JP5084176B2 - タッチパネル一体型情報表示装置 - Google Patents
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なお、本発明において、「表示パネルの曲率半径が500mm以下」とは、表示パネルを曲率半径500mm以下に曲げた状態で表示パネルを構成することを意味するのではなく、表示パネルを曲率半径500mm以下まで曲げることが可能であることを意味する。
上記表示パネル12としては、少なくとも一方が透明な2枚のフィルム基板間に、帯電性を有する表示用有色粒子から成る表示媒体を封入し、前記フィルム基板に設けた電極間に電圧を印加し、表示媒体に電界を付与することによって表示媒体を移動させて画像等の情報を表示するようにした、可撓性を有するパッシブ駆動もしくはアクティブ駆動される帯電粒子駆動型の表示パネルを用いることができるが、これに限定されるものではない。
上記タッチパネル13としては、位置検出機能および書込入力機能を有する光透過性を有するものを用いることができ、例えば電磁授受方式タッチパネル、抵抗膜方式タッチパネル、静電容量方式タッチパネルまたはドットスペーサー方式タッチパネルを用いることができる。
図2(a)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは表示用白色粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと表示用黒色粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図2(a)に示す例では、基板1、2の間に例えば格子状に隔壁4を設けセルを形成している。また、図2(a)において、手前にある隔壁は省略している。電極は、基板の外側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
図2(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電性を有する1種の表示媒体3(ここでは表示用白色粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させ、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、電極6またはフィルム基板1の色を観察者に視認させて電極6または基板1の色の表示を行っている。なお、図2(b)に示す例では、基板1、2の間に例えば格子状の隔壁4を設けセルを形成している。また、図2(b)において、手前にある隔壁は省略している。電極は、基板の外側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
以上の説明は、粒子群からなる白色表示媒体3Wを粉流体からなる白色表示媒体に、粒子群からなる黒色表示媒体3Bを粉流体からなる黒色表示媒体に、それぞれ置き換えた場合も同様に適用することができる。粉流体については後述する。
図4に示すタッチパネル一体型情報表示装置11は、図3に示すタッチパネル一体型情報表示装置11では別部材としていた、表示パネル12の背面フィルム基板2とタッチパネル13の前面基板とを兼用するように構成したものである。
また、図3,図4に示す本発明のタッチパネル一体型情報表示装置によれば、表示パネル12が前面に配置されタッチパネル13が背面に配置されるように一体配置した構成としたため、タッチパネル側の電極を透明電極とする必要は無くなり、例えば不透明電極である金属電極を用いることが可能になる。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板1、2の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。この発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成されるセルは、図5に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、表示状態の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の書込機能付き情報表示装置に表示パネルとして搭載する情報表示用パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
本発明に用いる粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、情報表示用パネルでは、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態で表示媒体として用いられる。
粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。その他、上記した添加剤を複数組合せて本発明で用いる表示媒体を構成する表示用白色粒子や表示用黒色粒子を作製することができる。このうち、表示用白色粒子には酸化チタンなどの白色顔料を用いることが好ましく、表示用黒色粒子にはカーボンブラックなどの黒色顔料を用いることが好ましい。
上記着色剤を配合して所望の色の表示用有色粒子を作製できる。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な表示媒体としての移動が可能となる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
この空隙部分とは、図2(a),(b)、図3、図4において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板の内側に設けた場合)、表示媒体3の占有部分、隔壁4の占有部分、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
対向する基板間の空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体としての移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
