外光が入射されると、当該外光は、本液晶表示装置の外部には出力されない。これは、急斜面114bで反射された光が対向側ガラス基板31で全反射するように、急斜面114bの傾斜角βが設定されているからである。したがって、図3に示されるように、反射膜13の主面113のうち急斜面114bが形成されている領域49は、表示特性に寄与しない不要な領域となる。
また、本実施の形態では、感光性樹脂膜11の平均膜厚が2.0μm±0.2μmに設定されており、凸部112の高さが、感光性樹脂膜11の平均膜厚の1/2倍以下であり、かつ1.0μm以下に設定されている。そして、感光性樹脂膜11において最も厚さが小さい部分、つまり、スイッチング素子10の上方における、主面111が最も凹んでいる部分での膜厚は1μm以上に設定されている。
図5は本実施の形態に係る反射膜13での反射特性を示す図である。図5では、横軸及び縦軸に、反射膜13での反射光の反射角Deg及び反射光強度Rをそれぞれ示している。図5は、図6に示される試料200における反射膜13での緩斜面114aに、所定の入射角で光を入射した際の反射膜13の反射特性を測定した結果を示している。試料200では、図6に示されるように、ガラス基板1上に感光性樹脂膜11が形成されており、当該感光性樹脂膜11上に直接反射膜13が形成されている。
図5中の実線53は、本実施の形態に係る反射膜13を想定して、緩斜面114aの傾斜角αを15°に、急斜面114bの傾斜角βを40°にそれぞれ設定した際の反射膜13の反射特性を示している。図5中の破線54は、従来技術での反射膜を想定して、緩斜面114aの傾斜角αを15°に、急斜面114bの傾斜角βを21°にそれぞれ設定した際の反射膜13の反射特性を示している。
図5中の横軸では、反射光における、ガラス基板1の主面に対する正反射方向の反射角Degを0°とし、正反射方向よりも、画面上方側の反射角Degを負の値で示し、画面下方側の反射角Degを正の値で示している。また、図5中の縦軸では、緩斜面114aでの反射光の強度を、標準白色板での反射光の強度で標準化した際の値をパーセント表示している。
図5に示されるように、反射光強度Rは反射角Degが−16°あたりで最大値を示している。これは、緩斜面114aの傾斜角αが15°に設定されているからである。そして、実線53で示される、傾斜角α及びβがそれぞれ15°及び40°に設定されている反射膜13での反射光強度Rの最大値は、破線54で示される、傾斜角α及びβがそれぞれ15°及び21°に設定されている反射膜13での反射光強度Rの最大値の約1.2倍となっている。
このように、本実施の形態では、反射膜13の主面113に形成された凸面114での急斜面114bが、35°以上60°以下という非常に大きな傾斜角βを有するため、凸面114において緩斜面114aが占める面積を大きくすることができる。したがって、緩斜面114aを利用して外光を反射することによって、図5に示されるように、反射膜13での外光の反射量を大きくすることができる。よって、観察者での反射光の強度を向上することができ、表示内容に対する視認性が向上する。
また、本実施の形態では、凸部112の高さが、感光性樹脂膜11の平均膜厚の1/2倍以下であり、かつ1.0μm以下に設定されている。このように、凸部112の高さを十分小さく設定することによって、絶縁膜たる感光性樹脂膜11において厚さが最も大きい部分の膜厚を大きくすることなく、ソース・ドレイン電極5やゲート電極2などの導電膜と、反射膜13との間の電気的絶縁性を十分に確保することができる。よって、絶縁膜の膜厚を厚くすることなく、反射膜13と導電膜との間の電気的絶縁性を向上できる。また、導電膜と反射膜13との間の寄生容量の増加も抑制できる。
次に、図1〜4に示される本実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法について説明する。図7〜13は本実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法を示す図である。なお、以下では、反射板16の製造方法、特に感光性樹脂膜11の製造方法を中心に説明するため、図7,9,10,11,13に示される本液晶表示装置の断面構造では、ガラス基板1と感光性樹脂膜11だけを示している。
