JP5069391B2 - 信号復調回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、2つ以上の異なるディジタル移動無線システムが提供するサービスエリア内でそれらの無線システムの基地局が送信する信号を復調する信号復調路および信号復調方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
このようなディジタル移動無線システムとしては、ETSI(European Telecommunications Standards Institute)が制定するGSM(Global System for Mobile Communication)や、3GPP(3rd Generation Partnership Project)が制定するUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)などがある。
【0003】
従来のこのような移動無線システムでの無線通信端末は、図10のように構成されている。この無線通信端末は、3つの通信帯域を使用して通信することができるものである。すなわち、GSM900と呼ばれる通信帯域と、GSM1800と呼ばれる通信帯域と、UMTSと呼ばれる通信帯域を使用して通信することができるものである。すなわち、図10を参照すると、GSM900で通信する場合は、アンテナ1から受信した信号をスイッチ2のaを経由して、バンドパスフィルタ5−1でGSM900の通信帯域内の受信信号のみを選択する。その後、低雑音増幅器5―2でこれ以降の信号処理に適するレベルまで信号を増幅する。受信信号は、受信復調部5−6で、周波数変換、チャネル選択、直交復調および信号増幅などの処理が施され、ベースバンド信号処理部6に出力される。GSM1800で通信する場合は、アンテナ1から受信した信号をスイッチ2のcを経由して、バンドパスフィルタ5−3でGSM1800の通信帯域内の受信信号のみを選択する。その後は、上述したGSM900の場合と同様である。UMTSで通信する場合は、アンテナ1から受信した信号をスイッチ2のeを経由して、デュプレクサ7に入力して、低雑音増幅器5−7でこれ以降の信号処理に適するレベルまで信号が増幅される。そして、バンドパスフィルタ5−8でUMTSの通信帯域内の受信信号のみが選択される。その後、受信信号は、受信復調部5−9で、周波数変換、チャネル選択、直交復調および信号増幅などの処理が施され、ベースバンド信号処理部6に出力される。送信する場合は、GSM900、GSM1800およびUMTSの通信帯域を有する信号が送信高周波部4からそれぞれスイッチ2のb,dおよびデュプレクサ7に出力される。そして、アンテナ1から信号が送信される。
【0004】
また、この無線通信端末では、2つの変調方式によって通信することができる。すなわち、GSM900とGSM1800とでは、GMSK(Gaussian filtered Minimum Shift Keying)で通信され、UMTSではCDMA(Code Division Multiple Access)で通信される。また、GSM900とGSM1800はTDD(Time Division Duplex)のシステムであり、UMTSはFDD(Frequency Division Duplex)のシステムである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の無線通信端末の信号復調回路は、GSM900、GSM1800およびUMTSのいずれかのシステムの信号を受信するため、一つのアンテナから入力される信号を切り替えることによって、いずれかのシステムの信号を受信するように構成されているので、2つ以上のシステムの信号を同時に受信することはできない。すなわち、それぞれのシステムに対応する受信復調部を択一的にしか動作させることができない。
【0006】
上述したように従来の無線通信端末では、3つのシステムによって通信をするために、一つのアンテナを切り替えて通信するようになっているので、2つのシステムの信号を同時に受信することができない。したがって、2つのシステム間でハンドオーバを実行することが不可能である。
【0007】
また、一つのシステムの信号を受信している場合でも、空間ダイバーシチ受信をすることができず、強いフェージングなどがかかっている受信環境下では、充分な受信感度を得ることが難しい。
【0008】
そこで、上述した従来の技術に鑑み、この発明の目的は、異なる通信システムからの無線信号を同時に受信するための信号復調回路および信号復調方法を提供することにある。
【0009】
この発明のほかの目的は、強いフェージングを受けている場合でも良好な受信感度を得ることができる信号復調回路および信号復調方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためにこの発明に係る信号復調回路は、
GMSK(Gaussian filtered Minimum Shift Keying)によって変調されている信号により通信を行う第1の無線通信システムの信号を受信する第1の帯域選択回路と、
符号多重拡散方式によって変調されている信号により通信を行う第2の無線通信システムの信号を受信する第2の帯域選択回路と、
前記第2の無線通信システムの信号を受信する第3の帯域選択回路と、
前記第1の無線通信システムの信号を受信する第4の帯域選択回路と、
前記第1の帯域選択回路からの出力信号あるいは前記第3の帯域選択回路からの出力信号を択一的に復調する第1の復調回路と、
前記第2の帯域選択回路からの出力信号あるいは前記第4の帯域選択回路からの出力信号を択一的に復調する第2の復調回路と
を具備し、
第1の無線通信システムの信号を第1の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第1の復調回路で復調するか、あるいは、第2の無線通信システムの信号を第2の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第2の復調回路で復調するように動作することを第1の動作状態とし、
第1の無線通信システムの信号を第1の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第1の復調回路で復調し、かつ、第2の無線通信システムの信号を第2の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第2の復調回路で復調するように動作することを第2の動作状態とし、
