JP5074807B2 - エアーポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、圧搾エアーを貯留するエアー貯留槽を備えた小型軽量のエアーポンプに関する。
一般に、例えば自動車製造工場内の生産ラインにおいては、自動車の窓ガラス等の平滑面を備えたワークを工場内で移送する手段として、真空ポンプと吸着パッドとを用いたワーク吸着移送システムが採用されている。これは、図12に示すように、工場内にある大型の真空ポンプbから延出されたメイン導管gを複数の分岐導管iに分岐して各生産ラインまで行き渡らせ、各分岐導管iの先端を弁ユニットfの排気用電磁弁dを介して吸着パッドhに夫々接続するとともに、各吸着パッドhに弁ユニットfの真空破壊用電磁弁eから延出された給気導管jを夫々接続する一方、電源aに接続されたコントロールユニットcによって、前記排気用電磁弁d及び真空破壊用電磁弁eの切換作動を制御するように構成されている。そして、ワークwの移送に際しては、吸着パッドhの吸着面をワークwの平滑面に宛がう一方、真空破壊用電磁弁e内の給気通路を遮断状態とし、かつ排気用電磁弁d内の吸引通路を連通状態として、真空ポンプbで吸着パッドh内の空気を吸引して真空状態にすることにより、吸着パッドhにワークwを真空吸着させて移送し、移送後には排気用電磁弁d内の吸引通路を遮断状態とし、かつ真空破壊用電磁弁e内の給気通路を連通状態として、吸着パッドh内に大気を供給することにより、吸着パッドh内の真空を破壊してワークwを解放するものである。これにより、ワークwの表面を傷付けることなく、迅速にワークwを保持して、所望箇所へ移送できるようになっている。
ところで、上記のような構成のワーク吸着移送システムにあっては、ワークwの移送後に吸着パッドh内の真空破壊を行うに際して、吸着パッドh内に大気を供給しているため、ワーク解放のタクトタイムが遅く、迅速な解放動作が得られないという問題点があった。また、吸着パッドhによるワーク解放動作の迅速化を図るために、各吸着パッドh内に圧搾エアーを供給し得るようにした構成も知られているが、この場合には、圧搾エアーの生成源としてのコンプレッサや、各吸着パッドhに供給する大量の圧搾エアーを貯留可能な大型のサージタンク、及び該サージタンクから各吸着パッドhに圧搾エアーを供給するための給気配管等の大掛かりな設備を別途必要とする。このため、設備投資が高額となる上、大型のサージタンク及びコンプレッサの設置スペースや、圧搾エアーの供給用導管の配設スペースが必要であり、さらに該供給用導管の維持メンテナンスに費用や手間が掛かるといった問題点があった。
一方、本願出願人は、個々の吸着パッドhに直接取り付けて真空吸引し得る小型軽量の真空ポンプを先に提案している(特願2006-243734号参照)。かかる真空ポンプを用いれば、従来のワーク吸着移送システムにおける大型の真空ポンプbやメイン導管g及び複数の分岐導管i等を不要とし得る利点があるが、上記のような大型のサージタンクから各吸着パッドhに圧搾エアーを供給する場合における上述した問題点を回避するために、吸着パッドh内の真空破壊は、従来と同様に、吸着パッドh内に大気を供給することにより行っている。このため、ワーク解放のタクトタイムが遅く、迅速な解放動作が得られないという点において解決すべき課題が残されていた。
本発明は、かかる実状に鑑みてなされたものであって、個々の吸着パッドに直接取り付けて真空吸引し得るとともに、吸引したエアーを圧搾エアーとして貯留しておき、該圧搾エアーを吸着パッドに供給することにより、吸着パッドによるワーク解放動作の迅速化を達成し得る小型軽量のエアーポンプを提供することを目的とするものである。
本発明は、内空部を備えたポンプ筐体部と、該ポンプ筐体部に配設されて、前記内空部をピストン室とポンプ室とに区画する可撓性ダイヤフラムと、前記ピストン室内に進退可能に配設されて、前記ポンプ室側の一端が前記可撓性ダイヤフラムに連結されてなるピストンと、該ピストンを進退駆動して前記可撓性ダイヤフラムを往復移動させるピストン駆動手段と、前記ポンプ室に連通された第一弁室と外気とを連通する第一連通路と、該第一連通路の第一弁室側開口端に形成された第一弁座に開閉可能に座定される第一逆止弁と、前記ポンプ筐体部の側傍に連設されたエアー貯留槽と、該エアー貯留槽に連通された第二弁室と前記第一弁室とを連通する第二連通路と、該第二連通路の第二弁室側開口端に形成された第二弁座に開閉可能に座定される第二逆止弁と、前記エアー貯留槽に付設されて、少なくとも該エアー貯留槽内に貯留された圧搾エアーを吐出状態と非吐出状態とに選択的に切り換える電磁弁とを備えてなり、ピストン駆動手段がピストンを後退させて、ポンプ室の容積を拡張させると、第一弁室が外気に比して低圧となり、その差圧によって第一逆止弁が開放駆動されて、外気としてのエアーが第一連通路を介して第一弁室に流入し、次いで、ピストン駆動手段がピストンを進出させて、ポンプ室の容積を縮小させると、第一弁室が外気に比して高圧となり、その差圧によって第一逆止弁が閉鎖駆動されて第一連通路へのエアーの逆流が遮断され、該エアーが圧搾されるとともに、第二弁室が第一弁室に比して低圧である場合に、その差圧によって第二逆止弁が開放駆動されて、第一弁室の圧搾エアーが第二連通路を介して第二弁室に流入し、該第二弁室と連通したエアー貯留槽に圧搾エアーを送り込むようにしたことを特徴とするエアーポンプである。
