JP5073382B2 - マイクロバルブ及びその製造方法 - Google Patents

マイクロバルブ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5073382B2
JP5073382B2 JP2007172947A JP2007172947A JP5073382B2 JP 5073382 B2 JP5073382 B2 JP 5073382B2 JP 2007172947 A JP2007172947 A JP 2007172947A JP 2007172947 A JP2007172947 A JP 2007172947A JP 5073382 B2 JP5073382 B2 JP 5073382B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
diaphragm
microvalve
valve body
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007172947A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009014010A (ja
Inventor
幸一 楠山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Coating Corp
Original Assignee
Ulvac Coating Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ulvac Coating Corp filed Critical Ulvac Coating Corp
Priority to JP2007172947A priority Critical patent/JP5073382B2/ja
Publication of JP2009014010A publication Critical patent/JP2009014010A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5073382B2 publication Critical patent/JP5073382B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、マイクロバルブ及びその製造方法に関し、更に詳しくは、バルブに動力が印加されていない状態でバルブを閉鎖状態に保つノーマリクローズド型のマイクロバルブに好適に用いられ、環境温度の変化に対しても歪みが生じる虞がなく、したがって、圧力−流量特性等の諸特性が変化する虞もないマイクロバルブ及びその製造方法に関するものである。
近年、シリコン等の半導体基板にマイクロマシニング技術を適用したダイアフラム構造を有するマイクロバルブが提案され実用に供されている。
このようなマイクロバルブとしては、励磁式のマイクロバルブ(特許文献1)や圧電式のマイクロバルブ(特許文献2)等がある。
励磁式のマイクロバルブは、流体の流入口が形成された第1のシリコン基板と、流入口を開閉するための小突起(弁)とダイアフラムが形成された第2のシリコン基板と、これらのシリコン基板の剥離を防止するための金属枠などによって構成されたもので、流入口を開閉するための小突起がダイアフラム上に形成され、このダイアフラムは湾曲した場合に流入口を押圧して塞ぐように取り付けられ、このダイアフラムには磁性膜が、シリコン基板には励磁コイルがそれぞれ設けられている。
このマイクロバルブでは、入力孔に対して湾曲した状態のダイアフラムを、励磁コイルを励磁した場合に前記磁性膜に生じる反発力を前記入力孔に押圧することで、この入力孔を開閉している。
このマイクロバルブは、バルブに動力が印加されていない状態で小突起(弁)が流入口を押圧して塞いでいるため、バルブに動力が印加されていない状態でバルブが閉まっているノーマリクローズド型のマイクロバルブを実現している。
圧電式のマイクロバルブは、ほぼ中央部に流体を吐出するための吐出口がその厚さ方向に貫通した状態で形成された円盤状の基板と、弁体部、固定部及びダイアフラム部等で構成されるダイアフラムとが、このダイアフラムの中央部が上方に突き出した状態でハウジングによって密着固定されたもので、このダイアフラムの前記弁体部と相反する面に薄板状の弾性体が設けられ、この弾性体上に圧電素子が設けられている。このダイアフラムを有する基板にはシリコン基板が、また、このシリコン基板と接合する基板にはガラス基板またはシリコン基板が、それぞれ用いられる。
このマイクロバルブは、圧電素子を用いてダイアフラムを変位させることで、この吐出孔を開閉する構成であり、ダイアフラムの中央部が上方に突き出した形でハウジングによって密着固定されているため、弁体部の先端面を吐出口に所定の押圧力で押圧することで閉鎖することができる。したがって、ノーマリクローズド型のバルブを実現することができる。
特開平3−103680号公報 特開平7−158757号公報
ところで、従来の励磁式のマイクロバルブでは、流入口が形成されている基板と小突起やダイアフラムが形成されている基板が共にシリコン基板であるために、陽極接合を使用することができず、したがって、これらの基板の周辺部だけを接着剤(共晶接合)等を用いて接合したり、もしくは金属枠で押さえ付ける等により固定しているが、バルブの周辺部を接合するために接着剤を利用すると、接着剤と基板の熱膨張率が異なるため、環境温度の変化に伴い熱膨張率の違いに起因する応力も変動し、その結果、基板やダイアフラム等が歪み、圧力−流量特性等のマイクロバルブの特性が変化するという問題点があった。また、接着剤の塗布ムラに起因したピンホールが発生し易く、したがって、流体が漏れる虞があるという問題点があった。
また、シリコン基板を金属枠で押さえつけた構造の場合には、異種材料が界面に存在しないので熱膨張率の違いに起因する応力が発生することはないものの、2枚のシリコン基板は、機械的に押しつけられているだけで物理的もしくは化学的に接合されているわけではなく僅かながら隙間が生じるために、流体が僅かな隙間を通って外部へ流出する虞があるという問題点があった。
また、この種のマイクロバルブでは、半導体製造技術を用いて1枚のシリコン基板上に複数のマイクロバルブを一括製造することにより製造コストを低減しているが、シリコン基板を金属枠で押さえつけた構造の場合、2枚のシリコン基板同士の接合を基板状態で一括処理することができず、したがって、複数のマイクロバルブが形成されたシリコン基板を、マイクロバルブ毎に切断、分割した後、金属枠で押さえつける必要があり、製造コストが高くなるという問題点があった。
また、従来の圧電式のマイクロバルブにおいても、従来の励磁式のマイクロバルブと同様の製造プロセスを用いていることから、励磁式のマイクロバルブと同様の問題点があった。
また、基板としてガラス基板を用いた場合には、陽極接合技術を用いてシリコンダイアフラムとガラス基板を接合することも可能になるが、ノーマリクローズ型のマイクロバルブを実現するために弁体部の先端面を吐出口に所定の押圧力で押し付ける構造にしようとすると、弁体部が吐出口に陽極接合されてしまい、したがって、シリコンダイアフラムとガラス基板を陽極接合技術を用いて接合する場合、マイクロバルブの構造を駆動力を供給していない時に弁体部が吐出口と離れているノーマリオープン型のバルブ構造とする必要があり、ノーマリクローズ型のマイクロバルブを実現することができないという問題点があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、環境温度の変化に対しても歪みが生じる虞がなく、したがって、圧力−流量特性等の諸特性が変化する虞のないノーマリクローズド型のマイクロバルブを実現することができるマイクロバルブ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、ダイアフラム部の一方の面側に弁体部及び固定部を備えた第1の基板と、前記ダイアフラム部に相対する位置に溝部が形成されるとともに当該溝部に前記弁体部及び前記ダイアフラム部を駆動するための流体の開孔部が形成された第2の基板と、前記弁体部に相対する位置に流体の流入口及び流出口が形成された第3の基板とを備え、これら第3の基板、第1の基板及び第2の基板を重ね合わせ、前記固定部にて接合一体化してなるマイクロバルブについて鋭意検討を行った結果、ダイアフラム部の溝部側かつ弁体部に相対する位置に絶縁膜を設けるか、または開孔部の開口端の面積を弁体部の上端部の面積より大とするか、あるいは、ダイアフラム部の開孔部側かつ弁体部に相対する位置に開孔部に向かって突出する突起部を設ければ、環境温度の変化に対しても歪みが生じる虞がなく、圧力−流量特性等の諸特性が変化する虞もないノーマリクローズド型のマイクロバルブを実現することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の請求項記載のマイクロバルブは、ダイアフラム部の一方の面側に弁体部及び固定部を備えた第1の基板と、前記ダイアフラム部に相対する位置に溝部が形成されるとともに当該溝部に前記弁体部及び前記ダイアフラム部を駆動するための流体の開孔部が形成された第2の基板と、前記弁体部に相対する位置に流体の流入口及び流出口が形成された第3の基板とを備え、これら第3の基板、第1の基板及び第2の基板を重ね合わせ、前記固定部にて接合一体化してなるマイクロバルブにおいて、前記開孔部の開口端の面積は、前記弁体部の上端の面積より大であることを特徴とする。
このマイクロバルブでは、開孔部の開口端の面積を弁体部の面積より大としたことにより、第1の基板と第2の基板を接合した後、この第2の基板に開孔部を形成すると、第1の基板に形成されたダイアフラム部が第2の基板に形成した溝部から分離され、ダイアフラム部の一方の面に備えられた弁体部を第3の基板に形成された流体の流入口及び流出口に接触することとなる。
また、第1の基板及び第2の基板を重ね合わせ、固定部にて接合一体化したことにより、接合された第1の基板と第2の基板に第3の基板を接合する際のダイアフラム部の剛性は、第2の基板の剛性を合わせたものとなり、ダイアフラム部単体の場合の剛性より高くなる。これにより、マイクロバルブを駆動する流体の圧力を小さくするためにダイアフラム部の厚みを薄くした場合においても、接合された第1の基板と第2の基板に第3の基板を接合する際のダイアフラム部が第3の基板の表面に接合されることはない。