第2の無線通信システムの信号を第3の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第1の復調回路で復調し、かつ、第2の無線通信システムの信号を第2の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第2の復調回路で復調するように動作することを第3の動作状態とし、
第1の無線通信システムの信号を第1の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第1の復調回路で復調し、かつ、第1の無線通信システムの信号を第4の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第2の復調回路で復調するように動作することを第4の動作状態とし、
前記第1、第2、第3及び第4の動作状態を択一的に取り得ることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態について説明する。
【0013】
図1は、この実施形態の無線部(信号復調回路)を有する無線通信端末の機能ブロック図である。図2は、図1に示されるベースバンド信号処理部および第1の実施形態の無線部の機能ブロック図である。
【0014】
従来例である図10と同一部分は同一符号が付してあり、その動作は、図10と同様である。図2において、11はアンテナ、2cはアンテナ切替えスイッチである。
【0015】
図2では、新たにアンテナ11が設けられており、アンテナ11はデュプレクサ7に接続されている。アンテナ切替えスイッチのa,b,cおよびdは、制御部30からの制御信号によって、どれか一つが導通状態になるように制御される。
【0016】
まず、GSM900の信号を受信する場合を説明する。アンテナ1で受信した信号は、アンテナ切替えスイッチ2cのaを介してバンドパスフィルタ(BPF)5−1に入力される。バンドパスフィルタ5−1に入力された信号は、GSM900システム受信帯域外の不要信号成分や雑音が減衰された後、低雑音増幅器5−2bに入力される。低雑音増幅器5−2bでこれ以降の信号処理に適するレベルまで増幅する。低雑音増幅器5−2bの出力信号は、受信復調部5−6bに入力される。この低雑音増幅器5−2bは制御部30からの制御信号によって、動作/非動作の状態を制御される。また、受信信号は、受信復調部5−6bで、周波数変換、チャネル選択、直交復調および信号増幅などの処理が施される。直交復調は、シンセサイザ部3によって発振される局部発振信号を基に実行される。シンセサイザ部3は、制御部30からの制御信号を受けて、送受信に必要な周波数の局部発振信号を発生し、それを受信高周波部5bに供給する。
【0017】
GSM900による無線信号を受信するために必要なシンセサイザ部3から供給された局部発振信号は、90度移相器5−6−1に入力される。90度移相器5−6−1で互いに位相が90度異なる信号が生成され、それらがそれぞれダウンコンバータ5−6−2bおよび5−6−3bに供給される。ダウンコンバータ5−6−2bおよび5−6−3bでは、低雑音増幅器5−2bおよび5−4bから入力された受信無線周波数信号が90度移相器5−6−1の出力と混合されて、位相が直交する2つの受信ベースバンド信号へと周波数変換される。受信ベースバンド信号は、ローパスフィルタ(LPF)5−6−4および5−6−5で受信チャネル以外の不要信号成分や雑音が除去される。不要信号成分や雑音が除去された受信信号は、可変利得増幅器5−6−6および5−6−7において制御部30からの制御信号により指示された増幅率で所定のレベルまで増幅され、ベースバンド信号処理部6に出力される。なお、この図2では、ローパスフィルタと可変利得増幅器とが、それぞれ1段で示してあるが、必要に応じてこれらの回路が多数段縦続に接続されて構成されることもある。また、ローパスフィルタと可変利得増幅器の接続順序も必要に応じて変えることも可能である。
【0018】
この実施形態では、ベースバンド帯に周波数変換するダイレクトコンバージョン方式(ゼロIFとも呼ばれる)またはローIF(low IF(intermediate frequency)、near zero IF、または低周波IFとも呼ばれる)方式によって周波数変換される。ダイレクトコンバージョン方式では、RF信号をIF信号に変換せず、ローパスフィルタでフィルタリングするのみである。ローIFでは、一般に、数百kHz程度の周波数オフセットを持たせて、DC成分が除去されて、信号が増幅される。
【0019】
信号増幅処理後、ベースバンド信号処理部6に入力される。ベースバンド信号処理部6では、A/D変換器(A/Dコンバータともいう。analog-to-digital converter)6−1および6−2でディジタル信号に変換された後、通信に必要なディジタル信号処理がなされる。
【0020】
A/D変換器6−1,および6−2でディジタル信号に変換された信号は、モデム21に入力される。そして、モデム21でディジタル復調される。上記モデム21から出力された復調信号は制御部30に入力される。この復調信号は、無線基地局からの符号化された送信信号である。
【0021】
上記復調信号である符号化送信信号は、所定のフォーマットのデータ信号または音声信号である。受信信号が画像データ信号である場合には、マルチメディア処理部43にその画像データ信号が入力される。そして、マルチメディア処理部43で画像復号化処理され、画像データ信号が伸張される。受信信号が音声信号である場合には、オーディオ部31を介して、スピーカ32から音声が出力される。
【0022】
キー入力部35は、ユーザが無線通信端末を操作するために使用される。たとえば、着信を受けた時に特定のボタンが押下される。ほかに、送信をユーザが開始する場合では、電話番号を入力するために使用される。
【0023】
電源部50は、無線通信端末に電力を供給する。この電源部50には、リチウムイオン電池等のバッテリ53と、このバッテリを充電するための充電部52と、その充電部52に電力を供給するための充電アダプタ51と、電圧を生成して、電圧を制御するための電源ASIC(application specific integrated circuit)とが設けられている。
【0024】
一方、GSM1800の信号を受信する場合、アンテナ1で受信した信号は、アンテナ切替えスイッチ2cのcを介してバンドパスフィルタ5−3に入力される。バンドパスフィルタ5−3に入力された信号は、GSM1800システム帯域外の不要信号成分や雑音が減衰された後、低雑音増幅器5−4bに入力される。この低雑音増幅器5−4bは、制御部30からの制御信号によって、動作/非動作の状態が制御され、これ以降の信号処理に適するレベルまで増幅される。低雑音増幅器5−4bの出力信号は、受信復調部5−6bに入力される。受信復調部5−6bおよびベースバンド信号処理部6では、上述したGSM900の場合と同様に処理される。
