JP5046660B2 - 情報表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間の空間に、少なくとも1種類以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電性を有する表示媒体を少なくとも1種類以上封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルを利用し、手書き書込みした情報の表示および消去ができるリライタブル型情報表示装置に関するものである。
液晶表示装置(LCD)に代わる情報表示装置として、電気泳動方式、エレクトロクロミック方式、サーマル方式、2色粒子回転方式等の技術を用いた情報表示装置が提案されている。
また、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間の隔壁で形成されたセル内に、少なくとも1種類以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電性を有する少なくとも1種類以上の表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルが知られている(例えば特許文献1)。
リライタブル型の可逆性画像表示用パネルの従来技術として、少なくとも一方が光透過性を有する2枚のシートと、2枚のシートの間に形成され、周囲を仕切り壁で囲まれた1又は2以上の現像剤収容セルと、各セルに内包された乾式現像剤とを有しており、乾式現像剤は、互いに帯電極性の異なる、且つ、互いに光学的反射濃度の異なる少なくとも2種類の、摩擦帯電性を有する乾式現像粒子を含んでいる可逆性画像表示用パネルが提供されている。また、この可逆性画像表示用パネルを利用した可逆性画像表示方法の従来技術として各セルに内包された現像粒子が摩擦帯電している状態で現像粒子に対し表示しようとする画像に対応させて画素ごとに所定の静電場を形成することで該現像粒子を移動させて画像表示する方法が提供されている(例えば特許文献2)。
国際公開第2003/050606号パンフレット 特開2001−290179号公報
上述したリライタブル型の可逆性画像表示装置では、画像の表示および消去は、専用の画像形成装置にリライタブル型の可逆性画像表示用パネルをセットして行うが、表示することができるのは、その画像形成装置に入力された電子データに基づいた画像に限られており、手書きで書込んだ画像等の情報を表示したり、消去したりすることはできなかった。また、専用の画像表示装置も大型のものであるため、画像表示装置を手元に置いて書換え表示するような作業に用いるには不便があった。
さらに、情報表示用パネルを利用して手書き書込み可能な情報表示装置を考えた場合、視認側に配置する電極をいわゆるベタ電極(導電膜)とすると、書込み時にベタ電極が変形することとなり、電極(導電膜)が割れるという問題が起こりうる。
本発明の目的は上述した問題点を解消し、手書きでの書込みが可能で、書込みや消去の際に大型な装置を必要としない情報表示装置を提供することにある。
本発明の情報表示装置は、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間の空間に、少なくとも1種類以上の粒子からなり、光学的反射率および帯電性を有する表示媒体を少なくとも1種類以上配置し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する表示パネルを用いて、表示パネルの視認側に表示パネルと空間を隔てて可とう性の表示装置前面パネルを設け、表示装置前面パネルに前面側透明導電膜を配置し、前面側透明導電膜を、ベタ電極あるいは小面積電極群とそれを繋ぐ網目状金属製細線とにより構成し、表示パネルの視認側とは反対側に背面側導電膜を配置し、前面側透明導電膜と背面側導電膜との間に表示媒体が駆動する電界の駆動閾値よりも小さな電界を形成する電圧を印加し、表示装置前面パネルにペン等の書込み器を押し当ててたわませ、前面側透明導電膜と背面側導電膜との間の距離を小さくすることで両導電膜間に形成される電界が駆動閾値以上になり、表示媒体が移動し、書込みが行えることを特徴とするものである。
ここで、ベタ電極とは連続した導電膜を意味し、小面積電極群とは隙間をもって配置される多数個の連続性のある電極を意味する。
前面側透明導電膜の好適例として、前面側透明導電膜を、ベタ電極あるいは小面積電極群を金属製細線でつなぎ集めた構成にし、ベタ電極あるいは小面積電極群が、金属製細線を覆う形、あるいは小面積電極群が網目状金属製細線によって繋がれて配置されるように形成され、小面積電極が、三角形、四角形、円形、六角形、あるいはライン形状のいずれかの形状であり、網目状金属製細線の網目形状が、四角形、あるいは三角形であることを特徴とするものがある。
また、本発明の情報表示装置は、前面側透明導電膜と背面側導電膜との間の距離H1が、前面側透明導電膜と表示パネル前面基板との間の距離H2に対して、
H1/10≦H2≦H1/2
とすることを特徴とするものである。
またさらに、本発明の情報表示装置は、書込んで表示した内容を書込み途中に消去する時には、両導電膜間に印加している電圧を電位差が逆になるように切り替えて電界方向を逆にし、消去したい部分に書込み器を押し当て、表示された情報を消去してから新たに情報を書込む時には、両導電膜間に電界の駆動閾値以上の電界を形成する電圧を印加して全面消去を行い、電界の駆動閾値よりも小さな電界を形成する印加電圧にしてから新規手書き書込みを行うことを特徴とするものである。
