JP5083849B2 - がん治療用密封小線源の放射線強度測定装置 - Google Patents

がん治療用密封小線源の放射線強度測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、がん治療用密封小線源の放射線強度測定装置に関する。さらに詳しくは、前立腺がんの密封小線源治療に使用される密封小線源の放射線強度を測定するがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置に関する。
前立腺がんに対する密封小線源治療は、主に、放射性物質である[ヨウ素125]をチタン製のカプセルに密封した線源(以下、単に線源という)を前立腺に挿入することによって行われている。かかる線源は、通常、5個または15個がカートリッジに装填した状態で供給されており、かかるカートリッジCは滅菌状態で袋に密封された状態で提供されている。なお、線源Sは、カートリッジC内にその軸方向を揃えて(軸方向を互いに平行にして)充填されている(図15(A))。
ところで、密封小線源治療では、各線源に密封されている放射性物質の放射能量が同じであるという前提のもとに、各人の前立腺がんの状況に応じて、前立腺に挿入する線源の数やその挿入位置が決定される。挿入する線源の数は、一回の密封小線源治療について70〜100個程度である。
しかし、複数の線源のうち、数百個に1個程度、品質の悪いものでは百個に2個程度、放射能量がカートリッジの供給元の公称値と異なっている不良品が存在するといわれている。例えば、ほとんど放射能がない線源や、放射能量が公称値よりも大きくなっている線源等が含まれている可能性がある。かかる不良な線源が使用された場合、照射線量が不足し期待した治療効果が得られない、逆に照射線量が過剰となり他の組織に影響を与える等の問題が生じるため、アメリカ医学物理士学会(AAPM)では、使用予定線源の少なくとも10%、可能であれば全数を各機関で測定することが推奨されている。
本来であれば、線源を使用する各施設において全線源の放射線強度が測定されるべきであるが、現在一般的に採用されている電離箱(放射線測定器)を用いた放射線強度測定方法では、カプセルの放射能量を1つずつ測定しなければならない。すると、以下の(1)〜(7)のごとき不利益があるため、実際のところ、各施設において全線源の放射線強度を測定することは非常に困難である。
(1)滅菌状態で包装されているカートリッジを袋から取り出す必要がある。
(2)カートリッジから線源を取り出す必要がある。
(3)線源を1つずつ測定するので、非常に多くの時間が必要である。
(4)カートリッジから取り出した線源を再度カートリッジに装填する必要がある。
(5)線源を再装填したカートリッジを再度滅菌する必要がある。
(6)(1)〜(5)の作業において、作業者の手及び指の被ばくが避け難い。
(7)専用の校正済電離箱が必要となる。
以上のごとき問題を解決するために、線源をカートリッジに装填した状態において、各線源の放射線強度を測定する測定器が開発されている(特許文献1)。
特許文献1の技術は、線源の放射線強度を測定する測定器に関する技術であり、この測定器は、密封小線源を装填したカートリッジを受容する受容部を内部に有しており、しかも、外部から受容部にカートリッジを挿入する挿入口と、受容部と外部とを貫通する複数の開口が設けられている。
かかる構成であるので、測定器の受容部にカートリッジを挿入口から挿入し、複数の開口がX線フィルム上に接するように測定器をX線フィルム上に配置すると、各線源から放出される放射線は、それぞれ対応する開口を介して測定器外へ漏出する。すると、測定器に接しているX線フィルムが放射線によって感光されるので、各線源の放射線強度の情報がフィルム上に記録される。よって、このフィルム上の記録を解析すれば、所望の情報を得ることができる。
しかるに、特許文献1の測定器は、カートリッジに装填されている線源をそのまま測定するので、上述した(2)〜(4)の問題は解消できる可能性はあるものの、滅菌状態で包装されているカートリッジを袋から取り出さなければ測定ができないので、上述した(1)、(5)の問題を解消することは不可能である。
しかも、カートリッジを袋から取り出して作業を行うので、作業者が被曝する可能性が高くなり、(6)の問題を解消することも不可能である。
また、特許文献1の測定器では、上述した(2)〜(4)の問題は解消できても、放射線強度の測定精度が低下してしまうという問題が生じる。
特許文献1の測定器の場合、測定器は、複数の開口hからそれぞれ漏出する放射線によってX線フィルムを感光させるものである。このため、各線源Sの放射線強度の情報を得るためには、各開口hに一つの線源が対応するように、複数の線源Sの中心軸と複数の開口hの中心軸の位置を全て正確にあわせなければならない(図15(B))。
しかし、カートリッジCに装填されている線源Sは、全て同一の間隙で装填されてはおらず、個々のカートリッジCにおいて線源Sの配置に若干の差が生じる。すると、線源Sの平均的な線径(0.8mm)に合わせて等間隔に複数の開口hの位置を形成すると、平均的な線径からズレた線源Sが装填されている場合等のように、装填間隔が平均的な線径と異なる場合には、線源Sの中心軸と開口hの中心軸の位置がずれてしまい、各線源Sの正確な放射線強度を測定することができなくなってしまうからである(図15(C))。
以上のごとく、特許文献1の測定器では、従来法の(1)〜(7)の問題を解決することはできず、かかる問題を解決することができる測定装置の開発が望まれている。
実用新案登録第3132529号公報
本発明は上記事情に鑑み、カートリッジが滅菌状態に包装されたままで線源の放射線強度を簡単かつ精度よく測定することができるがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置を提供することを目的とする。
第1発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、カートリッジに充填された状態の線源の放射線強度を測定する装置であって、前記線源から放出される放射線を測定する放射線強度測定手段と、前記カートリッジを保持する保持手段と、該保持手段を前記放射線強度測定手段まで移動させる移動手段とを備えており、前記放射線強度測定手段は、前記保持手段に保持された前記カートリッジが搬入される収容空間を有し、該収容空間内と外部とを連通するスリットが設けられた収容部を備えており、該収容部に設けられているスリットは、その幅が前記線源の線径よりも狭くなるように形成されており、前記保持手段が、前記カートリッジを、該カートリッジに充填されている前記線源の軸方向が前記スリットの軸方向と平行となるように保持する保持機構を備えており、前記移動手段は、前記保持手段が前記スリットの軸方向と直交する方向に沿って移動するように、該保持手段の移動を案内するガイド部と、前記カートリッジに充填された状態の線源が前記収容部の収容空間内における前記スリットが設けられている位置を通過するように、前記保持手段を移動させる移動部とを備えていることを特徴とする。
第2発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、第1発明において、前記カートリッジは、略円筒状のマガジンと、該マガジンの先端に設けられた該マガジンの直径よりも厚さが薄い板状のシードカートリッジと、を備えており、該シードカートリッジは、その表面と前記線源の軸方向が平行となるように、該線源をその内部に充填し得るものであり、前記保持手段は、袋に密封された状態の前記カートリッジを保持するものであり、前記保持機構が、該保持手段の移動方向に沿って伸びた、前記シードカートリッジの厚さより間隔が狭い隙間を有しており、該隙間には、該隙間の一方の開口と連続する空間である先端保持領域が設けられており、該先端保持領域には、該隙間を形成する面から凹んだ固定溝が形成されており、該固定溝は、その先端面が、前記スリットの軸方向と平行な面となるように形成されており、その底面から該隙間を形成する他方の面までの距離が、前記カートリッジを封入している前記袋の厚さと前記シードカートリッジの厚さとを合わせた厚さよりも、該先端保持領域に前記シードカートリッジの先端部分を挿入し得る程度に短くなるように形成されていることを特徴とする。
第3発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、第2発明において、前記隙間には、前記一方の開口を形成する端部と前記先端保持領域との間を連結する空間である連結領域が形成されており、該連結領域には、前記固定溝の底面と前記一方の開口を形成する端部との間を連結する傾斜面が形成されていることを特徴とする。
第4発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、第1、第2または第3発明において、前記線源は、その軸方向が前記カートリッジのマガジンの軸方向と直交するように前記カートリッジに充填されており、前記保持手段に対して、前記袋に封入された状態のカートリッジを供給する供給手段を備えており、前記供給手段は、前記カートリッジが封入されている前記袋を保持する袋保持機構と、該袋保持機構と前記保持手段との間に設けられ、前記保持手段によって保持された状態における前記カートリッジのマガジンの中心軸と同軸である基準軸方向において、前記袋保持機構と相対的に接近離間する位置決め機構と、前記位置決め機構の位置決め部によって位置決めされた前記カートリッジを前記保持手段に供給するカートリッジ供給機構と、を備えており、前記位置決め機構は、前記袋保持機構に前記袋が保持されている状態において、該袋に収容されているカートリッジに接近して、該カートリッジのマガジンの中心軸が前記基準軸と同軸となるように、該カートリッジを位置決めする位置決め部を備えていることを特徴とする。
第5発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、第4発明において、前記袋保持機構は、前記スリットの軸方向と直交する直交面を挟む位置に設けられた一対の袋保持部を備えており、該一対の袋保持部は、前記袋を、前記基準軸を含みかつ前記直交面と直交する中心面近傍において保持するように配設されており、前記位置決め機構の位置決め部は、前記中心面を挟むように配設された一対の位置決め部材を備えており、該一対の位置決め部材間には、該位置決め機構が前記袋保持機構に接近した際に、前記カートリッジにおけるマガジンを位置決めした状態となるように収容するマガジン収容空間が形成されており、該マガジン収容空間は、その中心軸が、前記基準軸と同軸となるように形成されており、前記一対の位置決め部材は、前記マガジン収容空間を形成する対向面が、前記マガジン収容空間内に前記カートリッジのマガジンが収容される際に、該カートリッジのマガジンの中心軸が前記基準軸と同軸となるように、該カートリッジの姿勢を変更させ得る形状に形成されていることを特徴とする。
第6発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、第5発明において、前記一対の位置決め部材において、一の位置決め部材は、その軸方向が、前記基準軸と平行な一対の軸状部材を備えており、他の位置決め部材は、前記一対の軸状部材との間に前記中心面を挟み、かつ、該一対の軸状部材との間に前記マガジン収容空間が形成されるように配設された支持部材を備えており、前記位置決め機構は、前記一対の軸状部材を、前記基準軸の方向に沿って、前記袋保持機構に対して接近離間させる軸状部材移動部を備えており、前記一対の軸状部材は、該一対の軸状部材間の距離および/または該一対の軸状部材と前記支持部材との距離が、前記カートリッジにおけるマガジンの直径よりも短くなるように配設されており、各軸状部材は、その先端部では、前記基準軸からの距離が、先端に向うに従って長くなるように形成されていることを特徴とする。
第7発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、第4、第5または第6発明において、前記位置決め機構は、前記直交面と直交しかつ前記中心面と平行な方向に沿って、前記位置決め部と前記袋保持機構との相対的な位置を変化させる位置変動部を備えていることを特徴とする。
第8発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、第7発明において、前記位置変動部は、前記袋保持機構を往復移動させるものであることを特徴とする。
第9発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、第6、第7または第8発明において、前記支持部材は、前記一対の軸状部材と平行、かつ、該一対の軸状部材との間に前記マガジン収容空間を形成するように配設された一対の軸状部を備えており、該一対の軸状部は、該一対の軸状部間の距離が前記カートリッジにおけるマガジンの直径よりも短く、前記マガジン収容空間における対角線上に位置する前記軸状部材との距離が、前記カートリッジにおけるマガジンの直径よりもわずかに長く、なるように配設されていることを特徴とする。
第10発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、第4乃至第9発明のいずれかに記載の発明おいて、前記位置決め部が、前記保持手段に設けられていることを特徴とする。
第11発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、第1または第2発明において、前記隙間は、その幅が、前記袋の幅よりも広くなるように形成されており、該隙間には、該隙間の一方の開口と前記先端保持領域との間に、該隙間を形成する両面を凹ませて形成された該先端保持領域と連続する空間である、前記マガジンを収容するための略円筒状の空間であるマガジン保持領域を備えていることを特徴とする。
第12発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、第11発明において、前記隙間には、前記先端保持領域と前記マガジン保持領域との間を連結する空間である連結領域が形成されており、該連結領域には、前記固定溝の底面と前記マガジン保持領域の凹み面との間を連結する傾斜面が形成されていることを特徴とする。
第13発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、第1乃至第12発明のいずれかに記載の発明おいて、前記放射線強度測定手段の収容部は、前記マガジン収容空間内と外部とを連通するスリットが設けられた、一対のスリット形成板を有するスリットプレートを備えており、前記スリット形成板は、その一端面に、基準面と、該基準面と平行かつ該基準面に対して該スリット幅の分だけオフセットとして設けられたスライド面と、該スライド面と前記基準面とを連結する連結面と、が形成されており、前記スリットプレートは、前記一対のスリット形成板を、一のスリット形成板における基準面と他のスリット形成板におけるスライド面とが面接触するように連結して形成されたものであることを特徴とする。
第14発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、第1乃至第12発明のいずれかに記載の発明おいて、前記放射線強度測定手段の収容部は、前記スリットが形成されたスリットプレートと、該スリットプレートが固定される本体部とを備えており、前記スリットプレートは、2枚の板状部材をその端面同士が面接触するように合わせて形成されたものであり、該板状部材における他方の板状部材と面接触する端面には、該端面から凹んだ前記スリットを形成する凹み部が設けられていることを特徴とする。
第15発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、第1乃至第14発明のいずれかに記載の発明おいて、前記放射線強度測定手段の収容部は、前記放射線強度測定手段は、前記スリットの周囲を囲むように配置された、放射線遮断部材を備えており、該放射線遮断部材は、その内部に前記測定器を配置する測定器収容部を備えていることを特徴とする。
第1発明によれば、移動手段によってカートリッジを保持した保持機構を放射線強度測定手段まで移動させれば、複数の線源(例えば、全ての線源)が順次スリットの位置を通過するので、スリットを通過する放射線の量の変動を測定することができる。すると、放射線の量の変動に基づいて、各線源の放射能を算出することができる。よって、一回の測定で、複数の線源をカートリッジに充填したまま、各線源の放射線強度を測定することができるので、複数の線源の放射能測定を短時間で行うことができる。しかも、線源を移動させて放射線の量の変動を測定しているので、線源の装填間隔に多少のずれが存在しても、放射線強度の変動曲線のピーク値やピーク値の有無を把握できる。よって、線源の位置に多少のずれが発生しても、各線源の正確な放射線強度を測定することができる。
