JP5068679B2 - スピーカ - Google Patents

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Description

本発明は、ボイスコイルを駆動する方式のスピーカに係り、特に振動体の両側の空気振動を発音に有効に利用できるスピーカに関する。
下記の特許文献1にはスピーカ装置が開示されている。
このスピーカ装置には振動板が設けられ、振動板の外周部はブラケットにダンパーを介して接合されている。振動板の裏面側にはドライブコーンが固定され、ドライブコーンにボイスコイルが設けられている。ブラケット内にはマグネットが支持されており、マグネットから発せられる磁界がボイスコイルに与えられる。
特許文献1に記載されたスピーカ装置では、振動板の裏面とドライブコーンの内部とにほぼ密閉された空間が形成されている。この空間に封じ込めた気体のバネ性により、ボイスコイルを含む振動系を浮遊支持できるようにしている。
特開2006−345206号公報
前記特許文献1のスピーカ装置では、振動板の背面側の空気の振動に基づく背面放射波が、ブラケットに形成された開口部を通ってスピーカの裏側の外部空間に放射され、スピーカ装置の前方には、振動板の表面側の空気の振動に基づく前方放射波が発せられる。背面放射波と前方放射波は互いに逆位相であり、空気振動を互いに打ち消そうとする関係にある。
そこで、通常はスピーカ装置をスピーカボックスに取り付けている。スピーカ装置がスピーカボックスに取り付けられると、背面放射波がスピーカボックスの内部の空気を振動させるが、この振動はスピーカボックスの外部に出にくくなり通常は熱などに変換されて消費される。そして、前方放射波のみが音波として前方へ発せられる。
しかし、この方法では、背面放射波を発生音波として使用できないために振動板に与えられるエネルギーの利用効率が低下する。そこで、室内で使用される音響システムでは、スピーカボックスにバスレフ穴を形成し、ヘルムホルツの共鳴管の原理を利用して、背面放射波の位相をスピーカボックス内で反転させ共鳴させて前方へ放出させる方式が採用されている。この方式では、振動板の振動エネルギーを音波として有効利用できる。さらに、振動板の直径と、スピーカボックスの内容積を最適に設計することで、前方へ発する音を増幅でき、しかも低音域の音を大きくすることも可能となる。
一方において、自動車では、スピーカ装置がドアやトランクルームに設置され、ドアの内部空間やトランクルームをスピーカボックスとして利用しているのが一般的である。この場合、背面放射波はドアやトランクルームの内部で消費されてしまい、振動板の振動エネルギーを効果的に使用できていない。
また、自動車のドアやトランクルームの内部はスピーカボックスとして設計されているものではないため、ヘルムホルツの共鳴管の原理を利用したバスレフ穴を形成することはできない。また、仮にドアやトランクルームにバスレフ穴を設けたとしても、ドアやトランクルームの内部空間は、構造が複雑であり、その容積もさまざまであるため、共鳴のための最適な空間容積を確保することは実質的に不可能である。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、振動体の背面側の空気に発せられる背面放射波を有効に利用できるようにし、しかもこのスピーカが設置されるボックスの形状や容量にかかわらず、安定した音質を発生することができるスピーカを提供することを目的としている。
本発明は、表面と裏面を有する振動体と、前記振動体と一緒に振動するボイスコイルと、前記ボイスコイルに磁界を与える磁界発生部とを有するスピーカにおいて、
前記振動体の裏面の一部分と、前記振動体の裏側に設けられた壁体とで所定の容積の空間が囲まれて形成され、前記空間と、前記振動体よりも表側の前方空間とが音通路で連通されており、
前記振動体の裏面の他の部分で発せられる空気波は、前記壁体よりも外側の外部空間に与えられることを特徴とするものである。
本発明のスピーカは、振動体の裏面側の空気振動に基づく背面放射波の一部が壁部で囲まれた空間内に与えられ、この空間内の空気振動の位相がヘルムホルツの共鳴管の原理に基づいて反転させられて、反転後の空気波が振動体の表面側の前方空間へ与えられる。よって、前記空間の容積と、この空間に対面する振動体の一部分の面積とを最適に設計することで、特定の波長帯域において、振動体の前方に発せられる音圧を増幅することが可能である。
