JP5078566B2 - アルミ電線用圧着端子 - Google Patents

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本発明は、アルミニウム製またはアルミニウム合金製の複数の素線が撚り合わされた導体部を有するアルミ電線に圧着されるアルミ電線用圧着端子に関する。
自動車等の車両に配索されるワイヤハーネスには銅電線が一般に使用されている。そして、ワイヤハーネス同士、あるいはワイヤハーネスと車載機器との接続にあたり、ワイヤハーネスの銅電線には端子が取り付けられ、この種の端子は、一般に圧着によって銅電線に取り付けられている。
銅電線へ圧着される端子は、典型的には、銅製の複数の素線を撚り合わせてなる銅電線の導体部が載置される底板部と、底板部に載置された導体部をその幅方向に挟むために底板部に連設された一対の導体加締片と、を備えている。そして、導体加締片は、それらの先端部を導体部に差し込んで、導体部の素線を部分的に抱き込んだ状態となるように導体部に加締められる。それにより、端子は銅電線の導体部に圧着される。
ところで近年、銅資源の不足に加え、車両の軽量化やリサイクルの容易性を考慮して、アルミ電線が注目されている。しかしながら、アルミニウムは銅に比べて表面に形成される酸化皮膜が厚く、アルミ電線では、導体部と端子との間の接触抵抗が比較的高くなる傾向にある。この接触抵抗を低減することについて、端子の各導体加締片を導体部に強く加締め、導体部の圧縮率を高くする方法が知られている。これによれば、導体部を構成する各素線の酸化皮膜が破壊され、導体部と端子との間の接触抵抗が低減される。尚、本明細書において、導体部の圧縮率とは、圧着前の導体部の断面積に対する圧着後の導体部の断面積の比として規定される。
しかしながら、導体部の圧縮率を高くすることに伴い、導体部に作用する応力も高くなる。そして、アルミニウムは銅に比べて機械的強度に劣り、アルミ電線では、導体部に過度の応力が作用すると端子の圧着強度が著しく低下してしまう。そこで、アルミ電線への端子の圧着において、導体部と端子との接触抵抗の低減と、端子の圧着強度の確保と、を両立させることを目的としたアルミ電線用圧着端子ないしアルミ電線への端子の圧着構造が種々提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許文献1に開示されたアルミ電線への端子の圧着構造では、アルミ電線の導体部の断面積に応じて、導体部と端子との接触抵抗の低減と、端子の圧着強度の確保と、を両立し得る導体部の圧縮率を規定している。例えば、導体部の断面積が1.5mm未満のものについては、導体部の圧縮率は50〜70%とされ、導体部の断面積が1.5mm以上のものについては、導体部の圧縮率は40〜70%とされている。尚、銅電線への端子の圧着における導体部の圧着率は、典型的には、75〜95%である。
特許文献2に開示されたアルミ電線への端子の圧着構造では、図12に示すように、アルミ電線401の導体部402に加締められる加締片(バレル)が二対設けられている。そして、圧着された状態で、導体部の基端側に位置した保持用加締片403が導体部402の先端側に位置した導通用加締片404よりも高くなるように、段差が設けられた圧着治具を用いて両加締片403、404を導体部402に加締めている。これにより、保持用加締片403による導体部402の圧縮率は銅電線への端子の圧着における導体部の圧縮率と同程度として圧着強度を確保し、導通用加締片404による導体部402の圧縮率を比較的高くして接触抵抗を低減するようにしている。
特許文献3に開示されたアルミ電線用圧着端子は、底板部および加締片の導体部との接触面にセレーションが設けられている。アルミ電線の導体を構成する各素線がセレーションを構成する溝に食い込むことにより、各素線の表面の酸化皮膜が除去され、また、導体部の抜けが防止される。そして、特許文献3では、セレーションを構成する溝の深さをアルミ電線の導体を構成する素線の径に応じて規定している。
特開2005−174896号公報 特開2005−50736号公報 特開2007−173215号公報
