JP5069677B2 - 置換ピリミジンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、2−置換6−アミノ−5−クロロ−4−ピリミジンカルボン酸エステルの製造方法と、その方法でプロセス中間体として有用なピリミジンに関する。
農業用活性成分、医薬品および他のファインケミカルとして重要な化合物を高収率、高純度および低コストで提供するための新規合成方法が望まれている。今や、特許文献1に除草剤として有用であると開示されている2−置換6−アミノ−5−クロロ−4−ピリミジンカルボン酸エステルの製造のためのかかる方法が発見された。
国際公開第2005/063721号パンフレット
本発明は、式1
Figure 0005069677
[式中、Rはシクロプロピル、4−クロロフェニルまたは4−ブロモフェニルであり;そしてRはC〜C14アルキルである]の化合物の製造方法であって、
硫黄またはリン含有強鉱酸(strong sulfur− or phosphorus−containing mineral acid)の存在下で、式2
Figure 0005069677
の化合物を過硫酸塩酸化剤と接触させる工程を含んでなる方法に関する。
本発明のもう1つの態様は、式3
Figure 0005069677
の化合物をアンモニアと接触させることによって式2の化合物を製造する工程をさらに含んでなる前記方法に関する。
本発明のもう1つの態様は、N,N−ジメチルホルムアミドの存在下で、式4
Figure 0005069677
の化合物を、オキシ塩化リンおよび塩化チオニルから選択される脱水酸基塩素化剤と接触させることによって式3の化合物を製造する工程をさらに含んでなる前記方法に関する。
本発明のもう1つの態様は、式5
Figure 0005069677
の化合物を塩素化剤と接触させることによって式4の化合物を製造する工程をさらに含んでなる前記方法に関する。
本発明のさらなる態様は、式6
Figure 0005069677
[式中、RはNH、ClまたはOHであり;XはHまたはClであり;Rはシクロプロピル、4−クロロフェニルまたは4−ブロモフェニルであり;そしてRはC〜C14アルキルであるが、ただし、RがNHまたはClである場合、XはClである]の化合物またはその塩に関する。これは前記方法においてプロセス中間体として有用である。
本明細書に使用される場合、用語「含んでなる」、「含んでなっている」、「含む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」、またはそれらの他のいずれかの変形は、非排他的包含を包括するように意図される。例えば、要素のリストを含んでなる組成物、プロセス、方法、物品または装置はそれらの要素のみに必ず限定されるのではなく、明白に記載されていないか、またはかかる組成物、プロセス、方法、物品もしくは装置に固有である他の要素を含んでもよい。さらに、それとは反対の記載が明白にされない限り、「あるいは、または、もしくは」は包含的論理和を指し、そして排他的論理和を指さない。例えば、条件AまたはBは以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(または存在する)、そしてBが偽である(または存在しない)。Aが偽であり(または存在しない)、そしてBが真である(または存在する)。ならびにAおよびBの両方が真である(または存在する)。
また本発明の要素または構成成分を先行する不定冠詞「a」および「an」は、要素または構成成分の実例の数(すなわち、発生数)に関して非限定的であるように意図される。従って、「a」または「an」は1または少なくとも1を含むように読解されるべきであり、そして数が明らかに単数を意味しない限り、要素または構成成分の単数形は複数も含む。
本明細書で使用される場合、「アルキル」としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルまたは種々のブチル、ペンチルもしくはヘキシル異性体のような直鎖または分枝鎖アルキルが挙げられる。
化学薬品を組み合わせることは、化学薬品を互いに接触させることを指す。
数値範囲は、範囲を定義するそれぞれの、および全ての整数値を含む。
当業者は、式6が式3、4および5を包括することを認識する。すなわち、RがNHであり、かつXがClである場合、式6は式3に等しい。RがOHであり、かつXがClである場合、式6は式4に等しい。RがOHであり、かつXがHである場合、式6は式5に等しい。
また当業者は、提示1に示されるように、式4および5の化合物が、式4aおよび5aのそれらのそれぞれの互変異性相対物と平衡であることを認識する。
Figure 0005069677
他に明記されない限り、本開示および請求の範囲での式4および5への言及は、それぞれ、式4aおよび5aを含む全ての互変異性体を含むものとして解釈されるべきである。