ただし、ヘルムホルツの共鳴管の原理に基づくバスレフ効果を利用する場合に、振動体の裏側に形成される空間は、振動体の有効半径が大きければそれに応じて容積を大きくすることが必要である。そこで、本発明では、振動体の一部のみを前記空間に対面させることで、前記空間に対面している振動体の有効半径と前記容積との関係をなるべく適正に設定できるようにして、特定の波長帯域での音圧を増幅できるようにしている。
一方において、振動体が小さすぎると、スピーカの最大音圧が小さくなってしまうため、本発明のスピーカでは、振動体の大きさを前記空間に対面する面積よりもさらに広くしている。そして、前記振動体の裏面のうちの前記空間に対面していない他の部分で発せられる空気波を、前記空間の外側へ放出している。
そのため、振動体全体を大きくして最大音圧を大きくでき、しかも振動体の一部の面積と前記空間の容積とをバスレフ効果を発揮するための最適な値に設定できるようにしている。すなわち、前記空間が小さくても、この空間に対面する振動体の面積との関係で、バスレフ効果を有効に発揮できるようにし、しかも振動体を大きくできるようにしている。
なお、本発明における前記振動体の裏面の一部と前記壁体とで囲まれる空間は、前記音通路以外の部分で外部空間から完全に隔絶されて密閉されていることが好ましい。ただし、バスレフ効果を阻害しない範囲で、前記壁体などに若干の隙間などが形成されているものを排除するものではない。
本発明は、前記壁体と前記振動体の裏面との間に可撓性の仕切り部材が設けられているものとして構成される。
前記壁体と前記振動体の裏面との間に可撓性の仕切り部材を設けることで前記空間を外部空間から区画でき、しかも振動体を自由に振動させることができるようになる。
また、本発明は、前記振動体を支持する枠体が設けられ、前記枠体に、前記振動体の裏面の一部分と前記壁体とで囲まれる第1の空間と、前記振動体の裏面の他の部分が対面する第2の空間とが互いに区画されて形成されており、
前記第1の空間から前記振動体よりも表側の前方空間に通じる第1の音通路と、前記第2の空間から前記枠体よりも外側の外部空間に通じる第2の音通路とが設けられているものである。
上記発明では、第1の空間が、その外部空間から密閉されまたは実質的に密閉されていることが好ましい。ただし、前記第2の空間の密閉性は特に要求されるものではない。
例えば、本発明は、前記磁界発生部は前記第1の空間内に設けられ、前記磁界発生部を支持する中央枠体が前記振動体の中央部に位置し、前記第1の音通路が前記中央枠体を貫通して形成されているものである。
上記のように、振動体の表側の前方空間に通じる第1の音通路を振動体の中央部に設けることで、スピーカ全体の構造をコンパクトに構成できる。ただし、第1の音通路が、振動体の外周部よりも外側において、振動体よりも表側の前方空間に通じていてもよい。
また、前記枠体には、前記振動体の外周部よりも外側に延びる取付け部が形成されており、前記第2の音通路は、前記取付け部よりも裏側で前記枠体よりも外側の外部空間に通じているものである。
さらに、前記第1の空間の容積が、前記第2の空間の容積よりも大きいことが好ましい。
また、前記第2の音通路は、外部空間に向かうにしたがって開口寸法が大きくなることが好ましい。
本発明のスピーカは、振動体の一部分で囲まれる空間を利用してバスレフ効果を発揮させているため、前記空間の容積が小さくても、この空間に対面している振動体の一部の面積と前記容積とで適正なバスレフ効果を設定することができる。しかも、振動体そのものは、前記空間の容積に制限されることなく大きくできるため、最大音圧を大きくできる。
また、このスピーカを、自動車のドアやトランクルームに設置したときに、ドアやトランクルームの内部の構造が不確定であったり、内容積が不確定であっても、前記空間を利用したバスレフ効果を発揮できるため、常に音質を良好にできる。
なお、本発明のスピーカは、自動車用に限られず、室内音響用のスピーカボックスに取り付けてもよい。この場合に、スピーカボックスの内容積がどのようなものであっても、常に前記空間を利用したバスレフ効果を期待できる。
図1は本発明の実施の形態のスピーカの外観図であり、(A)は斜視図、(B)は側面図、図2は図1のスピーカの断面図である。なお、図2は左右対称であるため、主要な部材の符号は片側にのみ付している。