【0025】
また、低雑音増幅器5−2bと低雑音増幅器5−4bとは、択一的に動作状態が切り替えられる。すなわち、GSM900の信号を受信している時には、GSM1800の信号を受信することはない、また、GSM1800の信号を受信している時には、GSM900の信号を受信することはないので、どちらかの低雑音増幅器のみを、受信する信号の帯域にしたがって、動作または非動作に設定すればよい。これによって、低雑音増幅器をすべて動作状態にしている場合に比較して、無線通信端末の消費電力を低消費電力にすることができる。
【0026】
また、UMTSの信号を受信する場合、アンテナ11で受信した信号はデュプレクサ7で送信帯域と受信帯域とに周波数分離され、受信帯域の信号のみ低雑音増幅器5−7に伝えられる。受信信号は、低雑音増幅器5−7において、これ以降の信号処理に適するレベルまで増幅される。低雑音増幅器5−7は、制御部30からの制御信号によって、動作/非動作の状態を制御する。低雑音増幅器5−7の出力信号は、バンドパスフィルタ5−8で、さらにUMTS受信帯域外の不要信号成分や雑音が減衰された後、受信復調部5−9に入力される。受信復調部5−9に入力された信号は、周波数変換、チャネル選択、直交復調および信号増幅などの処理が施された後、ベースバンド信号処理部6に入力される。シンセサイザ部3から供給されたUMTS受信に必要な局部発振信号は、90度移相器5−9−1で互いに位相が90度異なる信号となり、それらはそれぞれダウンコンバータ5−9−2および5−9−3に供給される。ダウンコンバータ5−9−2および5−9−3では、バンドパスフィルタ5−8の出力のUMTS受信無線周波数信号が90度移相器5−9−1の出力と混合されて、位相が直交する2つのベースバンド信号へと変換される。ローパスフィルタ5−9−4および5−9−5で、受信チャネル以外の不要信号成分や雑音が除去される。可変利得増幅器5−9−6および5−9−7では、制御部30からの制御信号により指示された増幅率でローパスフィルタ5−9−4および5−9−5の出力が、所定のレベルまで増幅され、ベースバンド信号処理部6に出力される。ベースバンド信号処理部6では、A/D変換器でディジタル信号に変換された後、通信に必要なディジタル信号処理がなされる。その後は、上述したGSM900の場合と同様の処理が実行される。
【0027】
受信復調部5−6bと同様に、受信復調部5−9もその構成の一例を示したものであり、装置に適用される構成はこの他にも様々な変形が考えられる。
【0028】
以上のような構成になっているので、UMTSの信号を受信しつつ、同時にGSM900の信号、あるいはGSM1800の信号を受信することが可能になる。
【0029】
GSMとUMTSとの2系統の受信復調経路を独立に動作させることができるので、変調方式が異なる2つのシステムの信号を同時に受信復調することができるようになる。
【0030】
したがって、たとえば、2つのシステム間でハンドオーバをおこなう場合にも、同時に2つのシステムの信号を復調できるので、途中で、通信が途切れることなく、スムースに2つのシステム間でハンドオーバをおこなうことができる。
【0031】
図3は、図2に示される低雑音増幅器5−2bおよび5−4bの出力部の一例を示す回路図である。
【0032】
図3において、51および52は信号入力端子、53は信号出力端子、54は電源端子、55は接地端子、56および57は制御端子、501,502,503および504はトランジスタ、505および506は定電流源、507および508は負荷素子である。
【0033】
信号入力端子51は、トランジスタ501および502のベースに接続されており、トランジスタ501および502のエミッタは互いに接続され、かつ、定電流源505に接続されている。また、信号入力端子52は、トランジスタ503および504のベースに接続されており、トランジスタ503および504のエミッタは互いに接続され、かつ、定電流源506に接続されている。
【0034】
トランジスタ501および503のコレクタは互いに接続され、かつ、負荷素子507の一端に接続されている。トランジスタ502および504のコレクタは互いに接続され、かつ、負荷素子508の一端に接続されている。負荷素子507および508のもう一端は、電源端子54に接続されており、トランジスタ501,502,503および504のコレクタに必要なバイアス電圧を与えている。また、図示されていないが、各入力端子51および52もトランジスタ501,502,503および504が動作するのに必要な入力バイアス電圧が印加されている。定電流源505は制御端子56により、動作/非動作の状態が制御され、定電流源506は制御端子57により、動作/非動作の状態が制御される。
【0035】
信号入力端子51に入力された信号を増幅し伝達する場合は、定電流源505を動作状態にし、定電流源506を非動作状態にすれば、トランジスタ501および502が差動増幅器として動作し、トランジスタ503および504のコレクタは高インピーダンスとなるので、入力端子51から入力された信号のみを信号出力端子53に出力信号として得ることができる。また、信号入力端子52に入力された信号を増幅し伝達する場合には、定電流源506を動作状態にし、定電流源505を非動作状態にすれば、トランジスタ503および504が差動増幅器として動作し、トランジスタ501および502のコレクタは高インピーダンスとなるので、入力端子52から入力された信号のみを信号出力端子53に出力信号として得ることができる。
【0036】
低雑音増幅器出力部をこのような構成にすれば、図10のスイッチ5−5のようなスイッチ回路を設けなくても低雑音増幅器5−2bおよび5−4bの出力を選択的に受信復調部5−6bに入力することができる。
【0037】
図2中の低雑音増幅器5−2bおよび5−4bは差動出力の低雑音増幅器である。低雑音増幅器5−2bおよび5−4bの出力は互いに結線されて、差動で受信復調部5−6bに入力される。受信復調部5−6bの5−6−2bおよび5−6−3bは差動入力のダウンコンバータである。入力が差動である他は、その動作は5−6−2および5−6−3と同様である。
【0038】
低雑音増幅器5−2bおよび5−4bは制御部30からの制御信号により、動作/非動作が制御されている。GSM900の信号を受信している時には、低雑音増幅器5−2bが動作状態となり、低雑音増幅器5−4bは非動作状態となる。GSM1800の信号を受信する場合には、低雑音増幅器5−4bが動作状態となり、低雑音増幅器5−2bが非動作状態となるように制御される。
【0039】
図4および図5を参照して、GSMとUMTSとの2つのシステム間でハンドオーバが実行される場合の動作を説明する。図4は、GSMおよびUMTSのシステムの複数のサービスエリアを示した概念図である。図5は、移動局と、異なるシステムに対応する基地局との通信動作を示す。
【0040】
無線通信端末の送信電力は、UMTSシステムに比較してGSMシステムの方が大きいので、一般的にUMTSのサービスエリアに比較してGSMのサービスエリアの方が大きい。また、GSMは、すでに広範囲でサービスがサポートされている。UMTSが導入される場合は、その導入初期はGSMのサービスエリアの中に、スポット的にUMTSのサービスエリアが存在するような構成になることが予想される。
【0041】
図4に示すように、GSMのサービスエリアGの中に、UMTSのサービスエリアU、U、UおよびUが存在している。
【0042】
無線通信端末(UE)は、UMTSの基地局UおよびGSMの基地局Gのサービスエリア圏内にあり、UMTSおよびGSMのサービスを受けることができる。ここで、無線通信端末は、UMTSのサービスを優先的に受けるようにユーザによって設定されているとする。
【0043】
無線通信端末は、UMTSによって通信しながら、図4の右の方向に移動して行き、UMTSのサービスエリアから出ることになる(図4の斜線部分付近)。この時、UMTSからGSMへのシステム間のハンドオーバを実行すれば、無線通信端末と基地局との間での通信を維持することが可能である。
【0044】
通信中の基地局から遠くなり受信レベルが低くなる場合、または通信トラフィックが増加して通信品質が劣化した場合でも、ハンドオーバが可能であれば、ハンドオーバを実行して通信を維持する。
【0045】
図5を参照して、無線通信端末UEとUおよびG等の基地局との間でのハンドオーバの際の動作について説明する。
【0046】
ハンドオーバに備えて、無線通信端末は、基地局Uとの間で通信を維持しながら、近隣セルの受信信号強度を検出する(ST−1)。無線通信端末は、各基地局固有のFCCH(Frequency Correction Channel:FCCHは、BCCHキャリア周波数を通知するための信号。この信号は無線通信端末と基地局との間で同期をとるために使用される。)をスキャンして、強く電波を受信できた周波数のリストを作成する(ST−2)。
【0047】
つぎに、無線通信端末は、基地局Uとの間で通信を継続しながら、FCCHを強く受信することができた周波数のSCH(Synchronization Channel:基地局へのフレーム同期をとるための信号)を受信して、システムとの間で“pre−synchronization”を取る。そして、BCCH(Broadcast Control Channel:サービスエリアID、および最大出力などのセル内情報を含む信号)を受信して、基地局ID等の基地局情報を獲得する。この結果、無線通信端末は、基地局Gとの同期を確立する(ST−3)。
【0048】
ステップST−4では、無線通信端末は基地局Uとの間で通信をしながら、先に受信した周辺基地局(この例では、基地局G)の情報を基地局Uに状況をレポートする。このレポートを受けた基地局Uは、状況を分析し、無線通信端末をハンドオーバさせた方が良いと判断した場合には、ハンドオーバ先の基地局Gとの間でハンドオーバのネゴシエーションを実行する。このネゴシエーションでは、基地局Uと基地局Gとの間で、ハンドオーバを実行するための情報が交換される。
【0049】
ステップST−5では、無線通信端末が基地局Gとの間でハンドオーバの準備が完了すると、基地局Uは、無線通信端末に対して基地局Gに移行するようにハンドオーバを指示する。
【0050】
ステップST−6では、基地局UがステップST−4でのハンドオーバネゴシエーションによって獲得したオーバラップ情報を無線通信端末に供給して、無線通信端末は、基地局Gとの間で新たに通信を開始する。
【0051】
以上、ステップST−1からステップST−6までで通信は途切れることなく継続される。このように、GSMシステムとUMTSシステムとが同時に受信されれば、ユーザにスムースなハンドオーバを提供することができる。
【0052】
図6は、図1に示されるベースバンド信号処理部および第2の実施形態の無線部である。図2と同様な部分には同一符号が付してあり、それらの動作は、図2と同様である。
【0053】
図6では、図2に比べて、バンドパスフィルタ71、低雑音増幅器5−71、バンドパスフィルタ5−81、およびバッファアンプ5−72からなる信号経路と、スイッチ5−10とが新たに設けられている。
【0054】
GSM900またはGSM1800の信号を受信する場合は、図2を参照して説明した場合と同様の動作をし、その信号を復調するために必要な局部発振信号は、シンセサイザ部3から供給される。シンセサイザ部3への出力と受信復調部5−6dの局部発振信号入力端子との間には、スイッチ5−10が設けられている。スイッチ5−10は、図1に示される制御部30からの制御信号により、GSM900またはGSM1800受信に必要な局部発振信号を受信復調部5−6dへ供給するように制御される。
【0055】
UMTSの信号を受信する場合は、一つの信号経路としては、図2と同様に、アンテナ11、デュプレクサ7、低雑音増幅器5−7、バンドパスフィルタ5−8および受信復調部5−9からなる信号経路を動作させ、UMTSの復調信号をベースバンド信号処理部6に出力する。さらに、図6の場合は、もう一つの信号経路として、アンテナ1、アンテナ切替えスイッチ2、バンドパスフィルタ71、低雑音増幅器5−71、バンドパスフィルタ5−81、バッファアンプ5−72および受信復調部5−6dの経路を通じてUMTS信号を受信することができるように設定されている。すなわち、アンテナ1で受けた信号をアンテナ切替えスイッチ2のeを介してバンドパスフィルタ71に入力し、バンドパスフィルタ71でUMTSシステム受信帯域外の不要信号成分や雑音を減衰させた後、低雑音増幅器5−71に入力する。低雑音増幅器5−71で、これ以降の信号処理に適するレベルまで増幅し、バンドパスフィルタ5−81で更にUMTS受信帯域外の不要信号成分や雑音を減衰させる。バンドパスフィルタ5−81の出力をバッファアンプ5−72を介して、受信復調部5−6dに入力する。受信信号は受信復調部5−6dで、周波数変換、チャネル選択、直交復調および信号増幅などの処理を施された後、ベースバンド信号処理部6に入力される。ベースバンド信号処理部6では、A/D変換器6−1および6−2でディジタル信号に変換された後、通信に必要なディジタル信号処理が実行される。
【0056】
また、低雑音増幅器5−71およびバッファアンプ5−72は制御部30からの指示により、動作/非動作の状態を切り替えられるように設定されている。さらに、低雑音増幅器5−71およびバッファアンプ5−72と、低雑音増幅器5−2bと、低雑音増幅器5−4bとは、択一的に動作状態になるように制御部30によって制御される。すなわち、低雑音増幅器5−2bが動作している時は、低雑音増幅器5−4b、低雑音増幅器5−71およびバッファアンプ5−72は非動作に設定される。低雑音増幅器5−4bが動作している時は、低雑音増幅器5−2b、低雑音増幅器5−71およびバッファアンプ5−72は非動作に設定される。また、低雑音増幅器5−71およびバッファアンプ5−72が動作している時は、低雑音増幅器5−2bおよび低雑音増幅器5−4bは非動作に設定される。
【0057】
受信復調部5−6dは、制御部30からの制御信号により、そのチャネル選択周波数帯域が制御できるようになっている。すなわち、GSM900やGSM1800の信号を受信する場合は、GSM受信に適する周波数帯域となるように制御され、UMTSの信号を受信する場合は、UMTS受信に適する周波数帯域となるように周波数特性が制御される。
【0058】
以上のように、図6では、UMTS信号を受信するのに、2系統の信号パスを独立に動作させることができる。
【0059】
このことにより、次の5通りの動作形態が実現可能である。
【0060】
1.アンテナ1で受けたGSM900あるいはGSM1800信号のみを受信復調する。
【0061】
2.アンテナ1で受けたUMTS信号のみを受信復調する。
【0062】
3.アンテナ11で受けたUMTS信号のみを受信復調する。
【0063】
4.アンテナ1で受けたGSM900あるいはGSM1800信号を受信復調するのと同時にアンテナ11で受けたUMTS信号を受信復調する。
【0064】
5.アンテナ11で受けたUMTS信号と、アンテナ1で受けたUMTS信号とを同時に受信復調する。
【0065】
UMTS信号を受信するのと同時に、GSM900あるいはGSM1800信号を受信できることは、図2の構成でも可能であったが、図6の構成では、さらに、アンテナ1とアンテナ11との2つのアンテナで受けたUMTS信号を同時に受信復調することが可能となっている。
【0066】
同一の通信方式による電波を2つのアンテナで受信することができるので、フェージングがかかったような受信環境下で、2つのアンテナの受信電界強度が、独立に時間的に変化する場合、独立に復調した信号を合成することにより、良好な受信性能を得ることができる。
【0067】
図7は、図6に示される受信復調部5−6dを構成するローパスフィルタ5−6−4dおよび5−6−5dの周波数特性を受信システムによって切り替える方法の一例を示したブロック図である。
【0068】
図7において、5−6−41、5−6−42、5−6−43および5−6−44はローパスフィルタ、5−6−81、5−6−82、5−6−83および5−6−84はスイッチである。その他の部分は、図2の受信復調部5−6bと同様な機能のものであり、同一部分には同一符号を付してある。
【0069】
シンセサイザ部3から供給された局部発振信号は、90度移相器5−6−1に入力され、90度移相器5−6−1で互いに位相が90度異なる信号が生成される。それらの位相が異なる信号がそれぞれダウンコンバータ5−6−2bおよび5−6−3bに供給される。ダウンコンバータ5−6−2bおよび5−6−3bでは、受信無線周波数信号が90度移相器5−6−1の出力信号と混合されて、位相が直交する2つのベースバンド信号へと変換される。GSM900あるいはGSM1800の信号を受信復調する場合は、スイッチ5−6−81、5−6−82、5−6−83および5−6−84をq側に接続する。これにより、ダウンコンバータ5−6−2bの出力は、ローパスフィルタ5−6−41を通って、可変利得増幅器5−6−6へ伝えられる。また、ダウンコンバータ5−6−3bの出力は、ローパスフィルタ5−6−43を通って、可変利得増幅器5−6−7へ伝えられる。ローパスフィルタ5−6−41および5−6−43は、GSMのチャネル選択フィルタであり、GSM受信チャネル帯域外の不要な信号成分や雑音を除去する。
【0070】
UMTSの信号を受信復調する場合は、スイッチ5−6−81、5−6−82、5−6−83および5−6−84をr側に接続する。これにより、ダウンコンバータ5−6−2bの出力は、ローパスフィルタ5−6−42を通って、可変利得増幅器5−6−6へ伝えられ、ダウンコンバータ5−6−3bの出力は、ローパスフィルタ5−6−44を通って、可変利得増幅器5−6−7へ伝えられる。ローパスフィルタ5−6−42および5−6−44はUMTSのチャネル選択フィルタで、UMTS受信チャネル帯域外の不要な信号成分や雑音を除去する。スイッチ5−6−81、5−6−82、5−6−83および5−6−84は、制御部30から供給される制御信号によって切り替えられる。スイッチ5−6−83および5−6−84の出力の信号は、可変利得増幅器5−6−6および5−6−7でこの後の信号処理に適するレベルまで、増幅される。
【0071】
なお、一例として、ローパスフィルタや可変利得増幅器はそれぞれ1段で示したが、複数段組み合わせて、所望の周波数特性、信号レベルを得られるようにローパスフィルタ5−6−41、5−6−42、5−6−43および5−6−44と、可変利得増幅器5−6−6および5−6−7との構成を変形することは可能である。
【0072】
図8は、図1に示されるベースバンド信号処理部6および第3の実施形態の無線部の機能ブロック図である。図2および図6と同一部分には同一符号が付してあり、それらの動作は、図2および図6と同様である。図8において、5−11および5−31はバンドパスフィルタ、5−21および5−41は低雑音増幅器、5−10fはスイッチである。
【0073】
図8では、図2に比べて、バンドパスフィルタ5−11および低雑音増幅器5−21からなる信号経路と、バンドパスフィルタ5−31および低雑音増幅器5−41からなる信号経路と、スイッチ5−10fとが新たに設けられている。
【0074】
UMTSの信号を受信する場合は、アンテナ11、アンテナ切替えスイッチ2f、デュプレクサ7、低雑音増幅器5−7、バンドパスフィルタ5−8、バッファアンプ5−73および受信復調部5−9fからなる経路を動作させ、UMTS信号を復調する。その信号を復調するのに必要な局部発振信号は、シンセサイザ部3から供給される。シンセサイザ部3の出力と受信復調部5−9fの局部発振信号入力端子との間には、スイッチ5−10fが設けられており、制御部30からの制御信号により、UMTSを受信する時には、スイッチ5−10fをp側に接続するよう制御し、UMTSを受信するために必要な局部発振信号を受信復調部5−9fへ供給する。
【0075】
GSM900の信号を受信する場合、一つの信号経路としては、図2と同様に、アンテナ1、アンテナ切替えスイッチ2c、バンドパスフィルタ5−1、低雑音増幅器5−2bおよび受信復調部5−6bからなる信号経路を動作させ、GSM900の復調信号をベースバンド信号処理部6に伝える経路がある。さらに、図8の場合は、もう一つのGSM900信号経路として、アンテナ11、アンテナ切替えスイッチ2f、バンドパスフィルタ5−11、低雑音増幅器5−21および受信復調部5−9fからなる経路を動作させることができる。アンテナ11で受けた信号をアンテナ切替えスイッチ2fのkを介してバンドパスフィルタ5−11に入力し、バンドパスフィルタ5−11でGSM900受信帯域外の不要信号成分や雑音を減衰させた後、低雑音増幅器5−21に入力する。低雑音増幅器5−21において、これ以降の信号処理に適するレベルまで増幅し、受信復調部5−9fに入力する。受信信号は受信復調部5−9fで、周波数変換、チャネル選択、直交復調および信号増幅などの処理が施された後、ベースバンド信号処理部6に入力される。ベースバンド信号処理部6では、A/D変換器でディジタル信号に変換された後、通信に必要なディジタル信号処理がなされる。
【0076】
また、GSM1800の信号を受信する場合、1つの信号経路としては、図2と同様に、アンテナ1、アンテナ切替えスイッチ2c、バンドパスフィルタ5−3、低雑音増幅器5−4および受信復調部5−6bからなる信号経路を動作させ、GSM1800復調信号をベースバンド信号処理部6に伝える経路がある。さらに、図8の場合は、もう一つのGSM1800の信号経路として、アンテナ11、アンテナ切替えスイッチ2f、バンドパスフィルタ5−31、低雑音増幅器5−41および受信復調部5−9fからなる経路を動作させることができる。アンテナ11で受けた信号をアンテナ切替えスイッチ2fのmを介してバンドパスフィルタ5−31に入力し、バンドパスフィルタ5−31でGSM1800受信帯域外の不要信号成分や雑音を減衰させた後、低雑音増幅器5−41に入力する。低雑音増幅器5−41において、信号をこれ以降の信号処理に適するレベルまで増幅し、受信復調部5−9fに入力する。受信信号は受信復調部5−9fで、周波数変換、チャネル選択、直交復調および信号増幅などの処理を施された後、ベースバンド信号処理部6に入力される。ベースバンド信号処理部6では、A/D変換器でディジタル信号に変換された後、通信に必要なディジタル信号処理がなされる。
【0077】
また、低雑音増幅器5−21および5−41は、制御部30からの指示により、動作/非動作の状態が切り替えられるようになっている。さらに、低雑音増幅器5−7およびバッファアンプ5−73と、低雑音増幅器5−21と、低雑音増幅器5−41とは、択一的に動作状態になるように制御される。すなわち、低雑音増幅器5−21が動作している時は、低雑音増幅器5−41、低雑音増幅器5−7およびバッファアンプ5−73は非動作である。低雑音増幅器5−41が動作している時は、低雑音増幅器5−21、低雑音増幅器5−7およびバッファアンプ5−73は非動作である。また、低雑音増幅器5−7およびバッファアンプ5−73が動作している時は、低雑音増幅器5−21および5−41は非動作である。
【0078】
また、受信復調部5−9fは、制御部30からの制御信号により、そのチャネル選択周波数帯域が制御できるようになっている。すなわち、GSM900やGSM1800の信号を受信する場合は、GSM受信に適する周波数帯域となるように制御され、UMTSの信号を受信する場合は、UMTS受信に適する周波数帯域となるように、周波数特性が切り替えられる。
【0079】
以上のように、図8に示された無線部では、GSM900信号あるいはGSM1800信号を受信するために、2系統の信号パスを独立に動作させることができる。
【0080】
このことにより、次の5通りの動作形態が実現可能である。
【0081】
1.アンテナ11で受けたUMTS信号のみを受信する。
【0082】
2.アンテナ1で受けたGSM900あるいはGSM1800信号のみを受信復調する。
【0083】
3.アンテナ11で受けたGSM900あるいはGSM1800信号のみを受信復調する。
【0084】
4.アンテナ11で受けたUMTS信号を受信するのと同時に、アンテナ1で受けたGSM900あるいはGSM1800信号を受信復調する。
【0085】
5.アンテナ1で受けたGSM900あるいはGSM1800信号と、アンテナ11で受けたGSM900あるいはGSM1800信号を同時に受信復調する。
【0086】
アンテナ1とアンテナ11の2つのアンテナで受けたGSM900あるいはGSM1800信号を同時に受信復調することが可能となっている。すなわち、GSM900で通信しながらGSM1800の信号をモニタすることも、GSM1800で通信しながらGSM900の信号をモニタすることも容易にできる。
【0087】
また、GSMシステムの信号を2つのアンテナで受信することができるので、フェージングがかかった受信環境下でも、GSMのシステムにおいて、空間ダイバーシチをおこなうことにより、良好な受信性能を得ることができるようになる。
【0088】
また、GSMとUMTSとの2系統の受信復調経路を独立に動作させることができるので、変調方式が異なる2つのシステムの信号を同時に受信復調することができるようになる。
【0089】
したがって、第1の実施形態に説明したように、2つのシステム間でハンドオーバをおこなう際にも、同時に2つのシステムの信号を復調できるので、途中で、通信が途切れることなく、スムースに2つのシステム間でハンドオーバをおこなうことができる。
【0090】
図9は、図1に示されるベースバンド信号処理部および第4の実施形態の無線部の機能ブロック図である。図6や図8と同一部分には同一符号が付してあり、それらの動作は、図6および図8と同様である。
【0091】
この実施形態では、UMTSの信号を受信復調する場合、2つの信号経路を独立に取ることが可能である。一つの受信経路は、アンテナ11、アンテナ切替えスイッチ2f、デュプレクサ7、低雑音増幅器5−7、バンドパスフィルタ5−8、バッファアンプ5−73および受信復調部5−9fからなる受信信号パスである。もう一つの受信経路は、アンテナ1、アンテナ切替えスイッチ2、バンドパスフィルタ71、低雑音増幅器5−71、バンドパスフィルタ5−81、バッファアンプ5−72および受信復調部5−6dからなる受信信号パスである。
【0092】
また、図9において、GSM900信号を受信復調する場合も、2つの信号経路を独立に取ることが可能である。一つの経路は、アンテナ1、アンテナ切替え2、バンドパスフィルタ5−1、低雑音増幅器5−2および受信復調部5−6dからなる受信信号パスである。もう一つの受信経路は、アンテナ11、アンテナ切替えスイッチ2f、バンドパスフィルタ5−11、低雑音増幅器5−21および受信復調部5−9fからなる受信信号パスである。
【0093】
さらにまた、図9において、GSM1800信号を受信復調する場合も、2つの信号経路を独立に取ることが可能である。一つ受信経路は、アンテナ1、アンテナ切替えスイッチ2、バンドパスフィルタ5−3、低雑音増幅器5−4および受信復調部5−6dからなる受信信号パスで、もう一つの受信経路は、アンテナ11、アンテナ切替えスイッチ2f、バンドパスフィルタ5−31、低雑音増幅器5−41および受信復調部5−9fからなる受信信号パスである。
【0094】
シンセサイザ部3は、それぞれのシステムの信号復調に必要な局部発振信号を受信復調部5−6dおよび5−9fに供給する。
【0095】
受信復調部5−6dにGSM900あるいはGSM1800信号を復調するのに必要な局部発振信号を供給する際には、スイッチ5−10をh側に接続する。また、受信復調部5−6dにUMTS信号を復調するのに必要な局部発振信号を供給する際には、スイッチ5−10をi側に接続する。
【0096】
受信復調部5−9fにGSM900あるいはGSM1800信号を復調するために必要な局部発振信号を供給する際には、スイッチ5−10fをn側に接続する。また、受信復調部5−9fにUMTS信号を復調するのに必要な局部発振信号を供給する際には、スイッチ5−10fをp側に接続する。
【0097】
スイッチ5−10とスイッチ5−10fとは、制御部30からの制御信号により独立に制御される。
【0098】
なお、図9の構成にあたり、デュプレクサ7とバンドパスフィルタ71の位置を交換することも可能である。
【0099】
以上のように構成することにより、図9に示される無線部では、次の8通りの動作形態が実現可能である。
【0100】
1.アンテナ1で受けたGSM900あるいはGSM1800信号のみを受信復調する。
【0101】
2.アンテナ1で受けたUMTS信号のみを受信復調する。
【0102】
3.アンテナ11で受けたGSM900あるいはGSM1800信号のみを受信復調する。
【0103】
4.アンテナ11で受けたUMTS信号のみを受信復調する。
【0104】
5.アンテナ1で受けたGSM900あるいはGSM1800信号を受信復調するのと同時に、アンテナ11で受けたUMTS信号を受信する。
【0105】
6.アンテナ1で受けたUMTS信号を受信復調するのと同時に、アンテナ11で受けたGSM900あるいはGSM1800信号を受信復調する。
【0106】
7.アンテナ1で受けたGSM900あるいはGSM1800信号と、アンテナ11で受けたGSM900あるいはGSM1800信号を同時に受信復調する。
【0107】
8.アンテナ11で受けたUMTS信号と、アンテナ1で受けたUMTS信号とを同時に受信復調する。
【0108】
GSMシステムおよびUMTSシステムの信号のいずれをも2つのアンテナで受信することもできるので、フェージングがかかった受信環境下でも、GSMのシステムおよびUMTSシステムのいずれにおいても、空間ダイバーシチをおこなうことにより、良好な受信性能を得ることができるようになる。
【0109】
また、GSMとUMTSとの2系統の受信復調経路を独立に動作させることができるので、変調方式が異なる2つのシステムの信号を同時に受信復調することができるようになる。
【0110】
したがって、第1の実施形態に説明したように、2つのシステム間でハンドオーバをおこなう際にも、同時に2つのシステムの信号を復調できるので、途中で、通信が途切れることなく、スムースに2つのシステム間でハンドオーバをおこなうことができる。
【0111】
以上説明したように、この実施形態では、2つの給電点を持つアンテナを備え、一方の給電点をGSM900システムおよびGSM1800システムで通信する場合の接続端子となるように、もう一方の給電点をUMTSシステムで通信する場合のアンテナ接続端子となるように構成される。
【0112】
また、本来GSM900およびGSM1800の信号を受信するために動作させていた受信復調部の前段に、新たにUMTSシステム受信帯域のローパスフィルタと低雑音増幅器とが追加される。
【0113】
また別の場合では、本来UMTSの信号を受信するために動作させていた方の受信復調部の前段に、新たにGSM900システム受信帯域のローパスフィルタと低雑音増幅器、およびGSM1800システム受信帯域のローパスフィルタと、低雑音増幅器とが追加される。
【0114】
この実施形態によれば、GSM900あるいはGSM1800で通信する場合のアンテナと、UMTSで通信する場合のアンテナとが別の点に接続されているので、GSM900あるいはGSM1800の信号を受信するのと同時に、UMTSの信号を受信することができる。したがって、GSMとUMTSとの間でハンドオーバを実行することができる。
【0115】
また、UMTSの信号を受信するために、2系統のUMTS受信経路、すなわち、それぞれ2組のアンテナ、バンドパスフィルタ、低雑音増幅器および受信復調部を動作させることができ、空間ダイバーシチ受信が可能になるので、フェージングがかかった受信環境下でも良好な受信感度を得ることができる。
【0116】
同様のことがGSM900およびGSM1800にも適用できる。すなわち、GSM900あるいはGSM1800の信号を受信するために、2系統のGSM受信経路、すなわち、それぞれ2組のアンテナ、バンドパスフィルタ、低雑音増幅器および受信復調部を動作させることができ、GSM900およびGSM1800の信号を受信する場合でも空間ダイバーシチ受信が可能になるので、フェージングがかかった受信環境下でも良好な受信感度を得ることができる。
【0117】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明による構成を用いれば、2系統の受信復調経路を独立に動作させることができるので、変調方式が異なる2つのシステムの信号を同時に受信復調することができるようになる。
【0118】
このことにより、たとえば、2つのシステム間でハンドオーバをおこなう場合にも、同時に2つのシステムの信号を復調できるので、途中で、通信が途切れることなく、スムースに2つのシステム間でハンドオーバをおこなうことができる。
