JP5073368B2 - モータ - Google Patents

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本発明はモータに関し、さらに詳しくは、ステータコアに駆動コイルが装着されたステータの内周または外周にロータが配置されてなるモータに関する。
従来、回転軸にマグネットが取り付けられたロータの外周または内周にステータが配置されてなる永久磁石同期電動機が知られている。この永久磁石同期電動機のステータは、略円筒状のステータコアの内周面または外周面に形成された突極に絶縁部材を介して駆動コイルが装着されて構成される。そして、この駆動コイルに電流が供給されることで回転磁界が発生し、ロータが回転してトルクが出力される。
例えば特許文献1に記載のモータは、モータの筐体に設けられた入力端子から入力された電流を給電部材と配線基板を介して駆動コイルに供給するモータであって、配線基板に形成された配線パターンに、駆動コイルの巻線端末と電線からなる給電部材が半田付けされることにより、駆動コイルの巻線と給電部材とが電気的に接続されて電流が供給されるというものである。
特開平7−46785号公報
このようなモータにおいて、要求される出力トルクが大きいときは、ステータに装着される各駆動コイルに比較的大きな電流を流す必要がある。このような場合には、ステータに装着される複数の駆動コイルに供給される電流を一括して伝送する給電部材には大電流が流されるため、径の太い電線が適用される。
このような径の太い電線を配線基板の端子部に半田付けする作業は、まず配線基板の端子部に電線を仮固定し、電線および端子部を加熱しつつ半田を融解させてから冷却し、電線と端子部を半田によって電気的に接続するとともに機械的に固定して行われる。
しかしながら、電線の径が太いと電線の剛性が強く、端子部に電線を仮固定するのが困難であるため、作業性が悪いという問題があった。また、電線と端子部との熱容量が大きく異なり均等に熱せられにくいため、半田が行き渡りにくく、精度良く半田付けするためには熟練を要するという問題があった。
そこで、本発明の課題は、配線基板を介して駆動コイルと給電部材を接続してなるモータにおいて、駆動コイルに電力を供給する配線作業の作業性の良いモータを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係るモータは、ステータコアに絶縁部材を介して複数の駆動コイルが装着され、前記各駆動コイルの巻線端末と該駆動コイルに電力を供給する給電部材とが配線基板を介して接続されてなるモータにおいて、前記配線基板に形成される第1ランド部には、前記各駆動コイルの巻線端末が接続され、前記第1ランド部は、前記配線基板に形成される配線パターンを介して所定の組毎に互いに接続され、かつ、前記配線パターンには該配線基板に形成される第2ランド部が接続され、前記第2ランド部に形成される基板位置決め部が、基板係止部材により前記絶縁部材に形成される被係止部に係止されることにより前記配線基板が前記絶縁部材に位置決め固定されるとともに、前記基板係止部材を介して前記給電部材と前記第2ランド部とが接続され、前記被係止部と前記基板係止部材との間には、前記基板係止部材と前記給電部材の端子との間に挟まれる付勢部材が介在され、該付勢部材によって前記基板係止部材と前記被係止部とは互いに離間する方向に付勢されるとともに前記給電部材の端子が前記第2ランド部の方向に付勢されて前記給電部材と前記第2ランド部が電気的に接続されていることを要旨とするものである。このような構成によれば、基板係止部材により、配線基板の基板位置決め部が絶縁部材に形成される被係止部に係止され、さらに、給電部材と第2のランド部が電気的に接続される。したがって、基板係止部材と絶縁部材を係合させるだけで、配線基板が絶縁部材に機械的に位置決め固定されるとともに、給電部材を第2のランド部に接続することができる。したがって、配線基板に給電部材を半田付けにより接続する必要が無く、モータの配線の接続作業性を向上させることができる。また、基板係止部材を被係止部により堅固に係止させることができる。
この場合、前記基板位置決め部は前記配線基板を貫通する貫通孔により形成され、該貫通孔に前記基板係止部材が挿通されて、前記配線基板が前記絶縁部材に位置決め固定されることが好ましい。このようにすると、配線基板を容易に位置決めして絶縁部材に固定することができる。
また、前記絶縁部材には前記配線基板が載置される台座部が設けられ、前記被係止部は該台座部に形成される被係止孔からなり、前記貫通孔に前記基板係止部材が挿通された状態で、該基板係止部材の先端が前記被係止孔に挿入されて係止されることが好ましい。このようにすると、配線基板が載置部上に載置されて安定した状態で、基板係止部材により配線基板を容易に位置決めして絶縁部材に設けられた台座部に固定することができる。
さらに、前記基板位置決め部と前記被係止部は前記ステータコアの周方向に等間隔に複数形成され、前記基板位置決め部および前記被係止部とが対応する位置に配置されるように前記配線基板が前記絶縁部材に位置決めされることが好ましい。このようにすると、モータに振動等が生じても配線基板を安定して固定させることができるとともに、振動等による給電部材のはずれを防止することができる。
さらに、前記絶縁部材には、前記配線基板の外周縁と対応する形状の位置決め壁部が形成され、前記配線基板が前記位置決め壁部の内周面と当接するように前記台座部に載置されて前記配線基板が前記絶縁部材に位置決めされることが好ましい。このようにすると、配線基板の外周縁が位置決め壁部に当接することで配線基板が絶縁部材に対して位置決め固定されるので、配線基板の絶縁部材への位置決めがより容易になる。
また、前記絶縁部材の前記位置決め壁部には前記駆動コイルの巻線端末を挿通させる絶縁部材側スリット溝が形成され、前記配線基板には、前記駆動コイルの巻線端末を挿通させる配線基板側スリット溝が形成され、これら両スリット溝が一致した状態で前記配線基板が前記絶縁部材に位置決めされることが好ましい。このようにすると、上記のように配線基板の外周縁が位置決め壁部に当接することで配線基板が絶縁部材に対して位置決め固定されるので、配線基板の絶縁部材への位置決めがより容易になるとともに、絶縁部材を介して突極に装着された駆動コイルの巻線端末を配線基板側に配策しやすくなる。
さらに、前記ステータコアは、周方向に複数に分割された分割コアからなり、各分割コアそれぞれに前記絶縁部材を介して前記駆動コイルが装着されていることが好ましい。このようにすると、突極に絶縁部材を装着した状態で、絶縁部材の外側面に巻線を巻回してコイルを形成しやすくなる。
本発明に係るモータによれば、基板係止部材により、配線基板の基板位置決め部を絶縁部材に形成される被係止部に係止され、さらに、給電部材と第2のランド部が電気的に接続される。また、基板係止部材と絶縁部材を係合させるだけで、配線基板が絶縁部材に機械的に位置決め固定されるとともに、給電部材を第2のランド部に接続することができる。したがって、配線基板に給電部材を半田付けにより接続する必要が無く、モータの配線の接続作業性を向上させることができる。
以下に本発明の一実施形態に係るモータ1について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係るモータ1の軸方向の断面を示す図である。図2は、図1に示すモータ1のステータSを構成する分割コアS1とこの分割コアS1に装着される絶縁部材10を示す斜視図である。図3(a)は、図2に示す絶縁部材10を構成する分割絶縁部材12を示す側面図である。図3(b)は、図2に示す分割絶縁部材12を示す上面図である。図4(a)は、図2に示す分割絶縁部材12の台座部14を示す平面図である。図4(b)は、図4(a)に示す分割絶縁部材12の台座部14の断面を示す図である。図5は、図2に示す分割コアS1に絶縁部材10を介して駆動コイルCを装着した状態を示す斜視図である。図6は、図5に示す分割コアS1が円周状に配置された状態を示す上面図である。図7は、図6に示すステータSの台座部14に載置される配線基板Pの表面を示す平面図である。図8から図11は、図7に示す配線基板Pに形成された配線パターンを示す平面図である。図12は、配線基板Pが基板係止部材16を介して絶縁部材10に係止される状態を示す分解斜視図である。図13は、配線基板Pが基板係止部材16を介して絶縁部材10に係止され、駆動コイルCの巻線端末C1、C2が配線基板Pの第1のランド部PL1に接続された状態を示す斜視図である。図14は、ステータSの駆動コイルCと給電部材18とが配線基板Pを介して接続された状態を示す回路図である。なお、以下の説明においては、特に示した場合を除き、「軸方向」とは、ロータ軸の軸方向を示し、「周方向」とはロータの回転方向を示す。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るモータ1は、比較的出力トルクの大きい永久磁石同期電動機であって、ロータ軸RSの外周にロータマグネットRMが装着されてなるロータRがステータSの内周に配置され、このステータSが筐体20内に収納されるとともに、ロータRのロータ軸RSが筐体20に設けられた軸受け22によって回転自在に支承されて構成される。
ステータSは、略円筒状のステータコアS2の内周面に突極S11が所定間隔毎に複数列設形成され、各突極S11に絶縁部材10を介して駆動コイルCが装着されて構成される。
これらの駆動コイルCは、巻線の巻始めと巻終わりの両端末がステータコアS2の一方の端縁側に配置される(本実施形態においては、図1で下側に示す端縁に配置されている)。ステータコアS2のこの一方の端面には、各駆動コイルCに電流を供給するための配線パターンが形成された配線基板Pが取り付けられる。そしてこの駆動コイルCの巻線端末は配線基板Pに接続される。一方、筐体20には、駆動コイルCに電力を供給するための給電部材18を挿通させる挿通部20aが設けられる。この給電部材18には駆動コイルCに供給される電流の大きさに応じた電線等が適用される。この給電部材18は、一方の端末には端子18aが接続され、この端子18aを介して配線基板Pに接続される。更にこの給電部材18の他方の端末は、挿通部20aを介して筐体20の外部に導出されて図示しないコネクタ等を介してモータ1の駆動電源に接続される。なお、上記のようにこのモータ1は比較的出力トルクの大きい永久磁石同期電動機であるため、給電部材18には比較的大きい電流が流される。したがって、この給電部材18には、比較的径が太く剛性の強い電線が適用される。
これらの各駆動コイルCに電流が供給されることによって発生する回転磁界が、ロータRに取り付けられたロータマグネットRMに作用して、ロータRが回転し、ロータ軸RSの出力端側からトルクが出力される。
本実施の形態において、ステータSは、略円筒状のステータコアS2が、周方向に複数に分割された分割コアS1を組み合わせて構成される。
図2に示すように、各分割コアS1は断面略扇形に形成された円弧部S12を有しており、この円弧部S12の内周面S12a(図中では下側に示す面)には、半径方向に突出する突極S11が形成されている。また突極11は軸方向に延設するように形成されている。この分割コアS1の円弧部S12が周方向に並んで配置されることにより略円筒状のステータコアS2が構成され、各分割コアS1に設けられた突極S11はステータコアS2の内周面(円弧部S12の内周面S12aが連なって形成される面)において周方向に等間隔に並んで配置される。各突極S11の先端は、ロータマグネットRMと対向する先端面S11aの面積が大きくなるように、端縁が周方向に膨出してテーパ状に形成された膨出部S11bを有している。なお、この分割コアS1は、薄板状の磁性鋼板が型抜きされた同一形状の板材S13が積層され、ダボかしめ等により接合されて形成される。このようにして形成された分割コアS1を、円弧部S12の両端縁同士を当接させて円周状に配置することで、円弧部S12が組み合わされて略円筒状のステータコアSが構成される(図6参照)。
絶縁部材10は、この分割コアS1を軸方向の両端面から挟み込むように突き合わせ状に配置される第1および第2の分割絶縁部材12から構成される。それぞれの分割絶縁部材12は、突極S11の軸方向の端面S11cに当接する基部24と、突極S11の両側面S11dに当接する側部26と、円弧部S12の内周面S12aに当接する上側張り出し部28と、突極S11の先端に形成された膨出部S11bに当接する下側張り出し部30とが一体的に形成されている。この分割絶縁部材12は、絶縁性の合成樹脂材料を射出成形等により成形し形成される。
図2に示すように、第1および第2の分割絶縁部材12は、各分割絶縁部材12の基部24が分割コアS1に形成される突極S11の軸方向の端面S11cに対向し、かつ両側部26の間に突極S11を挟み込むように配置される。これらの第1および第2の各分割絶縁部材12を互いに接近させることで先端部12a、12bが部分的に重ね合わされ、第1および第2の分割絶縁部材12同士が係合して、絶縁部材10が分割コアS1に装着される。
ここで、図2に示すように、互いに係合される両分割絶縁部材12の側部26と上側および下側の張り出し部28、30の先端部12a、12bのうち、一方の先端部12aは外側が削り取られたように肉薄に形成され、他方の先端部12bは内側が削り取られたように肉薄に形成されている。そのため、これらの先端部12a、12bが互いに重なり合うように係合することで、分割コアS1の突極S11の両端面S11cと両側面S11dと円弧部S12の内周面S12aが絶縁部材10で隙間無く覆われる。そのため、分割コアS1と、絶縁部材10を介して突極S11に装着される駆動コイルCとの間の絶縁が確実に確保される。
また、第1および第2の分割絶縁部材12において、互いに係合される側部26と上側および下側の張り出し部28、30の先端部12a、12bが互い違いに肉薄に形成されているので、これらの先端部12a、12bが部分的に重なり合うように係合しても、側部26の内側面および/または外側面に段差が生じない。そのため、側部26の内側面は突極S11の外周面に隙間無く当接される。また、側部26の外側面に巻回される駆動コイルCの巻線の表面が側部26の先端縁により傷付けられて、断線等を起こす虞がない。さらに、上側および下側の張り出し部28、30にも段差が生じないため、駆動コイルCの巻線が傷つけられて断線してしまうことがない。さらに、分割コアS1の円弧部S12の内周面S12aおよび突極S11の先端縁に形成された膨出部S11bと上側および下側の張り出し部28、30との間に隙間が生じない。
図3(a)に示すように、第1および第2の分割絶縁部材12の基部24の上側(ステータコアS2の外周面側)には、後述する配線基板Pが載置される台座部14が設けられている。台座部14は、基部24の外周方向にフランジ状に突出して形成されており、基部24と略平行な平面状の載置面14aが形成されている。そして、この載置面14aの外周縁には、配線基板Pの端縁の形状に対応する形状の位置決め壁部32が軸方向に突出して形成されている。
また、図3(b)に示すように、この位置決め壁部32には、後述する分割コアS1に形成される突極S11に絶縁部材10を介して装着される駆動コイルCの巻線端末C1、C2が挿通される絶縁部材側スリット溝34a、34bが形成されている。この位置決め壁部32には2つのスリット溝が形成されており、一方の絶縁部材側スリット溝34aは短く、他方の絶縁部材側スリット溝34bは長く形成されている。この短い方の絶縁部材側スリット溝34aは、位置決め壁部32の基端側まで達するように形成されている。また、図4(a)に示すように台座部14の載置面14aにもこの絶縁部材側スリット溝34aに対応する位置に台座部14の外側から内側に向かって浅い溝36aが形成されている。また、位置決め壁部32に形成された長い方の絶縁部材側スリット溝34bは、位置決め壁部32の先端から台座部14を通って基部24の近傍まで形成されており、台座部14にもこの絶縁部材側スリット溝34bに対応する位置に台座部14の外側から内側に向かって深い溝36bが形成されている。この絶縁部材側スリット溝34aと浅い溝36aは同一線上に配置され、さらに、絶縁部材側スリット溝34bと深い溝36bも同一線上に配置されている。
さらに、図4(a)および図4(b)に示すように、この台座部14に設けられた載置面14aには、被係止部38が設けられる凹部38aが形成されている。この凹部38aには、図6および図12に示すように、後述する基板係止部材であるボルト16と係合するナット38bが嵌入されて、被係止部38が形成される。このナット38bは、例えば圧入や、接着等により凹部38aに固着される。このように、台座部14に形成された凹部38aにナット38bが固着されることにより、ナット38bのネジ孔38cが被係止孔38cとして台座部14に設けられる。
また、図5(a)に示すように、第1および第2の分割絶縁部材12が、突極S11を軸方向の両端面S11aから挟み込むように分割コアS1に装着されると、突極S11の外周面は両分割絶縁部材12の両側部26および基部24により隙間無く覆われる。また、円弧部S12の内周面S12aは上側張り出し部28に覆われ、突極S11の先端に形成される膨出部S11bは下側張り出し部30に覆われる。そして、図5(b)に示すように、第1および第2の分割絶縁部材12の基部24と側部26、26の外面に駆動コイルCが巻回されることにより、駆動コイルCが突極S11に装着される。
図5に示すように、駆動コイルCの巻き始めの巻線端末C1は、第1または第2の分割絶縁部材12に設けられる位置決め壁部32に形成される絶縁部材側スリット溝34bに挿通されて仮固定される。そして、絶縁部材10(第1または第2の分割絶縁部材12)の側部26および基部24の外面に駆動コイルCの巻線が巻回されるように、絶縁部材10が装着された分割コアS1が治具を介して回転される。この駆動コイルCの巻終わりの巻線端末C2は、巻始めの巻線端末C1が挿通された絶縁部材側スリット溝34bの隣に形成された絶縁部材側スリット溝34aに挿通されて仮固定される。駆動コイルCの巻始めの巻線端末C1は絶縁部材10の基部24の外面に当接する位置から導出され、巻き終わりの巻線端末C2は基部24の外面から駆動コイルCの厚み分だけ離れた位置から導出されるため、巻始めの巻線端末C1は位置決め壁部32の深い方の絶縁部材側スリット溝34bに挿通され、巻終わりの巻線端末C2は浅い方の絶縁部材側スリット溝34aに挿通される。駆動コイルCの巻線の巻始めと巻き終わりの巻線端末C1、C2は、分割コアS1の軸方向の一端側に配置される。
図6に示すように、このようにして絶縁部材10を介して駆動コイルCが装着された分割コアS1を周方向に並べてステータSが構成される。
この実施形態に示すモータ1は12個の駆動コイルCをステータSに備えた12極の永久磁石同期電動機であって、三相交流電流が印加されて駆動される。ステータコアSに装着された12個の駆動コイルCは、後述する配線基板Pによって、位相のずれたu相、v相、w相の電流iu、iv、iwが印加される三つの組に分けられて接続される。
このように、突極S11に絶縁部材10を介して駆動コイルCが装着された分割コアS1が円周状に配列され、各駆動コイルCにu相、v相、w相の電流が供給される。そうすると、ステータSには、u相用、v相用、w相用の分割コアS1(u)、S1(v)、S1(w)が順に並んで配置され、ステータSの内周面には、u相、v相、w相の突極S11の先端面S11aが配置され、各駆動コイルCに電流が供給されることで回転磁界が発生する。
ステータコアS2は、ステータコアS2の外径と略同じ内径を有する仮固定用のリング(図示せず)内に、12個の分割コアS1が、円弧部S12の周方向の端面S12bが互いに当接するように配列されて、仮固定される。このとき、各分割コアS1の駆動コイルCの巻線端末C1、C2が配置されている端部は同じ側に向けて配置され、全ての分割コアS1に装着された駆動コイルCの巻線端末C1、C2はステータSの軸方向の一端側に配置される。
このようにして仮固定された分割コアS1を筐体20内に収納することで、分割コアS1が円周上に配列された状態で固定されてステータSとして構成される。筐体20は、ステータSの外周と略同一または若干小さい内径を有する円筒形状を有しており、例えばアルミなどの線膨張係数の大きい材料から形成される。まず、仮固定用のリング内に仮固定された状態では、絶縁部材10の位置決め壁部32に形成された絶縁部材側スリット溝34a、34bに挿通されて分割コアS1の外周面に沿うように折り曲げられた各駆動コイルCの巻線端末C1、C2を曲げ起こして、台座部14から起立させる。筐体20を予め加熱して膨張させ内径が大きくなった状態で、ステータSが挿入される。そして、筐体20が冷却(放熱)されて温度が下がると、熱膨張による変形が元に戻り、内径が元の大きさに戻る。これにより、分割コアS1が円周上に配列された状態のステータSに筐体20が嵌着される。筐体20の内径とステータSの外径は略同一または若干小さいため、ステータSの外周面は、筐体20内周面に圧迫され、ステータコアS2が抜落したり、円周上に配列された分割コアS1がずれてしまったりすることがない。
このように、絶縁部材10を介して駆動コイルCが装着された複数の分割コアS1が円周状に配置されると、絶縁部材10に形成された台座部14の載置面14aは同一平面上に配置される。
次に、この台座部14の載置面14aに載置される配線基板Pについて図7を用いて説明する。本実施の形態におけるこの配線基板Pは、ガラスエポキシ基板などの絶縁性の基材の上に銅箔などの導電性の配線パターンと絶縁層とが複数層積層されて形成されるプリント配線基板が適用される。図7に示すように、配線基板Pは、ステータコアS2の外径より若干小さい外径と、ステータコアS2の内径(相対向する突極S11の先端面S11a、S11a間の距離)より若干大きい内径を有するドーナツ形状に形成されている。
このような配線基板Pの表面には、絶縁膜40が形成されるとともに、この絶縁膜40がパターニングされてその下層に形成された第1の配線パターンP1が部分的に露出されることにより各駆動コイルCの巻先端末C1、C2が接続される第1のランド部PL1と、各駆動コイルCに電流を供給するための給電部材18が接続される第2のランド部PL2とが形成される。この第1のランド部PL1は、配線パターンを介して所定の組毎に互いに接続されている。なお、この実施形態に示すモータ1は12個の駆動コイルCをステータSに備えた永久磁石同期電動機であって、三相交流電流が印加されて駆動される。従って、ステータコアSに装着された12個の駆動コイルCは、位相のずれたu相、v相、w相の電流iu、iv、iwが印加される三つの組に分けられ、配線基板Pには各相用の配線パターンが形成されている。また、配線基板Pの外周縁には、第1のランド部PL1の近傍に、駆動コイルCの巻線端末C1、C2が挿通される配線基板側スリット溝42が形成されている。さらに、第2のランド部PL2には貫通孔PTH2が形成されている。
図8は、配線基板Pの表面に設けられた絶縁膜40のすぐ下側に形成された第1の配線パターンP1を示す上面図である。この第1の配線パターンP1は、配線基板Pの外周縁近傍に形成される20個の島電極P11と、略ドーナツ状に形成されたu相用共通接続部P12と、このu相用共通接続部P12の外周縁に一体的に形成された4つのu相用電極P13とを有している。この4つのu相用電極P13は互いに90°ずれて配置されている。さらに、各島電極P11およびu相用電極P13には、配線基板Pを貫通するスルーホールPTH1が形成されている。また、上記のように、この第1の配線パターンP1の表面は、絶縁膜40によって覆われているが、図8(a)に点線で示す部分は絶縁膜40がパターニングされて第1の配線パターンP1の島電極P11およびu相用電極P13が部分的に露出される。こうして第1のランド部PL1および第2のランド部PL2が形成される。
図9に示す第2の配線パターンP2は、絶縁層を介して第1の配線パターンP1の下側に形成されており、2つの島電極P21と、略ドーナツ状に形成されたv相用共通接続部P22と、このv相用共通接続部P22の外周縁に一体的に形成された4つのv相用電極P23とを有している。この4つのv相用電極P23は互いに90°ずれて配置されるとともに、図8に示すu相用電極P13に対しては30°ずれて配置されている。さらに、各島電極P21およびv相用電極P23には、配線基板Pを貫通するスルーホールPTH1が形成されている。
図10に示す第3の配線パターンP3は、絶縁層を介して第2の配線パターンP2の下側に形成されており、2つの島電極P31と、略ドーナツ状に形成されたw相用共通接続部P32と、このw相用共通接続部P32の外周縁に一体的に形成された4つのw相用電極P33を有している。この4つのw相用電極P33は互いに90°ずれて配置されるとともに、図8(b)に示すv相用電極P23に対しては30°ずれて配置されている。さらに、各島電極P31およびw相用電極P33には、配線基板Pを貫通するスルーホールPTH1が形成されている。
図11に示す第4の配線パターンP4は、絶縁層を介して第3の配線パターンP3の下側に形成されており、12個の島電極P41と、略ドーナツ状に形成された中性点用共通接続部P42と、この中性点用共通接続部P42の外周縁に一体的に形成された12個の中性点相用電極P43を有している。この12個の中性点相用電極P43は円周状に12個の島電極P41と交互に並んで配置されている。さらに、各島電極P41および中性点相用電極P43には、配線基板Pを貫通するスルーホールPTH1が形成されている。
図7及び図12に示すように配線基板Pの表面に設けられる第1のランド部PL1は、配線基板Pの表面に設けられた絶縁膜40がパターニングされて、第1の配線パターンP1の島電極P11およびu相用電極P13が部分的に露出されることにより形成される。この第1の配線パターンP1の島電極P11に対応する位置には、配線基板を貫通する複数のスルーホールPTH1が設けられており、このスルーホールPTH1の内周面にメッキ等により導電体がコーティングされることにより、絶縁層を介して重なり合って配置された各電極が互いに導通される。このスルーホールPTH1を介して、所定の第1のランド部PL1と、v相用、w相用、中性点用の電極P13、P23、P33、P43がそれぞれ接続される。このようにして、u相用、v相用、w相用、中性点用の共通接続部P12、P22、P32、P42にそれぞれ接続された第1のランド部PL1の組を、u相用、v相用、w相用、中性点用の第1のランド部PL1(u)、PL1(v)、PL1(w)、PL10と称する。配線基板Pの周縁部近傍には、u相用、v相用、w相用のそれぞれ第1のランド部PL1(u)、PL1(v)、PL1(w)が等間隔に順に配置され、それぞれの第1のランド部の隣に中性点用の第1のランド部PL1(0)が配置される。
さらに、配線基板Pの外周縁には、第1のランド部PL1の近傍に、配線基板Pの外周縁から中心側に向かって配線基板側スリット溝42が形成される。この配線基板側スリット溝42は、配線基板Pが絶縁部材10に位置決め固定された状態で、絶縁部材側スリット溝34a、34bと対応する位置に配置されている。
図8〜図11に示すように、第2の配線パターンP2に形成された2つの島電極P21のうち、一方の島電極P21aはu相用の電極の1つと重なり合って配置され、他方の島電極P21bは第1の配線パターンP1の島電極P11の1つおよびw相用の電極P33の1つと重なり合って配置されている。また、第3の配線パターンP3に形成された2つの島電極P31のうち、一方の島電極P31aはu相用の電極P13の1つと重なり合って配置され、他方の島電極P31bは第1の配線パターンP1の島電極P11およびv相用の電極P23の1つと重なり合って配置されと重なり合って配置されている。そして、第2および/または第3の配線パターンP2、P3に形成された島電極P21、P31が配置された部分には配線基板Pを貫通する貫通孔PTH2が形成されて、この貫通孔PTH2の内周面に導電体がコーティングされることにより、絶縁層を介して重なり合って配置された各電極が導通される。さらに、配線基板Pの表面に形成された絶縁膜40がパターニングされて貫通孔PTH2の開口端縁周辺の島電極P11(第1の配線パターンP1)が露出されることにより第2のランド部PL2が形成される。このようにして、第1の配線パターンP1に形成されたu相用の共通接続部P12、第2の配線パターンP2に形成されたv相用の共通接続部P22、第3の配線パターンP3に形成されたw相用の共通接続部P32のそれぞれに第2のランド部PL2が接続される。
次に配線基板Pの取付方法および給電部材18との接続方法について図9を用いて説明する。この配線基板Pは、分割コアS1に装着された絶縁部材10の軸方向の端面に形成された台座部14に載置され、この台座部14の外周縁に軸方向に突出して形成された位置決め壁部32の内周面に配線基板Pの外周縁が当接して載置面14a上に位置決めされる
図12に示すように、配線基板Pに設けられた第2のランド部PL2に形成された貫通孔PTH2が、台座部14に設けられた被係止部38に対応する位置に配置される。このように、貫通孔PTH2が被係止部38に対応するように配置されることにより、貫通孔PTH2に基板係止部材であるボルト16を挿通させ、このボルト16を被係止部38に備えられたナット38bに螺着することにより、配線基板Pが絶縁部材10に係止され位置決め固定される。このように第2のランド部PL2に形成された貫通孔PTH2は、重なり合うように配置された上下の配線パターンを導通させるだけではなく、基板位置決め部としての機能を有する。
ボルト16には、さらに、電線18bの先端にリング状の端子18aが接続されてなる給電部材18のリング状の端子18が挿通される。したがって、ボルト16をナット38bに係止すると、ボルト16の頭部16aと絶縁部材10の被係止部38に設けられたナット38bとの間に配線基板Pとリング状の端子18aが挟み込まれて、配線基板Pの貫通孔PTH2の開口端縁周辺に設けられた第2のランド部PL2と給電部材18が備えるリング状の端子18aとが電気的に接続される。
また、ボルト16にはリング状の端子18aと貫通孔PTH2の他に付勢部材であるバネ座金44が挿通されている。このバネ座金44が介在された状態で、ボルト16をナット38bに係止することにより、ボルト16とナット38bは互いに離間する方向に付勢される。これにより、ボルト16とナット38bが緩みにくくなり、モータ1の回転による振動などがボルト16とナット38bに伝わっても配線基板Pは絶縁部材10に安定して係止される。
上述したように、このモータ1は三相交流電流によって駆動される同期電動機であるため、配線基板Pには3つの第2のランド部PL2が等間隔に設けられ、各第2のランド部PL2に給電部材18が接続される。第2のランド部PL2に形成された位置決め部(貫通孔PTH2)と絶縁部材10に設けられた被係止部38が複数形成されて配線基板Pが固定されていることで、モータ1に振動等が生じても安定させることができる。
さらに、図13に示すように、絶縁部材10の台座部14に配線基板Pが載置され、貫通孔PTH2とボルト16およびナット38b(図12参照)を介して配線基板Pが位置決め固定された状態では、配線基板側スリット溝42と絶縁部材側スリット溝34a、34bとは対応する位置に配置され、両スリット溝34a、42および34b、42は連通した状態になる。さらに、台座部14に設けられた溝36a、36bも、配線基板Pの配線基板側スリット溝4と連通する。これらの溝34a、36a、42および34b、36b、42によって形成された空間を通って、各駆動コイルCの巻線端末C1、C2が配線基板Pの表側に導出される。
駆動コイルCの巻線端末C1、C2は、予め表面の被覆が除去されており、それぞれの巻線端末C1、C2に対応する所定の第1のランド部PL1に半田付け等により接続される。配線基板P上には、u相用、v相用、w相用のそれぞれ第1のランド部PL1(u)、PL1(v)、PL1(w)が中性点用の第1のランド部PL10を介して並んで配置されているため、各駆動コイルCは、一方の巻線端末C1、C2は中性点用の第1のランド部Pl10に、他方の巻線端末C2、C1はu相用、v相用、w相用のいずれかの第1のランド部PL1(u)、PL1(v)、PL1(w)に接続される。
このようにして、配線基板Pの第1のランド部PL1には、このステータコアS2に装着された12個の駆動コイルCの巻線端末C1、C2がそれぞれ接続され、第2のランド部PL2には、給電部材18が接続される。そして、各駆動コイルCの一方の巻線端末C1、C2は、所定の組毎にu相用、v相用、w相用のいずれかの共通接続部P12、P22、P32を介して互いに接続されるとともに第2のランド部PL2を介して給電部材18に接続される。また、各駆動コイルCの他方の巻線端末C2、C1は、第1のランド部PL1に接続された中性点用共通接続部P41を介して互いに接続される。これにより、図14に示すように、12個の各駆動コイルCが、4個ずつ組になって並列に接続され、この並列に接続されたコイルの一端が一括して接続される回路が形成される。そして、それぞれの並列に接続された駆動コイルCの他端にu相用、v相用、w相用の各給電部材18が接続された回路が構成される。例えば、給電部材として径が太い電線を適用した場合は、電線の剛性が強いため、電先端目角第2のランド部への半田付け接続は困難である場合がある。しかし本発明のモータ1によれば、給電部材18の電線18bの径が太く剛性が強い場合であっても、ボルト(基板係止部材)16を、給電部材18の端子18aおよび配線基板Pの貫通孔PTH2に挿通するとともに、被係止部38を構成するナット38bのネジ孔(被係止孔)38cに係止することで、配線基板Pの貫通孔PTH2の周縁部に形成された第2のランド部PL2に給電部材18の端子18aを接続することができる。したがって、第2のランド部PL2と給電部材18の端子18aとの接続が容易になり、かつ堅固に固定され、安定した接続を得ることができる。
(本実施の形態主な効果)
図1に示すように、筐体20の軸方向の一端には、ロータ軸RSの一方の軸端を回転自在に支承する軸受け22と、ロータ軸RSの一方の軸端近傍の周面を支持するベアリング46aとが装着された底板48が取り付けられる。この筐体20の端縁には、給電部材18を挿通させる挿通部20aが介在されており、先端が配線基板Pに接続された給電部材18の基端側が筐体20外部へ導出される。
図1に示すように、筐体20の軸方向の他端には、ロータ軸RSの周面を支持するベアリング46bが装着された蓋板50が取り付けられる。これにより、ステータS2の内周に配置されたロータRが回転自在に支承されてモータ1が構成される。
このように構成されたモータ1によれば、配線基板Pの第2のランド部PL2に形成された基板位置決め部である貫通孔PTH2に、基板係止部材であるボルト16を挿通し、このボルト16の先端を絶縁部材10に設けられた被係止部38が有するナット38bに係止することで、配線基板Pが絶縁部材10に位置決め固定されるとともに、さらにこのボルト16に給電部材18の先端に設けられたリング状の端子18aを挿通して、この給電部材18と第2のランド部PL2が電気的に接続される。したがって、基板係止部材であるボルト16を被係止部38が有するナット38bに係止するだけで、配線基板Pが絶縁部材10に機械的に位置決め固定されるとともに、給電部材18を第2のランド部PL2に接続することができる。したがって、モータ1の組み立てや駆動コイルCと給電部材18との接続の作業性を向上させることができる。また、給電部材18を配線基板Pに半田付け等により接続する必要がないため、特に大電流を要するモータなどにおいて給電部材18として径の大きな電線が適用される場合でも、半田付けの作業性が低下することがない。また、大電流が流される給電部材18の配線基板Pへの接続に半田付けが適用されていないため、給電部材18に電流が流されることによって発熱しても、給電部材18と配線基板Pとの導通に不具合が生じることがない。
また、絶縁部材10に台座部14が設けられ、この台座部14に被係止部38としてのナット38bが埋め込まれており、配線基板Pの貫通孔PTH2の開口端縁に第2のランド部PL2が形成され、ナット38bに係止するボルト16に給電部材18に設けられたリング状の端子18aと配線基板Pの貫通孔PTH2を挿通させることで、ナット38bとボルト16の頭部16aとの間に配線基板Pとリング状の端子18aを互いに接触させた状態で挟持して導通させて接続させることができる。
また、基板係止部材であるボルト16に、付勢部材であるバネ座金44が挿通され、ボルト16とナット38bが互いに離間する方向に付勢されることにより、ボルト16とナット38bの係止が緩むのを防ぐことができる。そのため、配線基板Pを所定位置からずれることなく、保持することができる。
さらに、絶縁部材10に配線基板Pの外周縁と対応する形状の位置決め壁部32が形成されているので、配線基板Pが位置決め壁部32の内周面と当接するように台座部14に載置されることで、配線基板Pの絶縁部材10への位置決めが容易になる。さらに、配線基板Pの外周縁が位置決め壁部32に当接して、配線基板Pの移動が規制されるため、より好適な状態で配線基板Pの固定を行うことができる。
また、絶縁部材10の位置決め壁部32には駆動コイルCの巻線端末C1、C2を挿通させる絶縁部材側スリット溝34a、34bが形成され、配線基板Pには、駆動コイルCの巻線端末C1、C2を挿通させる配線基板側スリット溝42、42が形成されるため、これら両スリット溝34a、42および34b、42が一致した状態で配線基板Pが絶縁部材10に位置決めされると、駆動コイルCの巻線端末C1、C2を配線基板Pの表面側に導出させることができる。したがって、配線基板Pの表面に形成された第1のランド部PL1に巻線端末C1、C2を配置して、半田付け等により電気的に接続することができる。
また、略円筒状のステータコアS2は、周方向に複数に分割された分割コアS1からなり、各分割コアS1にそれぞれ絶縁部材10を介して駆動コイルCが装着されているため、突極S11に絶縁部材10を装着した状態で絶縁部材10の側部26と基部24の外側面に巻線を巻回して駆動コイルCを形成する際の作業性が向上する。また、給電部材18の電線18bの径が太く剛性が強い場合であっても、ボルト(基板係止部材)16を、給電部材18の端子18aおよび配線基板Pの貫通孔PTH2に挿通するとともに、被係止部38を構成するナット38bのネジ孔(被係止孔)38cに係止することで、配線基板Pの貫通孔PTH2の周縁部に形成された第2のランド部PL2に給電部材18の端子18aを接続することができる。したがって、第2のランド部PL2と給電部材18の端子18aとの接続が容易になり、かつ堅固に固定され、安定した接続を得ることができる。
さらに、より大きい電流を駆動コイルCに供給するためには、配線基板Pの配線パターンP1〜P4のパターン幅を広く確保する必要がある。そうすると、配線基板Pの内径を小さくするか、配線基板Pの外径を大きくしなければならない。このような場合に、本発明の実施形態に係るモータによれば絶縁部材10の台座部14に形成される載置面14aに配線基板Pを載置して固定することができるので、配線基板Pを堅固に固定することができ、安定した接続を保つことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることはもちろんである。例えば、上記実施形態では、ロータマグネットを有するロータを備え、ステータの内周にロータが配置されたインナーロータ型のモータを示したが、本発明はこれに限られるものではなく、ステータの外周にロータが配設されるアウターロータ型のモータにも適用することができる。また、上記実施形態においては、モータとして永久磁石同期電動機を適用した例を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えばステッピングモータや電磁石同期電動機などのその他の同期電動機や、誘導電動機、整流子電動機などのその他の電動機にも適用できることは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係るモータの軸方向の断面を示す図である。 図1に示すモータのステータを構成する分割コアとこの分割コアに装着される絶縁部材を示す斜視図である。 図3(a)は、図2に示す絶縁部材を構成する分割絶縁部材を示す側面図であり、図3(b)は、分割絶縁部材を示す上面図である。 図4(a)は、図2に示す分割絶縁部材の台座部を示す平面図であり、図4(b)は、台座部の断面を示す図である。 図5(a)は、絶縁部材が装着された状態の分割コアを示す斜視図であり、図5(b)は、絶縁部材を介して駆動コイルが装着された状態の分割コアを示す斜視図である。 図5に示す分割コアが円周上に配置された状態を示す上面図である。 図6に示すステータの台座部に載置される配線基板の表面を示す平面図である。 配線基板に形成された第1の配線パターンを示す上面図である。 第2の配線パターンを示す上面図である。 第3の配線パターンを示す上面図である。 第4の配線パターンを示す上面図である。 配線基板が基板係止部材を介して絶縁部材に係止される状態を示す分解斜視図である。 配線基板が基板係止部材を介して絶縁部材に係止され、駆動コイルの巻線端末が配線基板の第1のランド部に接続された状態を示す斜視図である。 ステータの駆動コイルと給電部材とが配線基板を介して接続された状態を示す回路図である。
1 モータ
10 絶縁部材
12 分割絶縁部材
14 台座部
14a 載置面
16 ボルト(基板係止部材)
18 給電部材
18a 端子(リング状)
18b 電線
20 筐体
24 基部(分割絶縁部材)
26 側部(分割絶縁部材)
28 上側張り出し部
30 下側張り出し部
32 位置決め壁部
34a、34b 絶縁部材側スリット溝
36a、36b 溝
38 被係止部
38a 凹部
38b ナット
38c ネジ孔(被係止孔)
42 配線基板側スリット溝
44 バネ座金(付勢部材)
C 駆動コイル
C1、C2 巻線端末
P 配線基板
PL1 第1のランド部
PL2 第2のランド部
P1 第1の配線パターン
P2 第2の配線パターン
P3 第3の配線パターン
P4 第4の配線パターン
PTH1 スルーホール
PTH2 貫通孔
R ロータ
RS ロータ軸
RM ロータマグネット
S ステータ
S1 分割コア
S11 突極
S12 円弧部
S13 板材
S2 ステータコア

Claims (7)

  1. ステータコアに絶縁部材を介して複数の駆動コイルが装着され、前記各駆動コイルの巻線端末と該駆動コイルに電力を供給する給電部材とが配線基板を介して接続されてなるモータにおいて、
    前記配線基板に形成される第1ランド部には、前記各駆動コイルの巻線端末が接続され、前記第1ランド部は、前記配線基板に形成される配線パターンを介して所定の組毎に互いに接続され、かつ、前記配線パターンには該配線基板に形成される第2ランド部が接続され、
    前記第2ランド部に形成される基板位置決め部が、基板係止部材により前記絶縁部材に形成される被係止部に係止されることにより前記配線基板が前記絶縁部材に位置決め固定されるとともに、前記基板係止部材を介して前記給電部材と前記第2ランド部とが接続され
    前記被係止部と前記基板係止部材との間には、前記基板係止部材と前記給電部材の端子との間に挟まれる付勢部材が介在され、該付勢部材によって前記基板係止部材と前記被係止部とは互いに離間する方向に付勢されるとともに前記給電部材の端子が前記第2ランド部の方向に付勢されて前記給電部材と前記第2ランド部が電気的に接続されていることを特徴とするモータ。
  2. 前記基板位置決め部は、前記配線基板を貫通する貫通孔により形成され、該貫通孔に前記基板係止部材が挿通されて、前記配線基板が前記絶縁部材に位置決め固定されることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記絶縁部材には前記配線基板が載置される台座部が設けられ、前記被係止部は該台座部に形成される被係止孔からなり、前記貫通孔に前記基板係止部材が挿通された状態で、該基板係止部材の先端が前記被係止孔に挿入されて係止されることを特徴とする請求項2に記載のモータ。
  4. 前記基板位置決め部と前記被係止部は前記ステータコアの周方向に等間隔に複数形成され、前記基板位置決め部および前記被係止部とが対応する位置に配置されるように前記配線基板が前記絶縁部材に位置決めされることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のモータ。
  5. 前記絶縁部材には、前記配線基板の外周縁と対応する形状の位置決め壁部が形成され、前記配線基板が前記位置決め壁部の内周面と当接するように前記台座部に載置されて前記配線基板が前記絶縁部材に位置決めされることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のモータ。
  6. 前記絶縁部材の前記位置決め壁部には前記駆動コイルの巻線端末を挿通させる絶縁部材側スリット溝が形成され、
    前記配線基板には、前記駆動コイルの巻線端末を挿通させる配線基板側スリット溝が形成され、
    これら両スリット溝が一致した状態で前記配線基板が前記絶縁部材に位置決めされることを特徴とする請求項に記載のモータ。
  7. 前記ステータコアは、周方向に複数に分割された分割コアからなり、前記各分割コアのそれぞれに前記絶縁部材を介して前記駆動コイルが装着されていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のモータ。
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