JP5078616B2 - 一対の累進焦点眼鏡レンズを決定する方法 - Google Patents

一対の累進焦点眼鏡レンズを決定する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5078616B2
JP5078616B2 JP2007528916A JP2007528916A JP5078616B2 JP 5078616 B2 JP5078616 B2 JP 5078616B2 JP 2007528916 A JP2007528916 A JP 2007528916A JP 2007528916 A JP2007528916 A JP 2007528916A JP 5078616 B2 JP5078616 B2 JP 5078616B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wearer
sagittal plane
lens
near vision
gaze
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007528916A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008511033A (ja
Inventor
クロード ペドロノ,
グランジェドネッティ,ベランジェール
Original Assignee
エシロール エンテルナショナル (コンパニ ジェネラル ドプチック)
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エシロール エンテルナショナル (コンパニ ジェネラル ドプチック) filed Critical エシロール エンテルナショナル (コンパニ ジェネラル ドプチック)
Publication of JP2008511033A publication Critical patent/JP2008511033A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5078616B2 publication Critical patent/JP5078616B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/024Methods of designing ophthalmic lenses
    • G02C7/027Methods of designing ophthalmic lenses considering wearer's parameters
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/06Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses bifocal; multifocal ; progressive
    • G02C7/061Spectacle lenses with progressively varying focal power

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Eyeglasses (AREA)