請求項記載のマイクロバルブは、ダイアフラム部の一方の面側に弁体部及び固定部を備えた第1の基板と、前記ダイアフラム部に相対する位置に溝部が形成されるとともに当該溝部に前記弁体部及び前記ダイアフラム部を駆動するための流体の開孔部が形成された第2の基板と、前記弁体部に相対する位置に流体の流入口及び流出口が形成された第3の基板とを備え、これら第3の基板、第1の基板及び第2の基板を重ね合わせ、前記固定部にて接合一体化してなるマイクロバルブにおいて、前記ダイアフラム部の前記開孔部側かつ前記弁体部に相対する位置に、前記開孔部に向かって突出し、かつ前記弁体部の上端より面積の小さな突起部を設けてなることを特徴とする。
このマイクロバルブでは、ダイアフラム部の開孔部側かつ弁体部に相対する位置に開孔部に向かって突出する突起部を設けたことにより、第1の基板と第2の基板を接合した後、この第2の基板に開孔部を形成すると、第1の基板に形成されたダイアフラム部の突起部が第2の基板に形成した溝部から分離され、ダイアフラム部の一方の面に備えられた弁体部を第3の基板に形成された流体の流入口及び流出口に接触することとなる。
また、第3の基板、第1の基板及び第2の基板を重ね合わせ、固定部にて接合一体化したことにより、接合された第1の基板と第2の基板に第3の基板を接合する際のダイアフラム部の剛性は、第2の基板の剛性を合わせたものとなり、ダイアフラム部単体の場合の剛性より高くなる。これにより、マイクロバルブを駆動する流体の圧力を小さくするためにダイアフラム部の厚みを薄くした場合においても、接合された第1の基板と第2の基板に第3の基板を接合する際のダイアフラム部が第3の基板の表面に接合されることはない。
請求項記載のマイクロバルブは、請求項1記載のマイクロバルブにおいて、前記第3の基板の前記第1の基板との接合部に凹部を形成し、この凹部と前記固定部とを接合一体化してなることを特徴とする。
このマイクロバルブでは、第3の基板に形成した凹部と第1の基板の固定部とを接合一体化したことにより、これら第3の基板とダイアフラム部との間隔は、凹部が無い場合と比べて狭くなり、ダイアフラム部は固定部を支点として湾曲することとなり、その結果、このダイアフラム部に備えられた弁体部は第3の基板の流体の流入口及び流出口に押圧されることとなる。これにより、マイクロバルブの閉鎖時における耐圧が高くなり、閉鎖時における流体の漏れ量も少なくなる。
請求項記載のマイクロバルブは、請求項記載のマイクロバルブにおいて、前記第3の基板の前記第1の基板との接合部に凹部を形成し、この凹部と前記固定部とを接合一体化してなることを特徴とする。
このマイクロバルブでは、第3の基板に形成した凹部と第1の基板の固定部とを接合一体化したことにより、これら第3の基板とダイアフラム部との間隔は、凹部が無い場合と比べて狭くなり、ダイアフラム部は固定部を支点として湾曲することとなり、その結果、このダイアフラム部に備えられた弁体部は第3の基板の流体の流入口及び流出口に押圧されることとなる。これにより、マイクロバルブの閉鎖時における耐圧が高くなり、閉鎖時における流体の漏れ量も少なくなる。
請求項記載のマイクロバルブは、請求項または記載のマイクロバルブにおいて、前記開孔部の開口端の面積は、前記弁体部の上端の面積より小かつ前記突起部の上端の面積より大であることを特徴とする。
このマイクロバルブでは、開孔部の開口端の面積を、弁体部の上端の面積より小かつ突起部の上端の面積より大としたことにより、開孔部の開口端の面積、弁体部の上端の面積及び突起部の上端の面積各々が最適化される。
請求項記載のマイクロバルブの製造方法は、ダイアフラム部の一方の面側に弁体部及び固定部を備えた第1の基板と、前記ダイアフラム部に相対する位置に溝部が形成されるとともに当該溝部に前記弁体部及び前記ダイアフラム部を駆動するための流体の開孔部が形成された第2の基板と、前記弁体部に相対する位置に流体の流入口及び流出口が形成された第3の基板とを備え、これら第3の基板、第1の基板及び第2の基板を重ね合わせ、前記固定部にて接合一体化してなるマイクロバルブの製造方法であって、前記第1の基板と前記第2の基板とを接合すると共に、前記ダイアフラム部を前記第2の基板側に向けて撓ませ、次いで、これら第1及び第2の基板に前記第3の基板を接合し、次いで、前記ダイアフラム部の撓みを開放または緩和することを特徴とする。
このマイクロバルブの製造方法では、ダイアフラム部の一方の面に備えられた弁体部と第3の基板との間隔を大きくとることが可能になる。これにより、接合時に弁体部と第3の基板の表面との間に発生する電界と静電引力を小さくすることが可能になり、よって、弁体部と第3の基板の表面を接合することなく、これら第3の基板、第1の基板及び第2の基板を接合一体化することが可能になる。
請求項記載のマイクロバルブの製造方法は、請求項記載のマイクロバルブの製造方法において、前記ダイアフラム部を大気圧を用いて前記第2の基板側に向けて撓ませることを特徴とする。
このマイクロバルブの製造方法では、大気圧の圧力差を用いてダイアフラム部を第2の基板側に向けて撓ませること、及び、第3の基板を接合した後に第1の基板と第2の基板の間に形成された真空を大気圧に戻すことによって圧力差を解消する。よって、ダイアフラム部を撓ませるための手段を別途設ける必要がなく、新たな工程を設ける必要もない。
請求項記載のマイクロバルブの製造方法は、請求項記載のマイクロバルブの製造方法において、前記ダイアフラム部を陽極接合時に発生する静電力及びその接合力を用いて前記第2の基板側に向けて撓ませることを特徴とする。
このマイクロバルブの製造方法では、陽極接合時に発生する静電力及びその接合力を用いてダイアフラム部を第2の基板側に向けて撓ませることにより、ダイアフラム部を撓ませるための手段を別途設ける必要がなく、新たな工程を設ける必要もない。
本発明の請求項1記載のマイクロバルブによれば、ダイアフラム部の溝部側かつ弁体部に相対する位置に絶縁膜を設けたので、第1の基板と第2の基板を接合する際に、第1の基板のダイアフラム部と第2の基板の溝部とが陽極接合するのを防止することができ、その結果、ダイアフラム部を所定の作動可能な構造とすることができる。
また、第3の基板、第1の基板及び第2の基板を重ね合わせ、固定部にて接合一体化したので、接着剤と基板の熱膨張率差に起因する応力の変動もなく、環境温度の変化に対しても歪みが生じる虞がなく、圧力−流量特性等の諸特性が変化する虞もないノーマリクローズド型のマイクロバルブを提供することができる。
また、第2の基板に溝を形成する構造としたため、第1の基板と第2の基板を陽極接合した後にダイアフラム部を第2の基板の側に湾曲させることができる。このため、第2の基板に陽極接合した第1の基板を第3の基板に陽極接合する工程において、弁体部と第3の基板の表面の間の距離を広くできるため、弁体部と第3の基板の表面の間に発生する電界を緩和することができ、弁体部と第3の基板の表面に働く静電気力を、ダイアフラム部が大気圧によって第2の基板の溝の底部に押しつけられている力より小さくすることができる。よって、弁体部は第3の基板の表面に引き寄せられることがない。このような理由により、弁体部を第3の基板の表面に陽極接合させることなく、第1の基板の固定部を第3の基板の表面に陽極接合することができる。
また、第2の基板に貫通穴を形成し、その貫通穴を第2の基板に対して選択的にエッチングし、かつ陽極接合工程の加熱温度で溶解しない封止膜によって閉塞したことによって、第1の基板と第2の基板を真空中で陽極接合した際に第1の基板のダイアフラム部を湾曲させて第2の基板の溝に引きつけることが可能になると共に、第3の基板を陽極接合した後に封止膜を選択的にエッチングすることによって第1の基板と第2の基板によって形成される空隙部に気体を導入し、ダイアフラム部に加わっていた圧力差を除去し、弁体部を第3の基板に形成した流体の流入口、流出口に接触させることができる。また、この第2の基板に開孔した貫通穴は、マイクロバルブを開閉動作させるための動力源である気体の導入口として利用することができる。
請求項2記載のマイクロバルブによれば、第2の基板に形成した開孔部の開口端の面積を弁体部の上端の面積より大としたので、第1の基板に形成されたダイアフラム部を第2の基板に形成した溝部から分離することができ、ダイアフラム部の一方の面に備えられた弁体部を第3の基板に形成された流体の流入口及び流出口に接触させることができる。
また、第3の基板、第1の基板及び第2の基板を重ね合わせ、固定部にて接合一体化したので、ダイアフラム部単体の場合と比べて、ダイアフラム部の剛性を高くすることができる。したがって、ダイアフラム部の厚みを薄くした場合においても、第2の基板に陽極接合した第1の基板を第3の基板に陽極接合する工程において、弁体部と第3の基板の表面の間の距離を広くできるため、弁体部と第3の基板の表面の間に発生する電界強度を抑制でき、弁体部と第3の基板の表面に働く静電気力を、ダイアフラム部が大気圧によって第2の基板の溝の底部に押しつけられる力より小さくすることができる。
また、ダイアフラム部と第2の基板が接合されているために剛性が大きくなり、ダイアフラム部を変形するために必要な力はダイアフラム単体の場合よりも大きくなる。よって、弁体部は第3の基板の表面に引き寄せられることがない。このような理由により、弁体部を第3の基板の表面に陽極接合させることなく、第1の基板の固定部を第3の基板の表面に陽極接合することができる。なお、ダイアフラム部の弁体部が備えられた部分は厚くなっており変形できないため第2の基板に陽極接合されるが、弁体部よりも大きな開孔部が陽極接合後に形成されることによってダイアフラム部を第2の基板から分離することができる。
請求項3記載のマイクロバルブによれば、ダイアフラム部の開孔部側かつ弁体部に相対する位置に開孔部に向かって突出し、かつ弁体部の上端より面積の小さな突起部を設けたので、第1の基板に形成されたダイアフラム部を第2の基板に形成した溝部から分離することができ、ダイアフラム部の一方の面に備えられた弁体部を第3の基板に形成された流体の流入口及び流出口に接触させることができ、第2の基板に接合されるダイアフラム部を突起部に限定することができる。
すなわち、ダイアフラム部が弁体部が設けられた部分で厚くなっているため、その部分は変形することができす、陽極接合の際に突起部が第2の基板に接触した後は、突起部の周辺の他面に弁体部が設けられたダイアフラムの部分は剛性が大きいため湾曲して第2の基板に接合されることはない。故に、ダイアフラム部と第2の基板の陽極接合部は突起部に限定され、第2の基板からダイアフラム部を分離するためには、この部分のみを分離すれば良く、形成する開孔部を突起部に相対する部分に限定することができる。
