JP5070044B2 - ホスホニウムカチオンを有するイオン液体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、低温からの広範な温度領域において液状を呈し、かつ低粘度で、電気化学安定性に優れたイオン液体およびその製造方法と、それを利用した蓄電用デバイス、リチウム二次電池、電気二重層キャパシター、色素増感型太陽電池、燃料電池または反応溶媒に関する。
アンモニウム系カチオンに代表されるようなN原子を含むオニウムをカチオンとして形成されるイオン液体は、従来から多数報告されているが、25℃を超える温度においては液状を呈するものの、25℃以下で液体として存在するものはごく一部である。更に、室温付近においては、単独では電解質としても溶媒としても使用しにくい状態の、高い粘度を持つものが報告されているにすぎない。(特許文献1、特許文献2、および非特許文献1〜3参照)
また、イミダゾリウム系カチオンのように比較的粘度および融点の低いカチオンを含むイオン液体は、還元安定性が低く、電位窓が狭いため安定性に欠け、蓄電用デバイス向け電解質への適用が難しいなどの欠点があるものが多い。(特許文献3、非特許文献4および5参照)
すなわち、低温からの広範な温度領域において安定した液状を示し、かつ粘度が低く、導電率が高く、更に電気化学安定性に優れ、単独での使用が可能なイオン液体が少ないことが、リチウム二次電池、電気二重層キャパシター、燃料電池あるいは色素増感型太陽電池、または蓄電用デバイス向け電解質、電解液あるいは添加剤としての応用に関し大きな障害となっている。
:国際公開第02/076924 号パンフレット :特開2003-331918 号公報 :特表2001-517205 号公報 :松本一、宮崎義憲、溶融塩および高温化学、44, 7(2001) :H.Matsumoto, M.Yanagida, K.Tanimoto, M.Nomura, Y.Kitagawa and Y.Miyazaki, Chem. Lett, 8, 922(2000) :D.R.MacFarlane, J.Sun, J.Golding, P.Meakin and M.Forsyth, Electrochemica Acta, 45, 1271(2000) :萩原理加、Electrochemistry、70, No.2, 130(2002) :Y.Katayama, S.Dan, T.Miura and T.Kishi, Journal of The Electrochemical Society, 148(2), C102-C105 (2001)
本発明は、低粘度で、良好な導電率を有し、電気化学安定性に優れたイオン液体とその製造方法を提供することを目的とし、更には、上記のような電解液、リチウム二次電池、電気二重層キャパシタ、色素増感型太陽電池、燃料電池もしくは反応溶媒等に使用する材料としての利用が可能なイオン液体、特には、室温付近において安定な液状を呈するイオン液体を提供することを目的とするものであって、具体的には、新規なホスホニウムカチオンを含有するイオン液体を提供することを目的とする。
本発明者らは、カチオン成分とアニオン成分からなる多数の塩を合成し、上記目的を達成するためのイオン液体について鋭意検討した結果、下記一般式(1)で示される有機物カチオンの群から選ばれる一種または複数種の成分をカチオン成分として含むイオン液体が、低粘度で、良好な導電率を有し、電気化学安定性に優れたイオン液体を構成し得ることを見出した。
Figure 0005070044
[式中の置換基R1 〜R9 は互いに独立していて、同一であっても異なっていても良い。置換基R1 〜R9 はそれぞれ、H原子、C1〜C30 の直鎖状または側鎖を有するアルキル基、C2〜C30 の単一もしくは複数の二重結合を持つ直鎖状または側鎖を有するアルケニル基、C2〜C30 の単一もしくは複数の三重結合を持つ直鎖状または側鎖を有するアルキニル基、飽和状態または部分的にもしくは完全に不飽和状態のシクロアルキル基、アリール基、複素環基のいずれかを示す。また、これらの置換基R1 〜R9 のうちの単一または複数の置換基に含まれるH原子は、ハロゲン原子によって部分的にもしくは完全に置換でき、あるいは、CN基、NO2 基によって部分的に置換できる。また、置換基R1 〜R9 のうちの任意の置換基が共同で環状構造を形成していてもよい。また、これらの置換基R1 〜R9 に含まれる炭素原子は、-O-, -C(O)-,-C(O)O-,-S-,-S(O)-,-SO2-,-SO3-,-N=,-N=N-,-NH-,-NR'-,-N(R')2, -PR'-,-P(O)R'-,-P(O)R'-O-,-O-P(O)R'-O-, および-P(R')2=N-の群から選択した原子および/ または原子団によって置換できる(ここで、R'はC1〜C10 の直鎖状または側鎖を有するアルキル基、またはF原子によって部分的もしくは完全に置換されたアルキル基、飽和状態または部分的にもしくは完全に不飽和状態のシクロアルキル基、非置換もしくは置換されたフェニル基、または非置換もしくは置換されたヘテロシクルスを示す)。Xは、S原子、O原子またはC原子を示す。また、R8 およびR9 はXがC原子の場合のみに存在する置換基であり、XがC原子の場合は、X,R1 、R8 およびR9 が共同で飽和状態または部分的にもしくは完全に不飽和状態の環状構造を形成していても良い。更に、点線は、共役構造を示す。]
すなわち、本発明は、「前記一般式(1)で示される有機物をカチオン成分として含むイオン液体」、および、「カチオン成分とアニオン成分とからなるイオン液体であって、カチオン成分が前記一般式(1)で示されるカチオン成分の群から選ばれる一種または複数種であるイオン液体」を提供することにより、前記目的を達成したものである。
実施例3のトリ(ジメチルアミノ)ブトキシホスホニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドのCV曲線を示すグラフである。 実施例4のトリ(ジメチルアミノ)ブチルホスホニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドのCV曲線を示すグラフである。
前記一般式(1)で示されるカチオン成分としては、前記一般式(1)中の置換基R1 〜R9 が、C1〜C30 の直鎖状または側鎖を有するアルキル基、飽和状態または部分的にもしくは完全に不飽和状態のシクロアルキル基、アリール基、複素環基であり、これらの置換基R1 〜R9 のうちの単一または複数の置換基に含まれるH原子は、ハロゲン原子によって部分的にもしくは完全に置換され、あるいは、CN基、NO2 基によって部分的に置換される。更に、これらの置換基R1 〜R9 に含まれる炭素原子が、-O-, -C(O)-,-C(O)O-,-S-,-S(O)-,-NR'-, および-N(R')2 [ここで、R'はC1〜C10 の直鎖状または側鎖を有するアルキル基、またはF原子によって部分的もしくは完全に置換されたアルキル基、飽和状態または部分的にもしくは完全に不飽和状態のシクロアルキル基、非置換もしくは置換されたフェニル基、または非置換もしくは置換されたヘテロシクルスを示す。] の群から選択された原子および/ または原子団によって置換されたものであることが好ましい。更に好ましくは、前記一般式(1)中のR1 〜R9 が、それぞれC1 〜C20の直鎖状または側鎖を有するアルキル基またはアルコキシ基(R1 〜R9 は互いに同種でも異種であってもよい)のものが挙げられる。
また、前記一般式(1)中のXは、S原子、O原子またはC原子である。