第2発明によれば、袋に収容したままで滅菌状態を保ちつつ各線源の放射線強度を測定することができるので、放射線強度の測定をより一層短時間かつ簡単に行うことができる。また、先端保持領域にシードカートリッジを押し込むだけで、シードカートリッジを先端保持領域に固定できる。しかも、先端保持領域の固定溝の先端面にシードカートリッジの先端を押し当てるようにするだけで、線源の軸方向とスリットの軸方向とが平行にできる。すると、防護手袋をしたままでも、正確な位置姿勢となるように、カートリッジを簡単かつ短時間で保持手段に固定することができる。
第3発明によれば、連結領域が傾斜面を有しているので、カートリッジを挿入するときにシードカートリッジが傾いていても、カートリッジを押し込めば、傾斜面によって線源の軸方向とスリットの軸方向とが平行になるようにシードカートリッジの姿勢を調整することができる。したがって、シードカートリッジの姿勢を毎回同じ姿勢に調整することができる。
第4発明によれば、袋保持機構にカートリッジを収容した袋を保持させれば、位置決め機構によって、カートリッジをそのマガジンの中心軸が基準軸と同軸となるように位置決めすることができる。すると、位置決めした状態のまま、カートリッジ供給機構によってカートリッジを保持手段に供給すれば、袋に封入された状態のカートリッジを所定の姿勢で保持手段に保持させることができる。つまり、袋保持機構にカートリッジを収容した袋を保持させるだけで、カートリッジを所定の姿勢で保持手段に保持させることができる。そして、移動手段によってカートリッジを保持した保持機構を放射線強度測定手段まで移動させれば、順次スリットの位置に複数の線源(例えば、全ての線源)を通過させることができるので、スリットを通過する放射線の量の変動を測定することができる。つまり、袋保持機構にカートリッジを収容した袋を保持させるだけで、カートリッジを所定の姿勢で保持手段に保持させることができる。すると、複数の線源の放射線強度を、カートリッジを袋に封入したまま、ほぼ自動で測定することができる。
第5発明によれば、カートリッジがマガジン収容空間内に配置されると、マガジンの中心軸が基準軸と一致するようにカートリッジの姿勢が変更されるので、カートリッジの位置決めを簡単かつ短時間で行うことができる。
第6発明によれば、一対の軸状部材間の距離および/または一対の軸状部材と支持部材との距離が、カートリッジにおけるマガジンの直径よりも短くなるように配設されており、しかも、一対の軸状部材は両者間の距離および支持部材との距離が、先端に向かうにしたがって長くなっている。よって、軸状部材移動部によって一対の軸状部材を袋保持機構に保持されている袋に接近させるだけで、この袋に封入されているカートリッジを、そのマガジンの軸方向が基準軸と同軸となるように位置決めすることができる。よって、位置決め機構が簡単な構造となり、装置の構造を簡単にでき、装置をコンパクトにすることができる。
第7発明によれば、位置変動部によって、中心面方向における位置決め部と袋保持機構の相対的な位置を変化させれば、袋内に収容されているカートリッジを、その中心軸周りに回転させることができる。すると、袋保持機構に保持された袋内のカートリッジが保持手段に保持される所定の姿勢から回転した状態となっていても、人がカートリッジの姿勢調整することなく、カートリッジの姿勢を保持手段が保持しうる所定の姿勢に調整することができる。よって、線源の放射線強度測定を行うときに、作業者が袋内のカートリッジと接触する時間を短くできるので、作業者が被曝する可能性をより低減することができる。
第8発明によれば、袋保持機構を中心面方向に沿って移動させることによって、中心面方向における位置決め部と袋保持機構の相対的な位置を変化させるので、カートリッジの姿勢を調整する機構を簡単な構造とすることができる。
第9発明によれば、マガジン収容空間を4本の軸状の部材によって形成するので、マガジン収容空間内にカートリッジを配置しやすくなる。
第10発明によれば、位置決め部と保持手段との相対的な位置が固定されているので、位置決め部によって位置決めされた状態が確実に維持されたまま、カートリッジを保持手段に保持させることができる。
第11発明によれば、袋に収容したままで滅菌状態を保ちつつ各線源の放射線強度を測定することができるので、放射線強度の測定をより一層短時間かつ簡単に行うことができる。また、先端保持領域にシードカートリッジを押し込むだけで、シードカートリッジを先端保持領域に固定できる。しかも、先端保持領域の固定溝の先端面にシードカートリッジの先端を押し当てるようにするだけで、線源の軸方向とスリットの軸方向とが平行にできる。すると、防護手袋をしたままでも、正確な位置姿勢となるように、カートリッジを簡単かつ短時間で保持手段に固定することができる。
第12発明によれば、連結領域が傾斜面を有しているので、カートリッジを挿入するときにシードカートリッジが傾いていても、カートリッジを押し込めば、傾斜面によって線源の軸方向とスリットの軸方向とが平行になるようにシードカートリッジの姿勢を毎回同一に調整することができる。
(スリットプレート)
第13発明によれば、一対のスリット形成板を連結すれば、一対のスリット形成板のスライド面間にスリットを形成することができる。また、一のスリット形成板における基準面と他のスリット形成板におけるスライド面とを面接触させた状態で、両者の相対的な位置をスリットの軸方向に沿って変化させれば、スリットの長さを変更することができる。すると、放射線強度測定を行う線源に合わせてスリットの長さを調整することができるので、一つのスリットプレートで複数の線源の測定を行うことができる。よって、測定する線源に合わせてスリットプレートを準備する必要がないので、装置の備品を少なくすることができるし、線源を変更した際におけるスリット調整も容易になる。
第14発明によれば、板状部材の端面を削って凹み部を形成すれば、他の板状部材の端面をこの凹み部を形成した端面に合わせれば、凹み部によってスリットを形成することができる。そして、端面に凹みを形成する深さを調整するだけでスリットの幅を調整できるので、幅が非常に狭くてもスリットを正確かつ簡単に形成することができる。
(放射線遮断部材)
第15発明によれば、測定器がスリットを通過する放射線を検出する領域に、線源の散乱放射線や外部の放射線が侵入することを防ぐことができる。よって、医療現場のように装置の周囲に放射線を放出する薬剤や機器類があっても、スリットを通過する放射線を精度よく測定することができる。
第1実施形態のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置1の概略平面図である。 図1のII−II線断面矢視図である。 図1のIII−III線断面矢視図である。 保持手段30の単体概略説明図であって、(A)は平面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図であり、(C)はC−C線断面図である。 保持手段30に、袋Bに封入されたカートリッジCを取り付けた状態の概略説明図であって、(A)は平面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図であり、(C)は先端保持領域25近傍の概略断面図である。 第2実施形態のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置100の概略縦断面図である。 第2実施形態のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置100の概略平面図である。 保持手段130周辺の概略拡大説明図であって、(A)は平面図であり、(B)は側面図である。 (A)は図6のIVA−IVA線断面矢視図であり、(B)は図6のIVB−IVB線断面矢視図である。 保持手段130の単体概略説明図である。 保持手段130の単体概略説明図であって、(A)は側面図であり、(B)は(A)のB−B線矢視図であり、(C)は先端保持領域の概略説明図である。 移動壁150aを移動させてカートリッジCを回転させる状況の説明図である。 スリット115hの長さを調整できるスリットプレート115の概略説明図であって、(A)はスリット115hの長さを20mmに調整した状態の説明図であり、(A)はスリット115hの長さを10mmに調整した状態の説明図である。 図13のスリットプレート115を形成する板状部材の単体説明図である。 (A)はカートリッジCの概略説明図であり、(B)、(C)特許文献1の測定器にカートリッジCを挿入した状態におけるスリットh部分の概略説明図である。 カートリッジCを収容したプラスチックケースPKの概略説明図であり、(A)は側面図であり、(B)は平面図であり、(C)(A)のC矢視図である。 保持手段230の単体概略説明図であって、(A)は平面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図であり、(C)は要部拡大断面図である。 (A)保持手段230の保持ベース231の概略単体説明図であり、(B)は保持手段230の上部カバー232の概略単体説明図である。 保持手段230を取り付けた第3実施形態のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置300の概略平面図である。 (A)は保持手段230の他の保持ベース231Aの概略単体説明図であり、(B)は保持手段230の他の保持ベース231Bの概略単体説明図である。 (A)は保持手段230の他の保持ベース231Cの概略単体説明図であり、(B)は保持手段230の他の保持ベース231Dの概略単体説明図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、前立腺がんに対する密封小線源治療に使用される線源に密封されている放射性物質の放射能量を測定するために使用されるものであり、カートリッジに充填された状態のまま線源から放出される放射線強度を測定できるようにしたものである。
(線源およびカートリッジの説明)
まず、本発明のがん治療用密封小線源の放射線量測定装置(以下、単に放射線強度測定装置という)を説明する前に、線源およびこの線源が充填されるカートリッジについて簡単に説明する。
線源Sは、放射性物質である[ヨウ素125]をチタン製のカプセルに密封したものであり、その線径に対して軸方向の長さが長いものである。通常使用される線源Sは、その線径が0.80〜0.95mm、軸長が4.50〜4.55mmのものであり、線径および軸長には若干のばらつきがある。
図15(A)に示すように、カートリッジCは、一般的に前立腺がんに対する密封小線源治療に使用されるものであり、略円筒状のマガジンMと、このマガジンMの一方の軸端に設けられた複数の線源Sが充填されるシードカートリッジSCと、マガジンMの中心軸を貫通する棒状のプッシャPとを備えている。このプッシャPの先端はシードカートリッジSCにおいて線源Sが充填される空間まで到達しており、シードカートリッジSC内に充填された複数の線源Sが互いに密着した状態となるように保持する機能を有している。
上述したシードカートリッジSCは、マガジンMの中心軸上に位置するように配設されている。このシードカートリッジSCは、その先端面がマガジンMの中心軸と直交する平坦面に形成され、かつ、その表面がマガジンMの中心軸と平行な面となるように形成された板状の部材(厚さが3.1mm程度)である。このシードカートリッジSCは、上述したように、内部に線源Sが充填される空間を有している。この空間は、その断面の高さが線源Sの線径とほぼ同じ、かつ、その断面の幅が線源Sの長さとほぼ同じになるように形成されている。そして、上述したプッシャPによって複数の線源Sが互いに密着した状態で保持されると、複数の線源Sの軸方向が、シードカートリッジSCの先端面および表面と平行となるように形成されている。
なお、シードカートリッジSCの空間に充填される線源Sの数はとくに限定されないが、5個または15個が一般的である。
また、上記説明では、「マガジンMが略円筒状である」としているが、本明細書における略円筒状には、六角形や八角形等の一般的なカートリッジCのマガジンMに採用されている形状を含む概念である。
また、上記カートリッジCは、滅菌状態で袋Bに密封された状態で提供されている。この袋Bは、その厚さが0.18mm程度の紙製のシート(台紙)と、その厚さが0.05mm程度の合成樹脂製のシート(カバーシート)とから構成されており、両者の間にカートリッジCを挟んだ状態で周縁部を貼り合わせて密封する構造となっている。
(放射線強度測定装置の説明)
つぎに、第1実施形態の放射線強度測定装置1を説明する。
第1実施形態の放射線強度測定装置1では、複数の線源が充填されたカートリッジCを滅菌状態で袋Bに密封された状態のままでも線源Sから放出される放射線量を測定できるようにしたことに特徴を有している。
図1において、符号11は放射線強度測定装置1のベースとなるベース部材を示している。このベース部材11はその上面が平坦面に形成されており、その上面に複数の壁が立設されている。
具体的には、ベース部材11の一端には、基準壁12が立設されている。この基準壁12は、ベース部材11の上面と直交する、平坦面に形成された基準内面12aを備えている。
一方、この基準壁12の基準内面12aと対向する位置には、駆動手段保持壁13が立設されている。この駆動手段保持壁13は、基準内面12aと平行な内面13aを有している。
また、基準壁12と駆動手段保持壁13との間には、左右一対の側壁14,14が立設されている。この左右一対の側壁14,14は、基準壁12近傍に、ベース部材11の上面と平行かつ互いに同一平面上に位置する一対の保持面14a,14aをそれぞれ備えている(図3参照)。
図1および図2に示すように、前記左右一対の側壁14,14の一対の保持面14a,14aには、スリットプレート15が配置されている。このスリットプレート15は、その下面が平坦面に形成された板状の部材であり、そのほぼ中央部に上下を貫通する貫通孔であるスリット15hが形成されている。
このスリット15hは、その軸方向が基準壁12の基準内面12aと平行、言い換えれば、基準壁12の基準内面12aの法線方向と直交するように形成されている。しかも、スリット15hは、その幅が線源Sの線径よりも狭くなるように形成されているが、その理由は後述する。
なお、スリットプレート15は、線源Sの放射線がスリット15h以外の部分を透過しない、または、透過してもない線源Sの放射線強度の測定に影響を与えない程度に形成されていればよく、その素材や厚さなどはとくに限定されない。
また、スリット15hの軸方向の長さはとくに限定されないが、散乱放射線を除去し、かつ線源Sからの直接放射線を最大限に取得する寸法を考慮すると、2cmとすることが好ましい。
図1に示すように、スリットプレート15の上面には、中空な円筒状の放射線遮断部材18が設けられている。この放射線遮断部材18は、真鍮や銅、タングステン等を素材として形成された部材であり、その内部の中空部分にスリット15hが位置するように配設されている。この放射線遮断部材18の中空部分は測定器収容部18hであり、その内部に線源Sから放出される放射線強度を測定するための測定器19を配置する部分である。
図1に示すように、前述した駆動手段保持壁13には、ステッピングモータ等のモータ21が取り付けられている。モータ21は、その主軸が内面13aと直交するように、言い換えれば、その主軸が基準壁12の基準内面12aの法線方向と平行となるように配設されている。このモータ21の主軸は、カップリング21aを介して、ボールネジ軸等のネジ軸22の基端と連結されている。このネジ軸22もその中心軸が基準壁12の基準内面12aの法線方向と平行となるように配設されている。言い換えれば、ネジ軸22は、その中心軸がスリット15hと直交するように配設されている。そして、ネジ軸22の先端は、前述したスリットプレート15の下方、つまり、ベース部材11、基準壁12、左右一対の側壁14,14およびスリットプレート15に囲まれた空間内まで延設されている。
図2に示すように、このネジ軸22にはナット部材23が螺合しており、このナット部材23には、ネジ軸22よりも上方に配設された保持手段30が連結されている。この保持手段30は、カートリッジCを所定の姿勢で保持することができるものである。具体的には、保持手段30は、カートリッジCに充填されている線源Sの軸方向がスリット15hの軸方向と平行となるように保持する機能を有するものであるが、詳細は後述する。
また、ベース部材11の上面には、ネジ軸22と平行な一対のレール24,24が設けられている。そして、各レール24には、レール24の軸方向に沿って移動可能に、例えばベアリング台車等の摺動部材25が取り付けられている。そして、一対の摺動部材25,25は、いずれも保持手段30に連結されている。
以上のごとき構成であるので、モータ21を作動させれば、ネジ軸22の回転により、ナット部材23とともに保持手段30をネジ軸22に沿って移動させることができる。言い換えれば、保持手段30を基準壁12の基準内面12aの法線方向に沿って移動させることができるのである。しかも、保持手段30は、一対の摺動部材25,25を介して、一対のレール24,24に案内された状態で移動するから、保持手段30を安定した状態で移動させることができる。
しかも、保持手段30は、ベース部材11の上面からその上端までの距離が、ベース部材11の上面から左右一対の側壁14,14の一対の保持面14a,14aに配置された状態におけるスリットプレート15の下面までの距離よりも短くなるように配置されている。すると、ネジ軸22の先端がスリットプレート15の下方まで延設されているから、保持手段30をスリットプレート15の下方まで移動させることができるのである。
(第1実施形態の放射線強度測定装置1による放射線強度測定)
以上のごとき構成を有するので、第1実施形態の放射線強度測定装置1は、カートリッジCに充填されている各線源Sの放射線強度を、以下のごとき方法によって測定することができる。
まず、スリットプレート15の上面に配置されている放射線遮断部材18の測定器収容部18hに測定器19を配置する。そして、保持手段30に線源Sの放射線強度を測定するカートリッジCを取り付けると、測定準備が完了する。
測定準備が完了すると、モータ21を作動させて、保持手段30をスリットプレート15の下方まで移動させる。このとき、保持手段30に保持されている線源Sがスリット15hの位置を通過するように保持手段30を移動させれば、スリット15hを通過する放射線強度を測定器19によって測定することができる。
ここで、保持手段30はカートリッジCに充填されている複数の線源Sの軸方向がスリット15hの軸方向と平行となるように保持しているので、保持手段30がネジ軸22に沿って移動すると、複数の線源Sは、その軸方向をスリット15hの軸方向と平行に保ったまま順次スリット15hの位置を通過する。スリット15hの幅が線源Sの線径よりも狭くなるように形成されているので、複数の線源Sの移動に合わせて、測定器19が検出する放射線強度が変動する。
具体的には、スリット15hの幅が線源Sの線径よりも狭いので、線源Sから放出される放射線はその一部しかスリット15hを通過せず、スリット15hを通過した放射線のみが測定器19によって検出される。すると、線源Sからの放出される放射線は、線源Sの中心軸から放射状に放出されるので、測定器19が検出する放射線強度は、スリット15hの中心軸と線源Sの中心軸とが一致したときに最も強くなり、両者のズレが大きくなるほど小さくなる。したがって、複数の線源Sの軸方向が、その移動中においてスリット15hの軸方向と平行に保たれていれば、測定器19が検出する放射線強度は、複数の線源Sの移動に合わせて、各線源Sの中心軸がスリット15hの中心軸と一致するタイミングで放射線強度のピークとなり、隣接する線源Sの中心軸間では谷となる変動を示すのである。
すると、測定された放射線強度の変動、具体的には、放射線強度のピークの数や、そのピーク値、また、ピークのタイミングに基づいて、個々の線源Sの放射能を算出することができる。
よって、第1実施形態の放射線強度測定装置1によれば、複数の線源Sが装填されたカートリッジCを保持手段30に保持させ、全ての線源Sがスリット15hの位置を通過するように移動させれば、一回の測定で、複数の線源S(つまり、全ての線源S)をカートリッジCに充填したまま、各線源Sの放射線強度を測定することができる。よって、カートリッジCに充填されている複数の線源Sの放射能測定を短時間で行うことができる。
なお、カートリッジCに充填されている複数の線源Sのうち、一部の線源Sのみを測定したい場合には、全ての線源Sがスリット15hの位置を通過させる必要はなく、測定したい線源Sがスリット15hの位置を通過するように保持手段30を移動させればよい。
しかも、カートリッジCに保持された複数の線源Sを移動させて、放射線強度の変動を測定しているので、線源Sの装填間隔に多少のずれが存在しても、放射線強度の変動曲線のピーク値やピーク値の有無を把握できる。
よって、カートリッジCに保持されている線源Sの位置に多少のずれが発生しても、各線源Sの正確な放射線強度を測定することができる。
なお、保持手段30を移動させる速度はとくに限定されず、個々の線源Sの放射能を算出し得る放射線強度の変動が測定できる速度であればよい。
そして、各線源Sの放射線強度の絶対値を把握する場合であれば、測定対象となるカートリッジCの測定を行う前に、基準となる放射線強度を有する基準線源が充填されたカートリッジCについて放射線強度の変動曲線を測定すればよい。すると、基準線源のピーク値を基準にして、測定対象となるカートリッジCの測定値(ピーク値)から測定対象となるカートリッジCに充填されている各線源Sの放射線強度の絶対値を把握することができる。
また、各線源Sの放射線強度の絶対値が必要なければ、放射線強度の変動曲線における各線源Sのピーク値を相対比較すれば、各線源Sの良不良を把握することは可能である。
なお、上記例では、放射線強度測定装置1が放射線遮断部材18を備えている場合を説明したが、必ずしも放射線遮断部材18は設けなくてもよい。
しかし、放射線遮断部材18を設けておけば、測定器19がスリット15hを通過する放射線を検出する領域に、測定対象である線源Sの散乱放射線や、外部の放射線が侵入することを防ぐことができる。すると、医療現場のように、放射線強度測定装置1の周囲に放射線を放出する薬剤や機器類がある場所でも、スリット15hを通過する放射線を精度よく測定することができ、各線源Sの良不良を精度良く把握することができる。
上述したベース部材11、基準壁12、左右一対の側壁14,14およびスリットプレート15が、特許請求の範囲にいう放射線強度測定手段の収容部に相当する。そして、ベース部材11、基準壁12、左右一対の側壁14,14が収容部の本体部に相当する。また、ベース部材11、基準壁12、左右一対の側壁14,14およびスリットプレート15に囲まれた空間が収容空間10hである。
また、上述したモータ21、ネジ軸22、ナット部材23、一対のレール24,24および一対の摺動部材25,25が、特許請求の範囲にいう移動手段に相当し、一対のレール24,24および一対の摺動部材25,25が特許請求の範囲にいうガイド部に相当する。以下では、モータ21、ネジ軸22、ナット部材23、一対のレール24,24および一対の摺動部材25,25を全て含めて、移動手段20という。
なお、移動手段およびガイド部は、上記のごとき構造に限られない。例えば、移動手段には、シリンダやアームなども使用可能であるし、ガイド部にはワイヤーなども使用可能である。しかし、上記のごとき、ネジ軸22と一対のレール24,24、つまり、3本の直線状の部材に沿って保持手段30を移動させれば、保持手段30の移動の安定性を高めることができる。
(保持手段30の説明)
つぎに、保持手段30を詳細に説明する。
上述したように、保持手段30は、カートリッジCを所定の姿勢で保持するものであるが、第1実施形態の放射線強度測定装置1の保持手段30は、カートリッジCが袋Bに封入された状態のままでも所定の姿勢に保持できる構造を有している。
図4および図5において、符号31は板状の保持ベースを示している。この保持ベース31は、その下面に上述したナット部材23や一対の摺動部材25,25が連結されており、これらに支持されて、その上面が上述したベース部材11の上面と平行となるように配設されている。なお、この保持ベース31の幅は、上述したカートリッジCを収容する袋Bの幅よりも広くなっている。
図4および図5に示すように、この保持ベース31の上方には、板状の上部カバー32が配設されている。この上部カバー32は、その下面が保持ベース31の上面と平行となり、しかも、この下面と保持ベース31の上面との間に、保持手段30が移動する方向を貫通する隙間30hが形成されるように配置されている。
また、上部カバー32は、後述する保持孔33が形成されている部分以外は、上述した隙間30hの間隔がカートリッジCにおけるシードカートリッジSCの厚さと同等よりも狭くなり、隙間30hの幅が上述したカートリッジCを収容する袋Bの幅よりも広くなるように配設されている。
そして、隙間30hは、スリットプレート15から遠い側に位置する開口(図4および図5では右端の開口、以下挿入開口という)からスリットプレート15に向かって伸びた、カートリッジCを保持するための空間である保持孔33を有している。この保持孔33は、その軸方向がネジ軸22の中心軸と平行となるように形成されている。つまり、保持孔33は、その軸方向がスリット15hと直交するように形成されているのである。
しかも、保持孔33は、その軸方向を含みかつベース部材11の上面と直交する平面が、スリット15hを2等分するように形成されている。つまり、保持孔33は、移動手段20によって保持手段30を収容空間10h内のスリットプレート15の下方まで移動させると、スリット15hの下方を通過する位置に形成されているのである。
図4および図5に示すように、保持孔33は、マガジンMが配置されるマガジン保持領域34と、シードカートリッジSCの先端部が配置される先端保持領域35とを備えている。
まず、マガジン保持領域34は、略円筒状に形成された部分であり、隙間を形成する両面(つまり、保持ベース31の上面と上部カバー32の下面)を凹ませて、両凹み面間にマガジンMを収容できる程度の空間ができるように形成されている。例えば、このマガジン保持領域34の凹み面は、その曲率半径がカートリッジCのマガジンMの半径とほぼ同じ大きさとなるように形成されている。
このマガジン保持領域34よりもスリットプレート15側には、マガジン保持領域34と連続する先端保持領域35が形成されている。この先端保持領域35は、保持ベース31の上面を下方に凹ませた固定溝36を有している。
この固定溝36は、その断面が矩形となるように形成されており、その底面36aが保持ベース31の上面と平行な平坦面に形成されている。言い換えれば、固定溝36の底面36aは、上部カバー32の下面と平行な平坦面に形成されている。
また、固定溝36の端面36b(つまり、スリットプレート15側に位置する面)は、保持孔33の軸方向と直交するように形成されている。つまり、固定溝36の端面36bは、スリット15hの軸方向と平行となるように形成されているのである。
そして、先端保持領域35の固定溝36は、その底面36aから上部カバー32の下面までの距離HがシードカートリッジSCの厚さと袋Bの厚さ(紙製台紙の厚さとカバーシートの厚さを合わせた厚さ)を合わせた厚さD1よりもわずかに短くなるように形成されている。
かかる距離Hとすれば、距離Hが厚さD1よりもわずかに短いので、カートリッジCを袋Bに密封したままで、シードカートリッジSCの先端を先端保持領域35に押し込むことができるし、シードカートリッジSCを先端保持領域35に固定することができる。なぜなら、距離Hが厚さD1よりもわずかに短いので、袋Bの素材が若干圧縮するからである。
また、固定溝36の底面36aおよび上部カバー32の下面が互いに平行であるから、シードカートリッジSCの先端を先端保持領域35に押し込めば、シードカートリッジSCに充填されている複数の線源Sの軸方向を上部カバー32の下面と平行とすることができる。言い換えれば、シードカートリッジSCに充填されている複数の線源Sの軸方向を、スリットプレート15の下面(つまり、ベース部材11の上面)と平行にすることができる。
そして、シードカートリッジSCをその先端面が固定溝36の端面36bに当たるまで押し込めば、固定溝36の端面36bがスリット15hの軸方向と平行となるように形成されているので、シードカートリッジSCの先端面をスリット15hの軸方向と平行にすることができる。言い換えれば、シードカートリッジSCに充填されている複数の線源Sの軸方向を、スリット15hの軸方向と平行にすることができる。
以上のごとき構成であるから、以下のようにすれば、保持手段30にカートリッジCを固定することができる。
まず、袋Bに入ったカートリッジCを、そのシードカートリッジSCがある位置と反対側を保持して、そのシードカートリッジSCから保持手段30の保持孔33に挿入開口から挿入する。このとき、袋Bの保持孔33に位置しない部分は、隙間30hに入るようにする。
この状態から、カートリッジCを保持孔33に押し込んでいくと、マガジンMがマガジン保持領域34に配置される。
さらに、カートリッジCを保持孔33に押し込んでいくと、シードカートリッジSCの先端部が先端保持領域35に押し込まれて固定される。
すると、袋Bに密封された状態のカートリッジCを、所定の姿勢、つまり、シードカートリッジSCに充填されている複数の線源Sの軸方向をスリット15hの軸方向と平行とした状態となるように保持手段30に固定することができるのである。
そして、カートリッジCを保持手段30に固定する際には、カートリッジCを保持孔33に挿入して押し込むだけでよいから、被曝防止用の防護手袋をしたままでも、正確な位置姿勢となるように、袋Bに密封された状態のカートリッジCを簡単かつ短時間で保持手段30に固定することができる。
例えば、シードカートリッジSCの厚さが3.1mm、袋Bの厚さが0.23mm(紙製台紙0.18mm、合成樹脂製シート0.05mm)であれば、距離Hが3.1mmとなるように形成すれば、被曝防止用の防護手袋をしたままでも、カートリッジCを保持手段30の保持孔33に挿入して押し込んで、カートリッジCが正確な位置姿勢となるように保持手段30に固定することができる。
なお、袋Bに入ったカートリッジCを保持手段30に固定する場合には、袋Bにおいて、保持孔33に配置されない部分をどのように処置するかが問題となる。しかし、上記保持手段30は、保持ベース31の上面と上部カバー32の下面との間に、シードカートリッジSCの先端部の厚さと同等よりも狭い間隔の隙間30hを備えている。しかも、この隙間30hは、保持手段30をその移動する方向に沿って貫通し、かつ、その幅が袋Bの幅よりも広い。すると、袋Bにおいて保持孔33に配置されない部分を隙間30hに配置させることができるので、かかる部分がカートリッジCの固定や位置決めの邪魔となることを防ぐことができる。
ここで、上記例では、隙間30hが、保持手段30をその移動する方向に沿って貫通している場合を説明したが、固定溝36よりも前方に、シードカートリッジSCよりも前方に配置される袋Bが折れ曲がらないように収容できる空間が形成されるのであれば、隙間30hは必ずしも保持手段30を貫通していなくてもよい。
そして、袋Bに入ったカートリッジCを保持手段30に固定する場合には、保持ベース31の長さ(図4では左右方向の長さ)を上部カバー32の長さ(図4では左右方向の長さ)よりも長くしておくことが好ましい。この場合、保持孔33の挿入開口の手前に、テーブル状の部分(テーブル領域)を形成することができる。すると、カートリッジCを保持孔33に挿入するときに、袋Bにおいて保持孔33に配置されない部分を、テーブル領域に接触させた状態でカートリッジCを保持孔33に挿入すれば、この部分を簡単に隙間30hに滑り込ませることができ、袋Bに入ったカートリッジCを保持手段30に固定する作業がさらに容易になる。
また、上述した保持手段30は、必ずしも袋Bに入ったカートリッジCを保持する場合にのみ使用されるものではなく、袋Bから取り出したカートリッジCの保持にも使用することができる。この場合には、袋BをシードカートリッジSCの先端の固定に使用できないので、シードカートリッジSCの表面に圧縮性を有する緩衝材を取り付ければ、シードカートリッジSCの先端を先端保持領域35に押し込んで、カートリッジCを保持手段30に固定することができる。例えば、圧縮性を有するポリエチレン製滅菌チャック袋を緩衝材として使用することができ、かかるチャック袋に入れればカートリッジCが袋Bに収容されている場合と同様にシードカートリッジSCを先端保持領域35に固定することができる。
さらに、距離Hが、シードカートリッジSCの厚さよりもわずかに長い(例えば200μm程度)場合には、緩衝材を設けなくてもよい。この場合、カートリッジCのシードカートリッジSCを先端保持領域35にしっかりと固定することはできないが、保持手段30が移動したときに、カートリッジCが移動して、シードカートリッジSCの位置がズレることは防ぐことができる。
(連結領域37)
また、保持孔33は、略円筒状に形成されたマガジン保持領域34と先端保持領域35とが直接つながっていても良いのであるが、両者の間に、図4に示すように連結領域37を設けてもよい。
図4および図5に示すように、連結領域37は、マガジン保持領域34と先端保持領域35との間に設けられている。この連結領域37は、マガジン保持領域34の凹み面34aと連続する曲面と、この曲面を切断するように形成された傾斜面37aとを有している。この傾斜面37aは、この固定溝36の底面36aと連続し、底面36aが下方に折れ曲がったかのように形成されている。
このため、保持孔33にカートリッジCを挿入したときに、固定溝36の底面36aに対してシードカートリッジSCの表面が傾いていると、カートリッジCを保持孔33に押し込んだときに、シードカートリッジSCの先端部分は連結領域37の傾斜面37aに接触する。
すると、連結領域37の傾斜面37aは上記のごとき形状であるから、カートリッジCを押し込んでいくと、シードカートリッジSCの先端部分の下端縁が連結領域37の傾斜面37aに線接触するように、カートリッジCが回転する。
したがって、シードカートリッジSCの先端部分が先端保持領域35の入り口まで到達するときには、シードカートリッジSCの先端部分の表面と固定溝36の底面36aとを平行とすることができる。
つまり、上記のごとき連結領域37を設ければ、カートリッジCを押し込むだけで、線源Sの軸方向とスリット15hの軸方向とが平行になるようにシードカートリッジSCの姿勢を毎回同一に調整することができるのである。
(スリットプレート15)
