JP4815127B2 - 常温溶融塩の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、常温以下の低温領域からの広範な温度範囲において液状を呈する常温溶融塩及びその製造方法と、それを利用したリチウム二次電池、電気二重層キャパシターまたは色素増感型太陽電池に関する。
従来、多数の報告がされているアンモニウム系カチオンに代表されるようなN原子を含むオニウムをカチオンとして形成される常温溶融塩は、20℃を超える温度においては液状を呈するものの、20℃以下でも液状として存在するものはその内のほんの一部であり、まして0℃以下で安定な液状を保つものは極めて僅かなものといえる(非特許文献1〜3参照)。このように低温領域において安定した液状を呈する常温溶融塩が少ないことが、現在のリチウム二次電池、電気二重層キャパシターあるいは色素増感型太陽電池等向け材料の蓄電用ディバイスへの電解質、電解液あるいは添加剤としての応用にあたり大きな障害となっている。
松本一、宮崎義憲 溶融塩および高温化学,44, 7(2001) H.Matsumoto, M.Yanagida, K.Tanimoto, M.Nomura, Y.Kitagawa and Y.Miyazaki, Chem. Lett, 8, 922(2000) M.Hirano, H.Sugimoto and H.Ohno, J.Electrochem. Soc., 147, 4168(2000)
本発明は、20℃以下、好ましくは0℃以下、更に好ましくは−30℃以下において安定な液体状態を呈するとともに、良好な導電率を有する常温溶融塩とその製造方法を提供することを目的とし、更には、上記のようなリチウム二次電池、電気二重層キャパシター若しくは色素増感型太陽電池等に使用する材料としての利用が可能な常温溶融塩を提供することを目的とするものであって、具体的には、新規なチオメチリウム塩並びにアルコキシメチリウム塩を提供することを目的とする。
本発明者らは、カチオン成分とカチオン成分とからなる多数の塩を合成し、上記課題を達成するための常温溶融塩について鋭意検討した結果、下記一般式(1)で示される有機物カチオン:
Figure 0004815127
[式中、 1 4 は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C10のアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、又はアルコキシアルキル基のいずれかを示し、それぞれ同一でも異なっていても良い。 5 は、C 1 〜C 10 の直鎖或いは側鎖を有するアルキル基を示す。X及びYは、それぞれ窒素原子又はリン原子を示し、それぞれ同一でも異なっていても良い。Zは、イオウ原子又は酸素原子を示し、Cは炭素原子を示す。
を含む塩が、常温で液体状態を呈するとともに優れた導電性を有すること、即ち、常温溶融塩を構成することを見出した。
より具体的には、カチオン成分とアニオン成分とからなる常温溶融塩であって、カチオン成分が下記一般式(1)で示されるカチオン成分の群から選ばれる一種又は複数種である常温溶融塩である。
Figure 0004815127
[式中R 1 〜R 4 、R 5 、X、Y、Z及びCは、前述の通りである。]
上記一般式(1)の対イオンとしては、(CF3SO2)2-、CF3SO3 -、CF3CH2SO3 -、CF3COO-、PF6 -、BF4 -、SbF6 -、(CN)2-、SO4 2-、HSO4 -、NO3 -、F-、Cl-、Br-、I-の群から選ばれる一種又は複数種のアニオン成分が好ましく、前述のようなカチオンとの組み合わせにより、20℃以下で液体状態を呈する常温溶融塩として構成し得る。
一般式(1)のカチオン成分として、好ましくは一般式(1)の 1 5 が、それぞれ、C1〜C5の(炭素数1から5までの)直鎖或いは側鎖を有するアルキル基( 1 5 は互いに同種或いは異種であってもよい)である常温溶融塩であり、また、一般式(1)のX及びYが窒素原子で、Zがイオウ原子である常温溶融塩であることが好ましい。
より好ましくは、一般式(1)の 1 5 が、それぞれ、C1〜C5の(炭素数1から5までの)直鎖或いは側鎖を有するアルキル基( 1 5 は互いに同種或いは異種であってもよい)であって、X及びYが窒素原子で、Zがイオウ原子である常温溶融塩である。
そして、更に好ましくは、一般式(1)の 1 4 がいずれもメチル基であり、 5 がエチル基であって、且つ対イオンのアニオン成分が(CF3SO2)2-である常温溶融塩、又は一般式(1)の 1 4 がいずれもメチル基であり、 5 がプロピル基であって、且つ対イオンのアニオン成分が(CF3SO2)2-である常温溶融塩である。
そして、以上のような常温溶融塩が、蓄電用ディバイスの電解質、電解液あるいは添加剤等に要求される良好な導電率を有する安定な液体であって、リチウム二次電池、電気二重層キャパシターあるいは色素増感型太陽電池等に使用される材料として有用であることを見出した。即ち、本発明の常温溶融塩は、20℃以下においても液状を呈し、その塩が有する導電率は、25℃において0.01〜0.50Sm−1という顕著な特性をもつものである。