まず、ガラス基板1上にスイッチング素子10及び蓄積容量電極7を形成する。そして、スイッチング素子10及び蓄積容量電極7を覆ってガラス基板1上に層間絶縁膜6を形成する。
次に図7に示されるように、ガラス基板1上に、例えば膜厚3.0μmの感光性樹脂膜11を形成する。ここで形成される感光性樹脂膜11は、例えば、硬化剤としてエポキシ樹脂を含む、アクリルを主体とした熱硬化型樹脂膜であって、ポジ型の感光材料たるナフトキノンギアジドを含んでいる。本感光性樹脂膜11の材料としては、例えば、JSR株式会社製の型番PC−335を使用することができる。
図8は本実施の形態に係る感光性樹脂膜11の露光光に対する感度特性を示す図である。図8では、横軸に露光光の露光エネルギー量Doseを示し、縦軸に現像量dvを示している。現像量dvは現像される部分の膜厚を示している。図8中の実線51は感光性樹脂膜11の感度特性を示しており、一点鎖線52は一般的に使用されるフォトレジストの感度特性を示している。
図8に示されるように、本実施の形態に係る感光性樹脂膜11での現像量dvは、露光エネルギー量Doseに対して強い線形性を示す。そして、露光エネルギー量Doseが変化した際の現像量dvの変化の様子を示すグラフ(実線51)の傾きは、感光性樹脂膜11の方が、一般的なフォトレジストよりも小さくなっている。
このように、現像量dvが露光エネルギー量Doseに対して強い線形性を示し、かつ露光エネルギー量Doseの変化に対してあまり現像量dvが変化しない感光性樹脂膜11を使用することによって、感光性樹脂膜11に対する露光制御が容易となり、感光性樹脂膜11を所望の形状にパターンニングしやすくなる。
次に、得られた構造に対して90℃で2分間熱処理を行い、感光性樹脂膜11に対してプリベークを行う。
次に図9に示されるように、所定のマスクパターンが形成されたフォトマスク40を用いて、感光性樹脂膜11に対して露光処理を行う。そして、現像液(TMAH 0.4wt%)を用いて、感光性樹脂膜11のうち感光された部分211を常温で90秒間現像する。その後、得られた構造に対して、超純水を使用したリンス処理を行って、エアナイフなどを用いて水切り処理を行う。これにより、図10に示されるように、感光性樹脂膜11の主面111には、緩斜面112aと急斜面112bとを表面に有する凸部112が複数形成される。
図9に示されるように、フォトマスク40では、感光性樹脂膜11での複数の凸部112のそれぞれの形成位置に応じて、所定の回折格子パターンが形成された回折格子部41と、露光光45に対する透過率が約0%の遮光部分42と、露光光45に対する透過率が約100%の透過部分43とがこの順で並んで設けられている。感光性樹脂膜11では、透過部分43の下方に位置する部分は深い位置まで感光され、遮光部分42の下方に位置する部分はほとんど感光されない。これにより、感光性樹脂膜11における、透過部分43と遮光部分42との境界領域の下方に位置する部分では、形成すべき凸部112の急斜面112bの形状に応じて感光される。また、感光性樹脂膜11における回折格子部41の下方に位置する部分は、回折格子部41が有する所定の回折格子パターンの影響によって、形成すべき凸部112の緩斜面112aの形状に応じて、感光性樹脂膜11の膜厚方向とは垂直な方向に沿って感光量が変化する。
本実施の形態では、露光光45の照射エネルギー量は、当該露光光45を直接感光性樹脂膜11に照射した際の現像量dvが1μmとなるような値に設定されている。したがって、凸部112の高さは1μm程度になる。
