JP5074319B2 - 画像計測装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

画像計測装置及びコンピュータプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5074319B2
JP5074319B2 JP2008197673A JP2008197673A JP5074319B2 JP 5074319 B2 JP5074319 B2 JP 5074319B2 JP 2008197673 A JP2008197673 A JP 2008197673A JP 2008197673 A JP2008197673 A JP 2008197673A JP 5074319 B2 JP5074319 B2 JP 5074319B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
magnification
low
edge
magnification image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008197673A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010032471A (ja
Inventor
貴司 中務
泰孝 川
崇志 成瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Keyence Corp
Original Assignee
Keyence Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Keyence Corp filed Critical Keyence Corp
Priority to JP2008197673A priority Critical patent/JP5074319B2/ja
Publication of JP2010032471A publication Critical patent/JP2010032471A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5074319B2 publication Critical patent/JP5074319B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

本発明は、低倍率と高倍率とを切り替えて取得した画像データを用いて、計測対象物の形状を正確に計測する画像計測装置及びコンピュータプログラムに関する。
従来、計測対象物の形状を計測する装置として、計測対象物に光を照射し、照射した光の透過光又は反射光を受光レンズにより、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)等の撮像素子に結像させて画像を取得し、取得した画像をコンピュータ処理することにより計測対象物の形状を計測する画像計測装置がある。
計測対象物の画像は、受光レンズによって計測対象物に対して極めて正確な相似形とすることができる。画像上の寸法を受光レンズの倍率でキャリブレーションすることにより、画像上の寸法を実際の計測対象物の寸法と正確に関連付けることができる。したがって、画像上の計測対象物の形状を正確に特定することにより、実物の計測対象物の形状を正確に計測することができる。画像上の計測対象物の特定は、計測対象物と背景画像との境界部分(以下、エッジ部分)を検出することにより行われる。図15は、従来の画像上で指定されるエッジ検出領域の例示図である。図16は、従来のエッジ点に基づいて最小二乗法によって特定する形状の例示図である。図17は、従来のエッジ点を幾何学図形にフィッティングして得られる円を説明するための説明図である。
画像上でエッジを検出する場合、図15に示すようにエッジ部分周辺をマウスカーソルでクリック又はドラッグで囲む等してエッジ検出領域を指定する。エッジ部分は、計測対象物の画素と背景画像の画素との輝度値変化が激しい箇所であり、コンピュータは、指定された領域の画像データの中で例えば隣接する画素間の輝度差が所定の値より大きい箇所(画素間)を、図15に示すように複数のエッジ点として取得する。取得した複数のエッジ点は、例えば最小二乗法のような回帰分析法により、図16に示すように直線の幾何学図形にフィッティングし、算出された直線をエッジとして検出する。直線が点であっても同様に検出することができる。円形状についても直線と同様、図17に示すように隣接する画素間の輝度値変化が激しい箇所を複数の点として取得し、最小二乗法等によって算出することができる。
計測対象物自体の大きさ、計測対象部分の大きさは様々である。例えば、計測対象部分が比較的小さい円形状であり、低倍率で画像(以下、低倍画像)を取得した場合、得られるエッジ数が少なくなることから、正しい円形状を算出することができない。計測対象部分が比較的小さく、低倍画像で円形状を算出することができるエッジ数を得られる場合であっても、正確に計測するためには、より高い倍率で取得した画像(以下、高倍画像)が必要となる。一方で、倍率が高くなるにつれて一度に取得することができる画像領域は狭くなり、計測対象部分が比較的大きい場合には計測対象部分の画像全体を高倍画像で一度に表示することができないおそれがある。また、小さい計測対象部分を計測する場合、高倍率で計測するが、低倍率で計測対象物全体を俯瞰して計測対象物全体での計測対象部分の位置関係を確認した上で計測対象部分を計測する必要がある。したがって、計測対象部分の大きさに応じて、低倍率と高倍率とで取得した両方の画像を用いることが要求される。
画像計測装置で低倍画像及び高倍画像を取得するには、低倍率と高倍率とを切り替える必要がある。それには、例えば受光レンズ(対物レンズ)を交換する方法、レボルバ等の切替器を用いる方法、ズームレンズを用いる方法等、光学系を機械的に切り替える方法がある。上述のように小さい計測対象部分を計測する場合、計測対象物全体を俯瞰するときには光学系を低倍率に切り替え、広い視野で計測対象物の位置を確認して位置合わせをした後、光学系を高倍率に切り替えることにより、全体を俯瞰しながら小さい計測対象部分を高倍率で計測することができる。
しかし、小さい計測対象部分が複数存在する場合、低倍率で位置合わせをし、高倍率に切り替えて計測し、再び低倍率に切り替えて位置合わせをするというように、光学系の切り替えを何度も必要とし、操作が煩雑になるとともに計測に相当の時間を要することから、計測漏れ、計測位置の指定誤り等が生じやすい。
そこで、光学系を機械的に切り替えることなく低倍率と高倍率とを切り替える画像計測装置として、例えば特許文献1では、同一の光軸を有するとともに、ステージ上の測定対象物の像を低倍率と高倍率とで個別に投影可能な2眼2倍率の投影光学系を備えた位置計測装置が開示されている。特許文献1では、測定対象物の表面の所定位置に所定の第1マークと第1マークより小さい第2マークとを付し、第1マークを低倍率で撮像し、低倍率の像に基づいて投影光学系をステージに対して相対的に移動させることにより、第2マークを投影光学系の高倍率の視野中に配置するようにしている。
また特許文献2では、光路を2系統もって切り替えて使用する機構を有する光学式測定装置が開示されており、特許文献2中に図示されているように、対物レンズと1台のCCDカメラとの間の光路をビームスプリッタで分岐し、該光路に低倍率レンズを、分岐した光路に高倍率レンズを挿入した構造が示されている。また、分岐して高倍率レンズを挿入した光路の光をもう1台のCCDカメラに入射させた構造についても図示されている。
特開2000−346618号公報 特開平9−304682号公報
上述した特許文献1の位置計測装置では、測定対象物の表面にマークを付しているので、低倍率から高倍率に切り替える際にステージ上で測定対象物が移動した場合には、再度、低倍率の像に基づいて投影光学系をステージに対して相対的に移動させて配置し直さなければならなくなる。また、低倍率用の第1マークと高倍率用の第2マークとを、予め全ての測定対象物の表面に各倍率に合わせて付しておく必要があるため煩雑であるとともに、マークを付すことができない測定対象物もあるため適用範囲が制限される。