したがって、ダイアフラム部の厚みを薄くした場合においても、第2の基板に陽極接合した第1の基板を第3の基板に陽極接合する工程において、弁体部と第3の基板の表面の間の距離を広くできるため、弁体部と第3の基板の表面の間に発生する電界強度を抑制でき、弁体部と第3の基板の表面に働く静電気力を、ダイアフラム部が大気圧によって第2の基板の溝の底部に押しつけられる力より小さくすることができる。
また、ダイアフラム部と第2の基板が接合されているために剛性が大きくなり、ダイアフラム部を変形するために必要な力はダイアフラム単体の場合よりも大きくなる。よって、弁体部は第3の基板の表面に引き寄せられることがない。このような理由により、弁体部を第3の基板の表面に陽極接合させることなく、第1の基板の固定部を第3の基板の表面に陽極接合することができる。なお、ダイアフラム部の弁体部が備えられた部分は、剛性が強く変形できないため第2の基板に陽極接合されるが、弁体部よりも大きな開孔部が陽極接合後に形成されることによってダイアフラム部を第2の基板から分離することができる。
請求項4記載のマイクロバルブによれば、第3の基板の第1の基板との接合部に凹部を形成し、この凹部と固定部とを接合一体化したので、これら第3の基板とダイアフラム部との間隔を凹部が無い場合と比べて狭くすることができ、ダイアフラム部を固定部を支点として湾曲させることができ、その結果、このダイアフラム部に備えられた弁体部を第3の基板の流体の流入口及び流出口に押圧させることができる。したがって、マイクロバルブの閉鎖時における耐圧を高くすることができ、閉鎖時における流体の漏れ量も少なくすることができる。
請求項5記載のマイクロバルブによれば、第3の基板の第1の基板との接合部に凹部を形成し、この凹部と固定部とを接合一体化したので、これら第3の基板とダイアフラム部との間隔を凹部が無い場合と比べて狭くすることができ、ダイアフラム部を固定部を支点として湾曲させることができ、その結果、このダイアフラム部に備えられた弁体部を第3の基板の流体の流入口及び流出口に押圧させることができる。したがって、マイクロバルブの閉鎖時における耐圧を高くすることができ、閉鎖時における流体の漏れ量も少なくすることができる。
請求項6記載のマイクロバルブによれば、開孔部の開口端の面積を、弁体部の上端の面積より小かつ突起部の上端の面積より大としたので、開孔部の開口端の面積も狭くすることができる。その結果、マイクロバルブをより微細化することができ、製造コストも低減することができる。
請求項7記載のマイクロバルブの製造方法によれば、第1の基板と第2の基板とを接合すると共に、ダイアフラム部を第2の基板側に向けて撓ませ、次いで、これら第1及び第2の基板に第3の基板を接合し、次いで、ダイアフラム部の撓みを開放または緩和するので、第2の基板を接合した第1の基板に第3の基板を接合する際にダイアフラム部の一方の面に備えられた弁体部と第3の基板との間隔を大きくとることができ、接合時に弁体部と第3の基板の表面との間に発生する電界と静電引力を小さくすることができる。したがって、弁体部と第3の基板の表面を接合することなく、これら第3の基板、第1の基板及び第2の基板を接合一体化することができる。
また、ダイアフラム部と第2の基板が接合されているために剛性が大きくなり、ダイアフラム部を変形するために必要な力はダイアフラム単体の場合よりも大きくなる。よって、弁体部は第3の基板の表面に引き寄せられることがない。このような理由により、弁体部を第3の基板の表面に陽極接合させることなく、第1の基板の固定部を第3の基板の表面に陽極接合することができる。なお、ダイアフラム部の弁体部が備えられた部分は厚くなっており変形できないため第2の基板に陽極接合されるが、弁体部よりも大きな開孔部が陽極接合後に形成されることによってダイアフラム部を第2の基板から分離することができる。
請求項8記載のマイクロバルブの製造方法によれば、ダイアフラム部を大気圧を用いて第2の基板側に向けて撓ませるので、既存の製造ライン及び大気圧を用いてダイアフラム部を第2の基板側に向けて撓ませることができ、ダイアフラム部を撓ませるための手段や新たな工程を設ける必要もない。
請求項9記載のマイクロバルブの製造方法によれば、陽極接合時に発生する静電力及びその接合力を用いてダイアフラム部を第2の基板側に向けて撓ませるので、既存の製造ラインを用いてダイアフラム部を第2の基板側に向けて撓ませることができ、ダイアフラム部を撓ませるための手段や新たな工程を設ける必要もない。
本発明のマイクロバルブ及びその製造方法を実施するための最良の形態について、ノーマリクローズド型のマイクロバルブを例として説明する。
なお、これらの形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
また、以下の説明に用いられる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
「第1の実施形態」
図1は、本発明の第1の実施形態のマイクロバルブを示す断面図であり、図において、1は第1の基板、2は第2の基板、3は第3の基板であり、これら第3の基板3、第1の基板1及び第2の基板2は順次重ね合わされて接合一体化されている。
第1の基板1は、SOI(Silicon on Insulator)基板11の一部がシリコン側からエッチング加工されてダイアフラム12とされ、このダイアフラム12の下面(一方の面)側に弁(弁体部)13及び固定部14が設けられ、上面側かつ弁13に相対する位置に絶縁膜15が設けられている。
第2の基板2は、第1の基板1と同じ大きさでありかつ陽極接合できる材質、例えばNa等の可動イオンを含むガラス基板21のダイアフラム11に相対する位置に下側からのエッチング加工によりダイアフラム11が湾曲するために必要な空隙となる溝部22が形成され、この溝部22の一端部に、弁13の表面積より狭い面積を有する弁13及びダイアフラム12を駆動するための流体の流入口及び流出口である開孔部23が形成されている。
第3の基板3は、第2の基板2と同じ材質のガラス基板31の弁13に相対する位置に下側からのエッチング加工により、このマイクロバルブを制御するための流体の流入口及び流出口32が形成されている。
このマイクロバルブでは、第1の基板1のダイアフラム12と第2の基板2の溝部22により構成される空隙24内の圧力が高い場合、弁13が第3の基板3に押圧されることで、この弁13により流体の流入口及び流出口32が閉鎖されているので、流体は流れることができない。すなわち、マイクロバルブは「閉」の状態である。
そこで、この第1の基板1のダイアフラム12と第2の基板2の溝部22により構成される空隙24内の圧力を低くすると、この圧力の低下に伴いダイアフラム12は上方に湾曲し、このダイアフラム12の湾曲に伴い、流体の流入口及び流出口32を閉鎖していた弁13は第3の基板3の表面から離れ、この流体の流入口及び流出口32を開放するので流体が流れることとなる。すなわち、マイクロバルブは「開」の状態になる。
弁13を開閉するために必要な圧力は、制御したい流体の圧力、ダイアフラム12の面積、厚さ及び剛性、流体の流入口及び流出口32の開口端の面積などによって異なる。
次に、このマイクロバルブの製造方法について図2〜図4に基づき説明する。
まず、第1の基板用としてSOI基板11を用意する。このSOI基板11は、100〜600μm程度の厚さの単結晶Si(100)からなる支持基板101上に、厚さ0.1〜10μm程度の埋め込み酸化膜102、1〜100μm程度の厚さの単結晶Si(100)からなる薄膜層103が順次形成されている(図2(a))。
このSOI基板11では、支持基板101、埋め込み酸化膜102、薄膜層103各々の厚さは、マイクロバルブが制御する流体の流量、圧力などにより適宜、最適化されている。また、このSOI基板11の大きさも、製造に利用する装置により4インチ基板、6インチ基板等、各種サイズから選択する必要があることは言うまでもない。
次いで、SOI基板11をRCA洗浄法などを用いて洗浄した後、酸化性雰囲気下にて熱処理を施し、両面に酸化膜104、105を形成する(図2(b))。
次いで、酸化膜105上にフォトレジスト111を塗布し(図2(c))、このフォトレジスト111を露光、現像することにより、弁13及び固定部14のパターン111aを形成する(図2(d))。
次いで、このパターン111aをマスクとして、ウェットエッチングまたはドライエッチングを用いて酸化膜105をエッチングし、開口部112を形成する(図2(e))。ウェットエッチングでは、エッチング液として希釈フッ酸、緩衝フッ酸などを用いる。また、界面活性剤を含んだエッチング液を用いても良い。また、ドライエッチングでは、エッチングガスとしてCFなどのフッ素を含むガス等を用いる。
次いで、このパターン111aを、加熱した濃硫酸、濃硫酸と過酸化水素水の混合液(ピラニア)などの薬液を用いて処理することにより、除去する(図2(f))。このパターン111aを除去するには、上記の方法の他、酸素プラズマ処理などを用いて灰化処理する方法でも良く、この灰化処理後に上記薬液で処理しても良い。
次いで、開口部112が形成された酸化膜105をマスクとし、アルカリ性のエッチング液を用いて、支持基板101を異方性エッチングし、この支持基板101に開孔部113を形成する(図2(g))。アルカリ性のエッチング液としては、KOH、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、ヒドラジン、EDP(エチレンジアミン+ピロカテコール)などを用いることができる。
なお、KOHをエッチング液として用いる場合には、酸化膜105の替わりにKOHによるエッチング速度の遅い窒化ケイ素膜を用いることが望ましい。この場合、窒化ケイ素膜とSOI基板11との間に酸化膜を形成し、窒化ケイ素膜の応力を緩和することが望ましい。この窒化ケイ素膜のエッチングとしては、CFなどのフッ素を含むガスを用いたドライエッチングを用いる。
次いで、酸化膜104上にフォトレジストを塗布し露光、現像することにより、酸化膜104上の弁13に相対する位置にパターン114を形成する(図2(h))。
次いで、ウェットエッチングまたはドライエッチングを用いて酸化膜104、105をエッチングし、また、同様に埋め込み酸化膜102の露出部分をエッチングする。これにより、弁116、ダイアフラム117及び固定部118が形成される(図3(i))。
ウェットエッチングの場合、エッチング液として希釈フッ酸、緩衝フッ酸などを用いるが、界面活性剤を含んだエッチング液を用いても良い。また、ドライエッチングの場合、CFなどのフッ素を含むガスなどを用いる。
次いで、このパターン114を、加熱した濃硫酸、濃硫酸と過酸化水素水の混合液(ピラニア)などの薬液を用いて処理することにより、除去する(図3(j))。このパターン114を除去するには、上記の方法の他、酸素プラズマ処理などを用いて灰化処理する方法でも良く、この灰化処理後に上記薬液で処理しても良い。
このようにして第1の基板119が得られる。
次に、第2の基板用としてナトリウムなどの可動イオンを含みシリコン基板と陽極接合が可能なガラス基板121を用意し、このガラス基板121の裏面(第1の基板1と陽極接合により接合される面)側にスパッタリング法、蒸着法などを用いてCr膜などのエッチングマスク膜122を形成する(図3(k))。
次いで、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、エッチングマスク膜122に開孔部123を形成する(図3(l))。エッチングは、ウェットエッチング、ドライエッチングのいずれを用いても良い。
次いで、この開孔部123が形成されたエッチングマスク膜122を用いて、ガラス基板121をフッ酸系のエッチング液でウェットエッチングし、ガラス基板121のダイアフラムに相対する位置に溝部124を形成する。なお、ドライエッチングを用いて溝部124を形成しても良い(図3(m))。
次いで、このエッチングマスク膜122をウェットエッチングなどを用いて除去し、このガラス基板121の表面(第1の基板1と陽極接合により接合される面の反対側の面)側にドライフィルムからなるレジスト膜125を貼り付け、露光、現像することにより開孔部126を形成する(図3(n))。
次いで、ブラスト加工法等を用いてガラス基板121に厚み方向に貫通する開孔部127を形成し(図3(o))、次いで、レジスト膜125を除去する(図3(p))。
次いで、開孔部127に、ガラス基板121を構成するガラスに対して選択的にエッチングすることができ、かつ陽極接合の加熱温度では溶解しない材質、例えばアルミニウムなどの金属128を埋め込み、開孔部127を閉鎖し、第2の基板129とする(図4(q))。
次いで、これら第1の基板119と第2の基板129を真空中で陽極接合する。
陽極接合後、これら第1の基板119と第2の基板129を大気中に取り出すと、第2の基板129に形成された溝部124と第1の基板119のダイアフラム117で囲まれる空隙が真空になっているので、ダイアフラム117が変形し、弁116が第2の基板129に引きつけられる。
このとき、弁116上のダイアフラム部117には酸化膜104が形成されており、ダイアフラム部117は酸化膜104を挟んで第2の基板129と接触している。陽極接合法では、酸化膜104とガラス基板121は接合しないので、ダイアフラム107は第2の基板129に酸化膜104を介して接触するだけで、接合されない(図4(r))。
次に、第3の基板用としてガラス基板141を用意し、このガラス基板141にドライフィルムからなるレジスト膜142を貼り付け、露光、現像することにより、流体の流入口及び流出口に相対する位置に開口部143を形成する(図4(s))。
次いで、この開口部143が形成されたレジスト膜142をマスクとして、サンドブラスト法等によりガラス基板141に厚さ方向に貫通する流体の流入口及び流出口144を形成する(図4(t))。
次いで、レジスト膜142を除去し、第3の基板145とする(図4(u))。
次いで、陽極接合した第1の基板119及び第2の基板129と、第3の基板145とを真空中で陽極接合する。
このとき、第1の基板119の弁116は第2の基板129に引きつけられているので、溝部124の深さを適切に設定することにより、弁116を第3の基板145から十分離すことができる。したがって、弁116は、第1の基板119と第3の基板145を陽極接合する際に、これらの基板119、145に印加される電圧により発生する静電気力によって第2の基板129に引きつけられ、陽極接合されることはない(図4(v))。
次いで、第2の基板129の貫通穴127に埋め込まれたアルミニウムなどの金属128を、ウェットエッチングまたはドライエッチングなどを用いて除去し、第2の基板129の溝部124と第1の基板119のダイアフラム117で囲まれる空隙の圧力を大気圧にする。
この空隙が大気圧になると、ダイアフラム117を変形させていた圧力差が無くなり、ダイアフラム117はそれ自体が有する弾性力により元の形に戻り、弁116を第3の基板145に押圧する。したがって、弁116は第3の基板145に接触し流体の流入口及び流出口144を閉鎖する(図4(w))。
以上により、本実施形態のマイクロバルブを作製することができる。
以上説明したように、本実施形態のマイクロバルブによれば、ダイアフラム12の上面側、すなわち溝部22側かつ弁13に相対する位置にガラス基板には陽極接合されない絶縁膜15を設けたので、第1の基板1と第2の基板2を接合した際に、第1の基板1のダイアフラム12と第2の基板2の溝部22とが接合するのを防止することができ、その結果、ダイアフラム12を所定の作動可能な構造とすることができる。
絶縁膜15が、ダイアフラム12を挟んで弁13に相対する位置に形成されているので、第1の基板1と第2の基板2を陽極接合する際に、第1の基板1と第2の基板2との間に印加される電圧によって発生する静電気力によりダイアフラム12が溝部22の底部に引き寄せられ接触しても、これらの間に絶縁膜15があるために、ダイアフラム12は溝部22の底部に陽極接合されることはない。
第2の基板2に溝部22を形成したので、第1の基板1と第2の基板2を真空中で陽極接合した後に、ダイアフラム12を溝部22内に湾曲させることができる。このため、陽極接合した第1の基板1と第2の基板2を、第3の基板3と陽極接合する際においても、弁13と第3の基板3のシリコン基板31の表面との間の間隔が他の部分より広くなり、よって、弁13と第3の基板3の表面との間に発生する電界を緩和することができ、弁13と第3の基板31の表面との間に働く静電気力を小さくすることができる。また、ダイアフラム12は大気圧によって第2の基板2の溝部22の底部に押しつけられているので、弁13を第3の基板3の表面に陽極接合すること無く、第1の基板1の固定部14を第3の基板3の表面に陽極接合することができる。
本実施形態のマイクロバルブの製造方法によれば、第1の基板119と第2の基板129とを接合し、次いで、ダイアフラム117を第2の基板129側に向けて撓ませ、次いで、これら第1及び第2の基板119、129に第3の基板145を接合し、次いで、ダイアフラム117の撓みを開放または緩和するので、ダイアフラム117に設けられた弁116と第3の基板145との間隔を大きくとることができ、接合時に弁116と第3の基板145の表面との間に発生する電界と静電引力を小さくすることができる。したがって、弁116と第3の基板145の表面を接合することなく、これら第3の基板145、第1の基板119及び第2の基板129を接合一体化することができる。
ガラス基板121に開孔部127を形成し、この開孔部127にアルミニウムなどの金属128を埋め込んだので、第1の基板119と第2の基板129を真空中で陽極接合した際に、第1の基板119のダイアフラム117を湾曲させて第2の基板129の溝部124に引きつけることが可能になると共に、第3の基板145を陽極接合した後に金属128を選択的にエッチングすることにより、第1の基板119と第2の基板129との間に形成される空隙に気体を導入し、ダイアフラム117に加わっていた大気圧を除去し、弁116を第3の基板145に形成した流体の流入口及び流出口144に接触させることができる。
また、この第2の基板129に形成した開孔部127は、このマイクロバルブを開閉動作させるための動力源である気体の導入口として利用することができる。
「第2の実施形態」
図5は、本発明の第2の実施形態のマイクロバルブを示す断面図であり、本実施形態のマイクロバルブが第1の実施形態のマイクロバルブと異なる点は、ダイアフラム12の上面側に絶縁膜が設けられていない第1の基板201と、ガラス基板21の溝部22の中央部に、弁13の表面積より広い面積の開口端211を有しかつ弁13及びダイアフラム12を駆動するための開孔部212を形成した第2の基板213を用い、これらを接合一体化した点である。
次に、このマイクロバルブの製造方法について図6及び図7に基づき説明する。なお、図6及び図7において、図2〜図4と同一の構成要素については同一の符号を付してある。
また、SOI基板11を用意する工程から支持基板101に開孔部113を形成する工程までは、図2中の(a)から(g)までの工程と同一であるから、ここでは、説明を省略し、支持基板101に開孔部113を形成した以降の工程について説明する。
異方性エッチングにより開孔部113が形成された支持基板101の酸化膜104、105をウェットエッチングにより除去する。このとき、埋め込み酸化膜102のうち、支持基板101の開孔部113により露出した部分もエッチングされる(図6(a))。
このようにして第1の基板201が得られる。
次に、第2の基板用としてナトリウムなどの可動イオンを含みシリコン基板と陽極接合が可能なガラス基板121を用意し、このガラス基板121の裏面(第1の基板201と陽極接合により接合される面)側にスパッタリング法、蒸着法などを用いてCr膜などのエッチングマスク膜122を形成する(図6(b))。
次いで、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、エッチングマスク膜122に開孔部123を形成する(図6(c))。エッチングは、ウェットエッチング、ドライエッチングのいずれを用いても良い。
次いで、この開孔部123が形成されたエッチングマスク膜122を用いて、ガラス基板121をフッ酸系のエッチング液でウェットエッチングし、ガラス基板121のダイアフラムに相対する位置に溝部124を形成する。なお、ドライエッチングを用いて溝部124を形成しても良い(図6(d))。
次いで、このエッチングマスク膜122をウェットエッチングなどを用いて除去する。
次いで、このガラス基板121の表面(第1の基板201と陽極接合により接合される面の反対側の面)側にスパッタリング法、蒸着法などを用いてCr膜などのエッチングマスク膜301を形成する(図6(e))。
次いで、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、エッチングマスク膜301に開孔部302を形成する(図6(f))。エッチングは、ウェットエッチング、ドライエッチングのいずれを用いても良い。
次いで、第1の基板201と、エッチングマスク膜301が形成されたガラス基板121を陽極接合する。
このとき、ダイアフラム117は陽極接合時に印加される電界により発生する静電気力により、ガラス基板121に引き寄せられて陽極接合される(図6(g))。
次に、第3の基板用としてガラス基板141を用意し、このガラス基板141にドライフィルムからなるレジスト膜142を貼り付け、露光、現像することにより、流体の流入口及び流出口に相対する位置に開口部143を形成する(図6(h))。
次いで、この開口部143が形成されたレジスト膜142をマスクとして、サンドブラスト法等によりガラス基板141に厚さ方向に貫通する流体の流入口及び流出口144を形成する(図7(i))。
次いで、レジスト膜142を除去し、第3の基板145とする(図7(j))。
次いで、陽極接合した第1の基板201及びエッチングマスク膜301が形成されたガラス基板121と、第3の基板145とを真空中で陽極接合する。
このとき、ダイアフラム117がガラス基板121の溝部124に予め陽極接合されているので、溝部124の深さを適切に設定することにより、第1の基板201に形成された弁116を第3の基板145と十分離すことができる。したがって、弁116は第1の基板201と第3の基板145を陽極接合する際、これらの基板201、145に印加される電圧により発生する静電気力によって第3の基板145に引きつけられて陽極接合されることはない(図7(k))。
次いで、開孔部302が形成されたエッチングマスク膜301を用いてガラス基板121をウェットエッチングし、ガラス基板121の溝部124の中央部に、弁116の表面積より広い面積の開口端211を有しかつ弁116及びダイアフラム117を駆動するための開孔部212を形成する。このとき、この開孔部212により、ガラス基板121に陽極接合されていたダイアフラム117はガラス基板121から切り離される。したがって、ダイアフラム117はそれ自体の弾性力により元の形に戻り、弁116が第3の基板145に接触し、流体の流入口及び流出口144を閉鎖する(図7(l))。
次いで、ガラス基板121に形成されたエッチングマスク膜301をウェットエッチングもしくはドライエッチングにより除去し、第2の基板213とする(図7(m))。
以上により、本実施形態のマイクロバルブを作製することができる。
以上説明したように、本実施形態のマイクロバルブによれば、第2の基板213の溝部22の中央部に、弁13の表面積より広い面積の開口端211を有しかつ弁13及びダイアフラム12を駆動するための開孔部212を形成したので、第1の基板201と第2の基板213を接合した際に、第1の基板201に形成されたダイアフラム12をそれ自体の弾性力により第2の基板213に形成された溝部22から分離することができ、ダイアフラム12に設けられた弁13を第3の基板3に形成された流体の流入口及び流出口32に接触させることができる。
また、第3の基板3、第1の基板201及び第2の基板213を重ね合わせ、固定部14にて接合一体化したので、ダイアフラム12単体の場合と比べて、ダイアフラム12の剛性を高くすることができる。したがって、ダイアフラム12の厚みを薄くした場合においても、ダイアフラム12が第3の基板3の表面に接合するのを防止することができる。
本実施形態のマイクロバルブの製造方法によれば、第1の基板201とガラス基板121を陽極接合する際に、ダイアフラム117をガラス基板121に陽極接合するので、第1の基板201及びガラス基板121と第3の基板145とを陽極接合する際に、ダイアフラム117と第3の基板145の引力を小さくすることができ、弁116を第3の基板145に陽極接合させることなく第1の基板201の固定部118を第3の基板145の表面に陽極接合することができる。
「第3の実施形態」
図8は、本発明の第3の実施形態のマイクロバルブを示す断面図であり、本実施形態のマイクロバルブが第1の実施形態のマイクロバルブと異なる点は、ガラス基板31の第1の基板1の固定部14との接合部に凹部401を形成した第3の基板402を用い、第3の基板402の凹部401と第1の基板1の固定部14とを接合一体化した点である。
次に、このマイクロバルブの製造方法について図9に基づき説明する。なお、図9において、図2〜図4と同一の構成要素については同一の符号を付してある。
なお、本実施形態の製造方法のうち第1の基板用としてSOI基板11を用意する工程から、第1の基板119と第2の基板129を真空中で陽極接合する工程までは、第1の実施形態の図2(a)〜図4(r)の工程と同一であるから、これらの工程については説明を省略し、第3の基板用としてガラス基板を用意する工程以降について説明する。
第3の基板用としてガラス基板141を用意し、このガラス基板141の表面(第1の基板119と陽極接合により接合される面)側にスパッタリング法、蒸着法などを用いてCr膜などのエッチングマスク膜411を形成し、このエッチングマスク膜411にフォトリソグラフィ及びエッチングにより開口部412を形成する(図9(a))。エッチングは、ウェットエッチング、ドライエッチングのいずれを用いても良い。
次いで、この開口部412が形成されたエッチングマスク膜411を用いて、ガラス基板141をフッ酸系のエッチング液でウェットエッチングし、凹部401を形成する(図9(b))。なお、ドライエッチングを用いて凹部401を形成しても良い。
次いで、エッチングマスク膜411をウェットエッチング等により除去し、このガラス基板141の裏面(第1の基板119と陽極接合により接合される面と反対側の面)にドライフィルムからなるレジスト膜142を貼り付け、露光、現像することにより、流体の流入口及び流出口に相対する位置に開口部143を形成し、次いで、この開口部143が形成されたレジスト膜142をマスクとして、サンドブラスト法等によりガラス基板141に厚さ方向に貫通する流体の流入口及び流出口144を形成する(図9(c))。
次いで、レジスト膜142を除去し、第3の基板402とする(図9(d))。
次いで、陽極接合した第1の基板119及び第2の基板129と、第3の基板402とを陽極接合する。
このとき、第1の基板119の弁116は第2の基板129に引きつけられているので、溝部124の深さを適切に設定することにより、弁116を第3の基板402から十分離すことができる。したがって、弁116は、第1の基板119と第3の基板402を陽極接合する際に、これらの基板119、402に印加される電圧により発生する静電気力によって第2の基板129に引きつけられ、陽極接合されることはない(図9(e))。
次いで、第2の基板129の貫通穴127に埋め込まれたアルミニウムなどの金属128を、ウェットエッチングまたはドライエッチングなどを用いて除去し、第2の基板129の溝部124と第1の基板119のダイアフラム117で囲まれる空隙の圧力を大気圧にする。
この空隙が大気圧になると、ダイアフラム117を変形させていた圧力差が無くなり、ダイアフラム117の湾曲が緩和され、弁116は第3の基板402に押圧される。したがって、弁116は第3の基板402に接触し流体の流入口及び流出口144を閉鎖する(図9(f))。
以上により、本実施形態のマイクロバルブを作製することができる。
本実施形態のマイクロバルブにおいても、第1の実施形態のマイクロバルブと同様の効果を奏することができる。
さらに、ガラス基板31の第1の基板1の固定部14との接合部に凹部401を形成した第3の基板402を用い、第3の基板402の凹部401と第1の基板1の固定部14とを接合一体化したので、ダイアフラム117に設けられた弁116を第3の基板402の流体の流入口及び流出口144に押圧させることができる。したがって、マイクロバルブの閉鎖時における耐圧を高くすることができ、閉鎖時における流体の漏れ量も少なくすることができる。
「第4の実施形態」
図10は、本発明の第4の実施形態のマイクロバルブを示す断面図であり、本実施形態のマイクロバルブが第2の実施形態のマイクロバルブと異なる点は、ガラス基板31の第1の基板201の固定部14との接合部に凹部401を形成した第3の基板402を用い、第3の基板402の凹部401と第1の基板201の固定部14とを接合一体化した点である。
次に、このマイクロバルブの製造方法について図11及び図12に基づき説明する。なお、図11及び図12において、図6及び図7と同一の構成要素については同一の符号を付してある。
なお、本実施形態の製造方法のうち第1の基板用としてSOI基板11を用意する工程から、第1の基板201とエッチングマスク膜301が形成されたガラス基板121とを陽極接合する工程までは、第2の実施形態の図6(a)〜(g)の工程と同一であるから、これらの工程については説明を省略し、第3の基板用としてガラス基板を用意する工程以降について説明する。
第3の基板用としてガラス基板141を用意し、このガラス基板141の表面(第1の基板201と陽極接合により接合される面)側にスパッタリング法、蒸着法などを用いてCr膜などのエッチングマスク膜411を形成し、このエッチングマスク膜411にフォトリソグラフィ及びエッチングにより開口部412を形成する(図11(a))。エッチングは、ウェットエッチング、ドライエッチングのいずれを用いても良い。
次いで、この開口部412が形成されたエッチングマスク膜411を用いて、ガラス基板141をフッ酸系のエッチング液でウェットエッチングし、凹部401を形成する(図11(b))。なお、ドライエッチングを用いて凹部401を形成しても良い。
次いで、エッチングマスク膜411をウェットエッチング等により除去し、このガラス基板141の裏面(第1の基板201と陽極接合により接合される面と反対側の面)にドライフィルムからなるレジスト膜142を貼り付け、露光、現像することにより、流体の流入口及び流出口に相対する位置に開口部143を形成し、次いで、この開口部143が形成されたレジスト膜142をマスクとして、サンドブラスト法等によりガラス基板141に厚さ方向に貫通する流体の流入口及び流出口144を形成する(図11(c))。
次いで、レジスト膜142を除去し、第3の基板402とする(図11(d))。
次いで、陽極接合した第1の基板201及びエッチングマスク膜301が形成されたガラス基板121と、第3の基板402とを陽極接合する。
このとき、第1の基板201に形成された弁116は、ガラス基板121の溝部124に予め陽極接合されているので、溝部124の深さを適切に設定することにより、第3の基板402と十分離すことができる。したがって、弁116は第1の基板201と第3の基板402を陽極接合する際、これらの基板201、402に印加される電圧により発生する静電気力によって第3の基板402に引きつけられて陽極接合されることはない(図11(e))。
次いで、開孔部302が形成されたエッチングマスク膜301を用いてガラス基板121をウェットエッチングし、ガラス基板121の溝部124の中央部に、弁116の表面積より広い面積の開口端211を有しかつ弁116及びダイアフラム117を駆動するための開孔部212を形成する。このとき、この開孔部212により、ガラス基板121に陽極接合されていたダイアフラム117はガラス基板121から切り離される。したがって、ダイアフラム117は湾曲が緩和されて元の形に戻り、弁116が第3の基板402に押圧されて流体の流入口及び流出口144を閉鎖する(図12(f))。
次いで、ガラス基板121に形成されたエッチングマスク膜301をウェットエッチングもしくはドライエッチングにより除去し、第2の基板213とする(図12(g))。
以上により、本実施形態のマイクロバルブを作製することができる。
本実施形態のマイクロバルブにおいても、第2の実施形態のマイクロバルブと同様の効果を奏することができる。
さらに、ガラス基板31の第1の基板1の固定部14との接合部に凹部401を形成した第3の基板402を用い、第3の基板402の凹部401と第1の基板1の固定部14とを接合一体化したので、ダイアフラム117に設けられた弁116を第3の基板402の流体の流入口及び流出口144に押圧させることができる。したがって、マイクロバルブの閉鎖時における耐圧を高くすることができ、閉鎖時における流体の漏れ量も少なくすることができる。
「第5の実施形態」
図13は、本発明の第5の実施形態のマイクロバルブを示す断面図であり、本実施形態のマイクロバルブが第2の実施形態のマイクロバルブと異なる点は、ダイアフラム12の開孔部212側かつ弁13に相対する位置に開孔部212に向かって突出する突起部501を設けた第1の基板502と、ガラス基板21の溝部22の中央部に形成された開孔部503の開口端504の面積を弁13の上端13aの面積より小かつ突起部501の上端501aの面積より大とした第2の基板505とを用い、これら第1の基板502及び第2の基板505を接合一体化した点である。
次に、このマイクロバルブの製造方法について図14〜図16に基づき説明する。
まず、第1の基板用としてSOI基板11を用意する。このSOI基板11は、100〜600μm程度の厚さの単結晶Si(100)からなる支持基板101上に、厚さ0.1〜10μm程度の埋め込み酸化膜102、1〜100μm程度の厚さの単結晶Si(100)からなる薄膜層103が順次形成されている(図14(a))。
次いで、SOI基板11をRCA洗浄法などを用いて洗浄した後、酸化性雰囲気下にて熱処理を施し、両面に酸化膜104、105を形成する(図14(b))。
次いで、酸化膜104上にフォトレジスト511を塗布し(図14(c))、このフォトレジスト511を露光、現像することにより、突起部501のパターン511aを形成する(図14(d))。
次いで、このパターン511aをマスクとして、ウェットエッチングまたはドライエッチングを用いて酸化膜104をエッチングし、突起部501のマスクパターン512を形成する(図14(e))。ウェットエッチングでは、エッチング液として希釈フッ酸、緩衝フッ酸などを用いる。また、界面活性剤を含んだエッチング液を用いても良い。また、ドライエッチングでは、エッチングガスとしてCFなどのフッ素を含むガス等を用いる。
次いで、このパターン511aを、加熱した濃硫酸、濃硫酸と過酸化水素水の混合液(ピラニア)などの薬液を用いて処理することにより、除去する(図14(f))。このパターン511aを除去するには、上記の方法の他、酸素プラズマ処理などを用いて灰化処理する方法でも良く、この灰化処理後に上記薬液で処理しても良い。
次いで、マスクパターン512をマスクとし、アルカリ性のエッチング液を用いて、薄膜層103を異方性エッチングし、この薄膜層103に突起部501を形成する(図14(g))。アルカリ性のエッチング液としては、KOH、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、ヒドラジン、EDP(エチレンジアミン+ピロカテコール)などを用いることができる。
なお、KOHをエッチング液として用いる場合、マスクパターン512としては、酸化膜の替わりにKOHによるエッチング速度の遅い窒化ケイ素膜を用いることが望ましい。この場合、窒化ケイ素膜とSOI基板11との間に酸化膜を形成し、窒化ケイ素膜の応力を緩和することが望ましい。この窒化ケイ素膜のエッチングとしては、CFなどのフッ素を含むガスを用いたドライエッチングを用いる。
次いで、薄膜層103が異方性エッチングされたSOI基板11を酸化し、酸化膜513、514をそれぞれ形成する(図14(h))。
次いで、裏面側の酸化膜514上にフォトレジストを塗布し露光、現像することにより、酸化膜514上の弁13に相対する位置にパターン515を形成する。
次いで、ウェットエッチングまたはドライエッチングを用いて酸化膜514をエッチングし、開口部516を形成する(図15(i))。
ウェットエッチングの場合、エッチング液として希釈フッ酸、緩衝フッ酸などを用いるが、界面活性剤を含んだエッチング液を用いても良い。また、ドライエッチングの場合、CFなどのフッ素を含むガスなどを用いる。
次いで、開口部516が形成された酸化膜514をマスクとし、アルカリ性のエッチング液を用いて、支持基板101を異方性エッチングし、この支持基板101に開孔部113を形成する(図15(j))。アルカリ性のエッチング液としては、KOH、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、ヒドラジン、EDP(エチレンジアミン+ピロカテコール)などを用いることができる。
次いで、ウェットエッチングまたはドライエッチングを用いて酸化膜513、514をエッチングし、また、同様に埋め込み酸化膜102の露出している部分をエッチングする。これにより、弁116、ダイアフラム117、固定部118及び突起部501が形成される(図15(k))。
ウェットエッチングの場合、エッチング液として希釈フッ酸、緩衝フッ酸などを用いるが、界面活性剤を含んだエッチング液を用いても良い。また、ドライエッチングの場合、CFなどのフッ素を含むガスなどを用いる。
次に、第2の基板用としてナトリウムなどの可動イオンを含みシリコン基板と陽極接合が可能なガラス基板121を用意し、このガラス基板121の裏面(第1の基板502と陽極接合により接合される面)側にスパッタリング法、蒸着法などを用いてCr膜などのエッチングマスク膜122を形成する(図15(l))。
次いで、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、エッチングマスク膜122に開孔部123を形成する(図15(m))。エッチングは、ウェットエッチング、ドライエッチングのいずれを用いても良い。
次いで、この開孔部123が形成されたエッチングマスク膜122を用いて、ガラス基板121をフッ酸系のエッチング液でウェットエッチングし、ガラス基板121のダイアフラムに相対する位置に溝部124を形成する。なお、ドライエッチングを用いて溝部124を形成しても良い(図15(n))。
次いで、このエッチングマスク膜122をウェットエッチングなどを用いて除去する。
次いで、このガラス基板121の表面(第1の基板502と陽極接合により接合される面の反対側の面)側にスパッタリング法、蒸着法などを用いてCr膜などのエッチングマスク膜301を形成する(図15(o))。
次いで、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、エッチングマスク膜301に開孔部521を形成する(図15(p))。エッチングは、ウェットエッチング、
ドライエッチングのいずれを用いても良い。
次いで、第1の基板502と、開孔部521を有するエッチングマスク膜301が形成されたガラス基板121を陽極接合する。
このとき、ダイアフラム117は陽極接合時に印加される電界により発生する静電気力により、ガラス基板121に引き寄せられて陽極接合される(図16(q))。
次に、第3の基板用としてガラス基板141を用意し、このガラス基板141にドライフィルムからなるレジスト膜142を貼り付け、露光、現像することにより、流体の流入口及び流出口に相対する位置に開口部143を形成する(図16(r))。
次いで、この開口部143が形成されたレジスト膜142をマスクとして、サンドブラスト法等によりガラス基板141に厚さ方向に貫通する流体の流入口及び流出口144を形成する(図16(s))。
次いで、レジスト膜142を除去し、第3の基板145とする(図16(t))。
次いで、陽極接合した第1の基板502及び開孔部521を有するエッチングマスク膜301が形成されたガラス基板121と、第3の基板145とを陽極接合する。
このとき、第1の基板502に形成された弁116は、ダイアフラム117及び突起部501を介してガラス基板121の溝部124に予め陽極接合されているので、溝部124の深さを適切に設定することにより、第3の基板145と十分離すことができる。したがって、弁116は第1の基板502と第3の基板145を陽極接合する際、これらの基板502、145に印加される電圧により発生する静電気力によって第3の基板145に引きつけられて陽極接合されることはない(図16(u))。
次いで、開孔部302が形成されたエッチングマスク膜301を用いてガラス基板121をウェットエッチングし、ガラス基板121の溝部124の中央部に、開口端504の面積を突起部501の面積より大としかつ弁116及びダイアフラム117を駆動するための開孔部503を形成する。このとき、この開孔部503により、ガラス基板121に陽極接合されていたダイアフラム117はガラス基板121から切り離される。したがって、ダイアフラム117はそれ自体の弾性力により元の形に戻り、弁116が第3の基板145に接触し、流体の流入口及び流出口144を閉鎖する(図16(v))。