本発明で用いられるアニオン成分は、 [RSO3] - , [Rf SO3]- ,[(Rf SO2)2N] - ,[(Rf SO2)3C] - ,[(FSO2)3C] - ,[RCH2OSO3] - ,[RC(O)O] - , [Rf C(O)O]- ,[CCl3C(O)O]- ,[(CN)3C] - ,[(CN)2CR]- , [(RO(O)C)2CR] - ,[R2P(O)O] - ,[RP(O)O2]2- ,[(RO)2P(O)O] - , [(RO) P(O)O2]2- , [(RO)(R) P(O)O] - , [Rf 2P(O)O] - ,[R f P(O)O2]2- ,[B(OR)4] - ,[N(CF3)2] - ,[N(CN)2] - ,[AlCl4] - , PF6 - , BF4 - , SO4 2- ,HSO4 - ,NO3 - ,F- ,Cl - ,Br - , およびI - [式中の置換基Rはそれぞれ、H原子、ハロゲン原子、C1〜C10 の直鎖状または側鎖を有するアルキル基、C2〜C10 の単一もしくは複数の二重結合を持つ直鎖状または側鎖を有するアルケニル基、C2〜C10 の単一もしくは複数の三重結合を持つ直鎖状または側鎖を有するアルキニル基、飽和状態または部分的にもしくは完全に不飽和状態のシクロアルキル基のいずれかを示す。これらの置換基Rに含まれるH原子は、ハロゲン原子によって部分的にもしくは完全に、あるいは、CN基、NO2 基によって部分的に置換できる。また、これらの置換基Rに含まれる炭素原子は、- O- ,-C(O)-,-C(O)O-, -S-, -S(O)-, -SO2-, -SO3-,-N=, -N=N-, -NR'-, -N(R')2, -PR'-, -P(O)R'-, -P(O)R'-O-, -O-P(O)R'-O-, および-P(R')2=N-の群から選択した原子および/ または原子団によって置換できる(ここで、R'はC1〜C10 の直鎖状または側鎖を有するアルキル基、またはF原子によって部分的もしくは完全に置換されたアルキル基、飽和状態または部分的にもしくは完全に不飽和状態のシクロアルキル基、非置換もしくは置換されたフェニル基、または非置換もしくは置換されたヘテロシクルスを示す。また、R f はフッ素含有置換基である。] の群の中から選ばれる一種または複数種が挙げられる。これらアニオン成分は、前記カチオン成分との組み合わせにより、低粘度で、良好な導電率を有し、電気化学安定性に優れたイオン液体を構成し得る。
そして、前記一般式(1)の対イオンとして用いられるこれらアニオン成分の好ましい種類は、 [RSO3] - , [Rf SO3]- ,[(Rf SO2)2N] - , CF3SO3 - ,CF3COO - , PF6 -, BF4 - , [N(CN)2] - , [AlCl4] - , SO4 2- , HSO4 - , NO3 - , F - , Cl - , Br - , およびI - の群の中から選ばれる一種または複数種であり、更に好ましくは、 [RSO3] - , [Rf SO3]- , [(R f SO2)2N] - , CF3SO3 - , CF3COO - , [N(CN)2]- , [AlCl4] - , SO4 2- , HSO4 - , およびNO3 - の群の中から選ばれる一種または複数種である。
前記カチオン成分とこれら好ましいアニオン成分との組み合わせが、より好ましい特性、すなわち、低温からの広範な温度領域において安定な液状を呈すると共に、低粘度で、良好な導電率を有し、電気化学安定性に特に優れたイオン液体を構成し得る。
また、前記一般式(1)の対イオンであるアニオン成分が、 [RSO3] - , [R f SO3]- , [(R f SO2)2N] - , CF3SO3 - , CF3COO - ,PF6 - , BF4 - , [N(CN)2] - , [AlCl4] - , SO4 2- , HSO4 - , NO3 - , F - , Cl - , Br - , およびI - の群の中から選ばれる一種または複数種であり、かつ、前記一般式(1)中のR1 〜R9 が、それぞれC1 〜C10の直鎖状または側鎖を有するアルキル基またはアルコキシ基(R1 〜R9 は互いに同種でも異種であってもよい)であるイオン液体が特に好ましい。
そして、前記一般式(1)で示されるカチオン成分中のXがS原子またはO原子であるときがより好ましく、これらの原子で置換されたものは、低融点のイオン液体を構成し得る。更に好ましくはXがO原子であるイオン液体である。
また、低粘度に重点を置くイオン液体を構成したい場合は、前記一般式(1)中のR2 〜R7 がC1〜C4の直鎖を有するアルキル基であり、R8 およびR9 がH原子であり、R1 がC1 〜C10の直鎖状または側鎖を有するアルキル基またはアルコキシ基であり、好ましくはXがS原子またはO原子であり、特に好ましくはXがO原子であるカチオン成分を選択し、かつ、対イオンの前記アニオン成分としては (CF3 SO2)2- 、PF6 - およびBF4 - のいずれか、特に好ましくは (CF3 SO2)2- のアニオン成分を選択することが必要である。そして、これらの組み合わせにより、低温からの広範な温度領域において安定な液状を呈すると共に、低粘度で、良好な導電率を有し、電気化学安定性に優れたイオン液体を構成し得る。
以上の本発明のイオン液体は、優れた導電性を有すると共に、低粘度で、かつ電気化学安定性にも優れたイオン液体である。そのため、本発明のイオン液体は、蓄電用デバイスの電解質、電解液あるいは添加剤等、リチウム二次電池、電気二重層キャパシタ、燃料電池あるいは色素増感型太陽電池に使用される材料として、また、各種反応に使用する反応溶媒として有用である。特に、低粘度と電気化学安定性とを兼ね備えたイオン液体は、これまで得られなかったものであり、本発明にて提案するイオン液体がまさにこれらを両立するものである。
なお、前記一般式(1)に示したカチオンは、便宜上P原子上に陽電荷を置いたホスホニウムカチオンとして表しているが、Xで示されるヘテロ原子の種類によっては、陽電荷が分子内で非局在化しているものと考えられる。
前記一般式(1)で示されるカチオン成分を含むイオン液体の代表的な合成方法を下記に示す。
Figure 0005070044
原料となる前記一般式(2)で示される有機物に、アルキル化剤(R1 W)を滴下し、所定の温度、時間、反応させる。ジエチルエーテル等で洗浄した後、真空乾燥する。アルキル化剤(R1 W)としては、硫酸ジアルキルエステル、スルホン酸ジアルキルエステル、炭酸ジアルキルエステル、りん酸トリアルキルエステル、モノ−あるいはポリ−フルオロアルキルスルホン酸アルキルエステル、パーフルオロアルキルスルホン酸アルキルエステル、モノ−あるいはポリ−フルオロカルボン酸アルキル、パーフルオロカルボン酸アルキル、ヨウ化アルキル、臭化アルキル、塩化アルキル、硫酸、硝酸、塩酸等を挙げることができる。
また、例えば、下記の方法でアニオン交換することによって、異なるアニオンを有するイオン液体とすることも可能である。
Figure 0005070044
ここで、イオン結合性化合物AQとしては、例えば、LiN(CF3 SO22 ,NaN(CF3 SO22 ,KN(CF3 SO22 ,CF3 SO3 Li,CF3 SO3 Na,CF3 SO3 K,CF3 CH2 SO3 Li,CF3 CH2 SO3 Na,CF3 CH2 SO3 K,CF3 COOLi,CF3 COONa,CF3 COOK,LiPF6 ,NaPF6 ,KPF6 ,LiBF4 ,NaBF4 ,KBF4 ,LiSbF6 ,NaSbF6 ,KSbF6 ,NaN(CN)2 ,AgN(CN)2 ,Na2 SO4 ,K2 SO4 ,NaNO3 ,KNO3 等が挙げられるが、上記化合物に限られるものではない。
前記一般式(3)中の置換基R1 〜R9 は互いに独立していて、同一であっても異なっていても良い。置換基R1 〜R9 はそれぞれ、H原子、ハロゲン原子、C1〜C30 の直鎖状または側鎖を有するアルキル基、C2〜C30 の単一もしくは複数の二重結合を持つ直鎖状または側鎖を有するアルケニル基、C2〜C30 の単一もしくは複数の三重結合を持つ直鎖状または側鎖を有するアルキニル基、飽和状態または部分的にもしくは完全に不飽和状態のシクロアルキル基、アリール基、複素環基のいずれかを示す。また、これらの置換基R1 〜R9 のうちの単一または複数の置換基に含まれるH原子は、ハロゲン原子によって部分的にもしくは完全に置換でき、あるいは、CN基、NO2 基によって部分的に置換できる。また、R1 〜R9 のうちの任意の置換基が共同で環状構造を形成していてもよい。これらの置換基R1 〜R9 に含まれる炭素原子は、-O-, -C(O)-, -C(O)O-, -S-, -S(O)-, -SO2-, -SO3-, -N=, -N=N-, -NH-, -NR'-, -N(R')2, -PR'-, -P(O)R'-, -P(O)R'-O-, -O-P(O)R'-O-,および-P(R')2=N-の群から選択した原子および/ または原子団によって置換できる(ここで、R'はC1〜C10 の直鎖状または側鎖を有するアルキル基、またはF原子によって部分的もしくは完全に置換されたアルキル基、飽和状態または部分的にもしくは完全に不飽和状態のシクロアルキル基、非置換もしくは置換されたフェニル基、または非置換もしくは置換されたヘテロシクルスを示す)。Xは、S原子、O原子またはC原子を示す。また、R8 およびR9 はXがC原子の場合のみに存在する置換基であり、XがC原子の場合は、X,R1 、R8 およびR9 が共同で飽和状態または部分的にもしくは完全に不飽和状態の環状構造を形成していても良い。