また上述した特許文献2では、小さい計測対象部分が複数存在する場合でも、光学系を機械的に切り替える必要がないので、光学系の切り替えに時間を要するということはない。しかし、低倍率で位置合わせをし、高倍率に切り替えて計測し、再び低倍率に切り替えて位置合わせをするという煩雑な作業を繰り返すために、計測に時間を要し、計測漏れ、計測誤り等が生じやすいという問題を解決するものではない。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、光学系を機械的に切り替えることなく低倍率又は高倍率で取得した画像を用いて、計測対象部分の大きさに応じて計測対象物の形状を精度良く、しかも簡便かつ迅速に計測することができる画像計測装置及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1発明に係る画像計測装置は、計測対象物を撮像した画像に基づいて計測対象物を計測する画像計測装置において、前記計測対象物に照射された光を受光レンズで受光し、該受光レンズから二方向に分岐した光のうちの一方向の光を低倍率の低倍側結像レンズを通して撮像素子に結像させる低倍側撮像手段と、前記二方向に分岐した光のうちの他方向の光を高倍率の高倍側結像レンズを通して撮像素子に結像させる高倍側撮像手段と、前記低倍側撮像手段で撮像した低倍画像、又は該低倍画像と同軸で前記高倍側撮像手段で撮像した高倍画像を、両画像の視野中心が画面上の略中心に位置するように表示する表示手段と、前記低倍画像上又は前記高倍画像上で、複数のエッジ部分の指定を受け付けるエッジ部分受付手段と、該エッジ部分受付手段で指定を受け付けた複数のエッジ部分を示す画像を前記低倍画像の略中央に移動させた場合に、複数の該エッジ部分を示す画像が一の高倍画像内に含まれるか否かを判断する判断手段と、該判断手段で複数の前記エッジ部分を示す画像が前記一の高倍画像内に含まれると判断した場合、前記一の高倍画像上で取得した該エッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて、前記計測対象物の計測値を算出する計測値算出手段とを備えることを特徴とする。
また、第2発明に係る画像計測装置は、第1発明において、指定を受け付けた複数のエッジ部分ごとに、前記低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができるか否かを判断するエッジ点判断手段と、該エッジ点判断手段で低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができないと判断した場合、複数の前記エッジ部分を一の高倍画像内で表示することができるか否かを判断する画像判断手段とを備え、前記判断手段は、前記画像判断手段で一の高倍画像内で表示することができると判断した複数のエッジ部分を示す画像を前記低倍画像の略中央に移動させた場合に、複数の該エッジ部分を示す画像が一の高倍画像内に含まれるか否かを判断するようにしてあり、前記計測値算出手段は、前記エッジ点判断手段で低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができると判断した場合、又は前記画像判断手段で一の高倍画像内で表示することができないと判断した場合には、前記低倍画像上で取得した複数の前記エッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて、前記計測対象物の計測値を算出するようにしてあることを特徴とする。
また、第3発明に係る画像計測装置は、第1又は2発明において、前記判断手段で複数の前記エッジ部分を示す画像が前記一の高倍画像内に含まれると判断した場合、前記低倍画像を前記高倍画像へ切り替える切替手段を備えることを特徴とする。
また、第4発明に係る画像計測装置は、第1乃至第3発明のいずれか1つにおいて、複数の前記エッジ部分を示す画像ごとに低倍画像上での該エッジ部分と前記計測対象物との相対的な位置関係に関する相対位置情報を記憶する位置記憶手段と、記憶された前記相対位置情報に基づいて、複数の前記エッジ部分を示す画像が前記一の高倍画像内に含まれるように、前記計測対象物を示す画像を誘導して移動させる誘導標識を、前記低倍画像上に表示する誘導表示手段とを備えることを特徴とする。
また、第5発明に係る画像計測装置は、第4発明において、前記計測値算出手段は、一の高倍画像内で表示することができない複数のエッジ部分を用いて計測される距離を、前記高倍画像上で取得した複数の該エッジ部分ごとのエッジ点の座標値と、記憶してある前記相対位置情報とに基づいて算出するようにしてあることを特徴とする。
次に、上記目的を達成するために第6発明に係るコンピュータプログラムは、計測対象物に照射された光を受光レンズで受光し、該受光レンズから二方向に分岐した光のうちの一方向の光を低倍率の低倍側結像レンズを通して撮像素子に結像させる低倍側撮像手段、及び前記二方向に分岐した光のうちの他方向の光を高倍率の高倍側結像レンズを通して撮像素子に結像させる高倍側撮像手段を備え、前記低倍側撮像手段及び前記高倍側撮像手段で計測対象物を撮像した画像に基づいて計測対象物を計測する画像計測装置で実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、前記画像計測装置を、前記低倍側撮像手段で撮像した低倍画像、又は該低倍画像と同軸で前記高倍側撮像手段で撮像した高倍画像を、両画像の視野中心が画面上の略中心に位置するように表示する表示手段、前記低倍画像上又は前記高倍画像上で、複数のエッジ部分の指定を受け付けるエッジ部分受付手段、該エッジ部分受付手段で指定を受け付けた複数のエッジ部分を示す画像を、前記低倍画像の略中央に移動させた場合に、複数の該エッジ部分を示す画像が一の高倍画像内に含まれるか否かを判断する判断手段、及び該判断手段で複数の前記エッジ部分を示す画像が前記一の高倍画像内に含まれると判断した場合、前記一の高倍画像上で取得した該エッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて、前記計測対象物の計測値を算出する計測値算出手段として機能させることを特徴とする。
また、第7発明に係るコンピュータプログラムは、第6発明において、前記画像計測装置を、指定を受け付けた複数のエッジ部分ごとに、前記低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができるか否かを判断するエッジ点判断手段、及び該エッジ点判断手段で低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができないと判断した場合、複数の前記エッジ部分が一の高倍画像内で表示することができるか否かを判断する画像判断手段として機能させ、前記判断手段を、前記画像判断手段で一の高倍画像内で表示することができると判断した複数のエッジ部分を示す画像を前記低倍画像の略中央に移動させた場合に、複数の該エッジ部分を示す画像が一の高倍画像内に含まれるか否かを判断する手段として機能させ、前記計測値算出手段を、前記エッジ点判断手段で低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができると判断した場合、又は前記画像判断手段で一の高倍画像内で表示することができないと判断した場合には、前記低倍画像上で取得した複数の前記エッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて、前記計測対象物の計測値を算出する手段として機能させることを特徴とする。
また、第8発明に係るコンピュータプログラムは、第6又は第7発明において、前記画像計測装置を、前記判断手段で複数の前記エッジ部分を示す画像が前記一の高倍画像内に含まれると判断した場合、前記低倍画像を前記高倍画像へ切り替える切替手段として機能させることを特徴とする。
また、第9発明に係るコンピュータプログラムは、第6乃至第8発明のいずれか1つにおいて、前記画像計測装置を、複数の前記エッジ部分を示す画像ごとに低倍画像上での該エッジ部分と前記計測対象物との相対的な位置関係に関する相対位置情報を記憶する位置記憶手段、及び記憶された前記相対位置情報に基づいて、複数の前記エッジ部分を示す画像が前記一の高倍画像内に含まれるように、前記計測対象物を示す画像を誘導して移動させる誘導標識を、前記低倍画像上に表示する誘導表示手段として機能させることを特徴とする。
また、第10発明に係るコンピュータプログラムは、第9発明において、前記計測値算出手段を、一の高倍画像内で表示することができない複数のエッジ部分を用いて計測される距離を、前記高倍画像上で取得した複数の該エッジ部分ごとのエッジ点の座標値と、記憶してある前記相対位置情報とに基づいて算出する手段として機能させることを特徴とする。
第1発明及び第6発明では、同軸で撮像した低倍画像又は高倍画像を、両画像の視野中心が画面上の略中心に位置するように表示するので、ステージ位置との関係を考慮することなく、低倍画像上での計測対象物の計測対象部分と高倍画像上での計測対象部分との位置関係を容易に把握することができる。また、低倍画像上又は高倍画像上で、複数のエッジ部分の指定を受け付け、受け付けた複数のエッジ部分を示す画像を低倍画像の略中央に移動させた場合に、複数のエッジ部分を示す画像が一の高倍画像内に含まれるときは、一の高倍画像上で取得したエッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて、計測対象物の計測値を算出する。これにより、低倍画像と高倍画像との切り替えごとに位置合わせを必要とせず、高倍画像で計測するべきエッジ部分を一の高倍画像内に確実に表示して計測することができ、計測対象部分の大きさ等に応じて精度よく簡便かつ迅速に計測対象物を計測することができる。
