JP4313605B2 - 流体冷却器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、LNG等の低温液体を利用して水等を冷却するための流体冷却器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、前記のような流体冷却器として、下記特許文献1に示されるようなシェルアンドチューブ型の熱交換器が知られている。この冷却器では、シェル内に複数本の伝熱管が並列され、当該伝熱管内を流れる低温流体とその外側で前記シェル内を流れる被冷却流体(例えば水)とが熱交換することにより、前記低温流体が前記伝熱管内で加温、気化され、その気化潜熱及び顕熱によって前記被冷却流体の冷却が行われる。また、前記シェル内においては、その長手方向に複数枚のバッフルが並設されて前記伝熱管を横切る蛇行流路を形成しており、その蛇行流路を前記被冷却流体が流れることによって、当該被冷却流体と前記各伝熱管との接触機会の増加が図られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−188795号公報(第4頁,図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1記載の装置では、シェルをその長手方向に貫くように各伝熱管が配管されているため、当該伝熱管と被冷却流体との接触領域を増やすべく伝熱管長を大きくすると必然的にシェルの全長も増大し、冷却器全体が大規模化してしまう不都合がある。
【0005】
このような不都合を回避する手段として、前記伝熱管を前記シェル内で蛇行させてその管長を稼ぐことが考えられるが、その場合には、当該伝熱管の蛇行回数が増えるほど、当該伝熱管を格納するために必要なシェルの断面積が大きくなってしまうことになる。また、このようなシェルの断面積を抑えるべく伝熱管同士のピッチを小さくし過ぎると、当該伝熱管間での被冷却流体の良好な流れが得られにくくなるため、当該伝熱管ピッチの削減によるシェル断面積の縮小には限界がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑み、伝熱管の管長を増やしながら、シェルの全長及び断面積の増加を抑え、かつ、伝熱管の間での被冷却流体の良好な流れを確保することができる流体冷却器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段として、本発明は、シェル内にその長手方向と直交する方向に並ぶ複数本の伝熱管が互いに平行な姿勢で配管され、これらの伝熱管の周囲に流される被冷却流体を前記各伝熱管内を流れる低温流体と熱交換させることにより当該被冷却流体を冷却する流体冷却器において、前記シェル内に当該シェルの長手方向と略直交する向きでかつ前記伝熱管の並び方向と直交する向きのバッフルが当該シェルの長手方向に並設されることにより、当該シェル内に前記被冷却流体が前記伝熱管の並び方向と直交する方向に当該伝熱管を横切りながら流れるように当該被冷却流体を蛇行させるための蛇行流路が形成される一方、前記各伝熱管は、前記各バッフルを貫通して前記シェルの長手方向に複数回往復しながら当該長手方向と直交しかつ当該伝熱管の並び方向と直交する方向に展開するように蛇行し、かつ、その展開方向に並ぶ各段における伝熱管の位置が当該段と隣接する段における伝熱管の位置から伝熱管の並び方向に各段ごとに交互にずれるように蛇行し、前記シェル内にその長手方向と直交する方向に並ぶ一対の側壁が設けられ、これらの側壁同士の間に当該側壁の並び方向と略平行な方向に並ぶように前記各伝熱管が配管されるとともに、前記伝熱管の各段のうち少なくとも当該伝熱管内に低温流体が導入される段において、最も外側の伝熱管であってこれに隣接する側壁との距離が大きい側の伝熱管と当該側壁との間にこれら伝熱管と側壁との間を流れる被冷却流体の流量を低減させるための流量調整部が設けられるものである。
【0008】
さらに、本発明では、前記流量調整部が、前記伝熱管の各段のうち前記伝熱管内に低温流体が導入される段に加えてこれに隣接する段にも設けられ、かつ、前記伝熱管内に低温流体が導入される段に設けられる流量調整部と前記伝熱管内に低温流体が導入される段に隣接する段に設けられる流量調整部とが互いに反対の側に位置している。あるいは、前記流量調整部が前記各伝熱管と平行な方向に延びて各バッフルを貫通するように配設されている。
【0009】
以上の構成によれば、各伝熱管がシェルの長手方向に複数回往復しながらこれと直交する方向でかつ当該伝熱管の並び方向と直交する方向に展開するように蛇行することにより、シェルの全長を増やすことなく伝熱管の管長を増やすことができる。しかも、各伝熱管は、その展開方向に並ぶ各段における伝熱管の位置が当該段と隣接する段における伝熱管の位置から伝熱管の並び方向に交互にずれるように蛇行しているため、そのずれ分だけ伝熱管相互のピッチを稼ぐことが可能であり、よって、当該伝熱管ピッチを適正に保って被冷却流体の良好な流れを確保しながら、各伝熱管の段ピッチを減らしてシェルの断面積の増加を抑えることができる。
【0010】
ここで、前記シェル内にその長手方向と直交する方向に並ぶ一対の側壁が設けられ、これらの側壁同士の間に当該側壁の並び方向と略平行な方向に並ぶように前記各伝熱管が配管されるものにおいては、前記伝熱管の並び方向のずれ分だけ、最も外側の伝熱管とこれに隣接する側壁との距離が大きくなってしまい、その間隙に被冷却流体の流れが集中すると伝熱管同士の間の流速が低下し、特に最も低温側の段すなわち伝熱管内に低温流体が導入される段において、伝熱管表面の着氷が促進されるおそれがあるが、本発明では、少なくとも当該段における最も外側の伝熱管と当該側壁との間に、これら伝熱管と側壁との間を流れる被冷却流体の流量を低減させるための流量調整部が設けられているので、この流量調整部による流量の低減によって各伝熱管同士の間に十分な流速を確保することができ、当該流速の低下に起因する着氷などの不都合を防ぐことができる。
【0011】
さらに、この流量調整部、前記伝熱管の各段のうち前記伝熱管内に低温流体が導入される段に加えてこれに隣接する段にも設けられ、かつ、前記伝熱管内に低温流体が導入される段に設けられる流量調整部と前記伝熱管内に低温流体が導入される段に隣接する段に設けられる流量調整部とは互いに反対の側に位置することにより、より好ましいものとなる。同様にして、前記流量調整部をそれ以外の段に設けてもよいことは、いうまでもない。
【0012】
また、前記流量調整部前記各伝熱管と平行な方向に延びて各バッフルを貫通するように配設されることにより、部品点数の少ない簡素な構造で各バッフル間での流量調整を同時に行うことが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、ここでは、低温液体として液化天然ガス(LNG)を用いることにより水を冷却するものを示すが、本発明にかかる流体冷却器はその冷却対象(被冷却流体)を問わない。例えば種々の冷熱利用設備に冷媒として利用されるアルコール水等を冷却対象としてもよく、低温流体についても、前記LNGのほか、LPG、LN2、LO2、LAr、その他の低温液体、低温気体などの使用が可能である。
【0014】
図1に示す流体冷却器10は、閉空間を構成するシェル12を備えている。このシェル12は、図例では水平方向に延びる横置型のものとされ、その長手方向両端の頂部にはそれぞれ冷水入口13A及び冷水出口13Bが設けられている。
【0015】
なお、本発明にかかるシェルは必ずしも横置型のものに限らず、例えば上下方向に延びるように設置される縦置型のものでもよい。
【0016】
シェル12内には、その長手方向と直交する方向(図例では左右方向)に並ぶ一対の側壁15L,15Rが設けられ、これらの側壁15L,15R同士の間に複数枚のバッフル(じゃま板)14,14′が配置されている。具体的には、前記シェル12の頂部側に接して底部側との間に流通路17を確保するように設けられるバッフル14′と、同シェル12の底部側に接して頂部側との間に流通路17を確保するバッフル14とが交互にシェル12の長手方向に沿って並んでおり、これらバッフル14,14′の存在によって、前記側壁15L,15R同士の間に、前記冷水が前記各流通路17を通って上下に蛇行する蛇行流路が形成されている。そして、当該蛇行流路の一端に前記冷水入口13Aが、他端に前記冷水出口13Bが設けられている。
【0017】
なお、各バッフル14,14′同士の間隔は適宜設定可能であるが、当該間隔が余り大きいとバッフル間での被冷却流体の流速分布を均一化することが難しくなるため、ある程度の範囲内に収めておくことが、より好ましい。例えば、図1に示すようにバッフル間隔の寸法をL、前記流通路17の最大高さ寸法をHとすると、L/H≦2の関係を満たすように当該バッフル間隔寸法Lを設定するのが好ましい。
【0018】
前記側壁15L,15R同士の間には、複数本(図例では6本)の伝熱管16A,16B,16C,16D,16E,16Fが配管されている。これらの伝熱管16A〜16Fは、側壁15L,15Rの並び方向と略平行な方向(図例では左右方向)に並び、かつ、互いに平行な姿勢で配管されている。
【0019】
各伝熱管16A〜16Fは、前記各バッフル14を貫通して前記シェル12の長手方向に複数回(図例では3回)往復しながらこれと直交する方向(図では下から上に向かう方向)に展開するように蛇行している。これにより、図2に示すように、6本の伝熱管16A〜16Fの部分が左右方向に並ぶ6つの段S1,S2,S3,S4,S5,S6が下から順に形成された状態となっており、各伝熱管16A〜16Fの下端及び上端はいずれも図1に示すように冷水入口13A側に向いた状態となっている。
【0020】
そして、当該冷水入口13Aの下方に、前記伝熱管16A〜16Fの並び方向と平行な方向(図1では奥行き方向)に延びるNG出口ヘッダ18B及びLNG入口ヘッダ18Aが上下2段に配されており、前記LNG入口ヘッダ18Aに前記各伝熱管16A〜16Fの下端が接続され、前記NG出口ヘッダ18Bに前記伝熱管16A〜16Fの上端が接続されている。
【0021】
なお、各伝熱管16A〜16Fは複数回往復するように蛇行していればよく、その両端は必ずしも同じ側を向いていなくてもよい。例えば、伝熱管16A〜16Fの下端(入口端)は冷水入口側を向く一方、上端(出口端)は冷水出口側を向くようにしてもよい。
【0022】
以上示した構造をもつ流体冷却器10では、前記冷水入口13Aからシェル12内に供給された冷水がバッフル14間を蛇行するように流れて冷水出口13Bから排出される。このとき、LNG入口へッド18Aから伝熱管16A〜16F内に供給されたLNGは前記冷水と熱交換することにより当該伝熱管16A〜16F内で蒸発(気化)し、さらに加温されてNGとしてNG出口へッド18Bから排出される。これにより、LNGの気化処理と同時に、当該LNGの蒸発潜熱及び顕熱によって前記冷水の冷却が行われる。しかも、各伝熱管16A〜16Fはシェル12内で当該シェル12の長手方向に複数回往復するように蛇行しているため、シェル12の全長を特に大きくすることなく各伝熱管16A〜16Fの管長を稼ぐことができる。
【0023】
さらに、この流体冷却器10の特徴として、前記各伝熱管16A〜16Fは、互いに平行な姿勢を保ったまま、各段ごとに左右交互に変位しながらジグザグ状に蛇行している。すなわち、前記各段S1〜S6における伝熱管16A〜16Fの位置が当該段と隣接する段における伝熱管16A〜16Fの位置から伝熱管の並び方向(図では左右方向)に交互にずれるように蛇行している。例えば、下から2番目の段S2における伝熱管16Bの位置は、最下段S1及び下から3番目の段S3における伝熱管16Aの位置と伝熱管16Bの位置との間の位置となっており、当該段S2における最も左側の伝熱管16Aの位置は、最下段S1及び下から3番目の段S3における伝熱管16Aの位置よりもさらに左側にずれた位置(すなわち左側側壁15Lに近づいた位置)となっている。
【0024】
このような構成によれば、各段とこれに隣接する段との間で伝熱管の位置を相互にずらすことにより、良好な冷水の流れを保つために必要な伝熱管ピッチを確保しながら各段間のピッチを狭めることが可能であり、その分だけシェル12の断面積を小さく抑えることが可能になる。
【0025】
ただし、前記のように各段間で伝熱管位置が左右にずれる場合、そのずれ分だけ最も外側の伝熱管の一方とこれに隣接する側壁とが大きく離間してしまい、その間隙に被冷却流体(冷水)の流れが集中することにより伝熱管同士の間での被冷却流体の流速が低減してしまう可能性がある。例えば最下段S1では最も左側の伝熱管16Aと左側側壁15Lとが大きく離間し、下から2番目の段S2では最も右側の伝熱管16Fと右側側壁15Rとが大きく離間するため、その離間部分に被冷却流体の流れが集中すると、他の伝熱管同士の間での被冷却流体の流速が低下してしまい、その流速低下によって特に低温側の最下段S1では伝熱管表面での氷着が促進されるおそれがある。
【0026】
そこで、この冷却器10では、各伝熱管16A〜16F内にLNGが導入される段(すなわち最も低温側の段)S1において、左右両外側の伝熱管16A,16Fのうち、これに隣接する側壁との距離が大きい側の伝熱管、すなわち、左側側壁15Lとの距離が大きい伝熱管16Aと、この伝熱管16Aに隣接する左側側壁15Lとの間に、調整板20が設けられている。
【0027】
同様に、前記段S1の上側に隣接する段S2においても、隣接する側壁との距離が大きい側の伝熱管、すなわち、右側側壁15Rとの距離が大きい伝熱管16Fと、この伝熱管16Fに隣接する右側側壁15Rとの間に、当該伝熱管16Fと左側側壁15Rとの間を流れる被冷却流体の流量を低減させるための調整板20が設けられている。従って、この段S2における調整板20は、前記段S1に設けられる調整板20とは左右反対の側に位置している。
【0028】
前記各調整板20は、段S1における伝熱管16Aと左側側壁15Lとの間を流れる被冷却流体の流量及び段S2における伝熱管16Fと右側側壁15Rとの間を流れる被冷却流体の流量をそれぞれ適正に抑えて各伝熱管同士の間での被冷却流体の十分な流速を確保するためのものであり、前記各伝熱管16A〜16Fと平行な方向に延びる長尺平板状の調整板20が各バッフル14,14′を貫通するように配設されている。この調整板20の幅寸法は仕様に応じて適宜設定すればよいが、一般には、各段での伝熱管ピッチ(互いに隣接する伝熱管の中心間距離)をp、各伝熱管16A〜16Fの外径をD、最も外側の伝熱管と調整板20との離間距離をdとすると、d≒p−Dとなるように設定するのが好ましい。
【0029】
このような調整板20の設置により、各伝熱管同士の間に被冷却流体が流れるのを促進して良好な熱交換を実現することが可能になる。
【0030】
図4(a)(b)は、図2に示すように段S1,S2に調整板20を設置した場合と、図5に示すように段S1の左側側壁15Lと伝熱管16Aとの間及び段S2の右側側壁15Rと伝熱管16Fとの間にそれぞれ調整板20を設けずに間隙19を残した場合とにおける被冷却流体の流速分布をシュミレーションで求めたものである。具体的に、図4(a)は被冷却流体入口側部分(図1のA部)における段S1と段S2との間での速度分布を、同図(b)は被冷却流体出口側部分(図1のB部)における段S1と段S2との間での速度分布をそれぞれ示し、各図において横軸は左右方向(伝熱管並び方向)における位置(中央位置からの距離X(m))を、縦軸は下から上に向かう方向の流速成分(速度Y成分(m/s))をそれぞれ示している。
【0031】
これらの図の白抜き点に示されるように、調整板20がない場合、すなわち図5に示されるように間隙19が残されている場合には、当該間隙19に流速が集中し、その分各伝熱管同士の間での流速が低下するのに対し、同図黒塗り点に示されるように、図2の調整板20を設けた場合には、両外側での流速が著しく抑制され、これによって各伝熱管同士の間での流速が向上することになる。
【0032】
なお、前記調整板20は必ずしもシェル12の長手方向略全域にわたって連続していなくてもよく、例えば各バッフル14,14′ごとに間欠的に取付けられていてもよい。あるいは、バッフル14,14′同士の間の位置で側壁15L,15Rの内側面に溶接等で固定されたものでもよい。ただし、前記のようにシェル12の長手方向に延びて各バッフル14,14′を貫通する調整板20を用いれば、部品点数の少ない簡素な構造で、各バッフル間における流量調整を同時に行うことが可能になる。
【0033】
調整板20を設ける段も図示のものに限らず、最も着氷の厳しい最下段S1のみに調整板20を設けてもよいし、逆に段S1,S2を含む3つ以上の段にわたって調整板20を設けるようにしてもよい。
【0034】
また、本発明にかかる「流量調整部」は板状のものに限らず、例えば角材のようなものでもよいし、図6に示すように前記伝熱管16A〜16Fを構成する管材と同一の管材を半割にした流量調整部材22を側壁15L,15Rの内側面に突設するようにしてもよい。
【0035】
図7は、前記のような「流量調整部」を設ける代わりに、両側壁15L,15Rをその断面形状がジグザグ状となるように折り曲げることにより、各段S1〜S6における両外側の伝熱管のうち当該段に隣接する段における最も外側の伝熱管よりも前記側壁から離れる方向に位置ずれしている伝熱管(例えば段S1では左側の伝熱管16A)とこの伝熱管に隣接する側壁(例えば段S1では左側側壁15L)との距離を縮めるようにしたものである。
【0036】
このような構造によれば、前記のような流量調整板20や流量調整部材22を要することなく、より部品点数の少ない構造で、各段における被冷却流体の流量分布の適正化を図ることができる。
【0037】
なお、この図7の構造においても、必ずしも全ての段S1〜S6について図示のような側壁15L,15Rの形状設定をしなくてもよく、例えば最下段S1についてのみ当該段S1における伝熱管16Aと左側側壁15Lとの距離を縮めるべく当該左側側壁15Lの下部を局所的に折り曲げるようにしてもよい。
【0038】
具体的な断面形状についても、図示のようなジグザク状に限らず、例えば側壁の一部が外側伝熱管に向かって曲線状に膨出した断面形状に設定してもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上のように本発明は、シェル内に設けられる複数の伝熱管が、当該シェル内の各バッフルを貫通して当該シェルの長手方向に複数回往復しながらこれと直交する方向に展開するように蛇行し、かつ、その展開方向に並ぶ各段における伝熱管の位置が当該段と隣接する段における伝熱管の位置から伝熱管の並び方向に各段ごとに交互にずれるように蛇行するものであるので、当該蛇行によって伝熱管の管長を増やしながら、シェルの全長及び断面積の増加を抑え、かつ、適正な伝熱管ピッチを保って当該伝熱管の間での被冷却流体の良好な流れを確保することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる流体冷却器の全体正面図である。
【図2】図1のC−C線断面図である。
【図3】前記流体冷却器の要部を示す断面斜視図である。
【図4】(a)は前記流体冷却器の最下段とその上側に隣接する段との間における被冷却流体の流速分布を示すグラフ、(b)は前記流体冷却器の最下段とその上側に隣接する段との間における被冷却流体の流速分布を示すグラフである。
【図5】流量調整部を有しない流体冷却器の例を示す、図1のC−C線断面図に相当する断面図である。
【図6】管材を半割にした流量調整部材が設けられた流体冷却器の例を示す、図1のC−C線断面図に相当する断面図である。
【図7】側壁を折り曲げて当該側壁と伝熱管との距離を縮めた流体冷却器の例を示す、図1のC−C線断面図に相当する断面図である。
【符号の説明】
10 流体冷却器
12 シェル
13A 冷水入口
13B 冷水出口
14,14′バッフル
15L,15R 側壁
16A〜16F 伝熱管
17 流通路
18A LNG入口ヘッダ
18B NG出口ヘッダ
19 伝熱管と側壁との間隙
20 流量調整板
22 流量調整部材

Claims (2)

  1. シェル内にその長手方向と直交する方向に並ぶ複数本の伝熱管が互いに平行な姿勢で配管され、これらの伝熱管の周囲に流される被冷却流体を前記各伝熱管内を流れる低温流体と熱交換させることにより当該被冷却流体を冷却する流体冷却器において、
    前記シェル内に当該シェルの長手方向と略直交する向きでかつ前記伝熱管の並び方向と直交する向きのバッフルが当該シェルの長手方向に並設されることにより、当該シェル内に前記被冷却流体が前記伝熱管の並び方向と直交する方向に当該伝熱管を横切りながら流れるように当該被冷却流体を蛇行させるための蛇行流路が形成される一方、前記各伝熱管は、前記各バッフルを貫通して前記シェルの長手方向に複数回往復しながら当該長手方向と直交しかつ当該伝熱管の並び方向と直交する方向に展開するように蛇行し、かつ、その展開方向に並ぶ各段における伝熱管の位置が当該段と隣接する段における伝熱管の位置から伝熱管の並び方向に各段ごとに交互にずれるように蛇行し、
    前記シェル内にその長手方向と直交する方向に並ぶ一対の側壁が設けられ、これらの側壁同士の間に当該側壁の並び方向と略平行な方向に並ぶように前記各伝熱管が配管されるとともに、前記伝熱管の各段のうち少なくとも当該伝熱管内に低温流体が導入される段において、最も外側の伝熱管であってこれに隣接する側壁との距離が大きい側の伝熱管と当該側壁との間にこれら伝熱管と側壁との間を流れる被冷却流体の流量を低減させるための流量調整部が設けられ、
    この流量調整部は、前記伝熱管の各段のうち前記伝熱管内に低温流体が導入される段に加えてこれに隣接する段にも設けられ、かつ、前記伝熱管内に低温流体が導入される段に設けられる流量調整部と前記伝熱管内に低温流体が導入される段に隣接する段に設けられる流量調整部とが互いに反対の側に位置していることを特徴とする流体冷却器。
  2. シェル内にその長手方向と直交する方向に並ぶ複数本の伝熱管が互いに平行な姿勢で配管され、これらの伝熱管の周囲に流される被冷却流体を前記各伝熱管内を流れる低温流体と熱交換させることにより当該被冷却流体を冷却する流体冷却器において、
    前記シェル内に当該シェルの長手方向と略直交する向きでかつ前記伝熱管の並び方向と直交する向きのバッフルが当該シェルの長手方向に並設されることにより、当該シェル内に前記被冷却流体が前記伝熱管の並び方向と直交する方向に当該伝熱管を横切りながら流れるように当該被冷却流体を蛇行させるための蛇行流路が形成される一方、前記各伝熱管は、前記各バッフルを貫通して前記シェルの長手方向に複数回往復しながら当該長手方向と直交しかつ当該伝熱管の並び方向と直交する方向に展開するように蛇行し、かつ、その展開方向に並ぶ各段における伝熱管の位置が当該段と隣接する段における伝熱管の位置から伝熱管の並び方向に各段ごとに交互にずれるように蛇行し、
    前記シェル内にその長手方向と直交する方向に並ぶ一対の側壁が設けられ、これらの側壁同士の間に当該側壁の並び方向と略平行な方向に並ぶように前記各伝熱管が配管されるとともに、前記伝熱管の各段のうち少なくとも当該伝熱管内に低温流体が導入される段において、最も外側の伝熱管であってこれに隣接する側壁との距離が大きい側の伝熱管と当該側壁との間にこれら伝熱管と側壁との間を流れる被冷却流体の流量を低減させるための流量調整部が設けられ、
    この流量調整部は前記各伝熱管と平行な方向に延びて各バッフルを貫通するように配設されていることを特徴とする流体冷却器。
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