ここで、ピストン駆動手段は、電動モータと、該電動モータの回転軸の回転運動をピストンの往復直線運動に変換する連接リンク部材とによって構成され得る。また、第一逆止弁及び第二逆止弁には、スプリング付勢により弁座に座着される公知のボール弁タイプ、円錐ポペットタイプ、ポペットタイプの逆止弁や、圧力差により弁座に座着される公知のスィングタイプ、アンブレラタイプの逆止弁等が適用可能であるが、これらのものに代えて、後述する弾性テーパ筒部の弾性座屈変形により軸心方向に沿って弾縮する新規構成の逆止弁を用いてもよい。
前記エアーポンプにあって、第一逆止弁及び/又は第二逆止弁が、各連通路の開口端を遮蔽する弾性遮蔽弁板が被着された硬質受圧盤と、該硬質受圧盤が一端に内嵌された径大筒部と、該径大筒部の他端にテーパ状に縮径する弾性テーパ筒部を介して連成された径小な被保持筒部とからなり、該被保持筒部に内部と連通する連通口が設けられている構成が提案される。
また、前記エアーポンプにあって、電磁弁が、エアー貯留槽内を外気と連通させる外気連通状態と、エアー貯留槽内に圧搾エアーを貯留する非吐出状態と、エアー貯留槽内に貯留された圧搾エアーを吐出させる吐出状態とに選択的に切り換えられるものである構成が提案される。
本発明は、ピストン駆動手段によってピストンが連続的に進退駆動されると、該ピストンの一端に連結されている可撓性ダイヤフラムが往復移動してポンプ室の容積の拡張と縮小とが繰り返され、このポンプ室の容積の拡張に伴って生じる第一逆止弁の開放駆動及び第二逆止弁の閉鎖駆動によって外気吸引作用が得られる一方、ポンプ室の容積の縮小に伴って生じる第一逆止弁の閉鎖駆動及び第二逆止弁の開放駆動によってエアーの圧搾作用及び圧搾エアーの押出し作用が得られ、この圧搾エアーの押出し作用によってエアー貯留槽に圧搾エアーを順次送り込むことができる。そして、電磁弁の非吐出状態への切り換えにより、該圧搾エアーをエアー貯留槽に貯留しておき、必要に応じて電磁弁を吐出状態に切り換えて、エアー貯留槽の圧搾エアーを吸着パッドに供給して真空破壊を行うことにより、大気を供給する場合に比して、ワーク解放のタクトタイムが速くなり、ワーク解放動作を迅速化することができる。
また、上記のように二つの逆止弁と可撓性ダイヤフラムとを備えた構成としたことによって、他の構成のエアーポンプに比して構造が簡単となり、小型軽量化することができるとともに、製作費が安価となる。そして、本発明にかかるエアーポンプを各吸着パッドに夫々取り付けて真空吸引及び真空破壊に用いることにより、従来のようなコンプレッサや、各吸着パッドに供給する大量の圧搾エアーを貯留可能な大型のサージタンク、及び該サージタンクから各吸着パッドに圧搾エアーを供給するための給気配管等の大掛かりな設備が不要となる。これにより、設備投資が少額で済むとともに、大型のサージタンク及びコンプレッサの設置スペースや、圧搾エアーの供給用導管の配設スペースが不要となり、さらに該供給用導管の維持メンテナンスに掛かる費用や手間も不要とすることができる。
また、前記第一逆止弁及び/又は第二逆止弁が、各連通路の開口端を遮蔽する弾性遮蔽弁板が被着された硬質受圧盤と、該硬質受圧盤が一端に内嵌された径大筒部と、該径大筒部の他端にテーパ状に縮径する弾性テーパ筒部を介して連成された径小な被保持筒部とからなり、該被保持筒部に内部と連通する連通口が設けられている構成にあっては、径大筒部と弾性テーパ筒部と被保持筒部とを弾性材によって一体成形することができ、弾性テーパ筒部の弾性座屈変形により、径大筒部を被保持筒部に対して軸心方向に沿って弾縮させることができるので、コイルスプリングを用いて弁体を弁座に座着する従来公知のボール弁タイプ、円錐ポペットタイプ、ポペットタイプの逆止弁に比して、構造を簡略化することができるとともに、弾性テーパ筒部が弾性座屈変形することによって、一定のスプリング力を安定的に発生させることができる。即ち、コイルスプリングを用いる従来の逆止弁にあっては、スプリング力に抗して弁体を開放させる際の負荷が大きく、弁体を開放させるための構造が複雑化してしまう問題があり、また、特にコイルスプリングを用いた場合は、スプリング力が安定しないという問題があったのであるが、これらの問題を解消することができる。さらに、弾性テーパ筒部の弾性座屈変形により、コイルスプリングに比して、微弱な力で弾縮させることができるため、圧力変動に対する応答性が向上するという利点もある。