本発明によれば、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間の空間に、少なくとも1種類以上の粒子からなり、光学的反射率および帯電性を有する表示媒体を少なくとも1種類以上配置し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する表示パネルを用いて、表示パネルの視認側に表示パネルと空間を隔てて可とう性の表示装置前面パネルを設け、表示装置前面パネルに前面側透明導電膜を配置し、前面側透明導電膜を、ベタ電極あるいは小面積電極群とそれを繋ぐ網目状金属製細線とにより構成し、表示パネルの視認側とは反対側に背面側導電膜を配置し、前面側透明導電膜と背面側導電膜との間に表示媒体が駆動する電界の駆動閾値よりも小さな電界を形成する電圧を印加し、表示装置前面パネルにペン等の書込み器を押し当ててたわませ、前面側透明導電膜と背面側導電膜との間の距離を小さくすることで両導電膜間に形成される電界が駆動閾値以上になり、表示媒体を移動させることで、手書きでの書込みが可能で、書込みや消去の際に大型な装置を必要としない情報表示装置を提供することができる。
まず、本発明で使用する表示パネルの基本的な構成について説明する。本発明で使用する表示パネルでは、対向する2枚の基板間の空間に封入した表示媒体に電界が付与される。付与された電界方向にそって、帯電した表示媒体が電界による力やクーロン力などによって引き寄せられ、表示媒体が電界方向の変化によって移動することにより、画像等の情報表示がなされる。従って、表示媒体が、均一に移動し、かつ、表示情報を書き換える時あるいは表示した情報を継続して表示する時の安定性を維持できるように、表示パネルを設計する必要がある。ここで、表示媒体を構成する粒子にかかる力は、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力の他に、電極や基板との電気鏡像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
本発明の対象となる情報表示装置の基本例を、図1(a)、(b)〜図4に基づき説明する。
図1(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは表示用白色粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと表示用黒色粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、表示装置背面パネルに設けた背面パネル導電膜14(ベタ電極)と表示装置前面パネルに設けた前面パネル透明導電膜12(透明ベタ電極)との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、表示パネル前面基板13と垂直に移動させる。そして、図1(a)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、図1(b)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行っている。なお、図1(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。背面パネル導電膜14は表示装置背面パネルの外側に設けてもよいし、表示装置背面パネル内部に埋め込むように設けてもよい。
図2(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される少なくとも光学的反射率と帯電性を有する表示媒体3(ここでは表示用白色粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、背面パネル基板15に設けた電極6と表示装置前面パネルに設けた電極5との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、表示パネル前面基板13と垂直方向に移動させる。そして、図2(a)に示すように、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、図2(b)に示すように、黒色板7の色を観察者に視認させて黒色の表示を行っている。なお、図2(a)、(b)に示す例では、手前にある隔壁は省略している。白色表示媒体を黒色表示媒体に代え、黒色板を白色板に代えても同様の表示を行うことができる。
以上の説明は、粒子群からなる白色表示媒体3Wを粉流体からなる白色表示媒体に、粒子群からなる黒色表示媒体3Bを粉流体からなる黒色表示媒体に、それぞれ置き換えた場合も同様に適用することが出来る。粉流体については後述する。
図3および図4に示す例では、図1(a)、(b)に示す例と同様に、背面パネル導電膜14(ベタ電極)、前面パネル透明導電膜12(透明ベタ電極)を用いて表示を行う他の例を説明している。図3に示す例では、白色表示媒体3Wと黒色表示媒体3Bとを絶縁液体8とともに内部に充填したマイクロカプセル9を用いている。また、図4に示す例では、白色と黒色とを半々に塗り分け、極性も互いに反対に構成した回転ボール10を表示媒体として絶縁液体8とともに内部に充填したマイクロカプセル9を用いている。