第2発明及び第7発明では、指定を受け付けた複数のエッジ部分が低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができるか否かを判断し、取得することができないと判断した場合、複数のエッジ部分を一の高倍画像内で表示することができるか否かを判断することにより、操作者は複数のエッジ部分を指定するだけで、高倍画像で適切に計測することができるエッジ部分か否かを判断する必要がなく、必要な場合には高倍画像上にて正しく計測することができる。また、エッジ点判断手段で低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができると判断した場合、又は画像判断手段で一の高倍画像内で表示することができないと判断した場合には、低倍画像上で取得した複数のエッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて計測対象物の計測値を算出することにより、低倍画像で適切に計測することができる複数のエッジ部分は低倍画像にて精度よく迅速に計測することができる。
第3発明及び第8発明では、判断手段で複数のエッジ部分を示す画像が一の高倍画像内に含まれると判断した場合、低倍画像を高倍画像へ切り替えることにより、より簡便かつ迅速に計測対象部分を計測することができる。
第4発明及び第9発明では、複数のエッジ部分を示す画像ごとに低倍画像上での該エッジ部分と計測対象物との相対的な位置関係に関する相対位置情報を記憶し、記憶された相対位置情報に基づいて、複数のエッジ部分を示す画像が一の高倍画像内に含まれるように、計測対象物を示す画像を誘導して移動させる誘導標識を低倍画像上に表示する。したがって、誘導標識に従って計測対象物を移動させるだけで、一の高倍画像内に複数のエッジ部分を正確に配置することができる。特に、エッジ部分が一の低倍画像外に存在する場合でも、エッジ部分を探すことがなく、簡便に配置することができる。また、複数の計測対象部分がある場合、誘導標識が表示されることによって、計測している計測対象部分に用いる複数のエッジ部分を確認することができるとともに計測し忘れることを防止することができる。
第5発明及び第10発明では、一の高倍画像内で表示することができない複数のエッジ部分を用いて計測される距離を、高倍画像上での複数のエッジ部分ごとのエッジ点の座標値と、記憶してある相対位置情報とから算出する。したがって、別個の高倍画像で取得した複数のエッジ部分ごとのエッジ点の座標値と、記憶してある低倍画像上でのエッジ部分と計測対象物との相対的な位置関係に関する相対位置情報とに基づいて、簡便かつ迅速に一の高倍画像内で表示することができない複数のエッジ部分を用いて計測される距離を精度良く計測することができる。特に、低倍画像では計測することが困難な小さい複数のエッジ部分を用いて計測される距離であっても、精度良く計測することが可能となる。
上記構成によれば、ステージ位置との関係を考慮することなく、低倍画像上での計測対象部分と高倍画像上での計測対象部分との位置関係を容易に把握することができ、低倍画像と高倍画像との切り替えごとに位置合わせをすることなく、高倍画像で計測したいエッジ部分を一の高倍画像内に確実に表示して精度よく計測することができ、計測対象部分の大きさ等に応じて精度よく簡便かつ迅速に計測対象物を計測することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る画像計測装置について、図面に基づいて具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像計測装置の構成を示す模式図である。図1に示すように本実施の形態1に係る画像計測装置1は、計測部2と制御ユニット3とで構成されており、計測部2にて撮像された画像データを制御ユニット3にて演算処理して、所望の形状の寸法等を計測する。
計測部2では、計測対象物20を計測部分へ移動させるステージ21を挟んで2組の照明装置が設置されている。まずステージ21上の計測対象物20を上方から照らすリング状の落射照明装置22が受光レンズユニット23に設置されている。落射照明装置22で照射された光は、計測対象物20の表面で反射して、受光レンズユニット23へ戻ってくる。これにより、計測対象物20の表面の凹凸、パターン等を撮像することができる。
また、ステージ21の下方には、計測対象物20を下方から照らす透過照明装置24が設置されている。透過照明装置24は、少なくとも光源241、反射機構242及びレンズ243で構成されており、光源241から照射された光を反射機構242にてステージ21側へ反射させ、レンズ243にてステージ21に対して略直交する方向の平行光へと変換する。これにより、計測対象物20が存在しない位置の光のみ透過して撮像することができる。
受光レンズユニット23は、少なくとも受光レンズ231、ビームスプリッタ232、高倍側結像レンズ部233、低倍側結像レンズ部236を備えている。高倍側結像レンズ部233は、結像するためのスリット234及び高倍側結像レンズ235で構成され、低倍側結像レンズ部236は、結像するためのスリット237及び低倍側結像レンズ238で構成されている。ビームスプリッタ232は、受光レンズ231からの光を二方向に分岐するプリズムである。例えばキューブ型、プレート型を使用することができる。キューブ型ビームスプリッタは、プレート型と比較して、ビームスプリッタを通過した光が屈折することがないので光軸がずれず、分岐角度のアライメント調整が容易なため好ましい。
図1では、落射照明装置22から発光した光が計測対象物20で反射した光及び透過照明装置24から発光して計測対象物20を透過した光を、高倍側結像レンズ部233及び低倍側結像レンズ部236へ誘導する一例を示している。ビームスプリッタ232により分岐された二方向の光は、低倍側結像レンズ部236及び高倍側結像レンズ部233の双方へ誘導される。
高倍側撮像装置25は、高倍側結像レンズ部233へ誘導された光をCCD、CMOS等の撮像素子251で結像させ、高倍画像データとして制御ユニット3へ送信する。同様に低倍側撮像装置26は、低倍側結像レンズ部236へ誘導された光をCCD、CMOS等の撮像素子261で結像させ、低倍画像データとして制御ユニット3へ送信する。上述の受光レンズ231及びビームスプリッタ232による二分岐光学系の構成により、光学系を機械的に切り替えることなく高倍画像データと低倍画像データとを同時に取得することができる。両画像データは電子的に切り替えて1つの画面上に表示することができ、また2つの画面上に別個に同時に表示することもできる。
図2は、本発明の実施の形態1に係る画像計測装置1の制御ユニット3の構成を示すブロック図である。図2に示すように本実施の形態1に係る画像計測装置1の制御ユニット3は、少なくともCPU(中央演算装置)33、メモリ等の記憶装置34、通信手段35及び上述したハードウェアを接続する内部バス36で構成されている。内部バス36を介して、入力装置であるマウス32、キーボード31、出力装置である表示装置27にも接続されている。
CPU33は、内部バス36を介して制御ユニット3の上述したようなハードウェア各部と接続されており、上述したハードウェア各部の動作を制御するとともに、記憶装置34に記憶されているコンピュータプログラムに従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。記憶装置34は、例えばSRAM、SDRAM等の揮発性メモリで構成され、コンピュータプログラムの実行時にロードモジュールが展開され、コンピュータプログラムの実行時に発生する一時的なデータ等を記憶する。
通信手段35は内部バス36に接続されており、通信線を介して高倍側撮像装置25、低倍側撮像装置26に接続され、高倍側撮像装置25、低倍側撮像装置26で撮像された画像データを受信する。また、インターネット、LAN、WAN等の外部のネットワークに接続されることにより、外部のコンピュータ等ともデータ送受信を行うことが可能となる。なお、記憶装置34に記憶されているコンピュータプログラムは、通信手段35を介して外部コンピュータからダウンロードされる。
制御ユニット3のCPU33は、低倍側撮像装置26で撮像した低倍画像の低倍画像データ、及び低倍画像と同軸で高倍側撮像装置25で撮像した高倍画像の高倍画像データを記憶する記憶手段331、低倍画像又は高倍画像を表示装置27に表示する表示手段332、低倍画像上又は高倍画像上で、複数のエッジ部分の指定を受け付けるエッジ部分受付手段333、指定を受け付けた複数のエッジ部分ごとに、低倍画像にて所定数のエッジ点を取得することができるか否かを判断するエッジ点判断手段336と、並びにエッジ点判断手段336で取得することができないと判断した場合、複数のエッジ部分を一の高倍画像内で表示することができるか否かを判断する画像判断手段337として機能する。
また、CPU33は、画像判断手段337にて表示することができると判断された複数のエッジ部分を示す画像を低倍画像の略中央に移動させた場合に、複数のエッジ部分を示す画像が一の高倍画像内に含まれるか否かを判断する判断手段334、判断手段334にて含まれると判断された場合、切り替えられた高倍画像上で取得した複数のエッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて、計測対象物の計測値を算出する計測値算出手段335、及び判断手段334にて複数のエッジ部分を示す画像が一の高倍画像内に含まれると判断した場合、低倍画像を高倍画像へ切り替える切替手段338としても機能する。
