JP5077154B2 - 沸騰冷却用プレート式熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、沸騰冷却用プレート式熱交換器に関するものである。
特許文献1には、高温流体から低温流体へ熱を伝達させて低温流体を蒸発させる蒸発器が開示されており、詳しくは高温流体と低温流体を直交して流すとともに伝熱面の領域毎に異なる凹凸パターンを形成して高温流体の各位置での流量の均一化を図っている。
特開2000−314596号公報
沸騰冷却装置における熱交換器には、被冷却流体が流れる被冷却流体通路と被冷却流体を冷却する液相の冷媒が流れる冷媒通路とが隔壁で区画されており、液相冷媒の沸騰気化潜熱を利用して被冷却流体の冷却を行うものがある。このような沸騰冷却装置において、熱交換器に被冷却流体の通路と冷媒の通路とを直交させて被冷却流体と冷媒とを直交流とすることが考えられる。
しかしながら、特許文献1は、波形プレートが被冷却流体通路に配置されている。そのために、被冷却流体を伝熱面全体に行き渡らせることができるが、沸騰冷却装置における冷媒通路の下流側では冷媒中に気泡が多くなることから、冷媒通路の下流側にある被冷却流体はあまり冷却されない。よって、熱交換器全体としての熱交換率が悪い。
本発明は、このような背景の下になされたものであり、その目的は、被冷却流体について熱交換器における熱交換率を向上することができる沸騰冷却用プレート式熱交換器を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、被冷却流体が流れる被冷却流体通路と前記被冷却流体を冷却する液相の冷媒が流れる冷媒通路とが平面状をなす隔壁で区画され、液化された冷媒が前記冷媒通路に供給されて前記被冷却流体と熱交換されて一部が沸騰した状態で排出される沸騰冷却用プレート式熱交換器であって、前記熱交換器における前記被冷却流体通路と前記冷媒通路とが交差し、前記熱交換器における熱交換部には冷媒入口と冷媒出口および被冷却流体入口と被冷却流体出口が設けられており、前記隔壁の被冷却流体との接触面に、前記被冷却流体入口から前記被冷却流体出口に向かうベクトルと、該ベクトルに直交し前記冷媒入口側を向いたベクトルを足し合わせたベクトルの方向に被冷却流体を案内するフィンを設けたことを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、熱交換器における熱交換部には冷媒入口と冷媒出口および被冷却流体入口と被冷却流体出口が設けられており、冷媒の流れる方向に被冷却流体が移動可能であるので、冷媒通路の下流側において冷媒中に気泡が多くなっても被冷却流体が冷媒上流側に移動して冷媒通路の下流側にある被冷却流体も冷却される。さらに、フィンにより被冷却流体入口から被冷却流体出口に向かうベクトルと、該ベクトルに直交し冷媒入口側を向いたベクトルを足し合わせたベクトルの方向に被冷却流体が案内され、冷媒通路の下流側において冷媒中に気泡が多くなっても冷媒通路の下流側にある被冷却流体も冷却される。これらにより、熱交換器内の高温部分と低温部分を使って被冷却流体の温度分布を調整して熱交換器全体としての熱交換率を向上することができる。
また、より高温の被冷却流体が未沸騰の冷媒のより多い部分に向けて流れるので、熱交換率を向上させることができる。
請求項2に記載のように、請求項1に記載の沸騰冷却用プレート式熱交換器において、前記フィンは、被冷却流体入口と被冷却流体出口を結ぶ線に対して、前記フィンの被冷却流体出口側端部が冷媒入口側に傾斜するとともに、直線的に延びる板状をなし、かつ、複数枚設けられていると、フィンが製造容易となる。
請求項3に記載のように、請求項2に記載の沸騰冷却用プレート式熱交換器において、前記複数枚のフィンは、被冷却流体通路において上流側ほど被冷却流体入口と被冷却流体出口を結ぶ直線に対する傾斜角度が大きくなっていると、被冷却流体を冷媒入口側でかつ被冷却流体出口側に案内しやすくできる。
