JP5073595B2 - 溶湯鍋用の付着地金除去装置 - Google Patents

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Description

本発明は、溶鋼や溶銑等の溶湯が装入される溶湯鍋に付着した地金を除去するための付着地金除去装置に関する。
周知のように、転炉で脱りん・脱炭処理され所定の炭素量となった溶鋼は、溶鋼鍋に払い出された後、2次精錬工程や連続鋳造工程へと移送される。
溶鋼鍋が上記工程へ運ばれる際には、溶鋼鍋には保温蓋が上方より装着される。また、2次精錬工程においては、真空脱ガス装置やLF装置を用いた2次精錬処理が行われるが、これらの処理においては、溶鋼鍋の上部に閉塞蓋が装着される。かかる保温蓋や閉塞蓋(以降、併せて閉塞蓋と呼ぶ)を装着するために、溶鋼鍋の上部外側壁にはフランジ部が設けられており、このフランジ部の上面に閉塞蓋の端面が接触するものとなっている。
しかしながら、溶鋼鍋に関しては、例えば、転炉から溶鋼が払い出される際に、溶鋼鍋の上部開口やフランジ部に溶鋼が飛び散り、地金として付着する。地金が付着すると閉蓋した際に、閉塞蓋と上部開口部の間、閉塞蓋とフランジ部の間に隙間が生じて、保温効果が低下したり2次精錬処理に不具合が生じたりする。
このような問題点を回避すべく開発された、溶鋼鍋に付着した地金を除去する付着地金除去設備が特許文献1に開示されている。
特許文献1の付着地金除去設備は、下方に突出する回転軸を有する駆動装置が昇降自在に支持され、この回転軸の下端部に水平方向に突出する旋回アームが付設されている。旋回アームの先端には、溶鋼鍋の上縁端(上部開口)に押当てられる螺旋状の歯を備える一方、この溶鋼鍋の上縁端から除去した地金を溶鋼鍋の外方に送り出す方向に回転されるスクリューカッタが水平軸心回りに回転するように設けられている。
さらに、付着地金除去設備ではないが、地金塊を効果的に剥離することが可能な取鍋等の内張耐火材(耐火レンガライニング、不定形耐火ライニング)の解体装置が特許文献2に開示されている。この解体装置は、旋回可能な台座の上に前後進・上下動するアームと、このアームの先端に水平方向に回転する回転駆動装置とを有し、この回転駆動装置に連結した水平回転支持部材に垂直方向の回転駆動装置が設けられ、更にこの垂直方向の回転駆動装置に連結した垂直回転保持部材にブレーカを傾斜可能に軸支する共に、上記垂直回転保持部材に上記ブレーカの傾倒駆動装置が設けられる構成となっている。
実開平5−78365号公報 実公昭59−38719号公報
特許文献1の付着地金除去設備によると、溶鋼鍋の上縁端に付着している地金をスクリューカッタを溶鋼鍋の上縁端に沿って旋回させることにより、高能率で除去することができる。
しかしながら、この付着地金除去設備においては、スクリューカッタが、円筒状の溶鋼鍋の径内側及び径外側の両端を固定端として保持、つまり「両持ち支持」されている。そのため、スクリューカッタは、溶鋼鍋の上縁端のみに接触可能であって、溶鋼鍋の上部開口に付着した地金を除去することはできても、スクリューカッタの径内側の固定端が溶鋼鍋の側面と干渉して、フランジ部に付着した地金を除去することはできない。
一方、特許文献2の内張耐火材料の解体装置によると、ブレーカは片持ちであるので、このブレーカを用い、溶鋼鍋の上部開口に付着した地金を除去することが可能であるかもしれない。しかしながら、2次精錬処理前の溶鋼が装入された溶鋼鍋に適用すると、この内張耐火材料の解体装置においては、ブレーカの構成部品であるアクチュエータ(モータや油圧シリンダ)が溶鋼鍋の上方に位置して、高温となり正常に動作しない可能性が大である。すなわち、特許文献2の解体装置では、溶鋼鍋に付着した地金を確実に取り除くことができない。
なお、特許文献2に開示された内張耐火材料の解体装置は、取鍋等の内張耐火材料の解体に適用されるものであって、取鍋内には高温の溶鋼がない冷却の進んだ状態が前提であることは明らかである。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑み、溶湯鍋の上部開口のみならずフランジ部に付着したスラグや地金を確実に取り除くことができる溶湯鍋用の付着地金除去装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明に係る溶湯鍋用の付着地金除去装置は、下方に突出し回転自在となっている回転支持軸と、この回転支持軸の下端から径外方向に突出状に設けられた旋回アームと、この旋回アームに設けられて溶湯鍋に付着した地金を除去するスクリューカッタとを備えた溶湯鍋用の付着地金除去装置において、スクリューカッタが径内側自由端の片持ち状態で且つ溶湯鍋の外側に接触可能となるように、スクリューカッタは駆動モータの一方側から延出する駆動軸に取り付けられると共に、駆動モータは旋回アームの下側でスクリューカッタよりも径外側のスペースに配設されており、駆動モータの中央部が、旋回アームに対し径方向揺動自在に吊り下げられ、駆動モータの反駆動軸側が、旋回アームの先端側に伸縮シリンダを介して取り付けられていることを特徴とする。
この構成により、スクリューカッタは駆動モータの一方側から径内方向に延出する駆動軸に取り付けられているので、両持ちではなく(スクリューカッタが溶湯鍋の内側及び外側の両端ともを固定端として保持されているわけではないので)、スクリューカッタは、溶湯鍋の内側を自由端として保持されている。このため、スクリューカッタは、溶湯鍋側面と干渉することなく、フランジ部に付着した地金を確実に除去することができる。
さらに、このスクリューカッタを作動させる駆動モータの中央部が、旋回アームに対し径方向揺動自在に吊り下げられ、駆動モータの反駆動軸側が、旋回アームの先端側に伸縮シリンダを介して取り付けられているので、伸縮シリンダを作動させることにより駆動モータの中央部を中心としてスクリューカッタが揺動されて、スクリューカッタと溶湯鍋のフランジ部との距離を調整でき、スクリューカッタと地金との当接状態を変化させることが可能となり、スラグや地金を確実に取り除くことができる。
さらに、駆動モータは旋回アームの下側でスクリューカッタよりも径外側且つ鍋外側に取り付けられ、且つ、駆動モータの反駆動軸側(径外側)が、旋回アームの先端側に伸縮シリンダが取り付けられているので、駆動モータや伸縮シリンダが溶湯鍋の上方から離隔して位置することとなる。そのため、駆動モータや伸縮シリンダが高温となることを回避でき正常に動作しない可能性を確実に排除できて、地金を確実に取り除くことができる。
以上の結果、溶湯鍋の上部開口のみならずフランジ部に付着したスラグや地金を確実に取り除くことができる。
また、駆動モータの側方に、溶湯鍋に付着した地金を剥ぎ取る剥ぎ取り手段が設けられているとよい。
この剥ぎ取り手段を用いることで、スクリューカッタでは除去できなかった溶湯鍋の上部縁やフランジ部に付着した地金を確実に剥離することができる。
なお、剥ぎ取り手段は、旋回アームの突出方向に沿って進退可能に設けられた板状のスクレーパを有し、スクレーパの進出状態において、当該スクレーパの先端部がスクリューカッタより径内側に位置し、スクレーパの後退状態において、当該スクレーパの先端部がスクリューカッタより径外側に位置するよう構成されていることが好ましい。
こうすることで、スクレーパを使用すべく進出状態とした際には、スクレーパがスクリューカッタより前方に突出するため、地金を確実に剥ぎ取り除去できるようになる。逆に、スクレーパを待機させるべく後退させた際には、スクレーパがスクリューカッタに干渉しない状態となるため、スクリューカッタでの地金除去がズムーズに行える。つまり、スクリューカッタとスクレーパとは互いが常に干渉しないものとなっている。
さらに、スクレーパは、駆動モータの側方であってスクリューカッタの下方に位置するように配設されているとよい。
より好ましくは、スクリューカッタは、突出状に設けられた旋回アームに沿って移動可能となっているとよい。
さらには、スクレーパは、スクリューカッタと共に旋回アームに沿って移動可能となっているとよい。
これにより、径が異なる溶湯鍋であっても、その上部縁やフランジ部に付着した地金を確実に剥離・除去することができる。
なお、本発明に係る溶湯鍋用の付着地金除去装置の最も好ましいものは、下方に突出し回転自在となっている回転支持軸と、この回転支持軸の下端から径外方向に突出状に設けられた旋回アームと、この旋回アームに設けられて溶湯鍋に付着した地金を除去するスクリューカッタとを備えた溶湯鍋用の付着地金除去装置において、前記スクリューカッタが径内側自由端の片持ち状態で且つ溶湯鍋の外側に接触可能となるように、前記スクリューカッタは駆動モータの一方側から延出する駆動軸に取り付けられ、前記駆動モータは旋回アームの下側でスクリューカッタよりも径外側のスペースに配設されており、前記駆動モータの中央部が、旋回アームに設けられた支点ボルトを中心として揺動自在に吊り下げられ、前記駆動モータの反駆動軸側が、旋回アームの先端側に伸縮シリンダを介して取り付けられていて、前記駆動モータの側方に、溶湯鍋に付着した地金を剥ぎ取る剥ぎ取り手段が設けられており、前記剥ぎ取り手段は、旋回アームの突出方向に沿って進退可能に設けられた板状のスクレーパを有し、前記スクレーパの進出状態において、当該スクレーパの先端部がスクリューカッタより径内側に位置し、スクレーパの後退状態において、当該スクレーパの先端部がスクリューカッタより径外側に位置するよう構成されていることを特徴とする。
本発明に係る溶湯鍋用の付着地金除去装置によれば、溶湯鍋のフランジ部に付着したスラグや地金を確実に取り除くことができる。
以下、本発明の実施形態を、図を基に説明する。なお、以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
[第1実施形態]
図1〜図4は、本発明に係る溶湯鍋用の付着地金除去装置の第1実施形態を示したものである。
この溶湯鍋用の付着地金除去装置1は、天板89に取り付けられていて、下方に突出し回転自在となっている回転支持機構20と、この回転支持機構20の回転支持軸21の下端から溶湯鍋50の径外方向に突出状に設けられた旋回アーム30と、この旋回アーム30に設けられて溶湯鍋50に付着した地金を除去するスクリューカッタ機構40とを備える。
回転支持機構20は、回転支持軸21、ならびにこの回転支持軸21に取り付けられた旋回アーム30及びスクリューカッタ機構40を上下方向に移動させる上下動シリンダ22と、旋回アーム30を旋回させるための旋回モータ23とを備えている。
スクリューカッタ機構40は、円筒コップ状の溶湯鍋50の径内側を自由端とした片持ち状態で、且つ溶湯鍋50の外側部、特にフランジ部51の上部に接触可能となるように配備されている。詳しくは、カッタヘッド41が駆動モータ42Aの一方側から延出する駆動軸42Eに取り付けられる。この駆動モータ42Aは、旋回アーム30の下側でカッタヘッド41よりも溶湯鍋50の径外側のスペースに配設されている。カッタヘッド41には、螺旋状に多数の歯が設けられている。
スクリューカッタ機構40のカッタヘッド41を回転作動させる駆動モータ42Aは、モータ筺体42内に収納されている。このモータ筺体42のほぼ中央部が、支点ボルト33により、旋回アーム30に対し径方向に揺動自在に吊り下げられ、駆動モータ42Aの駆動軸42Eと反対側において、モータ筺体42が旋回アーム30の先端側(溶湯鍋50の径外側)に、油圧シリンダで構成された伸縮シリンダ43を介して取り付けられている。
図1に示すように、溶湯鍋50は、後述する閉塞蓋53が載置されるフランジ部51を備える円筒形状である。このような溶湯鍋50において、フランジ部51に地金60が付着したり、上縁端52に地金60が付着したりする。
この溶湯鍋50を基にして、鍋半径に沿って溶湯鍋50の中心へ向かう方向を「径内方向」と呼び、鍋半径に沿って溶湯鍋50の中心から外側へ向かう方向を「径外方向」と呼ぶ。言い換えるならば、径内方向とは、旋回アーム30に沿って回転支持軸21に近づく方向であり、径外方向とは、旋回アーム30に沿って回転支持軸21から離れる方向である。
回転支持機構20は、その回転中心が溶湯鍋50の中心になるように、溶湯鍋50の載置位置に対する位置が決定されている。
上下動シリンダ22は、少なくとも溶湯鍋50がこの付着地金除去装置1へ搬入される時及び付着地金除去装置1から搬出される時に、旋回アーム30及びスクリューカッタ機構40が溶湯鍋50と干渉しないよう上昇可能に、そのストロークが決定されている。
さらに、回転支持機構20は、回転支持軸21を360°旋回可能なように、ギヤ24を備えた旋回モータ23を有するとともに、このギヤ24に対向する位置であって、回転支持軸21と一体的に回転するように設けられたギヤ25を備えている。
上述したように、下方に突出し回転自在となっている回転支持軸21と、この回転支持軸21の下端から溶湯鍋50の径外方向に突出状に旋回アーム30が設けられる。この旋回アーム30には、断熱材31及び断熱材32が設けられている。
詳しくは、旋回アーム30の下面には、溶鋼鍋からの熱から当該旋回アーム30を保護する断熱材31が設けられている。同様に、旋回アーム30の上面にも、溶鋼鍋からの熱から当該旋回アーム30を保護する断熱材32が設けられている。
図1,図2に示すように、旋回アーム30の溶湯鍋50の径外方向端部にはスクリューカッタ機構40が取り付けられる。このスクリューカッタ機構40は、モータ筺体42を挟み込むように設けられたブラケット44及び支点ボルト33により旋回アーム30に取り付けられている。さらに、モータ筺体42の最外側(溶湯鍋50の径外方向外側)には、径外方向に突出するステー43Cが設けられ、このステー43Cに支点ボルト43Bにより伸縮シリンダ43とが取り付けられている。この伸縮シリンダ43の旋回アーム側は、支点ボルト43Aにより旋回アーム30に取り付けられている。
モータ筺体42の中には、カッタヘッド41を回転させる駆動モータ42Aと、回転軸42Dと、駆動モータ42Aと回転軸42Dとを接続するカップリング継手42B及びカップリング継手42Cが収納されている。
上述した構成をもって、旋回アーム30にスクリューカッタ機構40が取り付けられているので、図3に示すように、伸縮シリンダ43が伸縮することにより支点ボルト33を中心として、カッタヘッド41を揺動できる。本実施形態の場合、上下揺動角度は約±5°である。
また、断熱材31を必要とする部位においては、相当に高温になるが、この付着地金除去装置1のスクリューカッタ機構40の駆動モータ42A及び伸縮シリンダ43は、溶湯鍋50の径外方向(溶鋼鍋50の側周壁より外側)に配置されている。このため、溶鋼や溶銑鍋からの熱の影響を受けにくく、駆動モータ42Aや伸縮シリンダ43の誤動作や故障を回避することができる。
以上のような構造を備えた付着地金除去装置1の使用態様について説明する。
転炉から出鋼された溶鋼が装入された溶湯鍋50が、この付着地金除去装置1の所定の位置まで搬送される。所定の位置とは、付着地金除去装置1の下方であって、付着地金除去装置1の中心と回転支持軸21の中心軸とが一致する位置であって、さらに、溶湯鍋50の搬入時には、旋回アーム30及びスクリューカッタ機構40と、溶湯鍋50及び溶湯鍋50を搬入するための設備とが干渉しないように、上下動シリンダ22により、旋回アーム30及びスクリューカッタ機構40が上方に上昇されている。
次いで、上下動シリンダ22を伸長させて、旋回アーム30及びスクリューカッタ機構40を待機位置まで下降させる。このときの待機位置は、例えば、図3に示すような高さ位置であって、フランジ部51の根本部とカッタヘッド41の先端とが略一致する位置である。なお、待機位置は、付着地金除去装置1と溶湯鍋50との相対的な位置関係及び寸法により決定されるものであり、上下動シリンダ22により待機位置の調整は可能である。
次に、図4に示すように、上下動シリンダ22をさらに下降させてカッタヘッド41を、フランジ部51の上面に付着した地金60に当接させるとともに、伸縮シリンダ43を作動させてカッタヘッド41を下に揺動させ、カッタヘッド41により地金60を削り取る。この状態のまま、旋回モータ23を回転させて旋回アーム30を360°連続回転させることも可能であるし、カッタヘッド41に対応する部分の地金60を削り取り、その後、旋回アーム30を所定角度回転させ、新たな位置の地金60を削り取ってもよい。このように、旋回アーム30を連続的又は断続的に旋回させることで、溶湯鍋50のフランジ部51の全周に付着していた地金60が確実に剥ぎ取られる。
以上のように、本実施形態に係る付着地金除去装置1では、フランジ部51に付着した地金60を剥ぎ取ることができて、次工程である真空脱ガス処理等で使用する閉塞蓋53が十分な密閉状態をもって閉蓋可能となった。さらに、スクリューカッタ機構40の駆動モータ42A及び伸縮シリンダ43が溶湯鍋50の外側に配置されているので、装入された溶鋼からの熱的な影響を受けにくく、誤動作や故障を確実に回避できる。駆動モータ42A及び伸縮シリンダ43に対する断熱材31,32の設置を行う必要がなくなる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る付着地金除去装置1は、第1実施形態に係る付着地金除去装置のスクリューカッタ機構40に加えて、剥ぎ取り手段すなわちスクレーパ機構70を備える。
図5は、第2実施形態に係る付着地金除去装置1を示したものであり、図5(a)は平面図、図5(b)は左側面図、図5(c)は背面図(溶湯鍋50の径外方向から径内方向を見た図)である。
第2実施形態に係る付着地金除去装置1は、スクリューカッタ機構40の側方に、例えば、溶湯鍋50に上縁端52に付着した地金61を剥ぎ取るスクレーパ機構70が設けられている。
スクレーパ機構70は、旋回アーム30の突出方向に沿って進退可能に設けられた鋼製の板状のスクレーパ71を有している。スクレーパ71は、図5(b)に示すように、先端にテーパが設けられている。
前述したスクリューカッタ機構40のモータ筺体42の左側には、断面矩形且つ中空の枠部材77が取り付けられており、この枠部材77の下部には、駆動モータ42Aの駆動軸42Eの軸心と平行にレール76が設けられている。このレール76には、ステー75を介して径方向に摺動可能(進退可能)にスクレーパ71が設けられている。
ステー75の径外側の端部においては、上方を向く板状の接合部材74が取り付けられている。この接合部材74の上部は、枠部材77内に配置された進退シリンダ72のロッド78の先端に水平方向を向くピン状の締結部材73により連結されている。この進退シリンダ72が最も伸びたときに、ステー75が径外方向へ移動してスクレーパ71が後退状態になり、進退シリンダ72が最も縮んだときに、ステー75が径内方向へ移動してスクレーパ71が進出状態になる。
スクレーパ71の進出状態(図5の二点鎖線の状態)においては、当該スクレーパ71の先端部がスクリューカッタ機構40のカッタヘッド41より径内側に位置する。スクレーパ71の後退状態(図5の実線の状態)においては、当該スクレーパ71の先端部がスクリューカッタ機構40のカッタヘッド41より径外側に位置する。また、スクレーパ71は、スクリューカッタ機構40のモータ筺体42の側方であって、スクリューカッタ機構40のカッタヘッド41の下方に位置するように配設されている
スクレーパ機構70を備えた付着地金除去装置1の使用態様について説明する。なお、以下の説明において、上述の第1実施形態と同じ使用態様については繰り返さない。
まず、スクレーパ71を待機状態、すなわち、スクレーパ71の下面が上縁端52の上面に略一致する位置であるがスクレーパ71は後退した状態とする。その状態では、進退シリンダ72は最も伸びた状態である。
その後、最も伸びた状態の進退シリンダ72を最も縮むように作動させ、スクレーパ71を作動状態、すなわち、スクレーパ71が最前進した状態とする。すると、図6に示す如く、溶鋼鍋50の上縁端52の上面に付着した地金61が、スクレーパ71により剥離されると共に、溶鋼鍋50内に落ち込むように移動する。このように、スクレーパ71の進行時において上縁端52に付着した地金61が剥ぎ取られる。
以上のようにして、本実施形態に係る付着地金除去装置1によると、スクリューカッタ機構40のみでは完全に除去不可能であった溶湯鍋50の上縁端52に付着した地金61を確実に取り除くことができる。
なお、図5及び図6に示した進出時のスクレーパ71の先端位置はさらに径内側の位置であっても構わない。さらに、スクレーパ71の幅方向いずれか一方又は両側にテーパを設ければ、スクレーパ71を進出状態として旋回アーム30を360°回転させて、上縁端52の全周に亘って上縁端52に付着した地金61を高効率で剥ぎ取ることも可能である。
[第3実施形態]
第3実施形態に係る付着地金除去装置は、第1実施形態に係る付着地金除去装置のスクリューカッタ機構が旋回アームに沿って径内外方向へ移動可能なように(水平移動機能付きで)構成されている。
図7を参照して、本実施形態の付着地金除去装置1において径内外移動機構を実現する旋回アーム90及びスクリューカッタ機構80について説明する。なお、以下の説明において、上述の第1実施形態と同じ内容については繰り返さない。
図7に示すように、旋回アーム90の径外方向端部には、本実施形態に係るスクリューカッタ機構80が径内外方向に移動可能に取り付けられている。すなわち、スクリューカッタ機構80が、旋回アーム90内に設けられた吊り下げ移動部材81に保持されている点が、第1実施形態のスクリューカッタ機構40と異なる。
スクリューカッタ機構80は、モータ筺体42を挟み込むように設けられたブラケット44が支点ボルト33を介して吊り下げ移動部材81に取り付けられている。
さらに、モータ筺体42の径外方向のステー43Cに伸縮シリンダ43の先端が回動自在に取り付けられ、伸縮シリンダ43の基端が吊り下げ移動部材81に支点ボルト43Aにより回動自在に取り付けられている。吊り下げ移動部材81において、支点ボルト43Aは支点ボルト33より後方側に位置している。
旋回アーム90は、その内部に、径内外方向に伸びたレール86が設けられている。移動滑車83,85及びこの移動滑車83,85に保持される垂下状のステー82,84を介して、レール86に対して吊り下げ移動部材81が径方向に移動自在に設けられている。
吊り下げ移動部材81の後部には、水平方向に配備され且つ油圧シリンダで構成された移動シリンダ87のロッド先端が回動自在に取り付けられ、移動シリンダ87の基端は、旋回アーム90の上部から垂下する支持片88に対して回動自在に連結されている。この移動シリンダ87が伸縮することで、吊り下げ移動部材81に径内外方向の力が作用すると、吊り下げ移動部材81がレール86に沿って移動する。
吊り下げ移動部材81は、最も径方向内側に進行するとスクリューカッタ機構40のカッタヘッド41が溶湯鍋50の上縁端52より鍋内に移動し、最も径方向外側に退行するとカッタヘッド41が溶湯鍋50のフランジ部51よりもさらに径外側に位置する。そのため、径小の溶鋼鍋や径大な溶鋼鍋が用いられたとしても、それぞれの溶鋼鍋のフランジ部51や上縁端52に対応する位置にカッタヘッド41を移動させることができるようになる。そのため、様々な径を有する溶鋼鍋の地金60,61を確実に除去できるものとなっている。
また、本実施形態においても、移動シリンダ87が溶湯鍋50の外側に配置されているので、装入された溶鋼からの熱的な影響を受けにくく、誤動作や故障を確実に回避できる。移動シリンダ87に対する断熱材の設置を行う必要がない。
なお、移動シリンダ87を作動させ、カッタヘッド41と溶湯鍋50のフランジ部51等を一致させた後の地金の除去方法に関しては、第1実施形態具又は第2実施形態と略同様であるため、説明を省略する。
以上、本発明に係る溶湯鍋用の付着地金除去装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。
実施の形態においては、地金を除去する対象の鍋を溶鋼鍋として説明したが、溶銑鍋であってもよい。地金だけではなく、溶湯鍋に付着したスラグ等の付着物を除去するために本発明の除去装置を用いてもよい。
さらに、本発明に係る溶湯鍋用の付着地金除去装置は、第1実施形態〜第3実施形態を適宜組み合わせたものであっても構わない。
また、付着地金を剥ぎ取る際に、旋回アームを360°回転させることは必須ではない。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の第1実施形態に係る溶湯鍋用の付着地金除去装置の全体図である。 図1のスクリューカッタ近傍の図である。 スクリューカッタの作動状態を示す図(その1)である。 スクリューカッタの作動状態を示す図(その2)である。 本発明の第2実施形態に係る溶湯鍋用の付着地金除去装置の三面図である。 図5のスクレーパ機構の作動状態を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る溶湯鍋用の付着地金除去装置を示す図である。
符号の説明
1 付着地金除去装置
20 回転支持機構
30 旋回アーム
40 スクリューカッタ機構
50 溶湯鍋
70 スクレーパ機構
80 スクリューカッタ機構(第3実施形態)
90 旋回アーム(第3実施形態)

Claims (3)

  1. 下方に突出し回転自在となっている回転支持軸と、この回転支持軸の下端から径外方向に突出状に設けられた旋回アームと、この旋回アームに設けられて溶湯鍋に付着した地金を除去するスクリューカッタとを備えた溶湯鍋用の付着地金除去装置において、
    前記スクリューカッタが径内側自由端の片持ち状態で且つ溶湯鍋の外側に接触可能となるように、前記スクリューカッタは駆動モータの一方側から延出する駆動軸に取り付けられ、前記駆動モータは旋回アームの下側でスクリューカッタよりも径外側のスペースに配設されており、
    前記駆動モータの中央部が、旋回アームに設けられた支点ボルトを中心として揺動自在に吊り下げられ、前記駆動モータの反駆動軸側が、旋回アームの先端側に伸縮シリンダを介して取り付けられていて、
    前記駆動モータの側方に、溶湯鍋に付着した地金を剥ぎ取る剥ぎ取り手段が設けられており、前記剥ぎ取り手段は、旋回アームの突出方向に沿って進退可能に設けられた板状のスクレーパを有し、前記スクレーパの進出状態において、当該スクレーパの先端部がスクリューカッタより径内側に位置し、スクレーパの後退状態において、当該スクレーパの先端部がスクリューカッタより径外側に位置するよう構成されていることを特徴とする溶湯鍋用の付着地金除去装置。
  2. 前記スクレーパは、駆動モータの側方であってスクリューカッタの下方に位置するように配設されていることを特徴とする請求項1に記載の溶湯鍋用の付着地金除去装置。
  3. 前記駆動モータは、突出状に設けられた旋回アームに沿って移動可能となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶湯鍋用の付着地金除去装置。
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