さらにCPU33は、複数のエッジ部分を示す画像の低倍画像上での計測対象物20との相対的な位置関係に関する相対位置情報を記憶する位置記憶手段341、及び記憶された相対位置情報に基づいて、複数のエッジ部分を示す画像が一の高倍画像内に含まれるように、計測対象物を示す画像を誘導して移動させる誘導標識を低倍画像上に表示する誘導表示手段342としても機能する。
記憶手段331は、高倍画像データ及び低倍画像データを互いに位置合わせをした状態で記憶装置34に記憶する。ここで、低倍画像と高倍画像とは、同じ受光レンズ231からの光をビームスプリッタ232で二方向に分岐した光のうちの各々一方向の光を高倍側結像レンズ235又は低倍側結像レンズ238を通して撮像素子251、261に結像させて得られているので、同軸で撮像されている。すなわち、低倍画像の視野中心と高倍画像の視野中心とが一致するように撮像されている。記憶手段331では、低倍画像と高倍画像とを特に位置合わせをする必要はなく、中心位置が一致する低倍画像の画像データ及び高倍画像の画像データをそのまま記憶しておくことにより、指定を受け付けたエッジ部分に応じて、適切な画像データを選択することができる。
表示手段332は、低倍側撮像装置26にて撮像した低倍画像、及び低倍画像と同軸で高倍側撮像装置25にて撮像した高倍画像を、両画像の視野中心が画面上の略中心に位置するように表示する。表示手段332は、通信手段35にて受信した低倍画像データ又は高倍画像データを、LCD、有機ELディスプレイ等の表示装置27で低倍画像又は高倍画像として表示させる。図3は、高倍画像の高倍視野と低倍画像の低倍視野との位置関係を説明する例示図である。図4は、低倍画像と高倍画像とを切り替えて表示する画像の例示図である。図4(a)は低倍画像であり、図4(b)は高倍画像である。
上述のように低倍画像と高倍画像とは同軸で撮像されているので、図3に示すように、低倍率で一度に取得できる画像領域である低倍視野範囲aの中心(低倍視野中心)cは、高倍率で一度に取得できる画像領域である高倍視野範囲bの中心(高倍視野中心)dと一致する。そこで、そのまま低倍画像及び高倍画像の各視野中心が各画像上の略中心に位置するように、低倍画像及び高倍画像を表示させることにより、低倍画像と高倍画像とは視野中心が略一致して位置合わせした状態で表示される。なお、低倍画像の画面上には、低倍視野範囲a全体を表示し、表示されない領域がないようにする。
低倍画像から高倍画像に切り替えて同一画面上に表示する場合、図4(a)に示すように低倍画像で中央部分eに表示されていた画像が、図4(b)に示すように高倍画像で拡大されて表示されるとともに、低倍画像上の中心部分及び高倍画像上の中心部分には同じ部分が表示される。なお、計測対象部分201は、計測対象物において寸法を計測したい箇所を示している。また、低倍画像上又は高倍画像上に表示される計測対象物20を示す画像等については、以下「を示す画像」を省略し、計測対象物20等として説明する場合がある。
図4(a)に示すように、計測対象部分201を計測するための円のエッジ部分は低倍画像上で小さく表示され、得られるエッジ数が少なく、例えば4つしか取得できないと正確に計測できないだけでなく、円として計測することも困難になる。図4(b)に示すように高倍画像上で、計測対象部分201を計測するための円のエッジ部分ではエッジ数を例えば10以上取得することができるので、正確な円を計測することができる。一方、図3に示す計測対象部分201は、高倍画面上では計測対象部分201全体が表示されないので計測困難であるとともに、低倍画面上にて計測対象部分201の両側の端部の位置に対応するエッジ位置を確保することができるため、低倍画像上にて計測する。
計測対象部分201の計測方法は、既知の方法で設定することができる。計測方法の設定には、計測対象部分201を計測するために用いる複数のエッジ部分の設定だけでなく、特定した計測対象部分201を計測するために計測対象物20のいずれのエッジ部分をどのように検出してどのように使用するかという設定も含む。予め記憶されているテンプレート等の計測設定用データを読み出して計測するようにしても良い。なお、計測対象部分201は、計測対象物20全体を俯瞰して計測対象部分201を把握し易い低倍画像上で設定するが、計測対象部分201が小さい場合等には高倍画像上で設定しても良い。また計測対象部分201の計測方法を設定する場合、計測対象部分201を計測するための複数のエッジ部分が高倍画像上で適切に計測することができるか否かを意識する必要はなく、既知の方法で設定する。計測対象部分201の計測方法が設定された後、エッジ部分受付手段333は計測対象部分201の距離を計測するための複数のエッジ部分の指定を受け付ける。
指定を受け付けた計測対象部分201を計測するための複数のエッジ部分は、高倍画像上で適切に計測することができるエッジ部分であるか否かが判断される。具体的には、低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができるか否かを判断され、取得することができないと判断された場合、エッジ部分が一の高倍画像内で表示することができるか否かが判断される。一の高倍画像内で表示することができると判断されたエッジ部分を、高倍画像上で適切に計測することができるエッジ部分(高倍対象エッジ部分)とする。なお、低倍画像上及び高倍画像上のいずれでも計測することができる複数のエッジ部分については、計測精度要求が高い場合には基準となるエッジ点の数を多く設定するようにし、計測精度要求の程度に応じて基準を設定することができる。
図5は、画像判断手段337が高倍対象エッジ部分であると判断したエッジ部分を用いて計測する計測対象部分201を通知する低倍画像の例示図である。図5に示すように、低倍画像で表示された計測対象物20において4箇所の計測対象部分201が矢印で示され、破線の矢印が高倍画像で高倍対象エッジ部分を用いて計測する計測対象部分201(高倍対象部分g)を示し、実線の矢印は低倍画像で所定数以上のエッジ点を取得することができるエッジ部分を用いて計測する計測対象部分201(低倍対象部分h)を示している。なお、高倍対象部分gの通知方法は、高倍対象エッジ部分を用いて計測する計測対象部分201であることを通知することができれば特に限定されるものではなく、低倍対象部分hと異なる色で表示しても良いし、ハイライト表示しても良い。
上述した計測対象部分201の設定及び高倍対象エッジ部分であるか否かの判断は、計測対象物20全体について撮像された一の低倍画像上で行われる。該低倍画像上での高倍対象部分gの計測に用いる高倍対象エッジ部分の計測対象物20との相対的な位置関係に関する相対位置情報が位置記憶手段341によって記憶装置34に記憶される。また該低倍画像上で低倍対象部分hが計測される。低倍対象部分hを計測した後、高倍対象部分gの計測に用いる高倍画像対象エッジ部分を低倍画像の略中央へ移動する。
具体的には、操作者がステージ21を移動させる、ステージ21上に載置された計測対象物20自体をステージ21上で移動させる等により、計測対象物20の高倍対象部分gの計測に用いる高倍対象エッジ部分を示す画像を中央部分eへ移動する。したがって、操作者は低倍画像上で計測対象部分と高倍画像の視野範囲との位置関係を直接把握することができ、ステージ21の位置から間接的に位置関係を求めることはないので、ステージ21の位置を把握する必要がない。ステージ21の位置に依存しないことから、不注意等によって誤ってステージ21を移動させる、ステージ21上に載置された計測対象物20をステージ21上で誤って移動させる等の誤りが生じた場合であっても、ステージ21との位置関係を把握し直す等の必要がなく、そのまま計測を続行することができる。
したがって、ステージ21は電動式である必要がなく、ステージ21の位置を把握するリニアスケール、ステージ21上に位置決めする治具等も必要ない。したがって、画像計測装置1を簡易な構成として安価に提供することが可能となる。なお、移動状態を確認するため、画面上にはステージ21上に載置された計測対象物20を連続的に撮像(モニタ)した低倍画像を表示する。
図6は、高倍対象部分gを中央部分eへ移動させる誘導標識の例示図である。図6(a)は高倍対象部分gが中央部分eから離れている状態を示し、図6(b)は高倍対象部分gが中央部分eの近くにある状態を示す。図6(a)に示すように中央部分eから離れている高倍対象部分g1を中央部分e方向へ移動し始めた場合、高倍対象部分g1を中央部分eへ誘導して移動させる誘導標識の矢印iを表示する。高倍対象部分g1が中央部分eに近くなるにつれ、図6(b)に示すように誘導標識の矢印iをより小さく表示する。なお、中央部分eへ移動させる必要があるのは、高倍対象部分gそのもの、すなわち高倍対象部分gの距離に相当する部分ではなく、高倍対象部分gの近傍に存在して高倍対象部分gの計測に用いる高倍対象エッジ部分であるが、高倍対象部分gが移動するものとして説明している。以降の移動の説明についても同様に省略して説明する場合がある。
