JP5068991B2 - 有機エレクトロルミネッセンス表示パネルの製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス表示パネルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電流の注入によって発光するエレクトロルミネッセンスを呈する有機化合物材料からなる発光層を含む2以上の有機膜の積層(以下、有機機能層という)を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という)の複数が基板上に形成された有機エレクトロルミネッセンス表示パネル(以下、有機EL表示パネルという)の製造方法に関する。
有機EL表示パネルの製造方法において、塗布法で有機機能層を形成する場合は、スピンコート法、ブレードコート法、ロールコート法、スプレー法などの基板の略全面に塗布する塗布法や、インクジェット法、フレキソ印刷法、ディスペンス法などの各種印刷法などがある。印刷法では、パターニングが容易にできる反面、均一な膜を得にくい。例えば、インクジェット法では、ノズルの詰まりや、射出量の不安定により、欠陥や膜厚ムラが起きやすい。フレキソ印刷など、版を用いる印刷法では、版が基板と接触するため、パーティクルが発生しやすい。ディスペンスによる塗布も、液の供給量を高精度にコントロールするのが難しく、膜厚ムラが起きやすい。
一方、スピンコートなどの略全面に形成する塗布法では、ムラのない均一な膜を得ることができる反面、パターン形成するのが困難である。これらの問題を解決する方法が特許文献1に開示されている。特許文献1の段落(0025)に、塗布法で有機機能層を形成後、第2電極を選択的に形成し、第2電極をマスクにして有機機能層をプラズマエッチングし、第2電極を覆う第3の電極を選択的に形成する製造技術が開示されている。
特許文献1に開示されている有機EL表示パネルの構造では、第2電極と外部の配線との接続のための配線電極への電気的接続は、図1に示すように、第2電極を覆う第3電極を介して行われる。かかる製造技術では、第2電極は1回のパターニング工程で1度に形成されている。
特許文献1に開示されている技術では、例えば、第2電極がストライプ形状であるパッシブマトリクス型のパネルを作製する場合は、図2に示すようにストライプ形状の第2電極をマスクとして、有機機能層をエッチングすることになる。
エッチングを行う際、一般に、エッチングされる層はマスクと寸分違わぬ形状とはならない。例えばエッチング粒子がマスクの下にまで回りこみ、いわゆるアンダーカットが付いた形状となることもしばしばである。図2に示すようにエッチングを行った場合、アンダーカットが生じると、図3のような状態となる。図3のようなアンダーカットUCが付いた状態では、第1電極と第2電極がショートしやすくなってしまう問題がある。また、エッチングによってパターニングされた有機機能層の側端面付近は、エッチング環境に接触しているため、ダメージを受ける場合が多い。よって、アンダーカットが生じなくても、エッチング環境に接触した有機機能層の側端面付近は、正常な発光とならないことが多い。
特開2004−6278公報
本発明の解決しようとする課題には、ショートの原因となる電極下のアンダーカットの影響を排除できるような構造を簡単に形成することができる有機EL表示パネルの製造方法を提供することが一例として挙げられる。
請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス表示パネルの製造方法は、各々が第1及び第2電極並びに前記第1及び第2電極間に挟持されかつ発光層を含む複数の有機機能層からなる複数の有機エレクトロルミネッセンス素子と、前記有機エレクトロルミネッセンス素子を担持する基板と、を有する有機エレクトロルミネッセンス表示パネルの製造方法であって、
基板上に第1電極を形成する工程と、
前記第1電極上に有機機能層を形成する有機機能層形成工程と、
前記有機機能層上に第2電極を形成する第2電極形成工程と、を含み、
前記第2電極形成工程は、少なくとも、プレ第2電極を形成するプレ第2電極形成工程と、前記プレ第2電極から前記第2電極を形成するポスト第2電極形成工程とを含み、前記プレ第2電極の面積が前記第2電極の面積より大であることを特徴とする。
発明を実施するための形態
以下に本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
図4は基板10上にマトリクス状に配置された複数の有機EL素子を備えたパッシブ駆動型有機EL表示パネルの部分拡大背面図である。
有機EL表示パネルは、透明電極層を含む行電極の複数の第1電極13と、有機機能層と、該行電極に直交する金属電極層を含む列電極の複数の第2電極15と、が基板10上に順次積層されて構成されている。行電極は、各々が帯状に形成されるとともに、所定の間隔をおいて互いに平行となるように配列されており、列電極も同様である。このように、マトリクス表示パネルは、複数の行と列の電極の交差点に形成された複数の有機EL素子の発光部(画素)からなる表示領域を有している。第2電極15は、接続電極Cnを介して配線電極19に接続されている。
第1電極13は、島状の透明電極を水平方向に電気的に接続する金属バスラインから構成してもよい。第2電極15の上には図示しないが封止膜として窒化酸化シリコン、窒化シリコンなどの窒化物、或いは酸化物又は炭素などの無機物からなる無機パッシベーション膜を備えてもよい。無機パッシベーション膜の封止膜には、フッ素系やシリコン系の樹脂、その他、フォトレジスト、ポリイミドなど合成樹脂膜との多層とすることもできる。
基板10には、ガラスや樹脂を用いるのが一般的である。基板10上には、予め有機EL素子を駆動するためのトランジスタなどの素子、カラーフィルタ、色変換層などを設けておいて、それらの上に第1電極13を形成してもよい。
第1電極13及び第2電極15は、有機EL素子の陽極もしくは陰極である。一方が陽極の場合は他方を陰極にとする。電極材料としては、既知の有機EL素子の陽極、陰極材料を用いることができ、光の取り出し側の電極に透光性材料を用いる。
図5は、第1電極13及び第2電極15が陽極及び陰極である場合の有機EL素子の拡大断面図である。有機EL素子の有機機能層14は、例えば、陽極の第1電極13から陰極の第2電極15へ順に積層されたホール注入層/ホール輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層のそれぞれの機能を持つ複数の機能有機材料の膜からなる。有機物からなる発光層において、陽極からホールが陰極から電子が注入され、再結合し発光する。さらに、ホール輸送層及び発光層間に電子ブロック層を、発光層及び電子輸送層にホールブロック層を機能有機膜として設けることもできる。なお、発光層を除き、ホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層、電子ブロック層及びホールブロック層のいずれかは省略してもよい。
各々の有機機能層14は、通常、有機物からなり、更に、低分子、デンドリマー、高分子の有機物からなる場合がある。低分子の有機物からなる有機機能層14は一般に蒸着法などのドライプロセス(真空プロセス)によって、高分子やデンドリマーの有機物からなる有機機能層14は一般に塗布法によって、それぞれ形成されるのが一般的である。一部に、塗布法が可能である有機溶媒に可溶な低分子材料、蒸着が可能である高分子材料も存在する。一般に、有機機能層14に用いられる発光層などの材料には、P型やN型の有機半導体、もしくはバイポーラ性の有機半導体を用いることが多い。しかし、素子を高性能化するために有機機能層14の一部を、導電性の有機物で形成される例も報告されている。例えば、有機機能層14に用いる導電性高分子材料として、PEDOT(poly(3,4-ethylene dioxythiophene))、ポリアニリン、ボリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリアルキルフェニレン、ポリアセチレン誘導体、などが挙げられている。更に、これらの有機機能層14に用いる導電性高分子材料は、トルエン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、テトラリン、キシレン、アニソール、ジクロロメタン、γブチロラクトン、ブチルセルソルブ、シクロヘキサン、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノン、ジオキサン、または、THF(テトラヒドロフラン)などの溶媒から選ばれた1種または複数種、に前駆体を溶解し、塗布される。溶媒としては、前述の溶媒の他、PGME(propyleneglycol monomethyl ether)、PGMEA(propyleneglycol monomethyl ether acetate)、乳酸エチル、DMAc(N.N-dimethylacetamide)、MEK(methyl ethyl ketone)、MIBK(methyl isobutyl ketone)、IPA(iso propyl alcohol)、エタノールなど、既知の溶剤を用いることができる。塗布方法としては、スピンコート、ブレードコート、ロールコート、スプレーなどの基板10の略全面に塗布する方法、インクジェット、フレキソ印刷法、ディスペンス法などの各種印刷法など、所定のパターンに塗布する方法がある。なお、「略全面」とは、発光部間のギャップ部分などに形成されていない部分があってもよいことを言い、隙間なく完全に連続して形成される場合も当然含む。
有機機能層材料を選択して適宜積層して、各々が赤R、緑G及び青Bの発光部を構成することもできる。例えば、表示領域に3色発光有機EL素子に共通する有機材料を基板略全面に用いることが有用である場合が多いので、その場合は、有機機能層14のうち陽極側のホール注入層又はホール輸送層を共通の第1有機機能層141とし、その上に、個別にマスクなどを用いて各発光層など他の膜(発光層、電子輸送層、電子注入層など)の少なくとも1つを第2有機機能層142とすればよい。図6に示すように、第2有機機能層142が、例えばRGB色に対応する第2有機機能層142a、142b、142cに、塗り分けられていてもよい。更に、第2有機機能層142を第1有機機能層141及び第2電極15よりも狭い領域に形成してもよい。発光色によって塗り分ける場合には必要であるからである。