上記のハロゲン原子としては、F,Cl,Br およびI を挙げることができる。
上記のシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル等を挙げることができる。また、該シクロアルキル基は、シクロアルケニル基、シクロアルキニル基等の不飽和結合を有するものも含み、また、ハロゲン原子によって部分的にもしくは完全に置換でき、あるいは、CN基、NO2 基によって部分的に置換できる。
また、上記の複素環基としては、ピロジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラロゾリジニル、ピラゾニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チエニル基等を挙げることができる。また、これらの複素環基にはアルキル基、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、チオール基、アルキルチオ基並びにハロゲン原子を、一個または複数個含有していてもよい。
また、上記のアリール基としては、フェニル、クメニル、メシチル、トリル、キシリル基等(これらのアリール基にはアルキル基、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、アシル基、ホルミル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、チオール基、アルキルチオ基並びにハロゲン原子を、一個または複数個含有していてもよい)を挙げることができる。
更に、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、エトキシエチル等アルコキシアルキル基などを挙げることができる。
さらにまた、式中のXで表されるヘテロ原子としては、S、OまたはC原子を挙げることができる。特に好ましくは、SまたはO原子であり、これらの原子に置換されることにより、より融点の低いイオン液体を得ることができる。そして、前記一般式(3)で示される化合物と反応させ、組み合わされるアニオン成分Qとしては、前述のアニオン成分を挙げることができる。
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、下記の実施例5、9、13及び17は参考例である。
実施例1
(a) トリ(ジメチルアミノ)メトキシホスホニウム硫酸メチルの調製
還流冷却管、滴下ロートおよびマグネチックスターラーを備えた二口ナスフラスコを用い、室温、N2雰囲気下で、ヘキサメチルりん酸トリアミド 2.0g(11.2mmol) に硫酸ジメチル 1.4g(11.2mmol) を滴下し、室温で15時間撹拌し、白色固体塩を得た。これをエーテルで充分に洗浄し、50℃で5時間真空乾燥することにより、収率74%でトリ(ジメチルアミノ)メトキシホスホニウム硫酸メチルを得た。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H- NMR(300MHz, 溶媒:acetone-d6, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 4.06(d, 3H)
3.47(s, 3H)
2.90(d, 18H)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
(b) トリ(ジメチルアミノ)メトキシホスホニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの調製
(a) で得られたトリ(ジメチルアミノ)メトキシホスホニウム硫酸メチル3.05g(10.0mmol) を純水100ml に溶解し、不純分をCH2Cl2によって抽出した後、この水溶液中に、リチウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミド2.87g(10.0mmol) を純水100ml に溶解した水溶液を、攪拌しながら加えた。60分間攪拌を続け、反応させて得られた疎水性の白色固体を水で2〜3回洗浄後、ジクロロメタンで抽出し、アルミナカラムで精製した。抽出液を濃縮した後、80℃で10時間真空乾燥することにより、室温では白色固体であるが、130℃では無色透明な液体を4.50g(収率95%) 得た。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置(BRUKER社製BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer) で行い、目的物であるトリ(ジメチルアミノ)メトキシホスホニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドであることを確認した。スペクトルデータを以下に示す。
1H- NMR(300MHz, 溶媒: acetone-d6, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 4.06(d, 3H)
2.90(d, 18H)
19F-NMR(282MHz, 溶媒: acetone-d6, 標準物質:CF3Cl)
δ -79.93(s, 6F)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。融点は127℃であった。
実施例2
(c) トリ(ジメチルアミノ)エトキシホスホニウム硫酸エチルの調製
還流冷却管、滴下ロートおよびマグネチックスターラーを備えた二口ナスフラスコを用い、室温、N2雰囲気下で、ヘキサメチルりん酸トリアミド 2.0g(11.2mmol) に硫酸ジエチル 2.1g(13.4mmol) を滴下し、20℃で5日間撹拌し、白色固体塩を得た。これをエーテルで充分に洗浄し、50℃で5時間真空乾燥することにより、収率87%でトリ(ジメチルアミノ)エトキシホスホニウム硫酸エチルを得た。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H- NMR(300MHz, 溶媒:acetone-d6, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 4.47 4.38(m, 2H)
3.86 (q, 2H)
2.90(d, 18H)
1.45(t, 3H)
1.13(t, 3H)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
(d) トリ(ジメチルアミノ)エトキシホスホニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの調製
(c) で得られたトリ(ジメチルアミノ)エトキシホスホニウム硫酸エチル3.23g(9.7mmol)を純水100ml に溶解し、不純分をCH2Cl2によって抽出した後、この水溶液中に、リチウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミド 2.8g(9.7mmmol) を純水100ml に溶解した水溶液を、攪拌しながら加えた。60分間攪拌を続け、反応させて得られた疎水性の白色固体を水で2〜3回洗浄後、ジクロロメタンで抽出し、アルミナカラムで精製した。抽出液を濃縮した後、80℃で10時間真空乾燥することにより、室温では白色固体であるが、90℃では無色透明な液体を4.35g(収率92%) 得た。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行い、目的物であるトリ(ジメチルアミノ)エトキシホスホニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドであることを確認した。スペクトルデータを以下に示す。
