JP5083714B2 - 電子機器の冷却確保機構 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器の冷却に関する。
パーソナルコンピュータやサーバのような電子機器の筐体には、冷却のための空気を外部から吸入するための通風口が設けられることが多い。通風口が塞がれると十分な冷却ができなくなり、電子機器が備えるデバイスの寿命が短くなったり電子機器の動作が不安定になったりする。
特許文献1は、冷却風の流れを確保するための電子機器の通風口構造を開示している。通風口構造は、電子機器の筐体の接地面に設けられた突起部と、突起部に設けられた通風口とを備える。
特許文献2は、エアフィルタの外面に堆積した塵埃を自動的に除去することが可能な送風冷却装置を開示している。送風冷却装置は、筐体の開口部の内側に設けられた冷却ファンと、開口部に取り付けられたエアフィルタとを備える。冷却ファンは、通常、外部から空気を吸い込んで筐体の内部を冷却する。冷却ファンが備える羽根車の回転面を180度回転させることで冷却ファンの送風方向が通常とは逆になる。冷却ファンが通常とは逆向きに送風することでエアフィルタの外面に堆積した塵埃が吹き飛ばされる。
特開2001−326486号公報 特開2002−242878号公報
本発明の目的は、通風口を塞ぐ障害物が除去される電子機器の冷却確保機構及び冷却確保方法を提供することである。
本発明の電子機器の冷却確保機構は、筐体の内側又は外側へ空気が移動するための通風孔が形成された通風口部材と、通風口部材を外側へ向かって移動する駆動装置とを具備する。
本発明の電子機器の冷却確保方法は、筐体の内側又は外側へ空気が移動するための通風孔が形成された通風口部材を外側に向かって移動するステップを具備する。
本発明によれば、通風口を塞ぐ障害物が除去される電子機器の冷却確保機構及び冷却確保方法が提供される。
添付図面を参照して、本発明の実施形態に係る電子機器の冷却確保機構及び冷却確保方法を以下に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子機器1の外観を示す。電子機器1は、パーソナルコンピュータやサーバのような据置型の電子機器である。電子機器1は、筐体10と、筐体10の開口部10aに配置された通風口部材30と、通風口部材30に設けられた障害物センサ41を備える。障害物センサ41は、超音波障害物センサである。
図2は、開口部10aの周囲における電子機器1の断面図を示す。通風口部材30は、筒状部分31と、筒状部分31の開口部に設けられた板状部分32を備える。板状部分32は筒状部分31の開口部を閉じるように設けられている。板状部分32に通風孔32aが形成されている。空気が筐体10の外側から内側に通風孔32aを通って移動することで筐体10内に空気が吸入される。障害物センサ41は、板状部分32に設けられる。障害物センサ41は、通風口部材30の前の障害物を検知する。筐体10は、通風口部材30が筐体10に対して移動可能なように支持している。駆動装置42は、通風口部材30を移動する。駆動装置42は、例えば、ソレノイドを備える。
図3は、電子機器1の機能ブロック図を示す。電子機器1は、冷却確保機構20と、CPU(Central Processing Unit)51と、記憶装置52を備える。冷却確保機構20は、通風口部材30と、制御装置40と、障害物センサ41と、駆動装置42を備える。制御装置40、駆動装置42、CPU51及び記憶装置52は、筐体10内に配置される。スピーカ43は、筐体10の表面に配置される。制御装置40は、例えば、CPU51及び記憶装置52の電源投入や切断の制御を行うベースボードマネジメントコントローラ(BMC)である。制御装置40は、障害物センサ41による検知結果に基づいて、駆動装置42及びスピーカ43を制御し、電子メールのようなメッセージを外部装置に送信する。外部装置は、例えば、電子機器1の管理者が使用するコンピュータである。
図4は、本実施形態に係る電子機器の冷却確保方法のフローチャートを示す。電子機器の冷却確保方法は、ステップS1〜S6を備える。
障害物センサ41は、電子機器1が商用交流電源に接続されている場合には常時、板状部分32の前に障害物がないか監視する。
ステップS1において、制御装置40は、障害物センサ41が板状部分32の前の障害物を検知しているかどうか確認する。障害物センサ41が板状部分32の前の障害物を検知していない場合、制御装置40は、障害物センサ41が板状部分32の前の障害物を検知していることが確認されるまでステップS1を繰り返す。障害物センサ41が板状部分32の前の障害物を検知していることを制御装置40が確認した場合、ステップS2に進む。
板状部分32の前に障害物がある場合、通風孔32aを通って筐体10内に吸入される空気の流れが障害物によって妨げられ、筐体10内の冷却が不十分になる恐れがある。
そこで、ステップS2において、制御装置40は、スピーカ43に警報音を発生させ、又は、板状部分32の前の障害物を検知したことを示すメッセージを外部装置に送信し、障害物が検知されたことを管理者へ通知する。
ステップS3において、制御装置40は、駆動装置42に障害物を除去するための動作を実行させる。駆動装置42は、通風口部材30が筐体10から突き出すように、図1及び図2に示された通常位置から筐体10の外側に向かって通風口部材30を移動する。このとき、前方に移動する板状部分32が障害物を開口部10aの近傍領域から押し出す。通風口部材30が通常位置にあるとき、板状部分32が筐体10の表面と面一になるように配置される。