また、被保持筒部に内部と連通する連通口が設けられているので、連通路の一端が連通する弁室内の圧力が該連通路に比して高くなると、その圧力が連通口を介して径大筒部の内部に導入され、該圧力を受ける硬質受圧盤によって弾性遮蔽弁板を弁座に対して均一に圧着させることができる。これによって逆止弁による連通路の遮蔽精度を向上させることができる。
また、前記電磁弁を、エアー貯留槽内を外気と連通させる外気連通状態と、エアー貯留槽内に圧搾エアーを貯留する非吐出状態と、エアー貯留槽内に貯留された圧搾エアーを吐出させる吐出状態とに選択的に切り換えられるものとした構成にあっては、非吐出状態でエアー貯留槽内に圧搾エアーを貯留すればエアー圧縮ポンプとして使用することができる一方、エアー貯留槽内を外気と連通させる外気連通状態に切り換えることにより、上記のようにエアー貯留槽に送り込まれる圧搾エアーを順次外気に放出することができるので、エアーポンプを真空発生ポンプとして使用することが可能となる。
以下に、本発明にかかるエアーポンプの一実施例を、図1〜図11に基づいて説明する。尚、説明の便宜上、図示した位置関係でエアーポンプの水平方向及び上下方向を定めているが、エアーポンプは様々な向きで使用可能であり、必ずしも水平方向及び上下方向が下記に限定されるものではない。
エアーポンプ1は、図1に示すように、上部に電動モータ3を備えている。該電動モータ3は支持ブラケット4に取り付けられており、該支持ブラケット4がポンプ筐体部2の上部に水平状に配設された支持基板5の端部によって支持されている。また、該電動モータ3の回転軸7には、後述する駆動リンク部6のカム駆動軸9がカップリング8を介して直列状に連結されている。ここで、該カップリング8は、コイルバネを用いた弾性軸継手であって、回転軸7とカム駆動軸9間の衝撃トルクの緩衝作用やねじり振動の減衰作用を生じるものとなっている。
前記支持基板5の上面には、図1,図2に示すように、カム駆動軸9を備えた駆動リンク部6が配設されている。一方、該支持基板5の下面には、シリンダ筒部10が上下方向に沿って配設され、さらに該シリンダ筒部10の下部に角筒状のポンプボディ11が連設されている。そして、該シリンダ筒部10とポンプボディ11とにより、本発明におけるポンプ筐体部2が構成されている。また、ポンプボディ11の側傍にはエアー貯留槽12がパッキン13を介して連設されており、さらに該エアー貯留槽12には、該エアー貯留槽12内を外気と連通させる外気連通状態と、エアー貯留槽12内に圧搾エアーを貯留する非吐出状態と、エアー貯留槽12内に貯留された圧搾エアーを吐出させる吐出状態とに選択的に切り換えられる電磁弁14が付設されている。尚、図示省略されているが、シリンダ筒部10とポンプボディ11、ポンプボディ11とエアー貯留槽12及びエアー貯留槽12と電磁弁14は、夫々ボルトを用いた緊締手段によって相互に連結することにより一体化されている。
前記支持基板5は、複数のボルト15によってシリンダ筒部10の上端に固定されている。該支持基板5には上下方向に開口した円形の貫通孔16が形成されており、該貫通孔16の両脇位置で支持基板5の上面には、駆動リンク部6を構成する一対の軸受17,17が配設されている。そして、該軸受17,17内のベアリング18,18によって前記カム駆動軸9が貫通孔16の上部を横断する状態で回転可能に横架されている。
前記カム駆動軸9には、円柱状の偏心カム19がカム駆動軸9と軸心方向が一致するようにして取付けられている。該偏心カム19はその軸心に直交するようにして外周から螺入された止めネジ20,20によってカム駆動軸9に固定されている。ここで、該偏心カム19は、図3に示すように、その中心から偏倚した位置でカム駆動軸9に止着されており、該カム駆動軸9が偏心軸となっている。
駆動リンク部6は、前記カム駆動軸9によって上部が軸支される連接リンク部材21を備えており、該連接リンク部材21の下半部が前記貫通孔16からシリンダ筒部10内に挿通されている。この連接リンク部材21の上部には、図1,図3に示すように、前記偏心カム19がベアリング22を介して回転可能に内嵌されており、これによって、カム駆動軸9が回転すると、偏心カム19の偏心回転作用を介して連接リンク部材21に上下方向の揺動が生じるようになっている。また、該連接リンク部材21の下部には、前記カム駆動軸9と平行な後述するピストンピン23がベアリング24を介して回転可能に連結されている。