【0119】
また、2系統の受信復調経路で独立に同一周波数の信号を受信復調することができ、フェージングがかかったような受信環境の下でも空間ダイバーシチをおこなうことが可能となり、良好な受信性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係る無線部を有する無線通信端末の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図1に示されるベースバンド信号処理部および無線部の第1の実施形態に対応する電気的接続を示す機能ブロック図である。
【図3】図2に示されるスイッチ内の電気的接続を示す回路図である。
【図4】GSMとUMTSとの2つのシステムのサービスエリアの分布が示され、そのサービスエリア内を図1に示される無線通信端末が移動する場合でのハンドオーバを説明する模式図である。
【図5】UMTSシステムの基地局とGSMシステムの基地局との間で図1に示される無線通信端末がハンドオーバを実行する場合の動作を説明する図である。
【図6】図1に示されるベースバンド信号処理部および無線部の第2の実施形態に対応する電気的接続を示す機能ブロック図である。
【図7】図6に示されるローパスフィルタの周波数特性を切り替えるための切り替え手段を具備した受信復調部の回路図を示す。
【図8】図1に示されるベースバンド信号処理部および無線部の第3の実施形態に対応する電気的接続を示す機能ブロック図である。
【図9】図1に示されるベースバンド信号処理部および無線部の第4の実施形態に対応する電気的接続を示す機能ブロック図である。
【図10】従来の無線部およびモデム内のベースバンド信号処理部の電気的接続を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 アンテナ
2,2f アンテナ切替えスイッチ
3 シンセサイザ部
4 送信高周波部
5 受信高周波部
5−1,5−3,71,5−81,5−8,5−11,5−31 バンドパスフィルタ
5−2,5−4,5−71,5−72,5−7,5−73,5−21,5−41 低雑音増幅器
5−6d,5−9f 受信復調部
5−6−1,5−9−1 90度移相器
5−6−2b,5−6−3b,5−9−2f,5−9−3f ダウンコンバータ
5−6−4d,5−6−5d,5−9−4f,5−9−5f ローパスフィルタ
5−6−6,5−6−7,5−9−6,5−9−7 可変利得増幅器
5−72,5−73 バッファアンプ
5−10,5−10f スイッチ
6 ベースバンド信号処理部
6−1,6−2,6−3,6−4 A/D変換器
7 デュプレクサ
11 アンテナ

Claims (6)

  1. GMSK(Gaussian filtered Minimum Shift Keying)によって変調されている信号により通信を行う第1の無線通信システムの信号を受信する第1の帯域選択回路と、
    符号多重拡散方式によって変調されている信号により通信を行う第2の無線通信システムの信号を受信する第2の帯域選択回路と、
    前記第2の無線通信システムの信号を受信する第3の帯域選択回路と、
    前記第1の無線通信システムの信号を受信する第4の帯域選択回路と、
    前記第1の帯域選択回路からの出力信号あるいは前記第3の帯域選択回路からの出力信号を択一的に復調する第1の復調回路と、
    前記第2の帯域選択回路からの出力信号あるいは前記第4の帯域選択回路からの出力信号を択一的に復調する第2の復調回路と
    を具備し、
    第1の無線通信システムの信号を第1の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第1の復調回路で復調するか、あるいは、第2の無線通信システムの信号を第2の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第2の復調回路で復調するように動作することを第1の動作状態とし、
    第1の無線通信システムの信号を第1の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第1の復調回路で復調し、かつ、第2の無線通信システムの信号を第2の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第2の復調回路で復調するように動作することを第2の動作状態とし、
    第2の無線通信システムの信号を第3の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第1の復調回路で復調し、かつ、第2の無線通信システムの信号を第2の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第2の復調回路で復調するように動作することを第3の動作状態とし、
    第1の無線通信システムの信号を第1の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第1の復調回路で復調し、かつ、第1の無線通信システムの信号を第4の帯域選択回路で受信し、受信されたこの信号を第2の復調回路で復調するように動作することを第4の動作状態とし、
    前記第1、第2、第3及び第4の動作状態を択一的に取り得ることを特徴とする信号復調回路。
  2. 前記帯域選択回路は、周波数特性が異なる組み合わせの複数のフィルタを具備して、このフィルタが切り替えられることにより制限される帯域が変更されることを特徴とする請求項1記載の信号復調回路。
  3. 前記第1及び第2の復調回路は、受信した信号を直接、ゼロIF信号または低周波IF信号に変換し、これらのゼロIF信号または低周波IF信号をアナログ−ディジタル変換器に入力してディジタル信号処理をすることを特徴とする請求項1又は2記載の信号復調回路。
  4. 前記第1及び第2の復調回路は、前記ゼロIF信号あるいは前記低周波IF信号の周波数を選択するためのフィルタをさらに具備し、このフィルタの周波数特性を、受信する無線通信システムに合わせて変更することを特徴とする請求項3記載の信号復調回路。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の信号復調回路を具備する無線通信端末。
  6. 前記第1の復調回路は、信号の帯域及び信号の利得を変更して、前記第3の帯域選択回路からの出力信号を入力して第2の無線通信システムの信号を復調することを特徴とする請求項1記載の信号復調回路。
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