図5は、通風口部材30が筐体10から突き出した状態の電子機器1の外観を示す。図6は、このときの、開口部10aの周囲における電子機器1の断面図を示す。通風口部材30が筐体10の外側に向かって移動するときに筒状部分31が板状部分32と筐体10との間の隙間を塞ぐため、筐体10内に異物が入ることが防止される。
ステップS3において、制御装置40は、駆動装置42に通風口部材30を筐体10の内側に向かって移動させ、通風口部材30を通常位置に戻す。
ステップS4において、制御装置40は、障害物が除去されたかどうか判定する。制御装置40は、障害物センサ41が障害物を検知している場合に障害物が除去されなかったと判定し、障害物センサ41が障害物を検知していない場合に障害物が除去されたと判定する。障害物が除去されなかったと判定された場合、ステップS5に進む。障害物が除去されたと判定された場合、ステップS6に進む。
ステップS5において、制御装置40は、スピーカ43に警報音を発生させ、又は、板状部分32の前の障害物が除去されなかったことを示すメッセージを外部装置に送信し、障害物が除去されなかったことを管理者へ通知する。通知を受けた管理者は、障害物を除去した後、制御装置40をリセットする。その後、電子機器の冷却確保方法が再び開始される。
ステップS6において、制御装置40は、板状部分32の前の障害物が除去されたことを示すメッセージを外部装置に送信し、障害物が除去されたことを管理者に通知する。その後、ステップS1に戻る。
本実施形態によれば、通風口が塞がれないように通風口構造を特殊な形状にしなくても、筐体10内の冷却が確保される。
本実施形態に係る電子機器1の構成及び動作は、適宜変更することが可能である。例えば、超音波障害物センサのかわりに赤外線超音波センサを障害物センサ41として用いることが可能である。
通風孔32aが吸入孔である場合について説明したが、通風孔32aは、筐体10内から空気が排気される排気孔であってもよい。この場合、空気が筐体10の内側から外側に通風孔32aを通って移動する。
また、駆動装置42は、筐体10内の温度が基準温度より高いことが検出された場合に通風口部材30を筐体10の外側に向かって移動してもよい。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子機器の通常時の状態を示す外観図である。 図2は、第1の実施形態に係る電子機器の通常時の状態を示す断面図である。 図3は、第1の実施形態に係る電子機器の機能ブロック図である。 図4は、第1の実施形態に係る電子機器の冷却確保方法のフローチャートである。 図5は、第1の実施形態に係る電子機器の障害物除去動作時の状態を示す外観図である。 図6は、第1の実施形態に係る電子機器の障害物除去動作時の状態を示す断面図である。
符号の説明
1…電子機器
10…筐体
10a…開口部
20…冷却確保機構
30…通風口部材
31…筒状部分
32…板状部分
32a…通風孔
40…制御装置
41…障害物センサ
42…駆動装置
43…スピーカ
51…CPU
52…記憶装置

Claims (7)

  1. 筐体の内側又は外側へ空気が移動するための通風孔が形成された通風口部材と、
    前記通風口部材を前記外側に向かって移動する駆動装置と
    前記通風口部材に設けられた障害物センサと
    を具備し、
    前記駆動装置は、前記障害物センサの検知結果に基づいて前記通風口部材を前記外側に向かって移動する
    電子機器の冷却確保機構。
  2. 前記障害物センサの検知結果に基づいて警報音を発生するスピーカを更に具備する
    請求項の電子機器の冷却確保機構。
  3. 前記障害物センサの検知結果を示すメッセージを外部装置に送信するベースボードマネジメントコントローラを更に具備する
    請求項1又は2の電子機器の冷却確保機構。
  4. 前記通風口部材は、
    筒状部分と、
    前記筒状部分の開口部に設けられた板状部分と
    を備え、
    前記板状部分に前記通風孔が形成され、
    前記筒状部分は、前記通風口部材が前記外側に向かって移動するときに、前記板状部分と前記筐体との間の隙間を塞ぐ
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の電子機器の冷却確保機構。
  5. 前記駆動装置はソレノイドを備える
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の電子機器の冷却確保機構。
  6. 筐体の内側又は外側へ空気が移動するための通風孔が形成された通風口部材の前の障害物を検知するステップと、
    前記通風口部材を前記外側に向かって移動するステップ
    を具備し、
    前記外側に向かって移動するステップにおいて、前記通風口部材を前方に移動する
    電子機器の冷却確保方法。
  7. 前記通風口部材を前記外側へ向かって移動する前の位置に戻すステップと、
    前記障害物が除去されたかどうかの判定を行うステップと、
    前記判定の結果に基づいて警報音を発生するステップと
    を更に具備する
    請求項の電子機器の冷却確保方法。
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