本発明によれば、良好な導電率を有し、20℃以下、中には−30℃以下という、低温までの広範囲な温度領域において、安定した液体状態を保持する常温溶融塩を提供することができる。
また、本発明が提供するこれらの常温溶融塩は、低温から高温まで安定した液体であるため、リチウム二次電池、電気二重層キャパシターあるいは色素増感型太陽電池等の蓄電用ディバイスの電解質、電解液あるいは添加剤等に好適である。またさらに、本発明の常温溶融塩は、難燃性であり、殆ど蒸気圧を示さない性質であるため、揮発性有機溶媒の代替となる安全で環境にやさしいクリーン溶媒としての使用にも好適である。
一般式(1)に示したカチオンは炭素原子上に陽電荷を置いたメチルカチオン(メチリウム)として表したが、X、Y及びZで示されるヘテロ原子の種類によっては、陽電荷が分子内で非極在化しているものと考えられる。
一般式(1)に示したカチオンを含む一般式(4)の常温溶融塩は、下式に示した二段階の反応により合成することができる。先ず、一般式(2)に示した構造を有する原料をテトラヒドロフラン等の反応溶媒に溶解させ、置換基Qを有する 5 Qで示される有機化合物 5 は、C1〜C10の直鎖或いは側鎖を有するアルキル基を示し、Qは、ハロゲン原子、HSO4、NO3のいずれかを示す]を1〜1.5当量滴下し、20〜100℃で18〜36時間攪拌することにより 5 をZに付加させ、一般式(1)を含む塩である一般式(3)を生成させる。次に、一般式(3)をジエチルエーテル等で洗浄後、真空乾燥した後、所望のアニオンを有する塩あるいはイオン結合性化合物ABと一般式(3)を等量で室温下(場合によっては加熱を要す)水中あるいは有機溶剤中で攪拌混合し、アニオン交換することにより得ることができる。
Figure 0004815127
式中、 1 4 は、それぞれ、水素原子又はハロゲン原子、C1〜C10のアルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、又はアルコキシアルキル基のいずれかを示し、それぞれ同一でも異なっていても良い。R 5 は、C 1 〜C 10 の直鎖或いは側鎖を有するアルキル基を示す。アルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等の直鎖又は側鎖を有するアルキル基等を挙げることができる。また該アルキル基はハロゲン原子を1個又は複数個有するアルキル基、アルケニル、アルキニル等不飽和結合を有するものも含む。
上記のシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル等を挙げることができる。また該シクロアルキル基はハロゲン原子を1個又は複数個有するシクロアルキル基及びシクロアルケニル、シクロアルキニル等不飽和結合を有するものも含む。
また、複素環基としては、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チエニル基等を挙げることができる。また、これらの複素環基にはアルキル基、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、チオール基、アルキルチオ基、ハロゲン原子を一個又は複数個含有していてもよい。
上記アリール基としては、フェニル、クメニル、メシチル、トリル、キシリル基等を挙げることができ、また、これらのアリール基には、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、チオール基、アルキルチオ基、ハロゲン原子を一個又は複数個含有していてもよい。
アルコキシアルキル基としては、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、エトキシエチル等を挙げることができる。
さらにまた、一般式(1)中のX、Y、Zで表されるヘテロ原子としては、X及びYは窒素またはリン原子、Zはイオウまたは酸素原子を挙げることができる。
一方、一般式(1)の対イオンであるアニオン成分としては、(CF3SO2)2-、CF3SO3 -、CF3CH2SO3 -、CF3COO-、PF6 -、BF4 -、SbF6 -、(CN)2-、SO4 2-、NO3 -等を挙げることができる。また、アニオン成分は、複数種組み合わせて使用してもよい。
一般式ABで示されるイオン結合性化合物としては、LiN(CF3SO22、NaN(CF3SO22、KN(CF3SO22、CF3SO3Li、CF3SO3Na、CF3SO3K、CF3CH2SO3Li、CF3CH2SO3Na、CF3CH2SO3K、CF3COOLi、CF3COONa、CF3COOK、LiPF6、NaPF6、KPF6、LiBF4、NaBF4、KBF4、LiSbF6、NaSbF6、KSbF6、NaN(CN)2、AgN(CN)2、Na2SO4、K2SO4、NaNO3、KNO3等を挙げることができるが、上記化合物に限られるものではない。
