JP5076251B2 - 床材の防滑処理方法 - Google Patents
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Description
この塩基性塩の配合量としては、例えば、防滑処理剤全体に対して1〜5重量%であることが好ましい。この範囲より少ないと、緩衝作用が不十分であるが、この範囲より多くても、それ以上の緩衝作用は得られず、コスト面で不利になる。
この有機酸の配合量としては、例えば、防滑処理剤全体に対して、1〜5重量%であることが好ましい。この範囲より少ないと、充分な洗浄効果は得られないが、この範囲より多くても、それ以上の洗浄効果が得られないばかりか、タイル等の表面に有機酸が残留してシミを形成しやすく、美観を損ねることがある。また、コスト面でも不利である。
さらに、フッ化水素アンモニウム系の防滑処理剤は、酸系防滑処理材に比べて毒性が低く、また床材表面との反応速度も緩やかなため、施工作業の安全性が比較的高く、防滑効果の制御も比較的容易である。
施工床面及びその周辺に金属部品がある場合には、マスキングテープ等を用いて被覆する。
アルカリ性洗剤により施工部分に付着している主に油系の汚れ(カビ・体脂肪等)を除去する。水にアルカリ性洗剤を投入して5〜10倍に希釈した上で、噴霧器又はスプレー等で施工床面全体に塗布し、その後、デッキブラシ又は電動ポリッシャーで摩擦を加えて隅々まで洗浄し、洗浄が済んだら水道水にて洗い流す。
次に、中性洗剤により主にアルコール成分を含有する汚れや体脂肪を除去する。やはり水に中性洗剤を投入して5〜10倍に希釈した上で、噴霧器又はスプレー等で施工床面全体に塗布し、その後、デッキブラシ又は電動ポリッシャーで摩擦を加えて隅々まで洗浄し、洗浄が済んだら水道水にて洗い流す。
次に、酸性洗剤により主に塩素、カルシウム、鉄分、リン等の汚れを除去する。やはり水に酸性洗剤を投入して5〜10倍に希釈した上で、噴霧器又はスプレーで施工面全体に塗布し、その後デッキブラシ又は電動ポリッシャーで摩擦を加えて隅々まで洗浄し、洗浄が済んだら水道水にて洗い流す。
洗浄後は、床材に十分に水を浸透させた上で、床面に残留した水分をバキューム・スクイジー等を用いて水切りを行い、その後、自然乾燥させる。床面に余分な水分が残留していると、次の防滑処理工程において防滑処理剤が部分的に希釈され、均等な防滑処理効果が得られなくなったり、床面が部分的に変色する可能性があるためである。水切り後の床面の乾燥時間は、屋内・屋外の違いや施工場所の湿度によって異なるが、概ねドライの状態を目安とする。
予め塩化カルシウムとエタノールとから付加化合物を形成し、これを防滑処理剤中に添加してもよいが、防滑処理剤中にエタノールを添加した後、塩化カルシウムを添加して、防滑処理剤中で付加化合物を形成してもよい。後者の場合は、まず、水に、フッ化水素アンモニウム、エタノールおよび炭酸水素ナトリウム等の塩基性塩をこの順で添加し、次いで、クエン酸等の有機酸を添加した後、塩化カルシウムを添加することにより、剤中で塩化カルシウムとエタノールとの付加化合物が形成された防滑処理剤が得られる。それらの配合量は、下記表3に示す通りである。ただし、残部は、全て水である。
この溶剤の配合量としては、例えば、防滑処理剤全体に対して1〜4重量%であることが好ましい。この範囲より少ないと、充分な洗浄効果は得られないが、この範囲より多くても、それ以上の洗浄効果は得られない上、例えば、前記溶剤としてアルコールを用いた場合、臭気や引火性の問題が生じる。また、コスト面でも不利になる。
前記防滑処理剤が調整できると、全体が均一な状態になるようにこれを十分に振盪・攪拌してから噴霧器に入れ、床面に均一に噴霧散布して塗布する。塗布量は床面1平方メートル当り10ccを目安とする。
適切な防滑効果が確認できたら、5〜10倍に希釈した前記酸性洗剤を施工床面全体に適量散布してデッキブラシ又は電動ポリッシャーで摩擦を加えた後、水で洗い流す。これは、防滑処理工程により床材表面に形成された微細孔内に残存する反応化合物等のカスを表面に浮かせて除去することを目的とするものである。ただし、塩化カルシウムの付加化合物は、ミクロメートルオーダーの微細孔内に逆表面張力によって残留する。
水洗い後、施工床面が濡れた状態で、作業者が施工床面を歩行して防滑効果の強度や均一性を最終確認し、問題がなければ施工を完了する。この際、防滑効果が不十分な部分があればその部分の水切り・乾燥を行い、必要に応じて防滑処理工程以降の作業を行い補修する。
上述の実施例に示した施工方法による防滑効果を確認するため、東京工業大学小野名誉教授により開発された滑り抵抗試験機(OY−PSM)を使用したOY−PULL法による試験(JIS A 1454に準拠)を実施した。
下記表3に記載する組成に従って、防滑処理剤(試験例1〜3、比較例1〜2)を調整した。なお、いずれにおいても、残部は水である。防滑処理剤の調整手順としては、試験例1〜3では、まず、水に、フッ化水素アンモニウム、エタノール及び炭酸水素ナトリウムをこの順で添加し、次いで、クエン酸を添加した後、最後に塩化カルシウムを添加した。比較例1では、塩化カルシウムを添加しないこと以外は、試験例1〜3と同様にして防滑処理剤を調整した。比較例2では、エタノールを最後に添加したこと以外は、試験例2と同様にして防滑処理剤を調整した。
得られた各防滑処理剤を全体が均一な状態になるように充分に振盪・撹拌した後、噴霧器で陶磁器タイル(エービーシー商会社製、CKP−3013)の表面に散布し、5〜10分間放置し、その後、タイル表面を水で洗浄し、防滑処理剤を洗い流した。
上記のようにして防滑処理が施されたタイル表面の防滑性及びツヤを評価した。防滑性に関しては、タイル上を歩行し、その滑りにくさを評価した。また、ツヤに関しては、タイル表面を目視にて観察し、そのツヤを評価した。得られた結果を表4に示す。表4においては、各特性を4段階で評価し、最も優れているものから順に、◎→○→△→×で表した。このうち、○以上が合格であり、△及び×は、実用に適さないことを示す。
Claims (3)
- 鉱物性の床材表面の滑りを防止するための防滑処理に当り、床材の洗浄工程後、防滑処理剤を床面に塗布する工程において、フッ化水素アンモニウム、並びに、塩化カルシウムとエタノールとの付加化合物を含有する防滑処理剤を、噴霧器を用いた噴霧散布により塗布することを特徴とする床材の防滑処理方法。
- 前記防滑処理剤を床面に噴霧して塗布する工程を1回乃至複数回反復することにより、床材への防滑効果の強度を任意に調整することを特徴とする請求項1記載の床材の防滑処理方法。
- 前記床材の洗浄工程において、アルカリ性洗剤、中性洗剤、酸性洗剤の順に用いて洗浄を行うことを特徴とする請求項1に記載の床材の防滑処理方法。
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