Description

この発明の主題は、一対の累進焦点眼鏡レンズを決定する方法である。
眼科の処方には、非点収差(乱視)の処方を含むことができる。その処方は、軸値(axis value)[°]と振幅値(amplitude value)[ジオプター]で構成される対の形で眼科医が作成する。この非点収差の処方とは独立して、着用者は、正又は負の度数補正を処方されることがある。老眼の着用者の場合、度数補正の値は、近方視における調節が困難であるため、遠方視力と近方視力では異なっている。したがって、その処方には、遠方視力の度数及び遠方視力と近方視力の間の度数増分を表す加算度数が含まれる。老眼の着用者に適切なレンズは、累進多焦点レンズであり、これらのレンズは、例えば、フランス特許−A−2,699,294号、米国特許−A−5,270,745号、米国特許−A−5,272,495号、フランス特許−A−2,683,642号、フランス特許−A−2、699,294号又はフランス特許−A−2,704,327号にも記載されている。
累進多焦点レンズは、典型的には、多焦点の非球面、例えば眼鏡を着用する人に対面する面、及び処方面と呼称される球面又はトーリック面を有している。この球面又はトーリック面は、眼科医により処方され、そのレンズを着用者の屈折異常に適合させる。その場合、そのレンズを定義すること(definition)は、多焦点の非球面に対して最適化された表面を見つけることに限定される。レンズの表面特性の最適化によってレンズを定義するいくつかの方法が、上述の文献に記載されている。
本出願人が2003年8月8日に出願した、発明の名称が「Procede de determination d'une lentille ophtalmique utilisant une prescription d'astigmatisme en vision de loin et en vision de pres」であるフランス特許出願第03−09787号には、眼鏡レンズを最適化によって決定する方法が記載されている。この方法によれば、レンズの表面特性の代わりに光学特性を考慮してレンズを定義することができる。この目的のために、平均的な着用者の特徴が、特に反り(curving contour)、装着時前傾角(pantoscopic angle)及び眼レンズ間距離として捉えた着用者の眼の前におけるレンズの位置決め関して検討されている。ヨーロッパ特許−A−0,990,939号にも、レンズの表面特性の代わりに光学特性を考慮して最適化によってレンズを決定する方法が提案されている。
ZEISS社とRODENSTOCK社の両社は、それぞれ特に文献「Zeiss Individual」と「Impression ILT」によって、累進焦点レンズを定義するために、着用者の眼の前におけるレンズの現実の位置を考慮することを提案してきている。この目的のため、着用者が選んだフレームの中におけるレンズの位置の測定が行われる。着用者の眼に対するレンズの位置の測定は、最初は、正確に行うことが困難である。したがって、着用者の眼の前のレンズの測定された位置について最適化が行なわれ、フレームの位置は、時間の関数として変動し、対象の着用者について一定であるとは考えられないことが判明している。これら二つの要因から、レンズの位置について許容範囲があっても、レンズの平均的な位置のみを考慮した解決策に比べて、着用者にさらなる快適性を与えない。
本出願人は、商標「VARILUX IPSEO」の下に、ある範囲の累進焦点レンズを販売しているが、それらレンズは、着用者の眼と頭の挙動の関数として定義がなされる。この定義は、どの着用者も、物体空間内で所定の高さで異なる点を見るためには、その頭を動かすことができるし又は眼を動かすことができるという事実、及び着用者の注視戦略(対象の物体に視線を向けるための方策)(viewing strategy)は頭の動きと眼の動きの組合せに基づいている、という事実に基づいている。着用者の注視戦略は、そのレンズでの視野の幅に影響する。したがって、着用者の横方向の注視戦略に頭の動きが絡めば絡むほど、着用者の視線で走査されるレンズの領域はますます狭くなる。着用者が物体空間内の所与の高さにある異なる点を見るために、その頭だけを動かすならば、着用者の視線はずっとレンズの同じ点を通過する。したがって、製品の「VARILUX IPSEO」は、同じ屈折異常加算のレンズ対(ametropia-addition pair)のために、着用者の横方向の注視戦略の関数として、異なるレンズを提案している。
C.Darras著「Elemennts et reflexions d'optique physiologique」、ERA編、1995年、129頁〜には、着用者の遠方視における視線固定点が、矢状面に対して利き眼の側に幾分か偏位(shift)していることが示されている。この論文の文脈では、矢状面は、両端が両眼球の回転中心である線分の中央平面である。両眼球の回転中心を通る基線(base leni)上への視線固定点の投影は、視線中心と呼称する。この偏位があるため、視線中心は、矢状面と基線との交点と必ずしも合致しない。この考察からは、遠近調節と輻輳(両眼の視線の収束の関係に多数の要素が絡んでおり、研究が非常に困難で、慎重かつ注意深く行なわなければならないということを確認すること以外、実用的な結果は出て来ない。
C.Porac及びS.Corenの論文「Sighting Dominance and Egocentric Localization」、Vision Res.、26巻10号、1986年、1709〜1713頁にも、視線位置の基準点がやはり眼間軸の中央点と利き目の視線との間に見られると記載されている。この考察からも、実用的な結果は出て来ない。
J.S.Mansfield及びG.E.Leggeの論文「The Binocular Computation of Visual Direction」、Vision Res.、36巻1号、1995年、27〜41頁には、左眼と右眼との間の相違が、視方向の横方向への偏位を起こすことが示されている。この文献は、着用者に二つの眼の間の相違がない場合でも、着用者が少なくとも一つのそのような横方向への偏位を持っていることを示唆している。
フランス特許−A−2,699,294号公報 米国特許−A−5,270,745号公報 米国特許−A−5,272,495号公報 フランス特許−A−2,704,327号公報 ヨーロッパ特許−A−0,990,939号公報 C.Darras著「Elemennts et reflexions d'optique physiologique」、ERA編、1995年、129頁〜 C.Porac及びS.Corenの論文「Sighting Dominance and Egocentric Localization」、Vision Res.、26巻10号、1986年、1709〜1713頁 J.S.Mansfield及びG.E.Leggeの論文「The Binocular Computation of Visual Direction」、Vision Res.、36巻1号、1995年、27〜41頁
着用者により一層の満足を与えるレンズに対する要求が依然として存在する。
したがって、この発明は、一実施態様において、下記の方法を提案する。すなわち、
両眼球の回転中心を結ぶ基線に直交し当該基線の中央を通る標準矢状面に対する当該基線に直交し着用者の近方視における前方注視点を通る注視矢状面の偏位を測定するステップと、
測定した前記偏位の関数として、着用状態で光学計算を用いての数学的最適化問題解法において最適化するための目標値を選択するステップと、
前記選択した目標値を使用し、着用状態で光学計算を用いて数学的最適化問題解法で最適化することにより一対のレンズ決定するステップと
を含んでなる着用者用の一対の眼鏡レンズを決定する方法を提案する。
一実施態様では、上記の選択するステップは、
注視矢状面が標準矢状面と合わさって(合致して)いる着用者について物体空間内に目標を提供することと、
上記測定された偏位に等しい変位でもって、近方視領域において目標を変位させることと、
上記物体空間内の高さ及び上記測定された偏位の関数としての変位でもって、中間視領域において目標を変位させることとを含んでいる。
また、次のような計算ステップを想定することもできる。すなわち、
注視矢状面が標準矢状面と合わさっている着用者について累進経線(progression meridian)を提供することと、
上記測定された偏位の関数として、上記累進経線を上記中間視領域及び上記近方視領域において変形することと、
上記経線以外で目標値を選択することを含む選択段階と
によって累進経線を計算するステップを想定することもできる。
上記測定するステップは、筆記作業中に着用者の注視矢状面の位置を測定することを含むこともできるし、又は読書作業中に着用者の注視矢状面の位置を測定することを含むこともできる。これら両方の場合とも、その作業の一つの行について、その行の中心に対する平均注視矢状面の位置を測定することを想定することもできる。