また、エステルとのアルキル化反応により、一般式(1)式に示したカチオンを含む常温溶融塩を合成することも可能である。例えば、一般式(2)に示した構造を有する原料と、置換基Wを有するエステル 5 Wとを、反応条件0〜100℃で1〜100時間攪拌混合することにより、 5 をZに付加させて、一般式(1)を含む粗の塩:一般式(5)を生成させる。次に、この粗の塩:一般式(5)をジエチルエーテル等で洗浄後、真空乾燥することにより、精製した常温溶融塩:一般式(5)を得ることができる。また更に、所望のアニオンを有する塩あるいはイオン結合性化合物と、この精製塩:一般式(5)とを、水中あるいは有機溶剤中で攪拌混合し、アニオン交換することにより、異なるアニオンを有する常温溶融塩を得ることができる。
Figure 0004815127
なお、上記式中の 5 Wとしては、硫酸ジアルキルエステル、スルホン酸ジアルキルエステル、炭酸ジアルキルエステル、りん酸トリアルキルエステル、モノ−あるいはポリ−フルオロアルキルスルホン酸アルキルエステル、パーフルオロアルキルスルホン酸アルキルエステル、モノ−あるいはポリ−フルオロカルボン酸アルキル、パーフルオロカルボン酸アルキル等を挙げることができる。
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
(a)ビスジメチルアミノエチルチオメチリウムアイオダイドの調製
還流冷却管、滴下ロート、攪拌子を備えた三口丸底フラスコを窒素置換し、テトラメチルチオ尿素11.5g(86.9mmol)及びテトラヒドロフラン250mlを入れ、攪拌しながらヨードエタン18.5g(130mmol)を滴下した。窒素気流下で混合物を18時間還流後、得られた白色結晶をデカンテーションし、ジエチルエーテルで洗浄後、80℃で5時間真空乾燥することにより、24.5g(収率98%)のビスジメチルアミノエチルチオメチリウムアイオダイドを得た。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置(バリアンジャパン(株)製 Varian Gemini 200 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(200MHz、溶媒:DO、標準物質:4,4−ジメチル−4−シラペンタンスルホン酸ナトリウム)
δ 3.29(s,12H)
3.04(q,2H)
1.32(t,3H)
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
(b)ビスジメチルアミノエチルチオメチリウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの調製
(a)で得られたビスジメチルアミノエチルチオメチリウムアイオダイド21.1g(73.3mmol)を純水300mlに溶解し、リチウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミド21.0g(73.3mmol)を純水50mlに溶解した水溶液中に加え60分間攪拌混合し、疎水性の無色透明な液体を得た。得られた疎水性液体を純水で数回洗浄後、ジクロロメタンで抽出し、抽出液を濃縮した後、80℃で10時間真空乾燥することにより室温で無色透明な液体を31.6g(収率98%)得た。化合物の同定は核磁気共鳴分析装置で行い、目的物であるビスジメチルアミノエチルチオメチリウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドであることを確認した。スペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(200MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:テトラメチルシラン)
δ 3.45(s,12H)
3.20(q,2H)
1.38(t,3H)
19F−NMR(188MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:CFCl
δ −80.41(s,6F)
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
走査型示差熱量計(島津製作所(株)製DSC8230)による融点測定を行った。ガラス転移温度は−81.2℃を示したが、融点に相当するピークは観察されなかった。そこで、低温恒温槽を用いて経時の状態を目視で観察したところ、−30℃の低温条件下一週間放置後も液体状態であることが確認できた。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による分解開始温度を測定した。昇温速度10℃/minで測定した重量減少開始温度は273℃であった。以上、これらの結果は、本実施例の塩が−30℃以下の温度から273℃までの広範な温度領域で安定した液体状態を保持することを示すものである。また、交流インピーダンス法(北斗電工(株)製電気化学測定システムHZ−3000)による導電率測定を行った。25℃における導電率は0.4Sm−1であった。
実施例2
(a)ビスジメチルアミノプロピルチオメチリウムアイオダイドの調製