式2、3および4(4aを含む)の化合物中の窒素原子はプロトン化が可能であり、前記化合物が、臭化水素酸、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、酢酸、酪酸、フマル酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、シュウ酸、プロピオン酸、サリチル酸、酒石酸、4−トルエンスルホン酸または吉草酸を含む無機または有機酸との酸添加塩を形成することを可能にする。
本発明の実施形態としては、以下が挙げられる。
実施形態A1 Rがシクロプロピルである式1の化合物の製造方法。
実施形態A2 Rが4−クロロフェニルまたは4−ブロモフェニルである式1の化合物の製造方法。
実施形態A3 RがC〜Cアルキルである式1の化合物の製造方法。
実施形態A4 RがC〜Cアルキルである実施形態A3の方法。
実施形態A5 Rがメチルである実施形態A4の方法。
実施形態B1 硫黄またはリン含有強鉱酸の存在下で式2の化合物を過硫酸塩酸化剤と接触させる工程を含んでなる式1の化合物の製造方法。
実施形態B2 過硫酸塩酸化剤がアンモニウムまたはアルカリ金属カチオンを含んでなる実施形態B1の方法。
実施形態B3 過硫酸塩酸化剤が過硫酸アンモニウムを含んでなる実施形態B2の方法。
実施形態B4 過硫酸塩酸化剤が過硫酸カリウムを含んでなる実施形態B2の方法。
実施形態B5 過硫酸塩酸化剤がカリウムペルオキシモノスルフェートを含んでなる実施形態B2の方法。
実施形態B6 過硫酸塩酸化剤が過硫酸ナトリウムを含んでなる実施形態B2の方法。
実施形態B7 過硫酸塩酸化剤中の過硫酸塩対式2の化合物のモル比が約1〜約3の範囲である実施形態B1の方法。
実施形態B8 モル比が約1.1〜約2.2の範囲である実施形態B7の方法。
実施形態B9 硫黄またはリン含有強鉱酸が硫酸またはリン酸である実施形態B1の方法。
実施形態B10 硫黄またはリン含有強鉱酸が硫酸である実施形態B9の方法。
実施形態B11 硫黄またはリン含有強鉱酸対式2の化合物のモル比が約1〜約3の範囲である実施形態B1の方法。
実施形態B12 モル比が約1.1〜約2.2の範囲である実施形態B11の方法。
実施形態B13 接触が耐酸化性溶媒の存在下で実行される実施形態B1の方法。
実施形態B14 耐酸化性溶媒がアルカンニトリルである実施形態B13の方法。
実施形態B15 耐酸化性溶媒がアセトニトリルまたはプロピオニトリルである実施形態B14の方法。
実施形態B16 耐酸化性溶媒がアセトニトリルである実施形態B15の方法。
実施形態B17 式2の化合物が約0〜約40℃の範囲の温度で過硫酸塩酸化剤と接触される実施形態B1の方法。
実施形態B18 温度が約25〜約35℃の範囲である実施形態B17の方法。
実施形態C1 式3の化合物をアンモニアと接触させることによって式2の化合物を製造する工程をさらに含んでなる実施形態B1の方法。
実施形態C2 アンモニア対式3の化合物のモル比が少なくとも約2である実施形態C1の方法。
実施形態C3 アンモニア対式3の化合物のモル比が約2〜約20の範囲である実施形態C2の方法。
実施形態C4 アンモニア対式3の化合物のモル比が約5〜約15の範囲である実施形態C3の方法。
実施形態C5 接触が非酸性有機溶媒中で実行される実施形態C1の方法。
実施形態C6 非酸性有機溶媒がエーテル、アルコールまたは芳香族溶媒を含んでなる実施形態C5の方法。
実施形態C7 非酸性有機溶媒がテトラヒドロフラン、p−ジオキサン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、第二級ブタノール、トルエンおよびキシレンの少なくとも1つを含んでなる実施形態C6の方法。
実施形態C8 非酸性有機溶媒がエタノールを含んでなる実施形態C7の方法。
実施形態C9 アンモニアが周囲圧力より高い圧力にある実施形態C1の方法。
実施形態C10 周囲圧力より高い圧力が約100〜約1000kPaの間である実施形態C9の方法。
実施形態C11 周囲圧力より高い圧力が約200kPaと約500kPaとの間である実施形態C10の方法。
実施形態C12 式3の化合物が約0〜約40℃の範囲の温度でアンモニアと接触され、次いで温度が約60〜約100℃の範囲まで高められる実施形態C1の方法。
実施形態C13 接触が約10〜約30℃の範囲の温度であり、次いで温度が約70〜約80℃の範囲まで高められる実施形態C12の方法。
実施形態D1 N,N−ジメチルホルムアミドの存在下で、式4の化合物を、オキシ塩化リンおよび塩化チオニルから選択される脱水酸基塩素化剤と接触させることによって式3の化合物を製造する工程をさらに含んでなる実施形態C1の方法。
実施形態D2 脱水酸基塩素化剤がオキシ塩化リンである実施形態D1の方法。
実施形態D3 脱水酸基塩素化剤対式4の化合物のモル比が約1〜約1.5の範囲である実施形態D1の方法。