本発明で用いる情報表示用パネルは上記のものに限られず、液晶方式、電気泳動方式、回転ボール方式等の情報表示用パネルを用いることができる。
表示パネルの背面に配置するタッチパネルは、背面基板がガラス基板で、前面基板が樹脂基板となっている構造の抵抗膜式タッチパネルを用いた。なお、実施例の構造の場合、表示パネルの背面樹脂基板とタッチパネルの前面樹脂基板とは、別部材を貼り合わせて構成しても、同一部材の両面を共用するようにすることも可能である。
上下基板に175μmの樹脂基板を用いた総厚約400μmの樹脂基板製表示パネルの背面に、抵抗膜式タッチパネルを一体配置した構造のタッチパネル一体型情報表示装置を作製した。この表示パネルは、曲率半径約200mm以下で曲げることが可能であり、表示パネル表面を指で押すことにより、背面に配置されたタッチパネルを動作させることができる。その際の分解能の目安は30mm角である。
上下基板に50μmの樹脂基板を用いた総厚約150μmの樹脂基板製表示パネルの背面に、抵抗膜式タッチパネルを一体配置した構造のタッチパネル一体型情報表示装置を作製した。この表示パネルは、曲率半径約50mm以下で曲げることが可能であり、表示パネル表面を指で押すことにより、背面に配置されたタッチパネルを動作させることが可能であり、さらに、表示パネル表面をタッチペンで押すことによっても背面に配置されたタッチパネルを動作させることができる。そのため、より分解能の高い情報入力に使用することができる。その際の分解能の目安は20mm角である。
上下基板に50μmの樹脂基板を用いた総厚約150μmの樹脂基板製表示パネルの背面に、抵抗膜式タッチパネルを一体配置した構成において、樹脂基板製表示パネルの背面基板と抵抗膜式タッチパネルの前面基板とを共用させた構造のタッチパネル一体型情報表示装置を作製した。この表示パネルのディスプレイ部分は曲率半径約50mm以下で曲げることが可能であり、表示パネル表面を指で押すことにより、背面に配置されたタッチパネルを動作させることが可能であり、さらに、表示パネル表面をタッチペンで押すことによっても背面に配置されたタッチパネルを動作させることができる。実施例2の構造に比べてタッチパネルの前面基板がさらに薄くなった構造となるため、実施例2よりもさらに分解能の高い情報入力に使用することが可能になる。その際の分解能の目安は10mm角である。
上下基板に0.7mmのガラス基板を用いた総厚約1.5mmのガラス基板製表示パネルの背面に、抵抗膜式タッチパネルを一体配置した構造のタッチパネル一体型情報表示装置を作製した。このタッチパネル一体型情報表示装置は、表示パネルのガラス面を指やタッチペンで押しても、背面に配置されたタッチパネルは全く反応せず、タッチパネルを動作させることができないため、タッチパネル一体型情報表示装置として使用できないものとなった。
なお、本発明に係る情報表示用パネルの駆動方式については、パネル自体にスイッチング素子を用いない単純マトリックス駆動型表示用パネルやスタティック駆動型表示用パネル、また、薄膜トランジスタ(TFT)で代表される三端子スイッチング素子あるいは薄膜ダイオード(TFD)で代表される二端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリックス駆動型表示用パネルなど、種々のタイプの情報表示用パネルを用いることができる。
2 フィルム基板(表示面側透明フィルム基板)
3 表示媒体(粒子群、粉流体)
3W 白色表示媒体
3B 黒色表示媒体
3Wa 表示用白色粒子
3Ba 表示用黒色粒子
4 隔壁
5 電極
6 透明電極
11 タッチパネル一体型情報表示装置
12 表示パネル(情報表示用パネル)
13 タッチパネル
Claims (7)
- 少なくとも一方が透明な2枚のフィルム基板間の隔壁で形成されたセル内に、帯電性を有する表示用有色粒子から成る表示媒体を封入し、前記フィルム基板に設けた電極間に電圧を印加し、表示媒体に電界を付与することによって表示媒体を移動させて情報を表示する表示パネルと、タッチ式位置検出機能により検出した位置情報を入力するタッチパネルとを、表示パネルが前面に配置されタッチパネルが背面に配置されるように一体配置して成るタッチパネル一体型情報表示装置であって、
前記表示パネルは2枚のフィルム基板を用いた可撓性を有する表示パネルであり、前記表示パネルの曲率半径は500mm以下であることを特徴とするタッチパネル一体型情報表示装置。 - 前記表示パネルの曲率半径は200mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル一体型情報表示装置。
- 前記フィルム基板は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンテレナフタレート(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル等の有機高分子系フィルム基板であることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネル一体型情報表示装置。
- 前記フィルム基板の厚みは、25〜500μmであることを特徴とする請求項3に記載のタッチパネル一体型情報表示装置。
- 前記表示パネルの背面フィルム基板が前記タッチパネルの前面基板を兼用するように構成したことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のタッチパネル一体型情報表示装置。
- 前記タッチパネルは、電磁授受方式タッチパネルまたは抵抗膜方式タッチパネルまたは静電容量方式タッチパネルまたはドットスペーサー方式タッチパネルであることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のタッチパネル一体型情報表示装置。
- 前記タッチパネルの電極に金属電極を用いることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のタッチパネル一体型情報表示装置。
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