還流冷却管、滴下ロート、攪拌子を備えた三口丸底フラスコを窒素置換し、テトラメチルチオ尿素11.5g(86.9mmol)及びテトラヒドロフラン260mlを入れ、攪拌しながらヨードプロパン22.1g(130mmol)を滴下した。窒素気流下で混合物を35時間還流後、得られた白色結晶をデカンテーションし、ジエチルエーテルで洗浄後、80℃で5時間真空乾燥することにより23.3g(収率89%)のビスジメチルアミノプロピルチオメチリウムアイオダイドを得た。化合物の同定は核磁気共鳴分析装置で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(200MHz、溶媒:DO、標準物質:4,4−ジメチル−4−シラペンタンスルホン酸ナトリウム)
δ 3.29(s,12H)
3.01(t,2H)
1.70(m,2H)
1.01(t,3H)
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
(b)ビスジメチルアミノプロピルチオメチリウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの調製
(a)で得られたビスジメチルアミノプロピルチオメチリウムアイオダイド20.0g(66.2mmol)を純水300mlに溶解し、リチウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミド19.0g(66.2mmol)を純水50mlに溶解した水溶液中に加え60分間攪拌混合し、疎水性の無色透明な液体を得た。得られた疎水性液体を純水で数回洗浄後、ジクロロメタンで抽出し、抽出液を濃縮した後、80℃で10時間真空乾燥することにより室温で無色透明な液体を26.4g(収率88%)得た。化合物の同定は核磁気共鳴分析装置で行い、目的物であるビスジメチルアミノプロピルチオメチリウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドであることを確認した。スペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(200MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:テトラメチルシラン)
δ 3.44(s,12H)
3.16(t,2H)
1.75(m,2H)
1.04(t,3H)
19F−NMR(188MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:CFCl
δ −80.39(s,6F)
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
走査型示差熱量計による測定を行った。ガラス転移温度は−78.7℃を示したが、融点に相当するピークは観察されなかった。低温恒温槽を用いて経時の状態を目視で観察したところ、−20℃の低温条件下一週間放置後も液体状態であることが確認できた。熱重量分析装置による昇温速度10℃/minで測定した重量減少開始温度は263℃であった。以上、これらの結果は、本実施例の塩が、−20℃以下の温度から263℃までの広範な温度領域で安定した液体状態を保持することを示すものである。また、25℃における導電率は、0.3Sm−1であった。
実施例3
(a)ビスメチルアミノエチルチオメチリウムアイオダイドの調製
還流冷却管、滴下ロート、攪拌子を備えた三口丸底フラスコを窒素置換し、1,3−ジメチルチオ尿素10.4g(100mmol)及びテトラヒドロフラン300mlを入れ、攪拌しながらヨードエタン23.4g(150mmol)を滴下した。窒素気流下で混合物を20時間還流後、得られた白色結晶をデカンテーションし、ジエチルエーテルで洗浄後、80℃で5時間真空乾燥することにより、25.7g(収率99%)のビスメチルアミノエチルチオメチリウムアイオダイドを得た。化合物の同定は核磁気共鳴分析装置で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(200MHz、溶媒:DO、標準物質:4,4−ジメチル−4−シラペンタンスルホン酸ナトリウム)
δ 3.14(q,2H)
3.05(s,6H)
1.38(t,3H)
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
(b)ビスメチルアミノエチルチオメチリウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの調製
(a)で得られたビスメチルアミノエチルチオメチリウムアイオダイド21.9g(84.4mmol)を純水50mlに溶解し、リチウムビストリフルオロメタンスルフオニルイミド24.2g(84.4mmol)を純水50mlに溶解した水溶液中に加え60分間攪拌混合し、疎水性の無色透明な液体を得た。得られた疎水性液体を純水で数回洗浄後、ジクロロメタンで抽出し、抽出液を濃縮した後、80℃で10時間真空乾燥することにより室温で無色透明な液体を33.9g(収率97%)得た。化合物の同定は核磁気共鳴分析装置で行い、目的物であるビスジメチルアミノエチルチオメチリウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドであることを確認した。スペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(200MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:テトラメチルシラン)