実施形態D4 脱水酸基塩素化剤対式4の化合物のモル比が約1.1〜約1.3の範囲である実施形態D3の方法。
実施形態D5 接触が非プロトン性溶媒中で実行される実施形態D1の方法。
実施形態D6 非プロトン性溶媒がハロアルカン、ハロアルケン、ハロベンゼン、トルエン、キシレンおよびN,N−ジメチルホルムアミドから選択される少なくとも1つの溶媒を含んでなる実施形態D5の方法。
実施形態D7 非プロトン性溶媒がジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、トルエンおよびN,N−ジメチルホルムアミドから選択される少なくとも1つの溶媒を含んでなる実施形態D6の方法。
実施形態D8 非プロトン性溶媒がトルエンを含んでなる実施形態D7の方法。
実施形態D9 式4の化合物が約−5〜約40℃の範囲の温度で脱水酸基塩素化剤と接触される実施形態D1の方法。
実施形態D10 式4の化合物がほぼ周囲温度で脱水酸基塩素化剤と接触される実施形態D9の方法。
実施形態E1 式5の化合物を塩素化剤と接触させることによって式4の化合物を製造する工程をさらに含んでなる実施形態D1の方法。
実施形態E2 塩素化剤が(a)塩素元素とカルボン酸のアルカリ金属塩との組み合わせ、および(b)次亜塩素酸ナトリウムよりなる群から選択される実施形態E1の方法。
実施形態E3 塩素化剤が塩素元素とカルボン酸のアルカリ金属塩との組み合わせである実施形態E2の方法。
実施形態E4 接触がカルボン酸の存在下で実行される実施形態E3の方法。
実施形態E5 塩素化剤が塩素元素、酢酸ナトリウムおよび酢酸の組み合わせである実施形態E4の方法。
実施形態E6 塩素化剤が次亜塩素酸ナトリウムである実施形態E2の方法。
実施形態E7 接触が、水と、アルコール、カルボン酸、ハロアルカン、ハロアルケン、ハロベンゼン、トルエンおよびキシレンから選択される少なくとも1つの溶媒との混合物を含んでなる溶媒中で実行される実施形態E6の方法。
実施形態E8 溶媒が、水と、トルエン、メタノールまたは酢酸との混合物を含んでなる実施形態E7の方法。
実施形態E9 塩素化剤対式5の化合物のモル比が約0.98〜約2の範囲である実施形態E1の方法。
実施形態E10 塩素元素対式5の化合物のモル比が約0.98〜約1.00の範囲である実施形態E3の方法。
実施形態E11 カルボン酸のアルカリ金属塩対式5の化合物のモル比が約1〜約1.2の範囲である実施形態E3の方法。
実施形態E12 式5の化合物が約20〜約35℃の範囲の温度で塩素化剤と接触される実施形態E1の方法。
実施形態E13 式5の化合物が約25〜約35℃の範囲の温度で塩素化剤と接触される実施形態E12の方法。
実施形態F1 RがNH、ClまたはOHであり;XがHまたはClであり;Rがシクロプロピル、4−クロロフェニルまたは4−ブロモフェニルであり;そしてRがC〜C14アルキルであるが、ただし、RがNHまたはClである場合、XがClである式6の化合物またはその塩。
実施形態F2 RがNHである実施形態F1の化合物。
実施形態F3 RがClである実施形態F1の化合物。
実施形態F4 RがOHである実施形態F1の化合物。
実施形態F5 RがNH、ClまたはOHであり、かつXがClである実施形態F1の化合物。
実施形態F6 Rがシクロプロピルである実施形態F1〜F5のいずれか1つの化合物。
実施形態F7 Rが4−クロロフェニルまたは4−ブロモフェニルである実施形態F1〜F5のいずれか1つの化合物。
実施形態F8 Rが4−クロロフェニルである実施形態F7の化合物。
実施形態F9 Rが4−ブロモフェニルである実施形態F7の化合物。
実施形態F10 RがC〜Cアルキルである実施形態F1〜F5のいずれか1つの化合物。
実施形態F11 RがC〜Cアルキルである実施形態F10の化合物。
実施形態F12 Rがメチルである実施形態F10の化合物。
以下のスキーム1〜5において、式1〜9の化合物中のRおよびRの定義は、特記されない限り、上記の発明の開示および実施形態の記載中に定義された通りである。
スキーム1に示されるように、過硫酸イオン、あるいは本明細書では単に過硫酸塩として識別されるものによる酸化によって式2の相当するアセタール化合物から式1のエステル化合物を製造するための方法が発見された。過硫酸塩酸化剤は、過硫酸塩を含有する酸化剤を指す。
Figure 0005069677
過硫酸イオンは、式OS(O)OOS(O)を有する化学構造を有すると考えられる。過硫酸塩がアニオンである場合、過硫酸塩(すなわち、過硫酸塩酸化剤)を含有する試薬は一般的に塩であり、典型的にカチオンとしてアンモニウムまたはアルカリ金属を含んでなる。市販品として入手可能な過硫酸塩酸化剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、カリウムペルオキシモノスルフェート(例えばオキソン(OXONE)(登録商標))および過硫酸ナトリウムが挙げられる。過硫酸アンモニウムは本方法に関して特に良好に作用する。酸化反応を促進するために、本方法において硫黄またはリン含有強鉱酸が使用される。硫黄またはリン含有強鉱酸は炭素の他に硫黄またはリンを含有し、かつ3未満のpKを有する酸を指す。硫黄またはリン含有強鉱酸の例としては、酸硫黄およびリン酸が挙げられる。低コストで入手可能な硫酸は本方法に関して良好に作用する。過硫酸塩および酸は両方とも、通常、基質に対して約1(すなわち、1:1)〜3(すなわち、3:1)の範囲のモル比で使用され、約1.1〜2.2の範囲のモル比が好ましい。
本方法では、硫黄またはリン含有強鉱酸および耐酸化性溶媒の存在下で式2の化合物を過硫酸塩酸化剤と接触させる。用語「耐酸化性溶媒」は、特に過硫酸塩酸化剤による酸化に耐性を示す溶媒を指す。本方法の反応は、限定されないが、アセトニトリルまたはプロピオニトリルのようなアルカンニトリル溶媒中で特に良好に作用する。アセトニトリルは優れた結果をもたらし、コストおよび入手可能性を含む理由のために好ましい。約0〜約40℃の温度範囲において反応を実行可能であり、約25〜約35℃の範囲が好ましい。水による希釈、抽出または結晶化等のような当業者に周知の従来の方法によって式2の化合物を単離することができる。この方法は以下の実施例7に例示される。
式1の化合物中のアルコキシ部分を容易に変換可能であることも認識される(J.マーチ(J.March),アドバンスド オーガニック ケミストリー(Advanced Organic Chemistry),第三版,ウィリー(Wiley))。この変換を使用して、所望であれば異なるR基を有する式1の化合物を提供することができる。この方法は以下の実施例8に例示される。
スキーム2に例示されるように、アンモニアによる式3の化合物の処理によって式2の化合物を製造することができる。
Figure 0005069677
この反応は副産物として塩化水素を発生させ、これはアンモニアと結合して塩化アンモニウム塩を形成する。塩化アンモニウムまたは硫酸アンモニウムのようなアンモニウム塩と塩基との接触によってアンモニアをその位置で形成させることも可能であるが、この方法は少なくとも2モル当量のアンモニアを使用することによって最も簡単かつ安価に実行される(式2の化合物を形成するための1モル当量および形成される塩化水素と反応させるための他のモル当量)。より多量のアンモニアによって、反応の速度が増加する。従って、典型的に密封容器中で、式3の化合物を、一般的に約2〜約20モル当量、好ましくは約5〜約15モル当量のアンモニアと接触させる。このアミノ化方法は一般的に溶媒(すなわち、アミノ化溶媒)中で実行される。これは、1つもしくはそれ以上の多種多様な非酸性有機溶媒、例えば、エーテル、アルコールまたは芳香族溶媒を含んでなり得る。特定の例として、アミノ化溶媒は、テトラヒドロフラン、p−ジオキサン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、第二級ブタノール、トルエンまたはキシレンを含んでなり得、エタノールが好ましい。アミノ化溶媒中でアンモニアの有効濃度を提供するために、約60℃と約100℃との間および約100〜約1000kPaの圧力で反応を実行可能である。通常、約8時間で変換を実行するために、約70〜約80℃の好ましい温度範囲および約200〜約500kPaの好ましい圧力範囲の条件が選択される。好ましい手順は、約0〜約40℃(好ましくは約10〜約30℃)の範囲の温度でアンモニアを含有するアミノ化溶媒に式3の化合物を添加する工程と、次いで約60〜約100℃(好ましくは約70〜約80℃)の範囲まで温度を高め、反応を実行する工程を含む。無機副産物の除去後、抽出、クロマトグラフィまたは結晶化のような従来の技術によって生成物を単離することができる。この方法は以下の実施例6に例示される。
式4の化合物中のヒドロキシル部分から式3の化合物中のクロロ部分への変換をスキーム3に例示する。
Figure 0005069677
この方法において、N,N−ジメチルホルムアミドの存在下で、塩化チオニルまたはより好ましくはオキシ塩化リンのような脱水酸基塩素化剤を式4の化合物に添加する。約1(すなわち1:1)〜約1.5(すなわち3:2)の範囲の脱水酸基塩素化剤対式4の化合物のモル比が使用可能であり、約1.1〜約1.3の比が好ましい。変換は、通常、限定されないが、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼンまたはトルエンのような少なくとも1つの追加的な非プロトン性溶媒中で行われる。あるいは、過剰量のN,N−ジメチルホルムアミドを溶媒として使用することができる。この方法に関して、トルエンが溶媒として非常に良好に作用する。
約−5〜約40℃の温度範囲において反応を実行することができる。約−5〜約0℃での最初の塩素化剤の添加後、反応混合物を好ましくはほぼ周囲温度 (例えば約15〜40℃)まで加温する。反応完了後、反応混合物を水性塩基に添加し、過剰量の脱水酸基塩素化剤を消費し、そして酸性副産物を中和し、そして生成物を蒸留、結晶化等のような従来の手順によって単離する。この方法は以下の実施例5に例示される。
スキーム4に示されるように、式5の化合物から式4の化合物を製造することができる。
Figure 0005069677
塩素元素による塩素化、または次亜塩素酸ナトリウムのような試薬の使用のような多くの方法で塩素化を達成することができる。塩素が使用される場合、相容性溶媒、ならびに反応において形成される塩化水素を除去する塩基が利用されなければならない。典型的に、塩素によって使用される塩基はカルボン酸アルカリ金属である。塩素およびカルボン酸アルカリ金属を含んでなる塩素化剤によって使用される溶媒は、典型的にカルボン酸であり、しばしばカルボン酸アルカリ金属に相当するカルボン酸である。コストおよび便利さの理由のため、この方法に関して酢酸ナトリウムが好ましいカルボン酸アルカリ金属であり、そして酢酸が好ましいカルボン酸である。式4の生成物の高収率および純度を達成するため、塩素添加速度および反応混合物の温度は注意深く制御されなければならない。添加される塩素の総量は、式5の化合物に対して、出来る限り1モル当量に近くなければならない。典型的に、過剰量の塩素が添加されないことを保証するため、測定された塩素の量は1.00モル当量に相当するか、またはごくわずかにそれより少ない(例えば、0.98モル当量)。塩素添加速度は、反応温度を約20〜約35℃の範囲、好ましくは約25〜約35℃の範囲に維持できるようなものでなければならない。塩基、例えば、カルボン酸アルカリ金属の量は、発生する塩化水素を吸収するために十分でなければならず、そして典型的に約1〜約1.2モル当量である。この方法は以下の実施例4に例示される。
あるいは水性のナトリウムハイポクロライド(hypochloride)のような試薬が塩素化剤として使用される場合、アルコール、カルボン酸、ハロアルカン、ハロベンゼンおよびハロゲン化されていない芳香族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン)のような広範囲にわたる塩素化溶媒が利用されてもよい。好ましい溶媒としては、トルエン、メタノールおよび酢酸が挙げられる。典型的に、反応は周囲温度(例えば約20〜35℃)で実行される。
スキーム5に示されるように、式7のカルボキシイミダミド塩酸塩、式8の酢酸ジアルコキシエステル、式9の酢酸エステルおよびアルカリ金属アルコキシド塩基の組み合わせによって、式5の化合物を製造することができる。
Figure 0005069677
トルエン、クロロベンゼンまたはヘプタンのような適切な溶媒中で、ナトリウムまたはカリウムメトキシド、エトキシド、1−プロポキシド、2−プロポキシドまたは第三級ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド(すなわち、MOR)に式8および式9の化合物を添加する。形成されたアルコール(ROH)は、蒸留によって除去される。蒸留によってアルコールROHが除去された後、式8の化合物に対して少なくとも1モル当量が反応のために利用可能なままであるように、十分過剰量の式9の化合物が使用されなければならない。あるいはROH、式9化合物および/または溶媒を含んでなる共沸混合物を必要とする。この工程は、式8および式9の化合物のクライゼン凝縮生成物のナトリウム塩を中間体として提供し、次いで、これは式7のカルボキシイミダミドと凝縮される。クライゼン凝縮生成物の製造は以下の実施例2に例示される。
トルエンが溶媒として使用され、そしてRがEtである代表例では、アルコールROHは酢酸エチル−エタノール共沸混合物として蒸留によって除去される。アルカリ金属アルコキシドと式8および9の化合物との接触によって形成されたアルコールが全て除去された時、エタノール中の式7のカルボキシイミダミド塩酸塩の混合物を周囲温度で添加する。次いで反応混合物を沸騰させ、反応を完了させることができ、そしてトルエン−エタノール共沸混合物としてエタノールを除去し、トルエン混合物中に生成物が残るため、ここからトルエン溶液の洗浄および蒸発によって生成物を容易に得ることができる。この方法は以下の実施例3に例示される。
式7のアミジンおよびそれらの塩の製造方法は当該分野で周知であり、例えば、ジャーナル オブ ケミカル ソサエティ(J.Chem.Soc.)1950年、1603および特開2004/359609号公報を参照のこと。製造方法は以下の実施例1に例示される。
さらなる詳細がなくても、前記を使用する当業者は本発明をその最も十分な範囲まで利用することができると考えられる。従って、以下の実施例は単なる実例として解釈されるべきであり、いずれかの様式で開示を限定するものではない。以下の実施例における工程は、全合成転換における各工程の手順を説明し、そして各工程の出発材料は、他の実施例または工程において手順が記載される特定の製造法の実行によって必ずしも製造されなくてもよい。クロマトグラフィー溶媒混合物を除いて、または特記されない限り、パーセントは重量によるものである。特記されない限り、クロマトグラフィー溶媒混合物に関する部およびパーセントは体積によるものである。H NMRスペクトルは、テトラメチルシランからのppm低磁場で報告される。「s」は一重項を意味し、「d」は二重項を意味し、「t」は三重項を意味し、「q」は四重項を意味し、「m」は多重項を意味する。
本発明を要約すると以下のとおりである。
1.式1
Figure 0005069677
[式中、Rはシクロプロピル、4−クロロフェニルまたは4−ブロモフェニルであり;そしてRはC〜C14アルキルである]の化合物の製造方法であって、
硫黄またはリン含有強鉱酸の存在下で、式2
Figure 0005069677
の化合物を過硫酸塩酸化剤と接触させる工程を含んでなる方法。
2.硫黄またはリン含有強鉱酸が硫酸である前記1に記載の方法。
3.式3
Figure 0005069677
の化合物をアンモニアと接触させることによって式2の化合物を製造する工程をさらに含んでなる前記1に記載の方法。
4.N,N−ジメチルホルムアミドの存在下で、式4
Figure 0005069677
の化合物を、オキシ塩化リンおよび塩化チオニルから選択される脱水酸基塩素化剤と接触させることによって式3の化合物を製造する工程をさらに含んでなる前記3に記載の方法。
5.式5
Figure 0005069677
の化合物を塩素化剤と接触させることによって式4の化合物を製造する工程をさらに含んでなる前記4に記載の方法。
6.式6
Figure 0005069677
[式中、RはNH、ClまたはOHであり;XはHまたはClであり;Rはシクロプロピル、4−クロロフェニルまたは4−ブロモフェニルであり;そしてRはC〜C14アルキルであるが、ただし、RがNHまたはClである場合、XはClである]の化合物またはその塩。
7.RがNHである前記6に記載の化合物。
8.RがClである前記6に記載の化合物。
9.RがOHである前記6に記載の化合物。
10.RがNH、ClまたはOHであり;そしてXがClである前記6に記載の化合物。
11.Rがシクロプロピルである前記10に記載の化合物。
12.Rが4−クロロフェニルまたは4−ブロモフェニルである前記10に記載の化合物。
13.Rが4−クロロフェニルである前記12に記載の化合物。
14.Rが4−ブロモフェニルである前記12に記載の化合物。
15.RがC〜Cアルキルである前記10に記載の化合物。
16.RがC〜Cアルキルである前記15に記載の化合物。
17.Rがメチルである前記16に記載の化合物。
実施例1
エタノール溶液中のシクロプロパンカルボキシイミダミド一塩酸塩の製造
エチルシクロプロパンカルボキシイミデート一塩酸塩(40.5g、0.27モル)をエタノール(50mL)中アンモニア飽和溶液に滴下した。エタノール(33mL)のさらなる部分を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、そして残渣をエタノール中に溶解し、表題の組成物(83mL)を得た。
実施例2
トルエン溶液中の4,4−ジエトキシ−3−オキソブタノン酸エチルのナトリウム塩の製造
エタノール中ナトリウムエトキシド(21%、89.5g、0.276モル)をトルエン(470mL)に添加した。10プレート オールダーショウ(Oldershaw)カラムを使用して混合物を沸騰させ、エタノール−トルエン共沸混合物として蒸留液を除去した。合計約140mLの蒸留液が除去され、そしてカラムのヘッド温度が110℃まで上昇した後、混合物を80℃まで冷却した。ジエトキシ酢酸エチル(46.3g、0.263モル)および酢酸エチル(101.5g、1.15モル)の混合物を添加した。混合物を沸騰させ、過剰量の酢酸エチルを酢酸エチル−エタノール共沸混合物として除去した。
ポット温度が約115℃に達し、そしてカラムヘッド温度が約105℃に達した時、約112mLの蒸留液が除去され、そしてポット中に約420mLの残渣が残った。次いで混合物を冷却させ、表題組成物が得られた。
実施例3
2−シクロプロピル−6−(ジエトキシメチル)−4(1H)−ピリミジノンの製造
実施例1で調製されたシクロプロパンカルボキシイミダミド一塩酸塩のエタノール溶液の一部(〜40.4mL)を、実施例2で調製された4,4−ジエトキシ−3−オキソブタノン酸エチルのナトリウム塩の溶液の一部(〜210mL)に添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を約2時間沸騰させ、そして室温まで冷却した。混合物を減圧下で蒸発させ、そして残渣をトルエン(200mL)中に再溶解した。水(30mL)中の塩化アンモニウム(0.68g、12.7ミリモル)溶液を添加した。10分間撹拌後、水相を除去した。有機相を乾燥させ、そして蒸発させて淡黄色固体として生成物が得られた(27.27g、収率88%)。ヘキサンから再結晶された生成物は111.5〜112.0℃で融解した。
IR(ヌジュール)1674,1602,1400,1316,1153,1116,1099,1068,1003,965,860cm−1
H NMR(CDCl)δ6.54(d,J=0.4Hz,1H),5.10(d,J=0.4Hz,1H),3.70−3.57(m,4H),1.98−1.92(m,1H),1.27−1.05(m,10H)
MS m/e(M+1) 理論値239.1396、実測値239.1395
実施例4
5−クロロ−2−シクロプロピル−6−(ジエトキシメチル)−4(1H)−ピリミジノンの製造
酢酸(185mL)中の2−シクロプロピル−6−(ジエトキシメチル)−4(1H)−ピリミジノン(すなわち、実施例3の生成物)(46.0g、0.193モル)および酢酸ナトリウム(18.8g、0.229モル)中に塩酸を注意深く通過させた。温度を約28〜30℃の範囲に維持した。出発材料が消費された時、塩素の流れを直ちに停止した。トルエン(185mL)を添加し、そして混合物を減圧下で蒸発させた。このプロセスを繰り返した。混合物を酢酸エチル(450mL)と水(50mL)との間に分配した。有機層を水(4×50mL)でさらに洗浄し、乾燥させ、そして蒸発させてオフホワイト色固体として生成物を得た(51.75g、収率98%)。ヘキサンから再結晶された生成物は109〜111℃の融点を有した。
IR(ヌジュール)1663,1594,1402,1318,1256,1145,1125,1111,1100,1081,1054,1039,1017cm−1
H NMR(CDCl)δ5.61(s,1H),3.87−3.77(m,2H),3.67−3.57(m,2H),1.99−1.95(m,2H),1.33−1.11(m,10H)
MS m/e(M+1) 理論値273.1006、実測値273.1013
実施例5
4,5−ジクロロ−2−シクロプロピル−6−(ジエトキシメチル)ピリミジンの製造
トルエン(93mL)中のオキシ塩化リン(35.1g、0.229モル)を、−5〜0℃でトルエン(186mL)中の5−クロロ−2−シクロプロピル−6−(ジエトキシメチル)−4(1H)−ピリミジノン(すなわち、実施例4の生成物)(51.75g、0.190モル)およびN,N−ジメチルホルムアミド(34.7g、0.475モル)に添加した。混合物を約2時間かけて室温まで加温した。次いで、混合物を炭酸ナトリウム水溶液(飽和、600mL)に添加した。水相を酢酸エチル(4×50mL)でさらに抽出し、そして有機抽出物を組み合わせ、乾燥させ、そして蒸発させ、油状物として生成物を得た(52.9g、収率95%)。
IR(フィルム)1550,1518,1429,1344,1325,1310,1299,1275,1251,1167,1131,1069,1026,966,956,917,887,848,817cm−1
H NMR(CDCl)δ5.65(s,1H),3.86−3.78(m,2H),3.71−3.60(m,2H),2.30−2.25(m,1H),1.29−1.08(m,10H)
MS m/e(M+1) 理論値291.0677、実測値291.0667
実施例6
5−クロロ−2−シクロプロピル−6−(ジエトキシメチル)−4−ピリミジンアミンの製造
エタノール(190mL)をアンモニアで飽和した。4,5−ジクロロ−2−シクロプロピル−6−(ジエトキシメチル)ピリミジン(すなわち、実施例5の生成物)(25.2g、86.5ミリモル)を添加し、次いで混合物を圧力容器(イリノイ州、モリン(Moline,Illinois)のパール インストルメント カンパニー(Parr Instrument Co.))中で密閉した。混合物を75℃まで加温し、そして圧力を40psi(276kPa)で維持した。この温度および圧力で8時間後、混合物を室温まで冷却させた。溶媒を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチル(200mL)中に溶解し、次いで濾過した。濾液を減圧下で蒸発させ、そして残渣をヘキサン中に溶解し、オフホワイト色固体として生成物を結晶化した(19.97g、収率85%)。ヘキサンから再結晶された生成物は104.5〜109.5℃の融点を有した。
IR(ヌジュール)3400,3303,3174,3091,3069,1678,1566,1539,1398,1312,1155,1123,1110,1091,1056,1041,1002cm−1
H NMR(CDCl)δ5.57(s,1H),5.29(s,2H),3.83−3.75(m,2H),3.69−3.59(m,2H),2.11−2.06(m,1H),1.26(6H,t),1.03−0.91(m,4H)
MS m/e(M+1) 理論値272.1161、実測値272.1166
実施例7
6−アミノ−5−クロロ−2−シクロプロピル−4ピリミジンカルボン酸エチルの製造
室温でアセトニトリル(27.5mL)中の5−クロロ−2−シクロプロピル−6−(ジエトキシメチル)−4−ピリミジンアミン(すなわち、実施例6の生成物)(2.71g、10ミリモル)に硫酸(1.97g、20ミリモル)を滴下した。温度は35℃まで上昇した。混合物を29℃まで冷却した後、過硫酸アンモニウム(0.5g、2.21ミリモル)を1部分で添加した。室温で20時間撹拌後、混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)中に注ぎ入れた。混合物を酢酸エチル(2×70mL)で抽出した。組み合わせた抽出物を乾燥させ、そして蒸発させ、オフホワイト色固体として生成物を得た(1.32g、収率55%)。シリカゲル上クロマトグラフィによって精製し(40:60酢酸エチル−ヘキサンによって溶出させた)、次に塩酸(1N)で洗浄した生成物は、93〜95℃で融解した。
IR(ヌジュール)3428,3389,3317,3155,1727,1644,1560,1534,1448,1431,1406,1316,1237,1089,1026,933cm−1
H NMR(CDCl)δ5.41(s,1H),4.44(q,2H),2.11−2.02(m,1H),1.41(t,3H),1.07−0.94(m,4H)
MS m/e(M+1) 理論値242.0696、実測値242.0689
実施例8
6−アミノ−5−クロロ−2−シクロプロピル−4−ピリミジンカルボン酸メチルの製造
メタノール(25%、3滴)中のナトリウムメトキシドを、メタノール(15mL)中の6−アミノ−5−クロロ−2−シクロプロピル−4−ピリミジンカルボン酸エチル(すなわち、実施例7の生成物)(0.53g)に添加した。混合物を1時間沸騰させた。混合物を室温まで冷却させ、そしてメタノール(5mL)中の塩酸(0.28g、1.16ミリモル)に分配した。混合物を90分間沸騰させた。混合物を室温まで冷却させ、そして塩化アンモニウム(0.3g、5.6ミリモル)を添加した。10分後、溶媒を減圧下で除去した。混合物を酢酸エチル(50mL)で抽出し、そして抽出物を蒸発させ、白色固体として生成物を得た(0.24g、収率92%)。酢酸エチルから再結晶された生成物は148.5〜149.5℃で融解した。
IR(ヌジュール)3414,3321,3138,1730,1649,1563,1534,1491,1437,1390,1318,1243,1090,1027,977,910,823,802cm−1
H NMR(CDCl)δ5.42(s,2H),3.97(s,3H),2.11−2.02(m,1H),1.08−0.94(m,4H)
本方法によって、以下の表1〜4の化合物を製造することが可能である。表中、以下の略号を使用する:iはイソを意味し、Prはプロピルを意味し、i−Prはイソプロピルを意味し、c−Prはシクロプロピルを意味し、Buはブチルを意味し、そしてi−Buはイソブチルを意味する。
Figure 0005069677
Figure 0005069677
Figure 0005069677

Claims (6)

  1. 式1
    Figure 0005069677
    [式中、Rはシクロプロピル、4−クロロフェニルまたは4−ブロモフェニルであり;そしてRはC〜C14アルキルである]の化合物の製造方法であって、
    硫黄またはリン含有強鉱酸の存在下で、式2
    Figure 0005069677
    の化合物を過硫酸塩酸化剤と接触させる工程を含んでなる方法。
  2. 式3
    Figure 0005069677
    の化合物をアンモニアと接触させることによって式2の化合物を製造する工程をさらに含んでなる請求項1に記載の方法。
  3. N,N−ジメチルホルムアミドの存在下で、式4
    Figure 0005069677
    の化合物を、オキシ塩化リンおよび塩化チオニルから選択される脱水酸基塩素化剤と接触させることによって式3の化合物を製造する工程をさらに含んでなる請求項2に記載の方法。
  4. 式5
    Figure 0005069677
    の化合物を塩素化剤と接触させることによって式4の化合物を製造する工程をさらに含んでなる請求項3に記載の方法。
  5. 式6
    Figure 0005069677
    [式中、RはNH、ClまたはOHであり;XはHまたはClであり;Rはシクロプロピルまたは4−ブロモフェニルであり;そしてRはC〜C14アルキルであるが、ただし、RがNHまたはClである場合、XはClである]の化合物またはその塩。
  6. RがNH、ClまたはOHであり;XがClであり;そしてRがシクロプロピルである請求項5に記載の化合物。
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