図10に示されるように、形成直後の凸部112の表面には、現像液による表面荒れや、露光の際に発生する露光干渉縞や定在波の影響によって、微小突起46が存在する。また、急斜面112bと緩斜面112aとの境界領域や、急斜面112bと感光性樹脂膜11の凸部112が形成されていない平坦面との境界領域には角部47が形成される。微小突起46は反射特性を劣化させ、角部47には電界が集中しやすくなる。本実施の形態では、後の工程で実行される低温の熱処理によって、微小突起46が無くなるとともに、角部47が丸くなるため、反射特性の劣化を抑制でき、電界集中を緩和できる。その結果、画質が向上する。
なお、本実施の形態では、回折格子パターンを有するフォトマスク40を使用したが、当該フォトマスク40を使用した場合と同様の露光プロファイルが得られるのであれば、ハーフトーンマスクを使用して露光処理を行って良いし、複数回露光を行うステップ露光法を用いて露光処理を行っても良い。また、上記非特許文献1に記載されている、反射板の表面を凹凸形状にする技術を使用しても良い。
また、感光性樹脂膜11に対する露光エネルギー量は、設定する緩斜面112aの傾斜角に応じて調整されるが、感光性樹脂膜11上に形成される反射膜13と、下層の導電膜との電気的絶縁性や寄生容量を考慮すれば、現像量dvが1μm以下となるような露光エネルギー量が望ましい。
次に、接続孔14及び貫通孔24を形成するために、フォトマスク40を他のフォトマスクに交換し、当該他のフォトマスクを使用して、感光性樹脂膜11を露光する。その後、感光性樹脂膜11に対して現像処理を行う。これにより、感光性樹脂膜11内には、蓄積容量電極7の上方に、接続孔14の一部となる貫通孔が形成されるとともに、透過領域Trに貫通孔24の一部となる貫通孔が形成される。感光性樹脂膜11の膜厚は3.0μmであるため、このときの露光エネルギー量は、現像量dvが3.0μmとなるような値に設定される。その後、接続孔14の一部となる貫通孔によって露出した層間絶縁膜6を除去するとともに、貫通孔24の一部となる貫通孔によって露出した層間絶縁膜6を除去し、その下の絶縁膜3を除去する。これにより、接続孔14と貫通孔24とが完成する。
次に図11に示されるように、感光性樹脂膜11の全面に対して、波長が150nm以上450nm以下の紫外線63を照射する。本実施の形態では、2種類の紫外線63を感光性樹脂膜11に照射する。まず、波長が300nm以上450nm以下の紫外線63を感光性樹脂膜11に照射し、その後、波長が150nm以上300nm未満の紫外線63を感光性樹脂膜11に照射する。波長が300nm以上450nm以下の紫外線63としては、例えば、波長が365nm、405nm及び436nmの少なくとも一つを含む紫外線が使用される。波長が150nm以上300nm未満の紫外線63としては、例えば、波長が185nm及び254nmの少なくとも一つを含む紫外線が使用される。以後、波長が300nm以上450nm以下の紫外線63を「近紫外線63」と呼び、波長が150nm以上300nm未満の紫外線63を「遠紫外線63」と呼ぶことがある。
図12は感光性樹脂膜11に紫外線63を照射することが可能な紫外線照射装置70の構成を示す図である。図12に示されるように、紫外線照射装置70には、密閉構造となるチャンバ67が設けられている。チャンバ67は、容器66と、当該容器66にパッキン65を間に挟んで取り付けられる蓋64とで構成されている。チャンバ67内においては、蓋64の内壁に、紫外線63を照射する紫外線ランプ62が取り付けられており、当該紫外線ランプ62に対向するように、冷却機能を備えたクーリングプレート68が配置されている。またチャンバ67内には、窒素やアルゴン等の不活性ガスGASがバルブ61を介して供給される。これにより、チャンバ67内を不活性ガス雰囲気にすることができる。そして、チャンバ67内は排気管EXHを介して常に排気されている。