上記特許文献1に開示されたアルミ電線への端子の圧着構造では、導体部の圧縮率が銅電線の場合に比べて総じて高くなっており、端子の圧着強度の低下は避けられない。これに対して、上記特許文献2に開示されたアルミ電線への端子の圧着構造では、保持用加締片が加締められた部位と、導通用加締片が加締められた部位と、で導体部の圧縮率を変えることができ、保持用加締片が加締められた部位の導体部の圧縮率を銅電線の場合と同程度として、端子の圧着強度の低下を回避することができる。しかしながら、上記特許文献2に開示された圧着構造では、導通用加締片と保持用加締片との高さを異ならせるように両加締片を導体部に加締めるために、専用の圧着治具が必要となり、また、導通用加締片および保持用加締片の2箇所の高さを管理する必要があり、コストがかかる。
また、導体部に加締められた加締片には一般にスプリングバックが生じ得る。上記特許文献1〜3に開示されたアルミ電線への端子の圧着構造では、加締片の先端部は、その突端面を底板部に向けるようにして導体部に差し込まれている。このように加締められた加締片は、その先端部が導体部から抜け易く、スプリングバックが生じ易い。そして、アルミ電線の導体部は、各素線を形成するアルミニウムが銅に比べて応力緩和を生じ易く、加締片にスプリングバックが生じて応力が軽減されても復元しにくい。それにより、加締片と導体部との間に隙間が生じ、所望の接触抵抗および圧着強度を得られない虞がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、アルミ電線の導体部と端子との接触抵抗の低減と、端子の圧着強度の確保と、を容易に且つ確実に両立させることができるアルミ電線用圧着端子を提供することを目的とする。
上記目的は、下記(1)に記載のアルミ電線用圧着端子により達成される。
(1)アルミニウム製またはアルミニウム合金製の複数の素線が撚り合わされた導体部を有するアルミ電線に圧着されるアルミ電線用圧着端子であって、
前記導体部が載置される底板部と、
前記底板部に連設され、且つ該底板部上の前記導体部を挟むように該導体部に加締められる一対の導体加締片と、
前記底板部および前記一対の導体加締片で形成される導体保持部の内側に設けられた、前記導体部を押圧するための弾性片と、
を備え、
前記弾性片が、前記底板部に連なる切片であって、折り返されて前記底板部との間に隙間をおいて該底板部に重ねられており、
前記弾性片の前記導体部との接触箇所に先鋭なエッジが設けられていることを特徴とするアルミ電線用圧着端子。
上記(1)の構成のアルミ電線用圧着端子によれば、弾性片に設けられた先鋭なエッジにより導体部の各素線の表面の酸化皮膜を除去することができる。それにより、導体部の圧縮率を高めなくとも導体部と端子との接触抵抗を低減することができ、導体部の圧縮率を銅電線の場合と同程度として端子の圧着強度を確保することができる。さらに、導体加締片にスプリングバックが生じた際にも、弾性片の復元により導体加締片と導体部との間の隙間を埋めることができる。それにより、導体部と端子との接触抵抗および端子の圧着強度を維持することができる。
弾性片は、前記底板部に連なる切片であって、折り返して底板部との間に隙間をおいて底板部に重ねて形成される。
本発明に係るアルミ電線用圧着端子によれば、アルミ電線の導体部と端子との接触抵抗の低減と、端子の圧着強度の確保と、を容易に且つ確実に両立させることができる。
以下、本発明に係るアルミ電線と端子との接続構造の好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明のアルミ電線用圧着端子の第1実施形態の斜視図、図2は図1の端子の展開図、図3は図1の端子の断面図である。
図1に示すように、アルミ電線1は、アルミニウム製またはアルミニウム合金製の複数の素線3が撚り合わされた導体部2を有し、導体部2の外周を絶縁材料で形成されたシース4で被覆されている。アルミ電線1は、その端末部において、所定の長さでシース4が除去されて導体部2が露出しており、端子10は、この端末部に圧着される。尚、アルミニウム合金の好ましい具体例としては、アルミニウムと鉄との合金を挙げることができる。この合金を採用した場合、アルミニウム製の導体に比べて、延び易く、強度(特に引っ張り強度)を増すことができる。