δ 8.36(s,12H)
3.34(q,2H)
3.18(s,6H)
1.44(t,3H)
19F−NMR(188MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:CFCl
δ −80.42(s,6F)
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
走査型示差熱量計の測定による測定を行った。融点は19.2℃であり、結晶化温度は−23.6℃であり、ガラス転移温度は−68.4℃であった。低温恒温槽を用いた目視の観察において20℃で一週間放置後も液体状態であることを確認した。熱重量分析装置による昇温速度10℃/minで測定した重量減少開始温度は225℃であった。以上、これらの結果は、本実施例の塩が20℃以下の温度から225℃までの広範な温度領域で安定した液体状態を保持することを示すものである。また、25℃における導電率は0.2Sm−1であった。
実施例1〜3で得られた常温溶融塩の諸特性を、表1に示す。
Figure 0004815127
尚、実施例1〜3で得られた常温溶融塩は全て疎水性であった。
実施例4
(a)ビスジメチルアミノエトキシメチリウムアイオダイドの調製
50mlオートクレーブ内を窒素置換し、この中に、テトラメチルチオ尿素5.8g(50mmol)と、ヨードエタン9.4g(60mmol)を入れた。この混合液を100℃で8時間加熱した。その後、冷却して得られた白色結晶をエーテルで充分に洗浄してから、80℃で5時間真空乾燥することにより、11.6g(収率85%)のビスジメチルアミノエトキシメチリウムアイオダイドを得た。
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
(b)ビスジメチルアミノエトキシメチリウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの調製
(a)で得られたビスジメチルアミノエトキシメチリウムアイオダイド2.7g(10mmol)を純水100mlに溶解し、この水溶液中に、リチウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミド2.9g(10mmol)を純水100mlに溶解した水溶液を、攪拌しながら加えた。60分間攪拌を続け、反応させて疎水性のうす黄色の透明な液体を得た。得られた疎水性液体を、純水で2〜3回洗浄後、ジクロロメタンで抽出した。アルミナカラムで精製し無色透明な液体とした。抽出液を濃縮した後、80℃で10時間真空乾燥することにより室温で無色透明な液体を4.0g(収率94%)得た。化合物の同定は核磁気共鳴分析装置(バリアンジャパン(株)製 Varian Gemini 200 NMR Spectrometer)で行い、目的物であるビスジメチルアミノエトキシメチリウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドであることを確認した。スペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(200MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:テトラメチルシラン)
δ 4.57(q,2H)
3.23(s,12H)
1.47(t,3H)
19F−NMR(188MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:CFCl
δ −79.91(s,6F)
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
(c)ビスジメチルアミノエトキシメチリウム硫酸エチルの調製
還流冷却管、滴下ロート、攪拌子を備えた三口丸底フラスコを窒素置換し、テトラメチル尿素29.0g(250mmol)を入れ、攪拌しながら硫酸ジエチル77.1g(500mmol)を滴下した。窒素気流下で混合物を50℃で72時間攪拌し反応させ、うす黄色の透明な液体を得た。この液体をエーテルで充分に洗浄し、60℃で5時間真空乾燥することにより、59.3g(収率87%)のビスジメチルアミノエトキシメチリウム硫酸エチルを得た。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置(バリアンジャパン(株)製 Varian Gemini 200 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(200MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:テトラメチルシラン)
δ 4.56(q,2H)
3.87(q,2H)
3.21(s,12H)
1.45(t,3H)
1.15(t,3H)
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
(d)ビスジメチルアミノエトキシメチリウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの調製