このような紫外線照射装置70を使用して感光性樹脂膜11に紫外線63を照射する際には、まず、チャンバ67内のクーリングプレート68上に、ガラス基板1を感光性樹脂膜11を上にして載置する。そして、チャンバ67内に不活性ガスGASを供給して、チャンバ67内を、例えば酸素濃度10%以下の不活性ガス雰囲気にする。その後、紫外線ランプ62から紫外線63を出力する。これにより、紫外線ランプ62からの紫外線63が感光性樹脂膜11の表面全面に照射される。このとき、クーリングプレート68によって、ガラス基板1の温度は、当該ガラス基板1が熱リフローを生じない温度、例えば80℃以下に保持されている。
本実施の形態では、近紫外線63と遠紫外線63とを、別々の紫外線照射装置70を使用して感光性樹脂膜11に照射する。つまり、近紫外線63を発生する紫外線ランプ62を備える紫外線照射装置70を使用して、まず感光性樹脂膜11に対して近紫外線63を照射し、その後、遠紫外線63を発生する紫外線ランプ62を備える紫外線照射装置70を使用して、感光性樹脂膜11に対して遠紫外線63を照射する。近紫外線63の照射量は例えば500〜700mJ/cm2であって、遠紫外線63の照射量は例えば2000〜3000mJ/cm2である。これらの照射量は積算照射量である。したがって、近紫外線63及び遠紫外線63のそれぞれを複数回に分けて感光性樹脂膜11に照射し、近紫外線63及び遠紫外線63のそれぞれのトータルの照射量が上記値となれば良い。
このように、近紫外線63と遠紫外線63とを異なる光源から感光性樹脂膜11に対して照射することによって、近紫外線63の照射強度と遠紫外線63の照射強度とを別個独立して調整することができる。
なお、遠紫外線63の感光性樹脂膜11に対する照射量が多くなりすぎると、当該照射量に応じて感光性樹脂膜11が黄味に着色する。感光性樹脂膜11が黄味に着色すると、画質の低下を招来することから、遠紫外線63の感光性樹脂膜11に対する照射量は上記の数値範囲に設定することが望ましい。
次に、クーリングオーブンを用いて、得られた構造に対して、例えば100℃で30分間、低温の第1の熱処理を行う。その後、得られた構造に対して、例えば230℃で60分間、高温の第2の熱処理を行う。この第2の熱処理は、熱硬化型の感光性樹脂膜11に対する熱硬化処理であって、第2の熱処理によって、感光性樹脂膜11では、主剤であるアクリルと、硬化剤であるエポキシ樹脂との架橋反応が生じる。
以上のような第1及び第2の熱処理を行うことによって、図13に示されるように、表面に微小突起46の無い、表面がなめらかな凸部112を得ることができ、上記角部47は丸くなる。一方で、第1及び第2の熱処理後の凸部112の緩斜面112a及び急斜面112bの傾斜角は、形成直後の値、つまり図10に示される状態からほとんど変化しない。これは、第1及び第2の熱処理によっては、感光性樹脂膜11では必要最小限の熱リフローしか発生しないからである。以下にこの理由について説明する。
本実施の形態では、ポジ型の感光材料とエポキシ樹脂とを含む感光性樹脂膜11に対して、波長が300nm以上450nm以下の紫外線63を照射している。これにより、ポジ型の感光材料(ナフトキノンジアジド)が分解してカルボン酸を生じ、当該カルボン酸とエポキシ樹脂とが架橋反応を生じる。その結果、感光性樹脂膜11の大部分がある程度硬化される。紫外線照射後の低温の第1の熱処理は、このカルボン酸とエポキシ樹脂との架橋反応を促進するために行っている。第1の熱処理では、感光性樹脂膜11の硬化が進行し、かつ低温であるため、感光性樹脂膜11に発生する熱リフロー量を、微小突起46が無くなり、角部47が丸くなる程度に制御することができる。例えば、0.1〜0.2μmの段差を0.05μm以下にする程度の熱リフロー量に制御することができる。
さらに、本実施の形態では、熱硬化型の感光性樹脂膜11に対して、波長が150nm以上300nm未満の紫外線63を照射している。当該紫外線63は、波長が短いため、感光性樹脂膜11の表層部にまでしか到達しない。したがって、感光性樹脂膜11では、表層部にだけエネルギーが供給され、当該エネルギーによって、感光性樹脂膜11の表層部では光架橋反応が生じて、当該表層部は硬化する。具体的には、当該表層部では、熱硬化処理を行った場合と同様に、主剤であるアクリルと、硬化剤であるエポキシ樹脂とが架橋反応を生じて、当該表層部が硬化する。その後、高温の第2の熱処理を行って感光性樹脂膜11を熱硬化させることによって、感光性樹脂膜11が完全に硬化するようになる。この高温の第2の熱処理を行う際には、感光性樹脂膜11はある程度硬化しているため、第2の熱処理中に感光性樹脂膜11が熱リフローすることはほとんど無い。感光性樹脂膜11に対する遠紫外線63の照射量が多いほど、感光性樹脂膜11では熱リフローが生じにくくなる。