また、上記測定するステップは、近方視作業について着用者の注視矢状面の位置を測定することを含むこともできる。
一実施態様では、着用者の上記注視矢状面の位置は、近方視における眼の優位性又は抑制などの視力又は姿勢の測定可能な生理機能から推定される。
また、この発明は、上記のような方法で得られるレンズをも提案する。また、この発明は、一対の累進多焦点眼鏡レンズも提案し、その各レンズは、
遠方視領域及び近方視領域と、
レンズを角度的に位置決めするマーク及び近方視領域の基準点を位置決めするマークとを有してなり、
右眼用に意図されたレンズ上の近方視領域の基準点の位置決めマークと、左眼用に意図されたレンズの近方視領域の基準点の位置決めマークとが、非対称の位置にあることを特徴とする。
この一対のレンズの場合、着用状態で、着用者の両眼から出て近方視の基準点を通る両視線が、着用者の標準矢状面に対して偏位した点で交差すると、好都合である。
例として添付図面を参照しながら記載するこの発明の諸実施態様の下記説明を読めば、この発明の他の利点及び特徴が明らかになるであろう。
この発明は、累進焦点眼鏡レンズを決定するために、標準矢状面に対する着用者の近方視における注視矢状面の偏位を考慮することを提案するものである。以下の説明では、標準矢状面は、両端が両眼球の回転中心である線分の中央平面のことをいう。矢状面(上記「注視矢状面」を指す)は、基線に直交する平面であって、視線の固定点を通る平面、言い換えれば、左眼の視線方向と右眼の視線方向の交点を通る平面を意味する。基線は、先に述べたように、両眼球の回転中心を通る線である。
この発明は、レンズの着用者が知覚する視野の幅を広げることを可能とする。この発明のレンズは、より一層快適に着用することができるもので、着用者に、より自然な眼球運動戦略を提供するものであり、より優れた横方向視力も提供する。
図1は、着用者の両眼に関する線図であり、両眼の二つの回転中心と着用者が近方視において注視する固定点Mとを含む平面内で描いた線図である。左眼2及び右眼4がその回転中心とともに表されている。基線6は、二つの眼球の回転中心を結んでいる。標準矢状面は、図1中に8で参照されている。図1は、近方視における物体空間(object space)の点Mを示し、点Mは、着用者が近方視において前方(着用者が自分の正面と感じて自然に視線を向ける方向)を見るときの左眼と右眼についての視線方向の交点として定義される。図1に示すように、点Mは、標準矢状面内には位置しておらず、この標準矢状面に対して右方へ偏位している。矢状面10は、点Mを通り基線6に直交する平面である。標準矢状面に対する矢状面10の偏位は、通常、利き眼の方向に生じるので、図1の例は、右眼が利き眼である着用者に相当する。本出願人が実施した試験では、当該矢状面と標準矢状面の間の偏位は、瞳孔間距離の半値に達することがあることを示している。
図1は、偏位ゼロに対応する点M0並びに右眼及び左眼から出て点M0を通る視線12及び14を示している。この点M0は、標準矢状面上に位置している。左眼と右眼にそれぞれ適合させた二つのレンズの近方視野16と18も示している。これらの視野は、象徴的に示されており、例えば、経線(meridian)を囲むレンズの領域であって、発生非点収差が0.5ジオプター未満である領域である。ここに、全非点収差と処方非点収差との間に発生している差異を「発生非点収差(resulting astigmatism)」と呼ぶ。視野の別の定義を考えることもできる。現状技術のレンズでは、近方視領域は、各レンズの経線上に中心が置かれており、換言すると、視線12と14は、各経線を通って各レンズを通り抜け、その近視野16と18は、視線12と14の両側に対称的に広がる。図1では、点線で近視野の横方向の限界を示しており、併せてそれぞれ左眼と右眼から出て点Mを通る視線20と22も示している。
図2は、図1の実施例において、偏位がない場合に着用者が知覚する視野を象徴的に示す。図2において、垂直線30は、着用者が知覚する経線軸(median axis)を表わす。標準矢状面に対してゼロ偏位の矢状面の場合(図1の点M0の例)について、領域32と34は、着用者の左眼と右眼が知覚する視野を表す。先に説明したように、偏位がない場合、これらの視野は、右眼と左眼の両方について経線軸の両側に対称である。その着用者の両眼視は、右眼と左眼の視力が正しく保持されている全ての領域において正しくなされる。この実施例では、領域32と34は重なっており、領域32と34の幅全体にわたって融像が正しくなされる。近方視において着用者が知覚する視野の幅は、領域32の幅及び領域34の幅に等しく、図2において矢印36で表されている。換言すると、上記融像は、近方視において視野の幅全体にわたって有効である。
図3は、図2に類似しているが、その矢状面が偏位している着用者により知覚される視野を示している。この図にも経線軸(meridian axis)30が表されている。標準矢状面に対して矢状面が偏位している着用者の場合(図1の点Mの例)、経線軸は、点Mを通る。領域38は、左眼についての視野を表し、この視野は、図1に示すように、経線軸に対して非対称に延びており、より正確に述べると、右方向へよりも左方向へ大きく延びている。領域40は、右眼についての視野を表し、この領域40も、図1に示すように、経線軸に対して非対称に延びているが、領域40の大部分は左方向へ延びている。着用者は、必然的に対称な視野を知覚しており、換言すれば、着用者は、視野が大部分、左に延びていることを知覚していないということが分かっている。図3の非対称な視野を、着用者は狭い視野として知覚し、その視野の限界は右側の部分の視野の限界で定義される。矢状面が偏位している着用者が知覚している視野が、図3に矢印42で示してある。したがって、着用者が知覚する視野の幅は、標準矢状面に対する当該矢状面の偏位が大きくなるほど、その分だけ小さくなる。
本出願人が実施した試験では、標準矢状面に対する当該矢状面の偏位の値が、所与の着用者について一定値に留まることを示している。この偏位の値は、図19〜21を参照しながら以下に説明するようにして測定することができる。
この発明は、標準矢状面に対する着用者の矢状面の偏位を測定して、その測定した偏位の関数として、当該着用者のための一対のレンズを決定することを提案するものである。一対のレンズの決定は、光学的計算によりなされ、測定された横方向への偏位から、物体空間における目標が標準計算に比べて、相対的に偏位される。
図4は、図1に類似の線図である。図4は、眼2と4、標準矢状面8、及び点Mを含む偏位した矢状面10を示し、併せて視線20と22も示している。図4は、左眼の視野50と右眼の視野52を示している。両レンズは、矢状面の偏位の関数として決定されるので、両視野は、着用者が知覚する経線軸に対して対称である。したがって、両視野は、図2に示されている視野に類似しており、両視野は対称であるので、着用者は矢状面が偏位しているにもかかわらず広い視野を知覚する。
この発明のレンズは、出願番号03−09787及びEP−A−0990939の特許出願に記載されている、矢状面の偏位を考慮した方法によって計算することができる。
図5は、この発明の第一の実施態様の流れ図である。段階60で、着用者の矢状面の偏位が測定され、下記の方法を使用することができる。段階62で、所与の着用状態が考慮されるが、それらは上記文献で提案されている。段階64で、着用者について測定された矢状面の偏位値が次いで考慮され、その測定された偏位に対する目標が決定される。これらの目標は、とりわけ、下記の方法で選ぶことができる。遠方視では、基準点は、無限遠を視ることに対して決定され、遠方視では偏位の影響は有意ではなく、したがって、無視される。遠方視では、現状技術の文献において使用されている目標が考慮される。近方視では、現状技術の文献の目標の値が考慮されるが、これらの値は、物体空間内で、矢状面の偏位の関数として偏位される。換言すると、近方視における基準点は、そのレンズ上の高さ又は眼の位置下げによって、近方視における視線固定点からの距離によって、及び段階60で測定された矢状面の偏位によって決定される。例えば、矢状面が右に2cm偏位された場合は、近方視領域についての現状技術で使用されている目標の物体空間において右方への2cmの偏位になる。中間視領域では、物体空間における各点の高さの関数として、これら目標に対して、線形の横方向偏位を適用することができる。これは、物体空間の異なる目標に下記の変換式を適用することに当たる。
すなわち、遠方視における目標点に対応する、ゼロ以上のy座標点について、変換式:
x|→x、
y|→y、
z|→z を適用し、
近方視における目標点に対応する、y0以下のy座標点について、変換式:
z|→z+δ を適用し(ここに、y0は近方視における基準点の高さであり、δは着用者について測定された矢状面の偏位の値である)、