図5(a)〜(d)はそれぞれ、本発明の情報表示装置を説明するための図であり、負帯電白色表示媒体と、正帯電黒色表示媒体を封入した表示パネルを表示装置に用いた例を示す。
図5(a)において、情報表示装置は、表示装置前面パネルと、表示パネルと、表示装置前面パネルおよび表示パネル間ギャップ(間隔:H2)とから構成される。表示装置前面パネルは、可とう性透明基板11と、前面パネル透明導電膜12(金属製細線23付き)とを構成し、透明で可とう性である。表示パネルは、表示パネル前面基板13と、表示媒体の封入部分と、表示装置背面パネルとを構成する。表示パネル前面基板13は、透明であり、可とう性はあってもなくても良い。表示装置背面パネルは、背面パネル導電膜14と、背面パネル基板15とを構成する。表示装置背面パネルは、透明であってもなくてもよく、また、可とう性もあってもなくてもよい。
前面パネル透明導電膜12と背面パネル導電膜14との間隔をギャップH1とし、前面パネル透明導電膜12と表示パネル前面基板13との間隔をギャップH2とする。ギャップH2は、ギャップH1に対して、H1/10≦H2≦H1/2とすることが好ましい。H2<H1/10の場合は、表示装置前面パネルの変形量が不十分となり、背面側導電膜との間に形成される電界が駆動閾値にならないという不都合がある。H1/2<H2の場合は、書込み器で変形させる表示装置前面パネルの変形量が大きくなりすぎ、表示装置前面パネルに設けた透明導電膜が割れたり、基板から剥がれたり、金属製細線23に断線が発生したりして、導電膜(ベタ電極または小面積電極群)としての機能を果たさなくなることが発生する不都合がある。
図5(b)〜(d)は、書込み器20を表示装置前面パネルに押し付け、表示パネル内の表示媒体を移動させる様子を示し、図5(b)は書込み前、図5(c)は書込み中、図5(d)は書込み後の様子を示す。
前面パネル透明導電膜12と背面パネル導電膜14との間(対電極間)には、予め、表示媒体が駆動する電界強度となる閾値よりも小さな電界が付与される電位差(電圧)を与えておく。ペン等の書込み器20を表示装置前面パネルに押し付けると、表示装置前面パネルの変形により対向する導電膜間距離が小さくなり、対向する導電膜間に形成される電界が大きくなり表示媒体駆動電界閾値以上になり、表示媒体が駆動され、表示がなされる。
図5(c)に示すように、書込み器20を表示装置前面パネルに押し付けることで、表示パネル前面基板13の方向に変形させて、対向する導電膜間距離が小さくなり、正帯電黒色表示媒体が表示装置前面パネル側に移動する。ベタ電極に割れが発生しても金属製細線により直には導通しているため、機能低下は起こらない。
本発明では、表示装置前面パネルに配置する前面パネル透明導電膜12を、ベタ電極あるいは小面積電極群とこれら電極の上下面に接するかもしくはこれら電極内部に埋め込まれて接する網目状金属製細線とにより構成する。これにより、表示装置前面パネルの変形にともなって変形するのは、各ベタ電極あるいは小面積電極を繋いでいる金属製細線部分となり、可とう変形性に優れた金属を用いることにより各ベタ電極あるいは小面積電極間に断線を発生することもなく、電極としての機能を長期間保てる。画素に対応する対電極をマトリックス状に対向させて構成してもよい。背面パネルの電極は、全面を導電膜とした、いわゆるベタ電極で構成する。この電極は、透明である必要もないし、可とう性を有する必要もないので、導電性を有する材料から幅広く選択して用いることができる。
金属材料は、導電性、可とう性には優れているが透明ではないので前面パネル側に配置するには問題があったが、50μm以下(好ましくは、1μm〜50μm、より好ましくは、1μm〜20μm、さらに好ましくは、1μm〜10μm)の幅の細線とすることで、視認性に問題がないことが分かった。
金属製細線の厚み、ベタ電極(小面積電極の場合も含む)の厚みは、10nm〜1000nm(好ましくは10nm〜400nm)の範囲で形成され、互いに同じ厚みでも異なた厚みでもよいが、導電性、可とう性の観点から、金属製細線の厚みを透明電極の厚みよりも大きくすることが好ましい。
金属製細線をマトリックス状に配置する間隔は、視認性の妨げにならないように、50μm〜500μm(好ましくは100μm〜500μm)の範囲で形成される。干渉による視認性の妨げにならないように厳密な等間隔にはしないことが好ましい。
図6(a)〜(d)は、本発明の表示装置前面パネルに設ける網目状金属細線と透明ベタ電極の作製例である。図6(a)、(b)に示すように網目状金属製細線23の網目形状を四角形に配置し、図6(c)、(d)に示すようにベタ電極24が網目状金属製細線23を覆うように配置する。図6(a)、(c)は正面図、図6(b)、(d)は、それぞれ図6(a)、(c)のA−A位置での断面図である。
図7(a)〜(f)は、本発明に使用する前面パネル透明導電膜の作製例である。図7(a)、(b)に示すように網目状金属製細線23の網目形状を四角形に配置し、図7(c)、(d)に示すようにベタ電極24が網目状金属製細線23を覆うように配置し、図7(e)、(f)に示すようにベタ電極24を分割し、四角形の小面積電極25とする。図7(a)、(c)、(e)は正面図、図7(b)、(d)、(f)は、それぞれ図7(a)、(c)、(e)のA−A位置での断面図である。