このように、感光性樹脂膜11に対して、近紫外線63を照射した場合と、遠紫外線63を照射した場合とでは、感光性樹脂膜11で生じる硬化反応が異なる。この硬化反応の相違は、熱昇華脱離ガス分析法(TDS法)を用いて硬化後の感光性樹脂膜11からの脱離ガスを分析し、その分析結果から判断することができる。遠紫外線63を用いて硬化した感光性樹脂膜11は、近紫外線63と第1の熱処理とを用いて硬化した感光性樹脂膜11と比較して、質量数が“15”と“29”の脱離ガスの検出量が2/3倍となる。
以上のように、感光性樹脂膜11では、カルボン酸とエポキシ樹脂との架橋反応によってその大部分が硬化し、さらにその表層部はアクリルとエポキシ樹脂とが架橋して硬化する。本実施の形態では、このような異なる2種類の硬化反応を感光性樹脂膜11に予め生じさせることによって、感光性樹脂膜11を熱硬化させるための高温の第2の熱処理では、ほとんど熱リフローが発生せず、感光性樹脂膜11の凸部112の形状は、形成直後の形状を維持し、熱硬化処理で凸部112の形状が崩れることを抑制できる。
なお、第1の熱処理での処理温度は、感光性樹脂膜11において、カルボン酸とエポキシ樹脂とを架橋反応させる最適温度に設定され、この最適温度は感光性樹脂膜11の材料によって異なる。第1の熱処理での処理温度が低すぎると、エポキシ樹脂とカルボン酸との架橋反応が不十分であり、第2の熱処理の際に感光性樹脂膜11に熱リフローが生じやすくなる。また、第1の熱処理の処理温度が高すぎると、第1の熱処理の際に感光性樹脂膜11に熱リフローが生じやすくなる。これらの観点から、第1の熱処理での処理温度は95℃〜105℃が望ましい。
また、第2の熱処理での処理温度が低すぎると、感光性樹脂膜11での熱硬化が不十分であり、高すぎると感光性樹脂膜11が黄味に着色して画質が劣化する可能性がある。これらの観点から、第2の熱処理での処理温度は220〜230℃が望ましい。
次に、ITO膜またはIZO膜などの透明導電膜を全面に形成し、既存の写真製版技術及びエッチング技術を使用して、当該透明導電膜を島状にパターンニングする。これにより、透明導電膜から成る画素電極12が完成する。そして、アルミニウム、アルミニウムを主体とする合金、銀あるいは銀合金などの反射率の高い材料から成る金属薄膜を全面に形成し、既存の写真製版技術及びエッチング技術を使用して、反射領域Rfの部分だけが残るように当該金属薄膜を島状に加工する。これにより、金属薄膜から成る反射膜13が完成する。その後、配向膜15を全面に形成する。上述のように、感光性樹脂膜11の凸部112の形状が崩れないことから、凸部112を覆って形成される反射膜13の主面113には、上述の図3に示されるような所望の形状を有する凸面114を形成することができる。
次に、色材32、ブラックマトリックス33、オーバーコート膜34、共通電極35及び配向膜36が形成された対向側ガラス基板31を準備する。そして、上述の図2に示されるように、スペーサ等を利用して、ガラス基板1と対向側ガラス基板31とを、それらの間に液晶20を挟んで対向配置させる。
以上のように、本実施の形態に係る製造方法では、感光性樹脂膜11に対する熱硬化処理である第2の熱処理の前に、複数の凸部112に対して、波長が150nm以上450nm以下の紫外線63を照射しているため、第2の熱処理の前に複数の凸部112がある程度硬化する。したがって、第2の熱処理によって、複数の凸部112が熱リフローすることを抑制できる。その結果、複数の凸部112の形状を維持することができ、当該複数の凸部112を覆って形成される反射膜13の主面113に所望の形状の凸面114を形成することができる。