次いで、ガラス基板121に形成されたエッチングマスク膜301をウェットエッチングもしくはドライエッチングにより除去し、第2の基板505とする(図16(w))。
以上により、本実施形態のマイクロバルブを作製することができる。
本実施形態のマイクロバルブにおいても、第2の実施形態のマイクロバルブと同様の効果を奏することができる。
さらに、ダイアフラム12の開孔部212側かつ弁13に相対する位置に開孔部212に向かって突出する突起部501を設けた第1の基板502と、ガラス基板21の溝部22の中央部に形成された開孔部503の開口端504の面積を弁13の上端13aの面積より小かつ突起部501の上端501aの面積より大とした第2の基板505とを接合一体化したので、第1の基板502と第2の基板505を接合する面積を狭くすることができ、第2の基板505の開孔部503も狭くすることができる。その結果、マイクロバルブをより微細化することができ、製造コストも低減することができる。
「第6の実施形態」
図17は、本発明の第6の実施形態のマイクロバルブを示す断面図であり、本実施形態のマイクロバルブが第5の実施形態のマイクロバルブと異なる点は、ガラス基板31の第1の基板502の固定部14との接合部に凹部401を形成した第3の基板402を用い、第3の基板402の凹部401と第1の基板502の固定部14とを接合一体化した点である。
次に、このマイクロバルブの製造方法について図18に基づき説明する。なお、図18において、図14〜図16と同一の構成要素については同一の符号を付してある。
なお、本実施形態の製造方法のうち第1の基板用としてSOI基板11を用意する工程から、第1の基板502とエッチングマスク膜301が形成されたガラス基板121とを陽極接合する工程までは、第5の実施形態の図14(a)〜図16(q)の工程と同一であるから、これらの工程については説明を省略し、第3の基板用としてガラス基板を用意する工程以降について説明する。
第3の基板用としてガラス基板141を用意し、このガラス基板141の表面(第1の基板502と陽極接合により接合される面)側にスパッタリング法、蒸着法などを用いてCr膜などのエッチングマスク膜411を形成し、このエッチングマスク膜411にフォトリソグラフィ及びエッチングにより開口部412を形成する(図18(a))。エッチングは、ウェットエッチング、ドライエッチングのいずれを用いても良い。
次いで、この開口部412が形成されたエッチングマスク膜411を用いて、ガラス基板141をフッ酸系のエッチング液でウェットエッチングし、凹部401を形成する(図18(b))。なお、ドライエッチングを用いて凹部401を形成しても良い。
次いで、エッチングマスク膜411をウェットエッチング等により除去し、このガラス基板141の裏面(第1の基板502と陽極接合により接合される面と反対側の面)にドライフィルムからなるレジスト膜142を貼り付け、露光、現像することにより、流体の流入口及び流出口に相対する位置に開口部143を形成し、次いで、この開口部143が形成されたレジスト膜142をマスクとして、サンドブラスト法等によりガラス基板141に厚さ方向に貫通する流体の流入口及び流出口144を形成する(図18(c))。
次いで、レジスト膜142を除去し、第3の基板402とする(図18(d))。
次いで、陽極接合した第1の基板502及び開孔部521を有するエッチングマスク膜301が形成されたガラス基板121と、第3の基板402とを陽極接合する。
このとき、第1の基板502に形成された弁116は、ダイアフラム117及び突起部501を介してガラス基板121の溝部124に予め陽極接合されているので、溝部124の深さを適切に設定することにより、第3の基板402と十分離すことができる。したがって、弁116は第1の基板502と第3の基板402を陽極接合する際、これらの基板502、402に印加される電圧により発生する静電気力によって第3の基板402に引きつけられて陽極接合されることはない(図18(e))。
次いで、開孔部302が形成されたエッチングマスク膜301を用いてガラス基板121をウェットエッチングし、ガラス基板121の溝部124の中央部に、開口端504の面積を突起部501の面積より大としかつ弁116及びダイアフラム117を駆動するための開孔部503を形成する。このとき、この開孔部503により、ガラス基板121に陽極接合されていたダイアフラム117はガラス基板121から切り離される。したがって、ダイアフラム117は湾曲が緩和され、弁116が第3の基板402に接触し、流体の流入口及び流出口144を閉鎖する(図18(f))。
次いで、ガラス基板121に形成されたエッチングマスク膜301をウェットエッチングもしくはドライエッチングにより除去し、第2の基板505とする(図18(g))。
以上により、本実施形態のマイクロバルブを作製することができる。
本実施形態のマイクロバルブにおいても、第5の実施形態のマイクロバルブと同様の効果を奏することができる。
さらに、ガラス基板141の第1の基板502の固定部14との接合部に凹部401を形成した第3の基板402を用い、第3の基板402の凹部401と第1の基板502の固定部14とを接合一体化したので、ダイアフラム117に設けられた弁116を第3の基板402の流体の流入口及び流出口144に押圧させることができる。したがって、マイクロバルブの閉鎖時における耐圧を高くすることができ、閉鎖時における流体の漏れ量も少なくすることができる。
「第7の実施形態」
図19は、本発明の第7の実施形態のマイクロバルブを示す断面図であり、本実施形態のマイクロバルブは、第1の実施形態のマイクロバルブを2個、同一基板上に設けた構成である。
このマイクロバルブでは、陽極接合装置の真空吸着ステージ601に真空配管602を利用して第1の基板603と第2の基板604を陽極接合した基板を真空吸着し、真空配管602と第2の基板604の開孔部23を通じて、ダイアフラム117と第2の基板604によって形成される空隙の内部を排気し、ダイアフラム117を湾曲させている。
本実施形態のマイクロバルブにおいても、第1の実施形態のマイクロバルブと同様の効果を奏することができる。
しかも、第2の基板604に形成された開孔部23を閉鎖せずに開放したままの状態で第3の基板605と陽極接合する際に、第2の基板604を真空吸着ステージ601に固定し、この真空吸着ステージ601の真空を利用して第1の基板603の各々のダイアフラム117を第2の基板604の溝部22の内側それぞれに湾曲させることにより、弁13と第3の基板605の表面との距離を大きくとることができる。その結果、第2の基板604の開孔部23を封止し、エッチングにより再開孔する工程を省略することができる。
「第8の実施形態」
図20は、本発明の第8の実施形態のマイクロバルブを示す断面図であり、本実施形態のマイクロバルブが第6の実施形態のマイクロバルブと異なる点は、第2の基板701の溝部22の底部に電極702を設け、この第2の基板701に厚み方向に貫通する配線703、704を形成した点である。
このマイクロバルブでは、電極702には配線703を通じて、ダイアフラム12には配線704を通じて、それぞれ給電され、これら対向する電極702とダイアフラム12との間に電圧を印加することにより静電気力が発生し、ダイアフラム12と弁13の動きを制御する静電駆動構造となっている。
本実施形態のマイクロバルブにおいても、第6の実施形態のマイクロバルブと同様の効果を奏することができる。
しかも、第2の基板701の溝部22の底部に電極702を設け、この第2の基板701に厚み方向に貫通する配線703、704を形成したので、静電気力という流体以外の動力を用いることができる。
以上、第1〜第8の実施形態では、ノーマリクローズド型のマイクロバルブについて説明してきたが、本発明はノーマリオープン型のマイクロバルブにも適用することができる。
このノーマリオープン型のマイクロバルブにおいても、場合によっては第3の基板を陽極接合する際に、弁が第3の基板に静電気力で引き寄せられ、陽極接合されてしまう可能性があるが、本発明の構造及び製造方法を利用することにより、弁と第3の基板の表面とが陽極接合されてしまうのを抑制することができる。
また、第1〜第8の実施形態では、マイクロバルブの駆動力として流体または静電気力を用いたが、流体または静電気力以外の駆動力として、ダイアフラム上に圧電素子からなるユニモルフ構造を設けたもの、磁気を利用する構造等を用いることもできる。
また、第1の基板としてSOI基板を用いたが、単結晶シリコン基板を用いることもできる。
また、支持基板のエッチングとして、異方性エッチングの替わりにドライエッチングを用いることもできる。
また、第2の基板もしくは第3の基板のエッチングにおいては、これらの基板をエッチングする前にフォトレジスト膜を除去することとしたが、フォトレジスト膜を残したまま第2の基板ないしは第3の基板をエッチングしてもよい。この場合、フォトレジスト膜は基板のエッチング後に除去すればよい。この方法では、エッチングマスクが2層構造になるため、エッチングマスクのエッチング耐性が向上し、エッチングマスクのピンホール等に起因する欠陥の発生を抑制することができる。
さらに、一般の半導体デバイスの製造方法と同様、複数のマイクロバルブを同時に1つの基板上に形成し、最後にダイシング等を用いて切断することにより、一括で大量生産することもできる。
本発明の第1の実施形態のマイクロバルブを示す断面図である。 本発明の第1の実施形態のマイクロバルブの製造方法を示す過程図である。 本発明の第1の実施形態のマイクロバルブの製造方法を示す過程図である。 本発明の第1の実施形態のマイクロバルブの製造方法を示す過程図である。 本発明の第2の実施形態のマイクロバルブを示す断面図である。 本発明の第2の実施形態のマイクロバルブの製造方法を示す過程図である。 本発明の第2の実施形態のマイクロバルブの製造方法を示す過程図である。 本発明の第3の実施形態のマイクロバルブを示す断面図である。 本発明の第3の実施形態のマイクロバルブの製造方法を示す過程図である。 本発明の第4の実施形態のマイクロバルブを示す断面図である。 本発明の第4の実施形態のマイクロバルブの製造方法を示す過程図である。 本発明の第4の実施形態のマイクロバルブの製造方法を示す過程図である。 本発明の第5の実施形態のマイクロバルブを示す断面図である。 本発明の第5の実施形態のマイクロバルブの製造方法を示す過程図である。 本発明の第5の実施形態のマイクロバルブの製造方法を示す過程図である。 本発明の第5の実施形態のマイクロバルブの製造方法を示す過程図である。 本発明の第6の実施形態のマイクロバルブを示す断面図である。 本発明の第6の実施形態のマイクロバルブの製造方法を示す過程図である。 本発明の第7の実施形態のマイクロバルブを示す断面図である。 本発明の第8の実施形態のマイクロバルブを示す断面図である。