矢印iは移動しながら常に高倍対象部分g1から中央部分eを指すように表示する。低倍画像上で高倍対象部分g1の動きをリアルタイムで追尾する方法としては、高速パターンサーチ、フレーム間差分監視等、既知の方法を採用することができる。図7は、高倍対象部分g1の動きを追尾する際の追尾対象画像の例示図である。図7(a)は追尾開始時の状態を示し、図7(b)は高倍対象部分g1を中央部分eに近づけた状態を示す。
図7(a)に示すように高倍対象部分g1を中央部分eへ移動させた場合、図7(b)に示すように計測対象物20の高倍対象部分g2近傍が低倍画像外になる。上述のように低倍画像の画面上には低倍視野範囲a全体が表示されているので、当然低倍視野範囲aの範囲外となる。上述の高倍対象部分g1の動きを追尾する方法で、計測対象物20全体を追尾対象画像とした場合、計測対象物20の一部が低倍視野範囲aの範囲外となって追尾できなくなるので、高倍対象部分g1近傍の領域jを示す画像を追尾対象画像とする。領域jは高倍対象部分g1近傍であるため、高倍対象部分g1が中央部分eへ移動する動きを追尾する間には、通常の動きをしている限り低倍視野範囲aの範囲内に存在する。
矢印iのような誘導標識によって、操作者は移動させている高倍対象部分g1を確認しながら移動させる方向を正確に把握することができる。また高倍対象部分g1と中央部分eとの距離に応じて矢印iのような誘導標識の大きさを変更することにより、操作者は移動するべき距離の長短を直感的に把握することができる。さらに追尾対象画像を高倍対象部分g1近傍の領域jを示す画像に限定することにより、計測対象物20の一部が低倍視野範囲aの範囲外に存在することになっても、影響なく高倍対象部分g1の動きを追尾することができる。
高倍対象部分g1を低倍画像の略中央へ移動させ、高倍対象部分g1の計測に用いる高倍対象エッジ部分が一の高倍画像内、すなわち中央部分e内に含まれるか否かは、判断手段334で判断される。図8は、切替手段338が低倍画像から切り替えた高倍画像の例示図である。図8(a)は切替前の低倍画面を示し、図8(b)は切替後の高倍画面を示す。図8(a)に示すように、低倍画像上で高倍対象部分g1を中央部分eまで移動し、判断手段334によって高倍対象部分g1が中央部分e内に存在すると判断された場合、図8(b)に示すように、切替手段338が低倍画像を高倍画像に切り替える。そして、計測値算出手段335が、高倍画面上での計測対象物20の計測対象部分201(高倍対象部分g1)の高倍対象エッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて、計測対象部分201の計測値を算出する。
本実施の形態1では、判断手段334で高倍対象部分g1の計測に用いる高倍対象エッジ部分が一の高倍画像(中央部分e)内に含まれると判断された場合、切替手段338が高倍画像に切り替えるが、操作者が切替入力ボタン、マウスのボタン等を押下することによって切り替えるようにしても良い。同様にして操作者が計測値算出手段335での計測を開始するようにしても良い。
高倍画像上で高倍対象部分g1を計測した後、低倍画像に切り替わる。図9は、高倍対象部分g1の計測後に高倍対象部分g2を中央部分eへ移動する過程の低倍画像の例示図である。図9(a)は高倍対象部分g1の計測直後に切り替えた低倍画像を示し、図9(b)は高倍対象部分g2が低倍視野範囲a内に入った低倍画像を示す。図9(a)に示すように、高倍対象部分g1の計測後に高倍画像から切り替えた低倍画像では、高倍対象部分g2は低倍画像外に存在する。
上述のように位置記憶手段341によって高倍対象部分g1、g2のエッジ部分の低倍画像上での計測対象物20との相対的な位置関係に関する相対位置情報が記憶装置34に記憶されているので、記憶されている位置関係に基づいて誘導表示手段342は高倍対象部分g2が中央部分eの範囲内に存在するように、図9(a)に示すように高倍対象部分g2を誘導して移動させる誘導標識の矢印kを表示する。誘導標識の矢印kは、図6に示した誘導標識の矢印iと同様に表示する。また誘導標識の矢印kは、高倍対象部分g2が低倍視野範囲aの範囲外と範囲内とに存在する場合に応じて、表示する色を変更しても良い。また誘導標識は、文字等を除外するものではない。
したがって、誘導標識に従って計測対象物20を移動させるだけで、一の高倍画像(中央部分e)内に計測対象部分の複数のエッジ部分を正確に配置することができる。特に、高倍対象部分g2の高倍対象エッジ部分が低倍画像外に存在する場合でも、高倍対象部分g2の高倍対象エッジ部分を探すことがなく、簡便に配置することができる。また、複数の高倍対象部分g1、g2がある場合、誘導標識が表示されることによって、計測している高倍対象部分g2に用いる高倍対象エッジ部分を確認することができ、誤って計測することを防止することができる。
上述した構成の画像計測装置1の動作について、フロ−チャートに基づいて詳細に説明する。図10は、本発明の実施の形態1に係る画像計測装置1の制御ユニット3のCPU33の処理手順を示すフローチャートである。
図10に示すように制御ユニット3のCPU33は、高倍側撮像装置25にて計測対象物20を撮像した高倍画像を取得し、低倍側撮像装置26にて同じ計測対象物20を同軸で撮像し、計測対象物20全体が撮像された低倍画像を取得する(ステップS1001)。CPU33は、取得した低倍画像の画像データである低倍画像データを記憶装置34へ記憶する(ステップS1002)。以降、CPU33は、同軸で撮像した低倍画像及び高倍画像を常に取得し、いつでも低倍画像又は高倍画像を表示できるようにしている。
CPU33は、記憶している低倍画像を表示装置27に表示する(ステップS1003)。CPU33は、図5に示すように表示された低倍画像上で、計測対象物20における複数の計測対象部分g1、g2、・・・の計測に用いる複数のエッジ部分の指定を受け付ける(ステップS1004)。なお、CPU33は、エッジ部分の指定とともに、いずれのエッジ部分をどのように使用するか等の指定を受け付けている。
CPU33は、指定を受け付けた計測対象部分のエッジ部分ごとに、エッジ部分が低倍画像にて所定数のエッジ点を取得することができるか否かを判断する(ステップS1005)。CPU33が、所定数のエッジ点を取得することができると判断した場合(ステップS1005:YES)、CPU33は、表示している低倍画像にて所定数のエッジ点を取得することができるエッジ部分であると判断した計測対象部分について、エッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて、計測対象部分の計測値を算出し(ステップS1006)、処理を終了する。
CPU33が、所定数のエッジ点を取得することができないと判断した場合(ステップS1005:NO)、CPU33は、エッジ部分を一の高倍画像内で表示することができるか否かを判断する(ステップS1007)。CPU33が、表示することができないと判断した場合(ステップS1007:NO)、CPU33は、表示している低倍画像にて所定数のエッジ点を取得することができるエッジ部分であると判断した計測対象部分について、エッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて、計測対象部分の計測値を算出し(ステップS1006)、処理を終了する。
CPU33が、エッジ部分を一の高倍画像内で表示することができると判断した場合(ステップS1007:YES)、CPU33は、一の高倍画像内で表示することができると判断したすべてのエッジ部分(高倍対象エッジ部分)の低倍画像上での計測対象物20との相対的な位置関係に関する相対位置情報を記憶装置34に記憶する(ステップS1008)。
CPU33は、撮像して取得している低倍画像を表示装置27に表示し(ステップS1009)、高倍対象部分gについて記憶された高倍対象部分gの計測に用いる高倍対象エッジ部分の相対位置情報に基づいて、例えば図6に示すように、高倍対象部分g1が一の高倍画像(中央部分e)内に含まれるように、計測対象物20を誘導して移動させる誘導標識の矢印iを表示する(ステップS1010)。誘導標識に従って、操作者がステージ21を動かす等して計測対象物20を移動する。
CPU33は、高倍対象エッジ部分を低倍画像の略中央に移動させ、高倍対象エッジ部分が一の高倍画像(中央部分e)内に含まれるか否かを判断する(ステップS1011)。CPU33が、高倍対象部分g1の計測に用いる高倍対象エッジ部分が一の高倍画像(中央部分e)内に含まれないと判断した場合(ステップS1011:NO)、CPU33は、含まれると判断するまでステップS1011の処理を繰り返す。具体的には、例えば計測対象物20が移動されて表示されている計測対象物20を示す画像の座標値が変わる度に判断する。
CPU33が、図8に示すように高倍対象部分g1の計測に用いる高倍対象エッジ部分が中央部分e内に存在すると判断した場合(ステップS1011:YES)、CPU33は、低倍画像を高倍画像へ切り替えて表示装置27に高倍対象部分g1を表示する(ステップS1012)。CPU33は、高倍画像上での高倍対象部分g1の計測に用いる高倍対象エッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて、高倍対象部分g1の計測値を算出する(ステップS1013)。CPU33は、全ての高倍対象部分gの計測値を算出したか否かを判断する(ステップS1014)。