図1および図2に示すように、スピーカ10は、有底円筒状の枠体12と、枠体12のZ1側に向く上方開口部を覆うフランジ部11とを有している。フランジ部11は枠体12の一部を形成している。フランジ部11が枠体12の開口部に設置された状態で、枠体12とフランジ部11とが接着やねじ止めなどの手段で互いに固定されている。枠体12とフランジ部11との接合境界部には、円周方向に細長に形成された複数の開放部13が開口している。開放部13が第2の音通路として機能する。
図2に示すように、スピーカ10が、筐体100の表面に設置される場合に、フランジ部11が取付け部として機能して筐体100の表面に設置される。よって、フランジ部11およびフランジ部11の内側に位置する振動体14の表面14Aが筐体100の外側の空間に対面する。また、フランジ部11よりもZ2側に延びる枠体12が筐体100の内部に収納される。よって、開放部13は筐体100の空間101に通じる。筐体100は自動車のドアやトランクルームである。あるいは室内音響装置用のスピーカボックスであってもよい。
枠体12およびフランジ部11は、非磁性金属を使用したダイキャスト成型、あるいは合成樹脂による射出成型で形成されている。
図2に示すように、スピーカ10は、フランジ部11で囲まれた部分に発音部11Aが設けられており、枠体12の内部に磁気駆動部11Bが設けられている。
発音部11Aには、コーン形状の振動体14が設けられている。振動体14は、Z1側に向く面が表面14Aであり、Z2側に向く面が裏面14Bである。振動体14は、厚紙材または樹脂を含浸した紙材あるいは合成樹脂シートで形成されている。振動体14の外周部14aには、リング状のダンパー17が取り付けられており、ダンパー17の外周部17aがフランジ部11のZ1側の面に固定されている。ダンパー17は、厚紙材や樹脂を含浸した紙材または合成樹脂シートで形成されており、その弾性力により、振動体14を振動できるように支持し且つ振動体14の外周部14aをZ1−Z2方向の可動領域の中立位置に保持できるようになっている。
振動体14の中心部14bには、円筒状のボビン16が固定されている。ボビン16は、振動体14との接合部からZ1側およびZ2側の双方に延びている。ボビン16は紙材やプラスチックシートなどの絶縁材で形成されており、Z2側の端部にはボイスコイルVCが巻かれている。
枠体12は円筒壁体12aと底壁体12bを有し、円筒壁体12aのZ1側の縁部には、内側へ向けて延びる区画壁体12cが一体に形成されている。区画壁体12cには、ヨーク支持部材23の上端部23aが固定されている。
ヨーク支持部材23の上端部23aの上内面には、非磁性材料で形成された補助壁体18が固定されている。そして、補助壁体18と振動体14の裏面14Bとの間に仕切り部材25が設けられている。仕切り部材25は可撓性で、ダンパー17と同等の弾性係数を有しており、紙材、樹脂を含浸した紙材、あるいは合成樹脂シートで形成されている。
仕切り部材25と振動体14の裏面14Bとの接合部25aは、円周方向へ連続して延びている。よって、振動体14は、接合部25aから中心部14bまでのリング状の第1の領域14cと、接合部25aから外周部14aまでのリング状の第2の領域14dとに区分されている。
ヨーク支持部材23は、その上端部23aが円周方向に連続する板体であり、上端部23aを除く下方部分23bには穴が形成され、または下方部分23bが円周方向に間隔を空けて配置されたリブである。このヨーク支持部材23の下端部に支持部23cが形成され、第2のヨーク22は支持部23cの下面に固定されている。
第1のヨーク21の中心部にはZ1−Z2方向に延びる円筒部21bが一体に形成されており、円筒部21bの上に非磁性材料で形成された中央枠体15が固定されている。中央枠体15および円筒部21bに、Z1−Z2方向に貫通する貫通穴15aが形成されている。貫通穴15aが第1の音通路として機能し、バスレフ穴として機能する。
ボビン16は、円筒部21bの外周面と中央枠体15の外周面に摺動自在に設けられている。円筒部21bおよび中央枠体15の外周面と、ボビン16の内周面との間の隙間は、ボビン16が摺動できる範囲できわめて狭くなっており、この隙間内は、振動体14の振動で発せられる空気波が実質的に通過できない。
ボイスコイルVCは、第1のヨーク21の外周面と、第2のヨーク22の内周面との間の磁気ギャップG内に入り込んでいる。また、ボイスコイルVCの巻き線の一部は、リード線24として取り出され、ヨーク支持部材23の表面を通過して、枠体12の外部に引き出されている。