図8(a)〜(f)は、本発明に使用する前面パネル透明導電膜の他の作製例である。図8(a)、(b)に示すように網目状金属製細線23の網目形状を四角形に配置し、図8(c)、(d)に示すようにベタ電極24を網目状金属製細線23の網目間に金属製細線と接するように配置し、図8(e)、(f)に示すようにベタ電極24を分割し、四角形の小面積電極25とする。図8(a)、(c)、(e)は正面図、図8(b)、(d)、(f)は、それぞれ図8(a)、(c)、(e)のA−A位置での断面図である。
図9(a)〜(f)は、本発明に使用する前面パネル透明導電膜と金属細線の配置例である。図9(a)は小面積電極25を四角形小面積電極として、図9(b)は小面積電極25を円形小面積電極として、それぞれ格子状に配置した例である。図9(c)は小面積電極25をライン形小面積電極としてライン状に配置した例である。図9(d)は小面積電極25を四角形小面積電極とライン形小面積電極とした例である。図9(e)は小面積電極25を円形小面積電極として、図9(f)は小面積電極25を六角形小面積電極として、それぞれ三角形網目形状を形成する金属製細線の交点部分に配置した例である。
これらのうち、多角形電極や円形電極を組合せて全面配置して網目状金属製細線で繋いだ構成とするのが、前面パネル全体の可とう性を増す上で好ましい。
図10(a)〜(d)は、本発明に使用する前面パネル透明導電膜と金属細線の他の配置例である。図10(a)〜(d)の小面積電極25はいずれも三角形小面積電極としている。金属製細線23は、図10(a)では三角形状に、図10(b)では四角形状に、図10(c)、(d)では三角形状によるハニカム形状に、それぞれ配置した例である。
図10(a)〜(d)の構成は、表示装置前面パネルを変形させたときに電極群が割れたり、剥がれたりすることを防止する上で好ましい。三角形は図形の基本構造でもあるためか、剛直な電極材料においても可とう性平面の変形追従性が高く、パネルを繰り返し押し込むような使い方を続けた場合の耐久性において有利になる。これは、表示装置前面パネルを変形させたときに電極群が受ける応力を効果的に分散させているためと、推察される。
図11(a)、(b)は本発明に使用する前面パネル透明導電膜と金属細線の他の配置例である。図11(a)は網目状金属製細線23の網目形状を四角形に、図11(b)は、網目状金属製細線23の網目形状を三角形にそれぞれ配置し、それの上下面に接するかもしくはそれ内部に埋め込まれて接するようにベタ電極を形成している。ベタ電極に割れや亀裂が発生しても金属細線によって導通性は繋ぎとめられているため、ベタ電極としての機能は維持される。
表示装置に書込み途中で、書込んで表示した内容を消去するときには、対向する導電膜に印加している電圧を電位差が逆になるように切り替えて電界方向を逆にし、消去したい部分に書込み器20を押し当てることで行える。表示された情報を消去してから新たに情報を書込む時には、まず、対向する導電膜に電界の駆動閾値以上の電界を形成する電圧を印加して全面消去を行い、続いて、電界の駆動閾値よりも小さな電界を形成する印加電圧にしてから新規手書き書込みを行う。
図12(a)、(b)はそれぞれ、本発明の情報表示装置を全面表示する構成例を示す。図12(a)は、白色表示媒体3Waと黒色表示媒体3Baを用い、白色背景で黒色表示、あるいは黒色背景で白色表示の全画面表示を行う。図12(b)は、黄色表示媒体3Yaと黒色表示媒体3Baを用い、黄色背景で黒色表示、あるいは黒色背景で黄色表示の全画面表示を行う。表示パネルに封入する2色の表示媒体はそれぞれ異なる帯電特性を有し、表示媒体として組合せる2色は、淡明色と濃暗色との組合せが良い。表示する目的によっては類似色の組合せであってもよいが、白黒の組合せや赤白の組合せが好ましく用いられる。
図13(a)、(b)はそれぞれ、本発明の情報表示装置をエリアカラー表示する構成例を示す。図13(a)では、左側表示領域のセル(隔壁4により形成)に白色表示媒体3Waと赤色表示媒体3Raとを封入し、右側表示領域のセルに白色表示媒体3Waと黒色表示媒体3Baとを封入することで、白色/赤色表示エリアと、白色/黒色表示エリアとのエリアカラー表示を行う。図13(b)では、左側表示領域のセルに白色表示媒体3Waと赤色表示媒体3Raとを封入し、右側表示領域のセルに黄色表示媒体3Yaと黒色表示媒体3Waとを封入することで、白色/赤色表示エリアと、黄色/黒色表示エリアとのエリアカラー表示を行う。
図14は、本発明の情報表示装置の他の構成例を示す。表示媒体として、表示用白色粒子3Waと表示用黒色粒子3Baとを基板間のセルに封入し、基板間の媒体として、絶縁性液体8を用いる。
図15は、本発明の情報表示装置の別の構成例を示す。マイクロカプセル9内に絶縁性液体8と、帯電性を有する表示媒体として表示用白色粒子3Waと表示用黒色粒子3Baとを含む。
図16は、本発明の情報表示装置のさらに別の構成例を示す。マイクロカプセル9内に絶縁性液体8と、回転ボール型帯電粒子(表示媒体)とを含む。回転ボールは、白色の帯電部分と黒色の帯電部分とを有し、各帯電部分は互いに反対の極性を有し電界に応じて回転(移動)し白・黒表示を行う。
図17(a)、(b)はそれぞれ、本発明の情報表示装置に書込みを行う様子を示す。図17(a)、(b)ともに、矢印の左側は、表示装置22の表示装置前面パネル21にペン等の書込み器20を押し当て書込んでいる様子を示し、矢印の右側は、書込みを終了した様子を示す。図17(a)は、白色背景で黒色表示の全面表示を行う。図17(b)は、左右に半面ずつ、左側は白色背景で黒色表示、右側は白色背景で赤色表示のエリアカラー表示を行う。