請求項4に記載のように、請求項2または3に記載の沸騰冷却用プレート式熱交換器において、前記複数枚のフィンは、被冷却流体通路において下流側ほど密に配置されていると、被冷却流体は温度が下がる出口側においても伝達熱効率を高くすることができる。
請求項5に記載のように、請求項4に記載の沸騰冷却用プレート式熱交換器において、前記複数枚のフィンは、被冷却流体通路において下流側ほど短く形成されていると、被冷却流体は温度が下がる出口側においても伝達熱効率を高くすることができる。
請求項6に記載のように、請求項1〜5のいずれか1項に記載の沸騰冷却用プレート式熱交換器において、前記熱交換器における熱交換部の冷媒入口と冷媒出口が対向しているとともに熱交換部の被冷却流体入口と被冷却流体出口が対向し、被冷却流体通路と冷媒通路が直交しているとよい。
請求項7に記載のように、請求項1〜6のいずれか1項に記載の沸騰冷却用プレート式熱交換器において、前記被冷却流体は内燃機関のEGRガスであると、より好ましい。
本発明によれば、被冷却流体について熱交換器における熱交換率を向上することができる。
本実施形態においては、排気ガス再循環装置(EGR:exhaust gas recirculation)におけるEGRガスの冷却装置(EGRクーラ)に適用している。
排気ガス再循環装置は、内燃機関の排気ガスの一部を排気系から吸気系に再循環させる装置であって、図1に示すように、排気ガス再循環装置は内燃機関1の排気通路3と吸気通路2とを連通するEGR通路4を備えている。EGR通路4には、排気通路3から吸気通路2に再循環させるEGRガスの量を調整するEGRバルブ5が設けられている。EGRバルブ5は、図示しないエンジンECUによって内燃機関1の運転状態に応じた開度に制御される。
排気ガス再循環装置には、排気系から吸気系に再循環させる排気ガス(EGRガス)を冷却するための沸騰冷却装置6が備えられている。この沸騰冷却装置6により、冷媒を循環使用するとともに、被冷却流体としてのEGRガスと冷媒とを熱交換させ、冷媒の一部を沸騰させてEGR通路4を流れるEGRガスを冷却する。冷媒として水が使用されている。
沸騰冷却装置6は、沸騰冷却用プレート式熱交換器10と冷媒液化部40と冷媒ポンプ41を備えている。冷媒循環流路42により、沸騰冷却用プレート式熱交換器10と冷媒液化部40が連結されるとともに冷媒液化部40と冷媒ポンプ41が連結され、さらに、冷媒ポンプ41と沸騰冷却用プレート式熱交換器10が連結され、冷媒を循環することができるようになっている。冷媒液化部40は、沸騰した冷媒を液化する。冷媒ポンプ41は、冷媒循環流路42を通して、沸騰冷却用プレート式熱交換器10から一部が沸騰した状態で排出された冷媒を冷媒液化部40に導くとともに冷媒液化部40で液化された冷媒を沸騰冷却用プレート式熱交換器10に供給する。
EGR通路4の途中には、冷媒とEGRガスとの熱交換を行う沸騰冷却用プレート式熱交換器10が設けられている。沸騰冷却用プレート式熱交換器10には、EGR通路4からEGRガスが導入されるとともに、冷媒循環流路42を循環する冷媒が冷媒液化部40で液化された後に導入される。
図2には沸騰冷却用プレート式熱交換器10の一部断面図を示す。図3には図2のA−A線での縦断面図を示す。図2,3において、沸騰冷却用プレート式熱交換器10のハウジング11は全体形状として箱型をなし、かつ、上下方向に比べて左右方向が長い形状をなしている。箱型をなすハウジング11の左面にはEGRガス入口管12がテーパ部11aを介して徐々に狭まるようにして接続されている。ハウジング11の右面にはEGRガス出口管13がテーパ部11bを介して徐々に狭まるようにして接続されている。ハウジング11の下面には冷媒入口管14がテーパ部11cを介して徐々に狭まるようにして接続されている。ハウジング11の上面には冷媒出口管15がテーパ部11dを介して徐々に狭まるようにして接続されている。