中間視領域における目標点に対応する、0とy0との間を含むy座標点について、変換式:
z|→z+(y/y0)×δ を適用することである。
この実施例では、文献EP−A−0,990,939の図2に示されている座標系(x,y,z)が考慮されており、z軸は基線に平行であり、y軸は垂直で上向きであり、x軸は着用者の方に向いており、基準点は直接に直交正規化され(orthonormalized)ている。
この実施例は、現状技術の目標を使用している。着用者について測定された矢状面の偏位の関数として目標の選択が行われるときは、別の目標を使用することも可能である。換言すれば、その目標の選択は、近方視の領域では、視野の中央が、測定された矢状面の点の方に向いた着用者の視方向に相当するような選択である。その結果、その視野は、着用者が矢状面において見ているとき、右眼の視方向に関して及び左眼の視方向に関して対称である。
段階66では、光学計算を使って最適化することによって、左と右のレンズを決定する。この計算は、段階62で選択された着用状態で、かつ段階64で選んだ目標を用いて実施した。この計算は、光学計算であり、すなわち、例えば、光線追跡法により、着用者が着用状態で知覚する度数の計算がある。最適化による計算の詳細は、上記した現状技術の文献に記載されている方法によって実施できるが、ここでは差し控える。
換言すれば、この第一の実施態様では、経線の計算が、既存の目標を偏位させることで行われ、点ごとに計算することで行われないので、簡略化されている。目標は、遠方視用の基準点と近方視用の基準点の間で単純に内挿補間されるだけであり、したがって、累進経線は、使用される現状技術のレンズの経線から演繹され、着用者の矢状面内で経線を点ごとに計算する必要はない。
図6は、この発明の第二の実施態様の流れ図である。図6の方法は、図5の方法とは、経線の具体的な計算を想定している点で異なり、現状技術のレンズを使用する方法である。段階70では、図5の段階60と同様に、着用者の矢状面の偏位を測定する。段階72では、図5の段階62と同様に、着用状態を選択する。段階74では、現状技術の文献に提案されているように、着用者について測定された矢状面の偏位を考慮し、併せて被験者の特定の別のエルゴラマ(ergorama)を考慮して、経線が決定される。換言すると、経線の点ごとの計算が行われる。このようして偏位された経線が得られ、すなわち、一組の視方向及各関連した光学的度数が得られる。
段階76では、経線以外で目標が選択される。次いで、段階78では、選択された着用状態及び段階74で計算された経線を使って最適化することにより、レンズを計算する。
図5に示す方法には、図6に示す方法に比べて、累進経線を再計算することを避けて、計算を簡単にするという利点がある。
図5の方法及び図6の方法は、着用者について測定した矢状面の偏位に適したレンズをもたらす。本出願人が実施した試験では、この発明によるレンズの着用者は、近方視においてより広い視野を知覚することを示している。視野のこの広がりによって、優れた両眼融像(binocular fusion)がもたらされ、快適性が増大した。
この発明の上述の解決策は、複雑な又は微妙な測定を必要としない。
図7〜16は、現状技術のレンズの例及びこの発明の方法によって得られるレンズの例を示す。各グラフ表示には、着用者の異なる視方向(α,β)について測定した着用者の度数又は発生非点収差(光学パラメータ)が示されている。先に挙げた出願に説明されているように、角αとβは、それぞれ、視方向と眼球の回転中心を通る水平面との角度と、視方向と眼球の回転中心を通る垂直面との角度である。これらの図は、等度数線(isopower lines)又は等非点収差線(isoastigmatism lines)を示している。これらの実施例は、下記の処方を有する着用者に適用される。すなわち、
左眼については、処方された遠方視の度数が1.75ジオプター、追加の度数が2.25ジオプター、非点収差はなし、
右眼については、処方された遠方視の度数が1.5ジオプター、追加の度数が2.25ジオプター、非点収差はなし、である。
現状技術の先出願に記載されているタイプのエルゴラマ(ergorama)を考慮する。近方視における物体空間と着用者の両レンズとの距離は、350mmである。下記の平均的標準着用状態を考慮する。すなわち、
眼球の回転中心と両レンズとの距離が27mm、
装着時前傾角が12°、
反りが0°である。
これら実施例で、左と右のレンズをより直に対比させるために、左目について角βの値を逆に取った。その結果、左眼のレンズは、レンズの下方部分において、鼻の方へ(図では左の方へ)傾斜した経線を有する代わりに、レンズの下方部分において、図では右の方へ傾斜した経線を有する。
図7〜10は、現状技術のレンズの例を示す。図7と9は、左レンズと右レンズについての着用者の度数値を示し、図8と10は、左レンズと右レンズについての発生非点収差の値を示す。累進経線は、一方では、図7と8の表示で、他方では図9と10の表示で、少なからず同一であることが観察され、これは、左レンズと右レンズにおいて経線が少なからず対称であることを意味している。
図11〜14は、この発明の第一の実施態様で提案されたようにして決定されたレンズについての、図7〜10に類似した図であり、着用者は、標準矢状面に対して25mm変位した矢状面を有し、その矢状面は右眼の方へ偏位している。その結果、左レンズの経線は、鼻の側に大きく傾斜しており、図11と12の経線は、図7と8の経線よりもはるかに大きく右へ傾斜している。対照的に、図13と14の右レンズの経線は、図9と10の経線よりも少なく右へ傾斜している。
図11〜14のレンズは、図1〜4を参照して説明したように、矢状面の偏位を呈する着用者にとって、図7〜10のレンズよりも適していることが分かる。
図15と16は、図8と10の上に図6の方法に従って得た経線をプロットした図を示す。これらの経線は、被験者が自己の矢状面内の点を見ているときの見る高さの関数として、二つの眼の視線(sight line)がレンズ上にぶつかる箇所を表す曲線である。図15に示すように、近方視の領域においては、この発明の方法に従って左眼について得た経線は、現状技術のレンズの経線よりも鼻の方へ近寄っている。図16に示すように、近方視の領域においては、この発明の方法に従って右眼について得た経線は、現状技術のレンズの経線よりも側頭部の方へ近寄っている。
これらの図は、図6の方法に従って得た図15と16に示す経線が、図5の方法に従って得た図11〜14に示す経線と僅かに異なっていることを示している。
図11〜16は、この発明の方法に従って得たレンズが、経線の偏位により現状技術のレンズとは区別が付くことを示しており、その経線は、左レンズと右レンズの間で対称ではない。このことは、着用者に提供されるレンズ上で観察することができ、実際に、レンズ製造業者が提供するレンズには、眼鏡業者のために意図されレンズをフレームに取り付けさせる取付けマークがある。これらのマークとしては、レンズの角度姿勢を位置決めすることを可能とするマークがあり、例えば、レンズの中心を通る水平線上にエッチングした円形マークが使用される。これらのマークには、近方視のための基準点を示す除去可能なマークもある。この発明による一対のレンズにおいては、近方視のための基準点のマークは、左レンズ上と右レンズ上とで対称でない。
図17と18は、右レンズと左レンズの図であるが、両レンズ上にはマークがある。図17は、右レンズを示し、レンズの角度位置決めを許容するエッチングマーク108と110があり、近方視の基準点のためのマークが図面上で参照番号112を有している。図18は、左レンズの同様の図であり、マークが参照符号114、116及び118を有している。レンズの幾何学中心を通る垂直軸線がこれらの図中に点線で示してある。図17と18は、近方視のための基準点のマークは、右レンズの中心のほぼ真下にあり、対照的に、近方視のための基準点のマークは、左レンズ上で鼻の側へ向けて有意に偏位していることを示している。したがって、この実施例は、矢状面が、標準矢状面に対して右眼の方へ向かって偏位している場合に当たる。そのうえ、この偏位は、瞳孔間距離の半値に比べて相対的に全く大きく、これは、近方視のための基準点が右レンズの幾何学中心の殆ど真下にあるからである。
図17と18は、この発明によるレンズを見分けることが簡単であることを示しており、近方視のための両基準点が非対称の位置にあって、それは現状技術のレンズの場合の逆である。さらに具体的には、両基準点が横方向にシフトしていて、したがって、着用者の左眼と右眼の視線の交点が標準矢状面に対して偏位している。
ここで、図19〜21を参照しながら、着用者について矢状面の偏位をどのようにして測定するかを説明する。これらの図を参照しながら説明する方法は、高い精度と再現性を持った測定を提供する。しかしながら、この方法は、例として提供するに過ぎず、矢状面の偏位を測定するのに、別の方法を使用することもできる。この測定方法は、着用者は、使用者の視覚的快適性を最大にするために、筆記又は読書(翻訳者注:書物に限らず書面を読むことも含む)などの近方視における作業では、文書をその矢状面上に中心を合わせて置くものであるという事実に基づいている。したがって、被験者の矢状面の位置を見つけるためには、近方視における作業中の標準矢状面に対して文書の位置を決定することで、十分である。そのうえ、この方法は、以下に説明する着用者の挙動の仮説に基づいている。
矢状面の偏位を測定するために、図19を参照して説明する装置を使用する。図19は、測定状態の着用者を示している。図19に示すように、着用者80は机についており、この着用者にはセンサ82が装着され、そのセンサは着用者の頭部に、図19の例では着用者の前頭部に、取り付けられている。このセンサは、位置と方向の情報を提供するものであり、したがって、着用者の頭の位置と方向を検出することができる。着用者には、同じくセンサ86を有するタブレット84が与えられている。タブレット84は、着用者が読み書きの作業を行うために使う紙シート88を受けることができる。センサ86は、センサ82と同じタイプのセンサであり、したがって、タブレット84の空間内の位置と方向を検出することができる。着用者には、ペン90も与えられており、このペンは、第三のセンサを備えており、このセンサによって、較正段階中、頭又は支持板の特定の諸点を検出することができる。センサ82及び86としては、Polhemus社が型名「3Space Fastrak」で提供しているタイプの磁気センサを使用することができる。これらのセンサは、アンテナ92をもって作動して、磁界を発生する。
その方法を図20を参照しながら説明する。段階96で装置の較正をする。この目的のために、第一のセンサをオペレータの頭に取り付け、オペレータには、予め印刷された文書を有するタブレットを与える。次いで、着用者は、第三のセンサを使って、予め印刷された文書の特定の諸点を指すようにいわれる。この指す動作によって、タブレットに対する文書の位置、より正確にいえば、その文書に対する第二のセンサの位置を検出することができる。その結果、タブレットが次にどのように移動しようとも、空間内での文書の位置が正確に分かる。次いで、標準矢状面に対する第一のセンサの位置を測定するが、このために、着用者のレンズの平面における瞳孔の投影の空間内位置を測定する。その結果、第一のセンサに対する着用者の標準矢状面の位置が測定される。
この較正段階の後、読書作業中の取得(acquisition)が行われ、それは、図20の段階98に表されている。着用者にとって、この読書作業は、単に文書に印刷された文を読むことで構成されている。その文は既知であり、特に文の行数は既知であり、併せて文の各行の行頭と行末の位置も既知である。読書作業中には、第一及び第二のセンサが伝送する位置の信号が連続的に記録される。
次いで、筆記作業中に取得が行われ、それは、図20の段階100に表されており、場合によっては、筆記中に使用する文書のタブレットに対する位置を再度較正する。この筆記作業は、各行を完全にカバーするように、所定の数行にわたるアンケートに回答することからなっている。このアンケートは、一連の質問の形で提供され、各質問には、着用者が回答を記入しなければならない行が続いている。次に、記入された文は、記入された各行について、その行の行頭と行末を判定できるように、記録される。筆記作業中には、第一及び第二のセンサが伝送する位置の信号が連続的に記録される。
この方法は、結果を分析する段階へと続き、図20の段階102〜106に表されている。例えば、シートにリンクした参照点を使用するが、その場合、Y縦座標軸は文書の底辺に平行で右へ向いており、X横座標軸は文書の長い方の辺に平行であり、参照点の中心は文書の中心に位置している。各時点で、各センサが伝送する信号を使って、標準矢状面の位置、及びその平面内における両眼の仰角ゼロ(nil elevation)に対応する方向を計算することができる。したがって、いつの時点でも、矢状面内での両眼の仰角ゼロの方向と、着用者に与えられたタブレット上に配置された文書との交点(X0,Y0)を計算することができる。図21は、筆記作業中に記録されたY0縦座標の変化を示し、図21では、縦座標Y0の変動が縦軸に、時間が横軸に表されている。図21のグラフは、Y0縦座標が徐々に増大することを示しているが、これは、一行の筆記中に視線の方向が変動することを表し、次いでY0縦座標が急激に減少低下するが、これは、見る行に戻ることを表している。次に、質問を読むのに対応する短期間の擬似静止の期間が観察され、この読み作業中に行の走査が主として球眼の動きでもって行われ、その結果、使用者の頭は事実上動かず、第一のセンサは殆ど動かないままである。グラフに対する変化は、筆記の行が変わるごとに繰り返される。これは、着用者が、各行を頭の動きで走査していることを証している。さらに具体的に述べると、着用者は、急激な動きで行を走査し、これに、その行に戻る動きが続く。したがって、図21のグラフを分析することによって、検討中の各行について筆記の開始と終了の時間を判定することができる。
読書作業については、行の走査は基本的に眼の動きによって行なわれるので、行に戻ることは常に見えるわけではない。しかし、読書作業の開始と終了の時間が分かれば、一定の読み速度を仮定して、獲得したデータを、読むべき文書に含まれている多数の行に配分することができる。
図20の段階102では、着用者により読み書きされる各行の行頭の時間と行末の時間が判定される。
段階104では、段階102で判定された各行について、その行の平均矢状面の位置と、併せてその平均矢状面とその行の交点とを計算する。各行iについて、各行の中心を原点として、前記のX軸とY軸に平行なx軸とy軸に沿って、y=aix+biというタイプの平均矢状面の式が得られる。
段階106では、異なる行について、並びに筆記作業及び読書作業について、パラメータaiとbiの統計値を計算する。パラメータbの統計値は、標準矢状面に対する使用者の矢状面の偏位を表している。
図19〜21を参照しながら説明した方法により、矢状面の偏位の値を決めることができる。着用者に携帯式タブレットを与えると、着用者はいかなる姿勢でも取ることができ、測定は、着用者に課す姿勢の制約を受けない。読み書き両方の作業を利用することによって、測定の信頼性が高くなり、本出願人が実施した試験は、読みと書きにおける偏位の値が類似していることの多いことを示している。図19〜21を参照して説明した方法において提案したように平均値を考慮すると、読みと書きの両方の作業に適したレンズを決定することができる。
本出願人が実施した試験は、同じ着用者について、標準矢状面に対する矢状面の偏位の値が、時間が経過しても安定であることを示している。したがって、一週間ずつの間隔をおいて4シリーズの測定を行うことにより、類似の偏位値を3mm以下の絶対誤差で得ることができる。
この発明は、実施例として提供した実施態様に限定されない。したがって、図19〜21を参照しながら提案したのとは別の偏位測定法を使用することができるが、この提案した方法は、簡潔でかつ信頼性が高いという利点を有する。図5と6を参照しながら、平均的な着用状態の下でのレンズを計算する方法について説明したが、レンズを決定するためには、着用状態、とりわけ瞳孔間距離を測定することもできる。
眼・レンズ光学系の平面図の線図である。 従来技術のレンズについて及び標準着用者についての近方視野を表す線図である。 従来技術のレンズについて及び標準矢状面に対して矢状面が偏位している着用者についての近方視野を表す線図である。 この発明によるレンズの視野を示す、図1に類似の線図である。 この発明の実施態様の流れ図である。 この発明の実施態様の流れ図である。 従来技術の左レンズについての着用者の度数のマップである。 従来技術の左レンズについての発生非点収差のマップである。 従来技術の右レンズについての着用者の度数のマップである。 従来技術の右レンズについての発生非点収差のマップである。 この発明の一実施態様による左レンズについての図7に類似のマップである。 この発明の一実施態様による左レンズについての図8に類似のマップである。 この発明の一実施態様による右レンズについての図9に類似のマップである。 この発明の一実施態様による右レンズについての図10に類似のマップである。 図6の実施態様によって計算した経線を含む図8に類似のマップである。 図6の実施態様によって計算した経線を含む図10に類似のマップである。 この発明による右レンズのマークを表した線図である。 この発明による左レンズのマークを表した線図である。 着用者について矢状面の偏位を測定する装置を表す線図である。 矢状面の偏位を測定する方法の流れ図である。 時間の関数としてプロットした矢状面の縦座標のグラフである。
符号の説明
2 … 左眼
4 … 右眼
6 … 基線
8 … 標準矢状面
10 … 矢状面
20 … 左眼からの視線
22 … 右眼からの視線
50 … 左眼の視野
52 … 右眼の視野

Claims (9)

  1. 両眼球の回転中心を結ぶ基線に直交し当該基線の中央を通る標準矢状面に対する当該基線に直交し着用者の近方視における前方注視点を通る注視矢状面の偏位を測定するステップ(60)と、
    測定した前記偏位の関数として、着用状態で光学計算を用いての数学的最適化問題解法における最適化のための目標値を選択するステップ(64)と、
    前記選択した目標値を使用し、着用状態における光学計算を用いての数学的最適化問題解法による最適化により一対のレンズを決定するステップ(66)と
    を含んでなる着用者用の一対の眼鏡レンズを決定する方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    前記選択するステップ(64)が、
    前記注視矢状面が前記標準矢状面と合わさっている着用者について物体空間内に目標を提供することと、
    前記請求項1の測定するステップで測定された偏位に等しい変位でもって、近方視領域においてこの請求項の上記提供するステップで提供された目標を変位させることと、
    前記物体空間内の高さ及び前記測定された偏位の関数としての変位でもって、中間視領域において目標を変位させることとを含む
    ことを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、さらに、
    前記注視矢状面が前記標準矢状面と合わさっている着用者について累進経線を提供し、前記請求項1の測定するステップで測定された偏位の関数として、前記累進経線を前記中間視領域及び前記近方視領域において変形することによって、累進経線を計算するステップを含んでなり、
    前記選択するステップが、前記経線以外での目標値の選択を含む
    ことを特徴とする方法。
  4. 請求項1、2又は3に記載の方法において、
    前記測定するステップが、筆記作業中に着用者の前記注視矢状面の位置を測定することを含む
    ことを特徴とする方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法において、
    前記測定するステップが、読書作業中に着用者の前記注視矢状面の位置を測定することを含む
    ことを特徴とする方法。
  6. 請求項4又は5に記載の方法において、
    前記測定するステップが、前記作業の一つの行について、その行の中心に対する平均注視矢状面の位置を測定することを含んでいる
    ことを特徴とする方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法において、
    前記測定するステップが、近方視作業中に着用者の前記注視矢状面の位置を測定することを含む
    ことを特徴とする方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法により得られた一対の眼鏡レンズにおいて、
    各レンズが、
    遠方視領域及び近方視領域と、
    レンズの角度位置決めマーク(108、110、114、116)及び近方視領域の基準点の位置決めマークとを有してなり、
    右眼用に意図されたレンズ上の近方視領域の基準点の位置決めマークと、左眼用に意図されたレンズの近方視領域の基準点の位置決めマークとが、非対称の位置にある
    ことを特徴とする一対の累進多焦点眼鏡レンズ。
  9. 請求項に記載の一対の累進多焦点眼鏡レンズにおいて、
    着用状態で、着用者の両眼から出て近方視の基準点を通る両視線が、着用者の標準矢状面に対して偏位した点で交差する
    ことを特徴とする一対の累進多焦点眼鏡レンズ。
JP2007528916A 2004-08-27 2005-08-05 一対の累進焦点眼鏡レンズを決定する方法 Active JP5078616B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR0409144 2004-08-27
FR0409144A FR2874709B1 (fr) 2004-08-27 2004-08-27 Procede de determination d'une paire de lentilles ophtalmiques progressives
PCT/FR2005/002036 WO2006027448A1 (fr) 2004-08-27 2005-08-05 Procede de determination d'une paire de lentilles ophtalmiques progressives

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008511033A JP2008511033A (ja) 2008-04-10
JP5078616B2 true JP5078616B2 (ja) 2012-11-21

Family

ID=34947543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007528916A Active JP5078616B2 (ja) 2004-08-27 2005-08-05 一対の累進焦点眼鏡レンズを決定する方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US7740358B2 (ja)
EP (1) EP1789836B1 (ja)
JP (1) JP5078616B2 (ja)
KR (1) KR101167174B1 (ja)
CN (2) CN101010616A (ja)
AU (1) AU2005281634B2 (ja)
CA (1) CA2587479C (ja)
FR (1) FR2874709B1 (ja)
WO (1) WO2006027448A1 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2894688B1 (fr) 2005-12-13 2008-02-15 Essilor Int Procede de determination d'un jeu de lentilles ophtalmiques multifocales progressives.
FR2894687B1 (fr) 2005-12-13 2008-02-15 Essilor Int Procede de determination d'une lentille ophtalmique progressive
FR2914173B1 (fr) * 2007-03-30 2010-02-26 Essilor Int Procede de mesure de la position suivant une direction horizontale du plan sagittal d'un point remarquable d'un oeil d'un sujet
EP2392961B1 (en) 2009-01-30 2019-06-26 HOYA Corporation Method for evaluating eyeglass lens, method for designing eyeglass lens, and method for manufacturing eyeglass lens
CN102369476B (zh) 2009-02-05 2014-04-30 Hoya株式会社 眼镜镜片的评价方法、眼镜镜片的设计方法、眼镜镜片的制造方法、眼镜镜片的制造系统及眼镜镜片
JP5187227B2 (ja) 2009-02-23 2013-04-24 セイコーエプソン株式会社 眼鏡レンズの設計方法
JP5415233B2 (ja) * 2009-11-13 2014-02-12 ホーヤ レンズ マニュファクチャリング フィリピン インク 眼鏡レンズの設計方法および製造方法
EP2325618A1 (en) * 2009-11-18 2011-05-25 ESSILOR INTERNATIONAL (Compagnie Générale d'Optique) Method for determining binocular performance of a pair of spectacle lenses
EP2325617A1 (en) * 2009-11-18 2011-05-25 ESSILOR INTERNATIONAL (Compagnie Générale d'Optique) Method for determining binocular performance of a pair of spectacle lenses
JP2011203705A (ja) 2010-03-01 2011-10-13 Seiko Epson Corp 眼鏡レンズ及びその設計方法
JP5725646B2 (ja) 2010-03-10 2015-05-27 ホーヤ レンズ マニュファクチャリング フィリピン インク 累進屈折力レンズの設計方法、累進屈折力レンズ設計システム、および累進屈折力レンズの製造方法
BR112013001947A2 (pt) * 2010-07-27 2018-05-15 Hoya Corp métodos para projetar, para avaliar e para fabricar lentes de óculos, sistema para fabricar lentes de óculos, e, lentes de óculos
JP2012103312A (ja) 2010-11-08 2012-05-31 Seiko Epson Corp 累進屈折力レンズ及びその設計方法
EP2490065A1 (en) * 2011-02-18 2012-08-22 ESSILOR INTERNATIONAL (Compagnie Générale d'Optique) A method for determining target optical functions
US8953242B2 (en) 2011-03-31 2015-02-10 Honeywell International Inc. Varible focus stereoscopic display system and method
EP2669732A1 (en) * 2012-05-30 2013-12-04 ESSILOR INTERNATIONAL (Compagnie Générale d'Optique) A method for providing a personalized spectacle lens optical system for a wearer
BR112014030330B1 (pt) * 2012-06-29 2022-08-09 Essilor International Lente oftálmica, par de lentes oftálmicas e variedade de lentes oftálmicas adaptadas a serem utilizadas por um usuário levando em consideração a sua lateralidade
CA2873506C (en) 2012-06-29 2020-07-21 Essilor International(Compagnie Generale D'optique) Ophthalmic lens supply system and related methods
US9507175B2 (en) * 2012-10-16 2016-11-29 3M Innovative Properties Company Methods and devices for evaluating eyewear fit
EP2866074A1 (en) * 2013-10-25 2015-04-29 ESSILOR INTERNATIONAL (Compagnie Générale d'Optique) Method for correcting a wearer behaviour in order to prevent the apparition or to slow down the progression of a visual defect
JP6297378B2 (ja) * 2014-03-26 2018-03-20 株式会社ニコン・エシロール 眼鏡レンズ設計方法、眼鏡レンズ製造方法、眼鏡レンズ設計システムおよび眼鏡レンズ設計装置
ES2556263B1 (es) * 2014-07-09 2016-11-03 Joseba GORROTXATEGI SALABERRIA Procedimiento, sistema, sistema informático y producto de programa informático para diseñar al menos una lente oftálmica progresiva, y lente oftálmica progresiva
CN107533244B (zh) * 2015-04-02 2020-08-25 依视路国际公司 头戴式设备位置监测组件
JP6458262B2 (ja) * 2015-04-07 2019-01-30 東海光学株式会社 眼鏡用レンズの設計方法及び製造方法
BR112018002070B1 (pt) * 2015-08-03 2022-12-27 Essilor International Método para determinação da potência óptica de uma lente óptica, método para determinação de uma função dióptrica de uma lente óptica, método para a fabricação de uma lente oftálmica adaptada a uma pessoa e dispositivo de determinação de potência óptica
CN108139600B (zh) * 2015-10-15 2020-05-19 依视路国际公司 用于确定渐变镜片的光学系统的方法
EP3531194A4 (en) * 2016-10-20 2020-05-06 Nikon-Essilor Co., Ltd. IMAGE PRODUCTION DEVICE, IMAGE PRODUCTION METHOD, IMAGE PRODUCTION PROGRAM, METHOD FOR DESIGNING AN EYE GLASS LENS AND METHOD FOR PRODUCING AN EYE GLASS LENS
US11092823B2 (en) 2017-09-18 2021-08-17 Indizen Optical Technologies of America, LLC Ophthalmic lens design incorporating a visual acuity profile