CPU33が、全ての高倍対象部分の計測値を算出していないと判断した場合(ステップS1014:NO)、CPU33は、処理をステップS1010へ戻して上述した処理を繰り返す。CPU33が、全ての高倍対象部分の計測値を算出したと判断した場合(ステップS1014:YES)、CPU33は、処理を終了する。
以上のように本実施の形態1によれば、低倍画像、高倍画像とステージ21の位置との関係を考慮することなく、低倍画像上での計測対象部分と高倍画像での計測対象部分との位置関係を容易に把握することができる。また低倍画像と高倍画像との切り替えごとに位置合わせをする必要がなく、操作者はエッジ部分を指定するだけで、高倍画像上で適切に計測することができるエッジ部分か否かを判断する必要がない。したがって、高倍画像で計測するべきエッジ部分を一の高倍画像内に確実に表示して計測することができ、計測対象部分の大きさ等に応じて精度よく簡便かつ迅速に計測対象物を計測することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る画像計測装置1の構成は、実施の形態1と同様であることから、同一の符号を付することにより詳細な説明を省略する。図11は、本発明の実施の形態2に係る画像計測装置1の制御ユニット3の構成を示すブロック図である。図11に示すように本実施の形態2に係る画像計測装置1の制御ユニット3のハードウェア構成は、実施の形態1と同様であることから、同一の符号を付することにより、詳細な説明は省略する。
ただし本実施の形態2では、制御ユニット3のCPU33は、実施の形態1のようにエッジ点判断手段336及び画像判断手段337として機能するのではなく、エッジ部分受付手段333として機能する。エッジ部分受付手段333は、複数のエッジ部分の指定をを受け付け、受け付けたエッジ部分を高倍画像上で表示する。また計測値算出手段335は、実施の形態1とは異なり、一の高倍画像内で表示することができない複数のエッジ部分を用いて計測される距離を、高倍画像上での複数のエッジ部分(高倍対象エッジ部分)ごとのエッジ点の座標値と、記憶してある相対位置情報とから算出する。
図12は、一の高倍画像内で表示することができない複数のエッジ部分(高倍対象エッジ部分n1、n2)を用いて計測される距離mを計測する過程の例示図である。図12(a)は2つの高倍対象エッジ部分n1、n2の指定を受け付ける低倍画像を、図12(b)は一方の高倍対象エッジ部分n1を計測する高倍画像を、図12(c)は一方の高倍対象エッジ部分n1の計測終了後に戻した低倍画像を、図12(d)は他方の高倍対象エッジ部分n2を計測する高倍画像を、図12(e)は2つの高倍対象エッジ部分n1、n2の間の計測対象部分の距離mを計測する低倍画像を、それぞれ示している。
図12(a)に示すように、計測対象部分の距離mは、2つの小さい円のエッジ部分n1、n2を用いて計測される距離であるため、エッジ部分n2及びn1の各中心位置が定まらないと計測することができない。小さい円のエッジ部分n1、n2は、低倍画像で所定数のエッジ点を取得することができないエッジ部分(高倍対象エッジ部分n1、n2)であり、低倍画像では正確に計測することができない。また図12(b)及び(e)に示すように、高倍対象エッジ部分n1、n2は、一の高倍画像内で表示することができないので、当然計測対象部分の距離m全体も一の高倍画像内で表示することができず、計測対象部分の距離mを高倍画像上で計測することはできない。
したがって、図12(a)〜(e)に示すように、計測対象部分の距離mは、低倍画像と高倍画像とを切り替えて高倍対象エッジ部分n1、n2を1つずつ別個の高倍画像でエッジ点の座標値を取得した後、各エッジ部分のエッジ点の座標値と、記憶装置34に記憶してある高倍対象エッジ部分n1、n2の低倍画像上での各相対位置情報とから、計測対象部分の距離mを算出する。高倍対象エッジ部分n1、n2の低倍画像上での各相対位置情報としては、例えば高倍対象エッジ部分n2近傍の低倍画像上での計測対象物20との相対的な位置関係の情報、特に計測対象部分の距離mの両端近傍の相対的な位置関係の情報を記憶しておく。
上述した構成の画像計測装置1の動作について、フロ−チャートに基づいて詳細に説明する。図13は、本発明の実施の形態2に係る画像計測装置1の制御ユニット3のCPU33の処理手順を示すフローチャートである。
図13に示すように制御ユニット3のCPU33は、高倍側撮像装置25にて計測対象物20を撮像した高倍画像を取得し、低倍側撮像装置26にて同じ計測対象物20を同軸で撮像し、計測対象物20全体が撮像された低倍画像を取得する(ステップS1201)。CPU33は、取得した低倍画像の画像データである低倍画像データを記憶装置34へ記憶する(ステップS1202)。以降、CPU33は、同軸で撮像した低倍画像及び高倍画像を常に取得し、いつでも低倍画像又は高倍画像を表示できるようにしている。
CPU33は、記憶している低倍画像を表示装置27に表示する(ステップS1203)。CPU33は、図12に示すように表示された低倍画像上で、2つの高倍対象エッジ部分n1、n2の指定を受け付ける(ステップS1204)。なお、CPU33は、高倍対象エッジ部分n1、n2の指定とともに、高倍対象エッジ部分n1、n2をどのように使用して距離mを計測するかという指定も受け付けている。
CPU33は、指定を受け付けた2つの高倍対象エッジ部分n1、n2について、低倍画像上での計測対象物20との相対的な位置関係に関する相対位置情報を記憶装置34に記憶する(ステップS1205)。
CPU33は、撮像して取得している低倍画像を表示装置27に表示し(ステップS1206)、高倍対象エッジ部分n1について記憶された高倍対象エッジ部分n1の相対位置情報に基づいて、例えば図12(a)に示すように、高倍対象エッジ部分n1が一の高倍画像(中央部分e)内に含まれるように、計測対象物20を誘導して移動させる誘導標識の矢印iを表示する(ステップS1207)。誘導標識に従って、操作者がステージ21を動かす等して計測対象物20を移動する。
CPU33は、高倍対象エッジ部分n1を低倍画像の略中央に移動させ、高倍対象エッジ部分n1が一の高倍画像(中央部分e)内に含まれるか否かを判断する(ステップS1208)。CPU33が、高倍対象エッジ部分n1が一の高倍画像(中央部分e)内に含まれないと判断した場合(ステップS1208:NO)、含まれると判断するまでステップS1208の処理を繰り返す。具体的には、例えば計測対象物20が移動されて表示されている計測対象物20を示す画像の座標値が変わる度に判断する。
CPU33が、高倍対象部分n1が中央部分e内に存在すると判断した場合(ステップS1208:YES)、CPU33は、低倍画像を高倍画像へ切り替えて表示装置27に高倍対象部分n1を表示する(ステップS1209)。CPU33は、高倍画像上での高倍対象エッジ部分n1のエッジ点の座標値を取得する(ステップS1210)。CPU33は、全ての高倍対象エッジ部分n1、n2のエッジ点の座標値を取得したか否かを判断する(ステップS1211)。
CPU33が、全ての高倍対象エッジ部分のエッジ点の座標値を取得していないと判断した場合(ステップS1211:NO)、CPU33は、処理をステップS1207へ戻して上述した処理を繰り返す。CPU33が、全ての高倍対象エッジ部分の座標値を取得したと判断した場合(ステップS1211:YES)、CPU33は、2つの高倍対象エッジ部分n1、n2のエッジ点の座標値と、記憶してある相対位置情報とから、2つの高倍対象エッジ部分n1、n2の間の計測対象部分の距離mを算出する(ステップS1212)。
以上のように本実施の形態2によれば、別個の高倍画像で取得した複数のエッジ部分ごとのエッジ点の座標値と、記憶してある低倍画像上でのエッジ部分と計測対象物との相対的な位置関係に関する相対位置情報とから、簡便かつ迅速に一の高倍画像内で表示することができない複数のエッジ部分を用いて計測される距離を精度良く計測することができる。特に、低倍画像では計測することが困難な小さい複数のエッジ部分を用いて計測される距離であっても、精度良く計測することが可能となる。
なお、実施の形態2では、操作者が指定して受け付けたエッジ部分を高倍画像で表示して計測するようにしたが、実施の形態1のようにエッジ点判断手段及び画像判断手段を備え、受け付けたエッジ部分が高倍画像で適切に計測することができるエッジ部分であるか否かを判断するようにしても良い。
また、実施の形態1及び2では、低倍画像と高倍画像とを切り替えて1つの画面上に表示するようにしたが、並列に設けた2つの画面上に別個に低倍画像と高倍画像とを表示するようにしても良い。両画像を実際に見比べることができるので、両画像の位置関係をより把握し易くなり、計測対象物をステージ上に載置する場合等により容易になる。
図14は、他の画像計測装置1の構成を示す模式図である。図14に示すように、本画像計測装置1は、計測部2と外部コンピュータ4とで構成されており、計測部2にて撮像された画像データを外部コンピュータ4にて演算処理して、所望の形状の寸法等を計測する。