波長が300nm以上450nm以下の紫外線63を複数の凸部112に照射した場合には、複数の凸部112では、ポジ型の感光材料が分解してカルボン酸が発生し、当該カルボン酸とエポキシ樹脂とが架橋反応を生じる。その結果、複数の凸部112がある程度硬化し、第2の熱処理によって、複数の凸部112が熱リフローすることを抑制できる。
また、波長が150nm以上300nm未満の紫外線63を複数の凸部112に照射した場合には、複数の凸部112の表層部では光架橋反応が生じて、当該表層部が硬化する。そのため、第2の熱処理によって複数の凸部112が熱リフローすることを抑制できる。
そして、波長が300nm以上450nm以下の紫外線63と、波長が150nm以上300nm未満の紫外線63との両方を複数の凸部112に照射することによって、当該複数の凸部112では飛躍的に熱リフローが生じにくくなり、従来技術では得られることのない、35°以上60°以下という非常に傾斜角の大きい急斜面114bを有する凸面114を反射膜13の主面113に形成することが可能となる。
また、波長が300nm以上450nm以下の紫外線63を複数の凸部112に照射した後に、当該複数の凸部112に対して、低温の第1の熱処理を行うことによって、当該複数の凸部112でのカルボン酸とエポキシ樹脂との架橋反応が促進する。したがって、短時間で所望の硬さの複数の凸部112を得ることができる。
なお、本実施の形態では、感光性樹脂膜11に対しては、近紫外線63を照射した後に遠紫外線63を照射しているが、近紫外線63と遠紫外線63とを同時に、あるいは、遠紫外線63を照射した後に、近紫外線63を照射しても良い。感光性樹脂膜11に遠紫外線63を照射した場合には、感光性樹脂膜11の表層部は硬化し変質することから、その状態で、近紫外線63を感光性樹脂膜に照射した場合には、近紫外線63が感光性樹脂膜11の内部にまで到達しにくくなる。この場合には、感光性樹脂膜11では、表層部は硬化するものの、内部はあまり硬化せず、第2の熱処理時に感光性樹脂膜11の主面111に皺が生じることがある。そのため、感光性樹脂膜11上に形成される反射膜13の主面113にも皺が形成され、反射板16での反射特性が劣化することがある。したがって、感光性樹脂膜11に対しては、本実施の形態のように、近紫外線63を照射した後に遠紫外線63を照射する方が好ましい。
また、遠紫外線63は200nm以下の波長を有する方が好ましい。一般的に、遠紫外線63を発生する紫外線ランプ62での発熱量は大きいため、感光性樹脂膜11に対して長時間遠紫外線63を照射すると、紫外線ランプ62の下方に位置するガラス基板1が加熱されてしまう。波長が200nm以下の紫外線はエネルギーが大きいため、短時間で感光性樹脂膜11を所望の硬さにすることができる。したがって、紫外線ランプ62での発熱がガラス基板1に与える悪影響を低減することができる。
また、本実施の形態では、感光性樹脂膜11に対して不活性ガス雰囲気中で紫外線63を照射しているが、大気雰囲気中で紫外線63を照射しても良い。感光性樹脂膜11に対して大気雰囲気中で紫外線63を照射した場合には、感光性樹脂膜11が酸化して変色し、画質が劣化する可能があるため、これを防止するために、本実施の形態のように、不活性ガス雰囲気中で紫外線63を照射する方が好ましい。
遠紫外線63が200nm以下の波長を含む場合には、感光性樹脂膜11に対して不活性ガス雰囲気中で遠紫外線63を照射することは特に有効である。大気雰囲気中で、波長が200nm以下の紫外線を感光性樹脂膜11に照射した場合には、大気中の酸素がオゾンに変化する。感光性樹脂膜11ではこのオゾンによって酸化還元反応が生じ、感光性樹脂膜11の表面がエッチングされるとともに、感光性樹脂膜11が黄味に着色してしまう。不活性ガス雰囲気中で遠紫外線63を照射することによって、これを防止することができる。