書込み表示するポイントの大きさ(連続書込みの場合には線の太さになる)は書込み器20のペン先の大きさによって決まる。書込み時には、ペン先を表示装置前面パネルに押し付けるので、パネルへのダメージを低減できるように、ペン先は丸みを付けておくことが好ましい。
以下、本発明の情報表示装置および表示パネル部分を構成する各部材について説明する。
表示装置前面パネル材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル等の材料のうち透明で可とう性のあるものを用いる。
背面側パネルを構成する基板18としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル等の他、ガラスシート、金属シート、石英シートを用いることができる。
表示装置前面パネルの可とう性透明基板11としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル等の可とう性を有する材料のうち透明なものを用いる。可とう性透明基板の厚みは、2〜2000μmが好ましく、さらに5〜1000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、2000μmより厚いと、可とう性が得にくくなり十分に変形できない場合があるという不都合がある。
表示パネルの表示パネル前面基板13は、表示媒体が見えるように透明であればよく、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。基板材料としては、ガラスシート、石英シート等の可とう性のないものや、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル等の透明材料を用いることができる。基板には可とう性がないことが好ましいが、可とう性があっても構わない。基板の厚みは、2〜2000μmが好ましく、さらに5〜1000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、2000μmより厚いと、表示装置前面パネルに設けた電極と表示媒体との距離が遠すぎて、表示媒体が駆動しない場合があるという不都合がある。
表示装置前面パネルに形成する透明ベタ電極(小面積電極の場合も含む)の材料としては、酸化インジウム錫(ITO)のほか、亜鉛ドープ酸化インジウム(IZO)、酸化亜鉛、酸化インジウム、アンチモン錫酸化物(ATO)、導電性酸化錫、導電性酸化亜鉛等の導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が例示され、透明なものを適宜選択して用いる。
表示装置前面パネルに形成する透明ベタ電極(小面積電極の場合も含む)とともに設ける網目状金属製細線の材料としては、銅、アルミニウム、金、銀等、導電性があり可とう変形性のあるの金属材料を用いることができ、幅の範囲を50μm以下(好ましくは、1μm〜50μm、より好ましくは、1μm〜20μm、さらに好ましくは、1μm〜10μm)とし、厚みの範囲を10nm〜1000nm(好ましくは10nm〜400nm)として用いる。
表示装置背面パネルに形成するベタ電極材料としては、酸化インジウム錫(ITO)のほか、酸化亜鉛、亜鉛ドープ酸化インジウム(IZO)、酸化インジウム、アンチモン錫酸化物(ATO)、導電性酸化錫、導電性酸化亜鉛等の導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類のほか、銅、アルミニウム、金、銀等、導電性のある一般的な金属材料を用いることができる。
導電膜(電極)や網目状金属細線の形成方法としては、上記例示の材料をスパッタリング法、真空蒸着法、CVD(化学蒸着)法、塗布法等で薄膜状に形成後、パターニングする方法や、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合して塗布した後、パターニングしたりする方法が用いられる。背面側パネル基板1に設ける導電膜(電極)は透明である必要はない。いずれの場合もパターン形成可能で導電性である上記材料を好適に用いることができる。なお、導電膜(電極)の厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければ良く、3〜1000nm、好ましくは5〜400nmが好適である。背面側パネル基板1に設ける導電膜(電極)の材質や厚みなどは上述した表示装置前面パネルに設ける導電膜(電極)と同様であるが、透明である必要はない。なお、この場合の外部電圧入力は、直流あるいは交流を重畳しても良い。
表示パネルの基板に設ける隔壁の高さや幅は表示にかかわる表示媒体の種類により適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は2〜100μm、好ましくは3〜50μmに、隔壁の高さは10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。表示側基板と背面側基板とを重ね合わせて得られる表示パネルにおけるセルは図18に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。その他、透明なマイクロカプセルを用いることもできる。隔壁形状によって様々な形状のものが用いられる。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(隔壁の幅によって形成されるセルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、表示状態の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の表示パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