端子10は、その先端部に相手側端子(図示せず)との接続部11が設けられ、その基端部にアルミ電線1を保持する保持部12が設けられている。さらに保持部12は、その先端側にアルミ電線1の導体部2を保持する導体保持部13が設けられ、その基端側にアルミ電線1のシース4を保持するシース保持部14が設けられている。
導体保持部13は、アルミ電線1の端末部に露出した導体部2が載置される底板部20と、底板部20に載置された導体部2を挟むために底板部20に連設された一対の導体加締片21と、を備えており、底板部20に載置された導体部2の軸方向に対して垂直な断面において略U字状に成形されている。
シース保持部14は、アルミ電線1の端末部のシース4が載置される底板部22と、底板部22に載置されたシース4を挟むために底板部22に連設された一対のシース加締片23と、を備えており、導体保持部13と同様に断面略U字状に成形されている。
この端子10は、図2に示すように、例えば銅合金等の導電性材料からなる一枚の板材を所定の形状に打ち抜き、これを折り曲げ加工して形成されている。よって、接続部11を形成している板材、導体保持部13の底板部20、シース保持部14の底板部22は、一体となっている。
端子10は、導体保持部13の内側に弾性片24をさらに備えている。この弾性片24は、導体保持部13の底板部20に連設されている接続部11の板材から切り出された切片を折り返して形成されている。このように、板材から切り出して形成された弾性片24のエッジ24aは先鋭なものとなっている。そして、この弾性片24は、導体保持部13の底板部20との間に所定の隙間を置いて底板部20に重なって設けられており、底板部20に向けて押圧された際には、底板部20との隙間を狭めるように弾性的に撓み変形する。
端子10は、導体保持部13の一対の導体加締片21を、この導体保持部13の底板部20に載置されたアルミ電線1の導体部2に加締め付けられ、また、シース保持部14の一対のシース加締片23を、このシース保持部14の底板部22に載置されたアルミ電線1のシース4に加締め付けられて、電線1に圧着される。
一対の導体加締片21は、図3に示すように、導体部2の軸を含み底板部20に略垂直な面に関して略対称に導体部2に加締められている。より詳細には、一対の導体加締片21は、それらの先端部が導体部2にそれぞれ差し込まれるように、曲げられ、これにより導体部2の一部の素線3を抱き込んだ状態となるように導体部2に加締められている。一対の導体加締片21が加締められた導体部2の圧縮率は、50〜90%とされる。尚、一対のシース加締片23の加締めの形態は特に限定されない。例えば、各シース加締片23の先端部をシース4に食い込ませるようにしてもよいし、あるいは、シース4の外周に巻き付けるだけでもよい。
導体部2は、一対の導体加締片21が加締められて圧縮される過程で、弾性片24の先鋭なエッジ24aに接触する。エッジ24aに接触する導体部2の各素線3は、その表面の酸化皮膜を削ぎ落とされ、アルミニウムまたはアルミニウム合金の素地を露出させる。それにより、導体部2と端子10との間に良好な導通が確保されている。
そして、一対の導体加締片21が加締められて圧縮された導体部2は、弾性片24を底板部20に向けて押圧する。それにより、弾性片24は、底板部20との隙間を狭めるように弾性的に撓み変形し、導体部2に弾性反力を作用させている。
本実施形態のアルミ電線用圧着端子10によれば、弾性片24に設けられた先鋭なエッジ24aにより導体部2の各素線3の表面の酸化皮膜を除去することができる。それにより、導体部2の圧縮率を高めなくとも導体部2と端子10との接触抵抗を低減することができ、導体部2の圧縮率を銅電線の場合と同程度として端子10の圧着強度を確保することができる。さらに、導体加締片21にスプリングバックが生じた際にも、弾性片24の復元により導体加締片21と導体部2との間の隙間を埋めることができる。それにより、導体部2と端子10との接触抵抗および端子10の圧着強度を維持することができる。