図4の配線電極19は、有機EL表示パネルやLCDで用いられる既知の配線材料を用いることができる。配線電極19及び第2電極15の間の第1有機機能層141の接続電極Cnを通して、素子は外部の駆動回路に接続される。ただし、第1有機機能層141を形成するための塗布液が酸性の溶液である場合、配線電極19は、Cr、Ta、Mo、Tiなどの耐酸性の高い材料で形成されていることが望ましい。また、配線電極材料としては、例えば、Al、Al−Nd合金、Ag合金、ITOなど、の単層膜、及びこれらの積層膜を用いることもできる。配線電極は、例えば、蒸着法やスパッタ法で成膜し、フォトリソグラフィーによってパターニングする。パターンが粗ければ、マスク蒸着のような方法も使用できる。
<実施形態1>
上記有機EL表示パネルの製造方法を、図4のAAの断面を示す図7などを用いて説明する。
図7に示すように、基板10上の表示領域(発光部が配列されるべき所定領域)に、第1電極13を形成する。
パッシブ駆動型のパネルを作製するために、第1電極13のパターンをストライプ状としてもよいし、アクティブ駆動型のパネルを作製するために、第1電極13のパターンを発光部に対応した島状としてもよい。第1電極13が有機EL素子の陽極であってもよい。
図示しないが、有機EL表示パネルは平行第1電極13間に基板10上の有機EL素子の間に設けられた複数の絶縁物からなる隔壁を形成してもよいし、発光部(画素)のギャップ部分に絶縁膜を形成してもよい。
さらに、図7に示すように、表示領域の外側に、第2電極15を外部に引き出すための配線電極19を必要に応じ形成する。配線電極19は、後の工程で画定する接続電極Cnとの接触を確保するために所定の面積を有している。配線電極19の形成は第1電極13形成の前に行ってもよいし、第2電極15と同一材料で配線電極19を構成してそれらを同時に形成してもよい。また、基板10自身に導電性を有する場合は、基板10を配線電極19の代わりにして基板10表面を所定面積で露出させてもよい。これら同時形成及び基板利用の場合、配線電極19の形成工程が不要となる。
図8に示すように、基板10(第1電極13及び配線電極19を含む)の略全面に、表示領域に共通する有機材料からなる第1有機機能層141を形成する。
共通する有機機能層である第1有機機能層141は、例えば、ホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層である。発光層を塗り分ける必要がない場合は、発光層もこの段階で形成する。
第1有機機能層141の材料としては、キャリア輸送性を有する低分子、デンドリマー、ポリマーなどの公知のものを用いることができる。一部に無機材料が含まれていてもよい。
第1有機機能層141は、例えば、蒸着法やスパッタ法などのドライブロセス、スピンコート、インクジェット法やスプレー法など塗布法によるウエットプロセス、により形成することができる。
図9に示すように、配線電極19上を除き第1電極13を覆う部分に、必要な有機材料からなる第2有機機能層142を第1有機機能層141上に部分的に形成する。
塗り分けて形成する第2有機機能層142は、例えば、発光層である。必要に応じ、ホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層も塗り分けてもよい。
第2有機機能層142は、第1有機機能層141と同様の方法で形成することができる。
第1有機機能層141の形成と、第2有機機能層142の形成は、必要に応じて、その順序を変えたり、どちらかの工程を行わなかったり、工程を複数回行ってもよい。
有機機能層は、第1電極のエッジを十分に覆うことが好ましい。そのような有機機能層を形成するためには、具体的には、基板を自公転させた蒸着法や、塗布法を用いればよい。塗布法は、第1電極エッジの被覆性が特に良く、好ましい。
図10に示すように、例えばアルミニウム(Al)からなるプレ第2電極パターン151を所定のパターン(例えば第2有機機能層142と略同一のパターン)で第2有機機能層142(第1有機機能層141)上に形成する。プレ第2電極パターン151は、後に行う有機機能層のエッチング工程でマスクとして機能させるため、耐エッチング性が高いことが望ましい。通常、電極材料として用いられる金属や金属酸化物は、耐エッチング性が高いので問題ない。
プレ第2電極パターン151は、例えば、複数の画素を含む表示エリアと略同一のパターンとしてもよい。表示エリアと略同一のパターンは、一般に、粗いパターンが多いため、マスク蒸着、マスクスパッタなどの方法で容易に可能である。
一方、プレ第2電極パターン151材料として、導電性の高分子などを用いる場合には、第1有機機能層141と同程度のエッチング速度となるため、注意が必要である。その場合は、でき上がりに必要な膜厚に、エッチングにより減じる膜厚分を加えた高分子膜厚を形成しておくことで、問題を解決できる。
プレ第2電極パターン151の形成方法としては、蒸着、スパッタ、印刷などを用いることができる。
図11に示すように、プレ第2電極パターニングで形成したプレ第2電極パターン151をマスクとして、第1有機機能層141をエッチングする。エッチングにより、プレ第2電極パターン151に覆われていない部分の第1有機機能層141が除去され、プレ第2電極パターン151と略同一のパターンが得られる。
第1有機機能層141のエッチングをする際に、プレ第2電極パターン151が大きくエッチングされてしまうと、マスクとしての役割を果たせなくなってしまう。プレ第2電極パターン151がマスクとしての機能を十分果たすためには、第1有機機能層141に対するエッチング速度は、プレ第2電極パターン151に対するエッチング速度の、好ましくは5倍以上、もっとも好ましくは10倍以上であると好適である。
上記の条件を満たせば、プレ第2電極パターン151をマスクとして第1有機機能層141を良好にエッチングできるが、素子の特性劣化を考慮すれば、液体のエッチャントを用いたウエットエッチングは好ましくなく、エッチングガスを用いたドライエッチングの方が好適である。エッチングガスとしては、Arなどの希ガス、O2、またはこれらの混合ガスを用いると好適である。特に、O2を含むガスは、第2電極として一般に用いられる金属と、有機機能層を形成する有機物とを選択的にエッチングでき、もっとも好ましい。
有機機能層は一般に、耐湿性が弱いため、エッチング方法は、プラズマ化したガスを用いるドライエッチングが好ましい。ドライエッチングに用いるガスは、O2、Ar、CF4などやこれらの混合ガスを用いることができる。特にO2を含むガスを用いると、有機物からなる有機機能層は良くエッチングされるが、無機物からなるプレ第2電極パターン151はほとんどエッチングされず、好適である。
次に、図12に示すように、ポスト第2電極パターニングの工程として、YAGレーザ光を1〜100μmの径に集光し、集光した光をプレ第2電極パターン151上に走査すると、レーザ光が照射された部分(図13の200)のAlが蒸発、除去される。レーザ光照射はストライプ状第1電極13に垂直でかつ隣接する配線電極19の間を通過する直線に沿って走査され、プレ第2電極パターン151から平行ストライプ状に所定本数の第2電極15のパターンを形成する。なお、第2電極よりも上の層に別にエッチングマスクとなる層を形成しエッチングを行ってもよい。
本工程で、図13(図12の直角方向からの断面図)に示すように、プレ第2電極パターンから第2電極の画素間の部分200を除去し第2電極15をパターニングすなわち画定する。
本工程におけるプレ第2電極パターンからの第2電極のパターニング方法は、特に限定されないが、素子の特性劣化を考慮すれば、溶液を用いないドライプロセスで行うことが好ましい。ドライプロセスとして、例えば、特開平5−3076に開示されるレーザ加工や、特開平11−111455に開示される機械的加工、などが挙げられる。
レーザ加工は、集光したレーザ光を電極膜に照射し除去することでパターニングを行う。用いるレーザ光は、特に限定されないが、パワーが十分大きく取れることから、YAGレーザを好適に用いることができる。また、YAGレーザの高調波を用い、より波長の短い光を用いて加工すると、加工時の熱的影響が少なくなり、より好ましい。
機械加工は、刃物などを用いてプレ第2電極パターンを切削することにより第2電極15をパターニングすなわち画定を行う。
次に、図14に示すように、必要に応じ、所定のパターンで、第2電極15と配線電極を接続するための接続電極Cnを形成する。
接続電極Cnに用いる材料は導電材料であれば、特に限定されない。例えば、第2電極15と同一の材料をマスク蒸着やマスクスパッタを用いて形成してもよい。また、導電性のペーストを印刷することにより形成してもよい。印刷によって接続電極を形成する場合は、導電性ペーストに含まれる溶剤が素子に悪影響を与える恐れがあるので、接続電極を表示領域と重ならないように形成することが望ましい。
なお、図12に示すポスト第2電極パターニングの工程と図14に示す接続電極形成の工程を、逆にして、接続電極を先に形成してもよい。
<実施例1>
実施例1として、パッシブ駆動型有機EL表示パネルを作製した。
図15に示すように、第1電極13として、ガラス基板10上に、ITO(インジウムスズ酸化物)を150nm厚で、スパッタ法とフォトエッチングにより、0.3mmピッチで256本のストライプ状に形成した(第1電極パターニング)。
図16に示すように、第1電極13に重ならないように、配線電極19として、Ti(50nm厚)/Al(200nm厚)/Ti(50nm厚)からなる多層の金属膜を、スパッタ法とフォトエッチングにより形成した。
図17に示すように、第1有機機能層141として、ガラス基板10(第1電極13及び配線電極19)の略全面に、PEDOTを100nm厚、スピンコートにより形成した。
図18に示すように、第2有機機能層142として、パネルの額縁部分を除く表示領域に対応する所定部分すなわち第1電極13の端部以外及び基板10上の第1有機機能層141上に、TPD(50nm厚)/Alq3(600nm厚)/Li2O(1nm厚)の各膜を、マスク蒸着で形成した。
プレ第2電極パターニングの工程として、図19に示すように、プレ第2電極パターン151として、Al(100nm厚)を、マスク蒸着法を用いて、第2有機機能層142と略同一のパターンに形成する。
プレ第2電極パターニングで形成したAlのプレ第2電極パターン151をマスクとして、図20に示すように、第1有機機能層141をエッチングする。エッチングは、例えば、真空プラズマを用いて行うことができる。エッチングガスにO2を用い、圧力を100Pa,パワーを1W/cm2程度にし、エッチングを10分間行えば、PEDOT100nm厚を良好にエッチングすることができる。また、プレ第2電極パターン151へのダメージもほとんどない。
ポスト第2電極パターニングの工程として、YAGレーザ光を1〜100μmの径に集光し、プレ第2電極パターン151上に走査すると、図21に示すように、レーザ光が照射された部分200のAlが蒸発、除去される。レーザ光照射はストライプ状第1電極13に垂直でかつ隣接する配線電極19の間を通過する直線に沿って走査され、平行ストライプ状に所定本数の第2電極15のパターンを形成した。
図22に示すように、接続電極Cnとして、Alを100nm厚で、マスク蒸着を用いて第2電極15及び配線電極19を接続するように形成した。また、別の方法として、銀ペーストを、インクジェット法を用いて形成してもよい。
接続電極を形成した後に、封止を行ったり、外部の駆動回路への接続を行ったりしてもよい。結果、パッシブ駆動型有機EL表示パネルが得られた。
<変形例>
接続電極Cnを2回目のポスト第2電極パターニングの時に同時にパターニングすることができる。
接続電極Cnの形成をより先に行う場合、例えば、図20に示す第1有機機能層141のエッチングの後に、図23に示すように、Alのプレ接続電極パターンPCnをプレ第2電極パターン151及び配線電極19を接続するように形成し、図24に示すように、ポスト第2電極パターニングの際に、プレ第2電極パターン151及びプレ接続電極パターンPCnから第2電極15及び接続電極Cnを同時にパターニングしてもよい。
このようにすると、接続電極を形成する際、図23に示すように粗いプレ接続電極パターンPCnで済むので、この工程が簡便となる。
以上のように、第2電極のパターニングを2回に分けて行う場合について説明したが、3回以上の第2電極パターニングを行うこともできる。上記実施形態では、1回目のプレ第2電極パターンで形成したプレ第2電極をマスクにして、有機機能層をエッチングする。そして、有機機能層をエッチングした後に、2回目のポスト第2電極のパターニングを行う。そのように作製するため、完成した有機ELパネルでは、2回目の所望の第2電極のパターニングで除去した部分に、有機機能層が残る構造となる。よって、でき上がった有機EL素子について、最終的な第2電極のパターンと有機機能層のパターンは、2回目のポスト第2電極パターニングで除去した部分に応じて、異なったものとなる。
なお、本発明によれば、1回目のプレ第2電極パターニングにおいて、表示領域の外周部分に、第2電極が延在するようにし、図25に示す余白部分を形成しておけば、アンダーカット部分UCを表示領域の外にすることができ、アンダーカットの影響を排除できる。よって、従来の有機EL素子のようなショートが生じにくい。また、エッチング環境に曝される有機機能層の側端面(第1有機機能層141)も、表示領域の外にすることができるため、全ての画素(有機EL素子の発光部)において正常な発光が得られる。
なお、図25に示すような1回目のプレ第2電極パターニングにおいて余白部分を形成する場合、2回目のポスト第2電極パターニングでこの余白部分を除去し、図26に示すような構造としてもよい。この構造によって、各画素の第2電極の大きさが略等しくなるので、第2電極の見え方が表示領域全域において一様となり、見栄えが向上する。
上述した実施形態においては、基板上の複数の第1電極と第2電極との交差する部分の有機機能層すなわち発光部からなる単純マトリクス表示タイプの有機EL表示パネルを説明したが、本発明はアクティブマトリクスタイプの表示パネルにも応用できる。
従来の有機EL表示パネルの概略部分断面図である。 従来の有機EL表示パネルの概略部分断面図である。 従来の有機EL表示パネルの概略部分断面図である。 本発明による実施形態の有機EL表示パネルの概略部分断面図である。 本発明による実施形態の有機EL表示パネルにおける有機EL素子の概略部分断面図である。 本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの概略部分断面図である。 本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。 本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。 本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。 本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。 本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。 本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。 本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。 本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。 本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分平面図である。 本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分平面図である。 本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分平面図である。 本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分平面図である。 本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分平面図である。 本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分平面図である。 本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分平面図である。 本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分平面図である。 本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分平面図である。 本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分平面図である。 本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。 本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
符号の説明
10 基板
13 第1電極
14 有機機能層
15 第2電極
19 配線電極
141 第1有機機能層
142 第2有機機能層
151 プレ第2電極パターン

Claims (6)

  1. 各々が第1及び第2電極並びに前記第1及び第2電極間に挟持されかつ発光層を含む複数の有機機能層からなる複数の有機エレクトロルミネッセンス素子と、前記複数の有機エレクトロルミネッセンス素子を担持する基板と、前記基板上に前記複数の有機エレクトロルミネッセンス素子の画素からなる表示領域と、を有する有機エレクトロルミネッセンス表示パネルの製造方法であって、
    基板上に第1電極を形成する工程と、前記第1電極上に有機機能層を形成する有機機能層形成工程と、前記有機機能層上に第2電極を形成する第2電極形成工程と、を含み、
    前記第2電極形成工程は、
    表示領域となるべき前記第1電極上の前記有機機能層上にプレ第2電極パターンを形成するプレ第2電極形成工程と、
    前記プレ第2電極パターンをマスクにして、前記第1電極上の表示領域以外に露出した前記有機機能層の部分を除去するエッチングによる前記有機機能層のパターニング工程と、
    集光したレーザ光を前記プレ第2電極パターンに照射し前記プレ第2電極パターンから前記プレ第2電極パターンの一部を除去するとともにその下部の前記有機機能層の部分を除去して、面積が前記プレ第2電極パターンの面積より小であり且つ前記画素を画定する前記第2電極をパターニングするポスト第2電極形成工程と、を含み、
    前記プレ第2電極形成工程において、前記表示領域の外周部分に前記プレ第2電極パターンが延在する余白部分を形成し、前記ポスト第2電極形成工程において、前記余白部分を除去することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス表示パネルの製造方法。
  2. 前記基板上に配線電極を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示パネルの製造方法。
  3. 前記第2電極と前記配線電極を接続する接続電極を形成する工程を含むことを特徴とする請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示パネルの製造方法。
  4. 前記接続電極を形成する工程が前記ポスト第2電極形成工程の後に行われることを特徴とする請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示パネルの製造方法。
  5. 前記接続電極を形成する工程が前記プレ第2電極形成工程と前記ポスト第2電極形成工程の間に行われることを特徴とする請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示パネルの製造方法。
  6. 前記接続電極を形成する工程が前記ポスト第2電極形成工程と同時に行われることを特徴とする請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示パネルの製造方法。
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