次に、本発明が用いる表示パネルで表示媒体として例えば用いる粉流体について説明する。なお、本発明が用いる表示パネルで用いる粉流体の名称については、本出願人が「電子粉流体(登録商標):登録番号4636931」の権利を得ている。
本発明における「粉流体」は、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。例えば、液晶は液体と固体の中間的な相と定義され、液体の特徴である流動性と固体の特徴である異方性(光学的性質)を有するものである(平凡社:大百科事典)。一方、粒子の定義は、無視できるほどの大きさであっても有限の質量をもった物体であり、重力の影響を受けるとされている(丸善:物理学事典)。ここで、粒子でも、気固流動層体、液固流動体という特殊状態があり、粒子に底板から気体を流すと、粒子には気体の速度に対応して上向きの力が作用し、この力が重力とつりあう際に、流体のように容易に流動できる状態になるものを気固流動層体と呼び、同じく、流体により流動化させた状態を液固流動体と呼ぶとされている(平凡社:大百科事典)。このように気固流動層体や液固流動体は、気体や液体の流れを利用した状態である。本発明では、このような気体の力も、液体の力も借りずに、自ら流動性を示す状態の物質を、特異的に作り出せることが判明し、これを粉流体と定義した。
すなわち、本発明における粉流体は、液晶(液体と固体の中間相)の定義と同様に、粒子と液体の両特性を兼ね備えた中間的な状態で、先に述べた粒子の特徴である重力の影響を極めて受け難く、高流動性を示す特異な状態を示す物質である。このような物質はエアロゾル状態、すなわち気体中に固体状もしくは液体状の物質が分散質として安定に浮遊する分散系で得ることができ、本発明が用いる表示パネルで固体状物質を分散質とするものである。
本発明が用いる表示パネルは、少なくとも一方が透明な、対向する基板間に、例えば気体中に固体粒子が分散質として安定に浮遊するエアロゾル状態で高流動性を示す粉流体を封入するものであり、このような粉流体は、粉体の流動性を示す指数である安息角を測定できないほど流動性に富んだ状態を示すものであり、低電圧の印加等で形成される電界でクーロン力などにより容易に安定して移動させることができる。
本発明に表示媒体として例えば用いる粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明が用いる表示パネルでは、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態を容易に作り出せる表示媒体として用いられる。
次に、本発明が用いる表示パネルにおいて表示媒体を構成する表示用粒子(以下、粒子ともいう)について説明する。表示用粒子は、そのまま該表示用粒子だけで構成して表示媒体としたり、その他の粒子と合わせて構成して表示媒体としたり、粉流体となるように調整、構成して表示媒体としたりして用いられる。
粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、アクリルフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、2種以上混合することもできる。特に、基板との付着力を制御する観点から、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルフッ素樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が好適である。
荷電制御剤としては、特に制限はないが、負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ染料、含金属(金属イオンや金属原子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、4級アンモニウム塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チタン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、フッ素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として用いることもできる。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、
タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組合せて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
上記着色剤を配合して所望の色の表示用粒子を作製できる。
また、本発明に用いる表示用粒子は平均粒子径d(0.5)が、1〜20μmの範囲であり、均一で揃っていることが好ましい。平均粒子径d(0.5)がこの範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きくなりすぎるために表示媒体としての移動に支障をきたすようになる。
更に本発明に用いる表示用粒子では、各粒子の粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、表示媒体としての均一な移動が可能となる。
さらにまた、各表示用粒子の相関について、使用した粒子の内、最大径を有する粒子のd(0.5)に対する最小径を有する粒子のd(0.5)の比を50以下、好ましくは10以下とすることが肝要である。たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電特性の異なる粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子サイズが近く、互いの粒子が当量ずつ反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
なお、上記表示用粒子の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行うことができる。
表示用粒子の帯電量は当然その測定条件に依存するが、表示パネルにおける表示用粒子の帯電量はほぼ、初期帯電量、隔壁との接触、基板との接触、経過時間に伴う電荷減衰に依存し、特に表示用粒子の帯電挙動の飽和値が支配因子となっているということが分かった。
本発明者らは鋭意検討の結果、ブローオフ法において同一のキャリア粒子を用いて、表示用粒子の帯電量測定を行うことにより、表示用粒子の適正な帯電特性値の範囲を評価できることを見出した。
更に、本発明が用いる表示パネルを気体中空間で表示媒体を駆動する乾式の表示パネルとする場合には、表示媒体を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、例えば図1(a)において、表示パネルの対向する背面側パネル基板15、表示パネル前面側基板13に挟まれる部分から、電極あるいは導電膜(電極あるいは導電膜を基板内側に設けた場合)、表示媒体3(粒子群あるいは粉流体)の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、表示パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように表示パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、表示パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
本発明が用いる表示パネルにおける基板と基板との間隔は、表示媒体が移動できて、コントラストを維持できればよいが、通常10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。
乾式の表示パネルとする場合、対向する基板間の気体中空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
本発明の情報表示装置は、ノートパソコン、電子手帳、PDA(Personal Digital Assistants)と呼ばれる携帯型情報機器、携帯電話、ハンディーターミナル等のモバイル機器や、電子書籍、電子新聞、電子マニュアル(取扱説明書)等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板(ホワイトボード)等の掲示板、電子卓上計算機、家電製品、自動車用品、電子広告、情報ボード、電子POP(Point Of Presence、Point Of Purchase advertising)、電子値札、電子棚札、電子楽譜、RF−ID機器のほか、POS端末、カーナビゲーション装置、時計など様々な電子機器に搭載する手書き書込み型情報表示装置として好適に用いられる。
(a)、(b)はそれぞれ本発明の対象となる表示パネルの一例を示す図である。 (a)、(b)はそれぞれ本発明の対象となる表示パネルの他の一例を示す図である。 本発明の対象となる表示パネルのさらに他の一例を示す図である。 本発明の対象となる表示パネルのさらに他の例を示す図である。 (a)〜(d)はそれぞれ、本発明の情報表示装置を説明するための図である。 (a)〜(d)はそれぞれ、本発明の表示装置前面パネルに設ける金属細線と透明ベタ電極の作製例である。 (a)〜(f)はそれぞれ、本発明に使用する前面パネル透明導電膜の作製例である。 (a)〜(f)はそれぞれ、本発明に使用する前面パネル透明導電膜の他の作製例である。 (a)〜(f)はそれぞれ、本発明に使用する前面パネル透明導電膜と金属細線の配置例である。 (a)〜(d)はそれぞれ、本発明に使用する前面パネル透明導電膜と金属細線の他の配置例である。 (a)、(b)はそれぞれ、本発明に使用する前面パネル透明導電膜と金属細線の他の配置例である。 (a)、(b)はそれぞれ、本発明の情報表示装置を全面表示する構成例を示す。 (a)、(b)はそれぞれ、本発明の情報表示装置をエリアカラー表示する構成例を示す。 本発明の情報表示装置の構成例を示す。 本発明の情報表示装置の別の構成例を示す。 本発明の情報表示装置のさらに別の構成例を示す。 (a)、(b)はそれぞれ、本発明の情報表示装置に書込みを行う様子を示す。 本発明が用いる表示パネルにおける隔壁の形状の一例を示す図である。
符号の説明
1、2 基板
3 表示媒体(粒子群、粉流体)
3W 白色表示媒体
3Wa 表示用白色粒子
3B 黒色表示媒体
3Ba 表示用黒色粒子
3Ya 表示用黄色粒子
4 隔壁
5、6 電極
7 黒色板
8 絶縁液体
9 マイクロカプセル
10 回転ボール
11 可とう性透明基板
12 前面パネル透明導電膜
13 表示パネル前面基板
14 背面パネル導電膜
15 背面パネル基板
20 書込み器
21 表示装置前面パネル
22 情報表示装置
23 金属製細線
24 ベタ電極
25 小面積電極

Claims (9)

  1. 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間の空間に、少なくとも1種類以上の粒子からなり光学的反射率および帯電性を有する表示媒体を少なくとも1種類以上配置し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する表示パネルを用いた情報表示装置において、
    前記表示パネルの視認側に、前記表示パネルと空間を隔てて、可とう性の表示装置前面パネルを設け、
    前記表示装置前面パネルに、前面側透明導電膜を配置し、
    前記前面側透明導電膜を、ベタ電極とこのベタ電極の上下面に接するかもしくはこのベタ電極内部に埋め込まれて接する網目状金属製細線とにより構成し、
    前記表示パネルの視認側とは反対側に、背面側導電膜を配置し、
    前記前面側透明導電膜と前記背面側導電膜との間に、前記表示媒体が駆動する電界の駆動閾値よりも小さな電界を形成する電圧を印加し、
    書込み器を押し当てることによって前記表示装置前面パネルをたわませ、
    前記前面側透明導電膜と前記背面側導電膜との間の距離を小さくすることで、両導電膜間に形成される電界が前記駆動閾値以上になり、
    前記表示媒体が移動し、書込みが行える
    ことを特徴とする情報表示装置。
  2. 少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間の空間に、少なくとも1種類以上の粒子からなり光学的反射率および帯電性を有する表示媒体を少なくとも1種類以上配置し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する表示パネルを用いた情報表示装置において、
    前記表示パネルの視認側に、前記表示パネルと空間を隔てて、可とう性の表示装置前面パネルを設け、
    前記表示装置前面パネルに、前面側透明導電膜を配置し、
    前記前面側透明導電膜を、小面積電極群とこの小面積電極群の全てと接する網目状金属製細線とにより構成し、
    前記表示パネルの視認側とは反対側に、背面側導電膜を配置し、
    前記前面側透明導電膜と前記背面側導電膜との間に、前記表示媒体が駆動する電界の駆動閾値よりも小さな電界を形成する電圧を印加し、
    書込み器を押し当てることによって前記表示装置前面パネルをたわませ、
    前記前面側透明導電膜と前記背面側導電膜との間の距離を小さくすることで、両導電膜間に形成される電界が前記駆動閾値以上になり、
    前記表示媒体が移動し、書込みが行える
    ことを特徴とする情報表示装置。
  3. 前記ベタ電極あるいは前記小面積電極群が、前記網目状金属製細線を覆う形で形成されることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の情報表示装置。
  4. 前記小面積電極群が、前記網目状金属製細線によって繋がれるように配置されることを特徴とする請求項2に記載の情報表示装置。
  5. 前記小面積電極群が、三角形、四角形、円形、六角形、あるいはライン形状のいずれかの形状であることを特徴とする請求項2に記載の情報表示装置。
  6. 前記網目状金属製細線の網目形状が、四角形、あるいは三角形であることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の情報表示装置。
  7. 前記前面側透明導電膜と前記背面側導電膜との間の距離H1が、前記前面側透明導電膜と表示パネル前面基板との間の距離H2に対して、
    H1/10≦H2≦H1/2
    とすることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の情報表示装置。
  8. 書込んで表示した内容を書込み途中に消去する時には、前記両導電膜間に印加している電圧を電位差が逆になるように切り替えて電界方向を逆にし、消去したい部分に書込み器を押し当てることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の情報表示装置。
  9. 表示された情報を消去してから新たに情報を書込む時には、前記両導電膜間に前記電界の駆動閾値以上の電界を形成する電圧を印加して全面消去を行い、前記電界の駆動閾値よりも小さな電界を形成する印加電圧にしてから新規手書き書込みを行うことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の情報表示装置。
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