前記シリンダ筒部10は、縦長円筒形に形成され、その周壁26に囲繞されたピストン室25が前記支持基板5の貫通孔16と連通している。また、該ピストン室25内には、ピストン27が上下方向に進退可能に配設されている。ここで、該ピストン室25の内周面には、無給油ブッシュ28が周設されており、該無給油ブッシュ28内に前記ピストン27が摺動可能に内嵌されている。
また、シリンダ筒部10の下端とポンプボディ11の上端との間には、図4に示すように、薄膜状の可撓性ダイヤフラム29が介装されている。そして、上述したようにシリンダ筒部10とポンプボディ11とで構成されるポンプ筐体部2は、その内空部30が、該可撓性ダイヤフラム29によって、上方のピストン室25と下方のポンプ室33とに区画されている。また、ポンプボディ11の上端面には、Oリング収納溝31が周成されており、該Oリング収納溝31内に収納されたOリング32によって、可撓性ダイヤフラム29とポンプボディ11間の気密が確保されている。
前記ピストン27の上端部には、前記連接リンク部材21の下部を上方から挿入可能な凹溝34が形成されており、該凹溝34を横断するようにピストンピン23が横架されている。そして、該ピストンピン23に、上述したように連接リンク部材21の下部がベアリング24を介して回転可能に連結されている。また、該ピストンピン23は、ピストン27の上端部に軸線と直交するようにして挿通されており、ピストン27の上端面から螺入された止めネジ76,76によって固定されている。
また、前記ピストン27の下端には、図4に示すように、該ピストン27の下部中央に形成されたネジ孔35に螺合されるネジ36によって円盤状の挟持部材37が取付けられており、該挟持部材37の上面とピストン27の下端面との間に上述した可撓性ダイヤフラム29が挟持されている。ここで、ピストン27の下端には、前記ネジ孔35を囲繞するようにして筒状突部38が下方突成されており、該筒状突部38を可撓性ダイヤフラム29の中心に形成された挿通孔39に挿通することにより、可撓性ダイヤフラム29を安定的に挟持するようにしている。また、挟持部材37の上端面には、Oリング収納溝40が周成されており、該Oリング収納溝40内に収納されたOリング41によって、可撓性ダイヤフラム29と挟持部材37間の気密が確保されている。かかる構成により、ピストン27の下端、即ち、ポンプ室33側の一端が、可撓性ダイヤフラム29に連結されている。
これまでに述べた構成にあって、電動モータ3が駆動して回転軸7が回転すると、カム駆動軸9と一体に偏心カム19が回転する。ここで、上述したようにカム駆動軸9は、偏心カム19の偏心軸となっているため、該偏心カム19が回転すると連接リンク部材21に上下方向の揺動が生じ、該連接リンク部材21の下部に連結されたピストン27がピストン室25内で上下方向に進退駆動されることとなる。そして、該ピストン27の下端が可撓性ダイヤフラム29に連結されていることにより、該ピストン27の上下方向の進退駆動に伴って可撓性ダイヤフラム29を上下方向に往復移動させることができる。そして、この電動モータ3と、該電動モータ3の回転軸7の回転運動をピストン27の往復直線運動に変換する連接リンク部材21を備えた駆動リンク部6とによって、ピストン27を進退駆動して可撓性ダイヤフラム29を往復移動させる本発明におけるピストン駆動手段が構成されている。
次に、ポンプボディ11の内部構成を説明する。
図1,図4に示すように、ポンプボディ11内に区画されたポンプ室33の下方には、円形中空状の第一弁室42が形成されており、該第一弁室42の上部に円盤状の弁保持部材43が配設されている。ここで、該弁保持部材43は、上方から挿通されてポンプボディ11に螺合される複数のボルト46によって固定されている。該弁保持部材43の中央部には、上下方向に開口した円形の弁保持孔44(図5参照)が形成されており、さらに該弁保持孔44の周囲に複数の通気孔45が形成されている。そして、該通気孔45によって前記第一弁室42とポンプ室33とが連通されている。
前記第一弁室42の内底面の中央には第一連通路47の一端が開口されており、該第一連通路47の他端はポンプボディ11の下面に突成された筒状連結部77の下端に開口されている。そして、該第一連通路47によって第一弁室42内と外気とが連通可能となっている。また、該第一連通路47の第一弁室42側開口端には第一弁座48が形成されており、該第一弁座48には第一逆止弁49が開閉可能に座定されている。尚、前記筒状連結部77には吸着パッド71(図11参照)が連結可能であり、その連結状態にあっては、吸着パッド71の内空と第一弁室42とが前記第一連通路47によって連通されることとなる。