沸騰冷却用プレート式熱交換器10のハウジング11内における左の端部には端板16が形成されるとともに、ハウジング11内における右の端部には端板17が形成されている。端板16,17によりハウジング11の内部が、左側のEGRガス入口室R1と、右側のEGRガス出口室R2と、その間の熱交換室R3とに区画されている。熱交換室R3においては平面状をなす隔壁としての角パイプ18,19,20,21が配置されている。角パイプ18,19,20,21の一端は端板16に連結され、角パイプ18,19,20,21の内部がEGRガス入口室R1と連通している。角パイプ18,19,20,21の他端は端板17に連結され、角パイプ18,19,20,21の内部がEGRガス出口室R2と連通している。角パイプ18,19,20,21として長方形の角パイプが使用され、ハウジング11内において図3に示すように上下方向が長辺となるように配置され、かつ、各々の角パイプ18,19,20,21は横方向において離間して並設されている。
ハウジング11および角パイプ18,19,20,21にはステンレス鋼材が使用されている。
沸騰冷却用プレート式熱交換器10のハウジング11内において、角パイプ18,19,20,21の内部により被冷却流体通路としてのEGRガス通路Peが構成され、EGRガス通路PeをEGRガスが左から右に向かって流れる。一方、ハウジング11内の熱交換室R3において、角パイプ18,19,20,21の外部により冷媒通路Prが構成され、冷媒通路Prを冷媒が下から上に向かって流れる。このとき、角パイプ18,19,20,21を挟んだ高温のEGRガスと冷媒との間で熱交換が行われ、EGRガスが冷却される。
沸騰冷却用プレート式熱交換器10においてEGRガスと冷媒とが熱交換を行う熱交換部22について、その高さ(図3のH寸法)は、熱交換部22での冷媒の出口、即ち、上端部において冷媒がガス化する割合が所定値となるサイズとしている。また、熱交換部22の長さL(図2参照)は、熱交換部22でのEGRガスの出口、即ち、右端部においてEGRガスが狙いの温度まで低下するサイズとしている。
このように、沸騰冷却用プレート式熱交換器10は、EGRガスが流れるEGRガス通路PeとEGRガスを冷却する液相の冷媒が流れる冷媒通路Prとが角パイプ18〜21で区画されている。そして、液化された冷媒が冷媒通路Prに供給されてEGRガスと熱交換されて一部が沸騰した状態で排出される。また、沸騰冷却用プレート式熱交換器10におけるEGRガス通路Peと冷媒通路Prとが交差(詳しくは直交)し、EGRガスと冷媒とが直交流となる。さらに、熱交換器10における熱交換部22には冷媒入口24aと冷媒出口24bおよび被冷却流体入口としてのEGRガス入口23aと被冷却流体出口としてのEGRガス出口23bが設けられている。詳しくは、沸騰冷却用プレート式熱交換器10における熱交換部22の冷媒入口24aと冷媒出口24bが対向しているとともに熱交換部22のEGRガス入口23aとEGRガス出口23bが対向している。
また、角パイプ18,19,20,21の内部におけるEGRガス通路Peの断面形状は、冷媒の流れる方向において冷媒入口24aと冷媒出口24b間をつなぐように延びている。即ち、冷媒の流れる方向を長手方向とする長方形をなし、冷媒の流れる方向にEGRガスが移動可能な構造となっている。
角パイプ18,19,20,21の内部でのEGRガス通路Peにおける角パイプ18〜21でのEGRガスとの接触面には、図4(a)に示すように、ステンレス鋼材よりなるフィン50が設けられている。このフィン50により、EGRガスが冷媒入口24a側でかつEGRガス出口23b側に案内される。即ち、隔壁のEGRガスとの接触面に、EGRガス入口23aからEGRガス出口23bに向かうベクトルB1と、ベクトルB1に直交し冷媒入口24a側を向いたベクトルB2を足し合わせたベクトルB3の方向にEGRガスを案内するフィン50が設けられている。
なお、EGRガス入口23aからEGRガス出口23bに向かうベクトルB1と、ベクトルB1に直交し冷媒入口24a側を向いたベクトルB2は、両方ともゼロは含まない。