計測部2の構成及び機能は、上述した実施の形態1及び2と同様であることから、同一の符号を付することにより詳細な説明を省略する。外部コンピュータ4は、少なくともCPU(図示せず)及びメモリ等の記憶装置(図示せず)を備え、表示装置41、キーボード42、マウス43に接続されている。CPU(図示せず)は、高倍側撮像装置25及び低倍側撮像装置26から画像データを取得し、上述した実施の形態1及び2における制御ユニット3のCPU33と同様の処理を実行する。
その他、本発明は上記実施の形態1及び2に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内であれば多種の変形、置換等が可能であることは言うまでもない。
本発明の実施の形態1に係る画像計測装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る画像計測装置の制御ユニットの構成を示すブロック図である。 高倍画像の高倍視野と低倍画像の低倍視野との位置関係を説明する例示図である。 低倍画像と高倍画像とを切り替えて表示する画像の例示図である。 画像判断手段が高倍対象エッジ部分であると判断したエッジ部分を用いて計測する計測対象部分を通知する低倍画像の例示図である。 高倍対象部分を高倍画像の視野範囲へ移動させる誘導標識の例示図である。 高倍対象部分の動きを追尾する際の追尾対象画像の例示図である。 切替手段が低倍画像から切り替えた高倍画像の例示図である。 高倍対象部分の計測後に高倍対象部分を高倍画像の視野範囲へ移動する過程の低倍画像の例示図である。 本発明の実施の形態1に係る画像計測装置の制御ユニットのCPUの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る画像計測装置の制御ユニットの構成を示すブロック図である。 一の高倍画像内で表示することができない複数のエッジ部分を用いて計測される距離を計測する過程の例示図である。 本発明の実施の形態2に係る画像計測装置の制御ユニットのCPUの処理手順を示すフローチャートである。 他の画像計測装置の構成を示す模式図である。 従来の画像上で指定されるエッジ検出領域の例示図である。 従来のエッジ点に基づいて最小二乗法によって特定する形状の例示図である。 従来のエッジ点を幾何学図形にフィッティングして得られる円を説明するための説明図である。
符号の説明
1 画像計測装置
2 計測部
3 制御ユニット
20 計測対象物
21 ステージ
25 高倍側撮像装置
26 低倍側撮像装置
27 表示装置
31 キーボード
32 マウス
33 CPU
34 記憶装置
35 通信手段
36 内部バス
331 記憶手段
332 表示手段
333 エッジ部分受付手段
334 判断手段
335 計測値算出手段
336 エッジ点判断手段
337 画像判断手段
338 切替手段
341 位置記憶手段
342 誘導表示手段

Claims (10)

  1. 計測対象物を撮像した画像に基づいて計測対象物を計測する画像計測装置において、
    前記計測対象物に照射された光を受光レンズで受光し、該受光レンズから二方向に分岐した光のうちの一方向の光を低倍率の低倍側結像レンズを通して撮像素子に結像させる低倍側撮像手段と、
    前記二方向に分岐した光のうちの他方向の光を高倍率の高倍側結像レンズを通して撮像素子に結像させる高倍側撮像手段と、
    前記低倍側撮像手段で撮像した低倍画像、又は該低倍画像と同軸で前記高倍側撮像手段で撮像した高倍画像を、両画像の視野中心が画面上の略中心に位置するように表示する表示手段と、
    前記低倍画像上又は前記高倍画像上で、複数のエッジ部分の指定を受け付けるエッジ部分受付手段と、
    該エッジ部分受付手段で指定を受け付けた複数のエッジ部分を示す画像を前記低倍画像の略中央に移動させた場合に、複数の該エッジ部分を示す画像が一の高倍画像内に含まれるか否かを判断する判断手段と、
    該判断手段で複数の前記エッジ部分を示す画像が前記一の高倍画像内に含まれると判断した場合、前記一の高倍画像上で取得した該エッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて、前記計測対象物の計測値を算出する計測値算出手段と
    を備えることを特徴とする画像計測装置。
  2. 指定を受け付けた複数のエッジ部分ごとに、前記低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができるか否かを判断するエッジ点判断手段と、
    該エッジ点判断手段で低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができないと判断した場合、複数の前記エッジ部分を一の高倍画像内で表示することができるか否かを判断する画像判断手段と
    を備え、
    前記判断手段は、
    前記画像判断手段で一の高倍画像内で表示することができると判断した複数のエッジ部分を示す画像を前記低倍画像の略中央に移動させた場合に、複数の該エッジ部分を示す画像が一の高倍画像内に含まれるか否かを判断するようにしてあり、
    前記計測値算出手段は、
    前記エッジ点判断手段で低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができると判断した場合、又は前記画像判断手段で一の高倍画像内で表示することができないと判断した場合には、前記低倍画像上で取得した複数の前記エッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて、前記計測対象物の計測値を算出するようにしてあることを特徴とする請求項1記載の画像計測装置。
  3. 前記判断手段で複数の前記エッジ部分を示す画像が前記一の高倍画像内に含まれると判断した場合、前記低倍画像を前記高倍画像へ切り替える切替手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の画像計測装置。
  4. 複数の前記エッジ部分を示す画像ごとに低倍画像上での該エッジ部分と前記計測対象物との相対的な位置関係に関する相対位置情報を記憶する位置記憶手段と、
    記憶された前記相対位置情報に基づいて、複数の前記エッジ部分を示す画像が前記一の高倍画像内に含まれるように、前記計測対象物を示す画像を誘導して移動させる誘導標識を、前記低倍画像上に表示する誘導表示手段と
    を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像計測装置。
  5. 前記計測値算出手段は、一の高倍画像内で表示することができない複数のエッジ部分を用いて計測される距離を、前記高倍画像上で取得した複数の該エッジ部分ごとのエッジ点の座標値と、記憶してある前記相対位置情報とに基づいて算出するようにしてあることを特徴とする請求項4記載の画像計測装置。
  6. 計測対象物に照射された光を受光レンズで受光し、該受光レンズから二方向に分岐した光のうちの一方向の光を低倍率の低倍側結像レンズを通して撮像素子に結像させる低倍側撮像手段、及び
    前記二方向に分岐した光のうちの他方向の光を高倍率の高倍側結像レンズを通して撮像素子に結像させる高倍側撮像手段を備え、
    前記低倍側撮像手段及び前記高倍側撮像手段で計測対象物を撮像した画像に基づいて計測対象物を計測する画像計測装置で実行することが可能なコンピュータプログラムにおいて、
    前記画像計測装置を、
    前記低倍側撮像手段で撮像した低倍画像、又は該低倍画像と同軸で前記高倍側撮像手段で撮像した高倍画像を、両画像の視野中心が画面上の略中心に位置するように表示する表示手段、
    前記低倍画像上又は前記高倍画像上で、複数のエッジ部分の指定を受け付けるエッジ部分受付手段、
    該エッジ部分受付手段で指定を受け付けた複数のエッジ部分を示す画像を、前記低倍画像の略中央に移動させた場合に、複数の該エッジ部分を示す画像が一の高倍画像内に含まれるか否かを判断する判断手段、及び
    該判断手段で複数の前記エッジ部分を示す画像が前記一の高倍画像内に含まれると判断した場合、前記一の高倍画像上で取得した該エッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて、前記計測対象物の計測値を算出する計測値算出手段
    として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  7. 前記画像計測装置を、
    指定を受け付けた複数のエッジ部分ごとに、前記低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができるか否かを判断するエッジ点判断手段、及び
    該エッジ点判断手段で低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができないと判断した場合、複数の前記エッジ部分が一の高倍画像内で表示することができるか否かを判断する画像判断手段として機能させ、
    前記判断手段を、
    前記画像判断手段で一の高倍画像内で表示することができると判断した複数のエッジ部分を示す画像を前記低倍画像の略中央に移動させた場合に、複数の該エッジ部分を示す画像が一の高倍画像内に含まれるか否かを判断する手段として機能させ、