符号の説明
1、119、201、502、603 第1の基板
2、129、213、505、604、701 第2の基板
3、145、402、605 第3の基板
11 SOI基板
12 ダイアフラム
13 弁
13a 上端
14 固定部
15 絶縁膜
21、31 ガラス基板
22 溝部
23 開孔部
24 空隙
32、144 流体の流入口及び流出口
101 支持基板
102 埋め込み酸化膜
103 薄膜層
104、105 酸化膜
111 フォトレジスト
111a パターン
112、143 開口部
113 開孔部
114 パターン
121、141 ガラス基板
122 エッチングマスク膜
123 開孔部
124 溝部
125、142 レジスト膜
127 開孔部
128 金属
211 開口端
212 開孔部
301、411 エッチングマスク膜
302、412 開孔部
401 凹部
501 突起部
501a 上端
503 開孔部
504 開口端
511 フォトレジスト
511a パターン
512 マスクパターン
513、514 酸化膜
515 パターン
601 真空吸着ステージ
602 真空配管
702 電極
703、704 配線

Claims (8)

  1. ダイアフラム部の一方の面側に弁体部及び固定部を備えた第1の基板と、前記ダイアフラム部に相対する位置に溝部が形成されるとともに当該溝部に前記弁体部及び前記ダイアフラム部を駆動するための流体の開孔部が形成された第2の基板と、前記弁体部に相対する位置に流体の流入口及び流出口が形成された第3の基板とを備え、これら第3の基板、第1の基板及び第2の基板を重ね合わせ、前記固定部にて接合一体化してなるマイクロバルブにおいて、
    前記開孔部の開口端の面積は、前記弁体部の上端の面積より大であることを特徴とするマイクロバルブ。
  2. ダイアフラム部の一方の面側に弁体部及び固定部を備えた第1の基板と、前記ダイアフラム部に相対する位置に溝部が形成されるとともに当該溝部に前記弁体部及び前記ダイアフラム部を駆動するための流体の開孔部が形成された第2の基板と、前記弁体部に相対する位置に流体の流入口及び流出口が形成された第3の基板とを備え、これら第3の基板、第1の基板及び第2の基板を重ね合わせ、前記固定部にて接合一体化してなるマイクロバルブにおいて、
    前記ダイアフラム部の前記開孔部側かつ前記弁体部に相対する位置に、前記開孔部に向かって突出し、かつ前記弁体部の上端より面積の小さな突起部を設けてなることを特徴とするマイクロバルブ。
  3. 前記第3の基板の前記第1の基板との接合部に凹部を形成し、この凹部と前記固定部とを接合一体化してなることを特徴とする請求項1記載のマイクロバルブ。
  4. 前記第3の基板の前記第1の基板との接合部に凹部を形成し、この凹部と前記固定部とを接合一体化してなることを特徴とする請求項記載のマイクロバルブ。
  5. 前記開孔部の開口端の面積は、前記弁体部の上端の面積より小かつ前記突起部の上端の面積より大であることを特徴とする請求項または記載のマイクロバルブ。
  6. ダイアフラム部の一方の面側に弁体部及び固定部を備えた第1の基板と、前記ダイアフラム部に相対する位置に溝部が形成されるとともに当該溝部に前記弁体部及び前記ダイアフラム部を駆動するための流体の開孔部が形成された第2の基板と、前記弁体部に相対する位置に流体の流入口及び流出口が形成された第3の基板とを備え、これら第3の基板、第1の基板及び第2の基板を重ね合わせ、前記固定部にて接合一体化してなるマイクロバルブの製造方法であって、
    前記第1の基板と前記第2の基板とを接合すると共に、前記ダイアフラム部を前記第2の基板側に向けて撓ませ、次いで、これら第1及び第2の基板に前記第3の基板を接合し、次いで、前記ダイアフラム部の撓みを開放または緩和することを特徴とするマイクロバルブの製造方法。
  7. 前記ダイアフラム部を圧力差を用いて前記第2の基板側に向けて撓ませることを特徴とする請求項記載のマイクロバルブの製造方法。
  8. 前記ダイアフラム部を陽極接合時に発生する静電引力及びその接合力を用いて前記第2の基板側に向けて撓ませることを特徴とする請求項記載のマイクロバルブの製造方法。
JP2007172947A 2007-06-29 2007-06-29 マイクロバルブ及びその製造方法 Expired - Fee Related JP5073382B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007172947A JP5073382B2 (ja) 2007-06-29 2007-06-29 マイクロバルブ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007172947A JP5073382B2 (ja) 2007-06-29 2007-06-29 マイクロバルブ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009014010A JP2009014010A (ja) 2009-01-22
JP5073382B2 true JP5073382B2 (ja) 2012-11-14

Family

ID=40355164

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007172947A Expired - Fee Related JP5073382B2 (ja) 2007-06-29 2007-06-29 マイクロバルブ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5073382B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6172711B2 (ja) * 2012-07-05 2017-08-02 国立研究開発法人理化学研究所 マイクロチップ用の流体制御デバイスおよびその利用
WO2018235229A1 (ja) * 2017-06-22 2018-12-27 株式会社島津製作所 マイクロバルブ
CN111747373B (zh) * 2019-03-29 2023-02-21 研能科技股份有限公司 微机电泵的制造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2203627T3 (es) * 1994-10-07 2004-04-16 Bayer Corporation Valvula de descarga.
JP2002195437A (ja) * 2000-12-28 2002-07-10 Advance Denki Kogyo Kk 電磁弁
JP2007071257A (ja) * 2005-09-05 2007-03-22 Matsushita Electric Works Ltd マイクロバルブ
JP4325607B2 (ja) * 2005-10-05 2009-09-02 パナソニック電工株式会社 マイクロレギュレータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009014010A (ja) 2009-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5385117B2 (ja) 圧電memsスイッチの製造方法
US8685776B2 (en) Wafer level packaged MEMS device
JP3202643B2 (ja) マイクロポンプおよびマイクロポンプの製造方法
JP5073382B2 (ja) マイクロバルブ及びその製造方法
JP6036067B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US9546743B2 (en) Sealable microvalve that can be repeatedly opened and sealed
JP3130483B2 (ja) マイクロポンプ
JP4325607B2 (ja) マイクロレギュレータ
JP2007198215A (ja) マイクロポンプおよびその製造方法、駆動体
JP4472919B2 (ja) マイクロバルブ
JP2000309000A (ja) 半導体装置及びこれを用いた半導体マイクロアクチュエータ及び半導体マイクロバルブ及び半導体マイクロリレー並びに半導体装置の製造方法及び半導体マイクロアクチュエータの製造方法
JPH11257231A (ja) マイクロポンプおよびマイクロポンプの製造方法
JP4529814B2 (ja) マイクロバルブ
JP2000220766A (ja) 半導体マイクロバルブ及びその製造方法
JP2010014131A (ja) マイクロバルブおよびその製造方法、ならびにマイクロバルブの開閉検出方法
JP2995400B2 (ja) マイクロポンプおよびマイクロポンプの製造方法
JP2738054B2 (ja) マイクロバルブ
JP2000227073A (ja) マイクロポンプの駆動方法
JP3893077B2 (ja) 半導体デバイス及びその製造方法
JP4572534B2 (ja) 静電駆動型半導体マイクロバルブ
JP2008054367A (ja) 圧電アクチュエータ及びこれを用いたポンプ
JP2004306217A (ja) マイクロマシンおよびその製造方法
JP2003275999A (ja) マイクロバルブおよびその製造方法
JPH0466784A (ja) マイクロポンプおよびその製造方法
JP2023101307A (ja) 流体ポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120724

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120822

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5073382

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150831

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees