JP3816356B2 - 無線送信機 - Google Patents

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    • H04B1/38Transceivers, i.e. devices in which transmitter and receiver form a structural unit and in which at least one part is used for functions of transmitting and receiving
    • H04B1/40Circuits
    • H04B1/403Circuits using the same oscillator for generating both the transmitter frequency and the receiver local oscillator frequency
    • H04B1/406Circuits using the same oscillator for generating both the transmitter frequency and the receiver local oscillator frequency with more than one transmission mode, e.g. analog and digital modes

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信システムで用いられる無線送信機に関し、特に複数の無線通信システムで用いることの出来るマルチモード無線送信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信システムで用いられる無線機は、その無線機自身が信号を送信する際に用いる送信機(以下、送信機)と、他の無線機から送られてくる信号を受信する際に用いる受信機(以下、受信機)とに分かれる。
【0003】
送信機および受信機の構成には、様々な種類が存在するが、そのうち送信機の構成には、その無線機が対象としている無線通信システムのシステム要求を満足するのに最も適した構成が採用される。以下では、送信機構成としてよく用いられる3種類の構成について簡単に説明する。
【0004】
(第1の送信器構成;Translation Loop)
図13は、「Translation Loop」と呼ばれる送信機構成を示す。他にも「Modulation Loop」等の呼び方があるが、ここでは「Translation Loop」という呼び名を用いることにする。
【0005】
この「Translation Loop」は、位相比較器5、ループフィルタ6、第1の電圧制御発振器7、周波数変換器8、第2のシンセサイザ9によりPLL(Phase Rock Loop)を構成しているため、第1の電圧制御発振器7から出力されるRF発振信号は雑音が極めて少ない信号となる。
【0006】
ただし、「Translation Loop」は、その構成上、GMSK(Gaussian-filterd Minimum Shift Keying)変調等の周波数変調方式を用いた無線通信システムにしか利用できない。
【0007】
以下に、「Translation Loop」の動作を900MHz帯を用いたGSM(Global System for Mobile communication)と呼ばれる無線通信システム(以下、GSM900)を例に挙げて簡単に説明する。
【0008】
まず、IチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子1,2より入力されたGMSK変調のかけられたベースバンド信号が、直交変調器4にて、第1のシンセサイザ3から出力される第1の局部発振(LO)信号と乗算され、中間周波数(IF)信号に周波数変換される。尚、90°移相器は省略している(以下、全ての図面で同じ)。
【0009】
次に、直交変調器4から出力されたIF信号は位相比較器5に入力される。
【0010】
一方、第1の電圧制御発振器7は、ループフィルタから与えられる電圧に応じた周波数の無線周波(RF)発振信号を出力する。第1の電圧制御発振器7から出力されたRF発振信号は、周波数変換器8に入力される。周波数変換器8では、第1の電圧制御発振器7から出力されたRF発振信号と、第2のシンセサイザ9から出力される第2のLO信号とが乗算され、理想的には直交変調器出力と同一周波数のIF信号が出力される。周波数変換器8から出力されたIF信号は、位相比較器5に入力される。位相比較器5では、直交変調器4から入力されるIF信号と、周波数変換器8から入力されるIF信号の位相を比較し、2つの信号の位相差に応じた電圧をループフィルタ6に出力する。ループフィルタ6は、位相比較器5から出力される電圧に対して、直流成分および2つのIF信号の位相差に応じて発生される低周波成分以外の不要な高周波成分を除去する。第1の電圧制御発振器7では、ループフィルタ6から出力された電圧に応じた周波数のRF発振信号を出力する。第1の電圧制御発振器7から出力されたRF発振信号は、第1の「Translation Loop」用信号出力端子10より出力される。
【0011】
(第2の送信器構成;Super-Heterodyne)
図14に「Super-Heterodyne」と呼ばれる送信機構成を示す。以下に、「Super-Heterodyne」の動作をW-CDMA(Wide-band Code Division Multiple Access)と呼ばれる無線通信システムを例に挙げて簡単に説明する。
【0012】
まず、IチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子1,2から入力されたHPSK(Hybrid Phase Shift Keying)変調がかけられたベースバンド信号が、直交変調器4にて第1のシンセサイザ3から出力される第1のLO信号と乗算され、IF信号に周波数変換される。次に、直交変調器4から出力されたIF信号は、第1のIF用利得可変増幅器11に入力され電力増幅される。次に、第1のIF用利得可変増幅器11から出力されたIF信号は第1のIF用帯域通過フィルタ12にて不要な信号が除去され、周波数変換器8に入力される。周波数変換器8では、第1のIF用帯域通過フィルタ12から出力されたIF信号と第2のシンセサイザ9から出力される第2のLO信号とが乗算され、RF信号が出力される。周波数変換器8より出力されたRF信号は、「Super-Heterodyne」用信号出力端子13より出力される。
【0013】
この「Super-Heterodyne」は、変調方式に関わらず利用できるため、様々な無線通信システムで広く用いられる。また、IF用利得可変増幅器の利得可変幅が大きく設計出来るため、特に大きな送信電力可変範囲を求められる無線通信システムによく用いられる。
【0014】
(第3の送信器構成;Direct-Conversion)
図15に「Direct-Conversion」と呼ばれる送信機構成を示す。以下に「Direct-Conversion」の動作を800MHz帯の周波数を用いたPDC(Personal Digital Cellular)と呼ばれる無線通信システム(以下、PDC(800MHz帯))を例に挙げて説明する。
【0015】
この構成では、まず、IチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子1,2から入力されたπ/4-QPSK(π/4-Quadrature PSK)変調がかけられたベースバンド信号が、直交変調器4にて第1のシンセサイザ3から出力される第1のLO信号と乗算され、RF信号に周波数変換される。次に、直交変調器4から出力されたRF信号は、第1のRF用利得可変増幅器14に入力され電力増幅される。次に、第1のRF用利得可変増幅器14から出力されたRF信号は第1のRF用帯域通過フィルタ15にて不要な信号が除去され、出力される。第1のRF用帯域通過フィルタ15より出力されたRF信号は、「Direct-Conversion」用信号出力端子16より出力される。
【0016】
この「Direct-Conversion」は、「Super-Heterodyne」と同様に変調方式に関わらず利用できるため、様々な変調方式の無線通信システムに用いられる。また、IF周波数用の増幅器やフィルタが必要無いため「Super-Heterodyne」に比べて、送信機が小さくでき、無線機を小型化したい場合によく用いられる。
【0017】
以上のように、従来の多くの無線機は例に挙げたような送信機構成をそれぞれの無線通信システム専用に設計し、1つの無線通信システムに対して、その無線通信システム専用の無線機を構成していた。
【0018】
(マルチモード無線機)
しかし、近年、世界中で携帯電話利用者が増加し、また様々な無線通信システムが利用されている中で、1つの無線機で複数の無線通信システムに対応できる、いわゆる「マルチモード無線機」の需要が高まってきている。
【0019】
たとえば、従来のように各々の無線通信システムに対し、それ専用の送信機を構成する方法で「マルチモード無線機」の送信部を実現した場合、例えばGSM/W-CDMA/PDCの3つの無線通信システムに利用できるマルチモード無線機の場合、その送信機は図16に示すように各々の無線通信システム専用送信機が無線通信システムの数だけ並ぶものとなり、送信機は非常に大規模なものとなる。尚、第1のシンセサイザ3及び第2のシンセサイザ9は対応する無線通信システムの数だけ電圧制御発振器を備えている。
【0020】
一方では、より携帯に便利な小型、軽量な無線機が求められている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、複数の無線通信システムで用いるマルチモード無線機の送信機でありながら、小型で軽量なマルチモード無線送信機を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
発明は、ベースバンド信号を出力するデジタル信号処理部と、前記デジタル信号処理部からの第1無線通信システム用の第1制御信号に対応した第1−1ローカル発振信号を出力する第1周波数シンセサイザと、前記第1−1ローカル発振信号及び前記ベースバンド信号が入力される直交変調器と、第1利得可変増幅器と、前記デジタル信号処理部からの第1制御信号に応じた前記直交変調器の出力信号を前記第1利得可変増幅器へ出力する第 1 直交変調器出力信号切り分け手段と、前記第1利得可変増幅器の出力信号の周波数帯域を制限する第1帯域制限フィルタと、前記デジタル信号処理部からの第1制御信号に対応した第2−1ローカル発振信号を出力する第2周波数シンセサイザと、第1無線通信システム用の第1出力端子と、前記第1帯域制限フィルタの出力信号を前記第2−1ローカル発振信号に応じて周波数変換し、前記第1出力端子へ出力する周波数変換器を有する無線送信機であって、さらに、第2無線通信システム用の第2出力端子と、位相比較器と、前記位相比較器の出力信号の高周波成分を除去するループフィルタと、前記ループフィルタからの出力信号に応じた信号を前記第2出力端子と前記周波数変換器へ出力する電圧制御発振器を備え、前記第1周波数シンセサイザは前記デジタル信号処理部からの第2無線通信システム用の第2制御信号に対応した第1−2ローカル発振信号を出力し、前記直交変調器には、前記第1−2ローカル発振信号及び前記ベースバンド信号が入力され、前記第 1 直交変調器出力信号切り分け手段は、前記デジタル信号処理部からの第2制御信号に応じた前記直交変調器の出力信号を前記位相比較器へ出力し、前記第2周波数シンセサイザは、前記デジタル信号処理部からの第2制御信号に対応した第2−2ローカル発振信号を出力し、前記周波数変換器は、前記第2−2ローカル信号を用いて前記電圧制御発振器の出力信号を周波数変換してから、前記位相比較器へ出力し、前記位相比較器から出力される第1電圧信号は、前記周波数変換器からの出力信号の位相と前記デジタル信号処理部からの第2制御信号に応じた前記直交変調器の出力信号の位相を比較して、この位相差に応じた電圧信号であることを特徴とする無線送信器を提供する。
【0023】
また本発明は、第1無線通信システム用の第1制御信号または第3無線通信システム用の第3制御信号のいずれか一方、並びにベースバンド信号を出力するデジタル信号処理部と、前記第1制御信号に対応した第1−1ローカル発振信号及び前記第3制御信号に対応した第1−3ローカル発振信号を出力する第1周波数シンセサイザと、前記第1−1ローカル発振信号と前記ベースバンド信号とにより直交変調器の第1出力信号を出力すると共に、前記第1−3ローカル発振信号と前記ベースバンド信号とにより直交変調器の第3出力信号を出力する直交変調器と、前記直交変調器の第1出力信号より利得可変増幅器の第1出力信号を出力すると共に、前記直交変調器の第3出力信号より利得可変増幅器の第3出力信号を出力する利得可変増幅器と、前記利得可変増幅器の第1出力信号より帯域可変帯域制限フィルタの第1出力信号を出力すると共に、前記利得可変増幅器の第3出力信号より帯域可変帯域制限フィルタの第3出力信号を出力する帯域可変帯域制限フィルタと、前記第1制御信号に対応した第2−1ローカル発振信号及び前記第3制御信号に対応した第2−3ローカル発振信号を出力する第2周波数シンセサイザと、第1無線通信システム用及び第3無線通信システム用の共通出力端子と、前記帯域可変帯域制限フィルタの第1出力信号と前記第2−1ローカル発振信号とにより周波数変換した信号、または前記帯域可変帯域制限フィルタの第3出力信号と前記第2−3ローカル発振信号とにより周波数変換した信号のいずれか一方を前記共通出力端子へ出力する周波数変換器を備える無線送信機を提供する。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0030】
(第1の実施形態)
(第1の具体例:HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAとπ/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPDC(800MHz)の2つの無線通信システムで利用できる「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機)
図1は、第1の実施形態の第1の具体例に係るマルチモード無線送信機のブロック図である。本送信機は、「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機である。
【0031】
図中、1,2はIチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子、3は第1の周波数シンセサイザ(以下、周波数シンセサイザを単にシンセサイザという)、4は直交変調器、8は周波数変換器、9は第2のシンセサイザ、11は第1のIF用利得可変増幅器、12は第1のIF用帯域通過フィルタ、13は「Super-Heterodyne」信号出力端子、14は第1のRF用利得可変増幅器、15は第1のRF用帯域通過フィルタ、16は第1の「Direct-Conversion」用信号出力端子、18は第2の直交変調器出力信号切り分け手段、100はデジタル信号処理部、101はデジタル信号処理部の制御端子である。
【0032】
この制御端子101からの制御信号線(点線で表示)は第1のシンセサイザ3、第2のシンセサイザ9及び第2の直交変調器出力信号切り分け手段18に接続されている。さらに、「Super-Heterodyne」信号出力端子13の後段には、ドライバアンプ、フィルタ、電力増幅器が続き、第1の「Direct-Conversion」用信号出力端子16の後段には、ドライバアンプ、帯域通過フィルタ、電力増幅器が続き、その後、専用又は共用のアンテナ(不図示)が続く。
【0033】
この第1の具体例の特徴は、従来、「Super-Heterodyne」用と「Direct-Conversion」用にそれぞれ別々に設けられていた直交変調器を、それぞれの直交変調器の機能を併せ持つ1つの直交変調器4を用い、「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」で共有することである。
【0034】
この第1の具体例を用いることにより、送信機構成が従来のもの(直交変調器が無線通信システム毎に設けられていたもの)に比べて、より小型、簡素化することが出来、送信機の大きさや消費電流の低下が実現できる。尚、この第1の具体例の動作説明については、後述する第3の具体例を参考していただき、ここでは省略させていただく。
【0035】
(第2の具体例:GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900とHPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAの2つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」を組み合わせた送信機)図2は、第1の実施形態の第2の具体例に係るマルチモード無線送信機のブロック図である。本送信機は、「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」を組み合わせた送信機である。
【0036】
図中、1,2はIチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子、3は第1のシンセサイザ、4は直交変調器、5は位相比較器、6はループフィルタ、7は第1の電圧制御発振器、8は周波数変換器、9は第2のシンセサイザ、10は第1の「Translation Loop」信号出力端子、11は第1のIF用利得可変増幅器、12は第1のIF用帯域通過フィルタ、13は「Super-Heterodyne」信号出力端子、17は第1の直交変調器出力信号切り分け手段、100はデジタル信号処理部、101はデジタル信号処理部の制御端子である。
【0037】
この制御端子101からの制御信号線(点線で表示)は第1のシンセサイザ3、第2のシンセサイザ9及び第2の直交変調器出力信号切り分け手段18に接続されている。さらに、第1の「Translation Loop」信号出力端子10の後段には、フィルタ、電力増幅器が続き、「Super-Heterodyne」信号出力端子13の後段には、ドライバアンプ、電力増幅器、アイソレータが続き、その後、専用又は共用のアンテナ(不図示)が続く。
【0038】
この第2の具体例の特徴は、従来、「Translation Loop」用と「Super-Heterodyne」用にそれぞれ別々に設けられていた周波数変換器および直交変調器を、それぞれの周波数変換器および直交変調器の機能を併せ持つ1つの周波数変換器8および直交変調器4を用い、「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」で共有することである。
【0039】
この第2の具体例を用いることにより、送信機構成が従来のもの(直交変調器及び周波数変換器が無線通信システム毎に設けられていたもの)に比べて、より小型、簡素化することが出来、送信機の大きさや消費電流の低下が実現できる。尚、この第2の具体例の動作説明については、後述する第3の具体例を参考していただき、ここでは省略させていただく。
【0040】
(第3の具体例;GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900とHPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAとπ/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPDC(800MHz)の3つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機)
図3は、本発明の第1の実施形態の第3の具体例に係るマルチモード無線送信機のブロック図である。本送信機は、「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機である。
【0041】
図中、1,2はIチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子、3は第1のシンセサイザ、4は直交変調器、5は位相比較器、6はループフィルタ、7は第1の電圧制御発振器、8は周波数変換器、9は第2のシンセサイザ、10は第1の「Translation Loop」信号出力端子、11は第1のIF用利得可変増幅器、12は第1のIF用帯域通過フィルタ、13は「Super-Heterodyne」信号出力端子、14は第1のRF用利得可変増幅器、15は第1のRF用帯域通過フィルタ、16は第1の「Direct-Conversion」用信号出力端子、17は第1の直交変調器出力信号切り分け手段、18は第2の直交変調器出力信号切り分け手段、100はデジタル信号処理部、101はデジタル信号処理部の制御端子である。
【0042】
この制御端子101からの制御信号線(点線で表示)は第1のシンセサイザ3、第2のシンセサイザ9、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17及び第2の直交変調器出力信号切り分け手段18に接続されている。さらに、第1の「Translation Loop」信号出力端子10の後段にはフィルタ、電力増幅器が続き、「Super-Heterodyne」信号出力端子13の後段にはドライバアンプ、電力増幅器、アイソレータが続き、第1の「Direct-Conversion」用信号出力端子16の後段には、ドライバアンプ、帯域通過フィルタ、電力増幅器が続き、その後、専用又は共用のアンテナ(不図示)に接続されている。
【0043】
この第3の具体例の特徴は、従来、「Translation Loop」用、「Super-Heterodyne」用及び「Direct-Conversion」用にそれぞれ別々に設けられていた直交変調器を、それぞれの直交変調器の機能を併せ持つ1つの直交変調器4を用い、「Translation Loop」、「Super-Heterodyne」及び「Direct-Conversion」で共有することであり、また、従来、「Translation Loop」用と「Super-Heterodyne」用にそれぞれ別々に設けられていた周波数変換器を、それぞれの周波数変換器の機能を併せ持つ1つの周波数変換器8を用い、「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」で共有することである。
【0044】
この第3の具体例を用いることにより、送信機構成が従来のものに比べて、より小型、簡素化することが出来、送信機の大きさや消費電流の低下が実現できる。
【0045】
ここで本発明の第1の実施形態の送信機において用いられる周波数変換器8には、入力および出力信号としてIF信号からRF信号までに対して正しく動作する広い入出力周波数範囲を持つ周波数変換器が用いられる。尚、この周波数変換器8の構成例については後述する。
【0046】
また、第1のシンセサイザ3および第2のシンセサイザ9は、出力する第1および第2のLO信号の周波数を必要な値に設定できるものが用いられる。
【0047】
次に第3の具体例の動作について簡単に説明する。
【0048】
デジタル信号処理部100よりIチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子1,2を介して、直交変調器4にベースバンド信号が入力される。
【0049】
デジタル信号処理部100は、入力されるベースバンド信号が「Translation Loop」または「Super-Heterodyne」または「Direct-Conversion」のいずれの送信機構成に適した無線通信システムの信号であるか知っている。そして、デジタル信号処理部100の制御端子101からの制御信号(点線で表示)に応じて、第1のシンセサイザ3及び第2のシンセサイザ9のLO信号の周波数を変えることができ、また、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17及び第2の直交変調器出力信号切り分け手段18の切り分けを制御できるので、本送信部の動作は決定される。
【0050】
すなわち、入力されるベースバンド信号が「Translation Loop」に適した無線通信システムの信号であった場合、IチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子1,2と第1のシンセサイザ3と直交変調器4と位相比較器5とループフィルタ6と第1の電圧制御発振器7と周波数変換器8と第2のシンセサイザ8と第1の「Translation Loop」信号出力端子10とを用いることで「Translation Loop」として動作する。
【0051】
また、入力されるベースバンド信号が「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムの信号であった場合、IチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子1,2と第1のシンセサイザ3と直交変調器4と第1のIF用利得可変増幅器11と第1のIF用帯域通過フィルタ12と周波数変換器8と第2のシンセサイザ9と「Super-Heterodyne」信号出力端子13とを用いることで「Super-Heterodyne」として動作する。
【0052】
また、入力されるベースバンド信号が「Direct-Conversion」に適した無線通信システムの信号であった場合、IチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子1,2と第1のシンセサイザ3と直交変調器4と第1のRF用利得可変増幅器14と第1のRF用帯域通過フィルタ15と第1の「Direct-Conversion」用信号出力端子16とを用いることで「Direct-Conversion」として動作する。
【0053】
以下、第3の具体例の動作について具体的に説明するために、1例として、「Translation Loop」に適した無線通信システムであるGSM900と、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムであるW-CDMAと、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムであるPDC(800MHz)との3つの無線通信システムで利用した場合について詳細に述べる。なお、本送信機の詳細な動作説明を行うために、下記の表1のような具体的な周波数構成を用いることにする。
【0054】
【表1】
Figure 0003816356
【0055】
(GSM900で利用する場合)
デジタル信号処理部100より、互いに90度位相のずれたIチャネルおよびQチャネルのGSM900のベースバンド信号が、IチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子1,2を介して、直交変調器4に入力される。GSM900のベースバンド信号は、直交変調器4にて第1のシンセサイザ3から出力される、周波数95MHzの第1のLO信号と乗算され、周波数95MHzの第1のIF信号に周波数変換される。
【0056】
周波数変換されたGSM900の第1のIF信号は、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17を通り、位相比較器5に入力される。
【0057】
この時、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17として、具体的には信号経路を切り換えるスイッチや周波数により通過経路を切り分けるダイプレクサ等を用いることが出来る。
【0058】
一方、周波数変換器8には第1の電圧制御発振器7より出力されるRF発振信号と、第2のシンセサイザ9より出力される第2のLO信号とが入力される。第1の電圧制御発振器7は、ループフィルタ6から供給される電圧の値に応じた発振周波数のRF発振信号を出力する。
【0059】
ここで、周波数変換器8に入力される2つの信号の周波数は、それぞれRF発振信号は880〜915MHz、第2のLO信号はRF発振信号より95MHz高いまたは低い、975〜1010MHzまたは785〜820MHzの範囲内の周波数である。
【0060】
この時、高いまたは低い周波数のうち、どちらの周波数を用いてもよい。
【0061】
周波数変換器8では、これら2つの信号の乗算が行われ、2つの信号の周波数差である周波数95MHzの第2のIF信号が生成され、位相比較器5に出力される。
【0062】
位相比較器5では直交変調器4から出力される第1のIF信号と、周波数変換器8から出力される第2のIF信号の位相差を検出し、その差に応じた電圧を出力する。位相比較器5に入力されるこれら2つの信号の位相が完全に等しい場合は、位相比較器5よりループフィルタ6へ出力される電圧値はある一定値となり、第1の電圧制御発振器7から出力されるRF発振信号の周波数もそのままの一定値となる。しかし、2つのIF信号間に位相差がある場合は、位相比較器5より第1の電圧制御発振器7へ出力される電圧の値が変化し、位相比較器5に入力される2つのIF信号の周波数が等しくなるように第1の電圧制御発振器7から出力されるRF発振信号の周波数が変化する。
【0063】
そして、第1の電圧制御発振器7より出力されるRF発振信号は、第1の「Translation Loop」信号出力端子10から出力される。
(W-CDMAで利用する場合)
デジタル信号処理部100より、互いに90度位相のずれたIチャネルおよびQチャネルのW-CDMAのベースバンド信号が、IチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子1,2を介して、直交変調器4に入力される。W-CDMAのベースバンド信号は、直交変調器4にて第1のシンセサイザ3から出力される周波数380MHzの第1のLO信号と乗算され、周波数380MHzのIF信号に周波数変換される。そして、直交変調器4から出力されたW-CDMAのIF信号は、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17、第2の直交変調器出力信号切り分け手段18を通り、第1のIF用利得可変増幅器11に入力される。この第1のIF用利得可変増幅器11には、周波数380MHzで帯域幅3.84MHzの信号をある限られた範囲内で自由に利得を調整して増幅できるような増幅器が用いられる。
【0064】
この時、第2の直交変調器出力切り分け手段18として、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17と同様に、具体的には信号経路を切り換えるスイッチや周波数により通過経路を切り分けるダイプレクサ等が用いられる。
【0065】
第1のIF用利得可変増幅器11より出力されたW-CDMAのIF信号は、第1のIF用帯域通過フィルタ12を通過し、不要な信号が除去された後、周波数変換器8へ入力される。この第1のIF用帯域通過フィルタ12には、周波数380MHzで通過帯域幅3.84MHzの信号は通過させ、その他の信号は減衰させる特性を持つフィルタが用いられる。
【0066】
周波数変換器8では、第1のIF用帯域通過フィルタ12より出力されたW-CDMAのIF信号と第2のシンセサイザ9より出力された第2のLO信号が入力される。
【0067】
この時、周波数変換器8に入力される第2のLO信号の周波数は、W-CDMAのRF出力信号周波数1920〜1980MHzより380MHz高いまたは低い、2300〜2360MHzまたは1540〜1600MHzである。この時、どちらの周波数を用いてもよい。
【0068】
そして周波数変換器8は、入力されたW-CDMAのIF信号の周波数が周波数変換後に1920〜1980MHzの範囲となるように、これら2つの信号の乗算を行い、W-CDMAのRF信号を出力する。
【0069】
そして、周波数変換器8から出力されたW-CDMAのRF信号は、「Super-Heterodyne」用信号出力端子13より出力される。
【0070】
(PDC(800MHz)で利用する場合)
デジタル信号処理部100より、互いに90度位相のずれたIチャネルおよびQチャネルのPDC(800MHz)のベースバンド信号が、IチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子1,2を介して、直交変調器4に入力される。PDC(800MHz)のベースバンド信号は、直交変調器4にて第1のシンセサイザ3から出力される、周波数がPDC(800MHz)のRF出力信号周波数887〜958MHzに等しい第1のLO信号と乗算され、RF信号に周波数変換される。
【0071】
そして、直交変調器4から出力されたPDC(800MHz)のRF信号は、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17、第2の直交変調器出力信号切り分け手段18を通り、第1のRF用利得可変増幅器14に入力される。この第1のRF用利得可変増幅器には、周波数887〜958MHzで帯域幅25kHzの信号をある限られた範囲内で自由に利得を調整して増幅できるような増幅器が用いられる。
【0072】
第1のRF用利得可変増幅器14では、入力されたPDC(800MHz)のRF信号を増幅し、第1のRF用帯域通過フィルタ15に出力する。そして、第1のRF用帯域通過フィルタ15に入力されたPDC(800MHz)のRF信号は不要な信号が除去された後、第1の「Direct-Conversion」用信号出力端子16から出力される。この第1のRF用帯域通過フィルタ15には、周波数887〜958MHzで帯域幅25kHzの信号を通過させ、それ以外の信号を減衰させる特性を持つフィルタが用いられる。
【0073】
以上のように、第3の具体例は、従来、GSM用とW-CDMA用とPDC(800MHz)用でそれぞれ別々に設けられていた直交変調器および周波数変換器を共用することにより、送信部の構成要素数を減らしつつ、「Translation Loop」または「Super-Heterodyne」または「Direct-Conversion」として動作することが可能である送信機であり、この送信機を用いることにより、小型かつ軽量な「マルチモード無線機」の送信機を実現することが可能となる。
【0074】
なお、本発明の第1の実施形態の動作説明において、「Translation Loop」に適した無線通信システムとしてGSM900、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムとしてW-CDMA、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムとしてPDC(800MHz)を用いたが、無線方式および無線通信システムの組み合わせが動作説明で用いた組み合わせと異なる場合があってもよい。
【0075】
(周波数変換器8の具体例)
以下では、周波数変換器8について概念レベル、回路レベルの順に説明する。
【0076】
図4は、周波数変換器8の基本概念図である。高周波入力信号端子RXin(RXinに図3の第1電圧制御発振器7からの出力信号が入力する)と低周波入力信号端子TXin(TXinに図3の第1のIF用帯域通過フィルタ12からの出力信号が入力する)の加算を加算器ADDで行った後、周波数変換器MIXに入力する。一方、ローカル信号LO(図3の第2のシンセサイザ9から出力される信号に相当)は周波数変換器MIXのローカル入力部に入力される。周波数変換器MIXの出力端子41に入力信号の周波数変換が行われた結果が出力される。出力端子41は高周波出力端子TXout(TXoutは図3の「Super-Heterodyne」信号出力端子13に接続される)に接続されるとともに、緩衝増幅器BUFFに入力される。BUFFの出力端子は低周波出力端子RXout(RXoutは図3の移相比較器5に接続される)に接続される。図には示していないが、TXoutはハイパスフィルタまたはバンドパスフィルタを介して高周波成分のみが取り出され、RXoutはローパスフィルタまたはバンドパスフィルタを介して低周波成分のみが取り出されるることになる。BUFFは、RXoutの後に接続されるフィルタの特性がMIXの出力端子41に影響を与えないようにするためのものである。また、この周波数変換器をTDD(Time Division Duplex)システムに応用するものであれば、TXoutの後にはフィルタは不要であっても良い。
【0077】
図5は、周波数変換器8の一例を示す回路構成図である。図4で示した信号の加算部とLO信号との乗算部のみを示したものである。図5で示していない図4で示した緩衝増幅器BUFFは、たとえばエミッタホロワ回路で簡単に実現できるので、ここでは省略する。以下に回路の接続を示す。
【0078】
トランジスタQ100のエミッタ端子は高周波入力信号端子RXinに接続されるとともに、抵抗R100を介して接地される。ベース端子は低周波入力信号端子TXinに接続され、コレクタ端子はトランジスタQ101、Q102からなる差動ペアトランジスタの共通エミッタ端子に接続される。
【0079】
Q101のベース端子はローカル入力端子LOに接続され、コレクタ端子は出力端子OUTに接続されるとともに負荷抵抗R101を介して電源端子VDDに接続される。Q102のベース端子はローカル入力端子LO/に接続され、コレクタ端子は出力端子OUT/に接続されるとともに負荷抵抗R102を介して電源VDDに接続される。
【0080】
差動ペアトランジスタは、ローカル信号に応じてQ100のコレクタ端子に流れる電流を抵抗R101か、あるいは抵抗102に切り換えて流す動作を行うものである。
【0081】
TXin信号とRXin信号の加算はトランジスタQ100と抵抗R100で行なう。ベースに入力されたTXin信号は、トランジスタQ100、抵抗R100からなる線形な電圧電流変換回路により電流に変換され、トランジスタQ100のコレクタ端子に出力される。一方、Q100のエミッタ端子に入力されたRXin信号はエミッタ端子からみたトランジスタQ100の入力インピーダンスの逆数と抵抗R100の抵抗値の逆数の比に電流が分流され、コレクタ端子にはエミッタ端子に入力された電流がほぼ利得1で出力される。したがって、トランジスタQ100のコレクタ端子にはTXin信号に比例した電流とRXin信号に比例した電流が加算されて出力されることになる。
【0082】
(第2の実施形態;GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900及びDCS(Digital Communication System)1800(1800MHz)と、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMA及びπ/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPHSと、PDC(800MHz帯)及びPDC(1500MHz)との6つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機)
図6は、本発明の第2の実施形態に係るマルチモード無線送信機のブロック図であり、第1の実施形態の第3の具体例の変形例である。
【0083】
すなわち、「Translation Loop」に適したもう1つの無線通信システムであるDCS1800でも利用できるようにGSM900/DCS1800用デュアルモード電圧制御発振器を使用し、「Super-Heterodyne」に適したもう1つの無線通信システムであるPHSでも利用できるように「Super-Heterodyne」の信号系統をもう1つ追加し、「Direct-Conversion」に適したもう1つの無線通信システムであるPDC(1500MHz)でも利用できるように「Direct-Conversion」の信号系統をもう1つ追加した場合である。
【0084】
図中、1〜18は図3と同様であり、図3を参照していただき、ここでは説明を省略する。19は第2の電圧制御発振器、20は第1および第2の電圧制御発振器を内蔵したデュアルモード発振器、21は第2の「Translation Loop」信号出力端子、22は第2のIF用利得可変増幅器、23は第2のIF用帯域通過フィルタ、24は第2のRF用利得可変増幅器、25は第2のRF用帯域通過フィルタ、26は第2の「Direct-Conversion」信号出力端子、27は第3の直交変調器出力信号切り分け手段、28は第4の直交変調器出力信号切り分け手段である。
【0085】
第3の直交変調器出力信号切り分け手段27及び第4の直交変調器出力信号切り分け手段28はデジタル信号処理部の制御端子101からの制御信号線(点線で表示)が接続されており、制御信号に応じて切り分けが可能である。
【0086】
以下、本発明の第2の実施形態の動作について具体的に説明するために、1例として、「Translation Loop」に適した無線通信システムであるGSM900およびDCS1800と、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムであるW-CDMAおよびPHSと、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムであるPDC(800MHz)およびPDC(1500MHz帯)との6つの無線通信システムで利用した場合について具体的に述べる。
【0087】
なお、本送信機の具体的な動作説明を行うに際し、下記の表2ような周波数構成を用いることにする。
【0088】
【表2】
Figure 0003816356
【0089】
(GSM900およびDCS1800で利用する場合)
デジタル信号処理部100より、互いに90度位相のずれたIチャネルおよびQチャネルのGSM900およびDCS1800のベースバンド信号が、IチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子1,2を介して、直交変調器4に入力される。GSM900およびDCS1800のベースバンド信号は、直交変調器4にて第1のシンセサイザ3から出力される、周波数95MHzの第1のLO信号と乗算され、周波数95MHzの第1のIF信号に周波数変換される。
【0090】
そして、直交変調器4から出力された周波数95MHzの第1のIF信号は、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17を通り、位相比較器5に入力される。
【0091】
一方、周波数変換器8には、第1および第2の電圧制御発振器7,19を内蔵したデュアルモード発振器より出力されるGSM900またはDCS1800のRF発振信号と、第2のシンセサイザ9より出力される第2のLO信号とが入力される。
【0092】
ここで、第1および第2の電圧制御発振器を内蔵したデュアルモード発振器20は、送信すべき信号がGSM900のものかDCS1800のものかにより、内蔵している第1および第2の電圧制御発振器7,19を切り換え、ループフィルタ6から供給される電圧の値に応じた発振周波数のRF発振信号を出力する。
【0093】
ここでは、本発明の第2の実施形態の具体的な説明を行うために第1および第2の電圧制御発振器を内蔵したデュアルモード発振器20を1例に挙げているが、第1および第2の電圧制御発振器を内蔵したデュアルモード発振器20の代わりに、GSM900用の電圧制御発振器とDCS1800用の電圧制御発振器を使い、スイッチ等の切り換え手段により切り換える方法等を用いてもよい。
【0094】
ここで、周波数変換器8に入力される2つの信号の周波数は、GSM900の場合、それぞれRF発振信号が880〜915MHzの範囲内の周波数であり、第2のLO信号はRF発振信号より95MHz高いまたは低い、975〜1010MHzまたは785〜820MHzの範囲内の周波数である。また、DCS1800の場合、それぞれRF発振信号が1710〜1785MHzの範囲内の周波数であり、第2のLO信号はRF発振信号より95MHz高いまたは低い、1805〜1880MHzまたは1615〜1690MHzの範囲内の周波数である。
【0095】
この時、GSM900およびDCS1800のどちらの場合においても、第2のLO信号の周波数に関して高いまたは低い周波数のうち、どちらの周波数を用いてもよい。
【0096】
周波数変換器8では、これら2つの信号の乗算が行われ、周波数95MHzの第2のIF信号が生成され、位相比較器5に出力される。
【0097】
位相比較器5では、直交変調器4から出力される第1のIF信号と、周波数変換器8から出力される第2のIF信号の位相差を検出し、その差に応じた電圧を出力する。位相比較器5に入力されるこれら2つの信号の位相が完全に等しい場合は、位相比較器5より出力される電圧値はある一定値となり、第1および第2の電圧制御発振器を内蔵したデュアルモード発振器20から出力されるRF発振信号の周波数もそのままの一定値となる。しかし、2つの信号に位相差がある場合は、位相比較器5より第1および第2の電圧制御発振器を内蔵したデュアルモード発振器20へ出力される電圧の値が変化し、位相比較器5に入力される2つのIF信号の周波数が等しくなるように第1および第2の電圧制御発振器を内蔵したデュアルモード発振器20から出力されるRF発振信号の周波数が変化する。
【0098】
そして、第1および第2の電圧制御発振器を内蔵したデュアルモード発振器20より出力されるRF発振信号は、送信すべき信号がGSM900またはDCS1800のいずれかに応じて、第1の「Translation Loop」信号出力端子10、または第2の「Translation Loop」信号出力端子21から出力される。
【0099】
(W-CDMAおよびPHSで利用する場合)
デジタル信号処理部100より、互いに90度位相のずれたIチャネルおよびQチャネルのW-CDMAおよびPHSのベースバンド信号が、IチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子1,2を介して、直交変調器4に入力される。W-CDMAおよびPHSのベースバンド信号は、直交変調器4にて第1のシンセサイザ3から出力される第1のLO信号と乗算され、W-CDMAおよびPHSのIF信号に周波数変換される。この時、第1のシンセサイザ3から出力される第1のLO信号の周波数は、W-CDMAおよびPHSのIF信号周波数に等しい。すなわち、送信すべき信号がW-CDMAの場合、第1のLO信号の周波数は380MHzであり、送信すべき信号がPHSの場合、第1のLO信号の周波数は190MHzである。
【0100】
直交変調器4から出力されたW-CDMAおよびPHS のIF信号は、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17、第2の直交変調器出力信号切り分け手段18を通り、第3の直交変調器出力信号切り分け手段27に入力される。この時、第3の直交変調器出力信号切り分け手段27として、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17、第2の直交変調器出力信号切り分け手段18と同様に、具体的には信号経路を切り換えるスイッチや周波数により通過経路を切り分けるダイプレクサ等が用いられる。
【0101】
第3の直交変調器出力信号切り分け手段27に入力されたW-CDMAおよびPHSのIF信号は、送信すべき信号がW-CDMAの信号かPHSの信号かにより、第1のIF用利得可変増幅器11または第2のIF用利得可変増幅器22に入力され、電力増幅される。この第1のIF用利得可変増幅器11には、周波数380MHzで帯域幅3.84MHzの信号をある限られた範囲内で自由に利得を調整して増幅できるような増幅器が用いられ、第2のIF用利得可変増幅器22には、周波数190MHzで帯域幅384kHzの信号をある限られた範囲内で自由に利得を調整して増幅できるような増幅器が用いられる。
【0102】
第1のIF用利得可変増幅器11または第2のIF用利得可変増幅器22から出力されたW-CDMAおよびPHSのIF信号は、それぞれ第1のIF用帯域通過フィルタ12および第2のIF用帯域通過フィルタ23に入力される。この第1のIF用帯域通過フィルタ12には、周波数380MHzで通過帯域幅3.84MHzの信号は通過させ、その他の信号は減衰させる特性を持つフィルタが用いられ、第2のIF用帯域通過フィルタ23には、周波数190MHzで通過帯域幅384kHzの信号は通過させ、その他の信号は減衰させる特性を持つフィルタが用いられる。
【0103】
第1のIF用帯域通過フィルタ12および第2のIF用帯域通過フィルタ23に入力されたW-CDMAおよびPHSのIF信号は、不要な信号が除去された後、それぞれ周波数変換器8へ入力される。
【0104】
ここで、本発明の具体的な説明のために、仮に、第1のIF用利得可変増幅器11および第1のIF用帯域通過フィルタ12はW-CDMA用、第2のIF用利得可変増幅器22および第2のIF用帯域通過フィルタ23はPHS用にそれぞれ設計されているものとする。
【0105】
ここで、第1のIF用利得可変増幅器11および第1のIF用帯域通過フィルタ12がPHS用、第2のIF用利得可変増幅器22および第2のIF用帯域通過フィルタ23がW-CDMA用にそれぞれ設計されていてもよい。
【0106】
周波数変換器8では、第1のIF用帯域通過フィルタ12および第2のIF用帯域通過フィルタ23より出力されたW-CDMAおよびPHSのIF信号と第2のシンセサイザ9より出力された第2のLO信号が入力される。
【0107】
ここで第2のLO信号の周波数は、送信すべき信号がW-CDMAの信号である場合、RF出力信号周波数1920〜1980MHzより380MHz高いまたは低い、2300〜2360MHzまたは1540〜1600MHzであり、送信すべき信号がPHSの信号である場合、RF出力信号周波数1894〜1919MHzより190MHz高いまたは低い、2084〜2109MHzまたは1704〜1729MHzである。またこの時、W-CDMAおよびPHSのいずれの場合においても、どちらの周波数を用いてもよい。
【0108】
そして周波数変換器8から出力されるRF信号の周波数は、送信すべき信号がW-CDMAの場合1920〜1980MHz、PHSの場合は1894〜1919MHzの範囲内となるように、これら2つの信号の乗算が行われる。
【0109】
そして、周波数変換器8で周波数変換されたW-CDMAおよびPHSのRF出力信号は、「Super-Heterodyne」用信号出力端子13から出力される。
【0110】
(PDC(800MHz)およびPDC(1500MHz)で利用する場合)
デジタル信号処理部100より、互いに90度位相のずれたIチャネルおよびQチャネルのPDC(800MHz)およびPDC(1500MHz)のベースバンド信号が、IチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子1,2を介して、直交変調器4に入力される。PDC(800MHz)およびPDC(1500MHz)のベースバンド信号は、直交変調器4にて第1のシンセサイザ3から出力される第1のLO信号と乗算され、PDC(800MHz)およびPDC(1500MHz)のRF信号に周波数変換される。ここで、第1のLO信号の周波数は、PDC(800MHz)の場合887〜958MHzの範囲、PDC(1500MHz)の場合1429〜1453MHzの範囲である。
【0111】
そして、直交変調器4から出力されたPDC(800MHz)およびPDC(1500MHz)のRF信号は、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17、第2の直交変調器出力信号切り分け手段18を通り、さらに第4の直交変調器出力信号切り分け手段28に入力される。
【0112】
この時、第4の直交変調器出力信号切り分け手段28として、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17、第2の直交変調器出力信号切り分け手段18と同様に、具体的には信号経路を切り換えるスイッチや周波数により通過経路を切り分けるダイプレクサが用いられる。
【0113】
第4の直交変調器出力信号切り分け手段28から出力されたPDC(800MHz)およびPDC(1500MHz)のRF信号は、第1のRF用利得可変増幅器14または第2のRF用利得可変増幅器24に入力され、電力増幅される。この第1のRF用利得可変増幅器14には、周波数887〜958MHzで帯域幅25kHzの信号をある限られた範囲内で自由に利得を調整して増幅できるような増幅器が用いられ、第2のRF用利得可変増幅器24には、周波数1429〜1453MHzで帯域幅25kHzの信号をある限られた範囲内で自由に利得を調整して増幅できるような増幅器が用いられる。
【0114】
第1のRF用利得可変増幅器14または第2のRF用利得可変増幅器24より出力されたPDC(800MHz)およびPDC(1500MHz)のRF信号は、第1のRF用帯域通過フィルタ15または第2のRF用帯域通過フィルタ25を通過し、不要な信号が除去される。この第1のRF用帯域通過フィルタ15には、周波数887〜958MHzで帯域幅25kHzの信号を通過させ、それ以外の信号を減衰させる特性を持つフィルタが用いられ、第2のRF用帯域通過フィルタ25には、周波数1429〜1453MHzで帯域幅25kHzの信号を通過させ、それ以外の信号を減衰させる特性を持つフィルタが用いられる。
【0115】
第1のRF用帯域通過フィルタ15または第2のRF用帯域通過フィルタ25から出力されたPDC(800MHz)およびPDC(1500MHz)のRF信号は、第1の「Direct-Conversion」用信号出力端子16または第2の「Direct-Conversion」用信号出力端子26から出力される。
【0116】
以上のように、第2の実施形態は、従来、GSM900およびDCS1800用とW-CDMA用とPHS用とPDC(800MHz)用とPDC(1500MHz)とで、それぞれ別々に設けられていた直交変調器および周波数変換器を共用することで、構成要素数を減らしつつ、「Translation Loop」または「Super-Heterodyne」または「Direct-Conversion」として動作することが可能な送信機であり、本送信機を用いることにより、小型かつ軽量な「マルチモード無線機」の送信機を実現することが可能となる。
【0117】
なお、本発明の第2の実施形態の動作説明において「Translation Loop」に適した無線通信システムとしてGSM900とDCS1800、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムとしてW-CDMAとPHS、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムとしてPDC(800MHz)とPDC(1500MHz)を用いた場合について説明を行ったが、無線方式および無線通信システムの組み合わせが動作説明で用いた組み合わせと異なる場合であってもよい。
【0118】
(第3の実施形態;GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900およびDCS1800と、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAおよびπ/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPHSと、PDC(800MHz帯)およびPDC(1500MHz帯)との6つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機であり、「Super-Heterodyne」におけるIF用利得可変増幅器を2つのシステムで共用した送信機)
図7は、本発明の第3の実施形態に係るマルチモード無線送信機のブロック図であり、第2の実施形態の変形例である。
【0119】
すなわち、「Super-Heterodyne」に適した2つの無線通信システムであるW-CDMAとPHSで、IF用利得可変増幅器を共用することを特徴とする送信機である。
【0120】
図中、1〜29については図6と同様であり、図6を参照していただき、ここでは説明を省略する。29は第3のIF用利得可変増幅器、30は第1のIF用利得可変増幅器出力信号切り分け手段である。
【0121】
第1のIF用利得可変増幅器出力信号切り分け手段30はデジタル信号処理部の制御端子101からの制御信号(通信方式指定信号)線(図中、点線で表示)が接続されており、制御信号に応じて切り分けが可能である。
【0122】
以下、本発明の第3の実施形態の動作について具体的に説明するために1例として、「Translation Loop」に適した無線通信システムであるGSM900およびDCS1800と、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムであるW-CDMAおよびPHSと、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムであるPDC(800MHz)およびPDC(1500MHz帯)との6つの無線通信システムで利用した場合について詳細に述べる。
【0123】
第3の実施形態の動作が第2の実施形態の動作と異なる点は「Super-Heterodyne」を用いた動作に関してのみであるので、ここではこの異なる点のみ説明する。他の動作に関しては第2の実施形態を参照していただき、ここでは説明を省略する。
【0124】
また本発明の第3の実施形態の具体的な動作説明を行うに際し、下記の表3のような周波数構成を用いることにする。
【0125】
【表3】
Figure 0003816356
【0126】
デジタル信号処理部100より、互いに90度位相のずれたIチャネルおよびQチャネルのW-CDMAおよびPHSのベースバンド信号が、第2の直交変調器出力信号切り分け手段18に入力されるまでは、本発明の第1の実施形態と同様である。
【0127】
第2の直交変調器出力信号切り分け手段18から出力されたW-CDMAおよびPHSのIF信号は、W-CDMAおよびPHSの両方で共用できるように設計された第3のIF用利得可変増幅器29に入力される。この第3のIF用利得可変増幅器29は、周波数190MHz〜380MHzで帯域幅384kHz〜3.84MHzの信号をある限られた範囲内で自由に利得を調整して増幅できる増幅できる増幅器が用いられる。
【0128】
第3のIF用利得可変増幅器29に入力されたW-CDMAおよびPHSのIF信号は、第1のIF用利得可変増幅器出力信号切り換え手段30に入力される。第1のIF用利得可変増幅器出力信号切り換え手段30では、入力されたIF信号がW-CDMAの信号かPHSの信号かにより、第1のIF用帯域通過フィルタ12または第2のIF用帯域通過フィルタ23に入力される。
【0129】
そして、第1のIF用帯域通過フィルタ12および第2のIF用帯域通過フィルタ23に入力されたW-CDMAおよびPHSのIF信号は、不要な信号が除去された後、周波数変換器8に入力される。この第1のIF用帯域通過フィルタ12には、周波数380MHzで通過帯域幅3.84MHzの信号は通過させ、その他の信号は減衰させる特性を持つフィルタが用いられ、第2のIF用帯域通過フィルタ23には、周波数190MHzで通過帯域幅384kHzの信号は通過させ、その他の信号は減衰させる特性を持つフィルタが用いられる。
【0130】
ここで、本発明の具体的な説明のために、仮に、第1のIF用帯域通過フィルタ12がW-CDMA用に設計されたIF用帯域通過フィルタであり、第2のIF用帯域通過フィルタ23がPHS用に設計された帯域通過フィルタであるとする。ここで、第1のIF用帯域通過フィルタ12がPHS用に設計されたIF用帯域通過フィルタであり、第2のIF用帯域通過フィルタ23がW-CDMA用に設計された帯域通過フィルタであってもよい。
【0131】
周波数変換器8では、第1のIF用帯域通過フィルタ12および第2のIF用帯域通過フィルタ23より出力されたW-CDMAおよびPHSのIF信号と第2のシンセサイザ9より出力されたW-CDMAおよびPHSの第2のLO信号が入力される。
【0132】
ここでW-CDMAおよびPHSの第2のLO信号の周波数は、送信すべき信号がW-CDMAの信号である場合、RF出力信号周波数1920〜1980MHzより380MHz高いまたは低い、2300〜2360MHzまたは1540〜1600MHzであり、PHSの信号である場合は、RF出力信号周波数1894〜1919MHzより190MHz高いまたは低い、2084〜2109MHzまたは1704〜1729MHzである。
【0133】
この時、第2のLO信号として高いまたは低い周波数のどちらを用いてもよい。
【0134】
周波数変換器8では、周波数変換後の出力信号の周波数がW-CDMAなら1920〜1980MHz、PHSなら1894〜1919MHzの範囲内となるように、これら2つの信号の乗算が行われる。そして、周波数変換器8で周波数変換された出力信号は、「Super-Heterodyne」用信号出力端子13から出力される。
【0135】
以上のように、本発明の第3の実施形態は、従来、GSM900およびDCS1800用とW-CDMA用とPHS用とPDC(800MHz)用とPDC(1500MHz)とでそれぞれ別々に設けられていた直交変調器および周波数変換器を共用し、かつW-CDMA用とPHS用とで別々に設けられていたIF用利得可変増幅器を共用することで、構成要素を減らしつつ「Translation Loop」または「Super-Heterodyne」または「Direct-Conversion」として動作することが可能な送信機であり、本送信部を用いることで、小型かつ軽量な「マルチモード無線機」の送信機を実現することが可能となる。
【0136】
なお、ここでは「Translation Loop」に適した無線通信システムとしてGSM900およびDCS1800と、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムとしてW-CDMAおよびPHSと、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムとしてPDC(800MHz)およびPDC(1500MHz)を用いた場合について説明を行ったが、無線方式および無線通信システムの組み合わせが動作説明で用いた組み合わせと異なる場合であってもよい。
【0137】
(第4の実施形態;GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900およびDCS1800と、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAおよびπ/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPHSと、PDC(800MHz)及びPDC(1500MHz帯)と、BPSK(Binary PSK)変調方式を用いた無線通信システムであるN-CDMA(Narrow-band CDMA)との7つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機)
図8は、本発明の第4の実施形態に係るマルチモード無線送信機のブロック図であり、第3の実施形態の変形例である。
【0138】
すなわち、「Super-Heterodyne」に適したもう1つの無線通信システムであるN-CDMAでも利用できるように「Super-Heterodyne」の信号系統をもう1つ追加し、かつ「Super-Heterodyne」で用いるIF用利得可変増幅器を2つの無線通信システムで共用する場合である。
【0139】
図中、1〜30については、図6および図7と同様であり、図6および図7を参照していただき、ここでは説明を省略する。31は第3のIF用帯域通過フィルタである。
【0140】
以下、本発明の第4の実施形態の動作について具体的に説明するために、1例として、「Translation Loop」に適した無線通信システムであるGSM900およびDCS1800と、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムであるW-CDMA,PHSおよびN-CDMAと、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムであるPDC(800MHz)およびPDC(1500MHz帯)との7つの無線通信システムで利用した場合について述べる。
【0141】
第4の実施形態の動作が第2の実施形態の動作と異なる点は「Super-Heterodyne」を用いた動作に関してのみであるので、ここではこの異なる点のみ説明する。他の動作に関しては第2の実施形態を参照していただき、ここでは説明を省略する。
【0142】
本発明の第4の実施形態の具体的な動作説明を行うに際し、下記の表4のような周波数構成を用いることにする。
【0143】
【表4】
Figure 0003816356
【0144】
デジタル信号処理部100より、互いに90度位相のずれたIチャネルおよびQチャネルのW-CDMA、PHSおよびN-CDMAのベースバンド信号が、IチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子1,2を介して、直交変調器4に入力される。W-CDMA、PHSおよびN-CDMAのベースバンド信号は、直交変調器4にて第1のシンセサイザ3から出力されるW-CDMA,PHSおよびN-CDMAの第1のLO信号と乗算され、W-CDMA,PHSおよびN-CDMAのIF信号に周波数変換される。
【0145】
この時、第1のシンセサイザ3から出力される第1のLO信号の周波数は、W-CDMA,PHSおよびN-CDMAのIF信号周波数と等しい。すなわち、送信すべき信号がW-CDMAの場合、第1のLO信号の周波数は380MHzであり、送信すべき信号がPHSの場合、第1のLO信号の周波数は190MHzであり、送信すべき信号がN-CDMAの場合、第1のLO信号の周波数は260MHzである。
【0146】
直交変調器4から出力されたIF信号は、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17、第2の直交変調器出力信号切り分け手段18を通り、第3の直交変調器出力信号切り分け手段27に入力される。
【0147】
そして、第3の直交変調器出力信号切り分け手段27は、入力された信号がW-CDMAのものかPHSのものかN-CDMAのものかにより、信号を切り分け、第2のIF用利得可変増幅器22または、2つのシステムで共用出来るように設計された第3のIF用利得可変増幅器29に信号を入力する。
【0148】
ここで、本発明の具体的な動作の説明のために、仮に、第2のIF用利得可変増幅器22がPHS用に設計されており、第3のIF用利得可変増幅器29がW-CDMAとN-CDMAで共用できるように設計されているものとする。この第2のIF用利得可変増幅器22は、周波数190MHzで帯域幅384kHzの信号をある限られた範囲内で自由に利得を調整して増幅できる増幅できる増幅器が用いられ、第3のIF用利得可変増幅器29は、周波数260〜380MHzで帯域幅1.23MHz〜3.84MHzの信号をある限られた範囲内で自由に利得を調整して増幅できる増幅できる増幅器が用いられる。
【0149】
第3の直交変調器出力信号切り分け手段27に入力されたIF信号がPHSのIF信号であった場合、PHSのIF信号は第2のIF用利得可変増幅器22に入力され、増幅された後、第2のIF用帯域通過フィルタ23に入力される。この第2のIF用帯域通過フィルタ23には、周波数190MHzで通過帯域幅384kHzの信号は通過させ、その他の信号は減衰させる特性を持つフィルタが用いられる。そして、不要な信号が除去された後、周波数変換器8に入力される。
【0150】
一方、第3の直交変調器出力信号切り分け手段27に入力されたIF信号がW-CDMAおよびN-CDMAのIF信号であった場合、W-CDMAおよびN-CDMAの信号は第3のIF用利得可変増幅器29に入力され、増幅された後、第1のIF用利得可変増幅器出力信号切り換え手段30に入力される。
【0151】
第1のIF用利得可変増幅器出力信号切り換え手段30に入力されたW-CDMAおよびN-CDMAの信号は、W-CDMAの信号かN-CDMAの信号かにより、第1のIF用帯域通過フィルタ12または第3のIF用帯域通過フィルタ31に入力される。
【0152】
ここで、本発明の具体的な説明のために、第1のIF用帯域通過フィルタ12がW-CDMA用に設計されたものであり、第3のIF用帯域通過フィルタ31がN-CDMA用に設計されたものであると仮定する。ここで、第1のIF用帯域通過フィルタ12がN-CDMA用に設計されたものであり、第3のIF用帯域通過フィルタ31がW-CDMA用に設計されたものであってもよい。この第1のIF用帯域通過フィルタ12には、周波数380MHzで通過帯域幅3.84MHzの信号は通過させ、その他の信号は減衰させる特性を持つフィルタが用いられ、第3のIF用帯域通過フィルタ31には、周波数260MHzで通過帯域幅1.23MHzの信号は通過させ、その他の信号は減衰させる特性を持つフィルタが用いられる。
【0153】
第1のIF用帯域通過フィルタ12および第3のIF用帯域通過フィルタ31に入力されたW-CDMAおよびN-CDMAの信号は不要な信号が除去された後、周波数変換器8に入力される。
【0154】
周波数変換器8では、第1のIF用帯域通過フィルタ12、第2のIF用帯域通過フィルタ23および第3のIF用帯域通過フィルタ31より出力されたW-CDMA、PHSおよびN-CDMAのIF信号と第2のシンセサイザ9より出力されたW-CDMA、PHSおよびN-CDMAの第2のLO信号が入力される。
【0155】
ここで第2のLO信号の周波数は、送信すべき信号がPHSの場合、RF出力信号周波数1894〜1919MHz より190MHz高いまたは低い、2084〜2109MHzまたは1704〜1729MHzであり、W-CDMAの場合、RF出力信号周波数1920〜1980MHzより380MHz高いまたは低い、2300〜2360MHzまたは1540〜1600MHzであり、N-CDMAの場合、RF出力信号周波数824〜849MHzより260MHz高いまたは低い、1084〜1109MHzまたは564〜589MHzである。この時、どちらの周波数を用いたとしても、いずれのシステムにおいても適用可能である。
【0156】
そして周波数変換器8では、周波数変換後の出力信号の周波数がW-CDMA、PHSおよびN-CDMAのRF出力信号周波数となるように、2つの信号の乗算が行われる。
【0157】
そして、周波数変換器8で周波数変換されたW-CDMA、PHSおよびN-CDMAのRF信号は、「Super-Heterodyne」信号出力端子13から出力される。
【0158】
以上のように、本発明の第4の実施形態は、従来、GSM900およびDCS1800用とW-CDMA用とN-CDMA用とPHS用とPDC(800MHz)用とPDC(1500MHz)用とでそれぞれ別々に設けられていた直交変調器および周波数変換器を共用することで、構成要素を減らしつつ「Translation Loop」または「Super-Heterodyne」または「Direct-Conversion」として動作することが可能な送信機であり、本送信機を用いることで、小型かつ軽量な「マルチモード無線機」の送信機を実現することが可能となる。
【0159】
なお、ここでは「Translation Loop」に適した無線通信システムとしてGSM900とDCS1800、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムとしてW-CDMAとN-CDMAとPHS、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムとしてPDC(800MHz)とPDC(1500MHz)を用いた場合について説明を行ったが、無線方式および無線通信システムの組み合わせが動作説明で用いた組み合わせと異なる場合であってもよい。
【0160】
(第5の実施形態;GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900およびDCS1800と、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAおよびπ/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPHSと、PDC(800MHz帯)およびPDC(1500MHz)との6つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機であり、「Direct-Conversion」におけるRF用利得可変増幅器を2つのシステムで共用する送信機)
図9は、本発明の第5の実施形態に係るマルチモード無線送信機のブロック図であり、第2の実施形態の変形例である。
【0161】
すなわち、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムであるPDC(800MHz)とPDC(1500MHz)とでそれぞれ別々に設けられていたRF用利得可変増幅器を共用した場合である。
【0162】
図中、1〜27については、図6と同様であり、図6を参照していただき、ここでは説明を省略する。32は第3のRF用利得可変増幅器、33は第1のRF用利得可変増幅器出力信号切り分け手段である。
【0163】
第1のRF用利得可変増幅器出力信号切り分け手段33はデジタル信号処理部の制御端子101からの制御信号線(点線で表示)が接続されており、制御信号に応じて切り分けが可能である。
【0164】
以下、本発明の第5の実施形態の動作について具体的に説明するために1例として、「Translation Loop」に適した無線通信システムであるGSM900およびDCS1800と、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムであるW-CDMAおよびPHSと、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムであるPDC(800MHz)およびPDC(1500MHz帯)との6つの無線通信システムで利用した場合について述べる。
【0165】
第4の実施形態の動作が第2の実施形態の動作と異なる点は「Direct-Conversion」を用いた動作に関してのみであるので、ここではこの異なる点のみ説明する。他の動作に関しては第2の実施形態を参照していただき、ここでは説明を省略する。
【0166】
本発明の第5の実施形態の具体的な動作説明を行うに際し、下記の表5のような周波数構成を用いることにする。
【0167】
【表5】
Figure 0003816356
【0168】
デジタル信号処理部100より、互いに90度位相のずれたIチャネルおよびQチャネルのPDC(800MHz)およびPDC(1500MHz)のベースバンド信号が、第2の直交変調器出力信号切り分け手段18に入力されるまでは、本発明の第2の実施形態と同様である。
【0169】
この時、第1のシンセサイザ3から出力される第1のLO信号の周波数は、PDC(800MHz)およびPDC(1500MHz)のRF信号周波数と等しい。すなわち、送信すべき信号がPDC(800MHz)の場合、第1のLO信号の周波数は887〜958MHzであり、送信すべき信号がPDC(1500MHz)の場合、第1のLO信号の周波数は1429〜1453MHzである。
【0170】
第2の直交変調器出力信号切り分け手段18に入力されたPDC(800MHz)およびPDC(1500MHz)のRF信号は、第3のRF用利得可変増幅器32に入力され、増幅された後、第1のRF用利得可変増幅器出力信号切り分け手段33に入力される。この第3のRF用利得可変増幅器32は、周波数887〜1453MHzで帯域幅25kHzの信号をある限られた範囲内で自由に利得を調整して増幅できる増幅できる増幅器が用いられる。また、第1のRF用利得可変増幅器出力信号切り分け手段33として、具体的には信号経路を切り換えるスイッチや周波数により通過経路を切り分けるダイプレクサ等が用いられる。
【0171】
第1のRF用利得可変増幅器出力信号切り分け手段33に入力されたRF信号は、PDC(800MHz)のRF信号かまたはPDC(1500MHz)のRF信号かによって、第1のRF用帯域通過フィルタ15または第2のRF用帯域通過フィルタ25に入力される。
【0172】
ここで、本発明の具体的な説明のために、第1のRF用帯域通過フィルタ15がPDC(800MHz)用に設計されたものであり、第2のRF用帯域通過フィルタ25がPDC(1500MHz)用に設計されたものであると仮定する。第1のRF用帯域通過フィルタ15がPDC(800MHz)用に設計されたものであり、第2のRF用帯域通過フィルタ25がPDC(1500MHz)用に設計されたものであってもよい。この第1のRF用帯域通過フィルタ15には、周波数887〜958MHzで通過帯域幅25kHzの信号は通過させ、その他の信号は減衰させる特性を持つフィルタが用いられ、第2のRF用帯域通過フィルタ25には、周波数1429〜1453MHzで通過帯域幅25kHzの信号は通過させ、その他の信号は減衰させる特性を持つフィルタが用いられる。
【0173】
第1のRF用帯域通過フィルタ15および第2のRF用帯域通過フィルタ25に入力されたPDC(800MHz)またはPDC(1500MHz)の信号は、それぞれ第1の「Direct-Conversion」信号出力端子16および第2の「Direct-Conversion」信号出力端子26より出力される。
【0174】
以上のように、第5の実施形態は、従来、GSM900およびDCS1800用とW-CDMA用とPHS用とPDC(800MHz)用とPDC(1500MHz) 用とでそれぞれ別々に設けられていた直交変調器および周波数変換器を共用し、かつPDC(800MHz)用とPDC(1500MHz) 用とでそれぞれ別々に設けられていたRF用利得可変増幅器を共用することで、構成要素を減らしつつ「Translation Loop」または「Super-Heterodyne」または「Direct-Conversion」として動作することが可能な送信機であり、本送信機を用いることで、小型かつ軽量な「マルチモード無線機」の送信機を実現することが可能となる。
【0175】
なお、ここでは「Translation Loop」に適した無線通信システムとしてGSM900とDCS1800、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムとしてW-CDMAとPHS、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムとしてPDC(800MHz)とPDC(1500MHz)を用いた場合について説明を行ったが、無線方式および無線通信システムがこれらの組み合わせ以外であってもよい。
【0176】
(第6の実施形態;GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900と、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAと、π/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPDC(800MHz帯)、PDC(1500MHz) およびPHSの5つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機であり、IF用帯域可変帯域通過フィルタとRF用帯域可変帯域通過フィルタを用いた送信機)
図10は、本発明の第6の実施形態に係るマルチモード無線送信機のブロック図であり、第2の実施形態の変形例である。
【0177】
すなわち、「Super-Heterodyne」に適したもう1つの無線通信システムであるPHSと「Direct-Conversion」に適したもう1つの無線通信システムであるPDC(1500MHz)でも利用できるように、PHSとW-CDMAで使用可能なIF用利得可変増幅器およびIF用帯域可変帯域通過フィルタ34と、PDC(800MHz帯)とPDC(1500MHz)で使用可能なRF用利得可変増幅器およびRF用帯域可変帯域通過フィルタ35を用いた場合である。
【0178】
第6の実施形態の特徴は、第1乃至第5の実施形態と異なり、IF用帯域通過フィルタおよびRF用帯域通過フィルタとして、その中心周波数および通過帯域幅をある限られた周波数範囲内において自由に変えることが可能なフィルタを用いることにある。
【0179】
図中、1〜29については、図6と同様であり、図6を参照していただき、ここでは説明を省略する。32は第3のRF用利得可変増幅器であり、34はIF用帯域可変帯域通過フィルタ、35はRF用帯域可変帯域通過フィルタである。
【0180】
ここで、IF用帯域可変帯域通過フィルタ34およびRF用帯域可変帯域通過フィルタ35とは前に述べたように、入力される信号の周波数と信号帯域幅に応じて、中心周波数と通過帯域幅を自由に変えられるIF用およびRF用帯域通過フィルタである。
【0181】
以下、本発明の第6の実施形態の動作について具体的に説明するために1例として、「Translation Loop」に適した無線通信システムであるGSM900と、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムであるW-CDMAと、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムであるPDC(800MHz)との3つの無線通信システムで利用した場合について述べる。
【0182】
第6の実施形態の動作が第1の実施形態の動作と異なる点は「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を用いた動作に関してのみであるので、ここではこの異なる点のみ説明する。他の動作に関しては第1の実施形態を参照していただき、ここでは説明を省略する。
【0183】
本送信部の具体的な動作説明を行うに際し、下記の表6ような周波数構成を用いることにする。
【0184】
【表6】
Figure 0003816356
【0185】
(W-CDMAおよびPHSで動作する場合)
デジタル信号処理部100より、互いに90度位相のずれたIチャネルおよびQチャネルのW-CDMAおよびPHSのベースバンド信号が、第2の直交変調器出力信号切り分け手段18に入力されるまでは、本発明の第2の実施形態と同様である。
【0186】
第2の直交変調器出力信号切り分け手段18に入力されたW-CDMAおよびPHSの信号は、第3のIF用利得可変増幅器29に入力される。
【0187】
この第3のIF用利得可変増幅器29には、周波数190〜380MHzで帯域幅384kHz〜3.84MHzの信号を、ある限られた範囲内で自由に利得を調整して増幅することができる増幅器が用いられる。具体的には、W-CDMAのIF信号が入力された時には、周波数380MHz、帯域幅3.84MHzの信号を増幅できる性能を持ち、PHSの信号が入力された時には、周波数190MHz、帯域幅384kHzの信号を増幅できる性能を持つ。
【0188】
第3のIF用利得可変増幅器29は入力されたW-CDMAおよびPHSのIF信号を増幅し、IF用帯域可変帯域通過フィルタ34に出力する。IF用帯域可変帯域通過フィルタ34に入力されたW-CDMAおよびPHSのIF信号は、不要な信号が取り除かれ、周波数変換器8へ出力される。
【0189】
このIF用帯域可変帯域通過フィルタ34には、中心周波数を190MHz〜380MHzの範囲内に設定でき、通過帯域幅を384kHz〜3.84MHzまで変えることができる機能を持ち、通過帯域内の信号は通過させ、その他の信号は減衰させる特性を持つフィルタが用いられる。具体的には、W-CDMAの信号が入力された時には、中心周波数を380MHz、通過帯域幅を3.84MHzに設定し、PHSの信号が入力された時には、中心周波数を190MHz、通過帯域幅を384kHzに設定する。そして、通過帯域内の信号を通過させ、それ以外の信号を減衰させるように動作する。
【0190】
周波数変換器8には、IF用帯域可変帯域通過フィルタ34より出力されたW-CDMAおよびPHSのIF信号と第2のシンセサイザ9より出力されたW-CDMAおよびPHSの第2のLO信号が入力される。
【0191】
ここで第2のLO信号の周波数は、送信すべき信号がPHSの場合、PHSのRF出力信号周波数1894〜1919MHz より190MHz高いまたは低い、2084〜2109MHzまたは1704〜1729MHzであり、W-CDMAの場合、W-CDMAのRF出力信号周波数1920〜1980MHzより380MHz高いまたは低い、2300〜2360MHzまたは1540〜1600MHzである。
【0192】
この時、W-CDMAおよびPHSの第2のLO信号として周波数が高い方または低い方のどちらの周波数を用いたとしてもよい。
【0193】
そして周波数変換器8では、周波数変換後のRF信号の周波数がW-CDMAの信号の場合、1920〜1980MHzの範囲であり、PHS の信号の場合、1894〜1919MHz の範囲となるように2つの信号の乗算が行われる。
【0194】
そして、周波数変換器8で周波数変換されたRF信号は、「Super-Heterodyne」用信号出力端子13から出力される。
【0195】
以上のように、第6の実施形態は、従来、GSM900とW-CDMA用とPHS用とPDC(800MHz)用とPDC(1500MHz) 用とでそれぞれ別々に設けられていた直交変調器および周波数変換器を共用し、かつW-CDMA用とPHS用とでそれぞれ別々に設けられていたIF用利得可変増幅器および帯域通過フィルタとPDC(800MHz)用とPDC(1500MHz) 用とでそれぞれ別々に設けられていたIF用利得可変増幅器および帯域通過フィルタとを共用することで、構成要素を減らしつつ「Translation Loop」または「Super-Heterodyne」または「Direct-Conversion」として動作することが可能な送信機であり、本送信機を用いることで、小型かつ軽量な「マルチモード無線機」の送信機を実現することが可能となる。
【0196】
なお、ここでは「Translation Loop」に適した無線通信システムとしてGSM900、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムとしてW-CDMAとPHS、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムとしてPDC(800MHz)とPDC(1500MHz)を用いた場合について説明を行ったが、無線方式および無線通信システムがこれらの組み合わせで以外でもよい。
【0197】
(第7の実施形態;GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900と、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAと、π/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPDC(800MHz帯)との3つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機であり、IFおよびRFで動作する利得可変増幅器と帯域通過フィルタを用いた送信機)
図11は、本発明の第7の実施形態に係るマルチモード無線送信機のブロック図であり、第1の実施形態の変形例である。
【0198】
すなわち、「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」で用いるIFおよびRF用利得可変増幅器と帯域通過フィルタをIFとRFの両方で利用できる利得可変増幅器とIFとRFの両方で利用でき、かつ自由に通過帯域幅を変えられる帯域通過フィルタとした場合である。
【0199】
第7の実施形態の特徴は、第1乃至第6の実施形態と異なり、IFおよびRF用帯域通過フィルタとして、IFからRFの周波数帯で使用でき、かつ、その中心周波数および通過帯域幅をある限られた周波数範囲内において自由に変えることが可能なフィルタを用いることである。上記フィルタの動作に関する制御方法に関しては、例えば、ベースバンド信号処理部(不図示)より制御信号が与えられ、所望の通過帯域特性を持つように設定する等の方法が考えられるが、本発明はこれらの制御方法には依存せず、他の制御方法を適用しても良い。
【0200】
図中、1〜17については、図3と同様であり、図3を参照していただき、ここでは説明を省略する。36はIFおよびRF用利得可変増幅器であり、37はIFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタであり、38はIFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ出力信号切り分け手段である。
【0201】
IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ出力信号切り分け手段38はデジタル信号処理部の制御端子101からの制御信号線(点線で表示)が接続されており、制御信号に応じて切り分けが可能である。
【0202】
ここで、IFおよびRF用利得可変増幅器36とは、前で述べたように入力される信号がIFの信号であってもRFの信号であっても増幅動作可能な広い周波数適用範囲を持つ増幅器であり、具体的には周波数380〜1980MHzで帯域幅25kHz〜3.84MHzの信号を、ある限られた範囲内で自由に利得を調整して増幅することができる増幅器が用いられる。
【0203】
またIFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ37とは、入力される信号がIFの信号であってもRFの信号であっても通過帯域幅を自由に変えられ、フィルタとしての動作が可能な広い周波数適用範囲を持つ帯域通過フィルタである。具体的には、中心周波数を380〜1980MHzの範囲内に設定でき、通過帯域幅を25kHz〜3.84MHzまで変えることができる機能を持ち、通過帯域内の信号は通過させ、その他の信号は減衰させる特性を持つフィルタが用いられる。
【0204】
以下、本発明の第7の実施形態の動作について具体的に説明するために1例として、「Translation Loop」に適した無線通信システムであるGSM900と、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムであるW-CDMAと、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムであるPDC(800MHz)との3つの無線通信システムで利用した場合について述べる。
【0205】
第7の実施形態の動作が第1の実施形態の動作と異なる点は「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を用いた動作に関してのみであるので、ここではこの異なる点のみ説明する。他の動作に関しては第1の実施形態を参照していただき、ここでは説明を省略する。
【0206】
本発明の第7の実施形態の具体的な動作説明を行うに際し、下記の表7のような周波数構成を用いることにする。
【0207】
【表7】
Figure 0003816356
【0208】
(W-CDMAで利用する場合)
デジタル信号処理部100より、互いに90度位相のずれたIチャネルおよびQチャネルのW-CDMAのベースバンド信号が、直交変調器4に入力され、周波数380MHzのIF信号に周波数変換された後、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17に入力されるまでは本発明の第1の実施形態と同様である。そして第1の直交変調器出力信号切り分け手段17より出力されたW-CDMAのIF信号は、IFおよびRF用利得可変増幅器36へ入力される。
【0209】
IFおよびRF用利得可変増幅器36では、入力されたW-CDMAのIF信号を増幅し、IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ37に出力する。この時IFおよびRF用利得可変増幅器36は、具体的には周波数380MHz、帯域幅3.84MHzの信号を増幅できる性能を持つ。
【0210】
そしてIFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ37に入力されたW-CDMAのIF信号は、不要な信号が除去された後、IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ出力信号切り分け手段38へ出力される。この時、IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ37は中心周波数380MHz、通過帯域幅3.84MHzに設定される。
【0211】
IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ出力信号切り分け手段38では、入力された信号がW−CDMAのIF信号の場合、その信号を周波数変換器8に入力するように動作する。
【0212】
ここで、IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ出力信号切り分け手段38として、具体的には信号経路を切り換えるスイッチや周波数により通過経路を切り分けるダイプレクサ等が用いられる。
【0213】
周波数変換器8では、IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ出力信号切り分け手段38より出力されたW−CDMAのIF信号と第2のシンセサイザ9より出力されたW−CDMAの第2のLO信号が入力される。
【0214】
ここで第2のLO信号の周波数は、W-CDMAのRF出力信号周波数1920〜1980MHzより380MHz高いまたは低い、2300〜2360MHzまたは1540〜1600MHzである。この時、W-CDMAの第2のLO信号として、高いまたは低い周波数のどちらを用いたとしてもよい。
【0215】
周波数変換器8では、周波数変換後の出力信号の周波数が1920〜1980MHzの範囲となるように、これら2つの信号の乗算が行われる。
【0216】
そして、周波数変換器8で周波数変換された出力信号は、「Super-Heterodyne」用信号出力端子13から出力される。
【0217】
(PDC(800MHz)で利用する場合)
デジタル信号処理部100より、互いに90度位相のずれたIチャネルおよびQチャネルのPDC(800MHz)のベースバンド信号が、周波数887〜958MHz のRF信号に周波数変換されるまでは本発明の第1の実施形態と同様である。
【0218】
直交変調器4から出力されたPDC(800MHz)のRF信号は、第1の直交変調器出力信号切り分け手段17を通り、IFおよびRF用利得可変増幅器36に入力される。
【0219】
IFおよびRF用利得可変増幅器36では、入力されたPDC(800MHz)のRF信号が増幅され、IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ37に出力される。
【0220】
この時IFおよびRF用利得可変増幅器36は、具体的には周波数380MHz、帯域幅25kHzのRF信号を増幅できる性能を持つ。
【0221】
IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ37より出力されたPDC(800MHz)のRF信号は、第1の「Direct-Conversion」用信号出力端子16から出力される。この時、IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ37は中心周波数が887〜958MHzの範囲内の周波数、通過帯域幅3.84MHzに設定される。
【0222】
以上のように、第7の実施形態は、従来、GSM用とW-CDMA用とPDC(800MHz)用でそれぞれ別々に設けられていた直交変調器および周波数変換器を共用し、かつW-CDMA用とPDC(800MHz)用でそれぞれ設けられていたIFおよびRF用利得可変増幅器と帯域通過フィルタをW-CDMAとPDC(800MHz)で共用できるIFとRFで使用できる利得可変増幅器と帯域通過フィルタとすることで、構成要素数を減らしつつ、「Translation Loop」または「Super-Heterodyne」または「Direct-Conversion」として動作することが可能な送信機であり、本送信機を用いることにより、小型かつ軽量な「マルチモード無線機」の送信機を実現することが可能となる。
【0223】
なお、ここでは「Translation Loop」に適した無線通信システムとしてGSM900、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムとしてW-CDMA、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムとしてPDC(800MHz)を用いた場合について説明を行ったが、無線方式および無線通信システムがこれらの組み合わせ以外でもよい。
【0224】
(第8の実施形態;GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900と、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAと、π/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPDC(800MHz帯)との3つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機であり、IFおよびRFで動作する利得可変増幅器と帯域通過フィルタ、および周波数変換を行わずに信号を通過させられる機能を持った周波数変換器を用いた送信機)
図12は、本発明の第8の実施形態に係るマルチモード無線送信機のブロック図であり、第1の実施形態の変形例である。
【0225】
すなわち、「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」で用いるIFおよびRF用利得可変増幅器と帯域通過フィルタをIFとRFの両方で利用できる利得可変増幅器と、IFとRFの両方で利用でき、かつ自由に中心周波数や通過帯域幅などの特性をある特定の範囲内で自由に変えられる帯域通過フィルタとし、また周波数変換器を周波数変換器としての機能に加え、入力された信号を周波数変換せずにそのまま出力する機能を持ったある特別な周波数変換器を利用した場合である。
【0226】
第8の実施形態の特徴は、第7の実施形態で用いたIFおよびRF用帯域通過フィルタとして、IFからRFの周波数帯で使用でき、かつ、その中心周波数および通過帯域幅をある限られた周波数範囲内において自由に変えることが可能なフィルタを用いることと、周波数変換器としての周波数を変換する機能に加えて、入力された信号を周波数変換せずにそのまま出力する機能を持つ周波数変換器を用いることである。
【0227】
上記フィルタおよび周波数変換器の動作に関する制御方法に関しては、例えば、ベースバンド信号処理部(不図示)より制御信号が与えられ、所望の通過帯域特性を持つように設定する、および周波数変換器に入力されるLO信号をON/OFFスイッチ等で制御する等の方法が考えられるが、本発明はこれらの制御方法には依存せず、他の制御方法を用いても良い。
【0228】
図中、1〜38については、図11と同様であり、図11を参照していただき、ここでは説明を省略する。39は「Super-Heterodyne」および「Direct-Conversion」信号出力端子である。
【0229】
ここで、本発明の第8の実施形態で用いられる周波数変換器8は、前に述べたように周波数変換を行う機能に加え、入力された信号を周波数変換せずにそのまま出力できる機能を併せ持つ周波数変換器が利用できる。
【0230】
以下、本発明の第8の実施形態の動作について具体的に説明するために1例として、「Translation Loop」に適した無線通信システムであるGSM900と、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムであるW-CDMAと、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムであるPDC(800MHz)との3つの無線通信システムで利用した場合について述べる。
【0231】
第8の実施形態の動作が第1の実施形態の動作と異なる点は「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を用いた動作に関してのみであるので、ここではこの異なる点のみ説明する。他の動作に関しては第1の実施形態を参照していただき、ここでは説明を省略する。
【0232】
本送信部の具体的な動作説明を行うに際し、下記の表8ような周波数構成を用いることにする。
【0233】
【表8】
Figure 0003816356
【0234】
デジタル信号処理部100より、互いに90度位相のずれたIチャネルおよびQチャネルのW-CDMAおよびPDC(800MHz)のベースバンド信号が、直交変調器4で周波数変換され、IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ37から出力されるまでは、本発明の第7の実施形態と同様である。
【0235】
(W-CDMAで利用する場合)
IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ37から出力されたW-CDMAのIF信号は、不要な信号が除去された後、周波数変換器8へ出力される。
【0236】
周波数変換器8では、入力された信号がW−CDMAのIF信号の場合、IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ37から出力されたW-CDMAのIF信号と第2のシンセサイザ9より出力されるW-CDMAの第2のLO信号を乗算し、W-CDMAのRF信号に周波数変換を行う周波数変換器として動作する。
【0237】
具体的には、周波数380MHzのW-CDMAのIF信号と、周波数がW-CDMAのRF出力信号周波数1920〜1980MHzより380MHz高いまたは低い、2300〜2360MHzまたは1540〜1600MHzである第2のシンセサイザ9より出力される第2のLO信号の乗算を行い、周波数が1920〜1980MHzの範囲のW-CDMAのRF信号を出力する。この時、W-CDMAの第2のLO信号として、周波数が高いまたは低い信号のどちらを用いたとしてもよい。
【0238】
そして、周波数変換器8で周波数変換された出力信号は、「Super-Heterodyne」および「Direct-Conversion」信号出力端子39から出力される。
【0239】
(PDC(800MHz)で利用する場合)
IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ37から出力されたPDC(800MHz)のRF信号は、不要な信号が除去された後、周波数変換器8へ出力される。
【0240】
ここで周波数変換器8は、入力された信号がPDC(800MHz)のRF信号の場合、周波数変換器としての動作である信号の乗算は行わずに、入力されたPDC(800MHz)のRF信号をそのまま「Super-Heterodyne」および「Direct-Conversion」信号出力端子39に出力するように動作する。
【0241】
以上のように、本発明の第8の実施形態は、従来、GSM用とW-CDMA用とPDC(800MHz)用でそれぞれ別々に設けられていた直交変調器および周波数変換器を共用し、かつW-CDMA用とPDC(800MHz)用でそれぞれ設けられていたIFおよびRF用利得可変増幅器と帯域通過フィルタをW-CDMAとPDC(800MHz)で共用できるIFとRFで使用できる利得可変増幅器と帯域通過フィルタとすることで、構成要素数を減らしつつ、「Translation Loop」または「Super-Heterodyne」または「Direct-Conversion」として動作することが可能な送信機であり、本送信機を用いることにより、小型かつ軽量な「マルチモード無線機」の送信機を実現することが可能となる。
【0242】
なお、ここでは「Translation Loop」に適した無線通信システムとしてGSM900、「Super-Heterodyne」に適した無線通信システムとしてW-CDMA、「Direct-Conversion」に適した無線通信システムとしてPDC(800MHz)を用いた場合について説明を行ったが、無線方式および無線通信システムがこれらの組み合わせ以外でもよい。
【0243】
以上、説明してきた本発明の第1乃至第8の実施形態の趣旨を適宜組み合わせて使用することができるのは、いうまでもない。
【0244】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の送信機を用いることで、従来の構成方法で実現したマルチモード無線機用送信機よりも、より小型、軽量かつ低消費電力といった優れた特徴を持つ送信機を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の第1の具体例を表す、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAとπ/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPDC(800MHz)の2つの無線通信システムで利用できる「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機のブロック図。
【図2】 本発明の第1の実施形態の第2の具体例を表す、GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900とHPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAの2つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」を組み合わせた送信機のブロック図。
【図3】 本発明の第1の実施形態の第3の具体例を表す、GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900とHPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAとπ/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPDC(800MHz)の3つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機のブロック図。
【図4】 周波数変換器8の基本概念図。
【図5】 周波数変換器8の回路構成図。
【図6】 本発明の第2の実施形態を表す、GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900及びDCS1800と、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMA及びπ/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPHSと、PDC(800MHz帯)及びPDC(1500MHz)との6つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機のブロック図。
【図7】 本発明の第3の実施形態を表す、GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900及びDCS1800と、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMA及びπ/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPHSと、PDC(800MHz帯)及びPDC(1500MHz帯)との6つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機であり、「Super-Heterodyne」におけるIF用利得可変増幅器を2つのシステムで共用した送信機のブロック図。
【図8】 本発明の第4の実施形態を表す、GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900及びDCS1800と、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMA及びπ/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPHSと、PDC(800MHz)及びPDC(1500MHz帯)と、BPSK変調方式を用いた無線通信システムであるN-CDMAとの7つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機のブロック図。
【図9】 本発明の第5の実施形態を表す、GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900およびDCS1800と、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAおよびπ/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPHSと、PDC(800MHz帯)およびPDC(1500MHz)との6つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機であり、「Direct-Conversion」におけるRF用利得可変増幅器を2つのシステムで共用する送信機のブロック図。
【図10】 本発明の第6の実施形態を表す、GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900と、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAと、π/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPDC(800MHz帯)、PDC(1500MHz)およびPHSとの5つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機であり、IF用帯域可変帯域通過フィルタとRF用帯域可変帯域通過フィルタを用いた送信機のブロック図。
【図11】 本発明の第7の実施形態を表す、GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900と、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAと、π/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPDC(800MHz帯)との3つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機であり、IFおよびRFで動作する利得可変増幅器と帯域通過フィルタを用いた送信機のブロック図。
【図12】 本発明の第8の実施形態を表す、GMSK変調方式を用いた無線通信システムであるGSM900と、HPSK変調方式を用いた無線通信システムであるW-CDMAと、π/4-QPSK変調方式を用いた無線通信システムであるPDC(800MHz帯)との3つの無線通信システムで利用できる「Translation Loop」と「Super-Heterodyne」と「Direct-Conversion」を組み合わせた送信機であり、IFおよびRFで動作する利得可変増幅器と帯域通過フィルタ、および周波数変換を行わずに信号を通過させられる機能を持った周波数変換器を用いた送信機のブロック図。
【図13】 従来、周波数変調方式を採用した無線通信システム用無線機の送信部において用いられてきた、「Translation Loop」と呼ばれる送信機のブロック図。
【図14】 従来、無線通信システム用無線機の送信部に用いられてきた、「Super-Heterodyne方式」と呼ばれる送信機のブロック図。
【図15】 従来、無線通信システム用無線機の送信部に用いられてきた、「Direct-Conversion方式」と呼ばれる送信機のブロック図。
【図16】 従来の送信部構成方法で実現した場合の、マルチモード無線機用送信機のブロック図。
【符号の説明】
1,2 IチャネルおよびQチャネルベースバンド信号入力端子
3 第1のシンセサイザ
4 直交変調器
5 位相比較器
6 ループフィルタ
7 第1の電圧制御発振器
8 周波数変換器
9 第2のシンセサイザ
10 第1の「Translation Loop」信号出力端子
11 第1のIF用利得可変増幅器
12 第1のIF用帯域通過フィルタ
13 「Super-Heterodyne」信号出力端子
14 第1のRF用利得可変増幅器
15 第1のRF用帯域通過フィルタ
16 第1の「Direct-Conversion」信号出力端子
17 第1の直交変調器出力信号切り分け手段
18 第2の直交変調器出力信号切り分け手段
19 第2の電圧制御発振器
20 第1および第2の電圧制御発振器を内蔵したデュアルモード発振器
21 第2の「Translation Loop」信号出力端子
22 第2のIF用利得可変増幅器
23 第2のIF用帯域通過フィルタ
24 第2のRF用利得可変増幅器
25 第2のRF用帯域通過フィルタ
26 第2の「Direct-Conversion」信号出力端子
27 第3の直交変調器出力信号切り分け手段
28 第4の直交変調器出力信号切り分け手段
29 第3のIF用利得可変増幅器
30 第1のIF用利得可変増幅器出力信号切り分け手段
31 第3のIF用帯域通過フィルタ
32 第3のRF用利得可変増幅器
33 第1のRF用利得可変増幅器出力信号切り分け手段
34 IF用帯域可変帯域通過フィルタ
35 RF用帯域可変帯域通過フィルタ
36 IFおよびRF用利得可変増幅器
37 IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ
38 IFおよびRF用帯域可変帯域通過フィルタ出力信号切り分け手段
39 「Super-Heterodyne」および「Direct-Conversion」信号出力端子
41 周波数変換器MIXの出力端子
100 デジタル信号処理部
101 デジタル信号処理部の制御端子

Claims (5)

  1. ベースバンド信号を出力するデジタル信号処理部と、
    前記デジタル信号処理部からの第1無線通信システム用の第1制御信号に対応した第1−1ローカル発振信号を出力する第1周波数シンセサイザと、
    前記第1−1ローカル発振信号及び前記ベースバンド信号が入力される直交変調器と、
    第1利得可変増幅器と、
    前記デジタル信号処理部からの第1制御信号に応じた前記直交変調器の出力信号を前記第1利得可変増幅器へ出力する第1直交変調器出力信号切り分け手段と、
    前記第1利得可変増幅器の出力信号の周波数帯域を制限する第1帯域制限フィルタと、
    前記デジタル信号処理部からの第1制御信号に対応した第2−1ローカル発振信号を出力する第2周波数シンセサイザと、
    第1無線通信システム用の第1出力端子と、
    前記第1帯域制限フィルタの出力信号を前記第2−1ローカル発振信号に応じて周波数変換し、前記第1出力端子へ出力する周波数変換器を有する無線送信機であって、
    さらに、第2無線通信システム用の第2出力端子と、
    位相比較器と、
    前記位相比較器の出力信号の高周波成分を除去するループフィルタと、
    前記ループフィルタからの出力信号に応じた信号を前記第2出力端子と前記周波数変換器へ出力する電圧制御発振器を備え、
    前記第1周波数シンセサイザは前記デジタル信号処理部からの第2無線通信システム用の第2制御信号に対応した第1−2ローカル発振信号を出力し、
    前記直交変調器には、前記第1−2ローカル発振信号及び前記ベースバンド信号が入力され、
    前記第1直交変調器出力信号切り分け手段は、前記デジタル信号処理部からの第2制御信号に応じた前記直交変調器の出力信号を前記位相比較器へ出力し、
    前記第2周波数シンセサイザは、前記デジタル信号処理部からの第2制御信号に対応した第2−2ローカル発振信号を出力し、
    前記周波数変換器は、前記第2−2ローカル信号を用いて前記電圧制御発振器の出力信号を周波数変換してから、前記位相比較器へ出力し、
    前記位相比較器から出力される第1電圧信号は、前記周波数変換器からの出力信号の位相と前記デジタル信号処理部からの第2制御信号に応じた前記直交変調器の出力信号の位相を比較して、この位相差に応じた電圧信号であることを特徴とする無線送信器。
  2. さらに、第3無線通信システム用の第3出力端子と、
    前記第1無線周波数信号を増幅して出力する第2利得可変増幅器と、
    前記第2利得可変増幅器の出力信号の周波数帯域を制限して、前記第3出力端子へ出力する第帯域制限フィルタを備え、
    前記第1周波数シンセサイザは前記デジタル信号処理部からの第3無線通信システム用の第3制御信号に対応した第1−3ローカル発振信号を出力し、
    前記直交変調器には、前記第1−3ローカル発振信号及び前記ベースバンド信号が入力され、
    第1直交変調器出力信号切り分け手段は、前記デジタル信号処理部からの第3制御信号に応じた前記直交変調器の出力信号を前記第2利得可変増幅器へ出力することを特徴とする請求項記載の無線送信機。
  3. 前記電圧制御発振器がデュアルモード発振器であることを特徴とする請求項記載の無線送信機。
  4. 前記第1帯域制限フィルタおよび前記第2帯域制限フィルタは、帯域可変帯域制限フィ ルタであることを特徴とする請求項2記載の無線送信機。
  5. 第1無線通信システム用の第1制御信号または第3無線通信システム用の第3制御信号のいずれか一方、並びにベースバンド信号を出力するデジタル信号処理部と、
    前記第1制御信号に対応した第1−1ローカル発振信号及び前記第3制御信号に対応した第1−3ローカル発振信号を出力する第1周波数シンセサイザと、
    前記第1−1ローカル発振信号と前記ベースバンド信号とにより直交変調器の第1出力信号を出力すると共に、前記第1−3ローカル発振信号と前記ベースバンド信号とにより直交変調器の第3出力信号を出力する直交変調器と、
    前記直交変調器の第1出力信号より利得可変増幅器の第1出力信号を出力すると共に、前記直交変調器の第3出力信号より利得可変増幅器の第3出力信号を出力する利得可変増幅器と、
    前記利得可変増幅器の第1出力信号より帯域可変帯域制限フィルタの第1出力信号を出力すると共に、前記利得可変増幅器の第3出力信号より帯域可変帯域制限フィルタの第3出力信号を出力する帯域可変帯域制限フィルタと、
    前記第1制御信号に対応した第2−1ローカル発振信号及び前記第3制御信号に対応した第2−3ローカル発振信号を出力する第2周波数シンセサイザと、
    第1無線通信システム用及び第3無線通信システム用の共通出力端子と、
    前記帯域可変帯域制限フィルタの第1出力信号と前記第2−1ローカル発振信号とにより周波数変換した信号、または前記帯域可変帯域制限フィルタの第3出力信号と前記第2−3ローカル発振信号とにより周波数変換した信号のいずれか一方を前記共通出力端子へ出力する周波数変換器を備える無線送信機。
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