    前記計測値算出手段を、
    前記エッジ点判断手段で低倍画像上で所定数のエッジ点を取得することができると判断した場合、又は前記画像判断手段で一の高倍画像内で表示することができないと判断した場合には、前記低倍画像上で取得した複数の前記エッジ部分のエッジ点の座標値に基づいて、前記計測対象物の計測値を算出する手段として機能させることを特徴とする請求項6記載のコンピュータプログラム。
  8. 前記画像計測装置を、
    前記判断手段で複数の前記エッジ部分を示す画像が前記一の高倍画像内に含まれると判断した場合、前記低倍画像を前記高倍画像へ切り替える切替手段
    として機能させることを特徴とする請求項6又は7記載のコンピュータプログラム。
  9. 前記画像計測装置を、
    複数の前記エッジ部分を示す画像ごとに低倍画像上での該エッジ部分と前記計測対象物との相対的な位置関係に関する相対位置情報を記憶する位置記憶手段、及び
    記憶された前記相対位置情報に基づいて、複数の前記エッジ部分を示す画像が前記一の高倍画像内に含まれるように、前記計測対象物を示す画像を誘導して移動させる誘導標識を、前記低倍画像上に表示する誘導表示手段
    として機能させることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
  10. 前記計測値算出手段を、
    一の高倍画像内で表示することができない複数のエッジ部分を用いて計測される距離を、前記高倍画像上で取得した複数の該エッジ部分ごとのエッジ点の座標値と、記憶してある前記相対位置情報とに基づいて算出する手段として機能させることを特徴とする請求項9記載のコンピュータプログラム。
JP2008197673A 2008-07-31 2008-07-31 画像計測装置及びコンピュータプログラム Expired - Fee Related JP5074319B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008197673A JP5074319B2 (ja) 2008-07-31 2008-07-31 画像計測装置及びコンピュータプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008197673A JP5074319B2 (ja) 2008-07-31 2008-07-31 画像計測装置及びコンピュータプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010032471A JP2010032471A (ja) 2010-02-12
JP5074319B2 true JP5074319B2 (ja) 2012-11-14

Family

ID=41737108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008197673A Expired - Fee Related JP5074319B2 (ja) 2008-07-31 2008-07-31 画像計測装置及びコンピュータプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5074319B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5525953B2 (ja) 2010-07-29 2014-06-18 株式会社キーエンス 寸法測定装置、寸法測定方法及び寸法測定装置用のプログラム
JP5597056B2 (ja) 2010-08-02 2014-10-01 株式会社キーエンス 画像測定装置、画像測定方法及び画像測定装置用のプログラム
JP5547105B2 (ja) * 2011-02-01 2014-07-09 株式会社キーエンス 寸法測定装置、寸法測定方法及び寸法測定装置用のプログラム
JP5679560B2 (ja) * 2011-02-01 2015-03-04 株式会社キーエンス 寸法測定装置、寸法測定方法及び寸法測定装置用のプログラム
JP5865666B2 (ja) 2011-10-19 2016-02-17 株式会社キーエンス 画像処理装置および画像処理プログラム
JP5997989B2 (ja) * 2012-09-13 2016-09-28 株式会社キーエンス 画像測定装置、その制御方法及び画像測定装置用のプログラム
JP7240913B2 (ja) * 2019-03-18 2023-03-16 株式会社キーエンス 画像測定装置
JP7222764B2 (ja) * 2019-03-18 2023-02-15 株式会社キーエンス 画像測定装置
JP7344791B2 (ja) * 2019-12-26 2023-09-14 株式会社キーエンス レーザ加工装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07210687A (ja) * 1994-01-18 1995-08-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 形状検出装置
JPH10197221A (ja) * 1997-01-13 1998-07-31 Topcon Corp 測定顕微鏡
JP3607449B2 (ja) * 1997-03-14 2005-01-05 株式会社東芝 画像処理アライメント装置
JP2000009622A (ja) * 1998-06-18 2000-01-14 Nittetsu Hokkaido Seigyo System Kk ブリネル硬さ値の計測装置
JP3333148B2 (ja) * 1999-05-31 2002-10-07 オリンパス光学工業株式会社 外観検査装置
JP3891853B2 (ja) * 2002-02-01 2007-03-14 株式会社ミツトヨ 画像測定装置及び画像測定装置用プログラム
JP5091460B2 (ja) * 2006-11-08 2012-12-05 株式会社日立国際電気 検査測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010032471A (ja) 2010-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5074319B2 (ja) 画像計測装置及びコンピュータプログラム
JP5095644B2 (ja) 画像計測装置及びコンピュータプログラム
JP5997989B2 (ja) 画像測定装置、その制御方法及び画像測定装置用のプログラム
US10088301B2 (en) Image measurement device
JP5270971B2 (ja) 画像計測装置、画像計測方法及びコンピュータプログラム
US10088302B2 (en) Image measurement device
US20140160267A1 (en) Image Pickup Apparatus
JP2015230393A (ja) 撮像装置の制御方法および撮像システム
JP2010032331A (ja) 画像計測装置及びコンピュータプログラム
JP2015108582A (ja) 3次元計測方法と装置
JP5098174B2 (ja) 3次元形状測定装置
JP2010032329A (ja) 画像計測装置及びコンピュータプログラム
JP2009281980A (ja) 偏心測定方法および装置
JP5531071B2 (ja) 画像計測装置及びコンピュータプログラム
JP2006292513A (ja) 屈折率分布型レンズの屈折率分布測定方法
US8994957B2 (en) Detection method and detection apparatus
KR20070015310A (ko) 반도체 소자의 오버레이 측정장치
JP2014197004A (ja) 画像計測装置
JP2006162462A (ja) 画像測定装置
JP4496149B2 (ja) 寸法測定装置
KR102069647B1 (ko) 광 간섭 시스템
JP2009204306A (ja) 複数のカメラを用いた撮像方法および計測装置
JP5761061B2 (ja) 撮像装置及び顕微鏡、並びに、これらに用いられるプログラム
JP5356187B2 (ja) レンズの球欠高さ測定方法および装置
JP2010210389A (ja) スポット位置測定方法および計測装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120814

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120823

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5074319

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150831

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees