JP5075580B2 - X線画像診断装置 - Google Patents

X線画像診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5075580B2
JP5075580B2 JP2007282317A JP2007282317A JP5075580B2 JP 5075580 B2 JP5075580 B2 JP 5075580B2 JP 2007282317 A JP2007282317 A JP 2007282317A JP 2007282317 A JP2007282317 A JP 2007282317A JP 5075580 B2 JP5075580 B2 JP 5075580B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image data
blood vessel
data
ray
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007282317A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009106547A (ja
Inventor
真吾 阿部
悟 大石
淳 榊原
国敏 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Medical Systems Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2007282317A priority Critical patent/JP5075580B2/ja
Publication of JP2009106547A publication Critical patent/JP2009106547A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5075580B2 publication Critical patent/JP5075580B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Description

本発明は、X線画像診断装置に係り、特に、カテーテル等の血管内デバイスを用いた検査あるいは治療を支援するX線画像診断装置に関する。
X線画像診断装置やMRI装置、あるいは、X線CT装置などを用いた医用画像診断技術は、コンピュータ技術の発展に伴って急速な進歩を遂げ、今日の医療において必要不可欠なものとなっている。
X線画像診断は、近年ではカテーテル手技の発展に伴い循環器分野を中心に進歩を遂げている。循環器領域におけるX線画像診断は心血管系をはじめとする全身の動静脈の診断を対象としており、血管内に造影剤を注入した状態でX線透過像を撮影する場合が多い。循環器診断用のX線画像診断装置は、通常、X線発生部及びX線検出部、これらを保持する保持機構、寝台(天板)及び画像データ生成部等を備えている。そして、保持機構はCアームあるいはΩアームが用いられ、天板片持ち方式の寝台と組み合わせることにより患者等(以下、被検体と呼ぶ)に対して好適な位置や方向からのX線撮影を可能にしている。
循環器疾患の検査や治療に使用されるX線画像診断装置は、造影剤や血栓溶解剤等の注入を目的としたカテーテル、狭窄部位を径方向に拡張するバルーン付きカテーテル、バルーンによって拡張された血管径を維持するステント、カテーテルの先端に装着された微小カッターを血管内で移動あるいは回転させて狭窄部位の沈着物(プラーク)を切除するDCA(方向性冠動脈プラーク切除器)やロータブレータ等(以下では、これらを纏めてデバイスと呼ぶ。)と併用して用いられる場合が多い。
X線透視下で血管内の所定部位まで上述のデバイスを進めて検査や治療を行なう際、デバイス操作を安全かつ容易に行なうために透視ロードマップ法が適用されている。透視ロードマップ法では、先ず、造影剤が投与された検査/治療対象部位(即ち、撮影対象部位)に対し所定の撮影方向からX線を照射して血管領域が強調された2次元的な第1のX線画像データ(参照画像データ)を予め収集し、次いで、造影剤が存在しない検査/治療時の前記検査/治療対象部位に対し前記参照画像データと同一の撮影方向からX線を照射して2次元的な第2のX線画像データ(透視画像データ)を略リアルタイムで収集する。そして、このとき得られた透視画像データと参照画像データとを並列配置あるいは重畳することによりロードマップデータを生成している(例えば、特許文献1参照。)。
この場合、造影剤が投与された撮影対象部位に対するX線撮影によって得られたコントラスト画像データをそのまま参照画像データとして用いる方法や、造影剤投与前の前記撮影対象部位に対するX線撮影にて得られたマスク画像データと前記コントラスト画像データとのサブトラクション処理(差分処理)によるDSA(Digital-subtraction angiography)画像データを参照画像データとして用いる方法がある。
更に、近年では、異なる複数の方向から収集された2次元的なコントラスト画像データやDSA画像データを再構成処理することにより血管を対象としたボリュームデータ(以下では、3次元血管データと呼ぶ。)を生成し、この3次元血管データを透視画像データの撮影方向と同一の方向に投影させて生成した参照画像データと前記透視画像データとを重畳させてロードマップデータを生成する方法も開発されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2000−342565号公報 特開2007−229473号公報
当該被検体の血管に対し検査や治療を目的としたデバイス操作を行なう場合、医師等の操作者は、分岐部のような複雑な構造を有する血管部位においてデバイスを所望の方向に安全かつ容易に挿入するためには血管の3次元情報を把握する必要があり、特に、デバイスの挿入方向を視線方向とした3次元血管画像データの観察はこのようなデバイス操作に対して極めて有効な支援手段となり得る。
しかしながら、従来のデバイス操作に用いられてきた透視ロードマップ法では、所望の撮影方向にて得られた2次元的な透視画像データを、前記撮影方向にて予め収集された2次元的な参照画像データ、あるいは、予め収集された3次元血管データを前記撮影方向に投影して得られた2次元的な参照画像データに重畳することによってロードマップデータの生成が行なわれてきた。このため、従来の透視ロードマップ法では、デバイスの挿入時にその操作が困難になった場合、デバイス操作の対象となる血管の3次元情報を正確に把握したいという操作者の要求に対し十分な対応がとられていなかった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ロードマップデータや透視画像データの観察下にて行なわれるデバイス操作において、デバイス操作が困難な血管部位に対して生成したデバイス挿入方向を視線方向とする局所的な3次元血管画像データをロードマップデータあるいは透視画像データと共に観察することが可能なX線画像診断装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る本発明のX線画像診断装置は、血管内にデバイスが挿入された被検体に対してX線を照射するX線発生手段と、このX線発生手段によって照射されたX線を検出して投影データを生成するX線検出手段と、前記投影データに基づいて生成された透視画像データにおける前記デバイスの移動領域及び先端部移動距離の少なくとも何れかに基づいて前記デバイスのデバイス先端部が挿入された血管部位におけるデバイス操作性難易度を判定する操作性難易度判定手段と 、予 め収集された前記被検体の3次元血管データを保存する3次元血管データ記憶手段と、前記デバイス操作性難易度の判定結果によりデバイス操作が困難と判定された血管部位における前記3次元血管データに基づいて支援画像データを生成する支援画像データ生成手段とを備えたことを特徴としている。
又、請求項に係る本発明のX線画像診断装置は、血管内にデバイスが挿入された被検体に対してX線を照射するX線発生手段と、このX線発生手段によって照射されたX線を検出して投影データを生成するX線検出手段と、前記投影データに基づいて生成された透視画像データにおける前記デバイスの移動領域及び先端部移動距離の少なくとも何れかに基づいて前記デバイスのデバイス先端部が挿入された血管部位におけるデバイス操作性難易度を判定する操作性難易度判定手段と、前記透視画像データにおける前記デバイス先端部の移動方向を検出する先端移動方向検出手段と、予め収集された前記被検体の3次元血管データを保存する3次元血管データ記憶手段と、前記デバイスが挿入された血管部位における前記3次元血管データを用いて前記デバイス先端部の移動方向を視線方向とする局所的な第1の3次元血管画像データを生成し、更に、前記デバイス操作性難易度の判定結果に基づいて拡大あるいは縮小した前記第1の3次元血管画像データを前記3次元血管データを用いて生成した広範囲な第2の3次元血管画像データに重畳して支援画像データを生成する支援画像データ生成手段とを備えたことを特徴とするX線画像診断装置。
本発明によれば、ロードマップデータや透視画像データの観察下にて行なわれるデバイス操作において、デバイス操作が困難な血管部位に対して生成されたデバイス挿入方向を視線方向とする3次元血管画像データをロードマップデータあるいは透視画像データと共に観察することが可能となり、正確かつ安全なデバイス操作を短時間で行なうことができる。このため、検査あるいは治療に要する時間が短縮され、操作者や被検体に対する負担は大幅に軽減される。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
本発明の実施例におけるX線画像診断装置は、被検体から予め収集された3次元血管データと前記被検体に対するX線撮影により略リアルタイムで収集される透視画像データに基づいて生成したロードマップデータの観察下にて血管内に挿入されたカテーテル等のデバイスを操作する際、透過画像データに基づいて生成したデバイス透過データを用いてデバイス先端部の移動距離とデバイスの移動領域を所定期間において計測し、これらの計測値に基づいてデバイス先端部が挿入された血管部位に対するデバイス操作性難易度を判定する。そして、前記デバイス操作性難易度が高いと判定した場合、このデバイス先端部を中心として設定した所定サイズの関心領域に含まれる前記3次元血管データに対しデバイス挿入方向を視線方向とする局所的な3次元血管画像データを生成し、前記3次元血管データに基づいて生成した広範囲な3次元血管画像データに前記局所的な3次元血管画像データを重畳して支援画像データを生成する。
(装置の構成)
本発明の実施例におけるX線画像診断装置の構成につき図1乃至図9を用いて説明する。尚、図1は、X線画像診断装置の全体構成を示すブロック図であり、図2は、このX線画像診断装置が備えるX線発生部、X線検出部及び高電圧発生部の構成を示すブロック図である。又、図4は、前記X線画像診断装置が備える画像データ生成部の具体的な構成を示すブロック図である。
図1に示すX線画像診断装置100は、X線を被検体150に対して照射するX線発生部1と、被検体150を透過したX線を2次元的に検出すると共にこの検出データに基づいて投影データを生成するX線検出部2と、X線発生部1におけるX線照射に必要な高電圧を発生する高電圧発生部3と、X線発生部1及びX線検出部2を保持するCアーム4と、X線検出部2において生成された投影データや予め収集された3次元血管データに基づいて透視画像データ、ロードマップデータ及び支援画像データを生成する画像データ生成部5を備えている。
更に、X線画像診断装置100は、画像データ生成部5にて生成されたロードマップデータ及び支援画像データを表示する表示部6と、被検体150を載置する天板7と、Cアーム4や天板7の回動/移動とその制御を行なう機構部8と、被検体情報の入力、撮影条件やX線照射条件の設定、画像データ生成条件の設定、表示モードの選択、更には、各種コマンド信号の入力等を行なう入力部9と、ネットワーク12を介し図示しない3次元ワークステーションとの接続を行なうネットワークインターフェィス(IF)11と、X線画像診断装置100が備えた上述の各ユニットを統括的に制御するシステム制御部10を備えている。
次に、X線発生部1、X線検出部2及び高電圧発生部3の具体的な構成につき図2のブロック図を用いて説明する。
図2のX線発生部1は、被検体150に向けてX線を発生するX線管15と、X線管15が発生したX線に対してX線錘(コーンビーム)を形成するX線絞り器16を備えている。X線管15は、X線を発生する真空管であり、陰極(フィラメント)より放出された電子を高電圧により加速させてタングステン陽極に衝突させX線を発生させる。一方、X線絞り器16は、X線管15と被検体150の間に位置し、X線管15から発生したX線ビームを所定の照射視野に絞り込む機能を有している。
一方、X線検出部2には、X線を直接電荷に変換するものと、光に変換した後、電荷に変換するものとがあり、本実施例では前者を例に説明するが後者であっても構わない。即ち、図2に示したX線検出部2は、被検体150を透過したX線を電荷に変換して蓄積する平面検出器21と、平面検出器21において蓄積された電荷を時系列的に読み出すための駆動パルスを平面検出器21に供給するゲートドライバ22と、読み出された電荷に基づいて投影データを生成する投影データ生成部23とを備えている。
平面検出器21は、図3に示すように列方向及びライン方向に2次元配列された微小な検出素子51によって構成され、各々の検出素子51は入射X線量に応じて電荷を発生する光電膜52と、光電膜52にて発生した電荷を蓄積する電荷蓄積コンデンサ53と、電荷蓄積コンデンサ53に蓄積された電荷を所定のタイミングで読み出すTFT(薄膜トランジスタ)54を有している。以下では説明を簡単にするために、検出素子51が列方向(図3の縦方向)及びライン方向(図3の横方向)に2素子ずつ配列された平面検出器21について説明する。
図3の平面検出器21では光電膜52−11、52−12、52−21、52−22の第1の端子と、電荷蓄積コンデンサ53−11、53−12、53−21、53−22の第1の端子とが接続され、更に、その接続点はTFT54−11、54−12、54−21、54−22のソース端子へ接続される。一方、光電膜52−11、52−12、52−21、52−22の第2の端子は、図示しないバイアス電源に接続され、電荷蓄積コンデンサ53−11、53−12、53−21、53−22の第2の端子は接地される。更に、ライン方向のTFT54−11及びTFT54−21のゲートはゲートドライバ22の出力端子22−1に共通接続され、又、TFT54−12、及びTFT54−22のゲートはゲートドライバ22の出力端子22−2に共通接続される。
一方、列方向のTFT54−11及び54−12のドレイン端子は信号出力線59−1に共通接続され、又、TFT54−21及び54−22のドレイン端子は信号出力線59−2に夫々共通接続される。そして、信号出力線59−1、59−2は投影データ生成部23に接続されている。又、ゲートドライバ22は、X線照射によって検出素子51の光電膜52で発生し電荷蓄積コンデンサ53にて蓄積される信号電荷を読み出すために、TFT54のゲート端子に読み出し用の駆動パルスを供給する。
図2に戻って、投影データ生成部23は、平面検出器21から信号出力線59を介して並列出力された複数チャンネルの電荷を電圧に変換する電荷・電圧変換器231と、この電荷・電圧変換器231から出力された複数チャンネルの出力電圧をデジタル信号に変換するA/D変換器232と、A/D変換器232から並列出力された信号を時系列的な投影データに変換するパラレル・シリアル変換器233を備えている。
一方、高電圧発生部3は、X線管15の陰極から発生する熱電子を加速するために、陽極と陰極の間に印加する高電圧を発生させる高電圧発生器32と、入力部9からシステム制御部10を介して供給されるX線照射条件に基づいて高電圧発生器32における管電流、管電圧及びX線照射時間等の制御を行なうX線制御部31を備えている。
次に、図1における画像データ生成部5の具体的な機能につき図4に示した機能ブロック図を用いて説明する。図4に示す画像データ生成部5は、透視画像データ生成部51、3次元血管データ記憶部52、ロードマップデータ生成部53、デバイス操作判定部54及び支援画像データ生成部55を備えている。
透視画像データ生成部51は、図示しない記憶回路と演算回路を備え、X線検出部2の投影データ生成部23から時系列的に供給される被検体150の投影データは、前記記憶回路に順次保存されて2次元的な透視画像データが生成される。このとき、機構部8は、Cアーム4や天板7の位置情報に基づいて被検体150に対するX線撮影の撮影位置を算出し、この撮影位置の情報は透視画像データの付帯情報として前記記憶回路に保存される。又、前記演算回路は、前記記憶回路において生成された透視画像データに対し輪郭強調やノイズ低減等を目的とした画像処理を必要に応じて行ない、処理後の透視画像データは前記記憶回路に再度保存される。
一方、3次元血管データ記憶部52には、別途設置された3次元ワークステーションからネットワーク12及びネットワークIF11を介して供給された被検体150の3次元血管データが撮影位置情報(撮影方向や撮影位置の情報)と共に保管される。
即ち、上述の3次元ワークステーションには、被検体150の異なる複数の方向から収集された造影剤投与前のマスク画像データ及び造影剤投与後のコントラスト画像データに対するサブトラクション処理と再構成処理により生成された3次元血管データが他の3次元データや3次元血管データと共に予め保管されている。そして、被検体150に対するX線撮影に先立ち、入力部9において入力される被検体情報に基づいて前記3次元ワークステーションからネットワーク12及びネットワークIF11を介して供給される被検体150の3次元血管データは、撮影位置情報を付帯情報として3次元血管データ記憶部52に保存される。
ロードマップデータ生成部53は、3次元血管データ記憶部52から読み出した被検体150の3次元血管データを所定の方向に投影して参照画像データを生成し、透視画像データ生成部51から略リアルタイムで供給される透視画像データを上述の参照画像データに重畳してロードマップデータを生成する。この場合、ロードマップデータ生成部53は、機構部8の機構制御部83から供給される前記透視画像データの撮影位置情報(即ち、撮影方向の情報)を受信し、この撮影方向と同一の方向に上述の3次元血管データを投影して参照画像データを生成する。
次に、デバイス操作判定部54について説明する。このデバイス操作判定部54は、デバイスの先端部が挿入された被検体150の血管部位におけるデバイス操作性難易度を判定する機能を有し、具体的には、被検体150に対するX線撮影によって得られた透視画像データにおけるデバイス先端部の移動距離及びデバイスの移動領域に基づいてデバイス操作性難易度を判定する。
図5及び図6は、デバイス操作判定部54によるデバイス操作性難易度の判定基準を説明するための図である。即ち、図5は、デバイス操作が容易な血管内にデバイスの先端部が挿入された場合のロードマップデータ(図5(a))とこのロードマップデータに示されたデバイスの移動軌跡に基づいて生成されるデバイス移動領域データ(図5(b))を、又、図6は、デバイス操作が困難な血管部位にデバイスの先端部が到達した場合のロードマップデータ(図6(a))とこのロードマップデータに示されたデバイスの移動軌跡に基づいて生成されるデバイス移動領域データ(図6(b))を示している。
そして、図5(a)に示すように、所定の基準時刻taにおいて分岐部等が存在しない血管内のP11に位置していたデバイスDの先端部は血管Vに沿って円滑に挿入され、基準時刻taからΔτ後の判定時刻tbにおいて距離d1だけ離れたP12に到達した場合、挿入方向に直交する方向(以下では、横方向と呼ぶ。)に対するデバイスDの移動量は少ないため、ロードマップデータに示されたデバイスD(具体的には、透視画像データに基づいて生成されたデバイス透過データ)をトラッキング処理して得られた図5(b)のデバイス移動領域データにおける移動領域S1の面積は比較的小さい。
一方、図6(a)に示すように、基準時刻taにおいて挿入が困難な血管Vの分岐部近傍P21にデバイスDの先端部が存在する場合、基準時刻taからΔτ後の判定時刻tbにおけるデバイス先端部の移動距離d2は図5(a)に示した移動距離d1より小さくなる。又、このとき先端部に応力を受けたデバイスDは撓むことにより横方向に対する移動量は増大し、図6(b)のデバイス移動領域データにおける移動領域S2の面積は図5(b)に示した移動領域S1の面積より増大する。
即ち、基準時刻taから判定時刻tbまでの期間Δτにおけるデバイス先端部の移動距離と横方向に対するデバイスの移動領域を検出することにより、デバイスDの先端部が到達した血管部位におけるデバイス操作性難易度を判定することが可能となる。
次に、デバイス操作判定部54の具体的な構成と機能につき図4乃至図6を用いて説明する。このデバイス操作判定部54は、透視画像データに基づいてデバイス透過データ及びデバイス移動領域データを生成するデバイス透過データ生成部541と、デバイス透過データに基づいてデバイス先端部の位置を検出するデバイス先端位置検出部542と、デバイス先端部を中心とした所定サイズdxの第1の関心領域及び第2の関心領域を設定する関心領域設定部543と、デバイス移動領域データ及びデバイス先端部の位置情報等に基づいてデバイス先端部が挿入された血管部位に対するデバイス操作性難易度を判定する操作性難易度判定部544と、デバイス先端部の移動方向を検出する先端移動方向検出部545を備えている。
デバイス透過データ生成部541は演算回路と記憶回路を備え、被検体150のX線撮影において透視画像データ生成部51から時系列的に供給される透視画像データに対し所定の閾値α(第1の閾値)を設定し、例えば、この閾値αより小さな画素値を有する画素を抽出することによりデバイス透過データを生成する。そして、基準時刻taから所定期間Δτの間に順次生成された複数のデバイス透過データを前記記憶回路に重畳させて保存する。即ち、前記記憶回路において、基準時刻taから判定時刻tbまでの期間Δτにて収集された複数のデバイス透過データを重畳して保存することにより図5(b)あるいは図6(b)に示したデバイス移動領域データが生成される。
デバイス先端位置検出部542は、基準時刻taから所定期間Δτの間にデバイス透過データ生成部541から供給されるデバイス透過データに基づいてデバイス先端部の位置情報を検出する。又、関心領域設定部543は、デバイス先端位置検出部542から供給されるデバイス先端部の基準時刻taにおける位置情報を受信し、このデバイス先端部を中心とした半径dxの関心領域Ra(第1の関心領域)を設定する。
次に、操作性難易度判定部544は、デバイス透過データ生成部541の記憶回路から読み出したデバイス移動領域データに関心領域設定部543から供給される上述の関心領域Raを重畳し(図5(b)及び図6(b)参照)、この関心領域Raに囲まれた移動領域の面積を算出する。次いで、この移動領域の面積と所定閾値β(第2の閾値)との比較によりデバイス操作性難易度に対する第1の判定を行なう。即ち、移動領域の面積が閾値βより大きい場合、デバイス先端部が配置された血管部位に対するデバイス操作は困難と判定する。
更に、操作性難易度判定部544は、先端位置検出部532から供給された基準時刻ta及び判定時刻tbにおけるデバイス先端部の位置情報と関心領域設定部543から供給される関心領域Raの情報に基づき、判定時刻tbにおけるデバイス先端部が基準時刻taのデバイス先端部を中心として設定された半径dxを有する関心領域Raの内部に存在するか否かを検出することによってデバイス操作性難易度に対する第2の判定を行なう。即ち、判定時刻tbにおけるデバイス先端部が関心領域Raの内部に存在する場合(基準時刻taから判定時刻tbまでの所定期間Δτの間にデバイス先端部が移動する距離が関心領域Raの半径dxより小さい場合)(図6参照)、デバイス先端部が配置された血管部位に対するデバイス操作は困難と判定する。
そして、第1の判定及び第2の判定の何れにおいても当該血管部位に対するデバイス操作は困難と判定した場合、この血管部位に対するデバイス操作性難易度は高いと判定する。
一方、先端移動方向判定部545は、デバイス先端位置検出部542から供給される基準時刻ta及び判定時刻tbにおけるデバイス先端部の位置情報あるいは基準時刻taから判定時刻tbまでの期間Δτにおけるデバイス先端部の位置情報に基づいてデバイス先端部の移動方向(挿入方向)を検出する。
図7は、デバイス操作判定部54が備える各ユニットの動作を示すタイムチャートであり、所定周期ΔTの基準時刻t1a、t2a、t3a・・・とこれらの基準時刻からΔτ後の判定時刻t1b、t2b、t3b、・・・が予め設定され、図7(a)に示した基準時刻t1a、t2a、t3a・・・を基準とする期間Δτにおいて透視画像データ、デバイス透過データ及びデバイス移動領域データの生成、関心領域の設定、デバイス先端位置の検出等が所定間隔で繰り返し行なわれる。又、図7(b)に示した判定時刻t1b、t2b、t3b、・・・では、デバイス透過データに基づくデバイス先端位置の検出、デバイス操作性難易度の判定及びデバイス先端部移動方向の検出が行なわれる。
次に、図4に示した支援画像データ生成部55は、図示しない3次元画像データ生成部、画像データ合成部及び記憶部を備えている。
前記3次元画像データ生成部は、先ず、操作性難易度判定部544から供給されるデバイス操作性難易度の判定結果を受信する。そして、この判定結果において当該血管部位に対するデバイス操作性難易度は高いと判定された場合、3次元血管データ記憶部52に保存されている3次元血管データを読み出し、関心領域設定部543から供給される関心領域情報に基づいて前記3次元血管データに3次元的な関心領域(第2の関心領域)を設定する。
次いで、前記記憶部に予め保管されたレンダリング処理用プログラムを読み出し、先端移動方向検出部545から供給されるデバイス先端部の移動方向(挿入方向)を視線方向として前記関心領域に囲まれた3次元血管データをレンダリング処理し局所的な3次元血管画像データ(第1の3次元血管画像データ)を生成する。
更に、前記3次元画像データ生成部は、3次元血管データ記憶部52に保存されている3次元血管データを上述のレンダリング処理用プログラムを用いてレンダリング処理し広範囲な3次元血管画像データ(第2の3次元血管画像データ)を生成する。次いで、前記画像データ合成部は、第2の3次元血管画像データに第1の3次元血管画像データを重畳して支援画像データを生成する。
一方、操作性難易度判定部544から供給されるデバイス操作性難易度の判定結果において当該血管部位に対するデバイス操作性難易度は低いと判定された場合、前記3次元画像データ生成部は、3次元血管データ記憶部52に保存されている3次元血管データをレンダリング処理して広範囲な3次元血管画像データ(第2の3次元血管画像データ)のみを生成する。
図8は、支援画像データ生成部55によって生成される支援画像データの具体例を示したものであり、支援画像データ生成部55が備える前記画像データ合成部は、第2の3次元血管画像データIm2におけるデバイス操作が困難と判定された血管部位(図6(a)参照)に関心領域Raを示した領域マーカRxを重畳し、更に、関心領域Raに対して生成された第1の3次元血管データIm1を第2の3次元血管データIm2における前記血管部位の観察を妨げない位置に重畳して支援画像データImaを生成する。
図1へ戻って、表示部6は、支援画像データ生成部55において生成された支援画像データやロードマップデータ生成部53において生成されたロードマップ画像データを表示する機能を有し、これらの画像データやその付帯情報である数字及び各種文字などを合成して表示用データを生成する表示データ生成回路と、上記画像データや付帯情報データに対してD/A変換やTVフォーマット変換を行なって映像信号を生成する変換回路と、この映像信号を表示する液晶、あるいはCRTのモニタ(何れも図示せず)を備えている。
例えば、表示部6は、ロードマップデータを表示する診断/治療用モニタと支援画像データを参照表示する参照用モニタを備えている。図9は、ロードマップデータ及び支援画像データの表示例を示したものであり、図9(a)は、診断/治療用モニタに表示されたロードマップデータImrを、又、図9(b)は、参照用モニタに表示された支援画像データImaを夫々示している。尚、ロードマップデータ及び支援画像データの観察は、通常、図9に示すように独立した2つのモニタを用いて行なわれるが、これらの画像データを同一のモニタに表示しても構わない。この場合、前記表示データ生成回路は、支援画像データ生成部55から供給される支援画像データとロードマップデータ生成部53から供給されるロードマップデータを合成して表示データを生成する。
次に、図1に示した機構部8は、被検体150の周囲に配置されたX線発生部1、X線検出部2及びこれらを保持するCアーム4を所定方向に回動/移動するCアーム移動機構81と、X線発生部1及びX線検出部2の平面検出器21を被検体150の体軸方向に相対的に移動させるために、天板7を被検体150の体軸方向に移動する天板移動機構82と、Cアーム移動機構81及び天板移動機構82の移動を制御する機構制御部83を備えている。
そして、上述の機構制御部83は、システム制御部10から供給される制御信号に従って被検体150の撮影対象部位に対し最適な画像倍率(即ち、X線管焦点―X線検出器間距離)を設定し、Cアーム移動機構81及び天板移動機構82の移動を制御して被検体150に対し撮影方向や撮影位置の設定を行なう。更に、このとき設定した撮影方向や撮影位置の情報(撮影位置情報)をロードマップデータ生成部53へ供給する。
入力部9は、操作卓上に表示パネルやキーボード、トラックボール、ジョイスティック、マウス、選択ボタン等の入力デバイスを備えたインターラクティブなインターフェイスであり、被検体情報の入力、X線照射条件の設定、撮影位置や撮影方向を含む撮影条件の設定、支援画像データ表示モードの選択、各種コマンドの入力等を行ない、更に。閾値α、閾値β、関心領域サイズdx、期間Δτ、周期ΔT等の設定や更新を必要に応じて行なう。又、支援画像データを構成する第1の3次元血管画像データの視線方向をトラックボールやジョイスティック等の入力デバイスを用いて所望の方向に更新する機能を有している。
尚、上記X線照射条件としてX線管15に印加する管電圧、管電流、X線照射時間などがあり、被検体情報として被検体氏名、被検体ID,年齢、性別、体格、撮影対象部位(対象臓器)、検査方法、過去の検査履歴等がある。
次に、システム制御部10は、図示しないCPUと記憶回路を備え、入力部9から供給される各種の入力情報、設定情報及び選択情報は前記記憶回路に保存される。一方、前記CPUは、これらの情報に基づいてX線画像診断装置100が備えた上述の各ユニットを統括的に制御し、支援画像データやロードマップデータ等の生成/表示を行なう。
又、システム制御部10は、画像データ生成部5の3次元血管データ記憶部52と同様にネットワークIF11及びネットワーク12を介して別途設置された3次元ワークステーションに接続されており、前記CPUは、入力部9にて入力された被検体150の被検体情報を3次元ワークステーションに供給することにより、この3次元ワークステーションに予め保管されていた被検体150の3次元血管データはネットワーク12及びネットワークIF11を介して画像データ生成部5の3次元血管データ記憶部52に保存される。
(支援画像データの生成/表示手順)
次に、本実施例における支援画像データの生成/表示手順につき図10に示したフローチャートに沿って説明する。先ず、X線画像診断装置100の電源が投入された時点で、システム制御部10及び3次元血管データ記憶部52は、ネットワークIF11及びネットワーク12を介して別途設置された3次元ワークステーションに接続される。次いで、操作者は、入力部9において被検体情報の入力や支援画像データ表示モードの選択、更には、X線照射条件、撮影条件、閾値α、閾値β、関心領域サイズdx、期間Δτ、周期ΔTの設定等を行ない、これらの入力情報/設定情報/選択情報はシステム制御部10の記憶回路に保存される。
このとき、撮影条件の設定情報を入力部9からシステム制御部10を介して受信した機構部8の機構制御部83は、前記撮影条件に対応した移動制御信号をCアーム移動機構81及び天板移動機構82へ供給してCアーム4及び天板7を所望の位置へ移動させる(図10のステップS1)。
上述の初期設定が終了したならば、操作者は、入力部9において支援画像データ生成開始コマンドを入力し、このコマンド信号がシステム制御部10のCPUに供給されることにより支援画像データの生成が開始される。
支援画像データの生成に際し、システム制御部10は、先ず、上述のステップS1にて入力部9から入力され自己の記憶回路に保存された被検体150の被検体情報と3次元血管データに対する供給指示信号をネットワークIF11及びネットワーク12を介して3次元ワークステーションへ供給する。一方、上述の被検体情報と供給指示信号を受信した3次元ワークステーションは、予め保管された各種の3次元データや3次元血管データの中から抽出した被検体150の3次元血管データに撮影位置情報を付加し、ネットワーク12及びネットワークIF11を介して画像データ生成部5の3次元血管データ記憶部52に保存する(図10のステップS2)。
次いで、システム制御部10は、X線撮影のための駆動信号を高電圧発生部3のX線制御部31に供給する。この駆動信号を受信したX線制御部31は、既に設定されているX線照射条件に基づいて高電圧発生器32を制御して高電圧をX線発生部1のX線管15に印加し、X線管15は、X線絞り器16を介しカテーテル等のデバイスが挿入された被検体150に対してパルスX線を照射する。そして、被検体150を透過したX線は、この被検体150の後方に設けられたX線検出部2の平面検出器21によって検出される。
即ち、平面検出器21の検出素子51は、被検体150を透過したX線を受信して、そのX線照射強度に比例した信号電荷を検出素子51の電荷蓄積コンデンサ53に蓄積する。X線照射が終了すると、システム制御部10からクロックパルスが供給されたゲートドライバ22は、平面検出器21に対し駆動パルスを供給して検出素子51の電荷蓄積コンデンサ53に蓄積された信号電荷を列方向に順次読み出す。
このとき読み出された信号電荷は、投影データ生成部23における電荷・電圧変換器231において電圧に変換され、更に、A/D変換器232においてデジタル信号に変換された後パラレル・シリアル変換器233において時系列的な投影データに変換される。そして、画像データ生成部5の透視画像データ生成部51は、X線検出部2の投影データ生成部23から時系列的に供給される被検体150の投影データを自己の記憶回路に順次保存し、図7に示した最初の基準時刻t1aにおける2次元的な透視画像データを生成する(図10のステップS3)。
透視画像データの生成が終了したならば、画像データ生成部5のロードマップデータ生成部53は、機構部8の機構制御部83から供給される前記透視画像データの撮影位置情報を受信し、3次元血管データ記憶部52から読み出した被検体150の3次元血管データを前記撮影位置情報の撮影方向と同一の方向に投影して参照画像データを生成する。そして、この参照画像データに透視画像データ生成部51から供給される透視画像データを重畳して基準時刻t1aにおけるロードマップデータを生成する。次いで、表示部6は、得られたロードマップデータに対して所定の変換処理を行ない診断/治療用モニタに表示する(図10のステップS4)。
一方、デバイス操作判定部54のデバイス透過データ生成部541は、基準時刻t1aのX線撮影にて透視画像データ生成部51から供給される透視画像データに所定の閾値αを設定し、この閾値αより小さな画素値を有する画素を抽出することによりデバイス透過データを生成する。そして、得られたデバイス透過データを前記記憶回路の所定記憶領域に保存する(図10のステップS5)。
基準時刻t1aにおけるロードマップデータの生成/表示とデバイス透過データの生成/保存が終了したならば、基準時刻t1aを基準とする所定期間Δτにおいて上述のステップS3乃至ステップS5の手順が繰り返し行なわれる。そして、デバイス透過データ生成部541は、このとき時系列的に生成した複数のデバイス透過データを自己の記憶回路にて既に保存されている基準時刻t1aのデバイス透過データに重畳して保存することによりデバイス移動領域データを生成する。
一方、デバイス先端位置検出部542は、基準時刻t1aから所定期間Δτの間にデバイス透過データ生成部541から所定間隔で供給されたデバイス透過データに基づいてデバイス先端部の位置情報を検出し(図10のステップS6)、関心領域設定部543は、デバイス先端位置検出部542から供給された基準時刻t1aにおけるデバイス先端部の位置情報に基づいて、このデバイス先端部を中心とした半径dxの関心領域Raを設定する(図10のステップS7)。
次に、操作性難易度判定部544は、デバイス透過データ生成部541の記憶回路から読み出したデバイス移動領域データに関心領域設定部543から供給された上述の関心領域Raを重畳し(図5(b)及び図6(b)参照)、この関心領域Raに囲まれた移動領域の面積を算出する。次いで、この移動領域の面積と所定閾値βとの比較によりデバイス操作性難易度に対する第1の判定を行なう。
更に、操作性難易度判定部544は、先端位置検出部532から供給された基準時刻t1a及び判定時刻t1bにおけるデバイス先端部の位置情報と関心領域設定部543から供給された関心領域Raの情報に基づき、判定時刻t1bにおけるデバイス先端部が基準時刻t1aのデバイス先端部を中心として設定された半径dxを有する関心領域Raの内部に存在するか否かを検出することによってデバイス操作性難易度に対する第2の判定を行なう(図10のステップS8)。
そして、第1の判定あるいは第2の判定の少なくとも何れかにおいて当該血管部位に対するデバイス操作性難易度は低いと判定された場合、支援画像データ生成部55の3次元画像データ生成部は、3次元血管データ記憶部52から読み出した3次元血管データを自己の記憶部に予め保管されていたレンダリング処理用プログラムによりレンダリング処理して広範囲な3次元血管画像データ(第2の3次元血管画像データ)を生成し、表示部6は、この広範囲な3次元血管画像データを変換処理して参照用モニタに表示する(図10のステップS9)。
一方、第1の判定及び第2の判定において当該血管部位に対するデバイス操作性難易度は高いと判定された場合、デバイス操作判定部54の先端移動方向検出部545は、デバイス先端位置検出部542から供給される基準時刻t1a及び判定時刻t1bにおけるデバイス先端部の位置情報あるいは基準時刻t1aから判定時刻t1bまでの期間Δτにおけるデバイス先端部の位置情報に基づいてデバイス先端部の移動方向(挿入方向)を検出する(図10のステップS10)。
次に、支援画像データ生成部55の3次元画像データ生成部は、関心領域設定部543から供給された関心領域情報に基づき、3次元血管データ記憶部52から読み出した3次元血管データに3次元的な関心領域を設定する。次いで、この関心領域に囲まれた3次元血管データに対し前記デバイス先端部の移動方向(挿入方向)を視線方向とするレンダリング処理を行なって局所的な3次元血管画像データ(第1の3次元血管画像データ)を生成する(図10のステップS11)。
更に、前記3次元画像データ生成部は、3次元血管データ記憶部52に保存されている3次元血管データをレンダリング処理して広範囲な3次元血管画像データ(第2の3次元血管画像データ)を生成する(図10のステップS12)。
次いで、支援画像データ生成部55の画像データ合成部は、第2の3次元血管画像データに第1の3次元血管画像データを重畳して支援画像データを生成し、表示部6は、得られた支援画像データを変換処理して参照用モニタに表示する(図10のステップS13)。
基準時刻t1aを基準とする上述のステップS3乃至S13の手順が終了したならば、所定周期ΔTで設定された基準時刻t2a、t3a、・・・を基準とするステップS3乃至S13の手順が繰り返し行なわれ、更に、ステップS1の初期設定において設定された撮影位置や撮影方向が望ましくない場合、操作者は、入力部9の入力デバイスを用いて撮影条件を更新し、更新後の撮影条件に基づいてステップS2乃至S13の手順が繰り返される。
以上述べた本発明の実施例によれば、ロードマップデータの観察下にて行なわれるデバイス操作において、デバイス操作が困難な血管部位に対して生成されたデバイス挿入方向を視線方向とする局所的な3次元血管画像データをロードマップデータと共に観察することが可能となり、正確かつ安全なデバイス操作を短時間で行なうことができる。このため、検査あるいは治療に要する時間が短縮され、操作者や被検体に対する負担は大幅に軽減される。
特に、上述の局所的な3次元血管画像データの表示により、デバイスの挿入が困難な血管部位をデバイスの挿入方向から観察することができるため、正確なデバイス操作が可能となる。
又、上述の実施例によれば、予め収集された当該被検体の3次元血管データに基づいて生成された広範囲な3次元血管画像データと前記3次元血管データに基づいて生成された上述の局所的な3次元血管画像データとが重畳された支援画像データの観察が可能となるため、デバイス操作が困難な血管部位の位置を広範囲な3次元血管画像データにおいて確認することができる。
更に、デバイス操作が困難な血管部位の判定は、デバイス移動領域に基づく第1の判定基準とデバイス先端部の移動距離に基づく第2の判定基準によって行なわれ、デバイス先端部の移動距離やデバイスの移動領域の計測は、予め設定された期間や関心領域に対して行なわれるため、体動等にあまり影響されることなく正確な判定を行なうことが可能となる。
以上、本発明の実施例について述べてきたが、本発明は上述の実施例に限定されるものでは無く、変形して実施することが可能である。例えば、上述の実施例では、デバイス移動領域に基づく第1の判定基準とデバイス先端部の移動距離に基づく第2の判定基準によってデバイス操作が困難な血管部位の判定を行なう場合について述べたが、何れか一方の判定基準に基づいて前記血管部位の判定を行なってもよい。
又、デバイス先端部移動距離及びデバイス移動領域の計測と局所的な3次元血管データの生成は同一サイズdxを有する第1の関心領域及び第2の関心領域にて行なう場合について述べたが、夫々の関心領域サイズを独立に設定しても構わない。又、デバイス移動領域の計測は、デバイス透過データの全てを用いて行なってもよい。
一方、図8では、広範囲な3次元血管画像データにおけるデバイス操作が困難な血管部位に関心領域Raを示す領域マーカRxを重畳し、局所的な3次元血管データは別の位置に重畳して支援画像データを生成する場合について示したが、これに限定されるものではなく、例えば、図11に示すように広範囲な3次元血管データにおける前記血管部位に局所的な3次元血管データを重畳して支援画像データを生成してもよい。
更に、上述の実施例では、デバイス先端部が挿入された血管部位におけるデバイス操作性難易度が高い場合のみ、局所的な3次元血管画像データを広範囲な3次元血管画像データに重畳して支援画像データを生成する場合について述べたが、デバイス操作性難易度が低い場合には、広範囲な3次元血管データにおける前記血管部位の位置に縮小した局所的な3次元血管データを重畳し、デバイス操作性難易度が高い場合には、拡大した局所的な3次元血管データを前記血管部位の位置に重畳して支援画像データを生成してもよい。
又、デバイス操作性難易度が高い場合の支援画像データを表示する際、支援画像データあるいは局所的な3次元血管画像データの外枠等を点滅表示することにより、デバイス操作が困難な血管部位にデバイス先端部が到達したことを操作者に報知することが可能となる。
本発明の実施例におけるX線画像診断装置の全体構成を示すブロック図。 同実施例のX線画像診断装置が備えるX線発生部、X線検出部及び高電圧発生部の構成を示すブロック図。 同実施例における平面検出器の構成を示す図。 同実施例のX線画像診断装置が備える画像データ生成部の具体的な構成を示すブロック図。 同実施例におけるデバイス操作性難易度の判定基準を説明するための第1の図。 同実施例におけるデバイス操作性難易度の判定基準を説明するための第2の図。 同実施例におけるデバイス操作判定部の動作を示すタイムチャート。 同実施例における支援画像データの具体例を示す図。 同実施例におけるロードマップデータ及び支援画像データの表示例を示す図。 同実施例における支援画像データの生成/表示手順を示すフローチャート。 同実施例における支援画像データの変形例を示す図。
符号の説明
1…X線発生部
15…X線管
16…X線絞り器
2…X線検出部
21…平面検出器
22…ゲートドライバ
23…投影データ生成部
231…電荷・電圧変換器
232…A/D変換器
233…パラレル・シリアル変換器
3…高電圧発生部
31…X線制御部
32…高電圧発生器
4…Cアーム
5…画像データ生成部
51…透視画像データ生成部
52…3次元血管データ記憶部
53…ロードマップデータ生成部
54…デバイス操作判定部
541…デバイス透過データ生成部
542…デバイス先端位置検出部
543…関心領域設定部
544…操作性難易度判定部
545…先端移動方向検出部
55…支援画像データ生成部
6…表示部
7…天板
8…機構部
81…Cアーム移動機構
82…天板移動機構
83…機構制御部
9…入力部
10…システム制御部
11…ネットワークIF
12…ネットワーク
100…X線画像診断装置

Claims (12)

  1. 血管内にデバイスが挿入された被検体に対してX線を照射するX線発生手段と、
    このX線発生手段によって照射されたX線を検出して投影データを生成するX線検出手段と、
    前記投影データに基づいて生成された透視画像データにおける前記デバイスの移動領域及び先端部移動距離の少なくとも何れかに基づいて前記デバイスのデバイス先端部が挿入された血管部位におけるデバイス操作性難易度を判定する操作性難易度判定手段と
    め収集された前記被検体の3次元血管データを保存する3次元血管データ記憶手段と、
    前記デバイス操作性難易度の判定結果によりデバイス操作が困難と判定された血管部位における前記3次元血管データに基づいて支援画像データを生成する支援画像データ生成手段と、
    を備えたことを特徴とするX線画像診断装置。
  2. 前記透視画像データにおける前記デバイス先端部の移動方向を検出する先端移動方向検出手段を更に有し、
    前記支援画像データ生成手段は、前記デバイス操作性難易度の判定結果によりデバイス操作が困難と判定された血管部位における前記3次元血管データを用いて前記デバイス先端部の移動方向を視線方向とする局所的な第1の3次元血管画像データを生成し、更に、この第1の3次元血管画像データに基づいて支援画像データを生成することを特徴とする請求項1に記載のX線画像診断装置。
  3. 血管内にデバイスが挿入された被検体に対してX線を照射するX線発生手段と、
    このX線発生手段によって照射されたX線を検出して投影データを生成するX線検出手段と、
    前記投影データに基づいて生成された透視画像データにおける前記デバイスの移動領域及び先端部移動距離の少なくとも何れかに基づいて前記デバイスのデバイス先端部が挿入された血管部位におけるデバイス操作性難易度を判定する操作性難易度判定手段と、
    前記透視画像データにおける前記デバイス先端部の移動方向を検出する先端移動方向検出手段と、
    予め収集された前記被検体の3次元血管データを保存する3次元血管データ記憶手段と、
    前記デバイスが挿入された血管部位における前記3次元血管データを用いて前記デバイス先端部の移動方向を視線方向とする局所的な第1の3次元血管画像データを生成し、更に、前記デバイス操作性難易度の判定結果に基づいて拡大あるいは縮小した前記第1の3次元血管画像データを、前記3次元血管データを用いて生成した広範囲な第2の3次元血管画像データに重畳して支援画像データを生成する支援画像データ生成手段と、
    を備えたことを特徴とするX線画像診断装置。
  4. 前記透視画像データと第1の閾値との比較によりデバイス透過データを生成するデバイス透過データ生成手段と、
    前記デバイス透過データに基づいて前記デバイス先端部の位置を検出するデバイス先端位置検出手段と、を備え、
    前記操作性難易度判定手段は、前記デバイス先端部の位置情報に基づいて検出した所定期間における前記先端部移動距離に基づいて前記デバイス操作性難易度を判定することを特徴とする請求項又は請求項に記載したX線画像診断装置。
  5. 前記透視画像データと第1の閾値との比較によりデバイス透過データを生成し、更に、所定期間にて順次生成した複数からなる前記デバイス透過データを重畳することにより前記デバイスの移動領域が示されたデバイス移動領域データを生成するデバイス透過データ生成手段を備え、
    前記操作性難易度判定手段は、前記デバイス移動領域データに設定された所定サイズの第1の関心領域における前記移動領域の面積と第2の閾値との比較により前記デバイス操作性難易度を判定することを特徴とする請求項1乃至請求項に記載したX線画像診断装置。
  6. 前記デバイス透過データに基づいて前記デバイス先端部の位置を検出するデバイス先端位置検出手段と、
    前記デバイス先端部を中心として前記関心領域を設定する関心領域設定手段と、を備え、
    前記操作性難易度判定手段は、前記デバイス移動領域データに設定された前記第1の関心領域における前記移動領域の面積と前記第2の閾値との比較により前記デバイス操作性難易度を判定することを特徴とする請求項5に記載のX線画像診断装置。
  7. 前記先端移動方向検出手段は、前記デバイス先端位置検出手段が検出する前記デバイス先端部の位置情報に基づいて前記デバイス先端部の移動方向を検出することを特徴とする請求項又は請求項に記載したX線画像診断装置。
  8. バイス透過データに基づいて前記デバイス先端部の位置を検出するデバイス先端位置検出手段と、
    前記デバイス先端部を中心として所定サイズの3次元的な第2の関心領域を設定する関心領域設定手段と、を備え、
    前記支援画像データ生成手段は、前記第2の関心領域に囲まれた前記3次元血管データを用いて前記第1の3次元血管画像データを生成することを特徴とする請求項又は請求項に記載したX線画像診断装置。
  9. 前記支援画像データ生成手段は、前記3次元血管データを用いて広範囲な第2の3次元血管画像データを生成し、この第2の3次元血管画像データに前記第1の3次元血管画像データを重畳して前記支援画像データを生成することを特徴とする請求項1に記載したX線画像診断装置。
  10. 前記支援画像データ生成手段は、前記第2の3次元血管画像データにおけるデバイス操作が困難な血管部位に前記第1の3次元血管画像データあるいはこの第1の3次元血管画像データの領域マーカを重畳して前記支援画像データを生成することを特徴とする請求項2又は請求項に記載したX線画像診断装置。
  11. 前記支援画像データ生成手段は、前記デバイス操作性難易度の判定結果によりデバイス操作が困難と判定された前記第2の3次元血管画像データの血管部位に拡大した前記第1の3次元血管画像データを重畳して前記支援画像データを生成することを特徴とする請求項2記載のX線画像診断装置。
  12. ロードマップデータ生成手段と表示手段を備え、前記ロードマップデータ生成手段は、前記3次元血管データを前記透視画像データの撮影方向と同一の方向に投影して得られた参照画像データと前記透視画像データを重畳してロードマップデータを生成し、前記表示手段は、前記ロードマップデータと前記支援画像データを同時表示することを特徴とする請求項1乃至請求項に記載したX線画像診断装置。
JP2007282317A 2007-10-30 2007-10-30 X線画像診断装置 Active JP5075580B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007282317A JP5075580B2 (ja) 2007-10-30 2007-10-30 X線画像診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007282317A JP5075580B2 (ja) 2007-10-30 2007-10-30 X線画像診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009106547A JP2009106547A (ja) 2009-05-21
JP5075580B2 true JP5075580B2 (ja) 2012-11-21

Family

ID=40775754

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007282317A Active JP5075580B2 (ja) 2007-10-30 2007-10-30 X線画像診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5075580B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11191504B2 (en) 2018-07-31 2021-12-07 Canon Medical Systems Corporation X-ray diagnosis apparatus comprising a blood vessel running information acquiring function, a position specification function, and a diaphragm control function

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3667813B2 (ja) * 1995-04-18 2005-07-06 株式会社東芝 X線診断装置
JP2000342565A (ja) * 1999-06-01 2000-12-12 Toshiba Corp X線診断装置
JP4503389B2 (ja) * 2004-08-02 2010-07-14 株式会社日立メディコ 医用画像表示装置
JP2006055213A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 画像処理装置、及びプログラム
JP4794992B2 (ja) * 2005-11-16 2011-10-19 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 挿入モニタリング装置
JP4786307B2 (ja) * 2005-11-17 2011-10-05 株式会社東芝 画像処理装置
US7412023B2 (en) * 2006-02-28 2008-08-12 Toshiba Medical Systems Corporation X-ray diagnostic apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009106547A (ja) 2009-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4580628B2 (ja) X線画像診断装置及び画像データ生成方法
JP5173718B2 (ja) X線撮影装置
JP5439054B2 (ja) X線診断装置
JP2009022733A (ja) 医用診断支援装置、医用診断支援方法、及び放射線診断装置
JP2009082468A (ja) 画像表示装置及びx線診断治療装置
US20080317195A1 (en) Medical-diagnosis assisting apparatus, medical-diagnosis assisting method, and radiodiagnosis apparatus
JP2009160205A (ja) 医療支援装置、医療支援プログラム及び放射線撮影装置
US9474464B2 (en) X-ray image diagnostic apparatus
US20070183569A1 (en) Method for graphically following a movement of a medical instrument introduced into an object under examination
JP2006288554A (ja) X線診断装置及び画像データ生成方法
JP4473800B2 (ja) 治療用デバイス選択支援システム及び治療用デバイス選択方法
JP2005137798A (ja) X線撮像システム及びx線画像データ表示方法
JP4509470B2 (ja) X線診断装置
JP2004329729A (ja) X線診断装置及びx線撮影方法
JP2005198762A (ja) X線診断装置及び照射線量制御方法
JP2011234864A (ja) X線診断装置及び支援データ生成用制御プログラム
JP5366618B2 (ja) X線画像診断装置
JP2011036417A (ja) X線画像診断システム
JP5075580B2 (ja) X線画像診断装置
JP4772355B2 (ja) X線診断装置
JP2014012216A (ja) X線画像診断装置
JP7165600B2 (ja) X線診断装置及び医療情報処理装置
JP2005192856A (ja) X線診断装置及びx線画像データ表示方法
JP2014004491A (ja) X線診断装置
JP2023039814A (ja) 医用情報処理装置、x線診断装置、及び医用情報処理プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100930

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20111128

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20111206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120511

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120615

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120803

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120827

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5075580

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150831

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350