(c)で得られたビスジメチルアミノエトキシメチリウム硫酸エチル23.0g(85mmol)を純水100mlに溶解し、この水溶液中に、リチウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミド24.4g(85mmol)を純水100mlに溶解した水溶液を、攪拌しながら加えた。60分間攪拌を続け、反応させて疎水性のうす黄色の透明な液体を得た。得られた疎水性液体を、純水で2〜3回洗浄後、ジクロロメタンで抽出した。アルミナカラムで精製し無色透明な液体とした。抽出液を濃縮した後、80℃で10時間真空乾燥することにより室温で無色透明な液体を32.5g(収率90%)得た。化合物の同定は核磁気共鳴分析装置(バリアンジャパン(株)製 Varian Gemini 200 NMR Spectrometer)で行い、目的物であるビスジメチルアミノエトキシメチリウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドであることを確認した。スペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(200MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:テトラメチルシラン)
δ 4.57(q,2H)
3.23(s,12H)
1.47(t,3H)
19F−NMR(188MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:CFCl
δ −79.91(s,6F)
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
走査型示差熱量計(島津製作所(株)製DSC8230)による融点測定を行った。融点は14.2℃、結晶化温度は−36.7℃であった。低温恒温槽を用いた目視の観察において、−15℃の低温条件下一週間放置後も液体状態であることを確認した。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による分解開始温度を測定した。昇温速度10℃/minで測定した重量減少開始温度は155℃であった。以上、これらの結果は、本実施例の塩が−15℃以下の温度から155℃までの広範な温度領域で安定した液体状態を保持することを示すものである。また、交流インピーダンス法(北斗電工(株)製電気化学測定システムHZ−3000)による導電率測定を行った。25℃における導電率は0.55Sm−1であった。
実施例5
ビスジメチルアミノエトキシメチリウムヘキサフルオロホスフェートの調製
実施例4(c)で得られたビスジメチルアミノエトキシメチリウム硫酸エチル18.9g(70mmol)を純水100mlに溶解し、この水溶液中に、リチウムヘキサフルオロホスフェート10.6g(70mmol)を純水100mlに溶解した水溶液を、攪拌しながら加えた。60分間攪拌を続け、反応させて疎水性のうす黄色の透明な液体を得た。得られた疎水性液体を、純水で2〜3回洗浄後、ジクロロメタンで抽出した。アルミナカラムで精製し無色透明な液体とした。抽出液を濃縮した後、80℃で10時間真空乾燥することにより室温で無色透明な液体を14.5g(収率71%)得た。化合物の同定は核磁気共鳴分析装置(バリアンジャパン(株)製 Varian Gemini 200 NMR Spectrometer)で行い、目的物であるビスジメチルアミノエトキシメチリウムヘキサフルオロホスフェートであることを確認した。スペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(200MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:テトラメチルシラン)
δ 4.56(q,2H)
3.22(s,12H)
1.47(t,3H)
19F−NMR(188MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:CFCl
δ −71.38(s,3F)
−73.89(s,3F)
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
走査型示差熱量計(島津製作所(株)製DSC8230)による融点測定を行った。融点は48.3℃、結晶化温度は−8.1℃であった。低温恒温槽を用いた目視の観察において、20℃の低温条件下一週間放置後も液体状態であることを確認した。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による分解開始温度を測定した。昇温速度10℃/minで測定した重量減少開始温度は195℃であった。以上、これらの結果は、本実施例の塩が20℃以下の温度から195℃までの広範な温度領域で安定した液体状態を保持することを示すものである。また、交流インピーダンス法(北斗電工(株)製電気化学測定システムHZ−3000)による導電率測定を行った。25℃における導電率は0.19Sm−1であった。
実施例6
(a)ビスジメチルアミノプロポキシメチリウムアイオダイドの調製
50mlオートクレーブ内を窒素置換し、この中に、テトラメチルチオ尿素5.8g(50mmol)と、ヨードプロパン17.0g(100mmol)を入れた。この混合液を100℃で24時間加熱した。その後、冷却して得られた白色結晶をエーテルで充分に洗浄してから、80℃で5時間真空乾燥することにより、6.4g(収率45%)のビスジメチルアミノプロポキシメチリウムアイオダイドを得た。
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
(b)ビスジメチルアミノプロポキシメチリウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの調製
(a)で得られたビスジメチルアミノプロポキシメチリウムアイオダイド10.3g(35.9mmol)を純水100mlに溶解し、この水溶液中に、リチウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミド10.3g(35.9mmol)を純水100mlに溶解した水溶液を、攪拌しながら加えた。60分間攪拌を続け、反応させて疎水性のうす黄色の透明な液体を得た。得られた疎水性液体を、純水で2〜3回洗浄後、ジクロロメタンで抽出した。アルミナカラムで精製し無色透明な液体とした。抽出液を濃縮した後、80℃で10時間真空乾燥することにより室温で無色透明な液体を15.0g(収率95%)得た。化合物の同定は核磁気共鳴分析装置(バリアンジャパン(株)製 Varian Gemini 200 NMR Spectrometer)で行い、目的物であるビスジメチルアミノプロポキシメチリウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドであることを確認した。スペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(200MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:テトラメチルシラン)
δ 4.48(t,2H)
3.24(s,12H)
1.95−1.83(m,2H)
1.03(t,3H)
19F−NMR(188MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:CFCl
δ −79.92(s,6F)
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
(c)ビスジメチルアミノプロポキシメチリウム硫酸プロピルの調製
還流冷却管、滴下ロート、攪拌子を備えた三口丸底フラスコを窒素置換し、テトラメチル尿素9.3g(80mmol)を入れ、攪拌しながら硫酸ジプロピル25.5g(140mmol)を滴下した。窒素気流下で混合物を50℃で95時間攪拌し反応させ、うす黄色の透明な液体を得た。この液体をエーテルで充分に洗浄し、60℃で5時間真空乾燥することにより、13.3g(収率56%)のビスジメチルアミノプロポキシメチリウム硫酸プロピルを得た。
化合物の同定は核磁気共鳴分析装置(バリアンジャパン(株)製 Varian Gemini 200 NMR Spectrometer)で行なった。スペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(200MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:テトラメチルシラン)
δ 4.47(t,2H)
3.80(t,2H)
3.22(s,12H)
1.94−1.82(m,2H)
1.61−1.51(m,2H)
1.02(t,3H)
0.90(t,3H)
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
(d)ビスジメチルアミノプロポキシメチリウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドの調製
(c)で得られたビスジメチルアミノプロポキシメチリウム硫酸プロピル11.8g(40mmol)を純水100mlに溶解し、この水溶液中に、リチウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミド11.4g(40mmol)を純水100mlに溶解した水溶液を、攪拌しながら加えた。60分間攪拌を続け、反応させて疎水性のうす黄色の透明な液体を得た。得られた疎水性液体を、純水で2〜3回洗浄後、ジクロロメタンで抽出した。アルミナカラムで精製し無色透明な液体とした。抽出液を濃縮した後、80℃で10時間真空乾燥することにより室温で無色透明な液体を15.8g(収率90%)得た。化合物の同定は核磁気共鳴分析装置(バリアンジャパン(株)製 Varian Gemini 200 NMR Spectrometer)で行い、目的物であるビスジメチルアミノプロポキシメチリウムビストリフルオロメタンスルフォニルイミドであることを確認した。スペクトルデータを以下に示す。
H−NMR(200MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:テトラメチルシラン)
δ 4.48(t,2H)
3.24(s,12H)
1.95−1.83(m,2H)
1.03(t,3H)
19F−NMR(188MHz、溶媒:acetone−d6、標準物質:CFCl
δ −79.92(s,6F)
以下に構造式を示す。
Figure 0004815127
走査型示差熱量計(島津製作所(株)製DSC8230)による融点測定を行った。ガラス転移温度は−83.2℃を示したが、融点に相当するピークは観察されなかった。そこで、低温恒温槽を用いて経時の状態を目視で観察したところ、−30℃の低温条件下一週間放置後も液体状態であることが確認できた。熱重量分析装置((株)リガク製TG8120)による分解開始温度を測定した。昇温速度10℃/minで測定した重量減少開始温度は166℃であった。以上、これらの結果は、本実施例の塩が−30℃以下の温度から166℃までの広範な温度領域で安定した液体状態を保持することを示すものである。また、交流インピーダンス法(北斗電工(株)製電気化学測定システムHZ−3000)による導電率測定を行った。25℃における導電率は0.41Sm−1であった。
実施例4〜6で得られた常温溶融塩の諸特性を、表2に示す。
Figure 0004815127
尚、実施例4〜6で得られた常温溶融塩は全て疎水性であった。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で示される有機物をカチオン成分として含む常温溶融塩の製造方法であって、
    Figure 0004815127
    [式中、R〜Rは、それぞれ、水素原子又は〜C10のアルキル基を示し、それぞれ同一でも異なっていても良い。Rは、C〜C10の直鎖或いは側鎖を有するアルキル基を示す。X及びYは、それぞれ窒素原子を示す。Zは、イオウ原子又は酸素原子を示し、Cは炭素原子を示す。]
    一般式RQで示される有機化合物[Rは、前述の通りである。Qは、ハロゲン原子、 SO 、C SO のいずれかを示す。]と、下記一般式(2)[式中R〜R、X、Y、Z及びCは、前述の通りである。]で示される化合物とを、次式の通り、20℃〜100℃で攪拌下反応させ、下記一般式(3)[式中R〜R、R、X、Y、Z、C及びQは、前述の通りである。]で示される塩を生成させる工程を含む、一般式(1)で示される有機物をカチオン成分として含む常温溶融塩の製造方法。
    Figure 0004815127
  2. 下記一般式(1)で示されるカチオン成分の群より選ばれる1種以上とアニオン成分とにより構成される常温溶融塩の製造方法であって、
    Figure 0004815127
    [式中、R〜Rは、それぞれ、水素原子又は〜C10のアルキル基を示し、それぞれ同一でも異なっていても良い。Rは、C〜C10の直鎖或いは側鎖を有するアルキル基を示す。X及びYは、それぞれ窒素原子を示す。Zは、イオウ原子又は酸素原子を示し、Cは炭素原子を示す。]
    一般式RQで示される有機化合物[Rは、前述の通りである。Qは、ハロゲン原子、 SO 、C SO のいずれかを示す。]と、下記一般式(2)[式中R〜R、X、Y、Z及びCは、前述の通りである。]で示される化合物とを、次式の通り、20℃〜100℃で攪拌下反応させ、下記一般式(3)[式中R〜R、R、X、Y、Z、C及びQは、前述の通りである。]で示される塩を生成させる、一般式(3)で示される常温溶融塩の製造方法。
    Figure 0004815127
  3. 下記一般式(1)で示されるカチオン成分の群より選ばれる1種以上とアニオン成分とにより構成される常温溶融塩の製造方法であって、
    Figure 0004815127
    [式中、R〜Rは、それぞれ、水素原子又は〜C10のアルキル基を示し、それぞれ同一でも異なっていても良い。Rは、C〜C10の直鎖或いは側鎖を有するアルキル基を示す。X及びYは、それぞれ窒素原子を示す。Zは、イオウ原子又は酸素原子を示し、Cは炭素原子を示す。]
    一般式RQで示される有機化合物[Rは、前述の通りである。Qは、ハロゲン原子、 SO 、C SO のいずれかを示す。]と、下記一般式(2)[式中R〜R、X、Y、Z及びCは、前述の通りである。]で示される化合物とを、次式の通り、20℃〜100℃で攪拌下反応させ、下記一般式(3)[式中R〜R、R、X、Y、Z、C及びQは、前述の通りである。]で示される塩を生成させた後、その一般式(3)で示される塩のアニオン成分Qと、一般式ABで示されるイオン結合性化合物[ABは、LiN(CFSO、NaN(CFSO、KN(CFSO、CFSOLi、CFSONa、CFSOK、CFCHSOLi、CFCHSONa、CFCHSOK、CFCOOLi、CFCOONa、CFCOOK、LiPF、NaPF、KPF、LiBF、NaBF、KBF、LiSbF、NaSbF、KSbF、NaN(CN)、AgN(CN)、NaSO、KSO、NaNO、KNOの群から選択される化合物のいずれかを示す。]のアニオン成分とを、次式の反応によりアニオン交換し、一般式(4)[式中R〜R、R、X、Y、Z、C、Q、A及びBは、前述の通りである。]で示される塩を生成させる、一般式(4)で示される常温溶融塩の製造方法。
    Figure 0004815127
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