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3016935C2 (de) 1980-05-02 1991-01-24 Fa. Carl Zeiss, 7920 Heidenheim Multifokale Brillenlinse mit gebietsweise gleitendem Brechwert
JPS5988718A (ja) * 1982-11-12 1984-05-22 Hoya Corp 眼の輻輳を考慮した累進焦点眼鏡レンズ
FR2683643B1 (fr) 1991-11-12 1994-01-14 Essilor Internal Cie Gle Optique Lentille ophtalmique multifocale progressive.
FR2683642B1 (fr) 1991-11-12 1994-01-14 Essilor Internal Cie Gle Optique Lentille ophtalmique multifocale progressive.
FR2699294B1 (fr) 1992-12-11 1995-02-10 Essilor Int Lentille ophtalmique multifocale progressive.
FR2704327B1 (fr) * 1993-04-23 1995-06-23 Essilor Int Paire de lentilles ophtalmiques multifocales progressives.
US6286957B1 (en) * 1998-06-30 2001-09-11 Pda Advanced Optic Systems, Ltd. Device for measuring the patient's pupils locations, and system and method utilizing the same for adjusting progressive lenses for the patient's spectacles
FR2783938B1 (fr) 1998-09-28 2000-11-17 Essilor Int Lentilles ophtalmiques toriques
DE69836738T2 (de) * 1998-10-16 2007-10-04 Essilor International Methode zur Herstellung eines Paars von multifokalen progressiven Brillenlinsen
JP4335488B2 (ja) * 1999-12-22 2009-09-30 エシロール アンテルナショナル 多焦点プログレッシブ眼鏡レンズ対

Also Published As

Publication number Publication date
AU2005281634B2 (en) 2010-09-30
CA2587479C (en) 2015-11-17
FR2874709A1 (fr) 2006-03-03
KR20070050935A (ko) 2007-05-16
JP2008511033A (ja) 2008-04-10
EP1789836B1 (fr) 2020-10-21
CN101825778A (zh) 2010-09-08
EP1789836A1 (fr) 2007-05-30
US20080106697A1 (en) 2008-05-08
AU2005281634A1 (en) 2006-03-16
CA2587479A1 (en) 2006-03-16
CN101010616A (zh) 2007-08-01
KR101167174B1 (ko) 2012-07-24
WO2006027448A1 (fr) 2006-03-16
US7740358B2 (en) 2010-06-22
FR2874709B1 (fr) 2006-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5078616B2 (ja) 一対の累進焦点眼鏡レンズを決定する方法
EP1747750B1 (en) Method and device for determining the visual behaviour of a person and method of customising a spectacle lens
CN104095611B (zh) 用于确定眼睛支点位置的方法和设备
US9323075B2 (en) System for the measurement of the interpupillary distance using a device equipped with a screen and a camera
JP6377080B2 (ja) 1対の累進眼科用レンズ(1、2)を提供する方法
EP1837699B1 (en) Method for the determination of a progressive ophtalmic lens
US9841615B2 (en) Method for determining at least one optical design parameter for a progressive ophthalmic lens
CN103380625A (zh) 头戴式显示器及其位置偏差调整方法
US8550622B2 (en) Progressive power lens and progressive power lens design method
JP6332392B2 (ja) 眼鏡レンズの設計方法、眼鏡レンズの製造方法、眼鏡レンズ選択装置および眼鏡レンズ選択方法
EP2959337B1 (en) Method of manufacturing a pair of progressive ophthalmic lenses
KR20150036145A (ko) 누진 안과용 렌즈
EP2959338B1 (en) Method of manufacturing a pair of progressive ophthalmic lenses
US7909460B1 (en) Apparatus for measuring downward rotation amount of eyeball and method for measuring downward rotation amount of eyeball
CN107850791B (zh) 用于确定光学镜片的光焦度的方法
CA3088248C (en) Image generating device, eyeglass lens selection system, method for image generation and program
JP2009092509A (ja) 眼鏡用測定具
JP2008173306A (ja) 視線測定記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101221

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110322

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110329

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110421

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110428

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110518

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110525

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110621

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120608

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120608

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20120705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120731

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120828

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150907

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5078616

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250