スピーカ10では、枠体12の内部に、円筒壁体12a、底壁体12b、区画壁体12c、第1のヨークの円筒部21b、およびヨーク支持部材23で囲まれた空間S1aと、ヨーク支持部材23、補助壁体18、仕切り部材25、中央枠体15の外周面および振動体14の第1の領域14cで囲まれた空間S1bが形成されている。ただし、ヨーク支持部材23は、上端部23aが円周方向へ連続する板体で、下方部分23bには穴が形成され、または下方部分23bが複数のリブで形成されているため、空間S1aと空間S1bは互いに連通している。
空間S1aと空間S1bが第1の空間であり、この第1の空間は、その外部空間から区画された実質的な密閉空間である。ただし、この第1の空間S1a,S1bは、第1の音通路である貫通穴15aを介して、振動体14の前面14Aよりも表側に位置する前方空間にのみ通じている。
また、枠体12の内部には、区画壁体12c、ヨーク支持部材23の上端部23a、補助壁体18、仕切り部材25、フランジ部11の一部、ダンパー17、および振動体14の第2の領域14dで囲まれた第2の空間S2が形成されている。第2の空間S2は第2の音通路である開放部13を通じて、フランジ部11よりもZ2側において枠体12よりも外側の外部空間に通じている。図2の断面図に示すように、開放部13は、その開口面積が、第2の空間S2から外部空間に向かうにしたがって徐々に広くなっている。
第2の空間S2と第1の空間S1a,S1bとの間には、剛性を有する区画壁体12cとヨーク支持部材23の上端部23aおよび補助壁体18が介在しているため、振動体14の振動で第1の空間S1a,S1bの内部に発生する空気波と、第2の空間S2の内部に発生する空気波が互いに干渉しにくい。各空間に発生する空気波は、軟質な仕切り部材25の部分で少し干渉するが、その面積はわずかである。
次に、スピーカ10の動作を説明する。
ボイスコイルVCに音声信号(交流電流)が与えられると、ギャップG内のボイスコイルVCを鎖交する磁束と前記音声信号によって、ボイスコイルVCがZ1−Z2方向に駆動させられ、ボビン16および振動体14が振動させられ、振動体14から音声信号に応じた音が発生する。
このとき、振動体14の表面14Aよりも前方(Z1方向)の空気波である前方放射波W1と、振動体14の裏面14Bよりも後方(Z2方向)の空気波である背面放射波W2a,W2bとでは、空気振動の位相が互いに180度ずれている。
振動体14は、仕切り部材25との接合部25aを境として第1の領域14cと第2の領域14dとに区分されているが、第1の領域14cにおいて、振動体14の裏面14Bに発生する背面放射波W2aは、第1の空間S1a,S1b内に与えられる。一方、第2の領域14dにおいて、振動体14の裏面14Bに発生する背面放射波W2bは、第1の空間S1a,S1bに与えられず、第2の空間S2から開放部13を経て、枠体12よりも外の外部空間に与えられる。
背面放射波W2aは、比較的広い第1の空間S1a,S1b内に与えられるが、第1の空間S1a,S1b内では、ヘルムホルツの共鳴管の原理により、内部で空気波が共鳴し位相が反転させられて、貫通穴15aを経て、振動体14よりも前方の空間内に与えられる。貫通穴15aを経て前方空間に与えられる空気波W3は前方放射波W1と同位相であるため、前方放射波W1と空気波W3とで、音波が実質的に増幅されて前方空間に与えられる。
ここで、ヘルムホルツの共鳴管を使用したバスレフ効果では、最低周波数が、振動体を含む振動系の弾性率と、空間内で空気振動がダンパーとして機能する際の弾性率に依存しており、振動体に比較して空間の容積を大きくするほど、バスレフ効果を得ることのできる最低周波数を低くできる。
そこで、スピーカ10では、第1の空間S1a,S1bに空気波を与える振動体14を第1の領域14cに限定している。したがって、第1の領域14cの大きさに対する第1の空間S1a,S1bの容積を相対的に大きくとることができる。そのため、第1の空間S1a,S1bが比較的小さくても、バスレフ効果を高めることのできる最低周波数を低くできる。すなわち、低音域のバスレフ効果を効果的に得ることができ、振動体14の前面14Aよりも前方の空間内に、低音域に伸びのある音波を与えることができる。
一方、振動体14は、第1の領域14cと第2の領域14dの双方が振動系として機能するために、スピーカ10全体としての最大音圧を大きくすることができる。
つまり、振動体14の一部のみを第1の空間S1a,S1bに対面させて、空間容積が小さくても低音域でのバスレフ効果を有効に発揮できるようにし、しかも振動体14の全体を大きくすることで、スピーカの潜在的な音圧を大きくすることができるようにしている。