フィン50は、EGRガス入口23aとEGRガス出口23bを結ぶ線に対して、フィン50のEGRガス出口23b側端部が冷媒入口24a側に傾斜するとともに、直線的に延びる板状をなし、かつ、複数枚設けられている。詳しくは、図3に示すように角パイプ18〜21内での左右の両側壁間において、長方形のフィン50が上下に離間して架設されるとともに、図4(a)に示すように左右方向において長方形のフィン50が離間して設置されている。また、複数枚のフィン50は、EGRガス通路において上流側ほどEGRガス入口23aとEGRガス出口23bを結ぶ直線に対する傾斜角度θが大きくなっている。これにより、EGRガスを冷媒入口24a側でかつEGRガス出口23b側に案内しやすくなる。また、複数枚のフィン50は、EGRガスの流れる方向(EGRガス通路)において下流側ほど密に、即ち、フィン間の距離であるピッチpが狭くなるように配置されている。これにより、伝達熱効率の向上が図られる。さらに、複数枚のフィン50は、EGRガスの流れる方向(EGRガス通路)において下流側ほど短く、即ち、図4(a)の板の長さLfが大きくなるように形成されている。これにより、伝達熱効率の向上が図られる。
なお、図4(a)は、熱交換器10の熱交換部22を模式的に示したものであり、図示の都合上、長さ寸法は、図2,3で示す長さ寸法とは異なっている。
次に、沸騰冷却装置6の作用を説明する。
図1の内燃機関1が始動すると、運転状態に基づいてEGRバルブ5が開かれる。すると、内燃機関1の排気ガスの一部がEGR通路4にEGRガスとして流入し、EGRガスは沸騰冷却用プレート式熱交換器10に向かって進む。EGRガスは、沸騰冷却用プレート式熱交換器10内のEGRガス入口室R1から角パイプ18,19,20,21の内部を通ってEGRガス出口室R2に至る。この角パイプ18,19,20,21の通過時において、熱の一部が角パイプ18,19,20,21を介して液冷媒に奪われて冷却される。冷却されたEGRガスは、EGR通路4を介して内燃機関1の吸気通路2に供給される。
熱交換器10の熱交換部22において、上端部(図3のα部)では冷媒が所定の割合でガス化する。さらに、熱交換部22におけるEGRガス出口23bではEGRガスが狙いの温度まで低下する(例えば、400℃から150℃に低下する)。ここで、被冷却冷媒であるEGRガスは熱伝達性能が低いため、伝熱面に接する時間を確保すると共に、熱流束を高める必要がある。熱交換器10のハウジング11は箱型をなし、上下に比べ左右が長い形状をなし、熱交換部22を縦に比べ横に長くして、被冷却冷媒であるEGRガスの流れは長手方向とすることにより、被冷却冷媒であるEGRガスが伝熱面に接する時間を確保できるとともに熱流束が確保できる。
また、冷媒の流れはEGRガスの流れと直交する向きとすることにより冷媒の気泡を早く排出することができる。つまり、沸騰冷却は、冷媒が液体からガスに相変化することにより単位面積あたりの熱流束が大きいという特徴があるが、ガス化した冷媒は、熱移動を阻害するため、早急に伝熱部から排出する必要がある。直交流とすることによりガス化した冷媒を早期に伝熱部から排出することができる。
さらに、EGRガス通路Peの断面形状は、図5(b)に示すように、冷媒の流れる方向において冷媒入口24aと冷媒出口24b間をつなぐように延び(冷媒の流れる方向を長手方向とする長方形をなし)、冷媒の流れる方向にEGRガスが移動可能である。よって、冷媒通路Prの下流側において冷媒中に気泡が多くなっても、図5(a)に示すように、EGRガスが移動して冷媒通路Prの下流側にあるEGRガスも冷却される。これを図6(a),(b)の比較例と対比しつつ説明する。
図6(b)においては熱交換器の内部において左右の端板16,17の間に円筒状のパイプ60を配置した多管式熱交換器の場合を示している。つまり、図5(b)のように縦方向に細長い角パイプ18,19ではなく円管60を用いている。図6(b)の場合には冷媒の流れる方向にEGRガスが移動不能であり、冷媒通路の下流側において冷媒中に気泡が多くなると冷却効率が低下してしまう。
これに対し本実施形態においては、冷媒通路Prの下流側において冷媒中に気泡が多くなっても、図5(a)に示すように、EGRガスが冷媒上流側に移動して冷媒通路Prの下流側にあるEGRガスも冷却される。さらに、図4(a)に示すように、フィン50によりEGRガスが冷媒入口24a側でかつEGRガス出口23b側に案内され、冷媒通路Prの下流側において冷媒中に気泡が多くなっても冷媒通路Prの下流側にあるEGRガスも冷却される。
これらにより、熱交換器内の高温部分と低温部分を使ってEGRガスの温度分布を調整して熱交換器全体としての熱交換率が向上する(ガス化した冷媒による熱移動の阻害を防止できる)。よって、図4(b)に示すごとくEGRガスの入口〜出口間の温度プロファイルに着目したとき、EGRガスの出口温度を、EGRガス通路Peを縦長にした効果によりΔT1だけ下げることができるとともに、更にフィン50を設けたことにより更にΔT2だけ下げることができる。また、冷媒の入口〜出口間の温度プロファイルに着目したとき、EGRガス通路Peを縦長にした効果により下限点をΔd1だけ右側にシフトすることができるとともに、更にフィン50を設けたことにより下限点を更にΔd2だけ右側にシフトすることができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)熱交換器10におけるEGRガス通路と冷媒通路とが交差し、熱交換器10における熱交換部22には冷媒入口24aと冷媒出口24bおよびEGRガス入口23aとEGRガス出口23bが設けられており、隔壁のEGRガスとの接触面に、EGRガス入口23aからEGRガス出口23bに向かうベクトルB1と、ベクトルB1に直交し冷媒入口24a側を向いたベクトルB2を足し合わせたベクトルB3の方向にEGRガスを案内するフィン50を設けた。よって、EGRガスについて熱交換器10における熱交換率を向上することができる。また、より高温のEGRガス(被冷却ガス)が未沸騰の冷媒のより多い部分に向けて流れるので、熱交換率を向上させることができる。
(2)フィン50は、EGRガス入口23aとEGRガス出口23bを結ぶ線に対して、フィン50のEGRガス出口23b側端部が冷媒入口24a側に傾斜するとともに、直線的に延びる板状をなし、かつ、複数枚設けられているので、フィンが製造容易となる。
(3)複数枚のフィン50は、EGRガス通路において上流側ほどEGRガス入口23aとEGRガス出口23bを結ぶ直線に対する傾斜角度θが大きくなっているので、EGRガスを冷媒入口24a側でかつEGRガス出口23b側に案内しやすくできる。
(4)複数枚のフィン50は、EGRガス通路において下流側ほど密に配置されているので、EGRガスは温度が下がる出口側においても伝達熱効率を高くすることができる。
(5)複数枚のフィン50は、EGRガス通路において下流側ほど短く形成されているので、EGRガスは温度が下がる出口側においても伝達熱効率を高くすることができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・図2に代わり図7に示すように熱交換器10のハウジング11内の冷媒流路にガイド部材(仕切り板)80を設けてもよい。このガイド部材80により、均一に冷媒を分流させると共に、ガス化した冷媒の滞留を防止し、早期排出させることができる(溜った気泡を追い出すことができる)。
・排気ガス再循環装置におけるEGRガスの冷却装置に適用にし、被冷却流体はEGRガスであったがこれに限ることはなく、被冷却流体はEGRガス以外のガスでも、液体でもよい。被冷却流体がガスの場合においては、特に冷媒に比べて熱容量が小さく温度が急激に低下するので、熱交換能力が入口と出口で異なり、入口が沸騰しやすく出口は沸騰しにくい。このような場合に適用すると好ましい。
・熱交換器のハウジング11、角パイプ18,19,20,21およびフィン50はステンレス鋼材を使用したが、これに限ることはなく、使用する流体の温度が低温であったならばアルミ等でもよい。
・図1の冷媒ポンプ41は無くてもよく、自然対流で冷媒を循環させてもよい。
・冷媒として水を用いたがこれに限ることなく、例えば、アルコール、アルコール水溶液等を使用してもよい。
・被冷却流体と冷媒との直交流は水平方向の流れと上下方向の流れであったが、これに限るものではなく、例えば、水平方向において直交する流れとしてもよい。
・被冷却流体の出口と入口は対向していることに限定されず、また、冷媒の入口と出口についても対向していることに限定されない。すなわち、被冷却流体の流れと冷媒の流れが並行流又は対向流ではなく、被冷却流体の流れと冷媒の流れが交差していればよい。
・フィンを熱交換部の一部にのみ設けてもよい。例えば、EGRガス入口側にフィンを1列のみ設けるようにしてもよい(図2において一点鎖線で囲ったフィンのみ設けてもよい)。
本実施形態における排気ガス再循環装置および沸騰冷却装置の概略構成図。 沸騰冷却用プレート式熱交換器の一部断面図。 図2のA−A線での縦断面図。 (a)は沸騰冷却用プレート式熱交換器の熱交換部におけるフィンの配置状態の説明図、(b)は熱交換部における温度プロファイルを示す図。 (a)は沸騰冷却用プレート式熱交換器の熱交換部におけるEGRガスの移動の説明図、(b)は熱交換部におけるパイプを説明するための斜視図。 (a)は沸騰冷却用プレート式熱交換器の熱交換部におけるEGRガスの状態説明図、(b)は熱交換部におけるパイプを説明するための斜視図。 別例の沸騰冷却用プレート式熱交換器の一部断面図。
符号の説明
10…沸騰冷却用プレート式熱交換器、18…角パイプ、19…角パイプ、20…角パイプ、21…角パイプ、22…熱交換部、23a…EGRガス入口、23b…EGRガス出口、24a…冷媒入口、24b…冷媒出口、50…フィン、Pr…冷媒通路、Pe…EGRガス通路。

Claims (7)

  1. 被冷却流体が流れる被冷却流体通路と前記被冷却流体を冷却する液相の冷媒が流れる冷媒通路とが平面状をなす隔壁で区画され、液化された冷媒が前記冷媒通路に供給されて前記被冷却流体と熱交換されて一部が沸騰した状態で排出される沸騰冷却用プレート式熱交換器であって、
    前記熱交換器における前記被冷却流体通路と前記冷媒通路とが交差し、前記熱交換器における熱交換部には冷媒入口と冷媒出口および被冷却流体入口と被冷却流体出口が設けられており、前記隔壁の被冷却流体との接触面に、前記被冷却流体入口から前記被冷却流体出口に向かうベクトルと、該ベクトルに直交し前記冷媒入口側を向いたベクトルを足し合わせたベクトルの方向に被冷却流体を案内するフィンを設けたことを特徴とする沸騰冷却用プレート式熱交換器。
  2. 前記フィンは、被冷却流体入口と被冷却流体出口を結ぶ線に対して、前記フィンの被冷却流体出口側端部が冷媒入口側に傾斜するとともに、直線的に延びる板状をなし、かつ、複数枚設けられていることを特徴とする請求項1に記載の沸騰冷却用プレート式熱交換器。
  3. 前記複数枚のフィンは、被冷却流体通路において上流側ほど被冷却流体入口と被冷却流体出口を結ぶ直線に対する傾斜角度が大きくなっていることを特徴とする請求項2に記載の沸騰冷却用プレート式熱交換器。
  4. 前記複数枚のフィンは、被冷却流体通路において下流側ほど密に配置されていることを特徴とする請求項2または3に記載の沸騰冷却用プレート式熱交換器。
  5. 前記複数枚のフィンは、被冷却流体通路において下流側ほど短く形成されていることを特徴とする請求項4に記載の沸騰冷却用プレート式熱交換器。
  6. 前記熱交換器における熱交換部の冷媒入口と冷媒出口が対向しているとともに熱交換部の被冷却流体入口と被冷却流体出口が対向し、被冷却流体通路と冷媒通路が直交していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の沸騰冷却用プレート式熱交換器。
  7. 前記被冷却流体は内燃機関のEGRガスであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の沸騰冷却用プレート式熱交換器。
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