また、大気中で遠紫外線63を照射する場合には、オゾンによる感光性樹脂膜11での酸化還元反応を防止するために、波長が200nm以下の紫外線が照射されないようにしても良い。この場合には、上述のように、大気中の酸素により感光性樹脂膜11が酸化して黄味に着色するが、この着色量は、オゾンが発生した場合の着色量よりもかなり少ないため、問題とならない場合が多い。
また、本実施の形態では、本発明を透過型液晶表示装置に適用した場合について説明したが、本発明は反射型液晶表示装置にも適用することができる。その際には、画素電極12を反射膜として使用できることから、感光性樹脂膜11上に直接反射膜が形成されることになる。
また、スイッチング素子10として、他のスイッチング素子、例えば、薄膜ダイオードやトップゲート型の薄膜トランジスタを使用しても良い。
また、本願発明は、スイッチング素子10を備えていないパッシブマトリックス型の液晶表示装置にも適用することができる。
また、本実施の形態では、感光性樹脂膜11の主面111に断面形状が非対称の山形である凸部112が形成された反射板16を備える液晶表示装置の製造方法について説明したが、感光性樹脂膜11の主面111に断面形状が線対称の山形である凸部112が形成された反射板16を備える液晶表示装置を製造する場合にも、本発明に係る製造方法を使用することができる。
本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の構造を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る反射板の構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る反射膜の凸面の形状を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る反射板の反射特性を示す図である。 図5の反射特性を求める際に使用した試料の構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る感光性樹脂膜の感度特性を示す図である。 本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る紫外線照射装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法を示す断面図である。
符号の説明
1 ガラス基板、2 ゲート電極、5 ソース・ドレイン電極、11 感光性樹脂膜、13 反射膜、16 反射板、20 液晶、31 対向側ガラス基板、63 紫外線、111,113 主面、112 凸部、114 凸面、114a 緩斜面、114b 急斜面、α,β 傾斜角。

Claims (2)

  1. 液晶表示装置に使用される反射板の製造方法であって、
    (a)ポジ型の感光材料及びエポキシ樹脂を含む熱硬化型の感光性樹脂膜を形成する工程と、
    (b)前記感光性樹脂膜をパターンニングして、前記感光性樹脂膜から成る複数の凸部を形成する工程と、
    (c)前記工程(b)の後に、前記複数の凸部に対して紫外線を照射する工程と、
    (d)前記工程(c)の後に、前記複数の凸部に対して熱処理を行う工程と、
    (e)前記工程(d)の後に、前記工程(d)での処理温度よりも高温で前記複数の凸部に対して熱処理を行う工程と、
    )前記工程(c)の後に、前記複数の凸部を覆う反射膜を形成する工程と
    を備える、反射板の製造方法。
  2. 請求項1に記載の反射板の製造方法であって、
    前記工程(c)は、
    波長が300nm以上450nm以下の紫外線を前記複数の凸部に照射する第1工程と、
    前記第1工程の後に、不活性ガス雰囲気中で波長が150nm以上300nm未満の紫外線を前記複数の凸部に照射する第2工程と
    を有する、反射板の製造方法。
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