(第2実施形態)
図4は本発明のアルミ電線用圧着端子の第2実施形態の斜視図、図5は図4の端子の展開図である。尚、上述した第1実施形態のアルミ電線用圧着端子と機能的に共通する部位には、図中相当符号を付することにより、説明を省略あるいは簡略する。
図4に示すように、アルミ電線1の端末部に圧着される端子110には、接続部111と、導体保持部113と、シース保持部114とが設けられている。
この端子110は、図5に示すように、例えば銅合金等の導電性材料からなる一枚の板材を所定の形状に打ち抜き、これを折り曲げ加工して形成されている。よって、接続部111を形成している板材、導体保持部113の底板部120、シース保持部114の底板部122は、一体となっている。尚、上記打ち抜き加工において、複数の端子110を連結する帯板状のキャリア115が形成される。各端子110は、シース保持部114の底板部122の基端をこのキャリア115に連結された状態で、順次上記折り曲げ加工用のプレス機に供給される。端子110は、折り曲げ加工された後にキャリア115から分離され、キャリア115は、一般には廃棄される。
端子110は、導体保持部113の内側に弾性片124をさらに備えている。この弾性片124は、キャリア115の板材から切り出された切片を折り返して形成されている。このように、板材から切り出して形成された弾性片124のエッジ124aは先鋭なものとなっている。そして、この弾性片124は、シース保持部114を跨いで、導体保持部113の底板部120との間に所定の隙間を置いて底板部120に沿って設けられており、底板部120に向けて押圧された際には、底板部120との隙間を狭めるように弾性的に撓み変形する。
端子110は、導体保持部113の一対の導体加締片121を、この導体保持部113の底板部120に載置されたアルミ電線1の導体部2に加締め付けられ、また、シース保持部114の一対のシース加締片123を、このシース保持部114の底板部122に載置されたアルミ電線1のシース4に加締め付けられて、電線1に圧着される。
導体部2は、一対の導体加締片121が加締められて圧縮される過程で、弾性片124の先鋭なエッジ124aに接触する。エッジ124aに接触する導体部2の各素線3は、その表面の酸化皮膜を削ぎ落とされ、アルミニウムまたはアルミニウム合金の素地を露出させる。それにより、導体部2と端子110との間に良好な導通が確保されている。
そして、一対の導体加締片121が加締められて圧縮された導体部2は、弾性片124を底板部120に向けて押圧する。それにより、弾性片124は、底板部120との隙間を狭めるように弾性的に撓み変形し、導体部2に弾性反力を作用させている。
本実施形態のアルミ電線用圧着端子110によれば、弾性片124に設けられた先鋭なエッジ124aにより導体部2の各素線3の表面の酸化皮膜を除去することができる。それにより、導体部2の圧縮率を高めなくとも導体部2と端子110との接触抵抗を低減することができ、導体部2の圧縮率を銅電線の場合と同程度として端子110の圧着強度を確保することができる。さらに、導体加締片121にスプリングバックが生じた際にも、弾性片124の復元により導体加締片121と導体部2との間の隙間を埋めることができる。それにより、導体部2と端子110との接触抵抗および端子110の圧着強度を維持することができる。
さらに本実施形態のアルミ電線用圧着端子110によれば、一般に廃棄されるキャリア115から弾性片124を切り出している。よって、端子110を形成する板材の使用効率を高めることができる。
第1参考例
図6は本発明のアルミ電線用圧着端子の第1参考例の斜視図、図7は図6の端子の展開図、図8は図6の端子の断面図である。尚、上述した第1実施形態のアルミ電線用圧着端子と機能的に共通する部位には、図中相当符号を付することにより、説明を省略あるいは簡略する。
図6に示すように、アルミ電線1の端末部に圧着される端子210には、接続部211と、導体保持部213と、シース保持部214とが設けられている。
端子210は、導体保持部213の内側に弾性片224をさらに備えている。この弾性片224は、図7に示すように、導体保持部213の底板部220に載置される導体部2の軸方向と平行に伸びる一対のスリット225を底板部220に形成して、これら一対のスリット225の間の領域を底板部220から区分し、この区分された領域を底板部220から打ち出して形成されている。よって、弾性片224は、両端を底板部220に支持されている。また、このように、板材から切り出して形成された弾性片224のエッジ224aは先鋭なものとなっている。
端子210は、導体保持部213の一対の導体加締片221を、この導体保持部213の底板部220に載置されたアルミ電線1の導体部2に加締め付けられ、また、シース保持部214の一対のシース加締片223を、このシース保持部214の底板部222に載置されたアルミ電線1のシース4に加締め付けられて、電線1に圧着される。
図8に示すように、導体部2は、一対の導体加締片221が加締められて圧縮される過程で、弾性片224の先鋭なエッジ224aに接触する。エッジ224aに接触する導体部2の各素線3は、その表面の酸化皮膜を削ぎ落とされ、アルミニウムまたはアルミニウム合金の素地を露出させる。それにより、導体部2と端子210との間に良好な導通が確保されている。
そして、一対の導体加締片221が加締められて圧縮された導体部2は、弾性片224を底板部220側に向けて押圧する。それにより、弾性片224は、底板部220側に向けて弾性的に撓み変形し、導体部2に弾性反力を作用させている。
第1参考例のアルミ電線用圧着端子210によれば、弾性片224に設けられた先鋭なエッジ224aにより導体部2の各素線3の表面の酸化皮膜を除去することができる。それにより、導体部2の圧縮率を高めなくとも導体部2と端子210との接触抵抗を低減することができ、導体部2の圧縮率を銅電線の場合と同程度として端子210の圧着強度を確保することができる。さらに、導体加締片221にスプリングバックが生じた際にも、弾性片224の復元により導体加締片221と導体部2との間の隙間を埋めることができる。それにより、導体部2と端子210との接触抵抗および端子210の圧着強度を維持することができる。
さらに、本第1参考例のアルミ電線用圧着端子210によれば、弾性片224が、その両端を導体保持部213の底板部220に支持されている。かかる構成によれば、一方の端部が自由端となっている上述した第1および第2実施形態の弾性片24、124に比べて弾性片224の強度の向上を図ることができ、導体部2と端子210との接触抵抗および端子210の圧着強度をより確実に維持することができる。
尚、弾性片224は、上記構成に限定されず、例えば導体部2の軸方向と直交する方向に平行に伸びる一対のスリットを底板部220に形成して、これら一対のスリットの間の領域を底板部220から区分し、この区分された領域を底板部220から打ち出して形成するようにしてもよい。
第2参考例
図9は本発明のアルミ電線用圧着端子の第2参考例の斜視図、図10は図9の端子の展開図、図11は図9の端子の断面図である。尚、上述した第1実施形態のアルミ電線用圧着端子と機能的に共通する部位には、図中相当符号を付することにより、説明を省略あるいは簡略する。
図9に示すように、アルミ電線1の端末部に圧着される端子310には、接続部311と、導体保持部313と、シース保持部314とが設けられている。
端子310は、導体保持部313の内側に弾性片324をさらに備えている。この弾性片324は、図10をさらに参照して、導体保持部313の各導体加締片321から切り起こされて形成されている。このように、板材から切り出して形成された弾性片324のエッジ324aは先鋭なものとなっている。
端子310は、導体保持部313の一対の導体加締片321を、この導体保持部313の底板部320に載置されたアルミ電線1の導体部2に加締め付けられ、また、シース保持部314の一対のシース加締片323を、このシース保持部314の底板部322に載置されたアルミ電線1のシース4に加締め付けられて、電線1に圧着される。
図11に示すように、導体部2は、一対の導体加締片321が加締められて圧縮される過程で、弾性片324の先鋭なエッジ324aに接触する。エッジ324aに接触する導体部2の各素線3は、その表面の酸化皮膜を削ぎ落とされ、アルミニウムまたはアルミニウム合金の素地を露出させる。それにより、導体部2と端子310との間に良好な導通が確保されている。
そして、一対の導体加締片321が加締められて圧縮された導体部2は、各弾性片324を、それが切り起こされた導体加締片321側に向けて押圧する。それにより、各弾性片324は、導体加締片321に向けて弾性的に撓み変形し、導体部2に弾性反力を作用させている。
第2参考例のアルミ電線用圧着端子310によれば、弾性片324に設けられた先鋭なエッジ324aにより導体部2の各素線3の表面の酸化皮膜を除去することができる。それにより、導体部2の圧縮率を高めなくとも導体部2と端子310との接触抵抗を低減することができ、導体部2の圧縮率を銅電線の場合と同程度として端子310の圧着強度を確保することができる。さらに、導体加締片321にスプリングバックが生じた際にも、弾性片324の復元により導体加締片321と導体部2との間の隙間を埋めることができる。それにより、導体部2と端子310との接触抵抗および端子310の圧着強度を維持することができる。
そして、本第2参考例のアルミ電線用圧着端子310は、弾性片324を導体保持部313の一対の導体加締片321に形成している。アルミ電線1の径が細い場合には、アルミ電線1の径に対応して導体保持部313の底板部320の幅も狭くなる。そのため、上述した第1〜第2実施形態、第1参考例のように底板部320に沿うような弾性片を形成することが困難となる。これに対して、導体加締片321については、アルミ電線1の径が細い場合にもある程度の長さが確保され、そこに弾性片324を切り起こすことも比較的容易となる。よって、本第2参考例のアルミ電線用圧着端子310は、アルミ電線1の径が細い場合に特に好適である。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
本発明のアルミ電線用圧着端子の第1実施形態の斜視図である。 図1の端子の展開図である。 図1の端子の断面図である。 本発明のアルミ電線用圧着端子の第2実施形態の斜視図である。 図4の端子の展開図である。 本発明のアルミ電線用圧着端子の第1参考例の斜視図である。 図6の端子の展開図である。 図6の端子の断面図である。 本発明のアルミ電線用圧着端子の第2参考例の斜視図である。 図9の端子の展開図である。 図9の端子の断面図である。 従来のアルミ電線への端子の圧着構造を示す側面図である。
符号の説明
1 アルミ電線
2 導体部
3 素線
10 アルミ電線用圧着端子
13 導体保持部
20 底板部
21 導体加締片
24 弾性片
24a エッジ
110 アルミ電線用圧着端子
113 導体保持部
115 キャリア
120 底板部
121 導体加締片
124 弾性片
124a エッジ
210 アルミ電線用圧着端子
213 導体保持部
220 底板部
221 導体加締片
224 弾性片
224a エッジ
225 スリット
310 アルミ電線用圧着端子
313 導体保持部
320 底板部
321 導体加締片
324 弾性片
324a エッジ

Claims (1)

  1. アルミニウム製またはアルミニウム合金製の複数の素線が撚り合わされた導体部を有するアルミ電線に圧着されるアルミ電線用圧着端子であって、
    前記導体部が載置される底板部と、
    前記底板部に連設され、且つ該底板部上の前記導体部を挟むように該導体部に加締められる一対の導体加締片と、
    前記底板部および前記一対の導体加締片で形成される導体保持部の内側に設けられた、前記導体部を押圧するための弾性片と、
    を備え、
    前記弾性片が、前記底板部に連なる切片であって、折り返されて前記底板部との間に隙間をおいて該底板部に重ねられており、
    前記弾性片の前記導体部との接触箇所に先鋭なエッジが設けられていることを特徴とするアルミ電線用圧着端子。
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