前記第一逆止弁49及び後述する第二逆止弁65は、図6,図7に示すように、円形の弾性遮蔽弁板50が被着された硬質受圧盤51と、該硬質受圧盤51が一端に内嵌された径大筒部52と、該径大筒部52の他端にテーパ状に縮径する弾性テーパ筒部53を介して連成された径小な被保持筒部54とからなり、該径大筒部52と弾性テーパ筒部53及び被保持筒部54は弾性合成樹脂(プラスチックゴム)により一体成形されている。また、前記弾性遮蔽弁板50は合成ゴムで形成される一方、硬質受圧盤51は金属製となっており、両者は接着剤によって一体に接合されている。また、被保持筒部54の端部は開放端となっており、該開放端の開口を径大筒部52の内部と外部と連通する連通口55としている。さらに、被保持筒部54内には、透孔57を備えた補強板部56が設けられており、該補強板部56によって被保持筒部54の径方向の座屈変形を防止するようにしている。尚、該補強板部56は必須ではなく除去することも可能である。
前記第一逆止弁49は、図4に示すように、被保持筒部54を弁保持部材43の弁保持孔44に内嵌することにより、第一弁室42内に位置保持された状態で配設されている。ここで、第一逆止弁49は、弾性テーパ筒部53の弾性座屈変形を介して若干弾縮した状態で配設されており、弾性遮蔽弁板50を第一弁座48に圧接させるようにしている。これにより、第一弁室42内と第一連通路47内に圧力差がない定常時には、第一連通路47が第一逆止弁49によって遮蔽されるようになっている。
また、第一弁座48には、第一連通路47の開口端を囲繞するようにして環状突条58が第一弁室42側に向けて突成されている。これにより、第一逆止弁49の弾性遮蔽弁板50を環状突条58に線接触状に当接させて、その接触圧を高め、第一連通路47の遮蔽精度を向上させ得るようになっている。
一方、前記第一弁室42の側方には、図1,図4に示すように、ポンプボディ11の一側面部と、該一側面部にパッキン13を介して当接するエアー貯留槽12の厚肉状側壁部59とを対向状に穿つことにより、円形中空状の第二弁室60が横向きに形成されている。該第二弁室60の側部に位置する厚肉状側壁部59には、左右方向に開口した円形の弁保持孔61が形成されており、さらに該弁保持孔61の周囲に複数の通気孔62が形成されている。そして、該通気孔62によって前記第二弁室60とエアー貯留槽12とが連通されている。
また、前記第二弁室60の内底面の中央には第二連通路63の一端が開口されており、該第二連通路63の他端は第一弁室42の側壁面に開口されている。そして、該第二連通路63によって第二弁室60と第一弁室42とが連通可能となっている。また、該第二連通路63の第二弁室60側開口端には第二弁座64が形成されており、該第二弁座64には第二逆止弁65が開閉可能に座定されている。ここで、該第二逆止弁65は、上述した第一逆止弁49と同一構成であり、共通する構成部分に第一逆止弁49と同一符号を付して重複説明を省略する。
そして、前記第二逆止弁65は、図4に示すように、被保持筒部54を厚肉状側壁部59の弁保持孔61に内嵌することにより、第二弁室60内に位置保持された状態で配設されている。ここで、第二逆止弁65は、弾性テーパ筒部53の弾性座屈変形を介して若干弾縮した状態で配設されており、弾性遮蔽弁板50を第二弁座64に圧接させるようにしている。これにより、第一弁室42内とエアー貯留槽12内に圧力差がない場合には、第二連通路63が第二逆止弁65によって遮蔽されるようになっている。
また、第二弁座64には、第二連通路63の開口端を囲繞するようにして環状突条66が第二弁室60側に向けて突成されている。これにより、第二逆止弁65の弾性遮蔽弁板50を環状突条66に線接触状に当接させて、その接触圧を高め、第二連通路63の遮蔽精度を向上させ得るようになっている。
また、図1に示すように、電磁弁14が取付けられるエアー貯留槽12の薄肉状側壁部67には、電磁弁14内の給気ポート78(図8参照)に連通する給気孔68が形成されている。さらに、電磁弁14には、内部の第一排気ポート79(図8参照)に連通する供給導管69が接続されている。
ここで、電磁弁14は、図8に示すように、給気ポート78,第一排気ポート79,第二排気ポート80を内部に備えたライン選択用の3位置3ポート切換弁が適用可能であり、ノーマル位置で、給気ポート78と第一排気ポート79及び第二排気ポート80とが遮断されてエアー貯留槽12内に圧搾エアーを貯留する非吐出状態と、第一オフセット位置(図中右側位置)で、給気ポート78と第一排気ポート79とが連通状態となり、エアー貯留槽12内に貯留された圧搾エアーを供給導管69に吐出させる吐出状態と、第二オフセット位置(図中左側位置)で、給気ポート78と第二排気ポート80とが連通状態となり、エアー貯留槽12内を外気と連通させる外気連通状態とに選択的に切り換えられるようになっている。その他、図面において符号70は電磁弁14に接続された電線を示す。