1H- NMR(300MHz, 溶媒: acetone-d6, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 4.46 4.37(m, 2H)
2.90(d, 18H)
1.45(t, 3H)
19F-NMR(282MHz, 溶媒: acetone-d6, 標準物質:CF3Cl)
δ -79.91(s, 6F)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。融点は88℃であった。
実施例3
(e) トリ(ジメチルアミノ)ブトキシホスホニウム硫酸ブチルの調製
還流冷却管、滴下ロートおよびマグネチックスターラーを備えた二口ナスフラスコを用い、室温、N2雰囲気下で、ヘキサメチルりん酸トリアミド 50.0g(279mmol) に硫酸ジブチル 70 .4g(335mmol) を滴下し、30℃で7日間撹拌し、白色固体塩を得た。これをエーテルで充分に洗浄し、50℃で5時間真空乾燥することにより、収率93%でトリ(ジメチルアミノ)ブトキシホスホニウム硫酸ブチルを得た。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H- NMR(300MHz, 溶媒:acetone-d6, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 4.38(q, 2H)
3.82 (t, 2H)
2.90(d, 18H)
1.80-1.73(m, 2H)
1.55-1.30(m, 6H)
0.96(t, 3H)
0.90(t, 3H)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
(f) トリ(ジメチルアミノ)ブトキシホスホニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの調製
(e) で得られたトリ(ジメチルアミノ)ブトキシホスホニウム硫酸ブチル58.4g(150mmol)を純水200ml に溶解し、この水溶液中に、リチウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミド 43.1g(150mmmol)を純水150ml に溶解した水溶液を、攪拌しながら加えた。2時間攪拌を続け、反応させて得られた疎水性の透明液体を純水で5回洗浄後、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を濃縮した後、80℃で20時間真空乾燥することにより、室温で無色透明な液体を76.9g(収率99%) 得た。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行い、目的物であるトリ(ジメチルアミノ)ブトキシホスホニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドであることを確認した。スペクトルデータを以下に示す。
1H- NMR(300MHz, 溶媒: acetone-d6, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 4.36(q, 2H)
2.90(d, 18H)
1.84-1.75(m, 2H)
1.55-1.42(m, 2H)
0.96(t, 3H)
19F -NMR(282MHz, 溶媒: acetone-d6, 標準物質:CF3Cl)
δ -79.92(s, 6F)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。融点は−7.5℃、結晶化温度は−67℃であった。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による熱分解温度を測定した。昇温速度10℃/min で測定した重量減少開始温度は200℃であった。以上、これらの結果は、本実施例の塩が−7.5℃から200℃までの広範囲な温度領域で安定した液体状態を保持することを示すものである。
また、振動式粘度計(A&D社製)による25℃における粘度は45mPa ・sであった。
また、交流インピーダンス法(北斗電工(株)製電気化学測定システムHZ−3000)による25℃における導電率は0.3Sm -1 であった。
更に、作用電極および対極をPtとして、参照電極にLiを用いて、北斗電工(株)製電気化学測定システムHZ−3000を用いて測定したサイクリックボルタモグラムより、電位窓はLi/Li + に対して、−0.1V〜4.9Vであった。トリ(ジメチルアミノ)ブトキシホスホニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドのCV曲線を図1に示す。
実施例4
(g) トリ(ジメチルアミノ)ブチルホスホニウム硫酸ブチルの調製
還流冷却管、滴下ロートおよびマグネチックスターラーを備えた二口ナスフラスコを用い、室温、N2雰囲気下で、ヘキサメチルホスホロウストリアミド 24.2g(149mmol) に硫酸ジエチル 37.4g(178mmol) を滴下し、室温で3日間撹拌し、白色固体塩を得た。これをエーテルで充分に洗浄し、50℃で5時間真空乾燥することにより、収率94%でトリ(ジメチルアミノ)ブチルホスホニウム硫酸ブチルを得た。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H- NMR(300MHz, 溶媒:acetone-d6, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 3.83(t, 2H)
2.85(d, 18H)
2.73-2.63(m, 2H)
1.70-1.33(m, 8H)
0.97(t, 3H)
0.90(t, 3H)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
(h) トリ(ジメチルアミノ)ブチルホスホニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの調製
(g) で得られたトリ(ジメチルアミノ)ブチルホスホニウム硫酸ブチル37.4g(100mmol)を純水200ml に溶解し、この水溶液中に、リチウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミド 28.7g(100mmmol)を純水150ml に溶解した水溶液を、攪拌しながら加えた。2時間攪拌を続け、反応させて得られた疎水性の透明液体を純水で5回洗浄後、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を濃縮した後、80℃で20時間真空乾燥することにより、室温で無色透明な液体を46.7g(収率93%) 得た。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行い、目的物であるトリ(ジメチルアミノ)ブチルホスホニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドであることを確認した。スペクトルデータを以下に示す。
1H- NMR(300MHz, 溶媒: acetone-d6, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 2.85(d, 18H)
2.66-2.56(m, 2H)
1.75-1.63(m, 2H)
1.57-1.45(m, 2H)
0.97(t, 3H)
19F-NMR(282MHz, 溶媒: acetone-d6, 標準物質:CF3Cl)
δ -79.87(s, 6F)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計 (島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。融点は20.8℃、結晶化温度は−0.6℃であった。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による熱分解温度を測定した。昇温速度10℃/min で測定した重量減少開始温度は320℃であった。以上、これらの結果は、本実施例の塩が20.8℃から320℃までの広範囲な温度領域で安定した液体状態を保持することを示すものである。
また、振動式粘度計(A&D社製)による40℃における粘度は53m Pa ・sであった。