上述したスリットプレート15は、一枚の板状の部材にスリット15hを形成して製造してもよいのであるが、図1に示すように、2枚の板状部材16,17をその端面同士が面接触するように合わせて形成してもよい。
図1に示すように、板状部材16は、その一の端面が、上述した基準壁12の基準内面12aと面接触するように、左右一対の側壁14,14の一対の保持面14a,14a上に配置されるものである。この板状部材16は、基準壁12の基準内面12aと面接触する端面(基準端面16a)およびこの端面と対向する端面(対向端面16b)が互いに平行であって、かつ、両端面が平坦面かつその両表面と直交するように形成されている。つまり、板状部材16は、基準端面16aを基準壁12の基準内面12aと面接触させると、対向端面16bが基準内面12aと平行となるように形成されているのである。
一方、板状部材17は、一の端面が板状部材16の対向端面16bと面接触するように、左右一対の側壁14,14の一対の保持面14a,14a上に配置されるものである。この板状部材17は、板状部材16の対向端面16bと面接触する端面(対向端面17a)が、平坦面かつ両表面と直交するように形成されている。
そして、板状部材16の対向端面16bには、その端面から凹んだ凹み部16cが設けられている。この凹み部16cは、板状部材16の両表面を貫通するように形成されている。
このため、2枚の板状部材16,17の対向端面16b,17a同士を合わせ、板状部材16の基準端面16aが基準壁12の基準内面12aと面接触するように、一対の保持面14a,14a上に配置すれば、スリットプレート15を貫通するスリット15hを形成することができる。
かかる方法でスリットプレート15を形成した場合、板状部材16の対向端面16bに形成する凹み部16cの深さを調整するだけでスリット15hの幅を調整できるので、幅が非常に狭いスリット15hでも正確かつ簡単に形成することができる。
また、スリット15hはその軸方向を基準壁12の基準内面12aと正確に平行に保たなければならない。しかし、上記方法でスリットプレート15を形成した場合には、板状部材16の両端面16a,16bを平行に形成し、かつ、この両端面16a,16bと凹み部16cの底面とを平行に保てば、スリット15hはその軸方向と基準壁12の基準内面12aと正確に平行に保つことができる。すると、一枚の板に貫通孔としてスリット15hを形成する場合に比べて、非常に簡単かつ高精度にスリット15hを形成するとことができる。例えば、上述したような2枚の板状部材16,17の対向端面16b,17a同士を合わせてスリットプレート15を形成した場合、スリット15hの幅が、0.1〜0.01mmのものであっても、高精度に形成することができる。
なお、2枚の板状部材16,17の対向端面16b,17a同士を確実に面接触させる上では、2枚の板状部材16,17同士をボルトなどによって固定することが好ましい。
また、2枚の板状部材16,17のうち、対向端面に凹みが形成されている板状部材(上記例では、板状部材16)は、左右一対の側壁14,14の一対の保持面14a,14aに取り付けたときに、その凹みが常に所定の位置に配置されなければならない。このため、左右一対の側壁14,14の一対の保持面14a,14aおよび板状部材16には、両者の相対的な位置を位置決めする位置決め機構を設けておくことが必要である。この位置決め機構は、公知の様々な位置決め機構を採用することができるが、例えば、固定位置印などを設けて、この固定位置印に各板状部材16,17の位置を合わせる等の方法を採用することができる。
さらに、上記例では、板状部材16の対向端面に凹みを形成する場合を説明したが、板状部材16の対向端面16bに凹みを形成せず、板状部材17の対向端面17aに凹みを形成してスリット15hを形成してもよいし、両方の板状部材16,17の対向端面16b,17aにそれぞれ凹みを形成してスリット15hを形成してもよい。
(収容部について)
なお、上述した放射線強度測定手段の収容部は、それぞれ別々に加工された、ベース部材11、基準壁12、左右一対の側壁14,14およびスリットプレート15を組立てて形成してもよいし、これら全てを一体成形してもよい。また、ベース部材11、基準壁12および左右一対の側壁14,14からなる本体部は一体で形成し、スリットプレート15だけが着脱できるようにしてもよい。
しかし、加工の容易性や、加工精度を向上させる上では、上述したように、ベース部材11、基準壁12、左右一対の側壁14,14およびスリットプレート15を全て板状の部材で別々に形成し、組み立てるようにすることが好ましい。
(第2実施形態の放射線強度測定装置)
第2実施形態の放射線強度測定装置100について説明する。
第2実施形態の放射線強度測定装置100では、線源Sの放射線強度測定を行う際に、作業者が、カートリッジCが充填された袋Bを取り扱う時間を短くできるようにしたこと、言い換えれば、被曝する可能性(時間)を少なくすることができるようにしたことに特徴を有している。
(ケース110の説明)
図6および図7において、符号110は放射線強度測定装置100のケースを示している。このケース110は、そのベースとなるベース部材111を備えている。このベース部材111は、その上面が平坦面に形成されており、この平坦面を囲むように複数の壁が配設されている。
具体的には、ベース部材111の側方には、左右一対の側壁114,114が設けられている。この左右一対の側壁114,114は、その下端縁をベース部材111の側端縁と連結すると、その内面がベース部材111の上面と直交する平坦面となるように形成されている(以下、この内面を基準内面114aという)。
また、ベース部材111の前後端(図6では左右端)には、一対の壁部材112,112が設けられている。この一対の壁部材112,112は、その側端縁が前記左右一対の側壁114,114の前後端縁とそれぞれ連結されており、かつ、その下端縁がベース部材111の前後端縁とそれぞれ連結されている。
つまり、ケース110は、ベース部材111を底とし、左右一対の側壁114,114および一対の壁部材112,112によって囲まれた中空な空間110hを有しているのである。
さらに、一対の壁部材112,112は、上部に、他方の壁部材112に向かって屈曲された蓋部112aを備えている。各蓋部112aは、両者の間に前記空間110hと外部との間を連通する開口110aが形成される程度の大きさに形成されており、その左右端縁は左右一対の側壁114,114上端にそれぞれ連結されている。
なお、この開口110aは、カートリッジCを収容した袋B(以下、単に袋Bという)を、後述する供給手段150に対して供給する供給口となるのであるが、詳細は後述する。
(放射線強度測定手段の説明)
この左右一対の側壁114,114の上端縁には、蓋部112a間に位置する部分に、ベース部材111の上面と平行(言い換えれば、基準内面114aと直交)かつ同一平面上に位置する一対の保持面114b,114bが形成されている。
また、一対の保持面114b,114bには、スリットプレート115が配置されている。このスリットプレート115は、その下面が平坦面に形成された板状の部材であり、そのほぼ中央部に上下を貫通する貫通孔であるスリット115hが形成されている。
このスリット115hは、その軸方向が基準内面114aと直交するように形成されている。しかも、スリット115hは、その幅が線源Sの線径よりも狭くなるように形成されているが、その理由は後述する。
なお、スリットプレート115は、その素材や厚さなどはとくに限定されないが、線源Sの放射線がスリット115h以外の部分を透過しない、または、透過してもない線源Sの放射線強度の測定に影響を与えない程度であればよい。
図6に示すように、スリットプレート115の上面には、中空な円筒状の放射線遮断部材118が設けられている。この放射線遮断部材118は、真鍮や銅、タングステン等を素材として形成された部材であり、その内部の中空部分にスリット115hが位置するように配設されている。この放射線遮断部材118の中空部分は測定器収容部118hであり、線源Sから放出される放射線強度を測定するための測定器119が配置される部分である。
なお、上述した、ベース部材111、一方の壁部材112(図6では左方の壁部材112)、左右一対の側壁114,114およびスリットプレート115が、特許請求の範囲にいう放射線強度測定手段の収容部に相当し、これらに囲まれた空間が、特許請求の範囲にいう放射線強度測定手段の収容部の収容空間に相当する。
また、上述した放射線強度測定手段の収容部は、それぞれ別々に加工された、ベース部材111、壁部材112、側壁114およびスリットプレート115を組立てて形成してもよいし、これら全てを一体成形してもよい。また、ベース部材111、壁部材112および左右一対の側壁114,114は一体で形成し、スリットプレート115だけが着脱できるようにしてもよい。
しかし、加工の容易性や、加工精度を向上させる上では、上述したように、ベース部材111、壁部材112、左右一対の側壁114,114およびスリットプレート115を全て板状の部材で別々に形成し、組み立てるようにすることが好ましい。
(保持手段130の説明)
図6および図7に示すように、左右一対の側壁114,114間には、基準プレート113が設けられている。この基準プレート113は、その上面が前記ベース部材111の上面と平行となるように配設されている。
図6および図7に示すように、ケース110の空間110h内における基準プレート113の上方の空間には、保持手段130が配置されている。この保持手段130は、後述する移動手段120のネジ軸122とスリットプレート115との間の空間(つまり、収容部の収容空間)に収容しうる程度の大きさに形成されている。
この保持手段130は、カートリッジCを所定の姿勢で保持することができるものである。具体的には、保持手段130は、カートリッジCに充填されている線源Sの軸方向がスリット115hの軸方向と平行となるように保持する機能を有するものである。言い換えれば、保持手段130は、カートリッジCを、そのマガジンMの中心軸がスリット115hの軸と直交する直交面と平行となるように保持する機能を有している。
この保持手段130の詳細は後述する。
(供給手段150の説明)
図6および図7に示すように、ケース110の空間110h内における基準プレート113の上方の空間には、供給手段150が設けられている。この供給手段150は、前記開口110aの位置に設けられた、袋Bが供給される袋保持機構151を備えている。この供給手段150は、袋保持機構151によって保持された袋B内のカートリッジCを位置決めして、前記保持手段130に供給する機能を有している。具体的には、カートリッジCのマガジンMの中心軸が、基準プレート113の上面と平行、かつ前記スリット115hの軸と直交する直交面と平行、となるように位置決めして保持手段130に供給する機能を有しているが、詳細は後述する。
(移動手段120の説明)
図6に示すように、この基準プレート113の上面には、移動手段120のネジ軸122(例えば、ボールネジ軸等)が設けられている。このネジ軸122は、その一端(図6では左端)がスリットプレート115の下方に位置し、その他端(図6では右端)が前記供給手段150の袋保持機構151近傍に位置するように配設されている。しかも、ネジ軸122は、その中心軸が、基準プレート113の上面と平行、かつ前記スリット115hの軸と直交する直交面と平行、となるように配設されている。
このネジ軸122には、ナット部材123が螺合しており、このナット部材123には、ネジ軸122よりも上方に配設された保持手段130が連結されている。
また、ネジ軸122の一端には、カップリング21aを介して、ステッピングモータ等のモータ121の主軸が連結されている。
かかる構成であるので、モータ121を作動させてネジ軸122を回転させれば、ナット部材123とともに保持手段130を、ネジ軸122の軸方向に沿って移動させることができる。言い換えれば、保持手段130を、移動手段120によって、スリット115hの軸と直交する直交面と平行、かつ、基準プレート113の上面と平行(ベース部材111の上面と平行)に移動させることができるのである。
また、保持手段130は、ネジ軸122とスリットプレート115との間の空間に収容しうる程度の大きさに形成されている。そして、ネジ軸122はその一端がスリットプレート115の下方に配置されており、他端が供給手段150の袋保持機構151近傍に位置するように配設されている。
よって、移動手段120を作動させれば、保持手段130に、スリットプレート115の下方の位置と袋保持機構151近傍の位置との間を移動させることができるのである。
しかも、保持手段130は、カートリッジCを、そのマガジンMの中心軸が、基準プレート113の上面と平行、かつスリット115hの軸と直交する直交面と平行、となるように保持するので、保持手段130に保持された状態のカートリッジCは、そのマガジンMの中心軸がネジ軸122の軸方向と平行となる。
すると、移動手段120によって保持手段130が移動されても、保持手段130に保持されているカートリッジCの中心軸は、ネジ軸122の軸方向と常に平行に維持される。言い換えれば、保持手段130に保持されたカートリッジCは、そのマガジンMの中心軸が、常に、基準プレート113の上面と平行、かつスリット115hの軸と直交する直交面と平行、に保たれるのである。
(保持手段130の移動を支持する構成)
なお、図6に示すように、基準プレート113の上面にネジ軸122と平行な一対のレール124,124を設け、各レール124の軸方向に沿って移動可能に設けられた摺動部材(例えばベアリング台車等)によって保持手段130の移動を案内するようにしてもよい。つまり、保持手段130の移動を案内する案内部を設けてもよく、案内部を設けた場合には、保持手段130をより安定した状態で移動させることができる。
また、移動手段は、上記のごとき構造に限られず、例えば、移動手段には、シリンダやアームなども使用可能であるし、案内部をワイヤーなどとすることも可能である。しかし、上記のごとく、ネジ軸122と一対のレール124,124、つまり、3本の直線状の部材に沿って保持手段130を移動させた場合には、保持手段130の移動の安定性を高めることができる。
(第2実施形態の放射線強度測定装置100による放射線強度測定)
以上のごとき構成を有するので、第2実施形態の放射線強度測定装置100は、カートリッジCに充填されている各線源Sの放射線強度を、以下のごとき方法によって測定することができる。
まず、スリットプレート115の上面に配置されている放射線遮断部材118の測定器収容部118hに測定器119を配置する。そして、保持手段130に線源Sの放射線強度を測定するカートリッジCを取り付けると、測定準備が完了する。
測定準備が完了すると、まず、カートリッジCが収容されている袋Bを、供給手段150の袋保持機構151に供給する。ついで、モータ121を作動させて、保持手段130を袋保持機構151近傍まで移動させれば、袋Bに収容された状態のカートリッジCが位置決めされた状態で、保持手段130に供給される。
カートリッジCが位置決めされた状態で、供給手段150の袋保持機構151から保持手段130にカートリッジCが供給されると、移動手段120によって、保持手段130をスリットプレート115の下方まで移動させる。
このとき、保持手段130に保持されている線源Sがスリット115hの位置を通過するように保持手段130を移動させれば、スリット115hを通過する放射線強度を測定器119によって測定することができる。
ここで、保持手段130はカートリッジCに充填されている複数の線源Sの軸方向がスリット115hの軸方向と平行となるように保持しているので、保持手段130がネジ軸122に沿って移動すると、複数の線源Sは、その軸方向をスリット115hの軸方向と平行に保ったまま順次スリット115hの位置を通過する。すると、スリット115hの幅は線源Sの線径よりも狭くなるように形成されているので、複数の線源Sの移動に合わせて、測定器119が検出する放射線強度が変動する。
具体的には、スリット115hの幅が線源Sの線径よりも狭いので、線源Sから放出される放射線はその一部しかスリット115hを通過せず、スリット115hを通過した放射線のみが測定器119によって検出される。すると、線源Sからの放出される放射線は、線源Sの中心軸から放射状に放出されるので、測定器119が検出する放射線強度は、スリット115hの中心軸と線源Sの中心軸とが一致したときに最も強くなり、両者のズレが大きくなるほど小さくなる。したがって、複数の線源Sの軸方向が、その移動中においてスリット115hの軸方向と平行に保たれていれば、測定器119が検出する放射線強度は、複数の線源Sの移動に合わせて、各線源Sの中心軸がスリット115hの中心軸と一致するタイミングで放射線強度のピークとなり、隣接する線源Sの中心軸間では谷となる変動を示すのである。
すると、測定された放射線強度の変動、具体的には、放射線強度のピークの数や、そのピーク値、また、ピークのタイミングに基づいて、個々の線源Sの放射能を算出することができる。
以上のごとき構成であるので、第2実施形態の放射線強度測定装置100によれば、複数の線源Sが装填されたカートリッジCを収容した袋Bを供給手段150の袋保持機構151に供給すれば、保持手段130にカートリッジCを位置決めした状態で保持させることができる。そして、カートリッジCを保持した保持手段130を、全ての線源Sがスリット115hの位置を通過するように移動させれば、一回の測定で、複数の線源S(つまり、全ての線源S)をカートリッジCに充填しかつカートリッジCを袋Bに封入したまま、各線源Sの放射線強度を測定することができる。よって、カートリッジCに充填されている複数の線源Sの放射能測定を短時間かつある程度自動で行うことができる。
しかも、作業者は、カートリッジCを封入した袋Bを供給手段150の袋保持機構151に供給すれば、その後の作業では、袋B等に触れなくても線源の放射線強度測定を行うことができる。つまり、作業者が、カートリッジCを取り扱う時間を短くできるので、作業者が、被曝する可能性(時間)をより少なくすることができる。
なお、カートリッジCに充填されている複数の線源Sのうち、一部の線源Sのみを測定したい場合には、全ての線源Sがスリット115hの位置を通過させる必要はなく、測定したい線源Sがスリット115hの位置を通過するように保持手段130を移動させればよい。
また、カートリッジCに保持された複数の線源Sを移動させて放射線強度の変動を測定しているので、線源Sの装填間隔に多少のずれが存在しても、放射線強度の変動曲線のピーク値やピーク値の有無を把握できる。
よって、カートリッジCに保持されている線源Sの位置に多少のずれが発生しても、各線源Sの正確な放射線強度を測定することができる。
なお、保持手段130を移動させる速度はとくに限定されず、個々の線源Sの放射能を算出し得る放射線強度の変動が測定できる速度であればよい。
そして、各線源Sの放射線強度の絶対値を把握する場合であれば、測定対象となるカートリッジCの測定を行う前に、基準となる放射線強度を有する基準線源が充填されたカートリッジCについて放射線強度の変動曲線を測定すればよい。すると、基準線源のピーク値を基準にして、測定対象となるカートリッジCの測定値(ピーク値)から測定対象となるカートリッジCに充填されている各線源Sの放射線強度の絶対値を把握することができる。
また、各線源Sの放射線強度の絶対値が必要なければ、放射線強度の変動曲線における各線源Sのピーク値を相対比較すれば、各線源Sの良不良を把握することは可能である。
なお、上記例では、放射線強度測定装置100が放射線遮断部材118を備えている場合を説明したが、必ずしも放射線遮断部材118は設けなくてもよい。
しかし、放射線遮断部材118を設けておけば、測定器119がスリット115hを通過する放射線を検出する領域に、測定対象である線源Sの散乱放射線や、外部の放射線が侵入することを防ぐことができる。すると、医療現場のように、放射線強度測定装置100の周囲に放射線を放出する薬剤や機器類がある場所でも、スリット115hを通過する放射線を精度よく測定することができ、各線源Sの良不良を精度良く把握することができる。
(保持手段130および供給手段150の詳細な説明)
上述したように、第2実施形態の放射線強度測定装置100では、カートリッジCを収容した袋Bを供給手段150の袋保持機構151に供給すれば、保持手段130にカートリッジCを位置決めした状態で保持させることができるように構成されている。このため、作業者が、カートリッジCが充填された袋Bを取り扱う時間を短くできるので、作業者が、被曝する可能性(時間)をより少なくすることができるという効果を奏する。
そこで、以下では、上記のごとき効果を得るために重要な、保持手段130および供給手段150の構成について詳細に説明する。
(保持手段130の詳細な説明)
つぎに、保持手段130を詳細に説明する。
上述したように、保持手段130は、カートリッジCを所定の姿勢で保持するものであり、カートリッジCが袋Bに封入された状態のままでも所定の姿勢に保持できる構造を有している。具体的には、保持手段130は、スリット115hの軸と直交する直交面(以下、単に直交面という)とシードカートリッジSCに収容されている線源の軸方向とが直交するように、袋Bに封入された状態のカートリッジCを保持できる構造を有している。
なお、以下では、保持手段130によってカートリッジCが保持されたときにおけるマガジンMの中心軸と同軸な軸、具体的にいえば、基準プレート113の上面と平行かつ前記スリット115hの軸と直交する直交面と平行な軸を、基準軸という。
図8および図10に示すように、保持手段130は、シードカートリッジSCを保持する下保持部材131と上保持部材132とを備えている。
下保持部材131は、その上面が平坦面となるように形成された部材であり、板状の部材を介して上述したナット部材123や一対の摺動部材124,124が連結されている。そして、この下保持部材131は、その上面が上述した基準プレート113の上面と平行となるように配設されている。
この下保持部材131の上方には、下面が平坦面に形成された上保持部材132が配設されている。この上保持部材132は、その下面が下保持部材131の上面と平行となり、しかも、この下面と下保持部材131の上面との間に、保持手段130が移動する方向を貫通する隙間130hが形成されるように配置されている。具体的には、上保持部材132は、上述した隙間130hの間隔がカートリッジCにおけるシードカートリッジSCの厚さと同等よりも狭くなり、隙間130hの間隔が上述したカートリッジCを収容する袋Bの厚さ(紙製台紙の厚さとカバーシートの厚さを合わせた厚さ)を合わせた厚さD1(以下、単に袋Bの厚さD1という)よりも広くなるように配設されている。
(先端保持領域135の説明)
また、下保持部材131と上保持部材132との間には、供給手段150側の端部(図9および図10では右端の端部、以下挿入端という)から、供給手段150と反対側に位置する端部(以下、反挿入端という)に向かって伸びた、カートリッジCにおけるシードカートリッジSCの先端を保持するための空間である先端保持領域135が形成されている。
この先端保持領域135は、その軸方向が基準軸と平行であって、しかも、その中心軸を含みかつ基準プレート113の上面と直交する平面35sが、スリット115hを2等分するように配設されている。
この先端保持領域135は、下保持部材131の上面および上保持部材132の下面にそれぞれ設けられた一対の凹みによって形成されている。
まず、下保持部材131の上面に形成された凹み(以下、固定溝136という)は、その断面が矩形となるように形成されており、その底面136aが下保持部材131の上面と平行な平坦面となるように形成されている。
また、固定溝136の端面136b(つまり、反挿入端側に位置する面)は、先端保持領域135の軸方向と直交するように形成されている。つまり、固定溝136の端面136bは、スリット115hの軸方向と平行かつ基準プレート113の上面と直交するように形成されているのである。
同様に、上保持部材132の下面に形成された凹み(以下、固定溝137という)は、その断面が矩形となるように形成されており、その底面137aが下保持部材131の上面と平行な平坦面に形成されている。言い換えれば、固定溝137の底面137aは、固定溝136の底面136aと平行な平坦面に形成されている。
また、固定溝137の端面137b(つまり、反挿入端側に位置する面)は、先端保持領域135の軸方向と直交するように形成されている。しかも、固定溝137の端面137bは、固定溝136の端面136bと同一平面上に位置するように形成されているのである。
そして、先端保持領域135は、固定溝136の底面136aから固定溝137の底面137aまでの距離HがシードカートリッジSCの厚さと袋Bの厚さD1よりもわずかに短くなるように形成されている。例えば、シードカートリッジSCの厚さが3.1mm、袋Bの厚さが0.23mm(紙製台紙0.18mm、合成樹脂製シート0.05mm)であれば、距離Hが3.1mmとなるように形成される。
かかる距離Hとすれば、距離Hが厚さD1よりもわずかに短いので、カートリッジCを袋Bに密封したままで、シードカートリッジSCの先端を先端保持領域135に収容することができ、シードカートリッジSCを先端保持領域135に固定することができる。なぜなら、袋Bは若干圧縮するような素材で形成されており、しかも、距離Hが厚さD1よりもわずかに短いので、袋Bの素材が若干圧縮された状態で、シードカートリッジSCが先端保持領域135に配置されるからである。
また、固定溝136の底面136aと固定溝137の底面137aとが互いに平行であるから、シードカートリッジSCの先端が先端保持領域135に収容されれば、シードカートリッジSCに充填されている複数の線源Sの軸方向を上保持部材132の下面と平行とすることができる。言い換えれば、シードカートリッジSCに充填されている複数の線源Sの軸方向を、スリットプレート115の下面(つまり、基準プレート113の上面)と平行にすることができる。
そして、シードカートリッジSCをその先端面が先端保持領域135の端面、つまり、固定溝136の端面136bおよび固定溝137の端面137bに当たるように配置する。すると、固定溝136の端面136bおよび固定溝137の端面137bがスリット115hの軸方向と平行となるように形成されているので、シードカートリッジSCの先端面をスリット115hの軸方向と平行にすることができる。言い換えれば、シードカートリッジSCに充填されている複数の線源Sの軸方向を、スリット115hの軸方向と平行にすることができるのである。
なお、隙間130hは、図11に示すように、先端保持領域135から挿入端に向かってその隙間が広くなるように形成されていれば、シードカートリッジSCの先端を先端保持領域135に収容しやすくなるので好ましい。
また、隙間130hは、保持手段130が移動する方向を貫通するように形成されていれば、シードカートリッジSCよりも前方に配置される袋Bが折れ曲がらないように収容できるので、袋BがシードカートリッジSCの先端を先端保持領域135に収容する邪魔とならないという利点がある。しかし、隙間130hは必ずしも保持手段130を貫通していなくてもよく、固定溝136よりも前方に、シードカートリッジSCよりも前方に配置される袋Bが折れ曲がらないように収容できる空間が形成されていればよい。
(供給手段150の詳細な説明)
つぎに、供給手段150を詳細に説明する。
図6および図9に示すように、ケース110の中空な空間50h内には、前記直交面と直交する方向に沿って移動可能な移動壁150aを備えている。例えば、移動壁150aを移動させる機構には、直交面と直交するように配設されたレールに対して移動壁150aを摺動自在に取り付け、モータ等によってネジ軸を回転させることができるようになったボールネジ機構によって移動壁150aを移動するようにした機構を採用することができる。しかし、移動壁150aを移動させる機構は、移動壁150aを直交面と直交する方向に沿って移動壁150aを移動させることができるのであれば、その具体的な構成はとくに限定されない。
(袋保持機構151の詳細な説明)
移動壁150aには、ケース110の開口110aを通して袋Bが供給される袋保持機構151の一対の袋保持部152,152が設けられている。この一対の袋保持部152,152は、前記直交面を挟む位置に配設されており、袋Bの幅方向の両端部を挟んで保持することができるように配置されている。具体的には、一対の袋保持部152,152は、前記直交面と直交する方向における両者間の距離が、袋Bの幅よりも少し短く、そして一対の袋保持部152,152によって袋Bの両端を保持(好ましくはある程度袋Bが伸展した状態で保持)できる程度の距離となるように配設されている。
図9に示すように、一対の袋保持部152,152は、移動壁150aに固定された保持台152aをそれぞれ備えている。この保持台152aは、その上面が平坦面に形成された部材であり、一対の袋保持部152,152における保持台152aの上面が同一平面上に位置するように配設されている。
しかも、各保持台152aの上面は、前記直交面と直交しかつ基準軸を含む面(以下、中心面という)上に位置するように配設されている。
図9に示すように、各保持台152aの側方には、揺動軸152cが設けられている。各揺動軸152cは、その中心軸が基準軸と平行に配設されており、移動壁150aに回転自在に保持されている。また、各揺動軸152cの基端には、揺動軸152cを回転させる、例えば、モータ等の駆動源を有する回転手段が連結されている。
一方、各揺動軸152cの先端には、押さえ部材152bの基端がそれぞれ取り付けられている。この押さえ部材152bの先端には、揺動軸152cを回転させると、保持台152aの上面に対してその上方から接近離間する挟持部が形成されている。この挟持部には、保持台152aの上面に接近すると、保持台152aの上面と面接触する挟持面が形成されている。
以上のごとき構造であるから、一対の袋保持部152,152における押さえ部材152bの挟持部を、保持台152aの上面から離間させた状態で、一対の袋保持部152,152間にカートリッジCが位置するように袋Bの両端を保持台152aの上面にのせる。この状態で、揺動軸152cを回転させて、押さえ部材152bの挟持部を保持台152aの上面に接近させれば、カートリッジCを、一対の袋保持部152,152間に配置した状態で、袋Bの両端を、一対の袋保持部152,152によって挟んで保持させることができる。
(位置決め機構155の詳細な説明)
図6および図8に示すように、保持手段130の下保持部材131および上保持部材132の挿入端には、位置決め機構155の4本の軸状部材156が設けられている。この4本の軸状部材156は、その基端が下保持部材131の挿入端または上保持部材132の挿入端に固定されている。
しかも、4本の軸状部材156は、いずれもその軸方向が基準軸と平行となるように配設されている。
4本の軸状部材156は、下保持部材131に固定された2本の軸状部材156と、上保持部材132に固定された2本の軸状部材156との間に、前記中心面が位置するように配設されている。
また、4本の軸状部材156における隣接する軸状部材156同士の距離が、カートリッジCのマガジンMの直径よりも短くなるように配置されている。しかも、4本の軸状部材156を基準軸方向から見たときに、対角線上に位置する軸状部材156間の距離がカートリッジCのマガジンMの直径よりもわずかに長くなるように配置されている。
そして、4本の軸状部材156は、基準軸から4本の軸状部材156までの距離が等距離になるように配設されている。すると、4本の軸状部材156で囲まれた部分には、カートリッジCを収容できる空間であって、その中心軸が基準軸と同軸である空間(以下、マガジン収容空間155hという)が形成されるのである。
以上のごとき構成であるから、位置決め機構155の4本の軸状部材156によって形成されるマガジン収容空間155h内にカートリッジCのマガジンMを収容すれば、マガジン収容空間155h内にカートリッジCを保持することができる。具体的には、カートリッジCが、マガジン収容空間155hの中心軸と直交する方向に移動できないように保持される。
しかも、マガジン収容空間155hの中心軸が基準軸と同軸であるから、マガジン収容空間155h内にカートリッジCのマガジンMを収容すれば、カートリッジCのマガジンMの中心軸を基準軸とほぼ同軸となった状態に位置決めすることができるのである。
また、位置決め機構155の4本の軸状部材156は、その先端部がマガジン収容空間155hから外方に屈曲した形状となっている。つまり、4本の軸状部材156は、マガジン収容空間155hにおける対角線上に位置する軸状部材156の内面間の距離が、先端に向うに従って長くなるように形成されている。かかる形状となっている理由は、後述する。
(カートリッジCの供給作業)
以上のごとき構成であるから、以下のようにすれば、供給手段150によってカートリッジCを位置決めして保持手段130にカートリッジCを供給することができる。
まず、カートリッジCを密封している袋Bを、袋保持機構151における一対の袋保持部152,152間に配置する。このとき、一対の袋保持部152,152は、両者間の距離が上述したような距離になっているので、袋Bの両端は、一対の袋保持部152,152における保持台152aの上面にそれぞれ載せられた状態に配置できる。
この状態で、揺動軸152cを回転させて押さえ部材152bの挟持部が保持台152aの上面に接近するように押さえ部材152bを揺動させれば、保持台152aの上面と挟持部の挟持面との間に袋Bの両端が挟まれる。すると、袋Bは袋保持機構151によって保持される(好ましくはある程度伸展した状態で保持される)ので、袋Bは、その高さが中心面とほぼ同じ高さに配置される。
袋Bが袋保持機構151によって保持されると、移動手段120のモータ121を作動させて、ネジ軸122に沿って保持手段130を袋保持機構151に向かって移動させる。
4本の軸状部材156は、下保持部材131に固定された2本の軸状部材156(以下、下軸状部材156という)と上保持部材132に固定された2本の軸状部材156(以下、上軸状部材156という)との間に中心面が位置するように配設されているので、保持手段130が袋保持機構151に接近すると、袋Bは位置決め機構155の下軸状部材156と上軸状部材156の間に収容される。
(マガジンMの中心軸とマガジン収容空間155hの中心軸とがほぼ一致している場合)
このとき、袋保持機構151によって保持されている状態におけるカートリッジCが、そのマガジンMの中心軸がマガジン収容空間155hの中心軸とほほ平行かつマガジン収容空間155hの中心軸近傍に位置するように配置されていたとする。この場合、保持手段130が袋保持機構151に接近すると、マガジン収容空間155h内にカートリッジCが位置決めされた状態で収容される。つまり、カートリッジCは、そのマガジンMの中心軸とマガジン収容空間155hの中心軸とが位置した状態で収容される。
カートリッジCがマガジン収容空間155h内に収容されてからも、保持手段130を袋保持機構151に接近させていくと、カートリッジCのシードカートリッジSCの先端が先端保持領域135に進入する。
そして、シードカートリッジSCの先端面が先端保持領域135の端面に当たる位置まで移動すると、移動手段120による保持手段130の移動が停止される。すると、カートリッジCは、シードカートリッジSCに充填されている線源Sの軸方向が、スリット115hと平行(つまり、スリット115hの軸方向と直交する直交面と直交)するように位置決めされた状態で保持手段130に保持される。
同時に、揺動軸152cが回転して、押さえ部材152bの挟持部が保持台152aの上面から離間するように押さえ部材152bが揺動され、一対の袋保持部152,152から袋Bが解放される。
袋Bが一対の袋保持部152,152から解放されると、移動手段120によってカートリッジCを保持した保持手段130がスリットプレート115の下方まで移動される。すると、保持手段130に保持されている線源Sが、その軸方向がスリット115hの軸方向と平行に維持されてスリット115hの位置を通過するので、スリット115hを通過する線源Sの放射線強度を測定器119によって測定することができるのである。
なお、上述した移動手段120が特許請求の範囲にいう供給手段のカートリッジ供給機構に相当するが、カートリッジ供給機構は、上記のごとき構成に限定されない。
例えば、保持手段130に代えて、袋保持機構151を保持手段130に接近させる機構を採用すれば、この機構がカートリッジ供給機構に相当するものとなる。
また、マガジン収容空間155h内に配置されているカートリッジCを保持手段130に向けて押す装置、例えば、シリンダ機構などをカートリッジ供給機構として採用することも可能である。
しかし、移動手段120をカートリッジ供給機構としても機能させれば、装置の構成を簡単にできるという利点が得られる。
また、シードカートリッジSCの先端面が先端保持領域135の端面に当たったか否か、つまり、カートリッジCが位置決めされた状態で保持手段130に供給されたか否かを検出する方法はとくに限定されない。例えば、カートリッジCが金属部分を有している場合には、その金属部分を検出するセンサを保持手段130に設けておき、このセンサからの信号によって上記状態となったか否かを判断するようにしてもよい。
具体的には、図6に示すように、マガジン収容空間155hの下方に金属探知機SEを設け、シードカートリッジSCの先端面が先端保持領域135の端面に当たったときに、金属探知機がカートリッジCの金属部分と反応するように配設しておく。すると、カートリッジCが保持手段130に位置決めされた状態で保持手段130に供給されたか否かを、金属探知機によって検出することができる。
なお、この方法を採用する場合には、金属探知機からの信号に基づいて、移動手段120による保持手段130の移動の停止および袋保持機構151からの袋Bの解放が、金属探知機がカートリッジCの金属部分の検出と同時に行われるのは、いうまでもない。
(マガジンMの中心軸とマガジン収容空間155hの中心軸とがずれている場合)
また、袋保持機構151によって保持されている状態における、カートリッジCのマガジンMの中心軸が、マガジン収容空間155hの中心軸に対して少し傾いていたり(例えば、42.75度程度(カートリッジの長さが65mm、幅が8mmかつ一対の袋保持部152,152間の距離50mmとした場合))、マガジン収容空間155hの中心軸から少しズレた位置(例えば、40mm程度ズレた位置(カートリッジの外径が10mmかつ一対の袋保持部152,152間の距離50mmとした場合))に位置するように、カートリッジCが配置されていたとする。この場合でも、4本の軸状部材156が外方に屈曲した形状となっているので、袋保持機構151に袋Bが保持されている状態におけるカートリッジCの先端が4本の軸状部材156の先端に囲まれた領域に位置していれば、袋B内で、カートリッジCを、そのマガジンMの軸方向がマガジン収容空間155hの中心軸と一致するように移動させることができる。
具体的には、保持手段130が袋保持機構151に接近することによって、カートリッジCのマガジンMの外面が袋Bを介して4本の軸状部材156のうちどれかの先端内面に接触する。この軸状部材156の先端内面は、マガジン収容空間155hの中心軸に向かって傾斜している。すると、保持手段130がさらに袋保持機構151に接近していくと、その接近に伴ってカートリッジCはそのマガジンMは先端内面に沿って移動し、そのマガジンMの軸方向がマガジン収容空間155hの中心軸と一致するまで移動する。そして、保持手段130をさらに袋保持機構151に接近させれば、マガジン収容空間155hにおいて、4本の軸状部材156におけるマガジン収容空間155hの中心軸と平行となっている部分にカートリッジCのマガジンMが入っていく。よって、カートリッジCを、そのマガジンMの軸方向がマガジン収容空間155hの中心軸と一致した状態に位置決めすることができるのである。
(移動壁150aを移動させる場合)
とくに、保持手段130を袋保持機構151に接近させながら、移動壁150aを中心面と平行に往復移動させれば、カートリッジCをより容易に位置決めすることができる。
具体的には、保持手段130を袋保持機構151に接近させながら、マガジン収容空間155hの中心軸と直交する方向に沿ってカートリッジCの位置を変化させる。すると、軸状部材156によってカートリッジCがマガジン収容空間155hの中心軸方向に押される。すると、カートリッジCを、そのマガジンMの中心軸がマガジン収容空間155hの中心軸と一致した状態に確実かつ短時間で移動させることができる。
(カートリッジCの回転場合)
なお、シードカートリッジSCの先端を先端保持領域135に挿入するためには、シードカートリッジSCの表面と、先端保持領域135を形成する固定溝136の底面136aおよび固定溝137の底面137aとが平行となっている必要がある(以下、この状態をシードカートリッジSCの所定の姿勢という)。
袋Bが袋保持機構151に保持されている状態において、シードカートリッジSCの表面が固定溝136の底面136a等に対して傾いていても、その傾きが小さければ、先端保持領域135から挿入端に向かってその隙間130hが広くなるように(言い換えれば、先端保持領域135に向かってその隙間130hが狭くなるように)傾斜面38が形成されていれば、シードカートリッジSCを所定の姿勢とすることができる。
その理由は以下のとおりである。
傾斜面とシードカートリッジSCの先端とが接触した状態で、シードカートリッジSCと先端保持領域135との距離が接近すれば、シードカートリッジSCの先端は傾斜面に沿って先端保持領域135に向かって移動する。
上述したように、傾斜面は、先端保持領域135に向かってその隙間130hが狭くなるように形成されている。しかも、上述したようにマガジン収容空間155hに収容されたカートリッジCはマガジンMの軸方向と直交する方向への移動が拘束される。
このため、シードカートリッジSCと先端保持領域135との距離が接近するしたがって、上下方向の高さが小さくなるように、カートリッジCは回転する。そして、シードカートリッジSCの先端が先端保持領域135に到達するときには、カートリッジCは、そのシードカートリッジSCの先端部分の端縁が傾斜面と線接触する状態になるのである。
つまり、上記のごとき傾斜面が形成されていれば、カートリッジCは、シードカートリッジSCと先端保持領域135と距離が近くなるに従って、シードカートリッジSCが所定の姿勢となるように回転するのである。
よって、袋Bが袋保持機構151に保持されている状態においてシードカートリッジSCが所定の姿勢から傾いていても、その傾きが小さければ、シードカートリッジSCの先端を先端保持領域135に挿入することができるのである。
一方、袋Bが袋保持機構151に保持されている状態において、シードカートリッジSCの表面が固定溝136の底面136a等に対して大きく傾いていれば、シードカートリッジSCの先端が傾斜面に接触しても、シードカートリッジSCを所定の姿勢にできない可能性がある。
しかし、マガジン収容空間155hに収容されたカートリッジCはマガジンMの軸方向と直交する方向への移動が拘束されている。このため、カートリッジCをマガジン収容空間155hに収容した状態において、移動壁150aを中心面と平行に往復移動させれば、袋B内でカートリッジCを回転させることができる。
すると、シードカートリッジSCが所定の姿勢となるまでカートリッジCを回転させることができれば、シードカートリッジSCの先端を先端保持領域135に挿入することができるのである。
また、シードカートリッジSCが所定の姿勢となるまではカートリッジCを回転させることができなくても、ある程度までカートリッジCを回転させることができればよい。すると、シードカートリッジSCの先端と先端保持領域135とが接近すれば、上述したようにシードカートリッジSCを所定の姿勢にできるから、シードカートリッジSCの先端を先端保持領域135に挿入することができるのである。
カートリッジCをマガジン収容空間155hに収容した状態において、移動壁150aを中心面と平行に往復移動させることによって、袋B内でカートリッジCを回転させることができる理由は、以下のとおりである。
移動壁150aを移動させると、図12に示すように、移動壁150aに取り付けられている一対の袋保持部152,152も移動するから、この一対の袋保持部152,152によって保持されている袋Bもマガジン収容空間155hの中心軸と直交する方向に移動する。
しかし、カートリッジCがマガジン収容空間155hに収容されると、カートリッジCはマガジン収容空間155hの中心軸と直交する方向には移動できないので、袋Bは、その内面がカートリッジCの表面を滑りながら移動することになる。すると、袋Bの移動に伴って、袋Bの内面とカートリッジCの表面との間には摩擦が発生する。
ここで、袋Bは、素材の異なるシート(紙製のシート(台紙)と、合成樹脂製のシート(カバーシート))間にカートリッジCを挟んだ状態で周縁部を貼り合わせて形成されている。台紙内面の摩擦抵抗とカバーシート内面の摩擦抵抗は、その大きさが異なるので、台紙内面とカートリッジCの表面との間に発生する摩擦力に起因する力F1と、カバーシート内面とカートリッジCの表面との間に発生する摩擦力に起因する力F2は、その大きさが異なることになる。
すると、力F1と力F2の差に起因して、カートリッジCには、その表面に沿ってカートリッジCを回転させる力が発生するので、移動壁150aを移動させて袋Bを移動させれば、カートリッジCを回転させることができるのである。
そして、以上のごとき構成であれば、袋保持機構151に保持された状態において、袋B内のカートリッジCが所定の姿勢から回転した状態となっていても、人がカートリッジCの姿勢を調整することなく、カートリッジCの姿勢を保持手段130が保持しうる所定の姿勢に調整することができる。
よって、線源の放射線強度測定を行うときに、袋B内のカートリッジCと作業者とが接触する時間を短くできるので、作業者が被曝する可能性をより低減することができる。
上述した、移動壁150aおよび移動壁150aを移動させる機構が、特許請求の範囲にいう移動位置変動部に相当する。
なお、保持手段130の下保持部材131と上保持部材132との間の隙間130hが、先端保持領域135から挿入端に向かって広くなるように形成されていない場合でも、シードカートリッジSCが挿入される部分に傾斜面を設けておけばよい。すると、保持手段130と袋保持機構151とが接近したときに、シードカートリッジSCが所定の姿勢となるようにカートリッジCを回転させることができるので、好適である。
(袋保持機構151の他の例)
なお、各保持台152a間に、保持台152aの上面よりも下方に位置する支持板を設けてもよく、かかる支持板を設ければ、支持板上に袋Bを載せて一対の袋保持部152,152を作動させれば、一対の袋保持部152,152によって袋Bの両端を保持させることができる。すると、一対の袋保持部152,152によって袋Bの両端が保持されるまで作業者が袋Bを保持しておく必要がないから、作業者が袋Bに接している時間を短くでき、作業者が被曝する可能性をより低くすることができる。
また、一対の袋保持部152,152における各保持台152aの上面は、必ずしも中心面と同一平面上に位置していなくてもよく、中心面近傍(例えば数ミリ程度ズレた位置)に配設されていれてもよいし、各保持台152aの上面が中心面に対して若干の傾いていてもよい。つまり、一対の袋保持部152,152は、保持手段130が袋保持機構151に接近したときに、袋BにおいてカートリッジCの両側に位置する部分を保持手段130の下保持部材131と上保持部材132との間の隙間130hにスムースに挿入することができるように袋Bを保持(好ましくはある程度伸展した状態で保持)できるようになっていればよい。
さらに、各袋保持部152の構造も特に限定されず、袋BにおいてカートリッジCの両側に位置する部分を保持手段130の下保持部材131と上保持部材132との間の隙間130hにスムースに挿入することができるように袋Bを保持(好ましくはある程度伸展した状態で袋Bを保持)できる構造であればよい。
さらに、各揺動軸152cを回転させる回転手段の構造もとくに限定されず、各揺動軸152cをそれぞれ独立して回転させることができる回転手段を設けてもよいし、両者を同時に回転させる回転手段を設けてもよい。例えば、図9(B)に示すように、揺動軸152c間をベルト機構などによって連結すれば、両揺動軸152cを一つの回転手段によって同期して回転させることができる。このような構造とすれば、装置に設ける回転手段の数を減らすことができるので、装置をコンパクトにできる。また、両揺動軸152cをより確実に同期して作動させることできるので、一対の袋保持部152,152に袋Bをより確実に保持させることができる。
(位置決め機構の他の例)
上記例では、4本の軸状部材156が、特許請求の範囲にいう位置決め機構の位置決め部に相当するが、4本の軸状部材156は、その先端部が外方に屈曲していなくてもよく、全体が真っ直ぐな棒状の部材で形成してもよい。しかし、上述したように、保持手段130にカートリッジCを確実に供給できるようにする上では、その先端部が外方に屈曲した形状となっていることが好ましい。
また、位置決め部の構成は必ずしも上記のごとき構成(4本の軸状部材156)に限られず、袋保持機構151に保持されている袋B内のカートリッジCのマガジンMの中心軸を、基準軸と同軸となるように位置決めできる構成であればよい。
例えば、保持手段130の上保持部材132に一対の軸状部材156,156を設け、下保持部材132に板状の支持部材を設けてもよい。この場合でも、支持部材を、一対の軸状部材156,156との間に中心面を挟み、かつ、一対の軸状部材156,156と支持部材の上面との距離がカートリッジCにおけるマガジンMの直径よりも狭くなるようにしておけば、カートリッジCがマガジン収容空間155hと直交する方向に移動することを防いで位置決めすることができる。
この場合でも、一対の軸状部材156,156の先端部が、先端に向うに従って、上方および互いに離間するように屈曲していれば、カートリッジCをマガジン収容空間155h内に配置させやすくなるという利点が得られる。
また、支持部材に、その上面から凹んだ溝を形成しておくほうが、カートリッジCを安定して配置させることができる点で好ましい。具体的には、溝内面が、マガジン収容空間155hの中心軸を中心軸とする、半径がマガジンMの半径よりもわずかに長い円筒状面となるように形成することが好ましい。すると、支持部材の溝にカートリッジCのマガジンMが収容されれば、確実にカートリッジCを位置決めすることができる。
また、4本の軸状部材156に代えて、保持手段130の上保持部材132および下保持部材132の両方に板状の支持部材を設けてもよい。この場合には、両支持部材の互いに対向する面に溝などを形成し、この溝の間にマガジン収容空間155hが形成されるようにすればよい。具体的には、溝として、その内面が基準軸と同軸となるような円筒状面にとなるように形成すればよい。
とくに、溝内面における挿入側端近傍の部分が、その挿入側端に向かって広がるように形成されていれば、カートリッジCをマガジン収容空間155h内に収容させやすくなるという利点が得られる。
(位置決め部の他の例)
なお、上述した4本の軸状部材156などの位置決め機構の位置決め部は、必ずしも保持手段130に固定されていなくてもよく、保持手段130の動きと独立して移動できる構成としてもよい。
この場合には、カートリッジCを位置決めするときに、袋保持機構151を移動させず、位置決め部をマガジン収容空間155hの中心軸方向と直交する方向に移動させるようにしてもよいし、袋保持機構151と位置決め部の両方を移動させるようにしてもよい。
(スリットプレート115の他の例)
上述したスリットプレート115は、一枚の板状の部材にスリット115hを形成して製造してもよいのであるが、図6に示すように、2枚の板状部材116,117をその端面同士が面接触するように合わせて形成してもよい。
図6に示すように、板状部材116を、左右一対の側壁114,114の一対の保持面114b,114b上に配置されるものである。この板状部材116は、例えば、打刻された目印等によって位置決めされると、対向端面116bが側壁114の基準内面114aと直交するように形成されているのである。
一方、板状部材117は、一の端面が板状部材116の対向端面116bと面接触するように、左右一対の側壁114,114の一対の保持面114b,114b上に配置されるものである。この板状部材117は、板状部材116の対向端面116bと面接触する端面(対向端面117a)が、平坦面かつ両表面と直交するように形成されている。
そして、板状部材116の対向端面116bには、その端面から凹んだ凹み部116cが設けられている。この凹み部116cは、板状部材116の両表面を貫通するように形成されている。
このため、2枚の板状部材116,117の対向端面116b,117a同士を合わせ、板状部材116を位置決めして一対の保持面114b,114b上に配置すれば、スリットプレート115を貫通するスリット115hを形成することができる。
かかる方法でスリットプレート115を形成した場合、板状部材116の対向端面116bに形成する凹み部116cの深さを調整するだけでスリット115hの幅を調整できるので、幅が非常に狭いスリット115hでも正確かつ簡単に形成することができる。
また、スリット115hはその軸方向を側壁114の基準内面114aと正確に直交するように保たなければならない。しかし、上記方法でスリットプレート115を形成した場合には、板状部材116の対向端面116bと凹み部116cの底面とを平行に保てば、スリット115hはその軸方向を側壁114の基準内面114aと正確に直交するように保つことができる。すると、一枚の板に貫通孔としてスリット115hを形成する場合に比べて、非常に簡単かつ高精度にスリット115hを形成するとことができる。例えば、上述したような2枚の板状部材116,117の対向端面116b,117a同士を合わせてスリットプレート115を形成した場合、スリット115hの幅が、0.1〜0.01mmのものであっても、高精度に形成することができる。
なお、2枚の板状部材116,117の対向端面116b,117a同士を確実に面接触させる上では、2枚の板状部材116,117同士をボルトなどによって固定することが好ましい。
なお、板状部材116を正確に位置決めする方法は、公知の様々な位置決め機構を採用することができるが、上述したように、打刻された目印に基づいて各板状部材116,117の位置を合わせる方法や、位置決めピンを用いたり段付加工を施すなどして位置決めする方法等を採用することができる。
さらに、上記例では、板状部材116の対向端面に凹みを形成する場合を説明したが、板状部材116の対向端面116bに凹みを形成せず、板状部材117の対向端面117aに凹みを形成してスリット115hを形成してもよいし、両方の板状部材116,117の対向端面116b,117aにそれぞれ凹みを形成してスリット115hを形成してもよい。
また、スリットプレート115を以下のごとき構成とすれば、スリット115hの長さを変更することができるので、放射線強度測定を行う線源に合わせてスリット115hの長さを調整することができる。すると、一つのスリットプレート115で、例えば、長さの異なる複数の線源の測定を行うことができるから、測定する線源に合わせてスリットプレート115を準備する必要がなくなる。よって、装置の備品を少なくすることができるし、線源を変更した際におけるスリット調整も容易になるという利点が得られる。
以下、スリット115hの長さを変更できるスリットプレート115の構成を説明する。
図13および図14に示すように、スリットプレート115における一対の板状部材116,117は、両者が同じ形状に形成されたものであり、いずれも対向端面116b,117aが段付きの端面に形成されている。
具体的には、一対の板状部材116,117の対向端面116b,117aは、いずれも、基準面aと、基準面aと平行かつ基準面aに対してスリット幅の分だけ凹んで(オフセットとして)設けられたスライド面bとを有している。また、スライド面bと基準面aとの間には、両者を連結する連結面cが形成されている。
なお、一対の板状部材116,117の対向端面116b,117aにおける基準面a、スライド面bおよび連結面cは、いずれも板状部材116,117の両表面と直交するように形成されている。
以上のごとき構成であるので、スリットプレート115を、一対の板状部材116,117をその対向端面116b,117a同士が面接触するように接触させれば、一対の板状部材116,117間にスリット115hが形成される。
つまり、一対の板状部材116,117を、一方の板状部材における対向端面における基準面aと、他の板状部材における対向端面におけるスライド面bと、が面接触するように連結して、スリットプレート115を形成する。
そして、一対の板状部材116,117の対向端面116b,117aにおける連結面c同士が互いに離間した状態となるようにすれば、一対の板状部材116,117のスライド面b間にスリット115hを形成することができる。
また、各板状部材116,117の対向端面116b,117aにおいて、基準面aおよびスライド面bが互いに平行となるように形成されているので、一対の板状部材116,117を、一方の板状部材における対向端面における基準面aと他の板状部材における対向端面におけるスライド面bとを面接触させたまま、両者の相対的な位置をスリット115hの軸方向に沿って変化させることができる。
すると、一対の板状部材116,117のスライド面b間の距離を一定(つまり、スリット115hの幅一定)に維持したまま、連結面c同士を離間させることができるので、スリット115hの長さを変更することができる。
よって、上記のごとき形状を有する一対の板状部材116,117によって、スリットプレート115を形成すれば、一つのスリットプレート115で、長さの異なる複数の線源の測定を行うことができる。すると、測定する線源に合わせてスリットプレート115を準備する必要がなくなり、装置の備品を少なくすることができるし、線源を変更した際におけるスリット調整も容易になるという利点が得られる。
なお、スライド面bの近傍に、スライド面bに沿って目盛り(例えば、5mm間隔)を設けておいてもよい。すると、スリット115hの長さは、その目盛りを見るだけで簡単に把握できるので、スリット115hの長さの調整が容易になる。
上記の一対の板状部材116,117が、特許請求の範囲にいう一対のスリット形成板に相当する。
(第3実施形態の放射線強度測定装置)
図19に示すように、第3実施形態のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置300は、第1実施形態の放射線強度測定装置1において、カートリッジCを保持する保持手段が異なるものである。
第3実施形態の放射線強度測定装置300において、保持手段以外は実質的に第1実施形態の放射線強度測定装置と同じであるので、以下では、保持手段230のみを詳細に説明する。
なお、図19では、第3実施形態の放射線強度測定装置300において、実質的に第1実施形態の放射線強度測定装置1と同じ部分は、第1実施形態の放射線強度測定装置1と同じ符号を付している。
まず、第3実施形態の放射線強度測定装置300は、第1実施形態の放射線強度測定装置1と異なり、プラスチックケースPKに収容されている状態のカートリッジCを保持するものである。
そこで、第3実施形態の放射線強度測定装置における保持手段を説明する前に、プラスチックケースPKを説明する。
図16に示すように、プラスチックケースPKは、凹んだ部分(以下、凹み部dという)を有するプラスチック製の収容ケースPCと、この収容ケースPCの凹み部の開口を塞ぐように設けられたカバーシートSTとから構成されている。
図16に示すように、収容ケースPCは、プラスチックなどのある程度の強度を有する素材によって形成された部材である。この収容ケースPCは、カートリッジCを内部に収容する凹み部dと、凹み部dの開口の周囲に設けられたフランジ部fとを備えている。
凹み部dは、その内部にカートリッジCを収容すると、カートリッジCの軸方向が凹み部dの軸方向と略一致し、かつ、その内部でのカートリッジCの動きを制限できるように形成されている。
具体的には、凹み部dの中央部にはカートリッジCのマガジンMが収容できるマガジン収容部dbが設けられている。このマガジン収容部dbは、その深さおよび幅がマガジンMの直径よりも少し大きくなり、その長さがマガジンMの軸方向の長さよりもわずかに長くなるように形成されている。
しかも、マガジン収容部dbは、その内部に収容したマガジンMの軸方向がマガジン収容部dbの軸方向と略一致するように、マガジンMを保持し得る形状に形成されている。
このマガジン収容部dbの軸方向の端部には、マガジン収容部dbと連通された空間であるシードカートリッジ収容部daが設けられている。このシードカートリッジ収容部daは、カートリッジCのマガジンMがマガジン収容部dbに収容されると、シードカートリッジSCが収容されるように形成されている。
このシードカートリッジ収容部daは、その内部にシードカートリッジSCが収容されるとシードカートリッジ収容部daの軸方向とシードカートリッジSC内の複数の線源Sの軸方向とが略直交するように形成されている。
また、シードカートリッジ収容部daは、その凹みの底(図16では上面)が平坦面に形成されており、その深さDpがマガジンMの半径とシードカートリッジSCの厚さを合わせた程度に形成されている。
そして、シードカートリッジ収容部daの幅は、シードカートリッジSCの幅よりも少し広くなっている。具体的には、シードカートリッジSCの幅よりも数mm程度広く形成されている。
なお、凹み部dは、マガジン収容部dbに対して、シードカートリッジ収容部daと逆側に、シードカートリッジ収容部daと実質同様の形状の凹みも備えている。
フランジ部fは、凹み部dの開口の周囲に設けられており、その表面(図18では、上面および下面)が、シードカートリッジ収容部daの底面と平行となるように設けられている。
凹み部dが以上のごとき形状に形成されているので、カートリッジCを収容ケースPCの凹み部dに収容すると、カートリッジCの軸方向が凹み部dの軸方向と略一致した状態となる。しかも、カートリッジCは、シードカートリッジSCの表面がシードカートリッジ収容部daの底面と略平行になるように配置される。
この状態で凹み部dの開口を覆うようにカバーシートSTを配置し、カバーシートSTとフランジ部fとを気密に接着すれば、プラスチックケースPK内にカートリッジCを密封することができる。
しかも、凹み部d内にカートリッジCを収容すると、カートリッジCはその軸方向への移動が制限される。なぜなら、カートリッジCが軸方向へ移動しようとすると、マガジンMの軸方向の端面がマガジン収容部dbとシードカートリッジ収容部daなどを連結する壁面に接触して移動できなくなるからである。
また、収容ケースPCのフランジ部fにカバーシートSTを貼りつけると、カートリッジCはその軸周りの回転も制限される。なぜなら、シードカートリッジSCの表面がシードカートリッジ収容部daの底面と面接触した状態、または、両者間にわずかな隙間しかない状態となるからである。
したがって、プラスチックケースPK内に収容された状態のカートリッジCは、カートリッジCの軸方向が凹み部dの軸方向と略一致した状態、かつ、シードカートリッジSCの表面がフランジ部fの表面と平行、言い換えれば、シードカートリッジSCの表面がプラスチックケースPKの底面(図18では下面)とほぼ平行な状態に保持されるのである。
(保持手段230の説明)
つぎに、上記のごときプラスチックケースPK内に収容された状態のカートリッジCを保持する保持手段230を説明する。
図17および図18において、符号231は板状の保持ベースを示している。この保持ベース231は、その上面が平坦面となるように形成された板状の部材である。この保持ベース231は、その下面に上述したナット部材23や一対の摺動部材25,25が連結されており、これらに支持されて、その上面が上述したベース部材11の上面と平行となるように配設されている。
この保持ベース231の上面には、その上面から凹んだ溝部231hが形成されている。この溝部231hは、その内部の空間231sと、後述する上部カバー232の収容凹み232g内の空間232sとによって、プラスチックケースPKを収容する収容空間230sを形成するものである。この溝部231hは、その軸方向がネジ軸22(図19参照)の軸方向と平行となるように形成されている。つまり、溝部231hは、その軸方向がスリット15hの軸方向と直交するように形成されているのである。また、溝部231hは、その内底面が保持ベース231の上面と平行となるように形成された平坦面に形成されている。そして、溝部231hの幅W2は、プラスチックケースPKの幅W1(図16(B)参照)とほぼ同じ幅となるように形成されている。
図17および図18に示すように、前記保持ベース231の上方には、板状の上部カバー232が配設されている。この上部カバー232は、その下面が平坦面に形成された板状の部材である。
この上部カバー232の下面には、この下面から凹んだ溝状の収容凹み232gが形成されている。この収容凹み232gは、上述したように、その内部の空間232sと、前記溝部231h内部の空間231sとによって、プラスチックケースPKを収容する収容空間230sを形成するものである。この溝状の収容凹み232gは、スリットプレート15から遠い側に位置する開口(図17では右端)からスリットプレート15に向かって伸びるように形成されている。しかも、収容凹み232gは、溝部231hと同様にその軸方向がネジ軸22(図19参照)の軸方向と平行となるように形成されている。つまり、収容凹み232gも、その軸方向がスリット15hと直交するように形成されているのである。
また、収容凹み232gは、その内面の形状が前記プラスチックケースPKにおける収容ケースPCの凹み部dの上面とほぼ同じ形状となるように形成されている。具体的には、収容凹み232gは、その先端部分(図17では右側に位置する部分)にシードカートリッジ収容部daとほぼ同じ形状の内面を有する凹みを有しており、その基端部分(図17では左側に位置する部分)にはマガジン収容部dbとほぼ同じ形状の内面を有する凹みを有している(図17(B)参照)。
ここでいうほぼ同じ形状とは、プラスチックケースPKを収容空間230s内に押し入れたときに、プラスチックケースPKの上面が収容凹み232gの内面に接触し、しかも、プラスチックケースPKを若干圧縮させるような力が加わるような状態となる形状を意味している。具体的には、プラスチックケースPKにおけるシードカートリッジ収容部daの位置の厚みが、収容凹み232gの先端部分内面から溝部231hの内底面までの距離よりもわずかに短くなるように、収容凹み232gが形成されている。
しかも、収容凹み232gは、その軸方向を含みかつベース部材11の上面と直交する平面が、スリット15hを2等分するように形成されている。つまり、収容凹み232gは、移動手段20によって保持手段230を収容空間10h内のスリットプレート15の下方まで移動させると、スリット15hの下方を通過する位置に形成されている。
そして、上部カバー232には、収容凹み232gの先端部分、つまり、シードカートリッジ収容部daの上面と同じ形状に形成されている部分には、収容凹み232gと外部との間を貫通する貫通孔232hが形成されている。
以上のごとき構成であるから、以下のようにすれば、保持手段230にプラスチックケースPKを固定することができる。
まず、プラスチックケースPKを、その底面が溝部231hの内底面と面接触するように載せる。このとき、シードカートリッジ収容部daが収容凹み232g側に位置するように配置する。
この状態から、プラスチックケースPKを、その底面を溝部231hの内底面に滑らせながら収容凹み232gに向かって移動させると、収容凹み232gと溝部231hとの間に形成される収容空間230s内に、プラスチックケースPKをシードカートリッジ収容部da側から挿入させることができる。
プラスチックケースPKを収容空間230s内に押し込んでいくと、やがて、収容凹み232gの先端部分内面と溝部231hの内底面との間にプラスチックケースPKの先端部(つまり、プラスチックケースPKにおけるシードカートリッジ収容部daの位置)が配置されるから、プラスチックケースPKを保持手段230に固定することができる。
すると、プラスチックケースPK内のカートリッジCを、所定の姿勢、つまり、その軸方向がネジ軸22(図19参照)の軸方向と平行となるように配置することができる。言い換えれば、カートリッジCを、シードカートリッジSCに充填されている複数の線源Sの軸方向をスリット15hの軸方向と平行とした状態となるように配置することができる。
以上のごとくであるから、第3実施形態の放射線強度測定装置300では、複数の線源Sが装填されたカートリッジCをプラスチックケースPKに収容したまま保持手段230に取り付けることができる。
そして、収容凹み232gは、その軸方向を含みかつベース部材11の上面と直交する平面が、スリット15hを2等分するように形成されており、上部カバー232に収容凹み232gと外部との間を貫通する貫通孔232hが形成されている。
したがって、保持手段230を移動させれば複数の線源Sをスリット15hの下方を通過させることができ、貫通孔232hおよびスリット15hを透過した各線源Sの放射線の強度を測定することができるのである。
(突起231pの説明)
また、溝部231hの内底面に、突起231pを形成してもよい。具体的には、収容凹み232gの先端部分と基端部分との境界部分における内面の下方に位置する部分、または、収容凹み232gの基端部分における先端内面の下方に位置する部分であって、溝部231hの幅方向(図17(A)では上下方向)の中間に、突起231pを形成してもよい。
プラスチックケースPKにはカバーシートSTが取り付けられているが、凹み部dの開口を覆っている部分では、カバーシートSTは若干変形可能である。このため、突起231pを上記のごとき位置に設けておけば、プラスチックケースPKを収容空間230s内に押し込んだときに、この突起231pによってカバーシートSTが上方に押されることになる。言い換えれば、カバーシートSTは突起231pによって凹み部d内に凹むように押され、変形することになる。
カバーシートSTが内方に凹めば、カートリッジCのマガジン部Mが上方に押され、その影響でシードカートリッジSCの上面がシードカートリッジ収容部daの内底面に押しつけられる。言い換えれば、シードカートリッジSCの上面が、上部カバー232の内面に押しつけられることになる。
(突起231pの他の形状)
また、保持ベース231に形成する突起231pは、上記のごとき形状に限られず、図20、図21に示すような形状としてもよい。
図20、図21の各保持ベース231A〜Dに形成された突起231pは、上記保持ベース231の突起231pと比べて、その軸方向の長さが長いものである。具体的には、各保持ベース231A〜Dに形成された突起231pは、その軸方向の長さがカートリッジCのマガジンMの長さと同程度となるように形成されている。
この各保持ベース231A〜Dに形成された突起231pは、プラスチックケースPKを収容空間230s内に押し込んだときにマガジンMの先端部が配置される位置に、その先端(図20、図21では左端)が位置するように形成されている。
しかも、突起231pは、その上面(または上端)が溝部231hの内底面と平行となるように形成されている。言い換えれば、突起231pは、その上面が保持ベース231の上面と平行となるように形成されている。
以上のごとき形状に突起231pが形成されていれば、プラスチックケースPKを収容空間230s内に押し込んだときに、プラスチックケースPK内のカートリッジCは、カバーシートSTを介して突起231pの上面に載った状態で配置される。すると、突起231pの上面が溝部231hの内底面と平行となるように形成されているから、カートリッジCを、その軸方向が溝部231hの内底面と平行となるように配置することができる。
しかも、カートリッジCは、突起231pの高さ分だけ収容ケースPCに向かって押し上げられるので、シードカートリッジSCの上面をシードカートリッジ収容部daの内底面に押しつけることができる。
すると、シードカートリッジSCに充填されている複数の線源Sの軸方向がスリット15hの軸方向と平行とした状態となるように、カートリッジを保持手段230に固定することができる。
とくに、突起231pの上面に、その上面から凹み、かつ、溝部231hの軸方向に沿って延びた溝部231gを形成しておくことが好ましい。かかる溝部231gを形成しておけば、プラスチックケースPKを収容空間230s内に押し込んだときに、溝部231g内によって、カートリッジCのマガジンMの軸方向を保持手段230の移動方向と平行に保持できる。すると、シードカートリッジSCに充填されている複数の線源Sの軸方向がスリット15hの軸方向と平行となった状態となるように、カートリッジCを保持手段230により確実に固定することができる。
また、保持ベース231B,Dに形成された突起231pのように、その基端(図20、図21では右端)に溝部231hの内底面から突起231pの上面に向かって上傾した傾斜面を形成しておいてもよい。突起231pにかかる傾斜面を形成しておけば、プラスチックケースPKを収容空間230s内に押し込むときに、カートリッジCをスムースに突起231pの上面まで移動させることができるという利点が得られる。
本発明のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置は、前立腺がんの密封小線源治療に使用される密封小線源の放射線強度の測定に適している。
1 放射線強度測定装置
10h 収容空間
15 スリットプレート
15h スリット
16 板状部材
17 板状部材
18 放射線遮断部材
18h 測定器収容部1
19 測定器
20 移動手段
30 保持手段
30h 隙間
33 保持孔
34 マガジン保持領域
35 先端部保持領域
36 固定溝
36a 底面
36b 端面36b
37 連結領域
37a 傾斜面37a
100 放射線強度測定装置
110h 収容空間
115 スリットプレート
115h スリット
116 板状部材
117 板状部材
118 放射線遮断部材
118h 測定器収容部1
119 測定器
120 移動手段
130 保持手段
130h 隙間
135 先端部保持領域
150 供給手段
151 袋保持機構
152 袋保持部
152 袋保持部
156 軸状部材
155h マガジン収容空間
C カートリッジ
SC シードカートリッジ
M マガジン
B 袋

Claims (15)

  1. カートリッジに充填された状態の線源の放射線強度を測定する装置であって、
    前記線源から放出される放射線を測定する放射線強度測定手段と、
    前記カートリッジを保持する保持手段と、
    該保持手段を前記放射線強度測定手段まで移動させる移動手段とを備えており、
    前記放射線強度測定手段は、
    前記保持手段に保持された前記カートリッジが搬入される収容空間を有し、該収容空間内と外部とを連通するスリットが設けられた収容部を備えており、
    該収容部に設けられているスリットは、その幅が前記線源の線径よりも狭くなるように形成されており、
    前記保持手段が、
    前記カートリッジを、該カートリッジに充填されている前記線源の軸方向が前記スリットの軸方向と平行となるように保持する保持機構を備えており、
    前記移動手段は、
    前記保持手段が前記スリットの軸方向と直交する方向に沿って移動するように、該保持手段の移動を案内するガイド部と、
    前記カートリッジに充填された状態の線源が前記収容部の収容空間内における前記スリットが設けられている位置を通過するように、前記保持手段を移動させる移動部とを備えている
    ことを特徴とするがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
  2. 前記カートリッジは、
    略円筒状のマガジンと、該マガジンの先端に設けられた該マガジンの直径よりも厚さが薄い板状のシードカートリッジと、を備えており、
    該シードカートリッジは、その表面と前記線源の軸方向が平行となるように、該線源をその内部に充填し得るものであり、
    前記保持手段は、袋に密封された状態の前記カートリッジを保持するものであり、
    前記保持機構が、
    該保持手段の移動方向に沿って伸びた、前記シードカートリッジの厚さより間隔が狭い隙間を有しており、
    該隙間には、
    該隙間の一方の開口と連続する空間である先端保持領域が設けられており、
    該先端保持領域には、
    該隙間を形成する面から凹んだ固定溝が形成されており、
    該固定溝は、
    その先端面が、前記スリットの軸方向と平行な面となるように形成されており、
    その底面から該隙間を形成する他方の面までの距離が、前記カートリッジを封入している前記袋の厚さと前記シードカートリッジの厚さとを合わせた厚さよりも、該先端保持領域に前記シードカートリッジの先端部分を挿入し得る程度に短くなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
  3. 前記隙間には、
    前記一方の開口を形成する端部と前記先端保持領域との間を連結する空間である連結領域が形成されており、
    該連結領域には、
    前記固定溝の底面と前記一方の開口を形成する端部との間を連結する傾斜面が形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
  4. 前記線源は、
    その軸方向が前記カートリッジのマガジンの軸方向と直交するように前記カートリッジに充填されており、
    前記保持手段に対して、前記袋に封入された状態のカートリッジを供給する供給手段を備えており、
    前記供給手段は、
    前記カートリッジが封入されている前記袋を保持する袋保持機構と、
    該袋保持機構と前記保持手段との間に設けられ、前記保持手段によって保持された状態における前記カートリッジのマガジンの中心軸と同軸である基準軸方向において、前記袋保持機構と相対的に接近離間する位置決め機構と、
    前記位置決め機構の位置決め部によって位置決めされた前記カートリッジを前記保持手段に供給するカートリッジ供給機構と、を備えており、
    前記位置決め機構は、
    前記袋保持機構に前記袋が保持されている状態において、該袋に収容されているカートリッジに接近して、該カートリッジのマガジンの中心軸が前記基準軸と同軸となるように、該カートリッジを位置決めする位置決め部を備えている
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
  5. 前記袋保持機構は、
    前記スリットの軸方向と直交する直交面を挟む位置に設けられた一対の袋保持部を備えており、
    該一対の袋保持部は、
    前記袋を、前記基準軸を含みかつ前記直交面と直交する中心面近傍において保持するように配設されており、
    前記位置決め機構の位置決め部は、
    前記中心面を挟むように配設された一対の位置決め部材を備えており、
    該一対の位置決め部材間には、
    該位置決め機構が前記袋保持機構に接近した際に、前記カートリッジにおけるマガジンを位置決めした状態となるように収容するマガジン収容空間が形成されており、
    該マガジン収容空間は、
    その中心軸が、前記基準軸と同軸となるように形成されており、
    前記一対の位置決め部材は、
    前記マガジン収容空間を形成する対向面が、前記マガジン収容空間内に前記カートリッジのマガジンが収容される際に、該カートリッジのマガジンの中心軸が前記基準軸と同軸となるように、該カートリッジの姿勢を変更させ得る形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項4記載のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
  6. 前記一対の位置決め部材において、
    一の位置決め部材は、
    その軸方向が、前記基準軸と平行な一対の軸状部材を備えており、
    他の位置決め部材は、
    前記一対の軸状部材との間に前記中心面を挟み、かつ、該一対の軸状部材との間に前記マガジン収容空間が形成されるように配設された支持部材を備えており、
    前記位置決め機構は、
    前記一対の軸状部材を、前記基準軸の方向に沿って、前記袋保持機構に対して接近離間させる軸状部材移動部を備えており、
    前記一対の軸状部材は、
    該一対の軸状部材間の距離および/または該一対の軸状部材と前記支持部材との距離が、前記カートリッジにおけるマガジンの直径よりも短くなるように配設されており、
    各軸状部材は、
    その先端部では、前記基準軸からの距離が、先端に向うに従って長くなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項5記載のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
  7. 前記位置決め機構は、
    前記直交面と直交しかつ前記中心面と平行な方向に沿って、前記位置決め部と前記袋保持機構との相対的な位置を変化させる位置変動部を備えている
    ことを特徴とする請求項4、5、または6記載のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
  8. 前記位置変動部は、
    前記袋保持機構を往復移動させるものである
    ことを特徴とする請求項7記載のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
  9. 前記支持部材は、
    前記一対の軸状部材と平行、かつ、該一対の軸状部材との間に前記マガジン収容空間を形成するように配設された一対の軸状部を備えており、
    該一対の軸状部は、
    該一対の軸状部間の距離が前記カートリッジにおけるマガジンの直径よりも短く、
    前記マガジン収容空間における対角線上に位置する前記軸状部材との距離が、前記カートリッジにおけるマガジンの直径よりもわずかに長く、なるように配設されている
    ことを特徴とする請求項6、7または8記載のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
  10. 前記位置決め部が、前記保持手段に設けられている
    ことを特徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
  11. 前記隙間は、
    その幅が、前記袋の幅よりも広くなるように形成されており、
    該隙間には、
    該隙間の一方の開口と前記先端保持領域との間に、該隙間を形成する両面を凹ませて形成された該先端保持領域と連続する空間である、前記マガジンを収容するための略円筒状の空間であるマガジン保持領域を備えている
    ことを特徴とする請求項1または2記載のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
  12. 前記隙間には、
    前記先端保持領域と前記マガジン保持領域との間を連結する空間である連結領域が形成されており、
    該連結領域には、
    前記固定溝の底面と前記マガジン保持領域の凹み面との間を連結する傾斜面が形成されている
    ことを特徴とする請求項11記載のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
  13. 前記放射線強度測定手段の収容部は、
    前記マガジン収容空間内と外部とを連通するスリットが設けられた、一対のスリット形成板を有するスリットプレートを備えており、
    前記スリット形成板は、
    その一端面に、基準面と、該基準面と平行かつ該基準面に対して該スリット幅の分だけオフセットとして設けられたスライド面と、該スライド面と前記基準面とを連結する連結面と、が形成されており、
    前記スリットプレートは、
    前記一対のスリット形成板を、一のスリット形成板における基準面と他のスリット形成板におけるスライド面とが面接触するように連結して形成されたものである
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
  14. 前記放射線強度測定手段の収容部は、
    前記スリットが形成されたスリットプレートと、
    該スリットプレートが固定される本体部とを備えており、
    前記スリットプレートは、
    2枚の板状部材をその端面同士が面接触するように合わせて形成されたものであり、
    該板状部材における他方の板状部材と面接触する端面には、該端面から凹んだ前記スリットを形成する凹み部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
  15. 前記放射線強度測定手段は、
    前記スリットの周囲を囲むように配置された、放射線遮断部材を備えており、
    該放射線遮断部材は、
    その内部に前記測定器を配置する測定器収容部を備えている
    ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載のがん治療用密封小線源の放射線強度測定装置。
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