また、図2に示すように、スピーカ10を筐体100に取り付け、第2の空間S2を、筐体100の空間101に連通させると、第2の空間S2に与えられた背面放射波W2bを空間101内に放出できる。空間101が密閉されていると、背面放射波W2bが振動体14の前方に回りこむことがなく、前方放射波W1と背面放射波W2bとが干渉することを防止できる。また、背面放射波W2bを広い内部空間101内に放出できるので、背面放射波W2bがダンパーとして機能しにくくなり、背面放射波W2bのダンパー効果により振動体14の振幅が抑制されることを防止できる。
また、開放部13は、空間101に向かうにしたがって開口面積が徐々に広くなるため、背面放射波W2bは第2の空間S2内から空間101にスムースに抜け出ることができ、前記ダンパー効果を低減させることができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限られるものではなく、第2の空間S2内を貫通穴によって振動体14よりも前方の空間に連通させてバスレフ効果を発揮させ、第1の空間S1a,S1bを、振動体14よりもZ2側で枠体12の外部に連通させて、第1の空間と第2の空間の機能を逆にしてもよい。
しかし、バスレフ効果による再生可能な低音域は、振動体の面積に対して空間の容積が広いことが必要であるため、振動体14の表側の前方空間に通じている空間の容積(図2では第1の空間の容積)が、他方の空間の容積(図2では第2の空間の容積)よりも大きいことが好ましい。
また、バスレフ効果を発揮させるためには、図2に示す第1の空間S1a,S1bが貫通穴15a以外で密閉されていることが必要であるが、第2の空間S2は、閉鎖されておらずに枠体12の外方に開放されていてもよい。
本発明の実施の形態のスピーカを示す外観図で、(A)は斜視図、(B)は側面図、 図1のスピーカの断面図
符号の説明
10 スピーカ
11 フランジ部
11A 発音部
11C 磁界発生部
12 枠体
13 開放部(第2の音通路)
14 振動体
14A 振動体の表面
14B 振動体の裏面
14c 第1の領域
14d 第2の領域
15 中央枠体
15a 貫通穴(第1の音通路)
16 ボビン
23 ヨーク支持部材
21 第1のヨーク
22 第2のヨーク
25 仕切り部材
100 筐体
S1a,S1b 第1の空間
S2 第2の空間
VC ボイスコイル
M 磁石

Claims (7)

  1. 表面と裏面を有する振動体と、前記振動体と一緒に振動するボイスコイルと、前記ボイスコイルに磁界を与える磁界発生部とを有するスピーカにおいて、
    前記振動体の裏面の一部分と、前記振動体の裏側に設けられた壁体とで所定の容積の空間が囲まれて形成され、前記空間と、前記振動体よりも表側の前方空間とが音通路で連通されており、
    前記振動体の裏面の他の部分で発せられる空気波は、前記壁体よりも外側の外部空間に与えられることを特徴とするスピーカ。
  2. 前記壁体と前記振動体の裏面との間に可撓性の仕切り部材が設けられている請求項1記載のスピーカ。
  3. 前記振動体を支持する枠体が設けられ、前記枠体に、前記振動体の裏面の一部分と前記壁体とで囲まれる第1の空間と、前記振動体の裏面の他の部分が対面する第2の空間とが互いに区画されて形成されており、
    前記第1の空間から前記振動体よりも表側の前方空間に通じる第1の音通路と、前記第2の空間から前記枠体よりも外側の外部空間に通じる第2の音通路とが設けられている請求項1または2記載のスピーカ。
  4. 前記磁界発生部は前記第1の空間内に設けられ、前記磁界発生部から延びる中央枠体が前記振動体の中央部に位置し、前記第1の音通路が前記中央枠体を貫通して形成されている請求項3記載のスピーカ。
  5. 前記枠体には、前記振動体の外周部よりも外側に延びる取付け部が形成されており、前記第2の音通路は、前記取付け部よりも裏側で前記枠体よりも外側の外部空間に通じている請求項3または4記載のスピーカ。
  6. 前記第1の空間の容積が、前記第2の空間の容積よりも大きい請求項3ないし5のいずれかに記載のスピーカ。
  7. 前記第2の音通路は、外部空間に向かうにしたがって開口寸法が大きくなる請求項3ないし6のいずれかに記載のスピーカ。
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