また、交流インピーダンス法(北斗電工(株)製電気化学測定システムHZ−3000)による40℃における導電率は0.3Sm-1であった。
更に、作用電極および対極をPtとして、参照電極にLiを用いて、北斗電工(株)製電気化学測定システムHZ−3000を用いて測定したサイクリックボルタモグラムより、電位窓はLi/Li + に対して、0V〜4.9Vであった。トリ(ジメチルアミノ)ブチルホスホニウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドのCV曲線を図2に示す。
実施例5
(i)トリス(メチルブチルアミノ)ホスフィンの調製
滴下ロートおよびマグネチックスターラーを備えた1000 mlの3つ口フラスコに、室温、窒素雰囲気下で、三塩化リン 8.7 ml (0.10 mol)と無水ジエチルエーテル 1000 mlを加え、氷浴で冷却した後、攪拌しながら、メチルブチルアミン 70 ml (0.60 mol)を、ゆっくり滴下した。その後、氷冷しながら1時間攪拌した。窒素雰囲気下で加圧ろ過を行い、結晶を3回無水ジエチルエーテルで洗った。減圧蒸留にて精製を行った(0.2 kPa、105-118 ℃)。透明液体のトリス(メチルブチルアミノ)ホスフィンが21.28 g得られた。収率は74%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ2.76(m, 6H)
2.43(d, 9H)
1.45(m, 6H)
1.27(m, 6H)
0.91(t, 9H)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 120.88(s, 1P)
以下に構造式を示す。
Figure 0005070044
(j) トリス(メチルブチルアミノ)メチルホスホニウム硫酸メチルの調製
マグネチックスターラーを備えた50 mlの2つ口フラスコに、室温、窒素雰囲気下で、(i)で得られたトリス(メチルブチルアミノ)ホスフィン 4.00 g (0.0138mol)を加え、氷冷した後、硫酸ジメチル 1.6 ml (0.017 mol)を滴下した。室温で12時間攪拌したあと、ジエチルエーテルで3回洗った。室温で真空乾燥することで、室温透明液体として トリス(メチルブチルアミノ)メチルホスホニウム硫酸メチルを4.18 g 得た。収率は73%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 3.71(s, 3H)
2.96(m, 6H)
2.76(d, 9H)
2.09(d, 3H)
1.57(m, 6H)
1.33(m, 6H)
0.96(t, 9H)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 58.79 (m, 1P)
以下に構造式を示す。(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。その結果、ガラス転移温度は-70.4 ℃であった。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による熱分解温度を測定した。昇温速度10℃/min で測定した5%重量減少温度は263.5℃であった。
実施例6
(k) トリス(メチルブチルアミノ)メチルホスホニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミドの調製
マグネチックスターラーを備えた100 ml のナスフラスコに(j)で得られたトリス(メチルブチルアミノ)メチルホスホニウム硫酸メチル 1.00 g (0.0024 mol) と超純水10 mlを加え、攪拌しながらリチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド 0.8 g (0.0026 mol)を10 mlの超純水に溶解した水溶液を加え室温で62時間攪拌した。得られた塩を20 mlのCH2Cl2によって抽出し、水層をさらに20 mlのCH2Cl2で抽出した。有機層を超純水20mlで3回洗浄した後、抽出液をロータリーエバポレーターで濃縮し、ジエチルエーテルで3回洗浄し、80℃で真空乾燥した。室温透明液体としてトリス(メチルブチルアミノ)メチルホスホニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミドを0.91 g得た。収率は65%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 2.91(m, 6H)
2.71(d, 9H)
1.92(d, 3H)
1.56(m, 6H)
1.32(m, 6H)
0.96(t, 9H)
19F-NMR(282MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: CF3Cl)
δ -78.82(s, 6F)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 57.98(m, 1P)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。融点は-5.5 ℃、結晶化温度は-48.4 ℃、ガラス転移温度は-82.9 ℃であった。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による熱分解温度を測定した。昇温速度10℃/min で測定した5%重量減少温度は377.6 ℃であった。
実施例7
(l) トリス(メチルブチルアミノ)メチルホスホニウムテトラフルオロボレートの調製
マグネチックスターラーを備えた100 ml のナスフラスコに(j)で得られたトリス(メチルブチルアミノ)メチルホスホニウム硫酸メチル 1.00 g (0.0024 mol) と超純水10 mlを加え、攪拌しながらアンモニウムテトラフルオロボレート 0.3 g (0.0026 mol)を10 mlの超純水に溶解した水溶液を加え室温で62時間攪拌した。得られた塩を20 mlのCH2Cl2によって抽出し、水層をさらに20 mlのCH2Cl2で抽出した。有機層を超純水20mlで3回洗浄した後、抽出液をロータリーエバポレーターで濃縮し、ジエチルエーテルで3回洗浄し、80℃で真空乾燥した。室温で白色固体としてトリス(メチルブチルアミノ)メチルホスホニウムテトラフルオロボレートを0.60 g得た。収率は64%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 2.96(m, 6H)
2.73(d, 9H)
1.99(d, 3H)
1.55(m, 6H)
1.33(m, 6H)
0.95(t, 9H)
19F-NMR(282MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: CF3Cl)
δ -152.69(d, 4F)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 58.72(m, 1P)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。融点は116.5 ℃であった。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による熱分解温度を測定した。昇温速度10℃/min で測定した5%重量減少温度は404.6℃であった。
実施例8
(m) トリス(メチルブチルアミノ)メチルホスホニウムヘキサフルオロホスファートの調製
マグネチックスターラーを備えた100 ml のナスフラスコに(j)で得られたトリス(メチルブチルアミノ)メチルホスホニウム硫酸メチル 1.00 g (0.0024 mol) と超純水10 mlを加え、攪拌しながらリチウムヘキサフルオロホスファート 0.4 g (0.0026 mol)を10 mlの超純水に溶解した水溶液を加え室温で86時間攪拌した。得られた塩を20 mlのCH2Cl2によって抽出し、水層をさらに20 mlのCH2Cl2で抽出した。有機層を超純水20mlで3回洗浄した後、抽出液をロータリーエバポレーターで濃縮し、ジエチルエーテルで3回洗浄し、80℃で真空乾燥した。室温で白色固体としてトリス(メチルブチルアミノ)メチルホスホニウムヘキサフルオロホスファートを0.48 g得た。収率は44%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 2.92(m, 6H)
2.72(d, 9H)
1.92(d, 3H)
1.56(m, 6H)
1.32(m, 6H)
0.96(t, 9H)
19F-NMR(282MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: CF3Cl)
δ -72.84(d, 6F)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 58.32(m, 1P)
-144.25(hept, 1P)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。しかし融点と見られるピークは分からなかった。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による熱分解温度を測定した。昇温速度10℃/min で測定した5%重量減少温度は393.2℃であった。
実施例9
(n) トリス(メチルブチルアミノ)エチルホスホニウム硫酸エチルの調製
マグネチックスターラーを備えた50 mlの2つ口フラスコに、室温、窒素雰囲気下で、(i)で得られたトリス(メチルブチルアミノ)ホスフィン 4.00 g (0.0138 mol)を加え、氷冷した後、硫酸ジエチル 2.2 ml (0.017 mol)を滴下した。30 ℃で37時間攪拌したあと、ジエチルエーテルで3回洗った。室温で真空乾燥することで、室温で透明液体として トリス(メチルブチルアミノ)エチルホスホニウム硫酸エチルを3.41 g 得た。収率は57%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 4.09(m, 2H)
2.96(m, 6H)
2.78(d, 9H)
2.60(m, 2H)
1.59(m, 6H)
1.40-1.24(m, 12H)
0.96(t, 9H)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 61.87 (m, 1P)
以下に構造式を示す。(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行ったが、融点と考えられるピークは見られなかった。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による熱分解温度を測定した。昇温速度10℃/min で測定した5%重量減少温度は250.5℃であった。
実施例10
(o) トリス(メチルブチルアミノ)エチルホスホニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミドの調製
マグネチックスターラーを備えた100 ml のナスフラスコに(n)で得られたトリス(メチルブチルアミノ)エチルホスホニウム硫酸エチル 1.00 g (0.0023 mol) と超純水10 mlを加え、攪拌しながらリチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド 0.8 g (0.0026 mol)を10 mlの超純水に溶解した水溶液を加え室温で62時間攪拌した。得られた塩を20 mlのCH2Cl2によって抽出し、水層をさらに20 mlのCH2Cl2で抽出した。有機層を超純水20mlで3回洗浄した後、抽出液をロータリーエバポレーターで濃縮し、ジエチルエーテルで3回洗浄し、80℃で真空乾燥した。室温で透明液体としてトリス(メチルブチルアミノ)エチルホスホニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミドを0.73 g得た。収率は53%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 2.92(m, 6H)
2.72(d, 9H)
2.37(m, 2H)
1.58(m, 6H)
1.39-1.20(m, 9H)
0.97(t, 9H)
19F-NMR(282MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: CF3Cl)
δ -78.83(s, 6F)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 61.02(m, 1P)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。融点は-20.6 ℃、ガラス転移温度は-84.6 ℃であった。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による熱分解温度を測定した。昇温速度10℃/min で測定した5%重量減少温度は362.8℃であった。
また、交流インピーダンス法(北斗電工(株)製電気化学測定システムHZ−3000)による25℃における導電率は0.085Sm -1 であった。
実施例11
(p) トリス(メチルブチルアミノ)エチルホスホニウムテトラフルオロボレートの調製
マグネチックスターラーを備えた100 ml のナスフラスコに(n)で得られたトリス(メチルブチルアミノ)エチルホスホニウム硫酸エチル 0.86 g (0.0019 mol) と超純水10 mlを加え、攪拌しながらアンモニウムテトラフルオロボレート 0.3 g (0.0026 mol)を10 mlの超純水に溶解した水溶液を加え室温で14時間攪拌した。得られた塩を20 mlのCH2Cl2によって抽出し、水層をさらに20 mlのCH2Cl2で抽出した。有機層を超純水20mlで3回洗浄した後、抽出液をロータリーエバポレーターで濃縮し、ジエチルエーテルで3回洗浄し、80℃で真空乾燥した。室温で透明液体としてトリス(メチルブチルアミノ)エチルホスホニウムテトラフルオロボレートを0.65 g得た。収率は84%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 2.95(m, 6H)
2.75(d, 9H)
2.45(m, 2H)
1.58(m, 6H)
1.37-1.22(m, 9H)
0.96(t, 9H)
19F-NMR(282MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: CF3Cl)
δ -153.27(d, 4F)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 61.41(m, 1P)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。融点は1.0 ℃、結晶化温度は-32.7 ℃、ガラス転移温度は-75.5 ℃であった。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による熱分解温度を測定した。昇温速度10℃/min で測定した5%重量減少温度は389.1℃であった。
実施例12
(q) トリス(メチルブチルアミノ)エチルホスホニウムヘキサフルオロホスファートの調製
マグネチックスターラーを備えた100 ml のナスフラスコに(n)で得られたトリス(メチルブチルアミノ)エチルホスホニウム硫酸エチル 1.00 g (0.0023 mol) と超純水10 mlを加え、攪拌しながらリチウムヘキサフルオロホスファート 0.7 g (0.0046 mol)を10 mlの超純水に溶解した水溶液を加え室温で14時間攪拌した。得られた塩を20 mlのCH2Cl2によって抽出し、水層をさらに20 mlのCH2Cl2で抽出した。有機層を超純水20mlで3回洗浄した後、抽出液をロータリーエバポレーターで濃縮し、ジエチルエーテルで3回洗浄し、80℃で真空乾燥した。室温で透明液体としてトリス(メチルブチルアミノ)エチルホスホニウムヘキサフルオロホスファートを0.65 g得た。収率は44%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 2.93(m, 6H)
2.73(d, 9H)
2.47(m, 2H)
1.58(m, 6H)
1.37-1.20(m, 9H)
0.95(t, 9H)
19F-NMR(282MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: CF3Cl)
δ -73.15(d, 6F)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 61.00(m, 1P)
-144.29(hept, 1P)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。しかし融点と見られるピークは分からなかった。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による熱分解温度を測定した。昇温速度10℃/min で測定した5%重量減少温度は319.5℃であった。
実施例13
(r) トリス(メチルエチルアミノ)n−ブチルホスホニウム硫酸n−ブチルの調製
マグネチックスターラーを備えた50 mlの2つ口フラスコに、室温、窒素雰囲気下で、(i)と同様の方法で得られたトリス(メチルエチルアミノ)ホスフィン 2.33 g (0.0114 mol)を加え、氷冷した後、硫酸ジn−ブチル 2.7 ml (0.0136 mol)を滴下した。室温で87時間、30 ℃で72時間攪拌したあと、ジエチルエーテルで3回洗った。室温で真空乾燥することで、室温で透明液体として トリス(メチルエチルアミノ)n−ブチルホスホニウム硫酸n−ブチルを3.83 g 得た。収率は94%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 4.04(t, 2H)
3.11(m, 6H)
2.77(d, 9H)
2.48(m, 2H)
1.67-1.37(m, 8H)
1.24(t, 9H)
0.99-0.88(m, 6H)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 59.52 (m, 1P)
以下に構造式を示す。(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
実施例14
(s)トリス(メチルエチルアミノ)n−ブチルホスホニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミドの調製
マグネチックスターラーを備えた100 ml のナスフラスコに(r)で得られたトリス(メチルエチルアミノ)n−ブチルホスホニウム硫酸n−ブチル 1.00 g (0.0024 mol) と超純水10 mlを加え、攪拌しながらリチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド 0.9 g (0.0029 mol)を10 mlの超純水に溶解した水溶液を加え室温で14時間攪拌した。得られた塩を20 mlのCH2Cl2によって抽出し、水層をさらに20 mlのCH2Cl2で抽出した。有機層を超純水20mlで3回洗浄した後、抽出液をロータリーエバポレーターで濃縮し、ジエチルエーテルで3回洗浄し、80℃で真空乾燥した。室温で透明液体としてトリス(メチルエチルアミノ)n−ブチルホスホニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミドを0.74 g得た。収率は57%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 3.05(m, 6H)
2.72(d, 9H)
2.28(m, 2H)
1.51(m, 4H)
1.23(t, 9H)
0.97(t, 3H)
19F-NMR(282MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: CF3Cl)
δ -78.84(s, 6F)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 59.02(m, 1P)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。融点は-18.7 ℃、結晶化温度は-47.9 ℃であった。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による熱分解温度を測定した。昇温速度10℃/min で測定した5%重量減少温度は393.0℃であった。
実施例15
(t) トリス(メチルエチルアミノ)n−ブチルホスホニウムテトラフルオロボレートの調製
マグネチックスターラーを備えた100 ml のナスフラスコに(r)で得られたトリス(メチルエチルアミノ)n−ブチルホスホニウム硫酸n−ブチル 1.00 g (0.0024 mol) と超純水10 mlを加え、攪拌しながらアンモニウムテトラフルオロボレート 0.4 g (0.0029 mol)を10 mlの超純水に溶解した水溶液を加え室温で14時間攪拌した。得られた塩を20 mlのCH2Cl2によって抽出し、水層をさらに20 mlのCH2Cl2で抽出した。有機層を超純水20mlで3回洗浄した後、抽出液をロータリーエバポレーターで濃縮し、ジエチルエーテルで3回洗浄し、80℃で真空乾燥した。室温で白色固体としてトリス(メチルエチルアミノ)n−ブチルホスホニウムテトラフルオロボレートを0.87 g得た。収率は99%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 3.08(m, 6H)
2.75(d, 9H)
2.38(m, 2H)
1.53(m, 4H)
1.23(t, 9H)
0.97(t, 3H)
19F-NMR(282MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: CF3Cl)
δ -153.07(d, 4F)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 59.40(m, 1P)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。融点と思われるピークは分からなかった。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による熱分解温度を測定した。昇温速度10℃/min で測定した5%重量減少温度は333.0℃であった。
実施例16
(u) トリス(メチルエチルアミノ)n−ブチルホスホニウムヘキサフルオロホスファートの調製
マグネチックスターラーを備えた100 ml のナスフラスコに(r)で得られたトリス(メチルエチルアミノ)n−ブチルホスホニウム硫酸n−ブチル 1.00 g (0.0024 mol) と超純水10 mlを加え、攪拌しながらリチウムヘキサフルオロホスファート 0.5 g (0.0029 mol)を10 mlの超純水に溶解した水溶液を加え室温で14時間攪拌した。得られた塩を20 mlのCH2Cl2によって抽出し、水層をさらに20 mlのCH2Cl2で抽出した。有機層を超純水20mlで3回洗浄した後、抽出液をロータリーエバポレーターで濃縮し、ジエチルエーテルで3回洗浄し、80℃で真空乾燥した。室温で白色固体としてトリス(メチルエチルアミノ)n−ブチルホスホニウムヘキサフルオロホスファートを0.95 g得た。収率は97%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 3.06(m, 6H)
2.72(d, 9H)
2.39(m, 2H)
1.52(m, 4H)
1.22(t, 9H)
0.97(t, 3H)
19F-NMR(282MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: CF3Cl)
δ -73.08(d, 6F)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 59.08(m, 1P)
-144.27(hept, 1P)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。融点はと思われるピークは分からなかった。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による熱分解温度を測定した。昇温速度10℃/min で測定した5%重量減少温度は369.2℃であった。
実施例17
(v)トリス(メチルブチルアミノ)オキソリンの調製
滴下ロートおよびマグネチックスターラーを備えた200 mlの3つ口フラスコに、室温、窒素雰囲気下で、塩化ホスホリル 1.8 ml (0.020 mol)と無水ジブチルエーテル 100 mlを加え、氷浴で冷却した後、攪拌しながら、メチルブチルアミン 21 ml (0.180 mol)を、ゆっくり滴下した。その後、120 ℃で36時間攪拌した。窒素雰囲気下で加圧ろ過を行い、結晶を3回無水ジブチルエーテルで洗った。減圧蒸留にて精製を行った(0.2 kPa、119-124 ℃)。透明液体のトリス(メチルブチルアミノ)オキソリンが5.54 g得られた。収率は74%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 2.94(m, 6H)
2.66(d, 9H)
1.51(m, 6H)
1.30(m, 6H)
0.93(t, 9H)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 25.26(m, 1P)
以下に構造式を示す。
Figure 0005070044
(w) トリス(メチルブチルアミノ)エトキシホスホニウム硫酸エチルの調製
マグネチックスターラーを備えた50 mlの2つ口フラスコに、室温、窒素雰囲気下で、(v)で得られたトリス(メチルブチルアミノ)オキソリン 2.26 g (0.0074 mol)を加え、硫酸ジエチル 1.2 ml (0.0089 mol)を滴下した。30 ℃で69時間攪拌したあと、ジエチルエーテルで3回洗った。室温で真空乾燥することで、室温で透明液体としてトリス(メチルブチルアミノ)エトキシホスホニウム硫酸エチルを0.65g 得た。収率は19%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 4.36(m, 2H)
4.10(q, 2H)
3.02(m, 6H)
2.84(d, 9H)
1.58(m, 6H)
1.45(t, 3H)
1.40-1.26(m, 9H)
0.96(t, 9H)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 35.87 (m, 1P)
以下に構造式を示す。(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
実施例18
(x) トリス(メチルブチルアミノ)エトキシホスホニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミドの調製
マグネチックスターラーを備えた50 ml のナスフラスコに(w)で得られたトリス(メチルブチルアミノ)エトキシホスホニウム硫酸エチル 0.65 g (0.0014 mol) と超純水10 mlを加え、攪拌しながらリチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド 0.5 g (0.0015 mol)を10 mlの超純水に溶解した水溶液を加え30 ℃で62時間攪拌した。得られた塩を20 mlのCH2Cl2によって抽出し、水層をさらに20 mlのCH2Cl2で抽出した。有機層を超純水40mlで3回洗浄した後、抽出液をロータリーエバポレーターで濃縮し、ジエチルエーテルで3回洗浄し、80℃で真空乾燥した。室温で透明液体としてトリス(メチルブチルアミノ)エトキシホスホニウムビストリフルオロメタンスルホニルイミドを0.8g得た。収率は93%であった。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置 (BRUKER社製 BRUKER Ultra Shield 300 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
1H-NMR(300MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: テトラメチルシラン)
δ 4.23(m, 2H)
2.98(m, 6H)
2.77(d, 9H)
1.58(m, 6H)
1.46-1.27(m, 9H)
0.96(t, 9H)
19F-NMR(282MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: CF3Cl)
δ -78.83(s, 6F)
31P-NMR(121MHz, 溶媒:CDCl3, 標準物質: トリフェニルホスフィン)
δ 35.83(m, 1P)
以下に構造式を示す(式中の点線は、共役構造を示す)。
Figure 0005070044
走査型示差熱量計(島津製作所製 DSC8230) による融点測定を行った。融点は-19.9 ℃、結晶化温度は-55.8 ℃、ガラス転移温度は-85.9 ℃であった。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による熱分解温度を測定した。昇温速度10℃/min で測定した5%重量減少温度は208.6℃であった。
本発明によれば、低温からの広範な温度領域において安定な液状を呈すると共に、低粘度で、良好な導電率を有し、電気化学安定性に優れたイオン液体を提供することができる。
本発明のイオン液体は、リチウム二次電池、電気二重層キャパシター、燃料電池、色素増感型太陽電池、蓄電用デバイスの電解質、電解液あるいは添加剤、または反応溶媒等に応用することができる。

Claims (6)

  1. カチオン成分とアニオン成分とからなるイオン液体であって、カチオン成分が下記一般式(1)で示されるカチオン成分の群から選ばれる一種または複数種であり、かつ、アニオン成分が(CF SO - 、(CF C(O)O) - 、PF - およびBF - のいずれかであるイオン液体。
    Figure 0005070044
    [式中の置換基R1 〜R9 は互いに独立していて、同一であっても異なっていても良く、Xは、S原子、O原子またはC原子を示す。また、R8 およびR9 はXがC原子の場合のみに存在する置換基であり、点線は、共役構造を示す。そして、R 2 〜R 7 がC 〜C の直鎖を有するアルキル基であり、R 8 およびR 9 がH原子であり、R 1 がH原子、C 〜C の直鎖状または側鎖を有するアルキル基またはアルコキシ基である。]
  2. 前記一般式(1)中のR2 〜R7 がC 〜C の直鎖を有するアルキル基であり、R8 およびR9 がH原子であり、R1 がC の直鎖状または側鎖を有するアルキル基またはアルコキシ基であり、XがS原子またはO原子であり、かつ、前記アニオン成分が(CFSO- 、PF - およびBF - のいずれかである請求項1記載のイオン液体。
  3. 前記一般式(1)中のR2 〜R7 がC 〜C の直鎖を有するアルキル基であり、R8 およびR9 がH原子であり、R1 がC の直鎖状または側鎖を有するアルキル基またはアルコキシ基であり、XがO原子であり、かつ、前記アニオン成分が(CF SO- 、PF - およびBF - のいずれかである請求項1記載のイオン液体。
  4. 前記一般式(1)中のR2 〜R7 がC 〜C の直鎖を有するアルキル基であり、R8 およびR9 がH原子であり、R1 がC の直鎖状または側鎖を有するアルキル基またはアルコキシ基であり、かつ、前記アニオン成分が(CF SO- である請求項1記載のイオン液体。
  5. 前記一般式(1)中のR2 〜R7 がC 〜C の直鎖を有するアルキル基であり、R8 およびR9 がH原子であり、R1 がC の直鎖状または側鎖を有するアルキル基またはアルコキシ基であり、XがS原子またはO原子であり、かつ、前記アニオン成分が(CF SO- である請求項1記載のイオン液体。
  6. 請求項1記載のイオン液体を製造するイオン液体の製造方法であって、下記一般式(2)で示される有機物をアルキル化後、イオン結合性化合物とアニオン交換することを特徴とするイオン液体の製造方法。
    Figure 0005070044
    [式中の置換基 2 〜R9 は互いに独立していて、同一であっても異なっていても良く、Xは、S原子、O原子またはC原子を示す。また、R8 およびR9 はXがC原子の場合のみに存在する置換基である。そして、R 2 〜R 7 がC 〜C の直鎖を有するアルキル基であり、R 8 およびR 9 がH原子である。]
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