尚、上述したエアーポンプ1は、横幅137mm,高さ84mm,奥行き42mm程度の外形寸法で製作可能であり、一般的なエアーポンプに比して極めて小型かつ軽量なものとなっている。
かかる構成にあって、ピストン駆動手段によってピストン27が連続的に進退駆動されると、上述したように、該ピストン27の一端に連結されている可撓性ダイヤフラム29が上下方向に往復移動してポンプ室33の容積の拡張と縮小とが繰り返される。ここで、図9に示すように、可撓性ダイヤフラム29が上方に移動してポンプ室33の容積が拡張されると、第一弁室42が外気に比して低圧となり、その差圧によって第一連通路47内のエアーが第一逆止弁49を下方から押圧する。この押圧力により第一逆止弁49の弾性テーパ筒部53が上方に弾性座屈変形し、第一逆止弁49が軸心方向に沿って弾縮して、弾性遮蔽弁板50が第一弁座48から離間することにより、第一逆止弁49が開放駆動され、外気としてのエアーが第一連通路47を介して第一弁室42に流入する。尚、この時、第二弁座64に座定されている第二逆止弁65は、第二弁室60に比して低圧となる第一弁室42との差圧によって閉鎖状態が維持される。
次いで、図10に示すように、可撓性ダイヤフラム29が下方に移動してポンプ室33の容積が縮小されると、第一弁室42が外気に比して高圧となるとともに、それまで上方に弾性座屈変形していた第一逆止弁49の弾性テーパ筒部53がその弾性を介して旧位に復帰し、弾性遮蔽弁板50が第一弁座48に圧接する第一逆止弁49の閉鎖駆動によって、第一連通路47へのエアーの逆流が遮断され、該エアーが圧搾される。また、この時、被保持筒部54に設けられた連通口55を介して圧搾エアーの圧力が径大筒部52の内部に導入され、該圧力を受ける硬質受圧盤51によって弾性遮蔽弁板50が第一弁座48に対して均一に圧着される。これにより、第一連通路47が確実に遮蔽されることとなる。そして、上記のようにエアーが圧搾されることにより、第一弁室42に比して第二弁室60が低圧となると、その差圧によって第二連通路63内のエアーが第二逆止弁65を押圧する。この押圧力により第二逆止弁65の弾性テーパ筒部53が弾性座屈変形し、第二逆止弁65が軸心方向に沿って弾縮して、弾性遮蔽弁板50が第二弁座64から離間することにより、第二逆止弁65が開放駆動される。これにより、第一弁室42の圧搾エアーが第二連通路63を介して第二弁室60に流入し、さらにその圧搾エアーが第二弁室60と連通したエアー貯留槽12に送り込まれる。
このように、ピストン27の進退駆動に伴う可撓性ダイヤフラム29の往復移動によって、ポンプ室33の容積の拡張と縮小とが繰り返されることにより、ポンプ筐体部2内に外気を吸引して圧搾し、その圧搾エアーをエアー貯留槽12に順次送り込むことができる。ここで、エアー貯留槽12に付設されている電磁弁14を、上述した非吐出状態にしておくことにより、送り込まれた圧搾エアーをエアー貯留槽12に順次貯留することができる。尚、エアー貯留槽12内のエアー圧を、図示しない圧力センサーによって検知するようにすれば、該圧力センサーの検知信号に基づく電動モータ3の駆動制御よって、エアー貯留槽12内に常時所定圧の圧搾エアーを貯留することができる。
また、ポンプボディ11の下面に突成された筒状連結部77に、吸着パッド71(図11参照)を連結しておくことにより、該吸着パッド71内のエアーを吸引することができる。
次に、本発明にかかるエアーポンプ1の使用態様の一例を説明する。
図11は、一般的な工場内に設けられるワーク吸着移送システムを示し、エアーポンプ1は、吸着パッド71内のエアー吸引と真空破壊とに用いられている。このワーク吸着移送システムにおいて、個々の吸着パッド71には、本発明にかかるエアーポンプ1が直接取り付けられている。ここで、工場内に配置される電源73には複数のコントロールユニット74が夫々接続され、各コントロールユニット74にエアーポンプ1と圧力スイッチ75が夫々接続されている。具体的には、コントロールユニット74には上述したピストン駆動手段を構成する電動モータ3(図1参照)と、電磁弁14が接続され、コントロールユニット74に内蔵されたプログラムにより、電動モータ3と電磁弁14とを所要態様で駆動制御するようにしている。また、エアーポンプ1から延出された圧搾エアーの供給導管69が吸着パッド71に接続されている。また、前記圧力スイッチ75は、吸着パッド71内の真空度を確認するセンサー機能を有するとともに、該吸着パッド71内の真空度が適正であることを確認すると、リレー等がONとなって次工程への進行を可能とするものである。そして、電磁弁14を非吐出状態にして、電動モータ3が駆動されると、エアーポンプ1によって吸着パッド71内のエアーが吸引されるとともに、その吸引されたエアーがエアー貯留槽12(図1参照)内に貯留される。そして、このようにエアーポンプ1で吸着パッド71内の空気を吸引して真空状態にすることにより、吸着パッド71にワークwを真空吸着させて移送することができ、移送後には電磁弁14を吐出状態に切り換えてエアー貯留槽12内の圧搾エアーを供給導管69に吐出させ、該圧搾エアーを吸着パッド71内に供給することにより、吸着パッド71内の真空を破壊してワークwを解放することができるようになっている。
また、エアーポンプ1は、上記のようなワーク吸着移送システムでの使用だけでなく、電磁弁14を非吐出状態に切り換えて、エアー貯留槽12内に圧搾エアーを貯留すればエアー圧縮ポンプとして使用することができる一方、電磁弁14を外気連通状態に切り換えて、エアー貯留槽12内を外気と連通させることにより、エアー貯留槽12に送り込まれる圧搾エアーを順次外気に放出することができるので、真空発生ポンプとして使用することができる。従って、本発明にかかるエアーポンプ1は、小型軽量のエアー圧縮ポンプまたは真空発生ポンプとして種々の用途が期待される。
上述したように、本発明によれば、ピストン駆動手段によってピストン27が連続的に進退駆動されると、該ピストン27の一端に連結されている可撓性ダイヤフラム29が往復移動してポンプ室33の容積の拡張と縮小とが繰り返され、このポンプ室33の容積の拡張に伴って生じる第一逆止弁49の開放駆動及び第二逆止弁65の閉鎖駆動によって外気吸引作用が得られる一方、ポンプ室33の容積の縮小に伴って生じる第一逆止弁49の閉鎖駆動及び第二逆止弁65の開放駆動によってエアーの圧搾作用及び圧搾エアーの押出し作用が得られ、この圧搾エアーの押出し作用によってエアー貯留槽12に圧搾エアーを順次送り込むことができる。そして、電磁弁14の非吐出状態への切り換えにより、該圧搾エアーをエアー貯留槽12に貯留しておき、必要に応じて電磁弁14を吐出状態に切り換えて、エアー貯留槽12の圧搾エアーを吸着パッド71に供給して真空破壊を行うことにより、大気を供給する場合に比して、ワーク解放のタクトタイムが速くなり、ワーク解放動作を迅速化することができる。
また、上記のように二つの逆止弁49,65と可撓性ダイヤフラム29とを備えた構成としたことによって、他の構成のエアーポンプに比して構造が簡単となり、小型軽量化することができるとともに、製作費が安価となる。そして、本発明にかかるエアーポンプ1を各吸着パッド71に夫々取り付けて真空吸引及び真空破壊に用いることにより、従来のようなコンプレッサや、各吸着パッド71に供給する大量の圧搾エアーを貯留可能な大型のサージタンク、及び該サージタンクから各吸着パッド71に圧搾エアーを供給するための給気配管等の大掛かりな設備が不要となる。これにより、設備投資が少額で済むとともに、大型のサージタンク及びコンプレッサの設置スペースや、圧搾エアーの供給用導管の配設スペースが不要となり、さらに該供給用導管の維持メンテナンスに掛かる費用や手間も不要とすることができる。
尚、第一逆止弁49及び第二逆止弁65は、スプリング付勢により弁座に座着される公知のボール弁タイプ、円錐ポペットタイプ、ポペットタイプの逆止弁や、圧力差により弁座に座着される公知のスィングタイプ、アンブレラタイプの逆止弁等が適用可能であるが、これらのものに代えて、第一逆止弁49及び/又は第二逆止弁65を、各連通路47,63の開口端を遮蔽する弾性遮蔽弁板50が被着された硬質受圧盤51と、該硬質受圧盤51が一端に内嵌された径大筒部52と、該径大筒部52の他端にテーパ状に縮径する弾性テーパ筒部53を介して連成された径小な被保持筒部54とからなり、該被保持筒部54に内部と連通する連通口55が設けられている構成のものを用いた場合には、径大筒部52と弾性テーパ筒部53と被保持筒部54とを弾性材によって一体成形することができ、弾性テーパ筒部53の弾性座屈変形により、径大筒部52を被保持筒部54に対して軸心方向に沿って弾縮させることができるので、コイルスプリングを用いる従来公知の逆止弁に比して、構造を簡略化することができるとともに、弾性テーパ筒部53が弾性座屈変形することによって、一定のスプリング力を安定的に発生させることができる。さらに、弾性テーパ筒部53の弾性座屈変形により、コイルスプリングに比して、微弱な力で弾縮させることができるため、圧力変動に対する応答性を向上させることができる。
また、被保持筒部54に内部と連通する連通口55が設けられているので、該連通口55を介して圧力が径大筒部52の内部に導入され、該圧力を受ける硬質受圧盤51によって弾性遮蔽弁板50を弁座に対して均一に圧着させることができる。これによって逆止弁49,65による連通路47,63の遮蔽精度を向上させることができる。
また、電磁弁14を、エアー貯留槽12内を外気と連通させる外気連通状態と、エアー貯留槽12内に圧搾エアーを貯留する非吐出状態と、エアー貯留槽12内に貯留された圧搾エアーを吐出させる吐出状態とに選択的に切り換えられるものとすることにより、電磁弁14の非吐出状態でエアー貯留槽12内に圧搾エアーを貯留すればエアー圧縮ポンプとして使用することができる一方、電磁弁14を、エアー貯留槽12内を外気と連通させる外気連通状態に切り換えることにより、エアー貯留槽12に送り込まれる圧搾エアーを順次外気に放出することができるので、エアーポンプ1を真空発生ポンプとして使用することが可能となる。
エアーポンプ1の縦断正面図である。 エアーポンプ1の平面図である。 連接リンク部材21部分の拡大側断面図である。 ポンプ筐体部2とエアー貯留槽12の内部構成を示す部分拡大断面図である。 弁保持部材43の斜視図である。 逆止弁49,65の一部切欠分解斜視図である。 逆止弁49,65の拡大縦断面図である。 電磁弁14の内部構成を示す概略図である。 ポンプ室33の容積拡張時の作用説明図である。 ポンプ室33の容積縮小時の作用説明図である。 エアーポンプ1を用いたワーク吸着移送システムの概略図である。 吸着パッドh内に大気を供給する従来構成のワーク吸着移送システムの概略図である。
符号の説明
1 エアーポンプ
2 ポンプ筐体部
3 電動モータ(ピストン駆動手段)
6 駆動リンク部(ピストン駆動手段)
12 エアー貯留槽
14 電磁弁
25 ピストン室
27 ピストン
29 可撓性ダイヤフラム
30 内空部
33 ポンプ室
42 第一弁室
47 第一連通路
48 第一弁座
49 第一逆止弁
50 弾性遮蔽弁板
51 硬質受圧盤
52 径大筒部
53 弾性テーパ筒部
54 被保持筒部
55 連通口
60 第二弁室
63 第二連通路
64 第二弁座
65 第二逆止弁

Claims (2)

  1. 内空部を備えたポンプ筐体部と、
    該ポンプ筐体部に配設されて、前記内空部をピストン室とポンプ室とに区画する可撓性ダイヤフラムと、
    前記ピストン室内に進退可能に配設されて、前記ポンプ室側の一端が前記可撓性ダイヤフラムに連結されてなるピストンと、
    該ピストンを進退駆動して前記可撓性ダイヤフラムを往復移動させるピストン駆動手段と、
    前記ポンプ室に連通された第一弁室と、外気とを連通する第一連通路と、
    該第一連通路の第一弁室側開口端に形成された第一弁座に開閉可能に座定される第一逆止弁と、
    前記ポンプ筐体部の側傍に連設されたエアー貯留槽と、
    該エアー貯留槽に連通された第二弁室と、前記第一弁室とを連通する第二連通路と、
    該第二連通路の第二弁室側開口端に形成された第二弁座に開閉可能に座定される第二逆止弁と、
    前記エアー貯留槽に付設されて、少なくとも該エアー貯留槽内に貯留された圧搾エアーを吐出状態と非吐出状態とに選択的に切り換える電磁弁と
    を備えてなり、
    ピストン駆動手段がピストンを後退させて、ポンプ室の容積を拡張させると、第一弁室が外気に比して低圧となり、その差圧によって第一逆止弁が開放駆動されて、外気としてのエアーが第一連通路を介して第一弁室に流入し、
    次いで、ピストン駆動手段がピストンを進出させて、ポンプ室の容積を縮小させると、第一弁室が外気に比して高圧となり、その差圧によって第一逆止弁が閉鎖駆動されて第一連通路へのエアーの逆流が遮断され、該エアーが圧搾されるとともに、第二弁室が第一弁室に比して低圧である場合に、その差圧によって第二逆止弁が開放駆動されて、第一弁室の圧搾エアーが第二連通路を介して第二弁室に流入し、該第二弁室と連通したエアー貯留槽に圧搾エアーを送り込むようにしたものであって、
    第一逆止弁及び/又は第二逆止弁が、
    各連通路の開口端を遮蔽する弾性遮蔽弁板が被着された硬質受圧盤と、該硬質受圧盤が一端に内嵌された径大筒部と、該径大筒部の他端にテーパ状に縮径する弾性テーパ筒部を介して連成された径小な被保持筒部とからなり、該被保持筒部に内部と連通する連通口が設けられていることを特徴とするエアーポンプ。
  2. 電磁弁が、エアー貯留槽内を外気と連通させる外気連通状態と、エアー貯留槽内に圧搾エアーを貯留する非吐出状態と、エアー貯留槽内に貯留された圧搾エアーを吐出させる吐出状態とに選択的に切り換えられるものであることを特徴とする請求項1記載のエアーポンプ。
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